JP2000017887A - 耐震建物 - Google Patents

耐震建物

Info

Publication number
JP2000017887A
JP2000017887A JP11052798A JP5279899A JP2000017887A JP 2000017887 A JP2000017887 A JP 2000017887A JP 11052798 A JP11052798 A JP 11052798A JP 5279899 A JP5279899 A JP 5279899A JP 2000017887 A JP2000017887 A JP 2000017887A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
earthquake
building
stress
shear
gap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11052798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3800476B2 (ja
Inventor
Kazuo Tamura
和夫 田村
Koichi Watanabe
宏一 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
Priority to JP05279899A priority Critical patent/JP3800476B2/ja
Publication of JP2000017887A publication Critical patent/JP2000017887A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3800476B2 publication Critical patent/JP3800476B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物の構造要素に応力受動遅延機構及びこ
れに付加する層せん断耐力増強部材もしくはエネルギー
吸収機構を組み込んで、建物の層崩壊を防止すると共
に、大地震時にも補修の必要性の少ない廉価な耐震建物
を提供する。 【解決手段】 本発明による耐震建物は、建物の構造要
素であるブレース30に鋼材ダンパー32を組み込んで
応力受動遅延機構としてのギャップ34を形成し、これ
に付加してエネルギー吸収機構である鋼材ダンパー32
もしくは層せん断耐力増強部材としてのブレース30を
作用させることで、地震力に対する建物の層崩壊を防止
して応力の分散を図り、建物全体が均等に対応できる構
造を廉価に達成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の耐震構造に
関し、特に、中高層建物の層崩壊を防止した耐震建物に
関する。
【0002】
【従来の技術】特大地震時において、中高層建物が層崩
壊を生じ、これによって多数の人命が危険にさらされる
ケースが注目されている。図19に示すように中高層建
物40が一旦、最弱層に損傷を受けて耐力を低下する
と、其の層に地震エネルギーが集中することになって層
崩壊41を生じ、他の層は全く健全であるにも関わらず
層崩壊モードによって建物が崩壊してしまうからであ
る。
【0003】危険な層崩壊を防止するために、最近の構
造設計は梁よりも柱の耐力を充分に大きくして靭性に富
んだ梁崩壊型になるように設計する方向も示されてい
る。しかし、純ラーメン構造の場合には、このような設
計法も可能であると考えられるが、実際の建物では、図
20に例示するように腰壁42、垂れ壁43、袖壁4
4、方立て壁45によって、設計段階で期待しているよ
うな崩壊モードにならない可能性も否定できないのが実
状である。そこで、不確定要因に対してスリット46を
設けることによって非構造部材として扱うという設計方
針も示されているが、部分スリットに関してはスリット
を設けた設置の効果がほとんど期待できないのが現状で
ある。
【0004】又、建物全体の耐力を上げる方法として連
層耐震壁等を用いることも検討されている。しかし、高
層建物の場合には、図21に見られる如く周期が長いこ
とによって地震力の低減が達成されており、連層耐震壁
等で剛性を上げることは入力地震動低減の利点を損なう
ことになる。
【0005】このことは、連層耐震壁を建物全体に適用
した場合の層間変形角について考察すると明確である。
図22に例示する如く、従来の耐震壁では、層間変形角
が4×10-3rad程度で負担せん断力が最大に達し、
付帯ラーメンのせん断破壊を防止するような配慮がなさ
れていれば、8×10-3radぐらいまでは負担せん断
力はあまり低下しない。同様に、柱・梁骨組は、層間変
形角が5×10-3rad程度で負担せん断力が最大に達
し、それ以上では負担せん断力はほとんど低下しない。
そして、壁と柱・梁骨組が耐震壁と合体して耐えること
の可能な層せん断力は、図示のように層間変形の小さい
段階では建物の全層の耐力が大きいが、8×10-3ra
d程度以上の層間変形角では壁が耐力を失うので層せん
断力が柱・梁骨組のみの耐力になる。
【0006】このために建物全体としては、変形が小さ
い段階では連層耐震壁を含んで剛性が高いために建物の
固有周期が短くなり、連層耐震壁がない場合と比較して
