JP2000005295A - 脱臭装置 - Google Patents

脱臭装置

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JP2000005295A
JP2000005295A JP10192432A JP19243298A JP2000005295A JP 2000005295 A JP2000005295 A JP 2000005295A JP 10192432 A JP10192432 A JP 10192432A JP 19243298 A JP19243298 A JP 19243298A JP 2000005295 A JP2000005295 A JP 2000005295A
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deodorizing
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deodorizing element
air
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Mikio Ito
幹夫 伊東
Yuichi Terada
祐一 寺田
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線の照射により励起して臭気成分を分解
する光触媒層を備える脱臭エレメント1での脱臭効率を
向上し得る脱臭装置を提供する。 【解決手段】 棒状の紫外線ランプ4を挟んで空気の通
気方向両側に、紫外線ランプ4にそれぞれ対面する上流
側エレメント2、下流側エレメント3を備える形状に脱
臭エレメント1を形成する。紫外線ランプ4から空気の
通気方向上流側と下流側との双方に向かう光が脱臭エレ
メント1に照射されることになるので照射効率が向上
し、ひいては脱臭効率が向上すると共に、空気は、脱臭
エレメント1における上流側と下流側との各エレメント
2・3を順次通過して空気中の脱臭が2段階に行われる
ことになるので、厚さ寸法をそれほど大きくしなくと
も、良好な脱臭効率を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、紫外線の照射に
より励起して臭気成分を分解する光触媒を備える脱臭装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば空気調和機においては、単に室内
空気の温度調節だけでなく、脱臭機能を付加して高機能
化する開発が進められている。このような脱臭機能を備
える装置を内装させた空気調和機の室内機が、例えば特
開平1−234729号公報に記載されている。
【0003】この室内機においては、図9に示すよう
に、断面が略矩形状の本体ケーシング31の前面上部側
に吸込口32、前面下部側に吹出口33がそれぞれ形成
され、吸込口32の背後に熱交換器34が配置されると
共に、その下側に送風ファン35が設置されている。吸
込口32を通して本体ケーシング31内に吸込まれた室
内空気は、熱交換器34を通過した後、送風ファン35
を通して吹出口33から吹き出される。
【0004】このような通風経路上において、熱交換器
34通過後に下方向に流れる室内空気と交差するように
平板状の脱臭エレメント36が設置され、また、この脱
臭エレメント36の上方箇所に、紫外線を照射する紫外
線ランプ37が取付けられている。
【0005】上記脱臭エレメント36は、吸着剤として
の活性炭の表面に二酸化チタン系の光触媒層を設け、ま
た、厚さ方向に貫通する多数の細孔を有するハニカム状
に形成されている。上記の光触媒層に紫外線が照射され
ると酸化力の強いOHラジカルが表面に発生し、これに
よって、臭気成分としての例えばメチルメルカブタン等
が酸化分解されて無臭化される。したがって、この脱臭
エレメント36を通過する空気から、臭気成分が吸着剤
に吸着され、そして、この吸着された臭気成分が上記の
