WO2024105950A1 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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佑介 梅鉢
貴夫 三井
淳平 中村
文昭 安田
浩平 達脇
圭亮 鳴海
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三菱電機株式会社
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スクロール圧縮機(100)は、固定スクロール(31)は、第1外周面(31G2)を有する突出部(31GG)と、突出部(31GG)より軸方向(Y)の下側に第2外周面(31G1)とを有し、アッパーシェル(12)は、ミドルシェル(11)側の内周面に、軸方向(Y)の下側の第1段差部(12NN)を有し、突出部(31GG)の上端面(31F3)が、第1段差部(12NN)の第1段差面(12F4)と接し、かつ、突出部(31GG)の下端面(31F2)が、ミドルシェル(11)の上端面(11F1)と接し固定され、固定スクロール(31)の第2外周面(31G1)は、ミドルシェル(11)の第1内周面(11N1)と接し、アッパーシェル(12)の第1段差部(12NN)の第1内周面(12N2)は、ミドルシェル(11)の第1外周面(11G1)と接する。

Description

スクロール圧縮機
 本開示は、スクロール圧縮機に関するものである。
 スクロール圧縮機は、シェル内部に固定されたフレームに揺動スクロールが支持され、その揺動スクロールに対向するようにフレームに固定スクロールをボルト等で固定する。揺動スクロールにはクランクシャフトが取り付けられ、このクランクシャフトを回転させることで、揺動スクロールが固定スクロールに対して揺動運動し、揺動スクロールと固定スクロールとで形成された圧縮室で冷媒を圧縮する。固定スクロールと揺動スクロールの間には冷媒を圧縮する圧縮室が形成されるため、揺動スクロールに対する固定スクロールの位置精度が重要で、高精度かつ簡易にフレームに固定できる方法が求められている。
 従来のスクロール圧縮機では、フレームの周壁が固定スクロールの方向に延びており、その周壁の先端の内周面に固定スクロールの固定ラップの外側に設けられた円筒部をはめ込み、フレーム最外周部に設けた鍔部と固定スクロール周壁の最外周部に設けた鍔部を円筒状のセンタシェルの端面とセンタシェルの開口端面を覆う蓋キャップを溶接し挟み込み、固定スクロールおよびフレームを固定することにより、フレームと固定スクロールの芯出しを容易にし、フレーム最外周部に設けた鍔部と固定スクロール最外周部に設けた鍔部を重ね合わせることにより位置精度を確保している(例えば、特許文献1参照)。
特開2018-189027号公報
 従来のスクロール圧縮機は、フレームの周壁、フレームの周壁の内径側に対応した固定スクロールの固定ラップの外側に設けられた円筒部が必要なため、フレームおよび固定スクロールが大型化する。従ってコストが高くなり、また、同じ円筒筐体を利用した場合、前記機構を設けるため圧縮室が小さくなり、圧縮容積が小さくなるという問題点があった。
 本開示は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、装置を大型化することなく、冷媒の圧縮容積を大きくできるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
 本開示のスクロール圧縮機は、
揺動スクロールと、
前記揺動スクロールを摺動自在に保持するフレームと、
前記揺動スクロールと共に圧縮室を形成する固定スクロールと、
前記フレーム、前記揺動スクロールおよび前記固定スクロールを収容するミドルシェルと、
前記ミドルシェルの前記固定スクロールの上側を封止するアッパーシェルとを備え、
前記固定スクロールは、外周面の軸方向の間に径方向の外側に突出し第1外周面を有する突出部と、前記突出部より軸方向の下側に第2外周面とを有し、
前記アッパーシェルは、前記ミドルシェル側の内周面に、軸方向の下側の内径が大きくなる第1段差部を有し、
前記固定スクロールは、前記突出部の軸方向の上端面が、前記アッパーシェルの前記第1段差部の第1段差面と接し、かつ、前記突出部の軸方向の下端面が、前記ミドルシェルの軸方向の上端面と接して固定され、
前記固定スクロールの前記第2外周面は、前記ミドルシェルの軸方向の上側の第1内周面と接して形成され、
前記アッパーシェルの前記第1段差部の軸方向の下側の第1内周面は、前記ミドルシェルの軸方向の上側の第1外周面と接して形成されるものである。
 本開示のスクロール圧縮機によれば、
装置を大型化することなく、冷媒の圧縮容積を大きくできる。
実施の形態1によるスクロール圧縮機の構成を示す断面図である。 図1に示したスクロール圧縮機の点線S1にて囲んだ部分の拡大図である。 図2に示したスクロール圧縮機の点線S2にて囲んだ部分の拡大図である。 図2に示したスクロール圧縮機の点線S2にて囲んだ部分の他の例の拡大図である。 図5Aは、実施の形態1によるスクロール圧縮機の固定スクロールの他の構成を示す平面図、図5Bは、図5Aに示したI-I線の断面図である。 実施の形態2によるスクロール圧縮機の構成を示す部分断面図である。 実施の形態3によるスクロール圧縮機の構成を示す部分断面図である。 実施の形態4によるスクロール圧縮機の構成を示す部分断面図である。 図8に示したスクロール圧縮機の構成を示す部分断面図である。 比較例のスクロール圧縮機の構成を示す部分断面図である。 実施の形態1によるスクロール圧縮機の他の構成を示す部分断面図である。 実施の形態5によるスクロール圧縮機の構成を示す部分断面図である。 実施の形態5によるスクロール圧縮機の溶接部の形成位置と固定スクロールおよびフレームの変形量との関係を示す図である。 実施の形態6によるスクロール圧縮機の構成を示す部分断面図である。 図14に示したスクロール圧縮機の点線S3にて囲んだ部分の拡大図である。
実施の形態1.
