JP2000004367A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JP2000004367A
JP2000004367A JP10166468A JP16646898A JP2000004367A JP 2000004367 A JP2000004367 A JP 2000004367A JP 10166468 A JP10166468 A JP 10166468A JP 16646898 A JP16646898 A JP 16646898A JP 2000004367 A JP2000004367 A JP 2000004367A
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reading
color
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JP10166468A
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Yoshiaki Yamazaki
善朗 山崎
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ラインCCDセンサの蓄積時間を複数の色成分
毎に制御するスリット走査画像読取において、複数の色
成分間の副走査方向の実質アパーチャサイズの変化によ
る各色成分間の色バランスの変化やずれを補正すること
ができる画像読取装置を提供する。 【解決手段】複数の色成分毎に蓄積時間を調整するライ
ンCCDセンサを用いてスリット走査読取を行うデジタ
ル画像読取装置において、複数ラインに渡って格納され
た各色成分毎の複数画素の画像データを用いて補間演算
を行うことにより、いずれか1つの色成分を基準とし
て、残りの色成分について少なくとも各色成分毎の蓄積
時間の差に対応する画素位置分のずれを補正した画像デ
ータを求めるようにした。これにより、色ずれの無い高
画質のプリントが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラインCCDセン
サを用いた画像読取装置に関し、フィルム原稿画像が再
現されたプリント(写真)を得るデジタルフォトプリン
タ等に利用され、フィルム原稿画像をラインCCDセン
サで光電的に読み取る画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ネガフィルム、リバーサルフィル
ム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影さ
れた画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィル
ムの画像を感光材料に投影して感光材料を面露光する、
いわゆる直接露光(アナログ露光)が主流である。
【0003】これに対し、近年では、デジタル露光を利
用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像
を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号
とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像データ
とし、この画像データに応じて変調した記録光によって
感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、(仕上
り)プリントとするデジタルフォトプリンタが実用化さ
れた。
【0004】デジタルフォトプリンタでは、画像をデジ
タルの画像データとして、画像データ処理によって焼付
時の露光条件を決定することができるので、逆光やスト
ロボ撮影等に起因する画像の飛びやツブレの補正、シャ
ープネス(鮮鋭化)処理、カラーあるいは濃度フェリア
の補正等を好適に行って、従来の直接露光では得られな
かった高品位なプリントを得ることができる。また、複
数画像の合成や画像分割、さらには文字の合成等も画像
データ処理によって行うことができ、用途に応じて自由
に編集/処理したプリントも出力可能である。しかも、
デジタルフォトプリンタによれば、画像をプリント(写
真)として出力するのみならず、画像データをコンピュ
ータ等に供給したり、フロッピーディスク等の記録媒体
に保存しておくこともできるので、画像データを、写真
以外の様々な用途に利用することができる。
【0005】このようなデジタルフォトプリンタは、基
本的に、フィルムに記録された画像を光電的に読み取る
スキャナ、および読み取った画像を画像処理して出力用
の画像データ(露光条件)とする画像処理装置を有する
画像入力装置と、画像入力装置から出力された画像デー
タに応じて感光材料を走査露光して潜像を記録するプリ
ンタ(画像記録装置)、および露光済の感光材料に現像
処理を施してプリントとするプロセサ(現像装置)を有
する画像出力装置とを有して構成される。
【0006】スキャナでは、光源から射出された読取光
をフィルムに入射して、フィルムに撮影された画像を担
持する投影光を得て、この投影光を結像レンズによって
CCDセンサ等のイメージセンサに結像して光電変換す
ることにより画像を読み取り、必要に応じて各種の画像
処理を施した後に、フィルムの画像データ(画像データ
信号)として画像処理装置に送る。画像処理装置は、ス
キャナによって読み取られた画像データから画像処理条
件を設定して、設定した条件に応じた画像処理を画像デ
ータに施し、画像記録のための出力画像データ(露光条
件)としてプリンタに送る。プリンタでは、例えば、光
ビーム走査露光を利用する装置であれば、画像処理装置
から送られた画像データに応じて光ビームを変調して、
この光ビームを主走査方向に偏向すると共に、主走査方
向と直交する副走査方向に感光材料を搬送することによ
り、画像を担持する光ビームによって感光材料を露光
(焼付け)して潜像を形成し、次いで、プロセサにおい
て感光材料に応じた現像処理等を施して、フィルムに撮
影された画像が再生されたプリント(写真)とする。
【0007】このようなデジタルフォトプリンタにおけ
る画像読取方法としては、フィルムに撮影された1コマ
全面に読取光を照射し、その投影光をエリアセンサによ
って光電的に読み取ることを、赤(R)、緑(G)およ
び青(B)の色フィルタを順次挿入して行う、いわゆる
面状読取方法と、R、GおよびBのそれぞれぞれの読み
取りに対応するラインセンサを用い、ラインセンサの延
在方向(主走査方向)と平行なスリット状の読取光をフ
ィルムに入射して、主走査方向と直交する副走査方向に
フィルムを搬送(あるいは光学系を移動)することによ
り、1コマ全面を読み取るスリット走査読取方法が知ら
れている。
【0008】エリアセンサによる面状画像読取とライン
センサによるスリット走査画像読取は、それぞれに長所
および短所を有するが、エリアセンサは、多数のCCD
セルおよび光電変換素子を備えているため、一般に高価
である。特に、高画質な再生画像を得るために、原稿画
像をより高い解像度で読み取る必要があるが、そのため
には、解像度の2乗に比例する非常に多数のセルを備え
たエリアセンサを用いる必要がある。また、製品として
市場に出回っているエリアセンサは、製造時の歩留りと
の兼ね合いで、入射光の光量に正確に対応した信号が出
力されないセル(いわゆる欠陥画素)が多少存在してい
ることがあり、その補正のために、複雑な補正回路が必
要になるという問題もある。そのため、コスト的にはラ
インセンサによるスリット走査読み取りの方が有利であ
る。
【0009】ところで、原稿画像が適正に再生された、
高画質な再生画像を得るためには、スキャナによる画像
読取では、原稿画像の全濃度域をできるだけ高い分解能
で読み取る必要があり、画像を、できるだけ広いダイナ
ミックレンジで読み取るのが好ましい。そのため、例え
ば写真フィルムを読み取る場合には、撮影された画像の
最低濃度ぎりぎりでエリアセンサやラインセンサが飽和
