JP2000019003A - 車両荷重測定用センサユニット - Google Patents

車両荷重測定用センサユニット

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JP2000019003A
JP2000019003A JP10187828A JP18782898A JP2000019003A JP 2000019003 A JP2000019003 A JP 2000019003A JP 10187828 A JP10187828 A JP 10187828A JP 18782898 A JP18782898 A JP 18782898A JP 2000019003 A JP2000019003 A JP 2000019003A
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vehicle
sensor unit
sensor
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国一 ▲高▼橋
Kuniichi Takahashi
Junji Fukushiro
順治 福代
Kuniaki Sato
邦明 佐藤
Masaaki Nagayama
雅章 永山
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Yazaki Corp
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り付け位置を限定することなく車両にかか
る荷重を精度よく検出することができるとともに、荷重
センサ自体の組み付けが容易となる車両荷重測定用セン
サユニットを提供する。 【解決手段】 車両荷重測定用センサユニット28は、
被荷重部材21の変位により歪んでこの歪に応じたレベ
ルの信号を出力するセンシング部33を有する荷重セン
サ29と、その荷重センサ29の両側に各々配置される
とともに、被荷重部材21に対する取り付け部39、3
9を形成した2つのベース36、36を有し、延在方向
に直交する幅方向の肉厚が少なくとも取り付けられる荷
重センサ29のセンシング部33に対応する位置におい
て、2つのベース36、36よりも薄肉となる弱体部3
7を2つのベース36、36間に連成したセンサホルダ
30とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラック等の車両
の荷重がかかることで相対的に変位する被荷重部材に取
り付けられる車両荷重測定用センサユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】在来の車両の荷重測定は、俗に看貫(か
んかん)と呼ばれる台秤に測定対象の車両を載せて行っ
ていたが、施設が大がかりで広い設置スペースを必要と
するため、設置できる台秤の台数が制限され、多くの車
両を測定することができない他、設置コストが嵩んでし
まっていた。
【0003】そこで、近年では、車両の荷重がかかる、
例えば荷台フレームやトラニオンブラケット等の被荷重
部材に、この被荷重部材がこれにかかる荷重により圧縮
されるのを検出する、例えば歪ゲージや磁歪式の荷重セ
ンサを取り付けて、この荷重センサの出力を基に車両の
荷重を直に測定する荷重測定装置が用いられている。
【0004】上記荷重測定装置は、車両の荷重がかかる
部分に設けられる車両荷重測定用センサユニットを備え
ており、本願出願人は、以前より特開平7−23926
6号や特開平8−313332号等によって車両荷重測
定用センサユニットを種々提案している。
【0005】その本願出願人の提案した上記車両荷重測
定用センサユニットについて、先ず前者、即ち特開平7
−239266号に開示された車両荷重測定用センサユ
ニットを以下で説明する。
【0006】一般に、大型車両においては、後輪が前後
にわたって取り付けられているため、図11に示される
如く、車軸101、101が前後二列になっており、そ
の車軸101、101の上側にリーフスプリング102
の両端が位置するように設けられている。また、リーフ
スプリング102の中央部は、車両の図示しない荷台フ
レームに固定されるようになっている。
【0007】車両に荷重がかかると、リーフスプリング
102の湾曲度が変わり、リーフスプリング102の車
軸101、101間との相対長さが変化するため、車軸
101、101の上面には、断面半球状のスライドプレ
ート103、103が配置されており、リーフスプリン
グ102の端部がこれらスライドプレート103、10
3上をスライドできるようになっている。
【0008】そして、車両荷重測定用センサユニット1
04は、図12(a)〜図12(c)に示される如く、
そのスライドプレート103を含んで構成されており、
各スライドプレート103の内面両端部には、センシン
グ素子105の設置場所106が設けられている。
【0009】その設置場所106は、前記車軸101に
取り付けるための2つのネジ孔107、107間に形成
されており、浅溝108とスライドプレート103の中
心方向から浅溝108の中心部にかけて穿設された幅の
狭い深溝109と、深溝109の両側に穿設された中深
溝110とで構成されている。浅溝108は後述する蓋
123が嵌め合わせられる部分であり、中深溝110は
荷重センサとしてのセンシング素子105が嵌合する部
分となっている。また、深溝109は後述する勾配キー
124が嵌め込まれる部分となっている。
【0010】また、スライドプレート103の内面にお
ける前記センシング素子105の設置場所106から中
心部に向かって、細長いゴム111が接着されており、
そのゴム111の中央部となる部分には、基板112が
嵌め込まれている。一方、ゴム111の中心に沿って溝
が設けられており、その溝にはセンシング素子105の
リード線113(図13参照)が嵌め込まれている。リ
ード線113(図13参照)は接着剤により固定され、
先端は基板112に接続されている。
【0011】さらに、スライドプレート103の内面の
凹部114には、凹字形状の突起115が設けられてお
り、突起115の凹みにはケーブル116が嵌め込ま
れ、その上から蓋117がネジ止めされている。ケーブ
ル116の端部は、基板112に接続されており、スラ
イドプレート103の両端部に設置されているセンシン
グ素子105の検出値を加算して外部へ出力するように
なっている。
【0012】一方、センシング素子105は、図13に
示される如く、凹字形状の枠118を有しており、その
枠118の底面には、勾配をを有する長方形の突起11
9が形成されている。また、枠118の凹みの部分に
は、数枚の磁性材から成る板状部材120が嵌め込まれ
ており、その板状部材120には、4つの通孔121が
