WO2024116879A1 - 発光装置およびその製造方法、ならびに電子機器 - Google Patents

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狭額縁化が可能な発光装置を提供する。 発光装置は、発光領域に設けられた複数の発光素子と、発光領域の周辺に設けられた遮光層と、発光領域を囲む第1壁部とを備える。第1壁部の少なくとも一部が、遮光層上に位置している。

Description

発光装置およびその製造方法、ならびに電子機器
 本開示は、発光装置およびその製造方法、ならびに電子機器に関する。
 複数の発光素子を発光領域に含む発光装置は、広く普及している。この種の発光装置の一つとして、発光領域を囲むようにシール樹脂が設けられた発光装置がある。近年では、発光装置の狭額縁化が要求されている。この要求に応えるために、上記構成の発光装置では、シール樹脂の線幅を細くすることが検討されている。
 しかしながら、シール樹脂の線幅を細くすると、枠状のシール樹脂の内側に塗布された充填剤の圧力によりシール樹脂の枠が決壊し、充填剤が流出する虞がある。このような充填剤の流出を抑制するために、特許文献1では、シール樹脂に代えて、有効画素領域を囲む壁部を設けることが提案されている。
国際公開第2020/100862号パンフレット
 しかしながら、特許文献1に記載の技術では、複数の発光素子を覆う保護層上に壁部が設けられているため、発光装置を狭額縁化できないことがある。
 本開示の目的は、狭額縁化が可能な発光装置およびその製造方法、ならびに電子機器を提供することにある。
 上述の課題を解決するために、本開示に係る発光装置は、
 発光領域に設けられた複数の発光素子と、
 発光領域の周辺に設けられた遮光層と、
 発光領域を囲む第1壁部と
 を備え、
 第1壁部の少なくとも一部が、遮光層上に位置している。
 本開示に係る電子機器は、上記の発光装置を備える。
 本開示に係る発光装置の製造方法は、
 複数の発光素子を含む発光領域の周辺に遮光層を形成することと、
 リソグラフ技術により、発光領域を囲む第1壁部を形成することと
 を備え、
 第1壁部の少なくとも一部は、遮光層上に位置する。
図1は、一実施形態に係る表示装置の平面図である。 図2は、有効画素領域の一部を拡大して表す平面図である。 図3は、図1のIII-III線に沿った断面図である。 図4は、変形例に係る表示装置の断面図である。 図5は、変形例に係る表示装置の断面図である。 図6は、変形例に係る表示装置の断面図である。 図7は、変形例に係る表示装置の断面図である。 図8A、図8B、図8Cはそれぞれ、発光部の中心を通る法線LNと、レンズ部材の中心を通る法線LN’と、波長選択部の中心を通る法線LN”との関係を説明するための概念図である。 図9は、発光部の中心を通る法線LNと、レンズ部材の中心を通る法線LN’と、波長選択部の中心を通る法線LN”との関係を説明するための概念図である。 図10A、図10Bはそれぞれ、発光部の中心を通る法線LNと、レンズ部材の中心を通る法線LN’と、波長選択部の中心を通る法線LN”との関係を説明するための概念図である。 図11は、発光部の中心を通る法線LNと、レンズ部材の中心を通る法線LN’と、波長選択部の中心を通る法線LN”との関係を説明するための概念図である。 図12Aは、共振器構造の第1例を説明するための模式的な断面図である。図12Bは、共振器構造の第2例を説明するための模式的な断面図である。 図13Aは、共振器構造の第3例を説明するための模式的な断面図である。図13Bは、共振器構造の第4例を説明するための模式的な断面図である。 図14Aは、共振器構造の第5例を説明するための模式的な断面図である。図14Bは、共振器構造の第6例を説明するための模式的な断面図である。 図15は、共振器構造の第7例を説明するための模式的な断面図である 図16Aは、デジタルスチルカメラの正面図である。図16Bは、デジタルスチルカメラの背面図である。 図17は、ヘッドマウントディスプレイの斜視図である。 図18は、テレビジョン装置の斜視図である。 図19は、シースルーヘッドマウントディスプレイの斜視図である。 図20は、スマートフォンの斜視図である。 図21Aは、乗物の後方から前方にかけての乗物の内部の様子を示す図である。図21Bは、乗物の斜め後方から斜め前方にかけての乗物の内部の様子を示す図である。
 本開示の実施形態について図面を参照しながら以下の順序で説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
 1 本開示に係る発光装置の全般に関する説明
 2 一実施形態(表示装置の例)
 3 変形例
 4 発光部、レンズ部材、波長選択部のそれぞれの中心を通る法線の関係
 5 共振器構造の例
 6 応用例(電子機器の例)
<1 本開示に係る発光装置の全般に関する説明>
 本開示に係る発光装置は、表示装置、照明装置またはこれら以外の装置であってもよい。表示装置は、OLED(Organic Light Emitting Diode)表示装置であってもよい。発光装置が表示装置である場合、発光領域は、有効画素領域であってもよい。
 発光装置は、複数の発光素子の上方に設けられた複数のレンズをさらに備えることが好ましい。発光装置は、遮光層と第1壁部の間に設けられた第1保護層をさらに備えることが好ましい。発光装置は、複数の発光素子を覆う第2保護層をさらに備えることが好ましい。この場合、発光装置は、第2保護層の側面を覆う第2壁部をさらに備えることが好ましい。
 発光装置が複数のレンズと第1保護層をさらに備える場合、複数のレンズと第1保護層が、同一の材料により構成されていることが好ましく、複数のレンズと第1保護層と第1壁部が、同一の材料により構成されていることがより好ましい。上記同一の材料は、無機材料または有機材料を含んでいてもよい。
 発光装置が複数のレンズと第1保護層と第2壁部をさらに備える場合、複数のレンズと第1保護層と第2壁部が、同一の材料により構成されていることがより好ましく、複数のレンズと第1保護層と第1壁部と第2壁部が、同一の材料により構成されていることがより好ましい。上記同一の材料は、無機材料または有機材料を含んでいてもよい。
 本開示において、「部材aがXを含む」とは、部材aがXを主成分として含むこと、部材aが実質的にXからなること、または部材aがXからなることを表してもよい。ここで、「部材aがXを主成分として含む」とは、部材aにおけるXの含有量が、50質量%以上100質量%以下、60質量%以上100質量%以下、70質量%以上100質量%以下、80質量%以上100質量%以下、90質量%以上100質量%以下、95質量%以上100質量%以下または99質量%以上100質量%以下であることを表してもよい。
 本開示において、「対象物Bが対象物A上に位置している」、「対象物Bが対象物A上設けられている」および「対象物A上に設けられた対象物B」等の表現にて「対象物A上」とは、対象物Aと対象物Bとの相対的な位置関係を示すものであり、対象物Bが対象物Cを間に挟まずに直接対象物Aの上に位置している状態のみならず、対象物Bが対象物Cを間に挟んで対象物Aの上に位置している状態も含む概念である。例えば、「第1壁部が遮光層上に位置している」という表現は、第1壁部が第1保護層等の他の層を間に挟まずに遮光層上に直接位置している状態のみならず、第1壁部が第1保護層等の他の層を間に挟んで遮光層上に位置している状態も含む概念である。
<2 一実施形態>
[表示装置101の構成]
 図1は、一実施形態に係る表示装置101の平面図である。表示装置101は、有効画素領域RE1と、有効画素領域RE1の周辺に設けられた周辺領域RE2とを有する。有効画素領域RE1は、特許請求の範囲における発光領域の一例である。
 図2は、有効画素領域RE1の一部を拡大して表す平面図である。複数の副画素10R、10G、10Bが、有効画素領域RE1内に規定の配置パターンで2次元配置されている。図2では、規定の配置パターンがストライプ配列である例が示されている。規定の配置パターンは、ストライプ配列に限定されるものではなく、モザイク配列、正方配列、デルタ配列またはこれら以外の配列であってもよい。パッド部101Aおよび映像表示用のドライバ(図示せず)等が、周辺領域RE2に設けられている。図示しないフレキシブルプリント配線基板(Flexible Printed Circuit:FPC)が、パッド部101Aに接続されてもよい。
 副画素10Rは、赤色光(第1光)を発光することができる。副画素10Gは、緑色光(第2光)を発光することができる。副画素10Bは、青色光(第3光)を発光することができる。図2中にて記号「R」、「G」、「B」が付された区画はそれぞれ、副画素10R、副画素10G、副画素10Bを表している。
 以下の説明において、副画素10R、10G、10Bを特に区別せず総称する場合には、副画素10ということがある。1画素(1ピクセル)10Pxは、例えば、隣接する複数の副画素10R、10G、10Bにより構成されている。但し、1画素10Pxの構成はこの例に限定されるものではなく、例えば、1画素10Pxが、隣接する複数の副画素10R、10G、10B、10Bにより構成されていてもよい。
 副画素10の形状例としては、平面視において長方形状等の四角形状または六角形状等が挙げられるが、これらの形状に限定されるものではない。本明細書において、長方形状には、正方形状も含まれるものとする。なお、図2では、副画素10が平面視において四角形状を有する例が示されている。副画素10のサイズの上限値は、好ましくは10μm以下、より好ましくは8μm以下、さらにより好ましくは5μm以下、4μm以下または3.5μm以下である。副画素10のサイズの下限値は、例えば1μm以上である。
 表示装置101は、発光装置の一例である。表示装置101は、トップエミッション方式のOLED表示装置であってもよい。表示装置101は、マイクロディスプレイであってもよい。表示装置101は、VR(Virtual Reality)装置、MR(Mixed Reality)装置、AR(Augmented Reality)装置等のアイウェアデバイスに備えられてもよいし、電子ビューファインダ(Electronic View Finder:EVF)または小型プロジェクタ等に備えられてもよい。
 図3は、図1のIII-III線に沿った断面図である。表示装置101は、駆動基板11と、複数の発光素子12Wと、絶縁層13と、保護層14と、保護層15と、平坦化層16と、カラーフィルタ17と、レンズアレイ18と、低屈折率層19と、充填剤層20と、カバー層21と、コンタクト電極124と、遮光層17BKと、保護層182と、壁部183、壁部184とを備える。保護層182は、特許請求の範囲における第1保護層の一例である。保護層14は、特許請求の範囲における第2保護層の一例である。壁部183は、特許請求の範囲における第1壁部の一例である。壁部184は、特許請求の範囲における第2壁部の一例である。
 本明細書において、表示装置101を構成する各層の両面のうち、表示装置101のトップ側(表示面側)となる面を第1面といい、表示装置101のボトム側(表示面とは反対側)となる面を第2面ということがある。本明細書において、第1面の周縁部とは、第1面の周縁から内側に向かって、所定の幅を有する領域をいい、第2面の周縁部とは、第2面の周縁から内側に向かって、所定の幅を有する領域をいう。本明細書において、平面視とは、第1面に垂直な方向から対象物が見られたときの平面視を意味する。
(駆動基板11)
