JP2000003101A - 転写装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

転写装置及びこれを備えた画像形成装置

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JP2000003101A
JP2000003101A JP10165699A JP16569998A JP2000003101A JP 2000003101 A JP2000003101 A JP 2000003101A JP 10165699 A JP10165699 A JP 10165699A JP 16569998 A JP16569998 A JP 16569998A JP 2000003101 A JP2000003101 A JP 2000003101A
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Koichi Hiroshima
康一 廣島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写材の性状等が変化した場合でも、転写不
良や転写電流過剰によるガサツキ画像を生じることな
く、良好な転写画像を得る。 【解決手段】 中間転写体5上のトナー像を、転写ベル
ト6に吸着させた転写材Pに、転写ベルト6に転写バイ
アスを印加することで転写する。転写バイアス印加電源
28は、定電圧回路と定電流回路とを直列に接続して構
成する。定電圧回路から発生する電圧値を、例えば、転
写材の性状(温湿度による抵抗変動、長手方向サイズ、
厚さ等)等に応じて変化させることで、種々のサイズの
転写材、両面高抵抗紙、トナー載り量大という最悪条件
下においても転写不良や転写電流過剰によるガサツキ画
像を生じることなく、良好な転写画像を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体上に形成
されたトナー像を転写材に転写する転写装置、及びこれ
を備えた複写機、プリンタ、ファックス等の画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、中間転写体を使用したカラーの
画像形成装置においては、第1の像担持体に対するトナ
ー像(可転写画像)の形成、そのトナー像の中間転写体
への一次転写工程の繰り返しにより中間転写体に複数色
のトナー像からなるカラー画像を形成した後、このカラ
ー画像を転写材に一括して二次転写させることにより、
カラー画像を得るようにしている。
【0003】特に、第1の像担持体及び中間転写体とし
て、それぞれドラムタイプの感光体(感光ドラム)と中
間転写体(中間転写ドラム)とを組み合わせ、これらの
外径比とギヤ比とを等しくすることで、各成分色画像の
重ね合わせズレ(色ズレ)のない画像を得ることができ
る。
【0004】ところで、ドラムタイプの中間転写体を用
いた場合、転写材の中間転写体からの分離が問題とな
る。これは、トナー像を中間転写体から転写材に転写す
る際、転写電荷が転写材に供給されその電荷によって転
写材が中間転写体に吸着する静電気力が働くためであ
る。
【0005】上記静電気力に打ち勝ち、転写材を中間転
写体から分離させる手段としては、分離帯電器による静
電分離、転写ベルトによる吸着分離があるが、大口径の
中間転写ドラムからの分離には分離帯電器による静電分
離では不十分であり、転写ベルトによる吸着分離に頼ら
ざるを得ない。
【0006】転写ベルトを転写手段として用いる場合、
その転写バイアス制御は、ベルトの抵抗ムラ、環境によ
る抵抗変動や転写工程の繰り返しによるベルトのチャー
ジアップを考慮して、転写バイアスを定電流制御して、
常に転写材にはベルト周期、抵抗変動によらず一定の転
写電荷が与えられる構成としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来の画像形成装置においては、以下に述べるような問
題点がある。
【0008】すなわち、転写ベルトをトナー像の転写手
段としてだけでなく、転写材吸着手段としても用いてい
るため、転写ベルトとして選定できる抵抗値幅が非常に
狭くなる。紙などの転写材は、その抵抗値が環境依存で
数桁も変化するため、そのような性状の異なる転写材を
確実に分離させるためには、ベルト抵抗はある程度高く
なければならない。
【0009】逆にベルトの抵抗が高くなると、トナー像
の転写に必要とされる電荷を紙裏に供給するための電圧
が高くなり、その結果、中間転写体との間で異常放電が
発生し、画像不良となってしまう。
【0010】本出願人らの検討によれば、中間転写体と
して5×106 Ω(1kV印加時)を用いた場合、転写
ベルトの体積抵抗としては、108 〜109 Ω程度が、
吸着分離性と転写性とが両立できる範囲であることが分
かった。
【0011】しかしながら、転写ベルトを定電流制御す
る場合、上記転写ベルトの抵抗値では小サイズの紙や自
動両面によって一旦定着器を通過し、抵抗が非常に高く
なった紙などに転写する際に、転写電流が非通紙部に流
れ込み、発生電圧が低下し紙裏に十分な転写電荷が与え
られない。
【0012】図7に上述の概念図を示す。中間転写体5
と転写ベルト6とが当接しているニップ部分に転写材P
が挟持されている。転写材Pの抵抗が中間転写体5、転
写ベルト6よりも高くなる場合、図中に矢印で示すよう
に、転写電流Cは、相対的に負荷インピーダンスの低い
方に流れ込み、発生電圧が下がり転写材Pには十分な電
荷が与えられない。
【0013】例えば、A3対応のプリンタ・複写機等
で、A4R(A4縦)通紙を行う場合が顕著な例であ
る。
【0014】上記の現象は、高温高湿(H/H)環境で
は、中間転写体5や転写ベルト6の抵抗も下がった状態
のとき、また、両面プリントで一旦定着器を通過した紙
をプリントするときなどに発生しやすい。
【0015】さらにカラーの画像形成装置等では、イエ
ロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色で二
次色であるレッド(R)、グリーン(G)、ブルー
(B)を表現する場合、例えば、ブルーは(マゼンタ+
シアン)となり、トナーの載り量が通常の単色(一次
色)よりも多くなるので、その分、転写電荷も多く必要
とする。そのため、上記の問題は、トナー量が従来より
も多くなるカラーの複写機、プリンタ等の画像形成装置
に発生しやすい。
【0016】長手方向(転写材の搬送方向に直角な方
向、以下同じ。)の紙サイズは上述のように固定ではな
く、100〜300mmと大きく変わり、また温湿度の変
化で中間転写体5、転写ベルト6の抵抗も変わってしま
う。上記のような状況下では、従来の定電流制御ではカ
バーしきれない点が多く、低湿/高抵抗紙、及び両面時
小サイズ紙での転写不良や、大サイズ/低抵抗紙でのハ
ーフトーン画像の転写電流過剰によるガサツキ画像が生
じてしまう。
【0017】そこで、本発明は、転写材の性状や環境に
よることなく、転写材に対して良好なトナー像を転写す
ることのできる転写装置、及びこれを備えた画像形成装
置を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明は、像担持体上に形成されたトナー
像を転写材に転写する転写装置において、前記像担持体
に対して当接及び離間自在に配設された無端状の転写ベ
ルトと、該転写ベルトに転写バイアスを印加する転写バ
イアス印加電源と、前記転写材の状態を判断する判断手
段と、を備え、前記転写バイアス印加電源は、定電圧回
路と定電流回路とを直列に接続して構成されるととも
に、前記判断手段の情報に基づき、前記定電圧回路から
印加する電圧値を設定する、ことを特徴とする。
【0019】請求項2の発明は、請求項1の転写装置に
おいて、前記定電圧回路から印加する電圧値を、転写材
の抵抗、転写材の搬送方向に直交する方向の幅、転写材
の厚さに応じて変化させる、ことを特徴とする。
【0020】請求項3の発明は、請求項1の転写装置に
おいて、前記上記定電圧回路から印加する電圧値を、プ
ロセススピードによって変化させる、ことを特徴とす
る。
【0021】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記定電圧回路に、電圧値の上限を規制する上限リ
ミッタを設ける、ことを特徴とする。
【0022】請求項5の発明は、請求項1の転写装置に
おいて、前記定電圧回路から印加する電圧値を、コント
ローラからのコマンドにより変化させる、ことを特徴と
する。
【0023】請求項6の発明は、請求項1の転写装置に
おいて、前記定電圧回路から印加する電圧値を、装置本
体内の環境センサの情報により変化させる、ことを特徴
とする。
【0024】請求項7の発明は、請求項1の転写装置に
おいて、前記像担持体が、複数色のトナー像を担持する
中間転写体である、ことを特徴とする。
【0025】請求項8の発明は、複数の像担持体上に形
成されたそれぞれ色の異なるトナー像を転写材に順次に
転写する転写装置において、前記複数個の像担持体と接
触する無端状の転写ベルトと、該転写ベルトに転写バイ
アスを印加する転写バイアス印加電源と、前記転写材の
状態を判断する判断手段と、を備え、前記転写バイアス
印加電源は、定電圧回路と定電流回路とを直列に接続し
て構成されるとともに、前記判断手段の情報に基づき、
前記定電圧回路から印加する電圧値を設定する、ことを
特徴とする。
【0026】請求項9の発明は、請求項8の転写装置に
おいて、前記定電圧回路から印加する電圧値を、各色の
トナー像を転写する毎に変化させる、ことを特徴とす
る。
【0027】請求項10の発明は、像担持体上にトナー
像を形成し、該トナー像を転写装置によって転写材上に
転写し、転写後のトナー像を転写材上に定着させて画像
を形成する画像形成装置において、前記転写装置が、請
求項1〜9のいずれか記載の転写装置である、ことを特
徴とする。
【0028】〔作用〕上述の構成によると、前記定電圧
回路から発生する電圧値を、例えば、転写材の性状(温
湿度による抵抗変動、長手方向サイズ、厚さ等)等に応
じて変化させることで、種々のサイズの転写材、両面高
抵抗紙、トナー載り量大という最悪条件下においても転
写不良や転写電流過剰によるガサツキ画像を生じること
なく、良好な画像を得ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0030】〈実施の形態1〉図1は、電子写真プロセ
スを利用したカラーのレーザプリンタの概略断面図であ
る。同図のレーザプリンタ(以下「画像形成装置」とい
う。)は、中間転写体として中抵抗の弾性ローラ5を、
また、二次接触転写手段として転写ベルト6を使用して
いる。
【0031】同図中、1は第1の像担持体として繰り返
し使用される回転ドラム型の電子写真感光体(以下「感
光体ドラム」という。)であり、矢印R1方向に所定の
周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
【0032】感光ドラム1は回転過程で、一次帯電ロー
ラ2により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次
いで露光手段(カラー原稿画像の色分解・結像露光光学
系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して
変調されたレーザビームを出力するレーザスキャナによ
る走査露光系等)3による画像露光を受けることにより
目的のカラー画像の第1の色成分像(例えばイエロー成
分像)に対応した静電潜像が形成される。
【0033】次いで、その静電潜像が現像装置4の第1
現像器41(イエロー現像器)により第1色であるイエ
ロートナーYにより現像される。現像器41、42、4
3、44は、この順に、イエロー、マゼンタ、シアン、
ブラックの現像器であり、回転駆動装置(不図示)によ
って図中の矢印方向に回転し、それぞれの現像器が現像
過程で感光ドラム1と対向する現像位置に配置されるよ
うになっている。
【0034】中間転写体5は、矢印R5方向に感光ドラ
ム1と同じ周速度をもって回転駆動される。
【0035】感光ドラム1上に形成担持された上記第1
色のイエロートナー像は、感光ドラム1と、像担持体と
しての中間転写体5との間に構成される一次転写ニップ
部を通過する過程で、一次転写バイアス印加電源29に
よって中間転写体5に印加される一次転写バイアス29
により形成される電界と圧力により、中間転写体5の外
周面に一次転写(中間転写)されていく。
【0036】以下、同様に第2色のマゼンタトナー像、
第3色のシアントナー像、第4色のブラックトナー像が
順次中間転写体5上に重畳転写され、目的のカラー画像
に対応した合成カラートナー像(カラー画像)が形成さ
れる。
【0037】6は転写ベルトで、中間転写体5に対応し
平行に軸受けさせて下面部に接触させて配設してある。
転写ベルト6はバイアスローラ64とテンションローラ
63とによって支持され、バイアスローラ64には、二
次転写バイアス印加電源28により二次転写バイアスが
印加され、テンションローラ63にもバイアスローラ6
4と同じバイアスが印加されている。
【0038】感光ドラム1から中間転写体5への第1色
〜第4色のトナー像の順次転写実行工程において、転写
ベルト6及び中間転写体クリーニングローラ8は中間転
写体5から接離可能としている。転写ベルト6は、矢印
K6方向に移動することで、中間転写体5に対して接離
する。
【0039】中間転写体5上に重畳転写されたカラー画
像の転写材Pへの二次転写は、転写ベルト6が中間転写
体5に当接されるとともに、給紙カセット(不図示)か
らレジストローラ11、転写前ガイド10を通過して中
間転写体5と転写ベルト6との間に構成される二次転写
ニップ部に所定のタイミングで転写材Pが給送され、同
時に二次転写バイアス印加電源28から二次転写バイア
スがバイアスローラ64に印加される。この二次転写バ
イアスにより中間転写体5上のカラー画像は、転写材P
へ一括して二次転写される。
【0040】トナー像転写を受けた転写材Pは定着器1
5へ導入され加熱定着される。
【0041】転写材Pへの画像転写終了後、中間転写体
5上に残ったトナー(二次転写残トナー)は、中間転写
体クリーニングローラ8が当接し、すべてのトナーが感
光ドラム1上の電位とは逆極性に帯電されることで、一
次転写ニップ部を介して、感光ドラム1に逆転写され、
その後、感光ドラムクリーナ13によって除去される。
【0042】また、同図に示す画像形成装置には、給紙
部(不図示)付近に温湿度センサが設置されており、画
像形成装置本体が設置されている環境の雰囲気温度、相
対湿度が計測されるようになっており、温湿度センサ
は、温度湿度を電圧に変換し、そのデータがDCコント
ローラ基板上にあるA/DコンバータによってA/D変
換され、画像形成装置本体を制御するCPUへと送ら
れ、転写バイアスの条件分岐のデータとして用いられ
る。
【0043】以下に本発明の詳細を述べる。
【0044】本発明で用いた、カラー画像形成装置は、
A3対応のレーザプリンタであり、カラーA3:3pp
m、A4:6ppmのプリントスピードを有している。
【0045】プロセススピードは、36πmm/sec であ
る。
【0046】感光ドラム1の外径は60mm、中間転写体
5の外径は180mmであり、ギヤ比は外径比と同じにし
ている。
【0047】中間転写体5はA4画像を2枚分保持でき
るので、プリントスピードを変えずに上記のスループッ
トを確保できる。
【0048】上記中間転写体5と転写ベルト6について
以下に詳述する。
【0049】中間転写体5も、例えば円筒状の導電性支
持体上に少なくともゴム、エラストマー、樹脂からなる
弾性層をローラ形状、さらにはその弾性層の上層に一層
以上の被覆層を有するローラ形状のものである。
【0050】図2に中間転写体5の概略断面図を示す。
53は剛体である円筒状の導電性支持体、52は弾性
層、51は表層である。
【0051】導電性支持体53として、厚さ3mmのアル
ミニウムの円筒を用いた。
【0052】中間転写体5に用いる弾性層52は、抵抗
値を重視しエピクロルヒドリンゴムにアクリロニトリル
−ブタジエンゴム(NBR)を混合させ、導電材として
ケッチェンブラックを分散させて体積抵抗率を制御した
ものを用いた。その肉厚は、転写ニップ部の形成、回転
による色ズレ、材料コスト等の面で0.5〜7mmが望ま
しく、本実施の形態では5mmの肉厚としている。また、
表層51の膜厚は、下層の弾性層52の柔軟性を、さら
にその下層あるいは感光ドラム表面に伝えるために、薄
層にすることが好ましく、具体的には5〜20μmが望
ましく、本実施の形態では15μmとしている。中間転
写体5のトータル外径は180mmである。
【0053】中間転写体5の表層51は二次転写残トナ
ーのクリーニング性に大きく影響するために重要であ
る。表層51にはウレタン樹脂をバインダーとし、これ
に抵抗制御の導電材としてホウ酸アルミニウムウィスカ
ー、離型性向上を目的としてPTFEパウダーを分散さ
せたものを用いた。
【0054】体積抵抗率の測定は、上記弾性層52を1
00×100mm、厚さを適宜のシート状に切り出しAd
vantest社製R8340A及びR12704を用
い、印加電圧1kV、discharge 5sec 、c
harge 30sec 及びmeasure 30sec の
条件で測定した。
【0055】上記中間転写体5の実使用抵抗を図8に示
す方法で測定した。ここで言う実使用抵抗とは、弾性
層、離型層を含め、中間転写体5としての抵抗のことで
ある。図8において、回転駆動体(不図示)によってア
ルミシリンダ71が矢印R71方向に回転し、これにな
らって中間転写体5が従動回転する。その当接圧は、実
機使用状態と同等としており、総圧1kgfである。中間
転写体5の導電性支持体53には、高圧電源73から一
定の直流電圧Vdcが印加される。中間転写体5の弾性
層、離型層を通過して流れる電流は、アルミシリンダ7
1に流入し、標準抵抗72を介して接地される。標準抵
抗72の両端の電圧をVr〔V〕とすると、中間転写体
5の抵抗値Rcは次式によって与えられる。
【0056】Rc〔Ω〕=106 /Vr〔V〕 その結果、中間転写体5の全体の抵抗値は、5×106
Ωであった。
【0057】二次転写手段としての転写ベルト6につい
て以下に述べる。
【0058】転写ベルト6を支持しているバイアスロー
ラ64とテンションローラ63は、同じ材質で構成して
も、他の材質で構成していてもよい。本実施の形態では
体積抵抗率5×104 (100V印加時)のEPDMを
用いた。硬度はJIS Aで60度である。両ローラは
直径14mmのSUS芯金上に外径20mmになるように構
成した。
【0059】次に転写ベルト6であるが、その外径寸法
は周長65mm×幅300mmのチューブ形状で、厚さは3
00μm、体積抵抗率は先述の測定方法と同様で、10
4 〜1012Ω・cmである。
【0060】本実施の形態では、表層にフッ素樹脂、基
層にウレタンエラストマの2層構成の転写ベルトを用
い、体積抵抗率1011Ω・cm、表面抵抗1012〜1013
Ω/□に制御している。
【0061】中間転写体5の感光ドラム1に対する当接
圧は、10kgf。中間転写体5クリーニングローラ8の
中間転写体5に対する当接圧は1kgf。転写ベルト6の
中間転写体5に対する当接圧は5kgfである。
【0062】 感光ドラム上 暗電位(一次帯電による非画像部電位):Vd=−550V 明電位(レーザ露光による画像部電位):Vl=−150V 現像方法: YMCトナー:非磁性1成分ジャンピング現像 現像バイアス:Vdc=−400V Vac=1800VPP 周波数=2300Hz Bkトナー :磁性1成分ジャンピング現像 現像バイアス:Vdc=−400V Vmax 固定=−1400V、 Duty55:45 周波数2300Hz プロセススピード:120mm/sec 一次転写バイアス:1色目 +200V 2色目 +300V 3色目 +300V 4色目 +200V である。
【0063】以上詳述した条件を、図1に示す構成を持
つ画像形成装置(レーザプリンタ)に組み込み、本実施
の形態の効果を確認した。
【0064】図1において、二次転写バイアス電源28
は、下限電圧保証された定電流回路となっている。
【0065】本出願人らは、通常環境23℃、50%R
H(N/N環境)で転写バイアスと転写効率の関係を調
べた。
【0066】使用した転写材Pは、キヤノンCLC用紙
(秤量80g/m2)A4サイズで、パターンは一次色ブ
ラック(Bk)と二次色ブルー(B)の5mm□(5mm×
5mm)の転写効率である。転写バイアスは定電流制御で
電流可変とし、転写効率は中間転写体5上の二次転写残
トナー濃度で代替した。したがって、二次転写残トナー
濃度が低いときほど転写効率がよいことになる。
【0067】その結果、18〜22μA付近での二次転
写残トナー濃度が最低となった。そこで、本出願人らは
N/N環境の電流設定値を20μA定電流とした。20
μA定電流での発生電圧は、約1.0kVである。
【0068】上記定電流制御で、下記の条件での転写性
を確認した。環境はN/N(23℃/50%RH)であ
る。
【0069】紙サイズ:105〜305mm 両面 環境:低温低湿(L/L環境)、常温低湿(N/L環
境)、常温常湿(N/N環境)、高温高湿(H/H環
境) まず、の紙サイズであるが、A6縦サイズ105mmと
Bleedサイズ(12インチ:305mm)で転写性を
比較した。
【0070】A6縦サイズの場合、20μA定電流を行
うと発生電圧は600Vまで低下した。二次色ブルーで
の転写性が若干落ちていたが、転写性に関しては問題は
発生しなかった。
【0071】しかしながら、N/N環境といっても温度
/湿度の範囲は広く紙が通常よりも乾燥して抵抗が高め
になる可能性は十分あり得る。
【0072】図3は、本実施の形態で用いた環境サイズ
のゾーン分けを表す図である。温度が10〜40℃、そ
の温度での相対湿度が0〜100%で表されている。環
境は、低温低湿(L/L環境)、常温低湿(N/L環
境)、常温常湿(N/N環境)、高温高湿(H/H環
境)に分かれる。
【0073】図3においては、28℃付近でも相対湿度
35%RHはN/N環境としている。この状態だと、紙
の乾燥は進行し紙抵抗としては23℃/50%RHより
は高くなっている。
【0074】しかしながら、中間転写体5や転写ベルト
6は画像形成装置本体内にあり、装置内昇温があるため
上記くらいの温湿度の変化ではこれらの抵抗値は変わら
ない。
【0075】そのため、A6縦サイズを上記環境(28
℃/35%RH)では、20μA定電流を行うと発生電
圧は700V程度となったが、二次色ブルーでの転写性
は明らかに落ちていた。
【0076】Bleed(12インチ)紙の場合は、発
生電圧が23℃/50%RHでは1.2kV、28℃/
35%RHでは1.3kVまで上昇したが、転写性は差
が無く問題はなかった。
【0077】上記小サイズ紙の転写不良の問題を改善す
るために、本出願人らは転写バイアス制御を、下限電圧
保証した定電流制御に変更した。画像形成装置本体に組
み込まれた温湿度センサがN/N環境下を示すゾーンの
すべてで転写不良を生じない最低電圧を確認したところ
1.0kVであった。
【0078】下限保証電圧1.0kV、定電流20μA
という転写バイアス制御を図3に示すN/N環境で行っ
たところ、A6縦サイズにおいては転写バイアスが下限
保証電圧の1.0kVに張り付き、電流も40μA程度
流れ転写性は向上した。このときの電流は当然非通紙部
にも流れ込んでいるが、転写材にも転写に十分な電荷を
与えることが可能な電圧が印加されている。
【0079】またBleed(12インチ)紙の場合
は、20μAの定電流制御が効いて1.2〜1.3kV
の発生電圧が得られ、良好な転写性を得ることができ
た。
【0080】次に、の両面の転写性であるが、同様に
N/N環境ゾーンで確認したところ、両面、特に自動両
面では定着器を通過した紙が吸湿するまもなく再び二次
転写部に突入するので、紙の抵抗が高いことによる転写
不良が発生しやすい。
【0081】本出願人らは、A6縦サイズで二次色ブル
ーを自動両面でプリントしたところ、1面目は1.0k
Vの下限保証電圧が効いて良好な転写性が得られたが、
2面目は完全な転写不良となってしまった。20μA定
電流を効かせながら、下限保証電圧を順次上げていった
ところ、1.9kV付近から転写性は良好になり、逆に
2.5kVを超えると転写強抜けで、白ポチが発生し
た。下限保証電圧を2.0kVに設定したところ、N/
N環境のあらゆるところで良好な転写性が得られた。
【0082】またBleed(12インチ)紙の場合
は、この場合も20μAの定電流制御が効いて2.2〜
2.3kVの発生電圧が得られ、良好な転写性を得るこ
とができた。
【0083】最後に、の紙の環境依存を述べる。紙は
雰囲気の温湿度でその抵抗が大きく変化し、中間転写体
5や転写ベルト6の抵抗とほぼ同等付近から、それより
も大幅に低い場合や高い場合もある。したがって、1面
目の紙の転写バイアスの制御は、紙の抵抗に応じた、つ
まり大きく言えば環境に応じた下限保証電圧を設定する
必要がある。
【0084】しかしながら、2面目の紙は抵抗が中間転
写体5や転写ベルト6よりも大幅に大きい場合がほとん
どなので、環境によらず1面目ほど大きく変化させる必
要がない。
【0085】図4は、各環境ゾーンでの片面時/両面時
各々の下限保証電圧を最適化したときの値である。N/
N環境は先述したのでここでの説明は省略する。H/H
環境の1面目は、紙の抵抗が低いのでN/Nよりも低い
0.8kVに設定している。H/Hの2面目は、中間転
写体5や転写ベルト6の抵抗も低いために電流が流れす
ぎので、感光ドラム1上へメモリを形成させるので、転
写不良が生じない範囲で最低の電圧1.5kVに設定し
ている。N/L、L/L環境の1面目は、各々の環境で
最適となる電圧1.3kV、1.7kVを設定した。2
面目に関しては、ほとんど抵抗が変わらないため同電圧
2.2kVを設定した。基本的に20μA定電流制御+
下限保証電圧の転写バイアス制御は変えていない。
【0086】以上述べた転写バイアス制御を図1に示す
画像形成装置に組み込み、小サイズ紙、両面プリントを
環境を問わずプリントしたところ、従来、生じていたト
ナー載り量が多い2次色での小サイズ紙、両面時の転写
不良という問題がまったく発生せず良好な転写性を得る
ことが可能となった。さらに100〜300mmといった
幅広い紙サイズ対応で良好な転写性を得ることが可能と
なった。特にカラーの画像形成装置においては、トナー
載り量が多い画像パターンが多いので本制御を用いるこ
とによって二次色だけでなく、多重色にも効果がある。
【0087】本実施の形態においては、中間転写体5を
用いた多重転写系で説明したが、大口径感光ドラム+転
写ベルト系での多重現像系においてもその効果に代わり
はないことは言うまでもない。
【0088】〈実施の形態2〉本発明の実施の形態2
は、上述の実施の形態1において、カラーの画像形成装
置などでは通常のプロセス速度だけでなく、厚紙対応の
1/3〜2/3速、OHT対応の1/4速等、複数のプ
リント速度を持つ画像形成装置への応用である。
【0089】カラーの画像形成装置(以下適宜「プリン
タ」という。)では、特に紙上トナー載り量が多い画像
や厚紙へのプリントが行われる。通常の白黒プリンタと
違い、カラープリンタではトナーを十分溶融し、混色さ
せてカラー画像を得ている。しかしながら、厚紙120
g/m2以上の紙などでは、定着する際、紙が奪う熱が多
くなるため十分にトナーを溶融させることができなくな
ってしまう。
【0090】そこで、定着速度を落とし、十分な熱量を
紙に与えて定着性を確保するのである。転写速度と定着
速度を独立に制御できる場合は、紙への転写条件は、実
施の形態1と同様で済むがスペース的な制約で、転写定
着間の距離が紙サイズより短かったりする場合、定着速
度と転写速度は同等となる。したがって、転写バイアス
制御も通常速度とは別の制御が必要となる。
【0091】本実施の形態においては、厚紙モード1/
3速の場合での制御を述べる。厚紙モードは、速度が遅
くなる分定電流値も異なり、実施の形態1で述べた条件
で最適転写条件を求めたところ、以下のようになった。
【0092】使用した転写材は、キヤノンCLC用紙
(秤量80g/m2)A4サイズで、パターンは一次色ブ
ラックと二次色ブルーの5mm□の転写効率である。転写
バイアスは定電流制御電流で可変とした。その結果8〜
12μA付近での二次転写残トナー濃度が最低となっ
た。そこで、本出願人らはN/N環境の電流設定値を1
0μA定電流とした。10μA定電流での発生電圧は、
約1.0kVである。
【0093】次に、発生電圧の紙の秤量(g/m2)を調
べた。用いた紙は、PBSK A464g/m2、XX4
024 75g/m2、90g/m2、105g/m2、NP
I上質紙128g/m2、スプリングヒル199g/m2
等である。10μA定電流での発生電圧は105g/m2
程度までは1.0kVで大きく差が無く良好な転写性が
得られたが、それを超えた場合1.5kVと大きくなっ
た。
【0094】図5は、実施の形態1と同様、105g/
m2以下とそれを超える秤量の紙で各環境で設定した下限
保証電圧を示す表である。105g/m2以下の紙は環境
で大きな差が出ず、H/Hにおいても0.8kV程度で
あった。他の環境ではほぼ同様に1.0kVであった。
105g/m2を超える紙の場合は、H/H、N/Nで
1.5kVの電圧が発生し、N/L、L/Lでは2.0
kVであった。両面時の値も測定したが、プリント速度
が遅く自動両面でないため、紙の乾燥は緩和され1面目
の値と同じ値となった。
【0095】転写バイアス制御を10μA定電流+下限
保証電圧とし、上記条件を組み込んだ、実施の形態1に
示すプリンタで厚紙モード(1/3速)で各種紙種、サ
イズ違い、秤量違いをプリントしたが、転写性に問題の
発生はなく良好なプリントが像が得られた。
【0096】〈実施の形態3〉本発明の実施の形態3
は、実施の形態1の転写バイアス制御に上限電圧を設
け、中間転写体5、転写ベルト6の抵抗変動による転写
不良を防止するものである。
【0097】転写ベルト6は長期の使用によりその抵抗
が上昇することが本出願人らの検討で確認された。転写
ベルト6の抵抗が上昇すると転写バイアス制御の20μ
A定電流が効き始め、発生電圧が高くなる。その結果、
転写時に異常放電が起こりやすくなり、高抵抗の紙では
転写白ポチという現象を引き起こす。これは紙のすき目
などの部分で放電が生じ、トナーを逆極性に帯電するた
めに紙に転写されずに生じる。
【0098】本出願人らは上記現象を抑えるために、転
写バイアス電源に電圧上限リミッタを設けた。検討では
環境を問わず、発生電圧が2.5kVを超える場合に発
生することが確認された。特に両面転写時及びOHT用
紙など高抵抗の転写材の転写時に上記転写不良の発生が
顕著であったが、上限リミッタ電圧を設定することによ
って、中間転写体5、転写ベルト6が経時変化によって
抵抗アップしても、良好な転写性を得続けることが可能
となる。本実施の形態の効果は特にOHT用紙の場合に
顕著で、紙と比較し抵抗が高いため電圧が高くなるとO
HT自体の電位も上がり異常放電を引き起こしやすくな
る。
【0099】あらかじめ、放電しない電圧を上限に設け
ることで転写不良は防止される。
【0100】〈実施の形態4〉本発明の実施の形態4
は、実施の形態1においてコントローラからのコマンド
によって、通常速度でのプリント時、薄紙と厚紙の転写
バイアスを変えることを特徴とする。
【0101】上記薄紙とは秤量80g/m2以下の紙を指
し、厚紙とはそれを超える秤量の紙である。中間転写体
5、転写ローラ6は紙が乾燥した場合の抵抗よりも低い
抵抗で構成されているため、低湿環境では転写電荷不足
で転写不良を引き起こし易い。
【0102】特に紙サイズの依存性については実施の形
態1で述べたが、紙の厚みが厚くなる(秤量が大きくな
る)と転写性が変わるのは言うまでもない。
【0103】本出願人らは、あらゆる紙種で良好な転写
性を得るために、プリンタドライバから紙の種類とし
て、厚紙を指定できるようにした。エンジンであるプリ
ンタは、そのコマンドによって実施の形態1で述べた下
限保証電圧を変えるのである。本出願人らの検討によれ
ば、上記紙サイズで分けた場合、厚紙指定がされた場
合、下限保証電圧を一律300V上昇させることによっ
て、通常速度の場合において、秤量60〜105g/m2
の紙種すべてにおいて良好な転写性が得られた。
【0104】以上述べたように、プリンタドライバのコ
マンドを用い、通常使用状態での転写電圧を変えること
によってエンジン単体ではカバーしきれなかった、メデ
ィアフリーを達成することができる。
【0105】また、カセット給紙だけでなく、手差し給
紙(Multi Tray Feed)を設定された場
合においても、非常に厚い紙を通紙させる場合に、プリ
ンタドライバからのコマンドによって適正な転写バイア
スを印加するようにしても良好な転写性が得られるよう
になるのは言うまでもない。
