JP2000005956A - 切削加工における被加工物の固定用治具 - Google Patents

切削加工における被加工物の固定用治具

Info

Publication number
JP2000005956A
JP2000005956A JP17486498A JP17486498A JP2000005956A JP 2000005956 A JP2000005956 A JP 2000005956A JP 17486498 A JP17486498 A JP 17486498A JP 17486498 A JP17486498 A JP 17486498A JP 2000005956 A JP2000005956 A JP 2000005956A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
workpiece
fixing
mounting
mounting seat
resin sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17486498A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Suzuki
敏夫 鈴木
Tomoharu Ishiyama
智晴 石山
Masami Aihara
正美 相原
Masabumi Araki
正文 荒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Machine Co Ltd filed Critical Toshiba Machine Co Ltd
Priority to JP17486498A priority Critical patent/JP2000005956A/ja
Publication of JP2000005956A publication Critical patent/JP2000005956A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】回転する切削工具と被加工物とを相対移動させ
て切削する際に発生する被加工物の機械的な振動を抑制
でき、良好な仕上がり面精度および寸法精度が得られ、
高速高能率加工が可能な切削加工における被加工物の固
定用治具を提供する。 【解決手段】被加工物41を取付固定する固定具の取付
座面25aと被加工物41の取付面44との間に介在さ
せる所定の厚さの軟質の樹脂製シートSと、取付座面2
5aに向かう押し付け力をそれぞれ独立に調整可能に発
生して固定具に被加工物41を固定する固定手段として
の締め付け用ボルト52および締め付け用ナット54
と、被加工物41に対して当接する高さをそれぞれ独立
に調整可能な被加工物41を支持する支持手段としての
第1および第2の支持ボルト57,60とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転する切削工具
で被加工物を切削加工する際に被加工物に発生する振動
を抑制するのに好適な切削加工における被加工物の固定
用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、マシニングセンタなどの回転
する切削工具を被加工物に対して相対的に移動させて被
加工物を切削加工する工作機械では、加工効率を向上す
るためには、切削工具に対する被加工物の送り速度を高
める必要がある。しかしながら、切削工具に対する被加
工物の送り速度を高めていくと、被加工物にいわゆるび
びり振動とよばれる機械的共振が発生しやすくなり、良
好な仕上がり面精度を得ることが難しい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】たとえば、被加工物が
鋳物品である場合には、被加工物の表面は黒皮からなる
鋳肌面を有しており、この鋳肌面を定盤などの取付座面
に固定しなけらばならない場合がある。鋳物品の鋳肌面
を定盤などの取付座面に固定し、他の被切削面をたとえ
ばフライス切削したような場合に、上記のびびり振動が
発生しやすいが、鋳肌面は凹凸を有しており鋳肌面の取
付座面との密着性が低いことから、被加工物は取付座面
に安定的に固定されず、びびり振動が引き起こされやす
くなる。また、フライス切削では複数の切刃を有する切
削工具によって被加工物の表面を切削するため、被加工
物に断続的に切削力が作用し、この断続的な切削力の作
用が被加工物のびびり振動をさらに発生させやすくして
いる。このようなびびり振動は、鋳物品の被加工部のう
ち、機械的な剛性が低い薄肉部を切削する際に特に発生
しやすい。このため、鋳物品の薄肉部のようにびびり振
