JP2000015561A - 研磨装置 - Google Patents

研磨装置

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JP2000015561A
JP2000015561A JP18473598A JP18473598A JP2000015561A JP 2000015561 A JP2000015561 A JP 2000015561A JP 18473598 A JP18473598 A JP 18473598A JP 18473598 A JP18473598 A JP 18473598A JP 2000015561 A JP2000015561 A JP 2000015561A
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polishing
cloth
refrigerant
wafer
temperature
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JP18473598A
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Yukio Kuroda
幸夫 黒田
Akihiro Terasawa
昭浩 寺澤
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Mitsubishi Materials Silicon Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Silicon Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B49/00Measuring or gauging equipment for controlling the feed movement of the grinding tool or work; Arrangements of indicating or measuring equipment, e.g. for indicating the start of the grinding operation
    • B24B49/14Measuring or gauging equipment for controlling the feed movement of the grinding tool or work; Arrangements of indicating or measuring equipment, e.g. for indicating the start of the grinding operation taking regard of the temperature during grinding

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨量が半導体ウェーハ全面で略均一化し、
研磨定盤の形状を安定化させることで、平坦度の高い半
導体ウェーハを作製する研磨装置を提供する。 【解決手段】 研磨時は、研磨液を供給しながら研磨定
盤11上でシリコンウェーハ14の研磨面を研磨布13
で表面研磨する。その際、布13の表面温度を赤外線放
射温度計30で検出する。制御部31はそれに基づき研
磨液供給装置19からスラリーノズル18への研磨液量
と、冷却水供給装置29から定盤11の冷却水流路11
aへの冷却水量を、布13の表面温度が略均一になるよ
うに制御する。結果、研磨布表面とウェーハ14の摺接
面では、ウェーハの中央部と外周部の研磨速度が略等し
くなり、かつ冷却で定盤形状も安定する。よって研磨量
はウェーハ14の全面で略均一となり、研磨後のウェー
ハ14の平坦度が高まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は研磨装置、詳しく
は研磨中における研磨定盤に展張された研磨布表面の温
度分布を均一化して、研磨後の半導体ウェーハの平坦度
を高めることができる研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ウェーハ外周部が面取りされた後、ウェ
