JP2000014131A - 電源装置 - Google Patents

電源装置

Info

Publication number
JP2000014131A
JP2000014131A JP10170013A JP17001398A JP2000014131A JP 2000014131 A JP2000014131 A JP 2000014131A JP 10170013 A JP10170013 A JP 10170013A JP 17001398 A JP17001398 A JP 17001398A JP 2000014131 A JP2000014131 A JP 2000014131A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reactor
voltage
output
current
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10170013A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Makino
康弘 牧野
Kazuhisa Otagaki
和久 太田垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP10170013A priority Critical patent/JP2000014131A/ja
Publication of JP2000014131A publication Critical patent/JP2000014131A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)
  • Rectifiers (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源装置の昇圧回路に設けられるリアクトル
素子の容量の軽減を図る。 【解決手段】 電源装置42に設けられている昇圧回路
48は、リアクトル68と並列にダイオード86が設け
られており、このダイオード86を流れる電流によって
コンデンサ74を充電できるようになっている。これに
より、スイッチング信号ST1 が停止し、IGBT70
の駆動が停止しているときに、ダイオード86を流れる
電流によって予め充電されたコンデンサ74を、IGB
Tの駆動によってリアクトルを流れる電流によって充電
できるので、リアクトルの容量の軽減を図ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電力を直流電
力に変換する電源装置に関する。詳細には、インバータ
制御によってモータの回転制御を行なうときに、整流回
路と昇圧回路によって交流電力を所望の電圧の直流電力
に変換して出力する電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍サイクルによって冷暖房を行なう空
気調和機(エアコン)では、冷暖房能力を調整するとき
に、コンプレッサの回転数を変更するものがある。すな
わち、エアコンでは、コンプレッサの回転数を下げるこ
とにより冷暖房能力が下がり、コンプレッサの回転数を
高くすることにより冷暖房能力が高くなる。このような
エアコンでは、コンプレッサの回転数の制御範囲、すな
わち、コンプレッサモータの運転周波数の制御範囲を広
げることにより、冷暖房能力の制御範囲を大きくするこ
とができる。
【0003】一方、エアコンでは、コンプレッサモータ
(直流電動機を用いた場合)の回転数の制御を行なうた
めに昇圧回路を設け、この昇圧回路によってコンプレッ
サへ供給する直流電圧を変更するものがある。
【0004】一般に昇圧回路は、リアクトルとスイッチ
ングデバイス、それにダイオードを備え、スイッチング
デバイスをオンして、リアクトルの出力側の電路を短絡
してリアクトル素子に直流電力を流し、リアクトルにエ
ネルギーを蓄えた後、スイッチングデバイスをオフす
る。これにより、リアクトルに発生した電圧を入力電圧
に加算してコンデンサに充電させることにより、入力直
流電圧を所定の電圧に昇圧する。
【0005】このとき、スイッチングデバイスのオン時
間の比率(デューティ比又は通流率)を制御することに
より、昇圧回路の前段の整流回路に入力される交流の入
力電流の波形及び電流値を制御することができ、これに
より、力率改善と共に出力する直流電圧を制御すること
ができる。このような出力電圧の制御は、PAM(Puls
e Amplitude Modulation :パルス振幅変調)制御によ
って行われる。
【0006】ところで、昇圧回路では、大きな電力を得
るためには、リアクトルに大きなエネルギーを蓄積する
必要があり、このために容量の大きなリアクトルを必要
とすると共に、容量の増加に応じてリアクトルも大型化