するような条件で画像読取を行うように、光源光量やC
CDセルの蓄積時間の調整が行われている。
【0010】すなわち、CCDセンサを用いるスキャナ
においては、まず始めに、フィルムベース濃度でもCC
Dセンサが飽和しない範囲で最も広いダイナミックレン
ジの画像読取が可能な光源光量および蓄積時間(フィル
ムベース濃度基準の標準蓄積時間)に設定して、プレス
キャンして低解像度で粗くフィルム画像を各色成分毎に
読み取り、フィルム画像の各色成分の色濃度、特に各色
成分のDmax およびD min を測定して、読取条件として
各色成分の読取ダイナミックレンジが最大となるように
各色成分毎にCCDセンサの蓄積時間を設定し、設定さ
れた読取条件でファインスキャンを行い、高解像度で細
かくフィルム画像を読み取っている。このようにするこ
とにより、原稿画像の各色成分の色濃度に応じて、広い
ダイナミックレンジを持ち、色バランスの取れた画像デ
ータを得ることを可能としている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エリアCC
Dセンサを用いた画像読取においては、各色成分毎に可
変絞りによる光源光量の調整およびCCDセンサの蓄積
時間の制御をいずれも独立して行うことができるので、
各成分毎のCCDセンサの蓄積時間差をある程度までは
小さくすることも可能である。しかも、CCDセンサの
蓄積時間を各色成分毎に変えても、光源から射出され、
フィルムを透過した読取光を透過させ、CCDセンサに
照射させる際のCCDセンサの開口(アパーチャ)サイ
ズは変化しないので、エリアCCDセンサを用いた画像
読取では、色成分間の色バランスの変化やずれなどは生
じることはない。
【0012】これに対し、ラインCCDセンサを用いた
画像読取においては、各色成分のラインCCD素子が一
緒に設けられているので、可変絞りによる光源光量の調
整は、全色成分同時に行われるため、各色成分の色濃度
に応じたCCD蓄積電荷量(または電荷数)の制御を行
うためには、特に、ラインCCDセンサの蓄積時間を各
色成分毎に制御する必要がある。ところが、ラインCC
Dセンサを用いた画像読取においては、フィルム画像を
1コマ全面に亘って読み取るためにフィルム画像を副走
査方向に相対的に副走査搬送しながら、光源から射出さ
れ、フィルムを透過した読取光にスリットを通過させ、
ラインCCDセンサの各色成分のCCDセンサアレイを
照射している。
【0013】このため、ラインCCDセンサを用いた画
像読取においては、各色成分毎にラインCCDセンサの
蓄積時間が異なっているため、ラインCCDセンサの物
理的なアパーチャサイズは変わらなくても、各色成分間
の副走査方向の実質的なアパーチャサイズの変化による
各色成分間の色バランスの変化やずれが発生するという
問題があった。
【0014】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、ラインCCDセンサの蓄積時間を複数の色成分
毎に各々制御することで、フィルム画像などの原稿画像
やフレームの色濃度に応じたCCD蓄積電荷量(または
電荷数)の制御を行う画像読取において、複数の色成分
間の副走査方向の実質アパーチャサイズの変化による各
色成分間の色バランスの変化やずれを補正することがで
き、色味を生じさせることがなく、色バランスが良く、
ダイナミックレンジが広い画像読取が可能な画像読取装
置を提供するにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、相対的に副走査搬送される原稿画像を複
数の色成分に分解して光電的に読み取り、前記複数の色
成分毎の複数の画素の画像データを得るラインCCDセ
ンサと、前記画像データを得るための前記ラインCCD
センサの蓄積時間を前記複数の色成分毎に変化させる手
段と、前記各色成分毎に蓄積時間を変化させたラインC
CDセンサによって得られた各色成分毎の前記複数画素
の画像データを複数のラインに渡って格納する格納手段
と、格納された複数のラインの画素の画像データを用い
て、前記各色成分のいずれか1つの色成分を基準とし
て、残りの色成分について前記各色成分毎の蓄積時間の
差および前記ラインCCDセンサの各色成分のライン間
の空間的位置の差の少なくとも1つに対応する画素位置
分のずれを補正した画像データを補間演算によって求め
る補間演算手段と、を有することを特徴とする画像読取
装置を提供するものである。
【0016】前記補間演算手段は、前記各色成分毎の蓄
積時間の差に対応する画素位置分だけずれた画像データ
を補間演算によって求めるのが好ましい。また、前記基
準となる色成分は、最も蓄積時間の長い色成分であるの
が好ましい。さらに、前記補間演算手段は、少なくとも
前記原稿画像の副走査搬送速度に基づく、前記ラインC
CDセンサの各色成分のライン間の空間的位置の差に対
応する画素位置分だけずれた画像データを補間演算によ
って求めるのが好ましい。前記補間演算手段が行う補間
演算は、バイリニア演算であっても良いし、また、キュ
ービック演算であっても良い。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係る画像読取装置を添付
の図面に示す好適実施例に基づいて以下に詳細に説明す
る。
【0018】図1に、本発明の画像読取装置を利用する
写真焼付現像機のブロック図が示される。図1に示され
る写真焼付現像機10は、前述のデジタルフォトプリン
タであって、フィルムFに撮影された画像を光電的に読
み取るスキャナ12と、スキャナ12が読み取った画像
データに所定の画像処理を施して出力用の画像データと
する画像処理装置14とを有する入力装置16、および
画像処理装置14が出力した画像データに応じて変調し
た光ビームで感光材料(印画紙)を走査露光して潜像を
記録するプリンタ18と、露光済の感光材料に湿式の現
像処理や乾燥処理を施して(仕上り)プリントとして出
力するプロセサ20とを有する出力装置22を有する。
また、画像処理装置14には、様々な条件の入力(設
定)、処理の選択や指示、色/濃度補正などの指示等を
入力するためのキーボード24aおよびマウス24b
と、スキャナ12で読み取られた画像、各種の操作指
示、様々な条件の設定/登録画面等を表示するディスプ
レイ26が接続される。なお、後述するように画像処理
装置14は、スキャナ補正部106、画像処理部10
8、条件設定部110、パーソナルコンピュータ112
および入出力コントローラ114から構成されるが、ス
キャナ12および画像処理装置14のスキャナ補正部1
06は、本発明の画像読取装置を構成する。
【0019】図2にスキャナ12の概略図を示す。な
お、図2において、(a)は正面図を、(b)は右側面
図を、それぞれ示す。
【0020】スキャナ12は、光源部28と、読取部3
0とを有する。光源部28は、スキャナ12(入力装置
16)の作業テーブル32の下のケーシング34に収容
されており、ケーシング34内の向かって右側には、読
取光の光源36が配置される。光源36としては、十分
な光量を有するものであれば、ハロゲンランプやメタル
ハライドランプ等の通常の光電的な画像読取装置に利用
される光源が各種利用可能である。光源36の周囲に
は、光源36から射出された光を効率よくフィルムFに
入射するためのリフレクタ38が配置される。また、ケ
ーシング34には、その内部を冷却して所定温度に保つ
ための冷却ファン40が配置される。
【0021】さらに、ケーシング34内には、光源36
から射出された光の進行方向の下流(以下、下流とす
る)に向かって、紫外域および赤外域の波長の光をカッ
トしてフィルムFの温度上昇を防止し読取精度を向上さ
せるUV/IRカットフィルタ(紫外光・赤外光遮断手
段)42、第1CCフィルタ44、第2CCフィルタ4
6、可変絞り48、光拡散ボックス50が配置されてい
る。
【0022】第1CCフィルタ44および第2CCフィ
ルタ46は、適正な画像読取を行うために、光源36か
ら射出された光(読取光)の色成分を調整して、スキャ
ナ12の機差を補正するものである。例えば、同じ機種
