JP2000013079A - 電磁波シールド材 - Google Patents

電磁波シールド材

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JP2000013079A JP10172623A JP17262398A JP2000013079A JP 2000013079 A JP2000013079 A JP 2000013079A JP 10172623 A JP10172623 A JP 10172623A JP 17262398 A JP17262398 A JP 17262398A JP 2000013079 A JP2000013079 A JP 2000013079A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣接する部材に対する密着性が従来品よりも
高い電磁波シールド材を提供すること。 【解決手段】 電磁波シールド材1は、長手方向に直交
する断面に略同一な構造が現れる長尺材で、膠化体状樹
脂材料からなる芯材11の表面を、導電性シート13で
被覆した構造になっている。電磁波シールド材1は、導
電性筐体をなす2つの部材A,B間にガスケットとして
介装され、2つの部材A,B間における電磁波の通過を
阻止する。特に、芯材11が膠化体状樹脂によって構成
されているため、電磁波シールド材1の2つの部材A,
Bに対する密着性をきわめて高いものとすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波を遮断可能
で、特にガスケット、緩衝材、あるいはパッキンとして
使用するのに好適な電磁波シールド材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電磁波シールド材としては、
弾性材料からなる芯材の表面を導電性シートで被覆した
構造のものが知られている(例えば、特開平6−350
282号公報参照)。この種の電磁波シールド材は、2
つの部材間に介装された際に弾性変形を伴って各部材に
密接し、両部材の隙間を埋めるとともに、両部材および
電磁波シールド材が電気的に接続された状態とすること
で、両部材間における電磁波の通過を阻止するものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な電磁波シールド材において、芯材を形成するための弾
性材料としては、従来、発泡樹脂系材料やゴム系材料な
どが用いられていた。しかしながら、発泡樹脂系材料の
芯材の場合、圧縮されたとき、その体積変化が大きく、
反発力が小さいため、隣接する部材に対する追従性が悪
く、十分に満足な密着性を確保できないことがあった。
【0004】一方、ゴム系材料の芯材の場合、発泡樹脂
系材料の芯材に比べて圧縮されたときの反発力は大きい
が、発泡樹脂系材料の芯材よりも柔軟性に欠けていたた
め、ゴム系材料の芯材を備えた電磁波シールド材では、
芯材の形状が隣接する部材に適合する形状となるように
加工しておかないと、やはり、隣接する部材に対する十
分に満足な密着性を確保できないことがあった。
【0005】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、隣接する部材に対する密
着性が従来品よりも高い電磁波シールド材を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段、および発明の効果】上述
の目的を達成するために、上記請求項1に記載の電磁波
シールド材は、膠化体状樹脂材料からなる芯材と、該芯
材の表面を被覆する導電性シートとを備えたことを特徴
とする。
【0007】この電磁波シールド材において、導電性シ
ートは、少なくとも表面に接触する導電性部材と電気的
に接続されるもので、導電性部材の表面に押し当てられ
た際に、その表面に適合する形状に変形し得る程度の柔
軟性を備えたものである。具体的には、例えば、導電
布、導電紙、金属箔、金属網など、導電体または導電性
成分を含む材料(各種金属やカーボンなど)で形成され
たシート材であれば何でもよい。また、金属箔と樹脂シ
ートを積層したものや樹脂シートに金属成分を蒸着ない
しコーティングしたもの等、導電体および絶縁体からな
る複合構造を備えたシート材であってもよい。
【0008】また、芯材を形成する膠化体状樹脂は、ベ
ースポリマーによって形成された網目組織の間隙に、流
動性のある液状成分を包含したまま、全体としての流動
性を失った構造になっている樹脂材料である。ベースポ
リマーとしては、例えば、スチレン系(ブタジエンスチ