してしまうと言う問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実に鑑
みてなされたものであり、昇圧回路に設けるリアクトル
の容量の軽減が可能な電源装置を提案することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、交流電力を整流して直流電力に変換する整
流回路と、前記整流回路の一対の出力端子から出力され
た電力を昇圧して出力する昇圧回路と、所定周期のパル
ス信号によってスイッチング素子をオンすることによ
り、前記整流回路から出力される電力をリアクトル素子
に蓄積したのち、スイッチング素子をオフすることによ
りリアクトル素子に蓄積した電力でコンデンサを充電し
て所定の電圧に昇圧する昇圧回路と、前記所定周期のパ
ルス信号を所定のタイミングでスイッチング信号として
出力及び出力を停止する制御手段と、前記整流回路から
出力された電力が前記リアクトル素子をバイパスするよ
うに前記昇圧回路に設けられたバイパス手段と、を含む
ことを特徴とする。
【0009】この発明によれば、所定周期のスイッチン
グ信号によってスイッチング素子をオン/オフする。リ
アクトル素子は、スイッチング素子がオンしているとき
にエネルギーを蓄積し、スイッチング素子がオフするこ
とにより蓄積したエネルギーによってコンデンサを充電
する。
【0010】一方、スイッチング信号の送出を停止し、
スイッチング素子の駆動を停止したときには、リアクト
ル素子を流れる電流が減少する。このとき、コンデンサ
の充電電圧が低下すると、バイパス手段を電流が流れて
コンデンサを充電する。
【0011】これにより、スイッチング素子を駆動した
ときに、リアクトル素子を流れた電流によるコンデンサ
の充電量を減らすことができるので、リアクトルに大き
なエネルギーを蓄積する必要が無くなり、リアクトルの
容量を軽減することができる。
【0012】また、リアクトル素子の容量を軽減するこ
とにより、リアクトル素子の小型化が可能となり、これ
により電源装置の小型化を達成できる。
【0013】このような本発明では、前記昇圧回路から
出力される直流電力をスイッチング信号によって駆動さ
れるスイッチング素子のオン/オフに応じて出力するイ
ンバータ回路を含み、前記制御手段が、前記インバータ
回路のスイッチング素子を駆動するスイッチング信号に
前記昇圧回路のスイッチング素子を駆動するスイッチン
グ信号を同期させて出力するものであっても良い。
【0014】すなわち、昇圧回路から出力された電圧を
インバータ制御して出力するインバータ回路を設けてい
るいるときに、所定のタイミングで昇圧回路のスイッチ
ング素子へのスイッチング信号の出力を開始するとき
に、このスイッチング信号をインバータ回路のスイッチ
ング信号に同期させる。
【0015】また、本発明では、前記バイパス手段が、
前記リアクトル素子と並列接続されたダイオードであっ
ても良い。すなわち、バイパス手段としては、ダイオー
ド等の一定方向への電流の流れを許容する素子を用いて
低コストで簡単に形成することができる。
【0016】これにより、リアクトル素子の容量の軽減
を図るために追加する部品によって電源装置のコストア
ップを招いてしまうのを防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しながら、本発
明の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に
適用した空気調和機(以下「エアコン10」と言う)の
冷凍サイクルを示している。
【0018】このエアコン10は、被空調室に設置され
る室内ユニット12と室外に設置される室外ユニット1
4によって構成されており、室内ユニット12と室外ユ
ニット14とは、冷媒を循環させる太管の冷媒配管16
Aと、細管の冷媒配管16Bとで接続されている。
【0019】室内ユニット12には、熱交換器18が設
けられており、冷媒配管16A、16Bのそれぞれの一
端がこの熱交換器18に接続されている。また、冷媒配
管16Aの他端は、室外ユニット14のバルブ20A、
マフラー22Aを介して四方弁24に接続されている。
この四方弁24は、アキュムレータ28及びマフラー2
2Bを介してコンプレッサ26に接続されている。
【0020】さらに、室外ユニット14には、熱交換器
30が設けられている。この熱交換器30は、一方が四
方弁24に接続され、他方がキャピラリチューブ32、
ストレーナ34、モジュレータ38を介してバルブ20
Bに接続されている。また、ストレーナ34とモジュレ
ータ38の間には、電動膨張弁36が設けられ、バルブ
20Bには、冷媒配管16Bの他端が接続されている。
これによって、室内ユニット12と室外ユニット14の
間に冷凍サイクルを形成する冷媒の密閉された循環路が
構成されている。
【0021】エアコン10は、コンプレッサ26と一体
に設けているコンプレッサモータ40の回転駆動によっ