動が発生しやすい被加工物では、所望の仕上がり面精度
を得ることが難しく、また、高速高能率加工することは
難しかった。
【0004】本発明は、上述の問題に鑑みて成されたも
のであって、回転する切削工具と被加工物とを相対移動
させて切削する際に発生する被加工物の機械的な振動を
抑制でき、良好な仕上がり面精度および寸法精度が得ら
れ、高速高能率加工が可能な切削加工における被加工物
の固定用治具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、被加工物を取
付固定する固定具の取付座面と前記被加工物の取付面と
の間に介在させる所定の厚さの軟質の樹脂製シートと、
前記被加工物に対して複数箇所に設けられ、当該前記固
定具の取付座面に向かう押し付け力をそれぞれ独立に調
整可能に発生して前記固定具に当該被加工物を固定する
固定手段と、前記被加工物に対して複数箇所に設けら
れ、当該被加工物の有する取付面に対して平行な基準面
の前記固定具の取付座面からの高さをそれぞれ独立に調
整可能に当該被加工物を支持する支持手段とを有する。
【0006】本発明では、所定の厚さの軟質の樹脂製シ
ートを被加工物を取付固定する固定具の取付座面と被加
工物の取付面との間に介在させて固定手段によって被加
工物を固定具の取付座面に対して押圧固定することによ
って、被加工物の取付面に樹脂製シートが密着する。こ
れにより、被加工物は安定的に固定具の取付座面に固定
され、かつ軟質の樹脂製シートの振動抑制効果により、
切削の際に発生する被加工物の機械的共振が抑制され
る。また、固定具の取付座面と被加工物の取付面との間
に軟質の樹脂製シートを介在させて単に押圧固定する
と、被加工物の取付面へ樹脂製シートが均等に密着せ
ず、樹脂製シートが局部的に変形して固定具の取付座面
と被加工物との相対的な位置精度が得られず、切削加工
の際に所望の寸法精度を得ることが難しいが、支持手段
によって固定具に対して被加工物の高さを調整して支持
することにより、樹脂製シートの局部的変形が抑制され
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明の固定用治
具が適用されるイケールおよびイケールに固定された被
加工物の加工を行なう工作機械の一例を示す概略構成図
である。図1に示す工作機械20は、横フライス中ぐり
盤と呼ばれるものであり、鉛直方向に立設されたコラム
21に主軸ヘッド部22がコラム21に沿う矢印A1お
よびA2の方向に図示しない駆動機構によって移動可能
に設けられている。主軸ヘッド部22には、主軸23を
回転駆動する図示しない駆動機構が設けられているとと
もに、主軸23は矢印A1およびA2に直交する矢印B
1およびB2の方向に図示しない駆動機構によって移動
可能に設けられている。
【0008】主軸23の一端には、切削工具Tを着脱す
るミーリングチャック24が設けられており、種々の工
具を交換可能となっている。工作機械20の側方には、
矢印A1,A2および矢印B1,B2に直交する方向に
移動可能な移動テーブル27が設けられており、移動テ
ーブル27上には回転テーブル26が設けられている。
回転テーブル26の載置面26a上には、本発明の固定
用治具が適用される被加工物41を固定するためのイケ
ール25が設置されており、回転テーブル26の載置面
26aに直交するイケール25の取付座面25aに被加
工物41が固定される。
【0009】上記構成の工作機械20では、工具Tと被
加工物41との相対的な位置および姿勢を適宜移動させ
ることにより、被加工物41に中ぐり、フライス削り、
穴あけ、ねじ切りなどの加工を施すことが可能である。
【0010】図2および図3は、本発明の一実施形態に
係る固定用治具を用いてイケールに被加工物を固定した
状態を示す説明図であって、図2は正面図であり、図3
は側面図である。図2および図3において、被加工物4
1は、取付座面25aが同一平面上に位置するように並
列された2つのイケール25を跨いで、取付座面25a
との間にそれぞれ樹脂製シートSを介して固定治具1に
よってイケール25に固定されている。本実施形態に係
る固定用治具は、被加工物41の取付面とイケール25
の取付座面との間に介在させる軟質の樹脂製シートS
と、被加工物41の四隅をイケール25の取付座面25
aに対して締結固定する固定治具51とからなる。
【0011】被加工物41は、矩形状に形成されてお
り、一方側に凹部46が形成され、凹部46の底部は薄
肉部43となっている。被加工物41の他方側には、薄
肉部43の裏面から突出して賽の目状に薄肉壁部45が
形成されており、薄肉壁部45の先端がイケールの取付
