JP2000024904A - ストレート型フローティング工具 - Google Patents

ストレート型フローティング工具

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JP2000024904A
JP2000024904A JP20003998A JP20003998A JP2000024904A JP 2000024904 A JP2000024904 A JP 2000024904A JP 20003998 A JP20003998 A JP 20003998A JP 20003998 A JP20003998 A JP 20003998A JP 2000024904 A JP2000024904 A JP 2000024904A
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Japan
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grindstone
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straight
work
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JP20003998A
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English (en)
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Nobuaki Oki
信昭 大木
Kenichi Tokuda
憲一 徳田
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Actuator (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)
  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 砥石の偏磨耗を防止し、また、段差や自由曲
面を有するワークに対して容易に精度よく溶接ビードや
見切りバリの研削等を行うことができるストレート型フ
ローティング工具を提供する。 【解決手段】 ストレート型グラインダ21を備えた工
具本体30を固定ホルダ32にピン31を介して回動可
能に結合し、且つ、工具本体30と固定ホルダ32との
間に介設したシリンダ35によって工具本体30を回動
させるよう構成する。また、工具本体30と固定ホルダ
32との間に介設したショックアブソーバ40,41に
よって工具本体30の回動方向のビビリを抑制するよう
構成する。また、工具本体30を回動可能に支持する支
点(ピン31)の位置は工具本体30の重心位置にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はストレート型フロー
ティング工具に関し、特に、ロボットアームに工具を装
着して溶接ビードや見切りバリの研削等を行う場合に適
用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来のアングルグラインダを使
用した一般的な工具ユニットの側面図である。
【0003】図11に示すように、工具ユニット10に
備えたアングルグラインダ1はL字状に構成され、その
回転軸の先端部に取り付けられたオフセット砥石2を高
速で回転させながら対象物に押し当てて研削し、除去す
るものである。
【0004】一般的には、アングルグラインダ1は数点
の部品からなる工具ホルダ3に動かないように固定され
ている。工具ホルダ3にはツールプレート4が取り付け
られている。このツールプレート4は図示しないロボッ
トアームに取り付けられたATCヘッドへ自在に着脱す
ることができる構造になっている。また、図示しない他
の工具ユニットにもツールプレートが取り付けられて、
前記ATCヘッドへ自在に着脱することができるように
なっている。なお、ツールプレートとATCヘッドには
共に電源コネクタが設けられており、ツールプレートと
ATCヘッドとの着脱と同時に電源コネクタの着脱もで
きる構造となっている。
【0005】従って、ロボットはプログラムに応じてA
TCにより作業目的に合った工具ユニットに自動交換し
ながら作業を進めることができる。
【0006】そして、アングルグラインダ1を使用した
工具ユニット10によってワーク5の溶接ビード又は見
切りバリ6を除去する場合には、ロボットは工具ユニッ
ト10をロボットアームに装着した後、予め教示された
通りに、アングルグラインダ1に取り付けられた砥石2
を溶接ビード又は見切りバリ6に対して斜めに押し付け
た状態で移動させる。その結果、砥石2により溶接ビー
