JP2000024692A - 硫酸イオン含有排水の処理装置 - Google Patents

硫酸イオン含有排水の処理装置

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JP2000024692A
JP2000024692A JP10193148A JP19314898A JP2000024692A JP 2000024692 A JP2000024692 A JP 2000024692A JP 10193148 A JP10193148 A JP 10193148A JP 19314898 A JP19314898 A JP 19314898A JP 2000024692 A JP2000024692 A JP 2000024692A
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calcium
sulfate ion
sulfate
coagulation
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English (en)
Inventor
Tetsuo Kaneshiro
哲郎 金城
Tsukasa Shinada
司 品田
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Nishihara Environment Co Ltd
Original Assignee
Nishihara Environmental Sanitation Research Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低濃度の硫酸イオン含有排水に対しても硫酸
イオン除去効率が高く、安定的且つ安全に処理すること
ができ、しかも汚泥発生量を低減することのできる硫酸
イオン含有排水の処理装置を提供する。 【解決手段】 硫酸イオン含有排水中のカルシウム成分
を硬度低減化装置1で除去し、凝集装置2及び濾過装置
3で処理後、膜分離装置4で硫酸イオンを濃縮する。そ
して、透過水は排出し、濃縮排液は凝析装置5でカルシ
ウム剤により凝析処理後、固液分離装置6で硫酸カルシ
ウム含有凝析汚泥と、分離水とに分離する。分離水、及
び凝析汚泥処理に伴って発生する凝析汚泥分離液等は、
返送手段7により硬度低減化装置1へ返送することが好
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硫酸イオン含有排
水の処理装置、特に、従来カルシウム剤では硫酸イオン
の除去が困難であった低濃度硫酸イオン含有排水から硫
酸イオンを効率的、安定的、且つ安全に除去できる装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】硫酸イオンは排水中の他の溶存物質と化
合し、スケール要因となる硫酸カルシウム等の難水溶性
の硫酸塩を生成したり、還元作用を受ければ硫化物や硫
化水素等を生成することが知られている。よって、硫酸
イオン含有排水を下水処理施設へ排出する場合には、硫
酸カルシウム等による下水処理施設の機器や配管内での
スケール形成、下水処理工程での硫化水素や硫化物等の
腐食性化合物の発生を防止するために、排水中の硫酸イ
オン濃度をできるだけ低減させることが必要である。
【0003】また、硫酸イオン含有排水を河川、湖沼へ
放流する場合でも、自然界中の硫酸塩還元細菌により硫
化物や硫化水素を生じるため、濃度を低減することが好
ましい。従来の硫酸イオン除去技術として、イオン交換
法、カルシウム剤やバリウム剤による析出沈殿法などが
ある。
【0004】イオン交換法は、イオン交換性を有する物
質を用いて排水中の硫酸イオンを他のイオンと置換、除
去する方法であり、通常イオン交換性に優れる強塩基性
陰イオン交換樹脂が用いられる。代表的な樹脂の反応式
の例を下記に示す。 OH型樹脂(NaOHにて再生する) 2R-R'3NOH + SO4 2- → (R-R'3N)2
4 +2OH- Cl型樹脂(HClにて再生する) 2R-R'3NCl + SO4 2- → (R-R'3N)2
4 +2Cl-
【0005】上記反応は可逆反応であり、イオン交換反
応の進行に伴い交換能力が低下すれば、OH型ではNa
OH溶液、Cl型ではHCl溶液を通水させ、樹脂を再
生する。しかしながら、硫酸イオンをトラップしたイオ
ン交換樹脂を再生すると、硫酸イオンは再生液中に移行
してしまうので、イオン交換樹脂は再生することもでき
ず、廃棄処分せざるを得ないので、コストが非常に高く