座面25aに取付られる取付面44となっている。被加
工物41は、たとえば、鋳造品であり、上端面のみ機械
加工されており、この上端面が取付面44に平行な基準
面42となっているが、その他の面は未だ機械加工され
ていない鋳肌面となっている。したがって、イケールの
取付座面25aに軟質の樹脂製シートSを介して当接す
る被加工物41の取付面44も鋳肌面となっている。被
加工物41は、上記の工作機械20によって種々の領域
が切削加工されるが、たとえば、薄肉部43の表面43
aをフライス加工する際に特にびびり振動が発生しやす
い。
【0012】軟質の樹脂製シートSは、鋳肌面等の凹凸
のある面への密着性が高く、ある程度の弾性を有し、振
動エネルギの吸収性が高いことから、振動の減衰効果が
高い。軟質の樹脂製シートSには、たとえば、軟質塩化
ビニル樹脂(SPVC)を用いることができる。軟質塩
化ビニル樹脂は、塩化ビニル樹脂に可塑剤を加えること
により得られる。軟質塩化ビニル樹脂の弾性率は、可塑
剤の含有量が増えるほど低下するが、本実施形態で使用
する軟質塩化ビニル樹脂は発生する振動の状態等に応じ
て種々の弾性率を有する軟質塩化ビニル樹脂を選択する
ことができる。可塑剤を加えることによって軟質化する
樹脂は、他にも塩化酢酸ビニル樹脂、アセチルセルロー
スなどが存在するが、軟質塩化ビニル樹脂は、機械的な
強さ等の観点からびびり振動の抑制に用いて好ましい。
【0013】図4は、固定治具51の周辺の拡大図であ
る。固定治具51は、イケール25に形成された固定部
25bにボルト頭部52aが係合固定される締め付け用
ボルト52と、被加工物41の薄肉部43に形成された
貫通孔43b通じて突出する締め付け用ボルト52が挿
入され被加工物の薄肉部43の表面43aに当接する当
接部材53と、締め付け用ボルト52のネジ部に螺合す
る締め付け用ナット54とを有する。また、固定治具5
1は、イケール25に形成されたネジ穴25cおよび2
5dに螺合する第1および第2の支持用ボルト57およ
び60と、第1および第2の支持用ボルト57および6
0にそれぞれ螺合する高さ固定用ナット56および59
とを有する。
【0014】イケール25に固定された締め付け用ボル
ト52のネジ部に螺合される締め付け用ナット54を締
めつけることにより、当接部材53を介して締め付け用
ナット54が被加工物41の薄肉部43の表面43aを
押圧し、被加工物41の取付面44が樹脂製シートSを
介してイケール25の取付座面25aに押し付けられ
る。各締め付け用ナット54の締め付け力を適宜調整す
ることにより、被加工物41の取付面44のイケール2
5の取付座面25aに対する押し付け力を調整すること
ができる。
【0015】第1および第2の支持用ボルト57および
60は、被加工物41の薄肉部43の裏面に当接する半
球状に形成されたボルト頭部57aおよび60aの高さ
を調節することにより、被加工物41のイケール25の
取付座面25aに対する高さを調整することができる。
言い換えれば、第1および第2の支持用ボルト57およ
び60のボルト頭部57aおよび60aの高さを調整す
ることにより、被加工物41の基準面42のイケール2
5の取付座面25aに対する高さを調整することができ
る。また、第1および第2の支持用ボルト57,60
は、締め付け用ボルト52と隣接して設けられているこ
とにより、締め付け用ボルト52に螺合する締め付け用
ナット54の締め付け力によって樹脂製シートSが局部
的に変形するのを防止する機能を有する。高さ固定用ナ
ット56および59は、高さ固定用ナット56および5
9をイケール25の取付座面25aに密着するまで締め
つけることで、高さ調整された第1および第2の支持用
ボルト57,60の位置を変化させない役割を果たす。
【0016】次に、上記構成の固定治具51を用いて被
加工物41をイケール25の取付座面に固定する固定方
法の一例について説明する。まず、2つのイケール25
のそれぞれの取付座面25aに所定の厚さで所定の大き
さの軟質の樹脂製シートSを貼着する。図2からわかる
ように、本実施形態では固定治具51の設置箇所には樹
脂製シートSは存在せず、樹脂製シートSは各固定治具
51によって挟まれた位置にある。
【0017】次いで、被加工物41をクレーン等で吊り
下げ保持した状態で、各締め付け用ボルト52を被加工
物41の薄肉部43に形成された対応する各貫通孔43
bに挿入し、被加工物41の取付面42を樹脂製シート
Sに当接させる。この状態では、被加工物41の取付面
42は鋳肌面であることから、理想的な平面度は有して
いないのが通常であり、樹脂製シートSに対向する取付
面42のすべてが当接するとは限らないが、被加工物4
