JP2000000679A - 電気抵抗溶接における通電条件の設定・表示装置 - Google Patents

電気抵抗溶接における通電条件の設定・表示装置

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JP2000000679A
JP2000000679A JP10204182A JP20418298A JP2000000679A JP 2000000679 A JP2000000679 A JP 2000000679A JP 10204182 A JP10204182 A JP 10204182A JP 20418298 A JP20418298 A JP 20418298A JP 2000000679 A JP2000000679 A JP 2000000679A
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好高 青山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1回の通電の条件が段階的に設定されている
ものにおいては、各段階の通電条件の入力を全体的に把
握しながら操作することが行われていない。 【解決手段】 そこで、設定器8の操作盤10に設定用
のタッチスイッチI1、I2、I3、C1〜C6を設
け、設定電流値や実測電流値を表示するように構成し、
通電時間を表示する表示枠15〜20が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、電気抵抗溶接に
おける通電条件の設定や表示の分野に属しているもの
で、1回の通電条件が複数の電流値や通電時間に設定さ
れている場合に有効に活用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】1回の通電の条件が設定された電流値や通
電時間等のもとに段階的に制御されている形式の電気抵
抗溶接の手法として、つぎのようなものを発案した。す
なわち、段階的制御には少なくとも初期の予熱通電、部
材の溶融を図る溶融通電、部材の温度上昇を緩和して通
電時間の長期化を図る調整通電から成る3段階の制御が
含まれている。このような各段階的通電の電流値や通電
時間を設定するときには、従来は、一つの電流値とその
通電時間を記憶させた設定装置を用いて行っている。そ
れとも二つの電流地と通電時間を記憶させた設定装置で
いずれかの記憶値を選択して設定している。
【発明が解決しようとする問題点】ところで、上述のよ
うな段階的制御のものの電流値や通電時間を上述のよう
な設定装置で設定するならば、設定装置の記憶種類数が
一つまたは二つであるので、各段階の値を一つずつ設定
する必要があり、設定作業が非常に手間取ることにな
る。また、設定装置に記憶させた値が所望のものと異な
っているときには、その記憶値を変更する必要があり、
この点も手間を増大させる要因になっている。そして、
とくに重要なことは、このような段階的制御においては
各段階の電流値や通電時間などの他種類の情報が一つの
箇所、たとえば単一のディスプレーに表示されて全体的
な数値を総括的に把握することが不可欠であるが、その
ような配慮がなされていない。さらに、設定された電流
値が期待どうりに維持されているかをどうかをチェック
することが重要であり、そのような実測値の表示につい
ても配慮がなされていない。したがって、1回の通電
(1回の加圧における通電)を段階的に変化させる場合
には、多種類の数値情報を一つの画面に表示しなけれ
ば、通電制御の全体的な状況が把握できないという問題
がある。
【0004】
【問題を解決するための手段とその作用】本発明は、上
述のような問題点や要請事項のために発案されたもの
で、請求項1は、1回の通電の条件が設定された電流値
や通電時間等のもとに段階的に制御されている形式の電
気抵抗溶接において、上記通電条件の設定器には少なく
とも各段階の電流値と通電時間の設定機能とこの設定に
よる値の表示機能および前記電流の実測値の表示機能を
有していることを特徴とするもので、設定器を操作して
電流値と通電時間を設定すれば、その後は電流値の実測
値が各段階毎に表示され、異常の有無を監視する。請求
項2は、請求項1において、段階的制御には少なくとも
初期の予熱通電、部材の溶融を図る溶融通電、部材の温
度上昇を緩和して通電時間の長期化を図る調整通電から
成る3段階の制御が含まれていることを特徴とするもの
で、これらの3段階に応じた上述のような設定や表示が
なされる。請求項3は、請求項2において、設定器の操