なる。また、イオン交換法では、排水中に他の陰イオン
が多く存在すれば処理効率が低下し、必要なイオン交換
樹脂量が多くなるので、コスト増につながる。
【0006】これに対し、カルシウム剤やバリウム剤に
よる析出沈殿法は、排水にカルシウム剤やバリウム剤を
添加し、化学的に難水溶性の硫酸カルシウムや硫酸バリ
ウム等の硫酸塩を析出、沈殿させて、硫酸イオンを除去
する方法である。析出沈殿法は、単純な析出反応に基づ
く方法であり、システム構成も、通常の凝集沈殿設備と
類似して、反応槽、攪拌装置、薬品注入装置、析出物排
出装置等で構成することができる。
【0007】しかしながら、バリウム剤を用いた場合に
は、析出物である硫酸バリウムの水に対する溶解度が
0.0223mg/l(25℃)と非常に小さいため、処理
能力が高く効率が良いものの、バリウム剤の毒性が非常
に高く、また価格も高いという問題を有する。このた
め、現実にはほとんど行われていない。
【0008】一方、カルシウム剤を用いた場合には、析
出物である硫酸カルシウムの水に対する溶解度が2,0
80mg/l(25℃)と比較的大きく、この濃度が処理能
力の限界とされている。また、特に硫酸イオン濃度がそ
れほど高くない排水に対しての処理効率は低い。例え
ば、硫酸イオン濃度2,800mg/lの低濃度硫酸イオン
含有排水に対し、炭酸カルシウムによる除去処理を行っ
た場合の硫酸イオンの除去率は20%程度と報告されて
いる。さらに、低濃度の硫酸イオン含有排水では生成し
た硫酸カルシウムを凝集させる際に多量の凝集剤を必要
とし、生成する硫酸カルシウム含有汚泥の量が多くなる
という問題点もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の課題に鑑み成されたものであり、その目的
は、低濃度の硫酸イオン含有排水を安定に効率よく処理
できると共に、汚泥発生量を低減化でき、かつ安全性も
高い硫酸イオン含有排水の処理装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等が前記目的を
達成するために鋭意検討を行った結果、硫酸イオン含有
排水に対し硬度低減化処理、凝集処理、及び濾過処理を
行った後、膜分離処理により硫酸イオンを濃縮し、得ら
れた濃縮排液をカルシウム剤による凝析処理及び固液分
離処理することにより、低濃度の硫酸イオン含有排水を
安定して効率よく処理することができ、また、汚泥発生
量も低減化され、しかも安全性も高いことをも見出し、
本発明を完成した。
【0011】すなわち、本発明にかかる硫酸イオン含有
排水の処理装置は、硫酸イオン含有排水に含まれる硬度
成分を除去する硬度低減化工程と、pH調整手段および
凝集剤注入手段を備え、硬度低減化工程処理水を凝集処
理する凝集工程と、凝集工程処理水を濾過する濾過工程
と、凝集工程処理水を透過水と濃縮排液とに分離する膜
分離工程と、pH調整手段およびカルシウム塩注入手段
を備え、濃縮排液中に含まれる硫酸イオンを凝析処理す
る凝析工程と、凝析工程処理水を固液分離する固液分離
工程と、を有することを特徴とする。
【0012】なお、本発明において、固液分離工程処理
水の一部もしくは全部を硬度低減化工程へ返送する返送
手段を備えることが好適である。また、本発明におい
て、硬度低減化工程が、被処理水導入手段と、アルカリ
剤注入手段と、晶析用核粒子の添加手段および排出手段
と、を備えた流動床式カルシウム除去装置であることが
好適である。また、本発明において、膜分離工程が逆浸
透膜処理装置であることが好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】前述のように、本発明にかかる硫
酸イオン含有排水の処理装置は、硬度低減化工程、凝集
工程、濾過工程、膜分離工程、凝析工程、及び固液分離
工程を含む。図1に、その代表的なフローチャートを示
す。硫酸イオン含有排水は硬度低減化工程に供給され、
ここで排水中の硬度成分が除去される。硬度低減化工程
の処理水(以下、反応液)は、凝集工程で凝集処理され
る。凝集工程の処理水(以下、凝集液)は、濾過工程で
濾過処理される。
【0014】濾過工程の濾過水は、膜分離工程で硫酸イ
オンが濃縮された濃縮排液と、硫酸イオンをほとんど含
まない透過水とに分離される。透過水は排出(放流)さ
れ、濃縮排液は凝析工程に供給される。凝析工程では濃
縮排水中の硫酸イオンがカルシウム剤と反応し、硫酸カ
ルシウムとして析出する。硫酸カルシウムを含む凝析工
程の処理水(凝析液)は、固液分離工程において硫酸カ
ルシウムを含有する凝析汚泥と、分離水とに分離され
る。なお、分離水、及び凝析汚泥処理に伴って発生する
