JP2000000384A - ミシン - Google Patents

ミシン

Info

Publication number
JP2000000384A
JP2000000384A JP16650599A JP16650599A JP2000000384A JP 2000000384 A JP2000000384 A JP 2000000384A JP 16650599 A JP16650599 A JP 16650599A JP 16650599 A JP16650599 A JP 16650599A JP 2000000384 A JP2000000384 A JP 2000000384A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
key
input
stored
nptn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16650599A
Other languages
English (en)
Inventor
Fujio Horie
不二夫 堀江
Kenji Matsubara
憲司 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP16650599A priority Critical patent/JP2000000384A/ja
Publication of JP2000000384A publication Critical patent/JP2000000384A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】組み合わされた模様を再びミシンで利用する際
の手間を低減する。 【解決手段】模様を登録するには、テンキーと「+」キ
ー、開始・終了キーを組み合わせて操作する。メッセー
ジ模様を登録しておきたい番号を95番乃至99番から
選択し、テンキーで入力する。この入力により、電子制
御装置は、模様番号書込・読出処理に移行し、ステップ
230の処理において入力番号mnが95番乃至99番
であると肯定判断をする。次に、メッセージ番号Nmsg
として入力番号mnを設定し(ステップ280)、EE
PROMのグループ番号Ngrp として入力番号mnから
値95を減算した値(mn−95)を求める。グループ
番号Ngrp が得られると、グループ番号Ngrp で指定さ
れるEEPROM領域に既に書き込まれている模様番号
Nptn の群(Ngrp )を読み出す処理(ステップ30
0)を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はミシンに関し、詳し
くは複数の模様を記憶した記憶手段から模様を選択し、
選択された一または二以上の模様の並びを記憶してい
て、この記憶された模様の並びを順次読み出してミシン
の縫製機構を駆動し、模様を形成するミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のミシンには、例えばテンキーを操
作して文字の選択を繰り返し、文字を組み合わせて氏名
や学校名を入力すれば、布にこれら氏名や学校名などを
形成できるものがある。
【0003】この従来のミシンはその制御装置のマイク
ロコンピュータのROMに、ミシンの縫製機構を駆動し
て文字等の模様を形成するための縫目データが模様別に
予め記憶させてあり、テンキーで番号を繰り返し入力す
ると、入力番号によって指定される文字(模様)の模様
番号が一旦RAMに並べて記憶され、模様形成時には、
このRAMから模様番号を順に読み出すことで模様番号
に対応する縫目データをROMから順に読み出し、ミシ
ンの縫製機構を駆動して例えば氏名を形成するという構
成を備えていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では、新たな模様の並びを形成するとRAMには新し
い模様番号が記憶されるため、模様を形成する都度、テ
ンキー操作を繰り返してその模様の並びを入力しなけれ
ばならず、使い勝手に問題があった。また、電源を一旦
切ればRAMに記憶された模様番号は消えるため、この
場合も模様形成の際にはテンキー操作を繰り返して模様
の並びを入力しなければならなかった。従って、例えば
氏名など何度も使用する模様の並びを形成する場合に
は、その度毎に行なう入力が煩雑な作業となった。
【0005】本発明のミシンは上記課題を解決し、氏名
など繰り返して形成する模様の並びは一度入力すれば、
例えば電源を入り切りしても、何度でも形成可能にする
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のミシンは、図1
に例示するように、複数の模様を記憶した記憶手段M1
から模様を選択する模様選択手段M2と、該模様選択手
段M2により選択された一または二以上の模様の並びを
記憶しておく模様記憶手段M3と、該記憶された模様の
並びを順次読み出してミシンの縫製機構M4を駆動し、
該模様を形成する制御手段M5とを備えたミシンにおい
て、前記模様の並びを不揮発的に記憶する不揮発性記憶
手段M6と、所定の操作により、前記不揮発性記憶手段
M6に記憶された模様の並びを前記模様記憶手段M3に
展開する模様読出手段M7と、を設けたことを特徴とす
る。
【0007】上記構成を有するミシンでは、複数の模様
を記憶した記憶手段M1から模様選択手段M2により模
様を選択すると、選択された一または二以上の模様の並
びは模様記憶手段M3に記憶される。この記憶された模
様の並びは不揮発性記憶手段M6に不揮発的に記憶され
る。不揮発性記憶手段M6に記憶された模様の並びは、
模様読出手段M7に所定の操作を行なうことで、模様記
憶手段M3に展開される。制御装置M5はこの模様記憶
手段M3に展開された模様の並びを順次読み出し、縫製
機構M4を駆動して模様の並びを形成する。
【0008】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成・作用
を一層明らかにするために、以下本発明のミシンの好適
な実施の形態について説明する。図2は本発明一実施の
形態としてのミシンの外観図である。
【0009】このミシンはケーシング正面の操作部に所
定の操作を加えることにより、氏名や記号等の模様を自
動的に形成するものである。操作部としては、例えば、
模様の選択等を行なう操作キー1や、縫針3および送り
歯5の近い位置に配置されて模様の形成開始を指示する
スタートスイッチ7が設けられている。また、模様選択
を補助する構成として、例えば、選択した模様を表示す
る表示部9や、形成可能な模様の種類を示す参照プレー
ト11を備えている。
【0010】操作キー1は、模様を2桁の番号で選択す
るテンキー13と、選択する模様を不揮発的に記憶しよ
うとする場合に押す開始・終了キー15と、模様を組み
合わせて選択する場合に押す「+」キー17と、選択し
た模様を取り消す場合に押す取消キー19とを備えてい
る。
【0011】表示部9は液晶表示板(LCD)46を備
えている。この液晶表示板はテンキー13により入力し
た番号、あるいは入力した番号により指定された模様の
概略形状を、入力順にドットマトリックスのパターンに
従って表示する。
【0012】参照プレート11はテンキー13で入力す
る2桁番号に対応する文字,記号等を示すものである。
実施の形態では入力する番号のうち、1番ないし94番
はアルファベット等の通常の文字・記号に割り当ててお
り、95番ないし99番を、使用者が文字や記号等を組
み合わせて不揮発的に登録する模様の並び(以下、これ
をメッセージ模様という)の書込・読出に割り当ててい
る。参照プレート11には95番から99番がメッセー
ジ模様である旨の表示が設けてある。
【0013】以上の操作部の操作に応じてミシンの縫製
機構を駆動する電子制御装置20を、図3にブロック図
として示す。
【0014】電子制御装置20は、周知のCPU21,
ROM23,RAM25、入力インタフェース27、出
力インタフェース29を内蔵する。実施の形態では更
に、不揮発性メモリとしてEEPROM31がバス33
を介してCPU21等の各部に接続されている。入力イ
ンターフェース27には、上記の操作部のテンキー13
や、開始・終了キー15、「+」キー17、取消キー1
9、スタートスイッチ7が接続されている。また、出力
インターフェース29には、ミシンモータ37を駆動す
るモータ駆動装置39や、縫針3を揺動するための縫針
アクチュエータ41および送り歯5を駆動するための送
り歯アクチュエータ43を駆動するアクチュエータ駆動
装置45、さらに液晶表示板(LCD)46を駆動する
LCD駆動回路47が接続されている。
【0015】この電子制御装置20はROM23に記憶
されているプログラムを実行することにより、テンキー
13等の指示に応じた模様の選択処理や模様の形成処理
