JP2000016629A - ベルト駆動装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

ベルト駆動装置及びこれを備えた画像形成装置

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JP2000016629A
JP2000016629A JP10183529A JP18352998A JP2000016629A JP 2000016629 A JP2000016629 A JP 2000016629A JP 10183529 A JP10183529 A JP 10183529A JP 18352998 A JP18352998 A JP 18352998A JP 2000016629 A JP2000016629 A JP 2000016629A
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進 木林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無端ベルトの幅方向の位置変動を修正するに
あたり、無端ベルトのエッジ形状が変化すると、無端ベ
ルトの位置変動を的確に修正できなくなる。 【解決手段】 ステアリング制御における修正誤差Wsd
(r)が許容誤差Wcを超えたときに、エッジセンサに
よるベルトエッジ位置の検出データを基に無端ベルトの
エッジ形状をチェックし、該チェックしたエッジ形状に
対し、記憶部に記憶されているエッジ形状データの適不
適を判断するエッジ形状チェック(S22)を行い、こ
のエッジ形状チェックでエッジ形状データが不適と判断
された場合に、記憶部のエッジ形状データを更新する処
理(S24)を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無端ベルトの幅方
向の位置変動を修正する機能を備えたベルト駆動装置及
びこれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機やプリンタ等の画像形成装
置のなかには、無端状の中間転写ベルト、感光体ベルト
又は用紙搬送ベルトを用いて多色(カラー)画像を形成
するカラー画像形成装置がある。また、この種のカラー
画像形成装置には、中間転写ベルト等の無端ベルト上
に、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各
色に対応した画像形成ユニットを個別に備えた、タンデ
ム型のカラー画像形成装置がある。
【0003】一般に、無端ベルトを所定数のロールで支
持し、いずれかのロールを駆動ロールとして無端ベルト
を走行させるベルト駆動装置では、走行中の無端ベルト
が幅方向(ベルト走行方向と直交する方向)に移動す
る、いわゆるベルトの蛇行(ベルトウォーク)が発生す
る。このベルトの蛇行現象は、上記タンデム型のカラー
画像形成装置において、例えば無端状の中間転写ベルト
上に各色の画像を重ね転写する際に、各色の画像の相対
的な位置ずれ、ひいては色ずれや色むら等の原因とな
る。そのため、高品位な出力画像(カラー画像)を得る
には、ベルトの蛇行を適切に修正する必要がある。
【0004】そこで、ベルトの蛇行修正方式としては、
これまで幾つかの技術が提案されているが、その代表的
な技術の一つに、無端ベルトを支持するロールを傾き動
作させてベルトの蛇行を制御する方式(以下、「ステア
リング方式」という)が知られている。このステアリン
グ方式は、ベルトの蛇行をリブやガイド等によって強制
的に抑える方式に比べて、ベルトに加わる力が小さく、
高い信頼性が得られるという利点を有している。
【0005】上記ステアリング方式を採用した従来技術
として、例えば特開平3−288167号公報には、無
端ベルト上に設けたマークをCCDセンサで読み取って
ベルトの蛇行を検出し、その検出結果に基づいてロール
の傾きを制御する技術(以下、「第1の従来技術」とい
う)が開示されている。また、特公昭63−64792
号公報及び特開平9−12173号公報には、無端ベル
トの寄り方向をセンサにより検出し、その検出結果に基
づいてロールの傾きを制御する技術(以下、「第2の従
来技術」という)がそれぞれ開示されている。さらに、
特開平8−106237号公報には、無端ベルトのエッ
ジ位置を変位センサでアナログ的に検出し、その検出結
果に基づいてロールの傾きを制御する技術(以下、「第
3の従来技術」という)が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記第1
〜第3の従来技術には、以下のような問題があった。先
ず、第1の従来技術においては、無端ベルト上に1個の
マークを設け、このマークをベルト1周ごとにCCDセ
ンサで読み取ってステアリング制御する方式であるた
め、無端ベルトが1周する間の位置変動については細か
く検出・制御できず、ベルトの蛇行に対して制御応答性
が悪いという問題があった。また、制御応答性を上げる
べく、無端ベルトに複数のマークを設けることも考えら
れる。しかしながら、一般に、無端ベルト上に複数のマ
ークを精度良く設けることは非常に困難であり、そうし
た場合はマークそのものの位置精度がステアリング制御
の良否を大きく左右してしまう。
【0007】一方、第2の従来技術においては、無端ベ
ルトの幅方向に、そのベルトエッジからそれぞれ所定の
距離(間隙)を隔てて一対のセンサを配置する構成とな
るため、これら一対のセンサで無端ベルトの寄り方向を
検出してステアリング制御した場合、無端ベルトは一対
のセンサ間で往復運動を繰り返すことになる。そのた
め、無端ベルトの蛇行を細かく制御することができなか
った。また、原理的には、ベルトエッジからセンサまで
