JP2000020883A - 交通信号制御装置 - Google Patents

交通信号制御装置

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JP2000020883A
JP2000020883A JP10187146A JP18714698A JP2000020883A JP 2000020883 A JP2000020883 A JP 2000020883A JP 10187146 A JP10187146 A JP 10187146A JP 18714698 A JP18714698 A JP 18714698A JP 2000020883 A JP2000020883 A JP 2000020883A
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signal
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movement
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JP10187146A
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Hajime Sannomiya
肇 三宮
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Nippon Signal Co Ltd
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Nippon Signal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特定の制御パターンを持つことなく交通状況に
応じた柔軟な制御が可能な自律型の交通信号制御装置を
提供する。 【解決手段】本交通信号制御装置1は、車両感知器から
の出力信号より感知信号を発生する感知処理部10と、
感知信号等を基に車両の進行方向に対応させた要求信号
を発生する要求抽出処理部200と、抽出された複数の
要求信号が競合関係にあるか否かを判別する関係監視処
理部30と、競合関係にあると判別された各要求信号に
ついて、評価処理部50で設定された関数に従って時間
積分される要求度を算出して優先させる要求信号を定め
る要求度算出処理部40と、その優先させる要求信号を
基に、交差点の各信号機の灯色を指定する灯色作成テー
ブルを更新する処理部60と、その灯色作成テーブルに
従い信号機の現示を制御する灯器開閉部70と、を備え
て構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交差点に設置され
る信号機の現示切り替えを制御する交通信号制御装置に
関し、特に、周囲の交通状況に応じた信号制御を行う自
律型の交通信号制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の交通信号制御装置としては、例え
ば、制御部、入力部及び灯器開閉部を備えて構成された
ものなどがある。この制御部は、時計回路、制御パター
ン(時限表)を設定する時間設定部、制御パターンに従
って灯色の表示時間をカウントするステップカウンタ及
び選択された灯色を灯器開閉部へ指示する灯色指定回路
などからなる。入力部は、制御パターンの変更等の指令
が入力されるものである。灯器開閉部は、制御部からの
灯色開閉を指示する信号に従って信号機の灯色を切り替
える。
【0003】このような従来の交通信号制御装置では、
予め行われた交通調査の解析結果を基に、例えば、曜日
や時間帯などに対応させて灯色の切り替えパターンを定
めた複数の制御パターンが時間設定部に設定され、いず
れかの制御パターンに従って信号制御が行われる。制御
パターンの切り替えは、各制御パターン毎に予め実行さ
せる時間を設定しておくか、または、人間が交通状況に
適した制御パターンを入力部を介して指令することによ
って行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の交通信号制御装置では、交通信号の制御を決定す
る制御パターンが、数日間にわたって調査した交通量の
統計的なデータに基づいて作成されるために、例えば1
日単位等の制御状態を考えると、実際の交通状況に適し