 駆動基板11は、いわゆるバックプレーンであり、複数の発光素子12Wを駆動することができる。駆動基板11は、例えば、基板と、絶縁層とを順に備える。
 複数の駆動回路(図示せず)および複数の配線(図示せず)等が、基板の第1面に設けられていてもよい。基板は、例えば、トランジスタ等の形成が容易な半導体基板であってもよいし、水分および酸素の透過性が低いガラス基板または樹脂基板であってもよい。半導体基板は、例えば、アモルファスシリコン、多結晶シリコンまたは単結晶シリコン等を含む。ガラス基板は、例えば、高歪点ガラス、ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、フォルステライト、鉛ガラスまたは石英ガラス等を含む。樹脂基板は、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタラートおよびポリエチレンナフタレート等からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。
 絶縁層は、基板の第1面上に設けられ、複数の駆動回路および複数の配線等を覆い平坦化してもよい。絶縁層は、基板の第1面上に設けられた複数の駆動回路および複数の配線等と、複数の発光素子12Wの間を絶縁してもよい。配線は、パッド部101Aに接続されていてもよい。
 絶縁層は、有機絶縁層であってもよいし、無機絶縁層であってもよし、これらの積層体であってもよい。有機絶縁層は、例えば、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂およびノボラック系樹脂等からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。無機絶縁層は、例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)および酸窒化シリコン(SiO)等からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。
 絶縁層は、複数のコンタクト部(図示せず)を内部に備える。有効画素領域RE1に設けられた複数のコンタクト部は、発光素子と配線とを電気的に接続する。周辺領域RE2に設けられた複数のコンタクト部は、コンタクト電極と配線とを電気的に接続する。コンタクト部は、例えば、銅(Cu)およびチタン(Ti)等からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属を含む。
(発光素子12W)
 発光素子12Wは、駆動回路等の制御に基づき、白色光を発光することができる。発光素子12Wは、OLED素子である。OLED素子は、Micro-OLED(M-OLED)素子であってもよい。発光素子12Wは、各色の副画素10R、10G、10Bに含まれる。
 複数の発光素子12Wは、規定の配置パターンで駆動基板11の第1面上に2次元配置されている。規定の配置パターンは、複数の副画素10の規定の配置パターンとして説明したとおりである。発光素子12Wは、第1電極121と、OLED層122と、第2電極123とを駆動基板11の第1面上に順に備える。
(第1電極121)
 第1電極121は、OLED層122の第2面側に設けられている。第1電極121は、有効画素領域RE1内において複数の発光素子12Wで個別に設けられている個別電極である。すなわち、第1電極121は、有効画素領域RE1内において、駆動基板11の第1面の面内方向に隣接する発光素子12Wの間で分断されている。第1電極121は、アノードである。第1電極121と第2電極123の間に電圧が加えられると、第1電極121からOLED層122にホールが注入される。
 第1電極121は、例えば、金属層により構成されてもよいし、金属層と透明導電性酸化物層により構成されてもよい。第1電極121が金属層と透明導電性酸化物層により構成されている場合には、高い仕事関数を有する層をOLED層122に隣接させる観点からすると、透明導電性酸化物層がOLED層122側に設けられることが好ましい。
 金属層は、OLED層122で発光された光を反射する反射層としての機能も有している。金属層は、例えば、クロム(Cr)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、タングステン(W)および銀(Ag)からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属元素を含む。金属層は、上記少なくとも1種の金属元素を合金の構成元素として含んでいてもよい。合金の具体例としては、アルミニウム合金または銀合金が挙げられる。アルミニウム合金の具体例としては、例えば、AlNdまたはAlCuが挙げられる。
 下地層(図示せず)が、金属層の第2面側に隣接して設けられていてもよい。下地層は、金属層の成膜時に、金属層の結晶配向性を向上させることができてもよい。下地層は、例えば、チタン(Ti)およびタンタル(Ta)からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属元素を含む。下地層は、上記少なくとも1種の金属元素を合金の構成元素として含んでいてもよい。
 透明導電性酸化物層は、透明導電性酸化物を含む。透明導電性酸化物は、例えば、インジウムを含む透明導電性酸化物(以下「インジウム系透明導電性酸化物」という。)、錫を含む透明導電性酸化物(以下「錫系透明導電性酸化物」という。)および亜鉛を含む透明導電性酸化物(以下「亜鉛系透明導電性酸化物」という。)からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。
 インジウム系透明導電性酸化物は、例えば、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化インジウムガリウム(IGO)、酸化インジウムガリウム亜鉛(IGZO)またはフッ素ドープ酸化インジウム(IFO)を含む。これらの透明導電性酸化物のうちでも酸化インジウム錫(ITO)が特に好ましい。酸化インジウム錫(ITO)は、仕事関数的にOLED層122へのホール注入障壁が特に低いため、表示装置101の駆動電圧を特に低電圧化することができるからである。錫系透明導電性酸化物は、例えば、酸化錫、アンチモンドープ酸化錫(ATO)またはフッ素ドープ酸化錫(FTO)を含む。亜鉛系透明導電性酸化物は、例えば、酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ホウ素ドープ酸化亜鉛またはガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)を含む。
(OLED層122)
 OLED層122は、白色光を発光することができる。OLED層122は、複数の第1電極121と1つの第2電極123の間に設けられている。OLED層122は、有効画素領域RE1内において、駆動基板11の第1面の面内方向に隣接する発光素子12W間で繋がり、有効画素領域RE1内において複数の発光素子12Wで共通の層である。
 OLED層122は、有機発光層を含む積層体により構成されてもよく、その場合、積層体のうちの一部の層(例えば電子注入層)は無機層であってもよい。OLED層122は、単層の発光ユニットを備えるOLED層であってもよいし、2層の発光ユニットを備えるOLED層(タンデム構造)であってもよいし、これら以外の構造のOLED層であってもよい。単層の発光ユニットを備えるOLED層は、例えば、第1電極121から第2電極123に向かって、正孔注入層、正孔輸送層、赤色発光層、発光分離層、青色発光層、緑色発光層、電子輸送層、電子注入層がこの順序で積層された構成を有する。2層の発光ユニットを備えるOLED層は、例えば、第1電極121から第2電極123に向かって、正孔注入層、正孔輸送層、青色発光層、電子輸送層、電荷発生層、正孔輸送層、黄色発光層、電子輸送層と、電子注入層がこの順序で積層された構成を有する。
 正孔注入層は、各発光層への正孔注入効率を高めると共に、リークを抑制することができる。正孔輸送層は、各発光層への正孔輸送効率を高めることができる。電子注入層は、各発光層への電子注入効率を高めることができる。電子輸送層は、各発光層への電子輸送効率を高めることができる。発光分離層は、各発光層へのキャリアの注入を調整するための層であり、発光分離層を介して各発光層に電子やホールが注入されることにより各色の発光バランスが調整される。電荷発生層は、当該電荷発生層を挟むように設けられた2つの発光層に電子と正孔をそれぞれ供給することができる。
 赤色発光層、緑色発光層、青色発光層、黄色発光層はそれぞれ、電界をかけることにより、第1電極121または電荷発生層から注入された正孔と第2電極123または電荷発生層から注入された電子との再結合が起こり、赤色光、緑色光、青色光、黄色光を発光することができる。
(第2電極123)
 第2電極123は、OLED層122の第1面側に設けられている。第2電極123は、有効画素領域RE1内において、駆動基板11の第1面の面内方向に隣接する発光素子12W間で繋がり、有効画素領域RE1内において複数の発光素子12Wで共通の電極である。第2電極123は、有効画素領域RE1から周辺領域RE2まで延設されている。第2電極123の第2面の周縁部は、コンタクト電極124の第1面に接続されている。
 第2電極123は、カソードである。第1電極121と第2電極123の間に電圧が加えられると、第2電極123からOLED層122に電子が注入される。第2電極123は、OLED層122から発せられる白色光に対して透光性を有している。第2電極123は、可視光に対して透明性を有する透明電極であることが好ましい。本明細書において、可視光とは、360nm以上830nmの波長域の光をいう。
 第2電極123は、できるだけ透光性が高く、かつ仕事関数が小さい材料によって構成されることが、発光効率を高める上で好ましい。第2電極123は、例えば、金属層および透明導電性酸化物層のうちの少なくとも一層により構成されている。より具体的には、第2電極123は、金属層もしくは透明導電性酸化物層の単層膜、または金属層と透明導電性酸化物層の積層膜により構成されている。第2電極123が積層膜により構成されている場合、金属層がOLED層122側に設けられてもよいし、透明導電性酸化物層がOLED層122側に設けられてもよいが、低い仕事関数を有する層をOLED層122に隣接させる観点からすると、金属層がOLED層122側に設けられていることが好ましい。
 金属層は、例えば、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、カルシウム(Ca)およびナトリウム(Na)からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属元素を含む。金属層は、上記少なくとも1種の金属元素を合金の構成元素として含んでいてもよい。合金の具体例としては、MgAg合金、MgAl合金またはAlLi合金等が挙げられる。透明導電性酸化物層は、透明導電性酸化物を含む。当該透明導電性酸化物としては、上記の第1電極121の透明導電性酸化物と同様の材料を例示することができる。
(コンタクト電極124)
 コンタクト電極124は、周辺領域RE2における駆動基板11の第1面上に設けられている。コンタクト電極124は、第2電極123と駆動基板11内の配線とを接続する補助電極である。コンタクト電極124の第1面は、第2電極123の第2面の周縁部に電気的に接続されている。一方、コンタクト電極124の第2面は、複数のコンタクト部等を介して配線に接続されている。