耐震力が大きくなる。又、特大地震においては、層間変
形角が10×10-3rad程度を大きく上回ることも考
えられることから、そのような層間変形時においては、
連層耐震壁の構造部材としての健全性は維持することが
できず、建物の中では相対的に弱い層が降伏し、図23
に示す質点モデルに見られるように、変形はその降伏層
47に集中して層崩壊につながっていた。又、連層耐震
壁を有効な構造要素にするためには、高さ方向に連続し
て配置することが望ましいことから平面計画上の障害に
なる場合もあるという問題点も発生していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、建物の構造
要素に応力受動遅延機構及びこれに付加する層せん断耐
力増強部材もしくはエネルギー吸収機構を組み込んで、
建物の層崩壊を防止すると共に、大地震時にも補修の必
要性の少ない廉価な耐震建物を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による耐震建物
は、基本的に、建物の構造要素に応力受動遅延機構及び
これに付加する層せん断耐力増強部材もしくはエネルギ
ー吸収機構を組み込んだことを特徴としている。具体的
構成としては、耐震壁やブレースを対象にして応力受動
遅延機構として建物の構造要素間のギャップもしくはギ
ャップ孔を備えるギャップ保持装置を採用し、層せん断
耐力増強部材には建物の構造要素で対応して、エネルギ
ー吸収機構としては各種のダンパーもしくは粘弾性衝撃
吸収装置を用いており、さらに、応力受動遅延機構を組
み込んだ建物の構造要素を平面計画に合わせて建物の高
さ方向や平面的に適宜配置することを特徴とするもので
あり、層間変形角の小さい段階では応力受動遅延機構を
作用させることで柱・梁骨組による耐力のみで柔軟に対
応させ、大きな層間変形角に対しては、柱・梁骨組と層
せん断耐力増強部材とが合同で対処して各層の靱性と層
間変形角の平準化を行なうものであるから、地震力に対
して特定層が層崩壊を起こすのを回避させて、建物全体
が均等に対応できる構造を廉価に達成している。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を耐震壁に適用し
た実施の形態を説明するための正面図である。本実施の
形態では、構造要素が耐震壁1であり、応力受動遅延機
構はギャップ2である。耐震壁1のギャップ2は、柱・
梁骨組の変形に合わせてテーパー状に形成しており、耐
震壁は台形型に構成している。耐震壁1は左右の柱3,
3と上部の梁4とは切断しており、ギャップ幅を超える
地震力に対しては層せん断耐力増強部材としても機能し
ている。台形型耐震壁と柱との隙間は、柱と壁とが衝突
して破損することがないように設定しているものであ
り、その隙間にはエネルギー吸収も兼ねて衝撃緩衝用の
部材を充填しておくことが望ましい。なお、応力受動遅
延機構は、ギャップに限定されるものでなく、地震力に
よって柱、梁が水平力を受けた場合にこの応力を耐震壁
等の構造要素に所定の変形後に伝達できる弾性機構のよ
うな他の構造であってもよい。
【0010】次に、上記耐震壁における応力受動遅延機
構の働きについて説明する。耐震壁1は、柱、梁との間
にギャップ2を設けてあるから、層間変形角が小さい間
はせん断力を負担しておらず、建物は柱・梁骨組による
耐力のみで柔軟に対応している。しかし、所定の設定値
以上の大きな層間変形角に対しては耐震壁1によってせ
ん断力を負担するため、建物としては柱・梁骨組と合同
で柔軟に対応することで充分な耐力を維持できる。ギャ
ップ2の幅は、構造設計上必要な層間変形角まで各層の
耐力を低下させないような値に調整して設定している。
同ギャップの値とギャップ形成による変形能力について
は後で詳述するが、調整するギャップ幅のおおよその目
安としては、設計上の最大層間変形角より耐震壁が設定
している負担せん断力が最大に達する4〜8×10-3
adだけ小さい2〜6×10-3radに収まる程度に設
定すれば効率的である。
【0011】以上のように、本発明における応力受動遅
延機構は、ギャップ2の形成とその作用で説明したよう
に、地震力によって柱・梁骨組が水平力を受けてもこの
応力を耐震壁等の構造要素に直ちに伝達することなく、
所定の変形差を確保した後に伝達する機能を果たせる機
構を総称している。又、耐震壁1は、上記応力受動遅延
機構を組み込むための構造要素として位置付けられると
同時に、ギャップ幅以上の層間変形角に至る変形におい
ては、柱・梁骨組によるせん断力に加算してせん断力を
負担する、層せん断耐力増強部材としても機能してい
る。
【0012】図2は、構面内に開口部5を有する場合の
実施の形態を示す正面図である。開口部側の耐震壁6の
切断面7は直線状に形成されており、柱3側のギャップ
2はテーパー状になっている。開口部5の上面には、柱
3、梁4及びスラブ8の応力を耐震壁6に伝達するため
に、所定厚の鉄板9が耐震壁6の切断面7と所定のギャ
ップ10を保って装着されている。なお、各ギャップに
は図1の例と同様の理由で衝撃吸収用の部材を挟み込む
ことが望ましい。本実施の形態の例でも、各ギャップが
応力受動遅延機構を形成しており、耐震壁6は建物の構
造要素と位置付けられると同時に、ギャップ幅以上の層
間変形角に至る変形においては、層せん断耐力増強部材
として機能している。
【0013】図3は、耐震壁を上下に2分割する本発明
