JP7338142B2 - 感光性樹脂組成物および電子デバイスの製造方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物および電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、感光性樹脂組成物および電子デバイスの製造方法に関する。
特に電子デバイスの製造において、接着性があり、かつ、感光性がある(露光と現像を行うことによりパターニング可能である)樹脂組成物のニーズがある。そして、そのようなニーズを満たすための樹脂組成物の開発が進められている。
一例として、特許文献1には、アルカリ可溶性樹脂、光によって酸を発生する化合物、熱架橋剤、および、硬化促進剤を含有する、ポジ型感光性接着剤組成物が記載されている。特許文献1には、この組成物は、半導体チップ同士、又は、半導体チップと半導体チップ搭載用支持部材との接続において適切な流動性を発現すること等が記載されている。
別の例として、特許文献2には、アルカリ可溶性樹脂、光によって酸を発生する化合物、熱架橋剤、硬化促進剤、および、フェノール性水酸基を有する化合物を含有するポジ型感光性接着剤組成物が記載されている。特許文献2には、この組成物が、半導体チップ同士、又は、半導体チップと半導体チップ搭載用支持部材との接続に有用である旨が記載されている。
特開2017-122742号公報 特開2016-009159号公報
電子デバイスの製造工程においては、感光性樹脂組成物によりパターンが形成された後、そのパターンに熱を加えたり、パターンを加熱しながら再露光したりする場合がある(例えば、特許文献2の段落0204には「現像の後に全面を再度露光、又は加熱してもよい」との記載がある)。
このような再度の光照射/加熱の目的の1つとして、パターン中に残存する未分解の感光剤(光によって酸を発生する化合物等)をできる限り分解し、後の工程でアウトガスが極力発生しないようにすることが挙げられる(特に、感光性樹脂組成物がポジ型である場合、パターン中には、多くの感光剤が残存している)。
とりわけ、感光性樹脂組成物が接着用途に用いられる場合、接着後にアウトガスが発生すると、接着安定性の点で問題がある。よって、上記のような再露光や加熱により、感光剤を十分に分解させることが好ましい。
しかし、残存する感光剤の分解のためにパターンの加熱などを行った場合、そもそもの接着強度(例えば、基板と電子素子とを接着する際の強度)が低下しがちな傾向にある。
具体的には、パターンの加熱などを行った場合、パターンの硬化反応がさらに進行しうる。これにより、パターンが硬くなりすぎて(パターンを構成する樹脂膜の弾性率が大きくなりすぎて)、所望の接着強度が得られなくなる傾向にある。
換言すると、接着用途に用いられる感光性樹脂組成物においては、従来、(1)接着後のアウトガス低減の為にパターンの加熱などを行うと、高い接着性を得にくく、(2)高い接着性を得ようとしてパターンの加熱などを控えると、接着後にアウトガスが発生し、接着安定性の点で問題がある、というジレンマがあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものである。本発明は、露光・現像によるパターン形成が可能な感光性樹脂組成物において、残存感光剤の分解のためにパターンに対して加熱などを行った後においてもそのパターンが十分強い接着性を有することと、そのパターンが接着に供された後に発生するアウトガス量を低減することとの両立を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、以下に提供される発明を完成させ、上記課題を解決した。
本発明によれば、
アルカリ可溶性樹脂と、感光剤と、以下一般式(1)で表される化合物とを含む、感光性樹脂組成物
が提供される。
Figure 0007338142000001
一般式(1)中、
nは、2以上であり、
複数のRは、それぞれ独立に、炭素数2~8の直鎖状または分岐状のアルキレン基であり、
複数のXは、それぞれ独立に、カーボネート基(-O-(C=O)-O-)、エステル基(-COO-または-OCO-)およびエーテル基(-O-)からなる群より選ばれるいずれかであり、
は、炭素数2~8の直鎖状または分岐状のアルキレン基である。
また、本発明によれば、
前記感光性樹脂組成物により、基板表面に感光性樹脂膜を形成する膜形成工程と、
前記感光性樹脂膜をパターン露光する露光工程と、
露光された前記感光性樹脂膜を現像してパターニングされた樹脂膜を得る現像工程と、
前記パターニングされた樹脂膜を少なくとも加熱して、前記樹脂膜中に残存する感光剤を分解する感光剤分解工程と、
前記パターニングされた樹脂膜と、電子素子とを密着させ、加熱して接着する接着工程と
をこの順に含む、電子デバイスの製造方法
が提供される。
本発明によれば、露光・現像によるパターン形成が可能な感光性樹脂組成物において、残存感光剤の分解のためにパターンに対して加熱などを行った後においてもそのパターンが十分強い接着性を有することと、そのパターンが接着に供された後に発生するアウトガス量を低減することとの両立が可能となる。
電子デバイスの製造方法の一例を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
図面中の各要素については適宜符号を表示する。ただし、一度説明した要素については符号を省略する場合がある。
図面はあくまで説明用のものである。図面中の各部材の形状や寸法比などは、必ずしも現実の物品と対応するものではない。
本明細書中、「略」という用語は、特に明示的な説明の無い限りは、製造上の公差や組立て上のばらつき等を考慮した範囲を含むことを表す。
本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。例えば、「1~5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換か無置換かを記していない表記は、置換基を有しないものと置換基を有するものの両方を包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有しないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書における「(メタ)アクリル」との表記は、アクリルとメタクリルの両方を包含する概念を表す。「(メタ)アクリレート」等の類似の表記についても同様である。
本明細書における「有機基」の語は、特に断りが無い限り、有機化合物から1つ以上の水素原子を除いた原子団のことを意味する。例えば、「1価の有機基」とは、任意の有機化合物から1つの水素原子を除いた原子団のことを表す。
本明細書における「電子デバイス」の語は、半導体チップ、半導体素子、プリント配線基板、電気回路ディスプレイ装置、情報通信端末、発光ダイオード、物理電池、化学電池など、電子工学の技術が適用された素子、デバイス、最終製品等を包含する意味で用いられる。
<感光性樹脂組成物>
本実施形態の感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂と、感光剤と、以下一般式(1)で表される化合物とを含む。
Figure 0007338142000002
一般式(1)中、
nは、2以上であり、
複数のRは、それぞれ独立に、炭素数2~8の直鎖状または分岐状のアルキレン基であり、
複数のXは、それぞれ独立に、カーボネート基(-O-(C=O)-O-)、エステル基(-COO-または-OCO-)およびエーテル基(-O-)からなる群より選ばれるいずれかであり、
は、炭素数2~8の直鎖状または分岐状のアルキレン基である。
このような感光性樹脂組成物により、パターンに対して加熱などを行った後においてもそのパターンが十分強い接着性を有することと、そのパターンが接着に供された後に発生するアウトガス量を低減することとが両立可能な理由については、以下のように説明することができる。なお、以下説明は推測を含み、また、以下説明により本発明の範囲が限定されるものではない。
一般式(1)で表される化合物は、特に構造-(R-X)-の「柔軟な化学構造」により、露光・現像を経て得られるパターン(樹脂膜)の「柔軟性」を高めるものと考えられる。よって、感光性樹脂組成物が一般式(1)で表される化合物を含むことで、加熱などにより硬化反応が更に進行したとしても、パターン(樹脂膜)の柔軟性が適度に維持されると考えられる。
「接着」のメカニズムは一般に複雑であるが、接着に供される樹脂膜が「柔軟である」ことは、特に、機械的結合(アンカー効果)の点で、接着性を高める傾向に働くと考えられる。
つまり、再露光や加熱の条件が同一であれば、本実施形態の感光性樹脂組成物により形成されたパターン(樹脂膜)は、一般式(1)で表される化合物を含まない感光性樹脂組成物で形成されたパターン(樹脂膜)と比べて、強い接着性を有すると考えられる。
また、別の言い方としては、加熱などの条件をシビアにしたとしても、本実施形態の感光性樹脂組成物により形成されたパターン(樹脂膜)は、従来と同程度かそれ以上の接着性を有すると言うこともできる。
すなわち、本実施形態の感光性樹脂組成物によりパターン(樹脂膜)を形成し、それを電子素子等の接着に適用することで、従来と同程度かそれ以上の接着性を得つつ、アウトガスを一層低減することができる。
以上、感光性樹脂組成物が一般式(1)で表される化合物を含むことにより、形成されたパターン(樹脂膜)の柔軟性が向上し、これが、十分強い接着性とアウトガス量低減の両立に寄与していると考えられる。
なお、見方を変えると、本実施形態の感光性樹脂組成物を用いてパターン(樹脂膜)を形成した場合、そのパターン(樹脂膜)中に残存する感光剤を分解する際の条件(加熱の温度や時間、場合によっては露光量など)が変動したとしても、十分強い接着性が安定的に得られるということもできる。すなわち、本実施形態の感光性樹脂組成物は、パターン(樹脂膜)中に残存する感光剤を分解する工程のプロセスマージンを拡げるという効果を奏するとも言える。