の距離を短く設定することで、ステアリング制御の精度
を上げることも可能である。しかしながら、部品の加工
や組立等の寸法公差を考慮すると、ベルトエッジからセ
ンサまでの距離を短くするにも限界があるため、無端ベ
ルトの蛇行を精度良く修正することができなかった。
【0008】さらに、第3の従来技術においては、無端
ベルトのエッジ位置を変位センサでアナログ的に検出し
た場合、その検出結果に無端ベルトのエッジ形状による
誤差成分が含まれるため、これに基づいてステアリング
制御しても、上記誤差成分の影響で無端ベルトの蛇行が
適切に修正されないという問題があった。
【0009】そこで本出願人は、無端ベルトのエッジ形
状データを予め記憶しておき、このエッジ形状データを
用いて、画像形成時に検出したベルトエッジ位置の検出
データの中から上記誤差成分を排除することにより、高
精度なステアリング制御を実現した技術を既に出願して
いる(特願平10−103241号明細書参照)。
【0010】ところが、上記先願技術においては、装置
製造時やベルト交換時においてのみ無端ベルトのエッジ
形状を測定し、これによって得られたエッジ形状データ
を記憶させているのに対し、ベルトエッジの形状は、装
置の設置環境や使用状況による温湿度の変化、長期使用
による経時的な塑性変形、あるいはベルトの摩耗や亀裂
といったベルトの劣化、機械的な接触による外力等によ
って変化する。そうすると、装置製造時やベルト交換時
に記憶したベルトエッジの形状データと実際のベルトエ
ッジ形状との間に誤差が生じるため、ベルトの蛇行を的
確に修正することができなくなる。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、無端ベルトを走行させる
ベルト駆動手段と、無端ベルトのエッジ形状データを記
憶する記憶手段と、無端ベルトの幅方向のエッジ位置を
検出する検出手段と、記憶手段に記憶されたエッジ形状
データと検出手段によるエッジ位置の検出データとを比
較し、その比較結果に基づいて無端ベルトの幅方向の位
置変動を修正する修正手段とを備えたベルト駆動装置で
あって、所定のタイミングで検出手段によるエッジ位置
の検出データを基に無端ベルトのエッジ形状をチェック
し、かつ該チェックしたエッジ形状に対し、記憶手段に
記憶されているエッジ形状データの適不適を判断するエ
ッジ形状チェックを行うチェック手段と、このチェック
手段によるエッジ形状チェックでエッジ形状データが不
適と判断された場合に、記憶手段のエッジ形状データを
更新する更新手段とを具備した構成を採用している。
【0012】上記構成からなるベルト駆動装置において
は、所定のタイミング(例えば電源が投入されたタイミ
ング)で無端ベルトのエッジ形状をチェックし、そのチ
ェックしたエッジ形状に対して記憶手段のエッジ形状デ
ータが不適であった場合は、自動的に記憶手段のエッジ
形状データが更新されるようになるため、常に適正なエ
ッジ形状データを用いて無端ベルトの位置変動(蛇行)
を修正することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明が適
用される画像形成装置の構成例を示す概略図である。図
1においては、無端ベルトからなる中間転写ベルト1
が、駆動ロール2、ステアリングロール3、二次転写ロ
ール4及び従動ロール5,6,7により、所定の張力を
もって支持されている。また、中間転写ベルト1上に
は、そのベルト走行方向xに従って、イエロー(Y)、
マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色
に対応した画像形成ユニット8,9,10,11が順に
配設されている。
【0014】各々の画像形成ユニット8,9,10,1
1は、それぞれ図示せぬ装置本体フレームに回転可能に
支持された感光体ドラム8a,9a,10a,11a
と、各々の感光体ドラム8a,9a,10a,11aの
表面をレーザビーム等で露光走査する画像書込み部8
b,9b,10b,11bを有している。また、各々の
感光体ドラム8a,9a,10a,11aの周囲には、
そのドラム回転方向(図の時計廻り方向)に従って、帯
電器8c,9c,10c,11c、現像器8d,9d,
10d,11d、一次転写ロール8e,9e,10e,
11e及びクリーナー8f,9f,10f,11fが順
に配設されている。
【0015】さらに中間転写ベルト1の走行経路上に
は、ベルトホームセンサ12とエッジセンサ13とが配
置されている。このうち、ベルトホームセンサ12は、
中間転写ベルト1の周長方向1箇所に設けられたマーク
等を検知するもので、ベルト走行方向xにおいてイエロ
ー(Y)の画像形成ユニット8の上流側に配置されてい
る。エッジセンサ13は、中間転写ベルト1のエッジ位
置を検出するもので、ベルト走行方向xにおいてブラッ
ク(K)の画像形成ユニット11の下流側(ステアリン
グロール3の手前)に配置されている。
【0016】また、画像形成対象となる用紙14は図示
せぬ給紙カセットに収容され、その給紙カセットの用紙
繰出側に設けられたピックアップロール15により一枚
ずつ繰り出される。繰り出された用紙14は、所定数の
ロール対16により図中破線で示す経路を辿って搬送さ
れ、二次転写ロール4の圧接位置へと送られる。
【0017】図2は上記エッジセンサ13の具体的な構
成を示す概略図である。図2において、中間転写ベルト
1の一端部には、スプリング13aの引っ張り力をもっ
て接触子13bの一端側が圧接状態に保持されている。
この場合、スプリング13aによる接触子13bの圧接
力は、中間転写ベルト1を変形させない程度の適度な大
きさに設定されている。また、接触子13bは、その中
間部位を支軸13cにて回動自在に支持され、その支軸
13cを境にした接触子13bの他端側に変位センサ1
