JP2000000265A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

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JP2000000265A
JP2000000265A JP10165358A JP16535898A JP2000000265A JP 2000000265 A JP2000000265 A JP 2000000265A JP 10165358 A JP10165358 A JP 10165358A JP 16535898 A JP16535898 A JP 16535898A JP 2000000265 A JP2000000265 A JP 2000000265A
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barrier
waist
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pulp
air permeability
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JP10165358A
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Katsuji Maeda
勝司 前田
Shigeto Yanagihara
茂人 柳原
Koji Kanazawa
幸二 金澤
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 体液の漏れ防止性に優れると共に、通気性に
優れムレやカブレを生じることのない、使い捨ておむつ
や失禁パッド等の吸収性物品を提供すること。 【解決手段】 液透過性の表面シート2、液不透過性の
裏面シート3及びこれら両シート間に介在する吸収体4
を具備し、着用時に着用者の腹側に位置する腹側胴回り
部5と、背側に位置する背側胴回り部5’とを有し、腹
側胴回り部5と背側胴回り部5’との少なくともいずれ
か一方には、バリア台紙からなるウエストバリアが設け
られており、バリア台紙は、その透気度が2〜900s
ec/300ml・32枚であり、親水性であり、バル
クソフトネスが10〜100cNであり、坪量が14〜
60g/m2 であり、クレム吸水高さが10mm/10
min以上である吸収性物品1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベビー用又は大人
用の使い捨ておむつ、パンツタイプの使い捨ておむつ、
失禁者用パッド等の吸収性物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、おむつなどの吸収性物品について、体液の吸収性の
向上を目的とした提案が数多く行われ、数多くの改善が
なされてきた。これらの改善の大部分は、吸収速度の向
上、吸収体から表面への液戻りの阻止、漏れ防止及び身
体に対するベタツキの低減にあった。しかし、このよう
な改善がなされているにもかかわらず、吸収性物品に対
する不満の第一は漏れにあり、依然として体液の漏れ防
止に関しては十分ではなかった。
【0003】そこで、吸収体の前後各端部をバリアシー
トで被覆することによって吸収体の長手方向両端部から
生じる漏れを防止したおむつも提案されている(特開昭
58−54002号公報、特開平3−268754号公
報、特開平8−10285号公報)。しかし、これらの
提案においては、バリアシートとして、ポリエチレンフ
ィルムを使用しているが、ポリエチレンフィルムを使用
した場合には、該ポリエチレンフィルムが伸び易い素材
であるため低伸長時の強度が不十分でありフィット性に
かける。また、その通気性は、ほとんど無いのに等し
く、また、ポリエチエン系のポーラスシートを使用した
ものでも大量の尿を排出した場合には必ずしも通気性が
十分と言えるものではなく使用者にムレやカブレを生じ
るという問題があった。更に、ポリエチレンシートをバ
リアーシートとして使用したものは、コスト的にも必ず
しも十分安いと言えるものではなかった。
【0004】従って、本発明の目的は、体液の漏れ防止
性に優れると共に、通気性に優れムレやカブレを生じる
ことのない、使い捨ておむつや失禁パッド等の吸収性物
品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、液透過性の表
面シート、液不透過性の裏面シート及びこれら両シート
間に介在する吸収体を具備し、着用時に着用者の腹側に
位置する腹側胴回り部と、背側に位置する背側胴回り部
とを有する吸収性物品において、上記腹側胴回り部と上
記背側胴回り部との少なくともいずれか一方には、バリ