凝析汚泥分離液は硬度低減化工程へ返送することが好ま
しい。以下、各工程について説明する。
【0015】硬度低減化工程 本発明において、硫酸イオンは膜分離工程で濃縮される
が、膜分離工程の被処理水中に硫酸イオンとともにカル
シウム成分が含まれていると、濃縮の際に硫酸カルシウ
ムや炭酸カルシウムが析出して膜にスケールが付着し、
濃縮効率が低下するというトラブルを生じることがあ
る。このような場合には、膜分離工程における濃縮倍率
を所望の硫酸イオン濃度にまで高くすることができな
い。また、排水中に微細な懸濁性物質があると、やはり
膜の目詰まりの原因となる。
【0016】また、固液分離工程で生じる分離水や凝析
汚泥分離液は、その硫酸イオン濃度が十分に低下しない
場合が多いので、希釈した上で系外へて排出(放流)す
る方法もあるが、本処理装置全体の硫酸イオン除去効率
をさらに高めるためにも、これらを膜分離工程へ返送し
て循環処理することが好ましい。しかしながら、分離水
や凝析汚泥分離液はカルシウム剤添加に由来するカルシ
ウム成分やその他の微細な粒子を多く含んでいるため、
上述した問題が生じる。
【0017】このようなトラブルを防止するために、膜
分離工程に供給される被処理水の硬度成分、特にカルシ
ウム成分や、微細な懸濁物質を除去しておく必要があ
る。硬度低減化工程では、膜のスケールトラブルの原因
となるカルシウム成分やマグネシウム成分等の硬度成分
を除去し、特にカルシウム成分としてカルシウムイオン
の他、炭酸カルシウムや硫酸カルシウムなどのカルシウ
ム化合物を除去する。
【0018】スケール防止法としては、ヘキサメタリン
酸ソーダ等のスケール防止剤を添加する方法や、カルシ
ウム塩を溶解させるために塩酸、硫酸等の酸を添加する
方法があるが、これらは何れもカルシウム成分を除去す
るものではなく、単にスケールトラブルを抑制するもの
に過ぎず、その効果にも限界がある。よって、膜分離工
程でのスケールトラブルを防止し、濃縮倍率を高く設定
するためには被処理水中のカルシウム成分を除去しなけ
ればならない。
【0019】通常、カルシウム成分の除去処理には、ア
ルカリ剤による析出沈殿法が用いられ、被処理水に消石
灰(Ca(OH)2)、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ム等の強塩基を添加し、化学的に難水溶性の炭酸カルシ
ウムを析出させることによりカルシウム成分を除去す
る。その代表的な反応式を下記に示す。 Ca(HCO3)2 + Ca(OH)2 →CaCO3↓ + NaHCO3 + H2O CaSO4 + Na2CO3 → CaCO3↓ + Na2SO4 Ca(HCO3)2 + NaOH → CaCO3↓ + NaHCO3 + H2
【0020】本発明の硬度低減化工程では、このアルカ
リ剤による析出沈殿法を応用して、反応液中に晶種とな
る核粒子を添加し、この核粒子にカルシウム成分を晶析
させ、成長肥大した核粒子(ペレット)を系外に排出す
ることでカルシウム成分を除去する「核粒子を利用した
晶析法」を用いる。
【0021】この晶析法は、上記アルカリ剤による析出
沈殿法と同じ化学反応に基づくが、析出反応が起こる前
に析出の場となる核粒子をあらかじめ多量に存在させて
おくことにより、析出した炭酸カルシウム等の難水溶性
カルシウム塩が瞬時に核粒子に晶析、積層して大きな粒
子を形成するものである。
【0022】通常の析出沈殿法では、析出する炭酸カル
シウムの粒径が小さくて沈殿しにくく、また、一旦沈殿
すると固着してしまうので、分離膜への負担になるばか
りでなく、攪拌装置や配管へのスケール生成の原因とな
る。さらに、生成した炭酸カルシウムは粒径が細かく、
取り扱いが面倒である。また、設備の設置面積も大きく
なる。
【0023】これに対し、晶析法では、晶析反応により
生成するカルシウム塩が速やかに核粒子に晶析、積層す
るので、カルシウム塩の微粒子の生成が少なく、微粒子
による汚泥が発生しにくい。晶析、積層により成長した
核粒子(ペレット)は反応槽内を流動しにくくなり、槽
下部に沈降するため、槽下方より容易に抜き取って排出
することができる。また、核粒子及びペレットは粒状で
易脱水性であるため、取り扱いも容易である。また、炭
酸カルシウムの析出は、核粒子の存在によって、より低
い濃度で始まるために、通常の析出沈殿法と比較して反
応が速やかで、且つ少ない薬剤量で行うことができ、非
常に効率的である。従って、晶析法による硬度低減化
は、通常の析出沈殿法に比して非常に優れている。
【0024】なお、晶析法において添加する核粒子とし
ては、晶析反応の核となり得るものであれば特に限定さ