3dが対向状態に配設されている。
【0018】このエッジセンサ13においては、ベルト
蛇行時における中間転写ベルト1の幅方向yへの動き
が、そのベルトエッジに圧接する接触子13bの動き
(揺動動作)に置き換えられる。このとき、接触子13
bの動き(変位)に対応して変位センサ13dの出力レ
ベルが変動するため、そのセンサ出力に基づいてベルト
エッジの位置変動を検出することができる。
【0019】続いて、上記構成からなる画像形成装置を
用いてカラー画像を形成する場合の動作手順について説
明する。先ず、駆動ロール2の回転によって中間転写ベ
ルト1をx方向に走行させると、そのベルト走行中にお
いて、ベルトホームセンサ12から出力されたマーク検
知信号(ベルトホーム信号)を基準に各々の画像形成ユ
ニット8,9,10,11で画像の書き込みが順に開始
される。次いで、中間転写ベルト1上には、イエロー、
マゼンタ、シアン、ブラックの各色画像が順次重ね転写
(一次転写)され、これによって一つのカラー画像が形
成される。その後、カラー画像は中間転写ベルト1の走
行とともに二次転写ロール4へと送り込まれ、そこで中
間転写ベルト1上のカラー画像が用紙14に一括転写
(二次転写)される。カラー画像が転写された用紙14
は、用紙搬送系17によって定着器18に送られ、そこ
で画像の定着処理(加熱、加圧等)がなされたのち、図
示せぬトレイに排出される。
【0020】こうした一連の画像形成動作において、中
間転写ベルト1の位置がその幅方向(ラテラル方向)に
蛇行してずれると、各々の画像形成ユニット8,9,1
0,11によって中間転写ベルト1上に転写される画像
の位置に相対的なずれが生じ、これが出力画像(カラー
画像)の色ずれや色むらとなって現れる。そこで、中間
転写ベルト1の蛇行を修正すべく、ステアリングロール
3を傾き動作させる構成が組み込まれている。
【0021】図3は蛇行修正のための基本的な構成を示
す概略図である。図3において、ステアリング制御装置
19は、蛇行修正のための駆動源となるステアリングモ
ータ20の駆動状態を制御するもので、そのためのモー
タ制御信号(モータドライブ信号)をステアリングモー
タ20に出力する。ステアリングモータ20としては、
その回転角度や回転速度を高精度に制御可能なステッピ
ングモータ等が用いられる。また、ステアリング制御装
置19には、前述したベルトホームセンサ12とエッジ
センサ13とが接続されており、ベルトホームセンサ1
2からはベルトホーム信号が、エッジセンサ13からは
ベルトエッジ信号がそれぞれ入力されようになってい
る。
【0022】一方、ステアリングロール3を傾き動作さ
せるメカ的な構成としては、揺動アーム21と偏心カム
22を備えている。揺動アーム21は、その中間部位を
支軸23にて回動自在に支持されている。また、揺動ア
ーム21の一端にはステアリングロール3の一端部が回
動自在に接続され、その反対側のアーム他端に偏心カム
22が圧接状態に保持されている。この偏心カム22
は、ステアリングモータ20の駆動により回転動作する
ものである。
【0023】なお、エッジセンサ13については、中間
転写ベルト1の位置変動(蛇行)に応じた出力を発生す
るものであれば、特にいずれの構成を採用してもかまわ
ない。例えば、図4に示すように、中間転写ベルト1の
エッジ部分を介してLED(Light Emitting Diode)13
eと光量センサ13fを対向状態に配置し、LED13
eから出射された光が光量センサ13fに入射される光
量に応じてセンサ出力レベルが変化するものであっても
よい。
【0024】続いて、ステアリングロール3の傾き動作
による中間転写ベルト1の蛇行修正の原理につき、図5
を用いて簡単に説明する。先ず、図5(a)に示すよう
に、偏心カム22が所定の角度で停止し、その停止角度
に対応してステアリングロール3がほぼ水平(傾きがほ
ぼゼロ)に保持された状態では、走行中の中間転写ベル
ト1が幅方向yに移動(蛇行)しないものと仮定する。
【0025】この状態から、図5(b)に示すように、
ステアリングモータ20の駆動により偏心カム22を図
の反時計廻りに回転させると、偏心カム22の偏心量に
応じて揺動アーム21がθ1方向に揺動する。これによ
り、ステアリングロール3の一端が揺動アーム21によ
って持ち上げるため、その持ち上げ量に応じてステアリ
ングロール3に傾きが生じる。このとき、ステアリング
ロール3に巻き付けられた中間転写ベルト1は、揺動ア
ーム21にて持ち上げられたロール端側に移動する。
【0026】これに対して、図5(c)に示すように、
ステアリングモータ20の駆動により偏心カム22を図
の時計廻りに回転させると、偏心カム22の偏心量に応
じて揺動アーム21がθ2方向に揺動する。これによ
り、ステアリングロール3の一端が揺動アーム21によ
って押し下げられるため、その押し下げ量に応じてステ
アリングロール3に傾きが生じる。このとき、ステアリ
ングロール3に巻き付けられた中間転写ベルト1は、揺
動アーム21にて押し下げられたロール端と反対側に移
動する。
【0027】このことから、中間転写ベルト1の幅方向
yへの位置変動を先述のエッジセンサ13で検出し、そ
の検出結果を基にステアリングモータ20を駆動してス
テアリングロール3の傾きを適宜制御することにより、
中間転写ベルト1の蛇行を修正することが可能となる。
ただし、中間転写ベルト1の蛇行を適切に修正するため
には、ベルトの位置変動(蛇行)を正確に検出し、その
検出結果に基づいてステアリングロール3の傾きを最適
条件で細かく設定(制御)する必要がある。
【0028】そこで本実施の形態においては、ステアリ
ングロール3の傾きを制御するステアリング制御システ
ムとして、図6に示すような構成を採用している。図に
おいて、コントローラ19aは、上述したステアリング