ア台紙からなるウエストバリアが設けられており、上記
バリア台紙は、その透気度が2〜900sec/300
ml・32枚であり、親水性であり、バルクソフトネス
が10〜100cNであり、坪量が14〜60g/m2
であり、クレム吸水高さが10mm/10min以上で
あることを特徴とする吸収性物品を提供することによ
り、上記目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。まず、本発明に用いられるバリア台紙につい
て説明する。
【0007】本発明で使用するバリア台紙は、その透気
度が、2〜900sec/300ml・32枚、好まし
くは3〜300sec/300ml・32枚、更に好ま
しくは6〜240sec/300ml・32枚であり、
親水性であり、バルクソフトネスが10〜100cN、
好ましくは10〜60cNであり、坪量が、14〜60
g/m2 、好ましくは16〜45g/m2 、更に好まし
くは18〜35g/m 2 であり、クレム吸水高さが10
mm/10min以上、好ましくは20mm/10mi
n以上である。透気度が、2sec/300ml・32
枚未満であると吸収性物品加工時に不安定になり、蛇行
等が生じ易く生産性が悪くなり、900sec/300
ml・32枚を超えると、通気性が不十分となりムレを
生じ易くなる。親水性でないと、バリア台紙上の体液を
吸収することができない。バルクソフトネスが10cN
未満であると、シワが発生し易くなり、バルクソフトネ
スが100cNを超えると、硬くなり伸縮部材の伸縮性
が低下する。。坪量が、14g/m2 未満であると、抄
紙工程が不安定になりやすく、60g/m2 を超える
と、硬くなり易く、伸縮部材の伸縮性能が低下する。ク
レム吸水高さが10mm/10min未満であると、体
液の吸収性が不十分になり、尿モレの原因となる。尚、
透気度、バルクソフトネス、及びクレム吸水高さの測定
法については、実施例の説明において説明する。
【0008】また、上記バリア台紙の10%伸張強度
は、300〜2000cN/25mmであるのが好ましく、
その破断強度は、400〜3000cN/25mmであるの
が好ましい。
【0009】上記バリア台紙の好ましい配合例として
は、(1)パルプ/紙力増強剤,(2)パルプ/合成パ
ルプ/紙力増強剤,等があげられる。上記(2)の配合
例における合成パルプの配合量は、パルプ100重量部
に対して好ましくは100重量部以下、更に好ましくは
5〜50重量部である。上記(1)及び(2)の配合例
における紙力増強剤の添加量は、パルプ100重量部に
対して好ましくは0.1〜4重量部、更に好ましくは
0.2〜3重量部である。紙力増強剤の添加量が0.1
重量部未満であるとその効果があまり期待できず、4重
量部%を超えて添加しても、ある程度以上の効果が期待
できないので、上記範囲内とするのが好ましい。上記の
配合例の中でも、(2)の配合例が好ましい。即ち、上
記バリア台紙は、パルプと合成パルプとを混合してなる
紙であるのが好ましい。
【0010】上記パルプとしては、針葉樹や広葉樹の化
学パルプ〔針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹
クラフトパルプ(LBKP)〕、半化学パルプ及び機械
パルプ等の木材パルプ、これら木材パルプを化学処理し
たマーセル化パルプ及び架橋パルプ、麻や綿等の非木材
系繊維並びにレーヨン繊維等の再生繊維のようなセルロ
ース系繊維等が好ましく用いられる。これらの中でも、
製品コスト、シート強度、抄紙適正及び製品コスト等の
観点から、化学パルプ、木材パルプ、これら木材パルプ
を化学処理したマーセル化パルプ及び架橋パルプ等が更
に一層好ましく用いられる。これらのパルプは、パルプ
紙の強度や、透気度を変更する目的のために複数の種類
のパルプを混合して使用することもできる。上記パルプ
の組成としては、NBKPとLBKPとの混合組成が好
ましい。NBKPは、繊維が細長いので強度がでる。ま
た、LBKPは、繊維が扁平で短いため通気性が悪くな
る。即ち、LBKP 100%の紙は、NBKP 10
0%の紙と比較して強度が弱く、通気性の悪い紙になり
易い。このため、NBKPとLBKPの配合比は、通気
度と強度のバランスからNBKP/LBKP=90〜1
0/10〜90が好ましく、60〜10/40〜90%
が更に好ましい。
【0011】合成パルプとしては、ポリエチレン繊維や
ポリプロピレン繊維等のポリオレフィン樹脂からなる繊
維を用いることができ、高密度ポリエチレンや線状低密
度ポリエチレンからなる繊維等を特に好ましく用いるこ
とができる。合成パルプの原材料樹脂のMFRは、好ま
しくは0.5〜20g/10min、更に好ましくは
0.5〜10g/10minであり、融点は、好ましく
は110〜170℃、更に好ましくは120〜140℃