 コンタクト電極124は、平面視において、有効画素領域RE1の外周全体を囲む閉ループ状を有していてもよいし、有効画素領域RE1の外周を部分的に囲む、部分的に分断されたループ状を有していてもよい。
 コンタクト電極124は、例えば、金属層および金属酸化物層のうちの少なくとも一層により構成されている。より具体的には例えば、コンタクト電極124は、金属層もしくは金属酸化物層の単層膜、または金属層と金属酸化物層の積層膜により構成されている。コンタクト電極124は、上記の第1電極121と同様の構成を有していることが好ましい。この場合、第1電極121とコンタクト電極124を同一工程にて形成することができるので、表示装置101の製造工程を簡略化することができる。
 コンタクト電極124に含まれる材料としては、上記の第1電極121と同様の材料を例示することができる。具体的には、コンタクト電極124の金属層に含まれる材料としては、上記の第1電極121の金属層と同様の材料を例示することができ、コンタクト電極124の金属酸化物層に含まれる材料としては、上記の第1電極121の金属酸化物層と同様の材料を例示することができる。
 下地層(図示せず)が、金属層の第2面側に隣接して設けられていてもよい。下地層に含まれる材料としては、上記の第1電極121の下地層と同様の材料を例示することができる。
(絶縁層13)
 絶縁層13は、駆動基板11の第1面のうち、離隔された第1電極121の間の部分に設けられている。絶縁層13は、駆動基板11の第1面の面内方向に隣接する第1電極121の間を絶縁することができる。絶縁層13は、複数の第1開口を有する。複数の第1開口はそれぞれ、各発光素子12Wに対応して設けられている。複数の第1開口がそれぞれ、各第1電極121の第1面(OLED層122側の面)上に設けられていてもよい。第1開口を介して、第1電極121とOLED層122とが接触する。
 絶縁層13は、駆動基板11の第1面のうち、第1電極121とコンタクト電極124の間にも設けられている。絶縁層13は、第1電極121とコンタクト電極124の間を絶縁することができる。絶縁層13は、第2開口を有する。第2開口は、コンタクト電極124に対応して設けられている。第2開口が、コンタクト電極124の第1面(第2電極123の周縁部に接続される側の面)上に設けられていてもよい。第2開口を介して、コンタクト電極124と第2電極123の周縁部とが接触する。第2開口は、コンタクト電極124と同様のルーブ状を有していてもよい。
 絶縁層13は、有機絶縁層であってもよいし、無機絶縁層であってもよいし、これらの積層体であってもよい。有機絶縁層は、例えば、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂およびノボラック系樹脂等からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。無機絶縁層は、例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)および酸窒化シリコン(SiO)等からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。
(保護層14)
 保護層14は、第2電極123の第1面上およびコンタクト部の第1面上に設けられ、複数の発光素子12Wを覆っている。保護層14は、発光素子12Wから発せられる白色光に対して透光性を有している。保護層14は、可視光に対して透明性を有することが好ましい。保護層14は、複数の発光素子12W等を保護することができる。例えば、保護層14は、複数の発光素子12Wを外気と遮断し、外部環境から複数の発光素子12W内部への水分浸入を抑制することができる。また、第2電極123が金属層により構成されている場合には、保護層14は、この金属層の酸化を抑制する機能を有していてもよい。
 保護層14は、例えば、吸湿性が低い無機材料または高分子樹脂を含む。保護層14は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。保護層14の厚さを厚くする場合には、多層構造とすることが好ましい。保護層14における内部応力を緩和するためである。無機材料は、例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、酸化窒化シリコン(SiO)、酸化チタン(TiO)および酸化アルミニウム(AlO)等からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。高分子樹脂は、例えば、熱硬化性樹脂および紫外線硬化性樹脂等からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。高分子樹脂は、具体的には例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック系樹脂、エポキシ系樹脂、ノルボルネン系樹脂およびパリレン系樹脂等からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。
(保護層15)
 保護層15は、保護層14の第1面上に設けられている。保護層15は、発光素子12Wから発せられる各光に対して透光性を有している。保護層15は、可視光に対して透明性を有することが好ましい。保護層15は、複数の発光素子12W等を保護することができる。例えば、保護層15は、発光素子12Wを外気と遮断し、外部環境から発光素子12W内部への水分浸入を抑制することができる。
 保護層15は、単分子層の堆積物により構成されていることが好ましい。より具体的には例えば、保護層15は、ALD(Atomic Layer Deposition)層により構成されていることが好ましい。保護層15が、単分子層の堆積物により構成されていると、保護層15による水分浸入の抑制効果を向上させることができる。保護層15は、例えば、金属酸化物を含む。当該金属酸化物は、例えば、酸化アルミニウム(AlO)または酸化チタン(TiO)を含む。
(平坦化層16)
 平坦化層16は、保護層15の第1面上に設けられている。平坦化層16は、平坦な第1の面を有している。平坦化層16は、保護層15の第1面の凹凸を埋め、平坦な第1面を保護層15の上方に形成することができる。平坦化層16は、例えば、無機材料または高分子樹脂を含む。無機材料としては、保護層14の無機材料と同様の材料を例示することができる。高分子樹脂としては、保護層14の高分子樹脂と同様の材料を例示することができる。
(カラーフィルタ17)
 カラーフィルタ17は、複数の発光素子12Wの上方に設けられている。より具体的には、カラーフィルタ17は、有効画素領域RE1における平坦化層16の第1面上に設けられている。カラーフィルタ17は、例えば、オンチップカラーフィルタ(On Chip Color Filter:OCCF)である。カラーフィルタ17は、例えば、複数の赤色フィルタ部17FRと、複数の緑色フィルタ部17FGと、複数の青色フィルタ部17FBとを備える。なお、以下の説明において、赤色フィルタ部17FR、緑色フィルタ部17FG、青色フィルタ部17FBを特に区別せず総称する場合には、フィルタ部17Fということがある。
 複数のフィルタ部17Fは、規定の配置パターンで平坦化層16の第1面上に2次元配置されている。規定の配置パターンは、複数の副画素10の規定の配置パターンとして説明したとおりである。各フィルタ部17Fは、発光素子12Wの上方に設けられている。副画素10Rは、発光素子12Wと当該発光素子12Wの上方に設けられた赤色フィルタ部17FRとにより構成される。副画素10Gは、発光素子12Wと当該発光素子12Wの上方に設けられた緑色フィルタ部17FGとにより構成される。副画素10Bは、発光素子12Wと当該発光素子12Wの上方に設けられた青色フィルタ部17FBとにより構成される。
 赤色フィルタ部17FRは、発光素子12Wから出射された白色光のうち赤色光を透過するのに対して、赤色光以外の光を吸収することができる。緑色フィルタ部17FGは、発光素子12Wから出射された白色光のうち緑色光を透過するのに対して、緑色光以外の光を吸収することができる。青色フィルタ部17FBは、発光素子12Wから出射された白色光のうち青色光を透過するのに対して、青色光以外の光を吸収することができる。
 赤色フィルタ部17FRは、例えば、赤色のカラーレジストを含む。緑色フィルタ部17FGは、例えば、緑色のカラーレジストを含む。青色フィルタ部17FBは、例えば、青色のカラーレジストを含む。
(レンズアレイ18)
 レンズアレイ18は、カラーフィルタ17の第1面上に設けられている。平坦化層が、カラーフィルタ17とレンズアレイ18の間に備えられていてもよい。レンズアレイ18は、複数のレンズ181を含む。レンズ181は、発光素子12Wから上方に出射された光を正面方向に集光することができる。複数のレンズ181は、いわゆるオンチップマイクロレンズ(On Chip Microlens:OCL)であり、規定の配置パターンでカラーフィルタ17の第1面上に2次元配置されている。
 1つのレンズ181が、1つの発光素子12Wの上方に設けられていてもよいし、2つ以上のレンズ181が、1つの発光素子12Wの上方に設けられていてもよい。図3では、1つのレンズ181が1つの発光素子12Wの上方に設けられる例が示されている。レンズ181は、発光素子12Wから入射した光を出射する出射面側に曲面を有していてもよい。当該曲面は、発光素子12Wから遠ざかる方向に突出した凸状の湾曲面であることが好ましいが、凸状の湾曲面に限定されるものではない。湾曲面としては、例えば、略放物面状、略半球面状および略半楕円面状等が挙げられるが、これらの形状に限定されるものではない。
 レンズアレイ18は、例えば、可視光に対して透明な無機材料または有機材料を含む。無機材料は、例えば、酸化シリコン(SiO)を含む。有機材料は、高分子樹脂であってもよい。有機材料は、例えば、紫外線硬化樹脂を含む。
(遮光層17BK)
 遮光層17BKは、周辺領域RE2における平坦化層16の第1面上に設けられている。遮光層17BKは、コンタクト電極124の上方に位置し、コンタクト電極124の上方を覆っていることが好ましい。遮光層17BKは、周辺領域RE2に入射する外光(可視光)を吸収し、遮光することができる。これにより、コンタクト電極124等での外光の反射を抑制することができる。
 遮光層17BKは、平面視において、有効画素領域RE1の外周全体を囲む閉ループ状を有していてもよいし、有効画素領域RE1の外周を部分的に囲む、部分的に分断されたループ状を有していてもよい。
 遮光層17BKは、赤色フィルタ部17FRと青色フィルタ部17FBとを備えることが好ましい。遮光層17BKがこのような構成を有することで、カラーフィルタ17と遮光層17BKを同一工程にて形成することができる。図3では、青色フィルタ部17FBが赤色フィルタ部17FRの第1面上に設けられている例が示されているが、赤色フィルタ部17FRが青色フィルタ部17FBの第1面上に設けられていてもよい。
 遮光層17BKは、上記構成に限定されるものではなく、例えば、黒色の光吸収材料を含む遮光層17BKであってもよい。黒色の光吸収材料は、例えば、黒色の樹脂材料および黒色の金属含有材料からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。黒色の樹脂材料は、例えば、カーボンブラック等の炭素材料を含む。黒色の樹脂材料は、例えば、黒色のカラーレジストを含んでもよい。黒色の金属含有材料は、例えば、窒化チタン(TiN)等を含む。
