JP2000005601A - 水素化処理用触媒および該水素化処理用触媒を使用する炭化水素油の水素化処理方法 - Google Patents

水素化処理用触媒および該水素化処理用触媒を使用する炭化水素油の水素化処理方法

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JP2000005601A JP10192451A JP19245198A JP2000005601A JP 2000005601 A JP2000005601 A JP 2000005601A JP 10192451 A JP10192451 A JP 10192451A JP 19245198 A JP19245198 A JP 19245198A JP 2000005601 A JP2000005601 A JP 2000005601A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高脱硫活性と共に、高脱窒素活性を併せ有する
炭化水素油の水素化処理用触媒、および該水素化処理用
触媒を使用する炭化水素油の水素化処理方法を提供する
こと。 【解決手段】アルカリ土類金属の酸化物を0.1〜10
重量%含有するアルカリ土類金属酸化物−シリカ−アル
ミナ担体上に、周期律表第8族元素から選ばれる少なく
とも1種の活性成分(A)と、周期律表第6B族元素か
ら選ばれる少なくとも1種の第2の活性成分(B)を担
持してなり、かつ特定の細孔構造を有することを特徴と
する水素化処理用触媒。さらに、上記の水素化処理用触
媒の存在下で、炭化水素油を水素と接触させることを特
徴とする炭化水素油の水素化処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素化処理用触媒
および該水素化処理用触媒を使用する炭化水素油の水素
化処理方法に関する。さらに詳しくは、アルカリ土類金
属酸化物−シリカ−アルミナからなり、特定の細孔構造
を有する触媒担体に、水素化活性成分を担持させて構成
される水素化処理用触媒、および該水素化処理用触媒を
使用して炭化水素油を水素化脱硫、水素化脱窒素、水素
化分解、水素化脱芳香族、水素化精製などをするための
炭化水素油の水素化処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、石油製品の製造工程では、炭
化水素油の水素化処理が行われてきた。このために、ア
ルミナ、シリカ−アルミナ、ボリア−アルミナ、チタニ
ア、ジルコニアなどの耐火性無機酸化物を担体とし、周
期律表第6B族金属、同表第8族金属などを酸化物また
は硫化物として担持させた水素化処理用触媒が種々開発
され、石油原油の常圧蒸留または減圧蒸留の留出油およ
び残渣油の水素化脱硫、水素化脱窒素、水素化分解およ
び水素化脱芳香族、潤滑油留分の水素化精製、ワックス
留分の水添異性化などに用いられてきた。
【0003】一方、近年、環境保全の観点から、炭化水
素油の一層の水素化処理が要求されてきた。しかし、従
来の水素化処理用触媒は、比較的小さい細孔径の範囲で
その平均細孔直径を制御した高比表面積の触媒の開発が
重点的に行われ、脱硫活性の向上が図られてきた。これ
に対し、大気汚染の原因物質である窒素酸化物の発生源
と目される燃料油中の窒素化合物を除去するための脱窒
素活性は不十分であり、脱硫活性と脱窒素活性の両能力
を十分備えることが困難であった。また、これらの窒素
化合物を含有する炭化水素油は、石油精製工程におい
て、接触分解または接触改質に供すると、窒素化合物
が、分解触媒または改質触媒の活性を著しく低下させ、
製品の収率低下を招くという問題があった。
【0004】また、水素化処理活性を向上するために、
比較的大きい細孔径の細孔容積を増加させると、比表面
積が低減し、その結果、水素化活性成分を担体上に高度
に分散担持できず、高い触媒活性を得ることができない
という問題があった。このような開発状況のもとに、脱
硫活性と共に脱窒素活性に優れた高比表面積の水素化処
理用触媒の開発が切望されてきた。
【0005】たとえば、特公平3−31496号公報に
は、特定の細孔容積を有し、ミクロポアとマクロポアの
両領域に細孔が分布するように制御されたシリカ−アル
ミナ担体上に、水素化活性成分を担持させた水素化処理
用触媒が記載されている。また、特開平7−31878
号公報には、特定の方法で調製したアルミナ・マグネシ
ア・シリカ系触媒担体に、活性金属成分を担持した重質
油の水素化分解触媒が記載されている。さらに、特開平
9−276712号公報には、アルミナ、シリカ、マグ
ネシアを含有させた担体に、周期律表第6族金属及び/