作盤には、各段階における電流値とその通電時間を設定
するためのタッチスイッチ、およびタッチスイッチによ
って設定された値の表示箇所が設けられていることを特
徴とするもので、タッチスイッチの操作で電流値やその
通電時間の設定および各値の表示がなされる。請求項4
は、請求項3において、タッチスイッチや表示箇所は、
操作盤にあらかじめ描かれた加圧時間線と通電のサイク
ル波形に対応させて配置されていることを特徴とするも
ので、加圧時間線や通電のサイクル波形を見ながらスイ
ッチ操作をする。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、1回の通電の条件、す
なわち1回の加圧における通電が設定された電流値や通
電時間等のもとに段階的に制御されている形式の電気抵
抗溶接を前提にしている。したがって、どのような段階
的制御であるかを、まず最初に説明する。ここではスパ
ッタの発生を防止することを目的にした段階的制御であ
る。そして、以下に説明する段階的通電制御は、本発明
の適用にとって最も相応しい物である。
【0006】例えば、図8に示したように大きな表面積
を有する鋼板1を固定電極3上に載置し、それに短冊状
のクランプ金具3をスポット溶接するときには、可動電
極4で二つの部材1および3を加圧し、両電極間に溶接
通電を行い、ナゲット部5での溶着がなされる。この時
にスパッタが発生するのであるが、その発生原因は鋼板
1とクランプ金具3との間に図9のような異物、たとえ
ば鉄屑6のようなものが介在していると両部材間に空隙
が存在することになる。あるいは、図10のようにクラ
ンプ金具3が若干湾曲していることによって、やはり空
隙7が存在することになる。
【0007】これらの空隙が存在している状況下で溶接
通電を行うと、図9のような点接触をしている加圧状態
の箇所に通電されることとなり、したがって、その箇所
が異常な早さの急速加熱・急速溶融となり、そのときの
溶融箇所の急膨脹によって溶融金属が勢い良く周辺に飛
散し、スパッタ発生による作業者への危険性や溶接機周
辺の汚れなどが著しくなる。あるいは、図10の場合に
おいても鉄屑6の場合と同様に点接触のような箇所であ
るために、同じ現象でスパッタが発生する。また、この
ようなスパッタの発生は、両部材間に油やその他の処理
剤が付着していても、それらが急に蒸発したり燃焼した
りすることによって、溶融金属を飛散させる作用が発生
する。
【0008】このようなスパッタ発生の要因を、図7を
見ながら通電制御の面から観察すると、一般に大電流を
短時間通電させる形式であって、通電が開始されて次第
に溶着局部の温度が高くなり、所定の温度Tnに到達す
ると、溶融が開始されその段階では温度がまだ低いので
溶融金属の流動性は低い状態である。通電時間と共に次
第にこの温度が上昇して温度Tmに達すると、溶融金属
の流動性も高くなった完全な溶融状態となり、スパッタ
飛散がこの温度域で発生する。ところで、作業者は溶接
品質を確実なものにするために、スパッタが発生する位
の温度Tmを越えた直後に通電を停止するように、通電
設定を行っている。すなわち、tなる微小時間の間に通
電を停止するのである。このような通電停止の制御は溶
着性、すなわち溶接品質を確実なレベルにすることに主
眼がおかれているもので、スパッタ発生の防止に対して
は何等の配慮もされていない。
【0009】以上のスパッタ発生を防止する手段とし
て、電極の加圧力を高めて両部材間に介在している異物
を押し潰したり、空隙が消滅する位まで両部材を変形さ
せることが採用できる。しかし、このような加圧力上昇
のためには、加圧シリンダの能力向上や加圧力増大によ
る電極チップの耐久性改善などが必要となり、設備費用
の面で好ましくない。
【0010】以上に述べた問題点を解決するために、溶
接される少なくとも二つの部材が電極間で加圧されてい
る状態において、溶接通電は、初期の予熱通電、部材の
溶融を図る溶融通電、部材の温度上昇を緩和して通電時
間の長期化を図る調整通電の順序で行い、前記調整通電
はスパッタ発生温度に達しない時期に停止することを特
徴とする方法を私たちは発案した(この技術は平成9年
7月5日に整理番号TECHNO−408として特許出
願済みである)。予熱通電の金属溶融が始まらない段階
で異物が柔軟になった部材にめり込んだり、空隙が消滅
するような変形が部材に生じ、両部材は面対面の良好な
接触状態となる。その後の溶融通電により両部材の溶着
が開始されるのであるが、スパッタ発生の温度に達する
前に調整通電を行って、温度上昇を緩和しつつ溶融状態