の光源36であっても、射出する光の色成分(各波長域
の光強度)は完全に均一ではなく、例えば、R領域の強
度が強い、G領域の強度が強い等の個体差がある。ま
た、スキャナ12のイメージセンサ68では、赤
(R)、緑(G)および青(B)の各画像を読み取る3
本のラインCCDセンサ68R、68G、68Bによっ
て画像読取を行うが、同様に、イメージセンサ68に使
用されるラインCCDセンサの感度等にも個体差があ
り、例えば、イメージセンサ68からの出力が、Rが適
正値よりも高く出る、Bが適正値よりも低く出る等の誤
差が生じる。第1CCフィルタ44および第2CCフィ
ルタ46は、読取光のR、GおよびBのいずれか一色の
(ただし、第1CCフィルタ44と第2CCフィルタ4
6は、互いに異なる色に対応)の色フィルタであって、
色成分を調整して、上記構成要素の個体差等に起因する
スキャナ12の機差を補正する。
【0023】第1CCフィルタ44および第2CCフィ
ルタ46の構成には特に限定はなく、読取光の光路中に
作用して、R、GおよびBの各色成分の強度を調整でき
る各種のものが利用可能である。例えば、透過濃度が連
続的もしくは段階的に変化する色フィルタ板、貫通孔に
濃度の異なる複数の色フィルタを固定したターレット、
複数の濃度が用意された取り替え可能な色フィルタ板、
光路への挿入量が調整可能な色フィルタ板等が好適に例
示される。なお、前述のように、第1CCフィルタ44
および第2CCフィルタ46は、スキャナ12の機差を
補正するものであるので、その調整は、装置の出荷時、
光源36やイメージセンサ68等の光学素子の交換時等
に行えばよく、1回の画像読取毎や装置の立ち上げ時等
に行う必要はない。
【0024】可変絞り48は、読取光の光量を調整する
ものである。具体的には、後述するプレスキャンの際に
は、あらかじめ定められたプレスキャンの読取条件で設
定されている絞り値に、出力画像を得るためのファイン
スキャンの際には、プレスキャンによって得られた画像
データから、フィルムFの読み取りに供されるコマの画
像(原稿画像)の最低濃度等に応じて設定された絞り値
に、それぞれ調整される。すなわち、可変絞り48は、
原稿画像の濃度に応じて読取光の光量を調整する、濃度
調整を主に行う。
【0025】図3に示されるように、図示例の可変絞り
48は、光軸と直交する平面に、光軸を挟んで対向して
配置される、互いに接離するようにスライド可能な2枚
の板材48Aおよび48Bから構成される。両板材48
Aおよび48Bには、互いの対面側からスライド方向
(矢印a方向)に向かって板材48Aおよび48Bの面
積が漸次増加するように、切り欠き48aおよび48b
が形成されている。従って、板材48Aおよび48Bを
接離することにより、切り欠き48aおよび48bによ
って形成される開口の面積を調整して、可変絞り48を
通過する読取光の光量を調整することができる。なお、
板材48Aおよび48Bの移動は、後述する絞り駆動モ
ータ86Mで行われ、また、位置が絞り位置センサ86
Sで検出される。
【0026】可変絞り48による光量調整は、板材48
Aおよび48Bの移動パルス数等の公知の方法で制御す
ればよい。ただし、後に詳述するが、図示例の読取装置
では、可変絞り48には、それほど細かい光量調整能力
(分解能)は要求されないので、必要精度を確保した上
で、例えば、絞り駆動モータ86Mの駆動量(例えば、
1パルス)に対する板材48Aおよび48Bの移動量を
高くして(調整のゲインを高くして)、迅速な絞り値の
調整ができるようにするのが好ましい。
【0027】なお、読取光の光量調整手段は、図示例の
ような、連続的な光量調整ができる可変絞りに限定はさ
れず、例えば、濃度D=0.5,D=1,D=2等、透
過濃度の異なるNDフィルタを複数用意し、あるいは透
過濃度が段階的に異なるNDフィルタを用い、読み取り
時に、選択された濃度のフィルタを読取光の光路中に作
用する光量調整手段等も好適に利用可能である。この構
成によれば、光量調整手段の調整をより迅速にでき、フ
ィルムFの読取速度(走査搬送速度)を上げて、生産性
を向上することができる。
【0028】光拡散ボックス50は、略L字状の筒状体
で、両開口端すなわち読取光の入射口および射出口に
は、それぞれ、開口面を閉塞するように光拡散板50a
および50bが配置され、また、屈曲部には、光を90
°異なる方向に反射するミラーが設けられている。光拡
散ボックス50の射出口は、ラインCCDセンサ68と
同方向に延在するスリット状となっている。光拡散ボッ
クス50に入射した光は、光拡散板50aおよび50b
によって拡散されると共に、イメージセンサ68と同方
向に延在するスリット光とされて射出される。なお、こ
のスリット光の長さは、スキャナ12が読み取る最大幅
のフィルムFに応じて、その幅方向の全域を十分に照射
できる長さである。
【0029】前述のように、光源部28は作業テーブル
32の下方に位置する。作業テーブル32の上面には、
光学系に影響を与えない位置に、前述のキーボード24
aおよびマウス24bや、ディスプレイ26が載置され
ると共に、前記光拡散ボックス50の射出口に対応する
所定位置に、キャリア54が着脱自在にされている。
【0030】スキャナ12においては、新写真システム
(Advanced Photo System)や135サイズ等のネガある
いはリバーサルフィルム(ストリップス)の種類やサイ
ズ、ストリップスやスライド等のフィルムの形態等に応
じて、作業テーブル32の所定位置に装着自在な専用の
キャリア54が用意されており、キャリア54を交換す
ることにより、各種のフィルムに対応することができ
る。図示例のスキャナ12は、スリット走査露光によっ
てフィルムFに撮影された画像を読み取るものである。
フィルムは、キャリア54によって、前記光拡散ボック
ス50の射出口に対応する所定の読取位置に保持されつ
つ、スリットと直交する図中矢印b方向(以下、副走査
方向とする)に走査搬送され、下方からスリット状の読
取光を照射される。これにより、フィルムの全面を読取
光で走査して、撮影された画像を担持する投影光を得
る。
【0031】図示例においては、フィルムFは、複数の
画像(コマ)が撮影可能な長尺なストリップスであり、
キャリア54は、前記読取位置を副走査方向に挟んで配
置される搬送ローラ対54aおよび54bによって、フ
ィルムFの長手方向と副走査方向とを一致してフィルム
Fを走査搬送する。スキャナ12においては、これによ
り、フィルムFに撮影された各コマの画像をスリット走
査で順次読み取る。さらに、キャリア54は、フィルム
Fに入射する読取光、および/または、フィルムFを透
過した投影光を、所定のスリット状に規制する、いわゆ
るマスクも兼ねる。
【0032】また、周知のように、新写真システムのフ
ィルムFには、透明な磁気記録媒体が形成されている。
この磁気記録媒体には、フィルム種やカートリッジID
等のフィルムFにかかる情報が磁気記録されており、ま
た、必要に応じて、撮影時、現像時および焼付時に、プ
リントサイズ、撮影日時、撮影時のストロボ発光の有
無、現像日等の各種のデータが磁気記録される。新写真
システムのフィルム(カートリッジ)に対応するキャリ
アには、この磁気情報の読取手段が配置されており、フ
ィルムを読取位置に搬送する際に磁気情報を読み取り、
各種の情報が画像処理装置14に送られる。
【0033】作業テーブル32の上方には、読取部30
がケーシング56に収納されて配置されている。作業テ
ーブル32の上面には光学フレーム58が立設されてお
り、ケーシング56は、作業テーブル32に接離する方
向(すなわち、レンズユニット64の焦点進度方向 以
下、上下方向とする)に移動可能に光学フレーム58に
支持されている。ケーシング56内には載置台60が設
けられており、載置台60からは支持レール62が複数
本垂下されている。支持レール62には、レンズユニッ
ト64が上下動可能に支持されている。
【0034】レンズユニット64は複数枚のレンズから
成る結像レンズユニットで、フィルムFの投影光をイメ
