JP2000027028A - 高タフネス低収縮ポリエステル繊維の製造法 - Google Patents

高タフネス低収縮ポリエステル繊維の製造法

Info

Publication number
JP2000027028A
JP2000027028A JP10187451A JP18745198A JP2000027028A JP 2000027028 A JP2000027028 A JP 2000027028A JP 10187451 A JP10187451 A JP 10187451A JP 18745198 A JP18745198 A JP 18745198A JP 2000027028 A JP2000027028 A JP 2000027028A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
yarn
relaxation
high toughness
heat treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10187451A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisao Okumura
久雄 奥村
Toshio Yamauchi
俊男 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP10187451A priority Critical patent/JP2000027028A/ja
Publication of JP2000027028A publication Critical patent/JP2000027028A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂補強用やターポリン等の産業資材用途に
好適に用いることができる、高タフネスで寸法安定性に
も優れた低収縮ポリエステル繊維を直接紡糸延伸方法に
より生産性よく製造する方法を提供する。 【解決手段】 溶融紡糸したポリエステル未延伸糸を、
一旦巻き取ることなく連続して最大延伸倍率の0.80
〜0.95倍の全延伸倍率で2段以上に多段延伸し、次
いで最終延伸ローラーと弛緩ローラーとの間で、雰囲気
温度が250〜400℃の非接触加熱装置中を通過させ
ながら12%以上の弛緩率で熱処理した後、2500m
/分以上の速度で巻き取って高タフネス低収縮ポリエス
テル繊維を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高タフネス低収縮
ポリエステル繊維の製造法に関する。さらに詳しくは、
樹脂補強用やターポリン等の産業資材用途に好適に用い
ることができる、高タフネスで寸法安定性にも優れた低
収縮ポリエステル繊維を直接紡糸延伸方法により生産性
よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は、強度、弾性率、寸
法安定性等の産業用資材として要求される各種物性のバ
ランスに優れているため、タイヤ、Vベルト等のゴム補
強用繊維をはじめとして、漁網、テント地、帆布等の各
種産業資材用として好適に使用されている。
【0003】そのなかで、ホース、コンベアベルト等の
樹脂補強用繊維や、テント地、ターポリン等の樹脂被覆
織物の用途では、ポリ塩化ビニルに代表される熱可塑性
樹脂は高温下(通常ポリ塩化ビニルの場合は180℃付
近)で加工されため、この温度領域での寸法安定性が低
いことが特に要求される。さらにターポリン等の樹脂被
覆織物用途では、耐衝撃性も重要であるため、その構成
繊維には高伸度でかつ中間伸度も高いことが要求されて
いる。
【0004】ところで、タイヤ、タイミングベルト等の
ゴム資材補強用繊維は、撚糸してコードとなした後に高
温下で接着処理されるので、製糸工程よりもはるかに厳
しい熱処理を施すことが可能となり、接着処理後のコー
ドの熱収縮率は容易に低くすることが可能である。これ
に対して、このような高温下での熱処理が施されない樹
脂ホース補強や樹脂被覆織物用途では、繊維自体の熱収
縮率を小さくする必要がある。
【0005】従来、ポリエステル繊維の熱収縮率を低下
させるには、一旦延伸した糸条を定長又は弛緩状態で熱