てコンプレッサ26が運転されると、この冷凍サイクル
中を冷媒が循環される。このとき、エアコン10では、
運転モード(冷房モード又は暖房モード)に応じて四方
弁24が切換えられ、電動膨張弁36の弁開度を制御す
ることにより、冷媒の蒸発温度が調整される。なお、図
2では矢印によって暖房運転時(暖房モード)と冷房運
転時(冷房モードまたはドライモード)の冷媒の流れを
示している。
【0022】冷房モードでは、コンプレッサ26によっ
て圧縮された冷媒が熱交換器30へ供給されることによ
り液化され、この液化された冷媒が室内ユニット12の
熱交換器18で気化することにより、熱交換器18を通
過する空気を冷却する。また、暖房モードでは、逆に、
コンプレッサ26によって圧縮された冷媒が、室内ユニ
ット12の熱交換器18で凝縮されることにより放熱
し、この冷媒が放熱した熱で熱交換器18を通過する空
気を加熱する。
【0023】室内ユニット12は、送風用に設けられて
いるクロスフローファンによって室内ユニット12に吸
引した空気を室内へ吹出すときに熱交換器18を通過さ
せ温調する。これにより、室内ユニット12から吹出さ
れる空気によって室内が空調される。
【0024】図1に示されるように、室外ユニット14
には、コンプレッサモータ40を駆動する電源装置42
と共に、この電源装置42を制御することによりコンプ
レッサモータ40の回転を制御するマイコン44が設け
られている。
【0025】このマイコン44は、例えばシリアル通信
等によって室内ユニット12に設けられている図示しな
いマイコンと接続されており、この室内ユニット12の
マイコンからの信号に基づいて作動する。
【0026】なお、マイコン44は、室内ユニット12
のマイコンから送出された信号及び外気温度を検出する
外気温度センサ、コンプレッサ26の温度を検出するコ
ンプレッサ温度センサ、熱交換器30のコイル温度を検
出するコイル温度センサ等の検出結果に基づいてコンプ
レッサモータ40と共に、四方弁、電動膨張弁36、熱
交換器30を冷却する冷却ファン等の駆動を制御する。
【0027】室外ユニット14に設けられている電源装
置42は、整流回路46、昇圧回路48を備えており、
交流電源50から整流回路46に供給された交流電力
は、昇圧回路48からインバータ回路52へ出力され
る。また、コンプレッサモータ40は、このインバータ
回路52から出力される電力によって回転駆動される。
【0028】整流回路46には、ダイオード54をブリ
ッジ状に接続した整流器56が設けられており、この整
流器56の入力端子58A、58Bにチョークコイル6
0を介して、交流電源50が接続される。本実施の形態
に適用したエアコン10の室外ユニット14は、交流電
源50から単相100V又は単相200Vの交流電力が
供給されることにより運転される。
【0029】整流器56の出力端子62A、62Bの間
には、同一容量のコンデンサ64、66が直列接続され
ている。また、整流回路46には、リレー84が設けら
れており、このリレー84の接点84Aが、整流回路4
6の一方の入力端子58Bとコンデンサ64、66の接
続点65とに接続されている。このリレー84のコイル
84Bはマイコン44に接続されており、マイコン44
は、整流回路46に接続された交流電源50の電圧を検
出し、交流電源50の電圧が200Vのときにはリレー
84の接点84Aを開放し、交流電源50の電圧が10
0Vのときにはリレー84の接点84Aを閉じる。
【0030】整流回路46は、リレー84の接点84A
が開放された状態では、ブリッジ接続されたダイオード
54によって両波整流回路が形成され、これにより、交
流電源50から供給される交流電圧を両波整流した後
に、コンデンサ64、66によって平滑化して出力す
る。また、整流回路46は、リレー84が駆動されて接
点84Aが閉じられることにより、入力端子58Bとコ
ンデンサ64、66の間の接続点65が接続され、倍電
圧両波整流回路が形成され、交流電圧を倍電圧整流して
出力する。
【0031】これにより、整流回路46は、交流電圧が
200Vであっても100Vであっても、略一定の出力
電圧Vd (例えば約260V〜280V)を出力する。
昇圧回路48は、この整流回路46の出力電圧Vd を、
約300V以上に昇圧して出力する。
【0032】昇圧回路48は、リアクトル素子として設
けられているリアクトル68、スイッチング素子として
設けられているIGBT(Insulated Gate Bipolar Tra
nsistor )70、ダイオード72及びコンデンサ74を
含む一般的構成が用いられている。この昇圧回路48で
は、所定周期のスイッチング信号によってIGBT70
をオンしたときにリアクトル68に整流回路46から出
力された直流電力が流れてエネルギーが蓄え、IGBT
70をオフしたときにリアクトル68に蓄えられたエネ