ージセンサ68に結像する。レンズユニット64のレン
ズの間には、レンズ絞り66が配置されている。レンズ
絞り66は、例えば、アイリス絞りで、後述するレンズ
絞り駆動モータ92Mによって駆動されて、レンズ絞り
66すなわちレンズユニット64を通過してイメージセ
ンサ68に結像する投影光の光量を調整する。
【0035】載置台60の上面にはイメージセンサ68
が取付けられている。イメージセンサ(ラインCCDセ
ンサ)68は、主副走査方向に所定サイズの開口(アパ
ーチャ)を持つCCDセルおよびフォトダイオード等の
光電変換素子が一列に多数アレイ状に配置され、かつ前
記開口を開閉する電子シャッタ機構が設けられたRGB
の各色成分のライン状CCDセルアレイが、副走査方向
と直交する主走査方向に延在して、所定の間隔を開けて
副走査方向に3つ配置されており、各ライン状CCDセ
ルアレイの光入射側に、R、GおよびBの色フィルタ
が、それぞれ取付けられたラインCCDセンサ68R,
68G,68B(図5参照)いわゆる3ラインカラーC
CDセンサとして構成されている。各RGB色成分のラ
インCCDセンサ68R,68G,68Bの各CCDセ
ル(画素)に蓄積された電荷は、対応する転送部から順
に転送される。また、イメージセンサ68の上流(下
方)には、イメージセンサ68の暗補正用のデータを取
るためのシャッタ70が配置されている。
【0036】なお、本発明においては、イメージセンサ
68のラインCCDセンサ68R,68G,68Bは3
本に限定はされず、例えば、R、GおよびBのすべて2
本ずつのラインCCDセンサを有してもよく、Bのライ
ンCCDセンサ68Bのみ2本等、各種の構成が利用可
能である。すなわち、本発明に用いられるイメージセン
サ68は、ラインCCDセンサ68R,68G,68B
を用い、画像をR、GおよびBの3原色に分解して読み
取ることができ、かつ図4に示すように、各ラインCC
Dセンサ68R,68G,68B(図5参照)の蓄積時
間を調整することによって各色成分毎の読取条件をそれ
ぞれ調整可能なものであればよい。
【0037】図5に、スキャナ12の電気系の概略構成
図が示されている。スキャナ12は、スキャナ12全体
を制御するマイクロプロセッサ72を有する。マイクロ
プロセッサ72には、バス74を介して、RAM76、
ROM78(例えば、書換え可能なROM)が接続され
ると共に、ランプドライバ80およびモータドライバ8
2が接続されている。
【0038】ランプドライバ80は、マイクロプロセッ
サ72からの指示に応じて光源36を点消灯させる。他
方、モータドライバ82には、可変絞り48の板材48
Aおよび48Bをスライド移動させ絞り値を調整する絞
り駆動モータ86M; 可変絞り48の板材48Aおよ
び48Bの位置(絞り量)を検出する絞り位置センサ8
6S; 読取部30を収容するケーシング56を上下動
する読取部駆動モータ88M; ケーシング56(すな
わち読取部30)の位置を検出する読取部位置センサ8
8S;レンズユニット64を上下動するレンズ駆動モー
タ90M; レンズユニット64の位置を検出するレン
ズ位置センサ90S、レンズ絞り66を調整するレンズ
絞り駆動モータ92M; レンズ絞り66の位置(絞り
量)を検出するレンズ絞り位置センサ92S; シャッ
タ70を全閉もしくは全開状態に切り換えるシャッタ駆
動モータ94M; が接続されている。
【0039】マイクロプロセッサ72は、イメージセン
サ68によるフィルムFの画像読取を行う際に、可変絞
り48の位置および設定された読取条件に応じて、絞り
駆動モータ86Mによって可変絞り48を調整して、フ
ィルムFに入射する読取光の光量を調節、すなわち濃度
調整を行う。また、マイクロプロセッサ72は、フィル
ムFのサイズや変倍指示に応じてズーム倍率を決定し、
フィルムFの投影光がこのズーム倍率に応じてイメージ
センサ68に結像するように、読取部位置センサ88S
によるケーシング56の位置検出に基づき読取部駆動モ
ータ88Mでケーシング56を上下動し、かつ、レンズ
位置センサ90Sによるレンズユニット64の位置検出
に基づきレンズ駆動モータ90Mでレンズユニット64
を上下動する。
【0040】一方、イメージセンサ68には、イメージ
センサ68やA/D変換器100等を動作させるための
各種のタイミング信号(クロック信号)を発生する、タ
イミングジェネレータ96が接続されている。ここで、
本発明の画像読取装置12においては、イメージセンサ
68の各ラインCCDセンサ68R,68G,68Bの
蓄積時間(電子シャッタースピード)は、タイミングジ
ェネレータ96によって原稿画像の色濃度に応じて、図
4に示されるように、それぞれ各色成分毎に独立に制御
される。図4において、横軸は、R、G、Bで、キャリ
ア54により搬送されるフィルムの同じ画素位置を示し
ている。図中、ライン時間とは、光源36からの光が、
副搬送方向に搬送されているフィルムを透過して各ライ
ンCCDセンサ68R、68B、68Cに至る時、副搬
送方向に搬送されているフィルムの1画素分からの投影
光が各ラインCCDセンサ68R、68B、68Cを照
射している時間であり、その照射している時間中、電子
シャッターが開かれている時間が蓄積時間となって各ラ
インCCDセンサに電荷が蓄積される。従って、図4に
おいて、横軸は、R、G、Bで、搬送されるフィルムの
同じ画素位置を示しているが、時間的には、フィルムの
同じ画素位置からの照射光が、各ラインCCDセンサの
ライン間の空間的な位置(もしくはライン間の距離)
を、フィルムの副搬送速度で移動する時間に相当する分
だけずれている。
【0041】ここで、RGB各ラインCCDセンサ68
R,68G,68Bの蓄積時間が、原稿画像やフレーム
画像の色濃度に応じて設定され、タイミングジェネレー
タ96の蓄積時間設定レジスタに書き込まれる。この設
定蓄積時間は、予め設定されている読取速度に応じて定
められる1ラインの読取時間(ライン時間)を設定可能
な最大蓄積時間として、原稿画像等の色濃度に応じて設
定される時間幅、例えば図示例では、Rで最も短い時間
幅、Bで最も長い時間幅である。こうして、各ラインC
CDセンサ68R,68G,68Bの蓄積時間が設定さ
れると、スキャナ12のファインスキャン時、タイミン
グジェネレータ96は、R,G,Bのそれぞれについ
て、図4に示すようなタイミング信号を発生し、各ライ
ンCDDセンサ68R,68G,68Bは、設定蓄積時
間だけ原稿画像の相当する色濃度に応じた電荷をそれぞ
れ蓄積し、蓄積電荷量に応じた強度をもつ出力信号をそ
れぞれ出力する。
【0042】このように、各ラインCCDセンサ68
R,68G,68Bからの出力信号強度は、蓄積時間に
よって調整することができる。このため、各色成分のC
CDセンサ68R,68G,68Bが同じ強度の光を受
光しても、蓄積時間が異なれば蓄積電荷量(総光量)が
異なるので、出力強度が異なることになる。従って、本
発明の画像読取装置10においては、ファインスキャン
の際に、図4に示すように、各色成分、例えばR、Gお
よびBに対応する各ラインCCDセンサ68R,68
G,68Bの蓄積時間を個々に調整することで、R、G
およびBの各々のCCD蓄積電荷量を制御することによ
り、各色成分の出力強度を調整して、各色成分間の画像
(出力する画像データ)の濃度ダイナミックレンジのば
らつき、すなわち色バランスを調整する。例えば、ゴル
フのグリーン上で撮影された画像のように、画面の大面
積を緑が占めるような画像の場合には、GのラインCC
Dセンサ68Gの蓄積時間を短くして、画像の色バラン
スを調整する。
【0043】すなわち、図示例の画像読取装置10は、
可変絞り48等の読取光の光量調整手段とCCDセンサ
の蓄積時間調整による光量調整を組み合わせ、前者で主
に全体の濃度調整を行い、後者で主に濃度ダイナミック
レンジの色間のバランスの調整を行うことにより、原稿
画像の全濃度領域を広いダイナミックレンジで測定し、
かつ色間のバランスが適正に調整された画像データを、
迅速かつ効率よく出力することを可能にしたものであ
る。
