JP2000021095A - 記録再生装置 - Google Patents

記録再生装置

Info

Publication number
JP2000021095A
JP2000021095A JP10188693A JP18869398A JP2000021095A JP 2000021095 A JP2000021095 A JP 2000021095A JP 10188693 A JP10188693 A JP 10188693A JP 18869398 A JP18869398 A JP 18869398A JP 2000021095 A JP2000021095 A JP 2000021095A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
output
bit
time
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10188693A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Shiokawa
雅人 塩川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP10188693A priority Critical patent/JP2000021095A/ja
Publication of JP2000021095A publication Critical patent/JP2000021095A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビタビ検出回路のビット誤り率特性を改善で
きる記録再生装置を提供すること。 【解決手段】 ユーザデータを符号化器1に入力して、
記録再生に適した符号ビット列に変換し、NRZI変換
手段2でNRZI変換後、記録再生部3で記録再生して
得られた再生信号をMEPR4等化器4に入力して、等
化することにより、偶数時刻列から伝送が開始されるビ
ット列「01110」と「長さ4以上のビット「1」の
連続」の両方を含まないビット列をビタビ検出器5に出
力する。ビタビ検出器5では、符号化器1で禁止したビ
ットパターンの検出を行わないようにして、偶数時刻列
から伝送が開始されるビット列「01110」と「長さ
4以上のビット「1」の連続」の両方を検出しないよう
にして出力を復号器7に出力し、ユーザデータに変換す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,データ伝送の受
信部やディスク記録装置の再生信号処理部に用いられる
信号処理装置に関し、特にその記録信号生成回路と再生
信号処理回路の構成の簡略化を期すようにした記録再生
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディスク記憶装置の記録密度上昇に伴う
信号劣化を補償するため,PRML(Partial−
Response Maximum−Likeliho
od)信号処理が近年になって実用化されてきた。PR
ML信号処理とは、たとえば、「大沢ら,1996年電
子情報通信学会論文誌C−2VOL.J79−C−2,
NO.12,731〜739,Dec.1996」に示
されているように、高い線記録密度において再生信号の
符号間干渉が増大しても、それを再生信号から除去し、
信号処理後のデータのビット誤り率(Bit Erro
r Rate,以下BERという)を低減させる方法で
ある。PRML信号処理の従来例として、文献:「大沢
ら,1996年 電子情報通信学会論文誌C−2Vo
L.J79−C−2,No.12,731〜739,D
ec.1996」には、EPR4ML,EEPR4M
L,PR110−1−1ML方式など,いくつかの種類
のPRML方式が示されている。
【0003】これらの中で,後述するこの発明では、P
R110−1−1MLについて検討を加える。以下で
は、PR110−1−1ML方式をMEPR4ML(M
odified Extended PR4ML)と呼
ぶ。前記文献では,MEPR4ML方式は他のPRML
方式に比べ、PR等化器においてノイズ電力を増幅する
ことが少なくて済み、高記録密度において良好なビット
誤り率(BER)を与えることが示されている。
【0004】以下、MEPR4ML方式の従来例を図面
を参照して説明する。ただし、ここでは、符号のビット
「0」の最小連続長が「0」となる符号とともに用いら
れるMEPR4ML方式を取り扱う。図21は磁気記録
再生装置の記録再生信号処理回路を示したものである。
同図で記録再生させるユーザデータa(k)はまず符号
化器101に入力され,ここで8/9符号などの符号ビ
ット列b(k)へ符号化される。
【0005】ここにk=0,1,2,...は時刻を表
す。符号ビット列b(k)は「0」と「1」の二種類の
ビットからなり、たとえば、8/9符号であると、ユー
ザデータは「ビット1とビット1との間のビット「0」
の連続数が「0」以上「4」以下となるようなビット
列」へ変換される。この変換動作により、再生信号から
クロック同期をより容易に作成できるようになり、かつ
ビタビ検出器105の回路規模を削減することができる
ようになる。
【0006】図21で符号ビット列b(k)はプリコー
ダ2へ入力される。プリコーダ2の構成を図11に示
す。この図11ではノン・リターン・ツウ・インバージ
ョン{Non Return to Zero Inversion (NRZI)}変換が
行われ,符号ビット列b(k)中にビット「1」が出現
するたびに記録電流c(k)のレベルが「L」から
「H」へ、あるいは「H」から「L」へ反転するように
なる。図21で、プリコーダ出力信号すなわち記録電流
c(k)は記録再生部3へ入力され、ここで磁気記録再
生動作が行われる。
【0007】記録再生部3からの出力信号、すなわち再
生信号h(k)は、記録電流c(k)を微分した信号と,
単位再生パルスp(k)とを重畳した波形となる。単位
再生パルスp(k)の時間方向の広がり(パルス幅)が一
定のとき,記録ビット間隔(磁化反転間隔)が小さくな
るほど再生信号のパルスは符号間干渉により振幅が低下
し,各再生単位パルスを独立に識別し難くなる。そこ
で、この再生信号に何らかの信号処理操作を施す必要が
出てくる。ここで、図21に説明を戻すと、再生信号h
(k)はMEPR4等化器4へ入力される。
【0008】MEPR4等化器4は,再生波形が単位パ
ルスp(k)であったときに、それを「0,1,2,
2,1,0」という時間応答の波形へ等化する。単位再
生パルスp(k)は「L」から「H」への磁化反転が生
じた場合に出現するが,k=0,1,2における記録電流
c(k)がそれぞれ「L」,「H」,「L」,すなわち
インパルスであると,単位再生パルスはp(k)、p(k
−1)、すなわちダイパルスとなる。MEPR4等化器
4の出力信号にダイパルスが入力された際のMEPR4
等化器4の時間応答は「0,1,1,0,−1,−1」
となる。
【0009】ダイパルスは記録電流がインパルスの時に
生じるから、MEPR4等化器4の特性とは,記録再生
部と等化器との結合特性を時間応答にして「0,1,
1,0,−1,−1」となるように定めたものである。
この明細書では、このような等化特性をもつ等化器をM
EPR4等化器と呼ぶ。MEPR4等化器4の出力は、
ノイズが無い場合には,「−2,−1,0,1,2」の
5個の値いずれかとなる。これら5個の値を順にVL
(1),VL(2),...,VL(5)とする。これら5個
の等化器出力レベルを以下ではMEPR4等化器の等化
目標値と呼ぶ。
【0010】図21で,MEPR4等化器4の出力信号
f(k)は等化誤差計算回路16とビタビ検出器105
へ入力される。等化誤差計算回路16は,(VL(i)−
f(k))の絶対値、i=1,...,5が最小となるとき
のVL(i)を求め,前記VL(i)に対してε(k)=
VL(i)−f(k)をMEPR4等化器4へ出力する。
ε(k)は等化誤差と呼ばれる。MEPR4等化器4は
等化誤差ε(k−1)を用いて、等価誤差ε(k)の電力が
最小となるように、たとえば、Mean−Square
Error(MSE)法により自己の伝達特性を適応
制御する。この結果、記録再生部分の伝達特性が変動し
ても、MEPR4等化器4の出力は常にMEPR4特性
をもつ信号となる。
【0011】次に、ビタビ検出器105について説明す
る。ビタビ検出器105は図20のトレリスにしたがっ
て動作する。図20で、縦方向に四角形で示した16個
の状態が並んでいる。この図20の横方向は時間で,1
本の枝が1ビットを表す。図20には4ビット分のトレ
リスが横方向に並べられている。左から時刻「k=0,
1,2,3」とする。時刻kの枝が向かう状態を時刻k
の状態と定義する。
【0012】各状態を表す四角の中の数字「0」から
「15」までは状態番号である。最も左のk=−1の状態
のさらに左側には、スラッシュの記号(「/」)によっ
て2個ごとに括られた数値が示されている。この数値
は、その状態から伸びる各枝に関するビタビ検出器入出
力値を示す。たとえば、図20の状態「0」の左側に示
されている「0/0」,[1/1]はそれぞれ状態0→
状態0,状態0→状態1の枝の「ビタビ検出器出力値/
同入力値」を示している。
【0013】次に,図20のMEPR4用トレリスを用
いたビタビ検出器の動作を示す。ビタビ検出器は16個
のパスメモリpm0,pm1,…、pm15および5個
の枝メトリック B(−2)=(f(k)−(−2))の二乗、 B(−1)=(f(k)−(−1))の二乗、 B(0)=(f(k)−0)の二乗、 B(1)=(f(k)−1)の二乗、 B(2)=(f(k)−2)の二乗 を保持する。時刻kにおいては、まず時刻k−1でのパ
スメトリックpm0,pm1,...,pm15それぞれ
がpm0bak,...,pm15bakへ退避される。
【0014】次に、 pm0←min{pm0bak+B(0),pm8ba
k+B(−1), pm1←min{pm0bak+B(1),pm8ba
k+B(0)}, pm2←min{pm1bak+B(1),pm9ba
k+B(0)}, pm3←min{pm1bak+B(2),pm9ba
k+B(1), pm4←min{pm2bak+B(0),pm10b
ak+B(−1)}, pm5←min{pm2bak+B(1),pm10b
ak+B(0)} pm6←min{pm3bak+B(1),pm11b
ak+B(0)}, pm7←min{pm3bak+B(2),pm11b
ak+B(1)}, pm8←min{pm4bak+B(−1),pm12
bak+B(−2)} pm9←min{pm4bak+B(0),pm12b
ak+B(−1)}, pm10←min{pm5bak+B(0),pm13
bak+B(−1)}, pm11←min{pm5bak+B(1),pm13
bak+B(0)}, pm12←min{pm6bak+B(−1),pm1
4bak+B(−2)}, pm13←min{pm6bak+B(0),pm14
bak+B(−1)}, pm14←min{pm7bak+B(0),pm15
bak+B(−1)}, pm15←min{pm7bak+B(1),pm15
bak+B(0)}, の操作によってパスメトリックが逐次更新される。
【0015】前記16個の大小比較と代入は,図20の
トレリスに基づいて定められている。パスメトリック更
新と同時に、時刻kにおいて各状態へ入る二本のパスの
うち一方だけが選択される。たとえば、k=0におい
て、上記パスメトリック選択手順のうち、 pm0←min{pm0bak+B(0),pm8ba
k+B(−1)} の選択においては、仮にpm0bak+B(0)<pm8
bak+B(−1)が成立したらpm0bak+B(0)
がpm0へ代入され、かつk=0において状態「0」か
ら状態「0」への枝が接続されて、状態「8」から状態
「0」への枝は取り除かれる。このパスの選択操作が各
時刻においてすべての状態に対して行われるので、各時
刻においては一つの状態へは一本のパスだけが入力され
るようになる。
【0016】図20には、4時刻分のトレリスだけが示
されているが、前記パスの選択はk=5よりもさらに右
側へ伸びる形で十分長く繰り返される。この結果、最も
右の時刻(時刻kの最大の時刻)において、すべての状
態へつながるパスを図20で左向きへ辿っていくと、前
記すべてのパスが1本のパスへマ−ジするようになる。
前記マージしたパスに相当するビタビ検出器出力列が,
図21のビタビ検出器105から出力される出力信号
は、出力信号c1(k)となる。
【0017】図21に示すビタビ検出器105の出力信
号c1(k)はポストコーダ6へ入力される。ポストコ
ーダ6の構成は図12に示す。ポストコーダ6の操作1
+D(Dは1ビット遅延操作)により、ポストコーダ6
の出力信号は、出力信号b1(k)となる。このポスト
コーダ6の出力信号b1(k)は復号器107によって
ユーザデータに戻される。このポストコーダ6の出力信
号b1(k)、復号器107の出力信号a1(k)は,記
録再生部においてノイズが無ければ、それぞれ符号化器
101から出力される符号ビット列b(k),ユーザデ
ータa(k)と同一のビットパターンとなる。なお、関
連技術として、特開平08−77726号公報には、復
号誤りを低減して高密度な磁気記録を可能にすることが
開示されている。また、PR4出力信号を用いて、利得
制御とタイミング制御を行うと同時に(1+D)処理を
行ってEPR4チャネル出力を求め、1/(1+D)相
当の処理を含むビタビ復号を行なうことが、特開平09