ルギーに応じた電圧が整流回路46から出力された直流
電力の電圧に加算されてコンデンサ74を充電する。こ
のコンデンサ74に充電された電圧がスイッチング信号
に基づいて昇圧された出力電圧V0 として出力される。
【0033】IGBT70は、駆動回路76を介してマ
イコン44に接続されており、マイコン44から出力さ
れるスイッチング信号ST1 によってオン/オフされ
る。このときマイコン44は、昇圧回路48のIGBT
70のオン時間の比率(デューティ比又は通流率)を制
御することにより、昇圧回路48の出力電圧V0 を制御
する。すなわち、マイコン44は、PAM(Pulse Amp
litude Modulation :パルス振幅変調)制御によって昇
圧回路48の出力電圧V0 を制御している。
【0034】また、電源装置42では、IGBT70の
オンとなる位相の範囲を制御することにより、昇圧回路
48の前段の整流回路46に入力される交流電源50か
らの入力電流及び波形を制御することができる。マイコ
ン44は、整流回路46への入力電圧(交流電圧)及び
入力電流(交流電流)の位相に基づいてIGBT70を
制御することにより、力率改善(例えば0.94〜0.
97)を図っている。
【0035】すなわち、マイコン44には、電源電圧検
出回路78及び電源電流検出回路80が接続されてお
り、マイコン44は、この電源電圧検出回路78と電源
電流検出回路80によって交流電源50の電圧及び電流
と共にそれぞれの位相を検出し、この検出結果に基づい
てスイッチングTr70を制御する。
【0036】このとき、例えば図3(A)乃至図3
(D)に示されるように、マイコン44は、交流電圧V
i (図3(A)参照)に基づいた位相信号(図3(B)
参照)を読み込み、この位相信号から交流電圧のゼロク
ロス点を検出すると、このゼロクロス点に対して所定の
タイミング(例えば位相角θが、60°〜70°)で、
スイッチング信号ST1 (図3(C)参照)を出力す
る。このスイッチング信号ST1 としては、例えば17
kHzのパルスを用い、所定の出力電圧V0 が得られるよ
うにパルス幅を制御する。また、このスイッチング信号
ST1 は、交流電流Ii (図3(D)参照)のゼロクロ
スを検出したときに停止させる。
【0037】図3(E)に示されるように、リアクトル
68を流れる電流Li は、スイッチング信号ST1 が出
力されることにより、電流値が増加し、この電流値の変
化によって交流電流Ii の波形及び交流電流Ii の位相
が変化する。したがって、スイッチング信号ST1 のタ
イミングによって交流電圧Vi と交流電流Ii の位相を
一致させることができる。
【0038】マイコン44では、交流電圧Vi に対して
スイッチングTr70の動作開始タイミングを調整する
ことにより、力率が最適(例えば約0.92〜0.9
3)となるようにしている。これにより、室外ユニット
14での効率的な電力利用が可能となるようにしてい
る。なお、昇圧回路48等を用いた電流波形及び力率の
制御は、従来公知の一般的方法を用いることができ、本
実施の形態では詳細な説明を省略する。
【0039】ところで、図1に示されるように、昇圧回
路48の出力電圧V0 は、インバータ回路52へ入力さ
れ、このインバータ回路52から出力される電力によっ
てコンプレッサモータ40が駆動される。このインバー
タ回路52は、マイコン44に接続されており、マイコ
ン44から出力されるスイッチング信号ST2 に応じ
て、インバータ回路52に設けられているスイッチング
素子をオン/オフ駆動する。
【0040】コンプレッサモータ40としては、DCブ
ラシレスモータを用いており、入力電圧の変化に応じて
回転数が変化する。したがって、スイッチング信号のデ
ューティ比に応じた電圧がインバータ回路52からコン
プレッサモータ40へ出力されることにより、コンプレ
ッサモータ40は、この電圧に応じた回転数で回転駆動
する。また、インバータ回路52の出力電圧は、スイッ
チング信号ST2 のデューティ比を一定としたときは、
昇圧回路48の出力電圧V0 に応じて変化させることが
できる。
【0041】すなわち、マイコン44は、PWM制御と
PAM制御によってコンプレッサモータ40の回転数を
制御している。なお、マイコン44では、スイッチング
信号ST2 に同期させてスイッチング信号ST1 を出力
している。すなわち、スイッチング信号ST1 、ST2
は同一周期でデューティ比が異なっている。
【0042】マイコン44は、コンプレッサモータ40
の回転数が低い領域では、昇圧回路48の出力電圧V0
を所定値に保ち、PWM制御によってコンプレッサモー
タ40の回転数を制御し、コンプレッサモータ40の回
転数が高く、PWM制御の範囲を超える領域では、昇圧
回路48の出力電圧V0 によってコンプレッサモータ4
0の回転数を制御するPAM制御を行なうようにしてい
る。なお、マイコン44には、コンプレッサモータ40
