JP2000012296A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JP2000012296A
JP2000012296A JP10171901A JP17190198A JP2000012296A JP 2000012296 A JP2000012296 A JP 2000012296A JP 10171901 A JP10171901 A JP 10171901A JP 17190198 A JP17190198 A JP 17190198A JP 2000012296 A JP2000012296 A JP 2000012296A
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coil
coils
plasma processing
processing apparatus
plasma
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Mitsuru Sato
充 佐藤
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Plasma System Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のプラズマ処理装置においては、放電の
維持電圧が往々にして大きくなってしまうという問題点
があった。 【解決手段】 基板に対してプラズマ処理を施すための
プラズマ処理装置であって、石英管11からなる透過部
を備えて形成されたチャンバ1と、透過部の周囲にコイ
ル状に巻回されたコイル状電極14と、コイル状電極1
4に交流電力を供給するための電源と、を具備してな
り、コイル状電極14は、電源に対して並列接続された
複数のコイル14a、14bから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板、ディ
スプレイ基板、マルチチップモジュール、プリント基板
等の被処理基板に対して、エッチング、アッシング、デ
ポジション、表面改質、表面クリーニング等のプラズマ
処理を施すためのプラズマ処理装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のLSIの製造工程における半導体
基板等のエッチング、アッシング、デポジション、表面
改質、表面クリーニング等においては、減圧下でプラズ
マを発生させて基板を処理する各種のプラズマ処理装置
が広く用いられている。
【0003】このようなプラズマ処理装置の1つとし
て、石英等からなるチャンバの周囲にコイル状電極を巻
回し、このコイル状電極に高周波等の交流電力を供給す
ることによりプラズマ放電を発生させるタイプのものが
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のプラズマ処理装置においては、放電の維持電圧が往
々にして大きくなってしまうという問題点があった。そ
のため、放電の維持電圧を低減させ得る装置構成の開発
が要望されていた。このような放電電圧の低減化は、装
置の絶縁性確保の観点からも望ましいものである。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、放電の維持電圧を低減させ得るプラズマ処理装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のプラズマ
処理装置においては、基板に対してプラズマ処理を施す
ためのプラズマ処理装置であって、電磁波透過性材料壁
からなる透過部を備えて形成されたチャンバと、前記透
過部の周囲にコイル状に巻回されたコイル状電極と、該
コイル状電極に交流電力を供給するための電源と、を具
備してなり、前記コイル状電極は、前記電源に対して並
列接続された複数のコイルから構成されていることを特
徴としている。請求項2記載のプラズマ処理装置におい
ては、請求項1記載のプラズマ処理装置において、前記
コイル状電極は、ある巻方向に巻回された第1コイル
と、該第1コイルとは逆の巻方向に巻回された第2コイ
ルと、が互いの軸線どうしを一致させかつ軸線の延在方
向に隣接配置されて構成され、前記第1および第2コイ
ルのそれぞれ近接している側の端部と、前記第1および
第2コイルのそれぞれ離間している側の端部と、の一方
には前記電源が接続されるとともに、他方は接地されて
いる。請求項3記載のプラズマ処理装置においては、請
求項1記載のプラズマ処理装置において、前記コイル状
電極は、互いに同一形状に巻回されたN個(2個、3
個、4個、…)のコイルが同軸配置されているとともに
軸線方向に互いにずらされて配置されて構成されている
ことを特徴としている。
【0007】コイル状電極を使用した場合のプラズマ処
理装置の等価回路は、通常、図5(a)のように表すこ