又は第8族金属を担持し、平均細孔直径が190〜35
0 を有する触媒が記載されている。しかし、これらの
技術においても、水素化処理用触媒の脱硫活性および脱
窒素活性、さらにはその活性維持性能は不十分であっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
した従来の技術の問題点を改善し、高脱硫活性と共に、
高脱窒素活性を併せ有する炭化水素油の水素化処理用触
媒、および該水素化処理用触媒を使用する炭化水素油の
水素化処理方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、特定量のアルカリ土類金属酸化物を含有
するアルカリ土類金属酸化物−シリカ−アルミナ担体に
おいて、比較的小さい細孔直径領域で、高い細孔容積を
維持すると共に、その細孔直径の分布を特定の範囲とし
た水素化処理用触媒が、炭化水素油中の硫黄化合物と窒
素化合物を共に高度に除去できることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明により、アルカリ土類金
属酸化物とシリカとアルミナとからなる担体上に、周期
律表第8族元素から選ばれる少なくとも1種の活性成分
(A)と、周期律表第6B族元素から選ばれる少なくと
も1種の第2の活性成分(B)を担持してなる水素化処
理用触媒であって、該アルカリ土類金属酸化物およびシ
リカは、担体中で各々アルカリ土類金属の酸化物として
0.1〜10重量%およびSiO2 として2〜40重量
%含有し、かつ下記の関係式(1)〜(4)を満足する
ことを特徴とする水素化処理用触媒が提供されるもので
ある。
【0009】
【数2】 また、本発明により、上記のアルカリ土類金属酸化物
は、マグネシウムの酸化物であることを特徴とする上記
水素化処理用触媒が提供されるものである。さらに、こ
のような水素化処理用触媒の存在下で、炭化水素油を水
素と接触させて、高度に脱硫および脱窒素することを特
徴とする炭化水素油の水素化処理方法が提供されるもの
である。
【0010】本発明は、上記のような水素化処理用触媒
および炭化水素油の水素化処理方法に係るものである
が、その好ましい実施の態様として、次のものを包含す
る。 (1)前記構成要件を具備することを特徴とする水素化
処理用触媒または水素化処理方法。 (2)前記第1の活性成分(A)が、コバルト、ニッケ
ル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムま
たは白金であることを特徴とする上記(1)に記載の水
素化処理用触媒または水素化処理方法。 (3)前記第2の活性成分(B)が、モリブデンまたは
タングステンであることを特徴とする上記(1)または
上記(2)のいずれかに記載の水素化処理用触媒または
水素化処理方法。 (4)前記アルカリ土類金属酸化物は、担体中でアルカ
リ土類金属の酸化物として0.5〜7重量%含有するこ
とを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の
水素化処理用触媒または水素化処理方法。 (5)前記関係式(1)が、PV(30-100)/PV
(0-150)≧0.6〜0.8(窒素吸着法)であることを
特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の水素
化処理用触媒または水素化処理方法。 (6)前記関係式(2)が、PV(150-300)/PV
(0-300)≦0.3(窒素吸着法)であることを特徴とす
る上記(1)〜(5)のいずれかに記載の水素化処理用
触媒または水素化処理方法。 (7)前記関係式(3)が、
【0011】
【数3】 であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか
に記載の水素化処理用触媒または水素化処理方法。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。 (水素化処理用触媒)本発明の水素化処理用触媒は、特
定量のアルカリ土類金属酸化物と、シリカと、アルミナ
とからなり、特定の細孔構造を有する触媒担体上に、周
期律表第8族元素から選ばれる少なくとも1種の活性成
分(A)と、周期律表第6B族元素から選ばれる少なく
とも1種の第2の活性成分(B)とを担持したものであ
る。
【0013】本発明の水素化処理用触媒の担体は、シリ
カ−アルミナを基本とし、第3成分としてアルカリ土類
金属酸化物を含有させたものである。すなわち、核とし
てのアルミナ上にシリカおよびアルカリ土類金属酸化物
が分散され、アルカリ土類金属元素、珪素、アルミニウ