ド又は見切りバリ6が順次研削されて除去される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のアングルグラインダ1を使用した工具ユニット10
をロボットアームに装着して、自由曲面を持った鉄板を
溶接して生じた溶接ビードや、鋳造品の曲面に生じた見
切りバリ等を研削して除去する場合、次のような問題点
のあることが判明した。
【0008】 砥石の偏磨耗 砥石2は溶接ビード又は見切りバリ6を研削中に徐々に
磨耗するが、このときロボットは教示され姿勢を繰り返
すため、図12に示すように、砥石2は磨耗の進行と共
に周縁部の形状が2A、2Bのように変化する。このた
め、砥石2とワーク5との接触幅が2Aの状態のときに
はaであったものが2Bの状態のときにはbとなって、
砥石2とワーク5との接触面積が広くなる。その結果、
ロボットアームがワーク5から受ける反力が大きくなっ
てロボットアームに撓みを発生させ、このことが溶接ビ
ード又は見切りバリ6の研削残りの原因となる。
【0009】 自由曲面の研削 ワーク5が自由曲面を持ったものである場合、マスタワ
ークを基準としてロボットをティーチングするが、加工
精度を上げようとするとマスタワークの面に沿ってなる
べく細かくティーチングポイントをとる必要があり、テ
ィーチング作業に要する時間が長くなる。更には、ワー
ク5に寸法誤差があると、この寸法誤差がそのままワー
ク5の仕上げ状態に反映されて、ワーク5に削り残しや
過削が発生することが多い。
【0010】従って本発明は上記従来技術に鑑み、砥石
の偏磨耗を防止し、また、段差や自由曲面を有するワー
クに対して容易に精度よく溶接ビードや見切りバリの研
削等を行うことができるストレート型フローティング工
具を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する第1
発明のストレート型フローティング工具は、ストレート
型グラインダを備えた工具本体を固定部に回動可能に結
合し、且つ、前記工具本体と前記固定部との間に介設し
たシリンダによって前記工具本体を回動させるよう構成
したことを特徴とする。
【0012】従って、この第1発明のストレート型フロ
ーティング工具によれば、例えば砥石を取り付けて溶接
ビードや見切りバリ等の研削を行う場合には、シリンダ
への供給圧を調整して砥石の押し付け力を調整すること
により研削量が調整される。また、砥石がワーク母材に
当たったときには、このときの大きな反力によって砥石
が反ワーク母材方向に回動される。
【0013】また、工具本体を回動可能としたことによ
り、ワークの表面に段差ある場合やワークの表面形状が
自由曲面のように連続的に変化する場合、このワークの
表面形状の変化に応じて、砥石は工具本体と共に回動
し、ワーク表面に自立的に倣う。
【0014】また、ストレート型グラインダを使用した
ため、従来のアングルグラインダを使用した場合に比
べ、砥石は溶接ビードや見切りバリ等に対して直角に近
い角度で当たる。
【0015】第2発明のストレート型フローティング工
具は、第1発明のストレート型フローティング工具にお
いて、前記工具本体と前記固定部との間に介設したショ
ックアブソーバによって前記工具本体の回動方向のビビ
リを抑制するよう構成したことを特徴とする。
【0016】従って、この第2発明のストレート型フロ
ーティング工具によれば、例えば砥石を取り付けた場合
には砥石のビビリが抑制される。
【0017】第3発明のストレート型フローティング工
具は、第1又は第2発明のストレート型フローティング
工具において、前記工具本体を回動可能に支持する支点
の位置は前記工具本体の重心位置にあることを特徴とす
る。
【0018】従って、この第3発明のストレート型フロ
ーティング工具によれば、工具本体を回動可能に支持す
る支点の位置は工具本体の重心位置にあるため、工具本
体がどのような姿勢になっても、この工具本体の姿勢に
よる自重の影響を受けることないので砥石の押し付け力
は変化しない。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。
【0020】[実施の形態1]図1は本発明の実施の形
態1に係るストレート型フローティング工具の側面図、
図2は図1のC−C線矢視図、図3(a)は図1のD方
向矢視図、図3(b)は図3(a)のE部拡大図、図4
(a)は前記ストレート型フローティング工具に備えた
ストッパの分解図、図4(b)は図4(a)のF方向矢
視図、図4(c)は図4(b)のG方向矢視図、図5は
前記ストッパの作用を示す説明図、図6は前記ストレー
ト型フローティング工具の作用を示す説明図である。
【0021】<構成>図1に示すように、本実施の形態
1に係るストレート型フローティング工具20はストレ