穿設されている。4つの通孔121には、リード線11
3をたすき掛けに巻き付けてコイル122が形成されて
いる。
【0013】他方、蓋123は、図14に示される如
く、略凹字形状に形成されており、蓋123の内面の一
部には、溝123aが形成さている。溝123aは、前
記センシング素子105の前記枠118から若干突出形
成されている前記板状部材120の端部が嵌め込まれる
ようになっており、前記センシング素子105を嵌め込
んだ状態で蓋123を前記スライドプレート103の前
記設置場所106に覆設し、溶接又は接着処理を施し
て、図15に示される如くの形状を有する勾配キー12
4を差し込み、前記センシング素子105の底面の前記
突起119部分に当接させてしっかりと固定するように
なっている。
【0014】そして、以上のように構成された車両荷重
測定用センサユニット104によれば、図12に示され
る如く、センシング素子105がスライドプレート10
3の内面の両端部近傍にそれぞれ配置されていて、かつ
その検出値の加算値がセンシング素子105の検出出力
となるように構成されているので、荷重の変化によって
スライドプレート103とリーフスプリング102(図
11参照)との接触点が移動して、センシング素子10
5に加わる力の方向が変わり、検出値に偏差が生じたと
しても、その偏差は互いに打ち消し合う方向へ働くよう
になるため、検出出力に誤差が生じないという効果を奏
している。
【0015】続いて、前記後者となる特開平8−313
332号に開示された車両荷重測定用センサユニットに
ついて説明する。
【0016】先ずはじめに、特に図示はしないが、荷台
フレームには、リーフスプリングの長さに対応する所定
間隔を置いて2つのブラケットが固定されており、一方
のブラケットには、ピンを介してリーフスプリングの一
端が揺動可能に連結されている。また、他方のブラケッ
トには、シャックルピンを介してシャックルが揺動可能
に連結されており、このシャックルにリーフスプリング
の他端がピンを介して揺動可能に連結されている。
【0017】これら2つのブラケットを介してリーフス
プリングが荷台フレームに対して取り付けられており、
さらにこのリーフスプリングを介して車軸が荷台フレー
ムに対して取り付けられるようになっている。
【0018】上記シャックルピンは、車両荷重測定用セ
ンサユニットとしての機能を有しており、図16に示さ
れる如く、車両荷重測定用センサユニットとなるシャッ
クルピン131には、その一端131aから他端131
bに至る貫通孔131dが設けられている。
【0019】この貫通孔131dは、シャックルピン1
31の中心軸の中点よりも若干、一端131aよりに設
けられた小径部131eと、小径部131eに対してシ
ャックルピン131の中心軸の延在方向に連通状態で設
けられた第1中径部131fと、同様に小径部131e
に対しシャックルピン131の中心軸の延在方向に連通
状態で設けられた第2中径部131gと、一端131a
と第1中径部131fとの間に設けられた第1大径部1
31hと、他端131bと第2中径部131gとの間に
設けられた第2大径部131jとを備えて構成されてい
る。
【0020】第1中径部131f及び第2中径部131
gは、同径に構成されており、その内部には、それぞれ
荷重測定用のセンシング素子132が収納されている。
【0021】センシング素子132は、図17に示され
る如く、パーマロイ等の磁性材料で形成されており、平
面視、略矩形状を有する板状部材133と、板状部材1
33の後述する4つの通孔135、136に交差するよ
うに巻回されたコイル134とを備えて構成されてい
る。
【0022】板状部材133は、4つの通孔135、1
36が設けられたコイル部137と、コイル部137の
両側に設けられた固定部138とを備えて構成されてお
り、図17に示す場合においては、コイル部137と固
定部138との間に剪断応力を集中させるための断面半
円状の切り欠き部139が設けられている。また、コイ
ル134からはリード線140が引き出されている。
【0023】そして、一方のセンシング素子132は、
図16に示される如く、第1ケースアッシー141に収
容され、第1ケースアッシー141とともにシャックル
ピン131の第1中径部131fに収容されるようにな
っている。
【0024】また、他方のセンシング素子132は、第
2ケースアッシー142に収容され、第2ケースアッシ
ー142とともにシャックルピン131の第2中径部1
31gに収容されるようになっている。
【0025】第1ケースアッシー141と第2ケースア
ッシー142とは、通線パイプ143により接続されて
おり、第2ケースアッシー142に収容されたセンシン
グ素子132からのリード線140は、通線パイプ14
3内を通って第1ケースアッシー141側に引き出さ
れ、さらに第1ケースアッシー141内を通って外部に
引き出されるようになっている。
【0026】次に、このようにシャックルピン131に
収容されたセンシング素子132を用いて荷重測定を行
う場合について説明する。
【0027】車両から荷台フレーム及びブラケットの両
側面を介してシャックルピン131に荷重が印可される
と、シャックルピン131に剪断力が作用する。これに
よりシャックルピン131の内部に配置されたセンシン
グ素子132が歪んでセンシング出力が変化し、これら
の全センシング出力に基づいて車両の荷重が検出される
ことになる。
【0028】そして、以上のように構成された車両荷重
測定用センサユニットとしてのシャックルピン131に
よれば、荷台上での荷物の積載状態や路面の傾きの状
態、ハンドルの切り具合等に影響されることなく、実際
の荷重に応じた検出値がセンシング素子132から得ら
れるという効果を奏している。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術にあって
は、車両荷重測定用センサユニット104(図12参
照)及びシャックルピン131(図16参照)共に車両
の特定箇所に設けられる専用のセンサユニットであると
いうことができる。即ち、図12に示されるセンサユニ
ット104においては、車軸101、101(図11参
照)の上面に設けられてリーフスプリング102(図1
1参照)の両端部が接触することで荷重を検出するよう
になっており、また、図16に示されるシャックルピン
131では、図示しないリーフスプリングの前記他端を
連結するシャックル(図示しない)に取り付けられて同
じく荷重を検出するようになっている。
【0030】従って、本願出願人の過去の提案において
は、取り付け位置を限定して精度の高い荷重検出を成し
得ることを重視しているため、上述の車軸101(図1
1参照)やシャックルピン131(図16参照)以外の
センシング良好な部位への取り付けに対する汎用性の面
