JP2000008389A - ケーソン施工支援システム - Google Patents
ケーソン施工支援システムInfo
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Abstract
ソンの位置や潮流等のデータを作業船と施工指揮本部と
でそれぞれ容易に確認できるようにする。 【解決手段】 ケーソン2にGPS計測局10が設けら
れ、陸上側に誤差をなくすためのGPS基準局20及び
GPS精度監視局30が配置され、これらがケーソンの
位置計測装置とされている。また、FC船1には、方位
計51、FC船傾斜計52、ブーム傾斜計53等のFC
船の姿勢計測装置が配置されている。また、FC船に
は、風向・風速計61、潮流用の流向・流速計62等の
状態計測装置が配置されている。これらの計測装置は、
各々に接続されたパソコンにデータを出力し、かつ、各
パソコンがLANにより結ばれている。また、LANに
は、各計測装置からのデータをモニタするためのパソコ
ンが接続されている。また、モニタ用のパソコンは、少
なくともFC船1と、施工指揮本部とに設置されてい
る。
Description
の水域に設置する際に用いられるケーソン施工支援シス
テムに関する。
設置する際には、たとえば、ケーソンを浮かせた状態で
海洋の所定位置まで曳航した後に、たとえば、フローテ
ィングクレーン(FC船)によりケーソンを吊った状態
で、ケーソン内に注水してケーソンを沈めることによ
り、ケーソンを水底に設置する。
るためには、ケーソンの位置を正確に計測する必要があ
り、たとえば、ケーソンに反射プリズムを設置するとと
もに、上記反射プリズムを見渡せる位置で、かつ、その
位置が計測されて既知となっている陸上に、トータルス
テーションを設置し、このトータルステーションにより
ケーソンの位置を計測する方法がとられていた。
しており、GPSによりケーソンの位置を測定すること
も行われている。しかし、GPSの衛星からのデータに
は、基本的に誤差が含まれているので、ケーソンに単独
でGPS計測装置を取り付けても、ケーソンの位置を正
確に測定することができない。そこで、通常、GPSを
用いて移動する物体の位置を正確に測定するためには、
実際に位置を計測すべき上記物体側にGPS移動受信装
置を設けるとともに、既に位置がわかっている陸上の位
置にGPS固定受信装置を設け、誤差を補正するように
している。
島と陸地を結ぶ橋を設けるために、海洋に橋脚基礎ケー
ソンを設置するような場合には、橋の長さを短くするた
めに、基本的に海峡の幅の狭い部分に橋脚基礎ケーソン
を設置することになるが、このような水域においては、
潮の満ち引きの際に生じる潮流が強くて速いものとな
る。
は、潮流が最も弱くなる時間帯(潮どまり)を選んで設
置することになるとともに、たとえば、FC船の船長等
が周囲の潮流の状態を観察し、潮流が弱まったのを確認
して、橋脚基礎ケーソンを設置する作業を開始するよう
になっている。従って、上述のような方法では、陸上側
で作業を指揮する施工指揮本部等において、実際の潮流
の状態を把握することができないという問題があった。
ケーソン施工支援システムは、ケーソンを吊り下げるた
めのクレーンを有する作業船を用いて、海洋等の水域の
所定位置に上記ケーソンを設置する際に、これを支援す
るケーソン施工支援システムであって、ケーソンの位置
を測定する位置計測装置と、上記作業船の向きや傾斜等
の姿勢を測定する作業船姿勢計測装置と、ケーソンを設
置すべき水域の潮流等の周囲の状態を測定する状態計測
装置と、これら位置計測装置、作業船姿勢計測装置及び
状態計測装置に接続され、これら全ての装置から出力さ
れるデータを表示可能な表示装置とを具備してなること
を特徴とする。
測されたケーソンの位置のデータと、作業船姿勢計測装
置により計測された作業船の姿勢のデータと、状態計測
装置により計測された水域の状態のデータとを表示装置
