JP2000002602A - トルク検出装置 - Google Patents

トルク検出装置

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JP2000002602A
JP2000002602A JP16571498A JP16571498A JP2000002602A JP 2000002602 A JP2000002602 A JP 2000002602A JP 16571498 A JP16571498 A JP 16571498A JP 16571498 A JP16571498 A JP 16571498A JP 2000002602 A JP2000002602 A JP 2000002602A
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Japan
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rotating body
voltage
magnetic
torque
impedance element
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JP16571498A
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Osamu Yamamoto
修 山本
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Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルクの検出精度を向上させることができる
とともに、検出結果におよぼす温度、外乱磁界の影響を
低減することができ、さらに容易に外付けすることがで
きるトルク検出装置を得ること。 【解決手段】 本発明は、円柱形状のシャフト1と、シ
ャフト1の外周面に対して一定距離をおいた位置であっ
て、かつシャフト1の半径方向に沿って配設され、外部
磁界Hoに応じた電圧eを発生する磁気インピーダンス
素子2と、バイアス磁界コイル4、直流電源5および交
流電源6から構成され、磁気インピーダンス素子2を駆
動する素子駆動回路3と、増幅回路8により増幅された
電圧eに基づいてシャフト1に作用しているトルクを求
める演算回路9とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、シャフト
に作用するトルクの検出に用いられるトルク検出装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、シャフト(回転軸)に作用す
るトルクを検出する装置としては、トルク検出装置が用
いられている。このトルク検出装置には、大別して接触
式のトルク検出装置と非接触式のトルク検出装置とがあ
る。上記接触式のトルク検出装置は、シャフトの外周面
に接着されシャフトの歪みに応じて、電気抵抗が変化す
る歪ゲージと、該歪ゲージの電気抵抗値からトルクを検
出する検出部とから構成されている。
【0003】一方、非接触式のトルク検出装置は、非ト
ルク検出シャフト周囲に検出コイルを巻き付け、トルク
印加時における検出コイルのインピーダンス変化からト
ルクを検出するような磁歪式のトルク検出装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の接触
式のトルク検出装置においては、歪ゲージをシャフトの
外周面全体に亘って均一に接着することが難しい。ま
た、歪ゲージの接着の均一性は、トルク検出の精度に影
響を及ぼす。このことから、従来の接触式のトルク検出
装置においては、トルクの検出精度が低いという欠点が
あった。また、従来の非接触式のトルク検出装置におい
ては、非トルク検出シャフト周囲に検出コイルを巻き付
ける必要があり、既存のシャフトにモジュールとして外
付けすることが困難であるという欠点があった。また、
従来の非接触式のトルク検出装置においては、地磁気等
の外乱磁界の影響を受けてしまうことから、ひいてはト
ルク検出結果に誤差が生じてしまうという問題があっ
た。さらに、従来の非接触式のトルク検出装置において
は、シャフトの回転がぶれることにより、トルク検出結
果の誤差が大きいという問題があった。加えて、従来の
接触式および非接触式のトルク検出装置においては、歪
ゲージおよび検出コイルの各出力が温度変化の影響を受
けてしまうため、結果的に温度変化によりトルク検出結
果に誤差が生じてしまうという問題があった。本発明は
このような背景の下になされたもので、トルクの検出精
度を向上させることができるとともに、検出結果におよ
ぼす温度、外乱磁界の影響を低減することができ、さら
に容易に外付けすることができるトルク検出装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、回転駆動され、磁性体からなる回転体と、前記回転
体の外周面に対して近接配置され、自身に作用する外部
磁界に応じた電圧を発生する磁気インピーダンス素子
と、前記磁気インピーダンス素子に対して、高周波電流
を供給するとともに、磁気バイアスをかける駆動手段
と、前記磁気インピーダンス素子に発生する電圧に基づ
いて、前記回転体に作用しているトルクを求める演算手
段とを具備することを特徴とする。また、請求項2に記
載の発明は、回転駆動され、磁性体から構成された部分
を少なくとも外周面に有する回転体と、前記回転体の外
周面に対して近接配置され、自身に作用する外部磁界に
応じた電圧を発生する磁気インピーダンス素子と、前記
磁気インピーダンス素子に対して、高周波電流を供給す
る駆動手段と、前記磁気インピーダンス素子に発生する
電圧に基づいて、前記回転体に作用しているトルクを求
める演算手段とを具備することを特徴とする。また、請
求項3に記載の発明は、回転駆動され、磁性体からなる
回転体と、前記回転体の外周面に対して各々近接配置さ
れ、各々に作用する外部磁界に応じた電圧を発生する複
数の磁気インピーダンス素子と、前記複数の磁気インピ
ーダンス素子に対して、高周波電流を供給するととも
に、磁気バイアスをかける駆動手段と、前記複数の磁気
インピーダンス素子に発生する各電圧に基づいて、前記
回転体に作用しているトルクを求める演算手段とを具備
することを特徴とする。また、請求項4に記載の発明
は、請求項1または2に記載のトルク検出装置におい
て、前記磁気インピーダンス素子は、前記回転体の外周
面の一部に沿うように略半円環形状に形成されているこ
とを特徴とする。また、請求項5に記載の発明は、請求
項1ないし4のいずれかに記載のトルク検出装置におい
て、前記回転体の外周面には、軸線に対して所定角度を
もって複数のシェブロン溝が形成されていることを特徴
とする。また、請求項6に記載の発明は、回転駆動さ
れ、磁性体からなる回転体と、前記回転体の外周面に対
して近接配置され、自身に作用する外部磁界に応じた第
1の電圧を発生する第1の磁気インピーダンス素子と、
前記回転体の外周面に対して近接配置され、かつ前記第
1の磁気インピーダンス素子に対して面対称となる位置
に配設され、自身に作用する外部磁界に応じた第2の電
圧を発生する第2の磁気インピーダンス素子と、前記第
1および第2の磁気インピーダンス素子に対して、高周
波電流を供給するとともに、磁気バイアスをかける駆動
手段と、前記第1の電圧と前記第2の電圧との差に基づ
いて、前記回転体に作用しているトルクを求める演算手
段とを具備することを特徴とする。また、請求項7に記
載の発明は、請求項6に記載のトルク検出装置におい
て、前記第1および第2の磁気インピーダンス素子の近
傍の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段
の検出結果に基づいて、前記第1の電圧と第2の電圧と
の差における、温度変動分の誤差電圧をキャンセルする
温度補償手段とを具備し、前記演算手段は、前記温度補
償手段によりキャンセルされた結果に基づいて、前記回
転体に作用しているトルクを求めることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記
載のトルク検出装置において、前記第1の磁気インピー
ダンス素子に近接する、前記回転体の外周面には、軸線
に対して所定角度をもって複数の第1のシェブロンが形
成されており、前記第2の磁気インピーダンス素子に近
接する、前記回転体の外周面には、軸線に対して所定角
度をもって、かつ前記複数の第1のシェブロン溝に対し
て面対称となるように複数の第2のシェブロン溝が形成
されていることを特徴とする。また、請求項9に記載の
発明は、回転駆動され、磁性体からなる回転体と、前記
回転体の外周面に対して近接配置され、自身に作用する
外部磁界に応じた第1の電圧を発生する第1の磁気イン
ピーダンス素子と、前記第1の磁気インピーダンス素子
の近傍であって、かつ前記回転体による磁気の影響を受
けない位置に配設され、外乱磁界に応じた第2の電圧を
発生する第2の磁気インピーダンス素子と、前記第1お
よび第2の磁気インピーダンス素子に対して、高周波電
流を供給するとともに、磁気バイアスをかける駆動手段
と、前記第1の電圧から前記第2の電圧を減算した結果
に基づいて、前記回転体に作用しているトルクを求める
演算手段とを具備することを特徴とする。また、請求項
10に記載の発明は、回転駆動され、磁性体からなる回
転体と、前記回転体の外周面に対して近接配置され、自
身に作用する外部磁界に応じた電圧を発生する磁気イン
ピーダンス素子と、前記磁気インピーダンス素子に対し
て、高周波電流を供給するとともに、磁気バイアスをか
ける駆動部と、前記磁気インピーダンス素子に発生する
電圧に基づいて、前記回転体に作用しているトルクを求
める演算部とを具備することを特徴とする。また、請求
項11に記載の発明は、回転駆動され、磁性体から構成
された部分を少なくとも外周面に有する回転体と、前記
回転体の外周面に対して近接配置され、自身に作用する
外部磁界に応じた電圧を発生する磁気インピーダンス素
子と、前記磁気インピーダンス素子に対して、高周波電
流を供給する駆動部と、前記磁気インピーダンス素子に
発生する電圧に基づいて、前記回転体に作用しているト
ルクを求める演算部とを具備することを特徴とする。ま
た、請求項12に記載の発明は、回転駆動され、磁性体
からなる回転体と、前記回転体の外周面に対して各々近
接配置され、各々に作用する外部磁界に応じた電圧を発
生する複数の磁気インピーダンス素子と、前記複数の磁
気インピーダンス素子に対して、高周波電流を供給する
とともに、磁気バイアスをかける駆動部と、前記複数の
磁気インピーダンス素子に発生する各電圧に基づいて、
前記回転体に作用しているトルクを求める演算部とを具
備することを特徴とする。また、請求項13に記載の発
明は、請求項10または11に記載のトルク検出装置に
おいて、前記磁気インピーダンス素子は、前記回転体の
外周面の一部に沿うように略半円環形状に形成されてい
ることを特徴とする。また、請求項14に記載の発明
は、請求項10ないし13のいずれかに記載のトルク検
出装置において、前記回転体の外周面には、軸線に対し
て所定角度をもって複数のシェブロン溝が形成されてい
ることを特徴とする。また、請求項15に記載の発明
は、回転駆動され、磁性体からなる回転体と、前記回転
体の外周面に対して近接配置され、自身に作用する外部
磁界に応じた第1の電圧を発生する第1の磁気インピー
ダンス素子と、前記回転体の外周面に対して近接配置さ
れ、かつ前記第1の磁気インピーダンス素子に対して面
対称となる位置に配設され、自身に作用する外部磁界に
応じた第2の電圧を発生する第2の磁気インピーダンス
素子と、前記第1および第2の磁気インピーダンス素子
に対して、高周波電流を供給するとともに、磁気バイア
スをかける駆動部と、前記第1の電圧と前記第2の電圧
との差に基づいて、前記回転体に作用しているトルクを
求める演算部とを具備することを特徴とする。また、請
求項16に記載の発明は、請求項15に記載のトルク検
出装置において、前記第1および第2の磁気インピーダ
ンス素子の近傍の温度を検出する温度検出部と、前記温
度検出部の検出結果に基づいて、前記第1の電圧と第2
の電圧との差における、温度変動分の誤差電圧をキャン
セルする温度補償部とを具備し、前記演算部は、前記温
度補償部によりキャンセルされた結果に基づいて、前記
回転体に作用しているトルクを求めることを特徴とす
る。また、請求項17に記載の発明は、請求項15また
は16に記載のトルク検出装置において、前記第1の磁
気インピーダンス素子に近接する、前記回転体の外周面
には、軸線に対して所定角度をもって複数の第1のシェ
ブロンが形成されており、前記第2の磁気インピーダン
ス素子に近接する、前記回転体の外周面には、軸線に対
して所定角度をもって、かつ前記複数の第1のシェブロ
ン溝に対して面対称となるように複数の第2のシェブロ
ン溝が形成されていることを特徴とする。また、請求項
18に記載の発明は、回転駆動され、磁性体からなる回
転体と、前記回転体の外周面に対して近接配置され、自
身に作用する外部磁界に応じた第1の電圧を発生する第
1の磁気インピーダンス素子と、前記第1の磁気インピ
ーダンス素子の近傍であって、かつ前記回転体による磁
気の影響を受けない位置に配設され、外乱磁界に応じた
第2の電圧を発生する第2の磁気インピーダンス素子
と、前記第1および第2の磁気インピーダンス素子に対
して、高周波電流を供給するとともに、磁気バイアスを
かける駆動部と、前記第1の電圧から前記第2の電圧を
減算した結果に基づいて、前記回転体に作用しているト
ルクを求める演算部とを具備することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】<第1実施形態>以下、図面を参
照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発
明の第1実施形態によるトルク検出装置の構成を示すブ
ロック図である。この図において、1は、磁性体からな
る円柱形状のシャフトであり、同図に示す矢印X方向へ
回転駆動される。
【0007】2は、シャフト1の外周面に対して一定距
離をおいた位置であって、かつシャフト1の半径方向に
沿って配設された磁気インピーダンス素子である。この
磁気インピーダンス素子2は、CoSiB系、FeCo
SiB系、その他の組成のアモルファス合金が線状に形
成されてなる。この磁気インピーダンス素子2は、高周
波電流iが通電されている状態において、図2に示すよ
うな外部磁界Ho−電圧e特性を有している。すなわ
ち、磁気インピーダンス素子2は、外部磁界Hoが正方
向に増加するに従ってその両端に生ずる電圧eが増加し
た後、減少し、逆に外部磁界Hoが負方向に増加するに
従って上記電圧eが増加した後、減少するという正負対
称型の外部磁界Ho−電圧e特性を有している。
【0008】3は、磁気インピーダンス素子2を駆動す
る素子駆動回路であり、バイアス磁界コイル4、直流電
源5および交流電源6から構成されている。上記バイア
ス磁界コイル4は、磁気インピーダンス素子2に巻回さ
れており、磁気インピーダンス素子2に対して正の磁気
バイアスHB(図2参照)をかける。すなわち、図2に
示すように正の磁気バイアスHBがかけられることによ
り、磁気インピーダンス素子2の動作点がAとされる。
また、逆に負の磁気バイアスHBがかけられると、磁気
インピーダンス素子2の動作点は、Bとされる。つま
り、磁気バイアスHBは、磁気インピーダンス素子2の
動作点を決定する役目をしている。
【0009】直流電源5は、バイアス磁界コイル4に接
続されており、バイアス磁界コイル4に対して直流電圧
を印加する。交流電源6は、磁気インピーダンス素子2
へ高周波電流iを供給する。上述した磁気インピーダン
ス素子2およびバイアス磁界コイル4は、MIセンサ7
を構成しており、このMIセンサ7は、図3に示すよう
にシャフト1の半径方向に沿ってシャフト1の外周面近
傍に配設されている。8は、磁気インピーダンス素子2
の両端に生じる電圧eを増幅する増幅回路である。9
は、演算回路であり、増幅された電圧eの値と、シャフ
ト1に作用しているトルクとの関係を示すテーブル(以
下、電圧−トルク変換テーブルと称する)から、シャフ
ト1に作用しているトルクを求め、該トルクをトルクデ
ータDとして出力する。
【0010】上記構成において、今、図1に示すシャフ
ト1が停止しているものとする。この状態において、直
流電源5による直流電圧がバイアス磁界コイル4に印加
されると、磁気インピーダンス素子2には、シャフト1
近傍の空間に存在する外部磁界Hoが印加される。今、
この外部磁界Hoは、図2に示すH1であるものとする。
そして、交流電源6から高周波電流iが磁気インピー
ダンス素子2に通電されると、磁気インピーダンス素子
2の両端には、電圧eが生じる。このとき、磁気インピ
ーダンス素子2の両端に生じている電圧eは、図2に示
す外部磁界H1に対応する電圧e1であり、増幅回路8に
より増幅された後、演算回路9に入力される。
【0011】これにより、演算回路9は、図示しないシ
ャフト1の駆動装置から入力される駆動信号からシャフ
ト1に作用しているトルクがゼロであることを認識した
後、増幅回路8から入力されている電圧e(=e1)を
トルク=0の基準値として認識する。
【0012】そして、今、シャフト1がX方向に回転駆
動されると、シャフト1に作用しているトルクに応じ
て、シャフト1の周囲の磁界に逆磁歪効果による歪みが
生じることにより、磁気インピーダンス素子2に作用し
ている外部磁界Hoは、例えば、図2に示すH1からH2
(>H1)に増加する。この外部磁界H1と外部磁界H2
との差は、シャフト1に作用しているトルク値に対応し
ている。
【0013】そして、外部磁界Hoの変化は、磁気イン
ピーダンス素子2により検出される。すなわち、図2に
示す外部磁界HoがH1からH2に増加すると、磁気イン
ピーダンス素子2の両端に発生している電圧eがe1か
らe2に増加し、該電圧e2は、増幅回路8により増幅さ
れた後、演算回路9に入力される。これにより、演算回
路9は、増幅された電圧e2を上述した電圧−トルク変
換テーブルに適用することにより、シャフト1に作用し
ているトルクを求めた後、該トルクをトルクデータDと
して出力する。
【0014】なお、上述した第1実施形態によるトルク
検出装置においては、図1に示すバイアス磁界コイル4
および直流電源5により磁気バイアスHBを磁気インピ
ーダンス素子2に対して印加する構成について説明した
が、上記バイアス磁界コイル4および磁気インピーダン
ス素子2に代えて、図4に示す永久磁石10により磁気
バイアスHBを印加するように構成してもよい。
【0015】また、上述した第1実施形態によるトルク
検出装置においては、図3に示すようにMIセンサ7を
シャフト1の半径方向に沿って配設する例について説明
したが、これに限定されることなく、MIセンサ7を図
5、図6に示す位置に配設するようにしてもよい。図5
において、MIセンサ7は、シャフト1の外周面に対し
て近接配置されており、かつその配置方向は、シャフト
1の外周面の接線方向とされている。また、図6におい
て、MIセンサ7は、シャフト1の外周面に対して近接
配置されており、かつその配置方向は、シャフト1の軸
線方向とされている。
【0016】以上説明したように、上述した第1実施形
態によるトルク検出装置によれば、従来の磁気センサ
(ピックアップコイル、MR素子、ホール素子等)に比
して、高感度、高速応答という特徴を有するMIセンサ
7を用いているので、シャフト1に作用するトルクの検
出精度(検出感度)および応答速度を向上させることが
できる。また、上述した第1実施形態によるトルク検出
装置によれば、既存のシャフト1に対して非接触でMI
センサ7を設ける構成としたので、容易に外付けするこ
とができる。
【0017】<第2実施形態>次に、本発明の第2実施
形態によるトルク検出装置について説明する。この第2
実施形態によるトルク検出装置においては、図1および
図3に示すシャフト1に代えて、図7に示すシャフト1
1が設けられている。図7に示すシャフト11は、同図
に示す矢印X方向へ回転駆動される。また、シャフト1
1の中央外周面には、軸線に対して所定角度をもって複
数のシェブロン溝11a、11a、・・・が形成されてい
る。すなわち、シャフト11は、形状異方性を有するシ
ェブロン構造とされており、シャフト11の周囲に生じ
ている磁界は、シェブロン溝11a、11a、・・・の形
状に対応して異方性を有している。MIセンサ7は、シ
ャフト11の近傍であってかつ半径方向に沿って配設さ
れている。
【0018】上記構成において、シャフト11が図7に
示す矢印X方向に回転駆動されると、上述した第1実施
形態によるトルク検出装置と同様にして、MIセンサ7
に作用している外部磁界Hoが変化する。これにより、
図1に示す磁気インピーダンス素子2の両端に生じてい
る電圧eが変化し、この変化分から上述した動作と同様
にして、演算回路9によりシャフト11に作用している
トルクが検出される。なお、図7におけるMIセンサ7
の配設方向は、シャフト11の半径方向のみならず、接
線方向(図5参照)、軸方向(図6参照)のいずれであ
ってもよい。
【0019】以上説明したように、上述した第2実施形
態によるトルク検出装置によれば、シャフト11にシェ
ブロン溝11aを形成したので、第1実施形態によるト
ルク検出装置(図3参照)に比して、外部磁界Hoの歪
みを高い感度で検出することができ、ひいてはシャフト
11に作用しているトルクの検出精度(検出感度)をさ
らに高めることができる。
【0020】<第3実施形態>次に、本発明の第3実施
形態によるトルク検出装置について図8および図1を参
照しつつ説明する。この第3実施形態によるトルク検出
装置においては、図1に示すシャフト1に代えて図8に
示すシャフト12が設けられており、かつ図1に示すバ
イアス磁界コイル4および直流電源5が設けられていな
い構成とされている。
【0021】図8に示すシャフト12は、鉄、ニッケ
ル、コバルト等のような磁化現象が著しい強磁性体が円
柱形状に形成されてなる。また、シャフト12の中央外
周面には、軸線に対して所定角度をもって複数のシェブ
ロン溝12a、12a、・・・が形成されている。図8に
示す磁気インピーダンス素子2は、シャフト12の近傍
であってかつ半径方向に沿って配設されている。
【0022】上記構成において、図8に示すシャフト1
2が停止しているものとする。この状態において、強磁
性体の加工時などに生じる残留磁化によってシャフト1
2近傍に空間磁界が形成され、該空間磁界は、磁気イン
ピーダンス素子2に対して外部磁界Hoとして作用して
おり、例えば、図2に示すH1とされている。すなわ
ち、外部磁界Hoは、図1に示すバイアス磁界コイル4
による磁気バイアスHBを兼ねている。そして、今、シ
ャフト12が矢印X方向に回転駆動されると、上述した
第1実施形態によるトルク検出装置と同様にして、磁気
インピーダンス素子2に作用している外部磁界Hoが変
化する。これにより、図1に示す磁気インピーダンス素
子2の両端に生じている電圧eが変化し、この変化分か
ら上述した動作と同様にして、演算回路9によりシャフ
ト12に作用しているトルクが検出される。
【0023】なお、第3実施形態によるトルク検出装置
においては、図8に示すシャフト12に代えて図9に示
す構成のシャフト13を用いてもよい。図9に示すシャ
フト13は、非磁性体が円柱形状に形成されてなる。こ
のシャフト13の中央外周面には、メッキ、溶射等の方
法により一定幅をもって強磁性体14が膜形成されてい
る。この強磁性体14には、シャフト13の軸線に対し
て所定角度をもって複数のシェブロン溝14a、14
a、・・・が形成されている。
【0024】以上説明したように、上述した第3実施形
態によるトルク検出装置によれば、強磁性体であるシャ
フト12、強磁性体14を用いた構成とされているの
で、磁気バイアスHBを磁気インピーダンス素子2に印
加するためのバイアス磁界コイル4および直流電源5が
不要となるため、構成を簡単にすることができる。
【0025】また、上述した第3実施形態によるトルク
検出装置においては、図8(図9)に示すように磁気イ
ンピーダンス素子2をシャフト12(13)の半径方向
に沿って配設する例について説明したが、これに限定さ
れることなく、磁気インピーダンス素子2を図5、図6
に示す位置に配設するようにしてもよい。
【0026】<第4実施形態>次に、本発明の第4実施
形態によるトルク検出装置について図10を参照して説
明する。図10は、第4実施形態によるトルク検出装置
の要部の構成を示す側面図である。この第4実施形態に
よるトルク検出装置においては、図1に示すMIセンサ
7と同一構成の図10に示す4つのMIセンサ7A、7
B、7Cおよび7Dがシャフト1の周囲に配設されてい
る。
【0027】すなわち、図10に示すMIセンサ7A、
7B、7Cおよび7Dは、シャフト1の外周面に対して
近接配置されており、かつ各々が90度の角度をもって
シャフト1を取り囲むように配設されている。また、M
Iセンサ7A、7B、7Cおよび7Dの各磁気インピー
ダンス素子2の両端に生ずる各電圧eは、図1に示す増
幅回路8により各々増幅された後、演算回路9へ出力さ
れる。
【0028】上記構成において、図10に示すシャフト
1がX方向に回転駆動されると、シャフト1に作用して
いるトルクに応じて、シャフト1の周囲の磁界に逆磁歪
効果による歪みが生じることにより、MIセンサ7A〜
7Dの各磁気インピーダンス素子2に作用している外部
磁界Hoが変化する。ここで、シャフト1における微少
な回転ブレ等により、実際には、MIセンサ7A〜7D
に各々作用している各外部磁界Hoの値が異なる。従っ
て、MIセンサ7A〜7Dの各磁気インピーダンス素子
2の両端に生じている各電圧eの値も、回転ブレ等に起
因して異なる。
【0029】そして、MIセンサ7A〜7Dの各磁気イ
ンピーダンス素子2の両端に生じている各電圧eは、図
1に示す増幅回路8により各々増幅された後、演算回路
9へ入力される。これにより、演算回路9は、増幅され
た4つの電圧eの平均値を求めた後、この平均値の電圧
eを電圧−トルク変換テーブルに適用することにより、
シャフト1に作用しているトルクを求め、さらに該トル
クに応じたトルクデータDを出力する。
【0030】以上説明したように、上述した第4実施形
態によるトルク検出装置によれば、4つのMIセンサ7
A〜7Dの各出力の平均値に基づいてトルクを求めるよ
うに構成したので、シャフト1の回転ブレ等による出力
信号変動を防止することができ、ひいては高い精度でト
ルクを検出することができる。
【0031】なお、上述した第4実施形態によるトルク
検出装置においては、図10に示すシャフト1に代え
て、シャフト11(図7参照)、シャフト12(図8参
照)またはシャフト13(図9参照)を用いてもよい。
さらに、上述した第4実施形態によるトルク検出装置に
おいては、MIセンサ7A〜7Dの各配置方向は、各々
同一方向であれば、シャフト1の半径方向、軸方向また
は接線方向のいずれであってもよい。
【0032】<第5実施形態>次に、本発明の第5実施
形態によるトルク検出装置について図11(a)および
(b)を参照して説明する。図11(a)は、第5実施
形態によるトルク検出装置の要部の構成を示す斜視図で
あり、図11(b)は、上記要部の構成を示す側面図で
ある。この第5実施形態によるトルク検出装置において
は、図1に示すシャフト1およびMIセンサ7に代えて
シャフト11およびMIセンサ7’が設けられている。
【0033】図11(a)に示すシャフト11は、上述
した図7に示すものと同一構成とされている。MIセン
サ7’は、磁気インピーダンス素子15、バイアス磁界
コイル4および直流電源5(図1参照)から構成されて
おり、その基本的な機能は、MIセンサ7と同様であ
る。MIセンサ7’において、磁気インピーダンス素子
15は、磁気インピーダンス素子2(図1参照)と同様
の電気的特性を有している。
【0034】この磁気インピーダンス素子15は、シャ
フト11の半外周面に沿うように半円環形状に形成され
ており、シャフト11の半外周面に対して近接配置(図
11(b)参照)されている。この磁気インピーダンス
素子15は、シャフト11の接線方向に沿って複数の磁
気インピーダンス素子2が配設され、かつ複数の磁気イ
ンピーダンス素子2が直列接続された状態と等価であ
る。また、図11(b)に示す磁気インピーダンス素子
15の両端に生ずる電圧eは、複数の磁気インピーダン
ス素子2の各両端に生ずる各電圧を加算した値と等価で
ある。
【0035】図11(a)に示すバイアス磁界コイル4
は、磁気インピーダンス素子15の一端部分に巻回され
ており、磁気インピーダンス素子15に対して磁気バイ
アスHBをかける役目をしている。このバイアス磁界コ
イル4には、直流電源5が接続されている。
【0036】上記構成において、図11(a)に示すシ
ャフト11がX方向に回転駆動されると、シャフト11
に作用しているトルクに応じて、シャフト11の周囲の
磁界に逆磁歪効果による歪みが生じることにより、磁気
インピーダンス素子15に作用している外部磁界Hoが
変化する。
【0037】そして、磁気インピーダンス素子15の両
端に生じている電圧eは、図1に示す増幅回路8により
増幅された後、演算回路9へ入力される。これにより、
演算回路9は、増幅された上記電圧eに所定の係数を乗
じた電圧値を求める。上記所定の係数は、1個の磁気イ
ンピーダンス素子2の両端に生ずる電圧に電圧eを変換
するためのものである。従って、係数が乗算された電圧
eは、第4実施形態によるトルク検出装置と同様にし
て、複数の磁気インピーダンス素子2を用いた場合にお
ける各磁気インピーダンス素子2の各電圧eの平均値に
相当する。
【0038】次に、演算回路9は、係数が乗算された電
圧eを電圧−トルク変換テーブルに適用することによ
り、シャフト11に作用しているトルクを求めた後、該
トルクに応じたトルクデータDを出力する。
【0039】以上説明したように、上述した第5実施形
態によるトルク検出装置によれば、シャフト11の半外
周面に沿って設けられた磁気インピーダンス素子15に
生ずる電圧eに基づいてトルクを求めるように構成した
ので、シャフト11の回転ブレ等による出力信号変動を
防止することができ、ひいては高い精度でトルクを検出
することができる。
【0040】なお、上述した第5実施形態によるトルク
検出装置においては、図11(a)に示すシャフト11
に代えて、シャフト1(図3参照)、シャフト12(図
8参照)またはシャフト13(図9参照)を用いてもよ
い。シャフト12またはシャフト13を用いた場合に
は、前述した第3実施形態によるトルク検出装置と同様
にして磁気バイアスHBをかけるためのバイアス磁界コ
イル4および直流電源5が不要である。
【0041】<第6実施形態>図12は、本発明の第6
実施形態によるトルク検出装置の構成を示すブロック図
である。この図において、図1の各部に対応する部分に
は同一の符号を付け、その説明を省略する。図12に示
す71は、MIセンサ7(図1参照)と同一構成とされ
たMIセンサであり、図13に示すようにシャフト1の
外周面に対して近接配置されており、かつシャフト1の
軸線に対して所定の角度をなすように配設されている。
このMIセンサ71の磁気インピーダンス素子2(図1
参照)の両端には、シャフト1が同図に示すX方向に回
転駆動されたとき、シャフト1に作用しているトルクに
応じて、図14に示すようにトルクの増加に伴って上昇
する電圧e1が発生する。31は、素子駆動回路3(図1
参照)と同一構成とされた素子駆動回路であり、MIセ
ンサ71を駆動する。
【0042】72は、MIセンサ71と同一構成とされた
第2のMIセンサであり、図13に示すようにシャフト
1の外周面に対して近接配置されており、かつMIセン
サ71に対して面対称をなすようにシャフト1の軸線に
対して所定の角度をなすように配設されている。32
は、素子駆動回路31と同一構成とされた素子駆動回路
であり、第2のMIセンサ72を駆動する。上記第2の
MIセンサ72の磁気インピーダンス素子2(図1参
照)には、シャフト1がX方向に回転駆動されたとき、
シャフト1に作用しているトルクに応じて、図14に示
すようにトルクの増加に伴って減少する電圧e2が発生
する。すなわち、MIセンサ71の磁気インピーダンス
素子2に生ずる電圧e1とMIセンサ71の磁気インピー
ダンス素子2に生ずる電圧e2とは、逆特性とされてい
る。これは、MIセンサ71と第2のMIセンサ72とが
面対称をなすように配設されているからであり、MIセ
ンサ71に作用する外部磁界Hoが増加する一方、第2の
MIセンサ72に作用する外部磁界Hoが減少するからで
ある。
【0043】81は、電圧e1を増幅する第1の増幅回路
である。82は、電圧e2を増幅する第2の増幅回路であ
る。16は、第1の増幅回路81により増幅された電圧
e1と第2の増幅回路82により増幅された電圧e2とを
差動増幅する差動増幅回路であり、差動増幅結果を電圧
es(e1−e2)として出力する。
【0044】上記構成において、シャフト1がX方向に
回転駆動されると、シャフト1に作用しているトルクに
応じて、シャフト1の周囲の磁界に逆磁歪効果による歪
みが生じることにより、MIセンサ71の磁気インピー
ダンス素子2に作用している外部磁界Hoが増加する一
方、相対的に第2のMIセンサ72に作用している外部
磁界Hoが減少する。
【0045】そして、外部磁界Hoの変化は、MIセン
サ71および72の各磁気インピーダンス素子2により検
出される。これにより、MIセンサ71の磁気インピー
ダンス素子2には、例えば、図14に示す電圧e1が発
生する一方、第2のMIセンサ72の磁気インピーダン
ス素子2には、電圧e1と逆特性の電圧e2が発生する。
【0046】そして、電圧e1は、第1の増幅回路81に
より増幅された後、差動増幅回路16の正転入力端子に
入力される一方、電圧e2は、第2の増幅回路82により
増幅されて電圧e2とされた後、差動増幅回路16の反
転入力端子に入力される。これにより、差動増幅回路1
6は、電圧e1と電圧e2とを差動増幅した後、差動増幅
結果を電圧es(=e1−e2)として演算回路9へ出力
する。そして、演算回路9は、電圧esを電圧−トルク
変換テーブルに適用することにより、シャフト1に作用
しているトルクを求めた後、該トルクに対応するトルク
データDを出力する。
【0047】以上説明したように、上述した第6実施形
態によるトルク検出装置によれば、互いに逆特性を有す
る電圧e1と電圧e2との差(=電圧es)をとるように
構成したので、センサ出力を大きくすることができ、し
かも出力直線性を向上させることができる。
【0048】<第7実施形態>図15は、本発明の第7
実施形態によるトルク検出装置の構成を示すブロック図
である。この図において、図12の各部に対応する部分
には同一の符号を付けその説明を省略する。図15にお
いては、温度検出器100、温度出力変動検出回路17
および温度補償回路18が新たに設けられている。
【0049】この第7実施形態によるトルク検出装置
は、温度変動に伴って変化する電圧e1、e2の誤差分を
補償する構成とされている。ここで、電圧e1は、温度
変化があると、図14に実線で示す基準温度時の電圧e
1に対して、波線で示す電圧e1’に変化する。上記電圧
e1’は、電圧e1と温度変動による誤差電圧Δe1とが
加算(ただし、温度変化の方向によっては減算)された
ものである。すなわち、電圧e1は、基準温度に対する
温度変動に対応して誤差電圧Δe1分だけ変動する。
一方、電圧e2は、電圧e1と同様にして温度変化がある
と、図14に実線で示す基準温度時の電圧e2に対し
て、波線で示す電圧e2’に変化する。この電圧e2’
は、電圧e2と温度変動による誤差電圧Δe2とが加算
(または減算)されたものである。
【0050】図15に示す温度検出器100は、MIセ
ンサ71および72の近傍に配設されており、MIセンサ
71および72の近傍の温度を検出して検出結果を温度デ
ータDtとして出力する。温度出力変動検出回路17
は、第1の増幅回路81により増幅された電圧e1と、第
2の増幅回路82により増幅された電圧e2との差動増幅
結果(=電圧es)における温度変化による温度出力変
動を検出する。この温度出力変動検出回路17の図示し
ない記憶部には、温度変動分−誤差変換テーブルが記憶
されている。この温度変動分−誤差変換テーブルは、上
述した基準温度と温度データDtから得られる検出温度
との差(温度変動分)の絶対値に対応する、電圧esに
おける誤差電圧Δeとの関係を示すテーブルである。
【0051】温度補償回路18は、差動増幅回路16よ
り入力される電圧esから、温度出力変動検出回路17
から出力される誤差電圧Δeを減算して、これを温度変
動分が補償された電圧ect(es−Δe)として出力す
る。演算回路9は、電圧ectを電圧−トルク変換テーブ
ルに適用することにより、シャフト1に作用しているト
ルクを求め、これをトルクデータDとして出力する。
【0052】上記構成において、MIセンサ71および
72の近傍の温度が基準温度と同一の場合には、図15
に示すシャフト1がX方向に回転駆動されると、シャフ
ト1に作用しているトルクに応じて、シャフト1の周囲
の磁界に逆磁歪効果による歪みが生じる。これにより、
MIセンサ71の磁気インピーダンス素子2に作用して
いる外部磁界Hoが増加する一方、相対的に第2のMI
センサ72に作用している外部磁界Hoが減少する。
【0053】そして、外部磁界Hoの変化は、MIセン
サ71および72の各磁気インピーダンス素子2により検
出される。これにより、MIセンサ71の磁気インピー
ダンス素子2には、例えば、図14に示す電圧e1が発
生する一方、第2のMIセンサ72の磁気インピーダン
ス素子2には、電圧e1と逆特性の電圧e2が発生する。
つまり、MIセンサ71および72の近傍の温度が上述し
た基準温度とされていることから、電圧e1およびe2に
は、温度変動による誤差電圧Δe1およびΔe2が含まれ
ていない。また、温度検出器100は、MIセンサ71
および72近傍の温度として基準温度を検出した後、検
出結果を温度データDtとして温度出力変動検出回路1
7へ出力する。
【0054】そして、電圧e1は、第1の増幅回路81に
より増幅された後、差動増幅回路16の正転入力端子お
よび温度出力変動検出回路17に入力される。一方、電
圧e2は、第2の増幅回路82により増幅されて電圧e2
とされた後、差動増幅回路16の反転入力端子および温
度出力変動検出回路17に入力される。これにより、差
動増幅回路16は、電圧e1と電圧e2とを差動増幅した
後、差動増幅結果を電圧es(=e1−e2)として温度
補償回路18へ出力する。
【0055】一方、温度出力変動検出回路17は、温度
データDtから検出温度(=基準温度)を認識した後、
該検出温度と予め設定されている基準温度との差を0と
して求める。次に、温度出力変動検出回路17は、求め
た差(=0)を温度変動分−誤差変換テーブルに適用す
ることにより、誤差電圧Δeを0として求めた後、これ
を温度補償回路18へ出力する。これにより、温度補償
回路18は、電圧esと誤差電圧Δe(=0)とを加算
した後、加算結果を電圧ectとして演算回路9へ出力す
る。今の場合、誤差電圧Δeが0であるため、電圧es
と電圧ectとは同値である。そして、演算回路9は、電
圧ectに電圧−トルク変換テーブルを適用することによ
り、シャフト1に作用しているトルクを求めた後、該ト
ルクをトルクデータDとして出力する。
【0056】そして、今、MIセンサ71および72の近
傍の温度が基準温度から所定温度まで上昇したとする
と、図14に示す電圧e1および電圧e2が、上記温度変
動分に対応する誤差電圧Δe1および誤差電圧Δe2だけ
上昇する。すなわち、温度が上昇することにより、電圧
e1および電圧e2は、同図に波線で各々示す電圧e1’
(=電圧e1+誤差電圧Δe1)および電圧e2’(=電
圧e2+誤差電圧Δe2)とされる。そして、上記電圧e
1’は、第1の増幅回路81により増幅された後、差動増
幅回路16の正転入力端子および温度出力変動検出回路
17に各々入力される。一方、電圧e2’は、第2の増
幅回路82により増幅された後、電圧e2’として差動増
幅回路16の反転入力端子および温度出力変動検出回路
17に各々入力される。
【0057】これにより、差動増幅回路16は、電圧e
1’(=e1+Δe1)と電圧e2’(=e2+Δe2)とを
差動増幅した結果を電圧esとして出力する。ここで、
上記電圧esは、次の(1)式で表される。 es=e1’−e2’ =(e1−e2)+(Δe1−Δe2) ・・・・・・・・・・(1) 上記(1)式において、(Δe1−Δe2)は、温度変動
分に対応する誤差電圧である。
【0058】また、温度出力変動検出回路17は、温度
データDtから得られる検出温度が基準温度から所定温
度に上昇すると、上記基準温度と検出温度との差(温度
変動分)の絶対値を求める。次に、温度出力変動検出回
路17は、求めた差の絶対値を温度変動分−誤差変換テ
ーブルに適用することにより、温度変動分に対応する誤
差電圧Δeを求める。ここで、上記誤差電圧Δeは、上
述した(1)式における誤差電圧(Δe1−Δe2)と同
値である。次いで、温度出力変動検出回路17は、今、
検出温度が基準温度に対して増加しているので、上記誤
差電圧Δeを正の電圧として温度補償回路18へ出力す
る。
【0059】これにより、温度補償回路18は、差動増
幅回路16より入力された電圧es((1)式参照)か
ら、温度出力変動検出回路17より入力された誤差電圧
Δeを減算して、減算結果を電圧ect(=e1−e2)と
して出力する。この電圧ectは、温度変動による電圧誤
差(Δe1−Δe2)がキャンセルされた電圧である。そ
して、上記電圧ectは、演算回路9によりシャフト1に
作用しているトルクに変換された後、トルクデータDと
して出力される。
【0060】そして、今、MIセンサ71および72の近
傍の温度が基準温度から所定温度まで低下したとする
と、図14に示す電圧e1および電圧e2が、上記温度変
動分に対応する誤差電圧Δe1および誤差電圧Δe2だけ
低下する。すなわち、温度が低下することにより、電圧
e1および電圧e2は、同図に一点鎖線で各々示す電圧e
1’’(=電圧e1−誤差電圧Δe1)および電圧e2’’
(=電圧e2−誤差電圧Δe2)とされる。そして、上記
電圧e1’’は、第1の増幅回路81により増幅された
後、差動増幅回路16の正転入力端子および温度出力変
動検出回路17に各々入力される一方、電圧e2’’
は、第2の増幅回路82により増幅された後、電圧e
2’’として差動増幅回路16の反転入力端子および温
度出力変動検出回路17に各々入力される。
【0061】これにより、差動増幅回路16は、電圧e
1’’(=e1−Δe1)と電圧e2’’(=e2−Δe2)
とを差動増幅した結果を電圧esとして出力する。ここ
で、上記電圧esは、次の(2)式で表される。 es=e1’’−e2’’ =(e1−e2)−(Δe1−Δe2) ・・・・・・・・・・(2) 上記(2)式において、(Δe1−Δe2)は、温度変動
分に対応する誤差電圧である。
【0062】また、温度出力変動検出回路17は、温度
データDtから得られる検出温度が基準温度から所定温
度に低下すると、上記基準温度と検出温度との差(温度
変動分)の絶対値を温度変動分−誤差変換テーブルに適
用することにより、温度変動分に対応する誤差電圧Δe
を求める。ここで、上記誤差電圧Δeは、上述した
(2)式における誤差電圧(Δe1−Δe2)と同値であ
る。次いで、温度出力変動検出回路17は、今、検出温
度が基準温度に対して低下しているので、上記誤差電圧
Δeを負の誤差電圧−Δeとして温度補償回路18へ出
力する。
【0063】これにより、温度補償回路18は、差動増
幅回路16より入力された電圧es((2)式参照)か
ら、温度出力変動検出回路17より入力された誤差電圧
−Δeを減算して、減算結果を電圧ect(=e1−e2)
として出力する。この電圧ectは、温度変動による誤差
電圧(Δe1−Δe2)がキャンセルされた電圧である。
そして、上記電圧ectは、演算回路9によりシャフト1
に作用しているトルクに変換された後、トルクデータD
として出力される。
【0064】以上説明したように、上述した第7実施形
態によるトルク検出装置によれば、温度補償回路18に
より、電圧esにおける温度変動分に対応する誤差電圧
がキャンセルされる構成とされているので、温度変動に
かかわらず高精度でトルクを検出することができる。な
お、上述した第7実施形態によるトルク検出装置によれ
ば、温度変化におけるセンサ信号の変動成分が、例え
ば、電圧e1と電圧e2との和をとるような信号処理によ
って類推可能な場合、温度検出器100を用いなくても
よい。
【0065】なお、上述した第6および第7実施形態に
よるトルク検出装置においては、図12および図15に
示すシャフト1に代えて、図16に示す構成のシャフト
19を用いてもよい。図16に示すシャフト19は、磁
性体が円柱形状に形成されてなる。このシャフト19の
中央外周面の同図右半部には、シャフト19の軸線に対
して所定角度をもって複数の第1のシェブロン溝19
a、19a、・・・が形成されている。また、シャフト1
9の中央外周面の同図左半部には、シャフト19の軸線
に対して所定角度をもって複数の第2のシェブロン溝1
9b、19b、・・・が形成されている。これらの第1の
シェブロン溝19a、19a・・・と、第2のシェブロン
溝19b、19b、・・・とは、面対称をなしている。従
って、第1のシェブロン溝19aにより生ずる外部磁界
Hoが増加すると、第2のシェブロン溝19bにより生
ずる外部磁界Hoが減少する。
【0066】また、図16に示すMIセンサ71は、第
1のシェブロン溝19aの近傍であって、かつシャフト
19の半径方向に沿って配設されている一方、第2のM
Iセンサ72は、第2のシェブロン溝19bの近傍であ
って、かつシャフト19の半径方向に沿って配設されて
いる。
【0067】<第8実施形態>図17は、本発明の第8
実施形態によるトルク検出装置の構成を示すブロック図
である。この図において、図12の各部に対応する部分
には同一の符号を付ける。図17においては、図12に
示す差動増幅回路16に代えて、外乱磁界補償回路20
が設けられており、かつMIセンサ71および72の各配
設位置が異なっている。
【0068】図17に示すMIセンサ71は、図18に
示すようにシャフト1の外周面に対して近接配置されて
おり、かつ上記外周面の接線方向に沿って配設されてい
る。このMIセンサ71は、上述したシャフト1に作用
しているトルクに応じた外部磁界Hoを検出して、検出
結果を電圧e1として第1の増幅回路81へ出力する。第
2のMIセンサ72は、MIセンサ71に対して一定距離
をおいて配設されており、MIセンサ71に作用する地
磁気等の外乱磁界HAを検出して、検出結果を電圧e2と
して第2の増幅回路82へ出力する。また、第2のMI
センサ72は、シャフト1に作用しているトルクに応じ
た外部磁界Hoによる影響を受けない位置に配設されて
いる。
【0069】外乱磁界補償回路20は、電圧e1から電
圧e2を減算することにより、電圧e1に含まれる外乱磁
界HAによる誤差分をキャンセルして、減算結果を電圧
ecmとして演算回路9へ出力する。
【0070】上記構成において、シャフト1がX方向に
回転駆動されると、シャフト1に作用しているトルクに
応じて、シャフト1の周囲の磁界に逆磁歪効果による歪
みが生じることにより、MIセンサ71の磁気インピー
ダンス素子2(図1参照)に作用している外部磁界Ho
が増加する。ここで、磁気インピーダンス素子2に作用
している外部磁界Hoは、シャフト1による磁界と外乱
磁界HAとが合成されたものである。そして、外部磁界
Hoの変化は、MIセンサ71の磁気インピーダンス素子
2により検出される。これにより、MIセンサ71の磁
気インピーダンス素子2には、例えば、電圧e1が発生
し、該電圧e1は、第1の増幅回路81により増幅された
後、外乱磁界補償回路20へ入力される。
【0071】一方、第2のMIセンサ72の磁気インピ
ーダンス素子2に対して、外乱磁界HAが作用している
ことにより、第2のMIセンサ72の磁気インピーダン
ス素子2には、上記外乱磁界HAに応じた電圧e2が発生
する。この電圧e2は、電圧e1に含まれている、外乱磁
界HAに対応した電圧と同値である。そして、該電圧e2
は、第2の増幅回路82により増幅された後、外乱磁界
補償回路20へ入力される。
【0072】これにより、外乱磁界補償回路20は、電
圧e1から電圧e2を減算して減算結果を電圧ecmとして
出力する。ここで、上記電圧ecmは、電圧e1に含まれ
ている、外乱磁界HAに対応する電圧成分がキャンセル
された電圧である。そして、上記電圧ecmは、演算回路