ムのうちの少なくとも二つ以上の原子が酸素原子を介し
て結合した構造を含むものである。シリカの原料物質と
しては、珪素化合物、たとえば、アルカリ金属珪酸塩
(Na2O:SiO2=1:2〜1:4が好ましい。)、
テトラアルコキシシラン、四塩化珪素、オルソ珪酸エス
テルなどを用いることができる。また、アルミナの原料
物質としては、アルミニウム化合物、たとえば、アルミ
ニウムの硫酸塩、塩化物、硝酸塩、アルカリ金属アルミ
ン酸塩およびアルミニウムアルコキシドその他の無機塩
または有機塩を使用することができる。これらのアルミ
ニウム化合物および珪素化合物は、水溶液、およびゾル
状またはゲル状水性混合物として使用することができ、
その濃度は特に限定するものではなく適宜決定して差し
支えがない。アルカリ土類金属酸化物の原料物質として
は、アルカリ土類金属の塩化物、硝酸塩、炭酸塩、水酸
化物などの水溶性塩類が挙げられる。また、アルカリ土
類金属元素としては、マグネシウム、カルシウム、スト
ロンチウム、バリウムなどを挙げることができ、好まし
くはマグネシウムである。
【0014】シリカ−アルミナ担体においては、アルミ
ナにシリカが含有されることにより、担体に比較的強い
酸点を賦与することができ、そして、担体の固体酸性度
は、シリカの含有量によって制御することが好ましい。
また、アルカリ土類金属酸化物は、それ自体は塩基の性
質を有する。これに対して、本発明の担体においては、
アルカリ土類金属酸化物は、シリカ−アルミナとの混合
組成物を形成することにより酸塩基的性質を発現するこ
とができ、その結果担体の酸量を大きく低下させること
なく、シリカ−アルミナ組成物の有する強い酸点を減少
させると同時に弱い酸点を増加させて、特定の酸強度
(中・弱酸)を担体に賦与することができ、本発明の水
素化処理用触媒の活性および選択性、さらにはそれらの
寿命の向上に寄与したものと考えられる。
【0015】担体中のシリカ含有量は、担体の全重量基
準で、2〜40重量%、好ましくは2〜20重量%であ
る。シリカ含有量が、40重量%を超えると炭化水素油
の分解を促進し、水素化処理油が軽質化するという問題
が生ずる。また、アルカリ土類金属酸化物含有量として
は、担体の全重量基準で0.1〜10重量%の範囲であ
る。好ましくは0.5〜7重量%である。アルカリ土類
金属酸化物含有量が、10重量%を超える場合には、水
素化処理活性が低下するという問題がある。
【0016】本発明の水素化処理用触媒は、特定の細孔
構造を有することが肝要である。すなわち、本発明の水
素化処理用触媒は、窒素吸着法により測定した直径30
〜100 の範囲の細孔が占める細孔容積と、直径10
0〜150 の範囲の細孔が占める細孔容積を、バラン
スよく増加させたことにあり、細孔容積の比率(PV
(30-100)/PV(0-150))をXとし、細孔容積の比率
(PV(150-300)/PV(0-300))をYとすると、Xは
0.5以上、好ましくは0.6〜0.8であり、一方、
Yは0.4以下であり、好ましくは0.3以下である。
ここで、PV(n-m)は、n〜m の細孔直径を有する細
孔が占める細孔容積を意味する。たとえば、PV
(30-100)は、30〜100 の細孔直径を有する細孔が
占める細孔容積である。Xが0.5未満、または、Yが
0.4を超える場合は、脱硫活性および脱窒素活性が低
下する。
【0017】 さらに、本発明の水素化処理用触媒は、窒
素吸着法により測定した直径0〜300 の細孔の容積
と、水銀圧入法により測定した直径40 以上の細孔の
容積の比、すなわち、
【0018】
【数4】
【0019】また、本発明の水素化処理用触媒の比表面
積は、200m2/g以上である。比表面積が200m2
/g未満であると、水素化活性成分を担体上に高度に分
散して担持できず、高い触媒活性を得ることができな
い。
【0020】本発明で使用するアルカリ土類金属酸化物
−シリカ−アルミナ担体は、シリカ−アルミナ担体成分
を製造した後、アルカリ土類金属化合物の水溶性塩類を
添加して製造することができる。そして、シリカ−アル
ミナ担体成分は、通常、次のようにして製造することが
できる。すなわち、(1)シリカ水和物ゲルおよびアル
ミナ水和物ゲルを各々予め製造しておき両者を混合する
方法、(2)水溶性アルミニウム化合物および水溶性珪
素化合物の均一混合溶液に塩基性物質または酸性物質を
添加し、両者を共沈させる方法、(3)シリカ水和物ゲ
ルをアルミニウム化合物の溶液に浸漬した後に、塩基性
物質または酸性物質を適当量添加してアルミナ水和物ゲ
ルをシリカ水和物ゲル上に沈着させる方法、(4)アル
ミナ水和物ゲルを珪素化合物の溶液に浸漬した後に、塩