レン系、イソプレンスチレン系など)、エステル系、ア
ミド系、ウレタン系などの各種熱可塑性エラストマー、
並びに、それらの水添、その他による変性物、あるい
は、スチレン系、ABS系、オレフィン系(エチレン
系、プロピレン系、エチレンプロピレン系、エチレンス
チレン系、プロピレンスチレン系など)、塩化ビニル
系、アクリル酸エステル系(アクリル酸メチル系な
ど)、メタクリル酸エステル系(メタクリル酸メチル系
など)、カーボネート系、アセタール系、ナイロン系、
ハロゲン化ポリエーテル系(塩化ポリエーテル系な
ど)、ハロゲン化オレフィン系(四フッ化エチレン系、
フッ化−塩化エチレン系、フッ化エチレンプロピレン系
など)、セルロース系(アセチルセルロース系、エチル
セルロース系など)、ビニリデン系、ビニルブチラール
系、アルキレンオキサイド系(プロピレンオキサイド系
など)などの熱可塑性樹脂、およびこれらの樹脂のゴム
変性物などが挙げられる。これらの各種熱可塑性高分子
有機材料は、単独で用いても、2種以上をブレンドして
用いてもよい。
【0009】液状成分としては、通常、室温で液体また
は液状の組成物が好適に用いられる。また、親水性、疎
水性のいずれの液状成分であっても使用でき、鉱物油
系、植物油系、合成系等の各種ゴム用または樹脂用の可
塑剤、軟化剤を使用できる。これらの液状成分は1種を
単独で用いてもよく、互いの相溶性が良好であれば2種
以上を混合して用いてもよい。液状成分の添加量が多い
ほど膠化体状樹脂の硬度は低いものとなるので、所望の
硬度となるように調製すればよい。
【0010】なお、上記ベースポリマーおよび液状成分
は、膠化体状樹脂の主成分であるが、膠化体状樹脂とし
ての機能を損なわない範囲内であれば、上記主成分以外
の成分を含んでいてもよい。具体的には、各種触媒、顔
料や染料などの着色料、あるいはその他の安定剤や改質
剤などを、添加成分として含んでいてもよい。
【0011】さらに、ベースポリマーと液状成分の混合
物を膠化する方法は特に限定されないが、両成分を混合
した状態で熱溶融することにより膠化する、ベースポリ
マーの前駆体と液状成分の混合物に重合開始剤を添加し
てベースポリマーを生成することにより膠化するといっ
た方法を考え得る。いずれの場合も、ベースポリマーと
液状成分を均一に混合するには、ベースポリマーとなる
成分として粉末状ないし液状のものを用意し、液状成分
と混合しながら膠化するか、十分に混合した後で膠化す
ることが望ましい。
【0012】以上説明したような膠化体状樹脂は、僅か
な外力を受けるだけできわめて柔軟にどのような形状に
でも変形する一方、外力を取り去れば元の形状に戻ると
いう特性がある。そのため、この種の膠化体状樹脂を電
磁波シールド材の芯材にすれば、この芯材に支持された
導電性シートもきわめて変形しやすい状態で支持される
ことになる。したがって、電磁波シールド材が、全体的
にきわめて柔軟に変形するものとなり、隣接する部材に
対する密着性が、従来品に比べて格段に高くなる。
【0013】また、上記のような膠化体状樹脂は、いわ
ゆる粘弾性を示し、損失係数がきわめて大きいため、こ
の種の膠化体状樹脂を電磁波シールド材の芯材にすれ
ば、電磁波シールド材が緩衝材としての機能をも兼ね備
えたものとなる。したがって、この電磁波シールド材を
2つの部材間に介在させれば、両部材間における電磁波
の通過を阻止すると同時に、一方の部材から他方の部材
へ伝達される衝撃や振動を、効果的に緩和することもで
きる。
【0014】次に、請求項2に記載の電磁波シールド材
は、前記芯材が、表面に粘着性を有することを特徴とす
る。このような電磁波シールド材によれば、芯材の表面
に導電性シートを接着するに当たって、接着剤や両面テ
ープなどを用いなくてもよいので、接着剤や両面テープ
の影響で芯材表面が硬質化するといったことがなく、膠
化体状樹脂材料ならではの柔軟性を活かして、電磁波シ
ールド材の密着性を高めることができる。
【0015】膠化体状樹脂材料表面の粘着性は、液状成
分の含有量がある程度以上に増えると現れるが、ベース
ポリマーや液状成分の種類によって粘着性の程度は変わ
るので、必要な粘着性を確保できるように、材料や配合
比を適宜調製すればよい。また、このような材料および
配合比を変えずに膠化体状樹脂の粘着性をコントロール
することも可能であり、例えば、調製する膠化体状樹脂
の製造時に、脂環族飽和炭化水素樹脂、ロジン系樹脂、
あるいはテルペン樹脂などを少量添加しても、粘着性を
向上させることができる。
【0016】次に、請求項3に記載の電磁波シールド材
