JP2000022763A - 信号伝送装置及びこれを使用した信号伝送方法 - Google Patents

信号伝送装置及びこれを使用した信号伝送方法

Info

Publication number
JP2000022763A
JP2000022763A JP10182137A JP18213798A JP2000022763A JP 2000022763 A JP2000022763 A JP 2000022763A JP 10182137 A JP10182137 A JP 10182137A JP 18213798 A JP18213798 A JP 18213798A JP 2000022763 A JP2000022763 A JP 2000022763A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
transmission
signal line
polarity
reception
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10182137A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3543625B2 (ja
Inventor
Ryoji Inoue
良二 井上
Kouji Kamafusa
功二 鎌房
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP18213798A priority Critical patent/JP3543625B2/ja
Publication of JP2000022763A publication Critical patent/JP2000022763A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3543625B2 publication Critical patent/JP3543625B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Motor And Converter Starters (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)
  • Selective Calling Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 極性の異なる一対の信号線L1,L2による
伝送において、極性検出回路10の故障時にも極性判定
できるようにする。 【解決手段】 信号線L1,L2の極性検出をする極性
検出回路10と別に、その故障時に備えて、外部からの
受信信号と内部発生した同波形の任意の送信信号とを互
いに反転して認識される信号線L1,L2に流し、これ
らの重畳受信の結果、各ビットが相殺されるかどうかを
認識するして、信号切換スイッチ14の反転/非反転の
切換状態と、外部の所定の機器からの両信号線L1,L
2への入力信号との極性との適合/不適合を容易に判断
し、これに基づいて信号切換スイッチ14の切換状態を
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、少なくとも2以
上の制御ユニットの間で信号伝送を行う信号伝送装置に
関し、特に信号の無極化を行う信号伝送装置に係る。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば空気調和装置におい
て、リモートコントロール器(以下「リモコン」と略称
する)、室内機及び室外機の間の信号伝送方式に2本の
信号線を用いた平衡通信方式が採用されているものがあ
る(特開平5−227568号公報等)。
【0003】この空気調和機において、2本の信号線の
それぞれには互いに逆の極性が割り当てられる。そし
て、プラグ接続時の誤接続等によって極性を正逆反対に
接続してしまうことがしばしばあるため、このような正
逆反対の接続を許容した上で、通信時に受信側の信号伝
送装置において極性判定を行い、自動的に送受信ポート
の極性切換を行い正しく通信する。
【0004】図10は、従来の信号伝送装置の例を示す
ブロック図である。この信号伝送装置では、信号線1,
2に、所定の直流電圧を印加する整流ブロック3を接続
し、信号線1,2と送受信ブロック4との間には、伝送
信号を反転切り換えする信号切換スイッチ5を設けてい
る。また、正側の信号線1の電位が負側の信号線2の電
位より低い場合にのみ異極信号を出力する極性判定回路
6を設けている。そして、極性判定回路6が異極信号を
出力すると、マイクロコンピュータ(以下「マイコン」
と略称する)7内の切換制御部8からの切換信号に従っ
て、信号切換スイッチ5が伝送信号を反転切換を行うよ
うになっている。
【0005】ここで、上記極性判定回路6は、両信号線
1,2の間に接続された一対の発光ダイオードPHD
1,PHD2と、各発光ダイオードPHD1,PHD2
からの光をそれぞれ受信して受信結果をマイコン7に伝
達する一対のフォトトランジスタPHT1,PHT2と
より構成されている。第1の発光ダイオードPHD1
は、信号線1の電位が信号線2の電位より高い場合に発
光し、逆に第2の発光ダイオードPHD2は、信号線2
の電位が信号線1の電位より高い場合に発光するように
なっている。
【0006】したがって、送受信ポートP,Nを通じて
信号線1,2に伝送信号が入力された際に、これに基づ
いて両発光ダイオードPHD1,PHD2のいずれかが
発光し、その発光状態を各フォトトランジスタPHT
1,PHT2を通じてマイコン7で検出し、その検出結
果に基づいて切換制御部8で信号切換スイッチ5のポー
ト切換を行うことで、送受信ブロック4には正しい極性
の信号を入出力させていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の信号伝送装置で
は、極性判定回路6の発光ダイオードPHD1,PHD
2及びフォトトランジスタPHT1,PHT2が故障し
た場合においては、これらの部品PHD1,PHD,P
HT1,PHT2を交換しない限り、2本の信号線1,
2の極性判定を行うことができなかった。
【0008】この場合、信号切換スイッチ5の状態は、
極性判定回路6内の部品が故障する以前の状態に保持さ
れる。したがって、極性判定回路6の故障後に信号線
1,2の極性が正逆反対に入れ換えて接続された場合、
このことを検知できずに信号切換スイッチ5が過去の状
態に保持されたままになるため、正しい極性での信号伝
送を行うことができず、リモートコントロール器(以下
「リモコン」と略称する)、室内機及び室外機の間の相
互の信号伝送が正しく行われないことになる。
【0009】そこで、この発明の課題は、極性判定回路
の故障時においても送受信ポートの極性認識を正しく行
って信号切換スイッチの自動切換を行うことの可能な信
号伝送装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