基性物質または酸性物質を適当量添加してシリカ水和物
ゲルをアルミナ水和物ゲル上に沈着させる方法などによ
って製造することができる。
【0021】本発明で使用するアルカリ土類金属酸化物
−シリカ−アルミナ担体の具体的な製造方法は、たとえ
ば、次のとおりである。原料アルミニウム化合物の水溶
液に、酸性またはアルカリ性水溶液を徐々に添加し、約
5分〜約30分かけて混合液のpHを7〜11、好まし
くは8〜10に調整し、アルミナ水和物ゲルを生成させ
る。得られたアルミナ水和物ゲルに対し、pHを上記設
定値に維持しながら、沈殿したアルミナ水和物ゲルを7
0℃程度の温度下で0.2〜1.5時間熟成する。焼成
後のアルカリ土類金属酸化物−シリカ−アルミナ担体中
に、SiO2として2〜40重量%含有するように、珪
素化合物水溶液を添加し、必要に応じて鉱酸溶液を加
え、pHを約7〜11の範囲に調整し、約50〜約80
℃の温度にて0.2時間以上保持して、核としてのアル
ミナ水和物ゲルにシリカ水和物ゲルを沈着させてシリカ
層を形成させることにより、シリカ−アルミナ担体成分
を調製する。
【0022】次いで、前記のシリカ−アルミナ担体成分
を含む沈殿を濾別し、炭酸アンモニウム溶液および水で
洗浄して沈殿中の不純物イオンを除去し、ケーキ状のシ
リカ−アルミナ担体成分を調製する。このケーキに、焼
成後のアルカリ土類金属酸化物−シリカ−アルミナ担体
中に、アルカリ土類金属の酸化物として0.1〜10重
量%含有するように、アルカリ土類金属塩の水溶液を添
加して、混練後成型機により所望の形状に成形する。最
後に、この成型物に乾燥および焼成などの処理を施す。
乾燥は、酸素の存在下または非存在下において、常温〜
約200℃に加熱することにより、また、焼成は、酸素
の存在下において、約200〜約800℃、好ましくは
約600〜約700℃の範囲に加熱することにより行
う。アルカリ土類金属酸化物−シリカ−アルミナ担体
を、このような条件下で調製することにより、細孔分布
を制御した担体を得ることができ、また、アルカリ土類
金属酸化物、アルミナおよびシリカ間の結合を良好にし
て形成することができる。
【0023】本発明で使用するアルカリ土類金属酸化物
−シリカ−アルミナ担体は、予め細孔分布を制御して調
製したシリカ−アルミナ担体を調製した後、アルカリ土
類金属化合物の水溶性塩類を添加して製造することもで
きる。
【0024】本発明の水素化処理用触媒を構成する活性
成分(A)は、周期律表第8族元素から選ばれる少なく
とも1種の活性成分である。活性成分(A)としては、
鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ル
テニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(P
d)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)または
白金(Pt)などを挙げることができる。好ましくはコ
バルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウ
ム、イリジウムまたは白金である。これらの元素は、単
独にまたは混合して使用することができる。
【0025】また、本発明の水素化処理用触媒を構成す
る活性成分(B)は、周期律表第6B族元素から選ばれ
る少なくとも1種の活性成分である。活性成分(B)と
しては、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タング
ステン(W)などを挙げることができる。好ましくはモ
リブデンまたはタングステンである。これらの元素は、
単独にまたは混合して使用することができる。
【0026】本発明の水素化処理用触媒は、上記した活
性成分(A)および活性成分(B)を担体に担持させて
なるものであるが、特に、モリブデン−コバルト、モリ
ブデン−ニッケル、タングステン−ニッケル、モリブデ
ン−コバルト−ニッケル、タングステン−コバルト−ニ
ッケルまたはモリブデン−タングステン−コバルト−ニ
ッケルなどの組合せが好ましい。さらに、活性成分
(A)および活性成分(B)の他に、本発明の水素化処
理用触媒を性能を損なわない範囲で、周期律表第7族金
属、たとえばマンガン、および同表第4族金属、たとえ
ば錫、ゲルマニウムまたは鉛などを添加して使用するこ
ともできる。これら活性成分は、酸化物および/または
硫化物として担持させることが好適であり、硫化物は後
述のように触媒の予備硫化により調製することができ
る。
【0027】上記した活性成分(A)の担持量は、酸化
物として0.05〜15重量%である。好ましくは0.