ーハ表面がエッチング加工されたシリコンウェーハ(半
導体ウェーハ)には、次のポリッシング工程で、ウェー
ハ表面に機械的化学的研磨が施される。この工程では、
研磨装置により、ウェーハ表面が平滑で無歪の鏡面に仕
上げられる。
【0003】従来、研磨装置として、例えば上面に研磨
布が張設された研磨定盤と、研磨されるシリコンウェー
ハのガイドリングが下面に設けられた研磨ヘッドとを備
え、ガイドリングの内側に、保水性を有する例えば不織
布製のバックパッドを収納したものが知られている。研
磨時には、バックパッドに純水を供給し、その表面張力
により、シリコンウェーハをその裏面側から保持する。
シリコンウェーハは、研磨面がガイドリングの下縁より
突出するようにこのガイドリングに保持される。そし
て、研磨砥粒を含む研磨液(スラリー)を研磨面に供給
しながら、研磨ヘッドを研磨定盤上で自転および公転さ
らには揺動させ、シリコンウェーハの研磨面を研磨布に
より鏡面研磨する。シリコンウェーハは、バックパッド
に固定された状態で研磨ヘッドにより駆動回転される。
また、研磨液中には、通常、研磨砥粒としての焼成シリ
カやコロイダルシリカ(シリカゾル)の他、加工促進剤
としてのアミン、ヘイズ抑制剤としての有機高分子など
が含まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような研磨装置を
用いたシリコンウェーハの研磨(機械的化学的研磨)
は、研磨布とシリコンウェーハとの摺接面において、研
磨布とシリコンウェーハとの間に介在されるスラリーの
摩擦熱により促進される。従来の研磨装置では、研磨定
盤に対して、一定の位置でウェーハの研磨を行ってい
た。これにより、研磨布表面に所定の温度分布が発生し
ていた。すなわち、研磨定盤と一体的に回転する研磨布
上では、そのシリコンウェーハとの摺接部分が、ドーナ
ツ形状の軌跡をつくる。しかも、この摺接部分は、研磨
時の摩擦熱により、下方の研磨定盤の部分とともに高温
化する。なお、この高温部分には、研磨定盤の半径方向
に沿って一定の温度分布が形成されている。この温度分
布は、例えばシリコンウェーハを研磨布上で揺動させて
も解消することができない。以下、この温度分布につい
て図3,図4を参照しながら説明する。
【0005】図3は従来装置に係る研磨布の高温域およ
び低温域を示す平面図である。図4はその研磨布上の半
径方向の位置と温度との関係を示すグラフである。図3
に示すように、回転中の研磨定盤100に展張された研
磨布101の表面には、研磨ヘッド103に装着された
シリコンウェーハ102が摺接することにより、ドーナ
ツ形状の高温域aが形成される。しかも、このドーナツ
形状をした高温域aの内縁部および外縁部の熱は、それ
ぞれ隣接する低温域bである研磨布101の中心部分お
よび外周部分に奪われる。その結果、この高温域aの温
度は、半径方向の内縁または外縁へ行くほど徐々に低下
する(図4のグラフ参照)。
【0006】この温度差は、研磨砥粒がシリコンウェー
ハ102を研磨するときの研磨力に違いを来す。すなわ
ち、基本的に研磨は、(a)研磨砥粒による摩擦熱の発
生、(b)摩擦熱によるエッチングの促進、(c)エッ
チングで生成された物質(層)を研磨砥粒により強制的
に除去する際の摩擦熱の発生の繰り返しにより、進行す
る。したがって、シリコンウェーハ102の研磨におい
て、研磨量の差に大きな影響を及ぼす要因として研磨布
表面の温度が挙げられる。この表面温度が変化すること
で、研磨速度が変化する。これがウェーハ面内で発生す
れば、結果的に面内各位置での研磨時の取り代(ウェー
ハ厚さ)がそれぞれ異なり、シリコンウェーハ102の
平坦度が悪化する。
【0007】そこで、発明者らは、研磨布の表面の温度
分布を均一化すれば、研磨液中のエッチングの作用が、
研磨布とシリコンウェーハとの摺接面の全域において略
一定化し、これによりシリコンウェーハの研磨ムラの原
因が取り除かれて、従来の研磨に比べてシリコンウェー
ハの平坦度が高まることに着目した。また、研磨中、研
磨定盤を冷やせば、摩擦熱により定盤が部分的な熱膨張
を起こして反りが生じることを防ぐことができ、その結