請求項1に記載の発明は、外部の所定の機器との間で信
号の伝送を行う信号伝送装置であって、一対の伝送線が
接続される第1の信号線(L1)及び第2の信号線(L
2)と、前記両信号線(L1,L2)のいずれか一方の
信号線に反転せずに接続されるとともに他方の信号線に
反転して信号の送受信を行う送受信手段(15)と、前
記第1の信号線(L1)及び前記第2の信号線(L2)
の前記送受信手段(15)に対する反転及び非反転の関
係を相互に切換える信号切換スイッチ(14)と、前記
送受信ブロック(15)の送受信動作の指示を与えると
ともに、及び前記送受信ブロック(15)で受信した受
信信号に基づいて前記信号切換スイッチ(14)の接続
切換を指示する制御部(11)とを備え、前記制御部
(11)は、外部から前記伝送線を通じて前記第1の信
号線(L1)及び第2の信号線(L2)に受信信号が与
えられたときに、前記信号切換スイッチ(14)により
反転せずに接続されている側の前記一方の信号線へ任意
の送信信号を与え、反転せずに接続されている側の前記
一方の信号線の信号と反転して接続されている前記他方
の信号線の信号とを重畳して合成パターンとし、当該合
成パターン中のビットのなかに相殺されたビットが有る
場合に前記信号切換スイッチ(14)に前記第1の信号
線(L1)及び前記第2の信号線(L2)の前記送受信
手段(15)に対する反転及び非反転の関係を相互に変
更切換えするよう指示するものである。
【0011】請求項2に記載の発明は、前記第1の信号
線(L1)の電位と前記第2の信号線(L2)の電位の
高低を比較して両信号線(L1,L2)の極性を検出す
る極性検出回路(10)をさらに備え、前記制御部(1
1)は、前記極性検出回路(10)での検出結果に基づ
いて前記信号切換スイッチ(14)を切換制御する機能
をさらに有するものである。
【0012】請求項3に記載の発明は、前記制御部(1
1)は、前記極性検出回路(10)での検出結果に基づ
いて前記信号切換スイッチ(14)の極性を判定する極
性判定手段(21)と、前記任意の送信信号を前記送受
信ブロック(15)を通じて反転せずに接続された側の
前記一方の信号線に前記送信信号を出力するよう前記送
受信ブロック(15)に指示する信号出力指示手段(2
2)と、前記信号出力指示手段(22)で前記任意の送
信信号を出力したときの前記合成パターン中の各ビット
の振幅値を検出し、この検出結果に基づいて当該各ビッ
トのなかに相殺されたビットが有るかどうかを検出する
振幅レベル検出手段(23)と、前記極性判定手段(2
1)での判定結果に従って前記信号切換スイッチ(1
4)を切換制御するとともに、前記振幅レベル検出手段
(23)において上記合成パターン中に相殺されたビッ
トが有る場合に前記信号切換スイッチ(14)の前記第
1の信号線(L1)及び前記第2の信号線(L2)に対
する反転及び非反転の関係を相互に変更切換えするよう
指示を与える切換制御手段24とを有せしめられたもの
である。
【0013】請求項4に記載の発明は、前記信号伝送装
置が、空気調和機の室内機に設けられ、当該空気調和機
の操作を遠隔操作する操作部との間の信号伝送に用いら
れるものである。
【0014】請求項5に記載の発明は、前記信号伝送装
置が、空気調和機の室内機に設けられ、当該空気調和機
の室外機との間の信号伝送に用いられるものである。
【0015】請求項6に記載の発明は、前記信号伝送装
置が、空気調和機の室外機に設けられ、当該空気調和機
の室内機との間の信号伝送に用いられるものである。
【0016】請求項7に記載の発明は、外部から伝送線
を通じて第1の信号線(L1)及び第2の信号線(L
2)に受信信号が与えられたときに、前記第1の信号線
(L1)の電位と前記第2の信号線(L2)の電位の高
低を所定の極性検出回路(10)で比較して両信号線
(L1,L2)の極性を検出し、検出された極性に応じ
て信号切換スイッチ(14)を切換駆動して、前記第1
の信号線(L1)及び前記第2の信号線(L2)の前記
送受信手段(15)に対する反転及び非反転の関係を相
互に変更切換えする第1の工程と、外部から伝送線を通
じて第1の信号線(L1)及び第2の信号線(L2)に
受信信号が与えられたときに、信号切換スイッチ(1
4)により反転せずに接続されている側の一方の信号線
へ前記任意の送信信号を与える第2の工程と、前記第2
の工程と並行して、反転せずに接続されている側の前記
一方の信号線の信号と反転して接続されている他方の信
号線の信号とを重畳して合成パターンとし、当該合成パ
ターンの各ビットの振幅値を認識する第3の工程と、前
記合成パターンの各ビットの振幅値を認識した結果に基
づいて、前記合成パターン中のビットのなかに相殺され
たビットがあるか否かを検出し、相殺されたビットがな
かった場合に、前記信号切換スイッチ(14)の前記第
1の信号線(L1)及び前記第2の信号線(L2)の送
受信手段(15)に対する反転及び非反転の関係を維持
する一方、前記合成パターン中のビットのなかに相殺さ
れたビットが有る場合に、前記信号切換スイッチ(1
4)に前記第1の信号線(L1)及び前記第2の信号線
(L2)の前記送受信手段(15)に対する反転及び非
反転の関係を相互に変更切換えする第4の工程とを備え
るものである。
【0017】
【作用】上記課題を解決すべく、請求項1乃至請求項7
に記載の発明では、例えば、まず、原則として、外部か
ら伝送線を通じて第1の信号線(L1)及び第2の信号
線(L2)に受信信号が与えられたときに、第1の信号
線(L1)の電位と第2の信号線(L2)の電位の高低
を所定の極性検出回路(10)で比較して両信号線(L
1,L2)の極性を検出し、検出された極性に応じて信
号切換スイッチ(14)を切換駆動して、第1の信号線
(L1)及び第2の信号線(L2)の送受信手段(1
5)に対する反転及び非反転の関係を相互に変更切換え
する。
【0018】ただし、極性検出回路(10)が正常に動
作する場合は、異常の動作で極性を十分に判定できる
が、極性検出回路(10)が故障している場合もあり得
るため、次いで、外部から伝送線を通じて第1の信号線
(L1)及び第2の信号線(L2)のいずれかに所定の
受信信号が与えられたときに、信号切換スイッチ(1
4)により反転せずに接続されている側の一方の信号線
へ受信信号と同じタイミングで且つ同波形の任意の送信
信号を非反転で(反転せずに)与える。また、これと並
行して、反転せずに接続されている側の一方の信号線の
信号と反転接続されている他方の信号線の信号とを重畳
して合成パターンとし、当該合成パターンの各ビットの
振幅値を認識する。そして、合成パターンの各ビットの
振幅値を認識した結果に基づいて、合成パターン中のビ
ットのなかに相殺されたビットがあるかどうかを検出す
る。相殺されたビットがない場合には、信号切換スイッ
チ(14)の第1の信号線(L1)及び第2の信号線
(L2)の送受信手段(15)に対する反転及び非反転
の関係を維持する。一方、合成パターン中のビットのな
かに相殺されたビットが有る場合には、信号切換スイッ
チ(14)に第1の信号線(L1)及び第2の信号線
(L2)の送受信手段(15)に対する反転及び非反転
