JP2000016936A - ロキソプロフェン・ナトリウム含有固形製剤 - Google Patents
ロキソプロフェン・ナトリウム含有固形製剤Info
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Abstract
着性を簡易な方法で低減して製剤化を容易にし、且つ製
剤化後において製剤自体が吸湿しにくく、錠剤硬度の経
時変化が少ないロキソプロフェン・ナトリウム含有固形
製剤を提供すること。 【解決手段】 ロキソプロフェン・ナトリウムと、糖類
と、セルロース系製剤原料とを含むロキソプロフェン・
ナトリウム含有固形製剤である。ロキソプロフェン・ナ
トリウムと糖類を含む粒状物に、セルロース系製剤原料
を含有する溶液を噴霧し、乾燥して得られる。
Description
・ナトリウム含有固形製剤に係り、更に詳細には、ロキ
ソプロフェン・ナトリウムの有する強付着性を簡易な方
法で低減し、且つ製剤後における安定性に優れるロキソ
プロフェン・ナトリウム含有固形製剤に関する。
又は結晶性の粉末で、薬物同士の付着性が強いだけでな
く、機器や容器に対する付着性も強いため、従来から、
ロキソプロフェン・ナトリウム含有製剤を製造する場合
には、特に配慮した処方による特別な製剤技術を用いな
ければ、製剤化が困難であるという問題がある。
しては、例えば、ステアリン酸マグネシウムのような滑
沢剤を大量に使用する方法や薬物を含む粒子をコーティ
ングする等の方法が考えられる。ところが、ロキソプロ
フェン・ナトリウムに滑沢剤を大量に使用すると、その
製剤の崩壊性や溶出性、更には、生物学的利用能を損
い、錠剤とした場合には、その硬度が著しく低下してし
まうという欠点を生ずる。また、薬物を含む粒子をコー
ティングする等の方法では、溶媒の使用やコーティング
工程の追加等により製剤費用が高くなり、使用するコー
ティング剤によっては、生物学的利用能も低下してしま
うことがあった。
決する技術としては、例えば、特公平7−74153号
公報、特開平9−169641号公報、特開平9−25
5569号公報に記載の技術が挙げられる。
材の総吸水能を1.7以上、好ましくは、2.0以上で
あるロキソプロフェン・ナトリウム製剤が開示されてい
る。また、特開平9−169641号公報には、ロキソ
プロフェン・ナトリウムと高粘度ヒドロキシプロピルセ
ルロース、軽質無水ケイ酸及びステアリン酸マグネシウ
ム等を含み、その総吸水能が1.4以上1.7未満であ
るロキソプロフェン・ナトリウム製剤が開示されてい
る。更に、特開平9−255569号公報には、(a)
ロキソプロフェン・ナトリウム、(b)乳糖及び/又は
トウモロシ澱粉である充填剤、(c)低置換度ヒドロキ
シプロピルセルロース、(d)ステアリン酸マグネシウ
ムである滑沢剤、(e)三二酸化鉄からなり、製剤全重
量に対して、無水ロキソプロフェン・ナトリウムを20
%含有するロキソプロフェン・ナトリウム含有錠剤製剤
が開示されている。
者が、このような従来のロキソプロフェン・ナトリウム
含有製剤について種々検討を加えた結果、製剤化後に製
剤自体が吸湿し易く、錠剤硬度の維持が難しいなど、安
定性の面が未だ十分とは言えないという知見を得た。
基づいてなされたものであり、その目的とするところ
は、ロキソプロフェン・ナトリウムの有する強付着性を
簡易な方法で低減して製剤化を容易にし、且つ製剤化後
において製剤自体が吸湿しにくく、錠剤硬度の経時変化
が少ないロキソプロフェン・ナトリウム含有固形製剤を
提供することにある。
達成すべく鋭意研究を重ねた結果、所定のセルロース系
製剤原料用いた特定処理を行うことにより、上記目的が
達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
ウム含有固形製剤は、ロキソプロフェン・ナトリウム
と、糖類と、セルロース系製剤原料とを含むロキソプロ