果、同様にウェーハの平坦度が高まるということに着目
した。発明者らは、これらの点から、この発明を完成さ
せた。
【0008】
【発明の目的】この発明は、研磨中における研磨定盤に
展張された研磨布表面の温度分布を均一化し、かつ研磨
定盤を冷却することで、半導体ウェーハの平坦度を高め
ることができる研磨装置を提供することを、その目的と
している。この発明は、この研磨布表面の温度分布の均
一化を、自動制御によって行うことができる研磨装置を
提供することを、その目的としている。さらに、この発
明は、簡単な装置改造を行うだけで、既成装置をこのよ
うな効果を有する本発明の装置とすることができる研磨
装置を提供することを、その目的としている。さらにま
た、この発明は、比較的研磨布の表面温度の変化への追
従速度が速い研磨装置を提供することを、その目的とし
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、研磨定盤に展張された研磨布に研磨液を供給し、こ
の研磨布を半導体ウェーハの表面に摺接させることによ
り、この半導体ウェーハ表面を研磨する研磨装置にあっ
て、研磨中の研磨布の表面温度を検出する温度センサ
と、研磨布表面に研磨液を供給するスラリーノズルと、
このスラリーノズルに研磨液を供給する研磨液供給手段
と、上記温度センサからの検出信号に基づいて、上記研
磨液供給手段からスラリーノズルに供給される研磨液の
供給量を制御する制御部とを備えた研磨装置である。研
磨液としては、例えば焼成シリカやコロイダルシリカ
(研磨砥粒)、アミン(加工促進剤)および有機高分子
(ヘイズ抑制剤)などを混合したものが採用される。コ
ロイダルシリカは、珪酸微粒子が凝集しないで一次粒子
のまま水中に分散した透明もしくは不透明の乳白色のコ
ロイド液の形で提供される。
【0010】半導体ウェーハとしては、代表的なシリコ
ンウェーハ以外にも、例えばガリウム砒素ウェーハ(G
aAsウェーハ)などの各種ウェーハを採用することが
できる。研磨装置としては、接着剤としてのワックスを
用いて半導体ウェーハを研磨ヘッドに接着するワックス
方式のものでもよいし、水を含んだバックパッドにより
半導体ウェーハを研磨ヘッドに保持するワックスレスマ
ウント方式のものでもよい。この研磨装置では、研磨定
盤を下配置とし、研磨ヘッドを上配置としたり、また
は、これとは上下を逆に配置してもよい。研磨定盤の素
材は限定されない。ただし、例えばセラミックス,比較
的低膨張率の金属(合金を含む),鋳物などが好まし
い。
【0011】温度センサは、接触式の温度センサでも非
接触式の温度センサでもよい。非接触式としては、例え
ば赤外線放射温度計などが挙げられる。スラリーノズル
の使用本数は、1本または複数本でもよい。また、この
スラリーノズルの配置位置も限定されない。例えば、研
磨定盤の中央部上方であっても、側部上方などでもよ
い。研磨液の供給量が多くなると、研磨布の温度が低下
する。研磨液の供給量は限定されない。例えば1〜20
リットル/分程度である。研磨液供給手段は、スラリー
ノズルに研磨液を供給することができる装置であれば限
定されない。ただし、研磨液の供給量を自動制御できる
ものが好ましい。また、研磨液の温度を調整できればさ
らに好ましい。例えば、20〜40℃くらいの範囲で調
整する。20℃未満では研磨速度が低下し、生産性を損
なうという不都合がある。また、40℃を超えると、研
磨液が変質するおそれがある。これらの事項は、請求項
2および請求項3にも該当する。ただし、請求項2の場
合、スラリーノズルおよび研磨液供給手段に関する事項
は除くものとする。
【0012】請求項2に記載の発明は、研磨定盤に展張
された研磨布に研磨液を供給し、この研磨布を半導体ウ
ェーハの表面に摺接させることにより、この半導体ウェ
ーハ表面を研磨する研磨装置にあって、研磨中の研磨布
の表面温度を検出する温度センサと、上記研磨定盤に設
けられて、この研磨布を冷却する冷媒が流通する冷媒流
路と、この冷媒流路に冷媒を供給する冷媒供給装置と、
上記温度センサからの検出信号に基づいて、上記冷媒供
給装置から冷媒流路に供給される冷媒の供給量を制御す
る制御部とを備えた研磨装置である。