処理する方法が採用され、熱処理温度を高くするか、又
は弛緩率を高くすれば、より低収縮の繊維が得られる。
また、弛緩率を高くすれば伸度も増大するので、高タフ
ネスが要求される用途では弛緩率は可能な限り高くされ
ている。
【0006】しかしながら、通常の最終延伸ローラーと
弛緩ローラーとの間で弛緩熱処理する方法では、単に弛
緩率を高くするのみでは、最終延伸ローラーと弛緩ロー
ラーとの間での糸条の収縮が追随しきれなくなるため、
糸条のテンションが小さくなって、弛緩ローラー上で隣
接した糸条が互いに重なったり、たるんだ糸条がローラ
ーに捲き取られたりして、断糸が多発するようになる。
このような現象は、延伸速度が大きくなるほど顕著にな
るため、高速度で延伸する場合には、さらに弛緩率を大
きくすることができなくなる。
【0007】一方、熱処理温度を高くする方法は、ポリ
エステルの融点が250〜260℃程度であるため、熱
処理のローラー表面温度が250℃を越えると、断糸時
に糸端がローラー表面に融着してローラーを汚染した
り、あるいは繊維表面の油剤が熱分解してローラー表面
にスカムとして堆積するため、毛羽が多発するという問
題がある。
【0008】この様な問題を解消せんと、従来、種々の
方法が提案されている。例えば、特開昭50−2452
7号公報には、未延伸糸条を5.7倍以上の延伸倍率で
延伸し、200〜250℃に加熱された最終延伸ロール
を通過させ、引続いて0.02〜0.2g/deの張力
の下、繊維の融点以上400℃以下に加熱された固体加
熱装置中を熱セット時間が0.05〜0.2秒となるよ
うに通過させながら制限熱収縮処理する方法が提案され
ている。この方法は、糸条が最終延伸ローラーを通過し
た後に、巻取機との間で高温かつ低張力下で熱処理する
もので、巻取速度が2500〜5000m/分程度の高
速自動ワインダーを使用する場合には、弛緩率を高くす
るために巻取張力を低くしすぎるとターレット時に断糸
が頻発して操業性が低下するという問題がある。
【0009】また、特開昭52−99317号公報に
は、延伸糸条を235〜255℃に加熱されたローラー
に0.06〜0.2秒間、張力0.04〜0.10g/
deの下で接触させて熱処理した後に巻き取る方法が提
案されている。しかし、この方法も上記と同じく、巻取
速度が2500〜5000m/分程度の高速自動ワイン
ダーを使用する場合には、巻取張力が低くなりすぎるの
でターレット時に断糸が頻発し、操業性よく高タフネス
低収縮糸を製造することは困難である。
【0010】さらに特開昭59−228015号公報に
は、複屈折率が0.02以下の未延伸糸を紡糸し、得ら
れた未延伸糸を一旦巻き取ることなく連続して延伸し、
次いで特定範囲の表面粗度及び表面温度を有するセット
ローラー(最終延伸ローラー)で熱セットし、さらに最
終延伸ローラーと弛緩ローラーとの間で、糸導規制ガイ
ドで糸導を固定して10〜14%の弛緩率で弛緩熱処理
する方法が提案されている。この方法は、糸導を固定す
ることによって高い弛緩率における糸ゆれを抑制すると
いうものであるが、未延伸糸の複屈折率を0.02以下
とするためには最終の巻取速度は2000m/分程度に
する必要があり、生産性の点で未だ不十分であった。さ
らには、弛緩熱処理時に糸条は糸導規制ガイドで擦過さ
れるため、得られる繊維には毛羽が発生しやすく、特に
テント地等の樹脂被覆織物用途としては品位の点でも不
十分であった。
【0011】また特開平2−251610号公報には、
最終延伸ローラーに巻回する糸条を250〜500℃に
加熱された非接触式の熱板でさらに加熱することにより
熱処理を強化し、同時に該最終延伸ローラーと弛緩ロー
ラーとの間で交絡処理を施して弛緩率を12%までに高
める方法が提案されている。かかる非接触式熱板を配設
する方法によれば、ローラーのベアリングや駆動モータ
ーに高い熱負荷を与えることなく糸条を高温まで加熱す
ることができ、得られる繊維の収縮率を低くすることが
できるものの、弛緩熱処理される前に高い温度で熱処理
されるため、結晶化が進みすぎて次の弛緩熱処理で高い
弛緩率が達成できなくなり、高タフネスの繊維は得られ
なくなる。また、最終延伸ローラーと弛緩ローラーとの
間での張力が著しく低くなるため、交絡処理する際に交
