JP4826846B2 - パターン形成方法 - Google Patents
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Description
白点に比べて、黒点の方がより微細なパターンを形成できる。高透明なハーフトーンやクロムレス位相シフトマスクを用いてホールサイズを小さくしていくと、白い点が黒い点に反転し、非常に小さくコントラストの高い黒点が形成される。これにネガ型レジスト膜を組み合わせて微細な密集ホールを形成した例が報告されている(非特許文献7:Proc. SPIE Vol. 4000 p266 (2000))。透過率が20%の高透過率のハーフトーン位相シフトマスクをネガ型レジスト膜と組み合わせた場合、マスクエラーファクター(MEEF)0が得られている(非特許文献8:Proc. SPIE Vol. 5040 p1258 (2003))。
現状の露光装置のマスクステージは1個であり、1枚ごとのウエハーの露光で3枚のマスクを交換しながら露光を行うようにはなっていない。マスクの交換ごとにアライメントが必要であり、3回の露光の露光時間だけでなくマスクの交換とそのアライメントの時間が加わるために大幅なスループットの低下につながる。
請求項1:
被加工基板上に、酸によって脱離する酸不安定基を持つ構造を有する繰り返し単位を有し、上記酸不安定基の脱離によってアルカリ性現像液に可溶になる樹脂、高エネルギー線の露光により酸を発生する光酸発生剤又は光酸発生剤と加熱により酸を発生する熱酸発生剤、及び有機溶剤を含有する化学増幅ポジ型レジスト材料を塗布し、プリベークにより不要な溶剤を除去してレジスト膜を形成する工程、該レジスト膜にハーフピッチ以下のライン幅による格子状の第1のシフターと、第1のシフター上に第1のシフターの線幅よりもウエハー上の寸法で2〜30nm太いラインによる第2のシフターが配列された位相シフトマスクを用いて高エネルギー線を露光し、露光後加熱し、露光によって上記酸発生剤から発生した酸を樹脂の酸不安定基に作用させ、露光部の樹脂の酸不安定基に脱離反応を行わせた後、アルカリ性現像液で現像してポジ型パターンを得る工程、該工程で得られたポジ型パターンを露光もしくは加熱して酸あるいは熱により、該ポジ型パターン中の上記樹脂の酸不安定基を脱離させてアルカリ溶解性を向上させ、かつ該樹脂にアルカリ性ウェットエッチング液に対する溶解性を失わない範囲で架橋を形成させて、上記ポジ型パターンに反転用膜形成用組成物に含有使用される有機溶剤に30秒間触れさせた時の膜減りが10nm以下である耐溶剤性を与える工程、上記反転用膜形成用組成物を用いて反転用膜を形成する工程、上記架橋が形成されたポジ型パターンをアルカリ性ウェットエッチング液で溶解除去する工程を含むポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項2:
第2のシフターが、第1のシフター上に配されていることを特徴とする請求項1に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項3:
第2のシフターの形状が、十字型、又は格子状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項4:
第2のシフターの格子の交点のみに現像後のレジストのドットパターンを形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項5:
格子状の第1のシフターが透過率3〜15%のハーフトーン位相シフトマスクであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項6:
第1のシフターの幅がピッチの1/3以下であり、第2のシフターの幅が第1のシフターの線幅よりもウエハー上の寸法で2〜30nm太いラインによる第2のシフターが配列された位相シフトマスクを用いて露光することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項7:
上記レジストパターンに反転用膜形成用組成物に含有使用される有機溶剤に対する耐溶剤性を与える工程で得られる上記架橋形成ポジ型パターンのアルカリ性ウェットエッチング液に対する溶解速度は、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液でエッチングした際、エッチング速度が2nm/秒を超えるものであり、かつ上記反転用膜形成用組成物に使用される有機溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ヘプタノンから選ばれる1種以上を含む単独又は混合溶剤である請求項1乃至6のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項8:
上記反転用膜形成用組成物は、芳香族骨格又は脂環式骨格を有するモノマーユニットを含む樹脂を含有する請求項1乃至7のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項9:
上記反転用膜形成用組成物を用いて反転用膜を形成する工程と上記架橋形成ポジ型パターンをアルカリ性ウェットエッチング液で溶解除去する工程の間に、上記架橋形成ポジ型パターン上に積層された反転用膜を除去する工程を含む請求項1乃至8のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項10:
上記ポジ型パターン上に積層された反転用膜を除去する工程は、ウェットエッチングである請求項9に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項11:
上記反転用膜は、アルカリ性ウェットエッチング液で処理した際、上記有機溶剤に対する耐溶剤性を与える工程後の架橋形成ポジ型パターンよりも溶解速度が遅く、かつ溶解性を示す材料であり、更に上記ウェットエッチングにアルカリ性ウェットエッチング液を用い、架橋形成ポジ型パターン上に積層された反転用膜を除去する工程と上記ポジ型パターンをアルカリ性ウェットエッチング液で溶解除去する工程は同時に行うものである請求項10に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項12:
上記反転用膜の2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液でエッチングした際の溶解速度は、0.02nm/秒以上2nm/秒以下である請求項11に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項13:
上記化学増幅ポジ型レジスト材料は、上記レジストパターンに有機溶剤に対する耐溶剤性を与える工程における加熱で酸を発生する成分を含有するものである請求項1乃至12のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項14:
上記加熱で酸を発生する成分は、光酸発生剤とは別に添加される熱酸発生剤である請求項13に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項15:
上記熱酸発生剤が下記一般式(P1a−2)である請求項14に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項16:
上記化学増幅ポジ型レジスト材料は、上記樹脂としてラクトン環を有する繰り返し単位と、酸によって脱離する酸不安定基を持つ繰り返し単位を有する樹脂を含有するポジ型レジスト材料である請求項1乃至15のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項17:
上記化学増幅ポジ型レジスト材料によるレジストパターンの架橋形成が該レジスト材料の樹脂中のエステル基、環状エーテル等の求電子性部分構造によることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項18:
化学増幅ポジ型レジスト材料が、7−オキサノルボルナン環を有する繰り返し単位と、酸によって脱離する酸不安定基を持つ繰り返し単位を有する樹脂を含有するポジ型レジスト材料であり、ポジ型パターン中に酸を発生させると共に熱を加えて、該ポジ型パターン中の樹脂の架橋と酸不安定基の脱離とを同時に行うようにした請求項17に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項19:
7−オキサノルボルナン環を有する繰り返し単位が、下記一般式(1)に示される繰り返し単位(a)である請求項18に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項20:
酸によって脱離する酸不安定基を持つ繰り返し単位が、下記一般式(2)で示される繰り返し単位(b)である請求項16乃至19のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項21:
R7の酸不安定基が酸によって脱離する脂環構造の酸不安定基である請求項20に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項22:
上記ポジ型パターンはドットパターンを含むものであり、上記反転で得られるパターンはホールパターンを含むものである請求項1乃至21のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項23:
上記ポジ型パターンは密集ドットパターンと孤立ドットパターンの両方を含むものであり、上記反転で得られるパターンは密集ホールパターンと孤立ホールパターンを含むものである請求項1乃至22のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項24:
上記ポジ型パターンは密集ドットパターンを露光し、不必要なドットパターン部分を露光することによって密集ドットパターンと孤立ドットパターンを形成し、上記ポジネガ反転によって密集ホールパターンと孤立ホールパターンを形成するものである請求項23に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項25:
被加工基板上に、酸によって脱離する酸不安定基を持つ構造を有する繰り返し単位を有する樹脂を含有する化学増幅ポジ型レジスト材料を塗布し、加熱により不要な溶剤を除去してレジスト膜を形成する工程、レジスト膜上に保護膜形成用組成物を塗布し加熱により不要な溶剤を除去して保護膜を形成する工程、レジスト膜と投影レンズとの間に水又は屈折率が1以上の透明液体を介在させて該レジスト膜に高エネルギー線の繰り返し密集パターンを液浸露光し、更に不必要な密集パターンの未露光部を液浸露光し、露光後加熱により露光によって発生した酸を酸不安定基に作用させ、露光部の樹脂の酸不安定基に脱離反応を行わせた後、アルカリ性現像液で現像してポジ型パターンを得る工程、該ポジ型パターンを得る工程で得られたレジストパターン中の上記樹脂の酸不安定基を脱離させると共に、該樹脂にアルカリ性ウェットエッチング液に対する溶解性を失わない範囲で架橋を形成させて、レジストパターンに反転用膜形成用組成物に含有使用される有機溶剤に30秒間触れさせた時の膜減りが10nm以下である耐溶剤性を与える工程、上記反転用膜形成用組成物を用いて反転用膜を形成する工程、上記ポジ型パターンをアルカリ性ウェットエッチング液で溶解除去する工程を含む請求項1乃至24のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項26:
保護膜形成用組成物が、アミン化合物を含有することを特徴とする請求項25に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項27:
被加工基板上に、炭素の含有量が75質量%以上のカーボン膜を形成し、その上に珪素を含有する中間膜を形成し、その上にポジネガ反転用の前記化学増幅ポジ型レジスト材料をコートし、反転用膜としては炭化水素系の材料からなることを特徴とする請求項1乃至26のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項28:
被加工基板上に、炭素の含有量が75質量%以上のカーボン膜を形成し、その上にポジネガ反転用の前記化学増幅ポジ型レジスト材料をコートし、反転用膜としては珪素を含有する材料からなることを特徴とする請求項1乃至26のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
請求項29:
被加工基板上に、炭素の含有量が75質量%以上のカーボン膜を形成し、その上に有機反射防止膜を形成し、その上にポジネガ反転用の前記化学増幅ポジ型レジスト材料をコートし、反転用膜としては珪素を含有する材料からなることを特徴とする請求項28に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
図11は、波長193nmのArFエキシマレーザーを用いたNA1.3レンズ、ダイポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク、s偏光でのピッチ80nm、ラインサイズ40nmのY方向ラインの光学像を示す。図12は、波長193nmのArFエキシマレーザーを用いたNA1.3レンズ、ダイポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク、s偏光でのピッチ80nm、ラインサイズ40nmのX方向ラインの光学像を示す。色が濃い方が遮光部分、白い方が光の強い領域である。図13は、Y方向ラインにX方向ラインの光学像を重ねたコントラストイメージである。XとYのラインの組み合わせで格子状のイメージが出来上がるように思われるがそうではなく、光の弱い部分のパターンは円形である。円形のサイズが大きい場合は菱形形状で隣のパターンとつながりやすいが、円のサイズが小さいほど円形度合いが向上することが示されている。
図13の光学像イメージを元に、レジスト膜のパターン形状シミュレーションを行ったのが図14である。ここで、Z方向はレジスト膜の溶解速度の対数を逆数にしているが、これがレジスト膜のパターンの形状を反映している。上記X、Yラインの2回の露光によるダブルダイポールリソグラフィーを用いれば、80nmピッチのポジ型レジスト膜のドットパターンが形成できることが示されている。
図15は、X、Yラインの格子状パターンのマスクレイアウトである。色の黒い部分がハーフトーンのシフター部分である。
図16は、X、Yラインの格子状マスクパターンに対応するクロスポール照明のアパチャー形状である。
図17は、波長193nmのArFエキシマレーザーを用いたNA1.3レンズ、クロスポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク、Azimuthally偏光照明での(図15に示されるレイアウトの)ウエハー上の寸法がピッチ90nm、ライン幅20nmの格子状パターンの光学像シミュレーション、図18がレジスト形状シミュレーション結果である。この時のレジストの感度は30mJ/cm2である。
図19は、ピッチ90nm、ライン幅25nmの格子状パターンの光学像シミュレーション、図20がレジスト形状シミュレーション結果である。この時のレジストの感度は50mJ/cm2である。
図21は、ピッチ90nm、ライン幅30nmの格子状パターンの光学像シミュレーション、図22がレジスト形状シミュレーション結果である。この時のレジストの感度は80mJ/cm2である。
格子状パターンのラインの幅が広くなるにつれて、遮光部分の光の強度が低下し、レジストの感度は低感度化し、ドットパターンの残膜が大きくなる。
図23は、ピッチ90nm、ライン幅20nmの格子状パターンでの露光量が50mJ/cm2の時、図24は露光量が80mJ/cm2の時のレジスト形状シミュレーション結果である。ライン幅が20nmと25nmの格子状パターンのマスクを用いた場合、最適露光量を25nmの方に合わせると、20nmの方はパターンが全て溶解してしまって形成されないことが示されている。ライン幅が20nmと30nmの格子状パターンのマスクを用いた場合も同様のことが言える。
細い格子状パターンを全面に作製し、ドットパターンを形成したい場所に太い格子状、あるいは十字状パターンを配置する。細い格子にはドットパターンが形成されずに、太い格子のみにドットが形成される。細い格子状パターンは太い格子状パターンのコントラストを上げるための補助パターンとして作用する。これによって密集パターンも孤立パターンも同一の露光量で1回の露光で形成することが可能になる。
ピッチ90nmで、20nmラインの格子状パターン上に、図25に示すようにドットを形成したい部分に十字の太い交差ラインを配置する。色の黒い部分がハーフトーンのシフター部分である。孤立性の所ほど太いライン(図25では幅40nm)、密集部分では幅30nmのラインが配置されている。密集パターンよりも孤立パターンの方が光の強度が弱くなるために、太いラインが用いられる。密集パターンの端の部分も光の強度がやや低下するために、密集部分の中心よりもやや幅広の32nmのラインが宛われている。
図25のマスクの光学像イメージが図26に示される。レジストパターンのドットが形成される場所が黒い部分である。ドットが形成されるべき場所以外にも黒点が見られるが、黒点のサイズは小さいために、実際には殆ど転写されない。不必要なドット部分の格子ラインの幅を狭くしたりするなどの最適化によって、不必要なドットの転写を防止することが可能である。図26の光学像を元にレジスト形状をシミュレーションした結果が図27である。密集ドット、孤立ドットの両方が80mJ/cm2の露光量で形成されることが示されている。
図28のマスクの光学イメージが図29に示される。図29の遮光部分には黒い点が無く、図26のイメージに比べると遮光性が低い。図29の光学イメージを元にレジスト形状を計算した結果が図30に示される。図27に比べてドットパターンの残膜が低下しており、これは図29において強い遮光部分が無いことによる。ドットパターンの残膜が低下すると、その上に反転用膜を塗布して反転処理を行った時に、反転溶解が進行しない。
しかしながら、本発明のパターン形成方法では、高コントラストな格子状ラインパターンのマスクを用いて1回の露光で密集と孤立のドットパターン形成を行うために、ホールを形成する従来の方法に比べて解像性も大幅に向上するし、PAU法の2回の露光に比べてスループットの面でも有利である。
クロスポール照明の代わりに、図7、図5にそれぞれ示されるアパチャーのX、Yダイポールの2回露光を行うこともできる。実質的な効果はクロスポールとほぼ同じであるが、2回のダイポール露光はスループットの面で不利である。
斜め45度の格子マスクを用いた場合は、斜め45度のクロスポールと、Azimuthally偏光照明を組み合わせる。クロスポールの代わりに輪帯照明とAzimuthally偏光照明を組み合わせてもよい、ヘキサポールとAzimuthally偏光照明を組み合わせてもよいし、オクタポールとAzimuthally偏光照明を組み合わせてもよい。中心部分に小さな円形又は輪帯を有する輪帯照明、クロスポール、ヘキサポール又はオクタポールを用いてもよい。偏光照明は用いなくともよいが、偏光照明を用いた方がより微細なピッチのパターンを形成できる。最も微細なピッチを形成できるのがX、Y格子マスクと、クロスポール(それも最外郭部分を35度以下、好ましくは25度以下の角度で切り出した)と、X、Y偏光照明の組み合わせである。
ラインパターンの原理的な解像限界は、波長をレンズのNAと4で割った値である。波長193nmArF露光でNAが1.30の場合、限界解像度は37.1nmである。実際には、偏光照明の変更率は100%ではないし、ダイポール照明の切り出し角度を20%よりも小さくすることは難しいので、理想的な光学像を形成することは不可能であるし、非常に微細なパターンではレジストの解像性能の影響も大きいため、実際の限界解像度はピンポイントで38nm、ある程度マージンを持った解像限界は39nmである。
更に、微細なホールパターンはトレンチパターンよりも更に技術的な困難さがあるが、オーバー露光によって細かなドットパターンを形成し、これを本発明のパターン形成方法で反転してやることで非常に小さいサイズのホールを形成することが可能となる。
この場合、レジストパターンとしてドットパターンを形成し、これを反転させてホールパターンを形成することができる。
第1のパターンは、酸不安定基を有する繰り返し単位の該酸不安定基の脱保護によってアルカリに溶解し、7−オキサノルボルナン環の架橋によって溶剤(反転用膜を形成するための材料の溶剤)に不溶化する膜になる。よって、第1のパターン上に、反転用膜材料を有機溶剤に溶解したパターン反転用膜溶液を塗布しても、第1のパターンはパターン反転用膜材料とミキシングしない。
次に、アルカリ性現像液による処理によって、反転用膜が第1のパターン部分まで膜の表面が溶解したところで、第1のパターンの溶解が始まり、画像反転が起こる。
オキシランやオキセタンを有する繰り返し単位を有する高分子化合物をレジスト用ベースポリマーとして用いた場合、オキシラン環やオキセタン環は、酸による開裂反応の速度が非常に速いために、90〜130℃程度のポストエクスポージュアベーク(PEB)等のレジストプロセスの温度で架橋が進行するためにアルカリに不溶となり、本発明におけるポジ型レジスト材料として機能しない。一方、7−オキサノルボルナン環の1,4−エポキシ結合は、オキシラン環やオキセタン環に比べて酸による開裂反応の反応性が低いために、PEBによる加熱温度領域では架橋が進行しない。7−オキサノルボルナン環を有する繰り返し単位は、現像までのプロセスでは酸に対して安定で、親水性基として密着性やアルカリ溶解性向上のための機能を発揮する。しかしながら、現像後のパターンのフラッド露光あるいは加熱により発生した酸と170℃以上の加熱によって7−オキサノルボルナン環の1,4−エポキシ結合が開環して架橋反応が進行し、上記溶剤に不溶になると同時に酸と熱により上記酸不安定基を有する繰り返し単位の該酸不安定基の脱保護が起こり、アルカリ溶解性が増す。酸を発生させるために熱酸発生剤をレジスト材料中に添加してもよいし、現像後のパターン全面に波長400nm以下の紫外線を照射してもよい。
R55、R56、R57はそれぞれ炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基等の一価炭化水素基であり、酸素、硫黄、窒素、フッ素等のヘテロ原子を含んでもよい。あるいはR55とR56、R55とR57、又はR56とR57はそれぞれ結合してこれらが結合する炭素原子と共に炭素数3〜20、特に4〜16の環、特に脂環を形成してもよい。
を得るためのモノマーとしては、下記に例示される。なお、R112は上記の通りである。また、下記式中Meはメチル基、Acはアセチル基を示す。
繰り返し単位(c)を得るためのモノマーとしては、具体的に下記に挙げることができる。
なお、高分子化合物をこのような溶解速度とするためには、一般式(2)で示される酸不安定基を有する繰り返し単位(b)が全繰り返し単位中、10モル%以上90モル%以下、特に12モル%以上80モル%以下であることが好ましい。
本発明のパターン形成方法に用いられるレジスト材料は、更に、有機溶剤、塩基性化合物、溶解制御剤、界面活性剤、アセチレンアルコール類のいずれか1つ以上を含有することができる。
有機溶剤の具体例としては、特開2008−111103号公報の段落[0144]〜[0145]、塩基性化合物としては段落[0146]〜[0164]、界面活性剤は段落[0165]〜[0166]、溶解制御剤としては特開2008−122932号公報の段落[0155]〜[0178]、アセチレンアルコール類は段落[0179]〜[0182]に記載されている。
なお、酸不安定基については上述したものが挙げられる。
反転用膜形成用組成物として珪素を有する材料としては、エッチング耐性の観点からシルセスキオキサンをベースとする珪素重合体が好ましく用いられる。
また、分散度(Mw/Mn)は1.0〜7.0、特に1.02〜5.0であることが好ましい。
(上記式中、R8、R11はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示す。nは1又は2であり、n=1の場合、X1はフェニレン基、−O−、−C(=O)−O−R14−又は−C(=O)−NH−R14−であり、R14は単結合、又は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、エステル基又はエーテル基を有していてもよい。n=2の場合、X1はフェニレン基から水素原子が1個脱離した−C6H3−で表される基、−C(=O)−O−R81=又は−C(=O)−NH−R81=であり、R81は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基から水素原子が1個脱離した基であり、エステル基又はエーテル基を有していてもよい。R9は単結合、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基であり、R10は水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はジフルオロメチル基、又はR9と結合してこれらが結合する炭素原子と共に炭素数3〜10の環(但し芳香環を除く)を形成してもよく、環の中にエーテル基、フッ素で置換されたアルキレン基又はトリフルオロメチル基を有していてもよい。X2はフェニレン基、−O−、−C(=O)−O−R13−又は−C(=O)−NH−R13−であり、R13は単結合、又は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、エステル基又はエーテル基を有していてもよい。R12はフッ素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていて、エーテル基、エステル基又はスルホンアミド基を有していてもよい。X2がフェニレン基の場合、mは1〜5の整数であり、X2がそれ以外の場合、mは1である。)
前述の溶剤に加えてトルエン、キシレン、アニソール等の芳香族系の溶剤を混合することもできる。
なお、基板10としては、シリコン基板が一般的に用いられる。被加工基板20としては、SiO2、SiN、SiON、SiOC、p−Si、α−Si、TiN、WSi、BPSG、SOG、Cr、CrO、CrON、MoSi、低誘電膜及びそのエッチングストッパー膜が挙げられる。中間介在層としては、SiO2、SiN、SiON、p−Si等のハードマスク、カーボン膜による下層膜と珪素含有中間膜、有機反射防止膜等が挙げられる。
また、基板上の裾引きやパターン倒れを防止し、基板反射を更に低減する目的で、珪素含有膜とフォトレジスト膜の間に有機反射防止膜を形成してもよい。
本発明のパターン形成方法に用いられる反転膜材料は、光露光によるパターンの形成ではないので密集パターンと孤立パターンとで膜のガラス転移点の差は生じない。そのため、密集ホールと孤立ホールとで縮小量に違いが生じないメリットがある。
反転用膜に用いる高分子化合物として、各々のモノマーを組み合わせてテトラヒドロフラン溶媒下で共重合反応を行い、メタノールに晶出し、更にヘキサンで洗浄を繰り返した後に単離、乾燥して、以下に示す組成の高分子化合物(ポリマー1)を得た。モノマーのフェノール基はアセトキシ基で置換し、重合後のアルカリ加水分解によってフェノール基にした。得られた高分子化合物の組成は1H−NMR、分子量及び分散度はゲルパーミエーションクロマトグラフにより確認した。
分子量(Mw)=9,300
分散度(Mw/Mn)=1.88
HMDS(ヘキサメチルジシラザン)プライム処理した8インチシリコン基板にパターン反転用膜形成用組成物を塗布し、110℃で60秒間ベークして膜厚60nmのパターン反転用膜(IROC−1)を形成した。これを2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液の現像液で30秒間現像し、現像による膜減り量を求め、1秒間当たり溶解速度を算出した。結果を表1に示す。
有機溶剤:PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
下記高分子化合物(レジストポリマー1及び保護膜ポリマー)を用いて、下記表2,3に示す組成で溶解させた溶液を0.2μmサイズのフィルターで濾過してレジスト溶液及び保護膜形成用組成物溶液を調製した。
表2,3中の各組成は次の通りである。
レジストポリマー1
分子量(Mw)=8,310
分散度(Mw/Mn)=1.73
保護膜ポリマー
分子量(Mw)=8,800
分散度(Mw/Mn)=1.69
塩基性化合物:塩基性クエンチャー2(下記構造式参照)
熱酸発生剤:TAG1(下記構造式参照)
上記表2に示す組成で調製したレジスト材料を、シリコンウエハーにスピンコーティングし、ホットプレートを用いて190℃で60秒間ベークし、レジスト膜の厚みを150nmにした。レジスト膜に溶剤を30秒間静止ディスペンスし、その後2,000rpmで30秒間回転して溶剤を振り切り、100℃で60秒間ベークして溶剤を乾燥させ、190℃でベーク後との膜厚の変化量を、膜厚計を用いて求めた。
次に、190℃でベーク後の膜のアルカリ溶解速度を、リソテックジャパン(株)製レジスト現像アナライザーRDA−790を用いて、2.38質量%TMAH水溶液中でのアルカリ溶解速度を求めた。結果を表4に示す。
ArF露光パターニング評価
上記表2に示す組成で調製したレジスト材料を、シリコンウエハーにそれぞれ信越化学工業(株)製のスピンオンカーボン膜ODL−50(カーボンの含有量が80質量%)を200nm、その上に珪素含有スピンオンハードマスクSHB−A941(珪素の含有量が43質量%)を35nmの膜厚で成膜したトライレイヤープロセス用の基板上にスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で60秒間ベークし、レジスト膜の厚みを100nmにした。その上に表3に示す保護膜形成用組成物(TC−1)をスピンコーティングし、90℃で60秒間ベークし、保護膜の厚みを50nmにした。
これを、実施例1ではArFエキシマレーザー液浸スキャナー((株)ニコン製、NSR−S610C、NA1.30、σ0.98/0.78、クロスポール開口20度、Azimuthally偏光照明、図34に示される寸法、レイアウトの6%ハーフトーン位相シフトマスク)を用いて露光を行い、露光後100℃で60秒間ベーク(PEB)し、2.38質量%TMAH水溶液で30秒間現像を行った。
実施例2としては、実施例1と同じ膜構成で、同じマスクを用いてArFエキシマレーザー液浸スキャナー((株)ニコン製、NSR−S610C、NA1.30、σ0.98/0.78、ダイポール開口20度、Azimuthally偏光照明)を用いてX方向のダイポールとY方向のダイポールの2回の露光を連続して行い、露光後100℃で60秒間ベーク(PEB)し、2.38質量%TMAH水溶液で30秒間現像を行った。
比較例1としては、実施例1と同じ膜構成、露光機を用いて、図35に示されるマスクを用いてNA1.30、σ0.98/0.78、クロスポール開口20度、Azimuthally偏光照明で露光を行い、同様の露光後の処理を行った。
実施例1,2では図34に示されるマスク上のA−1、B−1、C−1、D−1、比較例1では図35に示されるマスク上のA−2、B−2、C−2、D−2の場所に形成された現像後のドットパターンと、加熱後のドットパターンと、イメージ反転されたホールパターンの寸法を(株)日立ハイテクノロジーズ製TDSEM(S−9380)を用いて観察した。結果を表5に示す。
比較例2としては、実施例1と同じ膜構成、露光機を用いて図15に示されるピッチ90nm、ライン幅25nm(ホールサイズ65nm)の格子状マスクを用いて、ホールパターンの露光を行った。露光後100℃で60秒間ベーク(PEB)し、2.38質量%TMAH水溶液で30秒間現像を行った。(株)日立ハイテクノロジーズ製TDSEM(S−9380)を用いてホールのサイズを観察したところ、解像している最小の寸法は50nmであり、これ以下のホールは解像しなかった。
20 被加工基板
30 レジスト膜
30a レジストパターン
30b 架橋レジストパターン
40 反転用膜
40a 反転パターン
Claims (29)
- 被加工基板上に、酸によって脱離する酸不安定基を持つ構造を有する繰り返し単位を有し、上記酸不安定基の脱離によってアルカリ性現像液に可溶になる樹脂、高エネルギー線の露光により酸を発生する光酸発生剤又は光酸発生剤と加熱により酸を発生する熱酸発生剤、及び有機溶剤を含有する化学増幅ポジ型レジスト材料を塗布し、プリベークにより不要な溶剤を除去してレジスト膜を形成する工程、該レジスト膜にハーフピッチ以下のライン幅による格子状の第1のシフターと、第1のシフター上に第1のシフターの線幅よりもウエハー上の寸法で2〜30nm太いラインによる第2のシフターが配列された位相シフトマスクを用いて高エネルギー線を露光し、露光後加熱し、露光によって上記酸発生剤から発生した酸を樹脂の酸不安定基に作用させ、露光部の樹脂の酸不安定基に脱離反応を行わせた後、アルカリ性現像液で現像してポジ型パターンを得る工程、該工程で得られたポジ型パターンを露光もしくは加熱して酸あるいは熱により、該ポジ型パターン中の上記樹脂の酸不安定基を脱離させてアルカリ溶解性を向上させ、かつ該樹脂にアルカリ性ウェットエッチング液に対する溶解性を失わない範囲で架橋を形成させて、上記ポジ型パターンに反転用膜形成用組成物に含有使用される有機溶剤に30秒間触れさせた時の膜減りが10nm以下である耐溶剤性を与える工程、上記反転用膜形成用組成物を用いて反転用膜を形成する工程、上記架橋が形成されたポジ型パターンをアルカリ性ウェットエッチング液で溶解除去する工程を含むポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 第2のシフターが、第1のシフター上に配されていることを特徴とする請求項1に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 第2のシフターの形状が、十字型、又は格子状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 第2のシフターの格子の交点のみに現像後のレジストのドットパターンを形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 格子状の第1のシフターが透過率3〜15%のハーフトーン位相シフトマスクであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 第1のシフターの幅がピッチの1/3以下であり、第2のシフターの幅が第1のシフターの線幅よりもウエハー上の寸法で2〜30nm太いラインによる第2のシフターが配列された位相シフトマスクを用いて露光することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 上記レジストパターンに反転用膜形成用組成物に含有使用される有機溶剤に対する耐溶剤性を与える工程で得られる上記架橋形成ポジ型パターンのアルカリ性ウェットエッチング液に対する溶解速度は、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液でエッチングした際、エッチング速度が2nm/秒を超えるものであり、かつ上記反転用膜形成用組成物に使用される有機溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ヘプタノンから選ばれる1種以上を含む単独又は混合溶剤である請求項1乃至6のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 上記反転用膜形成用組成物は、芳香族骨格又は脂環式骨格を有するモノマーユニットを含む樹脂を含有する請求項1乃至7のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 上記反転用膜形成用組成物を用いて反転用膜を形成する工程と上記架橋形成ポジ型パターンをアルカリ性ウェットエッチング液で溶解除去する工程の間に、上記架橋形成ポジ型パターン上に積層された反転用膜を除去する工程を含む請求項1乃至8のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 上記ポジ型パターン上に積層された反転用膜を除去する工程は、ウェットエッチングである請求項9に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 上記反転用膜は、アルカリ性ウェットエッチング液で処理した際、上記有機溶剤に対する耐溶剤性を与える工程後の架橋形成ポジ型パターンよりも溶解速度が遅く、かつ溶解性を示す材料であり、更に上記ウェットエッチングにアルカリ性ウェットエッチング液を用い、架橋形成ポジ型パターン上に積層された反転用膜を除去する工程と上記ポジ型パターンをアルカリ性ウェットエッチング液で溶解除去する工程は同時に行うものである請求項10に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 上記反転用膜の2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液でエッチングした際の溶解速度は、0.02nm/秒以上2nm/秒以下である請求項11に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 上記化学増幅ポジ型レジスト材料は、上記レジストパターンに有機溶剤に対する耐溶剤性を与える工程における加熱で酸を発生する成分を含有するものである請求項1乃至12のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 上記加熱で酸を発生する成分は、光酸発生剤とは別に添加される熱酸発生剤である請求項13に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 上記熱酸発生剤が下記一般式(P1a−2)である請求項14に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 上記化学増幅ポジ型レジスト材料は、上記樹脂としてラクトン環を有する繰り返し単位と、酸によって脱離する酸不安定基を持つ繰り返し単位を有する樹脂を含有するポジ型レジスト材料である請求項1乃至15のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 上記化学増幅ポジ型レジスト材料によるレジストパターンの架橋形成が該レジスト材料の樹脂中の求電子性部分構造によることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 化学増幅ポジ型レジスト材料が、7−オキサノルボルナン環を有する繰り返し単位と、酸によって脱離する酸不安定基を持つ繰り返し単位を有する樹脂を含有するポジ型レジスト材料であり、ポジ型パターン中に酸を発生させると共に熱を加えて、該ポジ型パターン中の樹脂の架橋と酸不安定基の脱離とを同時に行うようにした請求項17に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 7−オキサノルボルナン環を有する繰り返し単位が、下記一般式(1)に示される繰り返し単位(a)である請求項18に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 酸によって脱離する酸不安定基を持つ繰り返し単位が、下記一般式(2)で示される繰り返し単位(b)である請求項16乃至19のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- R7の酸不安定基が酸によって脱離する脂環構造の酸不安定基である請求項20に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 上記ポジ型パターンはドットパターンを含むものであり、上記反転で得られるパターンはホールパターンを含むものである請求項1乃至21のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 上記ポジ型パターンは密集ドットパターンと孤立ドットパターンの両方を含むものであり、上記反転で得られるパターンは密集ホールパターンと孤立ホールパターンを含むものである請求項1乃至22のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 上記ポジ型パターンは密集ドットパターンを露光し、不必要なドットパターン部分を露光することによって密集ドットパターンと孤立ドットパターンを形成し、上記ポジネガ反転によって密集ホールパターンと孤立ホールパターンを形成するものである請求項23に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 被加工基板上に、酸によって脱離する酸不安定基を持つ構造を有する繰り返し単位を有する樹脂を含有する化学増幅ポジ型レジスト材料を塗布し、加熱により不要な溶剤を除去してレジスト膜を形成する工程、レジスト膜上に保護膜形成用組成物を塗布し加熱により不要な溶剤を除去して保護膜を形成する工程、レジスト膜と投影レンズとの間に水又は屈折率が1以上の透明液体を介在させて該レジスト膜に高エネルギー線の繰り返し密集パターンを液浸露光し、更に不必要な密集パターンの未露光部を液浸露光し、露光後加熱により露光によって発生した酸を酸不安定基に作用させ、露光部の樹脂の酸不安定基に脱離反応を行わせた後、アルカリ性現像液で現像してポジ型パターンを得る工程、該ポジ型パターンを得る工程で得られたレジストパターン中の上記樹脂の酸不安定基を脱離させると共に、該樹脂にアルカリ性ウェットエッチング液に対する溶解性を失わない範囲で架橋を形成させて、レジストパターンに反転用膜形成用組成物に含有使用される有機溶剤に30秒間触れさせた時の膜減りが10nm以下である耐溶剤性を与える工程、上記反転用膜形成用組成物を用いて反転用膜を形成する工程、上記ポジ型パターンをアルカリ性ウェットエッチング液で溶解除去する工程を含む請求項1乃至24のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 保護膜形成用組成物が、アミン化合物を含有することを特徴とする請求項25に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 被加工基板上に、炭素の含有量が75質量%以上のカーボン膜を形成し、その上に珪素を含有する中間膜を形成し、その上にポジネガ反転用の前記化学増幅ポジ型レジスト材料をコートし、反転用膜としては炭化水素系の材料からなることを特徴とする請求項1乃至26のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 被加工基板上に、炭素の含有量が75質量%以上のカーボン膜を形成し、その上にポジネガ反転用の前記化学増幅ポジ型レジスト材料をコートし、反転用膜としては珪素を含有する材料からなることを特徴とする請求項1乃至26のいずれか1項に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
- 被加工基板上に、炭素の含有量が75質量%以上のカーボン膜を形成し、その上に有機反射防止膜を形成し、その上にポジネガ反転用の前記化学増幅ポジ型レジスト材料をコートし、反転用膜としては珪素を含有する材料からなることを特徴とする請求項28に記載のポジネガ反転を用いたパターン形成方法。
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