の実施態様を示す正面図である。耐震壁は上下に2分割
しており、その中間部分に凹凸部分13を形成すること
で、地震動入力による柱、梁のせん断力を上壁11と下
壁12の凸凹部分13に形成するギャップ14で応力受
動遅延機構としての機能を達成している。上壁11と下
壁12の凸凹部分13には衝撃によって壁部分に損傷を
与えないように保護用の鉄板15,16等を用いて補強
している。本実施の形態の例でも、各ギャップ14が応
力受動遅延機構を形成し、上下壁11,12は建物の構
造要素と位置付けられると同時に、ギャップ幅以上の層
間変形角に至る変形においては、層せん断耐力増強部材
として機能している。
【0014】図4は、K型ブレース17に本発明を適用
した場合の実施形態を示す正面図である。K型ブレース
17は、ブレースの交点を梁と接合しているが、この接
合部分に隙間18を形成しておき、この隙間を挟んで応
力受動遅延機構としてのギャップ保持装置19を装備す
ることで、発明としての作用効果を達成している。ギャ
ップ保持装置19については、図5で詳述するが、地震
動入力による柱、梁のせん断力を、前記実施の態様で説
明したギャップ14と同様の変形差で、梁4とK型ブレ
ース17との間に伝達させる機能を有しており、応力受
動遅延機構として作動するものである。又、K型ブレー
スは、上記応力受動遅延機構を組み込むための構造要素
として位置付けられると同時に、ギャップ幅以上の層間
変形角に至る変形においては、柱・梁骨組によるせん断
力に加算してせん断力を負担する層せん断耐力増強部材
として機能している。
【0015】図5は、耐震壁に本発明を適用した実施態
様の正面図(a)、断面図(b)及びギャップ保持装置
19の詳細断面図(c)、(d)である。耐震壁20
は、上端に拘束梁21を備えており、柱、梁との間は縁
切り状態にしてある。梁4と耐震壁20の拘束梁21と
の間には隙間22を形成しており、この隙間22を挟ん
で図4と同様のギャップ保持装置19を装備している。
ギャップ保持装置19は、装置内にギャップを保有して
おり、地震動入力による柱、梁のせん断力を前記実施の
態様で説明したギャップ14と同様に、所定の変形差を
保って梁4と耐震壁20との間に伝達し、応力受動遅延
機構として作動するものである。又、耐震壁20は、上
記応力受動遅延機構を組み込むための構造要素として位
置付けられると同時に、ギャップ幅以上の層間変形角に
至る変形においては、柱・梁骨組によるせん断力に加算
してせん断力を負担する層せん断耐力増強部材として機
能し、柱・梁骨組と一体になって特大の地震動入力に耐
えるように作用する。
【0016】図5(b)の断面図は、隙間22を挟んで
対峙する梁4と耐震壁20の拘束梁21に対してギャッ
プ保持装置19が取り付けられている状態を示してお
り、ギャップ保持装置19は、装置内に形成されたギャ
ップを介在させて梁4と耐震壁20とのせん断状態に対
応してお互いをシアキーで拘束し合っている。ギャップ
保持装置19は、前記実施の態様で説明したギャップ1
4と同様の変形差で、梁4とK型ブレース17との間に
地震動を伝達させる機能を有しており、応力受動遅延機
構として作動するものである。図5(c)、(d)は、
ギャップ保持装置19で使用されている2種類のシアキ
ーを断面的に示している。図5(c)に示しているシア
キー23は、低降伏鋼から成るせん断ピン24を使用し
ているもので位置を保持するために配置している。そし
て、図5(d)に示しているシアキー25は、高強度鋼
又は普通鋼から成るせん断ピン26を使用しており、層
間変形がギャップ量に達した場合に、それ以上の層間変
形に対しては前記実施の態様で説明したギャップ14と
同様に梁4と耐震壁20との間にせん断力を伝達する役
割を担っている。
【0017】シアキー25のせん断ピン26は、遊び空
隙のあるギャップ孔27を貫通して配置されているの
で、地震動入力による柱、梁のせん断力に対して上記ギ
ャップ14と同様に作用し、ギャップ保持装置19は応
力受動遅延機構としての機能を発揮するものである。各
シアキー23,25は、図5(a)で図示のように梁方
向に1列に配置されるものであるが、それぞれをどの程
度の個数にするかは耐震設計上から算出されてくること
になる。
【0018】図6は、上記耐震壁を連層耐震壁として建
物に配置する状態を説明するための正面図である。図6
(a)に示す独立壁型の連層耐震壁28は、柱3、梁4
と縁を切った状態で、梁4とギャップ保持装置19を介
在させて接合しており、高層方向に連続的に配置されて
いる。図6(b)に示す柱切断型の連層耐震壁29は、
柱3と一体のままで梁4と縁を切った状態で、ギャップ
保持装置19を介在させて梁4と接合している。この際
の柱3は、軸力のみを伝達するように柱頭には積層ゴム
や滑り支承のような軸力伝達部材を配置しておくことが
望ましい。
【0019】実際の建物では、図6で示した連層耐震壁
のような純ラーメン構造の場合だけでなく、図20の従
来例で示すように腰壁42、垂れ壁43、袖壁44、方
立て壁45等が適宜に配置されていることが普通であ
る。従って、図6に示した連層耐震壁の配置では設計段
階で期待しているような崩壊モードにならない可能性も
否定できなく、最適な層せん断力特性を備えた建物を構
築するためには、本発明による応力受動遅延機構を組み
込んだ構造要素を、設計計画に合わせて建物の高さ方向
や平面位置に適宜配置することが必要になる。