の回転数を検出する回転数検出回路82が接続されてお
り、この回転数検出回路82によって検出したコンプレ
ッサモータ40の回転数が所望の回転数となるようにフ
ィードバック制御を行なっている。
【0043】このように、エアコン10では、PWM制
御とPAM制御を用いることにより、最適な力率に保ち
ながらコンプレッサモータ40の回転数の制御範囲を広
げており、これにより、エアコン10の冷暖房能力の調
整範囲が広げられ、室内の空調状態に応じた適切な空調
能力で空調運転を行なうことができるようになってい
る。
【0044】一方、昇圧回路48には、バイパス手段と
してダイオード86が設けられている。このダイオード
86は、直列接続されているリアクトル68とダイオー
ド72に並列に設けられており、リアクトル68を介さ
ずに整流回路46から出力される電力によってコンデン
サ74を充電できるようになっている。
【0045】このダイオード86には、コンデンサ74
の充電電圧に応じて電流が流れる。すなわち、図3
(C)、図3(E)及び図3(F)に示されるように、
リアクトル68を流れる電流Li によってコンデンサ7
4が充電されて、整流回路46の出力電圧Vd より高い
電圧となっているときには、ダイオード86には電流が
流れないが、IGBT70の動作が停止することにより
コンデンサ74が放電して電圧が下がると、ダイオード
86を流れる電流によってコンデンサ74が充電され
る。
【0046】また、この電流IB は、IGBT70のス
イッチング動作によってコンデンサ74の充電が開始さ
れることにより減少し、さらに、コンデンサ74の充電
電圧が整流回路46の出力電圧Vd を越えることによ
り、ダイオード86には、電流が流れなくなる(IB =
0)。
【0047】すなわち、コンデンサ74は、IGBT7
0のスイッチング動作が停止しているときに、ダイオー
ド86を流れる電流IB によって充電され、IGBT7
0のスイッチング動作が開始されることにより、さら
に、リアクトル68に蓄えられるエネルギーによって所
定の出力電圧V0 まで充電される。
【0048】したがって、図4に示されるように、昇圧
回路48では、ダイオード86に電流IB が流れた後に
リアクトル68に電流Li が流れ、コンデンサ74の充
放電が行われ、所定の出力電圧V0 が出力される。この
とき、電流Li の増加に応じて電流IB が減少する。
【0049】これにより、コンデンサ74を出力電圧V
0 まで充電するためにリアクトル68を流れる電流の量
を軽減することができるようにしている。
【0050】以下に、本実施の形態の作用を説明する。
【0051】エアコン10は、図示しないリモコンスイ
ッチの操作によって、運転モード、設定温度等の運転条
件が設定され、運転/停止ボタンの操作によって運転開
始が指示されてると、室内ユニット12に設けている図
示しないマイコンが、設定された運転条件に応じて室内
を空調するために必要な空調能力を演算し、この演算結
果に基づいてコンプレッサモータ40の回転数を設定す
る。この後、室内ユニット12に設けているマイコン
は、設定した回転数でコンプレッサモータ40を駆動す
るように、室外ユニット14に設けているマイコン44
に指示する。
【0052】マイコン44は、室内ユニット12のマイ
コンによって指示されたコンプレッサ26の回転数が得
られるように昇圧回路48及びインバータ回路52を制
御しながらコンプレッサモータ40を回転駆動する。こ
れにより、エアコン10では、コンプレッサ26で圧縮
された冷媒が冷凍サイクル中を循環され、室内ユニット
12に設けている熱交換器18を通過する空気を温調す
る。この室内ユニット12の熱交換器18を通過するこ
とにより温調された空気が、室内ユニット12から吹出
されることにより、室内の空調が図られる。
【0053】一方、マイコン44では、コンプレッサ2
6を指示された回転数で回転するようにコンプレッサモ
ータ40の回転数を制御している。この回転数の制御
は、例えば、コンプレッサモータ40の回転数が予め設
定している所定の回転数よりも低いときには、電源装置
42の昇圧回路48から出力する出力電圧V0 を一定
(例えば300V)にし、スイッチング信号ST2 を制
御することにより、インバータ回路52に設けているス
イッチング素子を駆動するスイッチング信号ST2によ
ってコンプレッサモータ40の駆動電圧を制御する。す
なわち、スイッチング信号ST2 のデューティ比を変更
することにより出力電圧を制御するPWM制御を行な
う。
【0054】また、指示されたコンプレッサモータ40
の回転数が所定の回転数を越えたときに、マイコン44
は、スイッチング信号ST2 のデューティ比を一定に
し、スイッチング信号ST1 によって昇圧回路48の出
力電圧V0 を上昇させる。昇圧回路48は、IGBT7
0を駆動するスイッチング信号ST1 のデューティ比を