【0013】冷媒流路は、研磨定盤の内部に設けても、
この研磨定盤の外面に設けてもよい。また、その形状も
限定されない。例えば、研磨定盤の中央部から放射線状
に外方に延びる流路でもよいし、ウォータジャケット式
の流路でもよい。そして、研磨定盤における冷媒流路の
形成範囲は限定されない。例えば、この定盤の全域に設
けてもよいし、ウェーハ面研磨時に高温となる範囲だけ
に設けてもよい。また、冷媒によって、研磨布表面の全
域を均一に冷却してもよいし、研磨布表面の高温域と低
温域とに温度差をつけて冷却してもよい。研磨布表面の
好ましい冷却温度は、15〜20℃である。これ未満で
あると、研磨が進行しにくく、また、結露を伴う。冷媒
流路に供給される冷媒の種類は限定されない。例えば、
水,油などの液体でもよいし、不活性ガス(例えばフロ
ンガス、Nガスなど)といった気体でもよい。冷媒供
給装置は、冷媒流路に冷媒を供給することができる装置
であれば限定されない。ただし、冷媒の供給量を自動制
御することができるものが好ましい。また、冷媒の温度
を調整することができるものであればさらに好ましい。
これらの事項は、請求項3にも該当する。
【0014】請求項3に記載の発明は、研磨定盤に展張
された研磨布に研磨液を供給し、この研磨布を半導体ウ
ェーハの表面に摺接させることにより、この半導体ウェ
ーハ表面を研磨する研磨装置にあって、研磨中の研磨布
の表面温度を検出する温度センサと、研磨布表面に研磨
液を供給するスラリーノズルと、このスラリーノズルに
研磨液を供給する研磨液供給手段と、上記研磨定盤に設
けられて、この研磨布を冷却する冷媒が流通する冷媒流
路と、この冷媒流路に冷媒を供給する冷媒供給装置と、
上記温度センサからの検出信号に基づいて、上記研磨液
供給手段からスラリーノズルに供給される研磨液の供給
量と、上記冷媒供給装置から冷媒流路に供給される冷媒
の供給量とを制御する制御部とを備えた研磨装置であ
る。
【0015】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、半導体ウェー
ハ表面の研磨時には、研磨液を供給しながら、上面に研
磨布が展張された研磨定盤上で、半導体ウェーハの研磨
面を研磨布により表面研磨する。この際、研磨布の表面
温度を温度センサで検出し、制御部はその検出信号に基
づいて、研磨液供給手段からスラリーノズルに送られる
研磨液の供給量を、研磨布の表面温度が略均一化するよ
うに制御する。これにより、研磨中の研磨布表面と半導
体ウェーハとの摺接面において、ウェーハ中央部とウェ
ーハ外周部との研磨速度が略等しくなる。よって、研磨
量は半導体ウェーハの全面で略均一となり、研磨後の半
導体ウェーハの平坦度が高められる。また、研磨液によ
り、研磨定盤が冷却されるので、定盤形状が比較的安定
し、さらにウェーハの平坦度が高まる。すなわち、半導
体ウェーハの平坦度は、研磨布の表面温度が略均一化す
るだけでも高まるが、研磨定盤を冷却するので、さらに
高まる。この研磨定盤を冷却する方法は、定盤を加熱し
て研磨布の表面温度を略均一化する場合よりも、研磨時
の摩擦熱とその研磨定盤の加熱とにより、この定盤が熱
膨張を起こして、定盤に反りが発生するおそれが少ない
ので好ましい。また、研磨液の供給によって研磨布の表
面温度を制御する方法を採用したので、簡単な装置改造
を行うだけで既成装置を、本発明の効果を有する装置と
することができ、しかも比較的研磨布の表面温度の変化
に追従する速度が速い。
【0016】また、請求項2に記載の発明によれば、研
磨布が展張された研磨定盤上で、半導体ウェーハの研磨
面が表面研磨される。このときの研磨布の表面温度を温
度センサで検出し、その検出信号に基づき、制御部が冷
媒供給装置に制御指令を発信し、この装置より冷媒流路
に送られる冷媒量を制御する。なお、この制御量は、研
磨布の表面温度が略均一化する量である。これにより、
研磨中の研磨布表面と半導体ウェーハとの摺接面におい
て、ウェーハ中央部とウェーハ外周部との研磨速度が略
等しくなり、この結果、研磨量が半導体ウェーハの全面
において略均一になる。しかも、表面研磨中、冷媒によ
り研磨定盤が冷やされるので、研磨定盤の形状が安定す