フェン・ナトリウム含有固形製剤であって、上記ロキソ
プロフェン・ナトリウムと糖類を含む粒状物に、上記セ
ルロース系製剤原料を含有する溶液を噴霧し、乾燥して
得られることを特徴とする。
ス系製剤原料が、低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
ス、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース及び
カルボキシメチルセルロースカルシウムから成る群より
選ばれた少なくとも1種のものであり、上記噴霧溶液の
溶媒が水及び/又はアルコール類であることを特徴とす
る。
ウム含有錠剤は、上述の如きロキソプロフェン・ナトリ
ウム含有固形製剤のうちの粒状製剤を打錠して成ること
を特徴とする。
溶液を、ロキソプロフェン・ナトリウムや乳糖を含む粒
状物に噴霧し、乾燥することにした。従って、ロキソプ
ロフェン・ナトリウムを含む造粒物は、セルロース系製
剤原料で被覆されることになる。かかる被覆によって、
上記粒状物に含まれるロキソプロフェン・ナトリウムの
吸湿性が抑制されるので、粒状物相互の付着のみなら
ず、打錠時における成形器具や装置等への粒状物の付着
が防止される。
・ナトリウム含有固形製剤について詳細に説明する。上
述の如く、本発明のロキソプロフェン・ナトリウム含有
固形製剤は、ロキソプロフェン・ナトリウムと、糖類
と、セルロース系製剤原料とを含む固形製剤である。
は、化学名:2−[4−(2−オキソシクロペンタン−
1−イルメチル)フェニル]プロピオン酸ナトリウム塩
であり、フェニルプロピオン酸系の非ステロイド性の鎮
痛・抗炎症剤で、慢性関節リウマチ、変形性関節症及び
腰痛症等の治療に使用される。
錠剤及びカプセル剤などの固形状をなす全ての薬剤を意
味するものとする。
形剤として機能する。中性の糖類であることが好まし
く、例えば、D−マンニトール、白糖及び乳糖等を挙げ
ることができるが、これらのうちでも乳糖を特に好まし
く用いることができる。また、添加する乳糖の平均粒径
は、30〜100μmであることが好ましく、40〜1
00μmであることが更に好ましい。平均粒径がこの範
囲を逸脱すると、放出性に影響が出ることがあり、好ま
しくない。
形製剤において崩壊剤や結合剤としても機能するが、最
も重要な機能は、ロキソプロフェン・ナトリウムやこれ
を含有する粒状物を被覆する機能である。
置換度ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロー
ス、カルボキシメチルセルロース(CMC)又はカルボ
キシメチルセルロースカルシウム(CMCカルシウム)
及びこれらの任意の混合物を例示できる。
は、日本薬局方に製剤原料として収載されているセルロ
ース誘導体であり、固形製剤の結合剤兼崩壊剤として広
く用いられている。顆粒剤の圧縮法による造粒や直打法
などの幅広い分野に適用され、キャッピング防止、摩損
防止、崩壊性の向上及び薬物の溶出改善などに役立つ
他、カプセル剤の充填時の粉体流動性の改善などにも利
用されている。市販品としては、粉末状の低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロース[商品名LH−21](信越
化学(株)製)等が挙げられる。
剤原料として収載されているセルロースの結晶部分であ
り、結合剤、崩壊剤及び滑沢剤の三者を兼ね備えた賦形
剤として汎用されている。水中でその結合が破壊して速
やかに崩壊するなどの理由により、直接打錠用賦形剤と
して優れている。
(日本薬局方には、「カルメロール」の名称で記載され
ている。)は、日本薬局方に製剤原料として収載されて
いるセルロースの多価カルボキシメチルエーテルであ
り、成型性、崩壊性、供給性、安定性及び吸着性を持
ち、基体セルロース粒子間相互の絡み合いによる弾性変
形により、圧縮成型性に優れているので、キャッピング
