JP2000016839A - 透明導電性酸化物薄膜の形成方法及びこの装置 - Google Patents

透明導電性酸化物薄膜の形成方法及びこの装置

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JP2000016839A
JP2000016839A JP10187870A JP18787098A JP2000016839A JP 2000016839 A JP2000016839 A JP 2000016839A JP 10187870 A JP10187870 A JP 10187870A JP 18787098 A JP18787098 A JP 18787098A JP 2000016839 A JP2000016839 A JP 2000016839A
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thin film
conductive oxide
transparent conductive
deposition
metal crucible
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JP10187870A
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Yasuyoshi Yamada
泰美 山田
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラズマアシスト蒸着法において高出力の電子
ビーム照射で、速くかつ安定な蒸着レートにて成膜を可
能にする透明導電性酸化物薄膜の形成方法。 【解決手段】導電性を有する酸化物の蒸着物質20を電
子ビームにより蒸発させ基板10に透明導電性酸化物薄
膜を形成する方法であって、その蒸着物質20をセラミ
ック絶縁板90を用いて接地面から電気的に絶縁させる
ことで、高出力電子ビームにおいて高速でありかつ安定
した蒸着ができる透明導電性酸化物薄膜の形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に液晶ディスプ
レイなどの透明電極として利用されている透明導電性酸
化物薄膜の形成方法及びこの装置に関する。
【0002】
【従来の技術】透明導電性酸化物薄膜の形成方法として
従来真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法が用いら
れてきた。
【0003】工業的に透明導電性酸化物薄膜の量産化に
向け、蒸着物質に対し電子ビームより高出力を印加する
ほど蒸着レートが向上できる真空蒸着法による成膜がも
っとも高効率であると考えられる。その真空蒸着法の中
でも蒸着物質と基板との間にプラズマを発生させ、蒸発
粒子をプラズマ中に通過させて成膜するプラズマアシス
ト蒸着法は低抵抗の透明導電性酸化物薄膜をより速い蒸
着レートで成膜できることで知られている。
【0004】導電性を有する多くの酸化物の蒸着物質
は、電子ビームに照射されることにより脱酸化が生じ絶
縁性亜酸化物となる。そのため蒸着源となるるつぽに収
納された蒸着物質の表面に薄い絶縁層が生じる。従来の
蒸着装置ではるつぼは接地されているため、電子ビーム
から照射された電子は導電性を有する蒸着物質を通じて
るつぼへと導かれる。そのため,るつぽに収納された蒸
着物質へ照射される電子ビームが高出力になるにしたが
い、その絶縁層は絶縁破壊を生じ易くなり、ひいては異
常放電が発生するようになる。これより蒸着レートは非
常に不安定になり、安定な成膜ができなくなる。したが
って電子ビーム出力の増加には限界があり、蒸着レート
の向上は困難になるという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる課題を
解決するためのものであり、プラズマアシスト蒸着法に
おいて高出力の電子ビーム照射で、速くかつ安定な蒸着
レートにて成膜を可能にする透明導電性酸化物薄膜の形
成方法及びこの装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項1記載の本発明は、導電性を有する酸
化物の蒸着物質を電子ビームにより蒸発させ透明導電性
酸化物薄膜を形成する方法であって、その蒸着物質を接
地面から電気的に絶縁させることで、高出力電子ビーム
において高速でありかつ安定した蒸着ができることを特
徴とした透明導電性酸化物薄膜の形成方法である。
【0007】また、請求項2記載の本発明は、真空チャ
ンバー内に電子銃、金属製るつぼ、Rfコイルを有する
プラズマアシスト蒸着装置であって、蒸着物質を収納す
る金属性るつぼをセラミック絶縁板で絶縁させたことを
特徴とする透明導電性酸化物の形成装置である。
【0008】つまり、導電性酸化物からなる蒸着物質を
電子ビームで蒸発させて薄膜を形成する方法において、
前記蒸着物質を接地面から絶縁させ成膜することとし
た。蒸着物質を接地面から電気的に絶縁させた理由は、
照射された電子ビームからの電子がるつぼへ導かれるた
めに生じる蒸着物質表面の絶縁層の絶縁破壊を抑制する
ためである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面を用い
て詳細に説明する。図1は本発明一実施例として本発明
の透明導電薄膜形成のための装置を示す概略構成図であ
る。この透明導電薄膜の形成方法は図1のようなプラズ
マアシスト蒸着装置(100)を用いて行うもので、こ
のプラズマアシスト蒸着装置(100)のチヤンバー
(50)内には蒸着物質(20)を収納する金属製るつ
ぼ(30)とその下に設置されたセラミックス絶縁板
(90)、蒸着物質に照射して蒸発させる電子銃(8
0)、基板(10)を保持する基板ホルダー(60)、