−223365号公報に開示されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のMEPR4方式の磁気記録再生装置の記録再
生信号処理回路では、次に述べるよう課題がある。すな
わち、第1の課題は,MEPR4用トレリスの最小自由
距離の二乗は「2」であって、これは他のPRMLに比
べて小さいことである。このため、MEPR4用トレリ
スは状態数が「16」と複雑だが,ビタビ検出器105
における利得は3dBしかない。
【0019】第2の課題は、ビタビ検出器105の規模
が、他のPRMLに用いられるビタビ検出器に比べて大
きくなることである。その理由は、図20のトレリスに
おいて、最小自由距離を与えるパスの組み合わせが長く
なり得るので、パスのマージまでに多くの時刻を要する
からである。
【0020】この発明は、上記従来の課題を解決するた
めになされたもので、ビタビ検出器における符号化利得
を増大させ、再生信号の所要SNRが少なくすることが
できるとともに、ビタビ検出器において生じるパスがマ
ージするまでの時刻を短縮させ、ビタビ検出器の回路規
模を削減させることができる記録再生装置を提供するこ
とを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の記録再生装置は、ユーザデータを記録再
生に適した符号ビット列へ変換する符号化器と、前記符
号化器の出力ビット列をNRZI変換するNRZI変換
手段と、前記NRZI変換手段の出力信号を磁気記録再
生して得られる再生信号をMEPR4等化して偶数時刻
から伝送が開始されるビット列「01110」および長
さ4以上のビット「1」の連続の両方を含まないビット
列を出力するMEPR4等化器と、前記MEPR4等化
器の出力信号を前記符号化器で禁止したビットパターン
の検出を行わないようにして最尤検出するビタビ検出器
と、前記ビタビ検出器の出力信号をユーザデータへ変換
する復号器と、を備えることを特徴とする。
【0022】この発明によれば、ユーザデータを符号変
換器に入力することにより、記録再生に適した符号ビッ
ト列に変換して、NRZI変換手段に入力することによ
り、NRZI変換し、磁気記録再生して得られる再生信
号をMEPR4等価器に入力して、等価することにより
偶数時刻列から伝送が開始されるビット列「0111
0」と「長さ4以上のビット「1」の連続」の両方を含
まないビット列をビタビ検出器に送出する。ビタビ検出
器は、符号化器で禁止したビットパターンの検出を行わ
ないようにして、この偶数時刻列から伝送が開始される
ビット列「01110」と「長さ4以上のビット「1」
の連続」の両方を検出しないようにして、ビタビ検出器
の出力を復号器の送出する。復号器では、ビタビ検出器
の出力を入力することにより、ユーザデータに変換す
る。
【0023】したがって、この発明では、ビタビ検出器
における符号化利得を増大させることができるととも
に、ビタビ検出器において生じるパスがマージするまで
の時刻を短縮させ、ビタビ検出器の回路規模を削減させ
ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明による記録再生装
置の実施の形態について図面に基づき説明する。この発
明の具体的実施の形態についての説明に先立ち、この発
明の理解を容易にするために、この発明が適用されるM
EPR4ML通信路について説明する。
【0025】(1).MEPR4ML通信路の説明 図13にMEPR4ML通信路の信号の流れを示す。同
図の左側に縦方向に、ディスク装置の記録再生チャネル
をブロック図で示す。同チャネルはプリコーダ、記録再
生部,MEPR4等化器,ビタビ検出器,ポストコーダ
から構成される。これら各信号変換部の入出力信号、す
なわち、変調符号列、記録電流、再生信号、等化器出力
信号、ビタビ検出器出力信号、ポストコーダ出力信号の
模式図を、同図内の右側に示している。前記模式図は記
録再生部でのノイズが無いことを仮定して描かれてい
る。
【0026】以下、図13を用いて磁気ディスク装置の
記録再生チャネルの信号変換の手順を説明する。同図
で、まず「0」と「1」からなる変調符号列が同図最上
行のパタ−ンであったとする。この時、プリコ−ダによ
って変調符号列は同図の記録電流のパタ−ンc(k)へ
変換される。前記変換規則は、変調符号に「1」が現れ
るたびに記録電流レベルが「L」から「H」、または
「H」から「L」へ反転するというものである。この変
換はNon Return−to−Zero Inve
rsion(NRZI)変換とも呼ばれ、伝達関数は
[1/1(1+D)]mod2と表される。ここで、D
は1ビット遅延操作である。
【0027】次に,記録電流{図13におけるc(k)
で示す信号)}のレベル変化にしたがって、媒体に磁化
パターンが記録電流と同一のパターンで形成され,再生
ヘッドが媒体近傍を通過することにより再生ヘッドから
再生信号が出力される。記録媒体に磁化が水平方向に記
録され,再生ヘッドがMRヘッドあるいはインダクティ
ブヘッドであるとき、ヘッド再生信号は図13のh
(k)として示すように記録電流を微分した形状とな
る。より詳細に再生信号を定義すると、再生信号は
「二値記録電流の微分信号(+1または−1)」と「時
間方向に裾野の広がった関数p(k)」の二個の信号を
畳み込んだ信号に近い信号となることが知られている。
【0028】ここに、p(k)とはヘッド/媒体によっ
て異なるが、一般には、 p(k)=1/1+(2k/pw50)2 というローレンツ型の波形で書き表すことができる。こ
こで、pw50はp(k) の半値幅を 媒体上の最小磁
化反転間隔で規格化した値である。また、p(k)の振
幅は「1」に正規化してある。
【0029】再生信号はMEPR4等化器により等化器
出力信号(d)へ変換される。MEPR4等化器とは,前
記p(k)が2個連続した場合に,その波形(ダイパル
ス):p(k)−p(k−1)をある単位パルスv(k)へ
変換する伝達特性をもつ。ここに、v(k)の性質は、
v(k)を一ビット伝送間隔ごとのサンプル値列が時刻
の早い方から順に「・・・01,1,0,−1,−1,
0,・・・」となるものである。ダイパルスに対応する
記録電流は「・・・,L,H,L,L,・・・」、すな
わちインパルスなので,MEPR4等化器は「記録/再
生部とMEPR4等化器の結合特性」を前記v(k)と
するための変換手段であると捉えることができる。
【0030】つまり、MEPR4等化器出力は記録電流
の微分とv(k)との畳み込みで表される。MEPR4
等化器が前記伝達特性をもつと,あらゆる記録電流パタ
ーンに対して等化器出力信号は5値{−2,−1,0,
1,2}のいずれかの値をとる。p(k)が変化すれば、
MEPR4等化器の伝達特性も変化させなければならな
い。
【0031】図13で、等化器出力信号は次にビタビ検
出器へ入力される。ビタビ検出器では前記5値を記録電
流値に相当する2値の信号へ変換する。この信号変換手
順を表したものがMEPR4等化用トレリス(図20)
である。同トレリスの変換については後述する。ビタビ
検出器出力はポストコーダによって変調符号列に相当す
るビット列(f)へ変換される。
【0032】ポストコーダの伝達関数は1+Dで表され
る。ポストコーダ出力は、記録再生部にノイズが無けれ
ば変調符号列と一致とする。 (2).d=0 MEPR4等化用トレリスの説明 図20は,MEPR4等化された信号を最尤検出するビ
タビ検出器のトレリスである。同図には縦方向に四角形
で示した16個の状態が並んでいる。同図の横方向は時
間で、1本の枝が1ビットを表す。同図には4ビット分
のトレリスが横方向に並べられている。左から時刻k=
0,1,2,3とする。時刻kの枝が向かう状態を時刻
kの状態と定義する。
【0033】また、継続する枝の集合をパスと呼ぶ。図
20には 16×(2の4乗)=256通りのパスが示さ
れている。各状態を表す四角の中の数字「0」から「1
5」までは状態番号である。最も左のk=−1の状態の
さらに左側には、スラッシュの記号「/」によって2個
ごとに括られた数値が示されている。この数値は、その
状態から伸びる各枝に関するビタビ検出器入出力値を示
す。たとえば、図20の状態「0」の左側に示されてい
る「0/0」,「1/1」はそれぞれ状態0→状態0,
状態0→状態1の枝の「ビタビ検出器出力値/同入力
値」を示している。
【0034】図20において、上記ビタビ入出力値のさ
らに左側にアンダライン付きの4ビットの{0,1}二
元列を示している。これら4ビット列は,その状態へ到
達した長さ4のあらゆる枝に割り当てられているビタビ
検出器出力列である。それら過去の4時刻の枝に割り当
てられているビタビ検出器出力はすべて一致する。図2
0でたとえば、k=3の状態「0」へは,パスが経由す
る状態番号で0→0→0→0→0,8→0→0→0→
0,4→8→0→0→0,12→8→0→0→0,・・
・.15→14→12→8→0の16通りあるが、それ
らの枝の列(長さ4のパス)に対応するビタビ検出器出
力列はすべて0,0,0,0である。そのため図20で
状態「0」の左側には「0000」を示してある。
【0035】(3).トレリスの最小距離と平行パスの
説明 一般に、PRML信号処理回路の出力ビット列のビット
エラーレート(以下、BERという)特性は、等化器の
伝達関数とビタビ検出器のトレリスの性能によって定ま
る。等化器の伝達特性に関しては,等化器がノイズ電力
の強調を行わないような特性であれば,等化器出力信号
中のSNRは良好なものとなる。また、ビタビ検出器に
関しては,ビタビ検出器の動作原理を与えるトレリスの
最小自由距離が大きいほど、ビタビ検出器出力信号のB
ERは小さくなる。
【0036】そこで、MEPR4ML信号処理方式の特
性を調べてみる。図18は、規格化半値幅(=PW50
/T,Tは記録媒体上の最小磁化反転間隔)が2.8の
8/9変調符号化EEPR4ML,MEPR4MLの各
チャネルに使用されている等化器の伝達関数のうちゲイ
ン分布を示したものである。同図よりMEPR4等化器
のゲインはEPR4やEEPR4よりもゲインが小さ
く、かつゲイン分布がより低い周波数に偏っている。ヘ
ッド再生信号中からノイズを取り除いた信号電力の分布
は、ビット線記録密度が高くなるに従いより低い周波数
へピークを移していくが、MEPR4等化器出力の電力
密度分布は図18に示すように、もともと低い周波数に
電力密度のピ−クをもつので、MEPR4等化器は前記
低域に存在する「信号中のノイズ以外の電力」を効率よ
く取り出し、かつノイズ電力を強調することが少ない。
【0037】このため、MEPR4等化器出力信号中の
SNRはビット線記録密度が高くなるほど他種の等化器
出力信号中のSNRに比べて良好なものとなっている。
なお、同図のMEPR等化器のゲイン分布では、規格化
周波数0.33以上において小さなピークが存在する
が、このピークは小さいのでノイズ電力を強調する効果
は少ない。
【0038】次に、MEPR4トレリスの性質を述べ
る。図14に図20のトレリスの最小自由距離を与える
パスの組み合わせの一例を示す。同図で四角枠は図20
と同様にトレリスの状態を示す。図14で状態間の矢印
は枝を示し、たとえば、k=0の状態0からk=1の状
態0へ伸びる矢印に付された「0/0」はその枝の「ビ
タビ検出器出力値/同入力値」の関係を示している。同
図は状態0から始まり、状態0で終結する2本のパスを
示し、各パスを構成する時刻k=0からk=66までの
[7]対の枝それぞれのビタビ検出器入力値(等化器出
力信号)v1(k),v2(k)の二乗差を計算すると、 {V1(0)−v2(0)}2+{v1(1)−v2(1)}2+…+{v1(6)−v2 (6)}2…………(1) となる。
【0039】2.0がこれら二本のパス間の自由距離
(dfree)の二乗である。dfreeはこれらパス
間におけるビット誤り率特性を定める。図14で たと
えば、0→0→1→2→4→8→0→0というパス(数
字は状態番号、「→」は状態間を結ぶ枝を表す)が選択
されるための理想的なビタビ検出器入力列は(0,1,
1,0−1,−1,0)である。ところが、再生信号中
のノイズが大きいと他方のパス0→1→2→5→10→
4→8→0(ビタビ検出器入力列でk=0の1,1,
1,0,−1,−1,−1)が選択され得る。
【0040】さて,図20のトレリス中には,図14の
ようにある状態から分岐しその後別のある状態で終結す
る2個のパスの組み合わせは多数存在する。それら多数
のパスの組み合わせ各々のdfreeの二乗を計算する
と、dfreeの二乗の最小値は「2」である。dfr
eeの最小値は最小自由距離(dmin)と呼ばれる。
すなわち図20のトレリスのdminの二乗は「2」で
ある。一般に、あるトレリスにおいてそのdminが大
きいほどビタビ検出器出力ビット列のBERも改善され
る。
【0041】そこで、図20のトレリスにおいて,仮に
dminの二乗=2を与えるパスが存在しないようにト
レリスの構造を変更することができれば、同トレリスの
dminは拡大し、BER特性は改善される。以下、d
minだけ離れた2個のパスの組を「最小パスの組」と
呼ぶ。
【0042】図20のトレリスのdminを拡大させる
ために,最小パスの組が満たす性質をさらに述べる。再
度図14を見ると,上パス(パス遷移の状態が0→0→
1→2→4→8→0→0)と下パス(同0→1→2→5
→10→4→8→0)の最初の時刻の枝に付されたビタ
ビ検出器入力値の差v1(0)−v2(0)の絶対値が
「1」であり、終結する直前の枝に付されたビタビ検出
器入力値の差v1(6)−v2(6)の絶対値も「1」に