制御装置19の中の一機能部を構成するもので、特に、
実際の画像形成動作(画像形成モード)においてステア
リングロール3の傾きを制御するものである。コントロ
ーラ19aは、主に、補償器24、モータドライバ2
5、A/D(アナログ/デジタル)変換器26、演算部
27及び記憶部28を備えている。なお、ステアリング
モジュール29は、先述したステアリングロール3、揺
動アーム21及び偏心カム22を含むメカ機構で、ベル
トモジュール30は、先述した中間転写ベルト1とこれ
を走行させるロール類(2,5,6,7)を含むメカ機
構である。
【0029】補償器24は、その入力情報となるベルト
の位置変動量w(r,n)の情報に基づいてゲインと周
波数特性を決定し、上記位置変動量w(r,n)の情報
に対応したステアリング量s(r,n)の制御情報をモ
ータドライバ25に出力するものである。ここで、
“r”はベルトの周回数、“n”はベルトの走行方向に
対応した番地である。これに対して、モータドライバ2
5は、補償器24から送られた制御情報にしたがってス
テアリングモータ20を駆動するもので、このモータ駆
動によってステアリングモジュール29におけるロール
傾き角度θ(t)が制御される。なお、本実施の形態で
は、ステアリングモータ20にステッピングモータを採
用していることから、補償器24から送られる制御情報
s(r,n)はモータステップ数に対応したものとな
る。
【0030】一方、A/D変換器26は、エッジセンサ
13から出力されるアナログの検出信号E(t)をデジ
タル信号に変換し、そのデジタル化した検出信号を演算
部27に与えるものである。これに対して、演算部27
は、A/D変換器26から与えられるデジタル信号、す
なわちベルトエッジの検出データを平均化してエッジデ
ータe(r.n)を生成するものである。
【0031】また、記憶部28は、中間転写ベルト1の
エッジ形状データp(n)をテーブル形式(以下、「エ
ッジ形状テーブル」という)で記憶するもので、そのテ
ーブル作成手順については後段で説明する。
【0032】続いて、通常の画像形成モードにおいて、
コントローラ19aにより実行されるステアリング制御
の処理手順について説明する。先ず、中間転写ベルト1
の走行中においては、そのベルトエッジ位置がエッジセ
ンサ13によって連続的に検出され、これによってベル
トエッジの位置変動に対応した連続情報がエッジセンサ
13から出力される。ただし、エッジセンサ13から出
力されるベルトエッジの位置情報E(t)は、ベルトの
蛇行による位置変動W(t)とベルトエッジ形状(凹
凸)による位置変動P(t)の両方を含んだものとな
る。
【0033】これに対してコントローラ19aにおいて
は、前述したベルトホームセンサ12からのベルトホー
ム信号を基準に、所定のサンプルタイミングでエッジセ
ンサ13の検出データを取り込み、これをA/D変換器
26でデジタル信号に変換する。
【0034】その際、ベルトホーム信号を基準にしたサ
ンプルタイミングは、中間転写ベルト1が1周する間に
N個の検出データが得られるように設定される。さら
に、その検出データの個数;Nは、上記ベルトの走行方
向に対応した番地の数;nと1対1の関係を満たすよう
に設定される。ちなみに、上述したベルトの周回数;r
は、ベルトホームセンサ12からベルトホーム信号が出
力されるたびに1ずつ加算されるのに対し、ベルト走行
方向の番地;nは、ベルトホーム信号が出力されるたび
にリセットされる。
【0035】このとき、各々のサンプルタイミングにお
いて、それぞれ1つの検出データを取り込むようにして
もよいが、そうした場合は、個々の検出データに含まれ
るノイズ成分が検出誤差となって現れることも懸念され
る。そこで本実施の形態においては、各々のサンプルタ
イミングにおいて、1つの検出データにつき、例えば数
十msecの微小ピッチで複数のデータを取り込むよう
にしている。そして、各々のサンプルタイミングで取り
込まれたN個の検出データを順に演算部27に与え、そ
こで平均化処理するようにしている。
【0036】具体的には、最初(1番目)のサンプルタ
イミングで例えば5つのデータを検出データとして取り
込んだ場合、これら5つのデータの加算値をそのデータ
数(5)で割って平均化し、これを番地;1に対応する
検出データとする。そして、これと同様の処理を2番目
以降のサンプルタイミングで取り込んだ検出データにつ
いても繰り返すことにより、番地;nに対応するN個の
検出データe(r,n)を取得する。
【0037】このように各々のサンプルタイミングで取
り込んだ複数のデータをそれぞれ平均化することによ
り、個々のデータに含まれるノイズ成分が削除(相殺)
されるため、検出誤差の少ない正確な検出データe
(r,n)を得ることができる。
【0038】続いて、コントローラ19aにおいては、
演算部27から生成されたエッジ位置の検出データe
(r,n)と、記憶部28に記憶されたエッジ形状デー
タp(n)とが比較される。このとき、演算部27から
は、上述したサンプルタイミングに対応して時系列的に
検出データe(r,n)が生成されることから、例えば
1番目に生成された検出データe(r,1)に対して
は、その番地情報“1”に対応して記憶部28に記憶さ
れているエッジ形状データp(1)が比較対象となる。
【0039】なお、検出データe(r,n)に含まれる
rの値は、中間転写ベルト1の周回数に応じて変化する
が、比較対象となるエッジ形状データP(n)は、rの
値に関係なく選択される。つまり、rの値が異なる検出
データであっても、nの値が同じであれば、同一のエッ
ジ形状データが比較対象として選択される。
【0040】ここで、コントローラ19aにおける検出
データe(r,n)とエッジ形状データp(n)との比
較では、それらの差分が演算によって求められる。この