等を行なうが、これら処理を実現するため、ROM2
3,RAM25,EEPROM31の所定領域は各々特
定データ構造に割り当てられている。
【0016】ROM23には、モータ駆動装置39やア
クチュエータ駆動装置45を駆動して模様を形成するた
めの縫目データが模様別に予め記憶されている。この領
域は、図4に示すように、一個の文字や記号を形成する
ために必要な縫目データを一組にまとめ、その一組の縫
目データ全体が一の模様番号Nptn により特定される構
造に構成されている。
【0017】RAM25には、この模様番号Nptn を記
憶する模様番号記憶領域が設定されている。模様番号記
憶領域は、図5に示すように模様番号Nptn が並べて記
憶され、各模様番号Nptn が組合せポインタPの値によ
り特定される構造に構成されている。
【0018】EEPROM31には、模様番号Nptn の
並びを不揮発的に記憶する領域が設定されている。その
領域は、図6に示すように、模様番号Nptn を並べた群
がグループ別にまとめて記憶され、そのグループがグル
ープ番号Ngrp により特定される構造に構成されてい
る。ここで記憶される模様番号Nptn を並べた群は、R
AM25が記憶する模様番号Nptn の並びに相当するも
のである。実施の形態ではグループ番号Ngrp が0番か
ら4番まで設けられ、模様番号Nptn の並びの群が5セ
ット記憶される。このグループ番号Ngrp の0番ないし
4番は、電子制御装置20が行なう処理によりテンキー
13の入力番号の95番ないし99番に順に対応され
る。
【0019】こうして構成した実施の形態のミシンにお
いては、キー操作に応じて電子制御装置20が次のよう
に処理を実行し、キー操作に対応するミシンの制御を行
なう。
【0020】電子制御装置20は、電源が投入され、初
期処理を実行した後、第7のフローチャートに示す模様
選択処理を行なう。模様選択処理は、操作キーの読み込
み処理(ステップ100)を行なった後、操作キーの種
類を判別して各操作キーの機能に応じたサブルーチンを
実行する処理を繰り返すことにより、キー操作に対応す
るようにミシンを制御するものである。
【0021】処理を開始し、操作キーの読込処理(ステ
ップ100)を行なうと、まず、操作キーがテンキー1
3か否かの判断処理(ステップ110)を行なう。テン
キー13であると判別すれば、テンキー13で入力した
番号に対応する模様の模様番号をRAM25に格納した
り、メッセージ模様に係る模様の模様番号をEEPRO
M31に書き込んだり、EEPROM31から読み出し
たりするサブルーチン(ステップ120)を実行する。
【0022】一方、ステップ110の処理でテンキー1
3でないと判別すれば、続いて操作キーが開始・終了キ
ー15か否かの判断処理(ステップ130)を行なう。
開始・終了キー15であると判別すると、上記ステップ
120のサブルーチンにおいて実行されるEEPROM
31への模様番号の書込処理の開始および終了を設定す
るサブルーチン(ステップ140)を実行する。
【0023】ステップ130の処理で開始・終了キー1
5でもないと判断すると、次に操作キーが「+」キー1
7か否かの判断処理(ステップ150)を行なう。
「+」キー17であると判別すれば、「+」フラグFpl
s をセットする処理(ステップ160)を行なう。この
「+」フラグFpls は、例えば氏名の入力など、文字や
記号を組み合わせて行なう入力の場合、ステップ120
のサブルーチンで行なうRAM25やEEPROM31
への新規の模様番号Nptn の記憶処理を、最後に記憶し
た模様番号Nptn の後に組み合わせて記憶する処理とす
るものである。
【0024】ステップ150の処理で操作キーが「+」
キー17でもないと判断すると、最後に操作キーが取消
キー19か否かの判断処理(ステップ170)を行な
う。取消キー19であると判別すれば、先のステップ1
20のサブルーチンでRAM25やEEPROM31に
書き込んだ模様番号を取り消すサブルーチン(ステップ
180)を実行する。
【0025】以上の処理の実行により、電子制御装置2
0は操作キーの種類を判別し、判別した操作キーの機能
に応じたサブルーチンや処理を実行することを繰り返し
て、操作者の意図に応じミシンを制御する。
【0026】以下、電子制御装置20が行なう処理を操
作のパターンに応じて説明する。
【0027】(ア) まず、メッセージ模様の登録は行
なわず、一回に限り必要な模様を形成する操作パターン
において、電子制御装置20が行なう処理を説明する。
この操作パターンでは、テンキー13と「+」キー17
を組み合わせて操作する。
【0028】テンキー13を操作すると、電子制御装置
20は、ステップ110の処理で操作キーがテンキー1
3であると判別し、処理をステップ120のサブルーチ
ン、即ち模様番号書込・読出処理に移行する。
【0029】模様番号書込・読出処理においては、図8
のフローチャートに示すように、電子制御装置20は、
まず、操作されたテンキー13の番号から2桁の入力番
号mnを特定する処理(ステップ200)を行なう。
【0030】2桁の入力番号mnを特定すると、「+」
フラグFpls がセットされているか否かを判断する処理
(ステップ210)を行なう。一番目の模様を入力する
テンキー13の操作時には「+」フラグFpls はセット
されていないから、このステップ210の処理では否定
判断を行ない、組合せポインタPを値「FF」にリセッ
トする処理(ステップ220)を実行する。組合せポイ
ンタPは入力番号mnに対応する模様の模様番号Nptn
の組合せ順位を指定するものである。
【0031】次に、入力番号mnが95番ないし99番
であるか、即ち、メッセージ模様にかかる処理か否かの
判断処理(ステップ230)を行なう。一回限りの模様
の並びの入力を行なう場合には、テンキー13で入力す
る入力番号mnは95番ないし99番ではないので、ス
テップ230の処理では否定判断となる。
【0032】従って、続いて組合せポインタPをインク
リメントする処理(ステップ240)を実行し、入力番
号mnに対応する模様の模様番号Nptn(mn)を特定
する処理(ステップ250)を行なう。模様番号Nptn
を特定することにより、入力番号mnに対応する模様の
形成に必要なROMの縫目データの組が特定される。
【0033】こうして模様番号Nptn(mn) が得られ
ると、組合せポインタPの値で指定されるRAM25内
の模様番号記憶領域の所定番地のメモリM(P)に模様
番号Nptn(mn)を格納する処理(ステップ260)
を行なう。
【0034】次に、メッセージフラグFmsg がセットさ
れているか否かの判断処理(ステップ270)を行な
う。このメッセージフラグFmsg は、開始・終了キー1
5の操作によりステップ140のサブルーチンでセット
されたり、リセットされたりするものである。一回限り
の模様の並びの入力を行なう場合には、メッセージフラ
グFmsg はリセットされているので、ステップ270の
処理では否定判断を行ない、以上の模様番号書込・読出
処理を一旦終了する。
【0035】こうしてRAM25には、操作されたテン
キー13で入力した模様の模様番号Nptn が記憶される
が、電子制御装置20は別処理により、その記憶内容を
確認のため表示部9に表示する。表示部9は、最初、図
11(A)に例示するようにテンキーの入力番号mnを
数秒間先頭に表示した後、図11(B)に例示するよう
にその入力番号mnに対応する模様の概略形状を同じく
先頭に表示する。
【0036】次に、「+」キー17を操作すると、電子
制御装置20は、ステップ150の処理で「+」フラグ
Fpls をセットする。電子制御装置20は別処理によ
り、表示部9に、図11(C)に例示するように先頭の
模様の表示に続いて「+」記号を表示する。
【0037】この後、テンキー13を操作すると、電子
制御装置20は先の模様番号書込・読出処理を再び実行
する。この場合は、ステップ210の処理で「+」フラ
グFpls がセットされていると肯定判断を行ない、ステ
ップ220の組合せポインタPをリセットする処理を行
なわない。続くステップ230の処理では、入力番号m
nは95番ないし99番ではないので否定判断を行な
い、組合せポインタPをインクリメントする処理(ステ
ップ240)と、入力番号mnから模様番号Nptn(m
n) を算出する処理(ステップ250)とを実行す
る。
【0038】次に、算出した模様番号Nptn(mn)
を、インクリメントされた組合せポインタPで指定され
る所定の番地に格納する処理(ステップ260)を行な
い、先の模様番号の後に、算出した模様番号を格納す
る。ステップ270の処理では、メッセージフラグFms
g はリセットされているから、否定判断を行ない、以上
の処理を一旦終了する。
【0039】このようにテンキー13で番号を入力し、
次に「+」キー17を押す操作を繰り返すことにより、
電子制御装置20は上述の処理を繰り返して、RAM2
