JP2000012010A - ニッケル水素電池用水素吸蔵合金電極材料およびその製造方法、ならびに水素吸蔵合金電極 - Google Patents

ニッケル水素電池用水素吸蔵合金電極材料およびその製造方法、ならびに水素吸蔵合金電極

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JP2000012010A
JP2000012010A JP10176799A JP17679998A JP2000012010A JP 2000012010 A JP2000012010 A JP 2000012010A JP 10176799 A JP10176799 A JP 10176799A JP 17679998 A JP17679998 A JP 17679998A JP 2000012010 A JP2000012010 A JP 2000012010A
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hydrogen storage
storage alloy
mixing
nickel
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Kaoru Asakura
薫 朝倉
Toshiro Hirai
敏郎 平井
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイクル経過による容量の減衰の抑制と、レ
イト特性の改善が期待でき、優れたニッケル水素電池を
提供する。 【解決手段】 水素吸蔵合金粉末と導電性を有する金属
粉末をそれら以外の固形物を含まず粉砕効果なしに混合
する第一の工程と、第一の工程で得られた粉末を不活性
ガス雰囲気下で粉砕効果を有して混合する第二の工程
と、第二の工程で得られた粉末と導電性を有する炭索材
料をそれら以外の固形物を含まず粉砕効果なしに混合す
る第三の工程と、第三の工程で得られた粉末と結着剤と
の混合を行う第四の工程とを含む製造方法及びこれによ
って製造された水素吸蔵合金電極材料及び電極である。 【効果】 サイクル経過による容量の減衰の抑制と、レ
イト特性の改善が期待でき、優れたニッケル水素電池を
提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、ニッケル水素電池の負極に使用
されるニッケル水素電池用水素吸蔵合金電極材料及びそ
の製造方法、ならびに水素吸蔵合金電極の改良に関す
る。
【0002】
【従来技術】近年、電子機器、携帯機器の小型、軽量化
が進行し、その電源として電池がより重要視されるとと
もに一層の高エネルギー密度化が求められている。この
高エネルギー密度電池の一つとして負極に水素吸蔵合金
を用いたニッケル水素電池が注目され、実用化されてい
る。
【0003】上記ニッケル水素電池の負極は、常温付近
で水素を可逆的、かつ速やかに吸蔵、放出しうることが
必要である。現在、実用化されている合金は、高率放電
(レイト)特性、保存特性などに優れているミッシュメ
タル(Mm)−Ni系のAB 5型多元素合金(MmNi
3.4Co0.8Mn0.6Al0.2など)が主流である。
【0004】これに対して、近年更なる高エネルギー密
度化と長寿命(あるいはサイクル長寿命)化が求められ
ており、従来より放電容量の大きい水素吸蔵合金材料が
望まれる。理論水素吸蔵量が上記Mm−Ni系AB5
合金より大きく、大容量化が期待できる水素吸蔵合金と
して、CaNi5合金、AB2型ラーベス相合金、Ti−
V−Ni系などのBCC(体心立方構造)固溶体型合
金、Mg2NiなどのA2B型合金が検討されている。
【0005】しかしながら、これら大容量が期待される
合金材料は、Mm−Ni系AB5型合金に比べて初期放
電容量は大きいものの、サイクル経過による容量の減衰
が大きく、数十サイクルで容量が半減、あるいはそれ以
下になったり、電気化学的活性度が小さく大電流が取得
できない欠点を有していた。
【0006】これらの対策として、合金表面へ、導電性
を有する金属であるNi、あるいはCuのメッキ、メカ
ニカルアロイングによるNi微粉末や炭素系材料の合金
表面被覆などが試みられてきた。しかし、導電性を有す
る金属であるNiやCuによる水素吸蔵合金表面の被覆
は、サイクル経過による容量の減衰抑制やレイト特性改
善には一定の効果があるものの、比重が大きいため、添
加量を多くすると容量自体の低下を招いた。
【0007】一方、炭素材料による水素吸蔵合金表面の
被覆は、炭素材料の比重が小さいため、逆に合金と炭素
との比重差が大きくなり、十分な混合を行う上での障害
となって、完全な表面被覆が達成されなかったり、ま
た、一部の炭素は合金化せずに単に表面に吸着されてい
るのみであったりして、サイクル経過による容量減衰抑