は全く意識されておらず、さらなる改善の余地があると
言わざるを得ない。
【0031】また、センサユニット104(図12参
照)及びシャックルピン131(図16参照)の構成か
らも分かるように、必ずしも荷重センサ(前記センシン
グ素子105、132)自体の組み付けが容易であると
は言えず、この点に関してもさらなる改善の余地がある
と言わざるを得ない。
【0032】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、取り付け位置を限定することなく車両にかかる
荷重を精度よく検出することができるとともに、荷重セ
ンサ自体の組み付けが容易となる車両荷重測定用センサ
ユニットを提供することを課題とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
なされた請求項1記載の本発明の車両荷重測定用センサ
ユニットは、車両に対する荷重がかかり、その荷重が作
用することによって相対的に変位する前記車両の被荷重
部材に対して、前記車両の荷重を測定するために取り付
けられる車両荷重測定用センサユニットであって、前記
被荷重部材の変位により歪んでこの歪に応じたレベルの
信号を出力するセンシング部を有する荷重センサと、該
荷重センサの両側に各々配置されるとともに前記被荷重
部材に対する取り付け部を形成した2つのベースを有
し、延在方向に直交する幅方向の肉厚が少なくとも取り
付けられる前記荷重センサの前記センシング部に対応す
る位置において前記2つのベースよりも薄肉となる弱体
部を前記2つのベース間に連成したセンサホルダと、を
備えることを特徴としている。
【0034】上記構成において、車両荷重測定用センサ
ユニットは、2つのベース間に弱体部を連成したセンサ
ホルダと、このセンサホルダの弱体部に取り付けられる
荷重センサとを備えており、車両に対する荷重がかか
り、その荷重が作用することによって被荷重部材が相対
的に変位すると、被荷重部材に対する取り付け部を介し
て各ベースが弱体部へ荷重を伝達して荷重センサを歪ま
せ、センシング部が歪に応じたレベルの信号を出力する
ようになっている。この時、弱体部は、センサホルダの
延在方向に直交する幅方向の肉厚が少なくとも取り付け
られる荷重センサのセンシング部に対応する位置におい
て2つのベースよりも薄肉となっていることから、セン
サホルダにかかる荷重作用を荷重センサへ十分に伝達す
ることができる。即ち、弱体部によってセンサホルダの
剛性が下がり、荷重作用による応力を荷重センサへ集中
させることができる。一方、上記車両荷重測定用センサ
ユニットは、荷重が作用することによって相対的に変位
する被荷重部材に、取り付け部を介して取り付けられる
ものであることから、センサユニット自身が直接に荷重
の作用を受けて、恰も上記被荷重部材同様の作用をする
ものではないため、特定の箇所にしか適用することので
きないセンサユニットではなく、他のセンシング良好な
箇所へも取り付けることができるようになっている。ま
た、センサホルダに対して荷重センサを取り付けること
は、上記構成からも分かるように、例えば溝や円筒部材
などに荷重センサ全体を差し込むような面倒な工程を必
要とするものではないため、荷重センサ自体の組み付け
を容易にすることができる。従って、車両荷重測定用セ
ンサユニットを上記構成のようにすることにより、取り
付け位置を限定することなく車両にかかる荷重を精度よ
く検出することができるとともに、荷重センサ自体の組
み付けが容易となる車両荷重測定用センサユニットを提
供することができる。
【0035】請求項2記載の本発明の車両荷重測定用セ
ンサユニットは、請求項1に記載の車両荷重測定用セン
サユニットにおいて、前記弱体部は、前記延在方向を挟
む前記2つのベースの両縁部側から前記幅方向に沿う前
記センサホルダの内方へ凹状に窪ませた凹部を有するこ
とを特徴としている。
【0036】上記構成において、センサホルダを構成す
る弱体部は凹部を有しており、その凹部は、上述の延在
方向を挟む2つのベースの両縁部側から、その延在方向
に直交する幅方向に沿うセンサホルダの内方へ凹状に窪
ませて形成するようになっている。そして、車両に対す
る荷重がかかり、その荷重が作用することによって被荷
重部材が相対的に変位して、各ベースが弱体部へ荷重を
伝達する際に、十分な荷重伝達が行われることになる。
即ち、弱体部に上記凹部を形成することで、上述の幅方
向において、弱体部が各ベースよりも薄肉となり、十分
な荷重伝達を行うことができるようになる。即ち、凹部
によってセンサホルダの剛性が下がり、荷重作用による
応力を荷重センサへ集中させることができる。従って、
センシング部の検出精度を高めることができ、これに伴
って、車両荷重測定用センサユニットに対する信頼性を
高めることができる。また、センサホルダの製造工程に
おいて、凹部を形成することは、一般的なプレス加工を
例にとった場合でも、容易に加工することができるの
で、生産性も高めることができる。
【0037】請求項3記載の本発明の車両荷重測定用セ
ンサユニットは、請求項1に記載の車両荷重測定用セン
サユニットにおいて、前記弱体部は、前記センシング部
に対応する前記位置を含んで貫通することにより形成し
た開口部と、該開口部の縁部を含み、前記車両の荷重の
変化により近接離間する略U字状に形成した可撓部とを
有することを特徴としている。
【0038】上記構成において、センサホルダを構成す
る弱体部は開口部と、その開口部の縁部を含んだ略U字
状の可撓部とを有しており、開口部は、上述のセンシン
グ部に対応する位置を含んで貫通形成され、また、可撓
部は、車両の荷重の変化により近接離間するようになっ
ている。そして、車両に対する荷重がかかり、その荷重
が作用することによって被荷重部材が相対的に変位し
て、各ベースが弱体部へ荷重を伝達する際に、十分な荷
重伝達が行われることになる。即ち、弱体部に上記開口
部と可撓部を形成することで、上述の幅方向において、
弱体部が各ベースよりも薄肉となり、十分な荷重伝達を
行うことができるようになる。即ち、開口部と可撓部に
よってセンサホルダの剛性が下がり、荷重作用による応
力を荷重センサへ集中させることができる。従って、セ
ンシング部の検出精度を高めることができ、これに伴っ
て、車両荷重測定用センサユニットに対する信頼性を高
めることができる。また、可撓部を車両の荷重の変化に
より近接離間する略U字状に形成することにより、各ベ
ースから弱体部に対して荷重を伝達した際に、可撓部が
撓んで復元時の力を蓄積しやすくなる。そして、仮に可
撓部における略U字の頂部を上述の幅方向へ更に延在さ
せれば、前記力をより蓄積することができるようにな
る。
【0039】請求項4記載の本発明の車両荷重測定用セ
ンサユニットは、請求項2に記載の車両荷重測定用セン
サユニットにおいて、前記弱体部は、前記可撓部の外縁