5に、図5に示すように模様番号Nptn を入力順に記憶
する。
【0040】表示部9は、電子制御装置20は別処理に
より、図11(D)に例示するように「+」記号表示に
かわり、先頭の模様表示の後に2番目に入力された模様
の概略形状を表示する。
【0041】ここで、スタートスイッチ7を押せば、電
子制御装置20はこれまで説明した模様選択処理を終了
し、模様を形成する別処理を開始する。模様の形成処理
では、RAM25に並べて記憶された模様番号Nptn
を、組合せポインタPの小さい順から読み出し、読み出
した模様番号Nptn に対応する組の縫目データをROM
23から読み出して、ミシンの縫製機構を駆動し、入力
した模様を入力順に並べて形成する。
【0042】(イ) 次に、氏名等のメッセージ模様を
登録する操作パターンにおいて電子制御装置20が実行
する処理を説明する。この操作パターンではテンキー1
3と「+」キー17の他、さらに開始・終了キー15を
組み合わせて操作する。
【0043】まず、メッセージ模様を登録しておきたい
番号を95番ないし99番から選択し、テンキー13で
入力する。
【0044】この番号の入力により、電子制御装置20
は、処理を、図8に示す模様番号書込・読出処理に移行
し、ステップ230の処理において入力番号mnが95
番ないし99番であると肯定判断をする。
【0045】肯定判断を行なうと、次に、メッセージ番
号Nmsg として入力番号mnを設定しておく処理(ステ
ップ280)を行なう。続いて、EEPROM31のグ
ループ番号Ngrp として入力番号mnから値95を減算
した値(mn−95)を求める処理を行なう。
【0046】こうしてグループ番号Ngrp が得られる
と、グループ番号Ngrp で指定されるEEPROM領域
に既に書き込まれている模様番号Nptn の群(Ngrp )
を読み出す処理(ステップ300)を行なう。
【0047】続いて、読み出した模様番号Nptn の群を
RAM25内の模様番号記憶領域の各メモリMに展開す
る処理(ステップ310)と、読み出した模様番号Npt
n の群を構成する模様番号Nptn の数を組合せポインタ
Pの値として登録する処理(ステップ320)とを行な
い、この処理を一旦終了する。
【0048】なお、以上のようにステップ280からス
テップ320の処理を実行しても、EEPROM31に
何も記憶されていない場合には、これらの処理でRAM
25に模様番号Nptn は展開されず、また、組合せポイ
ンタPの値もステップ220の処理で値「FF」にされ
たままとなる。
【0049】これまでの操作内容によって、表示部9
は、電子制御装置20が行なう別処理により、図11
(E)に例示するように、先頭にメッセージ番号Nmsg
を表示する。
【0050】次に、開始・終了キー15を押すと、電子
制御装置20の処理は、ステップ140のサブルーチン
の模様番号書込開始・終了処理に移行する。
【0051】この処理では、図9に示すように、まず、
メッセージフラグFmsg がセットされているか否かの判
断処理(ステップ330)を行なう。テンキー13で9
5番ないし99番の番号を入力した時点では、メッセー
ジフラグFmsg がセットされていないから、ステップ3
30の処理では否定判断を行ない、メッセージ模様の記
憶の開始であると判断して、メッセージフラグFmsg を
セットする処理(ステップ340)を行なう。
【0052】こうしてテンキー13で95番ないし99
番を入力し、開始・終了キー15を押した後は、操作パ
ターン(ア)で説明した模様の組合せ操作と同様に、テ
ンキー13と「+」キー17とを交互に繰り返し操作し
て、RAM25およびEEPROM31に入力番号mn
に応じた模様番号Nptn を入力順に記憶させる。
【0053】即ち、電子制御装置20は、図8のフロー
チャートに示す模様番号書込・読出処理において、組合
せポインタPの値で指定されるRAM25内の模様番号
記憶領域の所定番地のメモリM(P)に、操作されたテ
ンキー13に対応する模様番号Nptn(mn) を格納す
る処理(ステップ260)を行なった後、ステップ27
0の処理でメッセージフラグFmsg がセットされている
と肯定判断を行なう。次に、先のステップ260でRA
M25に格納したのと同じ模様番号Nptn(mn)を、
グループ番号Ngrp および組合せポインタPの値で指定
されるEEPROM31の所定番地のメモリMEP(Ngr
p,P)に不揮発的に書き込む処理(ステップ350)を
行なう。
【0054】表示部9は、電子制御装置20が行なう別
処理により、図11(F)に例示するように、先頭のメ
ッセージ番号Nmsg に続いて、入力番号mnに対応する
模様の概略形状を表示する。
【0055】こうして模様番号書込・読出処理は一旦終
了するが、さらに、「+」キー17を操作した後、テン
キー13を操作して番号を入力すれば、入力番号mnに
対応する模様番号Nptn(mn) を、インクリメントし
た組合せポインタPにより指定されるRAM25の所定
番地のメモリM(P)に記憶すると共に、グループ番号
Ngrp およびインクリメントした組合せポインタPで指
定されるEEPROM31の所定番地のメモリMEP(N
grp,P)に不揮発的に書き込む処理(ステップ350)
を行なう。
【0056】以上の操作によりRAM25およびEEP
ROM31に模様番号Nptn が入力順に記憶される。
【0057】再び開始・終了キー15を押せば、この場
合は、図9に示す模様番号書込開始・終了処理におい
て、ステップ330の処理でメッセージフラグFmsg が
セットされていると肯定判断を行ない、メッセージ模様
の記憶の終了であると判断して、メッセージフラグFms
g をリセットする処理(ステップ360)を実行し、模
様番号の書込を終了する。
【0058】このようにテンキー13により95番ない
し99番を選択し、開始・終了キー15を押した後、テ
ンキー13による番号の入力と、「+」キー17を押す
操作とを繰り返し、最後に開始・終了キー15を押せ
ば、EEPROM31には、最初にテンキー13で95
番から99番を入力して選択したグループ番号Ngrp の
領域に、図6に示すように模様番号が入力順に並べて書
き込まれる。
【0059】表示部9は、電子制御装置20が行なう別
処理により、図11(G)に示すようにメッセージ番号
Nmsg およびこれに続く一番目に入力した模様の表示の
後に、2番目に入力した模様の表示をおこなう。
【0060】(ウ) 次に、操作パターン(イ)の処理
で登録したメッセージ模様を布に形成する操作パターン
において、電子制御装置20が実行する処理を説明す
る。
【0061】テンキー13で95番ないし99番より所
望のメッセージ模様の登録されている番号を入力する
と、電子制御装置20は、図8に示す模様番号書込・読
出処理を開始する。
【0062】模様番号書込・読出処理においては、ステ
ップ230の処理で入力番号mnが95番ないし99番
であると肯定判断を行なう。
【0063】次に、メッセージ番号Nmsg として入力番
号mnを設定する処理と、EEPROM31のグループ
番号Ngrp として入力番号mnから値95を減算した値
(mn−95)を求める処理とを行なう。
【0064】こうしてグループ番号Ngrp が得られる
と、グループ番号Ngrp で指定されるEEPROM31
に書き込まれた模様番号Nptn の群(Ngrp) を読み出
す処理(ステップ300)を行なう。
【0065】次に、読み出した模様番号Nptn の群をR
AM25内の模様番号記憶領域の各メモリMに展開する
処理(ステップ310)を行なう。この処理では読み出
した模様番号Nptn の群を構成する各模様番号Nptn を
その先頭から、RAM25において組合せポインタPの
値の小さい順に指定される番地のメモリM(P)に格納
していく。
【0066】この後、組合せポインタPの値として、読
み出した模様番号Nptn の群を構成する模様番号Nptn
の数を設定する処理(ステップ320)を行ない、以上
の処理を終了する。
【0067】表示部9には、電子制御装置が行なう別処
理により、図11(G)に例示するように、メッセージ
模様を記憶させた場合と同様に、入力した95番ないし
99番の番号と、これに続いてこの番号で指定されるE
EPROM31のグループの領域の模様番号Nptn の並
びに対応する模様の概略形状の並びを表示する。
【0068】ここでスタートスイッチ7を押せば、電子
制御装置20は模様を形成する別の処理を開始し、RA
M25に展開された模様番号Nptnを、その組合せポイ
ンタPの小さい順から読み出し、読み出した模様番号N
ptn に対応する組の縫目データをROM23から読み出
してミシンの縫製機構を駆動することにより、テンキー
13で選択したメッセージ模様を形成する。
【0069】(エ) 以上、各操作パターンに亘って電
子制御装置20の処理を説明したが、以下にテンキー1