ート型グラインダ21を使用したものである。このスト
レート型グラインダ21は、高周波モータを使用したモ
ータアセンブリ23がヘッドアセンブリ22の端部に取
り付けられ、モータアセンブリ23の図示しない回転軸
とヘッドアセンブリ22の出力軸24とが何れも図1中
左右方向に延びて平行になっている。また、前記回転軸
と出力軸24は平歯車により連結されて1段の減速が行
われるようになっている。
【0022】出力軸24の先端部には、オフセット砥石
27が受けフランジ25と押えフランジ26とによって
挟み込まれると共にナット28で締め付けられて固定さ
れている。従って、モータアセンブリ23の高周波モー
タが回転すると、この高周波モータの回転数よりも1段
減速された回転速度で砥石27が回転する。
【0023】図1、図2及び図3に示すように、ストレ
ート型グラインダ21は可動ホルダ29に固定されてい
る。そして、このストレート型グラインダ21と可動ホ
ルダ29と砥石27とからなる工具本体30は、ピン3
1を介して固定ホルダ32に回動可能に結合されてい
る。
【0024】詳述すると、固定ホルダ32は上板32a
と、上板32aの両側面に固定された側板32bと、上
板32aの後面に固定された後板32cとを備えて構成
されている。なお、図1では説明の便宜上、側板32b
を一点鎖線で示している。図3(b)に示すように、ピ
ン31は固定ホルダ32の側板32bに固定され、その
先端部が可動ホルダ29の孔29aに回動可能に挿入さ
れている。孔29aの内部にはすべり軸受け(ブッシ
ュ)33が設けられ、且つ、固定ホルダ32の側板32
bと可動ホルダ29との間にはすべり軸受け(スラスト
ワッシャ)34が設けられており、このことによって、
可動ホルダ29(即ち工具本体30)が円滑に回動する
ようになっている。
【0025】しかも、ピン31の位置、即ち、工具本体
30を回動可能に支持する支点の位置は工具本体30の
重心位置にある。
【0026】また、図1、図2及び図3に示すように、
工具本体30の可動ホルダ29と固定ホルダ32との間
には複動シリンダ35が介設されている。このシリンダ
35の本体部は固定ホルダ32の後板32cに連結され
る一方、ピストンロッド35aの先端部は可動ホルダ2
9の上部に連結されている。シリンダ35にはINポー
ト36又はOUTポート37を介して圧縮エアが供給さ
れるようになっている。
【0027】OUTポート37から圧縮エアが供給され
たときには、ピストンロッド35aが伸長して工具本体
30の一端側(砥石側)が図1中の矢印A方向に回動さ
れ、これに伴って砥石27も矢印A方向に回動する。一
方、INポート36から圧縮エアが供給されたときに
は、ピストンロッド35aが縮退して工具本体30の砥
石側が図1中の矢印B方向に回動され、これに伴って砥
石27も矢印B方向に回動する。
【0028】但し、砥石27の回動角度は一対のストッ
パ38,39によって規制されるようになっている。ス
トッパ38は固定ホルダ32に固定され、ストッパ39
は可動ホルダ29に固定されている。図4に示すよう
に、ストッパ38とストッパ39は同一形状のものであ
り、ストッパ38にはA方向調整ネジ38aとストップ
ピン38bとが設けられ、ストッパ39にはB方向調整
ネジ39aとストップピン39bとが設けられている。
そして、ストッパ38とストッパ39の図4中上下方向
の向きを逆にして両者を組み合わせることにより、A方
向調整ネジ38aとストップピン39bとを対向させ、
B方向調整ネジ39aとストップピン38bとを対向さ
せている。
【0029】従って、図5に示すように、砥石27が矢
印B方向に所定の角度だけ回動すると、ストッパ39の
B方向調整ネジ39aがストッパ38のストップピン3
8bに当接して砥石27の回動が規制される。即ち、ス
トッパ38,39によって砥石27のB方向ストローク
エンド位置が規定されている。図示は省略するが、同様
にして、砥石27が矢印A方向に所定の角度だけ回動す
ると、ストッパ38のA方向調整ネジ38aがストッパ
39のストップピン39bに当接して砥石27の回動が
規制される。即ち、ストッパ38,39によって砥石2
7のA方向ストロークエンド位置も規定されている。
【0030】なお、A,B方向ストロークエンド位置は
A,B方向調整ネジ38a,39bを調整することによ
って変更することができる。
【0031】また、図1及び図3に示すように、工具本
体30の可動ホルダ29と固定ホルダ32との間にはシ
ョックアブソーバ40,41が介設されている。一方の
ショックアブソーバ40は図1中右側に傾斜し、他方の
ショックアブソーバ41は図1中左側に傾斜している。
【0032】即ち、ショックアブソーバ40の一端は固
定ホルダ32の上板32aの中央部に連結される一方、
ショックアブソーバ40の他端は可動ホルダ29の側部