【0020】図7は、耐震壁、ブレース等の構造要素
を、上記対応の下に建物に配置する他の実施の形態を示
す正面図である。本実施の形態においては、建物の設計
計画の段階において、応答解析等の検討をすることで他
の層に比較して相対的に弱く、層破壊を招く恐れが予測
される層に対して、本発明による応力受動遅延機構を組
み込んだ構造要素を予め配置しておくことで、層破壊を
有効に防止している。又、高さ方向の層別ばかりでな
く、平面的にも応答解析等によって耐力の低下を生じる
可能性のある架構面位置が明確になっている場合には、
平面上の所定の位置に応力受動遅延機構を組み込んだ構
造要素を配置することによって、建物の偏心によるねじ
れ破壊等を防止することを可能にしている。図7
(a)、(b)は、各層の平面計画が比較的同一に近い
建物に対応する例である。この場合は、平面計画的に同
一であるから耐震壁やK型ブレースを建物の高さ方向に
連続して配置したものであり、上記連層耐震壁の例に近
い建物に適用できる。図7(c)、(d)は、各層の平
面計画がそれぞれに異なっている建物に対応する例であ
る。この場合は、平面的に架構面の耐力低下が異なって
いるために地震力に対応できる形態が異なることにな
る。そこで、層破壊や建物のねじれ崩壊を防止するため
に、各層の平面計画に合わせて各架構面に耐震壁やK型
ブレースを配置しているものであり、層毎に異なる配置
状態になっている。
【0021】図8は、本発明によって、建物の構造要素
に応力受動遅延機構を組み込んで、建物の層崩壊を防止
する耐震建物の層間変形角について考察するための特性
図である。なお、本考察における各構造要素の設定値
は、図22に例示した従来のものと同様にしてある。本
発明による建物は、耐震壁が柱、梁との間に層間変形角
2〜6×10-3rad程度に相当するギャップを設けて
あるから、図示のように、層間変形角が2〜6×10-3
radの程度までは、柱・梁骨組のみがせん断力を負担
して層せん断耐力増強部材としての耐震壁はせん断力を
負担していないが、ギャップを越える所定の設定値以上
の層間変形角に至ると耐震壁によるせん断力の負担が始
まり、10〜14×10-3radぐらいまでは負担せん
断力がほとんど低下しない。そして、柱・梁骨組は従来
例と同様に鉛直荷重を保持しており、層間変形角が5×
10-3rad程度で負担せん断力が最大に達しても、軸
力比を0.3程度以下に設定すれば、20×10-3ra
dを越える層間変形角に対しても充分な変形能力を有し
ている。
【0022】以上のように、壁と柱・梁骨組を統合した
層せん断力特性は、図示のように層間変形角の小さい段
階では柱・梁骨組による耐力のみで対応することから柔
軟である。一方、10〜14×10-3radのような大
きな層間変形角に対しては、柱・梁骨組と層せん断耐力
増強部材としてせん断耐力を増強する壁とが合同で対処
することで、特定層が層崩壊を起こすことを回避させ
て、各層の靱性と層間変形角の平準化が行われることに
なり、建物全体で地震入力エネルギーを吸収することに
なって充分な耐力を維持できる。
【0023】次に、本発明による耐震建物のエネルギー
吸収機構について説明する。図9は、本発明をK型ブレ
ースに適用した実施の形態を説明するための正面図であ
る。K型ブレース30は、ブレースの交点31で梁4と
対峙している。ブレースの交点31と対峙している梁4
にはエネルギー吸収機構である鋼材ダンパー32を設け
ており、K型ブレース30の交点31には突起33を配
置して鋼材ダンパー32との間に、応力受動遅延機構と
してのギャップ34を形成している。従って、平常時に
は、K型ブレース30の交点31と梁4とはギャップ3
4を挟んで分離状態に置かれている。
【0024】そして、地震等による水平力を受けた建物
が図10に示すように変形すると、前記実施の態様で説
明したギャップと同様の変形差で、梁4に設けた鋼材ダ
ンパー32とK型ブレース30の突起33とが当接す
る。図11は、鋼材ダンパー32の特性を所定値までは
剛にしておき、鋼材ダンパーが層せん断力の一部を負担
する範囲に層間変形角の設定値を定める場合のダンパー
部の「変形―せん断力」関係を示している。ダンパー部
の変形が設定値を超えると、鋼材ダンパー32が剛性を
発揮するので、梁の水平力はK型ブレース30に伝達さ
れる。K型ブレース30は、補強効果を発揮してせん断
耐力を増強する状態になり、図示のように柱、梁のせん
断耐力を補強する機能が発揮される。従って、ギャップ
34は前記実施の形態と同様に応力受動遅延機構として
作動しており、K型ブレース30は、応力受動遅延機構
を組み込むための構造要素として位置付けられると同時
に、ギャップ幅に相当する値以上の層間変形角に至る変
形においては、柱、梁によるせん断力に加算してせん断
力を負担する層せん断耐力増強部材として機能してい
る。
【0025】図12は、層間変形角がさらに増大してダ
ンパー部の変形が上記設定値を超過する場合のダンパー
部の「変形―せん断力」関係を示している。上記設定値を
超えると、鋼材ダンパー32の剛性が限界点を超えるた
めに塑性変形を開始し、せん断力の抵抗は図示のように
頭打ちとなる。鋼材ダンパー32は、柱、梁に加えられ
ているエネルギーを吸収してK型ブレース30への伝達
応力を頭打ちにするので、K型ブレース30には過大な
応力が加えられることなく、損傷を回避することができ
る。従って、鋼材ダンパー32は、ギャップ34に相当