1〜10重量%である。担持量が、0.05重量%未満
の場合は、十分な脱硫活性および脱窒素活性が得られ
ず、また水素化脱芳香族、水素化精製などの水素化処理
ができない。15重量%を超える場合には、担体と結合
しない遊離の金属成分が増加し、第6B族金属(活性成
分(B))と不活性の複合酸化物を生成し、その結果第
6B族金属の分散性を低下させ、触媒活性を低下させる
という問題があり、やはり高い脱硫活性および脱窒素活
性がえられず、また水素化脱芳香族、水素化精製などの
水素化処理ができない。
【0028】上記した活性成分(B)の担持量は、酸化
物として10〜40重量%である。好ましくは12〜3
0重量%である。担持量が10重量%未満の場合は、活
性点が少なくなることから、高い脱硫活性および脱窒素
活性が得られず、また水素化脱芳香族、水素化精製など
の水素化処理が十分にできない。40重量%を超える場
合には、活性成分を担体上に高分散して保てなくなると
同時に、第8族金属(活性成分(A))に対する助触媒
効果が発揮されないことから活性点の減少をもたらし、
やはり高い脱硫活性および脱窒素活性がえられず、また
水素化脱芳香族、水素化精製などの水素化処理が十分に
できない。
【0029】本発明の活性成分(A)および活性成分
(B)の担体上への担持方法は、特に限定するものでは
なく、公知の方法によって担持することができる。たと
えば、次のようにして担持することができる。活性成分
(A)および活性成分(B)の硝酸塩、酢酸塩、ギ酸
塩、アンモニウム塩、リン酸塩、酸化物などの化合物
を、溶媒に溶解して含浸用溶液を調製し、この含浸用溶
液に、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、酢酸、シュウ酸な
どの有機酸を加え、さらにアンモニア水を用いてPH=
9程度に調製する。PH=9程度に調整された含浸用溶
液を撹拌しながら担体に滴下して含浸させる。
【0030】溶媒としては、特に限定されず、種々のも
のを使用することができる。たとえば、水、アンモニア
水、アルコール類、エーテル類、ケトン類、芳香族類な
どを挙げることができる。好ましくは、水、アンモニア
水、アセトン、メタノール、n−プロパノール、i−プ
ロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、ヘキサ
ノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどであり、特
に好ましくは水である。
【0031】含浸用溶液における溶媒と両活性成分の配
合割合、および担体への含浸用溶液の含浸量は、特に限
定するものではないが、次におこなう含浸操作および乾
燥焼成操作の容易性を考慮して、焼成後の触媒に対する
両活性成分の担持量が、所望の値となるようにして選定
することができる。
【0032】活性成分の担持方法は、上記したとおりで
あるが、さらに詳細に説明すると、担体を前記活性成分
の可溶性塩の溶液に浸漬し、該活性成分を担体中に導入
する含浸法、または担体を製造する際に、活性成分を同
時に沈殿させる共沈法などを採用することができ、その
他いかなる方法を使用しても差し支えないが、操作上容
易であり、触媒物性の安定化維持に好都合な含浸法によ
ることが好ましい。
【0033】含浸操作としては、担体を常温または常温
以上で含浸溶液に浸漬して、所望とする活性成分が十分
担体中に含浸する条件下で保持する。含浸溶液の量およ
び温度は、所望量の活性成分が担持されるように適宜設
定することができる。また、活性成分の所望担持量によ
り、含浸溶液に浸漬する担体の量を決定することができ
る。さらに、所望に応じ、前記のような周期律表第4族
および同表第7族の金属からなる第三の活性成分を添加
することもできる
【0034】二種以上の活性成分の担体への含浸は、
(1)二種以上の活性成分を予め混合し、その混合溶液
から同時に含浸(一液含浸法)、(2)二種以上の活性
成分の溶液を別々に調製し、逐次含浸していく(二液含
浸法)のいずれの方法も任意に採用することができる
が、本発明の水素化処理用触媒は、前記のアルカリ土類
金属酸化物−シリカ−アルミナ担体上に、先ず、活性成
分(A)を担持させ(第一ステップ)、次いで、活性成
分(B)を担持させる(第二ステップ)ことによって製
造することが望ましい。
【0035】最後に、活性成分を含浸させた担体を、打
状成型、押出成型、転動造粒などによって成型した後、
風乾、熱風乾燥、加熱乾燥、凍結乾燥などの方法で乾燥
し、さらに焼成する。焼成は、温度400〜700℃
で、1〜5時間行う。焼成温度が、高すぎると、担持し
た活性成分の酸化物の結晶が析出し、表面積、細孔容積
が低下して触媒としての活性低下を引き起こし、焼成温
度が低すぎると、担持した活性成分に含まれるアンモニ
アや酢酸イオンなどが脱離せず、触媒表面上の活性点が