光触媒層によってさらに酸化分解される。これによっ
て、吸着剤は常にリフレッシュされ、優れた脱臭性能を
長期にわたって安定に保つことが可能になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載のような構成においては、紫外線ランプ37から
の紫外線のうち、大半は脱臭エレメント36以外の領域
に向かって放射されるようになっており、脱臭エレメン
ト36への照射効率が低いために、充分な脱臭効率が得
られないという問題を有している。なお、上記公報で
は、いわゆる点光源としての構成を有する紫外線ランプ
37が図示されているが、近年では、直管状の放電管か
ら成る棒状の紫外線ランプを用いる構成も採用されてい
る。しかしながら、このような線光源を用いた場合で
も、この光源の片側に平板状の脱臭エレメントが配置さ
れた構成では充分な照射効率は得られない。
【0007】さらに、上記公報記載の構成では、脱臭エ
レメント36に照射される紫外線の強度分布が不均一な
ものとなるために、充分な脱臭効率が得られないものと
もなっている。つまり、脱臭効率を上げるためには、脱
臭エレメント36を通過する空気とこの脱臭エレメント
36との接触面積を大きくすることが必要であり、この
ために、脱臭エレメント36の面積を広くすることが考
えらえるが、このように面積を広くすると、点光源或い
は線光源からの紫外線の強度分布は、光源の直下位置か
ら外れるほど低下する。このため、面積を広くしても脱
臭エレメント36の周辺側では紫外線の強度が低下する
ので、光触媒層の励起が充分には生じなくなり、この結
果、脱臭効率はそれほど向上しないものとなる。
【0008】また、上記した接触面積を大きくするため
に、脱臭エレメント36の厚さを厚くすることも考えら
れる。しかしながら、この場合にはこの脱臭エレメント
36における紫外線ランプ37側に対し、裏面側は、厚
さに応じて紫外線の強度が大きく低下する。このため、
厚さを厚くして空気との接触面積を大きくしようとして
も、裏面側では紫外線による光触媒層の励起が充分には
生じなくなり、したがって、この場合も、脱臭効率をそ
れほど向上し得ないものとなる。
【0009】この発明は上記した従来の問題点に鑑みな
されたものであって、その目的は、脱臭効率を向上し得
る脱臭装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の脱臭装
置は、紫外線の照射により励起して臭気成分を分解する
光触媒を備える板状の脱臭エレメント1と、この脱臭エ
レメント1に紫外線を照射する光源4とを備える脱臭装
置であって、上記脱臭エレメント1を、空気の通気方向
に沿って光源4よりも上流側と下流側とに上記光源4に
それぞれ対面する上流側対面部2と下流側対面部3とを
有するように形成すると共に、各対面部2・3には通気
方向に空気を流通させる通気孔を形成していることを特
徴としている。
【0011】このように、光源4を挟んで空気の通気方
向両側に対面部2・3を有するように脱臭エレメント1
を形成することで、光源4からの紫外線は、上流側対面
部2と、これとは反対側の下流側対面部3との双方に向
かう光がこれら対面部2・3に照射されることになるの
で照射効率が向上し、ひいては脱臭効率が向上する。し
かも、空気は、脱臭エレメント1における上流側対面部
2と下流側対面部3とを順次通過して空気中の脱臭が2
段階に行われることになるので、各対面部2・3の厚さ
寸法をそれほど大きくしなくとも、良好な脱臭効率を得
ることができる。
【0012】なお、上記のように光源4を挟んで空気の
通気方向両側に対面部を有する脱臭エレメント1として
は、例えば請求項2のように、光源4を囲う筒状に形成
した構成、例えば請求項3のように円筒状に形成した構
成や、請求項4のように、上記各対面部をそれぞれ断面
円弧状に湾曲した板状の上流側エレメント2と下流側エ
レメント3とで個別に形成した構成、また、請求項5の
ように、上記各対面部をそれぞれ平板状の上流側エレメ