する幅以上の層間変形角に至る変形においては、柱、梁
から構造要素としてのK型ブレースに伝達するせん断力
が頭打ちとなり、エネルギー吸収機構としても機能して
いる。
【0026】図13〜15には、通常の各種ダンパーを
用いた場合の本発明におけるダンパー部分の「変形―せ
ん断力」関係を示している。図13は、エネルギー吸収
機構として鋼材ダンパーを採用した場合のダンパー部の
「変形―せん断力」関係を示している。本実施の形態の例
では、層間変形角が応力受動遅延機構としてのギャップ
34に相当する層間変形角を超えると、エネルギー吸収
機構は直ちに単独の鋼材ダンパーが備えているほぼ矩形
の「変形―せん断力」特性に従った履歴35を示して、
柱、梁から伝達されるせん断力を吸収して頭打ちとする
ので、構造要素の損傷を回避することに成る。
【0027】図14は、エネルギー吸収機構としてオイ
ルダンパーを採用した場合のダンパー部分の「変形―せ
ん断力」関係を示している。応力受動遅延機構としての
ギャップ34に相当する層間変形角を超えると、エネル
ギー吸収機構は直ちに単独のオイルダンパーが備えてい
る楕円形の「変形―せん断力」特性に従った履歴36を示
し、構造要素としてのK型ブレースに伝達するせん断力
を頭打ちとしている。
【0028】図15は、エネルギー吸収機構として粘弾
性衝撃吸収装置を採用した場合のダンパー部の「変形―
せん断力」関係を示している。応力受動遅延機構として
のギャップ34に相当する層間変形角を超えると、エネ
ルギー吸収機構は直ちに単独の粘弾性衝撃吸収装置が備
えている傾斜した楕円形の「変形―せん断力」特性に従っ
た履歴37を示している。粘弾性衝撃吸収装置の設定形
態としては、梁から吊り下げた鋼材ダンパーの両側に粘
弾性衝撃吸収装置を貼り付けて、K型ブレースの交点等
に設けた突起と当接するように構成してもよい。
【0029】図16は、本発明を耐震壁に適用した実施
の形態を説明するための正面図である。耐震壁38は、
上端中央に窪み39を備えており、柱との間は縁切り状
態に形成している。梁4には鋼材ダンパー32が設けて
あり、窪み39との間にはギャップ34を確保してい
る。上記の構成において、鋼材ダンパーに所定の剛性を
保有させておく場合には、地震等による水平力が作用し
て層間変形角がギャップ34に相当する設定値を超える
と、鋼材ダンパー32は剛性を発揮するので、梁の水平
力は耐震壁38に伝達される。このため、耐震壁38は
剛性を現出することで補強効果を発揮し、せん断耐力を
増強する状態になって、柱、梁のせん断耐力を補強する
機能が発揮される。そして、層間変形角がギャップ34
に相当する設定値を超えて鋼材ダンパーの抵抗力が頭打
ちになる場合には、鋼材ダンパー32はエネルギーを吸
収し、梁の水平力はそれ以上に耐震壁38に伝達されな
い。
【0030】従って、ギャップ34は、前記実施の形態
と同様に、応力受動遅延機構として作動し、耐震壁38
は、応力受動遅延機構を組み込むための構造要素として
位置付けられると同時に、ギャップ幅以上に相当する層
間変形角に至る変形においては、鋼材ダンパー32の剛
性が発揮される場合に、層せん断耐力増強部材として機
能させる。そして、鋼材ダンパー32は、設定値を超え
て鋼材ダンパーの抵抗力が頭打ちになることでエネルギ
ー吸収機構としても機能している。
【0031】上述した層せん断力特性を図17に示す質
点モデルに適用してみると、建物の全層を低い初期剛性
にすることで建物に対する地震力の増大を防止してい
る。地震時には、特定層の柱・梁骨組が、せん断力を受
けて応力受動遅延機構であるギャップで設定した層間変
形角に至ると、鋼材ダンパー等の剛性が発揮されて耐震
壁等が層せん断耐力増強部材としてせん断力を負担して
その層の剛性を高める。このために、せん断力による変
形は特定層から抵抗力の弱い他の層に分散させることに
なる。さらに大きな力が作用する場合には、鋼材ダンパ
ー等の抵抗力が頭打ちになることでエネルギー吸収機構
として機能し、柱、梁等の構造要素に対して過大な層間
変形の発生を阻止する。以上のことから、建物としては
各層の耐力・靱生アップと層間変形角の平準化効果が発
揮され、建物全体で地震入力エネルギーを吸収すること
になって層崩壊を未然に防止できることになる。
【0032】上述したように、本発明による耐震建物
は、柱・梁骨組がせん断力を負担できる安全な範囲であ
る2〜6×10-3rad程度までは層間変形角が生じる
ことを許容している。従って、図18に示すように、本
発明による耐震建物は、K型ブレース等の構造要素50
に応力受動遅延機構及びこれに付加する層せん断耐力増
強部材もしくはエネルギー吸収機構を組み込んだ構成5
1に加えて、層間変形角の範囲で作用するダンパー等の
制震装置52を付加して設置する場合にも各装置の作動
面において良好な協調性が保てるものであり、設計計画
上で有効な自由度もある。
【0033】本発明による耐震建物は、上記した解析的
な層崩壊防止の直接的機能の他に、建物において実際に
遭遇する以下のような事例に対しても有効な機能を発揮
することができる。即ち、実際の建物では、解析モデル
の諸元に対して多くのばらつきを伴っている。例えば、
一考察によると、材料強度の等のばらつきによって部材
強度のばらつきは、耐震壁の剪断強度で8〜12%、柱
の剪断強度で7〜10%程度である。さらに、雑壁のよ
うにモデル化の際に無視されている要因も存在し、各層