やスティッキングが防止される。CMCを配合した固形
製剤マトリックスは、水中で速やかに崩壊して一次粒子
に拡散するので、主薬の利用性を高め、臼への充填性が
良く、圧縮成型後は薬剤が杵面に付着しないという利点
を有する。
ルメロールカルシウム」の名称で記載されている。)
は、日本薬局方に製剤原料として収載されているセルロ
ースの誘導体であり、セルロースの水中での膨潤性を高
めるために、極性基のカルボキシメチル化を行い、中性
域近くでの吸湿性や安定性を良好にすべく、カルシウム
塩とされたものである。一般には、錠剤、顆粒剤、固形
又は粒状食品などの消化管中での崩壊、分散及び溶解を
速める目的で広く用いられ、主薬の溶出を促進し、バイ
オアベイラビリティを高める機能を有する。
ェン・ナトリウムと糖類を含む粒状物に、上記セルロー
ス系製剤原料を含有する溶液を噴霧し、乾燥して得られ
るものである。ここで、上記粒状物は、ロキソプロフェ
ン・ナトリウムと糖類を混合し、造粒することによって
得られ、造粒法は特に限定されるものではなく、いわゆ
る乾式造粒及び湿式造粒のいずれでもよいが、流動層造
粒乾燥機による造粒を好ましく適用できる。この粒状物
の粒径は、特に限定されるものではないが、代表的に数
μm〜1000μmとすることが好ましい。
リウム及び糖類以外にも医薬品としての特性を損なわな
い限り各種添加剤を加えることが可能であり、例えば、
三二酸化鉄のような着色剤を配合してもよい。この三二
酸化鉄は、極微量添加されるものであり、本発明の効果
に大きな影響を及ぼすものではない。また特に、上記粒
状物には、賦形剤及び崩壊剤としての機能から、上述の
セルロース系製剤原料を添加することが好ましく、この
場合、添加するセルロース系製剤原料は、後に噴霧する
セルロース系製剤原料と同一種でも、異種でもよく、具
体的には、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを添
加して粒状物を得、その後に結晶セルロースを噴霧して
もよい。
る溶液(以下、「噴霧溶液」という。)は、上述のセル
ロース系製剤原料を溶媒たる水及び/又はアルコール類
に添加・攪拌することによって得られ、この際、当該セ
ルロース系製剤は当該溶媒中に分散・膨潤した状態にな
っている。噴霧溶液の溶媒として使用可能なアルコール
類は、特に限定されず、メタノール、エタノール及びイ
ソプロピルアルコール等であるが、この固形製剤の医薬
品としての性質上、エタノールが最も良い。
るセルロース系製剤原料の分散状態などに応じて変動す
るが、ノズル等の噴霧器を用いて噴霧を行う関係上、1
〜200cPに調整することが好ましく、1cP未満で
は、着色剤等が液搬送時に残留するおそれがあり、20
0cPを超えると、ノズル及び液搬送時に液の固着が起
こり易くなって噴霧に影響がでることがあり、好ましく
ない。
げると、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは、水
に対して膨潤し、その好適粘度は50〜180cPであ
り、エタノールに対しては分散し、その好適粘度は1〜
40cPである。結晶セルロースは、水及びエタノール
の双方について分散し、その好適粘度は水では1〜60
cP、エタノールでは1〜120cPである。また、C
MCは、水に対して膨潤し、その好適粘度は1〜50c
Pであり、エタノールに対しては分散し、その好適粘度
は1〜70cPである。更に、CMCカルシウムも、水
に対して膨潤し、その好適粘度は1〜80cPであり、
エタノールに対しては分散し、その好適粘度は1〜10
cPである。
剤原料の平均粒径は、50μm以下に制御することが好
ましく、平均粒径が50μmを超えると、分散状態が不
良になったり、噴霧時にノズルが詰まることがあり、好
ましくない。
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを用いる場合、