なっている。また、それら以外の各枝については、v1
(k)=v2(k),k=1,,...,5が成立する。
【0043】以下、図14のv1(k)とv2(k),k
=1,...,5のように,枝に付された入力値が同一で
あるパスの組み合わせを「平行パスの組」と呼ぶ。ある
状態で分岐し別の状態で終結する二本のパスの組が最小
パスの組ならば、そのパスの組は、図14のパスの組の
ように、両端の枝(図14ではk=0およびk=6の
枝)を除き平行パスの組から構成される。
【0044】図20のトレリスの場合,分離・終結する
際に、それら枝の出力差に関して 分岐する時刻の枝の値の差の絶対値=1、 終結する時刻の枝の値の差の絶対値=1、 が成立する。いま、両端以外のすべての部分が平行パス
だけからは構成されないようなパスの組があるとする
と、そのパス間の距離の二乗に関して {v1(k1)−v2(k1)}2+…+{v1(k2)−v2(k2)}2>2.0 …………(2) が成立する。ここで、k=k1はパス分岐時刻、k=k
2はパス終結時刻、である。したがって、最小パスの組
ならば、その両端以外はすべて平行パスの組でなければ
ならない。
【0045】(4). 最小パスの組が満たす性質 図20のトレリスにおいて,最小パスの組を詳細に観察
すると、次の性質1〜3をもつことが分かる。図15を
参照してそれらの性質を説明する。図15は図20のト
レリスの中の最小パスの組を一般的に表現した図であ
る。図15で、各四角形に付された記号は状態番号を表
し、mod16をとるものとする。たとえば、図15で
k=0において、上側パスが経由する状態2iは、i=
15のとき、2i=30=14(mod16)となる。
【0046】性質1 k=−1(図15の左端の状態)において、状態iから
分岐した最小パスの組p1(図で上側のパス)、p2(下
側のパス)は,k=0,1,2それぞれにおいて、 P1:状態2i,4i+1,8i+2 を順に経由す
る。 P2:状態2i+1,4i+2,8i+5を順に経由す
る。 ただし,ここで各状態番号は16の剰余をとり表示す
る。性質1は図20のトレリスの枝接続規則を全て探索
すれば確認される。
【0047】たとえば、図20で状態i=7から分岐す
る最小パスのK=2までの3個の枝からなるパスP1,
P2はP1:7→14→29→58、すなわち7→14
→13→10,P2:7→15→30→61、すなわち
7→15→14→13の各状態を経由する。
【0048】性質2 上記最小パスの組P1,P2がK=3,4,5において
経由する状態番号の間には,共通の関係が存在する。す
なわち、P1,P2ともに、k=3の状態s(3)はk
=2の状態s(2)を使って s(3)=2*s(2)・・・変換a,またはs(3)=
2*(2)+1・・・変換b と書ける。このs(2)からs(3)への変換規則をf3
と表すと、P1でのf3が上記変換aのとき、P2のf
3もまたaとなる。P1でのf3が上記変換bのとき、
P2のf32もまたbとなる。という性質を持つ。性質
2は図20のトレリスを探索すれば確認される。
【0049】たとえば、k=2でのP1,P2が経由す
るパスが P1:s(2)=10, P2:s(2)=13 であるとき、 P1:s(3)=2*10=20=4であれば、 P2:s(3)=13*2=26=10(f3は変換
a)、 P1:s(3)=2*10+1=21=5であれば、 P2:s(3)=13*2+1=27=11(f3は変換b) さらに、この性質はk=4の枝、およびk=5の枝に関
しても成立する。これらの遷移規則を図15ではf4,
f5で表した。
【0050】性質3 図15の最小パスの組は、性質1に示した三時刻の状態
と、性質2に示した変換f3,f4,f5を経た後、k
=5の状態において、P1がある状態jを経由するとき
P2は状態j+8(mod16)を経由する。また、図
15において、k=3,k=4のいずれの時刻において
もP1とP2が経由する状態番号間の差は「8」とはな
らない。
【0051】性質3の証明 図15の時刻k=2において、状態番号にして3だけ離
れた2個の状態8i+2,8i+5から開始される平行
パスの組に注目する。前記2個の状態番号それぞれを
k,k+3と定義し直す。k=3以降で状態番号の変換
f3,f4,f5が行われるが、これらの変換規則を変
換前、変換後の状態x,yに対してf3:y=2x+α
3,f4:y=2x+α4,f5:y=2x+α5とお
く。ここに、α3,α4,α5は0または1である。
【0052】時刻k=3,4,5において、各パスが経
由する状態をx→x3→x4→x5およびx+3→x3
1→x41→x51とおくと, x3=2x*x+α3, x31=2*(x+3)+α3=2*x2+α3+6, x4=4*x+2*α3+α4, x41=4*(x+3)+2*α3+α4, x5=8*x+4*α3+2*α4+α5, x51=8*(x+3)+4*α3+2*α4+α5, である。
【0053】ここに、図15の上パスと下パスの変換f
3〜f5は同一なので,上記α3〜α5は同一の値とな
り, x31−x3=6, x41−x4=12, x51−x5=24=8(mod16), が成立する(証明終わり)。
【0054】図20のトレリスでは,ある状態において
終結する2本のパスがあるとき、それらパスの終結時刻
の一時刻前において、それらパスが経由する状態の間は
状態番号にして「8」だけ離れている。状態番号の差が
「8」以外であると、それら状態から伸びる枝は次時刻
においていかなる状態においても終結することはない。
図15のk=5においてP1,P2が経由する状態
「j」,「j+8」は「8」だけ離れているから,性質
「3」により、k=6ではP1,P2のパスは終結し得
る。前記2個のパスが終結する先の状態は「2j」また
は「2j+1」となる。
【0055】また,図15でk=5において状態
[j]、「j+8」を経由したパスP1,P2がk=6
において終結しない場合には,それらパスはk=6にお
いてP1が状態2jを経由し、P2が状態「2j+1」
を経由する。この後、P1,P2の経由する状態は前記
状態「2j」を同図のk=0における状態「2i」に読
み替えたものとなり、さらに少なくとも5時刻分延伸す
る。以上のパス遷移の繰返しにより,最小パスの組の長
さはいくらでも長くなり得るが,長さに関わらず最小パ
スが開始される最初の6ビット分のパス遷移は図15の
k=0からk=5の遷移規則にしたがう。
【0056】したがって、最小パスが開始される最初の
6ビット分のパス遷移に注目して、前記パス遷移が発生
しないような変調符号ビット列やパス遷移規則を導入す
れば、図20のトレリスから最小パスの組を取り除くこ
とができる。ちなみに、最小パスの組は、「分岐枝,長
さ5の平行パスの組,前記平行パスの組から次の平行パ
スの組への接続枝(図15におけるk=6の枝)、長さ
5の平行パスの組・・・」と続き,最後に長さ5の平行
パスの組に続いて終結枝がくる。したがって、最小パス
の長さは6n+1,n=123...となる。
【0057】(5).最小パス開始時点の符号ビット列
の規則について この節では,トレリスから最小パスの組を取り除くこと
を目的として,図20のトレリスで最小パスの組が開始
される部分の枝遷移に対応する符号ビット列を求める。
図16は,k=−1における状態「i」が偶数の場合
の,最小パスの組の分岐部分のプリコ−ダ出力ビット列
を示したものである。k=−1の枝に対応する出力は
「0」となり、k=0以後の各枝に対応する出力は図1
6に示すものとなる。この結果、図16の上側パス(状
態i→2i→・・・と遷移するパス)、および下側パス
(状態i→2i+1→・・・と遷移するパス)それぞれ
に対応するポストコ−ダ出力列は、k=0からk=3ま
では次となる。
【0058】・k=−1の状態「i」が偶数、f3が変
換aのときの各パスに対応するポストコ−ダ出力は、 k:0,1,2,3 上側パス:0,1,1,0,... 下側パス:1,1,1,1,... である。
【0059】・k=−1の状態「i」が偶数、f3が変換
bのときの各パスに対応するポストコ−ダ出力は、 k: 0,1,2,3 上側パス:0,1,1,1,... 下側パス:1,1,1,0,... である。なお、図16で、k=3における枝に付された
「0or1」とは,この時刻の上側パスに対応するビタ
ビ検出器出力が「0」、「1」それぞれに対して、下側
パスに対応する出力は「0」、「1」となることを表し
ている。
【0060】また、図17は、k=−1の状態「i」が
奇数の場合の最小パスの組の分岐部分とプリコーダ出力
ビット列を示したものである。k=−1に対応する枝の
出力は「1」となり,k=0以後の各枝に対応する出力
は図17に示したようになる。この結果、図16の説明
と同様に、図17の上側、下側各パスのポストコーダ出
力列は、k=0からk=3までは次となる。
【0061】・k=−1の状態「i」が奇数、f3が変
換aのときの各パスに対応するポストコーダ出力は、 k:0,1,2,3 上側パス:1,1,1,0,..., 下側パス:0,1,1,1,... である。
【0062】・k=−1の状態「i」が奇数、f3が変
換bのときの各パスに対応するポストコーダ出力は、 k:0,1,2,3 上側パス:1,1,1,1,..., 下側パス: 0,1,1,0,.... である。
【0063】上記ポストコーダ出力列は,記録再生部に
おいてノイズが発生しないなら符号ビット列と一致す
る。したがって、符号ビット列中に上記上側・下側各パ
スに対応するポストコーダ出力を発生しないようにして
おき、かつ、ビタビ検出器のトレリスを、前記発生しな
いようにした符号ビット列を検出しないように構成すれ
ば,最小パスの組は図20のトレリスにおいて発生しな
くなる。
【0064】より詳細には、上側パスと下側パスそれぞ
れに対応するポストコーダ出力のビットパターンのう
ち、いずれか一方だけを符号ビット中で禁止しておき、
トレリスにおいても前記禁止したパターンに対応したパ
スが発生しないようにトレリスを構成すれば、最小パス
において上側パスと下側パスが互いに誤って検出されて
しまうことはなくなる。すなわち、符号ビット列中に発
生を禁止すべきパターンとは、「0110」、「111
1」のうちのいずれか、および「0111」、「111
0」のうちのいずれかである。
【0065】ここで、「0110」と「1111」に関
しては、「0110」を禁止すると、「1111」を禁
止した場合よりも符号の符号化率が小さくなるので、
「1111」を禁止することにする。ただし、前記パタ
ーンの前後に1が連続し得ることを考慮すると、結局長
さ「4」以上の「1」の連続をすべて禁止する必要があ
る。
【0066】また、「0111」と「1110」に関し
ては、両パターンは互いに長さ5ビットの「0111
0」のうち連続した4ビットパターンの1ビットシフト
と見なせるので、「111」の開始時刻をたとえば、偶
数番目の時刻に限定し、奇数時刻から開始される「11
1」は禁止するという方法で出現パターンを制限すれば
よい。符号ビット列におけるすべての「111」パター
ンを禁止する必要はないのである。以上をまとめると次
のようになる。 符号ビット列が満たすべき性質 性質1奇数時刻から開始される長さ3の「1」の連続を
禁止する。 性質2開始時刻に関わらず,長さ4以上の「1」の連続
を禁止する。
【0067】(6).符号化器の構成方法 この節では、この発明において使用する符号語の構成方
法について述べる。図20のトレリスにおける最小パス
の組の出現を禁止するために、この発明で使用する符号
語のビットパターンは、上記符号ビット列が満たすべき
性質「1」および「2」の両方を満たしていなければな
らない。いま、符号語が長さ「8」ビットの等長ブロッ
ク符号であるとする。このとき、前記2個の性質を満た
すビット列を得るためには、次の基準「1」〜「4」に
よって(2の8乗)個ある長さ8の二元列の中から選択
すればよい。
【0068】符号語の選択基準 ・基準「1」、符号語の先頭ビットが伝送される時刻を
偶数とすると、奇数時刻から開始される長さ「3」の
「1」の連続を含む列は、符号語としない。 ・基準「2」、長さ4以上の"1"の連続を含む列は,符
号語としない。 ・基準「3」、符号語の先頭2ビットが「11」である
列は、符号語としない。 ・基準「4」、符号語の末尾3ビットが 「111」で
ある列は,符号語としない。
【0069】上記基準「1」、「2」を満たす符号語
は,それぞれ符号ビットが満たすべき性質「1」、
「2」を、符号語内部において(符号語間の接続部以外
において)満たす。また、上記基準「3」、「4」を満
たす符号語は,符号語と符号語との接続部においても、
上記符号ビット列が満たすべき性質「1」,「2」を満
たす。
【0070】符号長が「8」のときの、上記基準「1」
から「4」までによって選択されたブロック符号を[表
1]に示す同表に示した符号語集合は全部で139個あ
る。前記個数は128個より多いので、符号化器入力ビ
ット列として7ビットに対し符号語1個を割り当てるこ
とが可能となり、符号化率は7/8である。符号の符号
語数は、ユーザビット7ビットを符号語ビット8ビット
へ変換するために必要な128個に対して、11個の余
裕がある。そこで「0」のラン長を短くするように符号
語にさらに次の基準5,6,7に当てはまる符号語を
[表1]から削除することを試みる。
【0071】符号語の選択基準 ・基準「5」、全部のビットが「0」の符号語、および
「00000001」、「10000000」のように
両端のうちいずれか一方だけが「1」である符号語を削
除する。 ・基準「6」、「0000001x」、「x10000
00」(ここで「x」は「0」でも「1」でもよい)の
ように、右端から2番目のビットが「1」であり、かつ
