JP2000003544A - 記録媒体駆動装置 - Google Patents

記録媒体駆動装置

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JP2000003544A
JP2000003544A JP10164995A JP16499598A JP2000003544A JP 2000003544 A JP2000003544 A JP 2000003544A JP 10164995 A JP10164995 A JP 10164995A JP 16499598 A JP16499598 A JP 16499598A JP 2000003544 A JP2000003544 A JP 2000003544A
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晃 大槻
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体が挿入されるホルダーを有する駆動
ユニットが筐体内で位置ずれした状態で拘束され、記録
媒体が確実に挿入/排出されないことがある。 【解決手段】 MDの排出時、第1および第2のスライ
ド板60,70がY2方向へ移動し、ロック部材28が
δ3方向に回転されて符号(ロ)の状態となる。この
際、ロック部材28の拘束凹部28cが駆動ベース15
の保持突起15cを係止するため、駆動ベース15はY
方向及びZ2方向への移動が規制された予備ロック状態
となる。よって各スライド板60,70の移動力が駆動
ベース15に作用しても、この駆動ベースが動くことは
ない。この状態からさらに両スライド板60,70がY
2方向に移動し、ホルダー13が位置ずれすることなく
完全に拘束される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MD(ミニディス
ク)プレーヤなどの記録媒体駆動装置に係わり、特に装
置内で弾性支持される駆動ユニットを正規の位置に位置
決めできるようにして記録媒体の挿入および/又は排出
を確実に行なうことができる記録媒体駆動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】MD(ミニディスク)プレーヤなどの記
録媒体駆動装置では、前面パネル面に形成された挿入口
から記録媒体、例えばMD(ミニディスク)が挿入され
ると、このMDは前記挿入口の背面に対向して設けられ
たホルダーに一時的に収容される。MDを収容したホル
ダーは、装置内に配設された駆動部に接近するように下
降し、MDが駆動部上に装填されて情報の記録および/
又は再生動作が可能となる。
【0003】上記記録媒体駆動装置が車載用である場合
には、車の振動に起因して音飛び等の再生エラーや記録
エラーが発生しやすい。よって、従来はこれらのエラー
の発生を防止するため、筐体内に防振機構を備えるのが
一般的である。防振機構は、例えばダンパーやコイルス
プリングなどの弾性支持部材で構成されて、駆動部およ
びホルダーを筐体内で弾性的に支持するものであり、こ
の防振機構によって駆動中の記録媒体および駆動部に対
して車体から伝わる振動が吸収される。
【0004】但し、記録媒体をホルダーに挿入するとき
や、ホルダー内の記録媒体が排出されるとき、その挿入
動作および排出動作を確実に行うために、前記駆動部お
よびホルダーをともに筐体に対して別途設けられた拘束
機構によって拘束することが必要である(ロック状
態)。このとき、ホルダーを前面パネルの挿入口に対向
するように位置決めすることにより、記録媒体を前記挿
入口からホルダー内に確実に挿入できるようになる。そ
して、記録媒体が駆動部に装填されたときには、前記拘
束機構によるロックが解除され、駆動部が弾性支持部材
によって弾性的に支持された状態(非ロック状態)とな
り、この状態で記録媒体の記録および/又は再生動作が
行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のMDプ
レーヤなどの車載用の記録媒体駆動装置では以下に示す
ような問題がある。例えば、MDが駆動部に装填されて
いるときには、MDのカートリッジ内の光磁気ディスク
を駆動部のターンテーブル上に装着するために、ホルダ
ーは付勢部材によって駆動部方向に付勢されている。ま
たターンテーブル内には磁石が埋設されており、この磁
石が光磁気ディスクの中央部に設けられたクランピング
プレートを吸着している。
【0006】この状態からMDを排出させる場合、ホル
ダーを前記付勢部材による付勢力に対抗して駆動部から
上昇させなければならず、また磁気吸着力に対抗してM
D内の光磁気ディスクをターンテーブルから切り離さな
くてはならない。このときに駆動部とホルダーとが弾性
支持部材によって弾性的に支持された浮遊状態であるた
め、ホルダーを駆動部から持ち上げて記録媒体をターン
テーブルから離すときに、ダンパーやコイルスプリング
などの弾性支持部材に無理な力が作用して過度に変形す
るなどの問題がある。
【0007】また駆動部およびホルダーを筐体に対して
拘束するときに、拘束機構から与えられる拘束力により
弾性支持部材による弾性移動可能な範囲内において駆動
部およびホルダーが動いてしまい、その姿勢のままで拘
束機構による駆動部およびホルダーの拘束動作が完了す
ることがある。その結果、ホルダーが正規の位置に位置
決めされず、ホルダーと前面パネルの挿入口とが位置ず
れし、挿入口とホルダーとの間でMDの出し入れ(挿入
動作および/または排出動作)が確実に行われないとい
う問題が発生する。
【0008】本発明は上記従来の課題を解決するための
ものであり、駆動部およびホルダーを弾性支持状態(非
ロック状態)から拘束状態(ロック状態)とする際に前
記駆動部およびホルダーを正確に位置決めできるように
して、記録媒体の挿入および/または排出動作を確実に
行なうことのできる記録媒体駆動装置を提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録媒体を駆
動する駆動部および記録媒体が挿入され前記駆動部に対
して接離方向へ移動可能に設けられたホルダーを有する
駆動ユニットと、この駆動ユニットを筐体内で弾性的に
支持する弾性支持部材と、筐体内に往復動自在に設けら
れ、一方向への移動時に前記駆動ユニットを筐体に対し
て拘束し、他方向への移動時に前記駆動ユニットの拘束
を解除するスライド部材とを備えた記録媒体駆動装置に
おいて、前記スライド部材が一方向へ移動する際に、こ
のスライド部材により前記駆動ユニットが拘束される前
にスライド部材と同一方向への前記駆動ユニットの移動
を規制するロック部材が設けられていることを特徴とす
るものである。
【0010】本発明に係る記録媒体駆動装置は、記録媒
体として、たとえばMD(ミニディスク)などのような
カートリッジ(ハードケース)内に光磁気ディスクが収
納されたもの、CD(コンパクトディスク)やDVD
(ディジタルバーサタイルディスク)などの光ディス
ク、FD(フロッピーディスク)などの磁気ディスク、
メモリーカード、あるいはカセットテープなどが装填さ
れ、この記録媒体に対する情報の記録又は再生機能、あ
るいは記録と再生の両機能を備えたものである。また、
上記弾性支持部材は、オイルダンパーなどのダンパー部
材又はコイルスプリングなどのばね部材からなるもの、
あるいはダンパー部材とばね部材とを組み合せたもので
あってもよい。
【0011】本発明では、駆動部およびホルダーからな
る駆動ユニットを拘束してロック状態とし、このロック
状態でホルダーに対する記録媒体の挿入および/または
排出を行なうものであるが、スライド部材によって駆動
ユニットが拘束される前にこの駆動ユニットのスライド
部材の移動方向と同一方向への移動をロック部材により
予め規制し(予備ロック)、その後に前記駆動ユニット
を完全に拘束する。これにより、スライド部材の拘束力
が駆動ユニットに作用し始めたときに、この駆動ユニッ
トの弾性移動を規制することができるので、駆動ユニッ
トは正規の姿勢で位置決め拘束される。よって、ホルダ
ーに対する記録媒体の挿入および排出動作が確実に行え
る。
【0012】上記おいて、前記スライド部材には、この
スライド部材が一方向へ移動するときに前記ホルダーを