 図1は、実施の形態1によるスクロール圧縮機の構成を示す断面図である。図2は、図1に示したスクロール圧縮機の点線S1にて囲んだ部分の拡大図である。図3は、図2に示したスクロール圧縮機の点線S2にて囲んだ部分の拡大図である。図4は、図2に示したスクロール圧縮機の点線S2にて囲んだ部分の他の例の拡大図である。図5Aは、実施の形態1によるスクロール圧縮機の固定スクロールの他の構成を示す平面図、図5Bは、図5Aに示したI-I線の断面図である。図11は、実施の形態1によるスクロール圧縮機の他の構成を示す部分断面図である。
 以下、本実施の形態1におけるスクロール圧縮機100を図に基づいて説明する。まず、図1に示すように、スクロール圧縮機100において、紙面上の上下の方向を軸方向Y(後述にて説明するクランク軸6の軸方向Yに相当)とし、軸方向Yと垂直な、紙面上では左右の方向を径方向Xとする。そして、図中の「U側」は、軸方向Yの上側を、図中の「L側」は、軸方向Yの下側を示す。なお、他の図において、U側およびL側と示しているのは、当該図1におけるU側およびL側を指すものである。なお、当該関係は以下の各実施の形態においても同様であるためその説明は適宜省略する。
 本実施の形態1のスクロール圧縮機100について、各図に基づいて説明する。図1に示すように、スクロール圧縮機100の主要構成体は、ミドルシェル11と、ミドルシェル11のU側に配置された吐出管15を備えたアッパーシェル12と、ミドルシェル11のL側に配置されたロアシェル13とを有するシェル1と、ミドルシェル11の軸受20に支持されたクランク軸6と、クランク軸6を回転駆動させる駆動部4とを備える。
 さらに、クランク軸6の偏心軸部62に設けられた揺動スクロール32と、冷媒を圧縮するために形成された圧縮室34と、揺動スクロール32を支持しかつクランク軸6を支持する軸受20とを備えミドルシェル11に固定されたフレーム2と、ミドルシェル11に固定されたサブフレーム50とを備える。
 まずここで、上記のように構成されたスクロール圧縮機100の動作について説明する。駆動部4の動作でクランク軸6が回転し、冷媒はフレーム2を通って圧縮室34に流入する。ここで、クランク軸6の偏心軸部62に設けられた揺動スクロール32が揺動運動し、冷媒は圧縮室34内において圧縮される。圧縮された冷媒は固定スクロール31を介して吐出管15に流れる。
 次に、図1に示した、スクロール圧縮機100の点線S1にて囲んだ部分の拡大図の図2、および、図3に示した、スクロール圧縮機100の点線S2にて囲んだ部分の拡大図の図3を用いて各部の構成の詳細を説明する。なお、図3は、図2の紙面上、径方向Xの左側上側部分のみを示しているが、図3において説明する箇所は、図2または図1において示したように、径方向Xの紙面上の右側部分においても当該左側部分と対称に形成されている。
 図3に示すように、固定スクロール31は、外周面の軸方向Yの間に径方向Xの外側に突出する突出部31GGを有する。突出部31GGは、第1外周面31G2を有する。そして、固定スクロール31は、突出部31GGより軸方向Yの下側に第2外周面31G1を有する。突出部31GGの軸方向Yの上側に上端面31F3、また突出部31GGの軸方向Yの下側に下端面31F2を有する。
 固定スクロール31の突出部31GGの第1外周面31G2は、固定スクロール31において、最大外径を有する箇所である。よって、図2に示すように、固定スクロール31の突出部31GGの第1外周面31G2の外径W1は、固定スクロール31の第2外周面31G1の外径W2より大きく形成されている。
 アッパーシェル12は、ミドルシェル11側の内周面に、軸方向Yの下側の内径が大きくなる第1段差部12NNを有する。そして、アッパーシェル12は、第1段差部12NNの第1段差面12F4と、第1段差部12NNの軸方向Yの下側に第1内周面12N2と、第1段差部12NNの軸方向Yの上側に第2内周面12N3、軸方向Yの下端の下端面12F5とを有する。よって、アッパーシェル12の第1内周面12N2の内径H1は、アッパーシェル12の第2内周面12N3の内径H2より大きく形成される。
 そして、固定スクロール31の第1外周面31G2の外径W1は、アッパーシェル12の第1内周面12N2の内径H1よりも小さく形成される。このように形成すると、アッパーシェル12の第1内周面12N2と固定スクロール31の突出部31GGの第1外周面31G2との径方向Xの間に隙間が生じる。このように隙間を構成とすることで、アッパーシェル12と固定スクロール31の突出部31GGの第1外周面31G2とが接触しないため、アッパーシェル12をミドルシェル11にはめ込む作業を容易にできる。
 なお、各図においてアッパーシェル12の第1段差面12F4と固定スクロール31が接する箇所に関して、固定スクロール31の突出部31GGの上端面31F3としているが、固定スクロール31の突出部31GGよりも軸方向Yの上側の上端面(軸方向Yに垂直な端面)であればいずれの面でもよく、各図に限定されるものではない。
 ミドルシェル11は、軸方向Yの上側の第1外周面11G1と、軸方向Yの上端面11F1と、内周面の軸方向Yの下側に、内径が小さくなる第2段差部11NNを有する。そして、ミドルシェル11は、第2段差部11NNの第2段差面11F0を有し、第2段差部11NNより軸方向Yの上側には第1内周面11N1、軸方向Yの下側には第2内周面11N0を有する。よって、ミドルシェル11の第1内周面11N1の内径H3は、ミドルシェル11の第2内周面11N0の内径H4よりも大きく形成される。フレーム2は、外周面2G0と、外周面2G0の軸方向Yの下側に、外周面2G0に垂直な下端面2F1を有する。
 なお、アッパーシェル12の第1段差面12F4、突出部31GGの上端面31F3、突出部31GGの下端面31F2、ミドルシェル11の上端面11F1、ミドルシェル11の第2段差部11NNの第2段差面11F0、および、フレーム2の下端面2F1同士は互いに軸方向Yに平行に形成される。
 また、アッパーシェル12の第1内周面12N2、アッパーシェル12の第2内周面12N3、突出部31GGの第1外周面31G2、固定スクロール31の第2外周面31G1、ミドルシェル11の第1外周面11G1、および、ミドルシェル11の第1内周面11N1は、アッパーシェル12の第1段差面12F4、突出部31GGの上端面31F3、突出部31GGの下端面31F2、ミドルシェル11の上端面11F1、ミドルシェル11の第2段差部11NNの第2段差面11F0、および、フレーム2の下端面2F1に対して垂直、すなわち、軸方向Yに垂直に形成される。
 そして、固定スクロール31は、突出部31GGの上端面31F3が、アッパーシェル12の第1段差部12NNの第1段差面12F4と接し、かつ、突出部31GGの下端面31F2が、ミドルシェル11の軸方向Yの上端面11F1と接して相方に挟持されて固定される。さらに、固定スクロール31の第2外周面31G1は、ミドルシェル11の第1内周面11N1と接して形成される。さらに、アッパーシェル12の第1内周面12N2は、ミドルシェル11の第1外周面11G1と接して形成される。