部の基端に連続して各々形成した切り欠き部を更に有す
ることを特徴としている。
【0040】上記構成において、センサホルダを構成す
る弱体部は、可撓部の外縁部の基端に連続して各々形成
した切り欠き部を更に有するようになっている。従っ
て、切り欠き部を形成することにより、可撓部の外縁部
の実長が長くなって、例えば可撓部における略U字の頂
部を上述の幅方向へ更に延在させなくとも、可撓部が近
接離間方向に撓んだ際に蓄積される上述の力をより蓄積
することができる。
【0041】請求項5記載の本発明の車両荷重測定用セ
ンサユニットは、請求項1ないし請求項4いずれか記載
の車両荷重測定用センサユニットにおいて、前記2つの
ベースは、各々、前記弱体部を前記被荷重部材に対して
非接触状態とするための段部を更に有することを特徴と
している。
【0042】上記構成において、センサホルダを構成す
る2つのベースは、各々、弱体部を被荷重部材に対して
非接触状態とするための段部を更に有するようになって
いる。従って、上述の作用効果とともに、荷重センサが
被荷重部材の被測定面の状態に左右されることなく、車
両にかかる荷重を検出することができるので、検出精度
を更に向上させることができる。また、センサユニット
の被荷重部材に対する接地部分が小さくなるので、被荷
重部材の被測定面の状態に左右されることなく、センサ
ユニットを被荷重部材へ取り付けることができ、センサ
ユニットの汎用性も高めることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の車
両荷重測定用センサユニットの一実施の形態について説
明する。先ず、本発明の車両荷重測定用センサユニット
が取り付けられる車両箇所の一例を、図1を参照しなが
ら説明する。
【0044】図1は、車両のトラニオンブラケット部分
の斜視図であり、図1中引用符号21はトラニオンブラ
ケット(特許請求の範囲に記載した被荷重部材に相当。
尚、これに限られるものではなく、車両に対する荷重が
かかり、その荷重が作用することによって相対的に変位
する部位に適用できるものとする。)、22はそのトラ
ニオンブラケット21に取り付けられるトラニオンシャ
フト、23はトラニオンブラケット21が取り付けられ
る車両の荷台フレームを示している。
【0045】上記トラニオンブラケット21は、側面
視、略直角三角形状のフランジ部24と、そのフランジ
部24に支持される支持部25とから成る二部材で構成
されており、フランジ部24、24には、側面視、略L
字状のフランジ26、26がそれぞれ構成され、また、
フランジ26、26に対する斜辺を形成するように、側
面視、略直角三角形状のリブ27、27が一体に設けら
れている。
【0046】フランジ26、26には、複数のネジ孔2
6aが穿設されており、その複数のネジ孔26aを介し
て図1中垂直軸方向のフランジ26は、荷台フレーム2
3に図示しないボルトにより締め付け固定され、図1中
水平軸方向のフランジ26は、同様に支持部25を固定
している。
【0047】上記支持部25は、図1中水平軸方向のフ
ランジ26、26から斜め下方向に延在するような側面
視、略三角形状に形成されており、先端側には、図1中
水平軸方向に延在する貫通孔25aが穿設されている。
そして、その貫通孔25aには、円柱形状のトラニオン
シャフト22が挿着固定されている。
【0048】また、支持部25の傾斜部、即ち図1中水
平軸方向のフランジ26からトラニオンシャフト22間
の傾斜部25bには、図1中引用符号28、28で示さ
れる本発明の一実施の形態にかかる車両荷重測定用セン
サユニット(以下、センサユニットと略記する)に対す
る被測定面25c、25cが形成されている。
【0049】次に、上記被測定面25c、25cに取り
付けられるセンサユニット28、28の構成について、
図2を参照しながら説明する。
【0050】図2はセンサユニット28の分解斜視図を
示しており、そのセンサユニット28は、センシング素
子29(特許請求の範囲に記載した荷重センサに相当)
と、そのセンシング素子29を取り付け前記被測定面2
5cに固定されるベースアッセンブリ30(特許請求の
範囲に記載したセンサホルダに相当)と、ベースアッセ
ンブリ30に覆設されるケース部材31とを備えて構成
されている。
【0051】図3は上記センシング素子29の拡大斜視
図を示しており、そのセンシング素子29は、板状部材
32とセンシング部としてのコイル33を備えている。
板状部材32は、パーマロイ等の磁性材料により扁平な
板状に形成されており、延在する長手方向の略中央のコ
イル部34と、その両側に連成される固定部35、35
とで構成されている。コイル部34には、前記長手方向
及びその長手方向に直交する幅方向にそれぞれ間隔を置
いて4つの通孔34aが穿設されている。
【0052】上記コイル33(特許請求の範囲に記載し
たセンシング部に相当)は、交差コイルを構成する2本
のマグネットワイヤを有しており、これらマグネットワ
イヤは、エナメル等の絶縁材(図示しない)により被覆
されている。
【0053】そして、2本のマグネットワイヤのうち1
本は、前記長手方向を斜めに横切るように2つの通孔3
4a、34aにわたって巻回され、その両端が各通孔3
4a、34aから引き出されており、もう一本は、残る
2つの通孔34a、34aを前記長手方向を斜めに横切
るように巻回されて、その両端が各通孔34a、34a
から引き出され、上記各通孔34a、34aから引き出
されたマグネットワイヤの両端部分により、リード部3
3aが各々構成されている。
【0054】図4は上記センシング素子29が取り付け
られるベースアッセンブリ30の平面図、図5は図4の
ベースアッセンブリ30のA−A線断面図を示してお
り、そのベースアッセンブリ30は、図4中引用符号3
6、36で示される2つのベースと、同じく図4中引用
符号37で示される弱体部とで構成されている。
【0055】上記ベースアッセンブリ30は、オーステ
ナイト系ステンレス等の非磁性材料により略板状に形成
されており、弱体部37の長手方向(延在方向に相当)
両側に各々ベース36、36が連成されている。
【0056】ベース36は、図4に示されるように平面
視略矩形状に形成され、中間部分には図5に示されるよ
うな段部38が前記長手方向に直交する前記幅方向にわ
たって設けられており、その段部38によって図5中垂
直軸方向、上方へ上記弱体部37を前記被測定面25c
(図1参照)から適宜間隔を置いて離間させるようにな
っている。
【0057】また、段部38の前記長手方向の両側の一
方には、前記被測定面25c(図1参照)に対する取り
付け部39が形成されており、他方は弱体部37との図
示しない境界を形成している。
【0058】尚、各取り付け部39には、前記幅方向に
それぞれ3つの貫通孔40が穿設され、また、前記他方