前記駆動部から離間させ且つ他方向へ移動するときに前
記ホルダーを前記駆動部に接近させるカム部が設けられ
ており、前記ロック部材は、前記スライド部材が一方向
へ移動する際に、前記カム部により前記ホルダーが前記
駆動部から離間する前に前記スライド部材と同一方向へ
の前記駆動ユニットの移動を規制するものが好ましい。
これにより、ホルダーを駆動部から離間させる前に駆動
ユニットを予備ロックすることが可能となり、ホルダー
がスライド部材によって移動させられるときに駆動ユニ
ットが動かされることがなく、よって駆動ユニットを支
持しているダンパーやスプリングなどの弾性支持部材に
無理な力が作用することがなく、またその後の駆動ユニ
ットの拘束動作およびホルダーの移動が円滑に行なわれ
る。
【0013】上記において、前記ロック部材は前記スラ
イド部材に係合し、このスライド部材の往復動に伴って
前記駆動ユニットの移動を規制する位置および前記駆動
ユニットの移動を妨げない位置へ駆動されるものが好ま
しい。これにより、ロック部材を駆動するための駆動源
およびロック部材をスライド部材の移動に合わせて駆動
する同期手段等を別途設ける必要がなくなり、構成が簡
素化される。
【0014】上記において、前記ホルダーには、挿入さ
れた記録媒体を保持してこの記録媒体と共に前記駆動部
へ向かう挿入方向と前記駆動部から離れる排出方向へ移
動可能な保持部材が設けられ、この保持部材と前記スラ
イド部材との間には、このスライド部材の一方向への移
動力により前記保持部材を排出方向へ駆動し、スライド
部材の他方向への移動力により前記保持部材を挿入方向
へ駆動する中間部材が介在しているものが好ましい。こ
れにより、記録媒体を挿入、排出方向へ移送するための
単独の駆動源も不要となり、さらに駆動ユニットの拘束
動作とタイミングを合わせて記録媒体を確実に排出する
ことができるようになる。
【0015】上記において、前記駆動ユニットには側方
に突出する複数の保持突起が設けられ、前記スライド部
材には前記保持突起と係合して該保持突起を拘束する複
数の規制部が形成されており、前記ロック部材は、前記
スライド部材の一方向への移動時に前記複数の保持突起
のうち少なくとも1つの保持突起の移動を規制するもの
が好ましい。
【0016】すなわち、駆動ユニットに設けられた複数
の保持突起のうちの少なくとも1つ以上の保持突起がロ
ック部材で拘束されるものであればよく、2箇所又は3
箇所以上の保持突起をこれらに対応して設けられたロッ
ク部材により同時に拘束するもの、さらにはすべての保
持突起を拘束するものであってもよい。また、前記スラ
イド部材および前記ロック部材は、前記駆動ユニットの
両側で互いに逆方向へ移動するようにそれぞれ一対設け
られているものが好ましい。
【0017】駆動ユニットの両側方に、スライド部材が
互いに逆向きに動作するように設けられ、両スライド部
材により、駆動ユニットが互いに逆向きの第1の方向、
第2の方向から拘束されるものである場合、駆動ユニッ
トは両側方において逆向きの拘束力を受けて回動しよう
とする。このとき、ロック部材により駆動ユニットが前
記第1の方向と第2の方向の双方へ予め拘束されるた
め、スライド部材による拘束前の駆動ユニットの回動な
どの変位を防止することができる。よって、駆動ユニッ
トはスライド部材で拘束された時点で正確に位置決めさ
れる。
【0018】さらに、前記スライド部材の一方向への移
動により前記ホルダーが前記駆動部から離間したとき
に、前記スライド部材の移動方向と直交する方向に対し
て前記ホルダーを拘束する拘束部が前記筐体側に設けら
れているものが好ましい。すなわち、ホルダーは駆動部
から離れたときに、スライド部材および拘束部によっ各
方向へ確実に位置決めされる。よって記録媒体の挿入口
とホルダーとをより確実に位置決めできる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
して説明する。図1は、本発明の実施の形態を示し、
(A)はMDプレーヤ内に配置されるディスク駆動装置
を示す平面図、(B)は、その正面図、図2は同ディス
ク駆動装置の分解斜視図、図3は同ディスク駆動装置内
に設けられる駆動ユニット(ディスク保持・駆動部)の
分解斜視図である。
【0020】図1に示すディスク駆動装置Aは、車載用
のMD(ミニディスク)プレーヤ内に設けられ、MDに
記録された信号の再生および/またはMDに対して信号
を記録するものである。図1(B)に示すように、ディ
スク駆動装置Aの図示Y1側の面は、記録媒体であるM
Dをディスク駆動装置A内に挿入するための挿入面A1
とされている。また、この挿入面A1の奥部(Y2)方
向には、ディスク保持部B1およびディスク駆動部B2
から構成される駆動ユニット(ディスク保持・駆動部)
Bが設けられている。前記ディスク保持部B1は、MD
プレーヤの前面パネル(図示せず)に形成されたディス
ク挿入口に対向するように設けられる。
【0021】図2に示すように、ディスク駆動装置Aで
は、金属板をプレス加工して形成された主筐体16の上
に図示一点鎖線で示す駆動ユニットBが設けられてい
る。なお、符号16A、16B及び16Cは、主筐体1
6の底板、側板及び後板をそれぞれ示している。前記底
板16Aには、四角形状の大角孔16aが穿設され、こ
の大角孔16aのY2側の縁部近傍には、回転軸16b
が突出形成されている。この回転軸16bは、駆動レバ
ー17の中心部に穿設された回転孔17eに挿通され、
これにより駆動レバー17は、図示α1およびβ1方向
に回動自在に支持されている。駆動レバー17の図示X
1側には、駆動片17aが形成されており、この駆動片
17aが後述する摺動板21の係止部44に挿通され
る。また駆動片17aよりもX2側には、扇形状のギヤ
部17dが形成されている。
【0022】一方、駆動レバー17の図示X2側には、
駆動溝17cおよび駆動片17bが形成されており、駆
動片17bは後述する第1のスライド板(摺動部材)6
0の係止部64に係止されている。主筐体16の大角孔
16aの角部近傍には、回転軸18aが底板16Aに支
持されることによりこの回転軸18aを中心に回転自在
となる第1の押圧部材18が設けられている。この第1
の押圧部材18には、符号18bで示す凸部および、符
号18cで示す押圧片が形成されている。凸部18b
は、前記駆動レバー17の駆動溝17cに挿通されてい
る。そして、駆動レバー17がα1又はβ1方向に回動
することにより、前記第1の押圧部材18が図示α2又
はβ2方向に回動させられるものとなっている。
【0023】一方、前記押圧片18cと対向する位置に
は第1のスイッチSW1が設けられており、第1の押圧
部材18が図示α2又はβ2方向に回動することによ
り、押圧片18cが第1のスイッチSW1のアクチュエ
ータを押圧し、又はその押圧を解除して第1のスイッチ
SW1のオン、オフの切換えが可能となっている。
【0024】主筐体16の後板16Cには、このディス
ク駆動装置Aの各部材を駆動するモータMが取り付けら
れている。このモータMの駆動軸には、減速ギヤ群25
が連結されており、この減速ギヤ群25の1つのギヤに
前記駆動レバー17に形成された扇形状のギヤ部17d
が噛み合っている。すなわち、駆動レバー17は、前記
減速ギヤ群25を介してモータMの駆動力が伝達され、
図示α1又はβ1方向に回動されるものとなっている。
【0025】主筐体16の側板16Bには、図3に示す
ディスク駆動部B2の駆動ベース15に設けられた保持
突起15aおよび15bが挿通される角穴16c及び1
6d、並びにディスク保持部B1の昇降部材14に突設
された昇降ピン14aが挿通される穴16eが穿設され
ている。
【0026】また、主筐体16の側板16BのX1側の
側面には、側板16Bに沿ってY1方向(第1の方向)
−Y2方向(第2の方向)に移動する摺動板(スライド
部材)40が設けられている。この摺動板40は、Y1
方向(第1の方向)に移動したときに駆動ユニットBの
移動を拘束するロック手段として機能する。摺動板40
には、前記側板16Bに穿設されている角穴16c、1
6dおよび穴16eに対向するカム溝41,42および
43が形成されている。カム溝41,42および43に
は、駆動ベース15の保持突起15a、15bおよび昇
降部材14の昇降ピン14aが挿通される遊び部41