に表示させて確認することができる。従って、これらの
表示装置を、たとえば、作業船の操舵室、クレーン等の
操作室、施工指揮本部等に設置すれば、それぞれの場所
においてケーソンの位置、船の姿勢、水域の状態を把握
した状態で作業を行うことが可能となる。
水域の状態を把握することが可能となり、潮流が弱くな
った段階でケーソンを設置するものとした際に、作業船
側だけではなく、施工指揮本部においても、潮流に基づ
いてケーソンの設置の時期を判断することが可能とな
る。すなわち、現場で施工をする側と、現場から離れた
位置で施工を指揮する側とで同じように状況を把握でき
るので、施工を円滑に行うことが可能となる。また、ケ
ーソンの位置のデータ、船の姿勢のデータ及び水域の状
態のデータを一つの表示装置に表示させることが可能と
なることより、上述のデータを容易に確認することがで
きるので、現状を把握するのに時間がかかるようなこと
がなく、迅速に上記データに基づく判断を行うことが可
能となる。
ば、GPSを用いた位置計測装置やトータルステーショ
ン等の光学的位置計測装置を用いることができる。ま
た、上記作業船姿勢計測装置としては、たとえば、船の
方向を計測するための各種方位計(コンパス)や、船の
傾きを計測するための各種傾斜計を用いることができ
る。また、上記状態計測装置としては、海上の風向を計
測するための風向計や海上の風速を計測するための各種
風速計や、波の高さを計測するための各種波高計や、潮
流の流向を計測するための潮流用の流向計や、潮流の流
速を計測するための潮流用の流速計を用いることができ
る。
現場となる作業船上と陸上の施工を指揮する場所とにそ
れぞれ配置されることが好ましい。そして、それぞれの
配置位置に配置された表示装置において、位置計測装
置、作業船姿勢計測装置及び状態計測装置からのデータ
を確認できるように、これらのデータが表示可能となっ
ていることが好ましい。
は、上記位置計測装置が、GPS衛星からの送信データ
に基づくGPS方式によりケーソンの位置を計測するも
のとされ、上記ケーソン上の少なくとも二カ所で位置を
計測可能に設けられて上記ケーソンと共に移動するGP
S計測局と、陸上に固定的に設けられるとともに位置が
既知であるGPS基準局及びGPS精度監視局とを備
え、これらGPS計測局、GPS基準局及びGPS精度
監視局は、それぞれ、GPS衛星からの送信データを受
信するとともに、送信データを処理するGPS受信処理
手段を備え、上記GPS基準局は、その既知の位置に基
づいてGPSを用いた位置計測に基本的に生じるGPS
計測局の誤差を補正するためのデータを生成して送信す
る誤差処理送信手段を備え、上記GPS計測局は、上記
GPS基準局から送信されたデータに基づいて誤差を補
正された位置を求める誤差補正手段を備え、上記GPS
精度監視局は、ケーソン上の上記GPS計測装置におい
て、上記作業船上の構造物等の障害物により一つ以上の
上記GPS衛星からの電波が遮られる場合に、GPS計
測局で受信可能なGPS衛星からだけのデータに基づき
位置を計測し、既知のGPS精度監視局の位置との誤差
を求める障害物誤差演算手段を備えていることを特徴と
する。
の位置が計測されることになるが、ケーソンに二つ以上
のGPS計測局を設けることにより、ケーソンの位置だ
けではなく、ケーソンの向きや傾斜等を計測することが
可能となる。また、上記GPS基準局により誤差を補正
することで、実用的なレベルでケーソンの位置を計測す
ることが可能となる。
えば、GPS計測局において作業船のクレーン等の構造
物や高い断崖などの障害物により一部のGPS衛星から
の電波が遮られる場合に、GPS精度監視局において、
GPS計測局で受信可能なGPS衛星だけを用いて位置
を求め、既知のGPS精度監視局の位置と比較すること
により、上記障害物による誤差を求めることができる。
S基準局により求められるGPSの基本的な誤差を修正
しておくことにより、上述の障害物の影響による誤差だ
