JP2007049026A - 微細パターンの形成方法およびその形成材料 - Google Patents

微細パターンの形成方法およびその形成材料 Download PDF

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Abstract

【課題】 微細パターンの形成方法において、解像性および寸法制御性の向上を図る。
【解決手段】 本発明の微細パターンの形成方法は、基板上に、露光波長λでの屈折率がnbのレジスト膜と、露光波長λでの屈折率がncで膜厚がdの上層膜を形成し、露光波長λでの屈折率がndの露光媒体中において、レンズ開口数がNAで露光波長がλの縮小投影露光によりフォトリソグラフィを行なうパターン形成方法であって、
c=(nb・nd1/2
d=k・λ/[4nccos{arcsin(NA/nc)}] (k=1,3,5・・・)
であることを特徴とする。
【選択図】 図11

Description

本発明は、解像性の高い光学像が得られる微細パターンの形成方法に関する。特に、大口径レンズを有する投影露光装置を用いるフォトリソグラフィにおいても、広角入射光により微細なピッチパターンを高精度に形成することができる微細なパターンの形成方法およびそれに使用する形成材料に関する。
大口径のレンズ開口数を有する投影露光装置を用いるフォトリソグラフィにおいて、ピッチ、パターンの微細化に伴ない、フォトレジストへの光入射角度の広角化が進んでいる。光入射角の広角化により偏光を考慮したベクトル干渉効果の影響が大きくなり、p偏光による光学コントラストが、s偏光による光学コントラストより劣化する傾向がある。このため、p偏光よりs偏光を多く吸収するレジスト膜を形成する方法が有効であり、またレジスト膜上の上層膜の特性を最適化する方法が知られている(非特許文献1参照)。同文献によれば、これらの方法は、非液浸のドライプロセスであり、レジスト膜上に形成する上層膜の屈折率は、1.25が理想的であるとするが、この値は材料化学的に見て非現実的である。
一方、液浸法による微細フォトリソグラフィについては、ドライ法と異なる種々の知見が得られており、たとえば、屈折率1.44の水を露光媒体として使用することにより、極小ピッチの形成が可能となる(非特許文献2および3参照)。また、レジスト膜を露光媒体から隔離する技術として、レジスト膜上に上層膜を形成する方法が開発されている。上層膜は、露光する光に対する透過性が優れ、露光媒体とレジスト膜に対して不活性である必要があり、東京応化工業製のTSP−3Aが例示されている。
Kouichirou Tsujita & Isao Mita, Improvement of deteriorated resolution caused by polarization phenomenon with TARC process, "Optical Microlithography XVII, edited by Bruce W. Smith, Proceedings of SPIE" (2004) vol. 5377 pp80-90 Bruce W. Smith et al., Approaching the numerical aperture of water immersion lithography at 193nm "Optical Microlithography XVII, edited by Bruce W. Smith, Proceedings of SPIE" (2004) vol. 5377 pp273-284 Alex K. Raub et al., Deep-UV Immersion Interferometric Lithography, "Optical Microlithography XVII, edited by Bruce W. Smith, Proceedings of SPIE" (2004) vol. 5377 pp306-318
大口径レンズを用いる投影露光装置において広角入射光により微細パターンを形成する場合に、レジスト膜上に上層膜を形成しないと、また上層膜を形成するとしても、上層膜の屈折率および膜厚を考慮しない場合には、広角の斜め入射光の偏光制御および反射率制御が不十分となる。
また、露光による偏光を制御する場合、適切な上層膜を形成しないと、解像性の高いs偏光の透過率が低くなり、感度劣化に繋がり、さらに、パターンピッチによる入射角度の変化に伴ない透過率が変化するため、光学近接効果の一因となり、パターンのデザイン忠実性が劣化する。
本発明の課題は、上層膜の屈折率および膜厚を広角入射角に対して最適化し、解像性の高いs偏光のレジスト膜への透過率を向上させるとともに、広角入射光を含む実効的入射光に対するレジスト上層反射防止効果を得て、微細パターンを高精度に形成する方法を提供することにある。また、かかる方法に使用する微細パターンの形成材料を提供することにある。
本発明の微細パターンの形成方法は、基板上に、露光波長λでの屈折率がnbのレジスト膜と、露光波長λでの屈折率がncで膜厚がdの上層膜を形成し、露光波長λでの屈折率がndの露光媒体中において、レンズ開口数がNAで露光波長がλの縮小投影露光によりフォトリソグラフィを行なうパターン形成方法であって、
c=(nb・nd1/2
d=k・λ/[4nccos{arcsin(NA/nc)}] (k=1,3,5・・・)
であることを特徴とする。
解像性の高いs偏光のレジスト膜への透過率が高く、広角入射光を含む実効的入射光に対するレジスト上層反射防止効果が得られ、微細なピッチのパターンを高精度に形成することができる。
図3は、本発明において、化学増幅ポジ型レジストを用いた、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)照射によるレジストパターン形成方法を示した工程図である。まず、図3(a)に示すように、半導体基板31上に化学増幅ポジ型レジスト膜32をスピンコートする。つぎに、図3(b)に示すように、約80℃〜150℃の露光前べークにより約150nm〜250nmの膜厚に形成する。つぎに、カルポン酸基を含む部分アルキル保護アクリル酸ユニットとフッ化アルコール基を有する化合物との共重合体ポリマー主成分とするアルコール溶液を、レジスト膜32上に、上層膜33としてスピンコートする(図3(c))。アルコール溶媒は、下層のレジスト膜32を溶解しないエチルアルコール、イソプロピルアルコールまたはイソブチルアルコールを溶媒に用いるのが好ましく、ここでは、イソブチルアルコールを単独で用いた。溶媒はアルコール系に限らず、下層レジスト膜32を溶解せず、上層膜33に含まれる成分を溶解し、かつ露光媒体34と相溶せず、成膜可能な溶剤から選択することができる。スピンコートされた上層剤は溶剤を蒸発させるため約80℃〜130℃で熱処理を施す(図3(d))。
つぎに、上層膜33とレジスト膜32の塗布された基板を、高開口数(NA)を持つ縮小投影露光装置に挿入し、露光媒体34である水に浸す。その後、液浸状態でレチクル35パターンをArFエキシマレーザ光(193nm)で照射し、上層膜33を透過した光でレジスト膜32を感光させる。感光後、現像し(図3(f))、乾燥すると、パターン化したレジスト膜32aが得られる(図3(g))。図2に、基板21上に、レジスト膜22、上層膜23を形成し、露光媒体24中で露光する場合の透過光の状態を例示する。この際、上層膜23を透過する光は、図2に示される紙面に垂直な方向に電界ベクトルを持つs偏光と、紙面に平行な方向に電界ベクトルを持つp偏光とで透過率が異なってくる。たとえば、上層膜が存在しない場合のs偏光とp偏光の電界振幅透過率tabは、つぎのように、フレネルの公式により異なった値を示し、光強度透過率(Tab)はこの2乗にエネルギー密度に変換するため、入射側と透過側の屈折率と余弦の比で校正した式で表され、各々異なる入射角度依存性を示す。
ab(s)=2nacosθa/(nacosθa+nbcosθb
ab(p)=2nacosθb/(nacosθb+nbcosθa
ab={(nb/cosθb)/(na/cosθa)}・|tab|2
ここで、aは上層の露光媒体を示し、bは下層のレジスト膜を示す。したがって、naは露光媒体の屈折率、nbはレジスト膜の屈折率を表し、θaは露光媒体中の入射角度、θbはレジスト膜中の入射角度を表す。
つぎに、図4(a)に、s偏光41とp偏光42の透過率の入射角度の正弦関数(nwater・sinθwater)への依存性を示す。露光媒体は水を代表に計算したが、水より屈折率の低い空気の場合、水より屈折率の高い液の場合でも、図4(a)と同様の角度の正弦関数依存性を示す。
また、図5に、結像点の両側から光強度(電界ベクトルの2乗)と入射角度が等しい2光束干渉条件での、位相が同じで強め合い合成光強度が最大となる場合(Imax)と、位相が逆で打ち消し合い合成光強度が最小となる場合(Imin)とから得られる、光学コントラスト((Imax−Imin)/(Imax+Imin))についての入射光の入射角度依存性を各偏光成分について図示する。図5(a)はp偏光について、また図5(b)にはs偏光について例示する。斜め入射光の電界ベクトルのベクトル和を考慮した場合、s偏光の場合はベクトル方向が常に紙面に垂直なため同位相では強め合い、合成電界ベクトルは2倍になり、光強度はその2乗で4倍となる。一方、逆位相では完全に打ち消し合い合成電界ベクトルとその2乗の光強度ともゼロとなる。したがって、s偏光の場合は、((Imax−Imin)/(Imax+Imin))は入射角に依らず一定な完全干渉となる。
しかし、p偏光はベクトル方向が紙面に平行なため、入射角度θにより同位相(Imax)でも合成電界ベクトルは2倍にはならない。また、逆位相(Imin)でもゼロにはならない。p偏光の場合は合成される電界ベクトルが、入射角度の広角化により合成電界ベクトルは水平方向から垂直方向に移行していき、レジスト膜内での基板への入射角度が45°では同位相(Imax)の水平と逆位相(Imin)の垂直の合成電界ベクトルとその2乗の光強度は等しい値となり、光学コントラスト((Imax−Imin)/(Imax+Imin))はゼロまで小さくなる。
これ以上の入射角度の広角化では、ImaxとIminの強度は逆転し、光学像は反転する。すなわち、大口径のレンズ開口数を有し、広入射角入射光を利用するフォトリソグラフィでは、s偏光が高コントラストで、p偏光は低コントラストで不要な成分と言える。図4(a)を見ると入射角が広角化するに従い、p偏光の透過率よりs偏光の透過率は小さくなり、光学コントラストに悪影響を及ぼす。
つぎに、レジスト膜の上層に上層膜を形成した場合において、上層膜での多重反射を考慮した電界振幅透過率Mtと位相差δを、つぎに示す。
Mtac={tabbcexp(−iδ/2)}/{1+rabbcexp(−iδ)}
δb=(4πnbbcosθb)/λ
ここでaは最上層の露光媒体、bは中間層の上層膜、cが最下層のレジスト膜を示す。したがって、tabは、露光媒体から上層膜への電界振幅透過率、tbcは上層膜からレジスト膜への電界振幅透過率、rabは露光媒体への上層膜表面の電界振幅反射率、rbcは上層膜へのレジスト膜表面の電界振幅反射率を示す。また、上層膜における屈折率をnb、膜厚をdb、入射角をθbとし、δbは上層膜の1往復で生じる位相差を表す。最終的に計算されるMtacが上層膜での多重反射を考慮した露光媒体からレジスト膜への電界振幅透過率を表し、この2乗にエネルギー密度に変換するため、入射側と透過側の屈折率と余弦の比で校正した次式で、光強度の露光媒体からレジスト膜への透過率Tacを表す。なお、rαβはサフイックス界面の電界振幅反射率、tαβはサフイックス界面電界振幅透過率を意味する。
ac=(nc/cosθc)/(na/cosθa)・|Mtac|2
図4(b)に、水を露光媒体とし、上層膜(膜厚35nm)として上層膜の標準品である東京応化工業株式会社製のTSP3Aを用いた場合における、各偏光(s偏光、p偏光)の透過率の入射角度の正弦関数(nwater・sinθwater)への依存性を示す。図4(b)を見ると入射角が広角化するに従い、p偏光42の透過率よりs偏光41の透過率は小さくなり、光学コントラストに悪影響を及ぼすことがわかる。
図6(a)に、液浸の場合であって、NA=nwater×sinθwater=1.2で、露光媒体である水に入射する光に対し、上層膜の屈折率と膜厚変化に対して、全透過光に対するs偏光の透過率の比(Ts/(Ts十Tp))を表す等高線グラフを示す。また、図6(b)に、図6(a)で得られた最適上層膜の屈折率と膜厚での、s偏光61とp偏光62の透過率の入射角度の正弦関数(nwater・sinθwater)への依存性を示す。
図4(a)に示す上層膜が存在しない場合と、上層膜を用いた場合の図6(b)を比較し、最適な屈折率と膜厚を有する上層膜を用いた場合の広角入射時の光学コントラストに有利なs偏光の透過率低下抑制効果を確認できる。これによって、大口径のレンズ開口数を有する投影露光装置を用いたフォトリソグラフィにおいて、フォトレジストへの光入射角度の広角化が進んだ時に良好な光学コントラストでのパターン形成が可能となる。
上層膜の屈折率および吸収係数などについては、カルボン酸基、フェノール基、フッ化アルコール基、スルホン酸基または無水マレイン酸基のいずれか1種または複数種を含有するポリマーを主成分とする上層膜材料を用い、その官能基の含有率の調整により最適化することができる。
同様に、図1に示すように、上層膜3とレジスト膜2の塗布された基板1を、高開口数(NA)を持つ縮小投影露光装置に挿入し、露光媒体4である水に浸し、液浸状態でレチクルパターンをArFエキシマレーザ光(波長193nm)で照射し、上層膜3を透過した光でレジスト膜を感光させる。この際に、パターン形成に有効な全ての入射角の入射光に対し、基板反射を経てレジスト膜2内へ再入射する光e1、e2を、上層膜3内の薄膜干渉効果により最小化してパターン形成に有効な全ての入射角成分の総再入射光を最弱にする。これにより、レジスト膜2の膜厚振れによるレジスト膜内の多重反射によるレジスト膜の実効Dose量のバラツキを抑制するレジスト上層反射防止膜を形成することができる。基板反射を経てレジスト膜内へ再入射する光を、上層膜3内の薄膜干渉効果により最小化する方法としては、入射角度θで電界振幅e0の入射光の、上層膜3/レジスト膜2界面でのレジスト膜2への再入射光電界振幅e2と、露光媒体4/上層膜3界面での反射を経由する再入射光電界振幅elの和を、逆位相で同振幅に近づけることにより実施することができる。正確には、上層膜3内の多重反射を考慮して、基板1からレジスト膜2と上層膜3の界面への反射光の強度を1とした場合の再入射反射光の電界振幅反射率Mrcaを数式化すると、次式のようになり、光強度はこの2乗で表される。ここで、aは最上層の露光媒体、bは中間層の上層膜、cが最下層のレジスト膜を示す。
Mrca={rcb+rba・exp(−iδ)}/{1+rcbba・exp(−iδ)}
この理論式に基づき、まず、垂直入射で水を露光媒体としたときに、レジスト膜への再入射反射光を最小化する上層膜の屈折率と膜厚を図7に示す。図7は、屈折率と膜厚の変化に対するs偏光とp偏光の平均値の等高線グラフを示す。図7から、垂直入射の光に対しては、上層膜の屈折率と膜厚の最適値は、屈折率=1.56で、膜厚が32nmであることがわかる。これに対し、屈折率を1.56に固定し、液浸のNA=nwater×sinθwaterの入射角で、露光媒体である水に入射する光に対し、上層膜の膜厚変化に対して、再入射反射光(s偏光とp偏光の平均値)の値を計算した結果を図8に示す。図8から、膜厚が垂直入射の最適値32nmの場合、NA=nwater×sinθwaterが広角化したときに再入射反射光の強度が強くなり、レジスト上層の反射防止膜機能を果たさなくなる。
この結果を、屈折率を1.56に固定し、横軸を入射角(NA=nwater×sinθwater)、縦軸をs偏光とp偏光の平均値で表し、再入射光強度として図9に示す。図9から、NA=nwater×sinθwater=1.3までの全入射角に対し、再入射光を抑制するには、垂直入射の最適値32nmではなく、膜厚は42nm辺りであることがわかる。実際にレジストパターンを形成する際に入射する光は、照明形状とパターンレイアウトによって変わることになる。具体的には、65nmのラインアンドスペースをDipole照明で形成する際の投影レンズ瞳面の光強度分布の立体図を図10に示す。図10に示すように、光強度分布は、領域11に回折光の光強度分布が集中している。なお、領域12は斜影部である。
このように、形成パターンと照明によっては、考慮すべき入射角は限定されてくる場合がある。実効的な再入射光強度Reffectiveは、次式で与えられる。ここで、rがレンズ瞳面のレンズ中心からの距離、θlensはレンズ瞳面の方位角であり、D(r,θlens)は投影レンズ瞳面の光強度分布である。
Figure 2007049026
この数式に表されるように、パターン形成に有効な全入射角(θlens)成分の総再入射光を最弱にすることによりレジスト上層反射防止膜機能を最大限に発揮することができ、微細パターンの寸法精度向上を果たすことができる。
以上のことから、露光媒体が水であり、屈折率nwater=1.44に対して、レジスト膜の(複素)屈折率をnresist=1.70−0.01i〜1.74−0.03iとした場合に、上層膜の屈折率が約1.55〜1.58で、膜厚が38nm〜42nmとしたとき、垂直〜広角入射の全入射角の光のs偏光透過率の低下を抑制できるとともに、垂直〜広角入射の全入射角の光に対しレジスト膜上層の再入射防止用反射防止膜となる。
この屈折率と膜厚の構成は上記の薄膜多重反射の理論を用いなくとも、近似的には図1に示すように、レジスト膜上に上層膜が存在し、垂直に光が入射し(θ=0°のとき)、電界振幅e0の入射光の、上層膜3/レジスト膜2界面でのレジスト膜2内への再入射光電界振幅e2と、露光媒体4/上層膜3界面での反射を経由する再入射光電界振幅e1を同振幅にし、逆位相にすることにより、垂直入射光に対するレジスト膜内への再入射を最弱にする屈折率をつぎのように計算する。
図1に示すように、基板1から反射してレジスト膜2/上層膜3の界面に向かう光の電界振幅を1とした場合に、e1とe2の電界振幅は各々下式で得られる。ここで、dは最上層の露光媒体4、cは中間層の上層膜3、bが最下層のレジスト膜2を示し、rαβはサフィックス界面の電界振幅反射率、tαβはサフィックス界面電界振幅透過率を意味する。したがって、露光波長λでの屈折率nは、レジスト膜がnb、上層膜がnc、露光媒体がndである。
2=rbc
=(nb−nc)/(nb+nc
1=tbc・rcd・tcb
={2nb/(nb+nc)}・{(nc−nd)/(nc+nd)}・{2nc/(nc+nb)}
1=e2として近似解を求めると、
c=(nb・nd1/2
が得られる。したがって、レジスト膜の屈折率nbが1.72で、露光媒体である水の屈折率ndが1.44とした時、上層膜の屈折率ncは、
c=(1.72・1.44)1/2
=1.574
となる。
本発明の微細パターンの形成方法の原理を図11に示す。図11に示すように、基板11上に、レジスト膜12、上層膜13を形成し、露光媒体14中で縮小投影露光により、フォトリソグラフィを行ない、パターンを形成する。露光波長λでの屈折率nは、レジスト膜12がnb、上層膜13がnc、露光媒体14がndである。また、上層膜13の膜厚はdであり、縮小投影露光におけるレンズ開口数をNAとする。屈折率がndの露光媒体中のレンズ開口数NAとは、レンズの最外周から入射する最大入射角の正弦に屈折率ndを乗じたものであるり、
NA=ndsinθdmax
である。
図11に示すように、露光媒体14内の入射角をθdとし、上層膜13内の入射角をθcとしたとき、上層膜13の1回のパスでのe1とe2の位相差を180度にすることで、入射角θdの再入射反射率を極小にすることができる。この干渉条件は、露光波長をλとして、図11に従い、つぎの式で表現することができ、上層膜13の膜厚dは最終的に、
d=k・λ/(4nccosθc) (k=1,3,5・・・)
となる。
Optical pass defference=2d'−α
NA=ndsinθd=ncsinθc
sinθc=NA/nc
また、θc=arcsin(NA/nc
d'=d/cosθc
β=2d'sinθcより
α=βsinθc=2d'sin2θc
Optical pass defference=2d'−2d'sin2θc=2d'cos2θc=2dcosθc
逆位相になるためには、Optical pass defference={λ/(2nc)}×k (k=1,3,5・・・)より
2dcosθc={λ/(2nc)}×k (k=1,3,5・・・)
d=k・λ/(4nccosθc
であり、
θc=arcsin(NA/nc
k=1,3,5・・・
である。
これらの式をまとめると、つぎの式となる。
d=k・λ/[4nccos{arcsin(NA/nc)}] (k=1,3,5・・・)
このように、上層膜の屈折率と膜厚を広角入射角に対して最適化することにより、解像性の高いs偏光のレジスト膜への透過率を高めるとともに、広角入射光を含む実効的入射光に対するレジスト上層反射防止効果を得られ、微細なピッチのパターンを高精度に形成することができる。
かかる観点から、具体的には、露光媒体がnd=1.44の水であり、レジスト膜が1.65≦nb≦1.8であり、上層膜が1.54≦nc≦1.61である態様が好ましい。さらに、露光媒体がnd=1.44の水であり、レジスト膜が1.71≦nb≦1.73であり、上層膜が1.564≦nc≦1.584である態様がより好ましい。
また、露光媒体が1.6≦nd≦1.7の高屈折率液体であり、レジスト膜が1.65≦nb≦1.8であり、上層膜が1.62≦nc≦1.75である態様が好ましい。さらに、露光媒体が1.63≦nd≦1.65の高屈折率液体であり、レジスト膜が1.71≦nb≦1.73であり、上層膜が、1.67≦nc≦1.69である態様がより好ましい。このような露光媒体としては、nd=1.64のJSR株式会社製HIL−1またはデュポン社製のIF132が好適である。
一方、露光媒体がnd=1.00の大気であり、レジスト膜が1.65≦nb≦1.8であり、上層膜が1.28≦nc≦1.34である態様が好ましい。さらに、露光媒体がnd=1.00の大気であり、レジスト膜が1.71≦nb≦1.73であり、上層膜が1.308≦nc≦1.315である態様が好ましい。
また、上層膜の膜厚dを、
d=k・λ/[4nccos{arcsin(α・NA/nc)}] (k=1,3,5・・・)
とし、レンズの瞳面上に形成されるマスクパターンの回折空間周波数分布に対応して実効的にパターン形成に用いられるレンズ開口数を、0≦α≦1の範囲で調整することにより、マスクパターンに対して上層膜の膜厚dを最適化することができる。α値は、パターンレイアウトに依存するものであり、0≦α≦1の範囲で最適化すべきであるが、標準的なシステムLSIのゲートパターンでのレンズ瞳面上の回折光分布では、0.6≦α≦0.8が望ましく、0.7が好適である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
微細パターンを高精度で寸法制御性よく形成できるため、高密度で高速の半導体デバイス、たとえば、90nm〜32nmデザインルールの半導体デバイス全般を製造することができる。
露光媒体に浸し、縮小投影露光する本発明の微細パターンの形成方法を示す図である。 本発明のパターンの形成方法において、s偏光とp偏光の透過状態を示す図である。 本発明のパターンの形成方法を示す工程図である。 s偏光とp偏光の透過率と入射角度の正弦関数との関係を示す図である。 光学コントラストについての入射光の入射角度依存性を示す図である。 (a)は、全透過光に対するs偏光の透過率の比を表す図である。また、(b)は、透過率と入射角度の正弦関数との関係を示す図である。 垂直入射の場合における、上層膜の屈折率と膜厚との関係を示す図である。 上層膜の膜厚変化に対して、再入射反射光の値を計算した結果を示す図である。 入射角度の正弦関数と再入射光強度との関係を示す図である。 65nmのラインアンドスペースをDipole照明で形成する際の投影レンズ瞳面の光強度分布を示す図である。 本発明の微細パターンの形成方法の原理を示す図である。
符号の説明
1,11 基板、2,12 レジスト膜、3,13 上層膜、4,14 露光媒体。

Claims (6)

  1. 基板上に、露光波長λでの屈折率がnbのレジスト膜と、露光波長λでの屈折率がncで膜厚がdの上層膜を形成し、露光波長λでの屈折率がndの露光媒体中において、レンズ開口数がNAで露光波長がλの縮小投影露光によりフォトリソグラフィを行なうパターン形成方法であって、
    c=(nb・nd1/2
    d=k・λ/[4nccos{arcsin(NA/nc)}] (k=1,3,5・・・)
    であることを特徴とする微細パターンの形成方法。
  2. 前記露光媒体は、nd=1.44の水であり、前記レジスト膜は、1.65≦nb≦1.8であり、前記上層膜は、1.54≦nc≦1.61であることを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
  3. 前記露光媒体は、1.6≦nd≦1.7の高屈折率液体であり、前記レジスト膜は、1.65≦nb≦1.8であり、前記上層膜は、1.62≦nc≦1.75であることを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
  4. 前記露光媒体は、nd=1の大気であり、前記レジスト膜は、1.65≦nb≦1.8であり、前記上層膜は、1.28≦nc≦1.34であることを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
  5. 前記上層膜は、
    d=k・λ/[4nccos{arcsin(α・NA/nc)}] (k=1,3,5・・・)
    であり、0≦α≦1であることを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の微細パターンの形成方法において使用する上層膜材料であって、カルボン酸基、フェノール基、フッ化アルコール基、スルホン酸基および無水マレイン酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を備えるポリマーを主成分とすることを特徴とする微細パターンの形成材料。
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