前記ビットよりも左側のすべてのビットが「0」である
ような符号語、および左端から2番目のビットがであ
り、かつ前記ビットよりも右側のすべてのビットが
「0」であるような符号語を削除する。[表1]のうち
基準「6」により削除される符号語は、「000000
10」、「00000011」、「01000000」
である。
【0072】・基準「7」、「000001xx」、
「xx100000」 (ここで、「x」は「0」でも
「1」でもよい)のように、右端から3番目のビットが
「1」であり、かつ前記ビットよりも左側のすべてのビ
ットが「0」であるような符号語、および左端から3番
目のビットがであり、かつ前記ビットよりも右側のすべ
てのビットが「0」であるような符号語を削除する。
[表1]のうち基準「7」により削除される符号語は、
「00000100」、「00000101」、「00
000110」、「00100000」、「01100
000」、「10100000」である。
【0073】[表1]の中で、上記基準567により削
除される符号語はそれぞれ3,3,6個ある。[表1]
において前記符号語には下線を施してある。仮に前記符
号語すべてを[表1]から取り除くと、ビット「0」の
最大ラン長が「8」に制限されるが、その結果、符号語
数は「127」となり、符号化率は7/8より小さくな
ってしまう。ここでは、符号化率を出来るだけ大きくす
ることを優先し、「0」のラン長を犠牲にする方針で符
号語の選択を行うこととする。
【0074】そこで、上記基準「7」により削除され得
る符号語のうち1個だけ(たとえば、「0000010
0」)を符号語として採用することにする。すなわち、
基準「7」によって禁止される符号語のうち一部の存在
を許可するのである。これにより、「0」最大ラン長は
「9」に拡大するが,符号化率7/8は達成できる。以
上の操作により最終的に選られた符号語集合を[表2]
に示す。
【0075】また、[表1]の例では符号長が「8」だ
ったが,符号長がさらに大きい場合には、符号語間の連
接部だけでなく、1つの符号語内部における「0」ラン
長に関しても制限を加える必要が生じることがある。長
さkの「0」ラン長を取り除きたい場合には,まず上記
符号語の選択基準「1」から「4」までによって符号語
を選択した後で,符号語内部のk個の連続した「0」を
もつ符号語を取り除けばよい。
【0076】(7).トレリスの構成法について この節では、前の節で述べた禁止ビットパターンを検出
しないトレリスの構成法を述べる。図20のトレリスに
おいて、一般に奇数時刻k=1,3,5,...から始ま
る3個の[1]の連続を検出しないようにトレリスの構
成を変更することを考える。まず、具体例としてk=1
から「1」が開始される符号ビットパタ−ン(すなわ
ち、k=0,1,2,3それぞれのポストコ−ダ出力パ
タンが0,1,1,1)を発生させないようにトレリス
を変更するとする。
【0077】前記ポストコーダ出力に相当するビタビ検
出器出力ビットパターンはk=−1におけるビタビ検出
器出力ビットが「0」なら、「0101」であり、さも
なければ「1010」である。したがって、図20にお
いて、ビタビ検出器出力列「0101」に相当する状態
「5」と、同「1010」に相当する状態「10」をk
=3において削除すれば、図20のトレリスは符号ビッ
トパターン「0111」を検出不可能となる。さらに、
k=3においてだけでなく、すべての奇数番目の時刻に
おいて図20のトレリスから状態「5」と「10」を削
除すれば、すべての奇数時刻において終了する長さ
「3」の「1」の連続は図20のトレリスにおいて検出
されなくなる。図20から前記の方法によって状態を削
除したトレリスを図19に示す。また、奇数時刻におい
てビタビ検出器出力列「0101」に相当する状態
「5」と、同「1010」に相当する状態「10」への
遷移を禁止したトレリスは、開始時刻に関わらない長さ
4以上の「1」の連続を検出することも不可能となる。す
なわち、「0101」及び「1010」を奇数時刻において
トレリスから削除すれば、前の節「(6)符号化器の構成
方法」で述べた禁止パターンの全てを検出しないような
トレリスを構成することが可能となる。
【0078】以上説明した符号順の制限およびトレリス
からなる特定の状態の削除により、MEPR4ML用ビ
タビ検出器の最小自由距離の二乗は「2」から「4」へ
拡大する。したがって、先に説明した符号化器およびビ
タビ検出器をMEPR4MLの記録再生信号処理回路に
用いれば、従来のMEPR4MLチャネルに比べて、同
一のBERを確保するための所要SNRを小さくするこ
とが可能となる。前記所要SNRの改善量は、最小自由
距離の二乗が2倍になることだけから判断すると、3d
Bだが、実際には、最小自由距離の二乗=4のバスにお
いて、生じるビット誤りの影響により、1.5dB程度
となる。
【0079】次の[表1]はこの発明に使用する符号語
集合の説明を示しており、この[表1]におけるパター
ン数139個,下線を施したパターンは12個である。
【0080】
【表1】
【0081】また、次の[表2]は、この発明における符
号か器に使用する符号語集合の一例を示している。
【0082】
【表2】
【0083】次に、この発明による第1実施の形態の具
体的説明に移行する。この具体的実施の形態の説明に際
して、図1から図11、図20および[表2]を参照し
て説明する。図1はこの第1実施の形態の構成を示すブ
ロック図である。この図1において、符号化器1、プリ
コーダ2、記録再生部3、MEPR4等化器4、ビタビ
検出器5、復号器7、時刻管理手段10、等化誤差計算
回路16から構成される。
【0084】図1において、記録すべきユーザデータa
(k)は符号化器入力端子8から符号化器1へ入力され
る。符号化器1はユーザデータa(k)を符号ビット列
b(k)へ変換する。符号ビット列b(k)はプリコー
ダ2によってNRZI変換が施され、記録電流c(k)
となって記録ヘッドより記録媒体へ記録される。記録電
流c(k)と再生信号h(k)は、磁気記録再生の微分特
性により、次の(3)式の関係を満たす。
【0085】 h(k)=[c(k)−c(c−1)]とp(k)との畳み込み]……(3) ここにp(k)は孤立再生波形である。
【0086】再生信号列h(k)はMEPR4等化器4
へ入力される。MEPR4等化器4は、従来技術の欄で
説明したように、孤立再生波形p(k)を1,2,2,
1という時間応答へ等化する特性を持つ。記録電流、孤
立再生波形、ヘッド再生波形、孤立再生波形に対するM
EPR4等化器の応答、および等化器出力波形を遅延演
算子Dを用いてそれぞれC(D),P(D),H(D),
1+2D+2D2+D3,F(D)と表すと、H(D),
F(D))は次のように書ける。 H(D)=(1−D)C(D)P(D) F(D)=(1+2D+2D2+D3)H(D)/P(D) =(1+D−D3−D4)C(D)
【0087】すなわち、等化器出力信号f(k)は記録
電流c(k)と1+D−D3−D4との畳み込みになっ
ている。この性質を満たす信号をMEPR4特性をもつ
信号と呼ぶ。(1−D)C(D)のとる値を−1,0,1
に規格化すると、MEPR4特性を持つ信号は、記録再
生部においてノイズが無ければ、f(k)は−2,−
1,0,1,2のいずれかの値をとる。これら5個の値
は等化器の等化目標値と呼ばれ、−2,−1,0,1,
2それぞれをVL(i),i=1,2,3,4,5とす
る。実際の装置では記録再生部にノイズが存在するが、
その場合にも等化器出力信号f(k)は等化目標値の近
傍に集中して分布するようになる。
【0088】図1で,等化器出力信号f(k)は等化誤
差計算回路16とビタビ検出器5へ入力される。等化誤
差計算回路16は、VL(i)−f(k),i=
1,...,5の中から、(VL(i)−f(k))の絶対値
が最小となるときVL(i)を求め、前記VL(i)に対
してε(k)=VL(i)−f(k)を等化器4へ出力す
る。ε(k)は等化誤差と呼ばれる。MEPR4等化器
4はε(k)の電力が最小となるように、たとえば、M
SE法により自己の伝達特性を適応制御する。この結
果、記録再生部分の伝達特性が変動しても、MEPR4
等化器4の出力は常にMEPR4特性をもつ信号とな
る。
【0089】図1において、ビタビ検出器5は、等化器
出力信号f(k)がMEPR4等化器4の出力であるこ
とを前提として構成され、等化器出力信号f(k)から
符号ビット列c(k)に相当する2値のビタビ検出器5
の出力信号c1(k)を再生する機能を有している。ビ
タビ検出器5構成要素を動作させることにより、ビット
誤り確率が最小となる出力系列を選択する。これは最尤
検出と呼ばれる。ビタビ検出器5の最尤検出動作によ
り、等価器出力信号f(k)にノイズが含まれていて
も、ビタビ検出器5を設けない場合に比べて、ビタビ検
出器5の出力信号c1(k)のビット誤り率を良好に保
つことができる。
【0090】ビタビ検出器5は図19のトレリスにした
がって動作する。図19のトレリスは、前述したよう
に、前記[表2]に示した符号語集合内の符号語が使用さ
れることを前提として構成されたものである。[表2]の
符号語集合内の符号語および図19のトレリスに基づい
たビタビ検出を行うと、上述のように、ビタビ検出器の
最小自由距離の二乗が2倍になり、この結果、ビタビ検
出器5におけるゲインが図20のトレリスに基づいた動
作するビタビ検出器5のゲインよりも増大する。ゲイン
の増大量は、最小自由距離の二乗が2倍になることだけ
から判断すると、3dBであるが実際には、最小自由距
離の二乗=4のバスにおいて生じるビット誤りの影響に
より、ゲインの増大量は1.6倍となる。
【0091】図19のトレリスは、枝接続情報が偶数番
目の時刻と奇数番目の時刻によってことなるため、現在
ビタビ検出器5に入力されたビット数が偶数番目か、奇
数番目かを判断することが必要である。そこで、ビタビ
検出器5には、時刻管理手段10より時刻信号(以下、
time信号という)が入力される。現在までに、ビタ
ビ検出器5へ入力されたビット数が偶数であれば、ti
me信号偶数であれば、time信号は「0」さもなけ
れば、time信号は「1」となる。ビタビ検出器5は
time信号を基にして、ビタビ検出器5の内部のパス
メモリにおける枝接続方法を時刻ごとに変化させる機能
を有する。
【0092】図1において、ビタビ検出器5の出力信号
c1(k)はポストコーダ6へ入力され、ポスとコーダ
6において、[1+D]mod2の変換が施される。ここ
で、「D」は1ビット遅延素子であるポストコーダ6の
出力信号b1(k)は、復号器7へ入力され、ここで[表
2]に示した符号語集合内の符号語から復号器出力信号
a1(k)へ逆変換される。復号器出力信号a1(k)は
ビット誤りが生じなければ、ユーザデータ列a(k)と
同一となる。復号器出力信号a1(k)は復号器出力端
子から出力される。
【0093】次に,図1の各構成要素の詳細な説明を行
う。まず,図11を用いてプリコーダ2を説明する。図
11において、符号化器1から出力される符号ビット列
b(k)は遅延素子62に記憶された一つ前の符号化器
1の出力である符号ビット列b(k−1)とmod2上
で加算され、プリコ−ダ2の出力信号である記録電流c
(k)となる。この変換は符号ビット列b(k)がビット
「0」またはビット「1」の値をとるとき、符号ビット
列b(k)にビット1が現れる度に記録電流c(k)のレ
ベルが反転するようになる。その後、再生ヘッドによっ
て再生信号h(k)が読み出される。
【0094】[表2]を参照して、符号化器1を説明す
る。符号化器1はユーザデータa(k)を符号ビット列
b(k)へ変換する。[表2]には長さ8ビットの128
個の符号語が示されている。ユーザデータa(k)は、
まず、a(k),k=0,1,...,6を最初のブロッ
ク、k=7,8,...,13を次のブロック,...という
ように7ビットごとに分割され、分割後の各ブロックの
ビットパターンを2進表現した値に対して、[表2]の
掲載順にしたがって、符号語を割り当てていく。
【0095】すなわち、ユーザデータのブロックa
(k),k=0,1a(k),...,6が「000000
0」,「0000001」,「0000010」,……
「1111111」それぞれに対して,符号ビット列出
力b(k),k=0,1,...,7は[表2]の左端から
「00000100」,「00001000」,「00
001001」,...,「10111011」を割り当
てるものとする。
【0096】次に,図2にMEPR4等化器4の一構成
例を示す。MEPR4等化器4は遅延素子12、タップ
係数乗算器13、加算器14から構成される。再生信号
h(k)は等化器入力端子11から入力され、遅延素子
12および図2で最も左のタップ係数乗算器13へ入力
される。遅延素子12からはN−1個のタップ出力が形
成されており、各タップからの出力信号間には1ビット
伝送時間分、すなわち「1」の遅延時間作られる。合計
でN個のタップそれぞれへタップ出力信号,すなわち、
再生信号h(k),h(k−1),...,h(k−N+1)
が出力され、タップ係数乗算器13へ独立に入力され
る。
【0097】図2において、タップ係数乗算器13で
は、h(k−j)g(i),j=0,...,N−1が計算
され、計算結果が加算器14へ出力される。加算器14
はN個の入力信号を加算してf(k)として加算器出力
端子15へ出力する。タップ係数乗算器13へはステッ
プサイズμ,等化誤差ε(k−1)、タップ係数の初期
値g(j),j=0,...,N−1が入力される。これら
を用いて、タップ係数乗算器13の内部のタップ係数