絡ノズル内でのバルーニングが大きくなり、ノズル壁面
との擦過に起因する毛羽が生じ易くなる。さらには、高
圧空気による抵抗のため走行糸条にブレーキがかかり、
弛緩率を高めると糸条が最終延伸ローラーに捲き付きや
すくなるという問題もある。
【0012】この様に、高タフネス低収縮ポリエステル
繊維を直接紡糸延伸方法により生産性よく製造する方法
は、従来提案されていなかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の有する問題点を鑑みてなされたもので、その目的
は、産業資材用途、とりわけ非ゴム資材分野に適した高
タフネス低収縮ポリエステル繊維を生産性良く製造する
方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らの研究によれ
ば、上記課題は、ポリエステルを溶融紡糸し、得られた
未延伸糸を一旦巻き取ることなく連続して、最大延伸倍
率の0.80〜0.95倍の全延伸倍率で2段以上に多
段延伸し、次いで最終延伸ローラーと弛緩ローラーとの
間で、雰囲気温度が250〜400℃の非接触加熱装置
中を通過させながら12%以上の弛緩率で弛緩熱処理し
た後、2500m/分以上の速度で巻き取ることを特徴
とする高タフネス低収縮ポリエステル繊維の製造法、に
より達成できることが見出された。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明でいうポリエステルは、主
たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートからなるポ
リエステルであり、全酸成分を基準として10モル%未
満の範囲内で他の共重合成分を含んでいてもよいが、特
にポリエチレンテレフタレートが好ましい。かかるポリ
エステルの繊維での固有粘度(オルソクロロフェノール
を溶媒として温度25℃で測定)は、0.6〜1.0の
範囲が適当であり、特に0.85〜0.95の範囲が好
ましい。したがって、溶融紡糸に供するポリエステルの
固有粘度は0.6〜1.1の範囲が適当である。一般に
固有粘度が高くなるほど繊維の収縮率は高くなる傾向に
あるが、後述する本発明の方法によれば、産業資材用と
して特に好ましい固有粘度が0.9程度のポリエステル
繊維であっても、容易に低収縮で高タフネスの繊維を得
ることができる。
【0016】本発明においては、上記ポリエステルを常
法に従って溶融紡糸する。例えば、エクストルーダーで
ポリマーを溶融し、290℃以上、好ましくは300℃
以上に加熱された溶融ポリマーを紡糸口金から溶融吐出
し、次いで冷却固化させた後に油剤を付与して引き取
る。
【0017】引き取られた未延伸糸は、一旦巻き取るこ
となく連続して、該未延伸糸の最大延伸倍率(D
MAX )の0.80〜0.95倍、好ましくは0.85
〜0.90倍の全延伸倍率で2段以上に多段延伸する。
ここで全延伸倍率がDRMAX の0.80倍未満の場合に
は、得られる繊維の強度が不十分となり、一方、DR
MAX の0.95倍を越える場合には糸切れが多発して生
産性が低下するので好ましくない。また、延伸が一段で
施される場合には、全延伸倍率を大きくすると毛羽が発
生しやすくなるので、高強力の繊維を得ることが困難に
なる。
【0018】なお、多段延伸の条件は、引取速度の大き
さにもよるが、第1段延伸での延伸倍率を全延伸倍率の
40〜70%の範囲にすることが好ましく、また、延伸
温度は80〜180℃の範囲が適当であり、特に後段に
なるほど延伸温度は高くするのが好ましい。かくするこ
とにより、より高タフネスの繊維を容易に得ることがで
きる。
【0019】延伸された糸条は、引続いて最終延伸ロー
ラーと弛緩ローラーとの間で弛緩熱処理されるが、本発
明の方法においては、雰囲気温度が250〜400℃、
好ましくは300〜350℃の非接触加熱装置中を通過
させながら、12%以上好ましくは14%以上の弛緩率
で弛緩熱処理することが肝要である。雰囲気温度が25
0℃未満の場合には十分弛緩熱処理をすることができな
くなり、一方400℃を越える場合には、断糸時に糸条
がヒーターに融着して発火しやすくなるので好ましくな
い。非接触加熱装置の長さは、あまりに短いと高弛緩率
での熱処理が達成できなくなり、一方あまりに長すぎる