3の入力を訂正する操作パターンにおいて、電子制御装
置20が実行する処理を説明する。この操作パターンで
は取消キー19を用いる。
【0070】取消キー19を押すと、電子制御装置20
は、図10に示す模様番号取消処理を実行する。この処
理では、まず、メッセージ番号Nmsg が値「FF」であ
るか否かの判断処理(ステップ370)を行なう。
【0071】メッセージ番号Nmsg が値「FF」である
と肯定判断すれば、この状態は操作パターン(ア)で説
明した状態、即ちメッセージ模様の登録でもなく、メッ
セージ模様の読出でもない状態であるから、組合せポイ
ンタPで指定されるRAM25の所定番地のメモリM
(P)をクリアする処理(ステップ380)を行ない、
続いて組合せポインタPをデクリメントしておく処理
(ステップ390)を行なって、この処理を終了する。
これにより最後に格納された模様番号Nptn だけがRA
M25から取り消され、処理は、その模様番号を入力す
る前の状態に戻る。
【0072】これに対して、ステップ370の処理でメ
ッセージ番号Nmsg が値「FF」でないと否定判断すれ
ば、続いてメッセージフラグFmsg がセットされている
か否かの判断処理(ステップ400)を行なう。
【0073】メッセージ番号Nmsg が値「FF」ではな
く、かつメッセージフラグFmsg がセットされている状
態は、操作パターン(イ)で説明したメッセージ模様の
登録を行なっている状態である。
【0074】この状態では、組合せポインタPで指定さ
れるRAM25の所定番地のメモリM(P)を値「F
F」にする処理(ステップ410)を行なうと共に、E
EPROM31のグループ番号Ngrp および組合せポイ
ンタPで指定されるEEPROM31の所定番地のメモ
リMEP(Ngrp,P)を値「FF」にする処理(ステップ
420)を実行する。この後、組合せポインタPをデク
リメントしておく処理(ステップ430)を行なって、
この処理を終了する。これにより、RAM25およびE
EPROM31に最後に書き込まれた模様番号Nptn が
取り消され、処理は、その模様番号を入力する前の状態
に戻る。
【0075】一方、先のステップ400の処理でメッセ
ージフラグFmsg がセットされていないと否定判断され
るのは、例えば操作パターン(ウ)においてテンキー1
3でメッセージ模様を読み出し内容を確認したが、その
メッセージ模様の全部を変更して異なる模様を形成する
ために、RAM25に展開された模様番号を消去しよう
とする場合であるこうした場合は、メッセージ番号Nms
g を値「FF」にする処理(ステップ440)と、グル
ープ番号Ngrp を値「FF」にする処理(ステップ45
0)とを行なうと共に、RAM25内の模様番号記憶領
域の各メモリMを総て値「FF」にする処理(ステップ
460)と、組合せポインタPを値「FF」にする処理
(ステップ470)とを行なう。これにより、RAM2
5に展開された模様番号Nptn は総て消去される。な
お、このRAM25の模様番号Nptn の取消によって
は、EEPROM31に記憶されている模様番号Nptn
の並びは消去されない。
【0076】以上説明した実施の形態のミシンは、テン
キーで選択する模様の模様番号をRAM25に記憶する
毎に、模様番号をEEPROM31にも記憶させ、この
EEPROM31に記憶させた模様番号を、テンキー操
作によりRAM25に展開することができるから、再び
使用が予想される氏名などをメッセージ模様としてEE
PROM31に登録しておき、これをテンキーで読み出
せば、登録した氏名を何度も形成することが可能になる
という優れた効果を奏する。従って、入力の手間が大幅
に軽減される。
【0077】また、テンキーで模様を選択する毎に、E
EPROM31にその模様の模様番号を書き込むから、
途中で電源を落としてしまうなどの誤操作しても、選択
した模様は保存しておくことができる。加えて、EEP
ROM31に選択毎に模様番号を書き込むことにより、
全部の模様番号をEEPROM31に書き込むのに要す
る時間が、最後に全部を書き込むのに比べ短縮でき、使
い勝手が向上する。
【0078】さらに、メッセージ模様の模様番号をEE
PROM31に記憶させる場合でも、開始・終了キーを
押せば、以降は操作パターン(ア)で説明したRAM2
5に模様番号を記憶させておく通常の模様の選択手順と
同じ要領で操作を行なえばよいから扱い易い。
【0079】このように実施の形態のミシンは、氏名な
ど何度も使用されるものはメッセージ模様として登録し
ておくことができると共に、電源を不用意に落とした場
合などの誤操作にも対応し、さらに操作に時間がかから
ず、かつ操作が簡単であるなど、この種のミシンの使い
勝手の格段の向上を図ることができるという優れた効果
を奏する。
【0080】以上本発明の実施の形態について説明した
が、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種
々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば不揮
発性記憶手段としてRAMをバッテリでバックアップし
たものを用いる構成でもよい。不揮発性記憶手段には、
実施の形態のように模様を選択する毎に模様番号を記憶
させてもよいが、模様番号を総て選択後、RAM25に
記憶させた模様番号の並びを最後に不揮発性記憶手段に
記憶させる処理を行なう構成でもよい。
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のミシンに
よれば、模様選択手段により選択した一または二以上の
模様の並びを不揮発性記憶手段に記憶させ、この不揮発
的に記憶させた模様の並びを、所定の操作により、模様
の形成の際に制御手段が模様の並びを読み出す模様記憶
手段に展開して縫製することができるから、再び使用が
予想される氏名などは一度登録しておけば、何度も形成
することが可能になるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的構成の一例を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明一実施の形態としてのミシンの外観図で
ある。
【図3】電子制御装置のブロック図である。
【図4】電子制御装置が内蔵するROMの所定領域のデ
ータ構造の割当を示す構成図である。
【図5】電子制御装置が内蔵するRAMの所定領域のデ
ータ構造の割当を示す構成図である。
【図6】電子制御装置が内蔵するEEPROMの所定領
域のデータ構造の割当を示す構成図である。
【図7】電子制御装置が行なう処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図8】電子制御装置が行なう処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図9】電子制御装置が行なう処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図10】電子制御装置が行なう処理の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図11】(A),(B),(C),(D),(E),
(F),(G)は各々処理過程で表示部に表示される内
容を示す説明図である。
【符号の説明】
1 操作キー 3 縫針 5 送り歯 7 スタートスイッチ 13 テンキー 15 開始・終了キー 17 「+」キー 20 電子制御装置 21 CPU 23 ROM 25 RAM
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月15日(1999.6.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ミシン
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はミシンに関し、詳し
くは複数の模様を記憶した記憶手段から模様を選択し、
選択された一または二以上の模様の並びを記憶してい
て、この記憶された模様の並びを順次読み出してミシン
の縫製機構を駆動し、模様を形成するミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のミシンには、例えばテンキーを操
作して文字の選択を繰り返し、文字を組み合わせて氏名
や学校名を入力すれば、布にこれら氏名や学校名などを
形成できるものがある。
【0003】この従来のミシンはその制御装置のマイク
ロコンピュータのROMに、ミシンの縫製機構を駆動し
て文字等の模様を形成するための縫目データが模様別に
予め記憶させてあり、テンキーで番号を繰り返し入力す
ると、入力番号によって指定される文字(模様)の模様
番号が一旦RAMに並べて記憶され、模様形成時には、
このRAMから模様番号を順に読み出すことで模様番号