制が十分でなく、レイト特性も改善されなかった。
【0008】さらに、炭素材料による水素吸蔵合金表面
被覆については、NiやCuなどの金属による被覆の場
合と比較して多量を要するため(例えば特開平9−25
9870号では最大30重量%の炭素が必要)、十分な
粒子の分散が達成されないと、絶対量としての水素吸蔵
・脱離量が減少し(炭素材料には水素の吸蔵・脱離能力
がないため)、金属による被覆の場合より容量の低下が
深刻となる場合も起こった。
【0009】これに対して、両者の特徴を加味した形
で、導電性を有する金属と導電性を有する炭素材料とを
併せて水素吸蔵合金粉末と混合、メカニカルアロイング
することによって、上記の課題を解決する試みも考えら
れるが、該金属と該炭素材料との比重差による分散不良
は依然解決されず、かえって混合量の増大による電池容
量の低下を招く恐れが大きく、この方法による効果は期
待できなかった。
【0010】
【目的】本発明の目的は、上記現状を解決するため、導
電性を有する金属と導電性を有する炭素粉末とを混合工
程のみによって、水素吸蔵合金の表面に均一高分散に付
着(一部金属が被膜形成)させ、かつ水素吸蔵合金と残
りの金属と前記導電性を有する炭素粉末とを均一に混合
せしめることによってサイクル経過による容量の減衰を
抑制し、かつレイト特性を改善したニッケル水素電池用
水素吸蔵合金電極材料、水素吸蔵合金電極および前記電
極材料を簡易な手法により提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によるニッケル水素電池用水素吸蔵合金電極
材料は、オキシ水酸化ニッケルを活性物とする正極と、
水素を吸蔵脱離する水素吸蔵合金からなる負極と、アル
カリ金属水溶液の電解液とで構成されるニッケル水素電
池の負極を作製するための水素吸蔵合金電極材料におい
て、水素吸蔵合金の表面上に、導電性を有する金属と導
電性を有する炭素粉末の両方が均一高分散に付着し、か
つ水素吸蔵合金の表面に付着している該金属の一部が該
水素吸蔵合金の表面上に被膜形成し、かつ水素吸蔵合金
と、該水素吸蔵合金の表面に付着していない金属と炭素
粉末とが均一に混合していることを特徴とする。
【0012】また本発明によるニッケル水素電池用水素
吸蔵合金電極材料の製造方法は、水素吸蔵合金粉末と導
電性を有する金属粉末をそれら以外の固形物を含まず粉
砕効果なしに混合する第一の工程と、第一の工程で得ら
れた粉末を不活性ガス雰囲気下で粉砕効果を有して混合
する第二の工程と、第二の工程で得られた粉末と導電性
を有する炭索材料をそれら以外の固形物を含まず粉砕効
果なしに混合する第三の工程と、第三の工程で得られた
粉末と結着剤との混合を行う第四の工程とを含むことを
特徴とする。
【0013】更に本発明によるニッケル水素電池用水素
吸蔵合金電極は、上述のニッケル水素電池用水素吸蔵合
金電極材料を成形したことを特徴とするものである。
【0014】本発明によれば、まず水素吸蔵合金粉末と
導電性を有する金属粉末とを粉砕の起こらないように円
筒形の容器を用い、かつジルコニアボール、アルミナ円
柱など何等の混合媒体を用いず混合し、その後粉砕効果
を有する混合機によって一部金属を水素吸蔵合金表面に
被膜形成する。さらに、粒子の細密充填の考え方によっ
て、比重差の大きく異なる水素吸蔵合金と導電性を有す
る金属との混合粉末と、導電性のある炭素粉末である、
たとえばアセチレンブラックとを再び上記円筒形の容器
を用い、かつ同様にジルコニアボール、アルミナ円柱な
ど何等の混合媒体を用いず、さらに、容器内の粉末の
「かさ」をその客観的基準として初期のかさの約60%
に減少するまで混合を実施することを大きな特徴とす
る。
【0015】本発明による方法により作製した水素吸蔵
合金電極材料ないし電極が、これを搭載した電池におい
て、大容量で優れた経時安定性と優れたレイト特性を示
す理由はかならずしも完全に明らかではないが、水素吸
蔵合金と導電性を有する金属とを粉砕混合する前にあら
かじめ粉砕効果のない混合によって十分均一に分散させ
たため、効果的に水素吸蔵合金粒子表面上に金属被覆層
が形成され、かつ、水素吸蔵合金と導電性を有する金属
との混合粉末が比重差の大きく異なるアセチレンブラッ
クとをアセチレンブラックの粒子連結を切断することな
く均一に混合分散させることが可能となり、電極の水素
吸蔵・脱離量と速度を増大させたためと考えられる。
【0016】本発明をさらに詳しく説明する。
【0017】本発明における水素吸蔵合金粉末と導電性
を有する金属粉末との混合は、できるだけ均一な分散を
実現するため、粉砕混合の前にあらかじめ粉砕効果のな
い混合を実施する。混合は1時間以上行えば均一な分散
が達成される。1時間未満の混合では水素吸蔵合金とニ
ッケルとの分散が不均一であり、サンプリングした混合