上記ロキソプロフェン・ナトリウムや糖類を含有する粒
状物100重量部に対し、低置換度ヒドロキシプロピル
セルロースが6〜10重量部の割合になる量とすること
が好ましい。同様に、上記粒状物100重量部に対し、
結晶セルロースが4〜10重量部、CMCが6〜10重
量部、又はCMCカルシウムが6〜10重量部の割合に
なる量を、それぞれの場合の噴霧量とすることが好まし
い。噴霧量が、上述の範囲を逸脱すると、放出性に影響
が出ることがあり、噴霧量が少なすぎるとスティッキン
グ、多すぎるとノズルの詰まりが起こり易くなるなど、
作業効率上も好ましくない。
・ナトリウム等を含有する粒状物に、上記セルロース系
製剤原料を含有する噴霧溶液を噴霧し、次いで、乾燥
し、所要に応じて整粒することにより、ロキソプロフェ
ン・ナトリウムの有する吸湿性や強付着性が、噴霧した
セルロース系製剤原料に起因する被覆によって低減され
た所望の固形製剤を得ることができる。
ことができ、具体的には、送風乾燥機や流動層造粒乾燥
機を用いて、減圧乾燥、高温乾燥及び真空乾燥などを行
えばよく、代表的には、40〜80℃で送風乾燥すれば
よい。
て行うことができ、これによって、本固形製剤(この場
合、粒状製剤)の粒径は、代表的に数μm〜1000μ
mに調整される。なお、この粒径は、剤型や患者等に応
じて適宜変更することができるが、通常、散剤では数μ
m〜500μm、顆粒剤では、350μm〜1400μ
m、カプセル剤では、数μm〜500μmとすることが
好ましい。このように、この粒状製剤は、そのままでも
服用可能であるが、以下に説明するロキソプロフェン・
ナトリウム含有錠剤の原料〜前駆体としても用いること
ができる。
て説明する。この錠剤は、上述のようにして得られた固
形製剤のうちの粒状製剤、特に粒径が数μm〜1000
μmの粒状製剤に、滑沢剤を添加して混合し、この混合
物を常法に従って打錠することによって得ることができ
る。ここで、滑沢剤は、特に限定されるものではなく、
従来公知の滑沢剤を用いることができるが、具体的に
は、ステアリン酸マグネシウムやステアリン酸カルシウ
ムを用いることができる。
粒径や打錠圧、用いる滑沢剤の種類などに応じて適宜選
定することができるが、ステアリン酸マグネシウムを用
いる場合には、当該粒状製剤の0.5〜3重量%とする
ことが好ましい。この範囲を逸脱すると、錠剤の崩壊性
や溶出性等を損うことがあるため、好ましくない。
どの公知の打錠機で行うことができ、代表的に打錠圧
は、2900N〜14000Nである。
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
ム68.1g、乳糖91.1g、低置換度ヒドロキシプ
ロピルセルロース5.4g及び三二酸化鉄0.1gを流
動層造粒乾燥機で混合・造粒した後、乾燥し、ロキソプ
ロフェン・ナトリウム含有粒状物を得た。一方、低置換
度ヒドロキシプロピルセルロース12.6g(ロキソプ
ロフェン・ナトリウム含有粒状物100重量部に対して
7.7重量部)を精製水中に膨潤させた噴霧溶液を調製
した。
内で上記ロキソプロフェン・ナトリウム含有粒状物に噴
霧して乾燥した後、篩い分けして製粒し、セルロース被
覆粒状物である本例のロキソプロフェン・ナトリウム含
有粒状製剤を得た。得られた粒状製剤に、ステアリン酸
マグネシウムを2.7gを混合し、8.0mmφの杵を
用いてロータリー打錠機で打錠し、本例のロキソプロフ
ェン・ナトリウム含有錠剤を得た。1錠当たりの処方を
表1に示す。なお、上記打錠時に杵付着が発生すること
はなく、良好な付着抑制性を示した。
平7−74153号公報や特開平9−169641号公
報に記載されており、無水物としてのロキソプロフェン
・ナトリウム1g当たりの製剤全体の吸水量を示すもの
であり、具体的には、次式によって定義される。