(保護層182)
 保護層182は、遮光層17BKの第1面上に設けられている。保護層182は、透光性を有していてもよい。保護層182は、遮光層17BK等を保護することができる。例えば、保護層182は、外部環境から遮光層17BK等への水分浸入を抑制することができる。保護層182は、レンズアレイ18と同一の材料により構成されていることが好ましい。保護層182がレンズアレイ18と同一の材料により構成されていることで、レンズアレイ18と保護層182とを同一工程にて作製することができる。上記同一の材料は、無機材料または有機材料を含んでいてもよい。無機材料および有機材料は、レンズアレイ18の材料として説明したとおりである。保護層182は、レンズアレイ18と一体に構成されていてもよいし、レンズアレイ18とは別体として構成されていてもよい。
(壁部183)
 壁部183は、保護層182の第1面上に設けられている。壁部183は、保護層182と一体に構成されていてもよい。壁部183の少なくとも一部が、遮光層17BKの上方に位置している。すなわち、図3に示されるように、壁部183の一部が、遮光層17BKの上方に位置していてもよいし、図4に示されるように、壁部183の全部が、遮光層17BKの上方に位置していてもよい。表示装置101の狭額縁化の観点からすると、図4に示されるように、壁部183の全部が、遮光層17BKの上方に位置していることが好ましい。
 壁部183は、カバー層21を支持し、駆動基板11とカバー層21との間の距離、より具体的には、レンズアレイ18とカバー層21との距離を調整することができる。壁部183は、充填剤層20を形成するための充填剤が塗布される塗布領域を設定することができる。
 壁部183は、有効画素領域RE1を囲む。壁部183は、平面視において閉ループ状を有していることが好ましい。壁部183が閉ループ状を有していることで、表示装置101の製造工程において、充填剤の塗布領域を設定することができる。
 壁部183の断面形状は、多角形状(図3、図4参照)、階段状(図5参照)またはこれら以外の所望の形状であってもよい。ここで、壁部183の断面形状とは、壁部183の延設方向に垂直な面で壁部183を切断して得られる断面の形状を表す。多角形状は、四角形状、五角形状またはこれら以外の形状であってもよい。四角形状は、長方形状、台形状またはこれら以外の形状であってもよい。台形状は、逆台形状であってもよい。
 階段状は、図5に示されるように、壁部183の頂部から底部に向かって下降する階段状であってもよい。ここで、壁部183の頂部とは、表示装置101のトップ側(表示面側)となる部分を表し、壁部183の底部とは、表示装置101のボトム側(表示面とは反対側)となる部分を表す。階段状の形状は、壁部183の内周面または外周面に設けられていてもよいし、壁部183の内周面および外周面の両側面に設けられていてもよい。本実施形態では、後述するように、フォトリソグラフィ技術を用いて薄膜をパターニングすることにより壁部183を形成するため、壁部183の断面形状を所望の形状にすることができる。
 壁部183の頂部は、平面状を有していてもよい。壁部183の底部は、平面状を有していてもよい。壁部183の頂部の幅は、図4、図5に示されるように、壁部183の底部の幅に比べて狭いことが好ましい。これにより、壁部183とカバー層21の接触面積を低減することができる。カバー層21と壁部183の接触面積が大きいと、駆動基板11とカバー層21の貼り合わせから、充填剤の硬化までの間に、カバー層21の位置合わせを行うことが困難となる虞がある。
 頂部の幅を底部の幅に比べて狭くすることが可能な壁部183としては、例えば、内周面または外周面に傾斜面を含む壁部183(図4参照)、内周面および外周面の両周面に傾斜面を含む壁部183、階段状の内周面または階段状の外周面を有する壁部183(図5参照)、階段状の内周面および階段状の外周面を有する壁部183等が挙げられるが、これら形状の壁部183に限定されるものではない。
 内周面および外周面に含まれる傾斜面は、壁部183の底部から頂部に向かって、壁部183の幅が狭くなるように傾斜した傾斜面である。内周面に含まれる傾斜面は、内周面の下端から上端までの一部の高さ範囲に設けられていてもよいし、内周面の下端から上端までの全高さ範囲に設けられていてもよい。外周面に含まれる傾斜面も同様に、外周面の下端から上端までの一部の高さ範囲に設けられていてもよいし、外周面の下端から上端までの全高さ範囲に設けられていてもよい。傾斜面が一部の高さ範囲に設けられる場合、図4に示されるように、傾斜面が規定の高さ以上の範囲に設けられていてもよい。内周面および外周面における階段状は、図5に示されるように、壁部183の頂部から底部に向かって下降する階段状である。
 壁部183は、レンズアレイ18と同一の材料により構成されていることが好ましい。壁部183がこのように構成されていることで、壁部183とレンズアレイ18とを同一工程にて作製することができる。壁部183および保護層182が、レンズアレイ18と同一の材料により構成されていることがより好ましい。壁部183および保護層182がこのように構成されていることで、壁部183と保護層182とレンズアレイ18とを同一工程にて作製することができる。上記同一の材料は、無機材料または有機材料を含んでいてもよい。無機材料および有機材料は、レンズアレイ18の材料として説明したとおりである。
 壁部183の高さHは、低屈折率層19と充填剤層20の厚みの合計により決められる。壁部183の高さHは、壁部183の幅Wに比べて大きいことが好ましい。壁部183の高さHが壁部183の幅Wに比べて大きいと、表示装置101の製造工程において、壁部183が倒れたり、壁部183の内側に塗布された充填剤の圧力により壁部183が破損したりするなどの不具合の発生を抑制することができる。壁部183の高さHは、好ましくは3μm以下である。一実施形態に係る表示装置101では、壁部183が遮光層17BKの上方に設けられているため、壁部183の高さHおよび壁部183の幅Wを小さくすることができる。
(壁部184)
 壁部184は、保護層182の第2面の周縁部に設けられている。壁部184は、保護層182と一体に構成されていてもよい。壁部183は、表示装置101の側面を保護することができる。壁部184は、保護層182の第2面の周縁部から駆動基板11の第1面に向かって延設されている。壁部184の先端は、駆動基板11の第1面に接していてもよい。壁部184は、保護層14の側面、保護層15の側面、平坦化層16の側面および遮光層17BKの側面を覆っていることが好ましい。このように壁部184が保護層14の側面、保護層15の側面、平坦化層16の側面および遮光層17BKの側面を覆っていることで、表示装置101の側面を保護することができる。例えば、表示装置101の側面から内部への水分等の侵入を抑制することができる。また、保護層14、保護層15、平坦化層16および遮光層17BKに作用する応力の影響により、これらの層間に剥がれが発生するのを抑制することができる。
 壁部184は、有効画素領域RE1を囲む。壁部184は、平面視において閉ループ状を有していることが好ましい。壁部184は、レンズアレイ18と同一の材料により構成されていることが好ましい。壁部184がこのように構成されていることで、壁部183とレンズアレイ18とを同一工程にて作製することができる。壁部184、壁部183および保護層182が、レンズアレイ18と同一の材料により構成されていることがより好ましい。壁部184、壁部183および保護層182がこのように構成されていることで、壁部184、壁部183と保護層182とレンズアレイ18とを同一工程にて作製することができる。上記同一の材料は、無機材料または有機材料を含んでいてもよい。無機材料および有機材料は、レンズアレイ18の材料として説明したとおりである。
(低屈折率層19)
 低屈折率層19は、レンズアレイ18の第1面上に設けられ、複数のレンズ181の出射面を覆っている。低屈折率層19は、保護層182の第1面上に設けられていてもよい。低屈折率層19は、レンズアレイの集光機能を調整することができる。低屈折率層19は、平坦化層も兼ねていることが好ましい。当該平坦化層は、レンズアレイ18の第1面の凹凸を埋め、平坦な第1面をレンズアレイ18の上方に形成することができる。低屈折率層19が平坦化層を兼ねていることで、表示装置101の製造工程において、低屈折率層19の第1面上に塗布された充填剤の広がり性を改善することができる。
 低屈折率層19の屈折率は、レンズアレイ18の屈折率に比べて低い。低屈折率層19の屈折率がレンズアレイ18の屈折率に比べて低いことで、発光素子12Wから上方に出射された光をレンズ181と低屈折率層19の界面で屈折し正面方向に集光することができる。低屈折率層19の屈折率を調整することで、レンズアレイに所望の集光機能を付与することができる。低屈折率層19の屈折率は、好ましくは1.3以上1.4以下である。低屈折率層19は、例えば、熱硬化性樹脂および紫外線硬化性樹脂等からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。
(充填剤層20)
 充填剤層20は、壁部183の内側に設けられている。より具体的には、充填剤層20は、低屈折率層19、カバー層21および壁部183で囲まれる空間に充填されている。充填剤層20は、カラーフィルタ17から出射される各色の光に対して透光性を有している。充填剤層20は、可視光に対して透明性を有することが好ましい。充填剤層20は、低屈折率層19とカバー層21を接着する接着層としての機能を有していることが好ましい。
 充填剤層20は、例えば、硬化性樹脂を含む。硬化性樹脂は、熱硬化性樹脂および紫外線硬化性樹脂等からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。なお、充填剤層20は、熱硬化性樹脂および紫外線硬化性樹脂に限定されるものではなく、熱硬化性樹脂および紫外線硬化性樹脂以外の種類の硬化性樹脂を含んでもよい。
(カバー層21)
 カバー層21は、充填剤層20の第1面上に設けられている。カバー層21の第2面の周縁部は、壁部183により支持されている。カバー層21は、複数の発光素子12W等の各部材が設けられた駆動基板11の第1面を封止する。カバー層21は、カラーフィルタ17から出射される各色の光に対して透光性を有している。カバー層21は、可視光に対して透明性を有することが好ましい。カバー層21は、例えば、ガラス基板である。
[表示装置101の製造方法]
 以下、一実施形態に係る表示装置101の製造方法の一例について説明する。
(第1電極121およびコンタクト電極124の形成工程)
 まず、例えばスパッタリング法により、金属層、金属酸化物層を駆動基板11の第1面上に順次形成した後、例えばフォトリソグラフィ技術を用いて金属層および金属酸化物層をパターニングする。これにより、複数の第1電極121およびコンタクト電極124が駆動基板11の第1面上に形成される。
(絶縁層13の形成工程)
 次に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、複数の第1電極121およびコンタクト電極124を覆うように駆動基板11の第1面上に絶縁層13を形成する。次に、例えばフォトリソグラフィ技術により、複数の第1開口および第2開口を絶縁層13に形成する。複数の第1開口および第2開口は、上述したとおりである。
