WO2024122041A1 - 燃料電池モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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燃料電池セルを積層する燃料電池スタック構造において、燃料電池スタック内の燃料ガスと空気の混合を抑制し、高効率化発電とともに、安定した発電による信頼性向上、および低コストの燃料電池システムを提供することを目的とする。 本発明の一側面は、第1の部材と、燃料電池セルと、前記燃料電池セルを支持する支持基板と、第2の部材が積層された構造体と、前記構造体に設けられた、前記燃料電池セルに第1の気体を供給する第1の供給路と、前記構造体に設けられた、前記燃料電池セルに第2の気体を供給する第2の供給路と、前記第1の供給路と前記第2の供給路との間に設けられたシール材とを有し、前記シール材は一の材料からなり一つの面において段差が設けられ、前記第2の供給路の外周部のシール材は同一の厚さである燃料電池モジュールである。 本発明のさらに好ましい一側面では、前記シール材は、前記第1の供給路と前記第2の供給路との間の領域で密度が不均一であることを特徴とする。

Description

燃料電池モジュール及びその製造方法
 本発明は、燃料電池モジュールに関する。
 近年、高エネルギー変換が可能であり、かつ炭酸ガスや窒素酸化物などの汚染物質を排出しないクリーンエネルギー源として、燃料電池が注目されている。燃料電池のなかでも、固体電解質型燃料電池(以下、SOFC(Solid Oxide Fuel Cell)と略す)は、発電効率が高く、取り扱いが容易な水素、メタン、一酸化炭素などのガスを燃料にできるので、他の方式と比較して優位な点が多く、省エネ性・環境性に優れたコージェネレーションシステムとして期待されている。SOFCは、固体電解質を燃料極と空気極で挟む構造となっており、電解質を隔壁として燃料極側に水素などの燃料ガスを供給し、空気または酸素ガスを供給する。特に平板型のSOFCは、積層することで高出力が得られるため有望である。
 特許文献1に開示される平板型SOFC単セルは、上下のインターコネクタ板の間において、燃料極フレームにセル本体を搭載した基板と、電極および燃料ガスと空気を分離するセパレータと、前記燃料電池セルを搭載した基板とセパレータの間にガスリークを抑制するためのガスシール層を設けており、前記ガスシール層は、シール性と弾性を両立するため、硬度の異なる材質を3層構造としている。
特開2011-210423号公報
 特許文献1においは、外側に燃料ガスと空気を供給、排出する貫通孔を設けたセル本体を搭載した燃料極フレームと前記燃料ガスと空気と重なるように配置させた貫通孔を設けたセパレータとを積層し、圧縮してセパレータと燃料電池セルを搭載した基板の隙間を塞ぎ、燃料ガスや酸化剤ガスのガスリークを防止するため、弾性のガスシール層によって吸収する構造となっている。
 しかしながら、ガスシール層に接する燃料極フレーム、およびセパレータとの界面は、平面同士で圧力が一定であるため、高出力化による燃料電池セル面積の大型化に伴いシール材との接触面積が増加した場合、通常の圧縮力では界面のガスリークを抑えることが困難になっている。特に、燃料ガスに対して空気の流量は、3~5倍程度多く流す必要があり、この流量差によって圧力差が発生し、中心に配置された燃料電池セルの燃料ガス領域に外側にある高い圧力の空気がシール材の界面を通り混合して出力低下の要因となる。また、前記燃料電池セルの燃料ガス領域の反対側は空気の領域になるが、前記とは逆に内部の空気領域の圧力が高いため外周部にある燃料ガスの貫通穴にガスリークすることにより、燃料ガスとの反応による発電出力の低下、および燃料利用効率の低下の要因となる。
 本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、燃料電池セルを積層する燃料電池スタック構造において、燃料電池スタック内の燃料ガスと空気の混合を抑制し、高効率化発電とともに、安定した発電による信頼性向上、および低コストの燃料電池システムを提供することを目的とする。
 本発明の一側面は、第1の部材と、燃料電池セルと、前記燃料電池セルを支持する支持基板と、第2の部材が積層された構造体と、前記構造体に設けられた、前記燃料電池セルに第1の気体を供給する第1の供給路と、前記構造体に設けられた、前記燃料電池セルに第2の気体を供給する第2の供給路と、前記第1の供給路と前記第2の供給路との間に設けられたシール材とを有し、前記シール材は一の材料からなり一つの面において段差が設けられ、前記第2の供給路の外周部のシール材は同一の厚さである燃料電池モジュールである。
 本発明のさらに好ましい一側面では、前記シール材は、前記第1の供給路と前記第2の供給路との間の領域で密度が不均一であることを特徴とする。
 本発明のさらに好ましい一側面では、前記シール材は、前記第1の部材と前記支持基板の間、および前記第2の部材と前記支持基板の間の少なくとも一つに挟まれており、前記シール材の弾性率は、前記第1の部材、前記第2の部材、および前記支持基板の弾性率より小さく、前記構造体に対して積層方向に圧力を加えて結合する固定部材を備えることを特徴とする。