は,ヘッド媒体の伝達特性の変動に関わらず常にMEP
R4等化を行えるような値へ適応制御される。
【0098】図3はタップ係数乗算器13の一実施例を
示した図である。同図はタップ係数g(j)が等化誤差
ε(k−1)の電力を最小にするようなMSE法に基づ
いて動作するように構成されている。同図で第j番目の
タップからの出力信号、すなわち、再生信号h(k−
j)は乗算器21によってタップ係数g(j)と乗算さ
れ、u(j)として加算器14へ出力される。タップ係
数g(j)の初期値は遅延素子23に与えられ、遅延素
子23の出力は加算器22へ出力される。
【0099】加算器22のもう一方の入力端子にはステ
ップサイズμ、等化誤差ε(k−1)、および第j番目
のタップ出力、すなわち、再生信号h(k−j)の三者
の積が入力される。すなわち、加算器22の出力g
(j)は、 g(j)=g(j)+με(k−1)h(k−j) によって逐次更新される。g(j),j=0,...,N−
1の初期値としては、たとえば、N=10、再生孤立波
が 半値幅が記録ビット長の2.4倍のロ−レンツ型波
形であるとき、−0.39,0.065,−0.038
0,0.183,0.608,0.608,0.18
3,−0.383,0.065,−0.039を設定す
る。
【0100】前記タップ係数の初期値の組は、図3の遅
延素子23に設けられたタップ係数g(j)の初期値設
定用端子より、等化器が同Sを開始する前にあらかじめ
設定される。また、これらのタップ係数の組は、再生パ
ルスの振幅が1.0のときに、それをMEPR4は計
(時間応答が1,2,2,1)へ等化するためのタップ
係数値である。μは前記更新動作の際のステップサイズ
であり、通常は、0.001〜0.01程度の値を設定
する。
【0101】図1の等化誤差計算回路16は、前記等化
目標値の組VL(i),i=1,...,5のうちで、ME
PR4等化器4の出力信号f(k)に最も近い等化目標
値を選択し,前記等化目標値VL(i)とf(k)からε
(k)=VL(i)−f(k)を出力する機能を有する。
【0102】次に,図4〜図7および図19を参照して
この発明に適用されるビタビ検出器の第1実施の形態に
ついて説明する。図4はビタビ検出器の構成の概要を示
すブロック図であり、枝メトリック計算回路35、AC
S回路33、パスメモリ34から構成される。MEPR
4等化器4の出力信号f(k)はビタビ検出器入力端子
36からまずビタビ検出器内の枝メトリック計算回路3
5へ入力される。
【0103】この枝メトリック計算回路35では、ME
PR4等化器4の出力信号f(k)とMEPR4等化器
4の5個の等化目標値−2,−1,0,1,2それぞれ
との差が減算器31によって計算される。減算器31の
出力信号は各々独立に5個の二乗値計算回路32へ出力
される。二乗値計算回路32の出力は枝メトリックと呼
ばれ、前記等化目標値それぞれに対する枝メトリックを
図4に示したように、B(−2),B(−1),...,B
(2)と記すことにする。すなわち、枝メトリックはM
EPR4等化器4の出力信号f(k)からB(Y)=(y
−f(k))の二乗,Y=−2,−1,0,1,2にし
たがって計算される。
【0104】前記5個の枝メトリックはAdd−Com
pare−Select(ACS)回路に入力される。
ACS回路には他端子37からtime信号が入力され
る。前記time信号は時刻管理手段10によって生成
され、現在処理中のビット番号が偶数なら「0」を、奇
数なら「1」をACS回路へ与える。ACS回路は前記
枝メトリックおよびtime信号を元に、図19の時変
トレリスにしたがってパスメトリックの更新、比較、パ
ス選択を以下の手順により行う。
【0105】ACS回路内部には16個のパスメトリッ
クpm0,pm1,...,pm15、およびそれらの退
避用メモリpm0bak,pm1bak,...pm15
bakが用意される。前記パスメトリック、退避用パス
メトリックの値は、5個の枝メトリックおよびtime
信号を用いて以下の手順で大小比較・更新がなされる。
また、同時にトレリス接続情報s(i),i=0,
1,...,15の値が定められ、パスメモリへ出力され
る。
【0106】(手順1)パスメトリックの初期値設定 pm0=pm1=...=pm15=0。
【0107】(手順2)パスメトリックの退避操作 時刻k−1でのパスメトリックpm0,pm1,...,
pm15それぞれが,pm0bak,pm1ba
k,...,pm15bakへ代入される。
【0108】(手順3)パスメトリックの更新。tim
e信号が「0」でも「1」でも以下の比較と代入が行わ
れる。 pm0←min{pm0bak+B(0),pm8ba
k+B(−1)}, pm1←min{pm0bak+B(1),pm8ba
k+B(0)}, PM2←min{pm1bak+B(1),pm9ba
k+B(0)}, pm3←min{pm1bak+B(2),pm9ba
k+B(1)}, pm6←min{pm3bak+B(1),pm11b
ak+B(0)}, pm7←min{pm3bak+B(2),pm11ば
k+B(1)}, pm8←min{pm4bak+B(−1),pm12
bak+B(−2)}, pm9←min{pm4bak+B(0),pm12b
ak+B(−1)}, pm12←min{pm6bak+B(−1),pm1
4bak+B(−2)}, pm13←min{pm6bak+B(0),pm14
bakdm+B(8−1)}, pm14←min{pm7bak+B(0),pm15
bak+B(−1)} pm15←min{pm7bak+B(1),pm15
bak+B(0)}。
【0109】(手順4)トレリス接続情報s(i)の値の
決定法。time信号が「0」でも「1」でも以下の値
がs(i),i=0,...,15へ代入される。 pm0bak+B(0)<pm8bak+B(−1)なら
ば、s(0)←0、さもなければ、s(0)←1。 pm0bak+B(1)<pm8bak+B(0)なら
ば、s(1)←0、さもなければ、s(1)←1。 pm1bak+B(1)<pm9bak+B(0)なら
ば、s(2)←0,さもなければ、s(2)←1。 pm1bak+B(2)<pm9bak+B(1)なら
ば、S(3)←0、さもなければ、s(3)←1。 pm3bak+B(1)<pm11bak+B(0)なら
ば、S(6)←0、さもなければ、s(6)←1。 pm3bak+B(2)<pm11bak+B(1)なら
ば、s(7)←0、さもなければ、S(7)←1。 pm4bak+B(−1)<pm12bak+B(−2)
ならば、s(8)←0、さもなければ、s(8)←1a。 pm4bak+B(0)<pm12bak+B(−1)な
らば、s(9)←0、さもなければ、s(9)←1。 pm6bak+B(−1)<pm14bak+B(−2)
ならば、s(12)←0、さもなければ、s(12)←
1。 pm6bak+B(0)<pm14bak+B(−1)な
らば、S(13)←0、さもなければ、 s(13)←
1。 pm7bak+B(0)<pm15bak+B(−1)な
らば、s(14)←0、さもなければ、s(14)←1。 pm7bak+B(1)<pm15bak+B(0)なら
ば、s(15)←0、さもなければ、s(15)←1。
【0110】(手順3−0)time=0の場合には,
以下のパスメトリックの更新が行われる。 pm4←pm2bak+B(0), pm5←pm2bak+B(1), pm10←pm13bak+B(−1), pm11←pm13bak+B(0),
【0111】(手順3−1)time=1の場合には,
以下のパスメトリックの比較・更新が行われる。 pm4←にb{pm2bak+B(0),pm10ba
k+B(−1)}, pm5←dummy,dummyはどのような値でもよ
い。 pm10←dummy, pm11←min{pm5bak+B(1),pm13
bak+B(−1)},
【0112】(手順4−0)time=0の場合には,
トレリス接続情報s(i),i=4,5,10,11に
は以下の値が代入される。 s(4)←0, s(5)←0, s(10)←1, s(11)←1。
【0113】(手順4−1)time=1の場合には,
トレリス接続情報s(i),i=4,5,10,11に
以下の値が代入される。 pm2bak+B(0)<pm10bak+B(−1)な
らばs(4)←0、さもなければs(4)←1, s(5)←0, s(10)←1, pm5bak+B(1)<pm13bak+B(−1)な
らば,s(11)←0,さもなければ、s(11)←1。
【0114】以上示した手順1,手順2,手順3−0,
手順3−1,手順4−0,手順4−1について説明す
る。ビタビ検出器の動作の開始前に、まず手順1のパス
メトリックの初期値設定が行われる。ビタビ検出器の動
作が開始されると、各時刻において、まず手順2のパス
メトリックの退避操作が行われる。次に,ビタビ検出器
はtime信号を参照して、time=0ならば手順
3,手順4,手順3−0,手順4−0を行う。また、t
ime=1rならば手順3,手順4,手順3−1,手順
4−1を行う。
【0115】ACS回路33の動作手順を、timeの
値により場合分けする理由は,図19のトレリスで,偶
数番目と奇数番目のトレリスの構造が異なるからであ
る。time=0は図19のトレリスのkが偶数の場合
に相当するが、それらkが偶数のトレリスにおける枝の
接続の状況は、状態4,5,10,11へ入る枝が選択
の余地なく定まっている。したがって、前記状態へ入る
枝に相当するパスメトリックの比較・選択は行わず、ま
た、枝接続情報も固定している。
【0116】また、time=1は図19のトレリスの
kが奇数の場合に相当するが、それらkが奇数のトレリ
スにおける枝の接続の状況は、状態5,10へ入る枝が
最初から無い。したがって、状態5,10へ入る枝に相
当するパスメトリックおよび枝接続情報は利用されず、
これらにはダミーの値を入れるようにする。前記各手順
において、「←」は代入操作を表す。min{}は{}
内の値のうち最小値を表す。
【0117】次に、図4のパスメモリ34について説明
する。図5にパスメモリの一実施の形態の構成を示す。
図5は切替器41および数十個の遅延素子の組からな
る。遅延素子の1組は16個の遅延素子からなり,各組
をFFi,i=0,1,...,M−1と呼ぶことにする
(Mは遅延素子の組の数)。図5において、切替器およ
び遅延素子の組は交互に配置される。各切替器41には
16個の入力端子X0,X1,...,X15と、16個
の出力端子Y0,Y1,...,Y15,トレリス接続情
報入力端子S、および時刻情報入力端子Kが設けられて
いる。
【0118】入力端子X0,X1,...,X15へは直
前の遅延素子の組の値が並列に入力され,出力端子Y
0,Y1,...,Y15からは右側の遅延素子の組へ信
号が並列に出力される。図5において、最も左側の切替
器41の各入力端子X0,X1,...,X15へは上か
ら入力ビットV0,V1,...,V15が常に入力され
る。また、最も右側の切替器41からは出力端子Y0だ
けに出力線が接続されており、前記出力線はビタビ検出
器出力端子44へ接続される。さらに、各切替器41の
トレリス接続情報入力端子Sからはトレリス接続情報s
(0),,...,s(15)が同時に並列に入力される。
【0119】切替器41内部の結線は、time=0の
場合には、図6とし、time=1の場合には、図7と
する。より詳細には,トレリス接続情報s(i),i=
0,...,15と図6、図7の枝接続方法との関係は次
のように定める。(結線規則)timeの値に関わら
ず、s(i),i=0,...,15に対して切替器41の
入出力端子間は次の規則にしたがって接続する。
【0120】s(0)が0ならば、X0→Y0を接続す
る。さもなければ、X80→Y0を接続する。 s(1)が0ならば、X0→Y1を接続する。さもなけ
れば、X8→Y1を接続する。 s(2)が0ならば、X1→Y2を接続する。さもなけ
れば、X9→Y2を接続する。 s(3)が0ならば、X1→Y3を接続する。さもなけ
れば、X9→Y3を接続する。 s(4)が0ならば、X2→Y4を接続する。さもなけ
れば、X10→Y4を接続する。 s(5)が0ならば、X2→y5を接続する。さもなけ
れば、X10→Y5を接続する。 s(6)が0ならば、X3→Y6を接続する。さもなけ
れば、X11→Y6を接続する。 s(7)が0ならば、X3→Y7を接続する。さもなけ
れば、X11→Y7を接続する。 s(8)が0ならば、X4→Y8を接続する。さもなけ
れば、X12→Y8を接続する。 s(9)が0ならば、X4→Y9を接続する。さもなけ
れば、X12→Y9を接続する。 s(10)が0ならば、X5→y10を接続する。さも
なければ、X13→Y10を接続する。 s(11)が0ならば、X5→Y11を接続する。さも
なければ、X13→Y11を接続する。 s(12)が0ならば、X6→Y12を接続する。さも
なければ、X14→Y12を接続する。 s(13)が0ならば、X6→Y13を接続する。さも
なければ、X14→Y13を接続する。 s(14)が0ならば、X7→Y14を接続する。さも
なければ、X15→Y14を接続する。 s(15)が0ならば、X7→Y15を接続する。さも
なければ、X15→Y15を接続する。
【0121】上記結線規則は、time=0およびti
me=1の両方の場合に用いられる。まず、time=
0の場合について説明する。time=0の場合、切替
器41の結線は図6となる。図6において、出力端子Y
0からY3まで,Y6からY9まで、およびY2からY
15までは一つの出力端子へ2個の入力端子から結線が
伸びているので、これらの出力端子では前記手順1にし