(OLED層122の形成工程)
 次に、例えば蒸着法により、正孔輸送層、赤色発光層、発光分離層、青色発光層、緑色発光層、電子輸送層、電子注入層を複数の第1電極121の第1面および駆動基板11の第1面上にこの順序で積層することにより、OLED層122を形成する。
(第2電極123の形成工程)
 次に、例えば蒸着法またはスパッタリング法により、第2電極123をOLED層122の第1面上およびコンタクト電極124の第1面上に形成する。これにより、駆動基板11の第1面上に複数の発光素子12Wが形成されると共に、第2電極123の第2面の周縁部がコンタクト電極124に接続される。
(保護層14の形成工程)
 次に、例えばCVD法または蒸着法により、保護層14を第2電極123の第1面上に形成する。
(保護層15の形成工程)
 次に、例えば原子層堆積(Atomic Layer Deposition:ALD)により、保護層15を保護層14の第1面上に形成する。
(平坦化層16の形成工程)
 次に、例えばCVD法または蒸着法により、平坦化層16を保護層15の第1面上に形成する。
(カラーフィルタ17および遮光層17BKの形成工程)
 次に、平坦化層16の第1面上に緑色フィルタ部形成用の着色組成物を塗布し、フォトマスクを介して紫外線を照射しパターン露光した後、現像することにより、緑色フィルタ部17FGを形成する。次に、平坦化層16の第1面上に赤色フィルタ部形成用の着色組成物を塗布し、フォトマスクを介して紫外線を照射しパターン露光した後、現像することにより、赤色フィルタ部17FRを形成する。次に、平坦化層16の第1面上に青色フィルタ部形成用の着色組成物を塗布し、フォトマスクを介して紫外線を照射しパターン露光した後、現像することにより、青色フィルタ部17FBを形成する。これにより、平坦化層16の第1面上にカラーフィルタ17および遮光層17BKが形成される。
(レンズアレイ18、保護層182、壁部183および壁部184の形成工程)
 次に、カラーフィルタ17の第1の面上および遮光層17BKの第1面上にレンズ材を塗布すると共に、保護層14の側面、保護層15の側面、平坦化層16の側面および遮光層17BKの側面をレンズ材で覆った後、レンズ材を硬化することにより、レンズ材層を形成する。次に、例えばフォトリソグラフィ技術によりレンズ材層を加工することにより、複数の構造体、保護層182、壁部183および壁部184を形成する。次に、複数の構造体をリフロー、硬化することにより、複数のレンズ181を形成する。
(低屈折率層19の形成工程)
 次に、レンズアレイ18の第1面上および保護層182の第1面上に硬化性樹脂を塗布する。硬化性樹脂は、例えば、熱硬化性樹脂および紫外線硬化性樹脂等からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。次に、例えば、熱処理および紫外線照射処理の少なくとも一方の処理により硬化性樹脂を硬化し、低屈折率層19を形成する。
(封止工程)
 次に、例えばODF(One Drop Fill)法により、以下のようにして駆動基板11とカバー層21とを貼り合せる。低屈折率層19の第1面に充填剤を塗布し、カバー層21を充填剤上および壁部183上に載置する。載置後、例えば充填剤に熱を加えるか、または充填剤に紫外線を照射し、充填剤を硬化させることにより、充填剤を介して駆動基板11とカバー層21とを貼り合せる。これにより、表示装置101が封止される。なお、充填剤が熱硬化性樹脂および紫外線硬化性樹脂の両方を含む場合には、充填剤に紫外線を照射し仮硬化させた後、充填剤に熱を加えて本硬化させるようにしてもよい。
[作用効果]
 一実施形態に係る表示装置101では、壁部183の少なくとも一部が、遮光層17BKの上方に位置している。したがって、一実施形態に係る表示装置101では、遮光層17BKの形成領域の外側に壁部183が設けられる表示装置に比べて額縁化することができる。したがって、表示装置101を小型化することができる。
 レンズアレイ18とカバー層21を充填剤層20で貼り合わせる表示装置(以下、「参考例に係る表示装置」という。)では、充填剤層20とレンズアレイ18の屈折率の関係、充填剤層20とレンズアレイ18の密着性、および充填剤層20とカバー層21の密着性を考慮して充填剤層20の構成材料を選択する必要がある。このため、充填剤層20の材料の選択幅が狭くなる虞がある。
 一方、一実施形態に係る表示装置101では、低屈折率層19がレンズアレイ18の第1面(出射面)上に設けられているため、充填剤層20の構成材料の選択に際しては、充填剤層20と低屈折率層19の密着性、および充填剤層20とカバー層21の密着性を主として考慮すればよくなる。したがって、参考例に係る表示装置に比べて、充填剤層20の材料の選択幅を広げることができる。
 一実施形態に係る表示装置101の製造方法では、フォトリソグラフィ技術を用いて壁部183を形成するため、壁部183の幅を容易に所望の幅に設定することができる。また、壁部183の幅や壁部183の断面形状のばらつきを抑制することができる。
 一実施形態に係る表示装置101の製造方法では、レンズアレイ18、保護層182および壁部183を同一工程にて形成することが好ましい。このようにレンズアレイ18、保護層182および壁部183を同一工程にて形成することで、表示装置101の製造に要する工程数および加工作業を削減することができる。工程数および加工作業の削減の観点からすると、レンズアレイ18、保護層182、壁部183および壁部184を同一工程にて形成することがより好ましい。
<3 変形例>
(変形例1)
 上記の一実施形態では、表示装置101がカバー層21を備える例(図3参照)について説明したが、図6に示されるように、表示装置101がガラス基板等のカバー層21を備えていなくてもよい。この場合、表示装置101は、充填剤層20に代えてハードコート層22を備えることが好ましい。表示装置101が充填剤層20に代えてハードコート層22を備えることで、表示装置101の耐擦傷性や耐候性等の特性を向上させることができる。
 ハードコート層22は、例えば、紫外線硬化性樹脂を含む。紫外線硬化性樹脂は、例えば、ラジカル重合型の紫外線硬化性樹脂およびカチオン重合型の紫外線硬化性樹脂等からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。紫外線硬化性樹脂は、必要に応じて、添加剤を含んでもよい。添加剤は、例えば、増感剤、フィラー、安定剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、消泡剤および粘度調整剤等からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む。紫外線硬化性樹脂は、具体的には例えば、アクリル系の紫外線硬化性樹脂を含んでもよい。
 ハードコート層22の表面の鉛筆硬度は、表示装置101の耐擦傷性や耐候性等の特性向上の観点から、好ましくは4H以上、より好ましくは5H以上、さらにより好ましくは6H以上である。ハードコート層22の表面の鉛筆硬度は、JIS K5600-5-4に準拠して測定される。当該測定は、温度23±1℃、相対湿度50±5%の雰囲気中にて行われる。
 変形例1に係る表示装置101は、ガラス基板等のカバー層21を備えていないため、表示装置101を薄型化することができる。また、表示装置101の材料コストの削減、および表示装置101の製造プロセスタクトの低減も可能である。
 図7に示されるように、表示装置101が、ハードコート層22の第1面上に光学素子23をさらに備えてもよい。光学素子23は、例えば、偏光板または偏光フィルムである。
(変形例2)
 上記の一実施形態では、発光素子12WがOLED素子である例について説明したが、発光素子はこの例に限定されるものではなく、例えば、LED(Light Emitting Diode(発光ダイオード))、無機エレクトロルミネッセンス(Inorganic Electro-Luminescence:IEL)素子または半導体レーザー素子等の自発光型の発光素子等であってもよい。2種以上の発光素子が表示装置に備えられてもよい。
(変形例3)
 上記の一実施形態では、発光装置が表示装置101である例について説明したが、発光装置は表示装置に限定されるものではなく、照明装置等であってもよい。
(変形例4)
 上記の一実施形態では、表示装置101が、白色光を発光することができる複数の発光素子12Wとカラーフィルタ17とを備え、これらの組み合わせによりカラー画像を表示することができる例について説明したが、表示装置101のカラー化の方式はこれに限定されるものではない。例えば、表示装置101が、複数の発光素子12Wに代えて、赤色光を発光することができる複数の発光素子と、緑色光を発光することができる複数の発光素子と、青色光を発光することができる複数の発光素子を備えてもよい。この場合、カラーフィルタは備えられていてもよいし、備えられていなくてもよい。
(変形例5)
 上記の実施形態において、光取出し効率の向上および/または色純度の向上の観点から、発光素子12Wが共振器構造を有していてもよい。本明細書において「および/または」とは、少なくとも一方を意味し、例えば、「Xおよび/またはY」の場合、Xのみ、Yのみ、XおよびYの三通りを意味するものである。
 第1電極121が反射層としての機能を有する反射電極である場合、第1電極121と第2電極123とにより共振器構造が構成されてもよい。この場合、第1電極121と第2電極123との間の光学的距離は、OLED層122の厚さにより設定されていてもよいし、第1電極121の材料の選択により設定されてもよいし、これらの組み合わせにより設定されてもよい。
 第1電極121が透明電極である場合、当該透明電極の下方に反射層を備え、当該反射層と第2電極123とにより共振器構造が構成されてもよい。この場合、反射層と第2電極123との間の光学的距離は、OLED層122の厚さにより設定されていてもよいし、反射層の材料の選択により設定されてもよいし、第1電極121(透明電極)と反射層との間に設けられた絶縁層の厚さにより設定されてもよいし、これらの2以上の組み合わせにより設定されてもよい。
(変形例6)
 上記の一実施形態では、カラーフィルタ17が備えられる例について説明したが、カラーフィルタ17に代えて量子ドット層が備えられてもよいし、カラーフィルタ17と共に量子ドット層が備えられてもよい。量子ドット層は、量子ドット(半導体粒子)を含み、複数の発光素子から出射された光の色を変換することができる。複数の発光素子としては、複数の発光素子12Wに代えて、青色光を発光することができる複数の発光素子が備えられてもよい。
(変形例7)
 上記の一実施形態では、第1電極121がアノードであり、第2電極123がカソードである例について説明したが、第1電極121がカソードであり、第2電極123がアノードであってもよい。
(変形例8)
 上記の一実施形態では、第1電極121が個別電極であり、第2電極123が共通電極である例について説明したが、第1電極121が共通電極であり、第2電極123が個別電極であってもよい。
(変形例9)
 上記の一実施形態では、レンズアレイ18、保護層182、壁部183および壁部184を同一工程にて形成する例について説明したが、表示装置101の製造方法はこの例に限定されるものではない。例えば、次のようにして表示装置101を製造してもよい。まず、カラーフィルタ17の形成後に、壁部184を予め形成する。次に、カラーフィルタ17の第1の面上および遮光層17BKの第1面上にレンズ材を塗布し、硬化することにより、レンズ材層を形成する。次に、例えばフォトリソグラフィ技術によりレンズ材層を加工することにより、複数の構造体、保護層182および壁部183を形成する。これ以降の工程は、上記の一実施形態に係る表示装置101の製造方法と同様である。