る。これらの点から、研磨後の半導体ウェーハの平坦度
が高まる。
【0017】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
ウェーハ面研磨時に、温度センサが研磨布の表面温度を
検出し、制御部はこの検出信号に基づき、研磨液供給手
段からスラリーノズルに送られる研磨液の供給量と、冷
媒供給装置から冷媒流路に送られる冷媒の供給量とを、
研磨布の表面温度が略均一になるように制御する。これ
により、研磨中の研磨布表面と半導体ウェーハとの摺接
面において、ウェーハの中央部と外周部の研磨速度が略
等しくなり、その結果、研磨量がウェーハ全面で略均一
になる。しかも、研磨中、研磨定盤が研磨液と冷媒によ
り冷やされるので、研磨定盤の形状は請求項1,請求項
2の場合より安定する。以上のことから、研磨後の半導
体ウェーハの平坦度がさらに高まる。また、この請求項
3では、研磨布の表面温度を略均一とするのに、請求項
1における研磨布上への研磨液の供給と、請求項2にお
ける冷媒流路への冷媒の供給という2つの手段を採用し
たので、それぞれ単独の場合に比べて、研磨布の表面温
度制御への追従時間が短縮する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図面を
参照して説明する。図1はこの発明の一実施例に係る研
磨装置の正面図である。図2は一実施例に係る研磨装置
の平面図である。
【0019】図1,図2において、10はこの発明の一
実施例に係る研磨装置であり、この研磨装置10は、研
磨定盤11と、これに対向して上方にそれぞれ90度間
隔で配設された4個の研磨ヘッド12とを備えている。
研磨定盤11は、その上面に厚地のスポンジゴムを介し
てポリウレタン製の研磨布13が展張・接着されてい
る。研磨ヘッド12の下面には、シリコンウェーハ14
の固定用のガイドリング15が設けられている。研磨定
盤11および研磨ヘッド12はともに円板形をしてお
り、対向する各面は平坦面となっている。これらの研磨
定盤11,各研磨ヘッド12は、それぞれ回転軸16,
17を介して、各軸線を中心に回転可能に構成されてい
る。また、各研磨ヘッド12は、回転軸17の昇降によ
り上下動可能に構成されている。
【0020】ガイドリング15の内側には、バックパッ
ド20が、その上面を研磨ヘッド12の下面と接触させ
て保持されている。バックパッド20は、不織布の一例
としてのスウェード製であって、直径は6インチのシリ
コンウェーハ14より若干大きく形成されている。研磨
するシリコンウェーハ14は、CZウェーハであって、
その厚さは625μmである。研磨定盤11の中心部上
方には、研磨布13の表面に研磨液を供給するスラリー
ノズル18が、その軸線を、回転軸16の軸線に合致さ
せて配設されている。このスラリーノズル18には、ス
ラリーポンプを内蔵する研磨液供給手段19が接続され
ている。研磨液供給手段19から圧送された研磨液は、
スラリーノズル18の研磨液供給口18aを通して、研
磨定盤11の表面に展張された研磨布13の中心部上
に、所定流量で供給される。
【0021】研磨定盤11の内部には、研磨布13を冷
却する冷却水(冷媒)が流通する冷却水流路(冷媒流
路)11aが形成されている。冷却水流路11aは、研
磨定盤11の中心部を中心にして、研磨定盤11の外周
面まで45度間隔で放射配置されている。回転軸16内
には、その軸線に沿って、冷却水の軸内供給路が穿設さ
れており、この軸内供給路の一端は外設された冷却水供
給装置(冷媒供給装置)29に接続されている。研磨定
盤11の側部上方には、研磨中の研磨布の表面温度を検
出する非接触式の赤外線放射温度計30(温度センサ)
が設けられている。その検出信号が外設の制御部31に
送り込まれる。制御部31は、赤外線放射温度計30か
らの検出信号に基づいて、研磨液供給手段19からスラ
リーノズル18に供給される研磨液の供給量と、冷却水
供給装置29から冷却水流路11aに供給される冷却水
の供給量とを制御する。
【0022】次に、この研磨装置10を用いたシリコン
ウェーハ14の研磨方法を説明する。図1,図2に示す
ように、シリコンウェーハ14の表面研磨時には、ガイ