と糸導のわずかな変動でも糸条がヒーター壁面に接触し
て断糸しやすくなるので、100〜250mmの範囲が
適当である。
【0020】本発明の方法においては、最終延伸ローラ
ーで過度の熱セットを施さないことが望ましい。従来の
直接紡糸延伸機では、通常最終延伸ローラーを高温にす
ることにより熱処理を施し、延伸糸の低熱収縮率化が計
られている。しかし、この最終延伸ローラーの温度を高
くしすぎたり、ローラーとの接触時間を長くしすぎる
と、結晶化が進行するために逆に弛緩熱処理が困難とな
り、得られる延伸糸の収縮率は高くなるだけでなく、タ
フネスも不十分なものとなりやすい。一方、最終延伸ロ
ーラーでの熱処理が不十分であると、得られる延伸糸の
熱セットが不十分なものとなって、熱収縮率が高いもの
となりやすい。したがって、最終延伸ローラーの表面温
度は220〜240℃の範囲が適当である。また最終延
伸ローラーでの熱処理時間は0.10〜0.17秒、好
ましくは0.10〜0.15秒の範囲が適当である。
【0021】本発明においては、弛緩熱処理された糸条
の巻取速度は、2500m/分以上、好ましくは280
0〜3800m/分を対象とする。巻取速度が2500
m/分未満の場合には、従来の方法でも工程トラブルが
あまり発生しないので、高弛緩率の弛緩熱処理を容易に
施すことができる。
【0022】なお、本発明におけるポリエステル繊維の
総繊度は、通常産業用資材として好適に使用される50
0〜2000deの範囲が適当である。
【0023】以上に詳述した本発明の製造方法によれ
ば、巻取速度が2500m/分以上である直接紡糸延伸
方法であっても、十分高い弛緩率の弛緩熱処理を施すこ
とが可能となるので、強度が6.0〜9.5g/de、
伸度が25〜40%、中間伸度(4.5g/de応力負
荷時の伸度)が17〜25%、180℃の乾熱収縮率が
2.5%以下といった産業資材用途に好適に使用するこ
とができる高タフネス低収縮ポリエステル繊維を生産性
よく製造することができる。
【0024】
【作用】最終延伸ローラーを出た糸条は直ちに冷却され
るため、従来の非接触加熱装置を使用しない方法では低
い温度で弛緩処理されることになり、収縮応力が低下し
て十分高い弛緩率での弛緩処理ができない。本発明者ら
の研究によれば、250℃に加熱された最終延伸ローラ
ーから3000m/分の速度で出た糸条は、0.01秒
後には150℃近くまで糸温度は低下することが判明し
た。これに対して、本発明によれば、最終延伸ローラー
と弛緩ローラーとの間で、温度が250〜400℃の非
接触加熱装置中を通しているので、糸温度を高くするこ
とができ、その結果、弛緩処理中の収縮応力が増加する
ために、巻取速度が2500m/分以上であっても高い
弛緩率で安定に弛緩熱処理することができる。さらに、
250〜400℃の高温雰囲気下で非接触熱処理が施さ
れているので、非晶分子鎖の歪エネルギーが解放され、
且つ結晶化も進行するため、得られる繊維の熱収縮率を
著しく低下させることができるのである。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、実施例中の各特性値は以下の測定方法に
よるものである。
【0026】<固有粘度>オルソクロロフェノール溶媒
中25℃で測定した。
【0027】<最大延伸倍率>引取ローラー、供給ロー
ラー、第1延伸ローラーの速度を製糸と同条件にし、第
2延伸ローラーの速度を増加させていき、断糸が発生し
たときの全延伸倍率を最大延伸倍率とした。
【0028】<強伸度>島津製作所製オートグラフ(S
−100型)を用い、試料長250mm、引張速度30
0mm/分の条件下で破断強力及び伸度(破断伸度)を
求め、さらに破断強力を繊度で除して強度(破断強度)
とした。また、4.5g/de応力時の伸度を求め、中
間伸度とした。
【0029】<乾熱収縮率>試料にデニール×1/30
(g)の初荷重をかけて500mmを測り取り、初荷重
をとった状態で180℃のオーブン中30分間自由収縮
させる。次いで収縮させた該試料に再び初荷重と同重量
の荷重をかけて長さL(mm)を測定し、次式により収
縮率を算出した。 乾熱収縮率(%)=[(500−L)/500]×10
【0030】[実施例1]固相重合した固有粘度が1.