の諸元のばらつきは、相対的に弱い層への入力エネルギ
ーの集中を招き、結果的に層崩壊に結びつくことになる
と考えられる。しかし、本発明による耐震建物は、建物
の構造要素に応力受動遅延機構を組み込み、層せん断耐
力増強部材を付加したことによって、相対的に弱い層に
対して保護的に作用するので、ばらつきに対しても極め
て包容的に対応できる架構形式になっている。
【0034】又、地震時における建物の挙動は、作用す
る地震動によって大きく左右される。従って、特定の地
震動に対して構造諸元を最適化しても、他のタイプの地
震動に対しては危険側の構造諸元になっていることも多
い。しかし、本発明による耐震建物は、建物の構造要素
に応力受動遅延機構を組み込み、層せん断耐力増強部材
もしくはエネルギー吸収機構を付加することによって、
地震時に層崩壊に向かっている層をタイムリーに補強し
たり、エネルギーを吸収するように作用するので、どの
ようなタイプの地震動に対しても有効に機能する架構形
式になっている。
【0035】以上のように、本発明による耐震建物は、
入力エネルギーを建物全体で吸収して弱い層の崩壊を暫
時防止していることから、中小の地震に対しては、全く
補修の必要がなく、大地震に対しても構造部材の補修を
必要とする場合が極めて少なく経済的にも有利である。
【0036】以上、本発明について実施の形態に基づい
て詳細に説明してきたが、本発明にによる耐震建物は、
基本的に、建物の構造要素応力受動遅延機構を組み込ん
だり、組み込んだ応力受動遅延機構に層せん断耐力増強
部材もしくはエネルギー吸収機構を付加することを特徴
とするものであり、地震力に対する建物の層崩壊を防止
して応力の分散を図り、建物全体が均等に対応できる構
造を廉価に達成しているものであるから、本発明は上述
した実施の形態に何ら限定されるものでなく、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能であ
ることは当然のことである。
【0037】
【発明の効果】本発明による耐震建物は、基本的に、建
物の構造要素に応力受動遅延機構を組み込んだり、組み
込んだ応力受動遅延機構に層せん断耐力増強部材もしく
はエネルギー吸収機構を付加することを特徴とするもの
であり、具体的には、耐震壁やブレースを対象にして応
力受動遅延機構としては建物の構造要素間のギャップも
しくはギャップ孔を備えるギャップ保持装置を採用する
ことを特徴とし、層せん断耐力増強部材としては各構造
要素であり、エネルギー吸収機構としては各種ダンパー
もしくは粘弾性衝撃吸収装置であり、さらに、応力受動
遅延機構を組み込んだ建物の構造要素を平面計画に合わ
せて建物の高さ方向や平面的に適宜配置することを特徴
としているので、建物に対する地震力の増大を防止し、
各層の靱性を向上させると同時に、建物の層崩壊を防止
して層間変形角の平準化を図り、地震力の入力エネルギ
ーを建物全体で吸収することによって建物の崩壊を防止
している。さらに、構造が簡潔で包容的に構成してある
から、建物の平面計画にフレキシビリテイを確保するこ
とができ、建屋諸元のばらつきや地震動の多様さにも包
括的(ロバスト)に対応できる効果を発揮するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】応力受動遅延機構を組み込んだ本発明による耐
震壁の正面図
【図2】応力受動遅延機構を組み込んだ開口部を有する
耐震壁の正面図
【図3】応力受動遅延機構を組み込んだり他の耐震壁の
正面図
【図4】応力受動遅延機構を組み込んだりK型ブレース
の正面図
【図5】ギャップ保持装置を用いた耐震壁の正面、断
面、詳細断面図
【図6】応力受動遅延機構を組み込んだ連層耐震壁の正
面図
【図7】応力受動遅延機構を高さ方向もしくは平面方向
に組み込んだ耐震建物の正面図
【図8】応力受動遅延機構を組み込んだ耐震建物の「層
間変形角―層せん断力」特性図
【図9】応力受動遅延機構に層せん断耐力増強部材もし
くはエネルギー吸収機構を付加するK型ブレースの正面
【図10】応力受動遅延機構に層せん断耐力増強部材も
しくはエネルギー吸収機構を付加するK型ブレースの作
動状態図
【図11】層せん断耐力増強部材を付加する耐震建物の
「層間変形角―層せん断力」特性図
【図12】エネルギー吸収機構を付加する耐震建物の
「層間変形角―層せん断力」特性図
【図13】エネルギー吸収機構として鋼材ダンパーを付
加する耐震建物の「層間変形角―層せん断力」特性図
【図14】エネルギー吸収機構としてオイルダンパーを
付加する耐震建物の「層間変形角―層せん断力」特性図
【図15】粘弾性衝撃吸収装置を付加する耐震建物の
「層間変形角―層せん断力」特性図
【図16】層せん断耐力増強部材もしくはエネルギー吸
収機構を付加する耐震壁の正面図
【図17】本発明による耐震建物の質点モデル
【図18】応力受動遅延機構等と制震装置を組み込んだ
K型ブレースの正面図
【図19】従来の層崩壊した建物の正面図
【図20】従来の耐震建物の正面図
【図21】地震動入力の振動特性係数図
【図22】従来の耐震建物における「層間変形角―層せ
ん断力」特性図
【図23】従来の耐震建物の質点モデル
【符号の説明】