れないが、排出されるペレットを再利用する場合には、
純度を上げるためにも炭酸カルシウム製のものが好まし
い。排出された炭酸カルシウムは、粉砕して反応槽へ添
加する核粒子として再利用可能であり、また、家禽の栄
養源、化学工業原料、農業利用(土壌改良等)、酸性化
した排水の中和剤等としても用いることができる。特
に、家禽の栄養源、化学工業原料とする場合には純度の
高いことが要求されるが、炭酸カルシウムを核粒子とし
て用いれば、排出されるペレットの炭酸カルシウム純度
は95%以上とすることが可能である。
【0025】核粒子は通常粒径が0.1〜0.5mmの
ものを定期的に補給し、晶析反応により粒径が0.5〜
2.5mmに成長肥大したら反応槽下部より適宜排出す
ればよい。なお、ペレットの排出頻度は、その生成量に
より適宜調整すればよいが、通常1〜2回/日程度であ
る。また、アルカリ剤としては、本発明の目的に反しな
い限り特に限定されない。
【0026】凝集工程、濾過工程 硬度低減化工程の反応液は、適当な固液分離を行った
後、膜分離工程へ供給することも可能であるが、さらに
凝集処理および濾過処理を行うことにより、硬度低減化
工程の反応液中の懸濁物質を除去でき、分離膜への負担
を軽減することができる。
【0027】凝集工程では、無機凝集剤や高分子凝集剤
を用いて、硬度低減化工程の反応液中の懸濁物質を凝集
させる。このとき、pH調整剤により、適当なpHに調
整することが好ましい。用いる凝集剤は本発明の目的に
反せず、且つ後段の工程において問題を起こさない限り
特に限定されず、例えば、通常排水の凝集処理に用いら
れる無機凝集剤、高分子凝集剤を適宜選択して用いるこ
とができる。
【0028】凝集工程の凝集液は濾過工程で濾過され、
凝集液中の凝集フロックが除去される。濾過工程では、
通常、砂濾過装置が利用され、多くの場合は急速砂濾過
装置が採用される。
【0029】膜分離工程 濾過工程で得られた濾過水は、膜分離工程に供給され、
硫酸イオンが濃縮された濃縮排液と、硫酸イオンをほと
んど含まない透過水とに分離される。膜分離工程では、
分離膜として逆浸透膜を用いることが好ましい。加熱に
よる蒸発濃縮、イオン交換膜を用いた電気透析による濃
縮等その他の濃縮技術を用いることも可能であるが、こ
れらはコストが高く、また設備が大きくなったり、管理
も大変であることが多い。
【0030】逆浸透膜は透過膜の一つであり、種々の材
質からなる製品が膜、あるいは膜モジュールとして市販
されているので容易に入手できる。本発明においては、
水は容易に透過し、硫酸イオンは透過しにくいという選
択性を有する透過膜であれば特に限定されず、適宜選択
して用いることができる。膜モジュールとしては、平膜
型、中空糸型、スパイラル型などがあるが、本発明の目
的を達することができるものであれば、何れのタイプで
もかまわない。
【0031】このような逆浸透膜を用いると、濾過水中
の水は膜を透過し、硫酸イオンは透過しにくいので、濾
過水側の硫酸イオンは濃縮され、透過水には硫酸イオン
がほとんど含まれない。そのため、透過水をそのまま河
川や下水処理施設へ放流することが可能である。また、
用水として使用することもできる。
【0032】一方、濃縮排液は凝析工程に送られるが、
濃縮排液の硫酸イオン濃度が低いと凝析工程でのカルシ
ウム剤による反応効率が低いので、濃縮排液中の硫酸イ
オン濃度は7,000mg/l以上、さらには10,000
mg/l以上であることが好ましい。なお、濃縮排液の硫酸
イオン濃度をあまり高くしようとすると、非常に高い逆
浸透圧を必要とし、また、析出物を生じることもあるの
で、膜に負荷がかかりすぎて寿命を縮めることにつなが
る。よって、濃縮排水の硫酸イオン濃度は高くとも3
0,000mg/l程度とすることが好ましい。
【0033】凝析工程 凝析工程では、濃縮排液中の硫酸イオンがカルシウム剤
と反応して硫酸カルシウムとして析出する。このとき、
pH調整剤により適当なpHに調整することが好適であ
る。また、高分子凝集剤等の凝集剤により凝析液中の硫
酸カルシウムなどを凝集させれば、後段の固液分離工程
をより効率的に行うことができる。
【0034】濃縮排液には高濃度に硫酸イオンが含まれ
ているため、硫酸イオンが希薄な排水に比べ、効率的に
硫酸イオンが除去でき、カルシウム剤の使用量を削減す
ることができる。また、汚泥の生成量も抑えることがで
きる。凝析工程において用いられるカルシウム剤として
は、塩化カルシウムや炭酸カルシウムなど、硫酸イオン
と化学反応して難水溶性の硫酸カルシウムが析出し、分
離除去できるものであれば特に限定されないが、塩化カ
