JP2000003516A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JP2000003516A
JP2000003516A JP16475898A JP16475898A JP2000003516A JP 2000003516 A JP2000003516 A JP 2000003516A JP 16475898 A JP16475898 A JP 16475898A JP 16475898 A JP16475898 A JP 16475898A JP 2000003516 A JP2000003516 A JP 2000003516A
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JP
Japan
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voltage
recording medium
film
coercive force
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JP16475898A
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Hideo Kaneko
英雄 金子
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面性に優れたシリコン基板を用いて、保磁
力が大きく、高記録密度に適した磁気記録媒体を低コス
トで製造することができる磁気記録媒体の製造方法を提
供する。 【解決手段】 シリコン基板に交流電圧を印加しなが
ら、スパッタ法により該基板上に記録膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータの外
部記録装置である磁気ディスク等の磁気記録媒体の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の情報化社会の発展は、情報の量的
増大と質的拡大をもたらし、それに伴って、より高密度
記録ができる大容量の磁気記録媒体に対する要求は、ま
すます高まっている。磁気記録媒体には、磁気ディス
ク、磁気テープ、磁気カード等の各種形態があるが、特
に、コンピュータの外部記録装置として、中心的な役割
を果たしている磁気ディスクは、現在まで、その記録密
度及び記憶容量を年々向上させている。
【0003】磁気記録媒体の強度、平滑度、そり、重量
等の特性は、大部分、基板により決定され、また、体積
記録密度の向上には磁気記録媒体を薄くすることが有効
であることから、磁気記録媒体を構成する基板の選択は
重要である。従来、基板としてはニッケルをメッキした
Al合金基板が汎用されているが、Al合金は硬度が低
いため、ハンドリング中に傷がついたり、衝撃によりく
ぼみができたりするという問題があった。そこで、こう
した問題を解決するため、Al合金の替わりに、単結晶
シリコンを用いた基板が提案されている(特公平1−4
2048号、特公平2−41089号、特公平2−59
523号、特公平1−45140号、特開平6−684
63号、特開平6−28655号、特開平4−2599
08号公報参照)。例えば、シリコン基板の原料とし
て、半導体用のシリコンを使用し、シリコン基板の上に
下地層を形成してから、鉄合金やコバルト合金等からな
る記録膜を成膜した磁気記録媒体が開示されている(特
公平2−41089号公報参照)。
【0004】シリコン基板は、優れた表面性を有し、情
報を記録、再生する際に、磁気記録媒体と磁気ヘッド間
の距離(フライングハイト)を低くすることができるた
め、記録密度の向上を図ることができる。しかし、基板
表面の平坦度をあまり高めると、磁気ヘッドがディスク
面等に固着する吸着現象が起こりやすくなり、CSS特
性が低下する。そこで、シリコン基板に凹凸をつけたり
(特公平2−59523号)、同心円上のテクスチャリ
ングを施すことが開示されている(特開平4−2599
08号)。また、記録膜の薄膜化が進むにつれて、記録
膜の成膜方法として従来利用されてきた、メッキ法やコ
ーティング法に替わって、スパッタ法が主流となってい
る。
【0005】磁気記録媒体の記録密度を高めるには、表
面の平坦度を高めたりする他、保磁力を大きくすること
が有効である。記録膜を構成する磁性体の保磁力が大き
くなるほど、磁気記録媒体内に作用する減磁界の影響が
小さくなり、高記録密度化が可能となる。そこで、保磁
力を大きくするため、記録膜と基板の間に、CrやCr
合金等からなる下地層を設けたり、成膜時に基板を20
0〜300℃程度に加熱することが一般に行われてい
る。また、成膜時にマイナスの電圧をAl基板に印加し
て、スパッタ法により成膜するバイアススパッタ法が、
保磁力を大きくするのに効果的であることが知られてい
る(特公平5−72015号公報参照)。さらには、導
電性を基板に付与して、より多くのバイアス電流が流れ
るようにすれば、DCバイアススパッタによって保磁力
の増大が期待できることから、シリコン基板の抵抗率を
小さくすることが提案されている(特開平9−1612
70号、特開平8−83417号公報参照)。また、シ
リコンに、ホウ素やリン等を添加することにより導電性
を高める方法が一般に知られている(培風館「アドバン
ストエレクロトニクスシリーズI−5 シリコン」参
照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
使用されている枚葉型や通過型のスパッタ装置で、体積
抵抗率が0.2Ωcm以上のシリコン基板に、DCバイ
アススパッタを行っても保磁力をあまり大きくすること
ができない。また、バイアススパッタによって保磁力を
増大させるには、バイアススパッタを行う前に、Ni−
P系メッキ膜を成膜したり、スパッタ法でCrやTi等
の金属膜を成膜することは有効であるが、製造コストが
高くなる。さらに、導電性を基板に付与して、保磁力を
大きくする方法は費用がかかり、特に、電気抵抗率を小
さくするために、ホウ素等を多く添加すると、製造コス
トが高くなる。そこで、本発明は、表面性に優れたシリ
コン基板を用いて、保磁力が大きく、高記録密度に適し
た磁気記録媒体を低コストで製造することができる磁気
記録媒体の製造方法の提供を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、基板に印加する電圧に