の長期化を図って確実な溶着を得、スパッタ発生前に通
電を停止する。さらに、予熱通電の後に非通電の時間帯
を設定することにより、両部材間に介在している異物の
大小や部材の湾曲度合いによる空隙の大小、あるいは部
材の表面に付着している油の量の大小などのばらつきが
あるので、この非通電の時間帯に異物のめり込みや湾曲
の矯正あるいは油の完全燃焼等を終了させてしまうので
ある。そして、この非通電は冷却時間としての重要な役
割を果たしており、その点は後述のとおりである。ま
た、予熱通電および調整通電の電流値は溶融通電の電流
値よりも低く設定しておくことにより、溶融作用の前後
に予熱や温度調整を適正に行うのである。
【0011】次に、図4から図6にしたがって段階的制
御の実施の形態を説明する。なお、溶接する部材は図8
のものである。図4は、通電の状態、すなわちサイクル
波形を経時的に示したもので、t1は加圧開始から所定
の加圧力に安定するまでの初期加圧時間、t2は初期の
予熱通電、t3は非通電の時間帯で冷却時間、t4は部
材の溶融を図る溶融通電、t5は部材の温度上昇を緩和
して通電時間の長期化を図る調整通電、t6は溶接通電
終了時点から軟化部分が硬化するまでの保持加圧時間で
あり、これらの各通電を順次行って行く。そして、調整
通電t5はスパッタ発生温度に達しない時期に停止させ
ている。このような通電の制御は、一般に使用されてい
る通電制御回路によって容易に実施することができるの
で、ここではその制御手段の説明は省略している。
【0012】図4および図5にしたがって各通電段階と
溶着部の温度の変化を説明すると、初期加圧時間t1で
は常温であり、予熱通電t2では常温から両部材に柔軟
性が現れる赤熱状態の温度T2に達する。この状態では
両部材間に介在している異物が燃焼したり部材にめり込
んだり、あるいは空隙が消滅するまで部材に変形が付与
される。t3の非通電の冷却時間においては、温度はT
2から低下し、この間に前述のばらつきによる条件の相
違を均一化させる。
【0013】t3の非通電の冷却時間を詳しく説明する
と、溶接される部材間に接触抵抗のバラツキがあるの
で、t2通電後の温度T2にも被溶接部材毎に高低のバ
ラツキが発生する。もし、非通電の冷却時間t3を設置
せずに直ちにt4通電へ移行したら、温度T2のバラツ
キがそのまま温度T4において拡大的な値となり、した
がって、ある被溶接部材はスパッタ発生の高温域に、ま
た、ある被溶接部材は溶接不十分の低温域の温度T4と
なる。このような現象を防止するために冷却時間t3を
設定してある程度温度を下げその低下途上で温度T2に
おける大きなバラツキ幅を温度T3の小さなバラツキ幅
に縮小し、その後の温度T4のバラツキ幅を許容幅内に
納めているのであり、これによってもスパッタ発生や溶
接不十分を防止しているのである。
【0014】溶融通電t4が開始されると、溶着部の温
度は急上昇し両部材は溶融状態となりスパッタ発生温度
Tmに到達する前に、すなわち温度T4の時期に調整通
電t5に移行する。こうなると、温度上昇は緩和され溶
融状態は長期化されて、完全な溶着が達成される。そし
て、調整通電t5はスパッタ発生温度Tmに達する前の
温度T5の時点で停止させられる。
【0015】図8における鋼板1と鋼板製のクランプ金
具3の板厚は1mmであり、電極の加圧力は150kg
fで、各通電段階の時間と電流値は、次のとおりであ
る。
【0016】なお、図8に基づく以上の説明は、2枚の
鋼板間の溶着に注目して行ったが、電極と鋼板表面との
間においても、当段階的制御を適用することが可能であ
る。また、以上に述べたスポット溶接ではなく、プロジ
ェクション溶接にも本発明の考え方を採用することがで
きる。そして、図4では電流値が階段状に変化している
が、これを徐変させるようにしてもよい。
【0017】当段階的制御によれば、予熱通電によって
非溶融状態で異物や空気の介在を前もって排斥して、両
部材の面対面の適正な密着をあらかじめ確保し、溶融通
電においてはスパッタ発生温度に到達する前に調整通電
へ移行してゆき、スパッタ発生温度に到達する前に調整
通電を停止するものであるから、スパッタ発生が確実に
防止できる。あるいは、何等かの原因でスパッタが発生
したとしても、実害のない最小限度のものとすることが
できる。そして、調整通電においては、溶融状態を長期
化させることができるので、両部材の溶着状態は十分な
ものとなり、溶接品質の向上にとって有効である。換言
すると、事前にスパッタの発生要因を消滅させておい
て、かつ溶融状態においてもスパッタ発生の領域を避け