03のポリエチレンテレフタレートチップを、エクスト
ルーダーを用いて300℃の温度で溶融し、孔数250
ホール、孔径0.6mmの紡糸口金を通して、得られる
延伸糸の総繊度が1000deとなるように計量吐出し
た。吐出された糸条は、口金下に設けられた長さ300
mm、温度380℃の加熱雰囲気中を通過せしめた後、
長さ1000mmにわたって相対湿度55%、温度25
℃に制御された空気を送風して冷却固化させた。冷却固
化された糸条はオイリングローラーで油剤を付与せしめ
た後、一旦巻き取ることなく引き続き90℃に予熱され
た供給ローラーと、120℃に加熱された第一延伸ロー
ラーとの間で延伸倍率3.3となるように延伸した。別
途巻き取った未延伸糸の固有粘度は0.91、また最大
延伸倍率は表1記載のとおりであった。
【0031】第一延伸された糸条は、第一延伸ローラー
と表1に記載の温度に加熱された第二延伸ローラーとの
間で、表1記載の全延伸倍率となるように第2段延伸
し、続いて第二延伸ローラーと弛緩ローラーとの間に配
設された表1記載の温度の非接触加熱装置中を通過させ
ながら、表1記載の弛緩率で弛緩熱処理を施した。この
際、糸条と第二延伸ローラーとの接触時間は表1記載の
とおりとした。次いで弛緩ローラーから離脱した糸条
に、弛緩ローラーと巻取機との間で交絡処理を施した
後、表1記載の速度下自動ワインダーで巻き取った。な
お、表1記載の弛緩率は、弛緩ローラー上での糸ゆれ状
態から判断される最大弛緩率を採用した。ここで最大弛
緩率とは、その弛緩率を超えると延伸ローラーあるいは
弛緩ローラーに糸条が巻き取られて断糸に至る状態をい
う。結果を表1にまとめて示す。なお、表中*印は比較
例である。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の方法によれば、最終延伸ローラ
ーと弛緩ローラーとの間で、非接触加熱装置中を通過さ
せながら弛緩熱処理を施しているので、巻取速度が25
00m/分以上の速度でも高い弛緩率で熱処理すること
ができ、しかもターレットの切り替え性にも優れてい
る。したがって、樹脂ホースやテント・ターポリン等の
補強材用として好適な高タフネス低収縮ポリエステル繊
維を、生産性よく安定して製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す模式図である。
【図2】本発明で用いられる非接触加熱装置の一例を示
す概略図である。
【符号の説明】
1 オイリングローラー 2 引取ローラー 3 供給ローラー 4 第1延伸ローラー 5 第2延伸ローラー 6 非接触加熱装置 7 弛緩ローラー 8 巻取り機 9 糸条
フロントページの続き Fターム(参考) 4L035 AA08 BB36 BB52 BB56 BB77 BB81 BB89 BB91 BB92 CC07 EE01 EE08 FF01 FF02 HH10 4L045 AA05 BA03 BA49 BA51 CA25 CB09 CB13 DA08 DA09 DA14 DA15 DA21 DA42 DA46 DA49 DC03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルを溶融紡糸し、得られた未
    延伸糸を一旦巻き取ることなく連続して、最大延伸倍率
    の0.80〜0.95倍の全延伸倍率で2段以上に多段
    延伸し、次いで最終延伸ローラーと弛緩ローラーとの間
    で、雰囲気温度が250〜400℃の非接触加熱装置中
    を通過させながら12%以上の弛緩率で弛緩熱処理した
    後、2500m/分以上の速度で巻き取ることを特徴と
    する高タフネス低収縮ポリエステル繊維の製造法。
  2. 【請求項2】 最終延伸ローラーの表面温度が220〜
    240℃で、該最終延伸ローラーへの糸条の接触時間が
    0.10〜0.17秒である請求項1記載の高タフネス
    低収縮ポリエステル繊維の製造法。
JP10187451A 1998-07-02 1998-07-02 高タフネス低収縮ポリエステル繊維の製造法 Pending JP2000027028A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10187451A JP2000027028A (ja) 1998-07-02 1998-07-02 高タフネス低収縮ポリエステル繊維の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10187451A JP2000027028A (ja) 1998-07-02 1998-07-02 高タフネス低収縮ポリエステル繊維の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000027028A true JP2000027028A (ja) 2000-01-25

