JP2000025399A - 装飾用上張り装置及びその製造方法 - Google Patents

装飾用上張り装置及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多様な造型可能性があり更に車両内部にわた
って高級な性質を与える装飾的な被覆層用の材料を使用
する。 【構成】 車両の内部範囲の装飾用なるべく客室の内張
り用上張り装置において、基礎部分２の見える側に設け
られる装飾被覆層は、自然石１から成っている。そのた
め自然石塊から基礎部分の逆型が加工され、両者が複合
体となるように永続的に結合される。それから見える表
面が加工され、最終的に透明塗料４が塗布される。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、請求項１に詳細に
規定したように車両の特に内部範囲における装飾用なる
べく客室の内部上張り用上張り装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】車両の内部範囲特に客室の内部内張りの
装飾的構成のため。木材、ベニア板、革、繊維等のよう
な天然素材を使用することは一般に公知である。製造の
際天然素材はしばしば被覆層として、見る者に面する基
礎部分の見える側に設けられる。
【０００３】これらの材料を使用する際の欠点は限られ
た造型自由度である。なぜならば限られたモデル及び色
変化しか利用できないからである。このことは、一般に
例えば木の根のように高級及び豪華という概念に結びつ
けられる材料について当てはまる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の基礎に
なっている課題は、多様な造型可能性があり更に車両内
部にわたって高級な性質を与える装飾的な被覆層用の材
料を使用することである。その際今まで普通の可能性に
比べて、費用及び製造技術を費やさないようにする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、この課
題は請求項１の特徴部分により解決される。請求項８に
は、上張り装置の製造方法が詳細に規定されている。
【０００６】自然石から成る被覆層を使用することによ
って、新種の有利な装飾効果が得られる。約６０００種
類が原則的に適しているという岩石の種類の豊富さのた
め、モデル及び色の多い変化、若干の種類の岩石ではル
ミネセンス効果も利用可能であり、それにより大きい造
型自由度が可能になる。
【０００７】別の利点は、岩石の種類の選択に応じて、
僅かな原料費しか生じないことである。なぜならば、建
設工事からの屑岩石も使用できるからである。
【０００８】自然石から成る被覆層の腐敗及び腐食しな
いことも有利なので、内部範囲のみならず外部範囲での
使用も可能である。
【０００９】自然石自体は造型物に若干の非常に魅力的
な性質を与える。例えば長石、貴金属又は有機材料のよ
うな材料介在物により、合成法では得られない単一種類
の深部効果が得られる。
【００１０】更に石特に石英を含む種類は非常に印象を
与える視覚的性質を持っている。例えば有機介在物を持
つ若干の大理石の種類により、光が時間的にずれて別の
波長で再び放出される。本来の白い石は光の遮断後緑の
脈で再び光る。
【００１１】別の例は青い眼と称される微粒の花こう岩
であり、光の入射に応じて強く青色に光る。自然石の深
部効果及び視覚効果を利用するため、本発明による方法
に従って上張り装置及びモールデイングを製造するた
め、モノリスの自然石塊の使用が提案される。
【００１２】請求項８に詳細に規定される製造方法は、
自然石の経済的な加工可能性により、木材に比べて製造
により生じる価格上の欠点を生じることなく、原材料の
平均して一層有利な価格により、生じる費用を低減する
ことができる。最絡加工の前における自然石と基礎部分
との結合は、取扱いの際、見える側の被覆層の加工の
際、及び自然石の取付けの際における衝撃又は曲げモー
メントにより、薄い自然石層のみにおいておこるような
程度で自然石が破壊し易くない、という利点を持ってい
る。基礎部分は、あたかも自然石の保護片として又は補
強のために作用する。
【００１３】本発明の別の有利な構成は、従属請求項及
び図面に基いて以下に説明する実施例及び製造方法から
明らかになる。
【００１４】
【実施例】図１〜４は上張り装置及び製造方法を著しく
概略化した形で示している。
【００１５】図１の拡大した図によれば、薄い層の自然
石１は接着層３により基礎部分２に結合されている。見
える側の終端部として透明塗料層４が設けられている。
【００１６】別の構成は例えばアルミニウム鋳物製の基
礎部分２から成ることができ、この基礎部分２は、熱的
に負荷可能な発泡接着剤又は２成分接着剤から成る接着
層３を介して自然石層１に結合されている。
【００１７】最小に可能な約１ｍｍの程度の自然石１の
薄い層厚のため、装飾上張り装置の重量増大は、木材、
プラスチツク、金属又は金属酸化物の被覆層の使用に比
べて無視することができる。
【００１８】自然石１の薄い層厚は、これを例えばポリ
メチルメタクリレートから成る導光性基礎部分２により
後ろから照明するのを可能にする。それにより非常に魅
力的な別の造型可能性を実現することができる。
【００１９】透明塗料４の塗布は、絶縁塗料層の吹付け
及び最終的な厚層ポリエステル塗料によって最も有利に
行われる。絶縁塗料の役割は、最終的な厚層ポリエステ
ル塗料が岩石の開放気孔へ侵入し、そこで硬化せず、拡
散効果により薄い自然石層１の反対側へ達するのを、防
止することである。この場合心配すべきことは、接着層