十分に露出しないために、やはり活性低下を引き起こ
す。焼成は除々に行うことが望ましい。
【0036】本発明の水素化処理用触媒は、所望に応じ
て、他の水素化処理用触媒と混合して使用することがで
きる。他の水素化処理用触媒としては、公知のものを使
用することができる。
【0037】(水素化処理方法)次に、本発明の水素化
処理用触媒を用いる炭化水素油の水素化処理法について
説明する。水素化処理に供される炭化水素油は、特に限
定されるものではなく、たとえば、石油原油の常圧蒸留
留出油、常圧蒸留残渣油、減圧蒸留留出油、分解軽油留
分またはこれらの混合油などいずれも用いることができ
る。特に、脱硫および脱窒素を同時に行うことが困難な
減圧軽油、分解軽油および直留軽油などが好適である。
【0038】また、中東原油を常圧蒸留して得られる軽
油および減圧蒸留して得られる減圧軽油、残渣油をコー
カーおよびビスブレーカーなどで熱分解して得られる約
200℃以上の沸点を有する分解軽油、接触分解装置か
ら得られるライトサイクルガスオイル(LCGO)、ヘ
ビーサイクルガスオイル(HCGO)なども挙げること
ができる。
【0039】減圧軽油は、常圧蒸留残渣油を減圧蒸留し
て得られ、約370〜610℃の範囲の沸点を有する留
出油であり、硫黄分、窒素分および金属分を相当量含有
する。硫黄分としては、たとえば4−メチルジベンゾチ
オフェン、4,6−ジメチルジベンゾチオフェンなどの
硫黄化合物が含有され、窒素分としては、ピサジン類、
アミン類、アミド類などの塩基性窒素化合物や、ピロー
ル類などの弱塩基性窒素化合物が含有され、金属分とし
ては、ニッケル、バナジウム、鉄などが含有される。本
発明の水素化処理方法によれば、このような減圧軽油の
脱硫および脱窒素を最も効率よく行うことができる。
【0040】水素化処理の反応条件は、特に限定される
ものではないが、炭化水素油の種類、目標とする脱硫率
および脱窒素率などにより選択することができる。すな
わち、反応温度;200〜500℃、好ましくは280
〜420℃、反応圧力;1〜200kg/cm2 、水素
含有ガスレイト;100〜270L/L、および液空間
速度;0.05〜5.0V/H/V、好ましくは0.5
〜4V/H/Vを採用することができる。水素含有ガス
としては、水素濃度が60〜100%の範囲のものを用
いることができる。本発明の水素化処理用触媒は、活性
劣化が比較的早く過酷度の高い反応条件下、特に、低反
応圧においても、高い脱硫率および脱窒素率を達成する
ことができる。
【0041】炭化水素油の水素化処理を行うにあたり、
水素化処理用触媒は、固定床、流動床、沸騰床または移
動床のいずれの形式でも使用することができるが、装置
面または操作上から、通常、固定床を採用することが好
ましい。また二基以上の複数基の反応塔を結合して水素
化処理を行い、高度の脱硫率と脱窒素率を達成すること
ができる。特に、炭化水素油が重質油である場合には、
多段反応塔を使用するのが好ましい。
【0042】また、本発明の水素化処理方法において
は、炭化水素油の水素化処理に先立ち、水素化処理用触
媒を予備硫化することが好ましい。予備硫化は、焼成し
た触媒を反応塔内に充填した後、含硫留出油を反応塔に
供給し、温度;150〜400℃、圧力(全圧);20
〜100kg/cm2、液空間速度;0.3〜2.0V
/H/Vおよび水素含有ガスレイト;50〜1500L
/Lの反応条件下で接触させ、活性成分の硫化処理を行
い、その後、含硫留出油を炭化水素油に切り替え、炭化
水素油の脱硫および脱窒素に対応した運転条件に設定
し、水素化処理の運転を開始する。硫化処理の方法とし
ては、前記の如き方法の他に、硫化水素その他の硫黄化
合物を直接触媒と接触させるかまたは適当な炭化水素油
に添加して、これを触媒と接触させる方法を採用するこ
ともできる。
【0043】
【実施例】本発明を実施例に基づいて説明する。なお、
本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるもので
はない。 (実施例1)表1に示す性状を有する触媒Aを次のよう
にして製造した。純水3リットルを70℃に加熱し、こ
れにアルミン酸ナトリウム205gを溶解させて、pH
約12のアルミン酸ナトリウム水溶液を調製した。次
に、このアルミン酸ナトリウム水溶液に、硝酸溶液を添
加しながら、約15分間かけて混合溶液を所定のpH=
8.8〜9.2に調整した。引き続き、70℃で0.5
時間熟成し、アルミナ水和物ゲルの沈殿を含む水溶液を
調製した。
【0044】得られた水溶液に、3号水ガラス32gを
純水200gに溶解させて調製した珪酸ナトリウム水溶
液を添加し、必要に応じて硝酸溶液を添加してpHを約
9とし、温度70℃で0.5時間熟成した。これによ
り、アルミナ水和物の沈殿(ゲル)の表面にシリカ水和
物の沈殿(ゲル)が沈着した沈殿粒子を含むスラリー液
を調製した。このスラリー液を濾過し、濾別したケーキ