Family

ID=16206315

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10187451A Pending JP2000027028A (ja) 1998-07-02 1998-07-02 高タフネス低収縮ポリエステル繊維の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000027028A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7498280B2 (en) 2003-05-15 2009-03-03 Invista North America S.A.R.L. Polyester filament woven fabric for air bags
CN104294393A (zh) * 2013-07-17 2015-01-21 福建百宏聚纤科技实业有限公司 熔体直纺高色牢度实时注射高模低缩聚酯长丝的加工工艺

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7498280B2 (en) 2003-05-15 2009-03-03 Invista North America S.A.R.L. Polyester filament woven fabric for air bags
CN104294393A (zh) * 2013-07-17 2015-01-21 福建百宏聚纤科技实业有限公司 熔体直纺高色牢度实时注射高模低缩聚酯长丝的加工工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3886360B2 (ja) ポリエステルマルチフィラメント糸の製造方法
JP4359999B2 (ja) ポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法
KR102127495B1 (ko) 폴리에틸렌테레프탈레이트 원사, 그 제조방법, 및 그것을 이용하여 제조된 타이어 코드
JP4337539B2 (ja) ポリエステル繊維の製造方法、及び溶融紡糸用紡糸口金
JPS584089B2 (ja) ポリエステルセンイノ セイゾウホウホウ
JP2000027029A (ja) 高タフネス低収縮ポリエステル繊維の製造方法
KR100394932B1 (ko) 고강도 고수축성 폴리아미드66 필라멘트사의 제조방법
JP3130683B2 (ja) 寸法安定性の改善されたポリエステル繊維の製造法
JP2000027028A (ja) 高タフネス低収縮ポリエステル繊維の製造法
US6149847A (en) Method of and apparatus for the production of polyester yarn
JPS6059119A (ja) ポリエステル繊維の製造方法
JP2839817B2 (ja) 熱寸法安定性に優れたポリエステル繊維の製造法
JP2000144527A (ja) ポリエステル繊維の紡糸方法
JP2672321B2 (ja) ポリフェニレンスルフィド繊維の製造法
JP2004052173A (ja) 高強度ポリエステルモノフィラメント及びその製造方法
JPH11229234A (ja) 畳糸用ポリエステル繊維及びその製造方法
KR960002887B1 (ko) 고강력 저수축 폴리에스테르섬유 및 그 제조방법
JP2004285497A (ja) 低収縮ポリエステル繊維の製造方法
JPS5813718A (ja) ポリエステル繊維
JPH09268471A (ja) ゴム製品補強材用ポリアミド糸及びその製造方法
KR960002889B1 (ko) 고강력, 저수축 폴리에스테르섬유
JPH0532492B2 (ja)
JPH10130949A (ja) ポリエステル繊維の製造法
JP4395977B2 (ja) ポリアミド繊維の製造方法
JP2003129333A (ja) ポリエステル中空繊維