ているものであり、さらに溶着性を向上させるための溶
融時間の長期化が図られているのである。予熱通電の後
に非通電の時間帯を設置しているので、異物の介在状態
や空隙の存在状態にばらつきがあっても、溶融前に完全
な密着が得られてスパッタの発生要因の事前除去が確実
なものとなる。
【0018】さて、本発明の実施形態を図1から図3に
したがって説明する。この実施形態は前述の図4や図5
に示した段階的制御をおこなわせるものであり、先の説
明で使用した符号を図1に記載してある。まず、設定器
8から説明すると、これはケース9の表面に操作盤(グ
ラフィックパネル)10が設けられている。操作盤10
はボタンスイッチを押さえて入力をさせ、それによる値
が照明灯で判明するような形式でもよいが、一般には液
晶板にタッチスイッチ等を設置したものが採用される。
この実施形態でも操作盤10は液晶板であり、加圧期間
の開始から終了までは加圧時間線11であらかじめ描か
れており、同様に予熱通電t2、溶融通電t4、調整通
電t5の通電サイクル波形もあらかじめ描かれている。
そして、t1、t3、t6はそれぞれ初期加圧時間、非
通電の冷却時間、保持加圧時間である。この操作盤10
においてI1やC1のように二重線で囲んだところが全
てタッチスイッチであり、I1は予熱通電t2の電流値
を設定するときに押される。同様にI2は溶融通電t4
の電流値を、I3は調整通電t5の電流値を設定すると
きに押される。そして、設定された電流値は操作盤10
に描いた表示枠12、13および14にそれぞれ表示さ
れる。また、t1からt6までの各々の時間を設定する
ときには、C1からC6までのタッチスイッチを押して
設定し、その値は描かれた表示枠15から20にサイク
ル数としてそれぞれ表示される。
【0019】t2、t4.t5の通電における実際の電
流値を表示するために、表示枠21、22、23が描か
れている。符号24は設定器に接続した入出力結線であ
る。メモリーNOはタッチスイッチ25、26を押して
何番目かのメモリーを呼び出すものである。例えば、
0.8mmの鋼板を2枚重ねでスポット溶接をするとき
には、表示枠12は8000アンペア、13は9500
アンペア、14は8500アンペアのように組み合わせ
が決り、しかもt1からt6までの各サイクル数もそれ
ぞれ10、3、5、3、5、15、なる6個の組み合わ
せとして決まっているので、これらの総合的なの組み合
わせをメモリーNO:01として記憶させておくのであ
る。他の溶接セット条件に適した組み合わせも同様にし
てメモリーNO:02、03・・・のように多数の組み
合わせを記憶させておくのである。
【0020】それでは、予熱通電t2の電流値をセット
する場合を説明する。まず、タッチスイッチI1を押す
と図2の画面が現れ、つぎにテンキー27で電流値を選
択すると表示枠28に数字が表れ、|確定|スイッチを
押すことによって数値がセットされる。最後に|終了|
スイッチを押すと、図1の画面にもどり表示枠12に設
定値が表示される。I2、I3やC1〜C6等を設定す
るときも同様の操作を個々に繰り返すのである。このよ
うな個々の設定操作は、後述の図3の説明にあるよう
に、その都度、設定器からCPUを経てメモリーに入力
される。前述の総合的な組み合わせもメモリーNOの付
与と共にメモリーに入力される。
【0021】以上に述べた設定器の数値設定や表示を実
現させるために、図3に示した回路が用いられる。固定
電極や可動電極および電極の駆動装置などを備えた溶接
機本体には電流検出装置とその波形成形装置が付属させ
てある。前述の設定器で定められた個々の電流値や通電
時間はCPU(中央演算処理装置)を経てメモリーに入
力されて記憶される。溶接するときには、CPUからの
各電流値や通電時間の指令信号に入力回路からのパワー
電流も付加されて溶接機本体を作動させる。その時の電
流値を実測して表示枠21、22、23に表示させるた
めに、電流検出装置と波形成形装置やA/D変換が採用
されている。電流検出装置は、溶接電流が流れる部材た
とえば先端に電極が取り付けられた電極アームにリング
状の検出コイル(ロゴウスキーコイル)を引っ掛けた構
成が主体をなすものである。検出コイルは直径150m
m程度のリングであり、これの内側を電極アームが貫通
した状態でセットされる。検出コイルに誘起される誘導
電圧波形を波形成形装置で電流波形に成形される。最終
的に実測値として表示枠21、22、23に表示される
のである。実際には、波形成形装置で上述の波形成形が
なされた後、さらにA/D変換をしてからCPUでの処
理をして、各サイクルの実効値を平均し、設定器の表示