を濾過後の濾液のナトリウム濃度が5ppm以下となる
まで炭酸アンモニウム水溶液で洗浄した。
【0045】このケーキ状のシリカ−アルミナを、80
℃の混練機中で成型可能な含水量になるまで、乾燥しな
がら混練し、押出成型機により、1.5mmφの円筒状
のペレットに成型した。成型されたペレットは、120
℃で16時間乾燥し、さらに700℃で3時間焼成し担
体とした。次いで、このシリカ−アルミナ成型体に、焼
成後のマグネシア−シリカ−アルミナ担体中に、MgO
として1重量%になるように、硝酸マグネシウム水溶液
を含浸添加し、120℃で乾燥し、さらに600℃で3
時間焼成してマグネシア−シリカ−アルミナ担体とし
た。
【0046】この担体に、CoO量として3.8重量
%、およびNiO量として0.7重量%になるように、
硝酸コバルトおよび硝酸ニッケルを溶解した水溶液を含
浸させ、120℃で乾燥し、450℃で焼成した。次
に、MoO3量として16.6重量%となるようにパラ
モリブデン酸アンモニウム水溶液(モリブデン液)を含
浸させ、120℃で乾燥した後、500℃で焼成し触媒
Aを得た。
【0047】上記のようにして調製した触媒Aを用い
て、試験油の水素化処理を行い、触媒Aの脱硫活性およ
び脱窒素活性を測定した。触媒Aの細孔構造および化学
組成、および水素化処理試験の結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】水素化処理用触媒の細孔容積は、P.H.
エメット他著「キャタリシス」第1巻、第123頁(ラ
インホールド・パブリッシング・カンパニー発行)(1
959年)[P.H.Emmett,et.al.“Catalysis”,Vol.1,p
123(1959)(Reinhold Publishing Co.)]、および触媒工
学講座、第4巻、第69頁〜第78頁(地人書館発行)
(昭和39年)に記載の窒素吸着法および水銀圧入法に
準拠して測定した。そして、水素化処理用触媒の比表面
積は、窒素ガス吸着法(BET)により測定した。
【0050】また、窒素吸着法は、多分子層吸着に基づ
く補正の方法が種々提案されており、その中でもBJH
法[E.P.Barrett,L.G.Joyner and P.P.Halenda,“J.of
Amer.Chem.Soc.”,73,373(1951)]、およびCI法[R.
W.Cranston and F.A.Inkley,“Advances in Catalysi
s”IX,143(1957)(New York Academic Press)]が一般に
用いられている。本発明における細孔容積に係るデータ
は、吸着等温線の吸着側を使用しBJH法によって計算
した。水銀圧入法は、触媒に対する水銀の接触角を13
0°、表面張力を485ダイン/cmとし、すべての細
孔は円筒形であるとして測定した。
【0051】試験油および水素化処理方法は、次のとお
りである。 (i)試験油 試験油は、中東原油から得られた減圧軽油を用いた。試
験油の性状を表2に示す。 (ii)水素化処理試験方法 水素化処理試験は、固定床式流通式反応装置を用いた。
先ず、触媒を反応管に充填し、試験油に二硫化炭素(C
2)を3容量%含有させて調製した予備硫化油を、4
0時間通油して触媒の予備硫化を行った。次いで、試験
油を約24時間流通させて、反応平衡状態の生成油を採
取した。そして、試験油中の硫黄分および窒素分と、生
成油中の硫黄分および窒素分の各測定結果から、触媒の
脱硫活性および脱窒素活性を求めた。反応条件を表2に
示す。併せて、実施例1〜4と比較例1〜4で調製した
触媒を用いた水素化処理試験で得られた生成油の硫黄分
および窒素分(範囲)を示す。
【0052】
【表2】
【0053】(実施例2)実施例1において、硝酸マグ
ネシウム水溶液の添加量を調整して、マグネシウム含有
量がMgOとして3重量%になるようしたこと以外は、
実施例1と同様にして、触媒Bを調製し、試験油の水素
化処理試験を行った。触媒Bの細孔構造および化学組
成、および水素化処理試験の結果を表1に示す。
【0054】(実施例3)実施例1において、硝酸マグ
ネシウム水溶液の添加量を調整して、マグネシウムの含
有量がMgOとして5重量%になるようにしたこと以外
は、実施例1と同様にして、触媒Cを調製し、試験油の
水素化処理試験を行った。触媒Cの細孔構造および化学
組成、および水素化処理試験の結果を表1に示す。
【0055】(実施例4)実施例1において、3号水ガ
ラス65gを純水200gに溶解させて調製したこと、
およびMgO量として3重量%になるように硝酸マグネ
シウム水溶液の添加量を調整したこと以外は、実施例1
と同様にして、触媒Dを調製し、試験油の水素化処理試
験を行った。触媒Dの細孔構造および化学組成、および
水素化処理試験の結果を表1に示す。
【0056】(比較例1)実施例1において、硝酸マグ