ント2と下流側エレメント3とで個別に形成した構成等
を採用することができる。
【0013】一方、請求項6の脱臭装置は、紫外線の照
射により励起して臭気成分を分解する光触媒を備える脱
臭エレメント1と、この脱臭エレメント1に紫外線を照
射する光源4とを備える脱臭装置であって、上記脱臭エ
レメント1を、空気の通気方向に沿って光源4に対面す
る対面部が生じるように配置すると共に、この脱臭エレ
メント1を光源4からの等距離面に沿う湾曲状に形成
し、上記対面部に、通気方向に空気を流通させる通気孔
を形成していることを特徴としている。
【0014】このように、脱臭エレメント1が光源4か
らの等距離面に沿う湾曲状に形成されていると、脱臭エ
レメント1における紫外線の照射強度分布がほぼ全面に
わたってより均一になり、また、例えば光源4に平板状
の脱臭エレメントを対面させた構成に比べ、脱臭エレメ
ントの専有空間がほぼ同等の状態で照射面積をより大き
くすることができるので、脱臭効率が向上する。
【0015】なお、光源4として前記した点光源を用い
る場合には、この光源4からの等距離面、すなわち球面
に沿う形状に脱臭エレメント1を形成すれば良く、ま
た、光源4を、前記した直管状の紫外線ランプのように
棒状に形成する場合には、例えば請求項7のように、脱
臭エレメント1を、上記光源4とほぼ同心状の円筒面に
沿う断面円弧状に形成した構成や、請求項8のように、
脱臭エレメント1を、上記光源4とほぼ同心状の円筒形
状に形成した構成を採用することができる。
【0016】請求項9の脱臭装置は、紫外線の照射によ
り励起して臭気成分を分解する光触媒を備える略平板状
の脱臭エレメント1を設けると共に、この脱臭エレメン
ト1とほぼ同等以上の面積範囲にわたって紫外線を放射
する面状光源装置6を上記脱臭エレメント1に対面させ
て配置していることを特徴としている。
【0017】この構成においても、脱臭エレメントのほ
ぼ全面にわたる紫外線の照射強度分布がより均一になる
ので、これによって脱臭効率を向上することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、この発明の脱臭装置の具体
的な実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明す
る。
【0019】図1には、この発明の第1実施形態に係る
脱臭装置を示している。この装置では、脱臭エレメント
1が、後述する空気の通気方向上流側に位置する上流側
対面部としての2枚の上流側エレメント2・2と、下流
側に位置する下流側対面部としての2枚の下流側エレメ
ント3・3とを、断面がほぼ正方形の形状となるように
組合わせて筒状に形成されている。そして、これらエレ
メント2・3で囲われた空間のほぼ中心、すなわち、上
記筒状の脱臭エレメント1の中心軸とほぼ同軸上の位置
に、紙面奥側に向かって延びる棒状の紫外線ランプ(光
源)4が配置されている。
【0020】各エレメント2・3は、それぞれ、活性炭
から成る吸着剤層の表面に二酸化チタン系の光触媒層を
設けて構成されており、厚さ方向に貫通する多数の通気
孔を有する厚さ5〜10mm程度のハニカム構造を有す
る平板状に形成されている。そして、これらエレメント
2・3を組合わせて構成された脱臭エレメント1は、例
えば空気清浄機や空気調和機内における空気の通気方向
に対して、紫外線ランプ4が略直交するように、また、
各上流側・下流側エレメント2・3が上記通気方向に対
してほぼ45度の角度で斜めに交差して位置するよう
に、機内に配置されるようになっている。
【0021】したがって、厚さ方向に貫通する上記通気
孔も、空気の通気方向に対してそれぞれ45度の角度で
傾斜することになり、空気がこの脱臭エレメント1を通
過する際には、上流側エレメント2と下流側エレメント
3とを空気が各々通過時に、その流れ方向が局部的に変
化することになるが、脱臭エレメント1よりも上流側か
ら下流側に至る全体的な空気の流れ方向には大きな変化