粉末の測定導電率が大きく異なり電極特性の信頼性が失
われて好ましくない。
【0018】また、続いて実施される粉砕効果を有する
混合は、該水素吸蔵合金粉末表面上に形成される金属被
膜層ができるだけ均一で完全に被覆を達成するため、総
粉末重量100g当たり1時間以上10時間以下で実施
されることが好ましい。1時間未満だと水素吸蔵合金粉
末表面の一部しか金属層が形成されなかったり、形成被
膜の厚さが不均一となったりして電極特性が良好でな
い。一方、混合時間が10時間を越えると粉砕効果が大
きすぎ、粉砕によって吸蔵合金粉末に新たな表面が生じ
ることによって金属層未形成の部分が増加し、かえって
電極特性が低下することになり好ましくない。
【0019】上記水素吸蔵合金粉末と導電性を有する金
属粉末とを粉砕効果のない混合をする際、および、水素
吸蔵合金と導電性を有する金属との混合粉末に、導電性
を有する炭素粉末、たとえばアセチレンブラックを加え
て同じく粉砕効果のない混合をする際、円筒型で底部の
平滑な容器を用いる。その理由は、円筒型は粉末が効果
的に均一に混合でき、かつ底部を平滑にすることで混合
粉末のかさ高さを容易に判定できるからである。
【0020】水素吸蔵合金と導電性を有する金属との混
合粉末にアセチレンブラックを加えてこれらを混合する
場合には、以下の手順に従うべきである。
【0021】まず、該水素吸蔵合金と導電性を有する金
属との混合粉末をまず容器に入れ、数度机上で容器を軽
く振動させ(タッピングし)、粉末を容器底部に対し同
じ高さになるよう調整する。次にこれに導電性を有する
炭素粉末、たとえばアセチレンブラックを上部に加え、
同じ操作で底部からの高さが均一になるように調整す
る。上記混合粉末とアセチレンブラックとは混ざり合わ
ないようにして、粉末のかさ高さを容器側面にマーカな
どで記録しておく。好ましくは、記録が容易になるよ
う、半透明のプラスティック容器を用いる。ジルコニア
ボール、アルミナ円柱などの混合媒体はアセチレンブラ
ックの連結粒子を切断し、導電率が大きく低下するので
用いない。
【0022】該混合操作は、粒子の細密充填の考え方に
従って行う。すなわち、一定時間ごとに混合を止め、上
記と同様の操作のタッピングによって容器内粉末のかさ
高さをチェックし、この高さが混合前に記録した高さの
60%以下になったら停止する。かさ高さが60%より
大きいと混合が十分でなく粉末相互間の電子パスが十分
に形成されないため電極特性が不良となって好ましくな
い。
【0023】本発明に関わる水素吸蔵合金は、Mm−N
i系AB5型、CaNi5合金、AB 2型ラーベス相合
金、BCC(体心立方構造)固溶体型合金、A2B型合
金など、電気化学的に水素の吸蔵・脱離が可能であり、
電池用負極に応用されうる材料がその対象として考えら
れるが、電池用負極の材料と成りうる合金ならこれに限
定されることはない。
【0024】また、本発明に関わる導電性を有する金属
としてはNi,Cu,Co,Feなどが有効であるが、
十分な導電性(0.1MS/cm以上)を示すことがで
きる金属であれば、何らこれに限定されることはない。
また、可能ならば50μm以下の粒径の粉末を用いる。
【0025】本発明に関わる結着剤、たとえばテトラフ
ルオロエチレンエマルジョンの混合については、特に限
定されないが、上記混合粉末調製に用いた容器をそのま
ま用いると粉末の飛散や工程の複雑化を回避できて好ま
しい。この場合、好ましくはテトラフルオロエチレンエ
マルジョンの粘度が10cp以上100cp以下となる
ようあらかじめ市販のエマルジョンにエタノールを加え
て調製し、エマルジョンと混合粉末の混合は1時間以上
実施してスラリーを調製する。
【0026】本発明に関わる水素吸蔵合金負極の組成
は、通常、水素吸蔵合金が40重量%以上80重量%以
下、金属粉末が10重量%以上30重量%以下、導電性
を有する炭素粉末、たとえばアセチレンブラックが5重
量%以上20重量%以下、結着剤、たとえばテトラフル
オロエチレンが5重量%以上20重量%以下であるが、
良好な電極特性を具現できれば何らこれに限定されるこ
とはない。
【0027】上述のような導電性を有する炭素粉末の例
として、アセチレンブラックを例としてあげたが、これ
に限定されるものではなく、導電性を有する炭素粉末で
あれば基本的にいかなるものでもよい。また結着剤とし
てテトラフルオロエチレンエマルジョンを例としてあげ
たが、上述のような材料を結着できるものであれば、基
本的にいかなるものでもよい。
【0028】上記工程によって得られた電極スラリー
は、これとニッケル網や発泡ニッケルなどの集電体とか
ら水素吸蔵合金負極を作製する。例えば、シェアストレ
スのかかる適当な方法でいったん攪拌し、粘土状にした
後でロールなどによって所定の厚みのシート状に成形
し、このシートの片側にニッケル網を配置してさらにロ
ールに通してシートと集電体の網を結着させる。
【0029】別の方法によれば、該スラリーに発泡ニッ
ケルを含浸させた後いったん発泡ニッケルを引き上げて
乾燥させ、発泡ニッケル重量に対して必要な混合粉末が
担持されるまでこの含浸と乾燥の操作を繰り返し最後の
乾燥の後、プレスして所定の電極厚みにして水素合金負
極を作製する。しかしながら、良好な電極特性を達成さ
れれば何らこれらの方法に限定されることはない。
【0030】以下に、本発明になる水素吸蔵合金電極材
料およびその作製方法、水素吸蔵合金電極について実施
例を用いて説明するが、本発明は何らこれに限定される
ことはない。
【0031】
【実施例1】乾燥アルゴンガス雰囲気のドライボックス
中で、粗粉砕したMg2Ni合金(粒径53μm以下)
120gと、平均粒径50μmのニッケル粉末50gと
を500ccの円筒型プラスチックボトルに入れ、蓋を
してからビニールテープで封じてドライボックスから取
り出し、シェーカーミキサー(三田村理研工業製)に装
着し、1時間混合した。その後、ボトルをミキサーから
はずし、再びドライボックス中に移動して混合粉末をジ
ルコニア容器に移し遊星ボールミル粉砕を1.7時間行
った。
【0032】2時間放置した後、再度ドライボックス中
に移し、2リットルのプラスチックボトルに入れ数度タ
ッピングして粉末の高さを均一にした。このボトルに、
あらかじめ十分乾燥したアセチレンブラック(電気化学
工業製デンカブラック50%プレス品)10gを入れ、
下部の混合粉末と混ざらないよう注意しながらタッピン
グし、容器の外に高さをマーカで記した後蓋をし、蓋の
周囲をビニールテープで封じシェーカーミキサーに装着
して6時間混合した。容器内部の粉末高さが50%にな
ったのを確認してミキサーからはずした。
【0033】これに、テトラフルオロエチレンエマルジ
ョン(三井フロロケミカル製30J60%品)33.3
gにエタノール16.7gを混合したエマルジョンを加
え、アルミナ円柱の媒体を2個入れ、再び蓋をし、ビニ
ールテープで封じてからシェーカーミキサーに1時間か
けて電極スラリーを得た。
【0034】このスラリー20gを高トルク攪拌機にか
けエマルジョンの溶媒を飛ばして粘土状の塊にした。
【0035】得られた粘土状の塊を双ロールにかけ、厚
さ0.6mmのシートに成形し、これを真空中130℃
で1時間加熱して電極シートを作製した。
【0036】電極シートから打ち抜きポンチによって直
径16mmのディスク状電極にし、これをニッケルメッ
シュ(太陽金網製Niエキスパンドメタル)で袋状に包
みメッシュ端部をスポット溶接した後、ニッケルリード
線をつけて試験電極を作製した。
【0037】比較例として、粗粉砕したMg2Ni合金
(粒径53μm以下)12gと、平均粒径50μmのニ
ッケル粉末5gとを乾燥アルゴン雰囲気のらいかい機に
10時間かけて粉砕混合し、さらにこれにアセチレンブ
ラック1gを加え、5分間混合した。
【0038】得られた混合粉末を100ccのビーカー
に移し、これに同じテフロンエマルジョン3.33gを
混ぜ、スパチュラで練り混み粘土状の塊を得た。この粘
土状の塊を上記と同様の手法によってロールにかけ厚さ
0.6mmのシートにし130℃で1時間真空乾燥して
電極シートを作製した。
【0039】得られた電極シートから上記と同様の方法
によって試験電極を作製した。
【0040】これらの電極を負極にし、ニッケルリード
線を溶接した縦横2cmの水酸化ニッケル正極とともに
8N KOH水溶液50ccを入れたビーカー中に浸漬
して試験電池とした。
【0041】充放電サイクル試験は、室温中、充電0.
1A、12時間、放電0.1A、終止電圧0.8V、休
止10分の条件で行った。
【0042】結果を図1に示す。
【0043】図1は、本発明になる作製方法に従って作
製した試験負極と、比較例として作製した従来の方法に
よる試験負極を用いた電池のサイクルに伴う水素吸蔵合
金重量当たりの容量の変化を比較した図であり、図中1
−1は、本発明の作製方法によるMg2Ni電極の特性
を、1−2は比較例で作製したMg2Ni合金電極との
特性を示す曲線である。
【0044】図1から明らかなように、本発明の方法か
らなる電極を用いた電池の容量は大きく、かつサイクル
に伴う容量の低下も小さくなっている。
【0045】これに対し、従来の方法によって作製され
た合金電極の場合では、合金重量当たりの容量は低く、
かつ、サイクルに伴う容量減少が大きかった。
【0046】
【実施例2】乾燥アルゴンガス雰囲気のドライボックス
中で、粗粉砕したMg2Ni合金(粒径53μm以下)
240gと、平均粒径50μmのニッケル粉末100g
とを500ccの円筒型プラスチックボトルに入れ、実
施例1と同様にして、シェーカーミキサーを用いて混合
時間をそれぞれ0.2、0.5、0.7、0.9、1.