【0106】〈実施の形態5〉本発明の実施の形態5
は、複数個の像担持体である感光ドラムを有し、転写材
に直接多重転写方式でプリント画像を得る4連ドラム方
式プリンタでの転写装置に関するものである。図6に示
す画像形成装置は、各色毎にそれぞれ個別に画像形成部
を有する。同図では、イエローの画像形成部をY、同様
に、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部をこの順
に、M、C、Bkで示している。
【0107】図6は4連ドラム多重転写方式を行う高速
カラープリンタの転写工程部の概略断面図である。図6
において、無端状の転写ベルト36が、駆動ローラ37
に懸架され、図中矢印の方向に回転している。感光ドラ
ム31は、上記転写ベルト上に直列に4本配置されてい
る。各画像形成部の感光ドラム31周辺には感光ドラム
表面を一様に接触帯電する帯電ローラ32、レーザ露光
手段33、YMCBkの各色のトナーのうちの1つが入
った現像器34、及び転写残トナーをクリーニングする
クリーナ35が配置されている。
【0108】転写材Pは図中右方向から各画像形成部の
転写ニップ部へ進入する。転写ニップ部では転写ベルト
36の裏側に可撓性電極40が転写ニップ部中の下流側
に接触当接させている。転写材Pは1色目の画像形成部
Yでまずイエローのトナー像が転写され、順次、マゼン
タ、シアン、ブラックの各色のトナー像が多重転写さ
れ、定着装置(不図示)によって溶融定着され、これに
より、カラープリント画像が得られる。
【0109】上記転写ベルト36の材質の選定として
は、各色の画像形成部でのレジストレーションを良くす
るため、伸縮する材料は望ましくなく、樹脂系あるいは
金属芯体入りのゴムベルトが望ましい。本実施の形態で
はPC(ポリカーボネート)にカーボンを分散させ、抵
抗を1014Ωオーダーに制御した樹脂ベルトを用いた。
その厚さは300μm、幅320mm、全周900mmであ
る。
【0110】また可撓性電極40としては、十分な可撓
性と対摩耗性を有し、低抵抗に制御できるカーボン分散
高密度ポリエチレンを用いた。その抵抗は1014Ω以
下、厚さは500μmで、幅315mmとし、感光ドラム
31とのリークを避けている。各可撓性電極40は、そ
れぞれ転写バイアス印加電源39a、39b、39c、
39dに印加されており、これらから転写バイアスが印
加される。
【0111】上記プリンタのプロセススピードは120
mm/sec 、A4/30ppmの高速カラープリンタであ
る。
【0112】本発明の特徴は、上記可撓性電極40に印
加する転写バイアス制御方式に、下限電圧保証+定電流
制御を用い、各画像形成部での転写バイアスの影響を他
の画像形成部に及ぼさないようにしたところにある。
【0113】転写ベルト36は1014Ω程度の高い抵抗
値を有し、紙を完全に吸着させて色ズレ等のレジストレ
ーション不良に対処している。しかしながら上記抵抗値
範囲では転写工程が一度される度に、転写ベルト36は
チャージアップされ、さらに次の転写工程では、高い電
荷を有した1色目のトナー像の上に重ねて転写しなけれ
ばならなず、1色目よりは高い転写バイアスが必要とな
る。しかし、単純な定電流制御のみの転写を行う場合、
上記のベルトのチャージアップには追随してくれるが、
定電流値をY<M<C<Bkの順で大きくすると、連続
プリントで異なる紙が他の画像形成部にいる場合に、定
電流制御であるため電位が低い画像形成部に流れ込んで
しまい、転写不良を引き起こしてしまう。
【0114】逆に抵抗が高い転写ベルト36では、紙の
抵抗変動が無視できるようになるので、紙サイズが変化
しても非通紙部への電流流入を考慮する必要はなくな
る。
【0115】したがって、転写ベルト6のチャージアッ
プ分を考慮して定電流制御を活かし、さらに、下流側か
ら電位の低い上流側への電流流入による電圧降下を防ぐ
ことが、転写時によらず、良好な転写性を得るための必
要十分条件となる。
【0116】そこで、本出願人らは、転写バイアス制御
に下限保証の定電圧を重畳させるようにした。以下にそ
の具体例を述べる。
【0117】本実施の形態において、ブラック単色の転
写性が20μA定電流で良好であり、ベタ、ハーフトー
ン双方とも高い転写効率であったので、この値を中心と
した。この時の発生電圧は1.0kVであった。
【0118】本出願人らの検討によれば、イエローの転
写時は20μA定電流+下限電圧1.0kV、マゼンタ
は20μA定電流+下限電圧1.2kV、シアンは20
μA定電流+下限電圧1.4kV、ブラックは20μA
定電流+下限電圧1.6kVと、下限電圧の値を200
Vずつ増加させた。
【0119】その結果、各画像形成部で定電流値を順次
増大させた場合は、連続プリント時に二次色での転写不
良が生じたが、本発明の転写バイアス制御では、上記問
題の発生はなく連続プリントにおいても良好な転写性が
得られた。
【0120】さらに、本実施の形態においては、厚紙な
どの転写においても、定電流制御が効いて発生電圧を高
くするので、小サイズから大サイズ、薄紙から厚紙にお
いても良好な転写性が得られる。
【0121】本実施の形態では、定電流20μA、下限
保証電圧を200Vずつ変化させたが、トナー電荷、転
写ベルト6の抵抗その他の条件などで、上記条件を変え
ることによって最適化し、良好な転写性を得るようにす
ることは言うまでもない。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
前記定電圧回路から発生する電圧値を、例えば、転写材