に連結されると共にピン31の近傍で且つピン31の図
1中右側に位置している。また、ショックアブソーバ4
1の一端は固定ホルダ32の上板32aの前端部に連結
される一方、ショックアブソーバ41の他端は可動ホル
ダ29の側部に連結されると共にピン31の近傍で且つ
ピン31の図1中左側に位置している。
【0033】このことによって、砥石27が矢印A方向
に動作するときにはショックアブソーバ40が働き、砥
石27が矢印B方向に動作するときにはショックアブソ
ーバ41が働くようになっている。
【0034】更に、図1、図2及び図3に示すように、
固定ホルダ32の上板32aにはツールプレート42が
固定されている。このツールプレート42は図示しない
ロボットアームに取り付けられたATCヘッドへ自在に
着脱することができる構造になっている。即ち、ストレ
ート型フローティング工具20はツールプレート42を
一体的に備えた工具ユニットとなっており、この工具ユ
ニットごとATCによりATCヘッドに自動着脱して他
の工具ユニットとの交換を行うことができるようになっ
ている。
【0035】ツールプレート42には電源コネクタ4
3、エア継手44,45が設けられており、電源コネク
タ43は固定ホルダ32の後板32cに固定された端子
ボックス46に接続され、エア継手44はINポート3
6とOUTポート37とにそれぞれ接続されている。従
って、ツールプレート42をロボットアームのATCヘ
ッドに装着すると、ロボット本体側に備えた図示しない
電源から電源コネクタ43及び端子ボックス46を介し
てモータアセンブリ23の高周波モータに電力が供給さ
れ、また、ロボット本体側に備えた図示しな圧縮エア供
給装置からエア継手44及びINポート36或いはOU
Tポート37を介してシリンダ35に圧縮エアが供給さ
れる。
【0036】なお、他の工具ユニットと交換する必要が
ない場合には、ツールプレート42を固定ホルダ32に
取り付けずに、固定ホルダ32を直接ロボットアームに
固定してもよい。
【0037】<作用・効果>従って、上記構成のストレ
ート型フローティング工具20によれば、次のような作
用・効果が得られる。
【0038】図6(d)に示すようなワーク50の表面
に生じている溶接ビード又は見切りバリ51を研削する
場合を例に挙げて説明する。ワーク50は段差を形成し
た2枚の鉄板を溶接したもの、或いは段差を形成した鋳
造品であるため、このワーク50の形状に沿って溶接ビ
ード又は見切りバリ51にも段差が生じている。即ち、
溶接ビード又は見切りバリ51は下部51aと傾斜部5
1bと上部51cと傾斜部51dとが順次繰り返される
形状となっている。
【0039】このような形状の溶接ビード又は見切りバ
リ51を研削する場合、ストレート型フローティング工
具20をアームに装着したロボットでは、図6(a)、
(b)、(c)に示すように、モータアセンブリ23を
先頭にして工具本体30を移動させながら、下部51
a、傾斜部51b、上部51cの順で研削する。なお、
砥石27の回動可能範囲が0°〜6°になるようにスト
ッパ38,39が調整されており、また、シリンダ35
には1.5〜3.0kgf/cm2 に減圧した圧縮エア
が供給されるように調整されているものとする。但し、
これらの調整値は一例であって限定されるものではな
い。
【0040】図6(a)に示すように、まず、溶接ビー
ド又は見切りバリ51の下部51aを研削するために、
モータアセンブリ23の高周波モータを起動して砥石2
7を回転させた状態で、ティーチングデータに基づくロ
ボットアームの動作により、ストレート型フローティン
グ工具20をワーク50に接近させ、砥石27を下部5
1aに当てて少し押し付けながら(回動角が約1°程度
になるようにしながら)、研削方向(図中右方向)に送
る。従って、砥石27は下部51aを研削しながら同方
向に進む。
【0041】このときの研削量は、シリンダ35に供給
される圧縮エアの圧力を調整して砥石27の押し付け力
を調整することによって容易に調整することができる。
例えば、圧縮エア圧を高くして砥石27の押し付け力を
大きくする程、より研削量を多くすることができる。通
常は、なるべく溶接ビード又は見切りバリ51のみを研
削してワーク母材は研削しないように、ワーク50の状
況(形状等)に応じて圧縮エアの圧力を調整する。
【0042】ところが、溶接ビード又は見切りバリ51
の寸法はばらつくことが多いため、特に溶接ビード又は
見切りバリ51が比較的小さい場合にはワーク母材に砥
石27が当たってワーク母材を研削してしまうことがあ
る。しかし、溶接ビード又は見切りバリ51を研削する
場合に比べてワーク母材を研削する場合の方が研削幅が
増加して砥石27がワーク50から受ける反力が大きく
なり、しかも、工具本体30は固定ホルダ32に回動可
能に結合されているため(即ちフローティング方式とな