の関係を相互に変更切換えする。これにより、極性検出
回路(10)が故障しても、支障無く極性判定を行うこ
とができ、これにしたがって信号切換スイッチ(14)
の切換を容易に行うことができる。
【0019】かかる発明は、請求項4乃至請求項6のよ
うに、空気調和機の室内機、室外機及び遠隔操作のため
の操作部との間の伝送に有効である。
【0020】
【発明の実施の形態】<信号伝送装置の構成>図1はこ
の発明の一の実施の形態に係る信号伝送装置を示す図で
ある。この信号伝送装置は、例えば空気調和装置の室内
機において設置され、送受信ポートP,Nに2本の図示
しない伝送線が接続されて例えばリモコンとの相互間の
信号伝送を行う。そして、この信号伝送装置は、外部か
ら送受信ポートP,Nを通じて信号線L1,L2に受信
信号が与えられたときにその極性判定を行う極性検出回
路10を設けるとともに、この極性検出回路10の故障
時において補助的に極性判定を行う目的で、極性検出回
路10と別にマイコン11内に補助極性判定手段11a
を設けたものである。以下、この信号伝送装置を詳述す
る。
【0021】この信号伝送装置は、平衡通信の信号が与
えられる信号線L1,L2と送受信ブロック15との間
の接続を反転切り換えする信号切換スイッチ14が設け
られ、この信号切換スイッチ14の切換は、マイコン1
1からの切換信号により切り換えられる。
【0022】信号線L1,L2を外部と接続するための
受信ポートP,Nは、その形状が対称で、互いに区別が
付かない従来のものと同一のものを採用することができ
る。ここで、第1の信号線L1は、原則として図3に示
された正極の伝送信号P1のようなパルス波を送受信す
るための信号線であるのに対し、第2の信号線L2は原
則として図3に示された伝送信号P2のような接地用の
無パルス電圧に維持するための信号線である。
【0023】具体的には、伝送信号P1は、リモコンに
対する電源供給のための約16Vの基準電位Vavを中
心として正負約5Vの振幅を有する無極性パルス波であ
る。この伝送信号P1は「0」値と「1」値の二値信号
からなり、「0」値のときに基準電位Vavを基準に約
5Vの振幅を有し、「1」値のときに基準電位Vav
(即ち、振幅無し)に維持される。
【0024】なお、当該伝送信号P1は1バイト(8ビ
ット)を1単位として伝送され、この1単位内において
は、送受信ブロック15からの送信信号及び外部からの
受信信号ともに、「0」値を示すパルス波形は正負交互
に現れることとなる。そして、奇数番目に「0」値が存
在する場合のパルスは正方向であり、偶数番目に「0」
値が存在する場合のパルスは負方向である。即ち、例え
ばこの1単位のデータが「0,0,0,0,0,0,
0,0」である場合は、図2(A)のように「正,負,
正,負,正,負,正,負」といった全てのビットに振幅
を有する波形が得られ、また例えば1単位のデータが
「1,0,0,1,1,0,0,1」の場合は、図2
(B)のように「振幅無し,負,正,振幅無し,振幅無
し,負,正,振幅無し」といった波形が得られ、さらに
例えば1単位のデータが「1,1,1,1,1,1,
1,1」である場合は、図2(C)のように全てのビッ
トが振幅を有さない波形が得られる。
【0025】これに対し、伝送信号P2は原則としてグ
ランド電位近傍に維持されており、送受信ブロック15
に入力された後に図3中の符号P3のように正負が反転
されるものである。
【0026】ただし、これら両信号線L1,L2が、上
述及び後述の通り、送受信ポートP,Nへの外部接続が
誤って行われた場合には、両信号P1,P2は信号切換
スイッチ14の切換によって、互いに入れ換えられた正
逆反対の極性として送受信ブロック15に伝送されるよ
うになっている。ここで、図3において伝送信号P1が
例えば「0,0,0,0,0,0,0,0…」即ち
「正,負,正,負,正,負,正,負…」である場合は、
これが反転されて認識されると符号P4のように「負,
正,負,正,負,正,負,正…」となって現れる。一
方、伝送信号P2についてはこれが反転されずに符号P
2のまま維持される。尚、各信号線L1,L2にはそれ
ぞれ過電流防止用の抵抗R1,R2が接続されている。
【0027】信号切換スイッチ14は、図1では等価回
路としてアナログスイッチを示しているが、実際にはト
ランジスタ等を使用した論理回路内におけるスイッチ素
子が使用される。なお、信号切換スイッチ14と各信号
線L1,L2との接続においては、図4の如く、信号切
換スイッチ14の送信AポートPa1と受信AポートP
a2が第1の信号線L1に接続されるとともに、信号切
換スイッチ14の送信BポートPb1と受信BポートP
b2が第2の信号線L2に接続されて、合計4ライン接
続とされる。
【0028】送受信ブロック15は、信号切換スイッチ
14の送信AポートPa1及び送信BポートPb1のう
ち、この信号切換スイッチ14により正極の端子として
選択的に切り換えられたいずれか一方が接続される正極
の送信A端子Qa1と、負極の端子として選択的に切り
換えられた他方が接続される負極の送信B端子Qb1
と、信号切換スイッチ14の受信AポートPa2及び受
信BポートPb2のそれぞれが送受信ブロック15に入
力される受信A端子Qa2及び受信B端子Qb2とが形
成されている。
【0029】ここで、送受信ブロック15が負極の送信
B端子Qb1に出力する信号はグランド電圧を基準とし
て負極性側に反転された信号(反転信号)であり、また
正極の送信A端子Qa1に出力する信号は反転されない
(非反転信号である)。そして、例えば、図5(B)及
び図7(B)のような波形で信号線L1,L2に送出す
る送信信号は、常に正極の送信A端子Qa1からいずれ
かの信号線L1,L2に送出される。また、負極の受信
B端子Qb2から入力された信号は送受信ブロック15
内で反転信号として認識される一方、正極の受信A端子
Qa2から入力される信号は非反転信号として送受信ブ
ロック15内で認識される。そして、受信ブロック15
の内部において、受信AポートQa2及び受信Bポート
Qb2の両入力に係る信号が重畳されて「合成パター
ン」として認識されるようになっている。
【0030】極性検出回路10は、第1の信号線L1の
電位が第2の信号線L2の電位より低いか否かを検出す
るためのものであって、両信号線L1,L2の間に接続
された一対の発光ダイオードPHD1,PHD2と、当
該各発光ダイオードPHD1,PHD2からの光をそれ
ぞれ受信して受信結果をマイコン11に伝達する一対の
フォトトランジスタPHT1,PHT2とから構成され
ている。そして、第1の発光ダイオードPHD1は、第
1の信号線L1の電位が第2の信号線L2の電位より高
い場合に発光し、逆に第2の発光ダイオードPHD2
は、第2の信号線L2の電位が第1の信号線L1の電位
より高い場合に発光するようになっている。
【0031】マイコン11は、極性検出回路10のフォ
トトランジスタPHT1,PHT2からの信号により信
号線L1,L2の極性判定を行う極性判定手段21と、
上記補助極性判定手段11aと、極性判定手段21及び