変化させることにより、出力電圧V0 が変化する。イン
バータ回路52のスイッチング信号ST2 のデューティ
比を一定にすることにより、昇圧回路48の出力電圧V
0 を制御することにより、コンプレッサモータ40の駆
動電圧が制御される。すなわち、マイコン44は、PA
M制御によってコンプレッサモータ40の回転制御を行
なう。
【0055】これにより、エアコン10では、コンプレ
ッサ26の回転数を広範囲で制御でき、大きな制御範囲
で空調能力を制御しながら空調運転を行なうことができ
る。
【0056】ところで、昇圧回路48では、スイッチン
グ信号ST1 によってスイッチング素子であるIGBT
70が駆動されることにより、IGBT70がオンして
いるときにリアクトル素子であるリアクトル68にエネ
ルギーを蓄積し、IGBT70がオフすると、リアクト
ル68に蓄積したエネルギーによってコンデンサ74を
充電し、スイッチング信号ST1 のパルス幅に応じた出
力電圧V0 を出力する。
【0057】このとき、マイコン44では、昇圧回路4
8のIGBT70の駆動を制御することにより、交流電
源50に対する電流波形を形成すると共に高力率に保
つ。このために、マイコン44では、図3(A)乃至図
3(D)に示されるように、交流電源50の電圧位相に
基づいた所定のタイミングでIGBT70のスイッチン
グ動作を開始すると共に、電圧位相に基づいてスイッチ
ング動作を停止させる。
【0058】すなわち、交流電圧Vi がゼロクロスを検
出すると、所定の位相角(例えば60°〜70°)だけ
遅らせてスイッチング信号ST1 を出力し、交流電流I
i がゼロクロスすることによりスイッチング信号ST1
を停止する。
【0059】これにより、図3(E)に示されるよう
に、リアクトル68に流れる電流Liは、IGBT70
の駆動が開始されると、交流電流Ii の電流値に応じて
変化し、コンデンサ74の充電を繰り返す。また、電流
Li は、スイッチング信号ST1 が停止して、IGBT
70の動作が停止すると、流れなくなる。
【0060】一方、図3(F)に示されるように、ダイ
オード86には、スイッチングST1 が停止し、コンデ
ンサ74の充電電圧が低下すると、電流IB が流れる。
この電流IB は、IGBT70がスイッチング動作を開
始して、コンデンサ74の充電電圧が上昇することによ
り減少する。
【0061】このとき、リアクトル68は、ダイオード
86を流れる電流IB によって充電されたコンデンサ7
4が出力電圧V0 となるようにコンデンサ74を充電す
る。
【0062】すなわち、図4に示されるように、昇圧回
路48では、スイッチング信号ST1 によってIGBT
70が駆動されているときには、リアクトル68に電流
Liが流れて、この電流Li によってコンデンサ74が
充電される。また、スイッチング信号ST1 によるIG
BT70の駆動が停止すると、コンデンサ74の充電電
圧に応じてダイオード86を電流IB が流れ、この電流
IB によってコンデンサ74が充電される。
【0063】これにより、従来、リアクトル68を流れ
た電流Li のみによって所定の出力電圧V0 となるよう
にコンデンサ74が充電されていたのに対して、昇圧回
路48では、コンデンサ74が予めダイオード86に流
れる電流IB によって充電された状態で、リアクトル6
8を流れる電流Li によって充電される。
【0064】このように、リアクトル68をバイパスし
てコンデンサ74を充電するダイオード86を設けるこ
とにより、リアクトル68を流れる電流Li をダイオー
ド86を流れる電流IB によって減少させることができ
る。したがって、リアクトル68に蓄積するエネルギー
を軽減でき、これに合わせてリアクトル68の容量を軽
減できる。
【0065】電源装置42では、所定の昇圧比を得る時
のリアクトル68の容量を軽減できることにより、リア
クトル68を小型化でき、これにより電源装置42自体
の小型化及び低コスト化も可能となる。また、リアクト
ル素子やスイッチング素子として高価で容量の大きい部
品を使用する必要が無くなる。
【0066】なお、本実施の形態では、バイパス手段と
してダイオード86を用いたが、電流方向が制限される
ものであれば、ダイオードに限らずスイッチング素子、
トライアック等の他の半導体デバイスを用いることがで
きる。
【0067】また、本実施の形態は、本発明の構成を限
定するものではない。本実施の形態では、本発明を適用
した電源装置42をエアコン10を用いて説明したが、
本発明が適用される空気調和機は、コンプレッサモータ
40の回転数をインバータ制御するものに限らず、コン
プレッサモータ40が昇圧回路48の出力電圧V0 によ
って定速運転され、コンプレッサモータ40の運転/停
止によって空調能力を制御されるものであっても良い。
【0068】さらに、本実施の形態では、空気調和機を
例に説明したが、本発明は、昇圧回路が設けられた電源