酸素ガスを導入するガス導入口(70)およびるつぼ
(30)とプラスチック基板の間に設けれたRfコイル
(40)から構成されている。
【0010】上記プラズマアシスト蒸着装置(100)
を用いて、本発明の透明導電薄膜の形成は、まず1×1
-3Pa以下としたチヤンバー(50)内に設置されて
いる金属製るつぽ(30)内に収納された金属酸化物か
らなる蒸着物質(20)を電子銃(80)から照射され
る電子ビームで蒸発させた。金属製るつぼ(30)下に
設置されているセラミックス絶縁板(90)により、そ
の金属製るつぼ(30)に収納された蒸着物質(20)
は接地面から電気的に絶縁されている。その金属製るつ
ぼ(30)より蒸発させた蒸発粒子(22)が、前記蒸
着物質(20)と基板(10)との間にガス導入ロ(7
0)から導入された酸素プラズマ領域中を通過して、基
板ホルダー(60)に保持された基板(10)上に薄膜
を形成することを特徴とするものである。
【0011】
【実施例】次に実施例を、さらに具体的に説明する。ま
ず図1に示すように、厚さ100μmのポリエステルフ
ィルムをプラズマアシスト蒸着装置(100)内上部の
基板ホルダー(60)に保持した。ついでるつぽ(3
0)に蒸着物質(20)としてIn2 3 −SnO2
子(SnO2 5重量%)を収納した。
【0012】<成膜条件> (1)成膜真空度:5×10-2Pa。 (2)電子ビーム出力:電圧−6000V、電流−80
mAから140mAまで変化調整。 (3)Rfコイル印可出力:500W。 (4)導入ガス流量:50 sccm。
【0013】また比較として、図1のプラズマアシスト
蒸着装置(100)内の金属製るつぼ(30)下に設置
されたセラミックス絶縁板(90)を取り除いた他は上
記成膜条件と同様にして従来法による装置(図2)によ
り成膜を行った。尚、上述の図1と同じ構成については
同一符号を付している。
【0014】図3は、図1の上記成膜装置に示したよう
にるつぼ(30)下にセラミックス絶縁板(90)を設
置し成膜した場合と図2の上記成膜装置に示したように
るつぽ(30)下にセラミックス絶縁板(90)を設置
せず成膜した場合の、電子ビーム電流に対する薄膜の蒸
着レートの変化を示したものである。ここで、蒸着レー
トは水晶振動子を利用した膜厚モニターにより30秒ご
とに5点計測し、蒸着レートの変動誤差を算出した。
【0015】図3に示したように、図1の本発明の成膜
装置では電子ビーム電流が増加するにしたがい蒸着レー
トは指数関数的に増加し、また蒸着レートも安定してい
た。一方、図2 の従来の成膜装置では電子ビーム電流が
増加するにしたがい蒸着レートは増加するが、電子ビー
ム電流が120mA以上での蒸着レートは図1の成膜装
置でのそれに比べ非常に不安定であった。
【0016】
【発明の効果】以上のべた通り本発明の透明導電薄膜の
形成方法によれば、蒸着物質を接地面から電気的に絶縁
することで、高出力の電子ビームを照射しても蒸着レー
トが安定しており、従来より高速な透明導電薄膜の形成
が可能となり、真空蒸着法における透明導電性酸化物薄
膜の量産化の実現が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として、透明導電薄膜形成の
ための装置を示す概略構成図である。
【図2】従来法によるプラズマアシスト蒸着装置を示す
概略構成図である。
【図3】電子ビーム電流に対する薄膜の蒸着レートの変
化を示すグラフである。
【符号の説明】
10…基板 20…蒸着物質 22…蒸発粒子 30…金属製るつぽ 40…Rfコイル 50…真空チヤンバー 60…基板ホルダー 70…ガス導入ロ 80…電子銃 90…セラミックス絶縁板 100…プラズマアシスト蒸着装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性を有する酸化物の蒸着物質を電子ビ
    ームにより蒸発させ透明導電性酸化物薄膜を形成する方
    法であって、その蒸着物質を接地面から電気的に絶縁さ
    せることで、高出力電子ビームにおいて高速でありかつ
    安定した蒸着ができることを特徴とした透明導電性酸化
    物薄膜の形成方法。
  2. 【請求項2】真空チャンバー内に電子銃、金属製るつ
    ぼ、Rfコイルを有するプラズマアシスト蒸着装置であ
    って、蒸着物質を収納する金属性るつぼをセラミック絶
    縁板で絶縁させたことを特徴とする透明導電性酸化物の
    形成装置。
JP10187870A 1998-07-02 1998-07-02 透明導電性酸化物薄膜の形成方法及びこの装置 Pending JP2000016839A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1978575A2 (en) * 2007-04-05 2008-10-08 Samsung SDI Co., Ltd. Organic light-emitting device including transparent conducting oxide layer as cathode and method of manufacturing the same
KR101025932B1 (ko) * 2008-10-06 2011-03-30 김용환 전자빔 후처리를 이용한 투명성 산화 전극 제조 방법

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JP2008258157A (ja) * 2007-04-05 2008-10-23 Samsung Sdi Co Ltd 透明伝導性酸化膜のカソードを備える有機電界発光素子及びその製造方法
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