補助極性判定手段11aでの各判定結果に基づいて信号
切換スイッチ14の切り換えを行う切換制御手段24と
を有している。
【0032】極性判定手段21は、具体的には、送受信
ポートP,Nを通じて信号線L1,L2に伝送信号が入
力された際に、これに基づいて駆動される両発光ダイオ
ードPHD1,PHD2の発光状態を各フォトトランジ
スタPHT1,PHT2を通じて検出し、その検出結果
に基づいて信号切換スイッチ14のポート切換を行うこ
とで、送受信ブロック15に正しい極性の信号を入出力
させるものである。
【0033】補助極性判定部11aは、外部から信号線
L1,L2に与えられた受信信号同士を重畳して得られ
た合成パターンの各ビットが相殺されている場合には受
信ポートP,Nに対して誤った接続がされていると判断
する一方、相殺されていない場合は正常に接続されてい
ると判断し、かかる判断結果に基づいて受信ポートP,
Nから送受信ブロック15への信号の授受を切換えるも
のであって、外部のリモコンから受信信号が与えられた
ときにこの受信信号に同期して任意の送信信号を送受信
ブロック15を通じて信号線L1,L2に送出する信号
出力指示手段22と、上記受信信号の受信及び送信信号
の送出によって送受信ブロック15で得られた合成パタ
ーンの振幅が所定の振幅レベル以上かどうかを検出する
振幅レベル検出手段23とを備える。
【0034】信号出力指示手段22は、外部のリモコン
から与えられた受信信号(図5(A)に例示する)に同
期して、任意の送信信号(図5(B)に例示する)を正
極の送信A端子Qa1から出力するよう、送受信ブロッ
ク15に指示を与えるものである。ここで、任意の送信
信号(図5(B))の送信は1バイト(8ビット)を1
単位として、上記受信信号(図5(A))の各単位(1
バイト)の受信とほぼ同じタイミングで行われる。そし
てこの送信信号は、信号線L1,L2のうち信号切換ス
イッチ14によって送受信ブロック15の正極の送信A
端子Qa1に接続された側の信号線に入力されることに
なる。
【0035】振幅レベル検出手段23は、送受信ブロッ
ク15に入力されて重畳された合成パターンを検出し、
その各ビットの振幅値のレベルの大小を認識するもの
で、具体的には、信号出力指示手段22から指示した送
信信号のうち、「0」値のビットに相当するものとして
合成パターン内に現れたビット(以下「判定ビット」と
称す)の振幅を検出し、これが一定の振幅値(例えば
2.5V:以下「基準振幅値」と称す)以上であれば、
信号切換スイッチ14の切換状態が送受信ポートP,N
の接続極性に対して「適合的」であると判断する一方、
判定ビットの振幅値が基準振幅値未満であれば、信号切
換スイッチ14の切換状態が送受信ポートP,Nの接続
極性に対して「不適合的」であると判断するものであ
る。
【0036】切換制御手段24は、極性判定手段21に
よって判定された極性に応じて信号切換スイッチ14の
切換制御を行う(第1の切換制御機能)とともに、振幅
レベル検出手段23によって「不適合的」と判断された
場合にも信号切換スイッチ14の切換状態を変更するよ
う切換信号を出力する(第2の切換制御機能)ものであ
る。ここで、第1の切換制御機能と第2の切換制御機能
の切換は、一定の遅延時間だけずらして交互に行い、同
時には行わないようになっている。そして、極性判定手
段21によって極性切換の必要があると判定されたこと
(第1の事象)と、振幅レベル検出手段23によって
「不適合的」と判断されたこと(第2の事象)のいずれ
かの事象が発生するまでは、それ以前の信号切換スイッ
チ14の状態を維持するものとなっている。また、切換
制御手段24において第1の切換制御機能が稼動してい
るときには、補助極性判定部11aの信号出力指示手段
22及び振幅レベル検出手段23は停止するようになっ
ている。
【0037】なお、図1中の符号25は、信号線L1,
L2及び送受信ポートP,Nを通じて外部のリモコンに
電源としての16Vの整流電流を供給する整流ブロック
である。また、マイコン11内の各要素21〜24は、
ROMおよびRAM等が内蔵された一般的なMPU内に
おいて所定のソフトウェアプログラムによって動作する
機能部品である。
【0038】<極性検出回路10が正常な場合の動作>
上記構成の信号伝送装置の正常作動時の動作を説明す
る。信号伝送装置は、信号線L1,L2を通じて外部の
リモコンからの受信信号を受信する。この場合、極性検
出回路10及び極性判定手段21による極性判定と、補
助極性判定部11aによる補助的極性判定とは、一定の
遅延時間だけずらして交互に行われる。
【0039】例えば、まず第1の信号線L1にパルス状
の伝送信号P1(図3)が受信された場合には、第2の
信号線L2には、グランド電位近傍に維持された伝送信
号P2(図3)が受信され、この場合には極性検出回路
10の第1の発光ダイオードPHD1のみが発光する。
そして、極性検出回路10において、第1のフォトトラ
ンジスタPHT1のみが第1の発光ダイオードPHD1
からの光を検出し、これに基づいて、極性判定手段21
は第1の信号線L1が正極であると判断し、これに応じ
て信号切換スイッチ14の切換制御を行う。
【0040】逆に、第2の信号線L2にパルス状の伝送
信号P1(図3)が受信された場合には、第1の信号線
L1には、グランド電位近傍に維持された伝送信号P2
(図3)が受信され、この場合には極性検出回路10の
第2の発光ダイオードPHD2のみが発光する。そし
て、極性検出回路10において、第2のフォトトランジ
スタPHT2のみが第2の発光ダイオードPHD2から
の光を検出し、これに基づいて、マイコン11内の極性
判定手段21は第2の信号線L2が正極である旨を判断
し、これに応じて信号切換スイッチ14の切換制御を行
う。
【0041】このような極性検出回路10及び極性判定
手段21による極性判定の後、補助極性判定部11aに
よる補助的な極性判定が行われる。ただし、極性検出回
路10の各要素PHD1,PHD2,PHT1,PHT
2が正常な場合(故障でない場合)、補助極性判定部1
1aによる補助的な極性判定結果は極性検出回路10及
び極性判定手段21による極性判定結果と一致するた
め、ここではその詳しい説明を省略する。尚、補助極性
判定部11aの詳細な動作は後述する。
【0042】<極性検出回路10が故障した場合の動作
>次に、極性検出回路10の各要素PHD1,PHD
2,PHT1,PHT2が故障をした場合の動作を説明
する。尚ここでは、説明の簡便のため、全ての要素PH
D1,PHD2,PHT1,PHT2が故障した場合に
ついて説明するが、一部のみの要素PHD1,PHD
2,PHT1,PHT2が故障した場合も、補助極性判
定部11aが同様の動作を行うことはいうまでもない。
【0043】この場合も、極性検出回路10及び極性判
定手段21の判定動作と補助極性判定部11aによる判
定動作とは交互に繰り返し行われる。ただし、ここで
は、極性検出回路10が故障しており、極性判定手段2
1によっては信号線L1,L2の正負極性の判定が不可
能な状態となっているため、極性判定手段21での判定
結果によって切換制御手段24が信号切換スイッチ14