装置であれば適用が可能である。すなわち、本発明は、
昇圧回路が設けられている任意の構成の電源装置に適用
することができる。
【0069】
【発明の効果】以上説明した如く本発明によれば、リア
クトル素子に蓄えたエネルギーによるコンデンサの充電
に先立って、リアクトル素子をバイパスさせた電流によ
ってコンデンサを充電しておくので、リアクトル素子の
容量の軽減を図ることができる。これにより、昇圧回路
が設けられた電源装置の小型化及び低コスト化が可能と
なる優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した電源装置の一例を示す概略構
成図である。
【図2】本実施の形態に適用したエアコンの冷凍サイク
ルを示す概略構成図である。
【図3】(A)は交流電圧波形を示す線図、(B)は交
流電圧の位相信号の一例を示す線図、(C)は、交流電
圧と交流電流に応じて出力するスイッチング信号を示す
線図、(D)は交流電流の波形の一例を示す線図、
(E)は昇圧回路のリアクトルに流れる電流を示す線
図、(F)はバイパス手段として設けられたダイオード
を流れる電流を示す線図である。
【図4】電源装置に入力される交流電圧及び交流電流に
対する昇圧回路のリアクトルとダイオードを流れる電流
の変化の概略を示す線図である。
【符号の説明】
10 エアコン 12 室内ユニット 14 室外ユニット 26 コンプレッサ 40 コンプレッサモータ 42 電源装置 44 マイコン(制御手段) 46 整流回路 48 昇圧回路 52 インバータ回路 68 リアクトル(リアクトル素子) 70 IGBT(スイッチング素子) 74 コンデンサ 86 ダイオード(バイパス手段)
フロントページの続き Fターム(参考) 5H006 AA02 BB00 BB05 CA01 CA07 CB01 CB03 CC08 DA02 DA04 DB07 DC02 DC05 5H576 AA10 BB03 BB10 CC05 DD02 DD07 EE11 EE19 EE30 GG02 HA04 HB01 HB10 JJ03 LL01 LL22 LL24 LL39 LL43 5H730 AA15 AA18 AS00 AS13 BB14 BB57 CC04 CC13 DD03 FD11 FD41 FD61 FF09 FG05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電力を整流して直流電力に変換する
    整流回路と、 前記整流回路の一対の出力端子から出力された電力を昇
    圧して出力する昇圧回路と、 所定周期のパルス信号によってスイッチング素子をオン
    することにより、前記整流回路から出力される電力をリ
    アクトル素子に蓄積したのち、スイッチング素子をオフ
    することによりリアクトル素子に蓄積した電力でコンデ
    ンサを充電して所定の電圧に昇圧する昇圧回路と、 前記所定周期のパルス信号を所定のタイミングでスイッ
    チング信号として出力及び出力を停止する制御手段と、 前記整流回路から出力された電力が前記リアクトル素子
    をバイパスするように前記昇圧回路に設けられたバイパ
    ス手段と、 を含むことを特徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】 前記昇圧回路から出力される直流電力を
    スイッチング信号によって駆動されるスイッチング素子
    のオン/オフに応じて出力するインバータ回路を含み、
    前記制御手段が、前記インバータ回路のスイッチング素
    子を駆動するスイッチング信号に前記昇圧回路のスイッ
    チング素子を駆動するスイッチング信号を同期させて出
    力することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 【請求項3】 前記バイパス手段が、前記リアクトル素
    子と並列接続されたダイオードであることを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の電源装置。
JP10170013A 1998-06-17 1998-06-17 電源装置 Pending JP2000014131A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10170013A JP2000014131A (ja) 1998-06-17 1998-06-17 電源装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10170013A JP2000014131A (ja) 1998-06-17 1998-06-17 電源装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000014131A true JP2000014131A (ja) 2000-01-14