っているため)、砥石27がワーク母材に当たったとき
には、このときの大きな反力によって砥石27が反ワー
ク母材方向(矢印B方向)に回動する。このため、大幅
な過削を防止することができる。
【0043】つまり、シリンダ35に供給する圧縮エア
の圧力を調整して砥石27の研削量を調整することによ
り削り残し等を防止することができ、しかも、砥石27
がワーク母材に当たったときの大きな反力によって砥石
27が反ワーク母材方向に回動されるため、大幅な過削
を防止することもできる。
【0044】下部51aの研削が終わると、引き続き、
図6(b)に示すように傾斜部51bの研削を行うが、
このときは、ストレート型フローティング工具20の姿
勢や軌跡は変えずに、そのままストレート型フローティ
ング工具20を研削方向に移動させる。このようにして
も、砥石27は傾斜部51bから受ける反力により、工
具本体30と共に傾斜部51bの各位置の高さに応じて
徐々に矢印B方向に1°〜5°程度まで回動され、結果
的に傾斜部51aの傾斜(段差)に自立的に倣うことが
できる。勿論、自由曲面を持ったワークに対しても砥石
27は自立的に倣うことができる。
【0045】このような砥石27の自立的な倣い動作
は、ワーク50に寸法誤差がある場合や、ロボットアー
ムによる砥石27の位置決めに誤差がある場合にも有効
である。即ち、砥石27の自立的な倣い動作によってワ
ーク50の寸法誤差や砥石27の位置決め誤差を吸収す
ることができる。このため、ワーク50の寸法誤差や砥
石27の位置決め誤差があっても、削り残しや過削の発
生を防止することができる。
【0046】なお、段差の変化が大きくて砥石27の回
動可能範囲を越える場合には、勿論、この段差の大きさ
に応じた適宜のティーチングポイントでロボットアーム
の動作軌跡を変えて工具本体30の姿勢を変えるように
ティーチングし、この動作範囲で砥石27の自立的な倣
い動作が行われるようにすればよい。
【0047】傾斜部51bの研削が終わると、引き続
き、図6(c)に示すように上部51cの研削を行う
が、このときは、砥石27の回動角を5°〜6°程度に
して、砥石27を上部51bに少し押し付けながら研削
方向に送る。
【0048】上部51cの研削が終わると、引き続き、
傾斜部51dの研削を行うが、このときには、図示は省
略するが、砥石17は傾斜部51bを研削したときとは
逆に、矢印A方向に徐々に回動して傾斜部51dの傾斜
(段差)に倣うことができる。
【0049】以後は、上記の動作が順次繰り返されて、
溶接ビード又は見切りバリ51の研削が行われる。
【0050】この研削中、砥石27の矢印A方向動作時
にはショックアブソーバ40が働き、砥石27の矢印B
方向動作時にはショックアブソーバ41が働くため、砥
石27の細かいビビリが抑制される。このため、ワーク
50の仕上げ面の品質を向上させることができる。
【0051】そして、上記のように、砥石27の自立的
な倣い動作によってワーク50の寸法誤差や砥石27の
位置決め誤差を吸収することができる上に、ショックア
ブソーバ40,41によって砥石27のビビリを抑制す
ることができるため、ティーチングポイントを細かく取
らなくても加工精度を向上させることができ、安定した
高品質(高精度)の仕上げ面を得ることができる。この
ためティーチング作業に要する時間が短縮される。
【0052】また、ストレート型グラインダ21を使用
したため、従来のアングルグラインダを使用した場合に
比べ、砥石27は溶接ビード又は見切りバリ51に対し
て直角に近い角度で当たる。このため砥石27の偏磨耗
を防止することができる。
【0053】また、工具本体30を工具本体30の重心
位置で支持しているため、工具本体30がどのような姿
勢になっても、この工具本体30の姿勢による自重の影
響を受けることないので砥石27の押し付け力は変化し
ない。このためストレート型フローティング工具20を
横転状態や倒立状態で使用することもできる。
【0054】なお、ストレート型フローティング工具2
0は、ツールプレート42が固定ホルダ32の上板32
aに固定されて砥石27の回転軸(出力軸24)と直交
する方向に配置されているため、平面状のワークや製缶
物や部品の表面等の研削に適している。
【0055】[実施の形態2]図7は本発明の実施の形
態2に係るストレート型フローティング工具の側面図で
ある。
【0056】<構成>図7示すように、本実施の形態2
に係るストレート型フローティング工具60では、ツー
ルプレート42が固定ホルダ32の後板32cに固定さ
れて砥石27の回転軸(出力軸24)方向に配置されて
いる。
【0057】なお、ストレート型フローティング工具6
0のその他の構成については、上記実施の形態1のスト
レート型フローティング工具20と同様であるため、詳
細な説明を省略する。