1 耐震壁(層せん断耐力増強部材) 2 ギャップ(応力受動遅延機構) 3 柱 4 梁 5 開口部 6 開口部側の耐震壁(層せん断耐力増強部材) 7 切断面 8 スラブ 9 鉄板 10 ギャップ(応力受動遅延機構) 11 上壁(層せん断耐力増強部材) 12 下壁(層せん断耐力増強部材) 13 凹凸部分 14 ギャップ(応力受動遅延機構) 15、16 保護用鉄板 17 K型ブレース(層せん断耐力増強部材) 18 隙間 19 ギャップ保持装置(応力受動遅延機構) 20 耐震壁(層せん断耐力増強部材) 21 拘束梁 22 隙間 23 シアキー 24 低降伏剪断ピン 25 シアキー 26 高強度剪断ピン 27 ギャップ孔(応力受動遅延機構) 28 独立壁型の連層耐震壁(層せん断耐力増強部材) 29 柱切断型連層耐震壁(層せん断耐力増強部材) 30 K型ブレース(層せん断耐力増強部材) 31 K型ブレースの交点 32 鋼材ダンパー(層せん断耐力増強部材、エネルギ
ー吸収機構) 33 交点に配置した突起 34 ギャップ(応力受動遅延機構) 35 鋼材ダンパー(エネルギー吸収機構)の「変形―
せん断力」特性図 36 オイルダンパー(エネルギー吸収機構)の「変形
―せん断力」特性図 37 粘弾性衝撃吸収装置(エネルギー吸収機構)の
「変形―せん断力」特性図 38 耐震壁(層せん断耐力増強部材) 39 窪み 40 中高層建物 41 層崩壊 42 腰壁 43 垂れ壁 44 袖壁 45 方立て壁 46 スリット 47 降伏層 50 構成要素 51 応力受動遅延機構等の構成 52 制震装置

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の構造要素に応力受動遅延機構を組
    み込んだことを特徴とする耐震建物。
  2. 【請求項2】 応力受動遅延機構に層せん断耐力増強部
    材を付加することを特徴とする請求項1に記載の耐震建
    物。
  3. 【請求項3】 応力受動遅延機構にエネルギー吸収機構
    を付加することを特徴とする請求項1に記載の耐震建
    物。
  4. 【請求項4】 構造要素が耐震壁であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の耐震建物。
  5. 【請求項5】 構造要素がブレースであることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の耐震建物。
  6. 【請求項6】 応力受動遅延機構がギャップであること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の耐震建
    物。
  7. 【請求項7】 ギャップがテーパー状であることを特徴
    とする請求項6に記載の耐震建物。
  8. 【請求項8】 応力受動遅延機構が低降伏シアキーを備
    えるギャップ保持装置であることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれかに記載の耐震建物。
  9. 【請求項9】 層せん断耐力増強部材が建物の構造要素
    であることを特徴とする請求項2に記載の耐震建物。
  10. 【請求項10】 構造要素が耐震壁であることを特徴と
    する請求項9に記載の耐震建物。
  11. 【請求項11】 構造要素が拘束梁を備えている耐震壁
    であることを特徴とする請求項10に記載の耐震建物。
  12. 【請求項12】 構造要素がブレースであることを特徴
    とする請求項9に記載の耐震建物。
  13. 【請求項13】 エネルギー吸収機構が鋼材ダンパーで
    あることを特徴とする請求項3に記載の耐震建物。
  14. 【請求項14】 エネルギー吸収機構がオイルダンパー
    であることを特徴とする請求項3に記載の耐震建物。
  15. 【請求項15】 エネルギー吸収機構が粘弾性衝撃吸収
    装置であることを特徴とする請求項3に記載の耐震建
    物。
  16. 【請求項16】 応力受動遅延機構を組み込んだ構造要
    素を建物の高さ方向に連続的に配置することを特徴とす
    る請求項1に記載の耐震建物。
  17. 【請求項17】 応力受動遅延機構を組み込んだ構造要
    素を建物の設計計画に対応させて平面上の所望位置に適
    宜配置することを特徴とする請求項1に記載の耐震建
    物。
JP05279899A 1998-04-27 1999-03-01 耐震建物 Expired - Fee Related JP3800476B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05279899A JP3800476B2 (ja) 1998-04-27 1999-03-01 耐震建物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-116312 1998-04-27
JP11631298 1998-04-27
JP05279899A JP3800476B2 (ja) 1998-04-27 1999-03-01 耐震建物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000017887A true JP2000017887A (ja) 2000-01-18
JP3800476B2 JP3800476B2 (ja) 2006-07-26

Family