の性状(温湿度による抵抗変動、長手方向サイズ、厚さ
等)等に応じて変化させることで、種々のサイズの転写
材、両面高抵抗紙、トナー載り量大という最悪条件下に
おいても転写不良や転写電流過剰によるガサツキ画像を
生じることなく、良好な転写画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の画像形成装置の概略構成を示す
縦断面図。
【図2】中間転写体の概略構成を示す縦断面図。
【図3】実施の形態1の画像形成装置に組み込まれてい
る環境ゾーンデータを示す図。
【図4】実施の形態1における環境に対応した片面時及
び両面時の下限保証電圧を示す図。
【図5】実施の形態2の厚紙モードでの各環境の下限保
証電圧を示す図。
【図6】実施の形態5の4連ドラムプリンタの概略構成
を示す縦断面図。
【図7】定電流制御の非通紙部電流流入のようすを示す
模式図。
【図8】中間転写体の抵抗測定装置方法を示す概略図。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電ローラ 3 露光手段 4 現像装置 5 像担持体(中間転写体) 6 転写装置(転写ベルト) 7 濃度検知用センサ 8 中間転写体クリーニングローラ 28、39a、39b、39c、39d転写バイアス印
加電源 31 像担持体(感光ドラム) P 転写材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上に形成されたトナー像を転写
    材に転写する転写装置において、 前記像担持体に対して当接及び離間自在に配設された無
    端状の転写ベルトと、 該転写ベルトに転写バイアスを印加する転写バイアス印
    加電源と、 前記転写材の状態を判断する判断手段と、を備え、 前記転写バイアス印加電源は、定電圧回路と定電流回路
    とを直列に接続して構成されるとともに、前記判断手段
    の情報に基づき、前記定電圧回路から印加する電圧値を
    設定する、 ことを特徴とする転写装置。
  2. 【請求項2】 前記定電圧回路から印加する電圧値を、
    転写材の抵抗、転写材の搬送方向に直交する方向の幅、
    転写材の厚さに応じて変化させる、 ことを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
  3. 【請求項3】 前記上記定電圧回路から印加する電圧値
    を、プロセススピードによって変化させる、 ことを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
  4. 【請求項4】 前記定電圧回路に、電圧値の上限を規制
    する上限リミッタを設ける、 ことを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
  5. 【請求項5】 前記定電圧回路から印加する電圧値を、
    コントローラからのコマンドにより変化させる、 ことを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
  6. 【請求項6】 前記定電圧回路から印加する電圧値を、
    装置本体内の環境センサの情報により変化させる、 ことを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
  7. 【請求項7】 前記像担持体が、複数色のトナー像を担
    持する中間転写体である、 ことを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
  8. 【請求項8】 複数の像担持体上に形成されたそれぞれ
    色の異なるトナー像を転写材に順次に転写する転写装置
    において、 前記複数個の像担持体と接触する無端状の転写ベルト
    と、 該転写ベルトに転写バイアスを印加する転写バイアス印
    加電源と、 前記転写材の状態を判断する判断手段と、を備え、 前記転写バイアス印加電源は、定電圧回路と定電流回路
    とを直列に接続して構成されるとともに、前記判断手段
    の情報に基づき、前記定電圧回路から印加する電圧値を
    設定する、 ことを特徴とする転写装置。
  9. 【請求項9】 前記定電圧回路から印加する電圧値を、
    各色のトナー像を転写する毎に変化させる、 ことを特徴とする請求項8に記載の転写装置。
  10. 【請求項10】 像担持体上にトナー像を形成し、該ト
    ナー像を転写装置によって転写材上に転写し、転写後の
    トナー像を転写材上に定着させて画像を形成する画像形
    成装置において、 前記転写装置が、請求項1〜9のいずれか記載の転写装
    置である、 ことを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100476971B1 (ko) * 2002-09-12 2005-03-16 삼성전자주식회사 복식 전자사진 현상기기 및 그 토너이미지 농도제어방법
JP2010134184A (ja) * 2008-12-04 2010-06-17 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2010191276A (ja) * 2009-02-19 2010-09-02 Canon Inc 画像形成装置

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