【0058】<作用・効果>従って、このストレート型
フローティング工具60でも、ストレート型フローティ
ング工具20と同様の作用効果が得られる。
【0059】そして、このストレート型フローティング
工具60は、ツールプレート42が砥石27の回転軸方
向に配置されているのでロボットアームの6軸(手首)
を回転させることによって容易に反転させることができ
るため、比較的大型のパイプ状ワークの内部研削等に適
している。
【0060】[実施の形態3]図8は本発明の実施の形
態3に係るストレート型フローティング工具の側面図。
図9は前記ストレート型フローティング工具の使用状態
を示す説明図である。
【0061】<構成>図8に示すように、本実施の形態
3に係るストレート型フローティング工具70では、可
動ホルダ29がコ字状で上下方向に長い形状になってい
る。そして、この可動ホルダ29の上部に固定ホルダ3
2が結合される一方、可動ホルダ29の下部にストレー
ト型グラインダ21が固定されている。即ち、ストレー
ト型グラインダ21を工具ユニットの下方にオフセット
させて配置している。
【0062】なお、ストレート型フローティング工具7
0のその他の構成については、上記実施の形態1のスト
レート型フローティング工具20と同様であるため、詳
細な説明を省略する。
【0063】<作用・効果>従って、このストレート型
フローティング工具70でも、ストレート型フローティ
ング工具20と同様の作用効果が得られる。
【0064】そして、ストレート型グラインダ70はス
トレート型グラインダ21を下方にオフセットさせて配
置しているため、図9に示すような比較的小型のパイプ
状ワーク71の外周面71aや内周面71bの研削加工
に適している。但し、ストレート型グラインダ70は、
ストレート型グラインダ21を下方にオフセットさせこ
とによりピン31の位置が工具本体30の重心位置より
も上方にあるため、横転状態や倒立状態にすると工具本
体30のバランスがとれないので図9に示すように水平
に近い状態でのみ使用する。
【0065】なお、上記実施の形態1,2,3では、ス
トレート型フローティング工具20,60,70にオフ
セット砥石27を取り付けた場合について説明したが、
これに限定するものではなく、砥石以外の刃物等をスト
レート型フローティング工具20,60,70に取り付
けて、溶接ビードや見切りバリ等の研削作業以外の作業
にも応用することができる。例えば、図10に示すよう
な多数の研磨布紙101を周方向に植え込んだフラップ
ホイール100をストレート型フローティング工具2
0,60,70に取り付けて、研磨作業を行うこともで
きる。
【0066】
【発明の効果】以上、発明の実施の形態と共に具体的に
説明したように、第1発明のストレート型グラインダに
よれば、ストレート型グラインダを備えた工具本体を固
定部に回動可能に結合し、且つ、工具本体と固定部との
間に介設したシリンダによって工具本体を回動させるよ
う構成したため、例えば砥石を取り付けて溶接ビードや
見切りバリ等の研削を行う場合には、シリンダの供給圧
を調整して砥石の押し付け力を調整することにより、容
易に研削量を調整することができる。このため、研削量
を調整して削り残し等を防止することができる。しか
も、砥石がワーク母材に当たると、このときの大きな反
力によって砥石が工具本体と共に反ワーク母材方向に回
動されるため、大幅な過削を防止することもできる。
【0067】また、段差や自由曲面を有するワークに対
して、砥石は工具本体と共に回動して自立的に倣うこと
ができる。更に、ワークの寸法誤差や砥石の位置決め誤
差があっても、これらの誤差を砥石の自立的な倣い動作
によって吸収し、削り残しや過削の発生を防止すること
ができる。
【0068】また、ストレート型グラインダを使用した
ため、従来のアングルグラインダを使用した場合に比
べ、砥石は溶接ビードや見切りバリ等に対して直角に近
い角度で当たる。このため砥石の偏磨耗を防止すること
ができる。
【0069】第2発明のストレート型グラインダによれ
ば、第1発明のストレート型フローティング工具におい
て、工具本体と固定部との間に介設したショックアブソ
ーバによって工具本体の回動方向のビビリを抑制するよ
うに構成したため、例えば砥石を取り付けた場合には砥
石のビビリが抑制される。このためワークの仕上げ面の
品質を向上させることができる。
【0070】そして、上記のように、砥石の自立的な倣
い動作によってワークの寸法誤差や砥石の位置決め誤差
を吸収することができる上に、ショックアブソーバによ
って砥石のビビリを抑制することができるため、ティー
チングポイントを細かく取らなくても加工精度を向上さ
せることができ、安定した高品質(高精度)の仕上げ面
を得ることができる。このため、ティーチング作業に要
する時間が短縮される。