の切換制御を行うことはない。したがって、極性判定手
段21での判定タイミングの間は、信号切換スイッチ1
4はそれ以前の状態に保持されたままとなる。
【0044】次に、補助極性判定部11aにより極性判
定が行われる。
【0045】即ち、まず外部のリモコンから受信信号
(図5(A)に例示する)が送受信ポートP,Nを通じ
て信号線L1,L2に与えられる。この受信信号の受信
と同時に、マイコン11の任意の信号出力指示手段22
は、正極の送信A端子Qa1から任意の送信信号を出力
するよう、送受信ブロック15に指示を与える。
【0046】ここで、外部のリモコンとの接続におい
て、正しい送受信ポートP,Nの外部接続が行われてい
る場合、即ち、正側の送受信ポートP側に正極性の伝送
路が、負側の送受信ポートNに負極性の伝送路がそれぞ
れ接続がされており(以下「正接続状態」と称する)、
且つ、信号切換スイッチ14の切換状態が、「正接続状
態」の極性に対して適合的な状態(以下「正切換状態」
と称す)である場合には、第1の信号線L1には、外部
のリモコンから送受信ポートPを通じて与えられた受信
信号(図5(A))と、送受信ブロック15の正極の送
信A端子Qa1から信号切換スイッチ14を通じて与え
られた任意の送信信号(図5(B))とが重畳して認識
されることになる。
【0047】尚、この受信信号(図5(A))と任意の
送信信号(図5(B))とは、必ずしも同一の波形とは
ならないが、第1の信号線L1においては、「0」値を
示すパルス波形が必ず正負交互に現れることとなるた
め、このパルス波形に従って両信号が規則正しく重畳さ
れる。即ち、1単位の受信信号のデータが例えば「1,
0,0,1,1,0,0,1」である場合は、図5
(A)のように「振幅無し,負,正,振幅無し,振幅無
し,負,正,振幅無し」といった波形となり、正の振幅
が現れるとすれば必ず奇数番目に現れ、負の振幅が現れ
るとすれば必ず偶数番目に現れる。また1単位の送信信
号のデータが例えば「0,1,0,0,1,0,1,
0」である場合は、図5(B)のように「正,振幅無
し,正,負,振幅無し,負,振幅無し,負」といった波
形となり、正の振幅が現れるとすれば必ず奇数番目に現
れ、負の振幅が現れるとすれば必ず偶数番目に現れる。
即ち、受信信号と送信信号との各ビットの符号配列は、
正の方向と負の方向とで一致しており、これらを重畳し
たとしても、相殺されることはあり得ない。即ち、信号
切換スイッチ14の切換が極性に対して「適合的」であ
る場合は、送信信号と受信信号とが重畳して合成パター
ンを形成する際、送受信ブロック15からの送信信号中
の有振幅のビットが相殺されることはない。図6は、こ
の場合の合成パターンを示す図であり、図6中の(0)
で示したビットは、図5(B)において送信信号中に含
まれていた有振幅の「0」値のビットに対応している。
【0048】かかる第1の信号線L1中の合成パターン
は、信号切換スイッチ14を通じて送受信ブロック15
の受信A端子Qa2に入力される。尚、この場合、受信
B端子Qb2には第2の信号線L2の電圧レベルが反転
して入力されるが、第2の信号線L2においては、ほぼ
グランド電圧に等しい電圧として外部のリモコンから与
えられた定電圧の状態が維持されており、図6に示した
合成パターンに与える影響はほとんどない。
【0049】この図6のように、信号出力指示手段22
の指示により送受信ブロック15から送出された送信信
号において「0」値のビットに対応する合成パターン中
のビットは、全て有振幅のビットとなって現れる。した
がって、振幅レベル検出手段23により、これらの合成
パターン中のビットの振幅値を一定の基準振幅値Thと
比較して、送信信号の「0」値に対応する全てのビット
(図6中の(0)印)の振幅値が基準振幅値Thより大
であることを確認できれば(図6中の◎印)、信号切換
スイッチ14の切換状態は信号線L1,L2の極性に対
して「適合的」であると判断でき、故に信号切換スイッ
チ14の切換状態はそのまま保持される。
【0050】次に、送受信ポートP,Nの外部接続が
「正接続状態」であるにも拘わらず、信号切換スイッチ
14の切換状態が、「逆接続状態」の極性に対して適合
的な状態(以下「逆切換状態」と称す)である場合を説
明する。尚、この場合において外部のリモコンから受信
される受信信号は図5(A)に示したものであり、また
送受信ブロック15から送出される送信信号は図5
(B)に示したものとする。
【0051】この場合には、第1の信号線L1には、図
5(A)に示した受信信号が受信され、第2の信号線L
2には、ほぼグランド電圧に等しい電圧として外部のリ
モコンから与えられた定電圧の状態(図3中の符号P
2)と、送受信ブロック15からの送信信号が重畳され
て現れる。
【0052】そして、信号切換スイッチ14を通じて送
受信ブロック15の受信A端子Qa2及び受信B端子Q
b2に入力される際には、第2の信号線L2の波形は非
反転信号として図5(B)の波形がそのまま入力されて
図7(B)のようになる。一方、第1の信号線L1の波
形は反転されて図7(A)のようになる。そして送受信
ブロック15の内部において、両者は互いに重畳されて
図8のような合成パターンとなる。図8中の(0)で示
したビットは、図5(B)において送信信号中に含まれ
ていた有振幅の「0」値のビットに対応している。
【0053】ここで、図7(A)においては、「1,
0,0,1,1,0,0,1」の符号系列データである
受信信号は、「振幅無し,正,負,振幅無し,振幅無
し,正,負,振幅無し」といった波形となり、正の振幅
が現れるとすれば必ず偶数番目に現れ、負の振幅が現れ
るとすれば必ず奇数番目に現れる。これは、図5(A)
の場合と正負が逆になっている。また「0,1,0,
0,1,0,1,0」の符号系列データである送信信号
(図7(B))は、図5(B)の場合と同様に「正,振
幅無し,正,負,振幅無し,負,振幅無し,負」といっ
た波形となり、正の振幅が現れるとすれば必ず奇数番目
に現れ、負の振幅が現れるとすれば必ず偶数番目に現れ
る。即ち、受信信号と送信信号との各ビットの符号配列
は、正の方向と負の方向とで逆向きになっており、これ
らを重畳したとすれば、たまたま送信信号と受信信号の
両方が「0」値をとったときに、そのタイミングで当該
ビットが相殺されることになる。即ち、信号切換スイッ
チ14の切換が極性に対して「適合的でない」場合は、
送信信号と受信信号とを重畳して合成パターンを形成す
る際、図8中の×印(相殺ビット)のように、送受信ブ
ロック15からの送信信号中のいくつかの有振幅のビッ
トが相殺される。
【0054】また、外部のリモコンとの接続において、
正接続状態とは反対に送受信ポートP,Nの外部接続が
なされている状態(以下「逆接続状態」という:即ち、
この場合は正側の送受信ポートP側に負極性の伝送路
が、負側の送受信ポートNに正極性の伝送路がそれ接続
された状態)にも拘わらず、信号切換スイッチ14の切
換状態が「正切換状態」(即ち、信号切換スイッチ14
の切換状態が、逆接続状態に対して非適合的である状
態)である場合には、第1の信号線L1には、ほぼグラ
ンド電圧に等しい電圧として外部のリモコンから与えら
れた定電圧の状態と、送受信ブロック15の正極の送信
A端子Qa1から信号切換スイッチ14を通じて与えら
れた任意の送信信号とが重畳して、図7(B)のような
波形の信号が現れる。また、第2の信号線L2において
は、外部のリモコンから与えられた図5(A)と同様な
受信信号がそのまま現れる。そして、各信号線L1,L
2の信号が信号切換スイッチ14を通じて送受信ブロッ
ク15の受信A端子Qa2及び受信B端子Qb2にそれ
ぞれ入力される際には、第1の信号線L1の波形は非反
転信号として図7(A)の波形のまま維持されるが、第
2の信号線L2の波形は反転されて図7(B)のように
なり、両者は送受信ブロック15の内部で互いに重畳さ
れた合成パターンとして認識される。このとき、第1の
信号線L1から非反転で入力された図7(A)の波形
と、第2の信号線L2から反転されて入力された図7
(B)の波形の各ビットの符号配列は、正の方向と負の
方向とで逆向きになっており、これらを重畳したとすれ
ば、いくつかのビットが相殺されることになる。即ち、
信号切換スイッチ14の切換が極性に対して「適合的で
ない」場合は、送信信号と受信信号とを重畳して合成パ
ターンを形成する際、図8中の×印のように、送受信ブ
ロック15からの送信信号中のいくつかの有振幅のビッ
トが相殺される。
【0055】さらに、送受信ポートP,Nの外部接続が
「逆接続状態」であり、且つ、信号切換スイッチ14の
切換状態が「逆切換状態」である場合には、第1の信号
線L1は、ほぼグランド電圧に等しい電圧として外部の
リモコンから与えられた定電圧の状態となる。また、第
2の信号線L2には、外部のリモコンから送受信ポート
Pを通じて与えられた受信信号(図5(A))と、送受
信ブロック15の正極の送信A端子Qa1から信号切換
スイッチ14を通じて与えられた任意の送信信号(図5
(B))とが重畳して入力されることになる。かかる第
2の信号線L2中の合成パターンは、図6のように、振
幅の大きな波形となって現れ、信号切換スイッチ14を
通じて非反転入力信号として送受信ブロック15の受信
A端子Qa2に入力される。また、受信B端子Qb2に
は、併せて第1の信号線L1の電圧レベルも反転して入
力される。第1の信号線L1においては、ほぼグランド
電圧に等しい電圧となる。
【0056】これらの対応関係を図9に示す。図9の如
く、送受信ポートP,Nが正接続状態とされ且つ信号切
換スイッチ14が正切換状態のときと、送受信ポート
P,Nが逆接続状態とされ且つ信号切換スイッチ14が
逆切換状態のとき、即ち信号切換スイッチ14の切換状
態が送受信ポートP,Nの接続状態に適合的な状態であ
る場合には、合成パターン内に相殺ビットがないことに
なる。これに対して、送受信ポートP,Nが正接続状態
とされているにも拘わらず信号切換スイッチ14が逆切
換状態のときと、送受信ポートP,Nが逆接続状態とさ
れているにも拘わらず信号切換スイッチ14が正切換状
態のとき、即ち信号切換スイッチ14の切換状態が送受
信ポートP,Nの接続状態に非適合的な状態である場合
には、合成パターン内に相殺ビットが有ることになる。
【0057】したがって、振幅レベル検出手段23にお
いて、送信信号中の有振幅の「0」値のビットに対応す
る合成パターンのビットのなかに、1個でも相殺ビット
(図8中の×印)があれば、信号切換スイッチ14の信
号線L1,L2に対する極性対応関係が逆であることを
判断できたことになり、切換制御手段24により信号切
換スイッチ14を現状から逆側ら切り換える。以後、こ
の信号伝送装置を通じて室内機とリモコンとの間で伝送
信号の伝送を行って、所定の制御動作を行えばよい。
【0058】尚、上記した補助極性判定部11aの動作
において、送信信号が「0」値を含んでいない場合は、
合成パターンが相殺されたかどうかを検出することがで
きないが、送信信号が永久に「1」値しか送信しないと
いった事態はあり得ず、ほぼ一定の頻度で「0」値を出
力するため、この任意のパターンの送信信号中にたまた
ま出現した「0」値について、これが合成パターンにお
いて相殺されるかどうかを判定しつづけ、外部からの受
信信号中の「0」値とたまたま同期したときに、切換制
御手段24を通じて信号切換スイッチ14の切換を行う
ようにすればよい。
【0059】以上のように、この実施の形態に係る信号
伝送装置では、極性検出回路10がとは別に、外部から
の受信信号と送受信ブロック15から送出した任意の送
信信号とを照合して、合成パターンのうち相殺ビットが
あるかどうかを検出するだけで、送受信ポートP,Nの
接続状態に対する信号切換スイッチ14の切換状態が適
合的か否かを容易に判断できるので、極性検出回路10
が故障したときでも、容易に信号切換スイッチ14の適
合性を判断して自動的に切換制御を行うことができる。
【0060】尚、上記実施の形態においては、室内機内
に設置されてリモコンとの伝送信号の送受信を行うため
のものとして信号伝送装置を説明したが、その他、室内
機内に設置されて室外機との伝送信号の送受信を行うた
めのものや、あるいは、室外機内に設置されて室内機と
の伝送信号の送受信を行うためのもの等に適用してもよ
い。特に、複数の室内機が単一または複数の室外機に所
定のネットワークを通じて接続される場合においてこれ
らの室外機と室内機との間の信号伝送に適用するのが有
効である。
【0061】
【発明の効果】請求項1乃至請求項7に記載の発明によ
れば、まず、原則として、外部から伝送線を通じて第1
の信号線及び第2の信号線に受信信号が与えられたとき
に、第1の信号線の電位と第2の信号線の電位の高低を
所定の極性検出回路で比較して両信号線の極性を検出
し、検出された極性に応じて信号切換スイッチを切換駆
動して、第1の信号線及び第2の信号線の送受信手)に
対する反転及び非反転の関係を相互に変更切換えすると
ともに、次いで、外部から伝送線を通じて第1の信号線
及び第2の信号線のいずれかに所定の受信信号が与えら
れたときに、信号切換スイッチにより反転せずに接続さ
れている側の一方の信号線へ受信信号と同じタイミング
で且つ同波形の任意の送信信号を与え、また、これと並
行して、反転せずに接続されている側の一方の信号線の
信号と反転して接続されている他方の信号線の信号とを
重畳して合成パターンとし、当該合成パターンの各ビッ
トの振幅値を認識し、合成パターンの各ビットの振幅値
を認識した結果に基づいて、合成パターン中のビットの
なかに相殺されたビットがあるかどうかを検出して、相
殺されたビットがない場合に、信号切換スイッチの第1
の信号線及び第2の信号線の送受信手段に対する反転及
び非反転の関係を維持する一方、合成パターン中のビッ
トのなかに相殺されたビットが有る場合には、信号切換
スイッチに第1の信号線及び第2の信号線の送受信手段
に対する反転及び非反転の関係を相互に変更切換えする
ようになっているので、極性検出回路が故障しても、支
障無く極性判定を行うことができ、この判定結果にした
がって信号切換スイッチの切換を容易に行うことができ
るという効果がある。