には、前記長手方向を挟んだ両側縁部側で前記図示しな
い境界近傍に各々貫通孔41、41が穿設されている。
【0059】上記弱体部37には、前記長手方向となる
ベースアッセンブリ30の図示しない中心軸線上に前記
センシング素子29(図3参照)の長手方向を沿わせ、
前記センシング素子29の前記コイル33の交差する部
分を、前記図示しない中心軸とこの中心軸に直交する前
記幅方向の図示しない中心軸との交点に一致させるよう
な、前記センシング素子29に対する取り付け凹部4
2、42が形成されており、その取り付け凹部42、4
2は、図4に示される略砲弾形状に形成されて、前記被
測定面25c(図1参照)側へ窪んで(図5参照)い
る。
【0060】その取り付け凹部42、42には、前記セ
ンシング素子29の前記固定部35、35(図3参照)
が取り付けられることになる。
【0061】また、弱体部37には、前記幅方向の図示
しない中心軸に長径方向の軸が一致する貫通した細長孔
状の開口部43が形成されており、その開口部43部分
の前記長手方向を挟んだ両側には、開口部43の縁部を
含んでそれぞれの頂部44a、44aが逆向きになる略
U字状の可撓部44、44が形成されている。そして更
に、可撓部44、44の外縁部の基端には、その基端に
連続する略半円状の切り欠き部45、45が各々形成さ
れている。
【0062】上記可撓部44は、車両の荷重の変化によ
り前記被測定面25c(図1参照)が相対的に変位し
て、その荷重作用がベースアッセンブリ30に伝達され
た際に、ベース36、36間を近接離間させることが可
能な肉厚で形成されており、各頂部44a、44aは、
前記長手方向を挟んだベース36、36の両縁部よりも
前記幅方向に沿う外方へ突出するように形成されてい
る。
【0063】尚、弱体部37の前記幅方向における肉厚
は、図4に示されるように、その弱体部37の大部分で
ベース36、36の前記幅方向における肉厚よりも薄肉
に形成されており、また、弱体部37を構成する上記可
撓部44等は、本実施形態において、図4に示されるよ
うな前記長手方向及び幅方向に沿う図示しない中心軸に
対して軸対称形状に形成されている。
【0064】一方、ケース部材31は、図2の斜視図で
示されるように、図2中下方となる側を開放した略矩形
箱状のケース本体46と、そのケース本体46に内設さ
れる配線板47と、ケース本体46の一側壁に嵌合挿着
される略円筒状のゴムブッシュ48と、そのゴムブッシ
ュ48を介して4本のリード部49aがケース本体46
内で配線板47に接続されるコネクタサブアッシー49
とを備えて構成されており、ケース本体46には、ベー
スアッセンブリ30の前記長手方向と同方向となる延在
方向側の両側壁に前記開放側から凹状に切り欠いた切り
欠き部50、50と、ゴムブッシュ48に対する嵌合孔
51とが形成されている。
【0065】尚、切り欠き部50の切り込み深さは、ベ
ース36に形成された段部38の高さと略同一になって
いる。
【0066】また、ケース本体46の内側には、切り欠
き部50、50の底辺から内方に向けて前記延在方向に
平行な固定板部52、52が形成されており、固定板部
52、52には、ベース36、36に各々穿設された貫
通孔41、41に対応するネジ孔52a、52aが設け
られている。さらに、図2中上方となる上壁内面には、
ボルト53を介して配線板47をケース本体46内に固
定するためのナット54が設けられている。
【0067】尚、上記配線板47、ゴムブッシュ48、
及びコネクタサブアッシー49は、既知構成部材である
ので、ここではその説明を省略する。
【0068】続いて、上述のように構成された上記セン
サユニット28の組み立てについて、図2のセンサユニ
ット28の分解斜視図と、図6ないし図8のセンサユニ
ット28の平面図、断面図、側面図とを参照しながら説
明する。
【0069】図2を参照して、先ず、ベースアッセンブ
リ30の取り付け凹部42、42(図4参照)にセンシ
ング素子29を構成する板状部材32を挿着し、その板
状部材32の固定部35、35と取り付け凹部42、4
2(図4参照)の縁部とを、図2に示される如く、片側
9ヶ所ずつレーザー溶接する。
【0070】そして、ベースアッセンブリ30に固定さ
れた板状部材32のコイル部34にマグネットワイヤを
各通孔34a、34a(図3参照)を介して上述の如く
たすき掛けに巻回し、コイル33を形成する。これによ
りセンシング素子29が形成される(予めセンシング素
子29を形成した後に、ベースアッセンブリ30に固定
することも当然に可能である)。
【0071】この時、コイル33のマグネットワイヤの
交差部分は、ベースアッセンブリ30の前記長手方向及
び幅方向の前記図示しない中心軸の交点に一致してい
る。
【0072】コイル33が形成された後、固定部35、
35に、特に上述していなかった配線板55、55を例
えば両面テープなどで固定する(図2及び図6参照)。
そして、コイル33から引き出された各リード部33a
(図3参照)をそれぞれ配線板55、55に半田付け
し、コイル33、各リード部33a(図3参照)、及び
配線板55、55に保護用の接着剤(図示しない)を塗
布する。
【0073】尚、配線板55、55からそれぞれ2本の
リード部33a′が引き出されている。
【0074】次に、ケース部材31の組み立てに移行す
る。4本のリード部49aが突出する側からゴムブッシ
ュ48をコネクタサブアッシー49に挿着し、そのゴム
ブッシュ48をケース本体46の嵌合孔51に挿着嵌合
する(図6及び図8参照)。
【0075】そして、ケース本体46内に導かれた4本
のリード部49aと、前記リード部33a′の4本とを
配線板47を介して半田接続し、その配線板47をケー
ス本体46の前記上壁内面へ締め付け固定する(図7及
び図8参照)。
【0076】続いて、ベースアッセンブリ30とケース
部材31を図2に対して天地逆にして、4つのボルト5
6によって固定する。各ボルト56は、ベースアッセン
ブリ30の貫通孔41、41と、切り欠き部50、50
のネジ孔52a、52aに挿し通される。
【0077】この時、ケース本体46に形成された切り
欠き部50、50がベース36、36に形成された段部
38、38近傍に嵌合する(図6及び図7参照)。ま
た、センシング素子29が弱体部37と共にケース本体
46内に収納され(図6及び図7参照)、外部から保護
される。
【0078】さらに続いて、切り欠き部50、50とベ
ース36、36との嵌合部分、及びゴムブッシュ48と
ケース本体46の嵌合孔51との嵌合部分に液状ガスケ
ット57を塗布する。
【0079】そして最後に、ベースアッセンブリ30の
裏側(図2中垂直軸方向に対して下側)からベースアッ
センブリ30とケース部材31との間隙(図6参照)を
介してケース本体46内にモールド剤(図示しない。。
防水等のためであり、剛性が極力低いものが好まし