a、42aおよび43aがそれぞれ穿設されている。こ
れらの各遊び部41a、42aおよび43aには、Y2
方向に連続して延びる拘束溝(規制部)41b、42b
および43bがそれぞれ形成されている。前記拘束溝4
3bは、図示Z1方向に寄った位置に形成されており、
遊び部43aと拘束溝(規制部)43bとの間には、傾
斜部(カム部)43cが形成されている。
【0027】主筐体16の図示X2側には、金属板を断
面L字状に折り曲げた固定シャーシ22が設けられてい
る。この固定シャーシ22は、上板部22A,側板部2
2B、および上板部22AからZ2方向に一段下がった
位置に形成された支持部22Cから構成されており、支
持部22CのY2側端部に形成された角孔22hが主筐
体16の後板16Cの上端縁に設けらた掛止片16fに
挿通され、掛止片16fの先端に捻られるなどして主筐
体16に対し強固に固定されている。前記側板部22B
には、図3に示すディスク駆動部B2の駆動ベース15
に設けられる保持突起15cおよび15dが挿通される
角穴22a及び22b、並びに図3に示すディスク保持
部B1の昇降部材14に突設される昇降ピン14bが挿
通される穴22cがそれぞれ穿設されている。また上板
部22Aには、この上板部22Aから斜め下方(Z2方
向)へ突出する凸型形状の拘束片(拘束部)22gが形
成されている。
【0028】また、固定シャーシ22のX2側には、前
記側板部22Bに沿ってY1及びY2方向に摺動する第
1のスライド板60(スライド部材)及びこの第1のス
ライド板60に沿って摺動する第2のスライド板(スラ
イド部材)70が設けられている。第1のスライド板6
0は、Y2方向に摺動したときに上記摺動板40と共に
駆動ユニットBの移動を拘束するロック手段として機能
する。
【0029】第1のスライド板60は金属板により形成
され、前記側板部22Bの角穴22a、22bおよび穴
22cに対向するカム溝61,62および63がそれぞ
れ穿設されている。これらカム溝61,62および63
は、遊び部61a、62aおよび63aおよびこれらの
図示Y1側に連続する拘束溝(規制部)61b、62b
および63bからそれぞれ形成されている。なお、拘束
溝63bは、Z1方向に寄った位置に形成されており、
遊び部63aと拘束溝63bとの間には、傾斜部63c
(カム部)が形成されている。
【0030】第2のスライド板70も金属板からプレス
加工により形成されたものであり、上板部70Aおよび
側板部70Bを有している。図2に示すように、上板部
70Aには、Y方向に延びる長溝74および係止溝75
が形成されている。係止溝75は、全体的に略L字形状
に穿設され、図示Y1側の先端部がX2方向に延びる係
止部75aとなっており、係止溝75の図示Y2側の先
端側は、溝幅が略扇状に徐々に広がる逃げ部75bとな
っている。
【0031】側板部70Bには、前記固定シャーシ22
の角穴22aおよび穴22cに対向するカム溝71およ
び73がそれぞれ穿設されている。これらカム溝71お
よび73は、遊び部71a,73aおよびこれらの図示
Y1側に連続する拘束溝(規制部)71bおよび73b
から形成されている。拘束溝73bは、Z1方向に寄っ
た位置に形成されており、遊び部73aと拘束溝73b
との間には、傾斜部73cが形成されている。
【0032】なお、前記第1のスライド板60と第2の
スライド板70との間には、符号S1で示すコイルスプ
リングなどからなる付勢部材が張架されており、両者の
間では第1のスライド板60はY1側に付勢され、第2
のスライド板70はY2方向に付勢される関係となって
おり、この状態でカム溝61とカム溝71(遊び部61
aと71a、拘束溝61bと71b)、同じくカム溝6
3とカム溝73(遊び部63aと73a、拘束溝63b
と73b)とがそれぞれ重なり合っている。よって、駆
動ベース15の保持突起15cは、固定シャーシ22の
角穴22a、第1のスライド板60のカム溝61、第2
のスライド板70のカム溝71に順次挿通され、保持突
起15dも角孔22b、カム溝62に順次挿通される。
同様に昇降部材14の昇降ピン14bは、固定シャーシ
22の穴22c、第1のスライド板60のカム溝63、
第2のスライド板70のカム溝73に順次挿通される。
そして、通常この状態が維持されて第1のスライド板6
0と第2のスライド板70が図示Y1−Y2方向へ移動
可能となっている。
【0033】駆動レバー17がβ1方向に回動した場
合、すなわち摺動板40がY2方向(第2の方向)に移
動した場合には、ディスク駆動装置AのX1側では、保
持突起15aはカム溝41の遊び部41a内に、保持突
起15bはカム溝42の遊び部42a内に、昇降ピン1
4aはカム溝43の遊び部43a内にそれぞれ位置す
る。この際、第1のスライド板60と第2のスライド板
70とは、ともに摺動板40の移動方向であるY2方向
(第2の方向)とは逆方向となるY1方向(第1の方
向)に移動される。よって、ディスク駆動装置AのX2
側では、保持突起15cはカム溝61の遊び部61aお
よびカム溝71の遊び部71a内に、保持突起15dは
カム溝62の遊び部62a内に、昇降ピン14bはカム
溝63の遊び部63aおよびカム溝73の遊び部73a
内にそれぞれ位置する。
【0034】これにより、駆動レバー17がβ1方向に
回動した位置にある場合には、保持突起15a,15
b,15c,15dおよび昇降ピン14a,14bは、
いずれも非ロック状態にあり、駆動ユニットB(ホルダ
ー13,昇降部材14および駆動ベース15)は弾性支
持状態となっている。
【0035】一方、駆動レバー17がα1方向に回動し
た場合、すなわち摺動板40がY1方向(第1の方向)
に移動した場合には、ディスク駆動装置AのX1側で
は、保持突起15aはカム溝41の拘束溝41b内に、
保持突起15bはカム溝42の拘束溝42b内に、昇降
ピン14aはカム溝43の拘束溝43b内にそれぞれ入
り込む。また駆動装置AのX2側では、第1のスライド
板60と第2のスライド板70はともにY2方向(第2
の方向)に移動し、保持突起15cはカム溝61の拘束
溝61bおよびカム溝71の拘束溝71b内に、保持突
起15dはカム溝62の拘束溝62b内に、昇降ピン1
4bはカム溝63の拘束溝63bおよびカム溝73の拘
束溝73b内にそれぞれ入り込む。
【0036】これにより、駆動レバー17がα1方向に
回動した位置にある場合には、保持突起15a,15
b,15c,15dおよび昇降ピン14a,14bは、
いずれも拘束溝41b,42b,61b,71b,62
bおよび拘束溝43b、63b、73bにそれぞれ拘束
された状態となる。すなわち、保持突起15a,15
b,15c,15dおよび昇降ピン14a,14bがそ
れぞれ設けられたホルダー13,昇降部材14および駆
動ベース15(駆動ユニットB)は、スライド部材であ
る摺動板40および第1のスライド板60,第2のスラ
イド板70に非弾性的に支持された状態となる。このと
きホルダー13,昇降部材14および駆動ベース15
は、摺動板(スライド部材)40,60および70によ
り、互いに逆方向から拘束される。
【0037】また、前記固定シャーシ22の内部(X
1)側には、符号28で示すロック部材が設けられてい
る。ロック部材28の中央部には、支持穴28aが穿設
されており、固定シャーシ22の側板部22BからX1
方向に切り起こされた支持部22fが支持穴28aに挿
通されることにより、ロック部材28は固定シャーシ2
2に対し図示γ3方向(符号イの位置)−δ3方向(符
号ロの位置)に回動自在に支持されている(図6
(A),(B)参照)。ロック部材28には、係止凹部
28bが形成されており、この係止凹部28bに上記第
1のスライド板60から図示X1方向に突設された係止
凸部65が係止されるようになっている。またロック部
材28には、符号28cで示す拘束凹部が形成されてお
り、ロック部材28がδ3方向に回動することにより、
駆動ベース15の保持突起15cがこの拘束凹部28c
に保持されてY1方向(第一の方向),Y2方向(第二の
方向)及びZ2方向への移動が規制される。
【0038】また、前記固定シャーシ22の上板部22
Aには、図示Z1方向に突出する支軸22dが設けられ
ている。支軸22dは、前記第2のスライド板70の長
溝74に挿通され、さらにその先端は符号26で示す中