が生じることはなく、したがって、空気はその通気方向
にこの脱臭エレメント1の上記通気孔を通して流通す
る。
【0022】上記構成においては、空気が脱臭エレメン
ト1を上記のように通過する際に、空気中の例えばメチ
ルメルカブタン等の臭気成分が各エレメント2・3の前
記した吸着剤層に吸着され、したがって、臭気成分が除
かれた空気が送り出される。このような運転が継続され
ることで、室内空気中の臭気成分は脱臭エレメント1を
通して循環する際に次第に除去され、臭いのない清浄な
空気に置換されていくことになる。
【0023】そして、運転の継続中、或いは適宜の間隔
で、紫外線ランプ4が点灯され、上流側エレメント2と
下流側エレメント3とに同時に照射される。紫外線ラン
プ4は、脱臭エレメント1によって囲われる空間部のほ
ぼ中心に位置しており、したがって、脱臭エレメント1
の全体にわたって、略均一に紫外線が照射される。この
紫外線の照射により、前記した光触媒層が励起されて表
面に酸化力の強いOHラジカルが発生し、これによっ
て、吸着剤層に吸着されている臭気成分が酸化分解され
る。したがって、吸着剤層の吸着能力は紫外線の照射に
よって適宜リフレッシュされ、これによって、優れた脱
臭性能が長期にわたって安定して維持される。
【0024】以上のように、本実施形態においては、紫
外線ランプ4を囲う形状で脱臭エレメント1が形成され
ている。したがって、紫外線ランプ4からの紫外線はそ
の殆ど全てが脱臭エレメント1に照射されることになる
ので、光触媒層の励起効率が向上する。
【0025】しかも、上記においては、脱臭エレメント
1における上流側エレメント2を通過してこの脱臭エレ
メント1内に流入した空気は、下流側エレメント3を再
度通過して脱臭エレメント1外に流出していくことにな
るので、空気中の脱臭が各上流側・下流側エレメント2
・3通過時毎に2段階に行われることになる。したがっ
て、これらエレメント2・3の厚さ寸法をそれほど大き
くしなくとも、良好な脱臭効率を得ることができる。
【0026】つまり、脱臭エレメントの厚さを大きくす
ることで、これを通過する空気との接触面積が大きくな
って脱臭効率が向上するが、この場合には、脱臭エレメ
ントにおける紫外線ランプとは反対側の面には、厚さが
厚くなるほど紫外線が届き難くなり、したがって、光触
媒層による脱臭成分の分解効率が低下する。
【0027】そこで上記のように空気の通気方向に紫外
線ランプ4を挟んで上流側と下流側とにエレメント2・
3を相対面させて設けた構成とすることで、脱臭エレメ
ント1を通過する空気とこの脱臭エレメント1との接触
面積を確保することができ、しかも、各上流側・下流側
エレメント2・3は、その厚さ方向にも紫外線の照射量
が大きく低下することなく、ほぼ全体にわたって光触媒
層を均一に励起させることができるので、全体として良
好な脱臭性能を得ることができる。
【0028】図2に示す第2実施形態の脱臭装置は、脱
臭エレメント1を円筒状に形成して構成されている。こ
の脱臭エレメント1は、前記同様の厚さを有するハニカ
ム構造を有し、その厚さ方向に多数の通気孔が形成され
ている。そして、この脱臭エレメント1のほぼ中心位置
に、前記同様の紫外線ランプ4が配置されている。な
お、この場合には、空気の通気方向に沿って紫外線ラン
プ4より上流側の上流側対面部が、同図中に付記した破
線L1 よりも左側の円弧領域で構成され、また、下流側
対面部が破線L2 よりも右側の円弧領域で構成されてい
る。これら各上流側対面部と下流側対面部とが、その上
部側と下部側とで相互に接続された構成となっている。
【0029】この構成においても、前記第1実施形態と
同様に、空気清浄機や空気調和機の機内を流れる空気
が、図のように、脱臭エレメント1における上流側の上
記した上流側対面部を通してこの脱臭エレメント1内に
流入し、下流側対面部を通して流出する。この際に、前
記同様に空気中の脱臭成分が除去される。
【0030】そして、この場合も紫外線ランプ4からの
紫外線はその殆ど全てが脱臭エレメント1に照射され