【0071】第3発明のストレート型グラインダによれ
ば、工具本体を回動可能に支持する支点の位置は工具本
体の重心位置にあるため、工具本体がどのような姿勢に
なっても、この工具本体の姿勢による自重の影響を受け
ることないので砥石の押し付け力は変化しない。このた
めストレート型フローティング工具を横転状態や倒立状
態で使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るストレート型フロ
ーティング工具の側面図である。
【図2】図1のC−C線矢視図である。
【図3】(a)は図1のD方向矢視図、(b)は(a)
のE部拡大図である。
【図4】(a)は前記ストレート型フローティング工具
に備えたストッパの分解図、(b)は(a)のF方向矢
視図、(c)は(b)のG方向矢視図である。
【図5】前記ストッパの作用を示す説明図である。
【図6】前記ストレート型フローティング工具の作用を
示す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係るストレート型フロ
ーティング工具の側面図である。
【図8】本発明の実施の形態3に係るストレート型フロ
ーティング工具の側面図である。
【図9】前記ストレート型フローティング工具の使用状
態を示す説明図である。
【図10】(a)はフラップホイールの正面図、(b)
はフラップホイールの側面図、(c)は(a)のH部拡
大斜視図である。
【図11】従来のアングルグラインダを使用した一般的
な工具ユニットの側面図である。
【図12】砥石の磨耗状態を示す説明図である。
【符号の説明】
20,60,70 ストレート型フローティング工具 21 ストレート型グラインダ 22 ヘッドアセンブリ 23 モータアセンブリ 24 出力軸 25 受けフランジ 26 押えフランジ 27 オフセット砥石 28 ナット 29 可動ホルダ 30 工具本体 31 ピン 32 固定ホルダ 32a 上板 32b 側板 32c 後板 33 すべり軸受け(ブッシュ) 34 すべり軸受け(スラストワッシャ) 35 シリンダ 35a ピストンロッド 36 INポート 37 OUTポート 38 ストッパ 38a A方向調整ネジ 38b ストップピン 39 ストッパ 39a B方向調整ネジ 39b ストップピン 40,41 ショックアブソーバ 42 ツールプレート 43 電源コネクタ 44 エア継手 46 端子ボックス 100 フラップホイール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C034 AA19 BB39 3C049 AA04 AA12 AA13 AA14 BA02 BA05 BA06 BA07 BC02 CB01 3C058 AA04 AA12 AA13 AA14 AC01 BA02 BA05 BA07 BB04 BC02 CB01 3H081 AA03 BB03 3H082 CC03 DA22 EE06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストレート型グラインダを備えた工具本
    体を固定部に回動可能に結合し、且つ、前記工具本体と
    前記固定部との間に介設したシリンダによって前記工具
    本体を回動させるよう構成したことを特徴とするストレ
    ート型フローティング工具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するストレート型フロー
    ティング工具において、 前記工具本体と前記固定部との間に介設したショックア
    ブソーバによって前記工具本体の回動方向のビビリを抑
    制するよう構成したことを特徴とするストレート型フロ
    ーティング工具。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載するストレート型
    フローティング工具において、 前記工具本体を回動可能に支持する支点の位置は前記工
    具本体の重心位置にあることを特徴とするストレート型
    フローティング工具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103600275A (zh) * 2013-10-29 2014-02-26 长沙长泰机器人有限公司 一种浮动式打磨机及打磨方法
CN105397588A (zh) * 2015-12-22 2016-03-16 中车戚墅堰机车车辆工艺研究所有限公司 一种中间体相贯孔去毛刺设备及去毛刺方法
CN110216537A (zh) * 2019-06-06 2019-09-10 中国科学院合肥物质科学研究院 半主动自适应打磨装置

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