 本発明の他の一側面は、第1の板状部材、燃料電池セル、前記燃料電池セルを支持する支持基板、および第2の板状部材が積層された構造体と、前記燃料電池セルに第1の気体を供給する第1の供給路と、前記燃料電池セルに第2の気体を供給する第2の供給路と、前記第1の供給路と前記第2の供給路との間に設けられたシール材とを有する燃料電池モジュールの製造方法である。この製造方法では、前記シール材は、前記第1の板状部材、前記支持基板、および前記第2の板状部材よりも変形しやすく、前記第1の板状部材、前記支持基板、および前記第2の板状部材のうち少なくとも一つは前記シール材と接する部分に段差を有し、前記構造体の積層方向に圧力をかけて前記シール材を前記第1の板状部材、前記支持基板、および前記第2の板状部材のうち少なくとも二つにより挟持することにより、前記第1の供給路と前記第2の供給路の間の前記シール材に段差を形成し、前記シール材により、前記第1の板状部材、前記支持基板、および前記第2の板状部材の面内方向の、前記第1の気体および前記第2の気体の少なくとも一つの移動を抑制する。
 燃料電池セルを積層する燃料電池スタック構造において、燃料電池スタック内の燃料ガスと空気の混合を抑制し、高効率化発電とともに、安定した発電による信頼性向上、および低コストの燃料電池システムを提供することができる。
燃料電池モジュールの概略斜視図である。 燃料電池モジュールの上側の平面構成図である。 実施形態1に係る燃料電池モジュール10のA-A断面図である。 実施形態1に係る燃料電池モジュール10のB-B断面図である。 実施形態1に係る発電セル支持基板30の上側の平面構成図である。 実施形態1に係る発電セル支持基板30のA-A断面構成図である。 実施形態1に係るシール材31Aの平面構成図である。 実施形態1に係るシール材31AのA-A断面構成図である。 実施形態1に係るシール材31Bの平面構成図である。 実施形態1に係る電極基板29Aの上側の平面構成図である。 実施形態1に係る電極基板29AのA-A断面構成図である。 実施形態1に係る電極基板29AのB-B断面構成図である。 実施形態1に係る電極基板29Bの下側から見た平面構成図である。 実施形態1に係る電極基板29BのA-A断面構成図である。 実施形態1に係る電極基板29BのB-B断面構成図である。 実施形態1に係るセパレータ32の上側の平面構成図である。 実施形態1に係るセパレータ32のA-A断面構成図である。 実施形態1に係るセパレータ32のB-B断面構成図である。 比較例の燃料電池モジュールの断面図である。 実施形態1に係る燃料電池モジュールのリークレートを示すグラフ図である。 実施形態1に係る酸化剤ガスシール部と燃料ガスシール部間の形状の断面図である。 実施形態1に係る酸化剤ガスシール部と燃料ガスシール部間の他の形状の断面図である。 実施形態1に係る酸化剤ガスシール部と燃料ガスシール部間の他の形状の断面図である。 実施形態2に係る発電セル支持基板の断面図である。 実施形態2に係る発電セル支持基板とシール材を積層した断面図である。 実施形態3に係る電極基板の平面図である。 実施形態3に係る発電セル支持基板C-Cの断面図である。
 実施の形態(実施例)について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
 以下に説明する実施例の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、重複する説明は省略することがある。
 同一あるいは同様な機能を有する要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。ただし、複数の要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
 本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数、順序、もしくはその内容を限定するものではない。また、構成要素の識別のための番号は文脈毎に用いられ、一つの文脈で用いた番号が、他の文脈で必ずしも同一の構成を示すとは限らない。また、ある番号で識別された構成要素が、他の番号で識別された構成要素の機能を兼ねることを妨げるものではない。
 図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
 本明細書で引用した刊行物、特許および特許出願は、そのまま本明細書の説明の一部を構成する。
 本明細書において単数形で表される構成要素は、特段文脈で明らかに示されない限り、複数形を含むものとする。
 本実施例に係る燃料電池は、同一面のシール材に接するセパレータ、または燃料電池セルを搭載した基板の燃料ガス領域を覆う部分と空気の領域を覆う部分の高さを変えて段差を有する。