る。しかも、脱臭エレメント1の各部位は紫外線ランプ
4から等距離に位置するので、その全面にわたって照射
強度がさらに均一なものとなる。また、前記同様に、脱
臭エレメント1の厚さをそれほど厚くしなくとも、紫外
線ランプ4を挟んで上流側と下流側とで空気が2段階に
脱臭エレメント1を通過するので、良好な脱臭性能を得
ることができる。
【0031】図3に示す第3実施形態の脱臭装置は、空
気の通気方向に沿って紫外線ランプ4を挟む上流側と下
流側とに、それぞれ、断面円弧状(中心角90度程度)
の上流側エレメント2、下流側エレメント3を、互いに
個別に設けて構成されている。すなわち、前記図2を参
照して説明した脱臭エレメント1において、空気の通気
方向と略平行に位置する上部側と下部側とを切欠いた構
成となっている。
【0032】このような構成においても、前記同様に、
脱臭エレメント1への紫外線ランプ4からの照射効率が
向上し、かつ、各上流側・下流側エレメント2・3の厚
さをそれほど厚くしなくとも、紫外線ランプ4を挟んで
上流側と下流側とで空気が2段階に脱臭エレメント1を
通過するので良好な脱臭性能を得ることができる。
【0033】また、図4に示す第4実施形態の脱臭装置
においては、空気の通気方向に沿って紫外線ランプ4を
挟むように配置された上流側エレメント2と下流側エレ
メント3とが、それぞれ平板状に形成されている。この
構成においても、脱臭エレメント1への紫外線ランプ4
からの照射効率が向上し、かつ、紫外線ランプ4を挟ん
で上流側と下流側とで空気が2段階に脱臭エレメント1
を通過するので、良好な脱臭性能を得ることができる。
【0034】上記した各実施形態は、特に、紫外線ラン
プ4から放射される紫外線のうち、脱臭エレメント1に
照射される割合がより大きくなるように、すなわち、照
射効率を上げるべく、それぞれ、紫外線ランプ4を挟ん
で上流側と下流側とに紫外線ランプ4との対面部を有す
る脱臭エレメント1を設けて構成されている。この場
合、上記各実施形態では、紫外線ランプ4を上流側対面
部と下流側対面部とのほぼ中心位置に設けたが、このよ
うな構成に限定されるものではなく、紫外線ランプ4が
上流側対面部と下流側対面部との間に位置していれば、
中心位置からいずれか一方に偏らせて構成することも可
能である。
【0035】また、上記各実施形態では、それぞれ棒状
の紫外線ランプ4を設けて構成したが、図9を参照して
説明した従来例のように、点光源としての構成を有する
紫外線ランプであっても、この紫外線ランプを挟んで空
気の通気方向上流側と下流側とに各々紫外線ランプに対
面する対面部を有する脱臭エレメント1を設けることで
照射効率が向上し、これによって脱臭性能が向上する。
【0036】一方、図2および図3を参照して説明した
第2・第3実施形態の脱臭装置においては、脱臭エレメ
ント1が棒状の紫外線ランプ4と同心の円筒面に沿う形
状となっており、脱臭エレメント1の各部位が紫外線ラ
ンプ4から等距離に位置することから、脱臭エレメント
1における紫外線照射強度分布はほぼ全面にわたってよ
り均一なものとなる。この結果、光触媒層の励起状態が
この脱臭エレメント1のほぼ全体にわたって均一に生
じ、これによって、脱臭効率がさらに向上するものとな
っている。
【0037】このように、紫外線の強度分布を均一化す
ることによっても脱臭効率を向上させることが可能であ
り、特にこのような作用効果が得られる脱臭装置として
は、上記した第2・第3実施形態における構成の他、例
えば図5に示すような構成とすることも可能である。す
なわち、この第5実施形態の脱臭装置においては、棒状
の紫外線ランプ4が、前記各実施形態同様に空気の通気
方向にほぼ直交するように設置され、この紫外線ランプ
4に対して空気の通気方向上流側に、前記同様のハニカ
ム構造を有し、したがって、厚さ方向に多数の通気孔が
形成された半円筒状の脱臭エレメント1が配置されてい
る。なお、この脱臭エレメント1は、これを通気方向下
流側に配置した構成としても良い。