間アーム(中間部材)の挿通孔26dに挿通されてお
り、これにより中間アーム26が図示α4およびβ4方
向に回動自在に支持されている。上板部22Aの支軸2
2dよりもY2側には、規制穴22eが穿設されてお
り、この規制穴22e内には、符号27で示す第2の押
圧部材27から図示Z2方向に曲げ形成された規制片2
7aが挿入され、これにより第2の押圧部材27は、図
示α3およびβ3方向に所定の範囲内で回動可能となっ
ている。
【0039】また第2の押圧部材27には、押圧部27
bが折曲形成されており、この押圧部27bの対向する
位置には第2のスイッチSW2が設けられている(図1
(A)参照)。すなわち、第2の押圧部材27が図示α
3又はβ3方向に回動することにより、第2のスイッチ
SW2のオン、オフの切換えが可能となっている。さら
に第2の押圧部材27の図示Y1側の端部には、折曲片
27cが形成されており、この折曲片27cが上記中間
アーム26に形成された案内溝26a内に挿通されてい
る。
【0040】上記中間アーム26には、図示Z2方向に
延びる挿入ピン26bと、この挿入ピン26bに対して
挿通孔26dを挟んで反対側に位置する被回動ピン26
cとが設けられている。前記挿入ピン26bは、図3に
示すディスク保持部B1のホルダー13に形成された逃
げ溝13cおよび保持部材12の係合溝12gに挿通さ
れ、中間アーム26のα4−β4方向への回動に伴なっ
て保持部材12をY1−Y2方向に移動させるものとな
っている(図5参照)。一方、被回動ピン26cは、第
2のスライド板70の係止溝75に挿通されている。
【0041】また主筐体16の図示Y1側には、支持枠
29が取り付けられており、この支持枠29のX2側の
内側面には、ダンパー部材32が固定されている。この
支持枠29の上面の図示X1側には、斜め下方へ凸状に
突出する拘束片(拘束部)29aが形成されている。
【0042】前記ディスク保持部B1は、保持部材1
2、ホルダー13および昇降部材14から構成されてい
る。保持部材12は、例えばポリアセタールなどの合成
樹脂から略コの字状に射出成形等された成形品である。
図3に示すように保持部材12のX1及びX2側の両端
には、保持アーム12aおよび12bが形成されてい
る。保持アーム12aおよび12bは、図示X方向に弾
性変形可能となっており、その先端で且つ互いに対向す
る位置には保持突起12c及び12dがそれぞれ一体に
形成されている。
【0043】また保持突起12cおよび12dの下部
(Z2側)にはそれぞれ支持部12eおよび12fが一
体に形成されている。さらに保持部材12の上面には、
符号12A及び12Bで示す摺動部が突設されており、
また前記係合溝12gがX方向に延び且つZ方向に貫通
して形成されている。なお、係合溝12gのY方向の幅
寸法は、挿入ピン26bの直径とほぼ等しく設定されて
おり、係合溝12gに挿入ピン26bが挿入された状態
で保持部材12はY方向にガタつかないようになってい
る。また保持アーム12aと12bの対向内面間の幅寸
法Wは、MDの幅寸法Wcとほぼ同じ寸法に形成されて
おり、前記保持突起12c,12dの対向内面間の距離
Waは前記幅寸法Wよりも小さくなっている。
【0044】ホルダー13、昇降部材14およびディス
ク駆動部B2を構成する駆動ベース15は、金属板をプ
レス加工することによりそれぞれ形成されている。前記
ホルダー13は、上板13Aの両側端を曲げ形成してな
る側板13B,13Cを有している。またこの側板13
B,13Cの一部は、互いに接近する方向に曲げ形成さ
れており、MDの下面を案内する保持板13Dおよび1
3Eとなっている。またホルダー13の図示Y2側の端
部には、段差部13Fが形成されている。
【0045】前記ホルダー13には、上板13A、側板
13B,13C、および保持板13D,13Eによって
囲まれる内部領域Spが形成され、この内部領域Sp内
にMDが収容される。すなわち、ホルダー13はMDの
Y1−Y2方向の移動を案内するガイド部材となってい
る。なお、上板13A、側板13B,13Cおよび保持
板13D,13Eの図示Y1側の端部は、それぞれ外側
方向に折り曲げられ、MDを前記内部領域Sp内に案内
しやすくなっている。
【0046】ホルダー13の上板13Aには、Y方向に
直線的に延びるガイド溝13a,13b、および挿入ピ
ン26bの円弧動作を許容する逃げ溝13cが穿設され
ている。そして、図5(A)に示すように、このガイド溝
13aおよび13bには、前記保持部材12の摺動部1
2Aおよび12Bがそれぞれ入り込んでこの保持部材1
2がY軸方向に移動可能に支持されている。
【0047】また、ホルダー13の上板13AのX方向
の両端には、凸状に延びた支持部13dおよび13eが
それぞれ突設されている。この支持部13dおよび13
eの上面には、Z1方向に突設して延びる突状が形成さ
れており、各支持部13d、13eは、昇降部材14の
支持穴14e,14fの内部に挿入される。またホルダ
ー13の側板13Bおよび13Cには、その一部を切り
欠いた切欠部13fおよび13gが形成されている。保
持部材12が図5(A),(B)に示す待機位置(保持
部材12の摺動部12A,12Bがガイド溝13a,1
3bのY1側端部に位置する状態)にあるとき、前記保
持アーム12aのX1側の側面と保持アーム12bのX
2側の側面が前記切欠部13f,13gに対向する。側
板13Bと13Cの前記切欠部13f,13gよりもY
2側の部分は規制片13i,13jであり、保持部材1
2が前記待機位置からY2方向へ移動するときに、保持
アーム12a,12bの外側面は、前記規制片13i,
13jの内面を摺動し、または微小隙間を介して規制片
13i,13jに対向しながら移動する。
【0048】またホルダー13の一方の側板13Bの外
側には、金属製の板ばねなどから構成される閉鎖部材K
が固着されており、その自由端側の一部は図示X2方向
に曲げ形成された係止部K1となっている。この係止部
K1は、ホルダー13の内部領域Sp内へ突出してお
り、図4に示すMDのシャッタGに形成された角穴G1
内に進入可能となっている。また側板13Bには、図示
破線で示すようにその一部がX2方向に曲げ形成された
開口片13hが設けられている。
【0049】昇降部材14は、金属板を略コの字状に曲
げ形成したものであり、その両端の支持アーム14Aお
よび14Bには、前記昇降ピン14aおよび14bが突
設されている。前記昇降ピン14aは、図2に示す主筐
体16の側板16Bの穴16eおよび摺動板21の遊び
部43aに挿通される。同様に昇降ピン14bは、固定
シャーシ22の穴22c、第1のスライド板60の遊び
部63aおよび第2のスライド板70の遊び部73a内
に挿通される。
【0050】支持アーム14Aおよび14Bの図示Y1
側の先端には、前記支持穴14eおよび14fが穿設さ
れており、この支持穴14eおよび14fの内部に前記
ホルダー13の支持部13dおよび13eが挿通され
る。そして、ホルダー13は、前記支持部13dおよび
13eを支点に図示γ1およびδ1方向に回動自在に支
持される。
【0051】また、昇降部材14のY2側端部には、符
号14cおよび14dで示す凸部が形成されている。駆
動ベース15の図示Y2側には、支持部15eおよび1
5fが折曲形成されており、この支持部15eおよび1
5fには略台形状の支持穴15e1および15f1がそ
れぞれ穿設されている。そして、この支持穴15e1お
よび15f1の内部には、前記昇降部材14の凸部14
cおよび14dが遊挿される。よって、昇降部材14は
凸部14cおよび14dを支点として図示γ2およびδ
2方向にわずかに回動自在に支持されている。
【0052】駆動ベース15には、符号15gおよび1
5hで示す掛止部が形成されており、この掛止部15g
と前記昇降部材14の昇降ピン14aとの間には反転ば
ねからなる付勢部材S2が掛けられている。同様に掛止
部15hと昇降ピン14bとの間にも、反転ばねからな
る付勢部材S3が掛けられている。この付勢部材S2お
よびS3は、昇降ピン14aおよび14bを図示Z1又
はZ2方向に付勢するものであり、昇降部材14を介し
てホルダー13を駆動ベース15側に押し付け、および
ホルダー13を駆動ベース15から浮上する方向に押し
上げる機能を有している。