 このように、固定スクロール31の突出部31GGの上端面31F3および突出部31GGの下端面31F2が、アッパーシェル12の第1段差部12NNの第1段差面12F4およびミドルシェル11の上端面11F1にそれぞれ接し、相対的な位置が固定され、かつ、固定スクロール31の第2外周面31G1とミドルシェル11の第1内周面11N1とで、圧縮室34が気密化される。
 なお、固定スクロール31の第2外周面31G1とミドルシェル11の第1内周面11N1とを接して形成し、圧縮室34を気密化するため、固定スクロール31の第2外周面31G1は、ミドルシェル11の第1内周面11N1に沿って周方向に360度連続して形成する。固定スクロール31の第2外周面31G1とミドルシェル11の第1内周面11N1とは焼き嵌めにて固定される。
 このように、固定スクロール31の第2外周面31G1は、ミドルシェル11の第1内周面11N1に沿って360度連続して存在しているため、固定スクロール31の第2外周面31G1を加工しやすい。
 さらに、フレーム2は、ミドルシェル11の第2段差部11NNの第2段差面11F0、および、ミドルシェル11の第1内周面11N1に接して固定される。具体的には、フレーム2の下端面2F1が、ミドルシェル11の第2段差部11NNの第2段差面11F0と接し、フレーム2の外周面2G0が、ミドルシェル11の第1内周面11N1に接して固定される。
 このように、フレーム2の外周面21G0および固定スクロール31の第2外周面31G1が、ミドルシェル11の同じ第1内周面11N1に接し、固定されるため、高精度な位置決めができ、冷媒の漏れを抑制ができる。また、ミドルシェル11には、固定スクロール31を固定するための段差が不要であり、ミドルシェル11の肉厚を薄くしないで済むためミドルシェル11の材料費および加工費を低減できる。
 そして、アッパーシェル12の第1段差面12F4を、固定スクロール31の突出部31GGの上端面31F3に載せ、アッパーシェル12の下端面12F5とミドルシェル11の第1外周面11G1を溶接し、溶接部99(図3参照)を形成して固定し、アッパーシェル12およびミドルシェル11の内外の気密を保っている。また、溶接部99は、ミドルシェル11の第1外周面11G1に沿って周方向に360度連続して全周に設けられる。
 また、フレーム2の外周面2G0とミドルシェル11の第1内周面11N1とが接している箇所A(図3参照)と、固定スクロール31の第2外周面31G1とミドルシェル11の第1内周面11N1が接している箇所B(図3参照)とすると、溶接部99の位置は箇所Aと箇所Bの軸方向Yの間であることが望ましい。この位置に溶接部99を形成することにより、フレーム2および固定スクロール31の変形を抑制でき、冷媒の漏れを抑制できる。
 溶接部99は、2つ以上の溶接トーチを用い、径方向Xにおいて180度反対側の2か所以上の位置を溶接開始点とし、同じ周方向へ同時に溶接をすることが好ましい。このような構成によれば180度反対側の2か所以上が溶接開始点となり、溶接初期に同時に固定されるため、溶接による熱収縮によってアッパーシェル12の溶接箇所から180度対向した箇所がミドルシェル11より浮くことを抑制でき、固定スクロール31を強固に固定できるため、スクロール圧縮機100の性能が向上する。
 また、他の例として、図11に示すように、アッパーシェル12の第1内周面12N2に、固定スクロール31の第1外周面31G2と対向する位置のみに径方向外側に凹む凹部12Uを備える。そして、突出部31GGの軸方向Yの下端面31F2は、ミドルシェル11の軸方向Yの上端面11F1の全てと接して固定されている。これは、凹部12Uを備えることにより、図3の場合と比較して、突出部31GGを径方向Xの外側に延在して形成し、突出部311GGの下端面31F2が、ミドルシェル11の上端面11F1の全てに接して固定できる。このため、図3の場合と比較して、この部分の接触面積を多く確保できる。
 上記のように構成されたスクロール圧縮機100の、フレーム2とミドルシェル11との固定方法は、例えば、フレーム2の外周面2G0の外径を、ミドルシェル11の第1内周面11N1の内径よりも大きく形成し、焼き嵌め、もしくは、冷やし嵌めにて固定する。または、ミドルシェル11とフレーム2とをレーザーなどで貫通溶接して固定する。または、ミドルシェル11のフレーム2との対応する位置に穴を設け、前記穴を溶接して固定する。または、フレーム2をミドルシェル11の軸方向Yの上側から下側(U側からL側)に向けて圧入して固定する。なお、ミドルシェル11とフレーム2との固定方法はこれらに限定するものではない。
 また、固定スクロール31とミドルシェル11との固定および気密方法として、例えば固定スクロール31は第2外周面31G1の外径を、ミドルシェル11の第1内周面11N1の内径より大きく形成し、焼き嵌め、もしくは、冷やし嵌めにて固定する。また、ミドルシェル11と固定スクロール31とをレーザーなどで貫通溶接して固定してもよい。また、固定スクロール31をミドルシェル11の軸方向Yの上側から下側(U側からL側)に向けて圧入することによりミドルシェル11の固定スクロール31を固定してもよい。なお、ミドルシェル11の固定スクロール31の固定および気密方法に関してこれに限定するものではない。
 また、固定スクロール31の第2外周面31G1と、ミドルシェル11の第1内周面11N1とで圧縮室34を気密にする例を示したが、例えば固定スクロール31の突出部31GGの下端面31F2とミドルシェル11の上端面11F1とで圧縮室34の気密を維持してもよい。この場合、シール材を、固定スクロール31の突出部31GGの下端面31F2とミドルシェル11の上端面11F1とに挟むことが望ましい。
 次に、図2に示したスクロール圧縮機100の点線S2にて囲んだ部分の他の例の拡大図の図4を用いて、固定スクロール31のU側とL側の気密性を保つための構成例について説明する。例えば、固定スクロール31の第2外周面31G1をミドルシェル11の第1内周面11N1に対して焼き嵌め、冷やし嵌め、もしくはレーザー溶接等でミドルシェル11と固定スクロール31との接点に溶接部201を形成し、固定スクロール31のU側とL側の気密性を保つ。
 また、固定スクロール31の第1外周面31G2に凹部を設け、その中にOリング等のシール部202を設置し、固定スクロール31のU側とL側の気密性を保つ。
 なお、干渉を避けるために以下の角部は、面取りもしくはR面取りを設けることが好ましい。
・アッパーシェル12の第1段差面12F4と第2内周面12N3との境界の角部
・アッパーシェル12の下端面12F5とアッパーシェル12の外周面12G1との境界の角部
・固定スクロール31の突出部31GGの上端面31F3と突出部31GGの第1外周面31G2との境界の角部
・固定スクロール31の突出部31GGの下端面31F2と突出部31GGの第1外周面31G2との境界の角部
・固定スクロール31の第2外周面31G1と固定スクロール31の下端面31F4との境界の角部
・ミドルシェル11の上端面11F1とミドルシェル11の第1内周面11N1との境界の角部
・ミドルシェル11の上端面11F1とミドルシェル11の第1外周面11G1との境界の角部
・ミドルシェル11の第2段差面11F0とミドルシェル11の第2内周面11N0との境界の角部