たがって出力端子へ接続する枝を1本に選んでいる。一
方、出力端子Y4,Y5,Y10,Y11への結線は固
定されているが、time=0のとき、トレリス接続情
報s(4),s(5),s(10),s(11)には固定的
に値が割り当てられているので、結線規則にしたがえ
ば、常に同一の線が前記出力端子へ接続される。
【0122】次に、time=1の場合について説明す
る。time=1の場合には,切替器の結線は奇数時刻
のトレリス、すなわち図7に基づいている。図7におい
て、出力端子Y0からY4まで、Y6からY9まで、お
よびY11Y15までは一つの出力端子へ2個の入力端
子から結線が伸びているので、これらの出力端子では結
線規則にしたがって出力端子へ接続する線を一本に選
ぶ。一方、図7において、出力端子Y5、Y10への結
線は存在しないが、これら出力端子へどのような結線を
行っても、次時刻time=0において、X5,X10
からは枝は出力されないので、time=1において
は、Y5,Y10へ任意の結線を施してよい。
【0123】次に、図5のパスメモリ34全体の動作手
順を説明する。この図5において、ビタビ検出器の動作
が開始されると,この時刻k=0においては端子43か
らtime=0が各切替器41へ入力され、この結果、
各切替器41は一斉に結線規則1と結線規則2−0にし
たがって結線状況となる。その後、各遅延素子列内の値
が、その右隣の切替器内の結線を経由してさらに右隣の
遅延素子へシフトされる。時刻k=0では、入力ビット
V0からV15までが図5で最も左の切替器41を経由
して遅延素子FF0へ到達する。
【0124】次に、時刻k=1において,各切替器41
はtime信号に基づいて一斉に時刻k=1における結
線規則1および結線規則2−1にしたがった結線状況と
なる。その後、各遅延素子列内の値が切替器内の結線を
経由して右隣の遅延素子列へシフトされる。これによ
り、図5でFF0内の値は左から2番目の切替器内の結
線を経由してFF1へ到達するのと同時に、入力ビット
V0,...,V15の値は最も左の切替器を経由してF
F0へ到達する。以上の動作を各時刻において行うこと
により,パスメモリ出力端子44からビタビ検出におけ
る最尤検出結果が出力される。
【0125】図5の最も左にある切替器41へは、その
16個の入力端子X0〜X15には、ビット入力V0〜
V15が各時刻において、常に次の値を入力する。 (V0,V1……V15)=(0,1,0,1,0,1,
0,1,0,1,0,1,0,1,0,1) 上記の入力ビットV0〜V15までの入力ビットの割り
当てにより、ビタビ検出器出力端子からは、ビタビ検出
器5の動作開始後、切替器の個数に相当する時刻経過し
た後で、記録電流パタ−ンに相当する時刻が経過した後
で、記録電流パタ−ンに相当するビット列(再生信号)
c1(k)が出力される。
【0126】次に、図8、図9、図10、図19を参照
して,ビタビ検出器の第2実施の形態例を説明する。図
8は図4と同様に、ビタビ検出器の構成の概要を示した
もので,図1のビタビ検出器5が図8のビタビ検出器7
5に置き換えられて使用される。図8は枝メトリック計
算回路35、ACS回路71、パスメモリ72から構成
される。
【0127】MEPR4等化器4の力信号f(k)はビ
タビ検出器入力端子73からまずビタビ検出器内の枝メ
トリック計算回路35へ入力される。図8の枝メトリッ
ク計算回路35の構成・動作は図4の枝メトリック計算
回路の構成・動作と同様なので、図8の枝メトリック計
算回路35の説明は省略する。図8において、枝メトリ
ック計算回路35から枝メトリックB(−2),B(−
1),...,B(2)が出力される。図8で、前記5個の
枝メトリックはACS回路71へ入力される。ACS回
路71は図4のACS回路33と異なり、時刻情報ti
meを必要としない。また、ACS回路71は枝メトリ
ックが2時刻分入力されるごとに,図10の枝接続規則
にしたがって1回のパスメトリックの更新,比較,パス
選択を行う。
【0128】ACS回路71の内部には14個のパスメ
トリックpm0,pm1,...,pm13、それらの退
避用メモリpm0bak,pm1bak,...,pm1
3bakおよび10個の枝メトリックメモリB0(−
2)、B0(−1),B0(0),B0(1),B0
(2),B1(−2),B1(−1),B1(0),B1
(1),B1(2)が用意されている。ACS回路71の
動作単位である2時刻のうち,偶数時刻に入力された枝
メトリックB(−2),B(−1),B(0),B(1),
B(2)それぞれがB0(−2),B0(−1),B0
(0),B0(1),B0(2)へ代入され、奇数時刻に
入力された枝メトリックB(−2),B(−1),B
(0),B(1),B(2)それぞれがB1(−2),B1
(−1),B1(0),B1(1),B1(2)へ代入され
る。
【0129】前記パスメトリック,退避用パスメトリッ
ク,枝メトリックメモリの値を用いて,以下の手順でパ
スメトリックの大小比較・更新がなされる。また,同時
に28個のトレリス接続情報s0(i),s1(i),i
=0,1,...,13の値が定められ,パスメモリへ出
力される。
【0130】(手順1)パスメトリックの初期値設定 pm0=pm1=……=pm13=0。
【0131】(手順2)パスメトリックの退避操作、 時刻k−1でのパスメトリックpm0,pm1,...,
pm13それぞれが,pm0bak,pm1ba
k,...,pm13bakへ代入する。
【0132】(手順3)パスメトリックの更新、 pm0←min{pm0bak+B0(0)+B1
(0),pm4bak+B0(−1)+B1(−1)pm
7bak+B0(−1)+B1(0),pm10bak+
B0(−2)+B1−1)} pm1←min{pm0bak+B0(0)+B1
(1),pm4bak+B0(−1)+B1(0),pm
7bak+B0(−1)+B1(1),pm10bak+
B0(−2)+B1(0)}, pm2←min{pm0bak+B0(1)+B1
(1),pm4bak+B0(0) +B1(0),pm
7bak+B0(0)+B1(1),pm10bak+B
0(−1)+B1(0)}, pm3←min{pm0bak+B0(1)+B1
(2),pm4bak+B0(0) +B1(1),pm
7bak+B0(0)+B1(2),pm10bak+
B0(−1)+B1(1)}, pm4←min{pm1bak+B0(1)+B1
(0),pm8bak+B0(0)+B1(0)pm11
bak+B0(−1)+B1(−1)} pm5←min{pm1bak+b0(2)+B1
(1),pm8bak+B0(1)+b1(1)pm11
bak+B0(0)+B1(0)} pm6←min{pm1bak+B0(2)+B1
(2),pm8bak+B0(1)+B1(2),pm1
1bak+B0(0)+b1(1)} pm7←min{pm2bak+B0(0)+B1(−
1),pm5bak+B0(−1)+B1(−2)}pm
12bak+B0(−2)+B1(−2)} pm8←min{pm2bak+B0(0)+B1
(0),pm5bak+B0(−1)+B1(−1),p
m12bak+B0(−2)+B1(−1)}, pm9←min{pm2bak+B0(1)+B1
(1),pm5bak+B0(0)+B1(0)pm12
bak+B0(−1)+B1(0)}, pm10←min{pm3bak+B0(1)+B1(−
1),pm6bak+B0(0)+B1(−2),pm9
bak+B0(0)+B1(−1),pm13bak+B
0(−1)+B1(−2)} pm11←min{pm3bak+B0(1)+B1
(0),pm6bak+B0(0)+B1(−1),pm
9bak+B0(0)+B1(0),pm13bak+B
0(−1)+B1(−1)}, pm12←min{pm3bak+B0(2)+B1
(0),pm6bak+B0(1)+B1(−1)pm9
bak+B0(1)+B1(0),pm13bak+B0
(0)+B1(−1)}, pm13←min{pm13bak+B0(2)+B1
(1),pm6bak+B0(1)+B1(0),pm9
bak+B0(1)+B1(1),pm13bak+B0
(0)+B1(0)}.
【0133】(手順4)トレリス接続情報s(i)の値の
決定法。手順3における最小値選択の結果によって,s
0(i),s1(i),i=0,...,15へ「0」また
は「1」が次のように代入される。
【0134】pm0=pm0bak+B0(0)+B1
(0)ならば、s0(0)←0,s1(0)←0, pm0=pm4bak=pm4bak+B0(−1)+
B1(−1)ならば、s0(0)←1,s1(0)←0, pm0=pm7bak+B0(−1)+B1(0)なら
ば、s0(0)←0,s1(0)←1 pm0=pm10bak+B0(−2)+B1(−1)な
らば、s0(0)←1,s1(0)←1 pm1=pm0bak+B0(0)+B1(1)ならば、
s0(1)←0,s1(1)←0, pm1=pm4bak+B0(−1)+B1(0)なら
ば、s0(1)←1,s1(1) ←0, pm1=pm7bak+B0(−1)+B1(1)なら
ば、s0(1)←0,s1(1)←1, pm1=pm10bak+B0(−2)+B1(0)なら
ば、s0(1)←1、s1(1)←1, pm2=pm0bak+B0(1)+B1(1)ならば、
s0(2)←0,s1(2)←0, pm2=pm4bak+B0(0)+B1(0)ならば、
s0(2)←1,s1(2)←0, pm2=pm7bak+B0(0)+B1(1)ならば、
s0(2)←0,s1(2)←1, pm1=pm10bak+B0(−1)+B1(0)なら
ば、s0(2)←1,s1(2)←1, pm3=pm0bak+B0(1)+B1(2)ならば、
s0(3)←0,s1(3) ←0, pm3=pm4bak+B0(0)+B1(1)ならば、
s0(3)←1,s1(3)←0, pm3=pm7bak+B0(0)+B1(2)ならば、
s0(3)←0,s1(3)←1, pm3=pm10bak+B0(−1)+B1(1)なら
ば、s0(3)←1,s1(3)←1, pm4=pm1bak+B0(1)+B1(0)ならば、
s0(4)←0,s1(4)←0, pm4=pm8bak+B0(0)+B1(0)ならば、
s0(4)←0,s1(4)←1, pm4=pm11bak+B0(−1)+B1(−1)な
らば、s0(4)←1,s1(4)←1, pm5=pm1bak+B0(2)+B1(1)ならば、
s0(5)←0,s1(5)←0, pm5=pm8bak+B0(1)+B1(1)ならば、
s0(5)←0,s1(5)←1, p,5=pm11bak+B0(0)+B1(0)なら
ば、s0(5)←1,s1(5)←1, pm6=pm1bak+B0(2)+B1(2)ならば、
s0(6)←0,s1(6)←0, pm6=pm8bak+B0(1)+B1(2)ならば、
s0(6)←0,s1(6)←1, pm6=pm11bak+B0(0)+B1(1)なら
ば、s0(6)←1,s1(6)←1, pm7=pm2bak+B0(0)+B1(−1)なら
ば、s0(7)←0,s187)←0, pm7=pm5bak+B0(−1)+B1(−2)なら
ば,s0(7)←1,S1(7)←0, pm7=pm12bak+B0(−2)+B1(−2)な
らば、s0(7)←1,s1(7)←1, pm8=pm2bak+B0(0)+B1(0)ならば
、s0(8)←0,s1(8)←0, pm8=pm5bak+B0(−1)+B1(−1)なら
ば、s0(8)←1,s1(8)←0, pm8=pm12bak+B0(−2)+B1(−1)な
らば、s0(8)←1,s1(8)←1, pm9=pm2bak+B0(1)+B1(1)ならば、
s0(9)←0,s1(9)←0, pm9=pm5bak+B0(0)+B1(0)ならば、
s0(9)←1,s1(9)←0, pm9=pm12bak+B0(−1)+B1(0)なら
ば、s0(9)←1,s1(9)←1, pm10=pm3bak+B0(1)+B1(−1)なら
ば、s0(10)←0,s1(10)←0, pm10=pm6bak+B0(0)+B1(−2)なら
ば、s0(10)←1,s1(10)←0, pm10=pm9bak+B0(0)+B1(−1)なら
ば、s0(10)←0,s1(10)←1, pm10=pm13bak+B0(−1)+B1(−2)
ならば、s0(10)←1,s1(10)←1, pm11=pm3bak+B0(1)+B1(0)なら
ば、s0(11)←0,s1(11)←0, pm11=pm6bak+B0(0)+B1(−1)なら
ば、s0(11)←1,s1(11)←0, pm11=pm9bak+B0(0)+B1(0)なら
ば、s0(11)←0,s1(11)←1, pm11=pm13bak+B0(−1)+B1(−1)
ならば、s0(11)←1,s1(11)←1, pm12=pm3bak+B0(2)+B1(0)なら
ば、s0(12)←0,s1(12)←0, pm12=pm6bak+B0(1)+B1(−1)なら
ば、s0(12)←1,s1(12)←0, pm12=pm9bak+B0(1)+B1(0)なら
ば、s0(12)←0,s1(12)←1, pm12=pm13bak+B0(0)+B1(−1)な
らば、s0(12)←1,s1(12)←1, pm13=pm3bak+B0(2)+B1(1)なら
ば、s0(13)←0,s1(13)←0, pm13=pm6bak+B0(1)+B1(0)なら
ば、s0(13)←1,s1(13)←0, pm13=pm9bak+B0(1)+B1(1)なら
ば、s0(13)←0,s1(13)←1, pm13=pm13bak+B0(0)+B1(0)なら
ば、s0(13)←1,s1(13)←1.