ルシウムは溶解性、入手のしやすさ、価格等の点で好ま
しいカルシウム剤の一つである。
【0035】また、濃縮排液中の硫酸イオンに対するカ
ルシウム剤添加量はカルシウムとしておおむね1〜3当
量で、好ましくは1.5〜2当量である。当量数が低い
と硫酸イオン残存量が多くなり、3当量を越えて添加し
ても効果の増大はあまり望めない。
【0036】固液分離工程 凝析工程の凝析液は、固液分離工程において硫酸カルシ
ウムを含有する凝析汚泥と、分離水とに分離される。凝
析汚泥は適宜汚泥処理される。
【0037】以上の工程により、硫酸イオン含有排水中
の硫酸イオンを効率的且つ安定的に除去することがで
き、汚泥生成量も低減化することができる。なお、本発
明においては装置全体の処理効率を高めるために、固液
分離工程の分離水や凝析汚泥の処理で発生する凝析汚泥
分離液などの膜分離工程透過水以外の排出水を硬度低減
化工程に返送して循環処理することが好適である。
【0038】本発明者等の検討によれば、硫酸イオン濃
度2,000mg/lの原排水を硫酸イオン濃度約10,0
00mg/lの5倍濃縮排液とし、カルシウム剤による凝析
処理を行った場合、濃縮排液中の硫酸イオン濃度を約
2,000mg/l程度まで低減することができ、硫酸イオ
ンの除去率は約80%で、高い除去率を得ることができ
る。
【0039】次に、図2に本発明にかかる処理装置の一
例の概略図を示す。なお、本発明はこれに限定されるも
のではない。図2に示す処理装置は、硬度低減化装置
1、凝集装置2、濾過装置3、膜分離装置4、凝析装置
5、固液分離装置6を有する。硬度低減化装置1には流
動床式カルシウム除去装置を用いており、反応槽10、
硫酸イオン含有排水導入手段12、アルカリ剤注入手段
14、核粒子添加手段16、ペレット排出手段18、反
応液排出手段20を備えている。
【0040】硫酸イオン含有排水は、導入手段12から
反応槽10に導入される。排水中のカルシウム成分は、
アルカリ剤と反応して炭酸カルシウムとなり、核粒子添
加手段16より添加されて反応槽内を流動する核粒子に
晶析、積層し、核粒子の粒子径を増大させる。粒子径の
大きくなった核粒子(ペレット)は、単位容積あたりの
晶析反応面積が減少して反応効率が低下し、流動性も低
下して沈降するので、定期的にペレット排出手段18に
より排出し、新たに核粒子を補給する。
【0041】一方、カルシウム成分が除去された反応液
は反応槽上部の反応液排出手段20から反応槽外に排出
されるが、通常は反応槽上部から反応液をオーバーフロ
ーさせればよい。凝集装置2は、凝集槽22、反応液導
入手段24、凝集液排出手段26、pH調整剤注入手段
28、無機凝集剤注入手段30、高分子凝集剤注入手段
32を備えている。
【0042】前記硬度低減化装置1から排出された反応
液は、反応液導入手段24により凝集槽22に導入され
る。反応液中に含まれる微細なカルシウム化合物やその
他の懸濁粒子は、適当なpH条件下で無機凝集剤及び高
分子凝集剤と反応し、フロックとなって凝集する。この
ようなフロックを含んだ凝集液は、凝集液排出手段26
により凝集槽22から排出される。
【0043】濾過装置3は、濾過槽34、凝集液導入手
段36、濾過水排出手段38、及び逆流洗浄手段40を
備え、濾過槽34内には濾材充填層42を有する。逆流
洗浄手段40は、通常、空気や水等を噴射することがで
きるようにポンプやブロアー等が設けられている。凝集
装置2から排出された凝集液は、凝集液導入手段36に
より濾過槽34に導入され、濾材充填層42で濾過され
る。濾過水は濾過水排出手段38により濾過槽34から
排出される。
【0044】濾過装置3には、通常、砂濾過装置や急速
濾過装置が用いられ、濾材は定期的に逆流洗浄される。
この逆流洗浄により生じる逆洗排水は適宜処理すればよ
いが、逆洗排水送液手段44によりこれを後述の凝析装
置5へ送液し、後記膜分離装置4から排出される濃縮排
液とともに処理してもよい。濾過水は、膜分離装置4へ
直接送ることも可能であるが、水質や水量による負荷を
軽減するために、一旦濾過水貯留槽46に貯留して均質
化し、ここからポンプ等により定量的に膜分離装置4へ
供給することが好ましい。また、濾過水貯留槽46を設
ければ、この濾過水を逆流洗浄用水として利用すること
ができる。
【0045】膜分離装置4には逆浸透膜処理装置を用い
ており、逆浸透膜分離手段48、濾過水導入手段50、
透過水排出手段52、濃縮排液排出手段54を備えてい
る。なお、逆浸透膜へのスケール防止や負荷軽減のため
に、pH調整手段56やプレフィルター58などを逆浸
透膜分離装置の上流側に設けることが望ましい。