枠に掲示される。
【0022】この電流実測値が表示枠12、13、14
の設定値の許容範囲から外れて、溶接局部に過剰電流値
の電流が流れている場合には、前述のスパッタが飛散し
たり溶接品質の低下が発生する。このような状態を確認
したら電流値を修正してスパッタ発生等を防止する。ま
た、溶接局部の電流値が不足しているときには、図2の
画面を呼び出して設定値の電流に近くなるように電流を
増加させる。大幅な電流値の低下が認められたときに
は、電極チップの磨耗不良や鋼板部品の異常(厚さ、表
面の汚れ等)の疑いがあるので、低下値がある値以上で
あるときには1点検アラーム」の表示を操作盤10に表
示するようにしてもよい。
【0023】
【効果】本発明によれば、1回の通電の条件が前述のよ
うに段階的な形態であるものにおいて、設定器には、少
なくとも各段階の電流値と通電時間の設定機能と、この
設定による値の表示機能と、前記電流の実測値の表示機
能を一つのディスプレーとして有しているので、各段階
における必要な各種の数値がまとめて表示され、したが
って、溶接条件を全般的に把握することができ、適正な
組み合わせ条件の設定や異常発見にとって好都合であ
る。段階的制御には、少なくとも予熱通電、溶融通電、
調整通電の3段階のものが含まれているので、スパッタ
発生などの対応装置として非常に効果的である。設定器
は、タッチスイッチによって各段階の電流値やその通電
時間を設定し、あわせて各値の表示がなされるので、設
定操作が簡単であり、しかも全体的な数値を知得しなが
ら各数値の組み合わせバランスを良好なものとして確定
させることが可能となる。操作盤には、加圧時間線や通
電のサイクル波形に対応させて表示箇所が配置されてい
るので、視認性のよい設定器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】設定器の外観を示す立体図である。
【図2】電流値の設定時の画面を示す正面図である。
【図3】ブロック回路図である。
【図4】通電を段階的に示す波形図である。
【図5】温度と時間の関係を示す線図である。
【図6】図5の一部を拡大した線図である。
【図7】従来技術における温度・時間線図である。
【図8】スポット溶接の状態を示す縦断側面図である。
【図9】両部材間に異物が介在している状態を示す縦断
側面図である。
【図10】両部材間に湾曲による空隙ができた状態を示
す縦断側面図である。
【符号の説明】
8 設定器 I1、I2、I3 電流値設定用のタッチスイッチ C1〜C6 時間設定用のタッチスイッチ 12、13、14 電流値表示用の表示枠 21、22、23 実測電流値の表示枠 15〜20 サイクル数の表示枠 t2 予熱通電 t4 溶融通電 t5 調整通電 10 操作盤 11 加圧時間線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1回の通電の条件が設定された電流値や
    通電時間等のもとに段階的に制御されている形式の電気
    抵抗溶接において、上記通電条件の設定器には少なくと
    も各段階の電流値と通電時間の設定機能とこの設定によ
    る値の表示機能および前記電流の実測値の表示機能を有
    していることを特徴とする電気抵抗溶接における通電条
    件の設定・表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、段階的制御には少な
    くとも初期の予熱通電、部材の溶融を図る溶融通電、部
    材の温度上昇を緩和して通電時間の長期化を図る調整通
    電から成る3段階の制御が含まれていることを特徴とす
    る電気抵抗溶接における通電条件の設定・表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、設定器の操作盤に
    は、各段階における電流値とその通電時間を設定するた
    めのタッチスイッチ、およびタッチスイッチによって設
    定された値の表示箇所が設けられていることを特徴とす
    る電気抵抗溶接における通電条件の設定・表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、タッチスイッチや表
    示箇所は、操作盤に描かれた加圧時間線と通電のサイク
    ル波形に対応させて配置されていることを特徴とする電
    気抵抗溶接における通電条件の設定・表示装置。
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