 本実施例に係る燃料電池によれば、シール部材に接する空気領域を覆う部分より燃料ガス領域を覆う部分を高くした電極基板、セパレータ、または燃料電池セルを搭載した基板を積層して圧縮した場合、燃料ガス領域を覆う部分に接するシール材の厚みは、空気領域を覆う部分に接するシール材の厚みより薄くなり、シール材の密度が高くなるため、燃料ガスの外部への流出とともに外部からの空気の流入が抑制される。その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。本明細書で記載している同一の厚さとは、製造上または構造上実質的に同一の厚さであることを表し、20μm程度の誤差は同一の厚さとして取り扱う。
 図1は、実施の形態1に係る燃料電池モジュール10の構成を説明する概略図である。
  図2は、燃料電池モジュール10を上側から見た平面構成図である。なお、図1、図2では、燃料電池モジュール10の構成をわかりやすくするため、一部の構成を透過し破線で示したり、一部の構成の図示を省略したりしている。
 本明細書では、便宜上にZ軸正方向を上方向と呼び、Z軸負方向を下方向と呼ぶものとするが、燃料電池モジュール10にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。図2以降についても同様である。
 燃料電池モジュール10は、ベースプレート12とトッププレート13の間に燃料電池スタック11(発電単位の積層)を有している。なお、後述するが、燃料電池スタック11内、ベースプレート12、トッププレート13間には、ガスリーク防止、およびガス流路の役割を果たすシール材31を有しており、各部材にはボルト26が通る貫通穴が加工され、上下をナット27により一定の圧力で締付けている。なお、本実施の形態1では、ボルト26を燃料電池モジュール10周辺4カ所で発電領域となる発電セル(燃料電池セルともいう)28の外側に設けてあるが、締付け圧力の設定により設置個所と設置数は変更してもよい。
 前記ベースプレート12には、例えば酸化剤ガス供給配管14が連結され、前記ベースプレート12の内部に設けられた酸化剤ガス供給流路15を通り、酸化剤供給ガス16が燃料電池スタック11内に供給され、発電セル28で発電したのち酸化剤ガス排出流路17を通り酸化剤ガス排出配管18から酸化剤排出ガス19が排出される。
 また、前記酸化剤ガス供給配管14とY-X面内で90°回転したベースプレート12には、例えば燃料ガス供給配管20が連結される。燃料ガス供給配管20から供給される燃料供給ガス22は、前記ベースプレート12の内部に設けられた燃料ガス供給流路21を通り、燃料電池スタック11内の発電セル28に供給され、発電したのち燃料ガス排出流路23、燃料ガス排出配管24を通り燃料排出ガス25として外部へ排出される。
 なお、本実施の形態1の、ガス配管の方向、配管接続部の形状は、一例を示したもので、大きさや形が変わっても機能が同じであればよい。また、酸化剤供給ガス16としては空気、燃料供給ガス22としては、水素、メタン、一酸化炭素などや、一部混合した前記ガスや水蒸気を含んだ改質ガスでもよい。なお、ベースプレート12、トッププレート13、ボルト26、ナット27の材質は、ステンレス系の金属を用いている。
 図3は、図2のA-A断面図である。図3に示すように、燃料電池モジュール10は、下側に酸化剤ガス供給配管14、酸化剤ガス供給流路15、酸化剤ガス排出流路17、酸化剤ガス排出配管18を備えたベースプレート12上にシール材31Bを介して金属製の電極基板29Aを重ねる。次にシール材31Aを介して発電セル28を装着した発電セル支持基板30を重ね、さらにシール材31Aを介して金属製のセパレータ32を重ねる。
 なお、発電セル28上下には多孔質の金属からなる集電体33を挿入し、発電セル28のアノード電極41と電極基板29A、カソード電極43とセパレータ32とを導通させる。発電セル28の詳細は後に図6等で説明する。
 次にシール材31Aを介して集電体33を挿入後、発電セル支持基板30を再度重ね、シール材31Aと集電体33を挿入してセパレータ32を重ねる。前記発電セル支持基板30を電極基板29Bとセパレータ32を挟んだ構成、または発電セル支持基板30を上下のセパレータ32で挟んだ構成がひとつの発電単位34となっており、本実施の形態1では、発電単位34が3層積層した場合を示している。前記発電単位をさらに積層(スタック)することで高出力が得られる燃料電池スタックが構成される。なお、電極基板29Aと電極基板29Bは、図示していないが外部に配線で接続され、外部出力ができるようになっている。
 また、後で詳しく説明するが、前記電極基板29A、シール材31A、31B、発電セル支持基板30には、外周部に酸化剤供給ガス16を供給する酸化剤供給ガス貫通穴36および排出するための酸化剤排出ガス貫通穴37と、図示していないがボルト26のネジ穴となる貫通穴35を共通して配置している。前記セパレータ32の下側、および電極基板29Bには、酸化剤供給ガス16を発電セル28のカソード電極43を経由して排出するための酸化剤ガス流路49が形成されている。また、発電セル28のアノード電極41側には燃料ガスを供給、排出する燃料ガス流路46が形成されている。