(その他の変形例)
 以上、本開示の一実施形態およびその変形例について具体的に説明したが、本開示は、上記の一実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本開示の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
 例えば、上記の一実施形態およびその変形例において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値等はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値等を用いてもよい。
 上記の一実施形態およびその変形例の構成、方法、工程、形状、材料および数値等は、本開示の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
 上記の一実施形態およびその変形例に例示した材料は、特に断らない限り、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
 また、本開示は以下の構成を採用することもできる。
(1)
 発光領域に設けられた複数の発光素子と、
 前記発光領域の周辺に設けられた遮光層と、
 前記発光領域を囲む第1壁部と
 を備え、
 前記第1壁部の少なくとも一部が、前記遮光層上に位置している、
 発光装置。
(2)
 前記複数の発光素子の上方に設けられた複数のレンズをさらに備え、
 前記第1壁部は、前記複数のレンズと同一の材料により構成されている、
 (1)に記載の発光装置。
(3)
 前記同一の材料は、無機材料または有機材料を含む、
 (2)に記載の発光装置。
(4)
 前記遮光層と前記第1壁部の間に設けられた第1保護層をさらに備え、
 前記第1保護層は、前記複数のレンズと同一の材料により構成されている、
 (2)または(3)に記載の発光装置。
(5)
 前記複数の発光素子を覆う第2保護層と、
 前記第2保護層の側面を覆う第2壁部と
 をさらに備え、
 前記第2壁部は、前記複数のレンズと同一の材料により構成されている、
 (4)に記載の発光装置。
(6)
 前記第1壁部と前記第2壁部は、前記第1保護層と一体に構成されている、
 (5)に記載の発光装置。
(7)
 前記複数のレンズを覆う低屈折率層をさらに備え、
 前記低屈折率層の屈折率は、前記複数のレンズの屈折率に比べて低い、
 (2)から(6)のいずれか1項に記載の発光装置。
(8)
 前記低屈折率層上に設けられたハードコート層をさらに備える、
 (7)に記載の発光装置。
(9)
 前記第1壁部の内側に設けられた充填剤層と、
 前記充填剤層上に設けられたカバー層と
 をさらに備える、
 (1)から(7)のいずれか1項に記載の発光装置。
(10)
 前記第1壁部の全部が、前記遮光層上に位置している、
 (1)から(9)のいずれか1項に記載の発光装置を備える発光装置。
(11)
 前記複数の発光素子は、複数のOLED素子を含む、
 (1)から(10)のいずれか1項に記載の発光装置。
(12)
 (1)から(11)のいずれか1項に記載の発光装置を備える電子機器。
(13)
 複数の発光素子を含む発光領域の周辺に遮光層を形成することと、
 リソグラフ技術により、前記発光領域を囲む第1壁部を形成することと
 を備え、
 前記第1壁部の少なくとも一部は、前記遮光層上に位置する、
 発光装置の製造方法。
<4 発光部、レンズ部材、波長選択部のそれぞれの中心を通る法線の関係>
 以下、発光部の中心を通る法線LNと、レンズ部材の中心を通る法線LN’と、波長選択部の中心を通る法線LN”との関係を説明する。ここで、発光部は、例えば、発光素子12Wである。レンズ部材は、例えば、レンズアレイ18のレンズ181である。波長選択部は、例えば、フィルタ部17Fである。
 なお、発光部が出射する光に対応して、波長選択部の大きさを、適宜、変えてもよいし、隣接する発光部の波長選択部の間に光吸収部(例えば、ブラックマトリクス部)が設けられている場合、発光部が出射する光に対応して、光吸収部の大きさを、適宜、変えてもよい。また、波長選択部の大きさを、発光部の中心を通る法線と波長選択部の中心を通る法線との間の距離(オフセット量)dに応じて、適宜、変えてもよい。波長選択部の平面形状は、レンズ部材の平面形状と同じであってもよいし、相似であってもよいし、異なっていてもよい。
 以下、図8A、図8B、図8C、図9を参照して、発光部51と、波長選択部52、レンズ部材53が、この順序で配置されている場合の各部の中心を通る法線の関係について説明する。
 図8Aに示されるように、発光部51の中心を通る法線LNと、波長選択部52の中心を通る法線LN”と、レンズ部材53の中心を通る法線LN’とは、一致していてもよい。すなわち、D=0、d=0であってもよい。但し、Dは、発光部51の中心を通る法線LNとレンズ部材53の中心を通る法線LN’との間の距離(オフセット量)を表し、dは、発光部51の中心を通る法線LNと波長選択部52の中心を通る法線LN”との間の距離(オフセット量)を表す。
 図8Bに示されるように、発光部51の中心を通る法線LNと、波長選択部52の中心を通る法線LN”とは、一致しているが、発光部51の中心を通る法線LNおよび波長選択部52の中心を通る法線LN”と、レンズ部材53の中心を通る法線LN’とは、一致していない構成としてもよい。すなわち、D>0、d=0であってもよい。
 図8Cに示されるように、発光部51の中心を通る法線LNと、波長選択部52の中心を通る法線LN”およびレンズ部材53の中心を通る法線LN’とは、一致しておらず、波長選択部52の中心を通る法線LN”と、レンズ部材53の中心を通る法線LN’とは、一致している構成としてもよい。すなわち、D>0、d>0、D=dであってもよい。
 図9に示されるように、発光部51の中心を通る法線LNと、波長選択部52の中心を通る法線LN”と、レンズ部材53の中心を通る法線LN’とがいずれも、一致していない構成としてもよい。すなわち、D>0、d>0、D≠dであってもよい。ここで、発光部51の中心とレンズ部材53の中心(図9において黒丸で示される位置)とを結ぶ直線LL上に、波長選択部52の中心(図9において黒四角で示される位置)が位置することが好ましい。具体的には、発光部51の中心と波長選択部52の中心との間の、厚さ方向(図9中、垂直方向)における距離をLL、波長選択部52の中心とレンズ部材53の中心との間の、厚さ方向における距離をLLとしたとき、
  D>d>0
であり、製造上のバラツキを考慮した上で、
  d:D=LL:(LL+LL
を満足することが好ましい。
 ここで、厚さ方向とは、発光部51、波長選択部52、レンズ部材53の厚さ方向を表す。
 以下、図10A、図10B、図11を参照して、発光部51と、レンズ部材53、波長選択部52が、この順序で配置されている場合の各部の中心を通る法線の関係について説明する。
 図10Aに示されるように、発光部51の中心を通る法線LNと、波長選択部52の中心を通る法線LN”と、レンズ部材53の中心を通る法線LN’とは、一致している構成としてもよい。すなわち、D>0、d=0であってもよい。
 図10Bに示されるように、発光部51の中心を通る法線LNと、波長選択部52の中心を通る法線LN”およびレンズ部材53の中心を通る法線LN’とは、一致しておらず、波長選択部52の中心を通る法線LN”と、レンズ部材53の中心を通る法線LN’とは、一致している構成としてもよい。すなわち、D>0、d>0、D=dであってもよい。
 図11に示されるように、発光部51の中心を通る法線LNと、波長選択部52の中心を通る法線LN”と、レンズ部材53の中心を通る法線LN’とがいずれも、一致していない構成としてもよい。ここで、発光部51の中心と波長選択部52の中心(図11において黒四角で示される位置)とを結ぶ直線LL上に、レンズ部材53の中心(図11において黒丸で示される位置)が位置することが好ましい。具体的には、発光部51の中心とレンズ部材53の中心との間の、厚さ方向(図11中、垂直方向)における距離をLL、レンズ部材53の中心と波長選択部52の中心との間の、厚さ方向における距離をLLとしたとき、
  d>D>0
であり、製造上のバラツキを考慮した上で、
  D:d=LL:(LL+LL
を満足することが好ましい。
 ここで、厚さ方向とは、発光部51、波長選択部52、レンズ部材53の厚さ方向を表す。
<5 共振器構造の例>
 上述した本開示に係る表示装置に用いられる画素は、発光素子で発生した光を共振させる共振器構造を備えている構成とすることができる。以下、図面を参照しながら、共振器構造について説明する。また、以下の説明において、各層の第1面を上面ということがある。
(共振器構造:第1例)
 図12Aは、共振器構造の第1例を説明するための模式的な断面図である。以下の説明において、副画素10R、10G、10Bにそれぞれに対応して設けられた発光素子を特に区別せず総称する場合には、発光素子12ということがある。副画素10R、10G、10Bにそれぞれに対応して設けられた発光素子を区別する場合には、発光素子12、12、12ということがある。OLED層122のうち副画素10R、10G、10Bにそれぞれに対応する部分を、OLED層122、OLED層122、OLED層122ということがある。発光素子は、一実施形態における発光素子12Wである。
 第1例において、第1電極121は各発光素子12において共通の膜厚で形成されている。第2電極123においても同様である。
 発光素子12の第1電極121の下に、光学調整層72を挟んだ状態で、反射板71が配されている。反射板71と第2電極123との間にOLED層122が発生する光を共振させる共振器構造が形成される。以下の説明において、副画素10R、10G、10Bにそれぞれに対応して設けられた光学調整層72を、光学調整層72、72、72ということがある。
 反射板71は各発光素子12において共通の膜厚で形成されている。光学調整層72の膜厚は、画素が表示すべき色に応じて異なっている。光学調整層72、72、72が異なる膜厚を有することにより、表示すべき色に応じた光の波長に最適な共振を生ずる光学的距離を設定することができる。
 図12Aに示す例では、発光素子12、12、12における反射板71の上面は揃うように配置されている。上述したように、光学調整層72の膜厚は、画素が表示すべき色に応じて異なっているので、第2電極123の上面の位置は、発光素子12、12、12の種類に応じて相違する。
 反射板71は、例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、銅(Cu)等の金属、あるいは、これらを主成分とする合金を用いて形成することができる。
 光学調整層72は、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiO)等の無機絶縁材料や、アクリル系樹脂やポリイミド系樹脂等といった有機樹脂材料を用いて構成することができる。光学調整層72は単層でも良いし、これら複数の材料の積層膜であってもよい。また、発光素子12の種類に応じて積層数が異なっても良い。
 第1電極121は、インジウムスズ酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)、亜鉛酸化物(ZnO)等の透明導電材料を用いて形成することができる。
 第2電極123は、半透過反射膜として機能する必要がある。第2電極123は、マグネシウム(Mg)や銀(Ag)、またはこれらを主成分とするマグネシウム銀合金(MgAg)、さらには、アルカリ金属やアルカリ土類金属を含んだ合金等を用いて形成することができる。
(共振器構造:第2例)
 図12Bは、共振器構造の第2例を説明するための模式的な断面図である。
 第2例においても、第1電極121や第2電極123は各発光素子12において共通の膜厚で形成されている。
 そして、第2例においても、発光素子12の第1電極121の下に、光学調整層72を挟んだ状態で、反射板71が配される。反射板71と第2電極123との間にOLED層122が発生する光を共振させる共振器構造が形成される。第1例と同様に、反射板71は各発光素子12において共通の膜厚で形成されており、光学調整層72の膜厚は、画素が表示すべき色に応じて異なっている。
 図12Aに示す第1例においては、発光素子12、12、12における反射板71の上面は揃うように配置され、第2電極123の上面の位置は、発光素子12、12、12の種類に応じて相違していた。
 これに対し、図12Bに示す第2例において、第2電極123の上面は、発光素子12、12、12で揃うように配置されている。第2電極123の上面を揃えるために、発光素子12、12、12において反射板71の上面は、発光素子12、12、12の種類に応じて異なるように配置されている。このため、反射板71の下面(換言すれば、下地層(絶縁層)73の上面)は、発光素子12の種類に応じた階段形状となる。
 反射板71、光学調整層72、第1電極121および第2電極123を構成する材料等については、第1例において説明した内容と同様であるので、説明を省略する。
(共振器構造:第3例)
 図13Aは、共振器構造の第3例を説明するための模式的な断面図である。以下の説明において、副画素10R、10G、10Bにそれぞれに対応して設けられた反射板71を、反射板71、71、71ということがある。
 第3例においても、第1電極121や第2電極123は各発光素子12において共通の膜厚で形成されている。
 そして、第3例においても、発光素子12の第1電極121の下に、光学調整層72を挟んだ状態で、反射板71が配される。反射板71と第2電極123との間に、OLED層122が発生する光を共振させる共振器構造が形成される。第1例や第2例と同様に、光学調整層72の膜厚は、画素が表示すべき色に応じて異なっている。そして、第2例と同様に、第2電極123の上面の位置は、発光素子12、12、12で揃うように配置されている。
 図12Bに示す第2例にあっては、第2電極123の上面を揃えるために、反射板71の下面は、発光素子12の種類に応じた階段形状であった。
 これに対し、図13Aに示す第3例において、反射板71の膜厚は、発光素子12、12、12の種類に応じて異なるように設定されている。より具体的には、反射板71、71、71の下面が揃うように膜厚が設定されている。
 反射板71、光学調整層72、第1電極121および第2電極123を構成する材料等については、第1例において説明した内容と同様であるので、説明を省略する。
(共振器構造:第4例)
 図13Bは、共振器構造の第4例を説明するための模式的な断面図である。以下の説明において、副画素10R、10G、10Bにそれぞれに対応して設けられた第1電極121を、第1電極121、121、121ということがある。
 図12Aに示す第1例において、各発光素子12の第1電極121や第2電極123は、共通の膜厚で形成されている。そして、発光素子12の第1電極121の下に、光学調整層72を挟んだ状態で、反射板71が配されている。
 これに対し、図13Bに示す第4例では、光学調整層72を省略し、第1電極121の膜厚を、発光素子12、12、12の種類に応じて異なるように設定している。
 反射板71は各発光素子12において共通の膜厚で形成されている。第1電極121の膜厚は、画素が表示すべき色に応じて異なっている。第1電極121、121、121が異なる膜厚を有することにより、表示すべき色に応じた光の波長に最適な共振を生ずる光学的距離を設定することができる。
 反射板71、光学調整層72、第1電極121および第2電極123を構成する材料等については、第1例において説明した内容と同様であるので、説明を省略する。
(共振器構造:第5例)
 図14Aは、共振器構造の第5例を説明するための模式的な断面図である。
 図12Aに示す第1例において、第1電極121や第2電極123は各発光素子12において共通の膜厚で形成されている。そして、発光素子12の第1電極121の下に、光学調整層72を挟んだ状態で、反射板71が配されている。
 これに対し、図14Aに示す第5例にあっては、光学調整層72を省略し、代わりに、反射板71の表面に酸化膜74を形成している。酸化膜74の膜厚は、発光素子12、12、12の種類に応じて異なるように設定している。以下の説明において、副画素10R、10G、10Bにそれぞれに対応して設けられた酸化膜74を、酸化膜74、74、74ということがある。
 酸化膜74の膜厚は、画素が表示すべき色に応じて異なっている。酸化膜74、74、74が異なる膜厚を有することにより、表示すべき色に応じた光の波長に最適な共振を生ずる光学的距離を設定することができる。
 酸化膜74は、反射板71の表面を酸化した膜であって、例えば、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物、チタン酸化物、マグネシウム酸化物、ジルコニウム酸化物等から構成される。酸化膜74は、反射板71と第2電極123との間の光路長(光学的距離)を調整するための絶縁膜として機能する。
 発光素子12、12、12の種類に応じて膜厚が異なる酸化膜74は、例えば、以下のようにして形成することができる。
 先ず、容器の中に電解液を充填し、反射板71が形成された基板を電解液の中に浸漬する。また、反射板71と対向するように電極を配置する。
 そして、電極を基準として正電圧を反射板71に印加して、反射板71を陽極酸化する。陽極酸化による酸化膜の膜厚は、電極に対する電圧値に比例する。そこで、反射板71、71、71のそれぞれに発光素子12の種類に応じた電圧を印加した状態で陽極酸化を行う。これによって、膜厚の異なる酸化膜74を一括して形成することができる。
 反射板71、第1電極121および第2電極123を構成する材料等については、第1例において説明した内容と同様であるので、説明を省略する。
(共振器構造:第6例)
 図14Bは、共振器構造の第6例を説明するための模式的な断面図である。
 第6例において、発光素子12は、第1電極121とOLED層122と第2電極123とが積層されて構成されている。但し、第6例において、第1電極121は、電極と反射板の機能を兼ねるように形成されている。第1電極(兼反射板)121は、発光素子12、12、12の種類に応じて選択された光学定数を有する材料によって形成されている。第1電極(兼反射板)121による位相シフトが異なることによって、表示すべき色に応じた光の波長に最適な共振を生ずる光学的距離を設定することができる。
 第1電極(兼反射板)121は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)等の単体金属や、これらを主成分とする合金から構成することができる。例えば、発光素子12の第1電極(兼反射板)121を銅(Cu)で形成し、発光素子12の第1電極(兼反射板)121と発光素子12の第1電極(兼反射板)121とをアルミニウムで形成するといった構成とすることができる。
 第2電極123を構成する材料等については、第1例において説明した内容と同様であるので、説明を省略する。
(共振器構造:第7例)
 図15は、共振器構造の第7例を説明するための模式的な断面図である。
 第7例は、基本的には、発光素子12、12については第6例を適用し、発光素子12については第1例を適用したといった構成である。この構成においても、表示すべき色に応じた光の波長に最適な共振を生ずる光学的距離を設定することができる。
 発光素子12、12に用いられる第1電極(兼反射板)121、121は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)等の単体金属や、これらを主成分とする合金から構成することができる。
 発光素子12に用いられる、反射板71、光学調整層72および第1電極121を構成する材料等については、第1例において説明した内容と同様であるので、説明を省略する。
<6 応用例>
(電子機器)
 上記の一実施形態およびその変形例に係る表示装置101は、各種の電子機器に備えられてもよい。上記の一実施形態およびその変形例に係る表示装置101は、特にヘッドマウント型ディスプレイ等のアイウェアデバイス、またはビデオカメラもしくは一眼レフカメラの電子ビューファインダ等の高解像度が要求され、目の近くで拡大して使用されるものに適する。
(具体例1)
 図16A、図16Bは、デジタルスチルカメラ310の外観の一例を示す。このデジタルスチルカメラ310は、レンズ交換式一眼レフレックスタイプのものであり、カメラ本体部(カメラボディ)311の正面略中央に交換式の撮影レンズユニット(交換レンズ)312を有し、正面左側に撮影者が把持するためのグリップ部313を有している。
 カメラ本体部311の背面中央から左側にずれた位置には、モニタ314が設けられている。モニタ314の上部には、電子ビューファインダ(接眼窓)315が設けられている。撮影者は、電子ビューファインダ315を覗くことによって、撮影レンズユニット312から導かれた被写体の光像を視認して構図決定を行うことが可能である。電子ビューファインダ315は、上記の一実施形態およびその変形例に係る表示装置101のうちいずれかを備える。
(具体例2)
 図17は、ヘッドマウントディスプレイ320の外観の一例を示す。ヘッドマウントディスプレイ320は、アイウェアデバイスの一例である。ヘッドマウントディスプレイ320は、例えば、眼鏡形の表示部321の両側に、使用者の頭部に装着するための耳掛け部322を有している。表示部321は、上記の一実施形態およびその変形例に係る表示装置101のうちいずれかを備える。
(具体例3)
 図18は、テレビジョン装置330の外観の一例を示す。このテレビジョン装置330は、例えば、フロントパネル332およびフィルターガラス333を含む映像表示画面部331を有しており、この映像表示画面部331は、上記の一実施形態およびその変形例に係る表示装置101のうちいずれかを備える。
(具体例4)
 図19は、シースルーヘッドマウントディスプレイ340の外観の一例を示す。シースルーヘッドマウントディスプレイ340は、アイウェアデバイスの一例である。シースルーヘッドマウントディスプレイ340は、本体部341と、アーム342と、鏡筒343とを備える。
 本体部341は、アーム342および眼鏡350と接続される。具体的には、本体部341の長辺方向の端部はアーム342と結合され、本体部341の側面の一側は接続部材を介して眼鏡350と連結される。なお、本体部341は、直接的に人体の頭部に装着されてもよい。