・フレーム2の外周面2G0とフレーム2の下端面2F1との境界の角部
・フレーム2の外周面2G0と外周面2G0に接するU側の面との境界の角部
 また、固定スクロール31をミドルシェル11に固定する際、フレーム2に対して固定スクロール31の位相を決める必要がある。位相決めの方法として。固定スクロール31およびミドルシェル11のそれぞれにピン穴を設けピンで固定してもよい。
 また、固定スクロール31の突出部31GGは、アッパーシェル12の第1内周面12N2に沿って、周方向に360度連続して形成する必要はない。他の例を、図5を用いて説明する。図5Aに示すように、例えば、突出部31GGがアッパーシェル12の第1内周面12N2に沿って断続して形成されており、4つに分割され形成されている。固定スクロール31は、第2外周面31G1の外径W2よりも大きな外径W1の第1外周面31G2を有する、第1突出部31GA、第2突出部31GB、第3突出部31GC、第4突出部31GDを備える。
 固定スクロール31の径方向Xにおいて、第1突出部31GA、第2突出部31GB、第3突出部31GC、第4突出部31GDのそれぞれの間には凹部がある。凹部は鋳造または鍛造時の型によって、また、切削加工などで形成される。このように、突出部31GGを例えば、第1突出部31GA、第2突出部31GB、第3突出部31GC、第4突出部31GDに分割すれば、溶接部99が収縮した際に、アッパーシェル12を介して固定スクロール31が力を受ける箇所をコントロールでき、フレーム2と固定スクロール31の位相を決めるためのピン穴周辺を凹部とすることでピン穴周辺に力が負荷しにくい構造とし、ピン穴の変形を抑制しフレーム2と固定スクロール31の位相のズレを抑制し、スクロール圧縮機100の性能が向上する。
 また、上記特許文献1では、センタシェルと蓋キャップを溶接することにより固定スクロールとフレームをセンタシェルの端面と蓋キャップで挟み込み固定スクロールを固定している。溶接の場合、開始点から周を描くように溶接するが、開始点に近いほどセンタシェルと蓋キャップが固定されていないため溶接による熱収縮が大きく、終了点に近いほど開始点付近の溶接部によって拘束されているため熱収縮が小さくなる。開始点付近の熱収縮によって蓋キャップの180度反対側が固定スクロールから浮いてしまい、揺動スクロールと固定スクロールとの間の隙間が大きくなり圧縮した冷媒が漏れ、スクロール圧縮機の性能が低下する。
 これに対し、本実施の形態は上記のように構成されているため、従来の場合よりも、固定箇所が増え、かつ固定スクロール31のみを挟み込むことで固定スクロール31を強固に固定でき、固定スクロール31の浮きを抑制し、揺動スクロール32と固定スクロール31との間の隙間を小さく維持することができスクロール圧縮機100の性能の低下を抑制できる。
 上記のように構成された実施の形態1のスクロール圧縮機によれば、
揺動スクロールと、
前記揺動スクロールを摺動自在に保持するフレームと、
前記揺動スクロールと共に圧縮室を形成する固定スクロールと、
前記フレーム、前記揺動スクロールおよび前記固定スクロールを収容するミドルシェルと、
前記ミドルシェルの前記固定スクロールの上側を封止するアッパーシェルとを備え、
前記固定スクロールは、外周面の軸方向の間に径方向の外側に突出し第1外周面を有する突出部と、前記突出部より軸方向の下側に第2外周面とを有し、
前記アッパーシェルは、前記ミドルシェル側の内周面に、軸方向の下側の内径が大きくなる第1段差部を有し、
前記固定スクロールは、前記突出部の軸方向の上端面が、前記アッパーシェルの前記第1段差部の第1段差面と接し、かつ、前記突出部の軸方向の下端面が、前記ミドルシェルの軸方向の上端面と接して固定され、
前記固定スクロールの前記第2外周面は、前記ミドルシェルの軸方向の上側の第1内周面と接して形成され、
前記アッパーシェルの前記第1段差部の軸方向の下側の第1内周面は、前記ミドルシェルの軸方向の上側の第1外周面と接して形成されるので、
固定スクロールをミドルシェルおよびアッパーシェルで固定できるため、
フレームに別途外周壁など形成する必要がなくなり、揺動スクロールの形成領域を大きく確保できるため、装置を大型化することなく、冷媒の圧縮容積を大きくできる。
また、固定スクロールのみをミドルシェルおよびアッパーシェルで挟み込むことにより、従来に比べ固定スクロールの固定力を大きくでき、揺動スクロールと固定スクロールとの間の隙間を小さく維持でき、スクロール圧縮機の性能が向上する。
さらに、固定スクロールのズレが低減し、冷媒の漏れが低減し性能が向上する。
 さらに、前記固定スクロールの前記第1外周面の外径は、前記アッパーシェルの前記第1段差部の下側の第1内周面の内径よりも小さく形成されるので、
アッパーシェルがミドルシェルに組付けやすくなる。
 さらに、前記ミドルシェルは、前記ミドルシェルの前記第1内周面より軸方向の下側に内径が小さくなる第2段差部を有し、
前記フレームは、前記ミドルシェルの前記第2段差部の第2段差面、および、前記ミドルシェルの前記第1内周面に接して固定されるので、
揺動スクロールと固定スクロールとの隙間をより高精度に制御でき、冷媒の漏れを低減し、スクロール圧縮機の性能を向上するとともに加工しやすい。
 さらに、前記固定スクロールの前記第2外周面は、周方向に360度連続して形成され、
前記固定スクロールの前記第2外周面と前記ミドルシェルの前記第1内周面とが焼き嵌めにて固定されるので、
固定スクロールの固定力を増し、固定スクロールのズレをさらに低減し、冷媒の漏れをさらに低減し性能をさらに向上するとともにさらに加工しやすい。
 さらに、前記アッパーシェルの軸方向の下端面と、前記ミドルシェルとが、前記ミドルシェルの上端面より軸方向の下側の位置にて溶接にて固定される溶接部を形成するので、
溶接の収縮力により固定スクロールを挟む力が大きくなる。
 また、溶接部の収縮によって固定スクロールをアッパーシェルの第1段差面を介してミドルシェルの上端面に押し付け、固定スクロールをミドルシェルに対して固定できる。従来より固定箇所を増やし、かつ、固定スクロール31のみを挟み込むことで固定スクロールを強固に固定でき、固定スクロールの浮きを抑制し、揺動スクロールと固定スクロールとの間の隙間を小さく維持できスクロール圧縮機の性能の低下を抑制できる。
 さらに、圧力の高い箇所をアッパーシェルと固定スクロールで囲むことができ、ミドルシェルは低圧部のみとなるため、ミドルシェルに対する冷媒内圧による負荷を低減できる。従ってスクロール圧縮機の信頼性を高める、もしくはミドルシェルの肉厚を薄くしてコストを低減することができる。また、固定スクロールの固定に関してボルトが不要であるため、部品点数を削減できる。
 さらに、前記アッパーシェルの前記第1内周面は、前記固定スクロールの前記第1外周面と対向する位置のみに径方向外側に凹む凹部を有し、
前記突出部の軸方向の下端面は、前記ミドルシェルの軸方向の上端面の全てと接して固定されているので、
突出部の軸方向の下端面と、ミドルシェルの軸方向の上端面との接触面積が大きく確保できるため、固定スクロールの片当たりを防止できるとともに、固定スクロールの保持力が上昇する。また、製造時において、固定スクロールをミドルシェルの上端面に容易に設置できる。
実施の形態2.