【0044】原稿画像の濃度調整、特にフィルムに撮影
された画像の濃度調整は、広い濃度範囲に対応する必要
があるので、大きな光量調整を行う必要があり、CCD
センサの蓄積時間調整ではこれに対応することは困難で
あるが、絞り等を用いた読取光の光量調整であれば、十
分な調整範囲を確保することができる。他方、読取光の
光量調整では、画像データの色間のバランスを調整する
ことはできないが、前述のように、ラインCCDセンサ
の蓄積時間を個々に調整することで、R、GおよびBの
光量調整を独立に行って、色間のバランスの調整を行う
ことができる。しかも、蓄積時間による光量調整は、極
めて迅速に、高精度かつ高分解能で行うことができるの
で、微妙かつ繊細な色間のバランスの調整も好適に行う
ことができる。さらに、微細な光量調整を蓄積時間の調
整で行い、大きな調整を読取光の光量調整で行うことに
より、例えば、前述のように、可変絞り48の調整ゲイ
ンを高くして、あるいは、段階的なNDフィルタを用い
た光量調整等の、迅速な調整が可能な光量調整機構を利
用することができ、キャリア54でのフィルムの搬送速
度を向上しても、コマ間で十分に調整を行うことがで
き、高効率な画像読取を行うことができる。
【0045】イメージセンサ68からの信号出力は、増
幅器98で増幅され、A/D変換器100でデジタルの
画像データに変換される。A/D変換器100で変換さ
れたデジタルの画像データは、相関二重サンプリング回
路(CDS)102で処理されて、インタフェース(I
/F)回路104を介して、順次、画像処理部14に出
力される。なお、CDS102は、フィードスルー信号
のレベルを表すフィードスルーデータを画像データから
減算することにより、画像データを各CCDセルでの蓄
積電荷量に正確に対応する画像データとするものであ
る。
【0046】なお、イメージセンサ68からはR、Gお
よびBの測光信号が並列に出力されるので、増幅器9
8、A/D変換器100、CDS102から成る信号処
理系も3系統設けられており、I/F回路104から
は、スキャン画像データとしてR、GおよびBの画像デ
ータが並列に出力される。
【0047】図6に、画像処理装置14のブロック図を
示す。画像処理装置14は、本発明の画像読取装置を構
成するスキャナ補正部106、画像処理部108、条件
設定部110、パーソナルコンピュータ112、および
入出力コントローラ114を有して構成される。スキャ
ナ補正部106には、スキャナ12から並列に出力され
るR、G、Bの画像データに対応して、暗補正回路11
6、欠陥画素補正部118、明補正回路120および本
発明の最も特徴とする補間補正部160から成る信号処
理系が3系統設けられている。
【0048】暗補正回路116は、イメージセンサ68
の暗(暗電流)補正を行うもので、例えば、シャッタ7
0が閉塞している際にスキャナ12から出力される画像
データ(イメージセンサ68の各セル(画素)の暗出力
レベルを表すデータ)を測定して各画素毎に記憶してお
き、スキャナ12から出力されたフィルムFの画像デー
タから、この暗出力レベルのデータを減算して暗補正を
行う。欠陥画素補正部118は、イメージセンサ68の
欠陥画素の補正を行うもので、例えば、スキャナ12で
読み取られた調整用フィルム(基準原稿)の画像データ
から、出力異常と見なされる画素(欠陥画素)のアドレ
スを記憶しておき、スキャナ12から出力されたフィル
ムFの画像データのうち、周囲の画素の画像データを補
間して、欠陥画素の画像データを生成する。明補正回路
120は、イメージセンサ68の各画素毎のバラツキを
補正するもので、先と同様に調整用フィルムの画像デー
タを用いて、画素毎の出力のバラツキを補正するゲイン
を各画素毎に定めておき、スキャナ12から出力された
フィルムFの画像データをゲインに応じて各画素毎に補
正する。
【0049】次に、本発明の最も特徴とする補間補正部
160について説明する。図4に示すように、蓄積時間
はRGBの各々で異なっている。図4に示すような蓄積
時間のタイミングで画像読取を行った場合の画素位置に
対する画像信号の一例が図7に実線で示されており、図
7においては、簡略化のために、3つの画素位置での画
像信号だけが、Rについては、画像信号r11、r1
2、r13として、Gについては、g11、g12、g
13として、Bについては、b11、b12、b13と
してそれぞれ示されている。それぞれ3つの画像信号か
ら、RGBそれぞれの画像濃度の変化傾向はそれぞれ、
線Lr、Lg、Lbのようになる。ここで、図7から分
かるように、同じ画素位置におけるRGBの蓄積時間の
時間的中心に対応する位置はずれており、すなわち、画
像信号r11、g11、b11では蓄積時間の時間的中
心に対応する位置がずれており、画像信号r12、g1
2、b12でも蓄積時間の時間的中心に対応する位置が
ずれており、そして画像信号r13、g13、b13で
も蓄積時間の時間的中心に対応する位置はずれている。
このように、RGBでの画像信号の濃度値は、正確に同
じ位置でのものとはなっていない。3つの画像信号の蓄
積時間の時間的中心に対応する位置が一致していれば、
色ずれを生じさせないために好ましいものである。
【0050】そこで、本発明では、RGBのいずれか1
つ、例えばRを基準にして、このRの画像信号の蓄積時
間の時間的中心に対応する位置(点線で示されている)
における他の2つの画像信号を、補間演算により求める
ようにしており、そのようにして求められるGおよびB
における画像信号が図7においてそれぞれ点線でg2
1、g22、g23およびb21、b22、b23とし
て示されている。このような補間演算を行うため、補間
補正部160は、各RGBでのラインCCDセンサにお
いて副搬送方向に得られる例えば5ライン(画素)分の
データを蓄積しておく。フィルムのコマが代わればフィ
ルムの濃度値(フィルムにはアンダーネガからオーバー
ネガまで種々の濃度のものが混在している)が変化する
などの理由により、絞り48や66の絞り値が変えられ
るためRGBの各々の蓄積時間も変わってくるので、こ
のような補間演算は各コマごとに行われる。そして、こ
のようにして補間演算で得られた3色の画像データを用
いてプリンタ部18で焼付けを行うようにすれば、色ず
れの無い良好な画像が得られるものである。
【0051】図7は、キャリア54におけるフィルムの
副搬送速度が予め設定された規定のものである場合であ
るが、その副搬送速度が規定のものから変化した場合に
は、各ラインCCDセンサのライン間の空間的な位置
(もしくはライン間の距離)を、フィルムの各画素から
の投影光が移動する時間も変化するので、図8に実線で
示すようにRGBで、画像信号の読取位置も異なってく
る。例えば、Rの画像信号r11を基準にすればGの画
像信号g11は距離l1 だけずれており、Bの画像信号
b11は距離l2 だけずれている。このような場合、フ
ィルムを搬送するモータのエンコーダからの情報により
副搬送速度の変化量を得て、該副搬送速度の変化量を基
に、図7の場合と同様に補間演算により、基準、例えば
Rの画像信号の蓄積時間の時間的中心に対応する位置を
基準にして、その中心に対応する位置における他の2つ
のGBの画像信号を求める。そのようにして補間演算に
より求められた画像信号が図8においてそれぞれ点線で
示されている。なお、図8においては、RGBにおいて
蓄積時間がそれぞれ異なっている場合を図示している
が、RGBにおいて蓄積時間が同じであっても良いのは
勿論である。
【0052】図9は、以上のような補間演算処理を行う
補間補正部の回路構成を概略的に示すもので、各コマに
おけるRGBの各々ごとにラインCCDセンサから得ら
れた副搬送方向における例えば5ライン分の画像信号の
データを格納しておくためのメモリ160aと、該メモ
リ160aに格納されたデータを基に補間演算を行う補
間演算部160bとを備えている。補間演算部160b
は、各コマごとに線L1およびL2からRGBの各蓄積
時間の情報と、フィルムの副搬送速度の変化量の情報と
を入力し、これらの情報を用いてRGB三色のいずれを