0、1.1、1.5、2.0、3.0、5.0時間に設
定して混合した。
【0047】それぞれの時間混合して得られた粉末か
ら、任意に3gずつ秤取して、図2に示す治具を用い、
導電率を測定した。すなわち、図2は、粉体導電率測定
に供するために作製した治具であり、粉体試料1を内径
0.5mmのセラミック円筒体2に入れ、上下をニッケ
ルメッキした真鍮の円柱3、4ではさみ、さらにこの上
下をセラミックの治具5、6を配し、これに2トンの圧
をかけて端子7、8から導電率を測定するものである。
試料は別々の場所から計10回秤取して導電率測定に供
した。
【0048】導電率測定とは別に、各混合時間で混合し
た上記混合粉末ボトルは、再びドライボックス中に移動
してジルコニア容器に移し遊星ボールミル粉砕を1.7
時間行った。
【0049】2時間放置した後、再度ドライボックス中
に移し、得られた混合粉末の170gを2リットルのプ
ラスチックボトルに入れ、実施例1と同様にして乾燥ア
セチレンブラック10gを加え、下部の混合粉末と混ざ
らないよう注意しながらタッピングし、容器の外に高さ
をマーカで記し、実施例1と同様の手法でシェーカーミ
キサーにより6時間混合した。容器内部の粉末高さは初
期の60%以下になっていた。
【0050】これに、実施例1と同様にしてテトラフル
オロエチレンエマルジョン33.3gにエタノール1
6.7gを混合したエマルジョンを加え、アルミナ円柱
の媒体を2個入れてからシェーカーミキサーに1時間か
けて電極スラリーを得た。
【0051】このスラリー20gを用い、実施例1と同
様にして、厚さ0.6mmのシートに成形し、これを真
空中130℃で1時間加熱して電極シートを作製した。
【0052】さらにこの電極シートから実施例1と同様
にして直径16mmのディスク状電極を作製し、これを
ニッケルメッシュで袋状に包みメッシュ端部をスポット
溶接した後、ニッケルリード線をつけて試験電極を作製
した。さらに、実施例1と同様の実験セルを作製し、実
施例1と同様の条件で充放電測定を行った。
【0053】結果を図3、図4に示す。
【0054】図3は、水素吸蔵合金粉末とニッケル粉末
とを粉砕効果のない混合を0.2時間から5時間の範囲
の各時間行った場合の粉体導電率と混合時間の関係を示
した図であり、エラーバーは同一試料で計10回実施し
た導電率測定結果の値の範囲を、またエラーバー上のプ
ロットはその平均値を示している。また、導電率の値は
0.2時間混合時の平均値を100とした相対値で示し
ている。
【0055】図3では、混合時間が1時間までは、混合
時間の増大とともに導電率の平均値は増大し、導電率の
バラツキも抑制されていることがわかる。
【0056】図4は、上記各時間混合した場合の粉末か
ら作製した電極を用いて形成した実験セルでの電池特性
として、5サイクル目の放電容量と混合時間との関係を
示した図である。図4から、混合時間が1時間までは、
放電容量は混合時間とともに増大し、混合時間が1時間
以上では、放電容量は混合時間によらずほぼ一定の値を
示していることがわかる。
【0057】図3と図4から明らかなように、水素吸蔵
合金粉末とニッケル粉末との粉砕効果を伴わない混合
は、1時間未満の混合時間では粉体導電率は小さく、か
つ電池特性も良好でないため好ましくない。
【0058】
【実施例3】実施例1と同様にして、粗粉砕したMg2
Ni合金(粒径53μm以下)120gと、平均粒径5
0μmのニッケル粉末50gとを500ccの円筒型プ
ラスチックボトルに入れ、シェーカーミキサーで1時間
混合した。その後、ボトルをミキサーからはずし、ドラ
イボックス中で混合粉末をジルコニア容器に移し遊星ボ
ールミル粉砕を行った。遊星ボールミル混合は50分
(0.83時間、水素吸蔵合金とニッケルとの総重量1
00g当たり0.49時間)、1.5時間(総重量10
0g当たり0.88時間)、1.7時間(同1.0時
間)、2.0時間(同1.18時間)、8.0時間(同
4.7時間)、15時間(同8.8時間)、17時間
(同10時間)、18時間(同10.6時間)、20時
間(同11.8時間)の各時間実施した。
【0059】遊星ボールミル混合50分、1.5時間、
1.7時間、17時間、20時間の各粉末はX線回折測
定を行って、混合時間に伴う回折ピーク変化の挙動を調
べた。
【0060】遊星ボールミル混合終了の後2時間放置し
て、再度ドライボックス中に移し、得られた混合粉末の
170gを2リットルの円筒型プラスチックボトルに入
れ、実施例1と同様にして乾燥アセチレンブラック10
gを加え、下部の混合粉末と混ざらないよう注意しなが
らタッピングし、容器の外に高さをマーカで記し、実施
例1と同様の手法でシェーカーミキサーにより6時間混
合した。容器内部の粉末高さは初期の60%以下になっ
ていた。
【0061】これに、実施例1と同様にしてテトラフル
オロエチレンエマルジョン33.3gにエタノール1
6.7gを混合したエマルジョンを加え、アルミナ円柱
の媒体を2個入れてからシェーカーミキサーに1時間か
けて電極スラリーを得た。
【0062】このスラリー20gを用い、実施例1と同
様にして、厚さ0.6mmのシートに成形し、これを真
空中130℃で1時間加熱して電極シートを作製した。
【0063】さらにこの電極シートから実施例1と同様
にして直径16mmのディスク状電極を作製し、これを
ニッケルメッシュで袋状に包みメッシュ端部をスポット
溶接した後、ニッケルリード線をつけて試験電極を作製
した。さらに、実施例1と同様の実験セルを作製し、実
施例1と同様の条件で充放電測定を行った。
【0064】結果を図5、図6に示す。図5は、遊星ボ
ールミル混合50分、1.5時間、1.7時間、17時
間、20時間の各粉末のX線回折測定の結果である。混
合時間が50分、1.5時間の場合には、水素吸蔵合金
Mg2Niとニッケル粉末のピークが鮮明であり、かつ
混合時間に伴ってピーク強度が減少している。1.7時
間、17時間の混合ではいったんメインピークのみで非
晶質化が進行しているが、20時間混合の粉末では消失
したピークが再び現れている。
【0065】図6は、それぞれの混合時間遊星ボールミ
ル混合した粉末から作製した電極を用いた試験セルの特
性として1サイクル目、5サイクル目、10サイクル目
の各容量の混合時間に伴う変化を示した。
【0066】図6において、6−1は1サイクル目の放
電容量と混合時間との関係、6−2は5サイクル目の放
電容量と混合時間との関係、6−3は10サイクル目の
放電容量と混合時間との関係をそれぞれ示した曲線であ
る。
【0067】図6から、遊星ボールミルの混合時間が
1.7時間(Mg2Niとニッケルとの総重量100g
当たり1時間)以上17時間(同10時間)以下の時間
範囲では、各サイクル目の放電容量は他の時間帯に比較
して最も大きく、かつ混合時間によらずほぼ一定の値を
示し良好な特性を示すことが分かった。
【0068】
【実施例4】粉砕効果を伴わない混合工程に用いる容器
として図7に示す3種のプラスチック容器A、B、Cを
準備した。
【0069】図7において、容器Aは本発明における水
素吸蔵合金電極作製に用いる容器であり、容器Bは比較
例として用いたもので、封入口近くの周囲がなだらかに
なったビール瓶状の試薬瓶であり、容器Cは同じく比較
列として用いたもので、容器Bの中間をバーナーで加熱
収縮させてひょうたん型に変形させた容器である。乾燥
アルゴンガス雰囲気のドライボックス中で、Ti0.3
0.45Cr0.10La0.0 5Ni0.1の組成になるBCC型合
金(粒径40μm以下)120gと、平均粒径50μm
の銅粉末50gとを図7に示した500ccの各容器
A、B、Cに入れ、蓋をしてからビニールテープで封じ
てドライボックスから取り出し、実施例1に用いたシェ
ーカーミキサーに装着し、1時間混合した。その後、ボ
トルをミキサーからはずし、再びドライボックス中に移
動して混合粉末をジルコニア容器に移し遊星ボールミル
粉砕を10時間行った。
【0070】2時間放置した後、再度ドライボックス中
に移し、各容器の混合粉末をそれぞれ対応する図7に示
した2リットルの各容器A、B、Cに入れ数度タッピン
グして粉末の高さを均一にした。このボトルに、実施例
1に用いたと同様のあらかじめ十分乾燥したアセチレン
ブラック10gを入れ、実施例1と同様にして下部の混
合粉末と混ざらないよう注意しながらタッピングし、容
器の外に高さをマーカで記した後蓋をし、蓋の周囲をビ
ニールテープで封じシェーカーミキサーに装着して6時
間混合した。容器内部の粉末高さが60%以下になった
のを確認してミキサーからはずした。
【0071】これに、実施例1と同様にしてテトラフル
オロエチレンエマルジョン33.3gにエタノール1
6.7gを混合したエマルジョンを加え、アルミナ円柱
の媒体を2個入れてからシェーカーミキサーに1時間か
けて電極スラリーを得た。
【0072】このスラリー20gを用い、実施例1と同
様にして、厚さ0.6mmのシートに成形し、これを真
空中130℃で1時間加熱して電極シートを作製した。
【0073】さらにこの電極シートから実施例1と同様
にして直径16mmのディスク状電極を作製し、これを
ニッケルメッシュで袋状に包みメッシュ端部をスポット
溶接した後、ニッケルリード線をつけて試験電極を作製
した。さらに、実施例1と同様の実験セルを作製し、実
施例1と同様の条件で充放電測定を行った。
【0074】図8に結果を示す。
【0075】図8は、それぞれ図7に示した各容器A、