場合の差分データは、上述のごとくエッジセンサ13に
よって検出されるベルトエッジの位置情報E(t)の中
から、ベルトエッジ形状(凹凸)による位置変動成分P
(t)を差し引いた値となるため、ベルトの蛇行による
位置変動成分W(t)に対応したデータとなる。
【0041】そこで、コントローラ19aにおいては、
上記差分による位置データと予め設定された基準の位置
データ(REF)とを比較して、基準位置に対するベル
トの位置変動量w(r,n)を算出する。この位置変動
量w(r,n)は、基準位置からのベルトのずれ方向に
応じて正(+)/負(−)が反転したものとなる。した
がって、この位置変動量w(r,n)を基にステアリン
グ量s(r,n)を設定し、これに基づいてステアリン
グモータ20を駆動制御することにより、中間転写ベル
ト1のエッジ形状による誤差成分を排除したかたちで、
ベルトの蛇行を適切に修正することが可能となる。
【0042】これにより、画像形成時においては、中間
転写ベルト1の幅方向への位置変動をステアリングロー
ル3の傾き動作によって最小限に抑えることができるた
め、カラー画像を形成するにあたっては、色ずれや色む
らのない高品質の出力画像を得ることが可能となる。
【0043】また、中間転写ベルト1が1周する間の位
置変動(蛇行)に関しても、高い応答性をもって細かく
制御することができるため、画像形成開始時において1
枚目の画像が出力されるまでの時間(例えば複写機にお
けるFCOT(Fast Copy Output time) )を短縮できる
とともに、用紙搬送時等の外乱に対する蛇行制御を安定
的に行うことが可能となる。
【0044】続いて、エッジ形状テーブルの作成手順に
ついて説明する。図7はエッジ形状テーブルの作成手順
を示すフローチャートであり、図8はエッジ形状テーブ
ルの作成時における中間転写ベルト1の位置変動状態を
示す図である。なお、エッジ形状テーブルの作成に係る
一連の処理はステアリング制御装置19によって実行さ
れるものである。
【0045】先ず、画像形成装置の製造時等において、
中間転写ベルト1を所定数のロールに張架した場合、そ
の取付位置の誤差等により、ベルトのエッジ位置は予め
設定された基準位置から若干(例えば、数mm単位で)
ずれた状態となる。そこで、ステップS1においては、
エッジセンサ13からの検出データを基にステアリング
モータ20を駆動することで、ステアリングロール3の
傾き動作を制御(ステアリング制御1)する。ただし、
この時点では、ベルトエッジ形状が未知の情報となって
いるため、エッジセンサ13の検出データだけを用いて
ステアリング制御を行うことになる。
【0046】これにより、中間転写ベルト1のエッジ位
置は、上記ステップS1でのステアリング制御1によ
り、図8に示すようにベルト取付時の位置から徐々に基
準位置(REF)へと近づいていく。なお、図8におい
ては、ベルトエッジ形状による変動成分を含んだベルト
エッジ位置の動きを破線で示し、ベルトエッジ形状によ
る変動成分を含まない本来のベルトの動きを実線で示し
ている。
【0047】続いて、エッジセンサ13からの検出デー
タを基に、中間転写ベルト1の移動量(蛇行量)W
(n)が予め設定された許容範囲Waになったか否かを
繰り返し判定し(ステップS2)、中間転写ベルト1の
移動量W(n)が許容範囲Wa内に収まったら、その状
態におけるステアリングロール3の傾き角度の平均値を
算出し、その算出値をもってステアリングロール3の傾
き角度を固定する(ステップS3)。このとき固定され
るステアリングロール3の傾き角度は、中間転写ベルト
1が基準位置付近で安定走行している状態の角度とな
る。ただし、ステアリングロール3の傾き角度を固定し
た後は、中間転写ベルト1が所定の割合(0.5mm/
cycle以下)で基準位置(REF)から少しずつず
れていく。
【0048】そこでステアリングロール3の傾き角度を
固定したら、その時点から中間転写ベルト1をRL周に
わたって走行させ、そのときのベルトエッジの位置情
報、つまりエッジセンサ13の検出データe(r,n)
を取得する(ステップS4)。ただし、この場合のベル
ト周回数は2周以上(RL≧2)とする。また、エッジ
センサ13によるベルトエッジ位置のサンプルタイミン
グは、先述のステアリング制御時と同様にベルトホーム
センサ12からのベルトホーム信号を基準にして、ベル
ト1周あたりN個の検出データが得られるように設定す
る。
【0049】これにより、例えばベルト周回数を3周
(RL=3)とし、ベルト1周あたりのサンプル回数を
10回(N=10)とした場合は、図9(a)に示すよ
うな検出データが得られる。そこで、この検出データを
用いてエッジ形状データを以下のように算出する(ステ
ップS5)。
【0050】先ず、エッジセンサ13によるサンプル開
始時の検出データをe(r1 ,N)とすると、1サンプ
ル周期あたりのウォークレートWRは以下の数1式によ
って求められる。ここで、“r1 ”はエッジ形状テーブ
ルの作成処理を開始したベルト周回数である。
【0051】
【数1】
【0052】次に、上記数1式によって求めたウォーク
レート成分WRを以下の数2式によって検出データe
(r,n)から除去することにより、図9(b)に示す
ようにベルトのエッジ形状成分p(r,n)だけを抽出
する。
【0053】
【数2】
【0054】次に、以下の数3式を用いて、RL周(本
例では3周)分のエッジ形状データを平均化処理するこ
とにより、図9(c)に示すようにベルト1周分のエッ
ジ形状データp0 (n)を算出する。この平均化処理に
より、エッジセンサ13を用いたベルトエッジ位置の検
出精度を高めることができる。
【0055】
【数3】
【0056】ただし、これによって得られたエッジ形状
データp0 (n)は、その平均値が基準値(REF=