とができる。請求項1記載の発明によると、コイル状電
極は、電源に対して並列接続された複数のコイルから構
成されている。一般的に、N個のインダクタンスLのコ
イルが並列接続されているとすれば、図5(b)に示す
ように、負荷のインピーダンスがN分の1と小さくな
る。すなわち、コイル状電極の低インダクタンス化が達
成されて、放電維持電圧(Vpp)が低減化される。請
求項2記載の発明によると、第1コイルと第2コイルと
が並列接続されることとなり、コイル状電極の低インダ
クタンス化が達成されて、放電維持電圧が低減化され
る。この場合、両コイルを互いに逆巻きとしているの
で、両コイルによって発生する磁界の向きどうしが同じ
向きとなるので、これら両コイルが互いに悪影響を及ぼ
すことが防止される。請求項3記載の発明によると、コ
イル状電極としては、N個のコイルが並列接続され、コ
イル状電極の低インダクタンス化が達成されて、放電維
持電圧が低減化される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のプラズマ処理装置
の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0009】〔第1実施形態〕図1は、本発明のプラズ
マ処理装置の第1実施形態を示すもので、図において、
プラズマ処理装置は、チャンバ1を備えて構成されてい
る。チャンバ1は、機能面から、プラズマ生成空間1
A、処理空間1B、搬送空間1Cに分類することができ
る。
【0010】プラズマ生成空間1Aは、互いに気密状態
に連結された、ベース10、円筒状石英管11、金属製
の蓋プレート12によって画成されている。
【0011】石英管11は、電磁波透過性材料からなる
壁を構成しており、チャンバ外部からチャンバ内部への
電磁波を透過させ得る透過部をなしている。そして、石
英管11の周囲には、コイル状電極14が配置されてい
る。
【0012】コイル状電極14は、互いに逆向きに巻回
された第1コイル14aと第2コイル14bから構成さ
れている。これら両コイル14a、14bは、同じ径の
銅パイプから同じ形状に形成されており(ただし、巻方
向のみは異なる)、互いの軸線どうしを一致させた状態
で、軸線の延在方向に隣接配置されている。両コイル1
4a、14bは、石英管11の外面に対して若干の所定
間隙を有した状態で、図示の例においては、それぞれ、
2ターンだけ巻回されている。これら両コイル14a、
14bは、支持ロッド15および支持リング16によっ
て支持されている挟持タイプの固定具17により、所定
位置に支持されている。
【0013】図2に示すように、第1および第2コイル
14a、14bのそれぞれ近接している側の端部40、
41は、接地されている。また、第1および第2コイル
14a、14bのそれぞれ離間している側の端部42、
43は、通常のマッチングボックス18を介して、高周
波電源50に接続されている。
【0014】この場合、第1コイル14aおよび第2コ
イル14bは、1本の銅パイプから曲げ形成され、パイ
プ内部に冷却水が流通されることが好ましい。しかしな
がら、個別の銅パイプから形成しても構わない。
【0015】また、図1に示すように、蓋プレート12
には、ほぼ中央にガス導入口12aが設けられている。
【0016】さらに、ベース10上には、上記の石英管
11、蓋プレート12、コイル状電極14、等の全体を
囲む金属製ケーシング19が配置されている。
【0017】処理空間1Bは、ベース10に対して気密
状態に連結された金属製外壁20によって画成されてい
る。処理空間1Bは、プラズマ生成空間1Aに対して、
円筒状石英管11の軸線方向に関する直交方向に延在し
ているシャワーヘッド21を介して、連結されている。
【0018】シャワーヘッド21は、厚さ方向に貫通す
る多数の整流孔(図示せず)が一様分布で開けられた石
英プレートあるいは金属プレートである。
【0019】また、外壁20の内面を覆うように(図示
例では、外壁20の内面だけでなく、さらに下方に位置
する金属壁の内面をも覆うように)、石英リング22が
配置されている。石英リング22は、上端部に形成され
た外向きフランジ22aを、外壁20の対応凹所に懸架
することにより、外壁20上に載置されている。また、
この石英リング22は、先のシャワーヘッド21を載置
支持している。
【0020】搬送空間1Cは、金属製外壁20に対して
気密状態に連結された金属製容器30によって画成され
ている。
【0021】金属製容器30は、先の処理空間1Bに対
して連接するための開口30aが上面に形成されている
とともに、一側部には、排気手段(図示せず)が接続さ
れている排気口31を有している。図示していないもの
の、この金属製容器30には、基板搬送のためのロード
ロック室(1つであっても複数であっても良い)が、例
えば側部に連結されている。
【0022】また、搬送空間1C内には、ステージ32