B、Cを用いて粉砕効果を伴わない混合を行った粉末で
作製した電極の実験セルについての第1回目の放電容量
(合金重量当たり)を示した図である。本発明における
円筒型プラスチックボトルを用いて混合した場合、比較
例の容器を用いた場合に比べて大きな容量を示し、良好
な特性を発現できることが分かった。
【0076】
【実施例5】4個の500ccの円筒型プラスチックボ
トルを用意し、乾燥アルゴンガスを満たしたドライボッ
クス中でZrMn0.70.2Ni1.1の組成からなるC1
5型ラーベス相AB2型合金120gと、実施例1で用
いたと同様のニッケル粉末50gをそれぞれ4個の各プ
ラスチックボトルに入れ、実施例1と同様の手順でシェ
ーカーミキサーを用いて1時間混合した。得られた混合
粉末を実施例1と同様の手順によってセラミック製の容
器に移し、遊星ボールミルで10時間粉砕混合を行っ
た。
【0077】2時間放置した後、4個のボトルを再度ド
ライボックス中に移し、中の混合粉末を4個の2リット
ル円筒型プラスチックボトルにそれぞれ入れ数度タッピ
ングして粉末の高さを均一にした。このボトルに、実施
例1に用いたと同様のあらかじめ十分乾燥したアセチレ
ンブラック10gを入れ、実施例1と同様にして下部の
混合粉末と混ざらないよう注意しながらタッピングし、
容器の外に高さをマーカで記した後蓋をし、蓋の周囲を
ビニールテープで封じシェーカーミキサーに装着して混
合した。粉末のかさ高さは4個とも同じ高さであった。
シェーカーミキサーによる混合は中の粉末のかさ高さが
それぞれ80%、70%、60%、50%なった時点で
終了しミキサーからはずした。
【0078】得られた4種の混合粉末に、実施例1と同
様にしてそれぞれテトラフルオロエチレンエマルジョン
33.3gにエタノール16.7gを混合したエマルジ
ョンを加え、アルミナ円柱の媒体を2個入れてからシェ
ーカーミキサーに1時間かけて電極スラリーを得た。
【0079】各ボトルからそれぞれスラリー20gずつ
を秤取し、実施例1と同様にして、厚さ0.6mmのシ
ートに成形し、これを真空中130℃で1時間加熱して
電極シートを作製した。
【0080】さらにこの電極シートから実施例1と同様
にして直径16mmのディスク状電極を作製し、これを
ニッケルメッシュで袋状に包みメッシュ端部をスポット
溶接した後、ニッケルリード線をつけて試験電極を作製
した。さらに、実施例1と同様の実験セルを作製し、実
施例1と同様の条件で充放電測定を行った。
【0081】図9に結果を示す。
【0082】図9は、作製した4種の試験セルにおける
最大容量を示した図である。
【0083】図9から明らかなように、シェーカーミキ
サーによる混合時間が最初のかさ高さの60%以下では
容量も大きく良好な特性を示すことがわかる。
【0084】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による作製方
法により製造した本発明の水素吸蔵合金電極材料ないし
電極によれば、これより作製した電極を負極として用い
たニッケル水素電池において、サイクル経過による容量
の減衰の抑制と、レイト特性の改善が期待でき、優れた
電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において試験した電池の結果であり、
本発明になる作製方法に従って作製した試験負極と、比
較例として作製した従来の方法による試験負極を用いた
電池のサイクルに伴う水素吸蔵合金重量当たりの容量の
変化を比較した図。
【図2】実施例2において使用した粉体導電率測定に供
する治具の構成概念図。
【図3】実施例2において試験した電池の結果であり、
水素吸蔵合金粉末とニッケル粉末とを粉砕効果のない混
合を0.2時間から5時間の範囲で行った場合の粉体導
電率と混合時間の関係を示した図。
【図4】実施例2において試験した電池の結果であり、
水素吸蔵合金粉末とニッケル粉末とを粉砕効果のない混
合を0.2時間から5時間の範囲で行った場合の粉末か
ら作製した電極を用いて形成した実験セルでの、5サイ
クル目の合金重量当たりの放電容量と混合時間との関係
を示した図。
【図5】実施例3におけるX線回折測定の結果であり、
遊星ボールミル混合50分、1.5時間、1.7時間、
17時間、20時間の各粉末の回折ピークを示した図。
【図6】実施例3において試験した電池の結果であり、
遊星ボールミル混合を50分から20時間実施した粉末
から作製した電極を用いた試験セルの特性として1サイ
クル目、5サイクル目、10サイクル目の合金重量当た
りの各容量と混合時間との関係を示した図。表面をCu
で被覆したメソフェーズカーボンマイクロビーズの平均
粒径と合金重量当たりの最大容量の関係を示した図。