に対応する縫目データをROMから順に読み出し、ミシ
ンの縫製機構を駆動して例えば氏名を形成するという構
成を備えていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では、新たな模様の並びを形成するとRAMには新し
い模様番号が記憶されるため、模様を形成する都度、テ
ンキー操作を繰り返してその模様の並びを入力しなけれ
ばならず、使い勝手に問題があった。また、電源を一旦
切ればRAMに記憶された模様番号は消えるため、この
場合も模様形成の際にはテンキー操作を繰り返して模様
の並びを入力しなければならなかった。従って、例えば
氏名など何度も使用する模様の並びを形成する場合に
は、その度毎に行なう入力が煩雑な作業となった。
【0005】本発明のミシンは上記課題を解決し、氏名
など繰り返して形成する模様の並びは一度入力すれば、
例えば電源を入り切りしても、何度でも形成可能にする
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
ミシンは、複数の模様を記憶した記憶手段M1から模様
を選択する模様選択手段M2と、該模様選択手段M2に
より選択された一または二以上の模様の並びを記憶して
おく模様記憶手段M3と、該記憶された模様の並びを順
次読み出してミシンの縫製機構M4を駆動し、該模様を
形成する制御手段M5とを備えたミシンにおいて、前記
模様の並びを不揮発的に記憶する不揮発性記憶手段M6
と、所定の操作により、前記不揮発性記憶手段M6に記
憶された模様の並びを前記模様記憶手段M3に展開する
模様読出手段M7と、を設けたことを特徴とする。
【0007】上記構成を有するミシンでは、複数の模様
を記憶した記憶手段M1から模様選択手段M2により模
様を選択すると、選択された一または二以上の模様の並
びは模様記憶手段M3に記憶される。この記憶された模
様の並びは不揮発性記憶手段M6に不揮発的に記憶され
る。不揮発性記憶手段M6に記憶された模様の並びは、
模様読出手段M7に所定の操作を行なうことで、模様記
憶手段M3に展開される。制御装置M5はこの模様記憶
手段M3に展開された模様の並びを順次読み出し、縫製
機構M4を駆動して模様の並びを形成する。
【0008】請求項2記載のミシンにおいては、模様記
憶手段に記憶される模様と不揮発性記憶手段に記憶され
る模様とを表示する表示手段を備え、その模様記憶手段
に記憶される模様と不揮発性記憶手段に記憶される模様
とが同じ表示手段にて表示される。
【0009】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成・作用
を一層明らかにするために、以下本発明のミシンの好適
な実施の形態について説明する。図2は本発明一実施の
形態としてのミシンの外観図である。
【0010】このミシンはケーシング正面の操作部に所
定の操作を加えることにより、氏名や記号等の模様を自
動的に形成するものである。操作部としては、例えば、
模様の選択等を行なう操作キー1や、縫針3および送り
歯5の近い位置に配置されて模様の形成開始を指示する
スタートスイッチ7が設けられている。また、模様選択
を補助する構成として、例えば、選択した模様を表示す
る表示部9や、形成可能な模様の種類を示す参照プレー
ト11を備えている。
【0011】操作キー1は、模様を2桁の番号で選択す
るテンキー13と、選択する模様を不揮発的に記憶しよ
うとする場合に押す開始・終了キー15と、模様を組み
合わせて選択する場合に押す「+」キー17と、選択し
た模様を取り消す場合に押す取消キー19とを備えてい
る。
【0012】表示部9は液晶表示板(LCD)46を備
えている。この液晶表示板はテンキー13により入力し
た番号、あるいは入力した番号により指定された模様の
概略形状を、入力順にドットマトリックスのパターンに
従って表示する。
【0013】参照プレート11はテンキー13で入力す
る2桁番号に対応する文字,記号等を示すものである。
実施の形態では入力する番号のうち、1番ないし94番
はアルファベット等の通常の文字・記号に割り当ててお
り、95番ないし99番を、使用者が文字や記号等を組
み合わせて不揮発的に登録する模様の並び(以下、これ
をメッセージ模様という)の書込・読出に割り当ててい
る。参照プレート11には95番から99番がメッセー
ジ模様である旨の表示が設けてある。
【0014】以上の操作部の操作に応じてミシンの縫製
機構を駆動する電子制御装置20を、図3にブロック図
として示す。
【0015】電子制御装置20は、周知のCPU21,
ROM23,RAM25、入力インタフェース27、出
力インタフェース29を内蔵する。実施の形態では更
に、不揮発性メモリとしてEEPROM31がバス33
を介してCPU21等の各部に接続されている。入力イ
ンターフェース27には、上記の操作部のテンキー13
や、開始・終了キー15、「+」キー17、取消キー1
9、スタートスイッチ7が接続されている。また、出力
インターフェース29には、ミシンモータ37を駆動す
るモータ駆動装置39や、縫針3を揺動するための縫針
アクチュエータ41および送り歯5を駆動するための送
り歯アクチュエータ43を駆動するアクチュエータ駆動
装置45、さらに液晶表示板(LCD)46を駆動する
LCD駆動回路47が接続されている。
【0016】この電子制御装置20はROM23に記憶
されているプログラムを実行することにより、テンキー
13等の指示に応じた模様の選択処理や模様の形成処理
等を行なうが、これら処理を実現するため、ROM2
3,RAM25,EEPROM31の所定領域は各々特
定データ構造に割り当てられている。
【0017】ROM23には、モータ駆動装置39やア
クチュエータ駆動装置45を駆動して模様を形成するた
めの縫目データが模様別に予め記憶されている。この領
域は、図4に示すように、一個の文字や記号を形成する
ために必要な縫目データを一組にまとめ、その一組の縫
目データ全体が一の模様番号Nptn により特定される構
造に構成されている。
【0018】RAM25には、この模様番号Nptn を記
憶する模様番号記憶領域が設定されている。模様番号記
憶領域は、図5に示すように模様番号Nptn が並べて記
憶され、各模様番号Nptn が組合せポインタPの値によ
り特定される構造に構成されている。
【0019】EEPROM31には、模様番号Nptn の
並びを不揮発的に記憶する領域が設定されている。その
領域は、図6に示すように、模様番号Nptn を並べた群
がグループ別にまとめて記憶され、そのグループがグル
ープ番号Ngrp により特定される構造に構成されてい
る。ここで記憶される模様番号Nptn を並べた群は、R
AM25が記憶する模様番号Nptn の並びに相当するも
のである。実施の形態ではグループ番号Ngrp が0番か
ら4番まで設けられ、模様番号Nptn の並びの群が5セ
ット記憶される。このグループ番号Ngrp の0番ないし
4番は、電子制御装置20が行なう処理によりテンキー
13の入力番号の95番ないし99番に順に対応され
る。
【0020】こうして構成した実施の形態のミシンにお
いては、キー操作に応じて電子制御装置20が次のよう
に処理を実行し、キー操作に対応するミシンの制御を行
なう。
【0021】電子制御装置20は、電源が投入され、初
期処理を実行した後、第7のフローチャートに示す模様
選択処理を行なう。模様選択処理は、操作キーの読み込
み処理(ステップ100)を行なった後、操作キーの種
類を判別して各操作キーの機能に応じたサブルーチンを
実行する処理を繰り返すことにより、キー操作に対応す
るようにミシンを制御するものである。
【0022】処理を開始し、操作キーの読込処理(ステ
ップ100)を行なうと、まず、操作キーがテンキー1
3か否かの判断処理(ステップ110)を行なう。テン
キー13であると判別すれば、テンキー13で入力した
番号に対応する模様の模様番号をRAM25に格納した
り、メッセージ模様に係る模様の模様番号をEEPRO
M31に書き込んだり、EEPROM31から読み出し
たりするサブルーチン(ステップ120)を実行する。
【0023】一方、ステップ110の処理でテンキー1
3でないと判別すれば、続いて操作キーが開始・終了キ
ー15か否かの判断処理(ステップ130)を行なう。
開始・終了キー15であると判別すると、上記ステップ
120のサブルーチンにおいて実行されるEEPROM
31への模様番号の書込処理の開始および終了を設定す
るサブルーチン(ステップ140)を実行する。
【0024】ステップ130の処理で開始・終了キー1
5でもないと判断すると、次に操作キーが「+」キー1
7か否かの判断処理(ステップ150)を行なう。
「+」キー17であると判別すれば、「+」フラグFpl
s をセットする処理(ステップ160)を行なう。この
「+」フラグFpls は、例えば氏名の入力など、文字や
記号を組み合わせて行なう入力の場合、ステップ120