た信号制御が行なわれているとは限らないし、また、交
通状況の変化に応じて交通量調査を行い制御パターンの
メンテナンスを行う必要も発生してしまう。さらに、制
御パターンに従った信号制御では、決められたタイミン
グで灯色が切り替わるため、例えば、対応する車線に車
両がいないのにも拘わらず青が表示されるなどといった
無駄な制御が行われる場合もある。加えて、制御パター
ンの切り替えを人間が介入して行うときには、その人が
交通状況をモニタしなければならないという欠点があっ
た。
【0005】ところで、上記のような従来の交通信号制
御装置の他にも、例えば、車両感知器等の感知結果に基
づいて信号制御を行う車両感応式の交通信号制御装置な
どが知られている。このような装置では、対応する車線
に車両がいないのに青が表示されるようなことは避けら
れる。しかしながら、車両感応式の交通信号制御装置で
あっても、車両が感知され現示が切り替えられた後は、
予め設定された制御パターンに従って現示が制御される
ため、その制御が実際の交通状況に適しているとは必ず
しもいえない。このように車両感知器等を用いて交通状
況に応じて制御を行う場合であっても、交通信号制御装
置には特定の制御パターンが設定されており、その制御
パターン自体が交通状況に応じて変更されるようなこと
はなかった。
【0006】本発明は上記の点に着目してなされたもの
で、特定の制御パターンを持つことなく、交通状況に応
じた柔軟な制御が可能な自律型の交通信号制御装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため本発明の交通信
号制御装置は、複数の信号機が設置された交差点につい
て、該交差点を通行しようとする車両の感知を行う複数
の感知器からの出力信号に応じて、前記各信号機の現示
状態を制御する交通信号制御装置において、前記各感知
器からの出力信号を基に、感知された車両の進行方向に
対応させて、前記車両の交差点の通行許可を求める要求
信号を発生する要求発生手段と、該要求発生手段で発生
する複数の要求信号について、各要求信号に対応した車
両の進行方向が、交差点を同時に通行することの許され
ない競合関係にあるか否かを判別する関係監視手段と、
該関係監視手段で競合関係にあると判別された各要求信
号について、対応する信号機の現時点までの現示状態に
応じて時間積分された要求度を算出し、該各要求度に従
って優先させる要求信号を定める要求度算出手段と、該
要求度算出手段で定められた優先させる要求信号または
前記競合関係にない要求信号に基づいて、前記各信号機
の現示状態を制御する現示制御手段と、を備えて構成さ
れたものである。
【0008】かかる構成によれば、交差点を通行しよう
とする車両がいずれかの感知器で感知され、その感知器
から出力される信号が交通信号制御装置に入力される
と、交通信号制御装置は、感知された車両の進行方向に
対応させて交差点の通行許可を求める要求信号を要求発
生手段で発生する。この要求信号は車両が感知されたす
べての進行方向について発生するため、競合する要求信
号が同時に発生する場合がある。そこで、関係監視手段
において競合する要求信号の有無が判別され、競合あり
と判別されると、要求度算出手段において、各要求信号
に対応する信号機の現時点までの現示状態に応じて時間
積分された要求度が算出され、その要求度に従って、競
合する要求信号の優先関係が決定される。このように、
要求信号が競合する場合には優先させる要求信号を定
め、その要求信号に基づいて現示制御手段により各信号
機の現示状態を制御することで、特定の制御パターンを
設定することなく実際の交通状況に適した信号制御が行
われるようになる。
【0009】また、上記の交通信号制御装置の要求度算
出手段の具体的な構成としては、対応する信号機が通行
許可の表示状態にある要求信号に対しては一定値を与
え、かつ、対応する信号機が通行不許可の表示状態にあ
る要求信号に対しては現時点までの通行不許可状態の継
続時間に比例して増大する値を与える関数に従って前記
各要求度を算出し、最大の要求度に対応する要求信号を
前記優先させる要求信号とするのが好ましい。
【0010】さらに、この交通信号制御装置について
は、前記要求度の算出に用いられる関数を、現時点での
交通状態に応じて変更可能にする制御評価手段を備えて
構成されるようにするようにしてもよい。かかる構成に
よれば、本装置による制御の結果が反映することになる
現時点での交通状態に応じて、要求度を算出する関数が
変更されることにより、実際の交通状況により適した信
号制御が行われるようになる。
【0011】また、上述した交通信号制御装置の要求発
生手段の具体的な構成としては、前記各感知器からの出
力信号を基に前記要求信号を発生する第1要求発生部
と、前記各信号機の現示状態を基に、通行不許可から通
行許可に表示が切り替わった信号機について、表示切り
替え後の所定の時間の間、通行許可状態の維持を求める
要求信号を発生する第2要求発生部と、前記第1、2要
求発生部の少なくとも一方で発生した要求信号を抽出し
て前記関係監視手段に出力する抽出部と、を備えるよう
にしてもよい。
【0012】かかる構成によれば、各感知器の出力信号
に基づく要求信号と、信号機の現示状態に基づく要求信
号とが抽出部を介して関係監視手段に出力されるように
なることで、表示が通行不許可から通行許可に切り替わ
った直後に感知器出力に基づく要求信号がなくなるよう
な場合でも、安定した信号制御が行われるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本実施形態の交通信号制御
装置の構成を示す機能ブロック図である。図1におい
て、本交通信号制御装置1は、例えば、感知器処理部1
0と、要求発生手段としての要求抽出処理部20と、関
係監視手段としての関係監視処理部30と、要求度算出
手段としての要求度算出処理部40と、制御評価手段と
しての評価処理部50と、灯色作成処理部60と、灯器
開閉部70と、から構成される。ここでは、灯色作成処
理部60及び灯器開閉部70が現示制御手段として機能
する。
【0014】この交通信号制御装置1は、例えば図2に
示すように、交差点に設けられた4つの信号機2A〜2
Dの現示を制御する。また、各信号機2A〜2Dに対応
させて、交差点への車両の接近や進入を検出する複数の
車両感知器3が設けられている。感知器処理部10は、
例えば、各車両感知器3から出力される信号を入力し、
各々の出力信号からノイズ成分を除去した感知信号をそ
れぞれ発生する。各感知信号は、いずれの車両感知器3
に対応する信号であるかが識別できるものとする。具体
的には、例えば、感知器処理部10が各車両感知器3に
対応した入力ポートを有し、どの入力ポートに信号が入
力されたかによって車両感知器3との対応が判断される
ようにする。
【0015】要求抽出処理部20は、感知器処理部10
からの感知信号及び灯色作成処理部60からの灯色情報
に基づいて、車両の進行方向を表すムーブメントに対応
した現示の要求(要求信号)を抽出する。ここでのムー
ブメントの具体例としては、各車線についての右折や直
進・左折といった事象を表すものである。関係監視処理
部30は、要求抽出処理部20で複数の要求が抽出され
た場合に各要求の競合関係を判断する。ここでの競合関
係とは、例えば、信号機2Aの直進・左折のムーブメン
ト(以下、ムーブメントAとする)に対する青表示の要
求と、信号機2Bの直進・左折のムーブメント(以下、
ムーブメントBとする)に対する青表示の要求とが発生
した場合など、それぞれの要求を同時に満たすことがで
きない関係を意味する。
【0016】要求度算出処理部40は、関係監視処理部
30で判断された競合する要求について、それぞれの要
求度を算出し、各要求度の大小関係を基にいずれの要求
を優先するかを判断して、その結果を関係監視処理部3
0に伝達する。要求度の算出には、評価処理部50で決
定される関数が用いられる。この要求度及び関数につい
ては後述するものとする。
【0017】評価処理部50は、感知信号及び灯色情報
に基づいて要求度算出の際の関数を決定する 灯色作成処理部60は、関係監視処理部30から出力さ
れる要求に従って、各信号機2A〜2Dに表示させる灯
色を決定する。灯器開閉部70は、灯色作成処理部60
で決定された灯色に従って、各信号機2A〜2Dの現示
を切り替える。
【0018】次に、本実施形態の動作を図3のフローチ
ャートに従って説明する。まず、交差点への車両の接近
または進入が車両感知器3のいずれかで感知されると、
図3のステップ10(図中、S10で示し以下同様とす
る)で、感知器処理部10による感知信号の作成処理が
実行される。この処理は、例えば図4に示すように、ス
テップ11で車両感知器3からの出力信号が感知器処理
部10に入力されると、ステップ12で、その信号が車
両感知を示すものであるか否かが判別される。例えば、
車両感知器3が車両を感知していないときに所定の周波
数で1または0の値を繰り返す信号を出力し、車両を検
知すると出力信号の値が1を持続するような場合には、
一定の時間以上出力信号が1を示すことで車両感知を判
断する。車両感知が判断されると、ステップ13でその
出力信号に含まれるノイズ成分が取り除かれて、ステッ
プ14で要求抽出処理部20及び評価処理部50に感知
信号として出力される。上記の例におけるノイズ成分と
しては、出力信号のパルス割れなどが考えられる。
【0019】上記ステップ10の処理が終了すると、ス
テップ20で要求抽出処理部20において、各ムーブメ
ントについての要求の抽出処理が実行される。この処理
は、例えば図5に示すように、感知器処理部10からの
感知信号を基に各ムーブメントに対する要求を抽出する
ステップ21と、灯色作成処理部60からの灯色情報を
基に各ムーブメントに対する要求を抽出するステップ2
2とを同時に実行し、それぞれの処理で抽出された要求
に従って要求マトリックスの作成するステップ23を実
行する。したがって、第1要求発生部としての機能がス
テップ21によって実行され、第2要求発生部としての
機能がステップ22によって実行され、抽出部としての
機能がステップ23によって実行される。
【0020】ステップ21における感知信号からの要求
抽出処理は、具体的には、まずステップ21aで、感知
信号が感知器処理部10から要求抽出処理部20に入力
されると、ステップ21bで、その感知信号に対応する
ムーブメントの抽出が行われる。例えば、図2で信号機
2Aに対応する車線の直進・右折レーンに設置された車
両感知器3からの感知信号が入力されると、その車線の
直進・右折がムーブメントとして抽出される。さらにこ
こでは、車両感知器3が各レーンの交差点の手前及び停
止線付近にそれぞれ設置されているため、ムーブメント
が通過型であるか存在型であるかも識別される。通過型
のムーブメントは、車両が交差点の手前の車両感知器3
を通過したときに対応し、存在型のムーブメントは、車
両が停止線付近の車両感知器3で感知されたときに対応
する。そして、ステップ21cでは、抽出されたムーブ
メントが通過型であるか存在型であるか判別され、通過
型の場合にはステップ21dで通過型の要求ありを示す
要求信号が出力され、存在型の場合にはステップ21e
で存在型の要求有りを示す要求信号が出力される。
【0021】図6には、通過型及び存在型の要求信号の
波形をそれぞれ示す。通過型の要求信号は、図6(A)
のように感知信号が感知ありを示す間及びその直後の一
定時間の間、ハイレベルの信号となる。この感知後の一
定時間は、交差点の手前に設置された車両感知器3から
交差点までの距離に応じて適宜に設定される。また、存
在型の要求信号は、図6(B)のように感知信号が感知
ありを示す間、ハイレベルの信号となる。
【0022】一方、ステップ22における灯色情報から
の要求抽出処理は、具体的には、まずステップ22a
で、灯色情報が灯色作成処理部60から要求抽出処理部
20に入力されると、ステップ22bで、いずれかの信
号機の表示が赤から青に切り替わったか否かが判別され
る。赤から青への切り替えが判別された場合には、ステ
ップ22cで、その切り替わった信号機に対応するムー
ブメントが抽出される。そして、ステップ22dでは、
青表示の継続時間が初期青時間を超えたか否かが判定さ
れる。この初期青時間は、各ムーブメント毎に予め設定
される時間であって、表示が青に切り替わってからその
青表示を継続させるのに最低限確保する必要がある時間
を定めたものである。これは、感知信号に基づいて発生
した要求が初期青時間の経過中に消滅したときにでも、
ある程度の期間は青表示を維持しておくために設定され
るものである。初期青時間が終了していない場合には、
ステップ22eでムーブメントに対応した要求有りを示
す要求信号が出力され、初期青時間が終了すると、ステ
ップ22fでその要求有信号が停止される。この初期青
時間の経過中における要求信号の出力により、より安定
した信号制御が可能となる。
【0023】このようなステップ21,22における各
要求抽出処理は、それぞれの信号機2A〜2D毎に実行
される。そして、各信号機2A〜2Dに対応した要求が