ドリング15に保持されたバックパッド20に純水を供
給しておく。そして、シリコンウェーハ14をガイドリ
ング15内に収容する。このとき、ウェーハ研磨面がガ
イドリング15の下端面より所定高さだけ下方に位置す
るようにセットする。このように、水の表面張力によ
り、シリコンウェーハ14がバックパッド20に保持さ
れる。
【0023】その後、研磨液供給手段19から室温の研
磨液をスラリーノズル18へ圧送し、ノズル下端の研磨
液供給口18aを通して、研磨定盤11の表面に展張さ
れた研磨布13の中心部上に、通常、研磨液を5リット
ル/分の供給量で供給する。また、冷却水供給装置29
からは、回転軸16の軸内供給路を介して、冷却水(1
8℃)が10リットル/分の供給量で、研磨定盤11内
の冷却水流路11aに供給される。この冷却水は、冷却
水流路11aの中央部に設けられた膨出部から放射線状
に広がる。その後、研磨定盤11の外周面の開口部から
外部に排出される。よって、研磨定盤11の略全域が冷
却される。これらの研磨液および冷却水を供給しなが
ら、研磨ヘッド12を研磨定盤11上で自転、公転させ
て、シリコンウェーハ14の研磨面を、研磨布13によ
って表面研磨する。
【0024】この表面研磨が進むと摩擦熱が発生し、研
磨布13のシリコンウェーハ14との摺接部分がドーナ
ツ形状に高温化する。この温度変化は、研磨布13の表
面温度を、常時、検出している赤外線放射温度計30に
よって検出される。その後、この温度計30からの検出
信号は制御部31に送られる。制御部31では、この検
出信号に基づき、研磨液供給手段19からスラリーノズ
ル18に圧送される研磨液の供給量を1〜20リットル
/分の範囲内で、また冷却水供給装置29から冷却水流
路11aに圧送される冷却水の供給量を5〜20リット
ル/分の範囲内でともに増加方向へ制御する。その制御
目標は、研磨布13の表面温度が略均一になる値であ
る。
【0025】すなわち、図4の一点鎖線xに示すよう
に、研磨布13の表面温度が比較的低温度で略均一化す
る。この結果、研磨布13の表面とシリコンウェーハ1
4との摺接面において、ウェーハ中央部とウェーハ外周
部との研磨速度が略等しくなる。これにより、研磨砥粒
による研磨がシリコンウェーハ14の全面において略均
一となる。しかも、研磨液および冷却水によって研磨定
盤11が冷やされるので、研磨定盤11の形状が、研磨
時の摩擦熱による部分的な熱膨張を原因とした反りを起
こすことなく安定する。以上これらのことから、シリコ
ンウェーハ14の研磨ムラの要因は、遠心力によるウェ
ーハ外周方向への研磨液の偏りだけに止まる。したがっ
て、従来の研磨に比較して、ウェーハの平坦度を高める
ことができる。
【0026】また、この一実施例では、研磨布13の表
面温度を略均一化する方法として、研磨布13上への研
磨液の供給と、冷却水流路11aへの冷却水の供給とい
う2つの手段を採用している。これにより、各手段を単
独で行う場合に比べて、研磨布13の表面温度への追従
時間を短縮することができる。なお、研磨布13の表面
温度を略均一化するのに、研磨布13上への研磨液の供
給だけを行ったり、冷却水流路11aへの冷却水の供給
だけを行ったりすることもできる。研磨液の供給だけの
場合は、簡単な装置改造を行うだけで既成装置を、本発
明の研磨装置とすることができる。しかも、このように
すれば、この研磨装置10ほどではないものの、研磨布
13の表面温度の変化に対する追従速度が速くなるとい
う効果が得られる。
【0027】
【発明の効果】この発明の研磨装置によれば、半導体ウ
ェーハ表面の研磨時に、研磨布の表面の温度を略均一化
したので、この表面と半導体ウェーハとの摺接面におい
て、ウェーハ中央部およびウェーハ外周部の研磨速度が
略等しくなる。これにより、研磨量がウェーハ全面で略
均一化する。その結果、平坦度の高い半導体ウェーハを
作製することができる。そして、この研磨布の表面温度
の均一化を、温度センサからの表面温度信号に基づく、
自動制御によって行うようにしたので、半導体ウェーハ
の平坦度をさらに高めることができる。
【0028】特に、請求項1の発明によれば、研磨液の
供給量制御によって、この表面温度の略均一化を図るよ