Family

ID=15896985

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10170013A Pending JP2000014131A (ja) 1998-06-17 1998-06-17 電源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000014131A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6499223B2 (en) 1998-07-29 2002-12-31 Alpha Professional Tools Corner ruler
JP2008140038A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Sanyo Electric Co Ltd コンバータ装置および系統連系システム
CN107231087A (zh) * 2016-03-25 2017-10-03 通用电气公司 增程器及电路保护方法
JP2021081142A (ja) * 2019-11-20 2021-05-27 シャープ株式会社 空気調和機

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6499223B2 (en) 1998-07-29 2002-12-31 Alpha Professional Tools Corner ruler
JP2008140038A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Sanyo Electric Co Ltd コンバータ装置および系統連系システム
CN107231087A (zh) * 2016-03-25 2017-10-03 通用电气公司 增程器及电路保护方法
CN107231087B (zh) * 2016-03-25 2021-07-02 通用电气公司 增程器及电路保护方法
JP2021081142A (ja) * 2019-11-20 2021-05-27 シャープ株式会社 空気調和機
JP7308730B2 (ja) 2019-11-20 2023-07-14 シャープ株式会社 空気調和機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10243499B2 (en) Motor driving apparatus and home appliance including the same
EP1906116A2 (en) Control device of motor for refrigerant compressor
JPH1114124A (ja) 空気調和機
JP6305546B2 (ja) 電動機駆動装置及びこれを用いた空気調和装置あるいは冷凍空調装置
JP2008541683A (ja) 冷却システム用の可変速駆動
WO2000013302A1 (fr) Organe de commande de moteur de modulation d'impulsions en duree/en amplitude (pwm/pam), conditionneur d'air, et procede de commande de moteur
JP4493132B2 (ja) 電源装置
JP3609286B2 (ja) 空調機器
JP2000166241A (ja) 電源装置
JP4289718B2 (ja) 電源装置
WO2019186631A1 (ja) モータ駆動装置及び冷凍サイクル装置
JP4454089B2 (ja) 電源装置
JP2000014131A (ja) 電源装置
JPS6349640Y2 (ja)
JP2001238454A (ja) 電源装置
JP2004286363A (ja) 冷凍車
JP3966635B2 (ja) 電源装置
JP2000014153A (ja) 電源装置
JPH10311642A (ja) 冷蔵庫
JP4208228B2 (ja) 空気調和機のファン用ブラシレスモータの駆動装置
JP2004015944A (ja) 電源装置
JP6837311B2 (ja) ヒートポンプ装置
JP2006250449A (ja) 空気調和機
JPH06265244A (ja) 空気調和機
US20210270511A1 (en) Motor driving apparatus and air conditioner including the same

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060808

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061205