い。)を充填する。
【0080】以上のような組み立て工程を経て、図9に
示される如くのセンサユニット28が完成し、ベースア
ッセンブリ30の取り付け部39、39を例えば抵抗溶
接することにより、前記被測定面25c(図1参照)に
対する取り付け固定が完了する(図1参照)。
【0081】尚、当然のことではあるが、センシング素
子29(図3参照)の検出可能な方向を、車両の荷重が
かかり、前記被測定面25c(図1参照)が変位する方
向に一致させている。
【0082】続いて、上述のように組み立てられたセン
サユニット28の作用について説明する。
【0083】図1に示されるように、トラニオンブラケ
ット21の傾斜部25bに形成された被測定面25c、
25cにセンサユニット28、28を取り付け、かつ、
図示しないリーフスプリングをトラニオンシャフト22
で支持した状態で、車両の荷重が例えば増えると、次の
ような状態が発生する。
【0084】即ち、トラニオンシャフト22を介して荷
重が伝達され、トラニオンブラケット21が下方へ相対
的に変位することにより、傾斜部25bが圧縮され、各
センサユニット28の取り付け部39、39(図2参
照)が互いに逆方向へ移動するような状態となって、ベ
ースアッセンブリ30(図2参照)の前記長手方向に圧
縮荷重が作用することになる。
【0085】以下、図2を参照し、この圧縮荷重がそれ
ぞれベース36、36を介して弱体部37に伝達される
と、さらに弱体部37を介してセンシング素子29に前
記長手方向の圧縮荷重が作用する。
【0086】この時、弱体部37の前記幅方向の肉厚
が、ベース36、36の前記幅方向の肉厚よりも薄肉と
なっているために、可撓部44、44が近接する方向に
撓むとともに、センシング素子29の両端側、即ち固定
部35、35に圧縮にかかる応力が集中する。
【0087】そして、コイル部34が歪んでこの歪に応
じたレベルの信号を出力する。尚、車両にかかる荷重が
解除されるともとの状態に戻り、仮に引張方向の荷重が
センサユニット28にかかった場合には、上述に対して
逆の作用を示すことになる。
【0088】以上説明したように、上述のセンサユニッ
ト28によれば、2つのベース36、36間に弱体部3
7を連成したベースアッセンブリ30と、このベースア
ッセンブリ30の弱体部37に取り付けられるセンシン
グ素子29とを備え、車両に対する荷重がかかり、その
荷重が作用することによって前記トラニオンブラケット
21(図1参照)などの被荷重部材が相対的に変位する
と、被荷重部材に対する取り付け部39、39を介して
各ベース36、36が弱体部37へ荷重を伝達し、セン
シング素子29を歪ませ、センシング素子29のコイル
部34が歪に応じたレベルの信号を出力する構成として
いる。
【0089】上記センサユニット28は、荷重が作用す
ることによって相対的に変位する前記トラニオンブラケ
ット21(図1参照)などの被荷重部材に、取り付け部
39、39を介して取り付けられるものであることか
ら、センサユニット28自身が直接に車両の荷重の作用
を受けて、恰も前記トラニオンブラケット21(図1参
照)同様の作用をするものではないため、特定の箇所に
しか適用することのできないセンサユニットではなく、
他のセンシング良好な箇所へも容易に取り付けることが
できる。
【0090】一方、弱体部37は、ベースアッセンブリ
30の前記長手方向(延在方向)に直交する前記幅方向
の肉厚が少なくとも取り付けられるセンシング素子29
のコイル部34に対応する位置において2つのベース3
6、36よりも薄肉となっていることから、ベースアッ
センブリ30にかかる荷重作用をセンシング素子29へ
十分に伝達することができる。
【0091】即ち、弱体部37によってベースアッセン
ブリ30の剛性が下がり、荷重作用による応力をセンシ
ング素子29へ集中させることができる。
【0092】従って、取り付け位置を限定することなく
車両にかかる荷重を精度よく検出することができる。
【0093】また、ベースアッセンブリ30に対してセ
ンシング素子29を取り付けることは、上記構成からも
分かるように、面倒な工程を必要とするものではないた
め、センシング素子29自体の組み付けが容易である。
【0094】尚、ベースアッセンブリ30に段部38、
38を形成して弱体部37を被測定面25c(図1参
照)に対して非接触状態とすることにより、センシング
素子29が前記トラニオンブラケット21(図1参照)
などの被荷重部材の被測定面の状態に左右されることな
く、車両にかかる荷重を検出することができるので、検
出精度を更に向上させることができる。
【0095】また、段部38、38により、センサユニ
ット28の接地部分が小さくなるので、前記トラニオン
ブラケット21(図1参照)などの被荷重部材の被測定
面の状態に左右されることなく、センサユニット28を
取り付けることができ、汎用性も高めることができる。
【0096】続いて、図10を参照しながらベースアッ
センブリの他の形態を説明する。
【0097】図10に示されるベースアッセンブリ58
は、前記ベースアッセンブリ30と同様、オーステナイ
ト系ステンレス等の非磁性材料により略板状に形成され
ており、2つのベース59、59と、その2つのベース
59、59間に連成される弱体部60とを備えている。
【0098】ベース59は、図10に示されるように平
面視略矩形状に形成され、中間部分には前記段部38
(図4参照)と同様の段部61がベースアッセンブリ5
8の長手方向に直交する幅方向にわたって設けられてお
り、その段部61によって上記弱体部60を前記被測定
面25c(図1参照)から適宜間隔を置いて離間させる
ようになっている。
【0099】また、段部61の前記長手方向の両側の一
方には、前記被測定面25c(図1参照)に対する取り
付け部62が形成されており、他方は弱体部60との図
示しない境界を形成している。
【0100】尚、各取り付け部62には、前記幅方向に
それぞれ3つの貫通孔63が穿設され、また、前記他方
には、前記長手方向を挟んだ両側縁部側で前記図示しな
い境界近傍に各々貫通孔64、64が穿設されている。
【0101】上記弱体部60には、前記長手方向となる
ベースアッセンブリ58の図示しない中心軸線上に前記
センシング素子29(図3参照)の長手方向を沿わせ、
前記センシング素子29の前記コイル33(図3参照)
の交差する部分を前記図示しない中心軸とこの中心軸に
直交する前記幅方向の図示しない中心軸との交点に一致
させるような、前記センシング素子29に対する略砲弾
形状に窪んだ取り付け凹部65、65が形成されてお
り、その取り付け凹部65、65間には、弱体部60を
矩形に貫通する開口部66が形成されている。
【0102】その取り付け凹部65、65には、前記セ
ンシング素子29の前記固定部35、35(図3参照)
が取り付けられることになる。