基準にして補間演算を行うかを決定し、メモリ160a
に格納されている5ライン分のデータを用いて補間演算
を行う。線L1から入力されるRGBの各蓄積時間の情
報は、後述するように、条件設定部110から送られて
くるものである。
【0053】図7に示すように、フィルムの副搬送速度
の変化が無い場合には、補間演算部160bはRGBの
各蓄積時間の情報を基に、また、図8に示すようにフィ
ルムの副搬送速度の変化が有る場合には、補間演算部1
60bはRGBの各蓄積時間の情報とフィルムの副搬送
速度の変化量の情報との双方の情報を基に、メモリ16
0aに格納されている5ライン分のデータを用いて補間
演算を行って、RGBで画素位置の揃った画像信号を得
ることができる。
【0054】このようにして、補間補正部160は、ラ
インCCDセンサ68R、68G、68Bの蓄積時間差
および/またはフィルムの副搬送速度の変化量によって
生じる画像データの色バランスや色ずれを補正すること
ができる。なお、補間演算は、バイリニア演算やキュー
ビック演算やその他種々の補間演算を用いることができ
る。
【0055】こうして、補間補正部160で補間演算が
施された画像データは、図示しないLOG(対数)変換
回路でLOG(対数)変換された後、セレクタ122に
出力される。なお、補間補正部160における補間演算
は、LOG変換後に行ってもよい。
【0056】また、イメージセンサ68は、3本のライ
ンCCDセンサが副走査方向に間隔を開けて配置されて
いるので、スキャナ12からR、GおよびBの各画像デ
ータの出力が開始されるタイミングには時間差がある。
スキャナ補正部106は、画像上で同一の画素のR、
G、Bのデータが同時に出力されるように、各成分色毎
に異なる遅延時間で画像データ出力タイミングの遅延を
行う。
【0057】スキャナ補正部106から出力された画像
データはセレクタ122に入力される。また、セレクタ
122の入力端は入出力コントローラ114のデータ出
力端にも接続されており、入出力コントローラ114か
らは、外部から入力された画像データがセレクタ122
に入力される。セレクタ122の出力端は、入出力コン
トローラ114および画像処理部108に接続されてい
る。セレクタ122は、供給された画像データを、入出
力コントローラ114や画像処理部108に選択的に出
力する。
【0058】画像処理部108は、メモリコントローラ
124、処理部126、3個のフレームメモリ128
A、128B、128Cを備えている。フレームメモリ
128A、128B、128Cは、各々1コマ分の画像
データを記憶可能な容量を有しており、セレクタ122
から入力された画像データは、処理部126で処理され
て、入出力コントローラ114に送られ、あるいは必要
に応じて3個のフレームメモリ128の何れかに記憶さ
れる。メモリコントローラ124は、入力された画像デ
ータの各画素が、フレームメモリ128の記憶領域に一
定の順序で並んで記憶されるように、画像データをフレ
ームメモリ128に記憶させる際のアドレスを制御す
る。
【0059】処理部126は、ファインスキャンの画像
データに所定の画像処理、例えば、グレイ(色)バラン
ス調整、階調補正、濃度補正(明るさ補正)、覆い焼き
効果の付与(濃度ダイナミックレンジの圧縮/伸長)、
彩度補正、シャープネス(鮮鋭化)処理等を施し、出力
用の画像データとする。なお、これらの処理は、演算処
理、LUT(ルックアップテーブル)による処理、マト
リクス(MTX)演算、フィルタによる処理等を適宜組
み合わせた、公知の方法で行われ、これらの処理条件
(演算の係数設定、LUTやMTX演算の作成等)は、
ファインスキャンの画像読取条件と共に、後述する条件
設定部110によって設定される。処理部126は入出
力コントローラ114に接続されており、画像処理を施
された画像データは、ここに出力され、あるいは、フレ
ームメモリ128に一旦記憶された後に、所定のタイミ
ングで入出力コントローラ114へ出力される。
【0060】図示例の装置では、フィルムFに撮影され
た各コマすなわち原稿画像の読み取りを、低解像度で読
み取るプレスキャンと、高解像度で読み取るファインス
キャンの2回の画像読取で行う。プレスキャンでは、フ
ィルムFに撮影された画像の濃度が極端に低い場合(例
えば、アンダー露光のネガ画像)でも、イメージセンサ
68の出力が飽和することがないように、ラインCCD
センサの蓄積時間や可変絞り48の絞り値等が設定され
た、プレスキャンの画像読取条件でフィルムFの読み取
りが行われる。このプレスキャンによって得られた画像
データ(プレスキャンデータ)は、セレクタ122から
入出力コントローラ114に入力され、入出力コントロ
ーラ114から条件設定部110に出力される。
【0061】条件設定部110は、CPU130、RA
M132、ROM134(例えば、記憶内容を書換え可
能なROM)、入出力(I/O)ポート136を備え、
これらがバス138を介して互いに接続されて構成さ
れ、入出力コントローラ114から入力されたプレスキ
ャンデータに基づいて、フィルムの各コマ(画像)に対
応する領域のデータ(プレスキャン画像データ)を抽出
し、コマ位置を検出し、各コマ毎の画像処理条件および
ファインスキャンの(画像)読取条件を設定する。
【0062】具体的には、条件設定部110は、プレス
キャン画像データから、各コマ毎に、濃度ヒストグラム
の作成や、平均濃度、LATD(大面積透過濃度)、ハ
イライト(最低濃度)、シャドー(最高濃度)等の画像
特徴量の算出等を行う。次いで、これらの結果から、原
稿画像の状態を判断し、各コマ毎に、ファインスキャン
の際にイメージセンサ68から出力される画像データ
(原稿画像)の色バランスが適正になり、原稿画像の最
低濃度よりも若干低い濃度でイメージセンサ68からの
出力が飽和するように、R、GおよびBの各ラインCC
Dセンサ68R,68G,68Bの蓄積時間を算出し、
さらに、ファインスキャンの読取条件とする。なお、読
取光の光量調整手段として、前述の段階的なNDフィル
タを用いる場合には、ラインCCDセンサの蓄積時間
は、色バランス調整に加え、読取光の光量の刻み幅を埋
めるように、上記と同様に出力が飽和するように設定さ
れる。
【0063】条件設定部110は、さらに、画像特徴量
等に加えて、必要に応じて行われる操作系24を用いた
オペレータによる指示に応じて、各コマ毎の前述のグレ
イバランス調整や濃度補正等の画像処理条件を設定す
る。条件設定部110は、検定を行う場合には、画像処
理条件および読取条件を設定すると、設定した画像処理
条件およびプレスキャン画像データをパーソナルコンピ
ュータ112に出力する。この画像はパーソナルコンピ
ュータ112に接続されたディスプレイ26にシュミレ
ーション画像として表示される。
【0064】画像処理条件が確定すると、条件設定部1
10は、確定した画像処理条件を画像処理部108の処
理部126へ出力し、また、検出した各コマの位置およ
び読取条件をスキャナ12のマイクロプロセッサ72に
出力する。マイクロプロセッサ72は、ファインスキャ
ンの際には、供給された各コマ毎の読取条件に応じて、
各ラインCCDセンサの68R,68G,68Bの蓄積
時間や可変絞り値を調整し、送られた各コマの位置情報
に応じて画像読取を行う。さらに、条件設定部110
は、各コマ毎の読取条件の蓄積時間に関する情報を図9
に示される線L1を介して補間演算部160bにも送
る。補間演算部160bでは、このRGBの各蓄積時間
に関する情報を用いて、3色の画像データを図7および
図8に示すように各蓄積時間の時間的中心に対応する位
置が同じになるように合わせられる位置を決定し、メモ
リ160aに格納されている5ライン分のデータを用い
て補間演算を行うことができる。
【0065】パーソナルコンピュータ112(以下、P
C112とする)は、CPU140、メモリ142、ハ
ードディスク144、CD−ROMドライバ146、搬
送制御部148、拡張スロット150を備えており、こ
れらは、バス154を介して互いに接続される。また、