は、湿式造粒時の造粒に適した含水練合状態をいい、本
発明で使用する粉末基剤についてのai値は、以下の通
りである。
能を測定したところ、0.87であった。この結果及び
適用したai値を表1に併記する。この結果から、本例
の錠剤の総吸水能は、上記各公報に記載のロキソプロフ
ェン・ナトリウム製剤の総吸水能から大きくかけ離れて
おり、著しく小さいことが分かる。なお、かかる総吸水
能の小ささから、本発明のロキソプロフェン・ナトリウ
ム含有固形製剤は、乾燥が極めて容易である。
セルロースの粒状物製造のための添加量を3.6g、噴
霧溶液中の含有量を14.4g(粒状物100重量部に
対して8.8重量部)とした以外は、実施例1と同様の
操作を繰り返し、粒状製剤を経て、本例のロキソプロフ
ェン・ナトリウム含有錠剤を得た。打錠時に杵付着は発
生せず、総吸水能は、0.87であった。
セルロースの粒状物製造ための添加量を1.8g、噴霧
溶液中の含有量を16.2g(粒状物100重量部に対
して10.0重量部)とした以外は、実施例1と同様の
操作を繰り返し、粒状製剤を経て、本例のロキソプロフ
ェン・ナトリウム含有錠剤を得た。打錠時に杵付着は発
生せず、総吸水能は、0.87であった。
セルロースの代わりに結晶セルロースを用い、粒状物製
造ための添加量を9g、噴霧溶液中の含有量を9g(粒
状物100重量部に対して5.3重量部)とした以外
は、実施例1と同様の操作を繰り返し、粒状製剤を経
て、本例のロキソプロフェン・ナトリウム含有錠剤を得
た。本錠剤1錠の処方、ai値及び総吸水能を表2に示
す。打錠時に杵付着は発生しなかった。
ための添加量を5.4g、噴霧溶液中の含有量を12.
6g(粒状物100重量部に対して7.7重量部)とし
た以外は、実施例4と同様の操作を繰り返し、粒状製剤
を経て、本例のロキソプロフェン・ナトリウム含有錠剤
を得た。打錠時に杵付着は発生せず、総吸水能は、0.
57であった。
ための添加量を1.8g、噴霧溶液中の含有量を16.
2g(粒状物100重量部に対して10.0重量部)と
した以外は、実施例4と同様の操作を繰り返し、粒状製
剤を経て、本例のロキソプロフェン・ナトリウム含有錠
剤を得た。打錠時に杵付着は発生せず、総吸水能は、
0.57であった。
セルロースの代わりにCMCを用い、粒状物製造ための
添加量を5.4g、噴霧溶液中の含有量を12.6g
(粒状物100重量部に対して7.7重量部)とした以
外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、粒状製剤を経
て、本例のロキソプロフェン・ナトリウム含有錠剤を得
た。本錠剤1錠の処方、ai値及び総吸水能を表3に示
す。打錠時に杵付着は発生しなかった。
加量を3.6g、噴霧溶液中の含有量を14.4g(粒
状物100重量部に対して8.8重量部)とした以外
は、実施例7と同様の操作を繰り返し、粒状製剤を経
て、本例のロキソプロフェン・ナトリウム含有錠剤を得
た。打錠時に杵付着は発生せず、総吸水能は、0.87
であった。
加量を1.8g、噴霧溶液中の含有量を16.2g(粒
状物100重量部に対して10.0重量部)とした以外
は、実施例7と同様の操作を繰り返し、粒状製剤を経
て、本例のロキソプロフェン・ナトリウム含有錠剤を得
た。打錠時に杵付着は発生せず、総吸水能は、0.87
であった。
ルセルロースの代わりにCMCカルシウムを用い、粒状
物製造ための添加量を12.6g、噴霧溶液中の含有量
を5.4g(粒状物100重量部に対して3.1重量
部)とした以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、
粒状製剤を経て、本例のロキソプロフェン・ナトリウム
含有錠剤を得た。本錠剤1錠の処方、ai値及び総吸水
能を表4に示す。打錠時に若干の杵付着が発生した。
製造ための添加量を3.6g、噴霧溶液中の含有量を1