【図7】実施例4において粉砕効果を伴わない混合に使
用したプラスチックボトルの形状を示した図。
【図8】実施例4において試験した電池の結果であり、
用いた図7の各プラスチックボトルに関する第1サイク
ル目の合金重量当たりの容量を示した図。
【図9】実施例5において試験した電池の結果であり、
ZrMn0.70.2Ni1.1の組成からなるC15型ラー
ベス相AB2型合金とニッケル粉末との混合粉末にアセ
チレンブラックを加えて粉砕効果のない混合を行った場
合の、混合前の粉体かさ高さに対する混合後のかさ高さ
と合金重量当たりの最大容量との関係を示した図。
【符号の説明】
1 導電率測定の対象とする粉体試料 2 粉体試料を仕込むセラミック製の円筒体 3 粉体圧着のために粉体上部に配置するニッケル
メッキした真鍮製の円柱体 4 粉体圧着のために粉体下部に配置するニッケル
メッキした真鍮製の円柱体 5 プレス機に接する上部セラミック治具 6 プレス機に接する下部セラミック治具 7 導電率測定器に接続する上部リード 8 導電率測定器に接続する下部リード
フロントページの続き Fターム(参考) 5H003 AA02 AA04 BA03 BA04 BB02 BB14 BC01 BC05 BD00 5H016 AA02 BB06 BB08 BB18 EE01 HH10 HH13 5H028 AA01 BB03 BB06 BB15 EE01 HH00 HH05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オキシ水酸化ニッケルを活性物とする正
    極と、水素を吸蔵脱離する水素吸蔵合金からなる負極
    と、アルカリ金属水溶液の電解液とで構成されるニッケ
    ル水素電池の負極を作製するための水素吸蔵合金電極材
    料において、 水素吸蔵合金の表面上に、導電性を有する金属と導電性
    を有する炭素粉末の両方が均一高分散に付着し、 かつ水素吸蔵合金の表面に付着している該金属の一部が
    該水素吸蔵合金の表面上に被膜形成し、 かつ水素吸蔵合金と、該水素吸蔵合金の表面に付着して
    いない金属と炭素粉末とが均一に混合していることを特
    徴とするニッケル水素電池用水素吸蔵合金電極材料。
  2. 【請求項2】 水素吸蔵合金粉末と導電性を有する金属
    粉末をそれら以外の固形物を含まず粉砕効果なしに混合
    する第一の工程と、 第一の工程で得られた粉末を不活性ガス雰囲気下で粉砕
    効果を有して混合する第二の工程と、 第二の工程で得られた粉末と導電性を有する炭素材料を
    それら以外の固形物を含まず粉砕効果なしに混合する第
    三の工程と、 第三の工程で得られた粉末と結着剤との混合を行う第四
    の工程とを含むことを特徴とする請求項1に記載のニッ
    ケル水素電池用水素吸蔵合金電極材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第一の工程において、混合を1時間
    以上行うことを特徴とする請求項2記載のニッケル水素
    電池用水素吸蔵合金電極材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第二の工程において、混合を総粉末
    重量100gあたり1時間以上10時間以下行うことを
    特徴とする請求項2または3記載のニッケル水素電池用
    水素吸蔵合金電極材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第一の工程または第三の工程におい
    て、仕込み容器には底面が平滑でありあかつ円筒型の形
    状の物を用いることを特徴とする請求項2から4記載の
    ニッケル水素電池用水素吸蔵合金電極材料の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第三の工程において、前記炭素粉末
    としてアセチレンブラックを用い、前記第二の工程で得
    られた粉末とアセチレンブラックを、その順にそれぞれ
    の粉末を混合することなく底部から均一の高さになるよ
    うに入れた後、混合粉末の底部からの高さが仕込み直後
    の60%以下の高さに至るまで混合させることを特徴と
    する請求項2から5記載のニッケル水素電池用水素吸蔵
    合金電極材料の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載した材料を成形してなる
    ことを特徴とするニッケル水素電池用水素吸蔵合金電
    極。
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