ネシウム水溶液を添加しなかったこと以外は、実施例1
と同様にして、触媒Eを調製し、試験油の水素化処理試
験を行った。触媒Eの細孔構造および化学組成、および
水素化処理試験の結果を表3に示す。
【0057】
【表3】
【0058】(比較例2)実施例4において、硝酸マグ
ネシウム水溶液を添加しなかったこと以外は、実施例4
と同様にして、触媒Fを調製し、試験油の水素化処理試
験を行った。触媒Fの細孔構造および化学組成、および
水素化処理試験の結果を表3に示す。
【0059】(比較例3)実施例1において、アルミナ
水和物の沈殿(ゲル)を含む水溶液を調製する際に、ア
ルミン酸ナトリウム水溶液に硝酸溶液を添加してpHを
調整するまでの時間を約2分間以内とし、pHを9.6
〜9.8に設定したこと、およびMgO量として3重量
%になるように硝酸マグネシウム水溶液の添加量を調整
したこと以外は、実施例1と同様にして、触媒Gを調製
し、試験油の水素化処理試験を行った。触媒Gの細孔構
造および化学組成、および水素化処理試験の結果を表3
に示す。
【0060】(比較例4)実施例1において、アルミナ
水和物の沈殿(ゲル)を含む水溶液を調製する際に、ア
ルミン酸ナトリウム水溶液に硝酸溶液を添加してpHを
調整するまでの時間を約1分間以内とし、pHを10.
0〜10.4に設定したこと、およびMgO量として3
重量%になるように硝酸マグネシウム水溶液の添加量を
調整したこと以外は、実施例1と同様にして、触媒Hを
調製し、試験油の水素化処理試験を行った。触媒Hの細
孔構造および化学組成、および水素化処理試験の結果を
表3に示す。
【0061】表1および表3から、明らかなように、触
媒A、B、CおよびDを用いた実施例1〜4は、触媒
E,F、GおよびHを用いた比較例1〜4に較べ、優れ
た脱硫活性および脱窒素活性を示した。
【0062】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的に説明したよう
に、本発明によれば、アルカリ土類金属の酸化物を0.
1〜10重量%含有するアルカリ土類金属酸化物−シリ
カ−アルミナ担体上に、周期律表第8族元素から選ばれ
る少なくとも1種の活性成分(A)と、周期律表第6B
族元素から選ばれる少なくとも1種の第2の活性成分
(B)を担持してなり、かつ特定の細孔構造を有するこ
とを特徴とする水素化処理用触媒、および該水素化処理
用触媒を使用する炭化水素油の水素化処理方法を提供す
ることができた。このような水素化処理用触媒により、
減圧軽油、分解軽油などの炭化水素油を、高い脱硫率と
同時に高い脱窒素率で水素化処理することができ、さら
に水素化分解、水素化脱芳香族、水素化精製などの処理
を高度に行うことが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10G 45/08 C10G 45/08 Z (72)発明者 戸島 宏 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4G069 AA03 BA01A BA01B BA02A BA02B BA06B BA18 BA20A BA20B BB04A BB12B BC01A BC24A BC59B BC65A BC67B BC68B BC69A BD02A BD02B BD05A BD05B CC02 DA06 EC03Y EC11Y EC12Y EC13Y EC14Y EC15Y FC08 4H029 CA00 DA00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ土類金属酸化物とシリカとアルミ
    ナとからなる担体上に、周期律表第8族元素から選ばれ
    る少なくとも1種の活性成分(A)と、周期律表第6B
    族元素から選ばれる少なくとも1種の第2の活性成分
    (B)を担持してなる水素化処理用触媒であって、該ア
    ルカリ土類金属酸化物およびシリカは、担体中で各々ア
    ルカリ土類金属の酸化物として0.1〜10重量%およ
    びSiO2 として2〜40重量%含有し、かつ下記の関
    係式(1)〜(4)を満足することを特徴とする水素化
    処理用触媒。 【数1】
  2. 【請求項2】アルカリ土類金属酸化物は、マグネシウム
    の酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の水素
    化処理用触媒。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の水素化処
    理用触媒の存在下で、炭化水素油を水素と接触させて、
    高度に脱硫および脱窒素することを特徴とする炭化水素
    油の水素化処理方法。
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