1の四隅をそれぞれ対角方向に結ぶ2本の対角線方向の
うち少なくとも一方の対角線方向に位置する被加工物4
1の取付面42は、樹脂製シートSに接触する。なお、
樹脂製シートSと被加工物41の取付面42との接触状
態の確認は、たとえば、被加工物41の各箇所をハンマ
等で叩き、そのときの発生音の状態で判断することがで
きる。
【0018】次いで、被加工物41の取付面42とイケ
ールの取付座面52aとが接触している対角線方向に位
置する締めつけ用ナット53を手で仮締めする。なお、
この状態では、いずれの第1および第2の支持用ボルト
57,60も被加工物41に当接していない。
【0019】この状態で、被加工物41の基準面42と
イケールの取付座面52aとが接触していない対角線方
向に位置する第1の支持用ボルト57の高さを調整し
て、基準面42と取付座面52aとが接触していない対
角線方向の基準面42の取付座面25aに対する高さを
等しくする。基準面42の取付座面25aに対する高さ
は、たとえば、図4に示すように、ダイアルゲージDG
を用いて測定したり、またはトースカンを用いて測定す
ることができる。第1の支持用ボルト57の高さを調整
後、対応する高さ固定用ナット56を締めつけて第1の
支持用ボルト57の高さを固定する。次いで、第1の支
持用ボルト57に隣接する第2の支持用ボルト60を調
節して被加工物41に当接させ、対応する高さ固定用ナ
ット59を締め付ける。
【0020】次いで、残りの第1および第2の支持用ボ
ルト57,60を調節して被加工物41に当接させ、対
応する高さ固定用ナット59を締め付ける。この状態で
は、被加工物41の基準面のイケール25の取付座面2
5aに対する高さは、均等になっていおり、被加工物4
1の四隅では、各第1および第2の支持用ボルト57,
60が被加工物41の薄肉部43の裏面に均等に当接し
ている。
【0021】次いで、4つの各締め付け用ナット54を
所定の締め付け力で均等に締めつける。締め付け用ナッ
ト54の締め付け力は、締め付け過ぎて被加工物41お
よび樹脂製シートSが局部的に変形しない範囲の大きさ
とする。締め付け過ぎを判断するために、ダイアルゲー
ジDGで被加工物41の基準面42の高さが不均一にな
らないかを測定しながら締め付け用ナット54の締め付
けを行なう。この状態では、図5に示すように、鋳肌面
を有する取付面44の凹凸に軟質の樹脂シートSが変形
して密着した状態となり、この密着状態は軟質の樹脂シ
ートSに接触する被加工物41の全ての取付面44で略
均等に得られる。
【0022】次に、上記構成の固定用治具を用いてイケ
ールに固定された被加工物41の薄肉部43の表面43
aのフライス切削加工の一例について説明する。被加工
物41の薄肉部43の表面43aの切削には、図6に示
す工具Tを使用した。図6の工具Tは、日立ツール社製
のエポックエンドミル(型式CEPR8250)、材質
超硬+C(TiAlN)コート、寸法φ25mm、切刃
8枚、刃部形状は強ねじれである。切削条件として、主
軸回転数は2500〔rpm〕、送り速度は2000m
m/min、切り込み量は0.5mm、仕上げ面精度は
中程度とした。被加工物41は、外形を1370×74
9(mm)、薄肉部43の厚さ10mm、材質はFCD
700とし、加工部硬さ30HS、引張り強さσB ≧7
0kgf/mm2 とした。軟質の樹脂製シートSには、軟質塩
化ビニルシート(SPVC)を使用し、厚さ1mm厚
さ、硬さHS87とした。
【0023】以上のような条件で被加工物41をフライ
ス加工した結果、びびり振動の発生が抑制されて所望の
加工面精度が得られ、軟質の樹脂製シートSを使用しな
い場合に比較して、約十倍の送り速度でのフライス加工
が可能となり、高速高能率加工が可能となった。
【0024】以上のように、本実施形態では、たとえ
ば、鋳造品の鋳肌面のように表面に凹凸を有する被加工
物41の取付面44を軟質の樹脂シートSを介してイケ
ールの取付座面25aに固定することにより、軟質の樹
脂シートSが被加工物41の取付面44へ密着し易いた
め、イケールの取付座面25aに被加工物を安定して固
定することができ、また、軟質の樹脂シートSは振動エ
ネルギの吸収性が高いため、被加工物41のびびり振動
を効果的に抑制できる。
【0025】また、軟質の樹脂シートSは変形しやすい
ため、単に、締め付け用ボルト52および締め付け用ナ
ット54によって被加工物41をイケール25の取付座
面25aに対して締め付け固定したのでは、被加工物4
1の取付面44と軟質の樹脂シートSとが均等に密着せ
ず、軟質の樹脂シートSが局部的に変形し被加工物41
とイケール25の取付座面25aとの相対位置精度が得