 図6は、実施の形態2によるスクロール圧縮機の構成を示す部分断面図である。本実施の形態2のスクロール圧縮機100について、図6に基づいて説明する。図6において、上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付して省略する。また、本実施の形態2においては、上記実施の形態1と同様の部分は適宜説明を省略し、上記実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
 図6に示すように、固定スクロール31の突出部31GGの第1外周面31G2には、径方向Xに凹んだ第1溝部88が形成される。なお、第1溝部88は、径方向Xに貫通していない。第1溝部88は、突出部31GGの第1外周面31G2に沿って周方向に360度連続して形成されることが望ましいが、これに限定するものではない。第1溝部88の底面の径方向Xの位置D88は、アッパーシェル12の第2内周面12N3の径方向Xの位置L1より径方向Xの内側にあることが好ましい。
 さらに、固定スクロール31の下端面31F4には、スクロール圧縮機100のスクロールラップ311よりも径方向Xの外側に、軸方向Yの上側に凹んだ第2溝部89が形成される。なお、第2溝部89は、固定スクロール31を軸方向Yに貫通していない。第2溝部89は、固定スクロール31の下端面31F4に、周方向に360度連続して形成されていることが望ましいが、これに限定するものではない。第2溝部89の底面の軸方向Yの位置D89は、固定スクロール31の突出部31GGの下端面31F2の軸方向Yの位置D87よりも軸方向Yの上側にあることが好ましい。
 上記のような固定スクロール31を形成すれば、アッパーシェル12の下端面12F5と、ミドルシェル11の第1外周面11G1とが溶接にて固定される溶接部99を形成する際に、当該溶接部99が収縮し、固定スクロール31の第2外周面31G1が、ミドルシェル11の第1内周面11N1を介して主に径方向Xの内側への力を受け、固定スクロール31の突出部31GGの上端面31F3が、アッパーシェル12の第1段差面12F4を介して主に軸方向Yの上側への力を受ける。
 これらの力に対応した、それぞれ第1溝部88と第2溝部89とを設けることによって各溝部88、89と力が作用する箇所の間の部分を意図的に大きく変形させ、固定スクロール31の中心部(軸方向Yおよび径方向Xの中心部をさす)の変形を抑制できる。固定スクロール31の中心部は高圧となるため、固定スクロール31と揺動スクロール32との隙間から圧縮した冷媒が漏れやすく、固定スクロール31の中心部の変形を抑制して、揺動スクロール32と固定スクロール31との間の隙間を小さく維持でき、スクロール圧縮機100の性能の低下を抑制できる。
 また、固定スクロール31の中心部は高温となるため膨張量が大きく、揺動スクロール32と固定スクロール31が互いに押し付けあう形となり、膨張量が大きいと摺動できず焼きついて不具合を生じる可能性があるが、固定スクロール31の中心部の変形を抑制することで、適正なクリアランスの維持ができ不具合を抑制できる。
 上記のように構成された実施の形態2のスクロール圧縮機によれば、
上記実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、
前記固定スクロールの前記第1外周面には、
径方向に凹んだ第1溝部が形成されたので、
固定スクロールの第2外周面が、ミドルシェルの第1内周面を介して径方向の内側への受ける力を、第1溝部が抑制し、固定スクロールの変形を抑制する。
 さらに、前記固定スクロールの軸方向の下端面には、
前記スクロール圧縮機のスクロールラップよりも径方向の外側に、
軸方向の上側に凹んだ第2溝部が形成されたので、
固定スクロールの突出部の上端面が、アッパーシェルの第1段差面を介して主に軸方向の上側への受ける力を、第2溝部が抑制し、固定スクロールの変形を抑制する。
実施の形態3.
 図7は、実施の形態3によるスクロール圧縮機の構成を示す部分断面図である。本実施の形態3のスクロール圧縮機100について、図7に基づいて説明する。図7において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して省略する。また、本実施の形態3においては、上記各実施の形態と同様の部分は適宜説明を省略し、上記各実施の形態と異なる部分を中心に説明する。
 図7に示すように、ミドルシェル11は、軸方向Yの下側の内周面に、ミドルシェル11の第1内周面11N1の内径が小さくなる第2段差部11NN、および第2段差部11NNのよりも軸方向Yの上側であって、固定スクロール31とフレーム2との間の内周面に、第1内周面11N1の内径が小さくなる第3段差部11NMを有している。
 そして、ミドルシェル11の第2段差部11NNの第2段差面11F0よりも軸方向Yの上側であって、かつ、第3段差部11NMの第3段差面11F11よりも軸方向Yの下側の第3内周面11N11が形成される。
 そして、フレーム2は、ミドルシェル11の第2段差部11NNの第2段差面11F0、および、ミドルシェル11の第3内周面11N11に接して固定される。具体的には、フレーム2の下端面2F1が、ミドルシェル11の第2段差部11NNの第2段差面11F0と接し、フレーム2の外周面2G0が、ミドルシェル11の第3内周面11N11に接して固定される。
 固定方法として、例えばフレーム2の外周面2G0の外径をミドルシェル11の第3内周面11N11の内径より大きくし、焼き嵌め、もしくは、冷やし嵌めする。また、ミドルシェル11とフレーム2とをレーザーなどで貫通溶接する。または、ミドルシェル11のフレーム2に対応する位置に穴を設け、前記穴を溶接することでミドルシェル11とフレーム2とを固定してもよい。
 また、フレーム2をミドルシェル11の軸方向Yの上側から下側(U側からL側)に向けて圧入して、ミドルシェル11にフレーム2を固定してもよい。なお、ミドルシェル11へのフレーム2の固定方法に関してこれらに限定するものではない。
 固定スクロール31の第2外周面31G1がミドルシェル11の第1内周面11N1に接して、また、固定スクロール31の突出部31GGの下端面31F2が、ミドルシェル11の上端面11F1に接し、固定スクロール31の突出部31GGの上端面31F3がアッパーシェル12の第1段差部12NNの第1段差面12F4に接して固定される。よって、固定スクロール31は、ミドルシェル11の第3段差部11NMの第3段差面11F11および第3内周面11N11とは接触しない。
 固定方法として、例えば固定スクロール31は第2外周面31G1の外径を、ミドルシェル11の第1内周面11N1の内径よりも大きく形成し、焼き嵌め、もしくは、冷やし嵌めする。また、ミドルシェル11と固定スクロール31とをレーザーなどで貫通溶接して固定してもよい。
 また、固定スクロール31をミドルシェル11の軸方向Yの上側から下側(U側からL側)に向けて圧入して、ミドルシェル11の固定スクロール31を固定してもよい。なお、ミドルシェル11の固定スクロール31の固定方法に関してこれらに限定するものではない。
 また、以下の2面は、機械加工で形成することが好ましい。機械加工で形成することにより高精度に制御でき、揺動スクロール32と固定スクロール31との隙間を小さく維持でき、スクロール圧縮機100の性能が向上する。
・ミドルシェル11の第1内周面11N1の内径および固定スクロール31の第2外周面31G1の外径よりも内径が小さい第3内周面11N11
・ミドルシェル11の第3内周面11N11に垂直でかつミドルシェル11の上端面11F1と平行で、ミドルシェル11の第1内周面11N1とミドルシェル11の第3内周面11N11に挟まれた第3段差面11F11