【0053】さらに駆動ベース15には、図示しないス
ピンドルモータの回転軸Maに軸支されたターンテーブ
ルTaと、このターンテーブルTaに対し図示X1−X
2方向に直線的に移動するピックアップPとが設けられ
ている。また、駆動ベース15のY1側には、MDの下
面に形成されている位置決め穴に嵌入するロケータピン
15mがZ1方向に突出して設けられている。
【0054】上記のように構成される駆動ユニットB
は、駆動ベース15に設けられた支持ピン15i,15
jおよび15kが、主筐体16に設けられたダンパー3
0,31および支持枠29に設けられたダンパー32な
どの弾性支持部材によって弾性的に支持されている。こ
れら弾性支持部材としては、例えばシリコンオイルが封
入されたオイルダンパーなどが使用されている。
【0055】さらに、このダンパー30,31および3
2に近接する位置には、前記主筐体16又は固定シャー
シ22にその一端が係止されたコイルスプリングなどの
弾性支持部材が設けられている。そして、コイルスプリ
ングの他端は、駆動ベース15に係止されている(図示
せず)。すなわち、駆動ユニットBは、前記弾性支持部
材であるダンパー30,31,32および上記弾性支持
部材であるコイルスプリングからなる防振機構によっ
て、主筐体16に弾性的に支持され、且つ吊設されてい
る。
【0056】次に、上記ディスク駆動装置Aの動作を説
明する。 (待機状態)図6は、ディスク駆動装置のX2側から見
た側面図であり、(A)はロック状態、(B)は非ロッ
ク状態をそれぞれ示している。MDがディスク駆動装置
Aの内部に挿入される前の待機状態では、駆動レバー1
7はギヤ部17dと減速ギヤ群25との噛み合いによっ
てα1方向へ最も回動させられた位置にある。このと
き、駆動片17aが摺動板21の係止部44をY1方向
へ押圧し、摺動板21は図示Y1方向へ最も移動した位
置にある。
【0057】図6(A)に示すように、待機状態にある
ディスク駆動装置Aでは、第1のスライド板60がY2
方向(第2の方向)に移動するときに、係止凸部65が
破線で示すロック部材28の底部28dをZ1方向に押
し上げるため、ロック部材28は固定シャーシ22の支
持部22fを中心にδ3方向に回動し符号(ロ)に示す
位置にある。この符号(ロ)の状態では、駆動ベース1
5の保持突起15cがロック部材28の拘束凹部28c
によって係止されている。
【0058】また待機状態では、駆動ベース15の保持
突起15aおよび15bが摺動板40のカム溝41,4
2の遊び部41a,42aから拘束溝41b,42b内
にそれぞれ入り込み、同様にカム溝43の拘束溝43b
内に昇降部材14の昇降ピン14aが入り込んでいる。
【0059】また、駆動レバー17の駆動片17bによ
り第1のスライド板60の係止部64が図示Y2方向へ
押圧されているため、第1のスライド板60および第1
のスライド板60に対して付勢部材S1を介して連結さ
れている第2のスライド板70は共に図示Y2方向へ最
も移動した位置にある。よって、図6(B)に示すよう
に第1のスライド板60のカム溝61の拘束溝61bお
よび第2のスライド板70のカム溝71の拘束溝71b
内に駆動ベース15の保持突起15cが入り込んでい
る。同様に駆動ベース15の保持突起15dは、第1の
スライド板60のカム溝62の拘束溝62b内に入り込
んでいる。さらに昇降部材14の昇降ピン14bは、第
1のスライド板60のカム溝63の拘束溝63bおよび
第2のスライド板70のカム溝73の拘束溝73b内に
入り込んでいる。
【0060】すなわち、駆動ベース15のすべての保持
突起15a,15b,15cおよび15dは、カム溝4
1,42,61,62および71の拘束溝41b,42
b,61b,62bおよび71bの内部にそれぞれ入り
込むことにより、駆動ベース15は上下(Z)方向、お
よび前後(Y)方向へ移動できないロック状態となって
いる。同様に昇降部材14も、昇降ピン14a,14b
がカム溝43,63および73の拘束溝43b,63b
および73bの内部にそれぞれ入り込んでロック状態と
なっている。
【0061】なお、これら昇降ピン14aおよび14b
はカム溝43,63および73の傾斜部43c,63c
および73cをそれぞれ登坂し、Z1方向へ持ち上げら
れて拘束溝43b,63bおよび73bに入り込んでい
る。よって、昇降部材14はγ2方向(図3参照)に回
動させられ、ホルダー13は駆動ベース15からZ1方
向へ浮上(離間)した位置に保持されている。
【0062】このとき、ホルダー13の上方には、上記
拘束片(拘束部)22gおよび29aを有する固定シャ
ーシ22の上板部22Aおよび支持枠29が対向してお
り、図1(B)に示すように前記ホルダー13が浮上し
た位置においてホルダー13の両側がそれぞれ拘束片
(拘束部)22gおよび29aに当接することになる。
よって、ホルダー13は、γ1およびδ1方向の回動
(図3参照)が抑制され、さらにX1−X2方向へ移動
しないように保持されている。そして、このように駆動
ベース15から浮上し拘束片(拘束部)22g,29a
で保持され位置決めされた状態で、ホルダー13がMD
プレーヤの図示しない前面パネルに設けられたディスク
挿入口と対向する。
【0063】また、第1のスライド板60および第2の
スライド板70がY2方向に移動させられると、中間ア
ーム26の被回動ピン26cが係止溝75の係止部75
aに係止されて図示Y2方向に押される。よって、中間
アーム26は、支軸22dを中心に図示α4方向に回動
し、挿入ピン26bがホルダー13の逃げ溝13c内を
Y1方向へ移動する。よって、保持部材12は、挿入ピ
ン26bによって図示Y1方向へ移動させられた待機位
置に移動する(図1(A)参照)。この待機位置では、
保持部材12の保持アーム12a,12bがホルダー1
3の側板13B,13Cに形成された切欠部13f,1
3gの内側に対向している。
【0064】また、MDの挿入前の状態では、駆動レバ
ー17はα1方向に最も回動されているため、第1の押
圧部材18の凸部18bが駆動溝17cの第1の回動溝
17c1に沿って移動し、第1の押圧部材18は図示α
2方向に回動させられている。よって、第1の押圧部材
18の押圧片18cが第1のスイッチSW1から離間す
るため、第1のスイッチSW1はオフ状態となってい
る。すなわち、前記駆動溝17cは、その中間部17c
3が回転孔17eを中心とした円弧軌跡上に位置してお
り、第1の押圧部材18の凸部18bがこの中間部17
c3内に位置しているときには、第1の押圧部材18が
駆動されずβ2方向へ回動した状態に保持される。駆動
溝17cの両端の第1の回動溝17c1と第2の回動溝
17c2は、中間部17c3から図示X2方向へ傾斜し
て延びており、よって凸部18bが駆動溝17cの第1
の回動溝17c1と第2の回動溝17c2内を移動する
ときのみ、第1の押圧部材18が図示α2方向へ回動さ
せられる。
【0065】一方、図1に示すように中間アーム26が
α4方向に回動している状態では、第2の押圧部材27
の折曲片27cが案内溝26aのY2側の第1の円弧溝
26a1に入り込むため、第2の押圧部材27はβ3方
向に回動させられている。よって、押圧部27bが上記
第2のスイッチSW2を押圧すため、第2のスイッチS
W2がオン状態となっている。
【0066】(記録媒体の導入動作)図4はMD(ミニ
ディスク)を示す斜視図、図5はMDがホルダーの内部
に挿入され始めた状態を示し、(A)は平面図、(B)
は側面図である。図4および図5に示すように、記録媒
体であるMDは、外側がカートリッジCによって覆わ
れ、このカートリッジC内に光磁気ディスクDが回転可
能に設けられたものである。MDには、シャッタGがY
1−Y2方向にスライド自在に設けられており、前記シ
ャッタGを図示Y1方向に移動させることにより、内部
に設けられている光磁気ディスクDが露出され、情報の
記録又は再生が可能な状態となる。またMDの挿入方向
先端(図示Y2側)の両側下面には、凹部C1、C1が
設けられている。前述したように、MDの幅寸法Wc
は、上記保持部材12の保持アーム12a,12b間の
幅寸法Wと同等若しくはこれより若干小さく、且つ保持
突起12c,12d間の距離Waよりも大きいものであ
る。
【0067】図5に示すように、保持部材12が最もY