られなくなり、被加工物41の切削加工後に所望の寸法
精度が得られなくなる。
【0026】このため、本実施形態では、被加工物41
をイケール25の取付座面25aに対して締め付け固定
する際に、第1および第2の支持ボルト57,60によ
って被加工物41を直接支持する構成としている。この
ことから、第1および第2の支持ボルト57,60の高
さ調整で被加工物41の基準面42の取付座面25aに
対する高さを均等にすることができ、この状態で各締め
付け用ナット53を均等な締め付け力で締めつけること
により、樹脂製シートSと被加工物41の取付面44と
の均等な密着が得られ、被加工物41の加工面に所望の
寸法精度が得られる。
【0027】なお、本実施形態では、被加工物41の薄
肉部43の表面43aをフライス加工する場合について
説明したが、たとえば、被加工物41の外周面49をフ
ライス加工する場合にもびびり振動は発生しやすく、こ
の場合にも本発明に係る固定用治具で固定することによ
り良好なフライス加工が可能である。また、本発明は種
々の形状の被加工物に適用可能であり、たとえば、単な
る薄肉平板状の鋳造品の表面加工などにも適用可能であ
り、さらに、鋳肌面のように取付面に凹凸がない被加工
物にも適用可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、軟質の樹脂製シートを
被加工物と固定具の取付座面との間に介在させ、固定手
段により押圧固定することにより、樹脂製シートが被加
工物の取付面に密着し被加工物の機械的な振動を抑制で
きる。この結果、良好な仕上がり面精度が得られる。ま
た、支持手段によって樹脂製シートの局部的な変形を防
止でき、樹脂製シートと被加工物の取付面との密着性を
均等化でき、被加工物の切削後の良好な寸法精度を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固定用治具が適用されるイケールおよ
びイケールに固定された被加工物の加工を行なう工作機
械の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る固定用治具の一実施形態が適用さ
れたイケールに被加工物を固定した状態を示す正面図で
ある。
【図3】図2の側面図である。
【図4】図2および図3における締結部周辺の拡大図で
ある。
【図5】被加工物と樹脂製シートとの密着の様子を示す
断面図である。
【図6】本実施形態に係る工作機械において使用される
工具の一例を示す図である。
【符号の説明】
20…工作機械 25…イケール 25a…取付座面 41…被加工物 51…固定治具 52…締め付け用ボルト 53…当接部材 54…締め付け用ナット 57…第1の支持用ボルト 60…第2の支持用ボルト 56,59…高さ固定用ナット S…樹脂製シート T…工具 DG…ダイアルゲージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相原 正美 静岡県沼津市大岡2068−3 東芝機械株式 会社沼津事業所内 (72)発明者 荒木 正文 静岡県沼津市大岡2068−3 東芝機械株式 会社沼津事業所内 Fターム(参考) 3C016 CA08 CB03 CC01 CE01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工物を取付固定する固定具の取付座面
    と前記被加工物の取付面との間に介在させる所定の厚さ
    の軟質の樹脂製シートと、 前記被加工物に対して複数箇所に設けられ、当該前記固
    定具の取付座面に向かう押し付け力をそれぞれ独立に調
    整可能に発生して前記固定具に当該被加工物を固定する
    固定手段と、 前記固定具の複数箇所に設けられ、前記被加工物に対し
    て当接する高さをそれぞれ独立に調整可能な当該被加工
    物を支持する支持手段とを有する切削加工における被加
    工物の固定用治具。
  2. 【請求項2】前記固定手段は、一端が前記固定具に固定
    され、前記被加工物に形成された貫通孔に挿入される締
    め付け用ボルトと、前記締め付け用ボルトと螺合して前
    記被加工物を前記固定具に対して締めつける締め付け用
    ナットとを有し、 前記支持手段は、前記固定具に形成されたネジ穴に高さ
    調整が可能に螺合し、先端に前記被加工物に当接する当
    接部が形成された支持ボルトを有する請求項1に記載の
    切削加工における被加工物の固定用治具。
  3. 【請求項3】前記支持ボルトは、前記各締め付け用ボル
    トの両側に隣接して設けられた第1および第2の支持ボ
    ルトからなる請求項2に記載の切削加工における被加工