【0038】上記脱臭エレメント1は、紫外線ランプ4
の中心軸と同心状の円筒面に沿う位置に設置され、前記
第2実施形態(図2参照)における円筒状の脱臭エレメ
ント1の下流側半分を除いた形状となっている。したが
って、この第5実施形態においても、図2に付記した破
線L1 よりも左側の円弧領域(空気の通気方向に沿って
紫外線ランプ4に対面する対面部)に対応する領域の通
気孔を通して、図5に矢示するように、空気清浄機や空
気調和機の機内を流れる空気がこの脱臭エレメント1を
通過し、この際に、空気中の脱臭成分が除去される。
【0039】そして、紫外線ランプ4が点灯されて紫外
線がこの脱臭エレメント1に照射されるときには、この
脱臭エレメント1の各部位が紫外線ランプ4から等距離
に位置するので、この脱臭エレメント1の全面にわたっ
て照射強度がほぼ均一なものとなる。これにより、光触
媒層の励起状態がこの脱臭エレメント1のほぼ全体にわ
たって均一に生じ、脱臭効率が向上する。
【0040】また、脱臭エレメント1が上記のように断
面円弧状に湾曲した形状であれば、例えば平板状のもの
に比べ、流れに直交する方向(図において紙面に直交す
る方向)の幅寸法が同等、すなわち、脱臭エレメントの
専有空間がほぼ同等の状態でも、紫外線ランプ4からの
紫外線を受ける照射面積をより大きくすることができる
ので、これによっても脱臭効率が向上する。
【0041】なお、この第5実施形態では、脱臭エレメ
ント1を半円筒状に形成したが、紫外線ランプ4とほぼ
同心状の円筒面に沿う断面円弧状であれば、上記のよう
な半円筒状(中心角180度)以外にも、中心角がこれ
よりも小さな形状や、逆に大きくした形状とすることも
可能である。
【0042】また、前記図2に示した第2実施形態のよ
うに、脱臭エレメント1を紫外線ランプ4と同心の円筒
状に形成した構成とすれば、紫外線強度分布の均一化に
加え、前記したように、紫外線ランプ4を挟んで上流側
と下流側とに各々位置する各対面部にそれぞれ紫外線が
照射されることになって照射効率が向上し、これによっ
て、さらに良好な脱臭性能を得ることができる。
【0043】この場合に、図6に示す第6実施形態のよ
うに、脱臭エレメント1を、紫外線ランプ4と同心状の
円筒面において、空気の通気方向と略平行に位置する部
分を一部切欠いた形状に形成し、この切欠部に、脱臭エ
レメント1の周方向端部が各々固定支持される固定連結
部5を設けた構成とすることも可能である。この固定連
結部5に、例えば固定用ビス穴を形成することにより、
空気清浄機や空気調和機の機内壁面への取付けを行うよ
うにすることができる。
【0044】なお、上記では、光源として棒状の紫外線
ランプ4を設けた構成を例に挙げたが、例えば、光源と
して前記した点光源を用いる場合には、この光源4から
の等距離面、すなわち球面に沿う形状に脱臭エレメント
1を形成すれば良い。
【0045】図7には第7実施形態における脱臭装置を
示している。この形態では、平板状の脱臭エレメント1
に対し、この脱臭エレメント1とほぼ同等、もしくは同
等以上の面積範囲にわたって紫外線を放射する面状光源
装置6が設けられている。脱臭エレメント1は、空気の
通気方向に対して所定の角度傾けて配置することによっ
て、この脱臭エレメント1を空気が厚さ方向に通過して
流れるようになっている。そしてこの脱臭エレメント1
に対面するように、上記光源装置6が配置されている。
【0046】この光源装置6は、例えば図8に示すよう
に、側部箇所に前記同様の棒状の紫外線ランプ7を備え
ており、この紫外線ランプ7の後方(図において右側)
には、この紫外線ランプ7から後方に向かう紫外線をほ
ぼ平行光線として前方(図において左側)に反射する反
射鏡8が設けられている。そして、紫外線ランプ7の前
方に、前記脱臭エレメント1とほぼ同等の面積を有する
略平板状の反射パネル9が斜めに傾斜させて配置されて
いる。この反射パネル9の表面には微小な鋸歯状突起が
設けられており、これによって、上記のように紫外線ラ