4.4g(粒状物100重量部に対して8.8重量部)
とした以外は、実施例10と同様の操作を繰り返し、粒
状製剤を経て、本例のロキソプロフェン・ナトリウム含
有錠剤を得た。打錠時に杵付着は発生せず、総吸水能
は、0.87であった。
製造ための添加量を1.8g、噴霧溶液中の含有量を1
6.2g(粒状物100重量部に対して10.0重量
部)とした以外は、実施例10と同様の操作を繰り返
し、粒状製剤を経て、本例のロキソプロフェン・ナトリ
ウム含有錠剤を得た。打錠時に杵付着は発生せず、総吸
水能は、0.87であった。
ば、所定のセルロース系製剤原料用いた特定処理を行う
こととしたため、ロキソプロフェン・ナトリウムの有す
る強付着性を簡易な方法で低減して製剤化を容易にし、
且つ製剤化後において製剤自体が吸湿しにくく、錠剤硬
度の経時変化が少ないロキソプロフェン・ナトリウム含
有固形製剤を提供することができる。
Claims (8)
- 【請求項1】 ロキソプロフェン・ナトリウムと、糖類
と、セルロース系製剤原料とを含むロキソプロフェン・
ナトリウム含有固形製剤であって、 上記ロキソプロフェン・ナトリウムと糖類を含む粒状物
に、上記セルロース系製剤原料を含有する溶液を噴霧
し、乾燥して得られることを特徴とするロキソプロフェ
ン・ナトリウム含有固形製剤。 - 【請求項2】 上記セルロース系製剤原料が、低置換度
ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、カル
ボキシメチルセルロース及びカルボキシメチルセルロー
スカルシウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の
ものであることを特徴とする請求項1記載のロキソプロ
フェン・ナトリウム含有固形製剤。 - 【請求項3】 上記噴霧溶液の溶媒が、水及び/又はア
ルコール類であることを特徴とする請求項1又は2記載
のロキソプロフェン・ナトリウム含有固形製剤。 - 【請求項4】 上記噴霧溶液の粘度が、1〜200cP
であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの
項に記載に記載のロキソプロフェン・ナトリウム含有固
形製剤。 - 【請求項5】 上記噴霧溶液に含まれるセルロース系製
剤原料の粒径が、100μm以下であることを特徴とす
る請求項1〜4のいずれか1つの項に記載のロキソプロ
フェン・ナトリウム固形製剤。 - 【請求項6】 上記粒状物がセルロース系製剤原料を含
有し、このセルロース系製剤原料が上記噴霧溶液に含ま
れるセルロース系製剤原料と同一又は異なるものである
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記
載のロキソプロフェン・ナトリウム含有固形製剤。 - 【請求項7】 上記粒状物100重量部に対し、上記セ
ルロース系製剤原料として、低置換度ヒドロキシプロピ
ルセルロース6〜10重量部、結晶セルロース4〜10
重量部、カルボキシメチルセルロース6〜10重量部又
はカルボキシメチルセルロースカルシウム6〜10重量
部を噴霧することを特徴とする請求項1〜6のいずれか
1つの項に記載のロキソプロフェン・ナトリウム含有固
形製剤。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1つの項に記載
の固形製剤のうちの粒状製剤を打錠して成ることを特徴
とするロキソプロフェン・ナトリウム含有錠剤。
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JP19813698A JP4293572B2 (ja) | 1998-06-30 | 1998-06-30 | ロキソプロフェン・ナトリウム含有錠剤 |
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