WO2024142368A1 - 荷電粒子ビーム装置、及び荷電粒子ビーム装置の調整方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム装置、及び荷電粒子ビーム装置の調整方法

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Abstract

実行するべき調整を適切に選択して、適切なタイミングで実行する。 荷電粒子ビームを試料に照射することによって試料の観察像を生成する荷電粒子ビーム装置であって、制御部は、プログラムを実行して試料に対する処理を実行させ(S601)、荷電粒子ビーム装置の調整履歴又は観察像に基づいて、複数の調整レシピの中から実行するべき調整レシピを選択し(S604)、荷電粒子ビーム装置のステータス及びプログラムの実行状況に基づいて、プログラムの実行中において調整を実行するタイミングを決定し(S605~S607)、選択した調整レシピを実行する(S608)。

Description

荷電粒子ビーム装置、及び荷電粒子ビーム装置の調整方法
 本開示は、荷電粒子ビーム装置、及び荷電粒子ビーム装置の調整方法に関する。
 走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)や集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)装置等の荷電粒子ビーム装置は、微細化の進む半導体ウエハ上に形成された半導体パターン等の観察や加工に好適な装置である。
 SEMやFIBのような装置を用いて、高精度な観察や加工を行うためには、装置条件が適正に調整されている必要がある。特許文献1には、適切なタイミングで荷電粒子ビームの軸調整等の自動調整を実行する荷電粒子ビーム装置が開示されている。特許文献1の荷電粒子ビーム装置では、光学条件が変更されたタイミングで自動調整の要否を判定し(図9のS903参照)、前回の自動調整時間から相当の時間が経過している場合等、自動調整を実行する。
特開2017-076523号公報
 特許文献1には、光学条件が変更されたタイミングや測定点が移動したタイミングで自動調整を実行することが開示されているが、特許文献1で実行される自動調整の内容は、固定である。荷電粒子ビーム装置の調整履歴や観察像の変化によって様々な調整が必要になるが、特許文献1では、レシピに組み込まれた調整が自動で実行されるので、適切な調整を適切なタイミングで実行することができなかった。
 そこで、本開示は、実行するべき調整を適切に選択して、適切なタイミングで実行することが可能な荷電粒子ビーム装置を提供する。
 上記課題を解決するために、本開示の荷電粒子ビーム装置は、荷電粒子ビームを試料に照射することによって試料の観察像を生成する荷電粒子ビーム装置であって、試料に対する処理を実行させるプログラム、及び荷電粒子ビーム装置の装置条件の調整を実行させる複数の調整レシピを記憶する記憶部と、記憶部に記憶されたプログラムを実行することにより試料に対して処理を実行させ、記憶部に記憶された調整レシピを実行することにより装置条件の調整を実行させる制御部と、を備え、制御部は、荷電粒子ビーム装置の調整履歴又は観察像に基づいて、記憶部に記憶される複数の調整レシピの中から実行するべき調整レシピを選択し、荷電粒子ビーム装置のステータス及びプログラムの実行状況に基づいて、プログラムの実行中において調整を実行するタイミングを決定し、選択した調整レシピを実行する。
 本開示によれば、実行するべき調整を適切に選択して、適切なタイミングで実行することができる。
 上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施形態のFIB-SEM複合装置の全体構成を示す図である。 実施形態の制御装置のハードウェア構成を示したブロック図である。 実施形態の記憶装置に記憶される複数の調整レシピとアプリケーションプログラムを示した図である。 実施形態の表示装置に表示される調整レシピ表示画面を示した図である。 実施形態の調整レシピのカスタマイズ方法を示した図である。 実施形態のFIB-SEM複合装置の調整方法を示したフローチャートである。
 以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。
 (FIB-SEM複合装置100の全体構成)
 図1は、FIB-SEM複合装置100の全体構成を示す図である。FIB-SEM複合装置100は、荷電粒子ビーム(電子ビーム、集束イオンビーム、気体イオンビーム)を試料に照射することによって試料の観察像を生成する荷電粒子ビーム装置である。図1において、FIB-SEM複合装置100は、電子ビームを試料に照射する光学系が内部に配置される電子ビーム鏡筒(SEM鏡筒)10と、集束イオンビームを試料に照射する光学系が内部に配置される集束イオンビーム鏡筒(FIB鏡筒)20と、気体イオンビーム鏡筒30と、二次電子検出器4と、ガス銃5と、を備える。また、FIB-SEM複合装置100は、CPUやメモリなどを有するコンピュータシステムである制御装置6(制御部)と、液晶表示装置等の表示装置7(表示部)と、キーボードやマウス等の入力装置8と、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置9と、を備える。また、FIB-SEM複合装置100は、試料ステージ50と、試料ステージ50の上に配置された試料台(試料ホルダ)51と、を備える。FIB-SEM複合装置100の各構成部分の一部又は全部は、真空室40内に配置され、真空室40内は所定の真空度まで減圧されている。
 試料ステージ50は、試料台51を移動可能に支持し、試料台51上には試料200が載置されている。そして、試料ステージ50は、試料台51を5軸で変位させることができる移動機構を有している。上記移動機構は、ピアゾ素子、ステッピングモータ等の各種アクチュエータにより実現することができる。試料ステージ50は、試料台51を5軸に変位させることで、試料200を電子ビーム、集束イオンビーム、及び気体イオンビームの複数の照射位置に移動させる。これらの照射位置にて、試料200の表面(断面)に、電子ビーム、集束イオンビーム、及び気体イオンビームが照射され、試料200の処理(加工、観察)が行われる。
 SEM鏡筒10は、図示はしないが、電子を放出する電子源と、電子源から放出された電子をビーム状に成形するとともに走査する電子光学系とを備えている。SEM鏡筒10から荷電粒子ビームである電子ビームを試料200に照射すると、試料200からは二次電子が発生する。この発生した二次電子を、鏡筒内の二次電子検出器(図示せず)、又は鏡筒外の二次電子検出器4で検出して試料200の観察像が取得される。電子光学系は、例えば、電子ビームを集束するコンデンサーレンズと、電子ビームを絞り込む絞りと、電子ビームの光軸を調整するアライナと、電子ビームを試料200に対して集束する対物レンズと、試料200上で電子ビームを走査する偏向器とを備える。
 FIB鏡筒20は、図示はしないが、イオンを発生させるイオン源と、イオン源から放出したイオンを集束イオンビームに成形するとともに走査させるイオン光学系とを備えている。FIB鏡筒20から荷電粒子ビームである集束イオンビームを試料200に照射すると、試料200からは二次イオンや二次電子等の二次荷電粒子が発生する。この二次荷電粒子を、二次電子検出器4で検出して試料200の観察像が取得される。また、FIB鏡筒20は、集束イオンビームの照射量を増すことで、照射範囲の試料200をエッチング加工(断面加工)する。イオン光学系は、公知の構成を有し、例えば、集束イオンビームを集束するコンデンサーレンズと、集束イオンビームを絞り込む絞りと、集束イオンビームの光軸を調整するアライナと、集束イオンビームを試料に対して集束する対物レンズと、試料200上で集束イオンビームを走査する偏向器とを備える。
 気体イオンビーム鏡筒30は、図示はしないが、例えばアルゴンイオンであるイオンを発生させるイオン源と、イオン源からのイオンビームを集束するコンデンサーレンズと、ブランキングと、イオンビームを絞り込むアパーチャと、イオンビームを集束する対物レンズと、を備えている。
 ガス銃5は、試料200へエッチングガス等の所定のガスを放出する。ガス銃5からエッチングガスを供給しながら試料200に電子ビーム、集束イオンビームまたは気体イオンビームを照射することで、ビーム照射による試料のエッチング速度を高めることができる。又、ガス銃5から化合物ガスを供給しながら試料200に電子ビーム、集束イオンビーム又は気体イオンビームを照射することで、ビームの照射領域近傍に局所的なガス成分の析出(デポジション)を行うことができる。なお、ここでは、デポジションのためにガスを放出する例について説明したが、ガスを使わずにコンタミネーション環境下で、電子ビーム、集束イオンビーム又は気体イオンビームを試料に照射してデポジションを行うことも可能である。
 (制御装置6のハードウェア構成)
 図2は、制御装置6のハードウェア構成を示したブロック図である。制御装置6は、プロセッサ201と、主記憶部202と、補助記憶部203と、入出力I/F204と、各モジュールを通信可能に接続するバス205と、を備える。プロセッサ201は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。プロセッサ201は、記憶装置9に記憶されたアプリケーションプログラムや調整レシピを主記憶部202の作業領域に実行可能に展開する。主記憶部202は、プロセッサ201が実行するアプリケーションプログラムや調整レシピ、当該プロセッサが処理するデータ等を記憶する。主記憶部202は、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等である。補助記憶部203は、FIB-SEM複合装置100のブートプログラムなどを記憶し、例えばROM(Read Only Memory)である。
 入出力I/F204は、上記したSEM鏡筒10、FIB鏡筒20、気体イオンビーム鏡筒30、二次電子検出器4、ガス銃5、及び試料ステージ50と通信可能に接続される。また、入出力I/F204は、試料200の観察像等を表示する表示装置7、オペレータの入力指示を取得する入力装置8、及びアプリケーションプログラムや調整レシピを記憶する記憶装置9と通信可能に接続される。プロセッサ201が記憶装置9に記憶されたアプリケーションプログラムや調整レシピ等を実行し、各種演算処理を実行することによって、制御装置6は、FIB-SEM複合装置100の各構成部分を制御する。
 図3は、記憶装置9に記憶される複数の調整レシピ60及び61とアプリケーションプログラム62及び63を示した図である。アプリケーションプログラムは、試料に対する処理(加工、観察)を実行させるプログラムである。調整レシピは、FIB-SEM複合装置100の装置条件(光学系の条件、ガス供給系の条件)の調整を実行させるプログラムである。図3の例では、記憶装置9に複数の調整レシピ60及び61と、複数のアプリケーションプログラム62及び63とが記憶されるが、調整レシピ60及び61とアプリケーションプログラム62及び63とを異なる記憶装置に記憶してもよい。制御装置6は、アプリケーションプログラムを実行することにより、試料に対する処理(加工、観察)が実行される。また、制御装置6は、調整レシピを実行することにより、装置条件の調整が実行される。
 (調整レシピ60、61)
 記憶装置9には、複数の調整レシピ60及び61が記憶される。調整レシピ60及び61は、FIB-SEM複合装置100の装置条件の調整を実行させるプログラムである。装置条件は、SEM鏡筒10内の光学系の条件、及びガス銃5によって放出されるガスのガス供給系の条件を含む。調整レシピ60は、実行順が規定された複数の調整項目60A~60Dを有し、制御装置6が調整レシピ60を実行すると、調整項目61A、60B、60C、及び60Dが、この実行順で実行される。また、調整レシピ61は、実行順が規定された複数の調整項目61A~61Dを有し、制御装置6が調整レシピ61を実行すると、調整項目61A、61B、61C、及び61Dが、この実行順で実行される。
 (調整項目の例示)
 ここで、調整項目60A~60D及び61A~61Dの具体例を説明する。
 調整項目は、例えば、FIB-SEM複合装置100のパワーオン(起動)、FIB鏡筒20のパワーオン(起動)、SEM鏡筒10のパワーオン(起動)、SEM鏡筒10のFlashing、Degas(脱ガス)、荷電粒子ビーム(電子ビーム、集束イオンビーム)の軸調整、コントラストの調整、フォーカスの調整、スティグマの調整、Depo Rateの係数設定、を含む。
 また、記憶装置9には、連続断面観察アプリケーションプログラム62、及びTEM観察用の薄片試料作成アプリケーションプログラム63が記憶される。記憶装置9に記憶されるアプリケーションプログラムは、これらアプリケーションプログラム62及び63に限らない。
 (連続断面観察アプリケーションプログラム62)
 連続断面観察アプリケーションプログラム62は、試料の3D構造解析に使用され、FIBによる等間隔スライス加工とSEMによる当該加工面の観察とを交互に連続で実施させるアプリケーションプログラムである。
 (TEM観察用の薄片試料作成アプリケーションプログラム63)
 TEM(Transmission Electron Microscope)での観察用の薄片試料を作成するためのアプリケーションプログラムである。このアプリケーションプログラム63を実行することによって、所望の観察対象(例えば、着目する1つのデバイス構造)のみを含む薄片となるように、膜厚を薄くする仕上げ加工を行うことによって、TEM観察用の薄片試料が作成される。
 (調整レシピ表示画面70)
 図4は、表示装置7に表示される調整レシピ表示画面を示した図である。調整レシピ表示画面70は、選択した調整レシピを表示する画面である。ユーザは、この調整レシピ表示画面70において、調整項目をカスタマイズすることができる。調整項目のカスタマイズとは、調整項目の並び変え、調整項目の追加、調整項目の削除、調整項目内のパラメータの変更、等を含む。
 調整レシピ表示画面70は、調整レシピを選択するための選択ボックス71を有する。ユーザは、選択ボックス71を使って、調整レシピを選択することができる。図4の例では、選択ボックス71において調整レシピ60が選択されている。そのため、調整レシピ表示画面70には、調整レシピ60の各調整項目60A~60Dがこの順で表示される。
 (調整レシピのカスタマイズ)
 FIB-SEM複合装置100では、自動又は手動で調整レシピをカスタマイズすることが可能である。図5は、調整レシピのカスタマイズ方法を示した図である。
 ここでは、ユーザ指示に従って調整レシピを手動でカスタマイズする方法を説明する。まず、ユーザは、選択ボックス71(図4参照)において複数の調整レシピの中から調整レシピを選択する。例えば、調整レシピ60が選択されると、調整レシピ60の各調整項目60A~60Dがこの順で表示装置7に表示される。
 調整レシピ60の調整項目60Bと60Cとの順番を入れ替える場合、例えば、ユーザは、調整項目60Bを調整項目60Cの下側に移動させる。これにより、調整レシピ60を、調整項目61A、60C、60B、及び60Dがこの順で実行される調整レシピ60aにカスタマイズすることができる。
 調整レシピ60に調整項目60Eを追加する場合、例えば、ユーザは、他のウィンドウでドラッグした調整項目60Eを表示装置7に表示される調整レシピ60上にドロップする。これにより、調整レシピ60を、調整項目61A、60B、60C、及び60D及び60Eがこの順で実行される調整レシピ60bにカスタマイズすることができる。ここでは、調整レシピ60bの最終段に調整項目60Eを追加したが、ドラッグした位置に調整項目60Eを追加してもよい。
 調整レシピ60の調整項目60Dを削除する場合、例えば、ユーザは、調整レシピ60の調整項目60Dを選択して削除(delete)する。これにより、調整レシピ60を、調整項目61A、60B、及び60Cがこの順で実行される調整レシピ60cにカスタマイズすることができる。
 (FIB-SEM複合装置100の調整方法)
 図6は、FIB-SEM複合装置100の調整方法を示したフローチャートである。
 まず、制御装置6は、記憶装置9に記憶されるアプリケーションプログラム(例えば、連続断面観察アプリケーションプログラム62、TEM観察用の薄片試料作成アプリケーションプログラム63)を実行する(ステップS601)。アプリケーションプログラムの実行中に、制御装置6は、判定タイミングになったか否かを判定し(ステップS602)、判定タイミングになったと判定した場合(ステップS602:Yes)、実施判定基準に基づいて調整の要否を判定する(ステップS603)。本実施形態では、制御装置6は、実施判定基準としてFIB-SEM複合装置100の調整履歴又は観察像に基づいて、調整の実行の要否を判定する。判定タイミングではないと判定した場合(ステップS602:No)、及び調整が必要ないと判定した場合(ステップS603:No)、所定時間経過後に再度判定タイミングになったか否かを判定する(ステップS602)。
 調整が必要だと判定した場合(ステップS603:Yes)、制御装置6は、実施判定基準に基づいて複数の調整レシピの中から実行するべき調整レシピを選択する(ステップS604)。例えば、調整履歴に基づいて定期的に調整を行う場合には、定期的に行う必要がある調整項目を含む調整レシピを選択し、観察像の変化に基づいて調整を行う場合には、観察像から明るさの変化がみられるならば明るさ調整に係る調整レシピを選択する。なお、制御装置6は、選択した調整レシピを実施判定基準(例えば、FIB-SEM複合装置100で実行された調整に係る調整履歴または観察像)に基づいて自動でカスタマイズしてもよい。
 次に、制御装置6は、FIB-SEM複合装置100のステータス(例えば、加工中、観察中、スタンバイ中など)を取得する(ステップS605)。また、制御装置6は、実行したアプリケーションプログラムの実行状況を取得する(ステップS606)。
 そして、制御装置6は、ステップS605で取得したFIB-SEM複合装置100のステータス、及びステップS606で取得したアプリケーションプログラムの実行状況に基づいて、調整を実行するタイミングを決定する(ステップS607)。そして、制御装置6は、決定したタイミングで選択した調整レシピを実行することにより、調整を実行する(ステップS608)。制御装置6は、調整レシピで規定された順番に調整レシピ内の調整項目を順次実行する。
 そして、制御装置6は、アプリケーションプログラムが完了したか否かを判定して(ステップS609)、アプリケーションプログラムが完了すれば(ステップS609:Yes)、本フローチャートを終了する。アプリケーションプログラムが完了していなければ(ステップS609:No)、再度判定タイミングになったか否かを判定する(ステップS602)。
 (判定タイミング)
 次に、図6のステップS602の判定タイミングの具体的を説明する。
 図6のステップS602の判定タイミングは、
 試料の加工及び/又は観察中の指定した時間毎であってもよいし、
 試料の加工及び/又は観察中の範囲ピッチ毎であってもよいし、
 所定の時間単位(例えば、数秒)毎であってもよいし、
 試料の搬送毎であってもよいし、
 指定した位置(例えば、指定した加工位置、指定した観察位置)毎であってもよいし、
 表示装置7に表示される所定のGUIボタンが選択されたときであってもよい。
 (実施判定基準)
 次に、図6のステップS604の実施判定基準の具体例を説明する。
 実施判定基準は、
 予め定めた時間であってもよいし、
 試料に対する加工及び/又は観察を実行させるレシピの実行数であってもよいし、
 試料の加工及び/又は観察中の指定した時間であってもよいし、
 試料の加工及び/又は観察中の範囲ピッチ毎であってもよいし、
 所定の時間単位(例えば、数秒)毎であってもよいし、
 試料の搬送回数であってもよいし、
 指定した位置(例えば、指定した加工位置、指定した観察位置)毎であってもよい。
 また、荷電粒子ビーム装置1は、
 前回の観察像と今回の観察像との比較に基づいて調整を実行すると判定してもよいし、
 正解画像と今回の観察像との比較に基づいて調整を実行すると判定してもよいし、
 FIBの穴加工によって形成された穴の形状や面積に基づいて調整を実行すると判定してもよいし、
 Depoによって堆積された膜厚に基づいて調整を実行すると判定してもよいし、
 試料の加工が失敗した場合に調整を実行すると判定してもよいし、
 作成したDrift補正のマーク位置と試料の加工後の加工位置とのずれに基づいて調整を実行すると判定してもよいし、
 作成したDrift補正のマークを加工で使用する荷電粒子ビームのパラメータで観察し、ずれ量が閾値を超えた場合に調整を実行すると判定してもよいし、
 観察像の特徴量をAIで判定し、AIの判定結果に基づいて調整を実行すると判定してもよいし、
 観察像と正常画像とのエッジ量、エッジベクトル量、及びブロブに基づいて調整を実行すると判定してもよい。
 なお、上記した観察像は、電子ビームを試料に照射することによって加工した試料の観察像であってもよいし、集束イオンビームを試料に照射することによって加工した試料の観察像であってもよい。
 (実施の形態の効果)
 本実施形態では、FIB-SEM複合装置100の調整履歴又は観察像に基づいて、調整の実行の要否を判定し、複数の調整レシピの中から実行するべき調整レシピを選択する。また、本実施形態では、FIB-SEM複合装置100のステータス及びアプリケーションプログラムの実行状況に基づいて、アプリケーションプログラムの実行中において調整を実行するタイミングを決定する。これにより、実行するべき調整を適切に選択して、適切なタイミングで選択した調整を実行することができる。
 上記した自動調整機能により、FIB-SEM複合装置100における作業の効率化を図ることができる。
 また、上記した自動調整機能により適時調整が実施されるため、試料の加工の平準化、観察像の平準化を図ることができる。
 また、本実施形態では、FIB-SEM複合装置100の調整履歴又は観察像に基づいて、選択した調整レシピを自動でカスタマイズすることができる。これにより、調整履歴又は観察像に合わせた適切な調整レシピを作成することが可能となる。また、ユーザは、調整レシピを手動でカスタマイズすることもできる。
 以上、上記実施の形態に基づいて本開示を具体的に説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
 例えば、上記した実施の形態では、本開示の荷電粒子ビーム装置の一例として、SEM鏡筒10、及びFIB鏡筒20を備えるFIB-SEM複合装置100について説明したが、本開示の荷電粒子ビーム装置は、SEM鏡筒10のみを備えるSEM装置であってよいし、FIB鏡筒20のみを備えるFIB装置であってもよい。
 100:FIB-SEM複合装置、 10:SEM鏡筒、 20:FIB鏡筒、 30:気体イオンビーム鏡筒、 4:二次電子検出器、 5:ガス銃、 6:制御装置、 7:表示装置、 8:入力装置、 9:記憶装置、 40:真空室、 50:試料ステージ、 51:試料台、 200:試料

Claims (12)

  1.  荷電粒子ビームを試料に照射することによって前記試料の観察像を生成する荷電粒子ビーム装置であって、
     前記試料に対する処理を実行させるプログラム、及び前記荷電粒子ビーム装置の装置条件の調整を実行させる複数の調整レシピを記憶する記憶部と、
     前記記憶部に記憶された前記プログラムを実行することにより前記試料に対する処理を実行させ、前記記憶部に記憶された前記調整レシピを実行することにより前記装置条件の調整を実行させる制御部と、を備え、
     前記制御部は、
     前記荷電粒子ビーム装置の調整履歴又は前記観察像に基づいて、前記記憶部に記憶される複数の前記調整レシピの中から実行するべき前記調整レシピを選択し、
     前記荷電粒子ビーム装置のステータス及び前記プログラムの実行状況に基づいて、前記プログラムの実行中において前記調整を実行するタイミングを決定し、選択した前記調整レシピを実行する
     ことを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  2.  前記調整レシピは、実行順が規定された1又は複数の調整項目を含み、
     前記制御部は、
     前記荷電粒子ビーム装置の前記調整履歴又は前記観察像に基づいて選択した前記調整レシピの前記1又は複数の調整項目の実行順の変更、前記調整項目の追加、前記調整項目の削除、又は前記調整項目のパラメータの変更を行う
     ことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム装置。
  3.  前記調整レシピは、実行順が規定された1又は複数の調整項目を含み、
     前記制御部は、
     ユーザ指示に従って、前記調整レシピの前記1又は複数の調整項目の実行順の変更、前記調整項目の追加、前記調整項目の削除、又は前記調整項目のパラメータの変更を行う
     ことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム装置。
  4.  前記荷電粒子ビームを前記試料に照射する光学系、又は前記荷電粒子ビームが照射される前記試料にガスを供給するガス供給系の少なくとも1つをさらに備え、
     前記装置条件は、前記光学系の条件、又は前記ガス供給系の条件の少なくとも1つを含む
     ことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム装置。
  5.  電子ビームを前記試料に照射する電子ビーム鏡筒、又は集束イオンビームを前記試料に照射する集束イオンビーム鏡筒の少なくとも1つを備える
     ことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム装置。
  6.  前記荷電粒子ビーム装置は、電子ビームを前記試料に照射することによって前記試料を加工し、加工された前記試料の前記観察像を生成する装置であって、
     前記制御部は、前記電子ビームによって加工された前記試料の前記観察像に基づいて、前記記憶部に記憶される複数の前記調整レシピの中から実行するべき前記調整レシピを選択する
     ことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム装置。
  7.  前記荷電粒子ビーム装置は、集束イオンビームを前記試料に照射することによって前記試料を加工し、前記試料の前記観察像を生成する装置であって、
     前記制御部は、前記集束イオンビームによって加工された前記試料の前記観察像に基づいて、前記記憶部に記憶される複数の前記調整レシピの中から実行するべき前記調整レシピを選択する
     ことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム装置。
  8.  前記プログラムは、前記試料の加工と前記試料の加工面の観察とを連続して実行させるプログラムを含み、
     前記制御部は、
     前記加工面の前記観察像の変化に基づいて、前記記憶部に記憶される複数の前記調整レシピの中から実行するべき前記調整レシピを選択する
     ことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム装置。
  9.  前記制御部は、
     前記試料の加工又は観察中の指定した時間毎、
     前記試料の加工において指定した範囲ピッチ毎、
     指定した時間毎、
     前記試料の搬送毎、
     前記試料の指定した位置毎、又は
     表示部に表示されるGUIボタンが選択されたとき、に前記調整の要否を判定する
     ことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム装置。
  10.  荷電粒子ビームを試料に照射することによって前記試料の観察像を生成する荷電粒子ビーム装置の調整方法であって、
     前記試料に対する処理を実行させるプログラムを実行して、前記試料に対する処理を実行すること、
     前記荷電粒子ビーム装置の調整履歴又は前記観察像に基づいて、前記装置条件の調整を実行させる複数の調整レシピの中から実行するべき前記調整レシピを選択すること、及び
     前記荷電粒子ビーム装置のステータス及び前記プログラムの実行状況に基づいて、前記プログラムの実行中において前記調整を実行するタイミングを決定し、選択した前記調整レシピを実行すること、を有する
     ことを特徴とする荷電粒子ビーム装置の調整方法。
  11.  前記調整レシピは、実行順が規定された1又は複数の調整項目を含み、
     前記荷電粒子ビーム装置の前記調整履歴又は前記観察像に基づいて選択した前記調整レシピの前記1又は複数の調整項目の実行順の変更、前記調整項目の追加、前記調整項目の削除、又は前記調整項目のパラメータの変更を行うこと、をさらに有する
     ことを特徴とする請求項10に記載の荷電粒子ビーム装置の調整方法。
  12.  前記調整レシピは、実行順が規定された1又は複数の調整項目を含み、
     ユーザ指示に従って、前記調整レシピの前記1又は複数の調整項目の実行順の変更、前記調整項目の追加、前記調整項目の削除、又は前記調整項目のパラメータの変更を行うこと、をさらに有する
     ことを特徴とする請求項10に記載の荷電粒子ビーム装置の調整方法。
PCT/JP2022/048547 2022-12-28 荷電粒子ビーム装置、及び荷電粒子ビーム装置の調整方法 WO2024142368A1 (ja)

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