【0103】また、弱体部60には、ベースアッセンブ
リ58の前記長手方向を挟む2つのベース59、59の
両縁部側から、前記長手方向に直交する幅方向に沿い、
弱体部60の内方へ凹状に窪んだ凹部が67、67が形
成されており、その凹部が67、67は前記センシング
素子29(図3参照)の前記長手方向の長さよりも若干
長い窪み幅を有している。
【0104】以上、説明したような構成のベースアッセ
ンブリ58は、前記ベースアッセンブリ30(図4参
照)と比べ、かなりシンプルな構造となって製造性が向
上している。
【0105】尚、ベースアッセンブリ58を用いた場合
の図示しないセンサユニットの組み立てについては、前
記センサユニット28の組み立てにおける前記ベースア
ッセンブリ30の部分を、上述のベースアッセンブリ5
8に置き換えただけとなるので省略する。
【0106】また、上述のベースアッセンブリ58を用
いた場合の図示しないセンサユニットを、例えば前記ト
ラニオンブラケット21の前記被測定面25c(図1参
照)に取り付けると、その作用は、前記センサユニット
28と同様となり、センシング素子29(図3参照)に
対して十分な応力集中を生じさせることができる。
【0107】その他、本発明は本発明の主旨を変えない
範囲で種々変更実施可能なことは勿論であり、上述した
前記センサユニット28をセンシング素子29の通孔3
4aの配置変更により剪断方向にかかる荷重の検出に応
用することも可能である。また、上述した前記ベースア
ッセンブリ30に段部38、38を形成して弱体部37
を被測定面25cに対して非接触状態とすることが、よ
り効果的ではあるが、被荷重部材の被測定面の状態が良
好であれば、段部38、38を形成しなくとも十分に精
度の高い荷重検出を行うことができる。さらにまた、車
両の荷重がかかる度合を考慮して、前記ベースアッセン
ブリ30及びベースアッセンブリ58を使い分けること
も効果的である。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載さ
れた本発明によれば、車両荷重測定用センサユニット
は、2つのベース間に弱体部を連成したセンサホルダ
と、このセンサホルダの弱体部に取り付けられる荷重セ
ンサとを備えており、車両に対する荷重がかかり、その
荷重が作用することによって被荷重部材が相対的に変位
すると、被荷重部材に対する取り付け部を介して各ベー
スが弱体部へ荷重を伝達して荷重センサを歪ませ、セン
シング部が歪に応じたレベルの信号を出力するようにな
っている。この時、弱体部は、センサホルダの延在方向
に直交する幅方向の肉厚が少なくとも取り付けられる荷
重センサのセンシング部に対応する位置において2つの
ベースよりも薄肉となっていることから、センサホルダ
にかかる荷重作用を荷重センサへ十分に伝達することが
できる。即ち、弱体部によってセンサホルダの剛性が下
がり、荷重作用による応力を荷重センサへ集中させるこ
とができる。一方、上記車両荷重測定用センサユニット
は、荷重が作用することによって相対的に変位する被荷
重部材に、取り付け部を介して取り付けられるものであ
ることから、センサユニット自身が直接に荷重の作用を
受けて、恰も上記被荷重部材同様の作用をするものでは
ないため、特定の箇所にしか適用することのできないセ
ンサユニットではなく、他のセンシング良好な箇所へも
取り付けることができるようになっている。また、セン
サホルダに対して荷重センサを取り付けることは、上記
構成からも分かるように、例えば溝や円筒部材などに荷
重センサ全体を差し込むような面倒な工程を必要とする
ものではないため、荷重センサ自体の組み付けを容易に
することができる。従って、車両荷重測定用センサユニ
ットを上記構成のようにすることにより、取り付け位置
を限定することなく車両にかかる荷重を精度よく検出す
ることができるとともに、荷重センサ自体の組み付けが
容易となる車両荷重測定用センサユニットを提供するこ
とができるという効果を奏する。
【0109】請求項2に記載された本発明によれば、セ
ンサホルダを構成する弱体部は凹部を有しており、その
凹部は、上述の延在方向を挟む2つのベースの両縁部側
から、その延在方向に直交する幅方向に沿うセンサホル
ダの内方へ凹状に窪ませて形成するようになっている。
そして、車両に対する荷重がかかり、その荷重が作用す
ることによって被荷重部材が相対的に変位して、各ベー
スが弱体部へ荷重を伝達する際に、十分な荷重伝達が行
われることになる。即ち、弱体部に上記凹部を形成する
ことで、上述の幅方向において、弱体部が各ベースより
も薄肉となり、十分な荷重伝達を行うことができるよう
になる。即ち、凹部によってセンサホルダの剛性が下が
り、荷重作用による応力を荷重センサへ集中させること
ができる。従って、センシング部の検出精度を高めるこ
とができ、これに伴って、車両荷重測定用センサユニッ
トに対する信頼性を高めることができるという効果を奏
する。また、センサホルダの製造工程において、凹部を
形成することは、一般的なプレス加工を例にとった場合
でも、容易に加工することができるので、生産性も高め
ることができるという効果を奏する。
【0110】請求項3に記載された本発明によれば、セ
ンサホルダを構成する弱体部は開口部と、その開口部の
縁部を含んだ略U字状の可撓部とを有しており、開口部
は、上述のセンシング部に対応する位置を含んで貫通形
成され、また、可撓部は、車両の荷重の変化により近接
離間するようになっている。そして、車両に対する荷重
がかかり、その荷重が作用することによって被荷重部材
が相対的に変位して、各ベースが弱体部へ荷重を伝達す
る際に、十分な荷重伝達が行われることになる。即ち、
弱体部に上記開口部と可撓部を形成することで、上述の
幅方向において、弱体部が各ベースよりも薄肉となり、
十分な荷重伝達を行うことができるようになる。即ち、
開口部と可撓部によってセンサホルダの剛性が下がり、
荷重作用による応力を荷重センサへ集中させることがで
きる。従って、センシング部の検出精度を高めることが
でき、これに伴って、車両荷重測定用センサユニットに
対する信頼性を高めることができるという効果を奏す
る。また、可撓部を車両の荷重の変化により近接離間す
る略U字状に形成することにより、各ベースから弱体部
に対して荷重を伝達した際に、可撓部が撓んで復元時の
力を蓄積しやすくなる。そして、仮に可撓部における略
U字の頂部を上述の幅方向へ更に延在させれば、前記力
をより蓄積することができるようになる。
【0111】請求項4に記載された本発明によれば、セ
ンサホルダを構成する弱体部は、可撓部の外縁部の基端
に連続して各々形成した切り欠き部を更に有するように
なっている。従って、切り欠き部を形成することによ
り、可撓部の外縁部の実長が長くなって、例えば可撓部
における略U字の頂部を上述の幅方向へ更に延在させな
くとも、可撓部が近接離間方向に撓んだ際に蓄積される
上述の力をより蓄積することができるという効果を奏す
る。
【0112】請求項5に記載された本発明によれば、セ
ンサホルダを構成する2つのベースは、各々、弱体部を
被荷重部材に対して非接触状態とするための段部を更に
有するようになっている。従って、上述の作用効果とと
もに、荷重センサが被荷重部材の被測定面の状態に左右
されることなく、車両にかかる荷重を検出することがで
きるので、検出精度を更に向上させることができるとい
う効果を奏する。また、センサユニットの被荷重部材に
対する接地部分が小さくなるので、被荷重部材の被測定
面の状態に左右されることなく、センサユニットを被荷
重部材へ取り付けることができ、センサユニットの汎用
性も高めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両荷重測定用センサユニットが
取り付けられる一例としてのトラニオンブラケットの斜
視図である。
【図2】図1に示される本発明による車両荷重測定用セ
ンサユニットの一実施の形態を示す分解斜視図である。
【図3】図2のセンシング素子の拡大斜視図である。
【図4】図2のベースアッセンブリの平面図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】図1に示される車両荷重測定用センサユニット
の平面図である。
【図7】図6のB−B線断面図のである。
【図8】図6の一部断面を含む側面図である。
【図9】図1に示される車両荷重測定用センサユニット
の外観斜視図である。
【図10】図4に示されるベースアッセンブリの他の形
態を説明する平面図である。
【図11】従来例の車両荷重測定用センサユニットが取
り付けられる後輪車軸の外観斜視図である。
【図12】図11の車両荷重測定用センサユニットに対
し、(a)はスライドプレート底面から見た図、(b)
は側面からみた断面図、(c)は正面から見た断面図で
ある。
【図13】図12のセンシング素子の拡大斜視図であ
る。
【図14】図12の蓋の拡大斜視図である。
【図15】図12の勾配キー拡大斜視図である。
【図16】従来例の車両荷重測定用センサユニットであ
り、シャックルピン内にセンシング素子を設けた場合の
断面図である。
【図17】図16のセンシング素子の拡大斜視図であ
る。
【符号の説明】
21 トラニオンブラケット(被荷重部材) 25c 被測定面 28 車両荷重測定用センサユニット 29 センシング素子(荷重センサ) 30 ベースアッセンブリ(センサホルダ) 31 ケース部材 32 板状部材 33 コイル(センシング部) 34 コイル部 35 固定部 36 ベース 37 弱体部 38 段部 39 取り付け部 40、41 貫通孔 42 取り付け凹部 43 開口部 44 可撓部 45 切り欠き部 46 ケース本体 47 配線板 48 ゴムブッシュ 49 コネクタサブアッシー 50 切り欠き部 51 嵌合孔 52 固定板部 57 液状ガスケット 58 ベースアッセンブリ(センサホルダ) 59 ベース 60 弱体部 61 段部 62 取り付け部 65 取り付け凹部 66 開口部 67 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 邦明 静岡県島田市横井1−7−1 矢崎計器株 式会社内 (72)発明者 永山 雅章 静岡県島田市横井1−7−1 矢崎計器株 式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に対する荷重がかかり、その荷重が
    作用することによって相対的に変位する前記車両の被荷
    重部材に対して、前記車両の荷重を測定するために取り
    付けられる車両荷重測定用センサユニットであって、 前記被荷重部材の変位により歪んでこの歪に応じたレベ
    ルの信号を出力するセンシング部を有する荷重センサ
    と、 該荷重センサの両側に各々配置されるとともに前記被荷
    重部材に対する取り付け部を形成した2つのベースを有
    し、延在方向に直交する幅方向の肉厚が少なくとも取り
    付けられる前記荷重センサの前記センシング部に対応す
    る位置において前記2つのベースよりも薄肉となる弱体
    部を前記2つのベース間に連成したセンサホルダと、 を備えることを特徴とする車両荷重測定用センサユニッ
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両荷重測定用センサ
    ユニットにおいて、 前記弱体部は、前記延在方向を挟む前記2つのベースの
    両縁部側から前記幅方向に沿う前記センサホルダの内方
    へ凹状に窪ませた凹部を有することを特徴とする車両荷
    重測定用センサユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の車両荷重測定用センサ
    ユニットにおいて、 前記弱体部は、前記センシング部に対応する前記位置を
    含んで貫通することにより形成した開口部と、該開口部
    の縁部を含み、前記車両の荷重の変化により近接離間す
    る略U字状に形成した可撓部とを有することを特徴とす
    る車両荷重測定用センサユニット。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の車両荷重測定用センサ
    ユニットにおいて、 前記弱体部は、前記可撓部の外縁部の基端に連続して各
    々形成した切り欠き部を更に有することを特徴とする車
    両荷重測定用センサユニット。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4いずれか記載の
    車両荷重測定用センサユニットにおいて、 前記2つのベースは、各々、前記弱体部を前記被荷重部
    材に対して非接触状態とするための段部を更に有するこ
    とを特徴とする車両荷重測定用センサユニット。
JP10187828A 1998-07-02 1998-07-02 車両荷重測定用センサユニット Withdrawn JP2000019003A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008241615A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Nissan Motor Co Ltd 応力測定装置およびこれを用いた応力測定方法
JP2012228018A (ja) * 2011-04-18 2012-11-15 Yaskawa Electric Corp 電力変換装置

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