付言するに、感光性樹脂組成物が一般式(1)で表される化合物を含むことにより、適度な現像性が得られる(一般式(1)で表される化合物を‘余計に’含むにもかかわらず、適度な現像性が得られる)。一般式(1)で表される化合物は、2つのOH基を有し、適度に親水的であるためである。
以下、感光性樹脂組成物の構成成分について説明する。
[アルカリ可溶性樹脂]
本実施形態の感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂を含む。
アルカリ可溶性樹脂は、例えば、フェノール樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、アクリル系/メタアクリル系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリベンゾオキサゾール前駆体およびポリイミド前駆体等のアミド結合を有する前駆体、この前駆体を脱水閉環して得られる樹脂、等が挙げられる。
1種のみのアルカリ可溶性樹脂を用いてもよいし、2種以上のアルカリ可溶性樹脂を併用してもよい。
本実施形態の感光性樹脂組成物において、アルカリ可溶性樹脂は、環状オレフィン構造を有するモノマーに由来する構造単位、および/または、環状酸無水物構造を有するモノマーに由来する構造単位を含むものであることが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂が環状オレフィン構造を有するモノマーに由来する構造単位を含むことで、得られる樹脂膜の耐熱性が向上する。これは、各種加熱を伴う電子デバイス製造への適用に望ましい性質である。
アルカリ可溶性樹脂が環状酸無水物構造を有するモノマーに由来する構造単位を含むことで、現像性(アルカリ現像液に対する溶解性)を高められる傾向にある。
以下、アルカリ可溶性樹脂が含むことができる構造単位について説明する。
・環状オレフィン構造を有するモノマーに由来する構造単位
環状オレフィン構造を有するモノマーに由来する構造単位としては、下記一般式(a1)で示される、ノルボルネン系モノマー由来の構造単位が、好ましく挙げられる。
一般式(a1)中、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素、ハロゲン原子、または炭素数1~30の有機基であり、nは0、1または2である。
Figure 0007338142000003
一般式(a1)中のR~Rは、例えば、それぞれ独立して、水素、ハロゲン原子、または炭素数1~30の有機基であることができる。
~Rは、好ましくは、それぞれ独立して水素、ハロゲン原子、または炭素数1~10の有機基であり、より好ましくは、それぞれ独立して水素、ハロゲン原子、または炭素数1~3の有機基であり、さらに好ましくは、それぞれ独立して水素、ハロゲン原子、または炭素数1の有機基である。
~Rを構成する有機基(例えば炭素数1~30の有機基)は、その構造中にO、N、S、PおよびSiから選択される1以上の原子を含んでいてもよい。また、R~Rのうち、任意の2つが互いに結合して、アルキリデン基、単環又は多環構造を形成してもよい。
~Rを構成する有機基としてより具体的には、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、シクロアルキル基、ヘテロ環構造を含む基などが挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、例えば、アリル基、ペンテニル基、ビニル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、例えば、エチニル基等が挙げられる。
アルキリデン基としては、例えば、メチリデン基、エチリデン基等が挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
アルカリル基としては、トリル基、キシリル基等が挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば、アダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等の単環または多環のものが挙げられる。
ヘテロ環構造を含む基としては、例えば、エポキシ基を含む基、オキセタニル基を含む基等が挙げられる。
一態様として、R~Rがアルキル基を含むことにより、感光性樹脂組成物を用いて形成される膜の製膜性を向上させることができる。また、R~Rとしてアリール基を含むことにより、感光性樹脂組成物からなる膜について、リソグラフィ工程におけるアルカリ現像液を用いた現像の際の膜減りを抑えることができる。
一態様として、上述のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、シクロアルキル基、およびヘテロ環構造を含む基においては、1以上の水素原子が、ハロゲン原子等により置換されていてもよい。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素が挙げられる。なかでもアルキル基の1以上の水素原子が、ハロゲン原子に置換されたハロアルキル基が好ましい。R~Rの少なくともいずれか1つをハロアルキル基とすることで、感光性樹脂組成物で構成した膜の誘電率を低下させることができる。
一態様として、感光性樹脂組成物により形成される膜の光透過性を高める観点から、R、R、RおよびRのいずれかが水素であることが好ましく、R、R、RおよびRすべてが水素であることが特に好ましい。
一態様として、膜としたときの硬化性の向上、機械物性の向上、または接着性の更なる向上などを目的に、R~Rの少なくとも1つが、ヘテロ環構造を含む基、より具体的にはエポキシ基を含む基またはオキセタニル基を含む基であることが好ましい。
エポキシ基を含む基としては、例えば、上述のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基またはシクロアルキル基に対して、エポキシ基、グリシジル基またはグリシジルオキシ基(グリシドールのOH基から水素を除いた基)が置換した基が挙げられる。
オキセタニル基を含む基としては、例えば、上述のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基またはシクロアルキル基に対して、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンのOH基から水素を除いた基が置換した基が挙げられる。
一態様として、アルカリ水溶液に対する溶解性を向上させること等を目的に、R~Rの少なくとも1つが、カルボキシ基またはカルボキシ基を含む基であることが好ましい。
カルボキシ基を含む基としては、例えば、上述のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基またはシクロアルキル基に対して、カルボキシ基が置換した基が挙げられる。
一般式(a1)中のnは、例えば、0、1または2であり、0または1であることが好ましく、0であることがより好ましい。
アルカリ可溶性樹脂は、環状オレフィン構造を有するモノマーに由来する構造単位を1種のみ含んでもよいし、2種以上含んでもよい。例えば、膜の硬化性や機械物性の向上と、アルカリ現像液に対する溶解性向上の両性能向上のため、アルカリ可溶性樹脂は、R~Rの少なくとも1つがヘテロ環構造を含む基である構造単位と、R~Rの少なくとも1つがカルボキシ基またはカルボキシ基を含む基である構造単位の両方を含んでもよい。
アルカリ可溶性樹脂が環状オレフィン構造を有するモノマーに由来する構造単位を含む場合、その含有比率は、樹脂中の全構造単位を基準として、例えば5~90mol%、好ましくは10~80mol%である。
・環状酸無水物構造を有するモノマーに由来する構造単位
アルカリ可溶性樹脂が、環状酸無水物構造を有するモノマーに由来する構造単位を含むことで、特にアルカリ現像液に対する樹脂の溶解性を高めることができる。つまり、現像性を向上させることができる。
環状酸無水物構造を有するモノマーに由来する構造単位として、好ましくは、下記一般式(a2-1)、(a2-2)、(a2-3)または(a2-4)により示される構造単位を挙げることができる。
一般式(a2-1)および一般式(a2-2)中、R14、R15およびR16は、それぞれ独立して炭素数1~30の有機基である。
Figure 0007338142000004
14、R15およびR16を構成する炭素数1~30の有機基は、その構造中にO、N、S、P、Siのいずれか1以上を含んでいてもよい。また、R14、R15およびR16を構成する有機基は、酸性官能基を含まないものとすることができる。これにより、酸価の制御を容易とすることができる。
14、R15およびR16を構成する有機基としては、たとえばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、シクロアルキル基、およびヘテロ環基が挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、例えば、アリル基、ペンテニル基、ビニル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、例えば、エチニル基等が挙げられる。
アルキリデン基としては、例えば、メチリデン基、エチリデン基等が挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
アルカリル基としては、例えば、トリル基、キシリル基等が挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば、アダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
ヘテロ環基としては、例えば、エポキシ基、オキセタニル基等が挙げられる。
これらアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、シクロアルキル基、およびヘテロ環基は、1以上の水素原子が、ハロゲン原子により置換されていてもよい。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素が挙げられる。なかでもアルキル基の1以上の水素原子が、ハロゲン原子に置換されたハロアルキル基が好ましい。
アルカリ可溶性樹脂は、少なくとも、一般式(a2-1)および/または一般式(a2-3)で示される構造単位を含むことが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂は、一般式(a2-1)、(a2-2)、(a2-3)または(a2-4)により示される構造単位のうち、1種のみを含んでもよいし、2種以上を含んでもよい。
参考の為に補足しておくと、一般式(a2-1)、(a2-2)および(a2-4)で表される構造単位は、例えば以下のようにしてアルカリ可溶性樹脂中に導入することができる。
(i)まず、一般式(a2-3)で表される構造単位をアルカリ可溶性樹脂中に導入する。
(ii)その後、その構造単位を適当な手段・条件で開環させる。
上記(ii)についてもう少し具体的に説明すると、例えば、一般式(a2-3)で表される構造単位を含む樹脂に、1価のアルコールが作用することで、一般式(a2-3)で表される構造単位の一部が、一般式(a2-1)で表される構造単位に変化する。
もちろん、重合の際に、一般式(a2-1)、(a2-2)または(a2-4)で表される構造単位に直接対応するモノマーを用いることで、アルカリ可溶性樹脂中に、一般式(a2-1)、(a2-2)または(a2-4)で表される構造単位を導入してもよい。
アルカリ可溶性樹脂は、環状酸無水物構造を有するモノマーに由来する構造単位を1種のみ含んでもよいし、2種以上含んでもよい。
アルカリ可溶性樹脂が環状酸無水物構造を有するモノマーに由来する構造単位を含む場合、その含有比率は、樹脂中の全構造単位を基準として、例えば10~80mol%、好ましくは20~60mol%である。
・マレイミド系モノマーに由来する構造単位
一態様として、アルカリ可溶性樹脂は、以下一般式(a3)で表される、マレイミド系モノマーに由来する構造単位を含むことが好ましい。
一般式(a3)中、R17は、水素原子または炭素数1~30の有機基である。
Figure 0007338142000005
17の炭素数1~30の有機基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、もしくはシクロアルキル基等の炭化水素基が挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、例えば、アリル基、ペンテニル基、およびビニル基が挙げられる。
アルキニル基としては、例えば、エチニル基が挙げられる。
アルキリデン基としては、例えば、メチリデン基、エチリデン基等が挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
アルカリル基としては、例えば、トリル基、キシリル基等が挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば、アダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
なお、R17に含まれる一以上の水素原子が、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハロゲン原子によって置換されていてもよい。
アルカリ可溶性樹脂は、マレイミド系モノマーに由来する構造単位を1種のみ含んでもよいし、2種以上含んでもよい。
アルカリ可溶性樹脂がマレイミド系モノマーに由来する構造単位を含む場合、その含有比率は、樹脂中の全構造単位を基準として、例えば10~80mol%、好ましくは20~60mol%である。
アルカリ可溶性樹脂が、2種以上の構造単位を含む場合、アルカリ可溶性樹脂は、ランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であっても、交互共重合体であってもよい。
アルカリ可溶性樹脂は、公知の高分子合成技術、具体的には公知のラジカル重合に関する技術を適用して製造することができる。
アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、例えば3000~30000、好ましくは6000~20000である。なお、Mwは、ポリスチレンを標準物質としたゲル浸透クロマトグラフィー (GPC)により測定することができる。
[感光剤]
本実施形態の感光性樹脂組成物は、感光剤を含む。これにより、露光と現像を経ることで「パターン」を形成することが可能となる。
感光剤としては、例えば、キノンジアジド化合物、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩もしくはスルホニウム・ボレート塩などのオニウム塩、2-ニトロベンジルエステル化合物、N-イミノスルホネート化合物、イミドスルホネート化合物、2,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン化合物、ジヒドロピリジン化合物などを挙げることができる。
感光剤は、好ましくはキノンジアジド系化合物を含む。特に、感光性樹脂組成物をポジ型(パターン露光後にアルカリ現像液で現像したとき、露光部が溶解する)に設計するとき、感光剤はキノンジアジド系化合物を含むことが好ましい。これにより、感度、解像力、現像性などを良化させうる。
キノンジアジド化合物としては、例えば、以下に示すものを挙げることができる。
Figure 0007338142000006
Figure 0007338142000007
Figure 0007338142000008
Figure 0007338142000009
Figure 0007338142000010
Figure 0007338142000011
上記の各化合物において、Qは、下記式(a)、(b)および(c)に表される構造のいずれか、または、水素原子である。ただし、各化合物のQのうち少なくとも1つは、下記式(a)、(b)および(c)によって表される構造のいずれかである。
また、nは、1~5の整数である。
Qとしては、下記式(a)または(b)を含むことが好ましい。これにより、感光性樹脂組成物の透明性を向上することができる。したがって、感光性樹脂組成物の外観をよくすることができる。
Figure 0007338142000012
感光性樹脂組成物は、感光剤を1種のみ含んでもよいし、2種以上含んでもよい。
感光剤の量については、組成物中のアルカリ可溶性樹脂の含有量を100質量部としたとき、10~80質量部であることが好ましく、15~50質量部であることがより好ましい。これにより、感光性樹脂組成物を実用上適当な感度に調整できる。
[一般式(1)で表される化合物]
本実施形態の感光性樹脂組成物は、一般式(1)で表される化合物を含む。
Figure 0007338142000013
一般式(1)中、
nは、2以上であり、
複数のRは、それぞれ独立に、炭素数2~8の直鎖状または分岐状のアルキレン基であり、
複数のXは、それぞれ独立に、カーボネート基(-O-(C=O)-O-)、エステル基(-COO-または-OCO-)およびエーテル基(-O-)からなる群より選ばれるいずれかであり、
は、炭素数2~8の直鎖状または分岐状のアルキレン基である。
nは、2以上であれば特に限定されない。上限は特にないが、上限は例えば300である。
一般式(1)において、複数のXのうち少なくとも1つは、好ましくはカーボネート基である。より好ましくは、複数のXの全てがカーボネート基である。
推測であるが、Xがカーボネート基であることで、特に化合物全体として適度な柔軟性を有することになると思われる。また、Xがカーボネート基であると、特に、通常の接着温度において適度な柔軟性が発現しやすいとも推測される。そして、一層の接着性向上やアウトガス低減効果が得られると考えられる。
およびRは、炭素数2~8の直鎖状または分岐状のアルキレン基であれば、特に限定されない。
化合物の入手の容易性や、適度な柔軟性などの観点からは、Rの炭素数は、好ましくは4~7、より好ましくは5~6である。Rの炭素数も同様である。
炭素数2~8の直鎖状または分岐状のアルキレン基としては、例えば、-(CH-、-(CH-、-(CH-、-(CH-、-(CH-、-C(CH-、-CH-CH(CH)-、-CH-CH(CH)-CH-、-CH-C(CH-CH-などを挙げることができる。
特に好ましくは、Rは、-(CH-または-(CH-である。Rについても同様である。
なお、RおよびRは、発明の効果を過度に損なわない範囲において、置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基などを挙げることができる。もちろん、RおよびRは無置換であってもよい。
一般式(1)で表される化合物は、20℃で液状であることが好ましい。すなわち、20℃、1気圧の環境下で、一般式(1)で表される化合物それ自体(感光性樹脂組成物ではない)は、液状であり、固体状ではないことが好ましい。
一般式(1)で表される化合物としてこのようなものを採用することで、前述の「柔軟性」のメカニズムによる効果を一層得やすいと考えられる。
適度な柔軟性の発現などの点から、一般式(1)で表される化合物の分子量(分子量分布がある場合には重量平均分子量)は、例えば300~6000、好ましくは350~5000、より好ましくは400~4000である。
一般式(1)で表される化合物については、市販品を用いることができる。具体的には、「ポリカーボネートジオール」「ポリエステルポリオール」「ポリエーテルジオール」などとして市販されている化合物のうち、一般式(1)に該当するものを用いることができる。