 この時、電極基板29A、およびセパレータ32上部は、燃料ガス流路46と酸化剤供給ガス貫通穴36間の燃料ガスシール部47と酸化剤ガスシール部48において厚さを変化させた段差を有している。燃料電池モジュール製造の最終工程においてトッププレート13とベースプレート12をナット27により圧縮した場合、シール材31Aは弾性率が小さいため、前記段差に追随してシール材31Aの厚みが変化する。したがって、燃料ガスシール部47に接するシール材31Aは、薄くなり密度が高くなる。
 次に、本実施形態1の燃料電池モジュールの酸化剤ガスの流れについて説明する。なお、図3に矢印で酸化剤ガスの流れを記載している。例えば室温の酸化剤供給ガス16は、一定温度(例えば500℃以上)に保たれた燃料電池モジュール10下部の酸化剤ガス供給配管14からベースプレート12の酸化剤ガス供給流路15を通り、シール材31B、電極基板29A、シール材31A、発電セル支持基板30の酸化剤供給ガス貫通穴36を通り、各層の発電セル28に供給され、酸化剤ガスを排出する流路を構成する酸化剤排出ガス貫通穴37より、酸化剤ガス排出配管18を通り外部へ排出される。
 図4は、図2のB-B断面図である。図4に示すように、燃料電池モジュール10は、下側に燃料ガス供給配管20、燃料ガス供給流路21、燃料ガス排出流路23、燃料ガス排出配管24を備えたベースプレート12上に、図3の構成と同様にシール材31Bを介して金属製の電極基板29Aを重ねる。次にシール材31Aを介して発電セル28を装着した発電セル支持基板30を重ね、さらにシール材31Aを介して金属製のセパレータ32を重ねる。なお、発電セル28上下には多孔質の金属からなる集電体33を挿入し、発電セル28のアノード電極41と電極基板29A、カソード電極43とセパレータ32とを導通させる。次にシール材31Aを介して集電体33を挿入後、発電セル支持基板30を再度重ね、シール材31Aと集電体33を挿入してセパレータ32を重ねる。前記発電単位34も前述と同様の構成である。
 図3と異なるのは、前記電極基板29A、およびセパレータ32の上側には、燃料供給ガス22を発電セル28のアノード電極41を経由して排出するための燃料ガス流路46が形成されていることである。また、発電セル28のカソード電極43側には前述したが酸化剤ガスを供給、排出する酸化剤ガス流路49が形成されている。
 この時、電極基板29B、およびセパレータ32下部には、酸化剤ガス流路49と燃料供給ガス貫通穴38間の燃料ガスシール部47と酸化剤ガスシール部48において厚さを変化させた段差を有しており、最終工程においてトッププレート13とベースプレート12をナット27により圧縮した場合、シール材31Aは弾性率が小さいため、前記段差に追随してシール材31Aの厚みが変化する。したがって、燃料ガスシール部47に接するシール材31Aは、薄くなり密度が高くなる。
 次に、図4の矢印で示した燃料ガスの流れを説明する。酸化剤供給ガス16同様、燃料供給ガス22は、一定温度(例えば500℃以上)に保たれた燃料電池モジュール10下部の燃料ガス供給配管20からベースプレート12の燃料ガス供給流路21を通り、シール材31B、電極基板29A、シール材31A、発電セル支持基板30の燃料供給ガス貫通穴38を通り、各層の発電セル28に供給され、燃料排出ガス流路を形成する燃料排出ガス貫通穴39より、燃料ガス排出配管24を通り外部へ排出される。
 なお、一般的に酸化剤供給ガス16は燃料供給ガス22の約3倍から5倍の流量が必要とされるため、燃料電池モジュール内の酸化剤供給ガス16の圧力は、燃料供給ガス22の圧力よりも高くなる。さらに燃料電池モジュール内は高温のため、ガスの熱膨張により圧力差は数十kPaになるといわれている。そのため、シール材31と電極基板29、またはセパレータ32が接触する界面を通り、例えば酸化剤ガス流路49から燃料供給ガス貫通穴38に酸化剤供給ガス16がリークしやすくなる。しかしながら、本実施例1では、電極基板29、またはセパレータの一表面に酸化剤ガスシール部48と燃料ガスシール部47のように段差を設けることにより、酸化剤供給ガス16が燃料ガス供給流路にリークするのを抑制する効果が得られる。以下、各構成部品について説明する。
 図5は、実施形態1に係る発電セル支持基板30の上側の平面構成図である。
  図6は、図5のA-A断面図を示す。発電セル支持基板30の外形は、ベースプレート12、トッププレート13と同様とし、材質はセラミック基板を用いる。外周部にはボルト26を通す貫通穴35が4カ所配置され、中央部には発電セル28を設置するための発電セル用ザグリ40が設けられており、深さは例えば発電セル28を前記発電セル用ザグリ40に乗せ接着して密封した場合に発電セル28が若干高くなるようにしてある。
 なお、発電セル28は、アノード電極41上に電解質膜42が形成され、その内側にカソード電極43が形成されている。アノード電極41と電解質膜42は同じ大きさでもよい。また、発電セル支持基板30の中央部は、発電セル28のカソード電極43より大きく電解質膜42より内側の大きさでアノード側貫通穴44が開いており、集電体33がアノード電極41に接触できるように加工されている。発電セル用ザグリ40の外周には、前述したように、酸化剤供給ガス貫通穴36、酸化剤排出ガス貫通穴37、燃料供給ガス貫通穴38、燃料排出ガス貫通穴39が四辺に設けられている。なお、ガス供給、排出の接続穴は、複数であっても良い。
 シール材31は、燃料ガスと酸化剤ガスの混合を防止するためのもので、例えばガラス系材質やバーミキュライトを原料とした耐熱性に優れたシート材、例えばバーミキュライト、ライカ、ステアタイト等の少なくとも一つ以上から形成され、弾性率が前記発電セル基板30や電極基板29Aより小さいものが好ましい。前記シール材31は、3種類の形状を本実施形態1では使用している。
 図7は、実施形態1に係るシール材31Aの上側の平面構成図である。
  図8は、図7のA-A断面図を示す。シール材31Aは、電極基板29A、29Bと発電セル支持基板30間、および発電セル支持基板30とセパレータ32間に用いるシール材である。31Aの中央部に、シール材ガス用貫通穴45が形成されており、前記発電セル28に干渉しない大きさで開口されている。なお、外周部には、前記発電セル支持基板30と一致した場所に、酸化剤供給ガス貫通穴36、酸化剤排出ガス貫通穴37、燃料供給ガス貫通穴38、燃料排出ガス貫通穴39と、ボルト26を通す貫通穴35が設けられている。
 図9は、シール材31Bの上側の平面構成図であり、ベースプレート12と電極基板29A間に使用しており、シール材Aとの形状の違いは、中央部のシール材ガス用貫通穴45が形成されていないことである。なお、外周部には酸化剤供給ガス貫通穴36、酸化剤排出ガス貫通穴37、燃料供給ガス貫通穴38、燃料排出ガス貫通穴39と、ボルト26を通す貫通穴35が形成されている。
 シール材31Cは、図示していないが、外周部のボルト26を通す貫通穴35が4箇所設けられている。なお、シール材31の厚みは一定であり、0.5mm以下が望ましい。
 図10は、実施形態1に係る電極基板29Aの上側の平面構成図である。
  図11は、図10のA-A断面図である。
  図12は、図10のB-B断面図を示す。図10にて、電極基板29Aの外形は、ベースプレート12、トッププレート13と同様とし、金属で形成されている。外周部には、発電セル支持基板30と同様にボルト26を通す貫通穴35が4カ所配置され、さらに酸化剤供給ガス貫通穴36、酸化剤排出ガス貫通穴37、燃料供給ガス貫通穴38、燃料排出ガス貫通穴39の間には燃料ガス流路46のザグリ部分が形成されている。なお、電極基板29Aの下側は平坦とし、燃料供給ガス貫通穴38、燃料排出ガス貫通穴39、燃料ガス流路46の外周の燃料ガスシール部47の厚さd1は約3mmである。
 これに対し、酸化剤供給ガス貫通穴36、酸化剤排出ガス貫通穴37、および貫通穴35を含む酸化剤ガスシール部48の厚さは、d1よりd2(0.1mm)薄く形成されており、厚さが異なり、燃料ガスシール部47と酸化剤ガスシール部48において段差を有している。また、燃料ガス流路46の深さは、1mm程度とした。
 図10のA-A断面図の燃料ガス流路46から酸化剤供給ガス貫通穴36間の燃料ガスシール部47のシール幅をw1とし、酸化剤ガス貫通穴までの酸化剤ガスシール部48のシール幅をw2とした場合、w1>w2とすることにより、接触するシール材31Aを圧縮して密度を高めた領域が多くなるため、酸化剤供給ガス16が燃料ガス流路46内にリークするのを抑制する効果が高い。
 図12のB-B断面図において、燃料電池モジュール10の外部と燃料ガス流路46においては、外部よりも燃料ガス流路の方が圧力が高いため、燃料供給ガス22の外部流出が発生しやすく、燃料利用効率低下の要因となる。そのため、外部と燃料ガス流路46の燃料ガスシール部47のシール幅w3は、少なくとも4mm以上が望ましい。これよりシール幅が狭くなると著しくガスリーク量が増加傾向を示す。
 なお、w1+w2のシール幅の合計も4mm以上が望ましい。なお、燃料ガスシール部47、酸化剤ガスシール部48の表面公差は小さいことが望ましく、それぞれ圧縮時に一定の密度で一定の幅を確保することが望ましい。なお、本実施例において、d2を0.1mmとしたが、この値はシール材31Aの厚さが0.5mmの場合であり、シール材厚さによって異なる。本実施例ではd2が0.15mm以上では、燃料供給ガス22のガスリークは低減するが、酸化剤供給ガス16のガスリークが増加するため、好ましくなくなる。また、d2が0.02mm未満では燃料ガスシール部の平坦性を保つことが困難である。したがって、シール材31Aの段差範囲は、0.02mm以上、0.15mm未満が良いといえる。
 また、燃料ガスシール部47の接触するシール材の密度と酸化剤ガスシール部の密度比は、1.05倍以上~1.5倍以下にd2を設計するのが好ましい。本実験では、酸化剤ガスシール部に対して料ガスシール部の密度比は1.25倍であった。また、本実施例では、ボルト26用の貫通穴35周辺の厚さを酸化剤ガスシール部48と同等にしたが、前述したシール幅w3の4mm以上間隔がある場合は、シール材31Aと接触しない厚さまで電極基板29Aを薄くしてもよく、シール材31Aとの接触面積が減少するほど単位面積当たりの圧縮力が増加し、相対的にガスリークをより低減することができる。
 図13は、実施形態1に係る電極基板29Bの下側から見た平面構成図である。
  図14は、図13のA-A断面図である。
  図15に図13のB-B断面図を示す。電極基板29Bの外形は、ベースプレート12、トッププレート13と同様とし、金属で形成されている。外周部には、発電セル支持基板30と同様にボルト26を通す貫通穴35が4カ所配置され、さらに燃料供給ガス貫通穴38、燃料排出ガス貫通穴39、酸化剤供給ガス貫通穴36、酸化剤排出ガス貫通穴37の間には酸化剤ガス流路49のザグリ部分が形成されている。
 なお、図14のA-A断面における電極基板29Bの厚さd3は、2.9mmであり、酸化剤ガス流路49のザグリ深さは、0.9mmである。なお、外部と酸化剤ガス流路49の酸化剤ガスシール部48のシール幅w3は、少なくとも4mm以上が望ましい。図15のB-B断面図においては、電極基板29Bの下側(トッププレート13側)は平坦とし、燃料供給ガス貫通穴38、燃料排出ガス貫通穴39の外周は、燃料ガスシール部47の厚さd1に等しく約3mmである。
 燃料供給ガス貫通穴38から中央部に向かうと酸化剤ガスシール部48があり、d2は0.1mmの段差により薄くなっており、前述したd3は2.9mmの厚さになっている。さらに中央部には酸化剤ガス流路49が形成されている。燃料供給ガス貫通穴38から酸化剤ガス流路49間の燃料ガスシール部47のシール幅w1と酸化剤ガスシール部48のシール幅w2は、上述した電極基板29Aと同様の関係にあり、w1>w2とすることにより、接触するシール材31Aを圧縮して密度を高めた領域が多くなるため、燃料供給ガス貫通穴38への酸化剤供給ガス16のリーク抑制効果が高くなる。
 図16は、実施形態1に係るセパレータ32の上側の平面構成図である。
  図17に、図16A-Aにおける断面図を示す。
  図18に、図16B-Bにおける断面図を示す。セパレータ32の形状は、電極基板29Aの燃料ガス流路を形成した面と電極基板29Bの酸化剤ガス流路49を形成した面を組み合わせた構造となっている。セパレータ32の全体の厚さはd1の3mmであり、貫通穴35が4カ所配置され、さらに燃料供給ガス貫通穴38、燃料排出ガス貫通穴39、酸化剤供給ガス貫通穴36、酸化剤排出ガス貫通穴37が形成されている。
 図17においてセパレータ32上面側には中央部に燃料ガス流路46が形成されており、深さは1mmである。また、電極基板29Aと同様に燃料ガス流路46の外周には燃料ガスシール部47が配置され、外周に向かうと酸化剤ガスシール部48となり、d2(0.1mm)だけ薄くなっている。
 図17では下側全域が酸化剤ガス流路49側のため、d4はd1(3mm)からd2(0.1mm)分薄くなり2.9mmとなる。d5は、両面が酸化剤ガス流路49になるためd2(0.1mm)×2薄くなり2.8mmとなる。
 図18において下面側には中央部に酸化剤ガス流路49が深さ1mmで形成され、外周に向かうと酸化剤ガスシール部48があり、さらに外周に向かうと燃料ガスシール部47となり、前記酸化剤ガスシール部48よりd2(0.1mm)だけ厚くなっている。なお両面に燃料ガスシール部47の加工がなされているため、酸化剤供給ガス貫通穴36、酸化剤排出ガス貫通穴37周辺の厚さは、d5(2.8mm)となっている。
 図19は、比較例における、燃料電池モジュールの断面図である。本実施例1との違いは、電極基板1929とセパレータ1932である。双方とも酸化剤ガスシール部と燃料ガスシール部の厚さが同一であり段差がなく、シール材31とは平面で接触している。
 図20は、比較例と実施形態1に係る燃料電池モジュールのリークレートを示す。燃料電池モジュールのガスリークを測定するため、酸化剤ガス排出配管18、および燃料ガス排出配管24に圧力計を接続し、各配管を封止して供給ガスが漏れないようする。本実施例のリークレート試験では、酸化剤ガス配管または燃料ガス配管の一方は解放し、もう一方の配管に供給ガスを50kPaまで流入した後、供給ガス側を封止して時間経過による圧力計の変化からリークレートを換算している。横軸に圧力、縦軸にリークレートにより比較例の場合の燃料電池モジュールと本実形態1の厚さ5mmのシール材に段差0.1mmを設けた燃料電池モジュールのリークレートを比較した。この結果、比較例では、酸化剤ガス、および燃料ガスともに50kPaにおいて1層あたりのリークレートは約7.5mL/minであった。これに対し、本実施の形態1では、酸化剤ガス側は比較例と同等の約7.5mL/minであったが、燃料ガス側は約5mL/minと約30%以上のガスリーク低減効果がみられた。この結果より、電極基板29A、29B、およびセパレータ32に燃料ガスシール部47と酸化剤ガスシール部48の段差を設けることにより、燃料ガスシール部47のシール材の密度が高くなり、ガスリークを抑えられた。したがって、酸化剤ガスの燃料ガス流路等へのリークも抑制されるといえる。
 以上のように、電極基板29、または、セパレータ32の同一面に燃料ガスシール部47と酸化剤ガスシール部48において段差を形成し、シール部材の厚みを変化させることにより、ガスリークを低減でき、燃料ガスへの酸化剤ガスリークによる発電出力の低下、および燃料ガスリークによる燃料利用効率低下を抑制できる。
 なお、図20の本実施の形態1では、0.1mmの段差の場合を示しているが、段差が0.1mmより大きければリークレートが減少し、圧力によるリークレートの傾きが小さくなることを確認している。ただし、前述した通り、段差が0.15mm以上になると、酸化剤ガスのリークレートが増加するため、双方のリークレートのバランスを考慮して段差の深さは、0.02以上、0.1mm未満が望ましい。
 次に前記電極基板29Aの燃料ガスシール部47、酸化剤ガスシール部48の形状について説明する。
 図21A、図21B、図21Cに、酸化剤ガスシール部48の3種類の仕様の形状を示す。前記、燃料ガスシール部47、酸化剤ガスシール部48の段差部の製造には、切削、プレス等いくつか方法がある。段差部の形状も図21Aのようなほぼ垂直な段差であってよく、図21Bのように燃料ガスシール部47、酸化剤ガスシール部48部の段差が45°以上の順テーパ50の角度の傾斜がついていてもよい。また、図21Cのように段差下側にR等がついても良い。この部分の形状に関しては、接触するシール材が圧縮された場合に、前記形状に追従して密着することが重要であり、ガスリークを抑制できる。
 実施の形態2は、発電セル支持基板30に、燃料ガスシール部と酸化剤ガスシール部の段差を設け、セパレータまたは電極基板の両側からシール材を圧縮してガスリークを抑制する燃料電池モジュールである。実施例1との差異は、発電セル支持基板30の構造である。以下に実施例1との差異を説明する。
 図22は、本発明の実施形態2に係る発電セル支持基板30-2を、図5のA-A方向で切断した断面図である。
  図23は図22の発電セル支持基板30-2の端部の拡大断面図で、図11の電極基板29Aと協働してガスリークを抑制する様子を示すものである。これらの図において、発電セル支持基板30-2の燃料ガス流路となる燃料供給ガス貫通穴38、燃料排出ガス貫通穴39、発電セル用ザグリ40(これらは図5に示すとおりである)を取り囲む燃料ガスシール部47より、厚みが薄い酸化剤ガスシール部48を形成して段差を設ける。
 この構成により、例えば、前記発電セル支持基板30-2上にシール材31Aとセパレータ32を重ねて圧縮した場合、燃料ガスシール部47が上下にあるため、シール材31がより圧縮されガスリークを抑制する効果が向上する。
 実施の形態3は、電極基板29に酸化剤供給ガス貫通穴燃料ガス流路間にスリット(溝)による段差を有して、ガスリークを抑制する燃料電池モジュールである。以下に説明する。
 図24は、本発明の実施形態3に係る電極基板29-3の平面図である。
  図25は図24の電極基板29-3のC-C断面図である。酸化剤供給ガス貫通穴36と酸化剤排出ガス貫通穴37の間に2つの段差を設け、対向するシール材31に形成される2つの段差の間の密度を低くするスリット部53を設けた。スリット部53により形成されたシール材31の密度の低い部分により、酸化剤の高い圧力によりリークした酸化剤ガスを燃料ガス流路46に向かう前に、外部に排出するような構造となっている。
 なお、スリット部53の幅は、燃料ガスシール部47と酸化剤供給ガス接続穴までのシール幅を確保する必要性から0.5mm以下が好ましい。また、深さd2は0.1mm程度が好ましく、が好ましい。
<本発明の変形例について>
 本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
 以上説明した実施例によれば、燃料電池において、セルが搭載されている基板と電極(セパレータ)の間に弾性率の小さいシール材を用い、上下を圧縮してガスリークを抑制する圧着型燃料電池スタックにおいて、シール部材に接する空気領域を覆う部分より燃料ガス領域を覆う部分を高くした電極基板、セパレータ、または燃料電池セルを搭載した基板を積層して圧縮した場合、燃料ガス領域を覆う部分に接するシール材の厚みは、空気領域を覆う部分に接するシール材の厚みより薄くなり、シール材の密度が高くなるため、燃料ガスの外部への流出とともに外部からの空気の流入が抑制される構造となっている。
 上記実施例によれば、炭酸ガスや窒素酸化物などの汚染物質を排出しない高性能のクリーンエネルギー源の提供が可能となる。炭素排出量を減らし、地球温暖化を防止、持続可能な社会の実現に寄与することができる。
 10:燃料電池モジュール、11:燃料電池スタック、12:ベースプレート、13:トッププレート、14:酸化剤ガス供給配管、15:酸化剤ガス供給流路、16:酸化剤供給ガス、17:酸化剤ガス排出流路、18:酸化剤ガス排出配管、19:酸化剤排出ガス、20:燃料ガス供給配管、21:燃料ガス供給流路、22:燃料供給ガス、23:燃料ガス排出流路、24:燃料ガス排出配管、25:燃料排出ガス、26:ボルト、27:ナット、28:発電セル、29:電極基板、30:発電セル支持基板、31:シール材、32:セパレータ、33:集電体、34:発電単位、35:貫通穴、36:酸化剤供給ガス貫通穴、37:酸化剤排出ガス貫通穴、38:燃料供給ガス貫通穴、39:燃料排出ガス貫通穴、41:アノード電極、42:電解質膜、43:カソード電極、45:シール材ガス用貫通穴、46:燃料ガス流路、47:燃料ガスシール部、48:酸化剤ガスシール部、49:酸化剤ガス流路、53:スリット部

Claims (15)

  1.  第1の部材と、燃料電池セルと、前記燃料電池セルを支持する支持基板と、第2の部材が積層された構造体と、
     前記構造体に設けられた、前記燃料電池セルに第1の気体を供給する第1の供給路と、
     前記構造体に設けられた、前記燃料電池セルに第2の気体を供給する第2の供給路と、
     前記第1の供給路と前記第2の供給路との間に設けられたシール材とを有し、
     前記シール材は一の材料からなり一つの面において段差が設けられ、前記第2の供給路の外周部のシール材は同一の厚さである燃料電池モジュール。
  2.  前記シール材は、前記第1の供給路と前記第2の供給路との間の領域で密度が不均一であることを特徴とする、
     請求項1記載の燃料電池モジュール。
  3.  前記シール材は、前記第1の部材と前記支持基板の間、および前記第2の部材と前記支持基板の間の少なくとも一つに挟まれており、
     前記シール材の弾性率は、前記第1の部材、前記第2の部材、および前記支持基板の弾性率より小さく、
     前記構造体に対して積層方向に圧力を加えて結合する固定部材を備えることを特徴とする、
     請求項1記載の燃料電池モジュール。
  4.  前記シール材は、バーミキュライト、ライカ、ステアタイトから選択される少なくとも一つ以上を含むことを特徴とする
     請求項1記載の燃料電池モジュール。
  5.  前記第1の供給路の気体と前記第2の供給路の気体は、圧力差があるように供給されることを特徴とする、
     請求項1記載の燃料電池モジュール。
  6.  前記第1の気体は空気であり、前記第2の気体は燃料ガスであり、前記第1の供給路内の気体の圧力のほうが前記第2の供給路内の気体の圧力より高くなるように供給されることを特徴とする、
     請求項1記載の燃料電池モジュール。
  7.  前記シール材の段差において、前記第1の供給路と前記第2の供給路のうち、圧力の低い方の前記シール材が薄いことを特徴とする、
     請求項1記載の燃料電池モジュール。
  8.  前記シール材の平面視において、前記シール材の段差と前記第1の供給路の間隔よりも、前記シール材の段差と前記第2の供給路の間隔の方が大きいことを特徴とする、
     請求項1記載の燃料電池モジュール。
  9.  前記シール材の段差は、前記シール材の上下方向の両面に形成されていることを特徴とする、
     請求項1記載の燃料電池モジュール。
  10.  前記シール材の密度は、前記シール材の段差と前記第1の供給路の間の領域より、前記シール材の段差と前記第2の供給路の間の領域の方が、膜密度が1.05倍以上1.5倍以下の範囲で高いことを特徴とする、
     請求項1記載の燃料電池モジュール。
  11.  前記シール材の段差の深さは、0.02mm以上0.15mm未満の範囲であることを特徴とする、
     請求項1記載の燃料電池モジュール。
  12.  前記段差の断面形状は、垂直あるいは垂直以外の傾斜をなすことを特徴とする、
     請求項1記載の燃料電池モジュール。
  13.  前記段差の断面形状は、曲面部を有することを特徴とする、
     請求項1記載の燃料電池モジュール。
  14.  前記第1の供給路の外周部のシール材は同一の高さであり、当該高さは前記第2の供給路の外周部のシール材の高さと同一の高さであり、
     前記段差は、前記第1の供給路側と前記第2の供給路側の2か所に設けられていることを特徴とする、
     請求項1記載の燃料電池モジュール。
  15.  第1の板状部材、燃料電池セル、前記燃料電池セルを支持する支持基板、および第2の板状部材が積層された構造体と、
     前記燃料電池セルに第1の気体を供給する第1の供給路と、
     前記燃料電池セルに第2の気体を供給する第2の供給路と、
     前記第1の供給路と前記第2の供給路との間に設けられたシール材とを有する燃料電池モジュールの製造方法であって、
     前記シール材は、前記第1の板状部材、前記支持基板、および前記第2の板状部材よりも変形しやすく、
     前記第1の板状部材、前記支持基板、および前記第2の板状部材のうち少なくとも一つは前記シール材と接する部分に段差を有し、
     前記構造体の積層方向に圧力をかけて前記シール材を前記第1の板状部材、前記支持基板、および前記第2の板状部材のうち少なくとも二つにより挟持することにより、前記第1の供給路と前記第2の供給路の間の前記シール材に段差を形成し、
     前記シール材により、前記第1の板状部材、前記支持基板、および前記第2の板状部材の面内方向の、前記第1の気体および前記第2の気体の少なくとも一つの移動を抑制する、
     燃料電池モジュールの製造方法。
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