ンプ7側からの紫外線が、図中矢印で示すように、この
反射パネル9のほぼ全面にわたって下方向に反射される
ように構成されている。そして、この反射光が前記脱臭
エレメント1に照射され、これによって、脱臭エレメン
ト1には、そのほぼ全面にわたって強度分布の均一な紫
外線が照射されるようになっている。
【0047】このように、この実施形態においては、平
板状の脱臭エレメント1に対し、同等の面積範囲にわた
って均一な紫外線を放射する面状光源装置6が設けられ
ているので、脱臭エレメント1の全面にわたって前記光
触媒層の励起を均一に生じさせることができ、これによ
って脱臭効率を向上することが可能となる。
【0048】以上にこの発明の具体的な実施形態につい
て説明したが、この発明は上記各形態に限定されるもの
ではなく、この発明の範囲内で種々変更することができ
る。例えば、上記各実施形態では、脱臭エレメント1の
厚さ方向に沿って通気孔を形成した例を挙げたが、図4
を参照して説明した第4実施形態以外の形態でも、通気
孔の貫通方向を、空気の通気方向により沿うように厚さ
方向に交差する方向に形成した構成とすることが可能で
あり、これによって、脱臭エレメント1通過時の通気抵
抗をより小さくすることができる。
【0049】また、上記各形態では、脱臭エレメント1
を、活性炭から成る吸着剤層の表面に二酸化チタン系の
光触媒層を設けて構成したが、例えばゼオライトやシリ
カゲル・活性アルミナなどを用いて吸着剤層を形成する
ことも可能であり、また、光触媒層としては、二酸化チ
タンの他、酸化亜鉛や酸化タングステンなどの紫外線で
励起される金属酸化物から成る半導体材料を単独で、或
いは混合して使用することが可能である。さらに、活性
炭等から成る吸着剤層を設けることなく、例えばアルミ
ナ−シリカ質の耐酸化性を有するセラミックペーパーを
基材としてこれに二酸化チタン系の光触媒層のみを設け
た構成、さらに、二酸化チタン系の光触媒を粒状やブロ
ック状として設けた構成としても良い。
【0050】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1〜5
の脱臭装置においては、光源を挟んで空気の通気方向両
側にそれぞれ光源に対面する対面部を有するように脱臭
エレメントを形成しているので、光源から、空気の通気
方向上流側と下流側との双方に向かう光が脱臭エレメン
トの各対面部に照射されることになって照射効率が向上
し、ひいては脱臭効率が向上する。また、空気は、脱臭
エレメントにおける上流側対面部と下流側対面部とを順
次通過することになり、空気中の脱臭が2段階に行われ
ることになるので、各対面部の厚さ寸法をそれほど大き
くしなくとも、良好な脱臭効率を得ることができる。
【0051】請求項6〜8の脱臭装置においては、脱臭
エレメントを光源からの等距離面に沿う湾曲状に形成し
ているので、紫外線の照射強度分布が脱臭エレメントの
ほぼ全面にわたってより均一になり、また、例えば平板
状の脱臭エレメントを光源に対面させた構成に比べ、脱
臭エレメントの専有空間がほぼ同等の状態で照射面積を
より大きくすることができるので、脱臭効率が向上す
る。
【0052】請求項9の脱臭装置においては、略平板状
の脱臭エレメントに対し、この脱臭エレメントとほぼ同
等以上の面積範囲にわたって紫外線を放射する面状光源
装置を設けているので、脱臭エレメントのほぼ全面にわ
たる紫外線の照射強度分布をより均一なものとすること
ができ、これによって脱臭効率を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態における脱臭装置を示
す要部斜視図である。
【図2】この発明の第2実施形態における脱臭装置を示
す要部斜視図である。
【図3】この発明の第3実施形態における脱臭装置を示
す要部斜視図である。
【図4】この発明の第4実施形態における脱臭装置を示
す要部斜視図である。
【図5】この発明の第5実施形態における脱臭装置を示
す要部斜視図である。