が配置されている。このステージ32は、加熱機構を内
蔵しており所定温度に維持することができるとともに、
搬送空間1C内の搬出入位置と、処理空間1B内の処理
位置と、の間を、往復動自在に駆動され得るよう構成さ
れている。図においては、搬出入位置が2点鎖線で、処
理位置が実線で、それぞれ示されている。
【0023】次に、上記のように構成されたプラズマ処
理装置の使用方法について、説明する。
【0024】プラズマ処理を行うには、プラズマ形成を
行う必要がある。プラズマ形成に際しては、まず、排気
手段(図示せず)によってチャンバ1内の排気を行うと
ともに、ガス導入口12aから所定ガスを所定流量で導
入することにより、チャンバ1内を所定ガス圧力に維持
する。次に、コイル状電極14に、高周波電源50(図
2に図示)からマッチングボックス18を介して、高周
波電力を供給する。これにより、チャンバ1内における
プラズマ生成空間1A内において、プラズマ放電が形成
される。この場合、マッチングボックス18のインピー
ダンスを自動または手動で調節することにより、プラズ
マ放電は、最適に維持される。
【0025】プラズマ処理を行うには、処理空間1B内
への基板導入を行う必要がある。この基板導入に際して
は、まず、ステージ32を搬送空間1C内の搬出入位置
とする。このとき、ステージ32を所定温度に維持して
おくことが好ましい。次に、ロードロック室(図示せ
ず)から基板を搬入して、ステージ32上に載置する。
そして、ステージ32を図示上方に駆動して、処理位置
とする。これにより、処理空間1B内への基板導入が完
了する。
【0026】基板のプラズマ処理は、上記のようにして
プラズマを形成した状態で、上記のようにして処理空間
1B内への基板導入を行うことにより達成される。所定
時間にわたるプラズマ処理が終了すると、基板導入と逆
手順で、基板の搬出が行われる。
【0027】上記プラズマ処理においては、第1コイル
14aと第2コイル14bとが並列接続されていること
により、コイル状電極14の低インダクタンス化を達成
することができ、放電維持電圧を下げることができる。
この場合、両コイル14a、14bを互いに逆巻きとし
ているので、両コイル14a、14bによって発生する
磁界の向きどうしを、図2においてループ状矢印で示す
ように、同じ向きとすることができ、これら両コイル1
4a、14bが互いに悪影響を及ぼすことを防止するこ
とができる。
【0028】また、上記プラズマ処理においては、被処
理基板が、シャワーヘッド21の整流孔(図示せず)に
よって整流されたプラズマ流またはラジカル流によりプ
ラズマ処理されるので、基板面にわたって、制御性の良
いプラズマ処理を行うことができる。
【0029】〔実験例〕350mmφの円筒状石英管1
1に対して、共に2ターンとされた6.35mmφ銅パ
イプ製の第1および第2コイル14a、14bからなる
コイル状電極14を形成し(インダクタンスL=3.0
5μH)、放電実験を行った。プロセス条件は、酸素ガ
ス流量:2000sccm、電源周波数:2MHzであ
り、ガス圧力をパラメータとしてプラズマ形成を行い、
放電維持電圧のピーク−ピーク値Vpp、および、電流
のピーク−ピーク値Ippを求めた。なお、参照実験と
して、同じく6.35mmφの銅パイプ製かつ2ターン
のコイル電極を形成し、同様の実験を行った。結果を図
3に示す。
【0030】図3から、Vppが約2分の1に低下する
ことが確認された。また、全電流Ippがあまり変化し
ないことから、誘導放電を維持していると思われる。
【0031】〔第2実施形態〕次に、本発明のプラズマ
処理装置の第2実施形態について説明する。本実施形態
が上記第1実施形態と相違するのは、コイル状電極14
の構成のみである。他の構成は、上記第1実施形態と同
一であるのでその説明を省略する。
【0032】本実施形態におけるコイル状電極14は、
図4に図示されており、コイル状電極14は、互いに同
一形状に巻回された3個のコイルが同軸配置されている
とともに軸線方向に互いにずらされて配置されて構成さ
れている。
【0033】図4に示すように、各コイル14の端部6
0、61、62は、互いに相互接続されているととも
に、マッチングボックス18を介して、高周波電源50
に接続されている。また、各コイル14の端部63、6
4、65は、互いに相互接続されているとともに、接地
されている。しかも、端部どうしの間に位置する中間部
分では、これら3つのコイル14c、14d、14e
は、互いに絶縁されている。つまり、これら3つのコイ
ル14c、14d、14eは、並列接続されている。
【0034】この場合、これら3つのコイル14c、1
4d、14eは、個別に、パイプ内部に冷却水を流通さ
せることで、水冷されている。
【0035】本実施形態のプラズマ処理装置において
も、上記第1実施形態と同様に、コイル状電極14を電
源50に対して並列接続することにより、コイル状電極
14の低インダクタンス化を達成することができ、放電
維持電圧を下げることができる。
【0036】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、以下の形態とすることもできる。 a)コイル状電極14の材質、寸法、ターン数、ターン
間ギャップ、巻半径、等の各種条件は、上記例示に限ら
ず、状況に応じて任意に設定することができる。b)電
源周波数は、2MHzを例示したが、これに限らず、誘
導放電に適した任意の周波数(例えば数百Hz〜数百M
Hz)とすることができる。 c)シャワーヘッドの整流孔は、一様分布したものに限
らず、任意の分布のものを使用することができる。 d)コイルの巻方向が同じコイルを3個(14c〜14
e)使用することに代えて、2個のコイルや4個以上の
コイルを使用すること。 e)コイルの巻方向が同じ複数のコイルを軸線方向にず
らして配置することに代えて、巻径の異なる複数のコイ
ルを準備して径方向にずらして配置すること。
【0037】
【発明の効果】本発明のプラズマ処理装置によれば、以
下の効果を奏する。請求項1記載のプラズマ処理装置に
よれば、コイル状電極を電源に対して並列接続すること
により、コイル状電極の低インダクタンス化を達成する
ことができ、放電維持電圧を下げることができる。よっ
て、装置の絶縁性確保が容易となって、装置の信頼性を
向上させることができる。請求項2記載のプラズマ処理
装置によれば、第1コイルと第2コイルとが並列接続さ
れていることにより、コイル状電極の低インダクタンス
化を達成することができ、放電維持電圧を下げることが
できる。この場合、両コイルを互いに逆巻きとしている
ので、両コイルによって発生する磁界の向きどうしを同
じ向きとすることができ、これら両コイルが互いに悪影
響を及ぼすことを防止することができる。請求項3記載
のプラズマ処理装置によれば、コイル状電極として、N
個のコイルを並列接続していることにより、コイル状電
極の低インダクタンス化を達成することができ、放電維
持電圧を下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプラズマ処理装置の第1実施形態を
示す一部断面を含む側面図である。
【図2】 図1におけるコイル状電極の構成を概略的に
示す側面図である。
【図3】 図1のプロセス処理装置における実験結果を
示す図であって、(a)放電維持電圧のガス圧力依存
性、および、(b)全電流のガス圧力依存性を示してい
る。
【図4】 本発明のプラズマ処理装置の第2実施形態に
おけるコイル状電極の構成を概略的に示す側面図であ
る。
【図5】 プラズマ処理装置の等価回路を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 チャンバ 1A プラズマ生成空間 1B 処理空間 1C 搬送空間 11 石英管(透過部) 14 コイル状電極 14a 第1コイル 14b 第2コイル 14c〜14e コイル 18 マッチングボックス 21 シャワーヘッド 32 ステージ 40〜43 端部 50 電源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に対してプラズマ処理を施すための
    プラズマ処理装置であって、 電磁波透過性材料壁からなる透過部を備えて形成された
    チャンバと、 前記透過部の周囲にコイル状に巻回されたコイル状電極
    と、 該コイル状電極に交流電力を供給するための電源と、を
    具備してなり、 前記コイル状電極は、前記電源に対して並列接続された
    複数のコイルから構成されていることを特徴とするプラ
    ズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプラズマ処理装置におい
    て、 前記コイル状電極は、ある巻方向に巻回された第1コイ
    ルと、該第1コイルとは逆の巻方向に巻回された第2コ
    イルと、が互いの軸線どうしを一致させかつ軸線の延在
    方向に隣接配置されて構成され、 前記第1および第2コイルのそれぞれ近接している側の
    端部と、前記第1および第2コイルのそれぞれ離間して
    いる側の端部と、の一方には前記電源が接続されるとと
    もに、他方は接地されていることを特徴とするプラズマ
    処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のプラズマ処理装置におい
    て、 前記コイル状電極は、互いに同一形状に巻回されたN個
    のコイルが同軸配置されているとともに軸線方向に互い
    にずらされて配置されて構成されていることを特徴とす
    るプラズマ処理装置。
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