である。また、上記合成パルプの重量平均繊維長は、
0.5〜3.0mmであるのが好ましく、繊維径は、5
〜60μmであるのが好ましく、さらに好ましくは5〜
20μmである。合成パルプ(SWP)は、パルプと比
較してコスト的に高いものの通気性を下げることができ
るとともに、柔軟性をアップすることができる。
【0012】紙力増強剤としては、乾燥紙力剤、湿潤紙
力剤等一般的に使用されている薬剤を使用することがで
きる。乾燥紙力剤としては、でん粉、変性でん粉、植物
ガム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコ
ール、ポリアクリルアミド等が挙げられるが、これらに
制限されない。また、商品名:「ゴーセノール」日本合
成化学工業(株)製等の市販品を用いることもできる。
湿潤紙力剤としては、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン
−ホルマリン樹脂、ジアルデヒドデンプン、ポリエチレ
ンミン、エポキシ化ポリアミド樹脂、メチロール化ポリ
アミド等が挙げられるが、これらに制限されない。ま
た、商品名:「カイメン」ディック・ハーキュレス
(株)製等の市販品を用いることもできる。上記乾燥紙
力剤と上記湿潤紙力剤とは、それぞれ単独でも混合して
用いてもよいが、混合して用いるのがより好ましい。
【0013】上記バリア台紙は、クレープ処理が施され
た紙であるのが、柔軟性の点及び嵩高な紙として結果的
に通気性を良くできるので、好ましい。クレープ処理を
施す際におけるクレープ率は、2〜20%であるのが好
ましく、2〜15%であるのが更に好ましい。クレープ
率が2%未満であると、硬い紙になり、20%を超える
と、ゴアゴアした嵩高い紙になりやすい。尚、通気性が
良くなると、加工機内ではバキュームによって搬送、反
転させるためしっかり保持することができなくなり、加
工性が低下する場合がある。そこで、NBKPとLBK
Pをブレンドしたり、合成パルプ(SWP)をブレンド
し通気度をコントロールするのが好ましい。
【0014】また、上記バリア台紙には、必要に応じて
染料、顔料等を添加してもよく、目印マークの印刷を入
れてもよい。バリア台紙は一般的に使用されている抄紙
機を用いて抄紙して得られる。
【0015】以下、本発明の使い捨ておむつの実施形態
を図面を参照して説明する。図1は本発明の使い捨てお
むつの1実施形態を示す斜視図であり、図2は図1に示
す使い捨ておむつの背側胴回り部を示す一部破断拡大展
開図、図3は図2上のI−I’線における拡大断面図で
ある。
【0016】本実施形態の使い捨ておむつ1は、図1及
び図2に示す如く、液透過性の表面シート2、液不透過
性の裏面シート3及びこれら両シート2,3間に介在す
る吸収体4を具備し、着用時に着用者の腹側に位置する
腹側胴回り部5と、背側に位置する背側胴回り部5’と
を有する。そして、腹側胴回り部5と上記背側胴回り部
5’との両方に、上記バリア台紙からなるウエストバリ
ア20が設けられている。
【0017】更に詳細には、ウエストバリア20は、図
2及び3に示すように、ウエスト開口部6の端縁部から
吸収体4と表面シート2との間に亘って、敷設されてお
り、ウエストバリア20は、吸収体4上において表面シ
ート2側に折り曲げられて2重構造になされており、ウ
エストバリア20により挟持されるように弾性伸縮部材
21が配されており、弾性伸縮部材21の少なくとも一
つは吸収体4上に配されている。尚、図2及び3におい
ては、背側胴回り部5’を示してウエストバリア20に
ついて説明するが、腹側胴回り部5においても同様にウ
エストバリア20が形成されている。
【0018】図1及び図2に示す如く、本実施形態の使
い捨ておむつ1において吸収体4は、長方形状に形成さ
れており、また、表面シート2及び裏面シート3は、そ
の股部が縊れた砂時計状に湾曲形成されている。そし
て、図2に示すように、レッグ部7においては表面シー
ト2と裏面シート3との間に、また、前後のウエスト部
9,9’においては、上記表面シート2と上記ウエスト
バリア20との間に、それぞれ弾性部材8が張設されて
いる。これにより、図1に示すように、該弾性部材8が
自由状態で収縮しておむつのウエスト開口部6及びレッ
グ開口部7’の周縁部にウエストギャザー及びレッグギ
ャザーを形成して、着用者のウエスト及び股下領域にフ
ィットし得るように構成されている。また、上記背側胴
回り部5’の左右両側縁部には、腹側胴回り部5と背側
胴回り部5’とを接合するためのテープファスナー10
が設けられている。
【0019】表面シート2としては、排泄物を吸収体へ
透過させる液透過性シートで肌着に近い感触を有したも
のが好ましく、このような液透過性シートとしては、例
えば、織布、不織布、多孔性フィルム等が好ましく挙げ
られる。また、表面シート2の周縁にシリコン系油剤、
パラフィンワックス等の疎水性化合物を塗布する方法
や、予めアルキルリン酸エステルのような親水性化合物
を全体に塗布し、周縁を温水で洗浄する方法により、撥
水処理を施し、周縁における尿等の滲みによる漏れを防
止することができる。
【0020】裏面シート3としては、熱可塑性樹脂にフ
ィラーを加えて延伸した、蒸気を透過させる透湿性のあ
る液不透過性シートが好ましく、肌着に近い感触を有し
たものが好ましい。このような液不透過性シートとして
は、例えば、フィルムと不織布の複合材等が好ましく挙
げられる。また、本実施例においては、上記裏面シート
3は、その全面に上記ファスニングテープ10を付け剥
がし可能に粘着させることができる材料、例えば、透湿
性ポリプロピレンにより形成されている。
【0021】吸収体4としては、解繊パルプを主材とし
た高分子吸水ポリマーを併用したものが好ましく、また
熱可塑性樹脂、セルロース繊維、高分子吸水ポリマーの
混合物に熱処理したものが好ましい。該高分子吸水ポリ
マーは、上記吸収体4の上層、中層、下層のいずれに存
在させてもよく、また、パルプと混合したものであって
もよい。また、該高分子吸水ポリマーは自重の20倍以
上の液体を吸収して保持し得る保持性能を有し、ゲル化
する性質を有する粒子状のものが好ましく、このような
高分子吸水ポリマーとしては、例えば、デンプン−アク
リル酸(塩)グラフト共重合体、デンプン−アクリロニ
トリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチ
ルセルロースの架橋物、アクリル酸(塩)重合体などが
好ましく挙げられる。
【0022】弾性部材8としては、糸ゴム、平ゴム、フ
ィルムタイプのゴムあるいはフィルム状の発泡ポリウレ
タン等が好ましく挙げられ、50%伸長時の応力が40
〜700cNのものが好ましい。
【0023】ファスニングテープ10を構成する材料、
即ち、テープ材、粘着材等は制限されず、通常のファス
ニングテープを構成するものを用いることができる。
【0024】本実施形態の使い捨ておむつ1において
は、図2及び図3に示すように、ウエストバリア20
は、長方形状であり、背側胴回り部5’において、おむ
つの幅方向略中央部に且つおむつのウエスト開口部6の
端縁部とウエストバリア20の側縁とが重なるように、
端縁部から吸収体4と表面シート2との間に亘って敷設
されている。ウエストバリア20は、吸収体4上におい
て表面シート2側に折り曲げられて2重構造になされて
いる。また、折り曲げられたウエストバリア20により
挟持されるように、使い捨ておむつ1の幅方向に沿って
且つ使い捨ておむつ1の長手方向に所定間隔をあけて3
個の弾性伸縮部材21が配されており、弾性伸縮部材2
1のうち、第2の弾性伸縮部材21b及び第3の弾性伸
縮部材21cが吸収体4上に配されている。また、図1
及び図2に示すように、背側胴回り部5’においては、
弾性伸縮部材21a及び弾性伸縮部材21bは、その左
右両端部が、テープファスナー10のおむつと固定され
ている部分の端縁部に重ねて配されており、テープファ
スナー10の動きに弾性伸縮部材21a及び弾性伸縮部
材21bが連動するようになされている。
【0025】弾性伸縮部材21の形成材料は、弾性部材
8と同様の材料を挙げることができるが、本形態では糸
ゴムを用いている。その伸張率は、30〜150%が好
ましく、50〜150%が更に好ましく、50〜100
%が最も好ましい。上記伸張率が30%未満であると、
フィット性が低下して弾性伸縮部材を設ける意味がなく
なり、150%を超えると、おむつ全体が幅方向に収縮
するため吸収性物品性能が低下するので、上記範囲内と
するのが好ましい。
【0026】また、図2に示す如く、ウエストバリア2
0の幅Nは、おむつの全長を100とした時に10〜4
0とするのが好ましい。ウエストバリア20の側縁と第
1の弾性伸縮部材21aとの間隔n1 は、20〜45m
mであるのが好ましく、第1の弾性伸縮部材21aと第
2の弾性伸縮部材21bとの間隔n2 は、2〜15mm
であるのが好ましく、第2の弾性伸縮部材21bと第3
の弾性伸縮部材21cとの間隔n3 は、2〜15mmで
あるのが好ましく、更に第3の弾性伸縮部材21cと該
ウエストバリア20の吸収体4側の側縁との間隔n
4 は、0〜10mmであるのが好ましい。また、弾性伸
縮部材21の長さW1 は、おむつの幅W0 との比が(W
1 /W0)×100=50%以上となる範囲とするのが
好ましく、80〜100%となる範囲とするのが更に好
ましい。
【0027】また、ウエストバリア20による漏れ防止
効果を有効に発現させるためには、吸収体4の背側胴回
り部5’側の端縁部と該ウエストバリア20の吸収体4
側の側縁との間隔n5 (図3参照)が10cm以上であ
るのが好ましい。即ち、ウエストバリア20は、吸収体
に少なくとも10mm以上かかっている(重なってい
る)のが好ましい。
【0028】ウエストバリア20に弾性伸縮部材21を
配するには、弾性部材8をおむつに張設するのと同様に
して、弾性伸縮部材21の全部をウエストバリア20に
張設し、接着・固定する等して行うことができ、ウエス
トバリア20は、通常公知の方法により、おむつの所定
位置に敷設することができる。
【0029】以上のように構成された本実施形態の使い
捨ておむつ1においては、上述の如く3個の弾性伸縮部
材21が配されてなり、バリア台紙からなるウエストバ
リア20が、腹側及び背側胴回り部5,5’に敷設され
ているので、下記の如き効果を奏する。即ち、バリア台
紙は、1)通気性があり、2)柔軟性があり、3)吸湿
性があり(親水性であり)、4)透気度がコントロール
されている。このため、本形態の使い捨ておむつは、
(1)通気性が高く、(2)伸びにくいので一定寸法以
上に伸びにくく、フィット性がより向上され、(3)吸
水性があるため漏れを防止し、排尿後も快適であり、
(4)伸縮部材がある場合はさらにフィット感が増し、
(5)コスト的に安価である、という効果を奏する。ま
た、ウエストバリア20に弾性伸縮部材21が配されて
いる場合、ウエスト部の伸縮性が向上するために、ウエ
スト部のフィット性が向上するとともに、いきおいよく
排尿された尿や、吸収体にしみ込みにくい便に対して
も、モレ防止効果が向上する。また、ズレ落ち防止効果
が非常に高く、その機能向上により、フィット性が向上
するとともに、モレ防止効果がより一層向上する。ま
た、弾性伸縮部材21が2重構造になされたウエストバ
リア20内に配されているので、吸収体のくずれや壊れ
がなくなり且つ加工性にも優れる。
【0030】尚、本発明は、上述の実施形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々
変更可能である。例えば、上記バリアシートは、吸収体
にかかっていなくてもよく、腹側部と背側部とのいずれ
か一方のみでもよい。また、吸収体上に弾性部材が位置
しなくてもよく、弾性部材は左右の両ファスニングテー
プを連結していなくてもよい。また、折り曲げる必要は
ない。また、弾性部材を配置せずに、バリア台紙のみで
ウエストバリアを構成してもよい。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0032】〔実施例1〕針葉樹クラフトパルプ(NB
KP)25重量部と広葉樹クラフトパルプ(LBKP)
75重量部に紙力増強剤として、ゴーセノール0.6重
量部及びカイメン0.5重量部とを混合して抄紙して、
バリア台紙を得た。得られたバリア台紙の物性を下記測
定方法に準じて測定した。その結果を〔表1〕に示す。
【0033】〔測定方法〕 ・坪量 得られたバリア台紙を100mm×100mmに裁断
し、その重量を測定して坪量を求めた。 ・引張強度 バリア台紙を、その抄紙した時の紙の流れ方向(MD)
に長さ150mm、流れ方向と直行する方向(CD)に
幅25mmの大きさに切りだし、試験編を得た。得られ
た試験片を、テンシロン引張試験機〔(株)オリエンテ
ック社製〕を用いてチャック間50mmとし、MD方向
に300mm/minの引張速度で、引張試験を行い1
0%伸張時の強度と破断強度とを測定した。 ・クレム吸水高さ JIS:P8141に準じて測定した。 詳細には、バリア紙を幅20mm、長さ200mmの短
冊状に裁断した後、長さ方向を鉛直にして、下端から1
5mmまで水に浸した。浸してから10min後に水が
何mm吸い上げられたかを測定した。 ・透気度 JIS:P8117に準じて測定した。 詳細には、バリア紙を70mm×70mmに裁断してサ
ンプルを得、得られたサンプルを32枚重ね試験片とし
た。得られた試験片を、透気度測定器〔熊谷理機構業
(株)社製「GURLEY DENSOMETER」〕
を用い300mlの空気が、透過するのに要する時間を
測定した。 ・バルクソフトネス バリア台紙を幅30mm、長さ150mmの短冊状に裁
断し、試験片を得た。得られた試験片を用いて、円筒の
直径が45mmのリングをつくり、該リングにおける試
験片の両端部の重ね合わせ部分の上端と下端とをホッチ
キスで止めて測定サンプルとした。この測定サンプルを
その幅方向に立てて圧縮速度10mm/minで圧縮し
たときの挫屈強度を測定した。
【0034】得られたバリア台紙を用いて、図1〜3に
示す形態の使い捨ておむつを作成した。得られた使い捨
ておむつは、体液の漏れ防止性に優れると共に、通気性
に優れムレや被れを生じることのないものであった。
【0035】〔実施例2〕実施例1のバリア台紙の組成
に更に合成パルプとして三井化学(株)製のEST−2
20重量部を添加して、バリア台紙を得た。得られた
バリア台紙の物性を実施例1と同様にして測定した。そ
の結果を〔表1〕に示す。得られたバリア台紙を用い
て、図1〜3に示す形態の使い捨ておむつを作成した。
得られた使い捨ておむつは、体液の漏れ防止性に優れる
と共に、通気性に優れムレや被れを生じることのないも
のであった。
【0036】〔比較例1〕市販の透湿性ポリエチレンフ
ィルムで、その坪量が20g/m2 のものをバリアシー
トとした。その物性を実施例1と同様にして評価した。
その結果を〔表1〕に示す。ただし、フィルムの通気度
は、紙に比べ非常に悪いので1枚の通気度を測定した。
その値は、5200sec/300ml・1枚であっ
た。得られたバリアシートを用いて、図1〜3に示す形
態の使い捨ておむつを作成した。得られた使い捨ておむ
つは、体液の漏れ防止性には優れるが、通気性が悪く、
使用中にムレやカブレを生じることがあるものであっ
た。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明の吸収性物品は、体液の漏れ防止
性に優れると共に、通気性に優れムレやカブレを生じる
ことのないものである。具体的には、本発明の吸収性物
品は、ウエストバリアがバリア台紙からなっているの
で、透湿度が充分あり、ムレやカブレを防止することが
でき、熱可塑性フィルムや、紙に熱可塑性フィルムをラ
ミネートしたものよりコストが安く、熱可塑性フィルム
に比べて、透湿性があり、ムレ、カブレを防止すること
ができる。また、バリア台紙が、腰があり変形に強く型
くずれしにくいため、装着中吸収性物品が体にフィット
し、モレを防止することができ、バリア台紙と弾性部材
とを組み合わせた場合には、更にフィット性を向上させ
て体液の漏れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の吸収性物品の1実施形態とし
ての使い捨ておむつを示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す使い捨ておむつの背側胴回
り部を示す一部破断拡大展開図である。
【図3】図3は、図2上のI−I’線における拡大断面
図である。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ 2 表面シート 3 裏面シート 4 吸収体 5 腹側胴回り部 5’ 背側胴回り部 6 ウエスト開口部 7 レッグ部 7’ レッグ開口部 8 弾性部材 10 ファスニングテープ 20 ウエストバリア 21 弾性伸縮部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金澤 幸二 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 3B029 BD09 BD10 BD22 4C098 AA09 CC10 CC12 CC14 CC29 CC39 CE05 CE07 CE08 DD01 DD30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性の表面シート、液不透過性の裏
    面シート及びこれら両シート間に介在する吸収体を具備
    し、着用時に着用者の腹側に位置する腹側胴回り部と、
    背側に位置する背側胴回り部とを有する吸収性物品にお
    いて、 上記腹側胴回り部と上記背側胴回り部との少なくともい
    ずれか一方には、バリア台紙からなるウエストバリアが
    設けられており、 上記バリア台紙は、その透気度が2〜900sec/3
    00ml・32枚であり、親水性であり、バルクソフト
    ネスが10〜100cNであり、坪量が14〜60g/
    2 であり、クレム吸水高さが10mm/10min以
    上であることを特徴とする吸収性物品。
  2. 【請求項2】 上記ウエストバリアには、更に弾性部材
    が配されていることを特徴とする請求項1記載の吸収性
    物品。
  3. 【請求項3】 上記バリア台紙は、パルプと合成パルプ
    とを混合してなる紙であることを特徴とする請求項1記
    載の吸収性物品。
  4. 【請求項4】 上記バリア台紙は、クレープ処理が施さ
    れた紙であることを特徴とする請求項1記載の吸収性物
    品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010115352A (ja) * 2008-11-13 2010-05-27 Oji Nepia Co Ltd 吸収性物品

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