は、前記導電性シートで前記芯材の表面を被覆してなる
被覆部と、前記芯材の表面を外部に露出させてなる露出
部とを備えたことを特徴とする。
【0017】このような電磁波シールド材によれば、露
出部において、粘着性のある芯材の表面が露出している
ので、露出部を他の部材に接触させれば、電磁波シール
ド材を他の部材に固着することができる。したがって、
電磁波シールド材を他の部材に対して固着するに当たっ
て、電磁波シールド材と他の部材との間に接着剤や両面
テープなどを介在させなくてもよい。
【0018】また、露出部では、膠化体状樹脂からなる
部分が他の部材に直接接触することになるので、両者の
接触面における密封性はきわめて高く、気密性や液密性
が要求される箇所へ適用し、パッキンとして機能させる
こともできる。次に、請求項4に記載の電磁波シールド
材は、前記露出部の表面を被覆するとともに、必要に応
じて前記露出部から除去可能な表面保護部材を備えたこ
とを特徴とする。
【0019】このような電磁波シールド材によれば、露
出部において、粘着性のある芯材の表面が露出している
ものの、露出部は表面保護部材によって覆われているの
で、ほこりやゴミなどが露出部に付着せず、必要な時ま
で、露出部の粘着性を良好に維持することができる。
【0020】なお、表面保護部材の代表的な例として
は、剥離フィルム、剥離紙などを考えることができる
が、表面保護部材自体は使用時に除去されるものなの
で、電磁波シールド材の柔軟性を阻害するようなもので
あっても特に問題はなく、例えば、プラスチックケース
などの硬質なものを、表面保護部材兼包装容器として採
用してもよい。
【0021】次に、請求項5に記載の電磁波シールド材
は、前記導電性シートが、前記芯材の表面に滲出した液
状成分を浸透させ得る構造になっていることを特徴とす
る。
【0022】ここで、芯材の表面に滲出した液状成分を
浸透させ得る構造の導電性シートとしては、例えば、金
網に代表されるような金属線からなる織物や編物、導電
布に代表されるような導電糸からなる織物や編物、導電
性が付与された繊維成分をシート状に加工するか不織布
に導電性成分を含浸させて得られる導電性不織布や導電
紙、発泡樹脂に導電性フィラーを添加してシート状に加
工したものなどを利用できる。また、これ以外のもので
も、液状成分を浸透させるような隙間をもったシート材
であればよく、例えば、本来は隙間がないシート材に対
し、後加工で無数の細孔を形成して、液状成分を浸透さ
せ得る構造にしてもよい。
【0023】このような電磁波シールド材によれば、芯
材の表面に滲出した液状成分が導電性シートに浸透する
ので、導電性シートの表面に露出した状態にある導電性
物質が、膠化体状樹脂の液状成分にまみれてコートさ
れ、その結果、導電性物質の表面が周囲の空気や湿気か
ら隔離された状態になる。そのため、導電性物質として
金属系成分(例えば、銀、銅、アルミニウム、鉄など)
が含まれている場合でも、それらの金属系成分の酸化が
抑制され、その結果、電磁波シールド材と他の部材との
電気的な接続が長期間にわたって良好に維持され、電磁
波シールド材としての機能が劣化しない。
【0024】次に、請求項6に記載の電磁波シールド材
は、前記芯材よりも伸縮性の低い形状維持部材が、前記
芯材の内部に設けられていることを特徴とする。
【0025】ここで、形状維持部材は、芯材を伸縮させ
る必要がある方向については芯材の伸縮性や柔軟性を損
なわず、かつ、芯材を伸縮させる必要がない方向につい
ては芯材の伸縮性や柔軟性を低下させるものである。よ
り具体的な例を挙げれば、芯材の内部に伸縮性の低い薄
いシートを設ければ、そのシートの面に平行な方向へは
芯材を伸縮させにくくなり、一方、シートの面に直交す
る方向へはシートがない場合とほぼ同様に芯材を伸縮さ
せることができる。この場合、網状のシート材を用いる
か、シート材の要所要所に穴を開けておくと、シート材
を挟んで両側にある膠化体状樹脂が相互に連続し、その
結果、形状維持部材と膠化体状樹脂とが分離するような
ことになりにくい。
【0026】また、シート材の他にも、例えば、芯材の
内部に伸縮性の低い線材を配置すれば、線材の延伸方向
へは芯材を伸縮させにくくなり、一方、線材の延伸方向
に直交する方向へは線材がない場合とほぼ同様に芯材を
伸縮させることができる。この場合、複数の線材を平行
に配置してもよい。また、線材の要所要所に延伸方向と
は異なる方向へ突出する突設物を設けて、線材が延伸方
向へずれるのを防止してもよい。
【0027】これらの形状維持部材は、例えば、金型の
中に事前に配置しておき、そこへ膠化体状樹脂材料を注