バス154には、前述のキーボード24aおよびマウス
24b、ディスプレイ26も接続されている。搬送制御
部148はキャリア54に接続されており、キャリア5
4によるフィルムFの搬送を制御する。また、キャリア
54が新写真システムに対応するものである場合には、
前述のようにキャリア54がフィルムの磁気記録媒体か
ら読み取った情報は、搬送制御部148から画像処理装
置14に入力される。また、メモリカード等の記憶媒体
に対してデータの読出し/書込みを行うドライバ(図示
省略)や、他の情報処理機器との通信を行うための装置
等は、拡張スロット150を介してPC112に接続さ
れる。
【0066】前述のように、検定を行う場合には、条件
設定部110が画像処理条件を設定すると、プレスキャ
ン画像データおよび設定した画像処理条件をPC112
に出力する。PC112では、各コマのプレスキャン画
像データを対応する画像処理条件で処理し、シュミレー
ション画像としてディスプレイ26に表示する。オペレ
ータによる検定では、画像調整の指示は主にキーボード
24aによって入力されるが、PC112では、この調
整指示に応じて画像処理条件を調整(変更)して、ディ
スプレイ26に表示したシュミレーション画像をこれに
応じて変更し、また、画像調整の指示の情報を条件設定
部110に供給する。条件設定部110においても、こ
の調整指示に応じて、画像処理条件を調整する。
【0067】入出力コントローラ114は、I/F回路
156を介してプリンタ18に接続されている。画像処
理後の画像データをプリンタ18での感光材料の画像記
録に用いる場合には、画像処理部108で画像処理を施
された出力用の画像データは、入出力コントローラ11
4からI/F回路156を介して、出力用画像データと
してプリンタ18へ出力される。また、画像データを画
像ファイルとして外部へ出力する場合には、画像処理部
108で画像処理が行われた画像データは、入出力コン
トローラ114から条件設定部110を介してPC11
2に出力される。
【0068】出力装置22は、プリンタ18とプロセサ
20とを有して構成されるもので、感光材料(印画紙)
に画像処理装置14(入力装置16)から出力された画
像データに応じたて露光して潜像を記録し、所定の現像
処理を施して(仕上り)プリントとして出力する。プリ
ンタ18は、一例として、カットシート状の感光材料に
光ビーム走査露光によって潜像を記録するもので、感光
材料を作成するプリントに応じた所定長に切断した後
に、バックプリントを記録し、次いで、感光材料の分光
感度特性に応じた、R露光、G露光およびB露光の3種
の光ビームを画像データ(記録画像)に応じて変調して
主走査方向に偏向すると共に、主走査方向と直交する副
走査方向に感光材料を搬送することによって、感光材料
を光ビームによって二次元的に走査露光して潜像を記録
し、露光済の感光材料をプロセサ20に送る。プロセサ
20では、供給された感光材料に、発色現像、漂白定
着、水洗等の所定の湿式現像処理を行い潜像を可視像化
し、次いで、乾燥してプリントとした後に、フィルム1
本等の1件分毎に仕分けして集積する。
【0069】以下、写真焼付現像機10の作用を説明す
ることにより、本発明の画像読取装置について、より詳
細に説明する。写真焼付現像機10が起動され、読み取
るフィルムFに応じたキャリア54が操作テーブル32
の所定位置に装着される。オペレータは、光源36の光
量等、入力装置16が所定の状態になっていることを確
認した後、プリントの作成に供されるフィルムF(新写
真システムの場合はカートリッジ)をキャリア54の所
定位置に装着する。
【0070】キャリア54がフィルムFの装着を確認す
ると、スキャナ12がプレスキャンモードに入り、マイ
クロプロセッサ72によって、あらかじめ定められてい
るプレスキャンの読取条件に応じて、可変絞り48の絞
り値、イメージセンサ68の各ラインCCDセンサの蓄
積時間が設定される。同時に、フィルムサイズやプリン
トサイズ等に応じて、ケーシング44およびレンズユニ
ット64を上下動して、倍率調整等が行われる。
【0071】スキャナ12がプレスキャンに対応する状
態になると、次いで、キャリア54がプレスキャンの速
度でフィルムFを副走査方向に走査搬送を開始し、光源
36から射出され、可変絞り48で調光され、光拡散ボ
ックス50で拡散された読取光が、キャリア54によっ
て所定位置に保持されるフィルムFに入射し、その投影
光がレンズユニット64によってイメージセンサ68に
結像され、R、GおよびBの各ラインCCDセンサによ
って、画像が光電的に読み取られる。前述のように、読
取光は主走査方向に延在するスリット光であり、フィル
ムFは主走査方向と直交する副走査方向に長手方向を一
致して搬送されるので、フィルムFはスリット光によっ
て二次元的に走査される。プレスキャンは、フィルムF
の先端から開始され、終端が読取位置に至るまで、連続
的にフィルムFを搬送して行われ、従って、フィルムF
は、読取光によって全面を走査され、イメージセンサ6
8によって、全面的に画像を読み取られる。
【0072】イメージセンサ68からの出力信号は、増
幅器98で増幅され、A/D変換器100でデジタルの
画像データとされ、CDS102で補正され、プレスキ
ャンデータとして、I/F回路104から画像処理装置
14に送られる。
【0073】画像処理装置14に送られたプレスキャン
データは、スキャナ補正部106で暗補正、欠陥画素補
正および明補正ならびに対数変換を施され、セレクタ1
22によって入出力コントローラ114に出力され、こ
こから条件設定部110に送られる。条件設定部110
においては、プレスキャンデータから各コマの画像デー
タすなわちプレスキャン画像データを抽出して、コマ位
置を検出し、また、各コマ毎に濃度ヒストグラムの作
成、画像特徴量の算出を行い、前述のように、各コマ毎
に、原稿画像に応じた濃度調整および色バランス調整を
行うように、可変絞り値や各ラインCCDセンサの68
R,68G,68Bの蓄積時間を算出し、読取条件を設
定し、また、各コマ毎の画像処理条件を設定する。
【0074】オペレータによる検定を行う際には、画像
処理条件を設定されたプレスキャン画像データは、画像
処理条件と共に、順次、PC112に送られる。PC1
12においては、送られたプレスキャン画像データを対
応する画像処理条件に応じて処理して、処理済の画像を
プリントに再現する画像のシュミレーションとしてディ
スプレイ26に表示する。オペレータは、ディスプレイ
26に表示されたシュミレーション画像を見て、各コマ
毎に検定を行い、必要に応じて、キーボード24aの調
整キー、例えば、濃度調整キー、色調整キー、γ(階
調)調整キー、シャープネス調整キー等を用いて、各コ
マ毎に画像調整を行う。これに応じて、先に設定された
画像処理条件が調整(補正)され、同時にディスプレイ
26に表示されたシュミレーション画像も変化する。オ
ペレータは、そのコマの画像が適正(検定OK)である
と判断すると、そのコマの検定終了の指示を出し、次の
コマの検定を行う。
【0075】このようにして、フィルム1本の全コマの
検定が終了すると、オペレータが、プリント開始の指示
を出す。この指示により、各コマ毎のファインスキャン
の読取条件および画像処理条件およびファインスキャン
の読取条件が確定し、各コマの位置および画像処理条件
が画像処理部108の処理部126に、読取条件がスキ
ャナ12のマイクロプロセッサ72に、それぞれ送られ
る。次いで、キャリア54がファインスキャンに応じた
速度でフィルムFの搬送を開始し、ファインスキャンが
行われる。なお、ファインスキャンの際のフィルムFの
搬送は、プレスキャンと逆方向としてもよく、あるい
は、プレスキャン終了後にフィルムFを戻しておき、プ
レスキャンと同方向にフィルムを搬送してもよい。
【0076】なお、本発明にかかる入力装置16におい
ては、オペレータによる検定が必ず行われるのに限定は
されず、検定を行わずにプリントを作成してもよい。こ
の際には、条件設定部110が画像処理条件とファイン