 本体部341は、シースルーヘッドマウントディスプレイ340の動作を制御するための制御基板や、表示部を内蔵する。アーム342は、本体部341と鏡筒343とを接続させ、鏡筒343を支える。具体的には、アーム342は、本体部341の端部および鏡筒343の端部とそれぞれ結合され、鏡筒343を固定する。また、アーム342は、本体部341から鏡筒343に提供される画像に係るデータを通信するための信号線を内蔵する。
 鏡筒343は、本体部341からアーム342を経由して提供される画像光を、接眼レンズ351を通じて、シースルーヘッドマウントディスプレイ340を装着するユーザの目に向かって投射する。このシースルーヘッドマウントディスプレイ340において、本体部341の表示部は、上記の一実施形態およびその変形例に係る表示装置101のうちいずれかを備える。
(具体例5)
 図20は、スマートフォン360の外観の一例を示す。スマートフォン360は、各種情報を表示する表示部361、およびユーザによる操作入力を受け付けるボタン等から構成される操作部362等を備える。表示部361は、上記の一実施形態およびその変形例に係る表示装置101のうちいずれかを備える。
(具体例6)
 上記の一実施形態およびその変形例に係る表示装置101は、乗物に備えられる各種のディスプレイに備えられてもよい。
 図21Aおよび図21Bは、各種のディスプレイが備えられた乗物500の内部の構成の一例を示す図である。具体的には、図21Aは、乗物500の後方から前方にかけての乗物500の内部の様子の一例を示す図、図21Bは、乗物500の斜め後方から斜め前方にかけての乗物500の内部の様子の一例を示す図である。
 乗物500は、センターディスプレイ501と、コンソールディスプレイ502と、ヘッドアップディスプレイ503と、デジタルリアミラー504と、ステアリングホイールディスプレイ505と、リアエンタテイメントディスプレイ506とを備える。これらのディスプレイの少なくとも1つが、上記の一実施形態およびその変形例に係る表示装置101のうちいずれかを備える。例えば、これらのディスプレイのすべてが、上記の一実施形態およびその変形例に係る表示装置101のうちいずれかを備えてもよい。
 センターディスプレイ501は、運転席508および助手席509に対向するダッシュボードの部分に配置されている。図21Aおよび図21Bでは、運転席508側から助手席509側まで延びる横長形状のセンターディスプレイ501の例を示すが、センターディスプレイ501の画面サイズや配置場所は任意である。センターディスプレイ501には、種々のセンサで検知された情報を表示可能である。具体的な一例として、センターディスプレイ501には、イメージセンサで撮影した撮影画像、ToFセンサで計測された乗物500の前方や側方の障害物までの距離画像、赤外線センサで検出された乗客の体温等を表示可能である。センターディスプレイ501は、例えば、安全関連情報、操作関連情報、ライフログ、健康関連情報、認証/識別関連情報、およびエンタテイメント関連情報の少なくとも一つを表示するために用いることができる。
 安全関連情報は、居眠り検知、よそ見検知、同乗している子供のいたずら検知、シートベルト装着有無、乗員の置き去り検知等の情報であり、例えばセンターディスプレイ501の裏面側に重ねて配置されたセンサにて検知される情報である。操作関連情報は、センサを用いて乗員の操作に関するジェスチャを検知する。検知されるジェスチャは、乗物500内の種々の設備の操作を含んでいてもよい。例えば、空調設備、ナビゲーション装置、AV装置、照明装置等の操作を検知する。ライフログは、乗員全員のライフログを含む。例えば、ライフログは、乗車中の各乗員の行動記録を含む。ライフログを取得および保存することで、事故時に乗員がどのような状態であったかを確認できる。健康関連情報は、温度センサ等のセンサを用いて乗員の体温を検知し、検知した体温に基づいて乗員の健康状態を推測する。あるいは、イメージセンサを用いて乗員の顔を撮像し、撮像した顔の表情から乗員の健康状態を推測してもよい。さらに、乗員に対して自動音声で会話を行って、乗員の回答内容に基づいて乗員の健康状態を推測してもよい。認証/識別関連情報は、センサを用いて顔認証を行うキーレスエントリ機能や、顔識別でシート高さや位置の自動調整機能等を含む。エンタテイメント関連情報は、センサを用いて乗員によるAV装置の操作情報を検出する機能や、センサで乗員の顔を認識して、乗員に適したコンテンツをAV装置にて提供する機能等を含む。
 コンソールディスプレイ502は、例えば、ライフログ情報の表示に用いることができる。コンソールディスプレイ502は、運転席508と助手席509の間のセンターコンソール510のシフトレバー511の近くに配置されている。コンソールディスプレイ502にも、種々のセンサで検知された情報を表示可能である。また、コンソールディスプレイ502には、イメージセンサで撮像された車両周辺の画像を表示してもよいし、車両周辺の障害物までの距離画像を表示してもよい。
 ヘッドアップディスプレイ503は、運転席508の前方のフロントガラス512の奥に仮想的に表示される。ヘッドアップディスプレイ503は、例えば、安全関連情報、操作関連情報、ライフログ、健康関連情報、認証/識別関連情報、およびエンタテイメント関連情報の少なくとも一つを表示するために用いることができる。ヘッドアップディスプレイ503は、運転席508の正面に仮想的に配置されることが多いため、乗物500の速度や燃料(バッテリ)残量等の乗物500の操作に直接関連する情報を表示するのに適している。
 デジタルリアミラー504は、乗物500の後方を表示できるだけでなく、後部座席の乗員の様子も表示できるため、デジタルリアミラー504の裏面側に重ねてセンサを配置することで、例えばライフログ情報の表示に用いることができる。
 ステアリングホイールディスプレイ505は、乗物500のハンドル513の中心付近に配置されている。ステアリングホイールディスプレイ505は、例えば、安全関連情報、操作関連情報、ライフログ、健康関連情報、認証/識別関連情報、およびエンタテイメント関連情報の少なくとも一つを表示するために用いることができる。特に、ステアリングホイールディスプレイ505は、運転者の手の近くにあるため、運転者の体温等のライフログ情報を表示したり、AV装置や空調設備等の操作に関する情報等を表示するのに適している。
 リアエンタテイメントディスプレイ506は、運転席508や助手席509の背面側に取り付けられており、後部座席の乗員が視聴するためのものである。リアエンタテイメントディスプレイ506は、例えば、安全関連情報、操作関連情報、ライフログ、健康関連情報、認証/識別関連情報、およびエンタテイメント関連情報の少なくとも一つを表示するために用いることができる。特に、リアエンタテイメントディスプレイ506は、後部座席の乗員の目の前にあるため、後部座席の乗員に関連する情報が表示される。例えば、AV装置や空調設備の操作に関する情報を表示したり、後部座席の乗員の体温等を温度センサで計測した結果を表示してもよい。
 表示装置101等の裏面側に重ねてセンサを配置し、周囲に存在する物体までの距離を計測することができる構成としてもよい。光学的な距離計測の手法には、大きく分けて、受動型と能動型がある。受動型は、センサから物体に光を投光せずに、物体からの光を受光して距離計測を行うものである。受動型には、レンズ焦点法、ステレオ法、および単眼視法等がある。能動型は、物体に光を投光して、物体からの反射光をセンサで受光して距離計測を行うものである。能動型には、光レーダ方式、アクティブステレオ方式、照度差ステレオ法、モアレトポグラフィ法、干渉法等がある。上記の一実施形態およびその変形例に係る表示装置101は、これらのどの方式の距離計測にも適用可能である。表示装置101の裏面側に重ねて配置されるセンサを用いることで、上述した受動型または能動型の距離計測を行うことができる。
 10R、10G、10B  副画素
 10Px  画素
 11  駆動基板
 12W  発光素子
 13  絶縁層
 14  保護層(第2保護層)
 15  保護層
 16  平坦化層
 17  カラーフィルタ
 17FR  赤色フィルタ部
 17FG  緑色フィルタ部
 17FB  青色フィルタ部
 17BK  遮光層
 18  レンズアレイ
 19  低屈折率層
 20  充填剤層
 21  カバー層
 22  ハードコート層
 23  光学素子
 101  表示装置
 101A  パッド部
 121  アノード
 122  OLED層
 123  カソード
 124  コンタクト電極
 181  レンズ
 182  保護層(第1保護層)
 183  壁部(第1壁部)
 184  壁部(第2壁部)
 310  デジタルスチルカメラ
 320  ヘッドマウントディスプレイ
 330  テレビジョン装置
 340  シースルーヘッドマウントディスプレイ
 360  スマートフォン
 500  乗物
 RE1  有効画素領域
 RE2  周辺領域

Claims (13)

  1.  発光領域に設けられた複数の発光素子と、
     前記発光領域の周辺に設けられた遮光層と、
     前記発光領域を囲む第1壁部と
     を備え、
     前記第1壁部の少なくとも一部が、前記遮光層上に位置している、
     発光装置。
  2.  前記複数の発光素子の上方に設けられた複数のレンズをさらに備え、
     前記第1壁部は、前記複数のレンズと同一の材料により構成されている、
     請求項1に記載の発光装置。
  3.  前記同一の材料は、無機材料または有機材料を含む、
     請求項2に記載の発光装置。
  4.  前記遮光層と前記第1壁部の間に設けられた第1保護層をさらに備え、
     前記第1保護層は、前記複数のレンズと同一の材料により構成されている、
     請求項2に記載の発光装置。
  5.  前記複数の発光素子を覆う第2保護層と、
     前記第2保護層の側面を覆う第2壁部と
     をさらに備え、
     前記第2壁部は、前記複数のレンズと同一の材料により構成されている、
     請求項4に記載の発光装置。
  6.  前記第1壁部と前記第2壁部は、前記第1保護層と一体に構成されている、
     請求項5に記載の発光装置。
  7.  前記複数のレンズを覆う低屈折率層をさらに備え、
     前記低屈折率層の屈折率は、前記複数のレンズの屈折率に比べて低い、
     請求項2に記載の発光装置。
  8.  前記低屈折率層上に設けられたハードコート層をさらに備える、
     請求項7に記載の発光装置。
  9.  前記第1壁部の内側に設けられた充填剤層と、
     前記充填剤層上に設けられたカバー層と
     をさらに備える、
     請求項1に記載の発光装置。
  10.  前記第1壁部の全部が、前記遮光層上に位置している、
     請求項1に記載の発光装置を備える発光装置。
  11.  前記複数の発光素子は、複数のOLED素子を含む、
     請求項1に記載の発光装置。
  12.  請求項1に記載の発光装置を備える電子機器。
  13.  複数の発光素子を含む発光領域の周辺に遮光層を形成することと、
     リソグラフ技術により、前記発光領域を囲む第1壁部を形成することと
     を備え、
     前記第1壁部の少なくとも一部は、前記遮光層上に位置する、
     発光装置の製造方法。
PCT/JP2023/041309 2022-11-30 2023-11-16 発光装置およびその製造方法、ならびに電子機器 WO2024116879A1 (ja)

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