【0046】濾過水は逆浸透膜分離手段48で処理さ
れ、濃縮排液と、透過水に分離される。透過水は透過水
排出手段52から系外に排出(放流)される他、用水と
して利用することもできる。一方、濃縮排液は、濃縮排
水液排出手段54により逆浸透膜分離手段から排出さ
れ、凝析装置5へ送られるが、一旦濃縮排液貯留槽60
に貯留して均質化し、ポンプ等により定量的に凝析装置
5に供給してもよい。
【0047】凝析装置5は、凝析反応槽62、濃縮排液
導入手段64、凝析液排出手段66、カルシウム剤注入
手段68、及びpH調整剤注入手段70を備えている。
濃縮排液は濃縮排液導入手段64により凝析反応槽62
に導入され、濃縮排液中の硫酸イオンがカルシウム剤と
反応し、硫酸カルシウムとして析出する。なお、凝析反
応槽62に高分子凝集剤注入部72を設け、凝析液中の
硫酸カルシウムなどを凝集させることにより、次の固液
分離装置6での固液分離を効率的に行うことができる。
凝析液は、凝析液排出部66から排出される。
【0048】固液分離装置6は、分離槽74、凝析液導
入手段76、分離液排出手段78、凝析汚泥排出手段8
0を備えている。このような固液分離装置6としては、
例えば、通常排水処理に用いられているような沈殿池や
膜分離装置等を用いることができる。凝析液は凝析液導
入手段76により分離槽74に導入され、ここで分離水
と、硫酸カルシウムを含有する凝析汚泥に固液分離され
る。凝析汚泥は、凝析汚泥排出手段80により分離槽7
4から排出され、適宜汚泥処理される。
【0049】一方、分離水排出手段78から排出される
分離水や、凝析汚泥処理に伴う凝析汚泥分離液などは、
返送手段7により前記硬度低減化装置1へ返送し、硫酸
イオン含有排水とともに処理される。なお、原水槽82
を設け、ここに硫酸イオン含有排水と返送された分離水
等とを一旦貯留して水質を均質化し、これをポンプ等に
より硬度低減化装置1へ定量的に供給することが望まし
い。
【0050】図3に、前記硬度低減化装置1に用いられ
る流動床式カルシウム除去装置の好適な例を示す。反応
槽110は底を有する容器で、筒形、好ましくは円筒形
である。反応槽110内の下方には仕切部材182が設
けられ、これにより、反応槽は晶析反応槽184と被処
理水導入槽186とに分けられている。被処理水導入槽
186は硫酸イオン含有排水導入設備112と通じてい
る。
【0051】仕切部材182は、被処理水用ノズル11
2a及びアルカリ剤用ノズル114aを有し、被処理水
用ノズル112aは晶析反応槽184と被処理水導入槽
186とに通じている。アルカリ剤用ノズル114aは
晶析反応槽184とアルカリ剤注入設備114とに通じ
ている。このように晶析反応槽及び被処理水導入槽を仕
切部材で隔てて一体化し、ノズルを仕切り部材上に設け
ることによって、被処理水を晶析反応槽184内へ均一
に導入し、且つ装置の省スペース化をはかることができ
る。
【0052】核粒子添加部116は、装置が小規模で核
粒子添加量も少ない場合には、晶析反応槽上部より適宜
投入してもよいが、通常はポンプなどの添加装置を利用
し、晶析反応槽184内下部に核粒子が添加されるよう
に設置される。ペレット排出部118は、晶析反応槽下
部に設けられている。
【0053】硫酸イオン含有排水は、硫酸イオン含有排
水導入設備112から被処理水用ノズル112aを通っ
て晶析反応槽184内に導入され、晶析反応槽下部でア
ルカリ剤用ノズル114aから注入されたアルカリ剤溶
液と混合されて、晶析反応槽内を上昇する。被処理水中
のカルシウム成分はアルカリ剤と反応して、炭酸カルシ
ウムとなり、晶析反応槽184内を流動する核粒子に晶
析、積層する。粒子径が増大した核粒子(ペレット)は
槽内の流動に抗して仕切部材182上に沈降するように
なり、この結果晶析反応槽184内の核粒子分布は底部
から上部に向かって、次第に粒径が小さくなる傾向を示
す。
【0054】仕切部材上に集まったペレットは、ペレッ
ト排出部118から排出される。ペレット排出部として
は、例えば、ペレット排出弁を備えた排出管等を設け、
排出弁を一定時間開くことにより、ペレットを多量に含
む液として容易に排出することができる。排出液中のペ
レットは、砂のような固形粒子であり、水切れが非常に
良いので、排出量が少なければ、網かご等に直接排出す
ることができる。また、排出量が多ければ、貯留場所へ
ポンプ移送して、適宜処理すればよい。
【0055】一方、カルシウム成分が除去された反応液
は反応槽上部の反応液排出部120からオーバーフロー
させればよい。流動床式カルシウム除去装置では、晶析
反応槽184内で被処理水とアルカリ剤との混合や核粒