一例として、宇部興産社より販売されているETERNACOLL(登録商標)UH-50、UH-100、UH-200、UH-300、PH-50、PH-100、PH-200、PH-300などを挙げることができる(これらはポリカーボネートジオールである)。
別の例として、旭化成ケミカルズ社製の商品名デュラノールシリーズ(ポリカーボネートジオール)、三菱ケミカル社製の商品名BENEBiOLシリーズ(ポリカーボネートジオール)、クラレ社製の商品名クラレポリオール(ポリカーボネートジオールおよびポリエステルポリオールがラインアップされている)なども挙げることができる。
さらに別の例として、AGC社の商品名エクセノール(ポリエーテルジオール)、DIC社の商品名ポリライトシリーズ(ポリエーテルジオール)、ADEKA社製の商品名アデカポリエーテル(ポリエーテルジオールおよびポリエステルポリオールがラインアップされている)なども挙げることができる。
なお、ポリエーテルジオールとしては、いわゆるポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールの中から、両末端が水酸基であるものを適宜用いることができる。
感光性樹脂組成物中の、一般式(1)で表される化合物の含有量は、特に限定されない。しかしながら、接着性とアウトガス量低減の一層高度な両立の観点からは、アルカリ可溶性樹脂の量を100質量部としたとき、一般式(1)で表される化合物の量は、好ましくは10~80質量部、より好ましくは20~60質量部、さらに好ましくは30~60質量部である。
[架橋剤]
本実施形態の感光性樹脂組成物は、好ましくは、架橋剤を含む。これにより、例えば、感光性樹脂組成物により電子デバイス中に永久膜を形成する場合、その永久膜を十二分に硬化させることができる。
架橋剤は、典型的には、1分子中に2個以上の架橋性基を含む。これにより、アルカリ可溶性樹脂の主鎖同士を連結する架橋構造が形成され、感光性樹脂組成物で形成された樹脂膜を硬化することができる。
架橋剤が1分子中に含む架橋性基の数は、通常2~8、好ましくは2~6、より好ましくは2~4である。この数を適切に選択することで、樹脂膜中の架橋構造を制御することができ、より良好な機械物性の膜を得ることが期待できる。
架橋性基としては、アルコキシメチル基および/またはメチロール基、エポキシ基および/またはオキセタニル基、イソシアネート基、マレイミド基などが挙げられる。
本実施形態の感光性樹脂組成物において、架橋剤としては、特に、エポキシ基および/またはオキセタニル基を有する架橋剤が好ましい。
このような架橋剤を用いることで、接着力を一層高めることができる傾向にある。これの詳細なメカニズムは定かでない。しかし、おそらくは、エポキシ基やオキセタニル基の反応性ないし反応温度が関係していると考えられる。具体的には、パターンに対する再度の光照射/加熱の後(パターンを接着に供する直前)においても、一部のエポキシ基またはオキセタニル基は未反応のまま残存し、その残存した基が接着に寄与するため、接着力が一層高まるものと考えられる。
また、例えばアルカリ可溶性樹脂がアルカリ可溶性基としてカルボキシ基を有する場合、そのカルボキシ基とエポキシ基/オキセタニル基が反応(架橋)し、樹脂膜の機械強度や接着強度が一層高くなるとも考えられる。
エポキシ基を有する架橋剤としては、例えば、公知のエポキシ樹脂を挙げることができる。
エポキシ樹脂としては、例えば、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を挙げることができる。エポキシ樹脂は、モノマー、オリゴマー、ポリマー全般を用いることができ、その分子量や分子構造は特に限定されない。
エポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールナフトール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ナフタレン骨格型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールFジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールSジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、芳香族多官能エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂肪族多官能エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、多官能脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
また、エポキシ樹脂としては、3官能以上の多官能エポキシ樹脂(つまり、1分子中にエポキシ基が3個以上あるもの)も挙げることができる。多官能エポキシ樹脂としては、3~20官能のものがより好ましい。
多官能エポキシ樹脂としては、例えば、2-[4-(2,3-エポキシプロポキシ)フェニル]-2-[4-[1,1-ビス[4-([2,3-エポキシプロポキシ]フェニル)エチル]フェニル]プロパン、フェノールノボラック型エポキシ、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン、α-2,3-エポキシプロポキシフェニル-ω-ヒドロポリ(n=1~7){2-(2,3-エポキシプロポキシ)ベンジリデン-2,3-エポキシプロポキシフェニレン}、1-クロロ-2,3-エポキシプロパン・ホルムアルデヒド・2,7-ナフタレンジオール重縮合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂などが挙げられる。
オキセタニル基を有する架橋剤としては、オキセタニル基を有する化合物であれば特に限定されない。
例えば、1,4-ビス{[(3-エチルー3-オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ビス[1-エチル(3-オキセタニル)]メチルエーテル、4,4’-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル、4,4’-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ビフェニル、エチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)ジフェノエート、トリメチロールプロパントリス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ポリ[[3-[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシ]プロピル]シラセスキオキサン]誘導体、オキセタニルシリケート、フェノールノボラック型オキセタン、1,3-ビス[(3-エチルオキセタンー3-イル)メトキシ]ベンゼン等が挙げられる。
感光性樹脂組成物が架橋剤を含む場合、感光性樹脂組成物は架橋剤を1種のみ含んでもよいし、2種以上含んでもよい。例えば、エポキシ基を有する架橋剤を2種以上含んでもよいし、オキセタニル基を有する架橋剤を2種以上含んでもよいし、エポキシ基を有する架橋剤とオキセタニル基を有する架橋剤を併用してもよい。
感光性樹脂組成物が架橋剤を含む場合、その量は、組成物中のアルカリ可溶性樹脂の含有量を100質量部としたとき、10~100質量部であることが好ましく、25~75質量部であることがより好ましい。これにより、他の性能を十分に得つつ、適度な硬化性、良好な接着性などを得ることができる。
[フェノール化合物]
本実施形態の感光性樹脂組成物は、好ましくは、フェノール化合物を含む。
フェノール化合物が有するフェノール性水酸基(酸性度が比較的高い)の存在により、現像液としてアルカリ水溶液を用いたときの感度の向上、残渣の低減などの効果を得ることができる。
また、感光剤としてキノンジアジド系化合物を用いた場合、これとフェノール化合物がアゾカップリング反応しうる。これにより、現像時の膜減りを低減したり、解像度を向上させたりすることができるとも考えられる。
フェノール化合物は、好ましくは1分子中に2個以上、より好ましくは1分子中に2~20個、さらに好ましくは1分子中に2~10個のフェノール性水酸基を有する多官能フェノール化合物であることが好ましい。1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有することで、上述の効果を一層得ることができると考えられる。
フェノール化合物は、低分子のフェノール化合物や、フェノール樹脂であることができる。
低分子のフェノール化合物としては、ビフェノール、4-エチルレソルシノール、2-プロピルレソルシノール、4-ブチルレソルシノール、4-ヘキシルレソルシノール、2-ヒドロキシ安息香酸、3-ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’-ジヒドロキシジフェニルジスルフィド、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルフォン、2,2’-ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルメタン、2,2’-ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビフェノール、4,4’-(1,3-ジメチルブチリデン)ジフェノール、4,4’-(2-エチルヘキシリデン)ジフェノール、4,4’-エチリデンビスフェノール、2,2’-エチレンジオキシジフェノール、3,3’-エチレンジオキシジフェノール、1,5-ビス(o-ヒドロキシフェノキシ)-3-オキサペンタン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フロログルシド、α、α、α’-トリス(4-ヒドロキシフェニル)-1-エチル-4-イソプロピルベンゼン等を挙げることができる。