0)から外れた、いわゆるDCオフセット成分を持って
いる。したがって、このエッジ形状データp0 (n)を
用いて実際にステアリング制御を行うと、中間転写ベル
ト1のエッジ位置が上記オフセット成分により基準位置
から一定量だけずれた状態で制御されることになるた
め、そのオフセット成分を以下の数4式を用いて除去す
る。
【0057】
【数4】
【0058】これにより、図9(d)に示すように、中
間転写ベルト1のエッジ形状データの平均値がほぼゼロ
となり、このエッジ形状データp(n)をエッジ形状テ
ーブルのデータとして記憶部28に記憶する。
【0059】一方、こうしてエッジ形状データp(n)
を算出するまでの間、ステアリングロール3の傾き角度
は固定されたままであるため、中間転写ベルト1は一定
の割合で一方向に移動している。そのため、中間転写ベ
ルト1の位置は基準位置(REF)からずれた状態にあ
る。そこで今度は、先ほど得られたエッジ形状データp
(n)を用いて、画像形成時と同様のステアリング制御
(ステアリング制御2)を行う(ステップS6)。これ
により、中間転写ベルト1のエッジ位置は徐々に基準位
置(REF)へと近づいていく。
【0060】次に、エッジセンサ13からの検出データ
を基に、中間転写ベルト1の移動量W(n)が予め設定
された許容範囲Wbになったか否か(W(n)<Wb)
を繰り返し判定し(ステップS7)、中間転写ベルト1
の移動量W(n)が許容範囲Wb内に収まった、つまり
中間転写ベルト1の位置が基準位置に戻った時点でステ
アリング制御がスタンバイ状態(準備完了)となる(ス
テップS8)。以上で、一連のテーブル作成処理が完了
する。
【0061】図10は本実施の形態で採用したステアリ
ング制御の処理手順を示すフローチャートで、この処理
はステアリング制御装置19により実行される。先ず、
ステップS11においては、ベルトの周回数rをゼロに
リセットするとともに、ステアリングロール3の傾き角
度を初期値に設定する。次に、ベルトホームセンサ12
からベルトホーム信号が出力されたら、ベルトの周回数
rをインクリメント(+1)するとともに、ベルトの走
行方向に対応した番地nをゼロにリセットする(ステッ
プS12,S13)。
【0062】次いで、中間転写ベルト1の走行を終了す
る旨の信号が入力されたか否かを判断し(ステップS1
4)、入力された場合はその時点で処理を抜け、入力さ
れなかった場合はステップS15に進む。ステップS1
5では、ベルトの走行方向に対応した番地nをインクリ
メント(+1)する。続くステップS16では、エッジ
センサ13の検出データをサンプリングし、これを平均
化処理して検出データe(r,n)を取得する。次に、
こうして取得した検出データe(r,n)とこれに対応
するエッジ形状データp(n)との差分を取り、この差
分による位置データと基準の位置データ(REF)との
比較により、基準位置に対するベルトの位置変動量w
(r,n)を算出する(ステップS17)。
【0063】次いで、ベルトの位置変動量w(r,n)
を基に、ステアリングロール3の傾き角度を設定するた
めのステアリング量s(r,n)を算出し、これをモー
タドライバ25に与えてステアリングモータ20を駆動
する(ステップS18)。続いて、番地の数nが、ベル
ト1周の間に検出すべきデータの個数Nに達したか否か
を判断し(ステップS19)、達していない場合は先の
ステップS14に戻る。ちなみに、ステップS11〜S
19の処理は、先述した通常の画像形成モードにおける
ステアリング制御の処理手順と同様である。
【0064】その後、ステップS20においては、上記
ステップS17で算出したN個のベルト位置変動量w
(r,n)を用いて、ステアリング制御におけるベルト
位置変動の修正誤差Wsd(r)を以下の数5式により算
出する。
【0065】
【数5】
【0066】この数5式により算出した修正誤差Wsd
(r)は、上記N個のベルト位置変動量W(r,n)の
標準偏差であるが、これ以外にも、N個のベルト位置変
動量w(r,n)の最大値、最小値等を「修正誤差」と
して算出してもよい。
【0067】続いて、上記数5式により算出した修正誤
差Wsd(r)と予め設定された許容誤差Wcとを比較し
(ステップS21)、修正誤差Wsd(r)が許容誤差W
c以下であれば先のステップS12に戻って一連のステ
アリング制御を継続する。これに対して、修正誤差Wsd
(r)が許容誤差Wcを超えていた場合はステップS2
2に移行し、中間転写ベルト1のエッジ形状をチェック
する処理を行う。
【0068】図11はエッジ形状チェックの処理手順を
示すフローチャートである。先ず、ステップS31で
は、ステアリングロール3の傾き角度を固定する。この
ときのロール傾き角度は、先述したエッジ形状テーブル
の作成時と同様、中間転写ベルト1が基準位置付近で安
定走行している状態の角度である。
【0069】次に、ベルトホームセンサ12からベルト
ホーム信号が出力されか否かを判定し(ステップS3
2)、ベルトホーム信号が出力されたら、ベルトの走行
方向に対応した番地nをゼロにリセットする(ステップ
S33)。次いで、番地の数nをインクリメント(+
1)したのち、ベルトホーム信号を基準にエッジセンサ
13の検出データをサンプリングし、これを平均化処理
して検出データe(n)を取得する(ステップS34,
S35)。
【0070】続いて、番地nの数が、ベルト1周の間に
取り込むべき検出データの個数Nに達したか否かを判定
し(ステップS36)、達していない場合は先のステッ
プS34に戻る。これにより、ステップS36でn=n
の条件を満たした時点では、ベルト1周の間にN個の検
出データe(n)が得られる。
【0071】続いて、上記N個の検出データe(n)を
用いて、中間転写ベルト1のエッジ形状に対応する代表
値Pcsd を、以下の算出手順によって求める(ステップ
S37)。
【0072】先ず、上記N個の検出データe(n)のう
ち、n=1に対応する検出データe(1)とn=Nに対
応する検出データe(N)とを用いて、ベルト1周にお
ける中間転写ベルト1のウォークレートWRを数6式に
よって算出する。
【0073】
【数6】
【0074】次に、中間転写ベルト1のエッジ形状デー
タPc(n)を以下の数7式を用いて算出する。この数
7式では、各々のサンプルタイミングで得られた検出デ
ータe(n)から、その時々のベルト蛇行量WR・(n
−1)を減算することにより、エッジ形状データPc
(n)を抽出している。
【0075】
【数7】
【0076】続いて、上記数7式により求めたエッジ形
状データPc(n)を用いて、以下の数8式により、中
間転写ベルト1のエッジ形状に対応する代表値Pcsd を
算出する。
【0077】
【数8】
【0078】この数8式により算出した代表値Pcsd
は、上記エッジ形状データPc(n)の標準偏差である
が、これ以外にも、中間転写ベルト1のエッジ形状に対
応してその値が変化するものであれば(例えば、数7式
で求めたエッジ形状データPc(n)の最大値又は最小
値など)、それを代表値として採用してもよい。
【0079】こうして中間転写ベルト1のエッジ形状に
対応する代表値Pcsd を求めたら、その代表値Pcsd と
予め設定された規定値Pc とを比較する(ステップS3
8)。ここで、規定値Pc は、記憶部28に記憶されて
いるエッジ形状データに対応して設定される値で、後述
のようにエッジ形状データの適不適を判断する基準値と
なるものである。
【0080】このとき、代表値Pcsd が規定値Pc 以下
であれば、エッジ形状チェックにおいてチェックした中
間転写ベルト1のエッジ形状(ベルト1周分のエッジ形
状データPc(n))に対し、記憶部28に記憶されて
いるエッジ形状データ(テーブルデータ)が適正である
と判断してH=0に設定し(ステップS39)、代表値
Pcsd が規定値Pc を超えていた場合は、記憶部28の
エッジ形状データが不適であると判断してH=1に設定
する(ステップS40)。この時点でエッジ形状チェッ
クは終了し、その後は、図10のステップS23に移行
する。
【0081】ステップS23では、上記Hの値が0にな
っているか否か、つまり記憶部28のエッジ形状データ
が適正かどうかを判定し、H=0となっていた場合(エ
ッジ形状チェックで記憶部28のエッジ形状データが適
正と判断された場合)はそのまま上記ステップS12に
戻る。ただし、先のステップS21での判定で修正誤差
Wsd(r)が許容誤差Wcを超えた要因が他に存在する
ことから、その旨を操作パネル等に表示するなどの警告
処理を行ったうえで、ステップS12に戻るようにして
もよい。
【0082】一方、ステップS23での判定で、Hの値
が0になっていなかった場合(エッジ形状チェックで記
憶部28のエッジ形状データが不適と判断された場合)
はステップS24に進み、そこでエッジ形状データの更
新処理を行ったのち、上記ステップS12に戻る。ステ
ップS24での更新処理は、上記図7のフローチャート
に示したエッジ形状テーブルの作成手順と同様に行われ
る。ただし、この時点では、既に記憶部28にエッジ形
状データが記憶されているため、これを更新する場合
は、一旦前のデータを削除して、新たに求めたエッジ形
状データを記憶し直すことになる。
【0083】これにより、種々の要因で中間転写ベルト
1のエッジ形状が変化した場合でも、そのエッジ形状が
チェックされ、必要に応じて記憶部28のエッジ形状デ
ータが更新されるため、常に適正なエッジ形状データを
参照してステアリング制御を行うことができる。その結
果、中間転写ベルト1のエッジ形状変化に伴うステアリ
ング制御の修正誤差を解消できるため、長期にわたって
色ずれや色むらのない高品質な出力画像を得ることが可
能となる。
【0084】ところで、中間転写ベルト1のエッジ形状
は、画像形成装置の電源投入前の環境変化や、機械的な
メンテナンスによる外力などで変化している可能性が高
い。また一般に、画像形成装置の電源投入直後において
は、ウォームアップによる待ち時間が生じる。そこで、
電源投入後でかつ画像形成前(ウォームアップ中)に上
記エッジ形状チェックを行うようにすれば、画像形成の
生産性を低下させることなく、画像形成開始時から中間
転写ベルト1の位置変動(蛇行)を精度良く修正するこ
とが可能となる。
【0085】また、画像形成中のステアリング制御にお
いて、先述のようにベルト位置変動の修正誤差Wsd
(r)が許容誤差Wcを超えたときに、画像形成を中断
してエッジ形状チェックを行うようにすれば、修正誤差
Wsd(r)が許容レベルを超えた状態で画像形成が行わ
れることがないため、ステアリングロール3の傾き動作
による中間転写ベルト1の蛇行修正性能を維持すること
ができる。
【0086】一方、画像形成中のステアリング制御にお
いて修正誤差Wsd(r)が許容誤差Wcを超えたとき
に、画像形成終了後のサイクルダウン中にエッジ形状チ
ェックを行うようにすれば、エッジ形状チェックによる
画像形成の中断が発生しないため、画像形成の生産性を
落とすことなく、上記蛇行修正性能を回復させることが
できる。
【0087】さらにエッジ形状チェックについては、画
像形成の処理枚数が規定枚数(500枚、1000枚、
1500枚…)を超えた時点で行うようにしたり、は画
像形成の待機時間(スタンバイ時間)が規定時間を超え
た時点で行うようにしてもよい。
【0088】なお、上記実施の形態においては、無端状
の中間転写ベルト1を用いた画像形成装置への適用例に
ついて説明したが、本発明は、無端状の感光体ベルトや
用紙搬送ベルト等を用いた画像形成装置にも同様に適用