子との接触が効率よく行われるように、各部分の位置や
形状等を調整することが望ましい。図4にその好適な形
態の一例を示す。
【0056】同図において、被処理水用ノズル112a
及びアルカリ剤用ノズル114aは、それぞれ晶析反応
槽184内に複数の噴出口を有している。アルカリ剤用
ノズル114aの噴出口は被処理水用ノズル112aの
噴出口よりも上方に設けることが好ましい。こうするこ
とにより、被処理水とアルカリ剤の混合が速やかに行わ
れ、晶析反応槽内における上向き流として理想的な栓流
(プラグフロー)を得ることができる。
【0057】また、被処理水用ノズル112aは、噴出
口が図中の矢印のように上向き流に対して垂直となるよ
うな形状にすれば、運転停止時における核粒子やペレッ
トの逆流防止に有効である。また、核粒子添加部116
を、被処理水用ノズル112a及びアルカリ剤用ノズル
114aの上方に配置することで、晶析反応槽内で被処
理水と核粒子とが効率よく接触することが可能となる。
【0058】
【実施例】試験例1 カルシウム剤添加量 カルシウム剤による硫酸イオンの凝析工程において、カ
ルシウム剤添加量が反応速度や硫酸イオン残存量にどの
ような影響を与えるかを調べた。すなわち、下記の条件
で硫酸イオン含有排水にカルシウム剤を1〜3当量添加
し、経時的に排水中の硫酸イオン濃度を測定した。な
お、添加及び反応中は攪拌を行った。
【0059】(試験条件) 使用排水 :硫酸イオン濃度約11,000mg/lの温
泉排水(pH6.6) カルシウム剤:塩化カルシウム 反応容器 :1lガラス容器 反応温度 :室温 硫酸イオン濃度測定法:塩化バリウム比濁法(上水試験
法)
【0060】図5に、反応時間に対する硫酸イオン濃度
の変化を示す。同図からわかるように、使用排水中の硫
酸イオンに対してカルシウム剤添加量が1当量の場合に
は、最終的に約2,000mg/l程度までは硫酸イオン濃
度を低減することができるが、かなり時間を要する。と
ころが、カルシウム剤添加量を1.5当量以上に増量す
ると、反応速度は格段に速くなり、硫酸イオン濃度2,
000mg/lにまで低減するための所要時間は約1/3以
下とすることができる。なお、カルシウム剤を3当量以
上に増量しても、硫酸イオン残存量や反応速度にそれほ
ど大きな変化は認められない。従って、排水中の硫酸イ
オンに対するカルシウム剤の適切な添加量は1〜3当量
であることが確認された。
【0061】試験例2 排水の硫酸イオン濃度 次に、カルシウム剤による硫酸イオンの凝析工程におい
て、排水中の硫酸イオン濃度(初期濃度)と反応速度の
関係を調べた。すなわち、前記試験例1と同じ硫酸イオ
ン濃度約11,000mg/lの温泉排水を精製水で希釈
し、7,700mg/l、5,800mg/lの排水を調製し
た。それぞれの排水に対し、前記試験例1と同様の条件
下でカルシウム剤1.5当量を添加した。経時的に硫酸
イオン濃度を測定し、下記の計算式により硫酸イオン除
去率を算出した。
【0062】硫酸イオン除去率(%)=[(Ct−
C’)/(C−C’)]×100 Ct:時間tでの硫酸イオン濃度(mg/l) C :硫酸イオン初期濃度(11,000、7,700、又は5,8
00mg/l) C’:最終到達硫酸イオン濃度(試験例1の結果から1,
650mg/lとした。) 結果を図6に示す。同図から、反応速度は排水の硫酸イ
オンの初期濃度が高いほど速くなることが理解される。
【0063】排水の硫酸イオン初期濃度が5,800mg
/lの場合、カルシウム剤添加後60分でも除去率は40
%と非常に低く、処理開始初期においてはほとんど除去
効果がない。このことは、カルシウム剤による析出沈殿
法を用いた硫酸イオン除去処理では、硫酸イオン濃度が
例えば6,000mg/l以下の低濃度排水においては、非
常に効率が悪く、実用的でないことを示している。
【0064】これに対して、排水の硫酸イオン初期濃度
が高い場合には、反応開始初期から速やかに硫酸イオン
カルシウムが除去され、初期濃度7,700mg/lでは4
0分、11,000mg/lでは20分で除去率はほぼ10
0%に達した。従って、低濃度硫酸イオン含有排水を濃
縮してから、カルシウム剤による析出沈殿法を行えば、
非常に効率的に硫酸イオンを除去することができる。そ
して、濃縮排水の硫酸イオン濃度は7,000mg/l以
上、特に10,000mg/l以上とすることが好適であ
る。
【0065】試験例3 図2の処理装置によって、下記条件下で実際に運転を行
ったところ、表1のような結果が得られた。このときの
透過水の原排水に対する硫酸イオン除去率は約99%で
あった。