【0062】かかる発明は、請求項4乃至請求項6のよ
うに、空気調和機の室内機、室外機及び遠隔操作のため
の操作部との間の伝送に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一の実施の形態に係る信号伝送装
置を示すブロック図である。
【図2】 この発明の一の実施の形態における信号波形
を示す図である。
【図3】 この発明の一の実施の形態における信号波形
を示す図である。
【図4】 この発明の一の実施の形態における接続関係
を示すブロック図である。
【図5】 この発明の一の実施の形態における送受信ブ
ロックの受信端子に与えられる信号の合成前の状態を示
す波形図である。
【図6】 この発明の一の実施の形態における送受信ブ
ロックの受信端子に与えられる信号の合成後の状態を示
す波形図である。
【図7】 この発明の一の実施の形態における送受信ブ
ロックの受信端子に与えられる信号の合成前の状態を示
す波形図である。
【図8】 この発明の一の実施の形態における送受信ブ
ロックの受信端子に与えられる信号の合成後の状態を示
す波形図である。
【図9】 この発明の一の実施の形態の動作を示す図で
ある。
【図10】 従来の信号伝送装置を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
10 極性判定回路、11 マイコン、14 信号切換
スイッチ、15 送受信ブロック、21 極性判定手
段、22 信号出力指示手段、23 振幅レベル検出手
段、24 切換制御手段、P,N 送受信ポート、L1
第1の信号線、L2 第2の信号線、PHD1,PH
D2 発光ダイオード、PHT1,PHT2 フォトト
ランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H001 AA01 AC01 AC02 5K029 AA01 BB06 DD02 DD24 HH01 HH08 JJ01 JJ10 KK11 KK21 5K048 AA00 BA08 CA12 DC04 EA01 EA22 HA11 HA24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部の所定の機器との間で信号の伝送を
    行う信号伝送装置であって、 一対の伝送線が接続される第1の信号線(L1)及び第
    2の信号線(L2)と、 前記両信号線(L1,L2)のいずれか一方の信号線に
    反転せずに接続されるとともに他方の信号線に反転して
    信号の送受信を行う送受信手段(15)と、 前記第1の信号線(L1)及び前記第2の信号線(L
    2)の前記送受信手段(15)に対する反転及び非反転
    の関係を相互に切換える信号切換スイッチ(14)と、 前記送受信ブロック(15)の送受信動作の指示を与え
    るとともに、及び前記送受信ブロック(15)で受信し
    た受信信号に基づいて前記信号切換スイッチ(14)の
    接続切換を指示する制御部(11)とを備え、 前記制御部(11)は、外部から前記伝送線を通じて前
    記第1の信号線(L1)及び第2の信号線(L2)に受
    信信号が与えられたときに、前記信号切換スイッチ(1
    4)により反転せずに接続されている側の前記一方の信
    号線へ任意の送信信号を与え、反転せずに接続されてい
    る側の前記一方の信号線の信号と反転して接続されてい
    る前記他方の信号線の信号とを重畳して合成パターンと
    し、当該合成パターン中のビットのなかに相殺されたビ
    ットが有る場合に前記信号切換スイッチ(14)に前記
    第1の信号線(L1)及び前記第2の信号線(L2)の
    前記送受信手段(15)に対する反転及び非反転の関係
    を相互に変更切換えするよう指示する機能を有すること
    を特徴とする信号伝送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の信号伝送装置であっ
    て、 前記第1の信号線(L1)の電位と前記第2の信号線
    (L2)の電位の高低を比較して両信号線(L1,L
    2)の極性を検出する極性検出回路(10)をさらに備
    え、 前記制御部(11)は、前記極性検出回路(10)での
    検出結果に基づいて前記信号切換スイッチ(14)を切
    換制御する機能をさらに有することを特徴とする信号伝
    送装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の信号伝送装置であっ
    て、 前記制御部(11)は、 前記極性検出回路(10)での検出結果に基づいて前記
    信号切換スイッチ(14)の極性を判定する極性判定手
    段(21)と、 前記任意の送信信号を前記送受信ブロック(15)を通
    じて反転せずに接続された側の前記一方の信号線に前記
    送信信号を出力するよう前記送受信ブロック(15)に
    指示する信号出力指示手段(22)と、 前記信号出力指示手段(22)で前記任意の送信信号を
    出力したときの前記合成パターン中の各ビットの振幅値
    を検出し、この検出結果に基づいて当該各ビットのなか
    に相殺されたビットが有るかどうかを検出する振幅レベ
    ル検出手段(23)と、 前記極性判定手段(21)での判定結果に従って前記信
    号切換スイッチ(14)を切換制御するとともに、前記
    振幅レベル検出手段(23)において上記合成パターン
    中に相殺されたビットが有る場合に前記信号切換スイッ
    チ(14)の前記第1の信号線(L1)及び前記第2の
    信号線(L2)に対する反転及び非反転の関係を相互に
    変更切換えするよう指示を与える切換制御手段24とを
    有せしめられたことを特徴とする信号伝送装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の信号伝送装置であっ
    て、前記信号伝送装置は、空気調和機の室内機に設けら
    れ、当該空気調和機の操作を遠隔操作する操作部との間
    の信号伝送に用いられることを特徴とする信号伝送装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の信号伝送装置であっ
    て、前記信号伝送装置は、空気調和機の室内機に設けら
    れ、当該空気調和機の室外機との間の信号伝送に用いら
    れることを特徴とする信号伝送装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の信号伝送装置であっ
    て、前記信号伝送装置は、空気調和機の室外機に設けら
    れ、当該空気調和機の室内機との間の信号伝送に用いら
    れることを特徴とする信号伝送装置。
  7. 【請求項7】 外部から伝送線を通じて第1の信号線
    (L1)及び第2の信号線(L2)に受信信号が与えら
    れたときに、前記第1の信号線(L1)の電位と前記第