けを求めることができる。また、上記GPS基準局やG
PS精度監視局は、障害物によりGPS衛星からの電波
を遮られることがない見晴らしの良い場所に設置されて
いることが好ましいが、GPS基準局やGPS精度監視
局からGPS計測局が見通せるようになっている必要は
ない。
システムは、上記状態計測装置が、潮流の流速を計測す
る流速計を備え、上記流速計が、各深度における潮流の
流速を測定可能となっていることを特徴とする。
り潮流を計測することで、単に、潮流の弱くなる時を求
めるだけではなく、流速計により各深度における潮流の
流速が測定可能となることで、ケーソンの設置に際し、
ケーソンの設置位置への潮流の影響を深度毎の流速から
詳細に推測することが可能となる。また、深度により潮
どまりの時刻が異なるような場合には、より詳細に、ケ
ーソンの設置作業の最も好ましい開始時期を決定するこ
とができる。
例のケーソン施工支援システムを図面を参照して説明す
る。図1は、この一例のケーソン施工支援システムの概
略構成を示すものである。図1に示すように、この一例
においては、海洋である水域Wにおいて、FC船(作業
船)1によりケーソン2を沈めて設置する際に、ケーソ
ン施工支援システムを用いている。そして、ケーソン施
工支援システムは、位置計測装置群と、作業船姿勢計測
装置群と、状態計測装置群とを備えている。
計測装置群と、光学的位置計測装置群とからなってい
る。上記GPS位置計測装置群は、ケーソン2に設置さ
れたGPS計測局10と、陸上に設けられたGPS基準
局20及びGPS精度監視局30とを備えたものであ
る。
なる二点に設置され、かつ、GPS衛星11…からの電
波を受信するGPSアンテナ12,12と、GPSアン
テナ12にそれぞれ接続されて受信されたデータを処理
する二つのGPS受信機13,13と、GPS基準局2
0から送信される後述の補正信号を受信するとともに、
二つのGPS受信機13,13に上記補正信号を出力す
る補正信号受信装置(補正信号受信装置のアンテナ14
だけを図示)と、GPS受信機13,13に接続されて
これらGPS受信機13,13から出力される位置信号
に基づいて実際の座標位置を求める座標変換パソコン1
5とを備えている。また、GPS計測局10には、GP
S受信機13,13から出力されるデータが受信可能な
GPS衛星11を示す信号を送信する受信可能GPS送
信装置(図示略)が備えられている。
知となっている見晴らしが良い場所(基準点)に配置さ
れ、かつ、GPS衛星11…からの電波を受信するGP
Sアンテナ21と、GPSアンテナ21に接続されて受
信されたデータを処理するGPS受信機22と、このG
PS受信機22に接続され、このGPS受信機22よっ
て得られる補正信号を送信する補正信号送信装置23と
を備えている。
20によりGPS計測局10で求められる位置データの
補正に、周知のリアルタイムキネマティックGPSを用
いており、GPS計測局10では、GPS基準局20か
ら送信される補正信号に基づいてGPS基準局20のG
PSアンテナ21が配置された基準点からの距離と方位
が求められるようになっている。そして、座標変換パソ
コン15においては、既知である基準点の位置と、GP
S受信機13,13から入力される基準点からの方位及
び距離のデータとに基づいて、ケーソン2の上記二点の
位置を算出するようになっている。また、座標変換パソ
コン15においては、ケーソン2の上記二点の位置によ
りケーソン2の向き(スピン角)を求めるようになって
いる。
が既知となっている見晴らしが良い場所に配置され、か
つ、GPS衛星11…からの電波を受信するGPSアン
テナ31と、GPSアンテナ31に接続されて受信され
たデータを処理するGPS受信機32と、GPS基準局
20から送信される補正信号を受信するとともに、GP
S受信機32に上記補正信号を出力する補正信号受信装
置(補正信号受信装置のアンテナ33だけを図示)と、
GPS受信機32に接続されてこれらGPS受信機32