 上記に示したように、焼き嵌めまたは冷やし嵌めにて、ミドルシェル11に対してフレーム2と固定スクロール31とを固定する場合、フレーム2を固定するミドルシェル11の第3内周面11N11の内径H11より、固定スクロール31を固定するミドルシェル11の第1内周面11N1の内径H1(図2参照)の方が大きいため、加熱もしくは冷却する際に、フレーム2より固定スクロール31を小さい温度差で焼き嵌めまたは冷やし嵌めでき、より低エネルギで固定スクロール31をミドルシェル11に固定できる。
 または、圧入にて、ミドルシェル11に対してフレーム2と固定スクロール31を固定する場合、フレーム2と固定スクロール31との固定を、ミドルシェル11の第3内周面11N11と、第3内周面11N11と異なる第1内周面11N1を使用するため、固定スクロール31をミドルシェル11に対してより強固に固定でき、また、摺動による傷が少ないことから気密性が向上する。
 なお、干渉を避けるために上記各実施の形態に加え、以下の角部に面取りもしくはR面取りを設けることが好ましい。
・ミドルシェル11の第3段差部11NMの第3段差面11F11とミドルシェル11の第3内周面11N11との境界の角部
 また、以下の3面は機械加工で形成することが好ましい。機械加工で形成することにより高精度に制御でき、揺動スクロール32と固定スクロール31との隙間を小さく維持でき、スクロール圧縮機100の性能が向上する。
・ミドルシェル11の軸方向Yの上端の上端面11F1
・ミドルシェル11の上端面11F1に垂直な第1内周面11N1
・ミドルシェル11の第2段差部11NNの第2段差面11F0
 上記のように構成された実施の形態3のスクロール圧縮機によれば、
上記各実施の形態と同様の効果を奏するとともに、
前記ミドルシェルは、前記ミドルシェルの前記第1内周面より軸方向の下側に内径が小さくなる第2段差部、および前記第2段差部のよりも軸方向の上側であって前記固定スクロールと前記フレームとの間の内周面に、内径が小さくなる第3段差部を有し、
前記フレームは、前記ミドルシェルの前記第2段差部の第2段差面、および、前記ミドルシェルの前記2段差部の軸方向の上側であってかつ前記第3段差部の軸方向の下側の第3内周面に接して固定されるので、
焼き嵌めまたは冷やし嵌めにて、ミドルシェルに対してフレームと固定スクロールとを固定する場合、フレームを固定するミドルシェルの第3内周面の内径より、固定スクロールを固定するミドルシェルの第1内周面の内径の方が大きいため、加熱もしくは冷却する際に、フレームより固定スクロールを小さい温度差で焼き嵌めまたは冷やし嵌めでき、より低エネルギで固定スクロールをミドルシェルに固定できる。
 または、圧入にて、ミドルシェルに対してフレームと固定スクロールを固定する場合、フレームと固定スクロールとの固定を、ミドルシェルの第3内周面と、第3内周面と異なる第1内周面とを使用するため、固定スクロールをミドルシェルに対してより強固に固定でき、また、摺動による傷が少ないことから気密性が向上する。
実施の形態4.
 図8は、実施の形態4によるスクロール圧縮機の構成を示す部分断面図である。図9は、図8に示したスクロール圧縮機の構成を示す部分断面図である。図10は、比較例のスクロール圧縮機の構成を示す部分断面図である。本実施の形態4のスクロール圧縮機100について、図8に基づいて説明する。図8において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して省略する。また、本実施の形態4においては、上記各実施の形態と同様の部分は適宜説明を省略し、上記各実施の形態と異なる部分を中心に説明する。
 図8に示すように、アッパーシェル12の第2内周面12N3の内径H2を、ミドルシェル11の第1内周面11N1の内径H3と同一または大きく形成する。なお、内径H2および内径H3は図2参照。
 このような構成によれば溶接部99が収縮した際、図9に示すように、固定スクロール31はアッパーシェル12の第1段差面12F4を介して、主に軸方向Yの上側から下側(U側からL側)方向への力F1を受ける。固定スクロール31はアッパーシェル12の第1段差面12F4と固定スクロール31の突出部31GGの上端面31F3との接触範囲で、前記と同様に、軸方向Yの上側から下側(U側からL側)方向への力F2を受ける。
 この接触範囲の軸方向Yの下側(L側)は、ミドルシェル11の上端面11F1によって支持される。よって、図9に示すように、アッパーシェル12の第2内周面12N3の内径H2を、ミドルシェル11の第1内周面11N1の内径H3と同一に形成することで、図10の比較例に示すような場合と比較して、アッパーシェル12から力を受ける箇所を、ミドルシェル11の支持箇所に近づけることができ、固定スクロール31の変形を抑制できる。
 上記のように構成された実施の形態4のスクロール圧縮機によれば、
上記各実施の形態と同様の効果を奏するとともに、
前記アッパーシェルの前記第1段差部の軸方向の上側の第2内周面の内径は、前記ミドルシェルの第1内周面の内径と同一または大きく形成されたので、
アッパーシェルから力を受ける箇所を、ミドルシェルの支持箇所に近づけることができ、固定スクロールの変形を抑制できる。
実施の形態5.
 図12は、実施の形態5によるスクロール圧縮機の構成を示す部分断面図である。図13は、実施の形態5によるスクロール圧縮機の溶接部の形成位置と固定スクロールおよびフレームの変形量との関係を示す図である。本実施の形態5のスクロール圧縮機100について、図12に基づいて説明する。図12において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して省略する。また、本実施の形態5においては、上記各実施の形態と同様の部分は適宜説明を省略し、上記各実施の形態と異なる部分を中心に説明する。
 本実施の形態5においては、溶接部99を形成する位置について説明する。図12に示すように、アッパーシェル12の第1段差面12F4と接触している固定スクロール31の上端面31F3から、溶接部99を形成するアッパーシェル12の下端面12F5までを第1距離T1とする。また、溶接部99を形成するアッパーシェル12の下端面12F5から、フレーム2の上端面2F0までを第2距離T2とする。そして、この第1距離T1および第2距離T2の比を、固定スクロール31の剛性と、フレーム2の剛性とによって決定する。
 図13に示すように、横軸は、固定スクロール31の突出部31GGの軸方向Yの上端面31F3の位置から始まり、フレーム2の上端面2F0の位置までの間に、溶接部99が形成される位置を示す。縦軸は、固定スクロール31の変形量と、フレーム2の変形量とを示す。図に示すように、溶接部99の形成位置が、第1距離T1が大きくなるにつれて、固定スクロール31の変形量が小さくなる一方で、フレーム2の変形量が大きくなることが確認できる。
 よって、固定スクロール31の剛性とフレーム2の剛性とを考慮して第1距離T1と第2距離T2の比を決定して構成することで、固定スクロール31とフレーム2の変形量を最も抑制できる溶接部99の形成位置を決定できる。第1距離T1と第2距離T2との比の決定方法は、例えば、固定スクロール31の変形量とフレーム2の変形量とが同じになる(例えば、図13の交点Qの位置)ように、第1距離T1と第2距離T2との比を、剛性の逆比に設定する。なお、これは1例であり、スクロール圧縮機100の求められる性能に応じて、固定スクロール31の剛性とフレーム2の剛性とから、溶接部99の形成位置が適宜設定される。
 上記のように構成された実施の形態5のスクロール圧縮機によれば、上記各実施の形態と同様の効果を奏するとともに、
前記フレームの剛性と前記固定スクロールの剛性とに基づいて、
前記固定スクロールの前記上端面から前記アッパーシェルの前記下端面までの第1距離、および、
前記フレームの軸方向の上端面から前記アッパーシェルの前記下端面までの第2距離が決定され、前記溶接部の位置が決定されるので、
固定スクロールの変形量とフレームの変形量とを最適に抑制できる溶接部の形成位置を決定できる。
実施の形態6.