うにしたので、簡単な装置改造でもって、既存装置を本
発明の効果を備えた装置に改良することができる。しか
も、直接、研磨布と半導体ウェーハとの摺接面を研磨液
で冷やせるので、この表面温度の変化に対する追従速度
が比較的速い。また、研磨液により研磨定盤が冷却され
るので、研磨定盤の形状が安定し、半導体ウェーハの平
坦度をより以上に高めることができる。
【0029】また、請求項2に記載の発明によれば、冷
媒流路への冷媒供給の自動制御により、この表面温度の
略均一化を図り、しかも、冷媒により研磨定盤が冷やさ
れるので、研磨定盤の形状が安定する。よって、請求項
1に記載の発明の場合と同等のウェーハの高平坦度が得
られる。
【0030】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
研磨布の表面温度を略均一するのに、研磨布上への研磨
液の供給(請求項1)と、冷媒流路への冷媒の供給(請
求項2)という両方の手段を採用したので、それぞれ単
独の場合に比べて、研磨布の表面温度の制御への追従時
間を短縮することができる。また、研磨定盤は、研磨液
と冷媒の両方から冷やされるので、研磨中における研磨
定盤の形状の安定性がさらに高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る研磨装置の正面図で
ある。
【図2】この発明の一実施例に係る研磨装置の平面図で
ある。
【図3】従来手段に係る研磨布の高温域および低温域を
示す平面図である。
【図4】研磨布上の半径方向の位置と温度との関係を示
すグラフである。
【符号の説明】
10 研磨装置、 11 研磨定盤、 11a 冷却水流路(冷媒流路)、 13 研磨布、 14 シリコンウェーハ(半導体ウェーハ)、 18 スラリーノズル、 19 研磨液供給手段、 30 赤外線放射温度計(温度センサ)、 29 冷却水供給装置(冷媒供給装置)、 31 制御部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨定盤に展張された研磨布に研磨液を
    供給し、この研磨布を半導体ウェーハの表面に摺接させ
    ることにより、この半導体ウェーハ表面を研磨する研磨
    装置にあって、 研磨中の研磨布の表面温度を検出する温度センサと、 研磨布表面に研磨液を供給するスラリーノズルと、 このスラリーノズルに研磨液を供給する研磨液供給手段
    と、 上記温度センサからの検出信号に基づいて、上記研磨液
    供給手段からスラリーノズルに供給される研磨液の供給
    量を制御する制御部とを備えた研磨装置。
  2. 【請求項2】 研磨定盤に展張された研磨布に研磨液を
    供給し、この研磨布を半導体ウェーハの表面に摺接させ
    ることにより、この半導体ウェーハ表面を研磨する研磨
    装置にあって、 研磨中の研磨布の表面温度を検出する温度センサと、 上記研磨定盤に設けられて、この研磨布を冷却する冷媒
    が流通する冷媒流路と、 この冷媒流路に冷媒を供給する冷媒供給装置と、 上記温度センサからの検出信号に基づいて、上記冷媒供
    給装置から冷媒流路に供給される冷媒の供給量を制御す
    る制御部とを備えた研磨装置。
  3. 【請求項3】 研磨定盤に展張された研磨布に研磨液を
    供給し、この研磨布を半導体ウェーハの表面に摺接させ
    ることにより、この半導体ウェーハ表面を研磨する研磨
    装置にあって、 研磨中の研磨布の表面温度を検出する温度センサと、 研磨布表面に研磨液を供給するスラリーノズルと、 このスラリーノズルに研磨液を供給する研磨液供給手段
    と、 上記研磨定盤に設けられて、この研磨布を冷却する冷媒
    が流通する冷媒流路と、 この冷媒流路に冷媒を供給する冷媒供給装置と、 上記温度センサからの検出信号に基づいて、上記研磨液
    供給手段からスラリーノズルに供給される研磨液の供給
    量と、上記冷媒供給装置から冷媒流路に供給される冷媒
    の供給量とを制御する制御部とを備えた研磨装置。
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