JP2000007427A - 高膨張性及び低誘電率を有するガラスセラミックス焼結体 - Google Patents

高膨張性及び低誘電率を有するガラスセラミックス焼結体

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JP2000007427A
JP2000007427A JP10182120A JP18212098A JP2000007427A JP 2000007427 A JP2000007427 A JP 2000007427A JP 10182120 A JP10182120 A JP 10182120A JP 18212098 A JP18212098 A JP 18212098A JP 2000007427 A JP2000007427 A JP 2000007427A
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ceramic sintered
glass ceramic
dielectric constant
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Masahito Suzuki
雅人 鈴木
Shirohito Matsuyama
城仁 松山
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Narumi China Corp
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Narumi China Corp
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C14/00Glass compositions containing a non-glass component, e.g. compositions containing fibres, filaments, whiskers, platelets, or the like, dispersed in a glass matrix
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2214/00Nature of the non-vitreous component
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機樹脂系の回路基板に実装可能で,且つ高
膨張性及び低誘電率を有するガラスセラミックス焼結体
を提供する。 【解決手段】 ホウケイ酸アルミガラス50〜70重量
%と,フィラーを50〜30重量%とを有するガラスセ
ラミックス焼結体である。ホウケイ酸アルミガラスは,
BaO,SrO及びCaOのグループから選ばれる1種
又は2種以上を20〜70重量%含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,高膨張性及び低誘電率を有する
ガラスセラミックス焼結体に関する。
【0002】
【従来技術】近年,配線板として,導体抵抗の小さいC
u,Ag,Auなどの導体を配線層とし,これらと同時
焼成が可能な絶縁基板が用いられている。その具体例と
して,SiO−Al−B系などのガラス
とフィラーとからなるガラスセラミックスがある(特開
平9−129782号公報,特開平9−169568号
公報,特開平9−208299号公報)。また,絶縁基
板として用いられるガラスセラミックスは,ワイヤーボ
ンディングの際の位置を定めるためにコントラストをつ
ける目的として,あるいは外観向上のために,着色化す
ることがあった。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来のガ
ラスセラミックスでは,有機樹脂系の外部電気回路基板
に実装した場合,熱膨張係数の差に起因する熱応力によ
り,熱疲労,クラックが発生し,電気的な不良を起こす
などの問題があった。
【0004】また,絶縁基板は,その比誘電率が高い場
合には電気信号の遅れ,ノイズの発生が生じるため,比
誘電率は低いことが望まれている。また,誘電損失が大
きい場合には,エネルギーロスによる熱発生量が大きく
なることから,誘電損失も低いことが要求されている。
しかし,上記従来のガラスセラミックスでは,1MHz
の測定周波数において,比誘電率が8〜10とかなり高
い傾向にある。
【0005】本発明はかかる従来の問題点に鑑み,有機
樹脂系の回路基板に実装可能で,且つ高膨張性及び低誘
電率を有するガラスセラミックス焼結体を提供しようと
するものである。
【0006】
【課題の解決手段】本発明は,ホウケイ酸アルミガラス
50〜70重量%と,フィラーを50〜30重量%とを
有するガラスセラミックス焼結体であって,上記ホウケ
イ酸アルミガラスは,BaO,SrO及びCaOのグル
ープから選ばれる1種又は2種以上を20〜70重量%
含有することを特徴とする高膨張性及び低誘電率を有す
るガラスセラミックス焼結体である。
【0007】本発明において最も注目すべきことは,ホ
ウケイ酸アルミガラスは,BaO,SrO及びCaOの
グループから選ばれる1種又は2種以上を20〜70%
(重量%を意味する。以下,同様)含有することであ
る。
【0008】かかる特定の組成を有するホウケイ酸アル
ミガラスとフィラーとからなる混合物を焼成すると,珪
酸バリウム,珪酸ストロンチウム,珪酸カルシウムなど
のアルカリ土類珪酸塩が析出する。このため,有機樹脂
系基板と同程度の熱膨張係数を有するガラスセラミック
ス焼結体が得られる。従って,本発明により得られたガ
ラスセラミックス焼結体は,有機樹脂系基板に対して実
装することができる。また,この場合,実装面に熱膨張
差による熱応力は発生せず,実装面で熱疲労によるクラ
ックが発生することはない。また,本発明のガラスセラ
ミックス焼結体は,比誘電率が低く,また誘電損失も低
い。そのため,電気信号の伝達速度が速く,ノイズの発
生を防止することができる。また,熱発生量も少ない。
【0009】次に,本発明について詳細に説明する。本
発明のガラスセラミックス焼結体は,ホウケイ酸アルミ
ガラス50〜70%と,フィラー50〜30%とからな
る。ホウケイ酸アルミガラスが50%未満の場合,又は
フィラーが50%を超える場合には,Ag,Cu,Au
などの導体と同時焼成を行ったときに,焼成体が緻密化
しにくく,吸水性が生じる等の不具合が生じる。また,
ホウケイ酸アルミガラスが70%を超える場合,又はフ
ィラーが30%未満の場合には,ガラスの一部が溶融し
てしまい,Ag,Cu,Auなどの導体パターンと同時
焼成したときに導体パターンがその形状を維持すること
ができない場合がある。
【0010】ホウケイ酸アルミガラスは,BaO,Sr
O及びCaOのグループから選ばれる1種又は2種以上
を20〜70%含有している。20%未満の場合には,
フィラーと混合し,Ag,Cu,Auなどの導体と同時
焼成を行ったときガラスセラミックス焼結体が緻密化し
にくくなり,吸水性が生じる等の不具合が発生する可能
性がある。また,70%を超える場合には,フィラーと
混合し,Ag,Cu,Au等の導体と同時焼成をした場
合には,ガラスが溶融しやすくなるため導体パターンが
その形状を維持することができなくなる等の問題が生じ
る。
【0011】更に,ホウケイ酸アルミガラスは,Ba
O,SrO及びCaOのグループから選ばれる1種又は
2種以上を25〜55%含有していることが望ましい。
これにより,ガラスセラミックス焼結体の熱膨張係数
を,更に樹脂基板に近似させることができ,樹脂基板へ
の実装がしやすくなる。
【0012】また,ガラスセラミックス焼結体に含まれ
ているホウケイ酸アルミガラスは,上記BaO,SrO
及びCaOのグループから選ばれる1種又は2種以上を
含む他,必須成分としてSiO,B,Al
を含有している。また,K O,NaO,Li
O,MgO,ZnO,TiO,P,Bi
等の1種以上を含んでいても良い。
【0013】また,ホウケイ酸アルミガラスは,熱膨張
係数が6〜15ppm/℃であることが好ましい。6p
pm/℃未満の場合には,フィラーと混合し焼成したガ
ラスセラミックス焼結体の熱膨張係数を有機樹脂系基板
の熱膨張係数に近づけることができず,有機樹脂系基板
に実装したときに実装面で熱応力によるクラックが発生
するおそれがある。15ppm/℃を超える場合には,
フィラーと混合し焼成したガラスセラミックス焼結体の
熱膨張係数が有機樹脂系基板の熱膨張係数よりも大きく
なる可能性があり,結果として熱応力によるクラックが
発生するおそれがある。
【0014】フィラーとしては,アルミナ,シリカ,ム
ライト,マグネシア,フォルステライト,ペタライト,
ジルコニア,珪酸塩鉱物等を用いることができる。この
中,特にシリカを用いることが好ましい。これにより,
焼成過程においてアルカリ土類珪酸塩が析出しやすくな
り,焼成体の熱膨張率を高くすることができる。
【0015】本発明のガラスセラミックス焼結体の熱膨
張係数は,8〜18ppm/℃であることが好ましい。
これにより,樹脂基板へ実装した場合にも,実装面に熱
膨張差に由来するクラックが発生するおそれは少ない。
一方,8ppm/℃未満の場合,または18ppm/℃
を超える場合には,実装面にクラック発生のおそれが大
きい。更には,ガラスセラミックス焼結体の熱膨張係数
は9〜14ppm/℃であることが好ましい。これによ
り,樹脂基板に対する実装面にクラックが発生すること
を効果的に防止することができる。
【0016】また,ガラスセラミックス焼結体の1MH
zにおける比誘電率は,5〜7であることが好ましい。
5未満となるようなガラスセラミックス焼結体を得るこ
とは技術上困難である。また,7を超えるような大きい
値の場合には,電気信号の遅れが生じ易くノイズ発生の
原因になり得る。更に,電気信号の伝達速度に大きな遅
れを生じさせないためには,5〜6.5の範囲であるこ
とが望ましい。
【0017】また,ガラスセラミックス焼結体は,誘電
損失が15×10−4以下であることが好ましい。15
×10−4を超える場合には,エネルギーロスにより熱
が発生することがある。
【0018】また,本発明のガラスセラミックス焼結体
は,着色剤を含有していてもよい。これにより,ガラス
セラミックス焼結体に着色を施すことができ,外観が向
上するとともに,ワイヤーボンディングの際に基板の位
置決めを容易にかつ正確に行うことができる。例えば,
着色剤として酸化コバルトを用いることにより青色,金
でピンク色,酸化クロムで緑色,酸化鉄・酸化マンガン
系混合粉末で褐色から黒色を発色させることができる。
【0019】着色剤の添加量は,ホウケイ酸アルミガラ
ス及びフィラーの合計量100重量部に対して,0.0
2〜10重量部であることが好ましい。0.02重量部
未満の場合には,充分な発色が生じないおそれがある。
また,10重量部を超える場合には,ガラスセラミック
ス焼結体が多孔質体となり,Ag,Cu,Auなどの導
体と同時焼成をすることができなくなるおそれがある。
【0020】本発明のガラスセラミックス焼結体を製造
するにあたっては,BaO,SrO及びCaOのグルー
プから選ばれる1種又は2種以上を20〜70重量%含
有するホウケイ酸アルミガラス粉末と,フィラー粉末と
を準備する。
【0021】次いで,上記ホウケイ酸アルミガラス粉末
50〜70%と,フィラー粉末50〜30%とを混合
し,適当な有機バインダーを添加し,これを任意な形状
に成形する。有機バインダーとしては,例えば,アクリ
ル,ワックスエマルジョン,ポリビニルアルコール,メ
チルセルロースなどを用いることができる。成形方法と
しては,ドクターブレード法,金型プレス法,押出法,
圧延法,スリップキャスト法などがある。成形体には,
導体ペーストをスクリーン印刷法などにより供給して導
体パターンを形成してもよい。導体ペーストとしては,
Ag,Au,Cu,Ni,Pdの少なくとも1種以上の
金属粉末に有機バインダーを添加したものを用いること
ができる。また,上記成形体には,必要に応じてビアホ
ールの形成,積層を行ってもよい。
【0022】次いで,成形体を焼成する。焼成温度は1
000℃以下であることが好ましい。特に800〜90
0℃であることが好ましい。800℃未満の場合には,
焼成不十分で緻密体を得ることが困難となる。また,9
50℃を超える場合には,Agなどの導体パターンと同
時焼成したときに,導体の一部が溶融してパターンを維
持することができなくなるおそれがある。
【0023】焼成雰囲気は,印刷された導体の種類に依
存する。例えば,Ag,Auを用いる場合には酸化雰囲
気,Cuを用いる場合には中性雰囲気で焼成することが
好ましい。その理由は,Ag,Auは一般的な焼成雰囲
気である酸化雰囲気で焼成しても酸化されにくいが,C
uは容易に酸化され酸化銅となるため中性雰囲気とする
必要があるからである。
【0024】本発明のガラスセラミックス焼結体には,
Cu,Ag,Auなどの導体をパターン印刷してプリン
ト配線板として用いることができる。また,半導体搭載
用のパッケージにも用いることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかるガラスセラミックス焼結体
について,表1〜表3を用いて説明する。まず,本例に
おいては,ホウケイ酸アルミガラス粉末として,表1に
示す〜の組成からなる9種の粉末を準備した。
【0026】
【表1】
【0027】次いで,上記9種のホウケイ酸アルミガラ
ス粉末〜と,フィラーとしてのシリカ粉末及び珪酸
鉱物塩と,着色剤としてFe−Mn系の粉末とを秤量し
た。この混合粉末をこのとき,各種配合比は表2,表3
に示すように変えた。これらの混合粉末を湿式混合し,
乾燥させ,その後有機バインダーを添加し,プレス成形
した。成形体を酸化雰囲気中で950℃にて焼成し,ガ
ラスセラミックス焼結体を得た。各種ガラスセラミック
ス焼結体の中,試料3〜7,10〜13,16〜18,
20,22,24〜26,28〜30は本発明品,試料
C1,C2,C8,C9,C14,C15,C19,C
21,C23,C27は比較品とした。
【0028】得られたガラスセラミックス焼結体の吸水
率,強度,1MHzにおける比誘電率,誘電損失をJI
S規格及びEMAS(日本電子材料工学会)に準じて測
定した。その結果を表2,表3に示した。また,焼成体
の状態についても示した。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【図1】
【0031】上記の表より知れらるように,本発明品は
いずれも,吸水率0〜0.5%であり,緻密体であっ
た。強度は170MPa以上と高かった。また,比誘電
率6.1以下,誘電損失10.6×10−4以下と低
く,熱膨張係数は10.2〜12.3ppm/℃の範囲
にあった。一方,比較品である試料C1,C2,C9,
C15は,焼成体の一部が溶融してしまった。試料C
8,C14,C19,C21,C23,C27は,吸水
率が高く多孔質体であった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば,有機樹脂系の回路基板
に実装可能で,且つ高膨張性及び低誘電率を有するガラ
スセラミックス焼結体を提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホウケイ酸アルミガラス50〜70重量
    %と,フィラーを50〜30重量%とを有するガラスセ
    ラミックス焼結体であって,上記ホウケイ酸アルミガラ
    スは,BaO,SrO及びCaOのグループから選ばれ
    る1種又は2種以上を20〜70重量%含有することを
    特徴とする高膨張性及び低誘電率を有するガラスセラミ
    ックス焼結体。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記ガラスセラミッ
    クス焼結体の比誘電率は,5〜7であることを特徴とす
    る高膨張性及び低誘電率を有するガラスセラミックス焼
    結体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記ガラスセ
    ラミックス焼結体の誘電損失は,15×10−4以下で
    あることを特徴とする高膨張性及び低誘電率を有するガ
    ラスセラミックス焼結体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002047059A (ja) * 2000-07-31 2002-02-12 Kyocera Corp ガラスセラミック焼結体およびそれを用いた配線基板
JP2013239260A (ja) * 2012-05-11 2013-11-28 Fujitsu Ltd イオン導電体及び二次電池

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