 図14は、実施の形態6によるスクロール圧縮機の構成を示す部分断面図である。図15は、図14に示したスクロール圧縮機の点線S3にて囲んだ部分の拡大図である。本実施の形態6のスクロール圧縮機100について、図14および図15に基づいて説明する。図14および図15において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して省略する。また、本実施の形態6においては、上記各実施の形態と同様の部分は適宜説明を省略し、上記各実施の形態と異なる部分を中心に説明する。
 図14および図15に示すように、ミドルシェル11は、ミドルシェル11の第1外周面11G1よりも軸方向Yの下側に外径が大きくなる第4段差部11NPを備える。ミドルシェル11の第4段差部11NPよりも軸方向Yの下側のミドルシェル11の外周は第2外周面11G2となる。そして、アッパーシェル12の軸方向Yの下端面12F5は、ミドルシェル11の第4段差部11NPの第4段差面11F2と隙間P(図15参照)を介して対向して配置される。
 この隙間Pは、アッパーシェル12の第1段差面12F4と固定スクロール31の上端面31F3とが接触していることから、アッパーシェル12の下端面12F5とミドルシェルの第4段差面11F2とを接触させることが難しいため生じるものである。そして、この隙間Pには溶接部99(図15参照)が形成されている。溶接部99の形成方法としては、レーザー溶接など低ひずみ溶接を使用できる。但し、溶接部99は形成されていない場合も可能である。
 なお、図14および図15において、隙間Pが明確となるようには誇張して大きく図示しているものであり、この隙間Pは限りなく狭くなるように形成されており、アッパーシェル12の外周面12G1とミドルシェル11の第4段差部11NPよりも軸方向Yの下側の第2外周面11G2とは、ほぼ連続して形成されている。そして、アッパーシェル12は、ミドルシェル11側に開口する筒部121と、ミドルシェル11側と軸方向Yに反対側の筒部121とつながる底部122とを有し、筒部121の軸方向Yに上側には、加熱された加熱痕200を有する。
 この部分を加熱して加熱痕200が形成される理由について説明する。図15に示すように、アッパーシェル12の下端面12F5とミドルシェルの第4段差面11F2との隙間Pに溶接部99を形成すると、溶接部99は、アッパーシェル12とミドルシェル11との板厚全体に対して局所的に形成される。よって、アッパーシェル12とミドルシェル11とが溶接部99近傍で局所的に圧縮による収縮変形を生じ、アッパーシェル12およびミドルシェル11は溶接部99を中心として横曲がり変形する(図15の点線にて示すような変形)。これは、アッパーシェル12およびミドルシェル11に角変形が生じている状態である。この角変形を抑制するために、アッパーシェル12の筒部121の上部を加熱し、この変形を抑制している。そして、その結果として、当該部分に加熱痕200が残る。
 上記のように構成された実施の形態5のスクロール圧縮機によれば、上記各実施の形態と同様の効果を奏するとともに、
前記ミドルシェルは、前記ミドルシェルの前記第1外周面よりも軸方向の下側に外径が大きくなる第4段差部を有し、
前記アッパーシェルの軸方向の下端面が、前記ミドルシェルの前記第4段差部の第4段差面と隙間を介して対向して配置されるので、
アッパーシェルと固定スクロールを確実に接触でき、固定スクロールの固定強度が上昇する。
 さらに、前記アッパーシェルは、前記ミドルシェル側に開口する筒部と、前記ミドルシェル側と軸方向に反対側の前記筒部とつながる底部とを有し、
前記筒部の軸方向に上側には、加熱された加熱痕を有するので、
アッパーシェルとミドルシェルの角変形を抑制できる。
 なお、上記において、「垂直」または「平行」または「同一」と示した箇所は、スクロール圧縮機100を製造する上において、当業者において常識的な「垂直」または「平行」または「同一」を示しているものであり、当業者において常識的な範囲で、「略垂直」または「略平行」または「略同一」を含むものである。
 本開示は、様々な例示的な実施の形態および実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
 従って、例示されていない無数の変形例が、本開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
 以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
揺動スクロールと、
前記揺動スクロールを摺動自在に保持するフレームと、
前記揺動スクロールと共に圧縮室を形成する固定スクロールと、
前記フレーム、前記揺動スクロールおよび前記固定スクロールを収容するミドルシェルと、
前記ミドルシェルの前記固定スクロールの上側を封止するアッパーシェルとを備え、
前記固定スクロールは、外周面の軸方向の間に径方向の外側に突出し第1外周面を有する突出部と、前記突出部より軸方向の下側に第2外周面とを有し、
前記アッパーシェルは、前記ミドルシェル側の内周面に、軸方向の下側の内径が大きくなる第1段差部を有し、
前記固定スクロールは、前記突出部の軸方向の上端面が、前記アッパーシェルの前記第1段差部の第1段差面と接し、かつ、前記突出部の軸方向の下端面が、前記ミドルシェルの軸方向の上端面と接して固定され、
前記固定スクロールの前記第2外周面は、前記ミドルシェルの軸方向の上側の第1内周面と接して形成されるスクロール圧縮機。
(付記2)
前記固定スクロールの前記第1外周面の外径は、前記アッパーシェルの前記第1段差部の下側の第1内周面の内径よりも小さく形成される付記1に記載のスクロール圧縮機。
(付記3)
前記ミドルシェルは、前記ミドルシェルの前記第1内周面より軸方向の下側に内径が小さくなる第2段差部を有し、
前記フレームは、前記ミドルシェルの前記第2段差部の第2段差面、および、前記ミドルシェルの前記第1内周面に接して固定される付記1または付記2に記載のスクロール圧縮機。
(付記4)
前記ミドルシェルは、前記ミドルシェルの前記第1内周面より軸方向の下側に内径が小さくなる第2段差部、および前記第2段差部のよりも軸方向の上側であって前記固定スクロールと前記フレームとの間の内周面に、内径が小さくなる第3段差部を有し、
前記フレームは、前記ミドルシェルの前記第2段差部の第2段差面、および、前記ミドルシェルの前記2段差部の軸方向の上側であってかつ前記第3段差部の軸方向の下側の第3内周面に接して固定される付記1または付記2に記載のスクロール圧縮機。
(付記5)
前記固定スクロールの前記第2外周面は、周方向に360度連続して形成され、
前記固定スクロールの前記第2外周面と前記ミドルシェルの前記第1内周面とが焼き嵌めにて固定される付記1から付記4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
(付記6)
前記アッパーシェルの軸方向の下端面と、前記ミドルシェルの外周面とが、前記ミドルシェルの上端面より軸方向の下側の位置にて溶接にて固定される溶接部を形成する付記1から付記5のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
(付記7)
前記アッパーシェルの前記第1段差部の軸方向の上側の第2内周面の内径は、前記ミドルシェルの第1内周面の内径と同一に形成された付記1から付記6のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