から出力される位置信号に基づいて座標位置を求めると
ともにGPS受信機32を操作し、GPS計測局の誤差
を演算する誤差演算パソコン34とを備えている。
計測局10の受信可能GPS送信装置から送信される受
信可能なGPS衛星11を示す信号を受信し、これを誤
差演算パソコン34に出力する受信可能GPS受信装置
(図示略)が備えられている。そして、GPS精度監視
局30のGPS受信機32は、GPS衛星11からの信
号と、GPS基準局20からの補正信号とに基づいて、
GPS基準局20の基準点からの方位と距離とを求める
ようになっている。
の誤差演算パソコン34は、電波を受信可能な全てのG
PS衛星11…のうちのGPS計測局10の受信可能G
PS送信装置から送信される信号に指定されたGPS衛
星11…から送信される信号だけを用いて位置を求める
ようにGPS受信局32を操作する。なお、GPS精度
監視局30は、基本的に見晴らしのいい位置に配置され
るので、障害物によりGPS衛星11…からの電波が遮
られることがほとんどなく、その時点で上空を通過する
GPS衛星11…のほぼ全てのGPS衛星11…からの
信号を受信可能となっている。
測局10においては、GPS衛星11…からの電波がF
C船1のクレーン、ワイヤ、吊り具等の構造物により遮
られる可能性が高く、また、FC船1の位置によって
は、陸上側の断崖や山等によりGPS衛星11…からの
信号が遮られる可能性がある。従って、GPS計測局1
0においては、位置が測定可能なだけの衛星数を確保で
きても、その時点で障害物がなければ信号を受信可能な
衛星数と比較すれば、少ないGPS衛星11…により位
置を計測しているので、位置の計測に誤差が生じる可能
性が高くなっている。
0は、GPS計測局10において、信号を受信可能なG
PS衛星11…だけを用いて位置を計測するとともに、
GPS精度監視局30の位置が既知となっているので、
計測された位置と既知の実際の位置とを比較することに
より、障害物により一部のGPS衛星11…からの電波
が遮られることによって生じる誤差を求められるように
なっている。
上述のように、GPS基準局20からの補正信号に基づ
いて位置を計測するようになっているので、GPSに含
まれる基本的な誤差は除去された状態となっているの
で、上述の障害物を主な要因とする誤差を求められるよ
うになっている。また、上述のように求められた誤差を
用いて、GPS計測局10における計測位置を補正する
ものとしても良いが、ここでは、上記誤差が予め決めら
れた許容範囲を越えるか否かを監視するようになってい
る。
群は、GPS位置計測装置群があれば、本来必要がない
ものである。すなわち、位置計測装置群には、光学的位
置計測装置群もしくはGPS位置計測装置群のどちらか
一方が備えられていれば良いものであるが、この一例に
おいては、GPS位置計測装置群の精度を確認するため
に、光学的位置計測装置群及びGPS位置計測装置群の
両方を備えている。
ソン2の異なる二点に配置された反射プリズム41,4
1と、既知の位置に設置された複数の自動追尾式トータ
ルステーション42…と、これら複数の自動追尾式トー
タルステーション42…に無線もしくは有線で接続され
る位置算出パソコン43と、該位置算出パソコン43に
より求められるケーソン2の計測位置をFC船1に送信
する無線送受信装置44とが備えられている。
式トータルステーション42…は、周知のものである。
そして、自動追尾式トータルステーション42…は、移
動する反射プリズム41、41を追尾して、常時、反射
プリズム41,41までの距離と、高度角及び水平角を
求めるものである。上記位置算出パソコン43は、自動
追尾式トータルステーション42…から出力されるデー
タに基づいて、上記ケーソン2の二点の位置を求めると
ともに、上記二点の位置からケーソン2の向き(スピン
角)を求めるようになっている。
の方位を計測する方位計51と、FC船1の傾斜角を計
測するFC船傾斜計52と、FC船1のクレーンのブー
ム3、3の傾斜角を計測するブーム傾斜計53、53
と、ケーソン2の傾斜角を計測するケーソン傾斜計54
と、ケーソン2の内部応力を計測する応力計(図示略)
及びひずみ計(図示略)とが備えられている。上記方位
計51は、周知のジャイロコンパスであり、各傾斜計5
2,53,54、応力計及びひずみ計も周知のものであ
るが、方位計51、傾斜計52,53,54、応力計及
びひずみ計は、それぞれ計測されたデータを信号として
出力可能となっているとともに、後述するようにパソコ
ンと接続されている。
られて風向及び風速を計測する風向・風速計61と、F
C船1に備えられて所定深度における潮流の流向及び流
速を計測する電磁流向・流速計62と、ケーソン2より
上流側に配置された計測船63に備えられた超音波式ド
ップラー流速計64と、FC船1に備えられて波高を計
測するマイクロ波式波高計(図示略)とが備えられてい
る。上記風向・風速計61、電磁流向・流速計62、超
音波式ドップラー流速計64及びマイクロ波式波高計
は、周知のものであるが、それぞれ計測データを信号と
して出力できるようになっているとともに、後述するよ
うにパソコンに接続されている。また、超音波式ドップ
ラー流速計64は、各深度における潮流の流速を測定可
能となっている。なお、超音波式ドップラー流速計64
をケーソン2の上流側の計測船63に設置したがFC船
1に設置するものとしても良い。
援システムにおいて構成されたLAN(ローカルエリア
ネットワーク)の概略を示すブロック図である。図2に
示すように、FC船1上にサーバ71となるコンピュー
タが配置され、FC船1上の各コンピュータと、ケーソ
ン2上のコンピュータとが有線で接続されるとともに、
陸上の光学的位置計測装置群の位置算出パソコン43
と、施工指揮本部等に設けられたモニタ用のモニタリン
グパソコン72とが無線により接続されている。
測装置群の座標変換パソコン15と、ケーソン傾斜計5
4に接続されたケーソン傾斜用パソコン55とが配置さ
れ、これらがLANによりサーバ71に接続されてい
る。なお、応力計及びひずみ計もコンピュータに接続さ
れるとともにLANに接続されるようになっている。
1が配置されるとともに、潮流用の電磁流向・流速計6
2に接続された潮流用パソコン65と、マイクロ波式波
高計に接続された波用のパソコン66と、方位計51に
接続されたパソコン(図示略)と、モニタ用のモニタリ
ングパソコン67と、入力される生データを順次表示可
能とされるとともに各データを記憶保存してデータベー
スを作成するデータベース作成用パソコン68と、風向
・風速計61及びFC船傾斜計52に接続されたパソコ
ン(図3に図示)69と、ブーム傾斜計53に接続され
たパソコン(図3に図示)70とが配置され、これらが
LANにより接続されている。
ップラー流速計64も無線によりLANに接続されてい
るものとしても良い。このようなケーソン施工支援シス
テムのLANにより、各計測装置から出力されたデータ
は、順次サーバ71に出力され、サーバ71に入力され
たデータを各所に配置されたモニタリングパソコン6
7、72から確認できるようになっている。
は、少なくともFC船1と陸上側の施工指揮本部に設置
されている必要があるとともに、オペレータがいる各計
測地点等の場所にも配置することが好ましい。図3は、
この一例のケーソン施工支援システムにおけるLAN構
成のブロック図である。
テムにおいては、全体が陸上のA−1ブロックと、FC
船1のA−2ブロックと、ケーソン2のA−3ブロック
と、FC船1の屋上のA−4ブロックとの四つのブロッ
クに分けられている。そして、陸上のA−1ブロックに
おいては、上述のトータルステーション42…に接続さ
れた位置算出パソコン43と陸上側の位置計測装置のオ
ペレータ用に設置されたモニタリングパソコン73が1
0BASET用ハブを介してLAN用無線送受信装置で
ある無線送受信装置44に接続されている。
施工指揮本部用のモニタリングパソコン72が10BA
SET用ハブを介してLAN用無線送受信装置である無
線送受信装置45に接続されている。そして、A−1ブ
ロックのLAN用の無線送受信装置44、45は、A−
4ブロックのLAN用の無線送受信装置46との間でデ
ータの送受を行えるようになっている。
ングパソコン72、73には、それぞれデータ送受用の
無線送受信装置81…が接続されており、LAN用の無
線送受信装置44がダウンした場合や、電波状態が悪い
場合に、無線送受信装置81…と、A−4ブロックの無
線送受信装置82、82との間でデータの送受を行える
ようになっている。
いては、上述の潮流用の電磁流向・流速計62に接続さ
れた潮流用パソコン65と、方位計51に接続されたパ
ソコン(図示略)と、モニタ用のモニタリングパソコン
67と、データベース作成用パソコン68と、風向・風
速計61及びFC船傾斜計52に接続されたパソコン6
9とが10BASET用ハブに接続され、同じく10B
ASET用ハブに接続されたサーバ71と接続されてい
る。
いるパソコン、すなわち、ブーム傾斜計53に接続され
たパソコン70と、マイクロ波式波高計に接続された波
用のパソコン66とが10BASE5により接続され、
該10BASE5が上記10BASET用ハブに接続さ
れることで、サーバ71に接続されている。また、ケー
ソン2のA−3ブロックにおいては、上述のGPSの座
標変換パソコン15とケーソン傾斜計53,53に接続
されたパソコン55とが互いに10BASE2により接
続され、かつ、これらパソコン15,55が10BAS
E2とメディア交換リピータとを介してA−2ブロック
の10BASE5に接続されている。
は、さらに、A−2ブロックの10BASETハブを介
してサーバ71に接続されている。また、A−4ブロッ
クには、後述するように無線により入力されたトータル
ステーション用の位置検出パソコン43からのデータが
入力されるパソコン74と、上記無線送受信装置82、
82に接続されたデータ送受信用のパソコン75と、そ
の他のパソコン76とが10BASE2により接続され
るとともに、これらパソコン74,75,76に、メデ
ィア変換リピータを介してLAN用の無線送受信装置4
5が10BASE2により接続されている。
ア変換リピータを介してA−4ブロックのパソコン7
4,75,76及び無線送受信装置45がA−2ブロッ
クの10BASET用ハブに接続され、これにより、サ
ーバ71に接続される。従って、A−2ブロック、A−
3ブロック及びA−4ブロックに配置されたサーバ71
を含むパソコンと無線送受信装置45とは互いにイーサ
ネットにより接続され、さらに、これらパソコンにA−
1ブロックのパソコンが、無線LANを介して接続さ
れ、場合によっては、個別の無線送受信装置81…によ
り接続されるようになっている。なお、順次、各計測装
置から入力されるデータは、一秒ごとにサンプリングさ
れて最終的にデータベース作成用パソコン68に保存さ
れるようになっている。
ムによれば、ケーソン2の設置に際して、ケーソン2の
位置と、FC船1の傾斜、FC船1の方位、ブーム3の
傾斜及びケーソン2の傾斜等の姿勢のデータと、風向、
風速、潮流の流向、潮流の流速及び波高などの周囲の状
況のデータとをサーバ71に入力し、入力されたこれら
のデータをモニタリングパソコン67、72、73に表
示することができる。
2、73を、施工現場となるFC船と、施工を指揮する
施工指揮本部とに設置することにより、施工現場と施工
指揮本部とにおいて、ケーソン2の位置のデータと、F
C船1の姿勢のデータ、潮流等の周囲のデータとを同時
に確認することができるので、ケーソン2の設置に、影
響を与えるようなデータのほぼ全部をモニタリングパソ
コン67,72,73の表示画面を見るだけで確認する
ことができる。これにより、ケーソン2の設置におい
て、作業性を極めて向上することができる。
を設置するような場合には、潮流が弱くなるタイミング
を見計らってケーソン2を設置位置に配置して沈める必
要があり、モニタリングパソコン68、72、73の一
つの表示画面にケーソン2の位置と、潮流の流速とを表
示させておくことで、潮流の速い水域におけるケーソン
2の設置を容易なものとすることができる。
揮本部とにそれぞれモニタリングパソコン68、72を
配置することにより、上述のようなデータを、施工現場
と施工指揮本部とにおいて同時に確認することができる
ので、施工現場と施工指揮本部とにおいて、ほぼ同じよ
うに状況を把握することができる。従って、施工現場と
施工指揮本部とで、状況の把握の状態が著しく異なるよ
うなことがなく、円滑に施工を行うことができる。
に際して、GPSによりケーソン2の位置を計測する場
合には、クレーンのブーム3等による電波障害により計
測誤差が生じることになるが、この誤差を上述のように
GPS精度監視局で求めることにより、少なくとも上記
誤差が許容範囲内か否かを判断することができるととも
に、求められた誤差を用いて計測位置の補正を行うこと
もできる。
を用いた光学的位置計測装置を用いなくともGPSだけ
で、確実にケーソン2の位置を計測することができる。
また、潮流の流速計として、超音波式ドップラー流速計
64を用いることにより、各深度における潮流の速度を
計測することができるので、深度により、流速や潮どま
りの時期が異なるような場合に、深度毎の影響を考慮し
てケーソン2の設置開示時間を決めることができる。従
って、ケーソン2をより精度高く正確な位置に設置する
ことができる。
パソコンを接続し、これらのパソコンとサーバ71とモ
ニタリングパソコン68,72,73とをLANでつな
ぐことにより以下のような効果を奏することができる。
たとえば、使用するパソコン等のメーカーやOSへの制
限を小さくすることできる。また、各計測装置を単独使
用する際の制御プログラムをほとんど変更することなく
使用できるとともに、単独使用への切り替えを容易に行
うことができる。また、各計測装置、データ処理用のパ
ソコン、モニタリング用のパソコン等の配置の自由度を
高めることができる。また、ハブの利用により配線を容
易にすることができる。
援システムによれば、位置計測装置により計測されたケ
ーソンの位置のデータと、作業船姿勢計測装置により計
測された作業船の姿勢のデータと、状態計測装置により
計測された水域の状態のデータとを表示装置に表示させ
て確認することができる。従って、これらの表示装置
を、たとえば、作業船の操舵室、クレーン等の操作室、
施工指揮本部等に設置すれば、それぞれの場所において
ケーソンの位置、船の姿勢、水域の状態を把握した状態
で作業を行うことが可能となる。
水域の状態を把握することが可能となり、潮流が弱くな
った段階でケーソンを設置するものとした際に、作業船
側だけではなく、施工指揮本部においても、潮流に基づ
いてケーソンの設置の時期を判断することが可能とな
る。また、ケーソンの位置のデータ、船の姿勢のデータ
及び水域の状態のデータを一つの表示装置に表示させる
ことが可能となることより、上述のデータを容易に確認
することができるので、現状を把握するのに時間がかか
るようなことがなく、迅速に上記データに基づく判断を
行うことが可能となる。また、上述のように表示装置を
配置すれば、施工を行う現場側と、施工を指揮する側と
で、同じように状況を把握することができるので、施工
を円滑に行うことができる。
によれば、GPSによりケーソンの位置が計測されるこ
とになるが、ケーソンに二つ以上のGPS計測局を設け
ることにより、ケーソンの位置だけではなく、ケーソン
の向きや傾斜等を計測することが可能となる。また、上
記GPS基準局により誤差を補正することで、実用的な
レベルでケーソンの位置を計測することが可能となる。
えば、GPS計測局において作業船のクレーン等の構造
物や高い断崖などの障害物により一部のGPS衛星から
の電波が遮られる場合に、GPS精度監視局において、
GPS計測局で受信可能なGPS衛星だけを用いて位置
を求め、既知の自信の位置と比較することにより、上記
障害物による誤差を求めることができる。
システムによれば、上記状態計測装置により潮流を計測
することで、深度により潮どまりの時刻が異なるような
場合でも、潮どまりの時期を正確に求めることができる
とともに、ケーソンの設置に際し、ケーソンの設置位置
への潮流の影響をより詳細に推測することが可能とな
る。
システムの概略構成を示す図面である。
を示すブロック図である。
築されたLANを示すブロック図である。
正手段) 20 GPS基準局(位置計測装置) 22 GPS受信機(GPS受信処理手段、誤差処
理送信手段) 23 補正信号送信装置(誤差処理送信手段) 30 GPS精度監視局(位置計測装置) 32 GPS受信機(障害物誤差演算手段) 34 誤差演算パソコン(障害物誤差演算手段) 41 反射プリズム(位置計測装置) 42 自動追尾式トータルステーション(位置計測
装置) 51 方位計(作業船姿勢計測装置) 52 FC船傾斜計(作業船姿勢計測装置) 53 ブーム傾斜計(作業船姿勢計測装置) 54 ケーソン傾斜計(作業船姿勢計測装置) 61 風向・風速計(状態計測装置) 62 電磁流向・流速計(状態計測装置) 64 超音波式ドップラー流速計(状態計測装置) 68 モニタリングパソコン(表示装置) 72 モニタリングパソコン(表示装置) 73 モニタリングパソコン(表示装置) 74 パソコン(データ送受信用) 75 パソコン(データ送受信用) 76 パソコン(その他用) 81 無線送受信装置 82 無線送受信装置
Claims (3)
- 【請求項1】 ケーソンを吊り下げるためのクレーンを
有する作業船を用いて、海洋等の水域の所定位置に上記
ケーソンを設置する際に、これを支援するケーソン施工
支援システムであって、 ケーソンの位置を測定する位置計測装置と、上記作業船
の向きや傾斜等の姿勢を測定する作業船姿勢計測装置
と、ケーソンを設置すべき水域の潮流等の周囲の状態を
測定する状態計測装置と、 これら位置計測装置、作業船姿勢計測装置及び状態計測
装置に接続され、これら全ての装置から出力されるデー
タを表示可能な表示装置とを具備してなることを特徴と
するケーソン施工支援システム。 - 【請求項2】 上記位置計測装置が、GPS衛星からの
送信データに基づくGPS方式によりケーソンの位置を
計測するものとされ、 上記ケーソン上の少なくとも二カ所で位置を計測可能に
設けられて上記ケーソンと共に移動するGPS計測局
と、陸上に固定的に設けられるとともに位置が既知であ
るGPS基準局及びGPS精度監視局とを備え、 これらGPS計測局、GPS基準局及びGPS精度監視
局は、それぞれ、GPS衛星からの送信データを受信す
るとともに、送信データを処理するGPS受信処理手段
を備え、 上記GPS基準局は、その既知の位置に基づいてGPS
を用いた位置計測に基本的に生じるGPS計測局の誤差
を補正するためのデータを生成して送信する誤差処理送
信手段を備え、 上記GPS計測局は、上記GPS基準局から送信された
データに基づいて誤差を補正された位置を求める誤差補
正手段を備え、 上記GPS精度監視局は、ケーソン上の上記GPS計測
局において、上記作業船上の構造物等の障害物により一
つ以上の上記GPS衛星からの電波が遮られる場合に、
GPS計測局で受信可能なGPS衛星からだけのデータ
に基づき位置を計測し、既知のGPS精度監視局の位置
との誤差を求める障害物誤差演算手段を備えていること
を特徴とする請求項1記載のケーソン施工支援システ
ム。 - 【請求項3】 上記状態計測装置が、潮流の流速を計測
する流速計を備え、 上記流速計が、各深度における潮流の流速を測定可能と
なっていることを特徴とする請求項1または2記載のケ
ーソン施工支援システム。
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