可能であり、また画像形成装置以外の他の装置のベルト
駆動装置としても適用可能である。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るベル
ト駆動装置によれば、所定のタイミングで無端ベルトの
エッジ形状をチェックし、そのチェックしたエッジ形状
に対して記憶手段のエッジ形状データが不適であった場
合は、記憶手段のエッジ形状データを自動的に更新する
ようにしたので、常に適正なエッジ形状データを用いて
無端ベルトの位置変動を修正することができる。これに
より、無端ベルトのエッジ形状変化に伴う修正誤差を解
消できるため、無端ベルトの位置変動をより高精度に修
正することが可能となる。このことから、例えば無端ベ
ルトを用いた画像形成装置においては、長期にわたって
色ずれや色むらのない高品質な出力画像を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される画像形成装置の構成例を
示す概略図である。
【図2】 エッジセンサの具体的な構成を示す概略図で
ある。
【図3】 蛇行修正のための基本的な構成を示す概略図
である。
【図4】 エッジセンサの他の構成例を示す概略図であ
る。
【図5】 蛇行修正の原理を説明する図である。
【図6】 本発明の実施の形態で採用したステアリング
制御システムの構成図である。
【図7】 エッジ形状テーブルの作成手順を示すフロー
チャートである。
【図8】 エッジ形状テーブルの作成時におけるベルト
の位置変動状態を示す図である。
【図9】 エッジ形状データの算出手順を示す模式図で
ある。
【図10】 実施の形態におけるステアリング制御の処
理手順を示すフローチャートである。
【図11】 実施の形態におけるエッジ形状チェックの
処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…中間転写ベルト、2…駆動ロール、3…ステアリン
グロール、4…二次転写ロール、5,6,7…従動ロー
ル、13…エッジセンサ、19a…コントローラ、20
…ステアリングモータ、21…揺動アーム、22…偏心
カム、27…演算部、28…記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA21 DE07 DE09 EE08 2H032 BA09 2H035 CB06 CF00 CG01 3F049 AA10 BA01 EA22 LA01 LB01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無端ベルトを走行させるベルト駆動手段
    と、前記無端ベルトのエッジ形状データを記憶する記憶
    手段と、前記無端ベルトの幅方向のエッジ位置を検出す
    る検出手段と、前記記憶手段に記憶されたエッジ形状デ
    ータと前記検出手段によるエッジ位置の検出データとを
    比較し、その比較結果に基づいて前記無端ベルトの幅方
    向の位置変動を修正する修正手段とを備えたベルト駆動
    装置であって、 所定のタイミングで前記検出手段によるエッジ位置の検
    出データを基に前記無端ベルトのエッジ形状をチェック
    し、かつ該チェックしたエッジ形状に対し、前記記憶手
    段に記憶されているエッジ形状データの適不適を判断す
    るエッジ形状チェックを行うチェック手段と、 前記チェック手段によるエッジ形状チェックで前記エッ
    ジ形状データが不適と判断された場合に、前記記憶手段
    のエッジ形状データを更新する更新手段とを具備したこ
    とを特徴とするベルト駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記チェック手段は、前記検出手段によ
    るエッジ位置の検出データを基に前記無端ベルトのエッ
    ジ形状に対応する代表値を求め、この代表値が規定値を
    超えていた場合に、前記記憶手段に記憶されているエッ
    ジ形状データを不適と判断することを特徴とする請求項
    1記載のベルト駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記更新手段は、前記検出手段によるエ
    ッジ位置の検出データを用いて前記無端ベルトのエッジ
    形状データを算出し、この算出したエッジ形状データを
    もって前記記憶手段のデータを更新することを特徴とす
    る請求項1又は2記載のベルト駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載のベルト駆動装
    置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記チェック手段は、電源投入後でかつ
    画像形成前に前記エッジ形状チェックを行うことを特徴
    とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記チェック手段は、画像形成中におい
    て前記修正手段によるベルト位置変動の修正誤差が許容
    値を超えたときに前記エッジ形状チェックを行うことを
    特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記チェック手段は、画像形成を中断し
    て前記エッジ形状チェックを行うことを特徴とする請求
    項6記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 チェック手段は、画像形成終了後に前記
    エッジ形状チェックを行うことを特徴とする請求項6記
    載の画像形成装置。
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