ID=26393466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05279899A Expired - Fee Related JP3800476B2 (ja) 1998-04-27 1999-03-01 耐震建物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3800476B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015203246A (ja) * 2014-04-15 2015-11-16 株式会社グレイプ 補強構造及び建物
JP2017057660A (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 株式会社エム・テック 耐震・制震構造
JP2017115427A (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 大成建設株式会社 制震間柱構造
JP2018076735A (ja) * 2016-11-11 2018-05-17 株式会社グレイプ 建物の倒壊防止構造
CN108756411A (zh) * 2018-05-30 2018-11-06 长江大学 树状柱的偏心支撑结构

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106592805B (zh) * 2016-12-30 2022-08-09 上海建工集团股份有限公司 一种滑移剪切软钢阻尼器及其本构模型的建模方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015203246A (ja) * 2014-04-15 2015-11-16 株式会社グレイプ 補強構造及び建物
JP2017057660A (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 株式会社エム・テック 耐震・制震構造
JP2017115427A (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 大成建設株式会社 制震間柱構造
JP2018076735A (ja) * 2016-11-11 2018-05-17 株式会社グレイプ 建物の倒壊防止構造
CN108756411A (zh) * 2018-05-30 2018-11-06 长江大学 树状柱的偏心支撑结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP3800476B2 (ja) 2006-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1948878B1 (en) Structure with increased damping by means of fork configuration dampers
KR100635098B1 (ko) 희생수단를 이용한 교량 내진 보호장치
JP4737056B2 (ja) ダンパー装置、ダンパー装置の設計方法、制振構造、制振方法
TW202138660A (zh) 具有鎖位的雙相減震建築連接元件
JP2011042974A (ja) 振動制御装置、振動制御装置を備えた構造物、耐震装置及び耐震装置を備えた構造物
KR101425444B1 (ko) 면외좌굴 방지 접합부를 구비한 가새형 제진 시스템
JP2001227192A (ja) 軸降伏型弾塑性履歴ブレースと制振鉄骨構造物
JP2000017887A (ja) 耐震建物
JP2010001700A (ja) 制震ダンパー
JP4391335B2 (ja) 既存建物の中間免震構造
JPH09296625A (ja) 耐震構造を有する建築構造物
JP2002309670A (ja) 複合制振ブレース
JP2602888Y2 (ja) 弾塑性ダンパー
JP3772245B2 (ja) 複合型ダンパーによる制振架構
JPH11200659A (ja) 免震構造物
JP4277649B2 (ja) 複合ダンパーおよび柱梁構造物
JP4547979B2 (ja) 制振間柱
JP6976653B2 (ja) 耐軸力部材
KR102209624B1 (ko) 내진보강 구조체
JP4187230B2 (ja) 間柱タイプの制振装置
JPH10280725A (ja) 制振躯体構造
JP3671311B2 (ja) 既存建築物の制振補強構造
JP2008297727A (ja) 既存建物の耐震補強構造
JP4282199B2 (ja) 制振ダンパ装置
JP4312026B2 (ja) 支承サイドブロック

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040712

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050830

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060420

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051026

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140512

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees