JP2000006646A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2000006646A
JP2000006646A JP17773498A JP17773498A JP2000006646A JP 2000006646 A JP2000006646 A JP 2000006646A JP 17773498 A JP17773498 A JP 17773498A JP 17773498 A JP17773498 A JP 17773498A JP 2000006646 A JP2000006646 A JP 2000006646A
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case
air conditioner
hot water
inlet pipe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒータコアパイプのクランプ構造の低コスト
化を図る。 【解決手段】 ケース9に温水式ヒータコア1の挿入口
9cを設け、ヒータコア1の出入口パイプ7、8にそれ
ぞれ対応して、挿入口9cの周縁部に、取付ボス部9e
およびガイド部9fを設け、出入口パイプ7、8にそれ
ぞれ組付けられるクランプ10を弾性を有する樹脂材料
により成形し、クランプ10には、出入口パイプ7、8
が挿通可能で、円周方向に弾性変形可能な円筒状の本体
部10aと、ガイド部9fの内壁面に嵌合保持される係
止爪10fと、取付座10dとを一体に成形する。取付
座10dを取付ボス部9eにタンピングねじ11により
締めつけ固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用空調装置にお
けるヒータコアパイプのクランプ構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空調装置におけるヒータコ
アにおいては温水(エンジン冷却水)を循環するための
温水出入口パイプをタンク部に備えている。ヒータコア
は、一般にアルミニウムの一体ろう付け品であり、出入
口パイプもタンク部に一体ろう付けされる。
【0003】ところで、ヒータコアは空調装置の空気通
路を形成するケース内に収納され、出入口パイプはケー
ス外部へ突出されて温水回路の配管と接続される。この
場合、出入口パイプは適宜のクランプ手段によりケース
に支持、固定される。図5は従来の出入口パイプのクラ
ンプ構造の一例であり、ヒータコアの出入口パイプ7、
8の外周面を2枚の鉄板製クランプ13、14により挟
持して保持するものである。2枚の鉄板製クランプ1
3、14相互は1本のビス15により締めつけ固定し、
また、2枚の鉄板製クランプ13、14はそれぞれ左右
の2か所(合計4か所)にてタッピングねじ16により
空調装置の樹脂製ケース(図示せず)に締めつけ固定し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この図5の従来構造に
よると、鉄板製クランプ13、14:2枚、タッピング
ねじ16:4本、およびビス15:1本が必要となり、
部品点数増加によりコスト高となる。また、組付工程に
おいても、ケースにヒータコアを組付けた後に、図5の
下側の鉄板製クランプ14をタッピングねじ16でケー
スの2か所に締めつけ固定する。その後に、図5の上側
の鉄板製クランプ13を下側クランプ14との間で出入
口パイプ7、8を挟持するように組付け、その後に、タ
ッピングねじ16で上側の鉄板製クランプ13をケース
の2か所に締めつけ固定する。そして、最後に、上下の
2枚の鉄板製クランプ13、14同志をビス15で締め
つけ固定する。
【0005】このように、工程数の多い組付手順が必要
であるので、組付コストも高くなってしまう。図6はさ
らに別のタイプの従来のクランプ構造例であり、出入口
パイプ7、8の途中に、アルミニウム等の金属製クラン
プ17、18をろう付けし、このクランプ17、18を
タッピングねじ19でケースに締めつけ固定している。
【0006】これによると、出入口パイプ7、8とクラ
ンプ17、18との結合のためにろう付けという面倒な
特別作業が必要となり、コスト高になる。また、出入口
パイプ7、8にろう付けされたクランプ17、18をケ
ースに固定するため、ケース内でのヒータコア位置がク
ランプ17、18の位置により影響されることになり、
クランプ17、18の位置のばらつき等によりヒータコ
アとケース内壁との間に隙間が発生して、シール不良
(空気洩れ)が発生する。
【0007】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
車両用空調装置におけるヒータコアパイプのクランプ構
造の低コスト化を図ることを目的とする。また、本発明
は車両用空調装置におけるヒータコアパイプのクランプ
構造において、ヒータコアのシール不良を防止すること
を他の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1ないし5記載の発明では、ケース(9)に
温水式ヒータコア(1)を挿入するための挿入口(9
c)を設け、温水式ヒータコア(1)の入口パイプ
(7)および出口パイプ(8)にそれぞれ対応して、ケ
ース(9)の挿入口(9c)の周縁部に、取付ボス部
(9e)およびガイド部(9f)を設け、一方、入口パ
イプ(7)および出口パイプ(8)にそれぞれ組付けら
れるクランプ(10)を弾性を有する樹脂材料により成
形し、クランプ(10)には、入口パイプ(7)および
出口パイプ(8)が挿通可能で、円周方向に弾性変形可
能な円筒状の本体部(10a)と、本体部(10a)か
ら径方向外方へ突出して、ガイド部(9f)の内壁面に
嵌合保持される係止爪(10f)と、本体部(10a)
から径方向外方へ突出する取付座(10d)とを一体に
成形し、クランプ(10)の本体部(10a)を入口パ
イプ(7)および出口パイプ(8)にそれぞれ挿通し
て、係止爪(10f)をガイド部(9f)の内壁面によ
り嵌合保持することにより、本体部(10a)にて入口
パイプ(7)および出口パイプ(8)を保持し、さら
に、取付座(10d)を取付ボス部(9e)に締結手段
(11)により締めつけ固定することを特徴としてい
る。
【0009】これによると、樹脂製クランプ(10)の
弾性変形を利用して、クランプ(10)の係止爪(10
f)をケース(9)のガイド部(9f)により嵌合保持
することにより、クランプ(10)により出入口パイプ
(7、8)をクランプできる。そして、クランプ(1
0)の取付座(10d)をケース(9)の取付ボス部
(9e)に締めつけ固定することにより、クランプ(1
0)をケース(9)側に確実に固定できる。
【0010】従って、2つのクランプ(10)と2つの
締結手段(11)とにより、出入口パイプ(7、8)の
クランプ構造を構成でき、図5の従来例に比して、部品
点数を大幅に低減できる。しかも、組付工程数において
も、本発明では樹脂製クランプ(10)を出入口パイプ
(7、8)に組付ける工程と、樹脂製クランプ(10)
を締結手段(11)によりケース(9)側に締めつけ固
定するという2工程ですみ、従来例よりも大幅に低減で
きる。この結果、出入口パイプ(7、8)のクランプ構
造に関するコストを大幅に低減できる。
【0011】また、図6の従来例と比較しても、ろう付
けが不要となり、組付コストを低減できる。しかも、図
6の従来例では、ケース内でのヒータコア位置がクラン
プ17、18の位置により影響されてヒータコアのシー
ル不良が発生するが、本発明では、ケース(9)内にヒ
ータコア(1)を組付けた後に、出入口パイプ(7、
8)にこれとは別体のクランプ(10)を組付ける構造
であるから、クランプ(10)によりヒータコア(1)
位置が影響を受けることがなく、ヒータコア(1)のシ
ール不良を防止できる。
【0012】請求項2記載の発明のごとく、ケース
(9)を樹脂製とし、取付ボス部(9e)およびガイド
部(9f)をケース(9)に一体成形すれば、これら取
付ボス部およびガイド部を簡単に低コストで形成でき
る。また、請求項3記載の発明のごとく、取付座(10
d)および取付ボス部(9e)にそれぞれ取付穴(10
e、9g)を設け、締結手段として、取付座(10d)
の取付穴(10e)を通して取付ボス部(9e)の取付
穴(9g)にねじ込むタッピングねじ(11)を用いれ
ば、クランプ(10)の締めつけ固定を簡単、かつ確実
に行うことができる。
【0013】また、請求項4記載の発明のごとく、クラ
ンプ(10)の本体部(10a)に、薄肉部からなるヒ
ンジ部(10c)と、切れ溝(10b)を形成すれば、
本体部(10a)の円筒形状を円周方向に容易に弾性変
形できる。また、請求項5記載の発明のごとく、クラン
プ(10)の本体部(10a)に、温水式ヒータコア
(1)の端面(1a)を押さえる押さえ片(10i)を
形成すれば、クランプ(10)による出入口パイプ
(7、8)の保持固定と同時に、ヒータコア(1)の押
さえ(所定位置での固定)も簡単に行うことができる。
【0014】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1〜図4は本発明の一実施形態を
示すもので、図1において、1は車両用空調装置におけ
る暖房用熱交換器を構成する温水式ヒータコアで、図示
しない車両エンジンからの温水(エンジン冷却水)を熱
源として空調空気を加熱するものである。ヒータコア1
は、温水が流れる偏平チューブ2とこれに接合されるコ
ルゲートフィン3とを並列に多数積層配置して構成され
る熱交換用コア部4を有している。
【0016】そして、このコア部4のチューブ長手方向
の一端側に温水入口タンク5を配置し、コア部4のチュ
ーブ長手方向の他端側に温水出口タンク6を配置してい
る。温水入口タンク5には温水の入口パイプ7を、ま
た、温水出口タンク6には温水の出口パイプ8をそれぞ
れ配置している。これらの各部材はいずれもアルミニウ
ム材からなり、各部材相互の間はろう付けにて一体に接
合されている。なお、出入口パイプ7、8は、温水入口
タンク5と温水出口タンク6の側面部からタンク長手方
向に直線状に延びるように配置されている。
【0017】この温水式ヒータコア1は車両用空調装置
の空気通路を構成する樹脂製ケース9内に収納される。
この樹脂製ケース9は、本例では、図1の左右方向に2
分割した右側ケース9aと左側ケース9bとにより構成
され、この左右の両ケース9a、9bを図示しない金属
ばねクリップ、ねじ等の締結手段により一体に締結する
ことにより、1つのケース構造を形成する。ケース9内
には、温水式ヒータコア1の他に、空気流れ制御用のド
ア類等の空調機器が収納される。
【0018】樹脂製ケース9の左右の両ケース9a、9
bを一体に締結した後に、ヒータコア1をケース9内に
組付可能とするために、ケース9の側面部には左右の両
ケース9a、9bにわたってヒータコア1の挿入穴9c
が形成してある。この挿入穴9cはヒータコア1の側面
の外形に沿った略長方形に形成してある。そして、この
挿入穴9cの周縁部には、ヒータコア1の挿入(組付)
をガイドするガイド部9dがケース9の表面から突出し
ている。
【0019】また、ケース9のうち、上記挿入穴9cの
周縁部には、ヒータコア1の入口パイプ7と出口パイプ
8との間隔と同一間隔でもって、取付ボス部9e、9e
とガイド部9f、9fが2か所づつ対角線上に配置して
ある。取付ボス部9e、9eはタッピングねじ11をね
じ込むための取付穴9g、9gを設けた略円筒状の形状
である。また、ガイド部9f、9fは後述のクランプ1
0、10の係止爪10f、10fを挿入し、保持するた
めのもので、略半円筒状の形状であり、この取付ボス部
9e、9eとガイド部9f、9fはいずれもケース9に
樹脂成形で一体に形成することができる。
【0020】一方、上記した出入口パイプ7、8を保持
固定するために、2つのクランプ10、10を配備して
いる。このクランプ10、10はポリプロピレンのよう
なある程度の弾性を有する樹脂にて、図2、3に詳細図
示するように同一形状に成形されている。クランプ1
0、10の本体部10a、10aは略円筒状であるが、
その円周方向の一部に軸方向全長にわたる切れ溝10
b、10bと薄肉部からなるヒンジ部10c、10cと
を有している。ヒンジ部10c、10cは取付座10
d、10dの円周方向の両端側の2か所に形成してあ
る。
【0021】これにより、クランプ10、10の本体部
10a、10aはヒンジ部10c、10cを中心として
円周方向に弾性的に変形可能であり、かつヒンジ部10
c、10cを中心として円周方向に本体部10a、10
aを若干量広げることにより、本体部10a、10aの
筒形状内に出入口パイプ7、8が挿通可能となるように
筒形状の大きさを設定している。
【0022】本体部10a、10aの高さ(円筒の軸方
向寸法)は例えば、20mm程度の所定寸法を有するも
のであり、取付座10d、10dは、本体部10a、1
0aの円筒形状部の軸方向一端部から径方向の外方へア
ーム状に突出する形状に一体成形されている。そして、
取付座10d、10dの径方向先端部にはタッピングね
じ11を挿通する円形の取付穴10e、10eが開けて
ある。
【0023】一方、本体部10a、10aにおいて、切
れ溝10b、10bの両側には径方向の外方へ突出する
係止爪10f、10fが一体成形されている。この係止
爪10f、10fは、図3に示すように、ケース9に接
近する側には径方向外方への突出量が小さくなるテーパ
部10g、10gを形成し、かつ、ケース9から遠ざか
る側には径方向外方への突出量が最大となるストレート
部10h、10hを形成してある。
【0024】ここで、テーパ部10g、10gのうち、
最もケース9に接近する側の部位における径方向外方へ
の突出量はガイド部9f、9fへの挿入を容易にするた
め、次のごとく設定してある。すなわち、本体部10
a、10aの筒形状内に出入口パイプ7、8を挿通する
ために本体部10a、10aを円周方向に若干量広げた
状態においても、テーパ部10gのうち、最もケース9
に接近する側の部位がガイド部9fの円弧状内壁面の内
側に位置(図4(a)参照)するようにしてある。
【0025】また、ガイド部9fの先端部の内壁面側に
は、係止爪10f、10fの挿入作業を円滑にするため
に、面取り形状または円弧形状(R形状)が形成してあ
る。また、係止爪10f、10fのストレート部10h
の径方向先端面は図2に示すようにガイド部9fの円弧
状内壁面と同一の曲率半径を持った円弧面(R形状)に
してある。
【0026】また、本体部10a、10aにおいて、取
付座10d、10d側の端部よりケース9側(すなわ
ち、ヒータコア1側)へ向かって突出する押さえ片10
i、10iが形成してある。この押さえ片10i、10
iは図3に示すようにヒータコア1の端面1aを押さえ
つけて、ヒータコア1をケース9内の所定位置に固定す
るためのものである。
【0027】ここで、組付寸法のばらつき等に影響され
ることなく、押さえ片10i、10iによる位置決め作
用を確実に発揮するために、押さえ片10i、10iの
先端部がヒータコア1の端面1aに当接した後に、取付
座10d、10dが若干量弾性変形してガイド部9dと
取付ボス部9eに接するように、押さえ片10i、10
iの高さ寸法aを設定している。なお、本体部10a、
10aと取付座10d、10dとの間には補強リブ10
j、10jが形成されている。
【0028】次に、上記構成において本実施形態の組付
作業を説明すると、図1において、樹脂製ケース9の左
右の両分割ケース9a、9bを図示しない締結手段によ
り一体に締結した後に、ケース9の挿入穴9cからケー
ス9内部へヒータコア1を単体の状態で挿入する。次
に、ケース9のガイド部9dの内側から外部へストレー
ト状に突出している、ヒータコア1の入口パイプ7、出
口パイプ8に対してそれぞれクランプ10、10を組付
ける。このとき、各クランプ10、10の取付座10
d、10dが取付ボス部9e、9e側に位置し、また、
係止爪10f、10fがガイド部9f、9f側に位置す
るように、各クランプ10、10の向きを決めて、出入
口パイプ7、8にそれぞれクランプ10、10を組付け
る。
【0029】このクランプ10、10の組付作業をより
具体的に述べると、クランプ10、10の円筒状本体部