【0135】次に、以上示したACS回路71の動作手
順、すなわち、手順1、手順2、手順3、手順4につい
て説明する。ビタビ検出器の動作の開始前に,まず手順
1のパスメトリックの初期値設定が行われる。ビタビ検
出器の動作が開始されると、偶数番目の時刻のf(k)
から計算された枝メトリックの組B(−2),B(−
1),B(0),B(1),B(2)へそれぞれがACS
回路内の枝メトリックメモリ組B(−2),B(−1),
B(0),B(1),B(2)へ代入される。
【0136】次に、奇数番目の時刻のf(K)から計算
された枝メトリックの組B(−2),B(−1),B
(0),B(1),B(2)それぞれがACS回路内の枝
メトリックメモリB1(−2),B1(−1),B1
(0),B1(1),B1(2)へ代入される。その後、
手順2にしたがって14個の退避用パスメトリックへ現
在のパスメトリックがコピ−され,手順3の比較が行わ
れる。手順3はパスメトリックと枝メトリックメモリの
値が各式に示されたように加算され、その後最小値の選
択が行われて、パスメトリックの値が更新される。手順
3の各式で,「←」は代入操作を表し、min{}
は{}内の値のうち最小値を表す。
【0137】また,前記手順4では,手順3でpm
0,...,pm13へ代入された値に応じて,トレリス
接続情報s0(i),s1(i),i=0,...,13の
値が決定される。前記トレリス接続情報は並列にパスメ
モリ72へ出力される。
【0138】次に、図9のパスメモリ72について説明
する。図9は切替器51および数十個の遅延素子(FF
20,FF21…)組からなる。遅延素子の1組は14
個の遅延素子からなり,各組をFF2i,i=0,
1,...,M−1と呼ぶことにする(Mは遅延素子の組の
数)、前記遅延素子は、第1実施の形態で用いられた遅
延素子FFi,i=0,1,,...とは異なり,2ビッ
トを記憶する機能を有する。図9において、切替器51
および遅延素子の組は交互に配置される。各切替器51
には14個の入力端子X0、X1,...,X13、X1
4個の出力端子Y0,1,...,Y13およびトレリス
接続情報入力端子Sが設けられている。
【0139】入力端子X0、X1,...,X13へはそ
の左に位置する遅延素子の組の値が並列に入力され、出
力端子Y0,Y1,...,Y13からは右側の遅延素子
の組へ信号が並列に出力される。図9で、最も左側の切
替器51の各入力端子X0,...,X13へは上から2
ビットの組W0,...,W13が常に入力される。
【0140】2ビットの組W0,...,W13は、次の
ように定める。(組W0,...,W13)=(00,0
1,10,11,00,10,11,00,01,1
1,00,01,10,11),ただし、カンマで切ら
れた各ビット列のうち、左側に示したビットが先に切替
器内へ伝送される。上記2ビットの組W0からW13ま
での入力ビットの割り当てにより、ビタビ検出器出力端
子からは、ビタビ検出器の動作開始後、切替器の個数の
2倍に相当する時刻が経過した後で、記録電流パターン
に相当するビット列c1(k)が出力される。
【0141】また、最も右側の切替器51から出力端子
Y0だけに出力線が接続されており、前記出力線はビタ
ビ検出器出力端子54へ接続される。各切替器51のト
レリス接続情報入力端子Sからはトレリス接続情報s0
(i),s1(i),i=0、……13が同時に並列に入
力される。切替器51内部の結線は図10で示した構成
とする。より詳細には、トレリス接続情報s0(i),
s1(i),i=0、……13と図10の接続方法との
関係は次のようになる。
【0142】(結線規則)s0(i),s1(i),i=
0,...,13に対し.切替器51の入出力端子間を次
の規則にしたがって接続する。 s0(0)=0かつs1(0)=0ならば、X0→Y0を
接続する。 s0(0)=1かつs1(0)=0ならば、X4→Y0を
接続する。 s0(0)=0かつs1(0)=1ならば、X7→y0を
接続する。 s0(0)=1かつs1(0)=1ならば、X10→Y0
を接続する。 s0(1)=0かつs1(1)=0ならば、X0→Y1を
接続する。 s0(1)=1かつs1(1)=0ならば、X4→Y1を
接続する。 s0(1)=0かつs1(1)=1ならば、X7→Y1を
接続する。 s0(1)=1かつs1(1)=1ならば、X10→Y1
を接続する。 s0(2)=0かつs1(2)=0ならば、X0→Y2を
接続する。 s0(2)=1かつs1(2)=0ならば、X4→Y2を
接続する。 s0(2)=0かつs1(2)=1ならば、X7→Y2を
接続する。 s0(2)=1かつs1(2)=1ならば,X10→Y2
を接続する。 s0(3)=0かつs1(3)=0ならば、X0→Y3を
接続する。 s0(3)=1かつs1(3)=0ならば、X4→Y3を
接続する。 s0(3)=0かつs1(3)=1ならば、X7→Y3を
接続する。 s0(3)=1かつs1(3)=1ならば、X10→Y3
を接続する。 s0(4)=0かつs1(4)=0ならば、X1→Y4を
接続する。 s0(4)=0かつs1(4)=1ならば、X8→Y4を
接続する。 s0(4)=1かつs1(4)=1ならば、X11→Y4
を接続する。 s0(5)=0かつs1(5)=0ならば、X1→Y5を
接続する。 s0(5)=0かつs1(5)=1ならば、X8→Y5を
接続する。 s0(5)=1かつs1(5)=1ならば、X11→Y5
を接続する。 s0(6)=0かつs1(6)=0ならば、X1→Y6を
接続する。 s0(6)=0かつs1(6)=1ならば、X8→Y6を
接続する。 s0(6)=1かつs1(6)=1ならば、X11→Y6
を接続する。 s0(7)=0かつs1(7)=0ならば、X2→Y7を
接続する。 s0(7)=1かつs1(7)=0ならば、X5→Y7を
接続する。 s0(7)=1かつs1(7)=1ならば、X12→Y7
を接続する。 s0(8)=0かつs1(8)=0ならば、X2→Y8を
接続する。 s0(8)=1かつs1(8)=0ならば、X5→Y8を
接続する。 s0(8)=1かつs1(8)=1ならば、X12→Y8
を接続する。 s0(9)=0かつs1(9)=0ならば、X2→Y9を
接続する。 s0(9)=1かつs1(9)=0ならば、X5→Y9を
接続する。 s0(9)=1かつs1(9)=1ならば,X12→Y9
を接続する。 s0(10)=0かつs1(10)=0ならば、X3→Y
10を接続する。 s0(10)=1かつs1(10)=0ならば、X6→Y
10を接続する。 s0(10)=0かつs1(10)=1ならば、X9→Y
10を接続する。 s0(10)=1かつs1(10)=1ならば、X13→
Y10を接続する。 s0(11)=0かつs1(11)=0ならば、X13→
Y11を接続する。 s0(11)=1かつs1(11)=0ならば、X6→Y
11を接続する。 s0(11)=0かつs1(11)=1ならば、X9→Y
11を接続する。 s0(11)=1かつs1(11)=1ならば、X13→
Y11を接続する。 s0(12)=0かつs1(12)=0ならば、X13→
Y12を接続する。 s0(12)=1かつs1(12)=0ならば、X6→Y
12を接続する。 s0(12)=1かつs1(12)=1ならば、X9→Y
12を接続する。 s0(12)=1かつs1(12)=1ならば、X13→
Y12を接続する。 s0(13)=0かつs1(13)=0ならば、X13→
Y13を接続する。 s0(13)=1かつs1(13)=0ならば、X6→Y
13を接続する。 s0(13)=0かつs1(13)=1ならば、X9→Y
13を接続する。 s0(13)=1かつs1(13)=1ならば、X13→
Y13を接続する。
【0143】上記結線規則は,図10のトレリスに基づ
いている。図10で,出力端子Y0からY3まで、およ
びY9からY13までは一つの出力端子へ4個の入力端
子から結線が伸びているので、これらの出力端子では前
記結線規則にしたがって出力端子へ接続する枝を一本に
選んでいる。また、Y4からY9までの各出力端子へ
は,一つの出力端子へ3個の入力端子から結線が伸びて
いるので,これらの出力端子についても前記結線規則に
したがって出力端子へ接続する枝を一本に選んでいる。
【0144】図10のトレリスは,図19に示すトレリ
スの2時刻分の枝を一本の枝で接続した結果得られたも
のである。図19において、時刻k=0とk=1のトレ
リスに着目すると、たとえば、時刻k=1の枝が入る状
態のうち状態「0」へは、時刻k=0の枝が出発する状
態のうちで状態0,4,7,10から出発した枝が時刻
k=1の枝を経由して到達し得る。したがって、図10
の出力端子Y01へは,入力端子X0,X4,X7,X
10から出発した結線のうちの一つを選択して接続す
る。
【0145】次に、図9のパスメモリ72全体の動作手
順を説明する。同図でビタビ検出器の動作が開始される
と,前記パスメモリは2時刻に一度だけ動作を行うの
で、k=0では動作しない。時刻k=1においては端子
52からトレリス接続情報が入力され,この結果各切替
器51は一斉に前記結線規則にしたがった結線状況とな
る。その後、各2ビット分の遅延素子列内の値が、その
右隣の切替器内の結線を経由して更に右隣の遅延素子へ
シフトされる。すなわち、2ビットの組W0からW15
までが図9で最も左の切替器51を経由して2ビット伝
送時刻遅延素子FF20へ到達する。
【0146】次に、時刻k=3において、各切替器51
は前記結線規則にしたがった結線状況となる。その後、
各2ビット伝送時刻遅延素子列内の値が切替器内の結線
を経由して右隣の遅延素子列へシフトされる。これによ
り、図5で2ビット伝送時刻遅延素子FF20内の値は
左から二番目の切替器内の結線を経由して、2ビット伝
送時刻遅延素子FF21へ到達するのと同時に、2ビッ
トの組W0,...,W15の値は最も左の切替器を経由
して2ビット伝送時刻遅延素子FF20へ到達する。
【0147】以上の動作を各時刻において行うことによ
り、パスメモリ出力端子54からビタビ検出における最
尤検出結果が時刻k=1,3,5,...において2ビッ
トずつ出力される。図8の1組の遅延素子列と1個の切
替器を1ステージと呼ぶと、パスメモリは数十ステージ
は必要である。
【0148】図1でビタビ検出器の出力信号c1(k)
はポストコーダ6へ入力される。ポストコーダ6の構成
を図12に示す。ポストコーダ6は加算器61と遅延素
子62とから構成されている。ビタビ検出器の出力信号
c1(k)は、ポストコーダ6において、[1+D]mo
d2(Dはビット遅延操作)の操作はが施され、ポスト
コーダ6の出力信号b1(k)は復号器7によって、ユ
ーザデータに戻される。このポストコーダ6の出力信号
b1(k)、復号器7の出力信号a1(k)は記録再生部
3において、ノイズがなければ、それぞれ符号ビット列
b(k)、ユーザデータa(k)と同一のビットパターン
となる。
【0149】次に、[表2]を参照して、この発明を構成
する復号器7の動作について説明する。復号器7はポス
トコーダ6の出力信号b1(k)はユーザデータ列であ
る復号器7の出力信号a1(k)へ変換する。[表2]に
は、長さ8ビットの128個の符号語が示されている。
ポストコーダ6の出力信号b1(k)は、まずb1
(k),K=0,1……7を最初のブロック、k=8,9
……15を次のブロックというように8ビットごとに、
分割され、分割後の各ブロックのビットパターンと[表
2]内の符号語のパターンとが比較される。
【0150】ポストコーダ6の出力信号b1(k)のブ
ロックのパターンと同一の符号語が[表2]内にある場合
には、前記符号語の[表2]内での順番に相当する値が7
ビットによって、2進表現されて復号器7の出力信号a
1(k)となる。たとえば、ポストコーダ6の出力信号
b1(k),k=0,1,……7が(0,0,0,0,
1,0,0,1)であった場合には、それの[表2]内の
順番は(最初の符号語を「0」番目として)2なので、
復号器7の出力信号a1(k),k=0,1,……6が
(0,0,0,0,0,1,0:2進表現の「2」)と
なり、前記復号器7の出力信号a1(k)図1の復号器
7の出力端子9へ出力される。
【0151】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
符号化器が出力するビット列として特定のパターンを禁
止し、かつビタビ検出器がこの禁止した特定のパターン
を検出しないように構成したので、ビタビ検出器の最小
自由距離の二乗が従来の2倍となり、理想的に3dBの
ゲインが生じるが、実際には、最小自由距離の二乗=4
のパスにおいて生じるビット誤りの影響により、ゲイン
の増大量は1,5dBとなり、従来のMEPR4等化ビ
タビ検出を行う場合よりも、同一のBERを得るために
必要な再生信号のSNRが1.5dB程度少なくて済む
ことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による記録再生装置の第1実施の形態
の全体的な構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の記録再生装置に適用されるMEPR
4等化器の構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の記録再生装置に適用されるMEPR
4等化器のタップ係数乗算器の構成を示すブロック図で
ある。
【図4】この発明の記録再生装置に適用されるビタビ検
出器の第1実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図5】図4のビタビ検出器の第1実施の形態における
パスメモリの構成を示すブロック図である。
【図6】図5のパスメモリ内部の偶数時刻における結線
規則の説明図である。
【図7】図5のパスメモリ内部の奇数時刻における結線
規則の説明図である。
【図8】この発明の記録再生装置に適用されるビタビ検
出器の第2実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図9】図8のビタビ検出器の第2実施の形態における
パスメモリの構成を示すブロック図である。
【図10】図9に示すパスメモリの内部の枝接続規則の
説明図である。
【図11】この発明による記録再生装置に適用されるプ
リコーダの構成を示すブロック図である。
【図12】この発明による記録再生装置に適用されるポ
ストコーダの構成を示すブロック図である。
【図13】この発明による記録再生装置を説明するため
のMEPR4ML通信路における信号の挙動の説明図で
ある。
【図14】MEPR4トレリスの性質を説明するために
ビタビ検出器の入出力の最小自由距離を与えるパスの組
合せの一例を示す説明図である。
【図15】MEPR4トレリスにおける最小パスの組の
状態遷移を一般的に表現した説明図である。
【図16】MEPR4トレリスにおける最小パスの組の
開始時刻が偶数の場合のポストコーダ出力ビット列との
関連を説明するための説明図である。
【図17】MEPR4トレリスにおける最小パスの組の
開始時刻が奇数の場合のポストコーダ出力ビット列との