1方向に移動した待機位置では、保持部材12の保持ア
ーム12aおよび12bがホルダー13の側板13B,
13Cに形成された切欠部13fおよび13gの内側に
対向している。よって、保持アーム12aおよび12b
は、ともにX軸方向への弾性変形が許容され、保持アー
ム12aと保持アーム12bとの間の幅寸法Wを広げる
ことが可能となっている。
【0068】ホルダー13の内部領域SpにMDが挿入
され始めると、先ず保持アーム12aおよび12bの先
端にある保持突起12cおよび12dにMDの先端の両
端部が当接し、MDの挿入に伴い保持アーム12aおよ
び12bがX軸方向に弾性変形して前記切欠部13fと
13g内に入りこみ、これにより保持突起12c,12
d間の距離Waが押し広げられ、MDの先端側が保持突
起12c,12d間を通過可能となる。さらにMDを挿
入すると前記保持アーム12a,12bの自らの弾性復
帰力により、保持突起12cおよび12dがMDの両端
の凹部C1およびC1に入り込む。これにより、MDは
保持部材12によって両サイドから軽く係止されて保持
される。なお、MDの先端側が保持部材12の保持突起
12c,12dに当接したときに、この保持部材12に
Y2方向の押し込み力が作用するが、保持アーム12
e,12dは,中間アーム26をα4方向に付勢する付
勢部材S1の付勢力よりも小さい力でX軸方向に弾性変
形するため、保持部材12は待機位置に保持される。
【0069】この状態からさらにMDをY2方向に押し
込むと、保持部材12がY2方向に押圧される。保持部
材12の係合溝12gには、中間アーム26の挿入ピン
26bが挿入されている。よって、保持部材12がY2
方向へ押圧されて移動することにより、挿入ピン26b
が係合溝12gの内壁に押圧されて中間アーム26がβ
4方向へ回動させられる。中間アーム26がβ4方向へ
回動すると、第2のスライド板70の係止部75aに係
止されている被回動ピン26cがこの第2のスライド板
70を前記係止部75aを介してY1方向へ押圧する。
【0070】この際、第1のスライド板60の係止部6
4には、駆動レバー17の駆動片17bが係止され、且
つ駆動レバー17のギヤ部17dは減速ギヤ群25のギ
ヤに噛み合ってその回動が制限された固定状態にある。
よって、第1のスライド板60に対し、摺動自在に設け
られている第2のスライド板70のみが被回動ピン26
cによってY1方向へ移動させられる。
【0071】第1のスライド板60と第2のスライド板
70との間には付勢部材S1が張架されており、第2の
スライド板70の移動により前記付勢部材S1はその付
勢力に逆らって伸張される。よって、例えばホルダー1
3の内部領域Sp内にMDが挿入され、中間アーム26
がβ4方向へ回動し始めた後に、その挿入を取り止めて
MDを引き出した場合であっても、前記付勢部材S1が
元の収縮状態に復帰することにより、第2のスライド板
70がY2方向へ戻され、これにより中間アーム26が
α4方向に回動され、保持部材12を初期の待機位置
(Y1方向へ最も移動した位置)に復帰させることが可
能である。
【0072】さらにMDが押し込まれ、中間アーム26
がβ4方向へ回動すると、第2の押圧部材27の折曲部
27cが中間アーム26の前記第1の円弧溝26a1内
を移動し、続いて案内溝26aに入り込む。このとき、
図1(A)に示されるように第2の押圧部材27は、第
1の円弧溝26a1に沿って図示α3方向にわずかに回
動させられる。よって、押圧部27bが第2のスイッチ
SW2から離れ、第2のスイッチSW2がオフ状態に切
り換わる。なお、第2のスイッチSW2のオフ状態は、
MDの導入動作が完了するまで維持される。
【0073】前記第2のスイッチSW2の切り換わり
は、プレーヤ内に設けられたマイコン等の図示しない制
御部に伝えられる。制御部は、前記第2のスイッチSW
2の切り換わりにより、MDの挿入を検知し、図示しな
いモータドライバーを介してモータMが始動される。
【0074】モータMの回転駆動力は減速ギヤ群25を
介して駆動レバー17のギヤ部17dに伝達され、駆動
レバー17をβ1方向に回動させる。よって、付勢部材
S1を介して連結されている第1のスライド板60およ
び第2のスライド板70は、ともに図示Y1方向へ移動
させられる。この際、第2のスライド板70の上板部7
0Aの係止部75aが、中間アーム26の被回動ピン2
6cを係止しながらY1方向に移動する。よって、中間
アーム26は、支軸22dを中心として、さらに図示β
4方向に回動させられ、保持部材12は図示Y2方向へ
引き込まれる。
【0075】保持部材12の保持アーム12aおよび1
2bの間には、MDが保持されており、MDも保持部材
12とともに図示Y2方向に引き込まれる。すなわち、
MDをホルダー13の内部領域Spに所定量挿入する
と、以後MDはモータMの回転駆動力によりディスク駆
動装置Aの内部方向へ自動的に引き込まれる。
【0076】保持部材12のY2方向への移動の際に
は、保持アーム12aおよび12bは、ホルダー13の
切欠部13fおよび13gと対向する位置からY2方向
へ外れる。そして、保持アーム12aおよび12bはホ
ルダー13の側板13Bおよび側板13Cの切欠部13
f,13gの奥(Y2側)に形成された規制片13i,
13jの内面を摺動しながら、あるいは規制片13i,
13jと微少隙間を介して対向した状態で移動する。
【0077】よって、保持アーム12aおよび12b
は、規制片13i,13jによって外側から拘束されて
X軸方向へ開こうとする弾性変形が規制される。すなわ
ち、保持アーム12aと保持アーム12bとの間の幅寸
法Wおよび保持突起12cと12dとの間の距離Waを
ほぼ一定に維持することができる。よって、保持突起1
2cおよび12dがMDの凹部C1,C1から抜け出る
ことがなく、保持部材12によりMDがY2方向へ確実
に引き込まれる。
【0078】またMDが変形している場合などにおいて
は、保持突起12c又は12dがMDの凹部C1の内部
に確実に入り込めない状態で移送され始めることがあ
る。この場合保持アーム12a,12bがホルダー13
の切欠部13f,13g内に入り込んだままMDの移送
動作が行われるが、保持アーム12aおよび12bの外
側面が側板13Bと13Cの規制片13j,13iに当
接した際に内側方向に押圧される。よって、保持突起1
2c又は12dが凹部C1の内部に強制的に入り込むよ
うになる。これにより、MDは、保持部材12によって
強固に保持され、ホルダー13内を案内されて、ディス
ク駆動部B2上へ確実に引き込まれる。
【0079】MDを保持した保持部材12のY2方向へ
の移動が完了しMDがディスク駆動部B2上に所定位置
まで引き込まれた直後、あるいは保持部材のY2方向へ
の移動完了と同時に駆動レバー17のβ1方向への回動
により、摺動板21はY2方向に移動するため、昇降部
材14の昇降ピン14aはカム溝43の拘束溝43b内
から傾斜部43cにより下降して遊び部43a内に至
る。
【0080】同様に第1のスライド板60および第2の
スライド板70はY1方向(第1の方向)へそれぞれ移
動するため、昇降部材14の昇降ピン14bは,カム溝
63およびカム溝73の拘束溝63bおよび73b内か
ら傾斜部63cおよび73cを下降して遊び部63aお
よび73a内に至る。
【0081】昇降ピン14aと14bがカム溝43,6
3および73の傾斜部43c,63c,73cにより下
降させられると、その後は反転ばねからなる付勢部材S
2,S3によって昇降部材14がδ2方向へ回動力を受
ける。よって、この昇降部材14に支持部13d,13
eを介して連結されているホルダー13がZ2方向へ下
降する。このとき、付勢部材S2およびS3の付勢方向
が駆動ベース15の方向(Z2方向)に反転する。よっ
て、ホルダー13およびこのホルダー13に収容されて
いるMDは、Z2方向に付勢され、MD内の光磁気ディ
スクDが駆動ベース15に設けられたターンテーブルT
a上に載置される。そして、ホルダー13内に保持され
ているMD内の光磁気ディスクDのクランピングプレー
トがターンテーブルTa上に装着(磁気吸着)される。
このとき、上記駆動ベース15のロケータピン15mが
MDの下面の位置決め穴に嵌入し、これによりMDのカ
ートリッジCは駆動ベース15上で移動不能に位置決め