入して成形することにより、芯材の内部に設けることが
できる。このような電磁波シールド材によれば、芯材が
三次元的に変形せず、二次元的または一次元的な変形の
みが許容される状態になるので、芯材の形態が安定し、
必要な箇所へ電磁波シールド材を配置する作業がきわめ
て容易になる。しかも、圧縮されて変形することが想定
される方向については、膠化体状樹脂材料の伸縮性や柔
軟性が損なわれていないので、電磁波シールド材の密着
性を劣化させることもない。
【0028】なお、以上の説明においては、膠化体とい
う用語を用いたが、膠化体はゲルと呼ばれることもあ
り、これら2つの用語は置換可能な等価な用語である。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態につい
て、いくつかの具体例を挙げて説明する。 [第1実施形態]図1(a)に示す電磁波シールド材1
は、長手方向に直交する断面に略同一な構造が現れる長
尺材で、膠化体状樹脂材料からなる芯材11の表面を、
導電性シート13で被覆した構造になっている。
【0030】芯材11は、網目状の組織を形成するベー
スポリマー、およびその組織の間隙に包含されたオイル
からなる膠化体状の樹脂材料からなる。このような芯材
11は、外力を受けるときわめて柔軟に変形する。ま
た、芯材11の表面には粘着性があり、しかも、表面に
オイルが滲出し得る状態になっている。
【0031】導電性シート13は、ナイロン糸を銀系の
導電性組成物でコートしてなる導電糸を、縦糸および横
糸に用いて織られた導電布で、導電性があり、しかも、
きわめて薄くて柔軟性に富んだものである。このような
導電性シート13は、縦糸および横糸によって形成され
る間隙に液状成分が浸透し得る状態にあるため、上記芯
材11から滲出したオイルが浸透し、導電性シート13
にもオイルが含まれた状態になっている。
【0032】以上のように構成された電磁波シールド材
1は、例えば図1(b)に示すように、導電性筐体をな
す2つの部材A,B間にガスケットとして介装される。
電磁波シールド材1を介装するに当たっては、一方の部
材A側の所定の位置に適当な方法で電磁波シールド材1
を固定して、他方の部材Bで押し潰すようにして2つの
部材A,B間に挟み込む。これにより、芯材11が変形
し、それに伴って電磁波シールド材1の表面が各部材
A,Bに適合する形状になり、導電性シート13が2つ
の部材A,Bに密接する。その結果、導電性シート13
および2つの部材A,Bが電気的に接続され、電磁波シ
ールド材1が、2つの部材A,B間における電磁波の通
過を阻止する状態となる。
【0033】このように、上記電磁波シールド材1によ
れば、2つの部材A,B間における電磁波の通過を阻止
することができるが、特に、芯材11が膠化体状樹脂に
よって構成されているため、電磁波シールド材1の2つ
の部材A,Bに対する密着性をきわめて高いものとする
ことができる。したがって、永久歪みが生じると密着性
が低下する発泡樹脂系材料の芯材や、柔軟性にかけるゴ
ム系樹脂材料の芯材を採用した電磁波シールド材に比べ
て、良好な電磁波遮断性能を得ることができる。また、
芯材11は、きわめて緩衝性能が高いので、緩衝材とし
ても機能する。
【0034】また、上記電磁波シールド材1は、芯材1
1として、表面に粘着性を有するものを採用したので、
接着剤や両面テープを用いることなく導電性シート13
を芯材11の表面に固定することができる。したがっ
て、接着剤や両面テープの影響で芯材表面が硬質化する
といったことがなく、芯材11の柔軟性を活かして、電
磁波シールド材1の密着性を高めることができる。
【0035】さらに、上記電磁波シールド材1では、芯
材11の表面に滲出したオイルが、導電性シート13に
浸透した状態になっているので、導電性シート13の表
面に露出した銀系導電性物質の表面が、オイルによって
コートされ、銀系導電性物質の酸化が抑制される。した
がって、電磁波シールド材1と2つの部材A,Bとの電
気的な接続が長期間にわたって良好に維持される。
【0036】[第2実施形態]図2(a)に示す電磁波
シールド材2は、膠化体状樹脂材料からなる芯材21の
表面を、導電性シート23で被覆した構造になってい
る。芯材21は、先に第1実施形態において説明した芯
材11と同様の膠化体状樹脂材料で形成されている。ま
た、導電性シート23も、先に第1実施形態において説
明した導電性シート13と同様の導電布で形成されてい
る。
【0037】また、この電磁波シールド材2における特
徴的な構成として、電磁波シールド材2の表面には、芯
材21の表面が導電性シート23によって完全に覆われ
た状態にある被覆部25と、複数の穴27aを介して芯
材21の表面が露出する状態にある露出部27が形成さ
れ、露出部27には、PETフィルム製の表面保護部材
29が貼り付けられている。
【0038】以上のように構成された電磁波シールド材
2は、例えば図2(b)に示すように、導電性筐体をな
す2つの部材A,B間にガスケットとして介装される。
電磁波シールド材2を介装するに当たっては、露出部2
7に貼り付けられている表面保護部材29を引き剥がし
て除去し、露出部27を一方の部材A側の所定の位置に
接触させるようにして電磁波シールド材2を配置する。
これにより、芯材21の表面の一部が、穴27aを介し
て一方の部材Aの表面に直接接触し、芯材21の粘着性
によって電磁波シールド材2が一方の部材Aに対して固
定される。後は、他方の部材Bで押し潰すようにして、
電磁波シールド材2を2つの部材A,B間に挟み込め
ば、芯材21が変形するのに伴って導電性シート23が
2つの部材A,Bに密接し、電磁波シールド材2が、2
つの部材A,B間における電磁波の通過を阻止する状態
となる。
【0039】このように、上記電磁波シールド材2にお
いても、芯材21を膠化体状樹脂で構成したので、先に
第1実施形態において説明した電磁波シールド材1と同
様に良好な電磁波遮断性能を得ることができる。また、
特に、上記電磁波シールド材2は、露出部27を設ける
ことにより、接着剤や両面テープを用いることなく、他
の部材A(またはB)に固定できるようにしたので、電
磁波シールド材2を2つの部材A,B間に挟み込む前に
容易に仮止めでき、電磁波シールド材2の取付作業を行
うときの作業性が良好になるという効果がある。
【0040】[第3実施形態]図3(a)に示す電磁波
シールド材3は、膠化体状樹脂材料からなる芯材31の
表面を、導電性シート33で被覆した構造になってい
る。芯材31は、先に第1実施形態において説明した芯
材11と同様の膠化体状樹脂材料で形成されている。ま
た、導電性シート33も、先に第1実施形態において説
明した導電性シート13と同様の導電布で形成されてい
る。
【0041】また、この電磁波シールド材3における特
徴的な構成として、電磁波シールド材3の表面には、芯
材31の表面が導電性シート33によって完全に覆われ
た状態にある被覆部35と、芯材31の表面が露出する
状態にある露出部37が形成されている。露出部37
は、上記第2実施形態とは異なり、導電性シート33に
覆われていない部分が長手方向へ連続している。
【0042】以上のように構成された電磁波シールド材
3は、例えば図3(b)に示すように、導電性筐体をな
す2つの部材A,B間にガスケットとして介装される。
電磁波シールド材3を介装するに当たっては、一方の部
材A側の所定の位置に適当な方法で電磁波シールド材3
を固定して、他方の部材Bで押し潰すようにして2つの
部材A,B間に挟み込む。これにより、芯材31が変形
するのに伴って導電性シート33が2つの部材A,Bに
密接し、電磁波シールド材3が、2つの部材A,B間に
おける電磁波の通過を阻止する状態となる。またこの
時、露出部37からは、側方へ向かって芯材31が押し
出され、芯材31が2つの部材A,Bの双方に直接密着
する。そのため、芯材31と2つの部材A,Bとの密着
箇所は、気体や液体が完全に通過できなくなる。すなわ
ち、電磁波シールド材3が、パッキンとしても機能する
状態になる。
【0043】このように、上記電磁波シールド材3にお
いても、芯材31を膠化体状樹脂で構成したので、先に
説明した電磁波シールド材1,2と同様に良好な電磁波
遮断性能を得ることができる。また特に、上記電磁波シ
ールド材3は、露出部37を設けることにより、パッキ
ンとしても機能するようにしたので、2つの部材A,B
間に気密性や液密性が要求される場合であっても、電磁
波シールド材兼パッキンとして挟み込むことができる。
したがって、電磁波シールド材とパッキンをそれぞれ別
々に設ける場合に比べ、構造が簡素化され、組立にかか
る手間やコストを削減することができる。
【0044】[第4実施形態]図4(a)に示す電磁波
シールド材4は、膠化体状樹脂材料からなる芯材41の
表面を、導電性シート43で被覆した構造になってい
る。芯材41は、先に第1実施形態において説明した芯
材11と同様の膠化体状樹脂材料で形成されている。ま
た、導電性シート43も、先に第1実施形態において説
明した導電性シート13と同様の導電布で形成されてい
る。
【0045】また、この電磁波シールド材4における特
徴的な構成として、形状維持部材45が、芯材41の内