【0066】(運転条件) 硫酸イオン含有排水量 50m/日 分離液返送水量 25m/日 総排水処理量 75m/日 透過水量 50m/日
【0067】
【表1】
【0068】以上のことから、本発明の処理装置は、硫
酸イオン含有排水、特に低濃度硫酸イオン含有排水を効
率よく、安定的且つ安全に処理でき、しかも汚泥発生量
を低減できるという点で非常に優れている。このような
低濃度の硫酸イオン含有排水の例としては、温泉排水
や、通常のカルシウム剤析出沈殿法による処理水などが
挙げられる。
【0069】
【発明の効果】本発明は、原水である硫酸イオン含有排
水に含まれるカルシウム成分を硬度低減化装置で除去し
て、硫酸イオンを濃縮する膜分離装置への負担を著しく
軽減すると共に、膜分離装置で硫酸イオンが濃縮された
濃縮排液をカルシウム剤を用いて凝析処理することによ
り、特に低濃度の硫酸イオン含有排水から硫酸イオンを
効率よく、安定的且つ安全に除去し、しかも汚泥発生量
を低減することができる。また、硫酸イオンを除去する
凝析工程後の固液分離工程分離水を前記硬度低減化装置
に返送して循環処理することにより、系全体の除去率を
さらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる処理装置のフローシ
ートである。
【図2】本発明の一実施例にかかる処理装置の概略構成
の説明図である。
【図3】硬度低減化装置として用いられる流動床式カル
シウム除去装置の一例を示す図である。
【図4】流動床式カルシウム除去装置の部分拡大図であ
る。
【図5】本発明の凝析工程において、カルシウム剤添加
量を変化させた場合の、硫酸イオン残存量と反応時間の
関係を示す図である。
【図6】本発明の凝析工程において、排水中のの硫酸イ
オン初期濃度を変化させた場合の、硫酸イオン除去率と
反応時間の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 … 硬度低減化装置 2 … 凝集装置 3 … 濾過装置 4 … 膜分離装置 5 … 凝析装置 6 … 固液分離装置 7 … 返送手段 46 … 濾過水貯留槽 48 … 逆浸透膜分離手段 52 … 透過水排出手段 54 … 濃縮排液排出手段 60 … 濃縮排液貯留槽 82 … 原水槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/52 C02F 1/52 Z 1/58 1/58 Q J 5/00 610 5/00 610J 620 620B Fターム(参考) 4D006 GA03 KB13 KB15 KB30 PA02 PB08 PB70 4D038 AA08 AB36 AB59 BB09 BB14 BB17 BB18 BB20 4D062 BA19 BA23 BB05 CA20 DA00 DB01 EA12 EA36 FA01 FA02 FA11 FA12 FA17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸イオン含有排水に含まれる硬度成分
    を除去する硬度低減化工程と、 pH調整手段および凝集剤注入手段を備え、硬度低減化
    工程処理水を凝集処理する凝集工程と、 凝集工程処理水を濾過する濾過工程と、 凝集工程処理水を透過水と濃縮排液とに分離する膜分離
    工程と、 pH調整手段およびカルシウム塩注入手段を備え、濃縮
    排液中に含まれる硫酸イオンを凝析処理する凝析工程
    と、 凝析工程処理水を固液分離する固液分離工程と、 を有することを特徴とする硫酸イオン含有排水の処理装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の処理装置において、固液
    分離工程処理水の一部もしくは全部を硬度低減化工程へ
    返送する返送手段を備えることを特徴とする硫酸イオン
    含有排水の処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の処理装置におい
    て、硬度低減化工程が、 被処理水導入手段と、 アルカリ剤注入手段と、 晶析用核粒子の添加手段および排出手段と、 を備えた流動床式カルシウム除去装置であることを特徴
    とする硫酸イオン含有排水の処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の処理装置
    において、膜分離工程が逆浸透膜処理装置であることを
    特徴とする硫酸イオン含有排水の処理装置。
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