JP4430986B2 - 反射防止膜材料、これを用いた反射防止膜及びパターン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は半導体素子などの製造工程における微細加工に用いられる反射防止膜材料として好適な、珪素原子を含む置換基を含有する化合物を主成分とする反射防止膜材料及びこれを用いた遠紫外線、ArFエキシマレーザー光(193nm)、F2レーザー光(157nm)、Kr2レーザー光(146nm)、Ar2レーザー光(126nm)露光に好適なレジストパターン形成方法及び基板への集積回路パターン形成方法に関するものである。
近年、LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められている中、現在汎用技術として用いられている光露光を用いたリソグラフィーにおいては、光源の波長に由来する本質的な解像度の限界に近づきつつある。
レジストパターン形成の際に使用するリソグラフィー用の光源として、水銀灯のg線(436nm)もしくはi線(365nm)を光源とする光露光が広く用いられており、更なる微細化のための手段として、露光光を短波長化する方法が有効とされてきた。このため、64MビットDRAM加工方法の量産プロセスには、露光光源としてi線(365nm)に代わって短波長のKrFエキシマレーザー(248nm)が利用されるようになった。しかし、更に微細な加工技術(加工寸法が0.13μm以下)を必要とする集積度1G以上のDRAMの製造には、より短波長の光源が必要とされ、特にArFエキシマレーザー(193nm)を用いたリソグラフィーが検討されてきている。
KrFリソグラフィーの初期の段階に於いて、色消しレンズ、あるいは反射光学系などと、ブロードバンド光との組み合わせのステッパーが開発された。しかし、色消しレンズあるいは非球面の反射光学系の精度が充分でなかったことから、狭帯域化したレーザー光と屈折光学系レンズの組み合わせが主流になった。一般に、単一波長露光においては、入射する光と、基板からの反射光とが干渉し、定在波を発生することは古くからよく知られた現象である。また、基板の凹凸によって光が集光あるいは散乱することによるハレーションと呼ばれる現象が起きることも知られている。定在波とハレーションは、どちらもパターンの線幅などの寸法変動や、形状の崩れなどを引き起こす。コヒーレントな単色光の使用は、短波長化とともに定在波やハレーションを更に増幅させる。このためハレーションや定在波を抑える方法として、レジストに吸光剤を入れる方法、レジスト上面、基板面に反射防止膜を敷く方法が提案された。しかし、吸光剤を入れる方法は、レジストパターン形状がテーパー形状になる問題が生じた。近年の波長の短波長化と、微細化の進行とともに、定在波とハレーションがパターン寸法変動に及ぼす問題が深刻化し、吸光剤を入れる方法では対応できなくなった。
上層透過型反射防止膜は、原理的に定在波の低減だけに効果があり、ハレーションには効果がない。また、定在波を完全にうち消すための上層反射防止膜の屈折率は、レジストの屈折率の平方根が理想的であるため、KrFで用いられているポリヒドロキシスチレン系のレジストの屈折率1.8では、1.34が理想値である。ArFに用いられている脂環族系アクリルレジスト屈折率1.6では、理想値が1.27となる。このような低い屈折率を有する材料は、パーフルオロ系の材料に限定されるが、上層反射防止膜はアルカリ現像時に剥離が可能な方がプロセス的に有利であるため、水溶性材料であることが必要である。非常に疎水性の高いパーフルオロ系材料を水溶性にするために、親水性置換基を導入すると、屈折率が増加し、KrFでは1.42前後、ArFにおいては1.5前後の値となる。このためKrFリソグラフィーで、0.20μm以下のパターニングを行う場合は、吸光剤と上層反射防止膜の組み合わせだけでは定在波の影響を抑えることができなくなっている。ArFにおいては、前記理由により、上層反射防止膜の効果は殆ど期待できず、KrFにおいても今後さらなる線幅の縮小により線幅の管理が厳しくなってくると、レジストの下地に反射防止膜を敷くことが必要になってきた。
レジストの下地の反射防止膜は、その下がポリシリコンやアルミニウムなどの高反射基板の場合では、最適な屈折率(n値)、吸光係数(k値)の材料を適切な膜厚に設定することによって、基板からの反射を1%以下に低減でき、極めて大きな効果を発揮することができる。例えば、波長193nmにおいて、レジストの屈折率が1.8として、下層反射防止膜の屈折率(屈折率の実数部)n=1.5、消光係数(屈折率の虚数部)k=0.5、膜厚42nmであれば、反射率が0.5%以下になる(図3参照)。しかし、下地に段差がある場合は、段差上で反射防止膜の膜厚が大きく変動する。下地の反射防止効果は、光の吸収だけでなく、干渉効果も利用しているため、干渉効果が強い40〜45nmの第一底辺はそれだけ反射防止効果も高いが、膜厚の変動によって大きく反射率が変動する
。反射防止膜材料に用いるベース樹脂の分子量を上げて段差上での膜厚変動を抑えコンフォーマル性を高めた材料が提案されているが(特許文献1)、ベース樹脂の分子量が高くなると、スピンコート後にピンホールが発生しやすくなる問題や、ろ過できなくなるといった問題、経時的に粘度変動が生じ膜厚が変化するといった問題、ノズルの先端に結晶物が析出するといった問題が生じ、また、コンフォーマル性が発揮できるのは比較的高さの低い段差に限定される。
次に、膜厚変動による反射率の変動が比較的小さい第3底辺以上の膜厚(170nm以上)を採用する方法が考えられる。この場合、k値が0.2〜0.3の間で、膜厚が170nm以上であれば膜厚の変化に対する反射率の変動が小さく、しかも反射率を1.5%以下に押さえることができる。反射防止膜の下地が酸化膜や窒化膜などの透明膜で、さらにその透明膜の下に段差がある場合、透明膜の表面がCMPなどで平坦化されていたとしても、透明膜の膜厚が変動する。この場合、その上の反射防止膜の膜厚は一定にする事は可能であるが、反射防止膜の下地透明膜の膜厚が変動すると図3における最低反射膜の厚みが透明膜の膜厚分だけλ/2n(λ:露光波長、n:露光波長における透明膜の屈折率)の周期でずれることになる。反射防止膜の膜厚を、下地が反射膜の時の最低反射膜厚55nmに設定した場合、透明膜の膜厚変動によって反射率が高い部分が出現する。この場合、下地透明膜の膜厚の変化に対する反射率を安定化するためにも、前述と同様反射防止膜の膜厚を170nm以上の厚膜にする必要がある。
反射防止膜の材料は、無機系と有機系に大別できる。無機系はSiON膜が挙げられる。これは、シランとアンモニアの混合ガスによるCVDなどで形成され、レジストに対するエッチング選択比が大きいため、レジストへのエッチングの負荷が小さい利点があるが、剥離が困難なため、適用できる場合に制限がある。
窒素原子を含む塩基性基板であるため、ポジレジストではフッティング、ネガレジストではアンダーカットプロファイルになりやすいという欠点もある。有機系はスピンコート可能でCVDやスパッタリングなどの特別な装置を必要としない点、レジストと同時に剥離可能な点、裾引き等の発生が無く形状が素直でレジストとの接着性も良好である点が利点であり、多くの有機材料をベースとした反射防止膜が提案された。例えば、特許文献2に記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデヒド変性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹脂と吸光剤とからなるものや、特許文献3に記載の無水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反応物、特許文献4に記載の樹脂バインダーとメチロールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特許文献5に記載のカルボン酸基とエポキシ基と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂ベース型、特許文献6に記載のメチロールメラミンとベンゾフェノン系吸光剤からなるもの、特許文献7に記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子吸光剤を添加したもの等が挙げられる。これらの全ては、バインダーポリマーに吸光剤を添加、あるいはポリマーに置換基として導入する方法を採っている。しかし、吸光剤の多くが芳香族基、あるいは二重結合を有するため、吸光剤の添加によってドライエッチング耐性が高まり、レジストとのドライエッチング選択比がそれほど高くないという欠点がある。微細化が進行し、レジストの薄膜化にも拍車がかかっており、更に次世代のArF露光に於いては、レジスト材料にアクリル又は脂環族のポリマーを使うことになるため、レジストのエッチング耐性が低下する。更に、前述の通り、反射防止膜の膜厚を厚くしなければならないという問題もある。このため、エッチングは深刻な問題であり、レジストに対してエッチング選択比の高い、即ち、エッチングスピードが速い反射防止膜が求められている。
反射防止膜において最適な吸光係数を与えるための吸光剤が検討されている。KrFでは特にアントラセン型、ArFではフェニル型が提案されている。しかし、これらのものは、前述の通り、優れたドライエッチング耐性を有する置換基でもあり、ダイをペンダントさせたポリマーバックボーンをアクリルなどのエッチング耐性の低いポリマーにした場合においても実用的には限界がある。一方、一般に、珪素を含む材料は、フルオロカーボン系のガスを用いたエッチング条件において、エッチング速度が速く、レジストに対して高い選択比が得られることが知られており、珪素原子を含む反射防止膜を用いることによってエッチングの選択比を飛躍的に高めることができると考えられる。例えば、フェニル基がペンダントされたポリシランを骨格とするKrF露光用の反射防止膜が特許文献8で
提案され、高いエッチング選択比が達成されている。
近年高解像度化に伴ってレジスト膜の薄膜化が進んでいる。薄膜化に伴ってレジストのエッチング耐性向上が求められているが、十分ではない。薄膜レジストのパターン転写方法として、ハードマスク法がある。被加工基板がp−SiなどではSiO2膜、被加工基板がSiO2膜ではSiN、W−Si、アモルファスSiなどが検討されている。ハードマスクを残す場合と剥離する場合があるが、特に下地がSiO2膜などの絶縁膜の場合、特にW−Si、アモルファスSi膜は良導膜なので剥離する事が必要である。SiN膜は絶縁膜なので場合によっては剥離する必要がないが、SiO2と構成元素が似ているため、ハードマスクとしての本来の機能としてのエッチング選択比が低いという欠点がある。更に、反射防止膜としての機能を兼ねたSiON膜のハードマスクが提案されている(非特許文献1)。
ここで、特許文献9〜14において、シリカ系絶縁膜形成用塗布液が提案されている。この技術を用いて、レジストの下層膜として珪素含有ポリマーを用いる多くのパターン形成方法が提案されている。例えば特許文献15〜16には、基板上有機膜を形成し、その上にシリカガラスをスピンコートし、その上のレジストパターンをシリカガラス層に転写、次に酸素ガスエッチングで有機膜層にパターン転写、最後に基板を加工する3層プロセスが提案されている。特許文献17〜21においては、反射防止膜としての効果も兼ねたシリカガラス層、シルセスキオキサンポリマー材料が提案されている。更に、特許文献22においてはシルセスキオキサンポリマーを、特許文献23においてはスピンオンガラス材料をベースとした反射防止膜とハードマスクの機能を兼ねそろえた材料が提案されている。しかしながら、いずれの珪素含有ポリマーにおいても保存安定性に問題があり、実際の使用時に膜厚が変動するという致命的な欠陥が存在していた。
特開平10−69072号公報 特公平7−69611号公報 米国特許第5294680号 特開平6−118631号公報 特開平6−118656号公報 特開平8−87115号公報 特開平8−179509号公報 特開平11−60735号公報 特開昭57−83563号公報 特開平57−131250号公報 特開昭56−129261号公報 特許第3287119号公報 特開2001−22082号公報 特開2001−22083号公報 特許第3118887号公報 特開2000−356854号公報 特開平5−27444号公報 特開平6−138664号公報 特開平2001−53068号公報 特開平2001−92122号公報 特開2001−343752号公報 米国特許第6420088号 特表2003−502449号 SPIE2000,Vol.4226,p93 Proc.SPIE Vol.2195,225−229(1994) Proc.SPIE Vol.3678,241−250(1999) SPIE Vol.3678,p702 (1999)
本発明が解決しようとする課題はレジストに対してエッチング選択比が高い、即ちレジストに対してエッチングスピードが速く、長期の保存においても膜厚変動の少ない反射防止膜の材料を提供し、且つこの反射防止膜材料を用いて基板上に反射防止膜層を形成するパターン形成方法及び、この反射防止膜を基板加工のハードマスクとして用いるパターン形成方法も提供するものである。
反射防止膜に要求される性能の一つとして、レジストとのインターミキシングがないこと、レジスト層ヘの低分子成分の拡散がないことが挙げられる(非特許文献2)。これらを防止するために、一般的に反射防止膜のスピンコート後のベークで熱架橋するという方法が採られている。更に、反射防止膜又はレジスト下層膜上のレジストパターンは、裾引き或いはアンダーカットがない垂直な形状であることが望まれる。裾引き形状では、反射防止膜のエッチング後に寸法変換差が生じ、アンダーカット形状では現像後にレジストパターンの倒れが生じるからである。
非特許文献3において、酸による架橋がポジ型レジストの裾引き低減に有効であることが報告されている。架橋剤を添加し、酸により架橋させる方法は反射防止膜材料において重要であり、前記特許文献20と特許文献17においては架橋剤の添加が有効とされている。
ここで、現像後のレジストの断面パターンが逆テーパー形状になる問題が発生している。これは、反射防止膜の架橋反応に用いられる酸がレジスト層に移動し、ベーク時にレジストの酸不安定基を脱離させる、あるいはレジスト中に添加されているアミン化合物を中和させてしまったことが原因と考えられる。レジスト層に移動しないためには、反射防止膜に発生する酸をバルキーなものにする方法が挙げられるが、架橋反応も進行しにくくなり、レジストとのインターミキシングの原因となるので好ましくない。ここで非特許文献4において、ArF用の有機反射防止膜として、ヒドロキシエチルメタクリレート、メチルアクリレート、スチレンの3元共重合体を用いた材料が提案されている。架橋システムとしてはヒドロキシエチルメタクリレートとグリコールウリル系の架橋剤を用いている。
ここで注目したいのはメチルアクリレートの存在であり、このものを共重合することによって逆テーパーを防止している。メチルアクリレートはレジストとの密着性を向上させ、酸拡散を押さえる効果もあると考えられる。逆テーパー形状防止のためには架橋後の反射防止膜中に酸を閉じこめておく必要があり、このためには、カルボニル、エステル、ラクトン、エーテル基を持つポリマーを用いることが有効であり、前記官能基をペンダントしたシロキサンポリマーを反射防止膜として用いることを考案した。
本発明は、(A)下記一般式(1)で表される共重合によるモル分率pと1−pのくり返し単位からなる高分子化合物と、
Figure 0004430986
(上式中、R1aは架橋可能な(架橋剤とも反応できる)1価の有機基であり、Rは光吸収基を有する1価の有機基であり、pは0<p<1の範囲の数であり、Rはヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はRと同じであり、RはR1aと同じか又はRと同じであり、mは0≦≦1の範囲の数であり、nは0≦n≦1の範囲の数である。)
(B)有機溶媒と、(C)酸発生剤と、(D)架橋剤とを含有する反射防止膜材料であって、
上記モル分率pの繰り返し単位が、下記
Figure 0004430986
からなる群から選択される反射防止膜材料を提供する。
また、本発明は、リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、少なくとも、基板上に反射防止膜材料を塗布し、ベークして反射防止膜を形成し、該反射防止膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにして反射防止膜及び基板をエッチングして基板にパターンを形成することを含んでなるパターン形成方法を提供する。
本発明のリソグラフィーによる基板へのパターン形成の好ましい態様として、少なくとも、基板上に反射防止膜材料を塗布し、ベークして反射防止膜を形成し、該反射防止膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにして反射防止膜をエッチングし、さらにパターンが形成された反射防止膜をマスクにして基板をエッチングして基板にパターンを形成することを含んでなるパターン形成方法を提供する。
本発明のリソグラフィーによる基板へのパターン形成の他の好ましい態様とし、少なくとも、基板上に有機膜を形成し、該有機膜の上に反射防止膜材料を塗布し、ベークして反射防止膜を形成し、該反射防止膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにして反射防止膜をエッチングし、パターンが形成された反射防止膜をマスクにして有機膜をエッチングし、さらに基板をエッチングして基板にパターンを形成することを含むパターン形成方法を提供する。
なお、露光は、好ましくは波長300nm以下の高エネルギー線又は電子線を用いる。
また、本発明の反射防止膜材料を基板上に塗布し、ベークして得られる反射防止膜を提供する。
以上説明したように、本発明の反射防止膜材料を用いれば、特に短波長での露光に対して、充分な反射防止効果を発揮できるだけのn値、k値を有する上に、エッチング選択比が高い、即ち、フォトレジスト膜に対してエッチング速度が充分に速く、被加工基板よりもエッチング速度が充分に遅い反射防止膜を得ることができる。また、本発明の反射防止膜材料は、長期の保存においても膜厚変動が少ない。従って、この反射防止膜は、被加工基板に対するハードマスクとしての効果も高いものである。さらに、この反射防止膜の上のフォトレジスト膜に形成するレジストパターン形状も、逆テーパー、裾引き等の発生が無い垂直形状にできる。
以下に、本発明について更に詳しく説明する。
本発明の一般式(1)で示される高分子材料を得るためには、好ましくは下記一般式で示される珪素含有化合物を用いる。
Figure 0004430986
上式中、R1aは、架橋可能な(架橋剤(後述する。)とも反応できる)1価の有機基であり、例えば、水酸基、エステル基又はエポキシ基を有し、好ましくはエポキシ基を有する。有機基は、炭素を含む置換基である。R1aとして好ましい1価の有機基は、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基の1つ以上の水素原子を水酸基で置換した有機基、炭素数が4以下のカルボン酸でエステル化された有機基、又は後述の「一般式(1)中、モル分率pに対応し、反応性基を持つ好ましい繰り返し単位」の例に示された繰り返し単位中の有機基である。
2は、光吸収基を有する1価の有機基であり、波長150〜300nmの範囲で吸収を有する基であり、好ましくは、アントラセン環、ナフタレン環、ベンゼン環、又はこれらの環に1個以上の置換基を有するものである。この置換基としては、好ましくは、後述の「モル分率(1−p)に対応し、吸収基を有する好ましい繰り返し単位」の例に示されているように、炭素数1〜6のアルコキシ基、アシロキシ基又はアセタール基等であり、より好ましくは、メトキシ基、t−ブトキシ基、t−アミロキシ基、アセトキシ基、1−エトキシエトキシ基等である。
3は、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はR2と同じである。
4は、R1aと同じか又はR3と同じである。
Xは、同一又は異種のハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルコキシ基である。m、nは0の場合重合後のポリマーはシルセスキオキサンであり、シリコーンラダー構造の重合体である。m、nが1の場合、直鎖状のシリコーンポリマーである。それ以外の場合はこれらの共重合体となる。また、2種類以上のモノマーa、2種類以上のモノマーbを用いて、共重合体にしてもよい。
一般式(1)で示される高分子化合物の好ましい重量平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ)に基づく測定において、ポリスチレン換算で、好ましくは1000〜100万、より好ましくは1500〜50万である。
一般式(1)中、モル分率pに対応し、反応性有機基を持つ好ましい繰り返し単位は、下記に挙げることができる。但し、上段の左から第2番目は参考例である。
Figure 0004430986
次に、モル分率(1−p)に対応し、吸光基を有する好ましい繰り返し単位は、下記に例示することができる。
Figure 0004430986
上記例において、アルコキシ基、アセトキシ基(CH3COO)、アセタール基(C25OCH(CH3)O、t−ブトキシ、t−アミロキシ)は、重合中あるいは重合後脱保護化して、ヒドロキシ基に変換することも可能である。
上記芳香族系の吸収基の他に、Si−Si結合を持つ吸収基を用いることもできる。
具体的には下記に挙げることができる。
Figure 0004430986
上記高分子化合物の合成方法としては、前記一般式a、bで示されるモノマーを加水分解による共縮合を行う。加水分解反応における水の量は、モノマー1モル当たり0.2〜10モルを添加することが好ましい。この時に、触媒を用いることもでき、酢酸、プロピオン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、サリチル酸、安息香酸、ギ酸、マロン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、塩酸、硫酸、硝酸、スルホン酸、メチルスルホン酸、トシル酸、トリフルオロメタンスルホン酸などの酸、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどの塩基、テトラアルコキシチ
タン、トリアルコキシモノ(アセチルアセトナート)チタン、テトラアルコキシジルコニウム、トリアルコキシモノ(アセチルアセトナート)ジルコニウムなどの金属キレート化合物を挙げることができが、重合中にエポキシを開環させない様にし、アルカリや金属の不純物を混入しないようにするためには有機アミンが好ましく用いられる。
反応操作としては、モノマーを有機溶媒に溶解させ、水を添加し加水分解反応を開始させる。触媒は水に添加していても良いし、有機溶媒中に添加しておいても良い。反応温度は0〜100℃、好ましくは10〜80℃である。水の滴下時に10〜50℃に加熱し、その後40〜80℃に昇温させて熟成させる方法が好ましい。有機溶媒としては、水に難溶あるいは不溶のものが好ましく、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、メチル−2−n−アミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert―ブチル、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテルアセテート、γ―ブチルラクトン及びこれらの混合物などが好ましい。
その後、触媒の中和反応を行い、有機溶媒層を分別し脱水する。水分の残存は、残存したシラノールの縮合反応を進行させるため、十分に行う必要がある。硫酸マグネシウムなどの塩やモレキュラーシーブによる吸着法や、溶媒を除去しながらの共沸脱水法が好ましく挙げられる。
また、別の操作方法として、有機溶媒に水及び触媒を溶解させ、そこにモノマーを添加してもよい。このとき、モノマーは有機溶媒で希釈してもおいてもよい。反応温度は0〜100℃、好ましくは10〜80℃である。水の滴下時に10〜50℃に加熱し、その後40〜80℃に昇温させて熟成させる方法が好ましい。有機溶媒としては、水溶性のものが好ましく、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテル及びこれらの混合物などが好ましい。
その後、上記の水に難溶又は不溶の有機溶媒を添加し、有機溶媒層を分別、水洗して加水分解縮合に使用した触媒を除去する。このとき、必要に応じて中和してもよい。続いて、分液した有機溶媒層を脱水する。水分の残存は、残存したシラノールの縮合反応を進行させるため、十分に行う必要がある。硫酸マグネシウムなどの塩やモレキュラーシーブによる吸着法や、溶媒を除去しながらの共沸脱水法が好ましく挙げられる。
反応性有機基を含有する高分子化合物(1)は更に変性反応させることにより下記高分子化合物(2)に変換することができる。一般式(2)で示される高分子化合物の好ましい重量平均分子量は、一般式(1)で示される高分子化合物と同様である。
Figure 0004430986
(上式中、R 1a は架橋可能な1価の有機基であり、R は光吸収基を有する1価の有機基であり、pは0<p<1の範囲の数であり、R はヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はR と同じであり、R はR 1a と同じか又はR と同じであり、mは0≦m≦1の範囲の数であり、nは0≦n≦1の範囲の数である。R 1b はR 1a を変性して得られかつ架橋可能な(架橋剤とも反応できる)1価の有機基である。)
一般式(2)におけるR1bは、好ましくは、炭素−酸素単結合及び/又は炭素−酸素二重結合、アルキルカルボニルオキシアセトキシ基、アルコキシ基、又はメトキシ基を含み、好ましい炭素数は2〜40であり、より好ましい炭素数は5〜25である。
一般式(2)中、モル分率pに対応する、架橋性有機基を持つ好ましい繰り返し単位の例を以下に挙げる。
Figure 0004430986
ここで、Y、Zは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜8のアルキルカルボニル基、炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、シクロヘキシルカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基などを例示することができる。
高分子化合物(1)から、高分子化合物(2)への変換は、一般に知られている方法で可能である。例えば、酸、アルカリ又は4級アンモニウム触媒の存在下でアルコール類やカルボン酸類と高分子化合物(1)を加熱することにより高分子化合物(2)に容易に変換することができる。また、カルボン酸類との反応では、カルボン酸自身が触媒となるので、触媒を添加する必要がない。高分子化合物(1)がエステル化合物の場合でも、同様の反応条件で対応する水酸基へ変換が可能である。
このとき使用される酸触媒として、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、過塩素酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、サリチル酸、安息香酸、ギ酸、マロン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸などの酸を使用することができる。またアルカリ触媒としては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどの塩基、塩化ベンジルトリメチルアンモニウムなどの4級アンモニウム化合物を挙げることができる。
このようにして得られる高分子化合物(1)及び(2)をブレンドして用いることもできる。このときのブレンド比は、得られる組成物の性能に大きく影響するため、性能が最高になるように任意の割合でブレンドすることができる。得られた混合物中を、加熱、攪拌、超音波照射、混練などの操作での高分子化合物を均一な組成にすると、より好ましい。
本発明で使用される(B)成分の有機溶剤としては、ベース樹脂、酸発生剤、その他の添加剤等が溶解可能な有機溶剤であればいずれでもよい。このような有機溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、メチル−2−n−アミルケトン等のケトン類、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert―ブチル、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテルアセテート等のエステル類、γ―ブチロラクトン等のラクトン類が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができるが、これらに限定されるものではない。本発明では、これらの有機溶剤の中でもレジスト成分中の酸発生剤の溶解性が最も優れているジエチレングリコールジメチルエーテルや1−エトキシ−2−プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びその混合溶剤が好ましく使用される。
有機溶剤の使用量は、一般式(1)又は(2)の高分子化合物(併用する場合は両者の合計)100重量部に対して500〜2,000重量部、特に400〜3,000重量部が好適である。
本発明においては、熱による架橋反応を更に促進させるための(B)成分に示される酸発生剤を添加することができる。酸発生剤は熱分解によって酸を発生するものや、光照射によって酸を発生するものがあるが、いずれのものも添加することができる。
本発明で使用される酸発生剤としては、
i.下記一般式(P1a−1)、(P1a−2)、(P1a−3)又は(P1b)のオニウム塩、
ii.下記一般式(P2)のジアゾメタン誘導体、
iii.下記一般式(P3)のグリオキシム誘導体、
iv.下記一般式(P4)のビススルホン誘導体、
v.下記一般式(P5)のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル、
vi.β−ケトスルホン酸誘導体、
vii.ジスルホン誘導体、
viii.ニトロベンジルスルホネート誘導体、
ix.スルホン酸エステル誘導体
等が挙げられる。
Figure 0004430986
(上式中、R101a、R101b、R101cはそれぞれ炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、これらの基の水素原子の一部又は全部がアルコキシ基等によって置換されていてもよい。また、R101bとR101cとは環を形成してもよく、環を形成する場合には、R101b、R101cはそれぞれ炭素数1〜6のアルキレン基を示す。K-は非求核性対向イオンを表す。R101d、R101e、R101f、R101gは、R101a、R101b、R101cに水素原子を加えて示される。R101dとR101e、R101dとR101eとR101fとは環を形成してもよく、環を形成する場合には、R101dとR101e及びR101dとR101eとR101fは炭素数3〜10のアルキレン基を示す。)
上記R101a、R101b、R101c、R101d、R101e、R101f、R101gは、互いに同一であっても異なっていてもよく、具体的には、アルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロプロピルメチル基、4−メチルシクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロぺニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。オキソアルキル基としては、2−オキソシクロペンチル基、2−オキソシクロヘキシル基等が挙げられ、2−オキソプロピル基、2−シクロペンチル−2−オキソエチル基、2−シクロヘキシル−2−オキソエチル基、2−(4−メチルシクロヘキシル)−2−オキソエチル基等を挙げることができる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等や、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、p−tert−ブトキシフェニル基、m−tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基等のアルキルフェニル基、メチルナフチル基、エチルナフチル基等のアルキルナフチル基、メトキシナフチル基、エトキシナフチル基等のアルコキシナフチル基、ジメチルナフチル基、ジエチルナフチル基等のジアルキルナフチル基、ジメトキシナフチル基、ジエトキシナフチル基等のジアルコキシナフチル基等が挙げられる。アラルキル基としてはベンジル基、フェニルエチル基、フェネチル基等が挙げられる。アリールオキソアルキル基としては、2−フェニル−2−オキソエチル基、2−(1−ナフチル)−2−オキソエチル基、2−(2−ナフチル)−2−オキソエチル基等の2−アリール−2−オキソエチル基等が挙げられる。
-の非求核性対向イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン等のハライドイオン、トリフレート、1,1,1−トリフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート等のフルオロアルキルスルホネート、トシレート、ベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、1,2,3,4,5−ペンタフルオロベンゼンスルホネート等のアリールスルホネート、メシレート、ブタンスルホネート等のアルキルスルホネートが挙げられる。
(P1a−1)と(P1a−2)は光酸発生剤、熱酸発生剤の両方の効果があるが、(P1a−3)は熱酸発生剤として作用する。
Figure 0004430986
(上式中、R102a、R102bはそれぞれ独立して炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。R103は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を示す。R104a、R104bはそれぞれ独立して炭素数3〜7の2−オキソアルキル基を示す。K-は非求核性対向イオンを表す。)
上記R102a、R102bとして、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロプロピルメチル基、4−メチルシクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基等が挙げられる。
103としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基、へプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、1,4−シクロへキシレン基、1,2−シクロへキシレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,4−シクロオクチレン基、1,4−シクロヘキサンジメチレン基等が挙げられる。
104a、R104bとしては、2−オキソプロピル基、2−オキソシクロペンチル基、2−オキソシクロヘキシル基、2−オキソシクロヘプチル基等が挙げられる。
-は、式(P1a−1)、(P1a−2)及び(P1a−3)で説明したものと同様のものを挙げることができる。
Figure 0004430986
(上式中、R105、R106は独立して炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又はハロゲン化アルキル基、炭素数6〜20のアリール基又はハロゲン化アリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を示す。)
105、R106のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、アミル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。ハロゲン化アルキル基としてはトリフルオロメチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,1−トリクロロエチル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられる。
105、R106のアリール基としてはフェニル基、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、p−tert−ブトキシフェニル基、m−tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基等のアルキルフェニル基が挙げられる。
105、R106のハロゲン化アリール基としてはフルオロフェニル基、クロロフェニル基、1,2,3,4,5−ペンタフルオロフェニル基等が挙げられる。
105、R106のアラルキル基としてはベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
Figure 0004430986
(上式中、R107とR108とR109は独立して炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又はハロゲン化アルキル基、炭素数6〜20のアリール基又はハロゲン化アリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を示す。R108とR109は互いに結合して環状構造を形成してもよく、環状構造を形成する場合、R108とR109はそれぞれ独立して炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。)
107、R108、R109のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、アラルキル基としては、R105、R106で説明したものと同様の基が挙げられる。なお、R108、R109のアルキレン基としてはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基等が挙げられる。
Figure 0004430986
(上式中、R101a、R101bは上記と同様である。)
Figure 0004430986
(上式中、R110は炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数1〜6のアルキレン基又は炭素数2〜6のアルケニレン基を示し、これらの基の水素原子の一部又は全部は更に炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基若しくはアルコキシ基、ニトロ基、アセチル基、又はフェニル基で置換されていてもよい。R111は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は置換のアルキル基、アルケニル基若しくはアルコキシアルキル基、フェニル基、又はナフチル基を示し、これらの基の水素原子の一部又は全部は更に炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基;炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基又はアセチル基で置換されていてもよいフェニル基;炭素数3〜5のヘテロ芳香族基;又は塩素原子、フッ素原子で置換されていてもよい。)
110のアリーレン基としては、1,2−フェニレン基、1,8−ナフチレン基等が挙げられ、アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、フェニルエチレン基、ノルボルナン−2,3−ジイル基等が挙げられ、アルケニレン基としては、1,2−ビニレン基、1−フェニル−1,2−ビニレン基、5−ノルボルネン−2,3−ジイル基等が挙げられる。
111のアルキル基としては、R101a〜R101cと同様のものが挙げられ、アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、イソプレニル基、1−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、ジメチルアリル基、1−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、1−ヘプテニル基、3−ヘプテニル基、6−ヘプテニル基、7−オクテニル基等が挙げられ、アルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、ペンチロキシメチル基、ヘキシロキシメチル基、ヘプチロキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、ブトキシエチル基、ペンチロキシエチル基、ヘキシロキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、プロポキシプロピル基、ブトキシプロピル基、メトキシブチル基、エトキシブチル基、プロポキシブチル基、メトキシペンチル基、エトキシペンチル基、メトキシヘキシル基、メトキシヘプチル基等が挙げられる。
なお、更に置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基又はアセチル基で置換されていてもよいフェニル基としては、フェニル基、トリル基、p−tert−ブトキシフェニル基、p−アセチルフェニル基、p−ニトロフェニル基等が挙げられ、炭素数3〜5のヘテロ芳香族基としては、ピリジル基、フリル基等が挙げられる。
具体的には、オニウム塩として、例えばトリフルオロメタンスルホン酸テトラメチルアンモニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸テトラメチルアンモニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸テトラn−ブチルアンモニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸テトラフェニルアンモニウム、p−トルエンスルホン酸テトラメチルアンモニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルヨードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、ブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリメチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホ
ニウム、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリナフチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(2−ノルボニル)メチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、エチレンビス[メチル(2−オキソシクロペンチル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート]、1,2’−ナフチルカルボニルメチルテトラヒドロチオフェニウムトリフレート等が挙げられる。
ジアゾメタン誘導体としては、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(キシレンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロペンチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−アミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソアミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−アミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタン、1−tert−アミルスルホニル−1−(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられる。
グリオキシム誘導体としては、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(メタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(トリフルオロメタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(1,1,1−トリフルオロエタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(tert−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(パーフルオロオクタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(シクロヘキサンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(ベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−フルオロベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−tert−ブチルベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(キシレンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(カンファースルホニル)−α−ジメチルグリオキシム等が挙げられる。
ビススルホン誘導体としては、ビスナフチルスルホニルメタン、ビストリフルオロメチルスルホニルメタン、ビスメチルスルホニルメタン、ビスエチルスルホニルメタン、ビスプロピルスルホニルメタン、ビスイソプロピルスルホニルメタン、ビス−p−トルエンスルホニルメタン、ビスベンゼンスルホニルメタン等が挙げられる。
β−ケトスルホン誘導体としては、2−シクロヘキシルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン、2−イソプロピルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン等が挙げられる。
ニトロベンジルスルホネート誘導体としては、p−トルエンスルホン酸2,6−ジニトロベンジル、p−トルエンスルホン酸2,4−ジニトロベンジル等が挙げられる。
スルホン酸エステル誘導体としては、1,2,3−トリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(p−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼン等が挙げられる。
N−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル誘導体としては、N−ヒドロキシスクシンイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドエタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−ペンタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−オクタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドp−トルエンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドp−メトキシベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−クロロエタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−ナフタレンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−ナフタレンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−2−フェニルスクシンイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシマレイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシマレイミドエタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−2−フェニルマレイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシグルタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシグルタルイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドp−トルエンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドp−トルエンスルホン酸エステル等が挙げられる。
好ましくは、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリナフチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(2−ノルボニル)メチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、1,2’−ナフチルカルボニルメチルテトラヒ
ドロチオフェニウムトリフレート等のオニウム塩、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメタン誘導体、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム等のグリオキシム誘導体、ビスナフチルスルホニルメタン等のビススルホン誘導体、N−ヒドロキシスクシンイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−ペンタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドp−トルエンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドベンゼンスルホン酸エステル等のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル誘導体が用いられる。
上記酸発生剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸発生剤の添加量は、一般式(1)又は(2)の高分子化合物(併用する場合は両者の合計)100重量部に対して好ましくは0.1〜50重量部、より好ましくは0.5〜40重量部である。0.1重量部より少ないと酸発生量が少なく、架橋反応が不十分な場合があり、50重量部を超えると上層レジストへ酸が移動することによるミキシング現象が起こる場合がある。
ここで(D)成分の架橋剤は、酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロブタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸)により一般式(1)又は(2)の高分子化合物と架橋する材料であり、例えば、水酸基、メチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物又はウレア化合物、エポキシ化合物、チオエポキシ化合物、イソシアネート化合物、アジド化合物、アルケニルエーテル基などの2重結合を含む化合物を挙げることができる。また、A成分である一般式(1)及び/又は下記一般式(2)で表される共重合によるくり返し単位を有する高分子化合物が、上記官能基、特にウレア骨格、エポキシ基、チオエポキシ基、アジド基、アルケニルエーテル基等を有する場合、例えば、水酸基とエポキシ基を同時に有するような場合には、A成分の高分子化合物自体が架橋剤となることができる。
架橋剤のうち、メチロール基とアルコキシメチル基とアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたエポキシ化合物を例示すると、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリメチロールメタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリエチロールエタントリグリシジルエーテルなどが例示される。
架橋剤のうち、メチロール基とアルコキシメチル基とアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたメラミン化合物を具体的に例示すると、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンの1から6個がメトキシメチル化した化合物及びその混合物、ヘキサメトキシエチルメラミン、ヘキサアシロキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がアシロキシメチル化した化合物又はその混合物が挙げられる。
架橋剤のうち、メチロール基とアルコキシメチル基とアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたグアナミン化合物としては、テトラメチロールグアナミン、テトラメトキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜4個のメチロール基がメトキシメチル化した化合物及びその混合物、テトラメトキシエチルグアナミン、テトラアシロキシグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜4個のメチロール基がアシロキシメチル化した化合物及びその混合物が挙げられる。
架橋剤のうち、メチロール基とアルコキシメチル基とアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたグリコールウリル化合物としては、テトラメチロールグリコールウリル、テトラメトキシグリコールウリル、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜4個がメトキシメチル基化した化合物、又はその混合物、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜4個がアシロキシメチル化した化合物又はその混合物が挙げられる。
架橋剤のうち、メチロール基とアルコキシメチル基とアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたウレア化合物としては、テトラメチロールウレア、テトラメトキシメチルウレア、テトラメトキシエチルウレア、テトラメチロールウレアの1〜4個のメチロール基がメトキシメチル基化した化合物又はその混合物などが挙げられる。
架橋剤のうち、メチロール基とアルコキシメチル基とアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたアルケニルエーテル基を含む化合物としては、エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,2−プロパンジオールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、テトラメチレングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテルなどである。
1aの架橋基としてエポキシを含有する場合、エポキシとの反応性を上げ、架橋効率を向上させるためには、ヒドロキシ基を含む化合物の添加が有効である。これも一つの架橋剤とみなすことができる。
特に分子内に2個以上のヒドロキシ基を含む化合物が好ましい。例えば、4,8−ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]−デカン、ペンタエリトリトール、1、2,6−ヘキサントリオール、4,4',4"−メチリデントリスシクロヘキサノール、4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスシクロヘキサノール、[1,1'−ビシクロヘキシル]−4,4’−ジオール、メチレンビスシクロヘキサノール、デカヒドロナフタレンー2,6−ジオール、[1,1‘−ビシクロヘキシル]−3,3’,4,4'−テトラヒドロキシなどのアルコール基含有化合物、ビスフェノール、メチレンビスフェノール、2,2’−メチレンビス[4−メチルフェノール]、4,4'−メチリデン−ビス[2,6−ジメチルフェノール]、4,4'−(1−メチル−エチリデン)ビス[2−メチルフェノール]、4,4'−シクロヘキシリデンビスフェノール、4,4’−(1,3−ジメチルブチリデン)ビスフェノール、4,4'−(1−メチルエチリデン)ビス[2,6−ジーメチルフェノール]、4,4’−オキシビスフェノール、4,4'−メチレンビスフェノール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタノン、4,4’−メチレンビス[2−メチルフェノール]、4,4'−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、4,4’−(1,2−エタンジイル)ビスフェノール、4,4'−(ジエチルシリレン)ビスフェノール、4,4’−[2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチリデン]ビスフェノール、4,4',4"−メチリデントリスフェノール、4,4’−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール、2,6−ビス[(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メチル]−4−メチルフェノール、4,4',4"−エチリジントリス[2−メチルフェノール]、4,4’,4"−エチリジントリスフェノール、4,6−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]1,3−ベンゼンジオール、4,4'−[(3,4−ジヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[2−メチルフェノール]、4,4’,4",4"'−(1,2−エタンジイリデン)テトラキスフェノール、4,4’,4",4"'−エタンジイリデン)テトラキス[2−メチルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−[(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メチル]−4−メチルフェノール]、4,4',4",4"'−(1,4−フェニレンジメチリジン)テトラキスフェノール、2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニルメチル)1,3−ベンゼンジオール、2,4',4"−メチリデントリスフェノール、4,4',4"'−(3−メチル−1−プロパニル−3−イリデン)トリスフェノール、2,6−ビス[(4−ヒドロキシ−3−フロロフェニル)メチル]−4−フルオロフェノール、2,6−ビス[4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル]メチル]−4−フルオロフェノール、3,6−ビス「(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル」1,2−ベンゼンジオール、4,6−ビス「(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル」1,3−ベンゼンジオール、p−メチルカリックス[4]アレン、2,2’−メチレンビス[6−[(2,5/3,6−ジメチル−4/2−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−メチルフェノール、2,2‘−メチレンビス[6−[(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−メチルフェノール、4,4’,4",4"'−テトラキス[(1−メチルエチリデン)ビス(1,4−シクロヘキシリデン)]フェノール、6,6’−メチレンビス[4−(4−ヒドロキシフェニルメチル)−1,2,3−ベンゼントリオール、3,3',5,5’−テトラキス[(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)メチル]−[(1,1'−ビフェニル)−4,4’−ジオール]などのフェノール低核体が挙げられる。
一方、R1aのエポキシ基を変性してヒドロキシ基を含有する場合、ヒドロキシ基との反応性を上げ、架橋効率を向上させるためには、エポキシ基を含む化合物の添加が有効である。特に分子内に2個以上のエポキシ基を含む化合物が好ましい。例えば、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリメチロールメタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリエチロールエタントリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
本発明におけるヒドロキシ含有添加剤及びエポキシ含有添加剤の配合量は、一般式(1)又は(2)の高分子化合物(併用する場合は両者の合計)100重量部に対して5〜50重量部が好ましく、特に10〜40重量部が好ましい。5重量部未満であるとレジストとミキシングを起こす場合があり、50重量部を超えると反射防止効果が低下したり、架橋後の膜にひび割れが入ることがある。
また、架橋剤が一般式(1)及び/又は下記一般式(2)で表される共重合によるくり返し単位を有する高分子化合物で前記架橋性官能基を有するものである場合、架橋剤が加熱等のプロセス中に拡散しないため、レジストパターンを形成する際にレジスト膜の溶解性に影響を与えず、良好なパターン形状を期待することができる。
次に、本発明では、リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、少なくとも、基板上に本発明の反射防止膜材料を塗布し、ベークして反射防止膜を形成し、該反射防止膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにして反射防止膜及び基板をエッチングして基板にパターンを形成するパターン形成方法が提供される。
さらに、本発明では、リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、少なくとも、基板上に本発明の反射防止膜材料を塗布し、ベークして反射防止膜を形成し、該反射防止膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにした反射防止膜をエッチングし、さらにパターンが形成された反射防止膜をマスクにして基板をエッチングして基板にパターンを形成するパターン形成方法も提供される。
これらのパターン形成方法について図1を参照して説明する。
先ず、図1(a)に示すレジストパターン形成までについて説明する。
反射防止膜10は、スピンコート法などで本発明の反射防止膜材料を基板12上に塗布して形成することが可能である。スピンコートなどで塗布後、有機溶剤を蒸発し、上層となるフォトレジスト膜11とのミキシング防止のため、ベークして架橋反応を促進させることが望ましい。ベーク温度は80〜300℃の範囲内で、ベーク時間は10秒から300秒の範囲内が好ましく用いられる。
反射防止膜10を形成した後、その上にフォトレジスト膜11を形成するが、反射防止膜の形成時と同様にスピンコート法が好ましく用いられる。フォトレジスト膜材料をスピンコートなどで塗布後、プリベークを行うが、プリベーク条件としては、80〜180℃の温度範囲で10〜300秒の時間範囲が好ましい。その後、パターン回路領域の露光を行い、ポストエクスポジュアーベーク(PEB)、現像液での現像を行い、レジストパターンを得る(図1(a))。
次に、図1(b)に示すパターン形成までについて説明する。
フォトレジスト膜11をマスクとして反射防止膜10をエッチングするには、フロン系ガス、窒素ガス、炭酸ガスなどを使ってエッチングを行う。本発明の反射防止膜材料から形成された反射防止膜10は、前記ガスに対するエッチング速度が速く、上層のフォトレジスト膜11の膜減りが小さいという特徴がある。
次の基板12のエッチングは、下地層12b上の被加工層12aがSiO2、SiNであればフロン系ガスを主体としたエッチング、p−Si(p型Si)やAl、Wでは塩素系、臭素系ガスを主体としたエッチングを行う。本発明の反射防止膜材料から形成された反射防止膜10は、塩素、臭素に対するエッチング耐性に優れ、特に被加工層がp−SiやAl、Wなどの場合、ハードマスクとして適用可能である。被加工層12aがSiO2、SiN膜の場合においても、本発明の反射防止膜材料から形成された反射防止膜10は、フォトレジスト膜11よりはエッチング速度が速いが、基板12よりはエッチング速度が遅く、ハードマスクとして機能し得る。
従って、基板12の被加工層12aをエッチング除去してパターンを作成する場合、フォトレジスト膜11をマスクとしてもよいし、パターンが形成された反射防止膜10をマスクとして加工するようにしてもよい。
さらに、本発明では、リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、少なくとも、基板上に有機膜を形成し、該有機膜の上に本発明の反射防止膜材料を塗布し、ベークして反射防止膜を形成し、該反射防止膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにして反射防止膜をエッチングし、パターンが形成された反射防止膜をマスクにして有機膜をエッチングし、さらに基板をエッチングして基板にパターンを形成するパターン形成方法が提供される。
このように、本発明の反射防止膜材料から形成された反射防止膜は、例えば三層レジストプロセスといった多層レジストプロセスにおいて中間層としての適用も可能である。このパターン形成方法について図2を参照して説明する。
先ず、図2(a)に示すレジストパターン形成までについて説明する。
基板22上に有機膜23をスピンコート法などで形成する。この有機膜23は、基板22をエッチングするときのマスクとして作用するので、エッチング耐性が高いことが望ましく、上層の珪素含有反射防止膜20とミキシングしないことが求められるので、スピンコート等で塗布した後に熱あるいは酸によって架橋することが望ましい。この有機膜23の上に本発明の反射防止膜材料から形成する反射防止膜20、フォトレジスト膜21を前記方法と同様の方法で作成する。その後、パターン回路領域の露光、現像液での現像によってレジストパターンを得る(図2(a))。
ここで、有機膜としては、クレゾールノボラック、ナフトールノボラック、カトールジシクロペンタジエンノボラック、アモルファスカーボン、ポリヒドロキシスチレン、アクリレート、メタクリレート、ポリイミド、ポリスルフォン等の樹脂が挙げられる。
次に、図2(b)に示すように、パターンが形成されたフォトレジスト膜21をマスクとして反射防止膜20のエッチングを行い、レジストパターンを反射防止膜20に転写する。次に、図2(c)に示すように、反射防止膜20に形成されたパターンを酸素プラズマエッチングなどによって有機膜23に転写する。この時、フォトレジスト膜21も同時にエッチング除去される。次に、図2(d)に示すように、下地層22bの上に被加工層22aのエッチングを行い、基板22にパターンを形成する。
各膜と各層の厚さは、例えば、有機膜が50〜2000nm、反射防止膜が50〜2000nm、レジスト膜が0.1〜1μm(好ましくは100〜500nm)であるが、これに限定されるものではない。
レジスト層の形成に用いるレジスト組成物は、公知のものを使用でき、例えば、ベース樹脂と有機溶媒と酸発生剤の組み合わせを用いることができる。
ベース樹脂としては、ポリヒドロキシスチレン及びその誘導体、ポリアクリル酸及びその誘導体、ポリメタクリル酸及びその誘導体、ヒドロキシスチレンとアクリル酸とメタクリル酸とそれらの誘導体から選ばれ形成される共重合体、シクロオレフィン及びその誘導体と無水マレイン酸とアクリル酸及びその誘導体から選ばれる3以上の共重合体、シクロオレフィン及びその誘導体とマレイミドとアクリル酸及びその誘導体から選ばれる3以上の共重合体、ポリノルボルネン、及びメタセシス開環重合体からなる一群から選択される1種以上の高分子重合体が挙げられる。なお、ここにいう誘導体は、アクリル酸誘導体にはアクリル酸エステル等、メタクリル酸誘導体にはメタクリル酸エステル等、ヒドロキシスチレン誘導体にはアルコキシスチレン等が含まれるように、主要な骨格が誘導後に残っているものを意味する。
KrFエキシマレーザー用レジスト用としては、ポリヒドロキシスチレン(PHS)、ヒドロキシスチレンとスチレンとアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとマレイミドNカルボン酸エステルとから選ばれて形成される共重合体、ArFエキシマレーザー用レジストとしては、アクリル酸エステル系、メタクリル酸エステル系、ノルボルネンと無水マレイン酸との交互共重合系、テトラシクロドデセンと無水マレイン酸との交互共重合系、ポリノルボルネン系、開環重合によるメタセシス重合系があげられるが、これらの重合系ポリマーに限定されることはない。
ポジ型レジストの場合、フェノールあるいはカルボキシル基の水酸基を酸不安定基で置換することによって、未露光部の溶解速度を下げる場合が一般的である。即ち、カルボキシル基の水素原子又はフェノール性水酸基の水素原子がアルカリ溶解制御能を有する酸不安定基で置換され、露光により発生した酸の作用により該酸不安定基が解離しアルカリ水溶液への溶解度が増大するベース樹脂と組み合わせてポジ型レジスト材料として用いることができる。
レジスト組成物に用いる有機溶剤と酸発生剤としては、反射防止膜材料の(B)成分である有機溶剤と(C)成分である酸発生剤と同様なものが挙げられる。
レジスト組成物の各成分の添加量は、例えば、ベース樹脂の添加量は、反射防止膜材料中の(A)成分である一般式(1)又は(2)の高分子化合物(併用する場合は両者の合計)の添加量と同様であり、レジスト組成物に用いる有機溶剤と酸発生剤の添加量も、反射防止膜材料の(B)成分である有機溶媒と(C)成分である酸発生剤と同様である。
以下、合成例、重合例及び実施例、参考合成例及び参考例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの記載によって限定されるものではない。
参考合成例1
3000mlのガラス製のフラスコに、メタノール1400g、純水700g及び25重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド50gを仕込み、攪拌した。この混合物に、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン217gとフェニルトリメトキシシラン43gの混合物を、液温40℃で滴下し、その後40℃、2時間攪拌した。反応終了後、酢酸を35g加えて反応を停止させ、減圧でメタノールを留去した。得られた液に、酢酸エチル2000ml加え水層を分別し、有機液層を超純水で2回洗浄、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を600g加え、液温を40℃に加熱しながらの減圧下で、ポリマー1(Polymer1)を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によってポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求め、13C−NMRによって共重合比を下記の通りに求めた。
Figure 0004430986
合成例2
3000mlのガラス製のフラスコに、エタノール1400g、純水700g及び25重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド50gを仕込み、攪拌した。この混合物に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン139gとフェニルトリメトキシシラン32gの混合物を、液温40℃で滴下し、その後40℃、2時間攪拌した。反応終了後、酢酸を35g加えて反応を停止させ、減圧でエタノールを留去した。得られた液に、酢酸エチル2000ml加え水層を分別し、有機液層を超純水で2回洗浄、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を600g加え、液温を40℃に加熱しながらの減圧下で、ポリマー2(Polymer2)を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によってポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求め、13C−NMRによって共重合比を下記の通りに求めた。
Figure 0004430986
参考合成例3
3000mlのガラス製のフラスコに、エタノール1400g、純水700g及び25重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド50gを仕込み、攪拌した。この混合物に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン139gとフェニルトリメトキシシラン32gの混合物を、液温40℃で滴下し、その後40℃、2時間攪拌した。反応終了後、酢酸を35g加えて反応を停止させ、減圧でエタノールを留去した。得られた液に、酢酸エチル2000ml加え水層を分別し、有機液層を超純水で2回洗浄、酢酸を1000g加え、液温を40℃に加熱しながらの減圧下で、酢酸エチルを留去した。得られたポリマーの酢酸溶液を40℃で12時間攪拌した。続いて、得られた溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を600g加え、液温を40℃に加熱しながらの減圧下で、ポリマー3(Polymer3)を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によってポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求め、13C−NMRによって共重合比を下記の通りに求めた。
Figure 0004430986
参考合成例4
3000mlのガラス製のフラスコに、メタノール1400g、純水700g及び25重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド50gを仕込み、攪拌した。この混合物に、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン217gとフェニルトリメトキシシラン43gの混合物を、液温40℃で滴下し、その後40℃、2時間攪拌した。反応終了後、酢酸を35g加えて反応を停止させ、減圧でメタノールを留去した。得られた液に、酢酸エチル2000ml加え水層を分別し、有機液層を超純水で2回洗浄、酢酸を1000g加え、液温を40℃に加熱しながらの減圧下で、酢酸エチルを留去した。得られたポリマーの酢酸溶液に60重量%過塩素酸水溶液1.6gを室温で加え、70℃で45時間攪拌した。得られたポリマー溶液に、酢酸エチル3000ml加え水層を分別し、有機液層を超純水で2回洗浄、続いて、得られた溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を600g加え、液温を40℃に加熱しながらの減圧下で、ポリマー4(Polymer4)を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によってポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求め、13C−NMRによって共重合比を下記の通りに求めた。
Figure 0004430986
参考合成例5
3000mlのガラス製のフラスコに、メタノール1400g、純水700g及び25重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド50gを仕込み、攪拌した。この混合物に、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン217gとフェニルトリメトキシシラン43gの混合物を、液温40℃で滴下し、その後40℃、2時間攪拌した。反応終了後、酢酸を35g加えて反応を停止させ、減圧でメタノールを留去した。得られた液に、酢酸エチル2000ml加え水層を分別し、有機液層を超純水で2回洗浄し、液温を40℃に加熱しながらの減圧下で、酢酸エチルを留去した。得られたポリマーをメタノール1000mlに溶解し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)5gを室温で加え、65℃で40時間攪拌した。得られたポリマー溶液に酢酸を25g加
えて反応を停止させた後、40℃、減圧でメタノールを留去した。得られたポリマーに、酢酸エチル3000ml加え水層を分別し、有機液層を超純水で2回洗浄、続いてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を600g加え、液温を40℃に加熱しながらの減圧下で、ポリマー5(Polymer5)を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によってポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求め、13C−NMRによって共重合比を下記の通りに求めた。
Figure 0004430986
参考合成例6
3000mlのガラス製のフラスコに、エタノール1400g、純水700g及び25重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド50gを仕込み、攪拌した。この混合物に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン139gとフェニルトリメトキシシラン32gの混合物を、液温40℃で滴下し、その後40℃、2時間攪拌した。反応終了後、酢酸を35g加えて反応を停止させ、減圧でエタノールを留去した。得られた液に、酢酸エチル2000ml加え水層を分別し、有機液層を超純水で2回洗浄し、液温を40℃に加熱しながらの減圧下で、酢酸エチルを留去した。得られたポリマーをメタノール1000ml及びテトラヒドロフラン1000mlの混合溶液に溶解し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)5gを室温で加え、65℃で30時間攪拌した。得られたポリマー溶液に酢酸を25g加えて反応を停止させた後、40℃、減圧でエタノール及びテトラヒドロフランを留去した。得られたポリマーに、酢酸エチル3000ml加え水層を分別し、有機液層を超純水で2回洗浄、続いてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を600g加え、液温を40℃に加熱しながらの減圧下で、ポリマー6(Polymer6)を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によってポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求め、13C−NMRによって共重合比を下記の通りに求めた。
Figure 0004430986
比較合成例1
テトラヒドロフラン(THF)200g、純水100gに3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン23.6gとフェニルトリメトキシシラン19.8gを溶解させ液温を35℃にし、37重量%塩酸水を21g1時間かけて滴下し、その後64℃に昇温し、シラノールの縮合反応とエポキシ基の開環反応、塩酸の付加反応を行った。この反応液にジエチルエーテル200g加え水層を分別し、有機液層を超純水で2回洗浄、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を200g加え、液温を60℃に加熱しながらの減圧下にTHF、ジエチルエーテル水を除去し、比較例ポリマー1(Reference Polymer1)を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によってポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求め、13C−NMRによって共重合比を下記の通りに求めた。
Figure 0004430986
比較合成例2
テトラヒドロフラン200g、純水100gに2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン42.6gとフェニルトリメトキシシラン19.8gを溶解させ液温を35℃にし、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを1.7g添加し、その後60℃に昇温し、シラノールの縮合反応を行った。
前記反応液にジエチルエーテル200g加え水層を分別し、有機液層の重量に対して、1%の60重量%硝酸を加えて、300gの超純水で2回洗浄、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を200g加え、液温を60℃に加熱しながらの減圧下にTHF、ジエチルエーテル水を除去し、比較例ポリマー2(Reference Polymer2)を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によってポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求め、13C−NMRによって共重合比を下記の通りに求めた。
Figure 0004430986
実施例、参考例、比較例
[反射防止膜材料の調整]
上記合成例参考合成例1及び3〜6、比較合成例1で得られた高分子化合物を用いて、FC−430(住友スリーエム社製)0.1重量%を含む有機溶剤中に表1に示す割合で溶解させ、0.1μmの弗素樹脂製のフィルターでろ過することによって反射防止膜材料(実施例2及び8、参考例1及び3〜7、比較例1)をそれぞれ調製した。
表1中の各組成は次の通りである。
ポリマー1〜:合成例2と参考合成例1及び3〜6とより得たもの
比較ポリマー1: 比較合成例1より得たもの
比較ポリマー2: 比較合成例2より得たもの
架橋剤: CR1、CR2、OH−Additive1(下記構造式参照)
酸発生剤:AG1、AG2(下記構造式参照)
有機溶剤:PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
Figure 0004430986
このようにして調製した反射防止膜材料をシリコン基板上に塗布して、200℃で120秒間ベークして膜厚193nmの反射防止膜を形成した。
反射防止膜を形成後、J.A.ウーラム社の入射角度可変の分光エリプソメーター(VASE)で波長193nmにおける反射防止膜の屈折率(n,k)を求め結果を表1に示した。
Figure 0004430986
表1に示すように、実施例2及び8参考例1及び3〜7、比較例1の反射防止膜は、屈折率のn値が1.5〜1.9、k値が0.15以上の範囲であり、充分な反射防止効果を発揮できるだけの最適なn値及びk値を有することが判る。更に、3ヶ月間室温で放置しておいても、膜厚変化がほとんどないことが判った。
[フォトレジスト膜材料の調製]
フォトレジスト膜材料のベース樹脂として下記重合体(ポリマーA〜C)(PolymerA〜C)を準備した。
Figure 0004430986
ポリマーAは、上に示される繰り返し単位s、tからなる重合体である。この重合体の共重合比及び重量平均分子量(Mw)を以下に示す。
共重合比 s:t=0.40:0.60
重量平均分子量(Mw)=8800
ポリマーBは、上に示される繰り返し単位u、vからなる重合体である。この重合体の共重合比及び重量平均分子量(Mw)を以下に示す。
共重合モル比 u:v=0.50:0.50
重量平均分子量(Mw)=8300
ポリマーCは、上に示される繰り返し単位w、xからなる重合体である。この重合体の共重合比及び重量平均分子量(Mw)を以下に示す。
共重合モル比 w:x=0.40:0.60
重量平均分子量(Mw)=18300
上記準備した重合体(ポリマーA〜ポリマーC)を用いて、下記表2に示す組
成でArFリソグラフィー用のフォトレジスト膜材料1〜3をそれぞれ調製した
。表2中の各組成は次の通りである。
ポリマー:ポリマーA〜ポリマーC
酸発生剤:PAG1(下記構造式参照)
塩基添加剤:トリエタノールアミン
有機溶剤:PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
Figure 0004430986
Figure 0004430986
[パターン形状の観察及びエッチング耐性試験]
(1)パターン形状の観察
上記調製した反射防止膜材料(実施例2及び8参考例1及び3〜7、比較例1)をシリコン基板上に塗布して、200℃で120秒間ベークして膜厚193nmの反射防止膜を形成した。
次に、反射防止膜の上に、表3に示される組合せで、上記調製したフォトレジスト膜材料1〜3を塗布して、120℃で60秒間ベークし、膜厚250nmのフォトレジスト膜を調製した。
次いで、ArF露光装置(ニコン社製;S305B、NA0.68、σ0.85、2/3輪体照明、Crマスク)で露光し、110℃で90秒間ベーク(PEB)し、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で現像し、0.13μmラインアンドスペースのポジ型のレジストパターンを得た。得られたレジストパターン形状(フォトレジスト膜の断面形状)について、裾引きやアンダーカット、インターミキシング現象が起きていないかを観察し、結果を表3に示した。
Figure 0004430986
その結果、実施例2及び8、参考例1及び3〜7の反射防止膜材料を用いた場合では、フォトレジスト膜は反射防止膜との境界付近で裾引きやアンダーカット、インターミキシング現象が起きておらず、矩形のパターンが得られていることを確認した。しかし、比較例1の反射防止膜材料を用いた場合、やや逆テーパー及び裾引きが観察された。
さらに、上記パターン形成の条件のうち、反射防止膜からの低分子成分の拡散の影響を見るため、露光前加熱の条件を150℃60秒間、露光後加熱を150℃、60秒間としてパターン形成を行なったところ、実施例3の材料については、基板付近のパターン形状の劣化が他に比較し小さなものであった。
(2)エッチング耐性試験
前記反射防止膜材料(実施例2及び8参考例1及び3〜7、比較例1)から形成した反射防止膜、及び前記フォトレジスト膜材料(フォトレジスト膜材料1〜3)から形成したフォトレジスト膜のエッチング耐性について、以下のような2系統の条件で評価した。
(i)CHF3/CF4系ガスでのエッチング試験
東京エレクトロン社製ドライエッチング装置TE−8500Pを用い、エッチング前後の反射防止膜、フォトレジスト膜、SiO2膜の膜厚差を測定した。
エッチング条件は下記に示す通りである。
チャンバー圧力 40Pa
RFパワー 1,300W
ギャップ 9mm
CHF3ガス流量 30ml/min
CF4ガス流量 30ml/min
Arガス流量 100ml/min
時間 10sec
この結果を表4に示した。
Figure 0004430986
表4に示すように、本発明の反射防止膜材料(実施例2及び8参考例1及び3〜7)から形成した反射防止膜は、CHF3/CF4系ガスでのドライエッチングの速度が、フォトレジスト膜に比べて充分に速い速度で、SiO2膜に比べれば充分に遅いものである。そのため、基板の被加工層がSiO2膜の場合、基板エッチングにおけるハードマスクとして充分な機能を有する。
(ii)Cl2/BCl3系ガスでのエッチング試験
日電アネルバ社製ドライエッチング装置L−507D−Lを用い、エッチング前後の反射防止膜、p−Siの膜厚差を求めた。
エッチング条件は下記に示す通りである。
チャンバー圧力 40.0Pa
RFパワー 300W
ギャップ 9mm
Cl2ガス流量 30ml/min
BCl3ガス流量 30ml/min
CHF3ガス流量 100ml/min
2ガス流量 2ml/min
時間 60sec
この結果を表5に示した。
Figure 0004430986
表5に示すように、射防止膜材料(実施例2及び8参考例1及び3〜7)から形成した反射防止膜は、Cl/BCl系ガスでのドライエッチングの速度が、p−Siに比較して充分に遅いものである。従って、基板の被加工層がp−Siの場合には、ハードマスクとしての性能を満たしている。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明のパターン形成方法に関する説明図であり、(a)現像後のレジストパターン、(b)基板ドライエッチング後のパターンを示す。 本発明の別のパターン形成方法に関する説明図であり、(a)現像後のレジストパターン、(b)反射防止膜に転写されたパターン、(c)有機膜に転写されたパターン、(d)基板ドライエッチング後のパターンを示す。 反射防止膜の膜厚と反射率の関係を示すグラフであり、さまざまなk値に対する基板反射率を示す。
符号の説明
10 反射防止膜
11 フォトレジスト膜
12 基板
12a 被加工層
12b 下地層
20 反射防止膜
21 フォトレジスト膜
22 基板
22a 被加工層
22b 下地層
23 有機膜

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表される共重合によるモル分率pと1−pのくり返し単位からなることを特徴とする高分子化合物と、
    Figure 0004430986
    (上式中、R1aは架橋可能な1価の有機基であり、Rは光吸収基を有する1価の有機基であり、pは0<p<1の範囲の数であり、Rはヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はRと同じであり、RはR1aと同じか又はRと同じであり、mはであり、nは0≦n≦1の範囲の数である。)
    有機溶剤と、酸発生剤と、架橋剤とを含有する反射防止膜材料であって、
    上記モル分率pの繰り返し単位が、下記
    Figure 0004430986
    からなる群から選択される反射防止膜材料。
  2. 上記架橋剤が、酸により上記一般式(1)の高分子化合物と架橋する請求項1に記載の反射防止膜材料。
  3. 上記架橋剤が、水酸基、メチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物又はウレア化合物、エポキシ化合物、チオエポキシ化合物、イソシアネート化合物、アジド化合物、及び2重結合を含む化合物から選ばれる請求項1又は請求項2に記載の反射防止膜材料。
  4. 一般式(1)におけるRの光吸収基が、アントラセン、ナフタレン又はベンゼン環を含む請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止膜材料。
  5. リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、少なくとも、基板上に請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止膜材料を塗布し、ベークして反射防止膜を形成し、該反射防止膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像して該フォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにして該反射防止膜及び該基板をエッチングして該基板にパターンを形成することを含んでなるパターン形成方法。
  6. リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、少なくとも、基板上に請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止膜材料を塗布し、ベークして反射防止膜を形成し、該反射防止膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにして該反射防止膜をエッチングし、さらにパターンが形成された反射防止膜をマスクにして該基板をエッチングして該基板にパターンを形成することを含んでなるパターン形成方法。
  7. リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、少なくとも、基板上に有機膜を形成し、該有機膜の上に請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止膜材料を塗布し、ベークして反射防止膜を形成し、該反射防止膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにして該反射防止膜をエッチングし、パターンが形成された反射防止膜をマスクにして該有機膜をエッチングし、さらに該基板をエッチングして該基板にパターンを形成することを含むパターン形成方法。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止膜材料を基板上に塗布し、ベークして得られる反射防止膜。
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