    2の信号線(L2)の電位の高低を所定の極性検出回路
    (10)で比較して両信号線(L1,L2)の極性を検
    出し、検出された極性に応じて信号切換スイッチ(1
    4)を切換駆動して、前記第1の信号線(L1)及び前
    記第2の信号線(L2)の前記送受信手段(15)に対
    する反転及び非反転の関係を相互に変更切換えする第1
    の工程と、 外部から伝送線を通じて第1の信号線(L1)及び第2
    の信号線(L2)に受信信号が与えられたときに、信号
    切換スイッチ(14)により反転せずに接続されている
    側の一方の信号線へ前記任意の送信信号を与える第2の
    工程と、 前記第2の工程と並行して、反転せずに接続されている
    側の前記一方の信号線の信号と反転して接続されている
    他方の信号線の信号とを重畳して合成パターンとし、当
    該合成パターンの各ビットの振幅値を認識する第3の工
    程と、 前記合成パターンの各ビットの振幅値を認識した結果に
    基づいて、前記合成パターン中のビットのなかに相殺さ
    れたビットがあるか否かを検出し、相殺されたビットが
    なかった場合に、前記信号切換スイッチ(14)の前記
    第1の信号線(L1)及び前記第2の信号線(L2)の
    送受信手段(15)に対する反転及び非反転の関係を維
    持する一方、前記合成パターン中のビットのなかに相殺
    されたビットが有る場合に、前記信号切換スイッチ(1
    4)に前記第1の信号線(L1)及び前記第2の信号線
    (L2)の前記送受信手段(15)に対する反転及び非
    反転の関係を相互に変更切換えする第4の工程とを備え
    ることを特徴とする信号伝送方法。
JP18213798A 1998-06-29 1998-06-29 信号伝送装置及びこれを使用した信号伝送方法 Expired - Fee Related JP3543625B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18213798A JP3543625B2 (ja) 1998-06-29 1998-06-29 信号伝送装置及びこれを使用した信号伝送方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18213798A JP3543625B2 (ja) 1998-06-29 1998-06-29 信号伝送装置及びこれを使用した信号伝送方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000022763A true JP2000022763A (ja) 2000-01-21
JP3543625B2 JP3543625B2 (ja) 2004-07-14

Family

ID=16112998

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18213798A Expired - Fee Related JP3543625B2 (ja) 1998-06-29 1998-06-29 信号伝送装置及びこれを使用した信号伝送方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3543625B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100987616B1 (ko) * 2002-05-08 2010-10-13 산드빅 마이닝 앤드 컨스트럭션 오와이 탄성 에너지 저장 물질을 압축하는 전송부를 구비한 충격장치

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100987616B1 (ko) * 2002-05-08 2010-10-13 산드빅 마이닝 앤드 컨스트럭션 오와이 탄성 에너지 저장 물질을 압축하는 전송부를 구비한 충격장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP3543625B2 (ja) 2004-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH03500477A (ja) ネツトワークインターフエース
JP4661251B2 (ja) 電力変換制御システム
WO2010032637A1 (ja) 通信モジュール、通信システムおよび空気調和機
JP2000022763A (ja) 信号伝送装置及びこれを使用した信号伝送方法
JP3412517B2 (ja) 信号伝送装置及びこれを使用した信号伝送方法
KR100490204B1 (ko) 다실형 공기조화기의 통신 제어장치 및 그 방법
JP2004289844A (ja) 極性訂正回路およびそれを組み入れたシステム
KR100489580B1 (ko) 다실형 공기조화기의 통신 장애 검지장치 및 그 방법
KR100940107B1 (ko) 무극성 데이터 신호 수신장치
KR101896465B1 (ko) 통신장애 방지기능을 구비한 무극성 통신장치
KR100706051B1 (ko) 엔코더 점검 장치
JP3070832B2 (ja) 空気調和機のデータ通信装置
JPH11220501A (ja) 信号処理回路
JPH10308796A (ja) 装置間ケーブルの誤接続検出回路
JP3698009B2 (ja) 燃焼機器
JP2008035032A (ja) 情報伝達装置
JP2542451B2 (ja) 中継装置
JPH0254697A (ja) 伝送装置
JP2898024B2 (ja) 入出力ターミナル
KR100621801B1 (ko) 멀티 에어컨 시스템의 통신에러 보정방법
JPH01279657A (ja) 通信端末装置
JPH0681159B2 (ja) 情報伝送装置
JPH05284166A (ja) 情報伝送装置
JPH06123478A (ja) セパレート型空気調和機の無極性2線式室内外通信方法
JPH01284127A (ja) 伝送線の断線検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20031218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20031224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040316

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040329

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080416

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100416

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees