JP2000019162A - 板波超音波探傷方法 - Google Patents

板波超音波探傷方法

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JP2000019162A JP10190118A JP19011898A JP2000019162A JP 2000019162 A JP2000019162 A JP 2000019162A JP 10190118 A JP10190118 A JP 10190118A JP 19011898 A JP19011898 A JP 19011898A JP 2000019162 A JP2000019162 A JP 2000019162A
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勝己 星野
Koichi Takenaka
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    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

Abstract

(57)【要約】 【課題】板波超音波探傷に際し、最大端面エコー強度が
得られる入射角または探傷周波数を正確に高速で自動設
定でき、板波超音波が最大に発生している状態での欠陥
検出を可能とし、また被探傷材の走行中においても最適
な入射角等の設定を可能とする。 【解決手段】所定の入射角および探傷周波数の超音波に
よる板波超音波探傷において、予め被探傷材について調
査した結果に基づいて初期入射角θ0 (または探傷周波
数)を決定し、この初期入射角θ0 で端面エコー高さを
観測し、検出された端面エコー高さE0 が設定値A0
上の場合、初期入射角θ0 で探傷を行い、検出された端
面エコー高さE0 が設定値A0 以下の場合、入射角を所
定の範囲内を所定のピッチで変更して端面エコー高さが
最大となる入射角θ1 を決定し、この入射角θ1 で探傷
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波探触子から
鋼板等の被探傷材に板波超音波を発生させ、その反射波
を受信して被探傷材に生じた欠陥を検出する板波超音波
探傷方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱延鋼板や冷延鋼板等、その厚みが比較
的薄い被探傷材の表面および内部に生じた欠陥をオンラ
インで非破壊検査する場合、タイヤ型探触子を用いて被
探傷材内に後述するような板波超音波を伝播させ、その
反射波を探触子で受信し、その反射波の中に欠陥に基づ
く信号が含まれているか否かによって、被探傷材に生じ
た欠陥を探傷する板波超音波探傷が行われている。
【0003】図5は、タイヤ型探触子10の使用態様を
示す模式的断面図である。薄板等の被探傷材Sはその長
手方向(紙面と直交する方向)に搬送され、被探傷材S
の表面には接触媒質19が塗布され、この上にタイヤ型
探触子が接触状態で設置される。タイヤ型探触子10
は、被探傷材Sの幅方向に位置調整移動可能な装置架台
から鉛直に垂下する支持棒12の下端近傍から固定軸1
3を被探傷材Sの幅方向に延在するように水平に突設
し、この固定軸13に探触部14を回転自在に取り付け
て構成されている。
【0004】探触部14は、固定軸13に図示しない軸
受を介して回転可能に取り付けられた左右一対のホイー
ル15と、この一対のホイール15の外周縁部に形成さ
れた溝16に端部が取り付けられ一対のホイール15の
外周を覆う形状のゴム等からなるタイヤ部17とからな
り、固定軸13には、所定周期毎に超音波を送受信する
振動子18が被探傷材Sの幅方向に対して所定の角度で
傾斜して取り付けられている。また、探触部14内には
充填液11が充填されている。以上のような構成のタイ
ヤ型探触子10を被探傷材Sのエッジ部eに配置し、振
動子18から超音波を発信すると、超音波はタイヤ部1
7内の充填液11・タイヤ部17・被探傷材S表面の接
触媒質19を介して被探傷材Sに被探傷材の幅方向と平
行に所定の入射角で入射され、そこで超音波の入射角・
被探傷材Sの板厚・超音波の周波数に応じた振動モード
の板波超音波に変換されて被探傷材S中を伝播する。
【0005】被探傷材S中を伝播した板波超音波は、被
探傷材Sの表面・内部に生じた欠陥および被探傷材Sの
端面で反射され、その反射波は、被探傷材S表面の接触
媒質19・タイヤ部17・タイヤ部17内の充填液11
を介して振動子18に受信されて探傷信号が得られる。
【0006】ここで、この板波探傷に関する欠陥検出能
力は、タイヤ型探触子10内の振動子18の入射角θと
探傷周波数fの選定が大きく影響を与える。被探傷材S
内に発生する板波は、通常の垂直探傷や斜角探傷におけ
る縦波や横波と異なり、被探傷材Sの板厚tと超音波の
周波数fとの積が所定の条件を満たす時に発生する共振
現象とみなすことができる。
【0007】図6は、板波モード表の例であり、横軸が
板厚tと探傷周波数fの積、縦軸が入射角θである。こ
の図において、a0 、a1 、a2 、…(Aモード)、s
0 、s1 、s2 、…(Sモード)の曲線部分で板波が発
生する。つまり、被探傷材Sの板厚tはその被探傷材固
有のため、変更することができないため、入射角θもし
くは探傷周波数fを変更することにより、各板厚毎(被
探傷材毎)に板波を発生させる必要がある。
【0008】このため、特開昭61−91567号公報
では、ストリップの内部欠陥を板波で探傷するに際し、
タイヤ型探触子の水平角および入射角を端面エコー(バ
ックエコー)の強度が最大となるようにマイクロコンピ
ュータにより自動設定し、その最大となった端面エコー
強度をCRT表示画面上で100%となるように感度調
整器で感度調整し、予め設定したレベル以上の欠陥エコ
ーを検出することにより、欠陥検出を自動的に行うよう
にした自動板波探傷装置が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来の
自動板波探傷装置では、次のような問題点がある。 (1) タイヤ型探触子の入射角の選定に際し、所定の設定
値を設定後、端面エコー強度を読み取り、記憶装置にそ
の端面エコー強度を記憶する。次に、入射角を所定角度
だけ変更した後、再度端面エコー強度を読み取り、前回
記憶した端面エコー強度と比較し、それを越えている場
合はその強度を最大とし、その時の入射角を設定する。
また、越えていない場合には、所定角度を今とは逆方向
に変更し、前回記憶した端面エコー強度となる入射角に
設定する。従って、初期の所定設定値に比べ、端面エコ
ー強度を越えたかどうかを判断しているため、入射角を
初期設定値から最大端面エコー強度より離れる方向に変
更していく場合には、本来の最大の端面エコー強度が得
られる入射角に設定できない問題がある。 (2) 所定の角度に設定後、ある方向に角度を変更し、最
大エコー強度が更新されない場合には、再度逆方向に角
度を変更するため、時間を要してしまう。被探傷材走行
中にこの処理を実施すると、処理中は探傷できないこと
になり、時間がかかればそれだけ探傷できない長さが長
くなり、問題となる。 (3) 入射角の設定後に感度を調整し、端面エコーがCR
T表示画面上100%になるように設定しているが、前
述の通り入射角が適当な角度に設定されない場合が多
く、むやみに感度を上げることになる。これにより、ノ
イズを検出しやすくなり、ある設定レベル以上で検出し
た信号が欠陥によるものか欠陥によらないものか判別で
きない問題もある。
【0010】本発明は、前述のような問題点を解消すべ
くなされたもので、その目的は、板波超音波探傷に際
し、最大端面エコー強度が得られる入射角または探傷周
波数を正確に高速で自動設定することができ、板波超音
波が最大に発生している状態で欠陥検出することが可能
となり、また被探傷材の走行中においても最適な入射角
等の設定が可能となる板波超音波探傷方法を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の板波超音
波探傷方法は、被探傷材に対して相対移動可能に対向配
置した超音波探触子から超音波を所定の入射角および探
傷周波数で送信することにより、板波超音波を被探傷材
内に前記相対移動方向と直交する方向に伝播させ、被探
傷材の欠陥からの反射波を前記超音波探触子で受信し、
その信号レベルに応じて被探傷材の欠陥を検出する方法
において、予め被探傷材について調査した結果に基づい
て初期入射角を決定し、この初期入射角で端面エコー高
さを観測し、この検出された端面エコー高さが設定値以
下の場合、入射角を所定の範囲内を所定のピッチで変更
して端面エコー高さが最大となる入射角を決定し、この
入射角で探傷を行うことを特徴とする(請求項1)。
【0012】本発明の第2の板波超音波探傷方法は、被
探傷材に対して相対移動可能に対向配置した超音波探触
子から超音波を所定の入射角および探傷周波数で送信す
ることにより、板波超音波を被探傷材内に前記相対移動
方向と直交する方向に伝播させ、被探傷材の欠陥からの
反射波を前記超音波探触子で受信し、その信号レベルに
応じて被探傷材の欠陥を検出する方法において、予め被
探傷材について調査した結果に基づいて初期探傷周波数
を決定し、この初期探傷周波数で端面エコー高さを観測
し、この検出された端面エコー高さが設定値以下の場
合、探傷周波数を所定の範囲内を所定のピッチで変更し
て端面エコー高さが最大となる探傷周波数を決定し、こ
の探傷周波数で探傷を行うことを特徴とする(請求項
2)。
【0013】本発明の第3の板波超音波探傷方法は、被
探傷材に対して相対移動可能に対向配置した超音波探触
子から超音波を所定の入射角および探傷周波数で送信す
ることにより、板波超音波を被探傷材内に前記相対移動
方向と直交する方向に伝播させ、被探傷材の欠陥からの
反射波を前記超音波探触子で受信し、その信号レベルに
応じて被探傷材の欠陥を検出する方法において、予め被
探傷材について調査した結果に基づいて初期入射角と初
期探傷周波数を決定し、この初期入射角と初期探傷周波
数で端面エコー高さを観測し、この検出された端面エコ
ー高さが設定値以下の場合、入射角と探傷周波数を所定
の範囲内を所定のピッチで変更して端面エコー高さが最
大となる入射角と探傷周波数を決定し、この入射角と探
傷周波数で探傷を行うことを特徴とする(請求項3)。
【0014】通常、走行中の被探傷材を板波超音波で欠
陥検出するには、検出したい欠陥を検出するための探傷
感度、被探傷材の材質毎の超音波減衰による感度補正曲
線、被探傷材の板厚毎の入射角、探傷周波数が必要とな
る。そこで、先ず、これらの探傷感度、感度補正曲線、
入射角、探傷周波数は、被探傷材から切り出した試験片
により、静的状態で調査し、被探傷材の材質、板厚毎に
コンピュータに記憶させておく。
【0015】ここで、経験的に被探傷材の静止状態と走
行状態では、被探傷材の平坦度、走行ラインの状態、走
行ラインとタイヤ型探触子の位置関係により、異なり、
静的状態で調査した結果を設定しても、走行状態におい
ては被探傷材の幅方向の端面からのエコー強度が最大と
はならない。
【0016】そこで、本発明では、前述の静止状態の試
験片等により調査した結果を用いて初期入射角θ0 (ま
たは初期探傷周波数f0 )を設定し、この初期値で探傷
を行い、被探傷材の板幅長さを用いて端面からの反射エ
コーの高さE0 を認識する。この端面エコー高さE0
ある設定値A0 以上の時は、板波超音波が十分発生して
いると判断し、後述する自動角度変更を実施することな
く、初期入射角θ0 (または初期探傷周波数f0 )で探
傷を行う。
【0017】端面エコー高さE0 がある設定値A0 以下
の時は、初期入射角θ0 (または初期探傷周波数f0
から、初期入射角θ0 を中心とする所定の範囲±Δθだ
け所定のピッチpで角度を1方向に変更し、順次その角
度での端面エコー高さを読み取る。例えば、初期入射角
θ0 =30deg で変更範囲±Δθ=±2deg 、ピッチp
=0.1deg の場合、一旦28deg に設定後、32deg
まで0.1deg ピッチで角度を変更し、あるいは一旦3
2deg に設定後、28deg まで0.1deg ピッチで角度
を変更する。この角度ピッチ毎に端面エコー高さを読み
取り、所定の範囲±Δθの角度変更が終了した時点で、
所定の範囲±Δθの中で最大の端面エコー高さが得られ
た時の角度に入射角を設定する。これら一連の動作終了
後、探傷を開始する。
【0018】以上のように、静止状態の被探傷材から調
査した結果を初期値として用い、端面エコー高さが設定
値以上の場合は、そのまま探傷を行い、設定値以下の場
合は初期設定値を中心とする所定範囲を1方向に角度ま
たは探傷周波数を変更して最大の端面エコー高さを求
め、この最大端面エコー高さの入射角または探傷周波数
で探傷を行うため、最大端面エコー強度が得られる最適
な入射角または探傷周波数を正確に高速で自動設定する
ことができ、板波超音波が最大に発生している状態で欠
陥検出することが可能となる。また、最適な入射角また
は探傷周波数の設定を高速で行うことができるため、被
探傷材の走行中にも最適な入射角等の設定を行うことが
可能となる。なお、連続処理ラインでは、操業のための
作業時における低速走行状態で前記設定を行うのが好ま
しい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する一実施形
態に基づいて詳細に説明する。これは、タイヤ型探触子
から発信される超音波の被探傷材への入射角θを自動調
整する場合の例である。図1は本発明に係る板波超音波
探傷装置の構成を示すブロック図である。
【0020】図1において、本発明に係る板波超音波探
傷装置1は、マイクロコンピュータ2と、超音波の発信
・受信の制御および探傷信号の処理等を行う超音波探傷
器3と、タイヤ型探触子の振動子の角度を調整する変角
操作盤4と、タイヤ型探触子5を備えており、マイクロ
コンピュータ2には上位コンピュータ6からデータが送
信される。タイヤ型探触子5は、従来と同様の構造であ
り(図5参照)、固定軸13に取り付けられた振動子1
8の被探傷材の幅方向に対する傾斜角度が変角操作盤4
により調整され、入射角θが自動調整される。
【0021】マイクロコンピュータ2には、予め試験片
等で調査した被探傷材の材質・板厚毎の探傷感度・感度
補正曲線・入射角・探傷周波数を記憶させておく。ま
た、上位コンピュータ6より被探傷材の寸法(板幅・板
厚)および材質情報を受信し、この情報に基づいて、予
めマイクロコンピュータ2に記憶した探傷感度および感
度補正曲線と、板幅長さに基づく端面反射エコーゲート
位置を超音波探傷器3に設定し、入射角θを変角操作盤
4に設定する。変角操作盤4によりタイヤ型探触子5内
部の振動子18の傾斜角度が前記入射角θとなるように
調整される。
【0022】次に、被探傷材の走行ライン情報より被探
傷材の走行位置を把握し、被探傷材の先端部が通過後、
先に設定した条件で被探傷材の反射信号の受信を開始す
る。そこで、端面エコー高さを読み取りながら、振動子
18の傾斜角度を端面エコー高さが最大となる入射角に
自動的に設定する(以下、自動角度制御という)。その
処理フローの1例を図2に示す。この処理フローは、第
1になるべく高速に処理を行う、第2に正確に行うこと
を重視した処理フローである。次に示すような順序で自
動角度制御がなされる。 (1) 先ず、前述した調査結果における入射角を初期値と
して設定し、この初期入射角θ0 での端面エコー高さを
観測する。 (2) 観測された端面エコー高さE0 がある設定値A0
上の時は、板波超音波が十分発生していると判断し、自
動角度制御を実施せず、ステップの(8) へ移行し、探傷
ゲートを被探傷材の板幅情報に基づいて設定し、探傷を
開始する。 (3) 一方、観測された端面エコー高さE0 がある設定値
0 以下の時は、次に示す自動角度制御を実施する。即
ち、初期入射角θ0 から、角度制御範囲±Δθの−方向
下限の角度(θ0 −Δθ)に設定し、角度制御ピッチp
で角度を変更し、各ピッチ毎に端面エコー高さを読み取
り、これを角度制御範囲±Δθの+方向上限の角度(θ
0 +Δθ)まで角度制御ピッチpで連続的に実施する。
なお、この角度変更は前記とは逆に+側から−側へと行
うようにしてもよい。 (4) 次に、その角度制御範囲(−Δθ〜+Δθ)におい
て、最大の端面エコー高さE1maxを求め、この最大端面
エコー高さE1maxが得られた入射角θ1 を設定する。 (5) 最大端面エコー高さEmax がある設定値A1 以上の
時は、この角度制御により十分に板波超音波が発生して
いると判断し、ステップ(7) へ移行し、探傷ゲートを被
探傷材の板幅情報に基づいて設定すると共に、最大端面
エコー高さE1maxの入射角θ1 で探傷を開始する。 (6) 一方、最大端面エコー高さE1maxがある設定値A1
以下の時は、探傷感度も不足していると判断し、その端
面エコー高さが100%になるように探傷感度を上げた
後、ステップ(7) へ移行し、探傷ゲートを被探傷材の板
幅情報に基づいて設定すると共に、最大端面エコー高さ
max の入射角θ1 で探傷を開始する。
【0023】以上のような処理により、角度制御不要な
場合は自動角度制御を実施せず、角度制御が必要な場合
には連続的に自動角度変更を実施して所定の範囲内での
最大の端面エコー強度が得られる角度に設定するため、
板波超音波が最大に発生している最適な入射角の設定を
高速で行うことができる。なお、前記角度変更範囲は予
め調査した初期設定値を中心に適宜設定しているため、
最大の端面エコー強度が得られる角度を確実に検出する
ことができる。
【0024】また、この入射角の制御を正確に行うため
には、理想的には被探傷材が静止している状態が望まし
いが、連続処理ラインの被探傷材は常に走行し続けてい
るため、静止状態での自動角度制御は困難である。一
方、被探傷材の走行ラインは、図3に示すように、被探
傷材の先端部ではライン速度を減速して低速走行の被探
傷材に対して所定の操業のための作業を実施し、この作
業が終了すると、ライン速度を加速しており、この高速
走行状態においては、端面エコーは接触媒質の塗布状態
により角度を変更せずとも大きく変動するため、この状
態で角度制御を実施すると、角度により端面エコー高さ
が変動しているのか、接触媒質の塗布状態により変動し
ているのか判別しにくい。さらに、自動角度制御を実施
している間は、被探傷材を探傷することができないた
め、高速で走行中はその長さが長くなってしまう。
【0025】そこで、本発明では、被探傷材の走行ライ
ンからライン速度情報を受信し、低速状態で自動角度制
御を行い、ライン速度が加速されると、自動角度制御は
その時点で終了し、その終了までの間で最大の端面エコ
ー高さが得られた角度に設定するという処理とすること
により、正確な自動角度制御を実施することができる。
【0026】図4は、初期入射角θ0 =17.5deg 、
角度制御範囲±Δθ=±2deg 、角度制御ピッチp=
0.1deg で自動角度制御を実施した時の端面エコー高
さの推移を示すグラフである。この図から明らかなよう
に、初期入射角θ0 の設定時における端面エコー高さ5
0%に対して100%端面エコー高さの最適な入射角1
6.7deg を得ることができた。また、50%に対して
100%の端面エコー高さが得られることにより、感度
的には2倍に増大した結果が得られた。また、このよう
な角度制御で1000本の被探傷材を評価した結果、最
大で3倍の感度が増大する結果が得られた。
【0027】なお、以上は、入射角を自動調整する例に
ついて説明したが、これに限らず、探傷周波数を自動調
整する場合、入射角と探傷周波数の両方を自動調整する
場合にも、前記と同様に実施できることはいうまでもな
い。
【0028】
【発明の効果】前述の通り、本発明は、所定の入射角お
よび探傷周波数の超音波による板波超音波探傷におい
て、予め被探傷材について調査した結果に基づいて初期
入射角または初期探傷周波数を決定し、この初期入射角
または初期探傷周波数で端面エコー高さを観測し、検出
された端面エコー高さが設定値以上の場合、初期入射角
または初期探傷周波数で探傷を行い、検出された端面エ
コー高さが設定値以下の場合、入射角または探傷周波数
を所定の範囲内を所定のピッチで変更して端面エコー高
さが最大となる入射角または探傷周波数を決定し、この
入射角または探傷周波数で探傷を行うようにしたため、
次のような効果を得ることができる。 (1) 最大端面エコー強度が得られる最適な入射角または
探傷周波数を正確に高速で自動設定することができ、板
波超音波が最大に発生している状態で欠陥検出すること
が可能となり、被探傷材の欠陥を確実に自動検出するこ
とができる。 (2) また、最適な入射角または探傷周波数の設定を高速
で行うことができるため、被探傷材の走行中にも最適な
入射角等の設定を行うことが可能となり、走行する被探
傷材全体の欠陥検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の板波超音波探傷方法を実施するための
装置のブロック図である。
【図2】本発明の板波超音波探傷方法の処理フローをフ
ローチャートである。
【図3】本発明の板波超音波探傷方法を行う走行ライン
の例とタイミングを示すグラフである。
【図4】本発明の板波超音波探傷方法の自動角度制御の
結果を示すグラフである。
【図5】本発明で用いるタイヤ型探触子の概要を示す断
面図である。
【図6】本発明で用いる板波超音波の板波モード表の例
を示すグラフである。
【符号の説明】
1…板波超音波探傷装置 2…マイクロコンピュータ 3…超音波探傷装置 4…変角操作盤 5…タイヤ型探触子 6…上位コンピュータ 11…充填液 12…支持棒 13…固定軸 14…探触部 15…ホイール 16…溝 17…タイヤ部 18…振動子 19…接触媒質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 元 茨城県鹿嶋市大字光3番地 住友金属工業 株式会社鹿島製鉄所内 (72)発明者 佐藤 邦彦 茨城県鹿嶋市大字光3番地 住友金属工業 株式会社鹿島製鉄所内 (72)発明者 星野 勝己 茨城県鹿嶋市大字光3番地 住友金属工業 株式会社鹿島製鉄所内 (72)発明者 竹中 紘一 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 Fターム(参考) 2G047 AA07 AB04 BA03 BB02 BC03 BC07 EA04 GG06 GG23 GG28

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被探傷材に対して相対移動可能に対向配
    置した超音波探触子から超音波を所定の入射角および探
    傷周波数で送信することにより、板波超音波を被探傷材
    内に前記相対移動方向と直交する方向に伝播させ、被探
    傷材の欠陥からの反射波を前記超音波探触子で受信し、
    その信号レベルに応じて被探傷材の欠陥を検出する方法
    において、 予め被探傷材について調査した結果に基づいて初期入射
    角を決定し、この初期入射角で端面エコー高さを観測
    し、この検出された端面エコー高さが設定値以下の場
    合、入射角を所定の範囲内を所定のピッチで変更して端
    面エコー高さが最大となる入射角を決定し、この入射角
    で探傷を行うことを特徴とする板波超音波探傷方法。
  2. 【請求項2】 被探傷材に対して相対移動可能に対向配
    置した超音波探触子から超音波を所定の入射角および探
    傷周波数で送信することにより、板波超音波を被探傷材
    内に前記相対移動方向と直交する方向に伝播させ、被探
    傷材の欠陥からの反射波を前記超音波探触子で受信し、
    その信号レベルに応じて被探傷材の欠陥を検出する方法
    において、 予め被探傷材について調査した結果に基づいて初期探傷
    周波数を決定し、この初期探傷周波数で端面エコー高さ
    を観測し、この検出された端面エコー高さが設定値以下
    の場合、探傷周波数を所定の範囲内を所定のピッチで変
    更して端面エコー高さが最大となる探傷周波数を決定
    し、この探傷周波数で探傷を行うことを特徴とする板波
    超音波探傷方法。
  3. 【請求項3】 被探傷材に対して相対移動可能に対向配
    置した超音波探触子から超音波を所定の入射角および探
    傷周波数で送信することにより、板波超音波を被探傷材
    内に前記相対移動方向と直交する方向に伝播させ、被探
    傷材の欠陥からの反射波を前記超音波探触子で受信し、
    その信号レベルに応じて被探傷材の欠陥を検出する方法
    において、 予め被探傷材について調査した結果に基づいて初期入射
    角と初期探傷周波数を決定し、この初期入射角と初期探
    傷周波数で端面エコー高さを観測し、この検出された端
    面エコー高さが設定値以下の場合、入射角と探傷周波数
    を所定の範囲内を所定のピッチで変更して端面エコー高
    さが最大となる入射角と探傷周波数を決定し、この入射
    角と探傷周波数で探傷を行うことを特徴とする板波超音
    波探傷方法。
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