10a、10aをヒンジ部10c、10cを中心として
円周方向に若干量広げながら、本体部10a、10aの
筒形状を出入口パイプ7、8の先端側から嵌合させる。
そして、クランプ10、10を出入口パイプ7、8と嵌
合したままケース9側へ移動させると、前述した寸法関
係から、係止爪10f、10fのテーパ部10g、10
gのうち、最もケース9に接近する側の部位が図4
(a)のごとくガイド部9fの円弧状内壁面の内側に自
然と挿入される。
【0030】従って、この状態から、さらにクランプ1
0、10をケース9側へ移動させると、クランプ10、
10の押さえ片10i、10iがヒータコア1の端面1
aに当接して、クランプ10、10の移動が終了する。
このクランプ10、10の移動過程において、係止爪1
0f、10fではそのテーパ部10gを経て、ストレー
ト部10h、10hがガイド部9f、9fの円弧状内壁
面に嵌合する。ここで、ストレート部10h、10h
は、ガイド部9f、9fの円弧状内壁面と同一形状、同
一寸法の円弧状に形成してあるから、クランプ10、1
0の円筒状本体部10a、10aがヒンジ部10c、1
0cを中心として円周方向の縮小方向に弾性変形(図4
(b)参照)して、円筒状本体部10a、10aの内周
面が全面的に出入口パイプ7、8の外周面に圧着し、ク
ランプ10、10により出入口パイプ7、8を確実に保
持できる。これと同時に、この出入口パイプ保持状態が
係止爪10f、10fとガイド部9f、9fとの係止に
より確実に維持される。
【0031】次に、タッピングねじ11、11を取付座
10d、10dの取付穴10e、10eを通して取付ボ
ス部9e、9eの取付穴9g、9gにねじ込むことによ
り、クランプ10、10をケース9に締めつけ固定でき
る。上記組付工程によると、ヒータコア1単体でケース
9への挿入作業を行うから、ヒータコア組付時に、クラ
ンプ10、10とケース9との位置決めは一切不要であ
り、ヒータコア1の挿入作業が容易となる。また、クラ
ンプ10、10が出入口パイプ7、8とは別体であり、
そして、ヒータコア1のケース9内への挿入終了後に、
クランプ10、10の押さえ片10i、10iによりヒ
ータコア1を押さえるだけであるから、ケース9内での
ヒータコア1の組付位置がクランプ10、10により影
響されない。その結果、ケース9内面とヒータコア1と
の間のシールを確実に行うことができ、ヒータコア1周
囲における空気洩れを防止できる。
【0032】また、クランプ10、10の出入口パイプ
7、8への組付作業を樹脂材料の弾性変形を利用して別
部品を必要とすることなく容易に行うことができる。ま
た、クランプ10、10の組付と同時に、押さえ片10
i、10iによりヒータコア1の押さえ(位置決め)を
確実に行うことができる。また、図1に示すように、ケ
ース9の取付ボス部9e、9eとガイド部9f、9fを
2か所づつ対角線上に配置して、クランプ10、10の
係止爪10f、10fと、タッピングねじ11、11の
締めつけ位置を対角線上に配置しているから、ヒータコ
ア1の上下左右方向に対してタッピングねじ11、11
の締めつけ力を均等に作用させることができる。
【0033】(他の実施形態)なお、上記の実施形態で
は、入口パイプ7および出口パイプ8が温水式ヒータコ
ア1の側面からケース9の外部へストレート状に突出す
る場合について説明したが、クランプ10、10を弾性
を有する樹脂で成形し、かつ、円筒状本体部10a、1
0aにヒンジ部10cと切れ溝10b、10bとを設け
ているから、円筒状本体部10a、10aを円周方向に
弾性的に広げることができる。
【0034】そのため、入口パイプ7および出口パイプ
8の先端から円筒状本体部10a、10aを挿通せず
に、入口パイプ7および出口パイプ8にその途中から円
筒状本体部10a、10aを組付けることが可能であ
る。従って、入口パイプ7および出口パイプ8が完全な
ストレート状でなく、先端側に曲がりがあっても、クラ
ンプ10、10の嵌合部に少なくともストレート部分が
あれば、本発明を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1の要部の拡大図である。