部に設けられている。図4(a)においては、図示の都
合上、簡略化して描いてあるが、形状維持部材45は、
複数の金属線を網状に編んだもので、その網目は比較的
粗く、形状維持部材45を挟んで両側にある膠化体状樹
脂は、網目を介して相互に連続した状態にある。
【0046】以上のように構成された電磁波シールド材
4は、例えば図4(b)に示すように、導電性筐体をな
す2つの部材A,B間にガスケットとして介装される。
電磁波シールド材4を介装するに当たっては、一方の部
材A側の所定の位置に適当な方法で電磁波シールド材4
を固定して、他方の部材Bで押し潰すようにして2つの
部材A,B間に挟み込む。これにより、芯材41が変形
するのに伴って導電性シート43が2つの部材A,Bに
密接し、電磁波シールド材4が、2つの部材A,B間に
おける電磁波の通過を阻止する状態となる。
【0047】このように、上記電磁波シールド材4にお
いても、芯材41を膠化体状樹脂で構成したので、先に
説明した電磁波シールド材1〜3と同様に良好な電磁波
遮断性能を得ることができる。また特に、上記電磁波シ
ールド材4によれば、芯材41が長手方向などへは伸縮
しにくいので、芯材41の形態が安定し、2つの部材
A,B間に電磁波シールド材4を配置する作業がきわめ
て容易になる。しかも、形状維持部材45の面に直交す
る方向への圧縮は、何ら形状維持部材45によって妨げ
られないので、形状維持部材45が、電磁波シールド材
4の密着性を劣化させることもない。
【0048】また、形状維持部材45によって電磁波シ
ールド材4の形状を維持することができるので、芯材4
1を形成する膠化体状樹脂をより柔らかくすることも可
能となり、密着性の改善を図ることができる。以上、本
発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態
については上記のもの以外にも種々の具体的形態が考え
られる。
【0049】例えば、上記実施形態では、芯材を形成す
る膠化体状樹脂の組成、導電性シートの材質や構造につ
いて、一例を挙げるにとどめたが、これらについては、
機能を損なわない範囲内で適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態としての電磁波シールド材を示
し、(a)はその部分斜視図、(b)は使用状態を表す
断面図である。
【図2】 第2実施形態としての電磁波シールド材を示
し、(a)はその部分斜視図、(b)は使用状態を表す
断面図である。
【図3】 第3実施形態としての電磁波シールド材を示
し、(a)はその部分斜視図、(b)は使用状態を表す
断面図である。
【図4】 第4実施形態としての電磁波シールド材を示
し、(a)はその部分斜視図、(b)は使用状態を表す
断面図である。
【符号の説明】
1,2,3,4・・・電磁波シールド材、11,21,
31,41・・・芯材、13,23,33,43・・・
導電性シート、25,35・・・被覆部、27,37・
・・露出部、27a・・・穴、29・・・表面保護部
材、45・・・形状維持部材。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膠化体状樹脂材料からなる芯材と、 該芯材の表面を被覆する導電性シートとを備えたことを
    特徴とする電磁波シールド材。
  2. 【請求項2】 前記芯材が、表面に粘着性を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の電磁波シールド材。
  3. 【請求項3】 前記導電性シートで前記芯材の表面を被
    覆してなる被覆部と、 前記芯材の表面を外部に露出させてなる露出部とを備え
    たことを特徴とする請求項2に記載の電磁波シールド
    材。
  4. 【請求項4】 前記露出部の表面を被覆するとともに、
    必要に応じて前記露出部から除去可能な表面保護部材を
    備えたことを特徴とする請求項3に記載の電磁波シール
    ド材。
  5. 【請求項5】 前記導電性シートが、前記芯材の表面に
    滲出した液状成分を浸透させ得る構造になっていること
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の電
    磁波シールド材。
  6. 【請求項6】 前記芯材よりも伸縮性の低い形状維持部
    材が、前記芯材の内部に設けられていることを特徴とす
    る請求項1〜請求項5のいずれかに記載の電磁波シール
    ド材。
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