３が溶媒を含むポリエステル塗料により侵食され、場合
によっては破壊されることである。
【００２０】厚層ポリエステル塗料は、自然石１から成
る装飾被覆層の見える側の表面の終端部として、すべて
の加工凹凸を吸収する。従って露出する見える側は組織
なしに滑らかで、容易に研摩されるので、その表面粗さ
に関して光沢がある。自然石表面の研摩及びそれに続く
一般に普通のワツクスによる封印に比較して、表面の塗
装及び研摩は著しく少ない製造費しか生じない。
【００２１】事故による衝突又は上張り装置の破壊の場
合、粘弾性透明塗料４は破片をばらばらにならないよう
にするか、又は少なくとも基礎部分に固定する。
【００２２】図２から、どのようにして自然石塊１′か
らフライス５により基礎部分２の表面形状が、逆のなら
いフライス削りによって加工されるかがわかる。自然石
塊１′のフライス削りにより、木材加工又は金属加工の
製造費を上回らない製造方法が利用される。
【００２３】図３は、一部加工された自然石塊１′及び
基礎部分２から接着により永続的に形成される複合体６
を示している。続いて更に加工される薄い自然石層１
が、その引続く加工前に既に基礎部分２に結合されてい
る。
【００２４】図４は、ここでは特に数値制御される自由
成形フライス削り装置７による、複合体６の表面形状の
見える側の加工を示している。この製造段階において、
複合体６は基礎部分２を介して自由成形フライス削り装
置７の締付け装置により固定される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による上張り装置の一部の拡大断面図で
ある。
【図２】自然石塊の裏側からの基礎部分型の加工を示す
斜視図である。
【図３】基礎部分と一部加工された自然石塊から成る複
合体の斜視図である。
【図４】自然石の見える側の表面形状の加工を示す斜視
図である。
【符号の説明】
１ 自然石 ２ 基礎部分
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成１１年６月２９日（１９９９．６．２
９）
【手続補正１】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 装飾用上張り装置の基礎部分の見える側
    に、天然素材から成る装飾被覆層が設けられているもの
    において、装飾被覆層が自然石から成っていることを特
    徴とする、装飾用上張り装置。
  2. 【請求項２】 自然石（１）から成る装飾被覆層がモー
    ルデイングのために設けられていることを特徴とする、
    請求項１に記載の上張り装置。
  3. 【請求項３】 自然石（１）から成る装飾被覆層が、接
    着層（３）により基礎部分（２）に結合されていること
    を特徴とする、請求項１又は２に記載の上張り装置。
  4. 【請求項４】 自然石（１）から成る装飾被覆層が、光
    線を通す薄い層厚で構成されていることを特徴とする、
    請求項１〜３の１つに記載の上張り装置。
  5. 【請求項５】 裏側から装飾被覆層を照明するため、基
    礎部分（２）が完全に又は部分的に透明な材料を持って
    いることを特徴とする、請求項４に記載の上張り装置。
  6. 【請求項６】 裏側から装飾被覆層を照明するため、自
    然石（１）から成る装飾被覆層と基礎部分（２）との間
    にある接着層（３）が、完全に又は部分的に透明な材料
    を持っていることを特徴とする、請求項４又は５に記載
    の上張り装置。
  7. 【請求項７】 自然石（１）から成る装飾被覆層の見え
    る側が、少なくとも１つの透明塗料層を備えていること
    を特徴とする、請求項１〜６の１つに記載の上張り装
    置。
  8. 【請求項８】 透明塗料層（４）が粘弾性であることを
    特徴とする、請求項７に記載の上張り装置。
  9. 【請求項９】 上張り装置の大きさに相当する自然石塊
    （１′）から、少なくとも基礎部分（２）を自然石
    （１）から成る装飾被覆層に結合しようとする周囲にお
    いて、基礎部分（２）の逆型を加工し、こうして一部加
    工された自然石塊（１′）の加工された側を、見る者に
    面する側で基礎部分（２）に永続的に結合し、続いて基
    礎部分（２）と一部加工された自然石塊（１′）とから
    成る複合体（６）から、自然石（１）から成る装飾被覆
    層の見える側の表面形状を加工することを特徴とする、
    請求項１〜８の１つに記載の上張り装置を製造する方
    法。
  10. 【請求項１０】 基礎部分（２）と一部加工された自然
    石塊（１′）とから成る複合体（６）を、見える側の表
    面形状を加工する際、基礎部分（２）を介して固定する
    ことを特徴とする、請求項９に記載の上張り装置を製造
    する方法。
  11. 【請求項１１】 自然石塊（１′）から成る型をフライ
    ス削りにより加工することを特徴とする請求項９に記載
    の上張り装置を製造する方法。
  12. 【請求項１２】 基礎部分（２）と自然石（１）との永
    続的な結合を接着により行うことを特徴とする、請求項
    ９〜１１の１つに記載の上張り装置を製造する方法。
  13. 【請求項１３】 自然石（１）から成る装飾被覆層の見
    える側に、少なくとも１つの透明塗料層（４）を設ける
    ことを特徴とする、請求項９〜１２の１つに記載の上張
    り装置を製造する方法。
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