(付記8)
前記固定スクロールの前記第1外周面には、
径方向に凹んだ第1溝部が形成された付記1から付記7のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
(付記9)
前記固定スクロールの軸方向の下端面には、
前記スクロール圧縮機のスクロールラップよりも径方向の外側に、
軸方向の上側に凹んだ第2溝部が形成された付記1から付記8のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
 1 シェル、100 スクロール圧縮機、11 ミドルシェル、11F0 第2段差面、11F1 上端面、11F2 第4段差面、11F11 第3段差面、11G1 第1外周面、11G2 第2外周面、11N0 第2内周面、11N1 第1内周面、11NN 第2段差部、11NP 第4段差部、12 アッパーシェル、12U 凹部、121 筒部、122 底部、12N2 第1内周面、12NN 第1段差部、12F4 第1段差面、12F5 下端面、12G1 外周面、12N3 第2内周面、13 ロアシェル、15 吐出管、2 フレーム、2F1 下端面、2G0 外周面、20 軸受、201 溶接部、202 シール部、31 固定スクロール、31F3 上端面、31F2 下端面、31F4 下端面、31G1 第2外周面、31G2 第1外周面、31GA 第1突出部、31GB 第2突出部、31GC 第3突出部、31GD 第4突出部、31GG 突出部、32 揺動スクロール、34 圧縮室、311 スクロールラップ、4 駆動部、50 サブフレーム、6 クランク軸、62 偏心軸部、99 溶接部、H1 内径、H2 内径、H3 内径、H4 内径、H11 内径、T1 第1距離、T2 第2距離、P 隙間、W1 外径、W2 外径、Y 軸方向、X 径方向。

Claims (13)

  1. 揺動スクロールと、
    前記揺動スクロールを摺動自在に保持するフレームと、
    前記揺動スクロールと共に圧縮室を形成する固定スクロールと、
    前記フレーム、前記揺動スクロールおよび前記固定スクロールを収容するミドルシェルと、
    前記ミドルシェルの前記固定スクロールの上側を封止するアッパーシェルとを備え、
    前記固定スクロールは、外周面の軸方向の間に径方向の外側に突出し第1外周面を有する突出部と、前記突出部より軸方向の下側に第2外周面とを有し、
    前記アッパーシェルは、前記ミドルシェル側の内周面に、軸方向の下側の内径が大きくなる第1段差部を有し、
    前記固定スクロールは、前記突出部の軸方向の上端面が、前記アッパーシェルの前記第1段差部の第1段差面と接し、かつ、前記突出部の軸方向の下端面が、前記ミドルシェルの軸方向の上端面と接して固定され、
    前記固定スクロールの前記第2外周面は、前記ミドルシェルの軸方向の上側の第1内周面と接して形成され、
    前記アッパーシェルの前記第1段差部の軸方向の下側の第1内周面は、前記ミドルシェルの軸方向の上側の第1外周面と接して形成されるスクロール圧縮機。
  2. 前記固定スクロールの前記第1外周面の外径は、前記アッパーシェルの前記第1内周面の内径よりも小さく形成される請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記アッパーシェルの前記第1内周面は、前記固定スクロールの前記第1外周面と対向する位置のみに径方向外側に凹む凹部を有し、
    前記突出部の軸方向の下端面は、前記ミドルシェルの軸方向の上端面の全てと接して固定されている請求項1または請求項2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記ミドルシェルは、前記ミドルシェルの前記第1内周面より軸方向の下側に内径が小さくなる第2段差部を有し、
    前記フレームは、前記ミドルシェルの前記第2段差部の第2段差面、および、前記ミドルシェルの前記第1内周面に接して固定される請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記ミドルシェルは、前記ミドルシェルの前記第1内周面より軸方向の下側に内径が小さくなる第2段差部、および前記第2段差部のよりも軸方向の上側であって前記固定スクロールと前記フレームとの間の内周面に、内径が小さくなる第3段差部を有し、
    前記フレームは、前記ミドルシェルの前記第2段差部の第2段差面、および、前記ミドルシェルの前記2段差部の軸方向の上側であってかつ前記第3段差部の軸方向の下側の第3内周面に接して固定される請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記固定スクロールの前記第2外周面は、周方向に360度連続して形成され、
    前記固定スクロールの前記第2外周面と前記ミドルシェルの前記第1内周面とが焼き嵌めにて固定される請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  7. 前記アッパーシェルの前記第1段差部の軸方向の上側の第2内周面の内径は、前記ミドルシェルの第1内周面の内径と同一に形成された請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  8. 前記固定スクロールの前記第1外周面には、
    径方向に凹んだ第1溝部が形成された請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  9. 前記固定スクロールの軸方向の下端面には、
    前記スクロール圧縮機のスクロールラップよりも径方向の外側に、
    軸方向の上側に凹んだ第2溝部が形成された請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  10. 前記ミドルシェルは、前記ミドルシェルの前記第1外周面よりも軸方向の下側に外径が大きくなる第4段差部を有し、
    前記アッパーシェルの軸方向の下端面が、前記ミドルシェルの前記第4段差部の第4段差面と隙間を介して対向して配置される請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  11. 前記アッパーシェルの軸方向の下端面と、前記ミドルシェルとが、前記ミドルシェルの上端面より軸方向の下側の位置にて溶接にて固定される溶接部を形成する請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  12. 前記フレームの剛性と前記固定スクロールの剛性とに基づいて、
    前記固定スクロールの前記上端面から前記アッパーシェルの前記下端面までの第1距離、および、
    前記フレームの軸方向の上端面から前記アッパーシェルの前記下端面までの第2距離が決定され、前記溶接部の位置が決定される請求項11に記載のスクロール圧縮機。
  13. 前記アッパーシェルは、前記ミドルシェル側に開口する筒部と、前記ミドルシェル側と軸方向に反対側の前記筒部とつながる底部とを有し、
    前記筒部の軸方向に上側には、加熱された加熱痕を有する請求項11または請求項12に記載のスクロール圧縮機。
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