【図3】図2の断面図である。
【図4】本発明の一実施形態の組付作業の説明図であ
る。
【図5】従来技術の一例の説明図である。
【図6】従来技術の他の例の説明図である。
【符号の説明】
1…ヒータコア、7、8…出入口パイプ、9…ケース、
10…クランプ、10a…本体部、10b…切れ溝、1
0c…ヒンジ部、10d…取付座、10f…係止爪、1
1…タッピングねじ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気通路を形成するケース(9)と、 前記ケース(9)内に収納され、空調空気を加熱する温
    水式ヒータコア(1)と、 前記温水式ヒータコア(1)に備えられ、前記温水式ヒ
    ータコア(1)に温水を入出させる入口パイプ(7)お
    よび出口パイプ(8)とを有し、 前記入口パイプ(7)および前記出口パイプ(8)が前
    記温水式ヒータコア(1)から前記ケース(9)の外部
    へ突出する車両用空調装置において、 前記ケース(9)に前記温水式ヒータコア(1)を挿入
    するための挿入口(9c)を設け、 前記入口パイプ(7)および前記出口パイプ(8)にそ
    れぞれ対応して、前記ケース(9)の前記挿入口(9
    c)の周縁部に、取付ボス部(9e)およびガイド部
    (9f)を設け、 一方、前記入口パイプ(7)および前記出口パイプ
    (8)にそれぞれ組付けられるクランプ(10)を弾性
    を有する樹脂材料により成形し、 前記クランプ(10)には、前記入口パイプ(7)およ
    び前記出口パイプ(8)が挿通可能で、円周方向に弾性
    変形可能な円筒状の本体部(10a)と、前記本体部
    (10a)から径方向外方へ突出して、前記ガイド部
    (9f)の内壁面に嵌合保持される係止爪(10f)
    と、前記本体部(10a)から径方向外方へ突出する取
    付座(10d)とを一体に成形し、 前記クランプ(10)の本体部(10a)を前記入口パ
    イプ(7)および前記出口パイプ(8)にそれぞれ挿通
    して、前記係止爪(10f)を前記ガイド部(9f)の
    内壁面により嵌合保持することにより、前記本体部(1
    0a)にて前記入口パイプ(7)および前記出口パイプ
    (8)を保持し、 さらに、前記取付座(10d)を前記取付ボス部(9
    e)に締結手段(11)により締めつけ固定することを
    特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記ケース(9)は樹脂製であり、前記
    取付ボス部(9e)および前記ガイド部(9f)が一体
    成形されていることを特徴とする請求項1に記載の車両
    用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記取付座(10d)および前記取付ボ
    ス部(9e)にそれぞれ取付穴(10e、9g)が設け
    られており、 前記締結手段は前記取付座(10d)の取付穴(10
    e)を通して前記取付ボス部(9e)の取付穴(9g)
    にねじ込まれるタッピングねじ(11)であることを特
    徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記クランプ(10)の本体部(10
    a)には、薄肉部からなるヒンジ部(10c)と、切れ
    溝(10b)が形成されていることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記クランプ(10)の本体部(10
    a)には、前記温水式ヒータコア(1)の端面(1a)
    を押さえる押さえ片(10i)が形成されていることを
    特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車
    両用空調装置。
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