される。
【0082】同時に、駆動ベース15の保持突起15a
および15bは、それぞれ摺動板40のカム溝41の拘
束溝41b又はカム溝42の拘束溝42bから遊び部4
1a又は42a内に至る。また駆動ベース15の保持突
起15cおよび15dも、それぞれカム溝61,71又
は62の拘束溝61b,71b又は62bから遊び部6
1a又は71aに至る。
【0083】また第1のスライド板60および第2のス
ライド板70がY1方向(第1の方向)へそれぞれ移動
すると、第1のスライド板60の係止凸部65がロック
部材28の底部28dをY1方向に摺動し、ロック部材
28の係止凹部28bに入り込む。よって、係止凸部6
5によるロック部材28のδ3方向への押し上げが解除
され、ロック部材28はγ3方向へ回動した符号(イ)
の状態となる。これにより、ロック部材28の拘束凹部
28cが駆動ベース15の保持突起15cから離れ拘束
凹部28cによる駆動ユニットBの拘束が解かれる。
【0084】以上により、駆動ユニットBは、被ロック
部である保持突起15a,15b,15c,15dおよ
び昇降ピン14a,14bのすべての拘束が解かれた非
ロック状態となる。よって、駆動ユニットBは主筐体1
6および固定シャーシ22などの固定部の内部(筐体内
部)で上記ダンパー30,31,32および図示しない
コイルスプリングなどの弾性支持部材によってX,Y,
Z方向に弾性的に支持される。
【0085】上記のように、ホルダー13がZ2方向へ
下降させられるときには、ホルダー13に摺動自在に設
けられている保持部材12も一体として下降させられ
る。よって、挿入ピン26bが挿入されている係合溝1
2gも挿入ピン26bに沿って下降する。挿入ピン26
bの長さは、保持部材12が下降したときに係合溝12
gから抜け出ないように十分な長さに設定されている。
【0086】なお、保持部材12に保持されてMDがホ
ルダー13内へ引き込まれる途中で、ホルダー13に形
成されている開口片13hが、MDのX1側の側面の案
内溝C2に入り込み、MD内に設けられているロック機
構(図示せず)のロックを解除する。そして、開口片1
3hがシャッタGの係止部G2を相対的に図示Y1方向
に押圧し、引き込み動作に伴ってシャッタGが開放され
てMDの開口窓が開かれ、光磁気ディスクDが露出され
る。そして、光磁気ディスクDのクランピングプレート
がターンテーブルTa上に装着されたときに、MDの開
口窓から露出した光磁気ディスクDの記録面がピックア
ップPと対向し、MDの導入動作が完了する。
【0087】MDの導入動作が完了した時点で駆動レバ
ー17はβ1方向に最も回動した状態にある。このとき
第1の押圧部材18の凸部18bは、駆動レバー17の
駆動溝17c内の第2の回動溝17c2に入り込む。よ
って、第1の押圧部材18はα2方向に回動され、押圧
片18cが第1のスイッチSW1から離れることから、
第1のスイッチSW1はオフ状態に切り換わる。
【0088】前記制御部(図示せず)では、この第1の
スイッチSW1のオフ状態への切り換わりを検知するこ
とにより、MDの導入動作の完了を検知する。そして、
制御部では、図示しないスピンドルモータを回転駆動さ
せMD内の光磁気ディスクDを回転させるとともにピッ
クアップPをX軸方向に摺動させ(図4参照)、情報の
再生又は記録動作が行われる。(記録媒体の排出動作)
MDの排出動作は、例えばMDプレーヤの前面パネルに
設けられたイジェクト釦が操作されることによって開始
され、上記導入動作とは逆の手順によって行われる。
【0089】すなわち、イジェクト釦が操作されたとき
にその信号は制御部に伝えられ、制御部では図示しない
モータドライバーを介してモータMを上記導入動作と反
対の方向に始動させる。モータMの回転駆動力は減速ギ
ヤ群25を介して駆動レバー17のギヤ部17dに伝達
され、駆動レバー17をα1方向に回動させる。よっ
て、ディスク駆動装置AのX1側では摺動板40がY1
方向(第1の方向)に移動させられる。一方、ディスク
駆動装置AのX2側では、付勢部材S1を介して連結さ
れている第1のスライド板60および第2のスライド板
70が、共に図示Y2方向(第2の方向)へ移動させら
れる。
【0090】第1のスライド板60および第2のスライ
ド板70のY2方向(第2の方向)への移動の際には、
先ず、第1のスライド板60の係止凸部65がロック部
材28の係止凹部28bを脱出し、ロック部材28の底
部28dをZ1方向に押し上げ、ロック部材28が固定
シャーシ22の支持部22fを中心にδ3方向に回動さ
せられる(符号(イ)の状態)。よって、ロック部材2
8の拘束凹部28cが駆動ベース15の保持突起15c
を係止し、駆動ベース15のY方向(第1と第2の方
向)の移動を拘束する。この拘束凹部28cによる保持
突起15cの係止は、駆動ユニットBを予備的に拘束す
るものであり、駆動ユニットBのY1方向(第1の方
向)−Y2方向(第2の方向)の移動とZ2方向(下方
向)の移動を規制する。すなわち、駆動ユニットBはZ
1方向(上方向)およびX方向(幅方向又は左右方向)
にのみ移動可能な予備ロック状態となる。
【0091】その後、さらに第1のスライド板60およ
び第2のスライド板70がY2方向(第2の方向)に移
動させられ、且つ摺動板40がY1方向(第1の方向)
に移動させられると、昇降ピン14aおよび14bはカ
ム溝43および63,73の傾斜部43cおよび傾斜部
63c,73cを登坂して拘束溝43bおよび拘束溝6
3b,73b側に移動するため、昇降部材14がγ2方
向へ回動してホルダー13が駆動ベース15から離れる
方向へ持ち上げられる。そして、図1および図2に示す
ように、持ち上げられたホルダー13は、その上板13
AのX1側の折曲縁部13Gが支持枠(固定部)29の
拘束片(拘束部)29aに、同様に上板13AのX2側
の折曲縁部13Hが固定シャーシ22の拘束片(拘束
部)22gにそれぞれ当接する。
【0092】これと同時に、駆動ベース15の保持突起
15a,15b,15cおよび15dは、摺動板40,
第1のスライド板60,第2のスライド板70のカム溝
41,42,61,71,62のそれぞれの拘束溝41
b,42b,61b,71b,62bに入り込み、これ
により駆動ユニットBはZ方向およびY方向に完全に拘
束される。
【0093】また、図1(B)に示すように、拘束片2
2g,29gはZ方向とX方向に対して傾倒しており、
ホルダー13は拘束片22g,29gによってZ1方向
およびX1,X2方向に移動不能の状態で位置決めされ
る。すなわち、駆動ユニットBがスライド部材である摺
動板40および第1と第2のスライド板60,70によ
って完全に拘束された状態では、この駆動ユニットBは
全ての方向への移動が規制され、筐体内部において固定
された状態となる。
【0094】なお、予備ロック状態から摺動板40,第
1と第2のスライド板60,70が移動する際に、昇降
ピン14a,14bが傾斜部43cおよび63c,73
cを登坂し、このときに、その摺動抵抗により駆動ユニ
ットBには図1(A)における時計回り方向への回動力
が作用する。しかしながら、ロック部材28によって保
持突起15cのY2方向への移動が規制されているた
め、駆動ユニットBは正規の姿勢のまま保持され続け
る。よって、摺動板40,第1と第2のスライド板6
0,70によって、駆動ユニットBが完全に拘束された
状態で、この駆動ユニットBは正しく位置決めされる。
また、予備ロック状態においては駆動ユニットBはX方
向に移動可能であるが、ホルダー13の折曲縁部13G
および折曲縁部13Hがそれぞれ拘束片22gおよび2
9aに当接することによってホルダー13はX方向に移
動されるため、たとえ予備ロックの段階で駆動ユニット
BにX方向の位置ずれが生じていても、最終的にはこの
駆動ユニットBを位置矯正させた状態で位置決めでき
る。よって、常にホルダー13の挿入端をMDプレーヤ
の挿入口に対して確実に正対させることができる。
【0095】これにより、MDの排出または挿入の際に
MDの角部が挿入口の縁部又はホルダー13の縁部に引
っ掛かるような不具合が防止されるため、MDの挿入お
よび排出を確実に行なうことができる。
【0096】また、第2のスライド板70がY2方向に
移動されることにより、中間アーム26の被回動ピン2