    物の固定用治具。
JP17486498A 1998-06-22 1998-06-22 切削加工における被加工物の固定用治具 Pending JP2000005956A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17486498A JP2000005956A (ja) 1998-06-22 1998-06-22 切削加工における被加工物の固定用治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17486498A JP2000005956A (ja) 1998-06-22 1998-06-22 切削加工における被加工物の固定用治具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000005956A true JP2000005956A (ja) 2000-01-11

Family

ID=15985998

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17486498A Pending JP2000005956A (ja) 1998-06-22 1998-06-22 切削加工における被加工物の固定用治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000005956A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015127087A (ja) * 2013-12-27 2015-07-09 光洋機械産業株式会社 工作機械用プレート及びこれを用いた加工方法
CN109623264A (zh) * 2018-10-30 2019-04-16 沈阳富创精密设备有限公司 一种加工pvdf、virgin材料零件的工艺方法
KR102095579B1 (ko) * 2018-11-30 2020-03-31 주식회사 대덕기업 주축헤드 고정 지그 세트

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015127087A (ja) * 2013-12-27 2015-07-09 光洋機械産業株式会社 工作機械用プレート及びこれを用いた加工方法
CN109623264A (zh) * 2018-10-30 2019-04-16 沈阳富创精密设备有限公司 一种加工pvdf、virgin材料零件的工艺方法
KR102095579B1 (ko) * 2018-11-30 2020-03-31 주식회사 대덕기업 주축헤드 고정 지그 세트

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4531681B2 (ja) パレットを着脱自在に固定するための締め付け装置
JP2000005956A (ja) 切削加工における被加工物の固定用治具
CN210677813U (zh) 基于cnc加工的柔性侧压夹具
CN116475906A (zh) 立卧磨双磨头加工中心
CN206185183U (zh) 深槽内孔加工装置
JPH09309021A (ja) 多用途切削刃ホルダ−装置
CN210189291U (zh) 多功能台式倒角机
JP2963691B2 (ja) ワイヤカット放電加工機のワーク固定方法及びそれに用いる治具
JPH05337769A (ja) 工具における工作機の主軸への取付部の構造
JP2511388Y2 (ja) マシニングセンタ−用超音波振動切削工具
CN219582199U (zh) 曲面仿形定位工装
CN210046175U (zh) 一种激光切割机防碰撞装置
CN219617422U (zh) 立卧磨双磨头加工中心
CN216421709U (zh) 一种铣床加工用夹具
CN210967805U (zh) 一种新型车铣复合结构
CN214979388U (zh) 一种精密设备托架的加工治具
CN215698060U (zh) 一种用于厚工件装配孔内表面车削刀杆架工装
CN209792643U (zh) 一种数控立车加工薄壁件用工装夹具
CN210208730U (zh) 一种卫浴龙头阀芯孔加工组合机床
CN212020097U (zh) 车床装夹装置
JP2532910Y2 (ja) ダイシング装置
CN112824021B (zh) 一种cnc四面加工辅助装夹治具
CN213592258U (zh) 一种刀柄零件加工夹具
JP2002192414A (ja) 軟質発泡樹脂の切削加工方法
JP2643567B2 (ja) 切削バイトの心高調整方法