【図6】この発明の第6実施形態における脱臭装置を示
す要部斜視図である。
【図7】この発明の第7実施形態における脱臭装置を示
す要部斜視図である。
【図8】図7の脱臭装置の断面模式図である。
【図9】従来の空気調和機の室内機を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 脱臭エレメント 2 上流側エレメント(上流側対面部) 3 下流側エレメント(下流側対面部) 4 紫外線ランプ(光源) 5 固定連結部 6 面状光源装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA05 AA07 AA10 BB02 CC01 HH05 JJ03 KK08 MM02 MM03 MM04 MM05 MM06 NN02 QQ17

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線の照射により励起して臭気成分を
    分解する光触媒を備える板状の脱臭エレメント(1)
    と、この脱臭エレメント(1)に紫外線を照射する光源
    (4)とを備える脱臭装置であって、上記脱臭エレメン
    ト(1)を、空気の通気方向に沿って光源(4)よりも
    上流側と下流側とに上記光源(4)にそれぞれ対面する
    上流側対面部(2)と下流側対面部(3)とを有するよ
    うに形成すると共に、各対面部(2)(3)には通気方
    向に空気を流通させる通気孔を形成していることを特徴
    とする脱臭装置。
  2. 【請求項2】 上記脱臭エレメント(1)を、光源
    (4)を囲う筒状に形成していることを特徴とする請求
    項1の脱臭装置。
  3. 【請求項3】 上記脱臭エレメント(1)を円筒状に形
    成していることを特徴とする請求項2の脱臭装置。
  4. 【請求項4】 上記各対面部をそれぞれ断面円弧状に湾
    曲した板状の上流側エレメント(2)と下流側エレメン
    ト(3)とで個別に形成していることを特徴とする請求
    項1の脱臭装置。
  5. 【請求項5】 上記各対面部をそれぞれ平板状の上流側
    エレメント(2)と下流側エレメント(3)とで個別に
    形成していることを特徴とする請求項1の脱臭装置。
  6. 【請求項6】 紫外線の照射により励起して臭気成分を
    分解する光触媒を備える脱臭エレメント(1)と、この
    脱臭エレメント(1)に紫外線を照射する光源(4)と
    を備える脱臭装置であって、上記脱臭エレメント(1)
    を、空気の通気方向に沿って光源(4)に対面する対面
    部が生じるように配置すると共に、この脱臭エレメント
    (1)を光源(4)からの等距離面に沿う湾曲状に形成
    し、上記対面部に、通気方向に空気を流通させる通気孔
    を形成していることを特徴とする脱臭装置。
  7. 【請求項7】 上記光源(4)を棒状に形成すると共
    に、脱臭エレメント(1)を、上記光源(4)とほぼ同
    心状の円筒面に沿う断面円弧状に形成していることを特
    徴とする請求項6の脱臭装置。
  8. 【請求項8】 上記光源(4)を棒状に形成すると共
    に、脱臭エレメント(1)を、上記光源(4)とほぼ同
    心状の円筒形状に形成していることを特徴とする請求項
    6の脱臭装置。
  9. 【請求項9】 紫外線の照射により励起して臭気成分を
    分解する光触媒を備える略平板状の脱臭エレメント
    (1)を設けると共に、この脱臭エレメント(1)とほ
    ぼ同等以上の面積範囲にわたって紫外線を放射する面状
    光源装置(6)を上記脱臭エレメント(1)に対面させ
    て配置していることを特徴とする脱臭装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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