6cが係止溝75の係止部75aに係止されて図示Y2
方向に押される。よって、中間アーム26は、支軸22
dを中心に図示α4方向に回動し、挿入ピン26bがホ
ルダー13の逃げ溝13c内をY1方向へ移動する。こ
れによりMDは保持部材12に保持された状態で中間ア
ーム26のα4方向への回動動作により前記ディスク挿
入口の方向(Y1方向)に移送される。
【0097】そして、保持部材12は前記待機位置、す
なわち保持アーム12a,12bがホルダー13の切欠
部13f,13gに対向する位置まで移送され、このと
き、MDのY1側の先端部が前記ディスク挿入口から突
出する。よって、MDを掴んで排出方向(Y1方向)へ
引き出すことにより、簡単に取り出すことができる。
【0098】なお、上記実施の形態では、ロック部材2
8が1つの保持突起15cを拘束するものを説明した
が、その他の保持突起15aを拘束するもの、または保
持突起15cと15aの双方を拘束するものであっても
よい。あるいは保持突起15b又は15dを拘束するも
の、また保持突起15a,15b,15cおよび15d
のいずれかの組み合わせを拘束するもの、さらにはこれ
らすべての保持突起を拘束するものであってもよい。な
お、この場合、保持部材15aおよび/または15bを
拘束するロック部材を駆動ユニットBのX1側にも配設
し、このロック部材を摺動板40の移動によってロック
部材28と対称方向に駆動させることが可能である。
【0099】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、駆動ユニ
ットをロック部材により予備ロックした後にスライド部
材によって完全に拘束するようにしたことにより、駆動
ユニットが位置ずれした状態で拘束されるのを防止でき
る。よって、駆動ユニットの拘束時にホルダーの挿入端
を記録媒体の挿入口等に対して確実に正対させることが
できるため、記録媒体の挿入および排出を確実に行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示し、(A)はMDプレ
ーヤ内に配置されるディスク駆動装置を示す平面図、
(B)はその正面図、
【図2】図1に示したディスク駆動装置の分解斜視図、
【図3】駆動ユニット(ディスク保持・駆動部)の分解
斜視図、
【図4】MD(ミニディスク)を示す斜視図、
【図5】MDがホルダーの内部に挿入され始めた状態を
示し、(A)は平面図、(B)は側面図、
【図6】ディスク駆動装置をX2側から見たときの側面
図であり、(A)はロック状態、(B)は非ロック状態
を示す、
【符号の説明】
12 保持部材 12a,12b 保持アーム 12c,12d 保持突起 12e,12f 支持部 12g 係合溝 12A,12B 摺動部 13 ホルダー 13a,13b ガイド溝 13c 逃げ溝 13c1 拡張部 13d,13e 支持部 13f,13g 切欠部 13h 開口片 13i,13j 規制片 13A 上板 13B,13C 側板 14 昇降部材 14a,14b 昇降ピン 15 駆動ベース 15a,15b,15c,15d 保持突起 15i,15j,15k 支持ピン 16 主筐体(固定部) 17 駆動レバー 18 第1の押圧部材 21 摺動板(摺動部材) 22 固定シャーシ(固定部) 22g 拘束片(拘束部) 25 減速ギヤ群 26 中間アーム(中間部材) 26a 案内溝 26a1 第1の円弧溝 26a2 第2の円弧溝 26b 挿入ピン 26c 被回動ピン 27 第2の押圧部材 28 ロック部材 28b 係止凹部 28c 拘束凹部 28d 底部 29 支持枠(固定部) 29a 拘束片(拘束部) 30,31,32 ダンパー(弾性支持部材) 40 摺動板(スライド部材) 41,42,43 カム溝 41a,42a,43a 遊び部 41b,42b,43b 拘束溝(規制部) 43c 傾斜部(カム部) 60 第1のスライド板(スライド部材) 61,62,63 カム溝 61a,62a,63a 遊び部 61b,62b,63b 拘束溝(規制部) 63c 傾斜部(カム部) 65 係止凸部 70 第2のスライド板(スライド部材) 71,73 カム溝 71a,73a 遊び部 71b,73b 拘束溝(規制部) 73c 傾斜部(カム部) 75 係止溝 75a 係止部 75b 逃げ部 A ディスク駆動装置 B 駆動ユニット(ディスク保持・駆動部) B1 ディスク保持部(駆動ユニット) B2 ディスク駆動部(駆動ユニット) C カートリッジ D 光磁気ディスク K 閉鎖部材 M モータ MD ミニディスク(記録媒体)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体を駆動する駆動部および記録媒
    体が挿入され前記駆動部に対して接離方向へ移動可能に
    設けられたホルダーを有する駆動ユニットと、この駆動
    ユニットを筐体内で弾性的に支持する弾性支持部材と、
    筐体内に往復動自在に設けられ、一方向への移動時に前
    記駆動ユニットを筐体に対して拘束し、他方向への移動
    時に前記駆動ユニットの拘束を解除するスライド部材と
    を備えた記録媒体駆動装置において、前記スライド部材
    が一方向へ移動する際に、このスライド部材により前記
    駆動ユニットが拘束される前にスライド部材と同一方向
    への前記駆動ユニットの移動を規制するロック部材が設
    けられていることを特徴とする記録媒体駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記スライド部材には、このスライド部
    材が一方向へ移動するときに前記ホルダーを前記駆動部
    から離間させ且つ他方向へ移動するときに前記ホルダー
    を前記駆動部に接近させるカム部が設けられており、前
    記ロック部材は、前記スライド部材が一方向へ移動する
    際に、前記カム部により前記ホルダーが前記駆動部から
    離間する前に前記スライド部材と同一方向への前記駆動
    ユニットの移動を規制する請求項1記載の記録媒体駆動
    装置。
  3. 【請求項3】 前記ロック部材は前記スライド部材に係
    合し、このスライド部材の往復動に伴って前記駆動ユニ
    ットの移動を規制する位置および前記駆動ユニットの移
    動を妨げない位置へ駆動される請求項1記載の記録媒体
    駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記ホルダーには、挿入された記録媒体
    を保持してこの記録媒体と共に前記駆動部へ向かう挿入
    方向と前記駆動部から離れる排出方向へ移動可能な保持
    部材が設けられ、この保持部材と前記スライド部材との
    間には、このスライド部材の一方向への移動力により前
    記保持部材を排出方向へ駆動し、スライド部材の他方向
    への移動力により前記保持部材を挿入方向へ駆動する中
    間部材が介在している請求項1記載の記録媒体駆動装
    置。
  5. 【請求項5】 前記駆動ユニットには側方に突出する複
    数の保持突起が設けられ、前記スライド部材には前記保
    持突起と係合して該保持突起を拘束する複数の規制部が
    形成されており、前記ロック部材は、前記スライド部材
    の一方向への移動時に前記複数の保持突起のうち少なく
    とも1つの保持突起の移動を規制する請求項1記載の記
    録媒体駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記スライド部材および前記ロック部材
    は、前記駆動ユニットの両側で互いに逆方向へ移動する
    ようにそれぞれ一対設けられている請求項1記載の記録
    媒体駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記スライド部材の一方向への移動によ
    り前記ホルダーが前記駆動部から離間したときに、前記
    スライド部材の移動方向と直交する方向に対して前記ホ
    ルダーを拘束する拘束部が前記筐体側に設けられている
    請求項2記載の記録媒体駆動装置。
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