のサブルーチンで行なうRAM25やEEPROM31
への新規の模様番号Nptn の記憶処理を、最後に記憶し
た模様番号Nptn の後に組み合わせて記憶する処理とす
るものである。
【0025】ステップ150の処理で操作キーが「+」
キー17でもないと判断すると、最後に操作キーが取消
キー19か否かの判断処理(ステップ170)を行な
う。取消キー19であると判別すれば、先のステップ1
20のサブルーチンでRAM25やEEPROM31に
書き込んだ模様番号を取り消すサブルーチン(ステップ
180)を実行する。
【0026】以上の処理の実行により、電子制御装置2
0は操作キーの種類を判別し、判別した操作キーの機能
に応じたサブルーチンや処理を実行することを繰り返し
て、操作者の意図に応じミシンを制御する。
【0027】以下、電子制御装置20が行なう処理を操
作のパターンに応じて説明する。
【0028】(ア) まず、メッセージ模様の登録は行
なわず、一回に限り必要な模様を形成する操作パターン
において、電子制御装置20が行なう処理を説明する。
この操作パターンでは、テンキー13と「+」キー17
を組み合わせて操作する。
【0029】テンキー13を操作すると、電子制御装置
20は、ステップ110の処理で操作キーがテンキー1
3であると判別し、処理をステップ120のサブルーチ
ン、即ち模様番号書込・読出処理に移行する。
【0030】模様番号書込・読出処理においては、図8
のフローチャートに示すように、電子制御装置20は、
まず、操作されたテンキー13の番号から2桁の入力番
号mnを特定する処理(ステップ200)を行なう。
【0031】2桁の入力番号mnを特定すると、「+」
フラグFpls がセットされているか否かを判断する処理
(ステップ210)を行なう。一番目の模様を入力する
テンキー13の操作時には「+」フラグFpls はセット
されていないから、このステップ210の処理では否定
判断を行ない、組合せポインタPを値「FF」にリセッ
トする処理(ステップ220)を実行する。組合せポイ
ンタPは入力番号mnに対応する模様の模様番号Nptn
の組合せ順位を指定するものである。
【0032】次に、入力番号mnが95番ないし99番
であるか、即ち、メッセージ模様にかかる処理か否かの
判断処理(ステップ230)を行なう。一回限りの模様
の並びの入力を行なう場合には、テンキー13で入力す
る入力番号mnは95番ないし99番ではないので、ス
テップ230の処理では否定判断となる。
【0033】従って、続いて組合せポインタPをインク
リメントする処理(ステップ240)を実行し、入力番
号mnに対応する模様の模様番号Nptn(mn)を特定
する処理(ステップ250)を行なう。模様番号Nptn
を特定することにより、入力番号mnに対応する模様の
形成に必要なROMの縫目データの組が特定される。
【0034】こうして模様番号Nptn(mn) が得られ
ると、組合せポインタPの値で指定されるRAM25内
の模様番号記憶領域の所定番地のメモリM(P)に模様
番号Nptn(mn)を格納する処理(ステップ260)
を行なう。
【0035】次に、メッセージフラグFmsg がセットさ
れているか否かの判断処理(ステップ270)を行な
う。このメッセージフラグFmsg は、開始・終了キー1
5の操作によりステップ140のサブルーチンでセット
されたり、リセットされたりするものである。一回限り
の模様の並びの入力を行なう場合には、メッセージフラ
グFmsg はリセットされているので、ステップ270の
処理では否定判断を行ない、以上の模様番号書込・読出
処理を一旦終了する。
【0036】こうしてRAM25には、操作されたテン
キー13で入力した模様の模様番号Nptn が記憶される
が、電子制御装置20は別処理により、その記憶内容を
確認のため表示部9に表示する。表示部9は、最初、図
11(A)に例示するようにテンキーの入力番号mnを
数秒間先頭に表示した後、図11(B)に例示するよう
にその入力番号mnに対応する模様の概略形状を同じく
先頭に表示する。
【0037】次に、「+」キー17を操作すると、電子
制御装置20は、ステップ150の処理で「+」フラグ
Fpls をセットする。電子制御装置20は別処理によ
り、表示部9に、図11(C)に例示するように先頭の
模様の表示に続いて「+」記号を表示する。
【0038】この後、テンキー13を操作すると、電子
制御装置20は先の模様番号書込・読出処理を再び実行
する。この場合は、ステップ210の処理で「+」フラ
グFpls がセットされていると肯定判断を行ない、ステ
ップ220の組合せポインタPをリセットする処理を行
なわない。続くステップ230の処理では、入力番号m
nは95番ないし99番ではないので否定判断を行な
い、組合せポインタPをインクリメントする処理(ステ
ップ240)と、入力番号mnから模様番号Nptn(m
n) を算出する処理(ステップ250)とを実行す
る。
【0039】次に、算出した模様番号Nptn(mn)
を、インクリメントされた組合せポインタPで指定され
る所定の番地に格納する処理(ステップ260)を行な
い、先の模様番号の後に、算出した模様番号を格納す
る。ステップ270の処理では、メッセージフラグFms
g はリセットされているから、否定判断を行ない、以上
の処理を一旦終了する。
【0040】このようにテンキー13で番号を入力し、
次に「+」キー17を押す操作を繰り返すことにより、
電子制御装置20は上述の処理を繰り返して、RAM2
5に、図5に示すように模様番号Nptn を入力順に記憶
する。
【0041】表示部9は、電子制御装置20は別処理に
より、図11(D)に例示するように「+」記号表示に
かわり、先頭の模様表示の後に2番目に入力された模様
の概略形状を表示する。
【0042】ここで、スタートスイッチ7を押せば、電
子制御装置20はこれまで説明した模様選択処理を終了
し、模様を形成する別処理を開始する。模様の形成処理
では、RAM25に並べて記憶された模様番号Nptn
を、組合せポインタPの小さい順から読み出し、読み出
した模様番号Nptn に対応する組の縫目データをROM
23から読み出して、ミシンの縫製機構を駆動し、入力
した模様を入力順に並べて形成する。
【0043】(イ) 次に、氏名等のメッセージ模様を
登録する操作パターンにおいて電子制御装置20が実行
する処理を説明する。この操作パターンではテンキー1
3と「+」キー17の他、さらに開始・終了キー15を
組み合わせて操作する。
【0044】まず、メッセージ模様を登録しておきたい
番号を95番ないし99番から選択し、テンキー13で
入力する。
【0045】この番号の入力により、電子制御装置20
は、処理を、図8に示す模様番号書込・読出処理に移行
し、ステップ230の処理において入力番号mnが95
番ないし99番であると肯定判断をする。
【0046】肯定判断を行なうと、次に、メッセージ番
号Nmsg として入力番号mnを設定しておく処理(ステ
ップ280)を行なう。続いて、EEPROM31のグ
ループ番号Ngrp として入力番号mnから値95を減算
した値(mn−95)を求める処理を行なう。
【0047】こうしてグループ番号Ngrp が得られる
と、グループ番号Ngrp で指定されるEEPROM領域
に既に書き込まれている模様番号Nptn の群(Ngrp )
を読み出す処理(ステップ300)を行なう。
【0048】続いて、読み出した模様番号Nptn の群を
RAM25内の模様番号記憶領域の各メモリMに展開す
る処理(ステップ310)と、読み出した模様番号Npt
n の群を構成する模様番号Nptn の数を組合せポインタ
Pの値として登録する処理(ステップ320)とを行な
い、この処理を一旦終了する。
【0049】なお、以上のようにステップ280からス
テップ320の処理を実行しても、EEPROM31に
何も記憶されていない場合には、これらの処理でRAM
25に模様番号Nptn は展開されず、また、組合せポイ
ンタPの値もステップ220の処理で値「FF」にされ
たままとなる。
【0050】これまでの操作内容によって、表示部9
は、電子制御装置20が行なう別処理により、図11
(E)に例示するように、先頭にメッセージ番号Nmsg
を表示する。
【0051】次に、開始・終了キー15を押すと、電子
制御装置20の処理は、ステップ140のサブルーチン
の模様番号書込開始・終了処理に移行する。
【0052】この処理では、図9に示すように、まず、
メッセージフラグFmsg がセットされているか否かの判
断処理(ステップ330)を行なう。テンキー13で9
5番ないし99番の番号を入力した時点では、メッセー
ジフラグFmsg がセットされていないから、ステップ3
30の処理では否定判断を行ない、メッセージ模様の記
憶の開始であると判断して、メッセージフラグFmsg を
セットする処理(ステップ340)を行なう。
【0053】こうしてテンキー13で95番ないし99
番を入力し、開始・終了キー15を押した後は、操作パ
ターン(ア)で説明した模様の組合せ操作と同様に、テ
ンキー13と「+」キー17とを交互に繰り返し操作し
て、RAM25およびEEPROM31に入力番号mn
に応じた模様番号Nptn を入力順に記憶させる。
【0054】即ち、電子制御装置20は、図8のフロー
チャートに示す模様番号書込・読出処理において、組合
せポインタPの値で指定されるRAM25内の模様番号
記憶領域の所定番地のメモリM(P)に、操作されたテ
ンキー13に対応する模様番号Nptn(mn) を格納す
る処理(ステップ260)を行なった後、ステップ27
0の処理でメッセージフラグFmsg がセットされている
と肯定判断を行なう。次に、先のステップ260でRA
M25に格納したのと同じ模様番号Nptn(mn)を、
グループ番号Ngrp および組合せポインタPの値で指定
されるEEPROM31の所定番地のメモリMEP(Ngr
p,P)に不揮発的に書き込む処理(ステップ350)を
行なう。
【0055】表示部9は、電子制御装置20が行なう別
処理により、図11(F)に例示するように、先頭のメ
ッセージ番号Nmsg に続いて、入力番号mnに対応する
模様の概略形状を表示する。
【0056】こうして模様番号書込・読出処理は一旦終
了するが、さらに、「+」キー17を操作した後、テン
キー13を操作して番号を入力すれば、入力番号mnに
対応する模様番号Nptn(mn) を、インクリメントし
た組合せポインタPにより指定されるRAM25の所定
番地のメモリM(P)に記憶すると共に、グループ番号
Ngrp およびインクリメントした組合せポインタPで指
定されるEEPROM31の所定番地のメモリMEP(N
grp,P)に不揮発的に書き込む処理(ステップ350)
を行なう。
【0057】以上の操作によりRAM25およびEEP
ROM31に模様番号Nptn が入力順に記憶される。
【0058】再び開始・終了キー15を押せば、この場
合は、図9に示す模様番号書込開始・終了処理におい
て、ステップ330の処理でメッセージフラグFmsg が
セットされていると肯定判断を行ない、メッセージ模様
の記憶の終了であると判断して、メッセージフラグFms
g をリセットする処理(ステップ360)を実行し、模
様番号の書込を終了する。
【0059】このようにテンキー13により95番ない
し99番を選択し、開始・終了キー15を押した後、テ
ンキー13による番号の入力と、「+」キー17を押す
操作とを繰り返し、最後に開始・終了キー15を押せ
ば、EEPROM31には、最初にテンキー13で95
番から99番を入力して選択したグループ番号Ngrp の
領域に、図6に示すように模様番号が入力順に並べて書
き込まれる。
【0060】表示部9は、電子制御装置20が行なう別
処理により、図11(G)に示すようにメッセージ番号
Nmsg およびこれに続く一番目に入力した模様の表示の
後に、2番目に入力した模様の表示をおこなう。
【0061】(ウ) 次に、操作パターン(イ)の処理
で登録したメッセージ模様を布に形成する操作パターン
において、電子制御装置20が実行する処理を説明す
る。
【0062】テンキー13で95番ないし99番より所
望のメッセージ模様の登録されている番号を入力する
と、電子制御装置20は、図8に示す模様番号書込・読
出処理を開始する。
【0063】模様番号書込・読出処理においては、ステ
ップ230の処理で入力番号mnが95番ないし99番
であると肯定判断を行なう。
【0064】次に、メッセージ番号Nmsg として入力番
号mnを設定する処理と、EEPROM31のグループ
番号Ngrp として入力番号mnから値95を減算した値
(mn−95)を求める処理とを行なう。
【0065】こうしてグループ番号Ngrp が得られる
と、グループ番号Ngrp で指定されるEEPROM31
に書き込まれた模様番号Nptn の群(Ngrp) を読み出
す処理(ステップ300)を行なう。
【0066】次に、読み出した模様番号Nptn の群をR
AM25内の模様番号記憶領域の各メモリMに展開する
処理(ステップ310)を行なう。この処理では読み出
した模様番号Nptn の群を構成する各模様番号Nptn を
その先頭から、RAM25において組合せポインタPの
値の小さい順に指定される番地のメモリM(P)に格納
していく。
【0067】この後、組合せポインタPの値として、読
み出した模様番号Nptn の群を構成する模様番号Nptn
の数を設定する処理(ステップ320)を行ない、以上
の処理を終了する。
【0068】表示部9には、電子制御装置が行なう別処
理により、図11(G)に例示するように、メッセージ
模様を記憶させた場合と同様に、入力した95番ないし
99番の番号と、これに続いてこの番号で指定されるE
EPROM31のグループの領域の模様番号Nptn の並
びに対応する模様の概略形状の並びを表示する。
【0069】ここでスタートスイッチ7を押せば、電子
制御装置20は模様を形成する別の処理を開始し、RA
M25に展開された模様番号Nptnを、その組合せポイ
ンタPの小さい順から読み出し、読み出した模様番号N
ptn に対応する組の縫目データをROM23から読み出
してミシンの縫製機構を駆動することにより、テンキー
13で選択したメッセージ模様を形成する。
【0070】(エ) 以上、各操作パターンに亘って電
子制御装置20の処理を説明したが、以下にテンキー1
3の入力を訂正する操作パターンにおいて、電子制御装
置20が実行する処理を説明する。この操作パターンで
は取消キー19を用いる。
【0071】取消キー19を押すと、電子制御装置20
は、図10に示す模様番号取消処理を実行する。この処
理では、まず、メッセージ番号Nmsg が値「FF」であ
るか否かの判断処理(ステップ370)を行なう。
【0072】メッセージ番号Nmsg が値「FF」である
と肯定判断すれば、この状態は操作パターン(ア)で説
明した状態、即ちメッセージ模様の登録でもなく、メッ
セージ模様の読出でもない状態であるから、組合せポイ
ンタPで指定されるRAM25の所定番地のメモリM
(P)をクリアする処理(ステップ380)を行ない、
続いて組合せポインタPをデクリメントしておく処理
(ステップ390)を行なって、この処理を終了する。
これにより最後に格納された模様番号Nptn だけがRA
M25から取り消され、処理は、その模様番号を入力す
る前の状態に戻る。
【0073】これに対して、ステップ370の処理でメ
ッセージ番号Nmsg が値「FF」でないと否定判断すれ
ば、続いてメッセージフラグFmsg がセットされている
か否かの判断処理(ステップ400)を行なう。
【0074】メッセージ番号Nmsg が値「FF」ではな
く、かつメッセージフラグFmsg がセットされている状
態は、操作パターン(イ)で説明したメッセージ模様の
登録を行なっている状態である。
【0075】この状態では、組合せポインタPで指定さ
れるRAM25の所定番地のメモリM(P)を値「F
F」にする処理(ステップ410)を行なうと共に、E
EPROM31のグループ番号Ngrp および組合せポイ
ンタPで指定されるEEPROM31の所定番地のメモ
リMEP(Ngrp,P)を値「FF」にする処理(ステップ
420)を実行する。この後、組合せポインタPをデク
リメントしておく処理(ステップ430)を行なって、
この処理を終了する。これにより、RAM25およびE
EPROM31に最後に書き込まれた模様番号Nptn が
取り消され、処理は、その模様番号を入力する前の状態
に戻る。
【0076】一方、先のステップ400の処理でメッセ
ージフラグFmsg がセットされていないと否定判断され
るのは、例えば操作パターン(ウ)においてテンキー1
3でメッセージ模様を読み出し内容を確認したが、その
メッセージ模様の全部を変更して異なる模様を形成する
ために、RAM25に展開された模様番号を消去しよう
とする場合であるこうした場合は、メッセージ番号Nms
g を値「FF」にする処理(ステップ440)と、グル
ープ番号Ngrp を値「FF」にする処理(ステップ45
0)とを行なうと共に、RAM25内の模様番号記憶領
域の各メモリMを総て値「FF」にする処理(ステップ
460)と、組合せポインタPを値「FF」にする処理
(ステップ470)とを行なう。これにより、RAM2
5に展開された模様番号Nptn は総て消去される。な
お、このRAM25の模様番号Nptn の取消によって
は、EEPROM31に記憶されている模様番号Nptn
の並びは消去されない。
【0077】以上説明した実施の形態のミシンは、テン
キーで選択する模様の模様番号をRAM25に記憶する
毎に、模様番号をEEPROM31にも記憶させ、この
EEPROM31に記憶させた模様番号を、テンキー操
作によりRAM25に展開することができるから、再び
使用が予想される氏名などをメッセージ模様としてEE
PROM31に登録しておき、これをテンキーで読み出
せば、登録した氏名を何度も形成することが可能になる
という優れた効果を奏する。従って、入力の手間が大幅
に軽減される。
【0078】また、テンキーで模様を選択する毎に、E
EPROM31にその模様の模様番号を書き込むから、
途中で電源を落としてしまうなどの誤操作しても、選択
した模様は保存しておくことができる。加えて、EEP
ROM31に選択毎に模様番号を書き込むことにより、
全部の模様番号をEEPROM31に書き込むのに要す
る時間が、最後に全部を書き込むのに比べ短縮でき、使
い勝手が向上する。
【0079】さらに、メッセージ模様の模様番号をEE
PROM31に記憶させる場合でも、開始・終了キーを
押せば、以降は操作パターン(ア)で説明したRAM2
5に模様番号を記憶させておく通常の模様の選択手順と
同じ要領で操作を行なえばよいから扱い易い。
【0080】このように実施の形態のミシンは、氏名な
ど何度も使用されるものはメッセージ模様として登録し
ておくことができると共に、電源を不用意に落とした場
合などの誤操作にも対応し、さらに操作に時間がかから
ず、かつ操作が簡単であるなど、この種のミシンの使い
勝手の格段の向上を図ることができるという優れた効果
を奏する。
【0081】以上本発明の実施の形態について説明した
が、図1は本発明の基本的構成の一例を示すブロック図
であり、本発明はこうした実施の形態に何等限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例え
ば不揮発性記憶手段としてRAMをバッテリでバックア
ップしたものを用いる構成でもよい。不揮発性記憶手段
には、実施の形態のように模様を選択する毎に模様番号
を記憶させてもよいが、模様番号を総て選択後、RAM
25に記憶させた模様番号の並びを最後に不揮発性記憶
手段に記憶させる処理を行なう構成でもよい。
【0082】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載のミシンによれば、模様選択手段により選択した一
または二以上の模様の並びを不揮発性記憶手段に記憶さ
せ、この不揮発的に記憶させた模様の並びを、所定の操
作により、模様の形成の際に制御手段が模様の並びを読
み出す模様記憶手段に展開して縫製することができるか
ら、再び使用が予想される氏名などは一度登録しておけ
ば、何度も形成することが可能になるという優れた効果
を奏する。
【0083】請求項2記載のミシンによれば、模様記憶
手段に記憶される模様と不揮発的に記憶される模様とが
同じ表示手段により表示されるので、ミシンの構成が簡
素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的構成の一例を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明一実施の形態としてのミシンの外観図で
ある。
【図3】電子制御装置のブロック図である。
【図4】電子制御装置が内蔵するROMの所定領域のデ
ータ構造の割当を示す構成図である。
【図5】電子制御装置が内蔵するRAMの所定領域のデ
ータ構造の割当を示す構成図である。
【図6】電子制御装置が内蔵するEEPROMの所定領
域のデータ構造の割当を示す構成図である。
【図7】電子制御装置が行なう処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図8】電子制御装置が行なう処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図9】電子制御装置が行なう処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図10】電子制御装置が行なう処理の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図11】(A),(B),(C),(D),(E),
(F),(G)は各々処理過程で表示部に表示される内
容を示す説明図である。
【符号の説明】 1 操作キー 3 縫針 5 送り歯 7 スタートスイッチ 13 テンキー 15 開始・終了キー 17 「+」キー 20 電子制御装置 21 CPU 23 ROM 25 RAM

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の模様を記憶した記憶手段から模様
    を選択する模様選択手段と、 該模様選択手段により選択された一または二以上の模様
    の並びを記憶しておく模様記憶手段と、 該記憶された模様の並びを順次読み出してミシンの縫製
    機構を駆動し、該模様を形成する制御手段とを備えたミ
    シンにおいて、 前記模様の並びを不揮発的に記憶する不揮発性記憶手段
    と、 所定の操作により、前記不揮発性記憶手段に記憶された
    模様の並びを前記模様記憶手段に展開する模様読出手段
    と、 を設けたことを特徴とするミシン。
JP16650599A 1999-06-14 1999-06-14 ミシン Pending JP2000000384A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16650599A JP2000000384A (ja) 1999-06-14 1999-06-14 ミシン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16650599A JP2000000384A (ja) 1999-06-14 1999-06-14 ミシン

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19752389A Division JPH0360687A (ja) 1989-07-28 1989-07-28 ミシン

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000026998A Division JP2000157767A (ja) 2000-01-01 2000-02-04 ミシン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000000384A true JP2000000384A (ja) 2000-01-07

Family

ID=15832607

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16650599A Pending JP2000000384A (ja) 1999-06-14 1999-06-14 ミシン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000000384A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11117166A (ja) 多針刺繍ミシン用色替設定データ処理装置
JP3248900B2 (ja) ミシンの制御装置
JP2778141B2 (ja) ミシン
US7882790B2 (en) Sewing machine
EP0268336A2 (en) Electronic sewing machine
JP2000000384A (ja) ミシン
JP2000157767A (ja) ミシン
JPH11221381A (ja) 縫製装置
JPH0360687A (ja) ミシン
JP2800819B2 (ja) ミシン
JPH0360688A (ja) ミシン
US5363783A (en) Sewing machine having a dial for scrolling display screen image to select desired pattern of stitches
JPH0549767A (ja) 電子制御ミシン
KR200353814Y1 (ko) 전자식 지그재그 재봉기에서 반전기능 예약설정장치
JP3744952B2 (ja) 外部記憶媒体の模様情報に基づく刺繍縫いが可能なミシン
JP2005288946A (ja) 印刷装置及びその制御方法
JP3522787B2 (ja) 電子ミシンの機能切替え装置
JP2602432B2 (ja) 電子ミシン
JP2001038076A (ja) ミシン及び縫製データ作成装置
JP3907069B2 (ja) パッチワーク縫い補助装置及び該補助装置を備えたミシン
JP3483260B2 (ja) ミシンのデータ選択装置
JP3907068B2 (ja) パッチワーク縫い補助装置及び該補助装置を備えたミシン
JP2004089725A (ja) 編集機能付きミシン
JPH11114257A (ja) 電子制御ミシン
JPH09143861A (ja) 刺繍データ処理装置