スキャンの読取条件を設定した時点で画像処理条件が確
定し、ファインスキャンが行われる。また、検定を行わ
ない場合には、ディスプレイ26のシュミレーション画
像の表示は行わなくてもよい。検定の有無は、作業モー
ドとして選択できるように構成するのが好ましい。
【0077】ファインスキャンが開始されると、最初に
読み取りが行われるコマが読取位置に搬送される前に、
マイクロプロセッサ72からモータドライバ82に指示
が出され、このコマの読取条件に応じて可変絞り48の
絞り値が調整され、さらに、このコマが読取位置に搬送
されると、転送されたコマ位置の情報からそれが検出さ
れ、マイクロプロセッサ72は、このコマの読取条件に
応じた蓄積時間で各ラインCCDセンサ68R,68
G,68Bを駆動するようにタイミングジェネレータ9
6に指示を出し、画像読取が行われる。1コマ目の読み
取りが終了すると、2コマ目が読取位置に搬送される間
(コマ間)に、マイクロプロセッサ72によって、この
コマの読取条件に応じて可変絞り48の絞り値が調整さ
れ、このコマが読取位置に搬送されると、同様に、この
コマの読取条件に応じた蓄積時間で各ラインCCDセン
サ68R,68G,68Bが駆動して読み取りが行わ
れ、以下、3コマ目以降の画像が、順次、読み取られ
る。
【0078】スキャナ12から出力された画像データ
は、スキャナ補正部106で各種の補正処理がなされた
後、本発明の特徴とする補間補正部160で色バランス
変化や色ずれ等を補正するため、各ラインCCDセンサ
68R,68G,68Bの色成分間の画像データの位置
合わせを補間演算により図7および図8に示すように行
い、その後、対数変換されて、濃度データに変換された
後、セレクタ122によって画像処理部108に送ら
れ、処理部126によって、それぞれのコマに対応して
設定された画像処理条件による画像処理を施されて、出
力用の画像データとされ、入出力コントローラ114か
らI/F回路156を経てプリンタ18に送られる。
【0079】出力用の画像データを受けたプリンタ18
は、前述のように、バックプリントを記録し、また、こ
の画像データに応じて変調した光ビームで感光材料を走
査露光して潜像を形成し、プロセサ20に搬送する。プ
ロセサ20に搬送された露光済の感光材料は、湿式の現
像処理、乾燥等の所定の処理を施されてプリントとして
出力され、仕分けして集積される。
【0080】上述の例では、フィルムFに撮影された全
コマのプレスキャンおよび検定を終了した後にファイン
スキャンを行っているが、本発明はこれに限定はされ
ず、6コマ等の所定の複数コマずつプレスキャン、検定
およびファインスキャンを行ってもよく、あるいは1コ
マずつ処理を行ってもよい。
【0081】以上、本発明の画像読取装置について詳細
に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の変更およ
び改良を行ってもよいのはもちろんである。
【0082】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、複数の色成分毎に蓄積時間を調整するラインC
CDセンサを用いてスリット走査読取を行うデジタル画
像読取装置において、各色成分毎に蓄積時間を変化させ
たラインCCDセンサによって得られた各色成分毎の前
記複数画素の画像データを複数のラインに渡って格納
し、格納された複数のラインの画素の画像データを用い
て、前記各色成分のいずれか1つの色成分を基準とし
て、残りの色成分について前記各色成分毎の蓄積時間の
差および前記ラインCCDセンサの各色成分のライン間
の空間的位置の差の少なくとも1つに対応する画素位置
分のずれを補正した画像データを補間演算によって求め
るようにしたので、色ずれの無い高画質のプリントが得
られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像読取装置を利用する写真焼
付現像機の一実施例のブロック図である。
【図2】 図1に示される写真焼付装置のスキャナの一
実施例の概略図であって、(a)は正面図を、(b)は
側面図を、それぞれ示す。
【図3】 図2に示されるスキャナに配置される可変絞
りの一実施例の概念図である。
【図4】 図2に示されるスキャナのイメージセンサの
各ラインCCDセンサのタイミング信号の一例を示すタ
イミングチャートである。
【図5】 図2に示されるスキャナの電気系のブロック
図である。
【図6】 図1に示される写真焼付装置の画像処理装置
のブロック図である。
【図7】 本発明を説明するための、画素位置に対する
画像信号を表す図である。
【図8】 本発明の説明するための、画素位置に対する
画像信号を表す図であり、フィルムの副搬送速度が変化
している場合を示す。
【図9】 図6に示される画像処理装置のスキャナ補正
部の補間補正部の一実施例のブロック図である。
【符号の説明】
10 写真焼付現像機 12 スキャナ 14 画像処理装置 16 入力装置 18 プリンタ 20 プロセサ 22 出力装置 26 ディスプレイ 28 光源部 30 読取部 36 光源 44 第1CCフィルタ 46 第2CCフィルタ 48 可変絞り 48A,48B 板材 54 キャリア 64 レンズユニット 66 レンズ絞り 68 イメージセンサ 68R,68G,68B 各色成分のラインCCDセン
サ 72 マイクロプロセッサ 74,138,154 バス 96 タイミングジェネレータ 106 スキャナ補正部 108 画像処理部 110 条件設定部 112 パーソナルコンピュータ(PC) 114 入出力コントローラ 122 セレクタ 156 インターフェイス(I/F)回路 160 補間補正部 160a メモリ 160b 補間演算部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対的に副走査搬送される原稿画像を複数
    の色成分に分解して光電的に読み取り、前記複数の色成
    分毎の複数の画素の画像データを得るラインCCDセン
    サと、 前記画像データを得るための前記ラインCCDセンサの
    蓄積時間を前記複数の色成分毎に変化させる手段と、 前記各色成分毎に蓄積時間を変化させたラインCCDセ
    ンサによって得られた各色成分毎の前記複数画素の画像
    データを複数のラインに渡って格納する格納手段と、 格納された複数のラインの画素の画像データを用いて、
    前記各色成分のいずれか1つの色成分を基準として、残
    りの色成分について前記各色成分毎の蓄積時間の差およ
    び前記ラインCCDセンサの各色成分のライン間の空間
    的位置の差の少なくとも1つに対応する画素位置分のず
    れを補正した画像データを補間演算によって求める補間
    演算手段と、を有することを特徴とする画像読取装置。
  2. 【請求項2】前記補間演算手段は前記各色成分毎の蓄積
    時間の差に対応する画素位置分だけずれた画像データを
    補間演算によって求める請求項1に記載の画像読取装
    置。
  3. 【請求項3】前記基準となる色成分は、最も蓄積時間の
    長い色成分である請求項1または2に記載の画像読取装
    置。
  4. 【請求項4】前記補間演算手段は、少なくとも前記原稿
    画像の副走査搬送速度に基づく、前記ラインCCDセン
    サの各色成分のライン間の空間的位置の差に対応する画
    素位置分だけずれた画像データを補間演算によって求め
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の画像読取装置。
  5. 【請求項5】前記補間演算手段が行う補間演算は、バイ
    リニア演算である請求項1乃至4のいずれかに記載の画
    像読取装置。
  6. 【請求項6】前記補間演算手段が行う補間演算は、キュ
    ービック演算である請求項1乃至4のいずれかに記載の
    画像読取装置。
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