着目し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、基板上に記録膜を形成する磁気記録媒体の製造方法
において、シリコン基板に交流電圧を印加しながら、ス
パッタ法により、該基板上に記録膜を形成することを特
徴とする磁気記録媒体の製造方法である。また、上記シ
リコン基板は、後述する理由により、単結晶シリコンか
らなるのが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、上記したように、シリ
コン基板に交流電圧を印加しながら、スパッタ法により
該基板上に記録膜を形成することを特徴とする。スパッ
タ成膜する際に、基板に交流電圧をかけるため、基板表
面に予め金属膜を設ける必要がなくなる。その結果、複
雑な金属膜形成工程が不要となり、また、従来法では困
難であった体積抵抗率0.2Ωcm以上のシリコン基板
を使用して、その表面性を損ねることなく、保磁力を大
きくすることができる。基板にかける交流電圧は、高周
波(RF)がよい。ターゲットに印加する電圧は、RF
でもDCでもよい。また、ターゲット近傍に磁界を印加
する必要はないが、磁界を印加するマグネトロンスパッ
タ法を用いると、成膜速度を速くすることができる。ま
た、コンデンサーを介して交流電圧を印加すれば、基板
の抵抗率に関係なく基板が導電性であっても、電圧印加
の効果が得られる。
【0009】シリコン基板を構成するシリコンは、チョ
クラルスキー法、フローティングゾーン法等により調製
すればよいが、シリコン単結晶を育成する場合は、大き
い結晶が得られるチョクラルスキー法が好ましい。シリ
コンの結晶配列は、単結晶、多結晶、アモルファスのい
ずれでもよいが、単結晶であると平滑な基板を調製しや
すくなり好ましい。単結晶シリコンを用いる場合、結晶
方位については特に制限はなく、(100)、(11
1)、(110)の他、基板面がこれらの結晶方位に対
して、何度か傾いたものでも同様の結果が得られる。本
発明で使用するシリコン基板の体積抵抗率は、上記した
ように、従来法では困難であった0.2Ωcm以上の体
積抵抗率を有する場合でも保磁力を大きくすることがで
きる。
【0010】本発明の対象となる磁気記録媒体の構造に
ついては、特に制限はなく、例えば基板の上に、下地
層、単層又は多層の記録膜、保護膜の順に成膜したもの
が挙げられる。これらの膜の材料は、一般に用いられる
ものでよく、例えば、下地膜にはCrやCr合金、記録
膜にはCo−Cr−TaやCo−Cr−Ni、Co−C
r−Pt、Co−Cr−Pt−Ta等のCo合金やFe
合金、保護膜にはC、CSi、SiO2 が例示される。
基板の表面粗さは、なるべく小さい方が、フライングハ
イトが低くなり、より高記録密度が可能となるため、最
大粗さRmax で20nm以下、特に10nm以下が好ま
しい。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施態様を実施例により具体
的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるもの
ではない。 (実施例1)チョクラルスキー法で製造した、結晶方位
(100)、体積抵抗率約10Ωcmのホウ素添加単結
晶シリコンをスライス、ラップした後、コアドリルで、
外径65mm、内径20mm、厚さ0.635mmの円
盤に切断した。そして、この表面をコロイダルシリカを
用いて、メカノケミカルポリッシュし、Rmax =7nm
の基板を作製した。次に、この基板をスパッタチャンバ
ーにセットし、基板を280℃に加熱した後、ターゲッ
トであるCrと向かい合わせ、シリコン基板上に厚さ1
00nmのCr膜を下地層として成膜した。その際、A
rガス圧は5mTorr、ターゲットに印加したRFパ
ワーは500Wとした。
【0012】次に、下地層を成膜した基板を、ターゲッ
トであるCo86−Cr12−Ta2 と向かい合わせ、基板
に周波数13.56MHzのRF交流電圧を印加しなが
ら、下地層の上に、厚さ40nmのCo−Cr−Ta合
金膜を記録膜として成膜した。その際、Arガス圧は2
0mTorr、ターゲットに印加したRFパワーは50
0W、基板に印加したRFバイアスパワーは150Wと
した。さらに、記録膜を成膜した上記基板を、カーボン
ターゲットと向かい合わせ、厚さ30nmのカーボン膜
を保護膜として、記録膜の上に成膜した。その際、Ar
ガス圧は5mTorr、ターゲットに印加したRFパワ
ーは250Wとした。なお、ターゲットの直径は、すべ
て4″(101.6mm)で、マグネトロンスパッタ法
を用いた。得られた磁気記録媒体を、1辺1cmの正方
形に割り、試料振動型磁化測定装置(VSM)で、最高
10kOeまで印加して保磁力を測定したところ、1,
520Oeであった。
【0013】(比較例1)記録膜であるCo−Cr−T
a合金膜を成膜する際に、RFバイアスパワーを印加し
なかった以外は、実施例1と同様の条件で操作を行い、
保磁力を測定したところ、1,160Oeであった。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、剛性、熱伝導度、硬度
等の特性に優れ、廉価なシリコン基板を用いて、表面の
平坦度が高くて、保磁力が大きく、高記録密度に適した
記録媒体を容易かつ低コストで作製することができる。
特に、従来法では困難であった体積抵抗率が0.2Ωc
m以上のシリコン基板を用いても、十分バイアス印加の
効果を出すことができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に記録膜を形成する磁気記録媒体
    の製造方法において、シリコン基板に交流電圧を印加し
    ながら、スパッタ法により該基板上に記録膜を形成する
    ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 シリコン基板の体積抵抗率が0.2Ωc
    m以上であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録
    媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 シリコン基板が単結晶シリコンからなる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の磁気記録媒体の
    製造方法。
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