抽出されると、ステップ23で要求マトリックスの作成
処理が実行される。具体的には、まずステップ23a
で、それぞれの要求のOR条件での要求抽出が行われ
る。即ち、感知信号に基づく通過型または存在型の要
求、あるいは、灯色情報に基づく要求がいずれかの信号
機2A〜2Dについて発生している場合に、次のステッ
プ23bが実行される。ステップ23bでは、各ムーブ
メントに対する青表示の要求の有無をまとめた要求マト
リックスが、ステップ23aで抽出された要求に従って
更新され、その結果が要求情報として関係監視処理部3
0に送られる。
【0024】上記ステップ20の処理が終了すると、ス
テップ30で関係監視処理部30の処理が実行される。
この処理は、例えば図7に示すように、ステップ31で
要求抽出処理部20からの要求情報が入力されると、ま
ずステップ32で、それぞれのムーブメント毎に要求が
あるかどうかが判別される。1つでも要求があると判別
されると、ステップ33に進み、要求の競合関係が判別
される。競合する要求のない場合、例えば、1つの要求
しか発生していないときや各要求に対応するムーブメン
トの進行方向が交差しないようなときには、ステップ3
4に進み、そのムーブメントについて要求があることを
示す要求情報を灯色作成処理部60に伝える。
【0025】一方、競合する要求がある場合には、ステ
ップ35に移り、競合関係にある要求についての情報が
要求度算出処理部40に送られる。なお、要求度算出処
理部40では、競合する要求についての各要求度が求め
られ、その結果が関係監視処理部30に返される。この
要求度算出処理(ステップ40)については後述する。
そして、ステップ36において要求度算出処理部40の
算出結果に関する情報が関係監視処理部30に入力され
ると、その結果に従った要求情報がステップ37で灯色
作成処理部60に伝えられる。
【0026】上述した要求度算出処理は、例えば図8に
示すように、ステップ41では、灯色作成処理部60か
らの灯色情報が要求度算出処理部40に入力される。ま
たこれと同時にステップ42では、関係監視処理部30
からの競合する要求についての情報が入力される。ここ
では、例えば上述したムーブメントAに対する要求とム
ーブメントBに対する要求とが発生した場合を説明する
こととし、加えて、ムーブメントAに対しては青表示中
であり、ムーブメントBに対しては赤表示中であるもの
とする。そして、ステップ43及びステップ44では、
ムーブメントA及びムーブメントBについての要求度
が、評価処理部50で決定される関数(ステップ50)
を用いてそれぞれ算出される。この要求度の算出方法に
ついては後述する。
【0027】各ムーブメントA,Bについての要求度が
算出されると、ステップ45でそれぞれの要求度の大小
関係が判別される。ムーブメントAの要求度がムーブメ
ントBの要求度よりも大きい場合には、ステップ46に
進みムーブメントAに対する要求を優先し、ムーブメン
トBに対する要求を抑制する情報が関係監視処理部30
に送られる。即ち、青表示中の要求度の方が大きい場合
には、現示状態をそのままに維持するように、赤表示中
のムーブメントに対する要求を抑制させる指示が関係監
視処理部30に発せられる。
【0028】一方、ムーブメントAの要求度がムーブメ
ントBの要求度以下の場合には、ステップ47に移っ
て、青表示中のムーブメントAに対する要求を抑制する
情報が関係監視処理部30に送られとともに、ステップ
48で、ムーブメントAに対する要求度が0にリセット
される。そして、ステップ49では、赤表示中のムーブ
メントBに対する要求を優先する情報が関係監視処理部
30に送られる。
【0029】ここで、上述した要求度の算出方法を具体
例を示しながら説明する。図9は、固定処理の場合の要
求度算出過程の一例を示す図である。図9の下段には、
各ムーブメントA,Bに対する信号機の現示状態と青表
示要求の有無とが横軸を時間として示してある。また、
上段のグラフには算出される各要求度の時間変化が示し
てある。ここでは図に示すように、一連の時間をT1〜
T9に区分して説明を行う。
【0030】まず、時間T1〜T2では、ムーブメント
Aに対する要求がありムーブメントBに対する要求がな
いため、要求度の算出処理は行われない。なお、この場
合、ムーブメントAに対する要求が関係監視処理部30
から灯色作成処理部60へそのまま伝達されて、ムーブ
メントAに対応する信号機2Aが青表示となり、ムーブ
メントBに対応する信号機2Bが赤表示となる。
【0031】時間T2〜T3では、各ムーブメントA,
Bに対して要求が発生するため、それぞれの要求度の算
出処理が実行される。要求度の算出には、そのときの現
示状態に対応した要求度算出関数が用いられる。ここで
は、要求度をy、時間をtとし、要求度算出関数をy=
f(t) として、例えば、青表示中のムーブメントAに対
して要求度算出関数y=f(t) =7(一定値)を適用
し、赤表示中のムーブメントBに対して要求度算出関数
y=f(t) =tを適用するものとする。この要求度算出
関数は、後述する評価処理部50により選択された固定
処理の場合の関数である。図には、算出されたムーブメ
ントAの要求度を点線で示し、ムーブメントBの要求度
を実践で示す。また、時間T2〜T3での要求度の値の
推移を次の表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】このように、ムーブメントBについては、
青表示の要求があるにも拘わらず青を表示できない抑制
された状態となり、その要求度が時間の経過とともに増
大していく。要求度の増加の割合(傾き)は、ムーブメ
ントBに対して青表示を抑制できる許容時間、即ち、赤
信号によって車両を停止させておくことが許される時間
に応じて設定されるものである。なお、青表示中のムー
ブメントに対する要求度は、その区間における要求度の
上限値を定めるものであり、抑制されている側の要求度
が上限値に達すると、それぞれの要求度がリセットされ
信号機の灯色が切り替えられる。
【0034】ここでは、時間T3においてムーブメント
Bの要求度がムーブメントAの要求度に達し、各ムーブ
メントA,Bの要求度が0にリセットされ、ムーブメン
トAに対する表示が青から黄に切り替えられる。さら
に、時間T4になるとムーブメントAに対する表示が黄
から赤に切り替えられ、各ムーブメントA,Bに対する
表示がともに赤となる。この時間T3〜T5の間には、
各ムーブメントA,Bに対する要求が発生していても、
要求度の算出は行われない。
【0035】時間T5でムーブメントBに対する表示が
赤から青に切り替わると、時間T2〜T3の場合と同様
にして各要求度が算出される。具体的には、ムーブメン
トAに対する要求度がy=tに従って計算され、ムーブ
メントBに対する要求度がy=7とされる。ここでは、
ムーブメントBに対する青表示の要求がなくなる時間T
6までの間に各要求度の算出が続けられる。時間T5〜
T6での要求度の値の推移を次の表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】時間T6では、ムーブメントBに対する要
求がなくなり要求の競合関係が消滅するため、要求度の
算出が行われなくなる。そして、要求があるムーブメン
トAについて青表示を行うために、ムーブメントBに対
する表示が青から黄に切り替えられ、さらに時間T7で
黄から赤に切り替えられて、時間T8までの間各ムーブ
メントA,Bに対する表示がともに赤とされる。時間T
8〜T9の間は、ムーブメントAに対する要求により、
信号機2Aが青表示とされる。このときも要求の競合が
ないため要求度の算出は行われない。
【0038】そして、時間T9で再びムーブメントBに
対する要求が発生すると、各ムーブメントA,Bに対す
る要求が競合するため、各要求度の算出が開始される。
このとき、ムーブメントAに対する要求度は、時間T8
〜T9の間の青表示時間に応じて評価処理部50により
調整され、ここでは、例えばy=5とされる。なお、ム
ーブメントBに対する要求度は、時間T2〜T3の場合
と同様に関数y=tに従って求められる。
【0039】また、要求度の算出方法は固定処理の他に
自動処理とすることもできる。図10は、自動処理の場
合の要求度算出過程の一例を示す図である。図10にお
いて、時間T1〜T3までの要求度の算出過程は固定処
理の場合と同様である。ここでは、時間T3でムーブメ
ントBに対する要求度がムーブメントAに対する要求度
に達した時点で、ムーブメントAに対する青表示の終了
と要求の有無とが評価処理部50にて確認される。評価
処理部50は、青表示の終了時に要求が残っている状態
が予め設定したサイクル続いた場合には、そのムーブメ
ントに対する青表示時の要求度算出関数を操作する。具
体的には、青表示の終了時に要求が残っている状態が、
例えば1サイクル続いたときには、次の青表示中に算出
する要求度を、例えばy=a+2とする。ただし、aの
値は青表示を終了させる前の要求度の値である。図の例
の場合にはy=7+2=9となる。操作する値(ここで
は+2)は、車両の捌け残り状態に応じて適宜に設定可
能である。
【0040】このような処理が時間T3以降に評価処理
部50で行なわれ、時間T9において、ムーブメントA
に対する要求度の算出を開始する際に、上記の要求度算
出関数y=9が適用される。なお、時間T3〜T9にお
ける要求度の算出過程は固定処理の場合と同様であり、
また、時間T9以降のムーブメントBに対する要求度は
y=tに従って求められる。
【0041】上記のようにして、要求度算出処理部40
及び評価処理部50により競合するムーブメントに対す
る要求度を算出して抑制される要求を決定し、関係監視
処理部30から灯色作成処理部60に競合関係の調整さ
れたムーブメントに対する要求情報が送られると、ステ
ップ60で灯色作成処理部60の処理が実行される。こ
の処理は、例えば図11に示すように、ステップ61で
関係監視処理部30からの要求情報が灯色作成処理部6
0に入力されると、ステップ62でそのムーブメントに
対応する要求から灯色への変換が行われる。即ち、要求
のあるムーブメントに対応する信号機の表示を青にする
ための変換処理が行われる。そして、ステップ63で、
各信号機2A〜2Dに表示させる灯色を指定する灯色作
成テーブルの更新が行なわれる。
【0042】このようにして作成された灯色作成テーブ
ルが、ステップ70で灯器開閉部70に送られて、交差
点の各信号機の表示が切り替えられる。上述のように本
実施形態によれば、車両感知器3の感知結果を基に各ム
ーブメント毎の青表示要求を抽出し、その抽出された要
求が競合関係にある場合には、それぞれのムーブメント
に対応した要求度を所定の関数に従って算出して優先さ
せる要求を決定し、交通信号の制御を行うようにしたこ
とで、交通信号制御装置が特定の制御パターンを持つ必
要がなくなり、実際の交通状況に適応した柔軟な信号制
御が可能となる。したがって、従来のように予め交通量
調査を行い制御パターンを作成して、その制御パターン
を交通信号制御装置に組み込むといった煩雑な作業が不
要になり、また、制御パターンのメンテナンスを行う必
要もない。さらに、交通信号制御装置が特定の制御パタ
ーンを持たないため、従来のように人間等が制御モード
の切り替えを行わなくても、様々な交通状況に追従した
信号制御が可能であり拡張性に優れた交通信号制御装置
を提供することができる。加えて、要求度を算出する際
の関数が評価処理部により制御状態に応じて設定される
ことによって、実際の交通状況により適した精度の高い
信号制御を行うことができる。
【0043】なお、上述した実施形態では、2つの道路
が交差する十字路に設置された各信号機の制御を行う場
合について説明したが、本発明はこれに限らず、様々な
形状の交差点に設置される信号機の制御装置として応用
可能である。また、車両を感知すると青表示の要求があ
がるようにしたが、これ以外にも例えば感知車両の進行
方向に対応した矢印灯の表示などを要求するものであっ
ても構わない。さらに、本発明の要求度算出関数は、上
述した関数に限られるものではなく、信号機設置場所の
交通状況に応じて適宜な関数を設定してもよい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、感知器か
らの出力信号を基に車両の進行方向に対応した要求信号
を発生し、その要求信号が競合関係にある場合には、そ
れぞれの要求度を算出することで優先させる要求信号を
決定して信号制御を行うようにしたことによって、従来
のように交通信号制御装置が特定の制御パターンを持つ
必要がなくなり、実際の交通状況に適応した柔軟かつ拡
張性に優れた信号制御が可能となる。
【0045】また、制御評価手段を設け、要求度を算出
する関数を交通状態に応じて変更可能にしたことで、実
際の交通状況により適した精度の高い信号制御を行うこ
とができる。さらに、要求発生手段が第1、2要求発生
部及び抽出部を備え、感知器の出力信号に基づく要求信
号と信号機の現示状態に基づく要求信号とが抽出部を介
して出力されるようにしたことで、表示が通行不許可か
ら通行許可に切り替わった直後に感知器出力に基づく要
求信号がなくなるような場合であっても、安定した信号
制御が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】同上実施形態の交通信号制御装置が設置される
交差点の配置の一例を示す図である。
【図3】同上実施形態の動作の概要を示すフローチャー
トである。
【図4】同上実施形態の感知信号作成処理を示すフロー
チャートである。
【図5】同上実施形態の要求抽出処理を示すフローチャ
ートである。
【図6】同上実施形態の要求抽出処理で発生する通過型
及び存在型の各要求信号波形を示す図である。
【図7】同上実施形態の関係監視処理を示すフローチャ
ートである。
【図8】同上実施形態の要求度算出処理を示すフローチ
ャートである。
【図9】同上実施形態における要求度算出方法の具体例
として、固定処理の場合の算出過程の一例を示す図であ
る。
【図10】同上実施形態における要求度算出方法の具体
例として、自動処理の場合の算出過程の一例を示す図で
ある。
【図11】同上実施形態の灯色作成処理を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1…交通信号制御装置 2A〜2D…信号機 3…車両感知器 10…感知器処理部 20…要求抽出処理部 30…関係監視処理部 40…要求度算出処理部 50…評価処理部 60…灯色作成処理部 70…灯器開閉部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の信号機が設置された交差点につい
    て、該交差点を通行しようとする車両の感知を行う複数
    の感知器からの出力信号に応じて、前記各信号機の現示
    状態を制御する交通信号制御装置において、 前記各感知器からの出力信号を基に、感知された車両の
    進行方向に対応させて、前記車両の交差点の通行許可を
    求める要求信号を発生する要求発生手段と、 該要求発生手段で発生する複数の要求信号について、各
    要求信号に対応した車両の進行方向が、交差点を同時に
    通行することの許されない競合関係にあるか否かを判別
    する関係監視手段と、 該関係監視手段で競合関係にあると判別された各要求信
    号について、対応する信号機の現時点までの現示状態に
    応じて時間積分された要求度を算出し、該各要求度に従
    って優先させる要求信号を定める要求度算出手段と、 該要求度算出手段で定められた優先させる要求信号また
    は前記競合関係にない要求信号に基づいて、前記各信号
    機の現示状態を制御する現示制御手段と、 を備えて構成されたことを特徴とする交通信号制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記要求度算出手段は、対応する信号機が
    通行許可の表示状態にある要求信号に対しては一定値を
    与え、かつ、対応する信号機が通行不許可の表示状態に
    ある要求信号に対しては現時点までの通行不許可状態の
    継続時間に比例して増大する値を与える関数に従って前
    記各要求度を算出し、最大の要求度に対応する要求信号
    を前記優先させる要求信号とすることを特徴とする請求
    項1記載の交通信号制御装置。
  3. 【請求項3】前記要求度の算出に用いられる関数を、現
    時点での交通状態に応じて変更可能にする制御評価手段
    を備えて構成されたことを特徴とする請求項2記載の交
    通信号制御装置。
  4. 【請求項4】前記要求発生手段は、前記各感知器からの
    出力信号を基に前記要求信号を発生する第1要求発生部
    と、前記各信号機の現示状態を基に、通行不許可から通
    行許可に表示が切り替わった信号機について、表示切り
    替え後の所定の時間の間、通行許可状態の維持を求める
    要求信号を発生する第2要求発生部と、前記第1、2要
    求発生部の少なくとも一方で発生した要求信号を抽出し
    て前記関係監視手段に出力する抽出部と、を備えたこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の交通
    信号制御装置。
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