フェノール樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、トリスフェニルメタン型フェノール樹脂、アリールアルキレン型フェノール樹脂等を挙げることができる。
感光性樹脂組成物がフェノール化合物を含む場合、感光性樹脂組成物はフェノール化合物を1種のみ含んでもよいし、2種以上含んでもよい。
感光性樹脂組成物がフェノール化合物を含む場合、その量は、組成物中のアルカリ可溶性樹脂の含有量を100質量部としたとき、1~50質量部であることが好ましく、5~30質量部であることがより好ましい。これにより、他の性能を十分に得つつ、フェノール化合物を用いることによる効果も適度に得ることができる。
[カップリング剤]
本実施形態の感光性樹脂組成物は、好ましくは、カップリング剤を含む。これにより、感光性樹脂組成物で形成された樹脂膜やパターンの、基板との密着性を高めることができる。
カップリング剤としては、例えば、アミノシラン、エポキシシラン、(メタ)アクリルシラン、メルカプトシラン、ビニルシラン、ウレイドシラン、酸無水物官能型シラン、スルフィドシラン等のシランカップリング剤を用いることができる。特に、エポキシシラン(1分子中に、エポキシ部位と、加水分解によりシラノール基を発生する基の両方を含む化合物)、または、酸無水物官能型シラン(1分子中に、酸無水物基と、加水分解によりシラノール基を発生する基の両方を含む化合物)が好ましい。
アミノシランとしては、例えば、ビス(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、またはN-フェニル-γ-アミノ-プロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
エポキシシランとしては、例えば、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、またはβ-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシジルプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
(メタ)アクリルシランとしては、例えば、γ-(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ-(メタクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン、またはγ-(メタクリロキシプロピル)メチルジエトキシシラン等が挙げられる。
メルカプトシランとしては、例えば、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
ビニルシランとしては、例えば、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、またはビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
ウレイドシランとしては、例えば、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
酸無水物官能型シランをとしては、例えば、3-トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物などが挙げられる。
スルフィドシランとしては、例えば、ビス(3-(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィド、またはビス(3-(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド等が挙げられる。
感光性樹脂組成物がカップリング剤を含む場合、感光性樹脂組成物はカップリング剤を1種のみ含んでもよいし、2種以上含んでもよい。
感光性樹脂組成物がカップリング剤を含む場合、その量は、組成物中のアルカリ可溶性樹脂の含有量を100質量部としたとき、0.5~20質量部であることが好ましく、2~15質量部であることがより好ましい。これにより、他の性能とのバランスを取りつつ、密着性を十分に得ることができる。
[界面活性剤]
本実施形態の感光性樹脂組成物は、界面活性剤を含んでもよい。これにより、感光性樹脂組成物を基板上に塗布した際の厚みの均一性を向上させうる。
界面活性剤とは、フッ素原子およびケイ素原子の少なくともいずれかを含むノニオン系界面活性剤であることが好ましい。
界面活性剤の市販品としては、例えば、DIC株式会社製の「メガファック」シリーズの、F-251、F-253、F-281、F-430、F-477、F-551、F-552、F-553、F-554、F-555、F-556、F-557、F-558、F-559、F-560、F-561、F-562、F-563、F-565、F-568、F-569、F-570、F-572、F-574、F-575、F-576、R-40、R-40-LM、R-41、R-94等の、フッ素を含有するオリゴマー構造の界面活性剤、株式会社ネオス製のフタージェント250、フタージェント251等のフッ素含有ノニオン系界面活性剤、ワッカー・ケミー社製のSILFOAM(登録商標)シリーズ(例えばSD 100 TS、SD 670、SD 850、SD 860、SD 882)等のシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
感光性樹脂組成物が界面活性剤を含む場合、感光性樹脂組成物は界面活性剤を1種のみ含んでもよいし、2種以上含んでもよい。
感光性樹脂組成物が界面活性剤を含む場合、その量は、組成物中のアルカリ可溶性樹脂の含有量を100質量部としたとき、0.005~1質量部であることが好ましく、0.02~0.5質量部であることがより好ましい。
[溶剤]
本実施形態の感光性樹脂組成物は、好ましくは、溶剤を含む。別の言い方としては、本実施形態の感光性樹脂組成物は、好ましくは、上記の各成分を溶剤に溶解または分散したものである。溶剤により、感光性樹脂組成物を樹脂膜に形成しやすくなる。
溶剤は、典型的には有機溶剤である。具体的には、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ラクトン系溶剤、カーボネート系溶剤などの有機溶剤を挙げることができる。
より具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、プロピレングリコールメチルエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、プロピレングリコール1-モノメチルエーテル2-アセテート、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ベンジルアルコール、プロピレンカーボネート、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アニソール、N-メチルピロリドン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等の有機溶剤を挙げることができる。
感光性樹脂組成物が溶剤を含む場合、感光性樹脂組成物は溶剤を1種のみ含んでもよいし、2種以上含んでもよい。すなわち、溶剤は、単独溶剤であってもよいし、混合溶剤であってもよい。
感光性樹脂組成物が溶剤を含む場合、その量は特に限定されないが、組成物中の不揮発成分の濃度が例えば10~70質量%、好ましくは15~60質量%となるような量で使用される。溶剤の量を適当に調整することで、例えば感光性樹脂組成物を基板上に塗布して製膜する際の膜厚を調整することができる。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、上述した成分以外の種々の成分を含んでもよい。そのような成分としては、酸化防止剤、シリカ等の充填材、増感剤、フィルム化剤などが挙げられる。
感光性樹脂組成物の調製方法は特に限定されず、一般的に公知の方法により製造することができる。
<パターン形成方法、電子デバイスの製造方法>
本実施形態の感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂膜を形成し、その感光性樹脂膜をパターン露光し、そしてアルカリ現像液等の現像液で現像することで、パターン(パターニングされた樹脂膜)を形成することができる。
また、そのパターニングされた樹脂膜と、電子素子とを密着させ、加熱して接着することにより、電子デバイスを製造することができる。換言すると、本実施形態の感光性樹脂組成物は、電子デバイス中の永久膜を形成するために好適に用いることができる。
以下では、図1を参照しつつ、本実施形態の感光性樹脂組成物を用いて電子デバイスを製造する方法の一例を説明する。
念のため述べておくが、以下で説明する方法は、あくまで例であり、本実施形態の感光性樹脂組成物は種々の方法に適用することができる。
[膜形成工程](図1(i))
まず、図1(i)に示されるように、基板1の表面に、感光性樹脂組成物による感光性樹脂膜2を形成する。
基板1の材質などは特に限定されない。例えば、シリコンウエハ、セラミック基板、アルミ基板、SiNウエハ、SiCウエハ、GaNウエハ、銅張積層板、ガラス基板、プラスチック基板などが挙げられる。
基板1は、未加工の基板であっても、電極や素子が表面に形成された基板であってもよい。接着性の向上のために表面処理さていてもよい。なお、図1(i)における基板1には、後の接着工程で接着される電子素子4の形状に合わせたくぼみが設けられている。
感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂膜2を形成する方法は特に限定されない。例えば、スピナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、バーコーティング、浸漬、印刷、ロールコーティング、インクジェット法などにより行うことができる。
基板1の表面に塗布された感光性樹脂組成物の乾燥は、典型的にはホットプレート、熱風、オーブン等で加熱処理することで行われる。加熱温度は、通常80~140℃、好ましくは90~120℃である。また、加熱の時間は、通常30~600秒、好ましくは30~300秒程度である。
感光性樹脂膜2の膜厚は、特に限定されず、最終的に得ようとするパターンに応じて適宜調整すればよい。感光性樹脂膜の膜厚は、通常0.5~20μm、好ましくは1~10μmである。なお、膜厚は、感光性樹脂組成物中の溶剤の含有量や、塗布方法・塗布条件の変更などにより調整可能である。
[露光工程](図1(ii))
パターン露光は、図1(ii)に示されるように、活性光線を、フォトマスク3を介するなどして感光性樹脂膜2に当てることで行うことができる。
活性光線としては、例えばX線、電子線、紫外線、可視光線などが挙げられる。波長でいうと200~500nmの光が好ましい。パターンの解像度や取り扱い性の点で、光源は水銀ランプのg線、h線又はi線であることが好ましく、特にi線が好ましい。また、2つ以上の光線を混合して用いてもよい。露光装置としては、コンタクトアライナー、ミラープロジェクション又はステッパーが好ましい。
露光の光量は、感光性樹脂膜中の感光剤の量などにより適宜調整すればよい。典型的には100~500mJ/cm程度である。
なお、露光後、必要に応じて、感光性樹脂膜2を再度加熱してもよい(露光後加熱:Post Exposure Bake)。その温度は、例えば70~150℃、好ましくは90~120℃である。また、時間は、例えば30~600秒、好ましくは30~300秒である。
[現像工程](図1(iii))
露光された感光性樹脂膜2を、適当な現像液により現像することで、パターン2Bを得ることができる(図1(iii))。
現像工程では、適当な現像液を用いて、例えば浸漬法、パドル法、スプレー法などの方法を用いて現像を行うことができる。現像により、感光性樹脂膜の露光部(ポジ型の場合)又は未露光部(ネガ型の場合)が溶出除去され、パターン2Bが得られる。
使用可能な現像液は特に限定されない。例えば、アルカリ水溶液や有機溶剤が使用可能である。
アルカリ水溶液として具体的には、(i)水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニアなどの無機アルカリ水溶液、(ii)エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミンなどの有機アミン水溶液、(iii)テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどの4級アンモニウム塩の水溶液などが挙げられる。
有機溶剤として具体的には、シクロペンタノンなどのケトン系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)や酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶剤、等が挙げられる。
現像液には、例えばメタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒や、界面活性剤などが添加されていてもよい。
本実施形態では、現像液としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いることが好ましい。この水溶液におけるテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの濃度は、好ましくは0.1~10質量%であり、更に好ましくは0.5~5質量%である。
なお、現像の後、次の工程に移る前に、追加的な処理を行ってもよい。
例えば、現像の後、リンス液により基板1および/またはパターン2Bを洗浄してもよい。リンス液としては、例えば蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[感光剤分解工程](図1(iv))
現像工程の後に得られたパターン2B(パターニングされた樹脂膜)を、少なくとも加熱(場合によってはは加熱および露光)することで、パターン2B中に残存する感光剤を分解することができる(図1(iv))。この工程を行うことで、後述の接着工程の後に発生するアウトガスを低減することができる。これは、接着の安定性や、電子デバイスの信頼性の点で重要である。
加熱の手段は、一態様としてオーブンが好ましい。また、ホットプレート等であってもよい。なお、硬化時の雰囲気は、空気であっても、窒素、アルゴンなどの不活性ガスであってもよい。また、減圧下での加熱等であってもよい。
この工程における加熱温度は特に限定されないが、80℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましく、120℃以上であることがさらに好ましい。上限については、好ましくは200℃以下、より好ましくは170℃以下である。適切な温度範囲とすることで、パターン2Bが過度に硬化されず、後の接着工程において、パターン2B-電子素子4の間で樹脂の絡み合いが十二分に起こると考えられる。その結果、接着強度を一層高められると考えられる。
この工程の時間は、通常1~300分、好ましくは5~120分、より好ましくは10~60分である。
加熱と合わせて露光を行う場合、その露光に用いることができる活性光線は、上述の[露光工程]で挙げた活性光線と同様である。露光工程における活性光線と、ここ(感光剤分解工程)での活性光線は、同じであっても異なっていてもよい。
露光の光量は、残存する感光剤の量などにより適宜調整すればよい。典型的には300~1000mJ/cm程度である。
なお、感光剤分解工程において、加熱と露光の両方を行う場合、これらを同時に行ってもよいし、別々に(逐次的に)行ってもよい。
[接着工程](図1(v))
例えば、感光剤分解工程を経たパターン2B(樹脂膜)に対し、電子素子4を接触させ、そして加熱しながら押圧する。これにより、基板1と電子素子4とを、パターン2B(樹脂膜)により接着することができる(図1(v))。
特に図1(v)に示される態様において、電子素子4は、凸部を有している。また、ここでの凸部の大きさは、隣接して存在するパターン2B間の「すき間」および基板1上の「くぼみ」の幅と略一致している。よって、電子素子4の凸部がパターン2B間の「すき間」に入るように電子素子4を載置し、その後加熱押圧することで、基板1と電子素子4とをパターン2B(樹脂膜)を介して接着しつつ、電子素子4の凸部において基板1-電子素子4間の電気的接続を図ることもできる。
加熱の温度は、例えば100~300℃、好ましくは130℃~250℃、より好ましくは150~200℃である。なお、ここでの「加熱」とは、パターン2B(樹脂膜)自体が上記温度となるように加熱することをいう。パターン2B(樹脂膜)自体の温度は、適当な測定手段、例えば熱電対を用いる方法等により計測可能である。
押圧の圧力は、通常0.05~5MPa、好ましくは0.1~3MPa、より好ましくは0.2~2.5MPaである。
加熱押圧の時間は、通常0.5~60秒、好ましくは0.2~10秒である。
加熱押圧の方法は特に限定されない。例えば、電子デバイスの製造でしばしば用いられる公知のボンディング装置(ステージとボンディングヘッドにより対象物を挟んで押圧しながら加熱できる装置)等を利用して行うことができる。
例えば、基板1の下からはステージを通じて加熱し、電子素子4の上からはボンディングヘッドで加熱しながら押圧することで、所望の加熱押圧を行うことができる。
このとき、ステージの設定温度は、例えば10~200℃、好ましくは20~150℃である。また、ボンディングヘッドの設定温度は、例えば100~400℃、好ましくは130~250℃に設定することができる。このような設定温度とすることで、接着に必要な温度(例えば150~200℃)に速やかに昇温することができる。
なお、図1(v)では、基板1の側にのみパターン2B(樹脂膜)が設けられているが、電子素子4の側にもパターン2B(樹脂膜)を予め設けておき、接着工程を行ってもよい。
電子素子4の側にパターン2Bを設ける方法は、基板1にパターン2Bを設ける方法と同様である。
[追加加熱工程](図1(vi))
接着工程の後、得られた接着構造を加熱する工程を行ってもよい(図1(vi))。例えば、上記の接着工程で得られた接着構造を、適当なステージに載せるなどして、熱を加えることができる。
ここでの加熱温度は、好ましくは170℃以上、より好ましくは200℃以上である。上限については、例えば400℃以下、好ましくは300℃以下である。適切な加熱温度とすることで、硬化状態を最適なものとし、接着強度を一層高めることができると期待される。
また、加熱時間は、通常0.5~300分、好ましくは1~270分、より好ましくは3~240分である。
加熱は、一態様としてオーブンで行うことが好ましい。また、ホットプレート等で行ってもよい。スループットや、一括して処理できる量などの観点ではオーブンで行うことが好ましい。なお、雰囲気は、空気であっても、窒素やアルゴンなどの不活性ガスであってもよい。また、減圧下での加熱等であってもよい。
電子デバイスの製造方法は、上記で明示的に説明した工程以外の工程を含んでもよい。例えば、いずれかの段階において、基板1、感光性樹脂膜2、パターン2Bなどを加工する工程(穴をあける工程、凹凸を設ける工程、切削する工程等)を含んでもよい。
付言するに、本実施形態の感光性樹脂組成物は、上述のような永久膜形成用途のみに限定されない。例えば、接着力を適宜調整することにより、種々の仮接着工程(仮固定工程などとも表現される)にも適用することが可能である。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
以下、参考形態の例を付記する。
1.
アルカリ可溶性樹脂と、感光剤と、前掲の一般式(1)で表される化合物とを含む、感光性樹脂組成物。
一般式(1)中、
nは、2以上であり、
複数のR は、それぞれ独立に、炭素数2~8の直鎖状または分岐状のアルキレン基であり、
複数のXは、それぞれ独立に、カーボネート基(-O-(C=O)-O-)、エステル基(-COO-または-OCO-)およびエーテル基(-O-)からなる群より選ばれるいずれかであり、
は、炭素数2~8の直鎖状または分岐状のアルキレン基である。
2.
1.に記載の感光性樹脂組成物であって、
前記一般式(1)において、複数のXのうち少なくとも1つがカーボネート基である、感光性樹脂組成物。
3.
1.または2.に記載の感光性樹脂組成物であって、
前記一般式(1)で表される化合物は、20℃で液状である、感光性樹脂組成物。
4.
1.~3.のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物であって、
さらに架橋剤を含む、感光性樹脂組成物。
5.
4.に記載の感光性樹脂組成物であって、
前記架橋剤は、エポキシ基および/またはオキセタニル基を有する架橋剤を含む、感光性樹脂組成物。
6.
1.~5.のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物であって、
前記アルカリ可溶性樹脂の量を100質量部としたとき、前記一般式(1)で表される化合物の量は、10~80質量部である、感光性樹脂組成物。
7.
1.~6.のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物であって、
前記アルカリ可溶性樹脂は、環状オレフィン構造を有するモノマーに由来する構造単位、および/または、環状酸無水物構造を有するモノマーに由来する構造単位を含む、感光性樹脂組成物。
8.
1.~7.のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物であって、
前記感光剤は、キノンジアジド系化合物を含む、感光性樹脂組成物。
9.
1.~8.のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物であって、
さらに、フェノール化合物を含む、感光性樹脂組成物。
10.
1.~8.のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物であって、
さらに、溶剤を含む、感光性樹脂組成物。
11.
1.~10.のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物であって、
電子デバイス中の永久膜を形成するために用いられる感光性樹脂組成物。
12.
1.~11.のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物により、基板表面に感光性樹脂膜を形成する膜形成工程と、
前記感光性樹脂膜をパターン露光する露光工程と、
露光された前記感光性樹脂膜を現像してパターニングされた樹脂膜を得る現像工程と、
前記パターニングされた樹脂膜を少なくとも加熱して、前記樹脂膜中に残存する感光剤を分解する感光剤分解工程と、
前記パターニングされた樹脂膜と、電子素子とを密着させ、加熱して接着する接着工程と
をこの順に含む、電子デバイスの製造方法。
本発明の実施態様を、実施例および比較例に基づき詳細に説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
<素材の準備>
感光性樹脂組成物を調製するための素材として、以下を準備した。
[アルカリ可溶性樹脂]
A-1~A-3:以下に示されるもの
Figure 0007338142000014
[感光剤]
B-1:以下化学式で表される化合物(3つのRのうち、平均0.5個がHである。)
Figure 0007338142000015
[カップリング剤]
C-1:以下化学式で表される化合物
Figure 0007338142000016
C-2:KBM-403(信越化学工業社製、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン)
[一般式(1)で表される化合物(ポリカーボネートジオール)]
D-1:ETERNACOLL PH-100(宇部興産社製、以下化学式で表される構造、分子量:約1000、20℃で液状)
Figure 0007338142000017
[架橋剤(エポキシ化合物)]
E-1またはE-2:以下化学式で表される化合物
Figure 0007338142000018
[フェノール化合物]
F-1:以下化学式で表される化合物
Figure 0007338142000019
[界面活性剤]
G-1:メガファックR-41(DIC社製、含フッ素基・親油性基含有オリゴマー)
なお、アルカリ可溶性樹脂(A-1)~(A-3)については、以下のようにして合成した。
・(A-1)の合成
撹拌機と冷却管を備えた適切なサイズの反応容器を準備した。この容器に、無水マレイン酸(MA、122.4g、1.25mol)、2-ノルボルネン(NB、117.6g、1.25mol)およびジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)(11.5g、50.0mmol)を投入し、そしてメチルエチルケトン(MEK、150.8g)およびトルエン(77.7g)に溶解させた。
この溶解液に対して、10分間窒素を通気して酸素を除去し、その後、撹拌しつつ60℃、16時間、加熱した。
その後、この溶解液に対して、MEK(320g)を加え、さらにその後、これを、水酸化ナトリウム(12.5g、0.31mol)、ブタノール(463.1g、6.25mol)、トルエン(480g)の懸濁液に加え、45℃で3時間混合した。
そして、この混合液を40℃まで冷却し、ギ酸(88質量%水溶液、49.0g、0.94mol)で処理してプロトン付加し、その後、MEKおよび水を加え、水層を分離することで、無機残留物を除去した。次いで、メタノール、ヘキサンを加え有機層を分離することで未反応モノマーを除去した。さらに、PGMEAを添加し、系内のメタノール及びブタノールを残留量1%未満となるまで減圧留去した。これにより、20重量%のポリマー溶液1107.7gを得た。
ポリスチレンを標準物質としたGPC測定によると、得られたポリマー(アルカリ可溶性樹脂)の重量平均分子量Mwは13700、数平均分子量Mnは7400であった。
・(A-2)の合成
密閉可能な反応容器内に、メチルグリシジルエーテルノルボルネン45.1g(250mmol)、2-ノルボルネン23.5g(250mmol)、マレイン酸水素1-ブチル51.7g(300mmol)、および無水マレイン酸24.5g(250mmol)を計量して投入した。さらに、ジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)12.1g(53mmol)を溶解させたPGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)105gを反応容器に加え、撹拌・溶解させた。
次いで、窒素バブリングにより系内の溶存酸素を除去したのち、容器を密閉し、70℃で16時間反応させた。
次いで、反応混合物を室温まで冷却し、アセトン202gを添加し希釈した。希釈後の溶液を大量のヘキサンに注ぎ、ポリマーを析出させた。次いで、ポリマーを濾取しヘキサンでさらに洗浄し、さらにその後、30℃にて16時間真空乾燥させ、環状オレフィン樹脂(アルカリ可溶性樹脂)を得た。
樹脂の収得量は101g、収率は70%であった。また、ポリスチレンを標準物質としたGPC測定によると、重量平均分子量Mwは6300であった。
・(A-3)の合成
密閉可能な反応容器内に、ノルボルネンカルボン酸30.4g(220mmol)、メチルグリシジルエーテルノルボルネン57.7g(320mmol)、マレイミド24.3g(250mmol)、およびシクロヘキシルマレイミド44.8g(250mmol)を計量して投入した。さらに、ジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)12.0g(52mmol)を溶解させたPGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)113gを反応容器に加え、撹拌・溶解させた。
次いで、窒素バブリングにより系内の溶存酸素を除去し、その後、容器を密閉し、70℃で16時間反応させた。
次いで、反応混合物を室温まで冷却し、アセトン200gを添加し希釈した。希釈後の溶液を大量のヘキサンに注ぎ、ポリマーを析出させた。その後、ポリマーを濾取しヘキサンでさらに洗浄し、さらにその後、30℃にて16時間真空乾燥させ、環状オレフィン樹脂(アルカリ可溶性樹脂)を得た。
樹脂の収得量は126g、収率は80%であった。また、ポリスチレンを標準物質としたGPC測定によると、重量平均分子量Mwは8500であった。
<感光性樹脂組成物の調製(実施例1~5および比較例1)>
後掲の表1に量の各素材を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させて、不揮発成分が33質量%の溶液を得た。その後、孔径0.2μmのナイロンフィルターで濾過した。以上により感光性樹脂組成物を得た。
<接着強度の評価(スタッドプルテスト)>
以下手順により接着強度評価用のサンプルを作製した。
(1)膜形成工程
厚さ0.725mmのシリコンウエハ上に、実施例及び比較例の感光性樹脂組成物をスピンコートにより塗布し、3.5μm厚の樹脂膜を形成した。
(2)プリベーク工程
上記の樹脂膜が形成されたウエハを、ホットプレートを用いてプリベークした。プリベークは110℃で3分間行った。
(3)現像工程
上記プリベークしたウエハ上の樹脂膜を、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド中に30秒間浸漬した。その後、純水で洗浄し、スピンにより乾燥を行った。
(4)感光剤分解工程
上記ウエハ上の樹脂膜を、N雰囲気下で、表1に記載の温度(130℃、150℃または170℃)で30分の加熱処理を行った。これにより樹脂膜中の感光剤を分解した。
(5)接着工程
以下手順により、接着構造を得た。
まず、上記の樹脂膜を有するウエハを、ダイシングソーを用いて切り出し、10mm×10mm角の正方形の評価用基板(下チップ)を作成した。また、別途、5mm×5mm、厚み200μmのシリコンウエハ(上チップ)を準備した。
次に、下チップを、樹脂膜がある面を上にして、フリップチップボンダーの下ステージ上に静置した。このときの下ステージの温度は30℃に設定した。
その次に、上チップを、200℃に加熱したボンディングヘッドでピックアップし、下チップの樹脂膜と上チップとが密着するように、フリップチップボンダーの下ステージ上に静置された下チップの上に載せ、温度200℃、時間10秒、圧力25Nの条件で加熱・押圧した。
その後、酸素濃度を1000ppm以下に保ちながら、200℃、90分の条件で硬化し、接着強度評価用のサンプルを得た。
ここで、「25N」とは、5mm×5mmの上チップに対して25Nの力をかけたということであり、単位面積あたりの力(すなわち圧力)としては、1N/mmすなわち1MPaである。
上記で得られた接着強度評価用のサンプルの上チップに、エポキシ樹脂付きAlピン(Φ5.2mm、株式会社フォトテクニカ製)を立て、150℃で1時間熱処理し、Alピン付き接着サンプルを得た。
得られたAlピン付き接着サンプルを、引張試験機(テンシロンRTC-1210A、オリエンテック社製)を用いて1mm/minで引張試験を行い、破壊時の破断応力を測定した。結果を表1に示す。
<アウトガス評価>
上記の接着強度評価の際のサンプルの一部(具体的には上記(4)感光剤分解工程の終了後のサンプル)を用いて熱重量測定を行い、重量減少を測定することで、アウトガス評価を行った(重量減少≒アウトガス量とみなした)。
測定の装置、条件等は以下のとおりとした。
・装置:示差熱熱重量同時測定装置 STA 7200RV(株式会社日立ハイテクサイエンス製)
・条件:サンプル5mgを計量し、30~500℃の温度領域で、10℃/minの昇温速度で重量減少を測定した。そして、200℃時点での重量減少により、アウトガス性能を評価した。
評価は、以下の3段階で行った。
・○(良い):200℃時点での重量減少が1%未満
・△(普通):200℃時点での重量減少が1%以上4%未満
・×(悪い):200℃時点での重量減少が4%以上
実施例1~5および比較例1の感光性樹脂組成物の処方および評価結果をまとめて表1に示す。
Figure 0007338142000020
感光剤分解工程を130℃(比較的低温)で行った場合には、実施例1~5の感光性樹脂組成物と比較例1の感光性樹脂組成物とで、接着強度とアウトガス量に大きな差は認められなかった。
しかしながら、感光剤分解工程を150℃または170℃(比較的高温)で行った場合には、一般式(1)で表される化合物を含む実施例1~5の感光性樹脂組成物は高い接着強度(40kgf/25mm超)を維持し、また、アウトガス量は十分に少なかった。一方、一般式(1)で表される化合物を含まない比較例1の感光性樹脂組成物によっては、そもそも「接着」を行うことができなかった。
見方を変えると、実施例1~5の感光性樹脂組成物の評価では、感光剤分解工程の温度が130℃から170℃まで大きく変動しても、接着強度は十分に大きく、かつ、アウトガスは十分に少なかった。つまり、実施例1~5の感光性樹脂組成物は、感光剤分解工程のプロセスマージンが広く、このことは電子デバイスの量産において望ましいことである。
なお、実施例1~5の感光性樹脂組成物を、シリコンウエハ上に塗布し、プリベークして膜形成し、その膜をパターン露光および現像(現像液:テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)することで、パターンを得ることができた。また、この際、現像後に目立ったスカム等は認められなかった。
1 基板
2 感光性樹脂膜
2B パターン(パターニングされた樹脂膜)
3 フォトマスク
4 電子素子

Claims (11)

  1. アルカリ可溶性樹脂と、感光剤と、以下一般式(1)で表される化合物とを含み、
    前記アルカリ可溶性樹脂は、環状オレフィン構造を有するモノマーに由来する構造単位、および/または、環状酸無水物構造を有するモノマーに由来する構造単位を含む、感光性樹脂組成物。
    Figure 0007338142000021
    一般式(1)中、
    nは、2以上であり、
    複数のRは、それぞれ独立に、炭素数2~8の直鎖状または分岐状のアルキレン基であり、
    複数のXは、それぞれ独立に、カーボネート基(-O-(C=O)-O-)、エステル基(-COO-または-OCO-)およびエーテル基(-O-)からなる群より選ばれるいずれかであり、
    は、炭素数2~8の直鎖状または分岐状のアルキレン基である。
  2. 請求項1に記載の感光性樹脂組成物であって、
    前記一般式(1)において、複数のXのうち少なくとも1つがカーボネート基である、感光性樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物であって、
    前記一般式(1)で表される化合物は、20℃で液状である、感光性樹脂組成物。
  4. 請求項1に記載の感光性樹脂組成物であって、
    さらに架橋剤を含む、感光性樹脂組成物。
  5. 請求項に記載の感光性樹脂組成物であって、
    前記架橋剤は、エポキシ基および/またはオキセタニル基を有する架橋剤を含む、感光性樹脂組成物。
  6. 請求項1~のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物であって、
    前記アルカリ可溶性樹脂の量を100質量部としたとき、前記一般式(1)で表される化合物の量は、10~80質量部である、感光性樹脂組成物。
  7. 請求項1~のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物であって、
    前記感光剤は、キノンジアジド系化合物を含む、感光性樹脂組成物。
  8. 請求項1~のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物であって、
    さらに、フェノール化合物を含む、感光性樹脂組成物。
  9. 請求項1~のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物であって、
    さらに、溶剤を含む、感光性樹脂組成物。
  10. 請求項1~のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物であって、
    電子デバイス中の永久膜を形成するために用いられる感光性樹脂組成物。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物により、基板表面に感光性樹脂膜を形成する膜形成工程と、
    前記感光性樹脂膜をパターン露光する露光工程と、
    露光された前記感光性樹脂膜を現像してパターニングされた樹脂膜を得る現像工程と、
    前記パターニングされた樹脂膜を少なくとも加熱して、前記樹脂膜中に残存する感光剤を分解する感光剤分解工程と、
    前記パターニングされた樹脂膜と、電子素子とを密着させ、加熱して接着する接着工程と
    をこの順に含む、電子デバイスの製造方法。
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