9によりシャフト1に作用しているトルクに変換された
後、トルクデータDとして出力される。
【0073】以上説明したように、上述した第8実施形
態によるトルク検出装置によれば、外乱磁界補償回路2
0により外乱磁界HAに対応する電圧成分がキャンセル
される構成とされているので、外乱磁界HAの影響を受
けることなく、高い精度でシャフト1に作用しているト
ルクを検出することができる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来の磁気センサ(ピックアップコイル、MR素子、ホ
ール素子等)に比して、高感度、高速応答という特徴を
有する磁気インピーダンス素子を用いているので、回転
体に作用しているトルクの検出精度を向上させることが
できるという効果が得られる。さらに、本発明によれ
ば、既存の回転体に対して非接触で磁気インピーダンス
素子を設ける構成としたので、容易に外付けすることが
できるという効果が得られる。また、請求項2、11に
記載の発明によれば、回転体を磁性体から構成したの
で、磁気バイアスを磁気インピーダンス素子に印加する
ための構成が不要となるため、簡単な構成で回転体に作
用しているトルクを高い精度で検出することができると
いう効果が得られる。また、請求項3、12に記載の発
明によれば、複数の磁気インピーダンス素子に発生する
各電圧に基づいてトルクを求めるように構成したので、
回転体の回転ブレ等による出力信号変動を防止すること
ができ、ひいては高い精度で回転体に作用しているトル
クを検出することができるという効果が得られる。
【0075】また、請求項4、13に記載の発明によれ
ば、回転体の外周面の一部に沿って設けられた磁気イン
ピーダンス素子に生ずる電圧に基づいてトルクを求める
ように構成したので、回転体の回転ブレ等による出力信
号変動を防止することができ、ひいては高い精度で回転
体に作用しているトルクを検出することができるという
効果が得られる。また、請求項5、14に記載の発明に
よれば、回転体の外周面にシェブロン溝を形成したの
で、外部磁界を高い感度で検出することができ、ひいて
は回転体に作用しているトルクの検出感度をさらに高め
ることができるという効果が得られる。また、請求項
6、15に記載の発明によれば、第1の電圧と第2の電
圧との差をとるように構成したので、センサ出力を大き
くすることができ、しかも出力直線性を向上させること
ができるという効果が得られる。
【0076】また、請求項7、16に記載の発明によれ
ば、温度補償手段により、第1の電圧と第2の電圧との
差における温度変動分に対応する誤差電圧がキャンセル
される構成とされているので、温度変動にかかわらず高
精度で回転体に作用しているトルクを検出することがで
きるという効果が得られる。さらに、請求項8、17に
記載の発明によれば、第1および第2のシェブロン溝を
回転体の外周面に形成したので、外部磁界を高い感度で
検出することができ、ひいては温度変動にかかわらず高
精度で回転体に作用するトルクを検出することができる
という効果が得られる。加えて、請求項9、18に記載
の発明によれば、外乱磁界に応じた第2の電圧成分がキ
ャンセルされた電圧に基づいてトルクを求める構成とさ
れているので、外乱磁界の影響を受けることなく、高い
精度でトルクを検出することができるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態によるトルク検出装置
の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す磁気インピーダンス素子2の磁界
/電圧特性を示す図である。
【図3】 図1に示すMIセンサ7の配設状況を示す斜
視図である。
【図4】 図1に示す磁気インピーダンス素子2に対す
る別の磁気バイアスHBの印加例を示す斜視図である。
【図5】 本発明の第1実施形態によるトルク検出装置
の第1変形例を示す斜視図である。
【図6】 同第1実施形態によるトルク検出装置の第2
変形例を示す斜視図である。
【図7】 同第2実施形態によるトルク検出装置の要部
の構成を示す斜視図である。
【図8】 同第3実施形態によるトルク検出装置の要部
の構成を示す斜視図である。
【図9】 同第3実施形態によるトルク検出装置の変形
例を示す斜視図である。
【図10】 同第4実施形態によるトルク検出装置の要
部の構成を示す側面図である。
【図11】 同第5実施形態によるトルク検出装置の要
部の構成を示す図である。
【図12】 同第6実施形態によるトルク検出装置の電
気的構成を示すブロック図である。
【図13】 図12に示すMIセンサ71および72の配
設状況を示す斜視図である。
【図14】 本発明の第6実施形態によるトルク検出装
置の動作を説明する特性図である。
【図15】 本発明の第7実施形態によるトルク検出装
置の電気的構成を示すブロック図である。
【図16】 同第6および第7実施形態によるトルク検
出装置の変形例を示す斜視図である。
【図17】 同第8実施形態によるトルク検出装置の電
気的構成を示すブロック図である。
【図18】 本発明の第8実施形態によるトルク検出装
置の要部の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1 シャフト 2 磁気インピーダンス素子 3、31、32 素子駆動回路 4 バイアス磁界コイル 5 直流電源 6 交流電源 7 MIセンサ 71 第1のMIセンサ 72 第2のMIセンサ 9 演算回路 10 永久磁石 11 シャフト 11a シェブロン溝 12 シャフト 12a シェブロン溝 13 シャフト 14 強磁性体 14a シェブロン溝 15 磁気インピーダンス素子 16 差動増幅回路 17 温度出力変動検出回路 18 温度補償回路 19 シャフト 19a 第1のシェブロン溝 19b 第2のシェブロン溝 20 外乱磁界補償回路

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動され、磁性体からなる回転体
    と、 前記回転体の外周面に対して近接配置され、自身に作用
    する外部磁界に応じた電圧を発生する磁気インピーダン
    ス素子と、 前記磁気インピーダンス素子に対して、高周波電流を供
    給するとともに、磁気バイアスをかける駆動手段と、 前記磁気インピーダンス素子に発生する電圧に基づい
    て、前記回転体に作用しているトルクを求める演算手段
    と、 を具備することを特徴とするトルク検出装置。
  2. 【請求項2】 回転駆動され、磁性体から構成された部
    分を少なくとも外周面に有する回転体と、 前記回転体の外周面に対して近接配置され、自身に作用
    する外部磁界に応じた電圧を発生する磁気インピーダン
    ス素子と、 前記磁気インピーダンス素子に対して、高周波電流を供
    給する駆動手段と、 前記磁気インピーダンス素子に発生する電圧に基づい
    て、前記回転体に作用しているトルクを求める演算手段
    と、 を具備することを特徴とするトルク検出装置。
  3. 【請求項3】 回転駆動され、磁性体からなる回転体
    と、 前記回転体の外周面に対して各々近接配置され、各々に
    作用する外部磁界に応じた電圧を発生する複数の磁気イ
    ンピーダンス素子と、 前記複数の磁気インピーダンス素子に対して、高周波電
    流を供給するとともに、磁気バイアスをかける駆動手段
    と、 前記複数の磁気インピーダンス素子に発生する各電圧に
    基づいて、前記回転体に作用しているトルクを求める演
    算手段と、 を具備することを特徴とするトルク検出装置。
  4. 【請求項4】 前記磁気インピーダンス素子は、前記回
    転体の外周面の一部に沿うように略半円環形状に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1または2に記載のト
    ルク検出装置。
  5. 【請求項5】 前記回転体の外周面には、軸線に対して
    所定角度をもって複数のシェブロン溝が形成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の
    トルク検出装置。
  6. 【請求項6】 回転駆動され、磁性体からなる回転体
    と、 前記回転体の外周面に対して近接配置され、自身に作用
    する外部磁界に応じた第1の電圧を発生する第1の磁気
    インピーダンス素子と、 前記回転体の外周面に対して近接配置され、かつ前記第
    1の磁気インピーダンス素子に対して面対称となる位置
    に配設され、自身に作用する外部磁界に応じた第2の電
    圧を発生する第2の磁気インピーダンス素子と、 前記第1および第2の磁気インピーダンス素子に対し
    て、高周波電流を供給するとともに、磁気バイアスをか
    ける駆動手段と、 前記第1の電圧と前記第2の電圧との差に基づいて、前
    記回転体に作用しているトルクを求める演算手段と、 を具備することを特徴とするトルク検出装置。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2の磁気インピーダン
    ス素子の近傍の温度を検出する温度検出手段と、 前記温度検出手段の検出結果に基づいて、前記第1の電
    圧と第2の電圧との差における、温度変動分の誤差電圧
    をキャンセルする温度補償手段とを具備し、 前記演算手段は、前記温度補償手段によりキャンセルさ
    れた結果に基づいて、前記回転体に作用しているトルク
    を求めることを特徴とする請求項6に記載のトルク検出
    装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の磁気インピーダンス素子に近
    接する、前記回転体の外周面には、軸線に対して所定角
    度をもって複数の第1のシェブロンが形成されており、 前記第2の磁気インピーダンス素子に近接する、前記回
    転体の外周面には、軸線に対して所定角度をもって、か
    つ前記複数の第1のシェブロン溝に対して面対称となる
    ように複数の第2のシェブロン溝が形成されていること
    を特徴とする請求項6または7に記載のトルク検出装
    置。
  9. 【請求項9】 回転駆動され、磁性体からなる回転体
    と、 前記回転体の外周面に対して近接配置され、自身に作用
    する外部磁界に応じた第1の電圧を発生する第1の磁気
    インピーダンス素子と、 前記第1の磁気インピーダンス素子の近傍であって、か
    つ前記回転体による磁気の影響を受けない位置に配設さ
    れ、外乱磁界に応じた第2の電圧を発生する第2の磁気
    インピーダンス素子と、 前記第1および第2の磁気インピーダンス素子に対し
    て、高周波電流を供給するとともに、磁気バイアスをか
    ける駆動手段と、 前記第1の電圧から前記第2の電圧を減算した結果に基
    づいて、前記回転体に作用しているトルクを求める演算
    手段とを具備することを特徴とするトルク検出装置。
  10. 【請求項10】 回転駆動され、磁性体からなる回転体
    と、 前記回転体の外周面に対して近接配置され、自身に作用
    する外部磁界に応じた電圧を発生する磁気インピーダン
    ス素子と、 前記磁気インピーダンス素子に対して、高周波電流を供
    給するとともに、磁気バイアスをかける駆動部と、 前記磁気インピーダンス素子に発生する電圧に基づい
    て、前記回転体に作用しているトルクを求める演算部
    と、 を具備することを特徴とするトルク検出装置。
  11. 【請求項11】 回転駆動され、磁性体から構成された
    部分を少なくとも外周面に有する回転体と、 前記回転体の外周面に対して近接配置され、自身に作用
    する外部磁界に応じた電圧を発生する磁気インピーダン
    ス素子と、 前記磁気インピーダンス素子に対して、高周波電流を供
    給する駆動部と、 前記磁気インピーダンス素子に発生する電圧に基づい
    て、前記回転体に作用しているトルクを求める演算部
    と、 を具備することを特徴とするトルク検出装置。
  12. 【請求項12】 回転駆動され、磁性体からなる回転体
    と、 前記回転体の外周面に対して各々近接配置され、各々に
    作用する外部磁界に応じた電圧を発生する複数の磁気イ
    ンピーダンス素子と、 前記複数の磁気インピーダンス素子に対して、高周波電
    流を供給するとともに、磁気バイアスをかける駆動部
    と、 前記複数の磁気インピーダンス素子に発生する各電圧に
    基づいて、前記回転体に作用しているトルクを求める演
    算部と、 を具備することを特徴とするトルク検出装置。
  13. 【請求項13】 前記磁気インピーダンス素子は、前記
    回転体の外周面の一部に沿うように略半円環形状に形成
    されていることを特徴とする請求項10または11に記
    載のトルク検出装置。
  14. 【請求項14】 前記回転体の外周面には、軸線に対し
    て所定角度をもって複数のシェブロン溝が形成されてい
    ることを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに
    記載のトルク検出装置。
  15. 【請求項15】 回転駆動され、磁性体からなる回転体
    と、 前記回転体の外周面に対して近接配置され、自身に作用
    する外部磁界に応じた第1の電圧を発生する第1の磁気
    インピーダンス素子と、 前記回転体の外周面に対して近接配置され、かつ前記第
    1の磁気インピーダンス素子に対して面対称となる位置
    に配設され、自身に作用する外部磁界に応じた第2の電
    圧を発生する第2の磁気インピーダンス素子と、 前記第1および第2の磁気インピーダンス素子に対し
    て、高周波電流を供給するとともに、磁気バイアスをか
    ける駆動部と、 前記第1の電圧と前記第2の電圧との差に基づいて、前
    記回転体に作用しているトルクを求める演算部と、 を具備することを特徴とするトルク検出装置。
  16. 【請求項16】 前記第1および第2の磁気インピーダ
    ンス素子の近傍の温度を検出する温度検出部と、 前記温度検出部の検出結果に基づいて、前記第1の電圧
    と第2の電圧との差における、温度変動分の誤差電圧を
    キャンセルする温度補償部とを具備し、 前記演算部は、前記温度補償部によりキャンセルされた
    結果に基づいて、前記回転体に作用しているトルクを求
    めることを特徴とする請求項15に記載のトルク検出装
    置。
  17. 【請求項17】 前記第1の磁気インピーダンス素子に
    近接する、前記回転体の外周面には、軸線に対して所定
    角度をもって複数の第1のシェブロンが形成されてお
    り、 前記第2の磁気インピーダンス素子に近接する、前記回
    転体の外周面には、軸線に対して所定角度をもって、か
    つ前記複数の第1のシェブロン溝に対して面対称となる
    ように複数の第2のシェブロン溝が形成されていること
    を特徴とする請求項15または16に記載のトルク検出
    装置。
  18. 【請求項18】 回転駆動され、磁性体からなる回転体
    と、 前記回転体の外周面に対して近接配置され、自身に作用
    する外部磁界に応じた第1の電圧を発生する第1の磁気
    インピーダンス素子と、 前記第1の磁気インピーダンス素子の近傍であって、か
    つ前記回転体による磁気の影響を受けない位置に配設さ
    れ、外乱磁界に応じた第2の電圧を発生する第2の磁気
    インピーダンス素子と、 前記第1および第2の磁気インピーダンス素子に対し
    て、高周波電流を供給するとともに、磁気バイアスをか
    ける駆動部と、 前記第1の電圧から前記第2の電圧を減算した結果に基
    づいて、前記回転体に作用しているトルクを求める演算
    部とを具備することを特徴とするトルク検出装置。
JP16571498A 1998-06-12 1998-06-12 トルク検出装置 Withdrawn JP2000002602A (ja)

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