関連を説明するための説明図である。
【図18】各種PR等化器の電力密度分布特性図であ
る。
【図19】この発明の記録再生装置に提供されるビタビ
検出器の動作原理を与えるトレリスの説明図である。
【図20】従来のMEPR4ML用ビタビ検出器の動作
原理をであるトレリスの説明図である。
【図21】従来のMEPR4MLの記録再生回路を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1……符号化器、2……プリコーダ、3……記録再生
部、4……MEPR4等化器、5,75……ヒダビ検出
器、6……ポストコーダ、7……復号器、8……符号化
器入力端子、9……復号器出力端子、10……時刻管理
手段、11……等化器入力端子、12,23,62……
遅延素子、13……タップ係数乗算器、14,22,6
1……加算器、15……等化器出力端子、21……乗算
器、31……減算器、32……二乗値計算回路、33,
71……ACS回路,34,72……パスメモリ、35
……枝メトリック計算回路、36,73……ビタビ検出
器入力端子、37……時刻信号入力端子、38,74…
…ビタビ検出器出力端子、41,51……切替器、42
……トレリス接続情報入力端子、43……時刻情報入力
端子、44……ビタビ検出器出力端子、52……トレリ
ス接続情報入力端子、54……ビタビ検出器出力端子。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユーザデータを記録再生に適した符号ビ
    ット列へ変換する符号化器と、 前記符号化器の出力ビット列をNRZI変換するNRZ
    I変換手段と、 前記NRZI変換手段の出力信号を磁気記録再生して得
    られる再生信号をMEPR4等化して偶数時刻から伝送
    が開始されるビット列「01110」および長さ4以上
    のビット「1」の連続の両方を含まないビット列を出力
    するMEPR4等化器と、 前記MEPR4等化器の出力信号を前記符号化器で禁止
    したビットパターンの検出を行わないようにして最尤検
    出するビタビ検出器と、 前記ビタビ検出器の出力信号をユーザデータへ変換する
    復号器と、 を備えることを特徴とする記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記NRZI変換手段は、前記符号化器
    から出力される符号ビット列を遅延素子に記憶された一
    つ前の符号ビット列と加算器で加算して記録電流を出力
    するプリコーダであることを特徴とする請求項1記載の
    記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記NRZI変換手段は、前記符号化器
    から出力される符号ビット列を遅延素子に記憶された一
    つ前の符号ビット列と加算器で加算して得られた記録電
    流のレベルを前記符号ビット列にビット「1」が現れる
    ごとに反転することを特徴とする請求項1記載の記録再
    生装置。
  4. 【請求項4】 前記符号化器は、前記ユーザデータを7
    ビットごとにブロックに分割した後に、各ブロックのビ
    ットパターンを2進表現した値に対して長さ8ビットの
    符号語を所定の順序にしたがって割り当てることによ
    り、符号ビット列に変換することを特徴とする請求項1
    記載の記録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記MEPR4等化器は、前記再生信号
    を入力して1ビット伝送時間分遅延させて各ビットごと
    に独立に出力する遅延素子と、 前記遅延素子で遅延された前記再生信号を独立して入力
    するとともに、ステップサイズ、等化誤差、タップ係数
    の初期値を入力してタップ係数を乗算する複数のタップ
    係数乗算器と、 前記複数のタップ係数乗算器の出力を加算して前記等化
    器出力信号を出力する加算器と、 を備えることを特徴とする請求項1記載の記録再生装
    置。
  6. 【請求項6】 前記タップ係数乗算器は、ステップサイ
    ズと等化誤差との乗算を行う第1乗算器と、 前記再生信号と前記第1乗算器の出力との乗算を行う第
    2乗算器と、 タップ係数の初期値を1ビット伝送時間分遅延させる遅
    延素子と、 前記遅延素子の出力と前記第2乗算器の出力との加算を
    行う加算器と、 前記加算器の出力と前記再生信号との乗算を行ってタッ
    プ係数乗算結果を出力する第3乗算器と、 を備えることを特徴とする請求項5記載の記録再生装
    置。
  7. 【請求項7】 前記タップ係数乗算器は、タップ係数が
    等化誤差の電力を最小にするようなMSE法に基づいて
    動作することを特徴とする請求項5記載の記録再生装
    置。
  8. 【請求項8】 前記MEPR4等化器は、等化誤差計算
    回路で等価誤差に等しくなるように前記MEPR4等化
    器の等化目標値と等価器の出力信号との差の絶対値が最
    小となるように計算した等化目標値を前記等化誤差計算
    回路から入力することを特徴とする請求項1記載の記録
    再生装置。
  9. 【請求項9】 前記ビタビ検出器は、時刻管理手段より
    入力される時刻信号を基にして内部のパスメモリにおけ
    る枝接続方法を時刻ごとに変化させることを特徴とする
    請求項1記載の記録再生装置。
  10. 【請求項10】 前記ビタビ検出器は、前記MEPR4
    等化器の出力信号を入力して前記MEPR4等化器の等
    化目標との差を計算する複数個の減算器と、 前記複数個の減算器の出力を独立してそれぞれ入力前記
    等化目標のそれぞれに対応する枝メトリックを出力する
    複数個の二乗値計算回路と、 前記枝メトリックと時刻信号とを入力して時変トレリス
    にしたがってパスメトリックの更新、比較、パス選択を
    行うACS回路と、 前記ACS回路の出力保持を行うパスメモリと、を備え
    ることを特徴とする請求項1記載の記録再生装置。
  11. 【請求項11】 前記ACS回路は、パスメトリック
    と、 前記パスメトリックの退避用メモリと、 を備えることを特徴とする請求項10記載の記録再生装
    置。
  12. 【請求項12】 前記ビタビ検出器は、動作開始前にパ
    スメトリック初期値設定を行って、動作の開始にともな
    い各時刻ごとにパスメトリックの退避操作を行って時刻
    信号に対応して、パスメトリックの更新、トレリス接続
    情報の値の決定、パスメトリックの比較・更新の操作を
    行うことを特徴とする請求項10記載の記録再生装置。
  13. 【請求項13】 前記パスメモリは、トレリス接続情報
    と時刻信号に応じて入力端子と出力端子間の接続を切り
    換えるとともに、最後段からビタビ検出における最尤検
    出結果を出力する複数の切替器と、 前記複数の切替器と交互に配置され、それぞれ前段の前
    記切替器の出力信号を遅延させて後段の前記切替器に伝
    送する複数の遅延素子と、 を備えることを特徴とする請求項10記載の記録再生装
    置。
  14. 【請求項14】 前記ビタビ検出器は、前記MEPR4
    等化器の出力信号を入力して前記MEPR4等化器の等
    化目標との差を計算する複数個の減算器と、 前記複数個の減算器の出力を独立してそれぞれ入力前記
    等化目標のそれぞれに対応する枝メトリックを出力する
    複数個の二乗値計算回路と、 前記枝メトリックを2時刻分入力されるごとに所定の接
    続規則にしたがって1回のパスメトリックの更新、比
    較、パス選択を行うACS回路と、 前記ACS回路の出力保持を行うパスメモリと、 を備えることを特徴とする請求項1記載の記録再生装
    置。
  15. 【請求項15】 前記ACS回路は、14個のパスメト
    リックと、 10個の枝メトリックメモリと、 前記パスメトリックの退避用メモリと、を備えることを
    特徴とする請求項14記載の記録再生装置。
  16. 【請求項16】 前記パスメモリは、トレリス接続情報
    と時刻信号に応じて入力端子と出力端子間の接続を切り
    換えるとともに、最前段に入力ビットを割り当てること
    により個数の2倍に相当する時刻の経過後に記録電流パ
    ターンに相当するビット列を最後段からビタビ検出にお
    ける最尤検出結果として出力する複数の切替器と、 前記複数の切替器と交互に配置され、それぞれ前段の前
    記切替器の出力信号を2ビット記憶する機能を有し、か
    つ後段の前記切替器に伝送する複数の遅延素子と、 を備えることを特徴とする請求項14記載の記録再生装
    置。
  17. 【請求項17】 前記復号器は、前記ビタビ検出器の出
    力信号をポストコーダを通して入力されることを特徴と
    する請求項1記載の記録再生装置。
  18. 【請求項18】 前記ポストコーダは、前記ビタビ検出
    器の出力信号を1ビット遅延させる1ビット時間遅延素
    子と、 前記1ビット時間遅延素子の出力信号と遅延しない前記
    ビタビ検出器の出力信号とを加算して前記復号器に出力
    する加算器と、を備えることを特徴とする請求項17記
    載の記録再生装置。
  19. 【請求項19】 前記復号器は、前記ポストコーダの出
    力信号8ビットごとに分割してブロック化して、各ブロ
    ックごとのビットパターンと所定の符号語のパターンと
    を比較して、このビットパターンと符号語のパターンと
    が同一の場合に符号語の順番に相当する値が7ビットに
    よって2進表現されて出力信号とすることを特徴とする
    請求項18記載の記録再生装置。
JP10188693A 1998-07-03 1998-07-03 記録再生装置 Pending JP2000021095A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10188693A JP2000021095A (ja) 1998-07-03 1998-07-03 記録再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10188693A JP2000021095A (ja) 1998-07-03 1998-07-03 記録再生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000021095A true JP2000021095A (ja) 2000-01-21

Family

ID=16228181

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10188693A Pending JP2000021095A (ja) 1998-07-03 1998-07-03 記録再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000021095A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100839693B1 (ko) * 2001-11-29 2008-06-18 엘지전자 주식회사 부분응답 등화기와 비터비 검출기가 구비된 고밀도광디스크 장치

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100839693B1 (ko) * 2001-11-29 2008-06-18 엘지전자 주식회사 부분응답 등화기와 비터비 검출기가 구비된 고밀도광디스크 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5619539A (en) Data detection methods and apparatus for a direct access storage device
JP3533315B2 (ja) 信号処理回路
KR19990030954A (ko) 고밀도 데이터의 기록/재생을 위한 부호화/복호화 방법 및 그에 따른 장치
JP4138031B2 (ja) n−ビットソースワードから対応したm−ビットチャネルワードへの符号化装置、並びに、逆向きの復号化装置
JP3950579B2 (ja) 符号化方法およびこれを用いた記録再生装置
US6320916B1 (en) Digital magnetic recording/reproducing apparatus
US7426681B2 (en) Viterbi detector
US6347390B1 (en) Data encoding method and device, data decoding method and device, and data supply medium
KR19980031982A (ko) 데이타 저장기기의 prml 코드 생성방법
JP3704752B2 (ja) 情報記録再生装置
JP3976343B2 (ja) デジタル情報信号の送信、記録及び再生
KR100552699B1 (ko) 코드율 7/8인 mtr 코드 부호화/복호화 방법 및 장치
KR19990018221A (ko) 고밀도 데이타 저장기기를 위한 피알엠엘 코드의 부호화 및복호화 방법
JP3858392B2 (ja) 符号化回路、符号化方法、ディジタル信号伝送装置およびディジタル磁気記録装置
JP2000021095A (ja) 記録再生装置
JP3646684B2 (ja) パーシャルレスポンス復調方法を用いたデータ記録再生装置
JP4078734B2 (ja) 符号化回路および符号化方法
JPH11110921A (ja) 符号化装置および復号化装置
JPH06275031A (ja) 磁気記録装置のビタビ復号器
Kuznetsov Coded modulation for E/sup 2/PR4 and ME/sup 2/PR4 channels
ITOI A study on (1, 7) coded PRML systems using a double clock weighted Viterbi decoding for optical disc recorder
Itoi A study on 3‐level decision feedback Viterbi equalizer to (1, 7) code at the optical disk recorder
JPH0877712A (ja) ディジタル信号処理方法およびその装置
JPH11273263A (ja) ディジタル情報再生装置およびディジタル情報記録再生システム
JP2001035088A (ja) 差分型ビタビ復号装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees