WO2024071036A1 - (メタ)アクリル酸メチルの再生システムおよび(メタ)アクリル酸メチルの再生方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸メチルの再生システムおよび(メタ)アクリル酸メチルの再生方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、配管の閉塞、さらには発火爆発を防止することにある。 本発明は、(メタ)アクリル系重合体を含む(メタ)アクリル樹脂組成物を成形した成形体のスクラップから(メタ)アクリル酸メチルを再生する再生システム1は、投入部12と、ガス抜き出し部14とを有している熱分解装置10と、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを導入して、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに含まれる未分解成分を含む残渣を捕捉して、未分解成分を含む残渣として除去するための第1の捕捉タンク52と、第1の捕捉タンクにより処理された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを精製するための精製器および(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを冷却するための冷却器からなる群から選ばれるガス処理装置70とを備える再生システムに関する。

Description

(メタ)アクリル酸メチルの再生システムおよび(メタ)アクリル酸メチルの再生方法
 本発明は、(メタ)アクリル酸メチルの再生システムおよび(メタ)アクリル酸メチルの再生方法に関する。
 (メタ)アクリル酸メチル(MMA)を重合した重合体であるポリ(メタ)アクリル酸メチル(PMMA)は、透明性に優れており、さらには耐候性にも優れている。よって、ポリ(メタ)アクリル酸メチルは、自動車用部品、看板標識、表示装置等を構成する部材の材料として、広く用いられている。
 そして、近年の資源価格の高騰、さらには環境問題に対する意識の高まりに伴って、上記のとおりの種々の用途に用いられたポリ(メタ)アクリル酸メチルを含む製品(成形体)は回収されてリサイクル(再資源化)が図られている。
 ポリ(メタ)アクリル酸メチルのリサイクルの方法としては、例えば、回収された成形体に対し、再度、成形工程を実施して新たな成形体を製造するマテリアルリサイクル、回収された成形体を熱処理して、ポリ(メタ)アクリル酸メチルを熱分解(解重合)することにより(メタ)アクリル酸メチルを回収し、回収された(メタ)アクリル酸メチル(再生MMAという場合がある。)を用いて新たな成形体を製造するケミカルリサイクル、および回収された成形体を燃料として燃焼させ、燃焼エネルギーを直接的に熱源として、さらには燃焼エネルギーを用いて発電して利用するサーマルリサイクルが挙げられる。
 ポリ(メタ)アクリル酸メチルは、300℃程度の比較的低い温度で加熱することによって、(メタ)アクリル酸メチルを高収率で回収することができ、不純物の低減が可能であるため、ケミカルリサイクルによりリサイクルされることが好ましい。
 ケミカルリサイクルにおいて、例えば、密閉されたシリンダを有する2軸押出機にアクリル樹脂のスクラップを供給し、400~600℃に加熱して熱分解し、2軸押出機の先端部から吐出される分解ガスを残渣タンクを介してクーラーの負圧効果と真空ポンプによって吸引し、クーラーで分解ガスを凝縮して液状モノマーとする態様が知られている(特許文献1参照。)。また、合成高分子材料をシリンダに供給して、シリンダ内で連続的に加熱することにより得られた低分子量の気体状熱分解物をシリンダ外に導出して濃縮する態様が知られている(特許文献2参照。)。
特開平11-106427号公報 米国特許第3959357号明細書
 しかしながら、上記特許文献1および2にかかる技術によっては、加熱処理後にシリンダ外に導出された分解ガスにミスト状の未分解樹脂(未分解成分)が同伴され、その未分解樹脂が配管中で堆積してしまい配管が閉塞してしまう場合があり、さらには分解ガスは、通常、可燃性であるため、配管が閉塞した場合、分解ガスが系外に漏洩し発火爆発してしまうおそれもある。
 本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を進めたところ、未分解成分を含む残渣を捕捉して除去するための所定の構成を設けることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
 すなわち、本発明は、下記〔1〕~〔21〕を提供する。
〔1〕 (メタ)アクリル系重合体を含む(メタ)アクリル樹脂組成物を成形した成形体のスクラップから(メタ)アクリル酸メチルを再生する再生システムであって、
 前記スクラップを投入するための投入部と、(メタ)アクリル樹脂組成物が熱分解されて生成した(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを抜き出すためのガス抜き出し部とを有している熱分解装置と、
 前記ガス抜き出し部に第1の連結管により連結されており、(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを導入して、(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスに含まれる未分解成分を捕捉して、未分解成分を残渣として除去するための第1の捕捉タンクと、
 前記第1の捕捉タンクに第2の連結管により連結されており、該第1の捕捉タンクにより処理された(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを精製するための精製器および(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを冷却するための冷却器からなる群から選ばれるガス処理装置と
を備える、再生システム。
〔2〕 前記熱分解装置が、押出機、ニーダーまたは流動床加熱機である、〔1〕に記載の再生システム。
〔3〕 前記熱分解装置が押出機である、〔2〕に記載の再生システム。
〔4〕 前記第1の捕捉タンクが、前記(メタ)アクリル樹脂組成物が熱分解されて生成した(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを、(メタ)アクリル樹脂組成物の軟化点以上かつ(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの発火点未満の温度まで保温、加熱することができる温度調節部を有している、〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載の再生システム。〔5〕 前記第1の捕捉タンクから未分解成分を含む残渣を導出するための第1の残渣導出用連結管であって、残渣の流通を調節するための第1の残渣用開閉弁を備える第1の残渣導出用連結管により連結されており、前記第1の捕捉タンクで捕捉された未分解成分を含む前記残渣であって、前記第1の捕捉タンクから導出された未分解成分を含む残渣を貯蔵するための貯蔵タンクを含む残渣貯蔵装置を備える、〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載の再生システム。
〔6〕 前記第1の捕捉タンクから未分解成分を含む前記残渣を導出するための第2の残渣導出用連結管であって、未分解成分を含む前記残渣の流通を調節するための第2の残渣用開閉弁を備える第2の残渣導出用連結管により前記第1の捕捉タンクに連結されており、前記第1の捕捉タンクから導出された未分解成分を含む前記残渣を導入して、貯留するための第2の捕捉タンクをさらに備えており、
 前記残渣貯蔵タンクが、前記第2の捕捉タンクに連結されており、前記第2の捕捉タンクで捕捉された未分解成分を含む前記残渣であって、前記第2の捕捉タンクから第3の残渣導出用連結管により導出された未分解成分を含む前記残渣を貯蔵するための貯蔵タンクであり、前記第2の捕捉タンクから未分解成分を含む前記残渣を導出するための第3の残渣用連結管であって、未分解成分を含む前記残渣の流通を調節するための第3の残渣用開閉弁を有する第3の残渣導出用連結管により連結されている、〔5〕に記載の再生システム。
〔7〕 前記第2の捕捉タンクが、前記(メタ)アクリル樹脂組成物が熱分解されて生成した(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを、(メタ)アクリル樹脂組成物の軟化点以上、かつ、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの発火点未満の温度まで保温または加熱することができる温度調節部を有している、〔6〕に記載の再生システム。
〔8〕 前記第1~第3の残渣導出用連結管の少なくとも1つが、(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを流通させる管部と(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスの温度を調節するための温度調節部とを含む、〔5〕~〔7〕のいずれか1つに記載の再生システム。
〔9〕 前記第2の捕捉タンクに連結されており、前記第2の捕捉タンクに不活性ガスを供給する第1の不活性ガス供給部と、
 前記第1の不活性ガス供給部と前記第2の捕捉タンクとを連結する第1の不活性ガス用連結管であって、第1の不活性ガス用開閉弁を有する第1の不活性ガス用連結管と、
 前記第1の捕捉タンクと前記第2の捕捉タンクとを連結している第2の不活性ガス用連結管であって、第2の不活性ガス用開閉弁を有する第2の不活性ガス用連結管と
をさらに備える、〔6〕~〔8〕のいずれか1つに記載の再生システム。
〔10〕 前記残渣貯蔵装置が、前記貯蔵タンクの外表面に接触するように設けられており、貯蔵されている残渣を冷却するための冷却部と、前記貯蔵タンク内に不活性ガスを供給するための第2の不活性ガス供給部と、前記貯蔵タンクに接続されており、前記貯蔵タンク外に不活性ガスを含む気体を排出するための気体排出部とを有しているか、または、前記貯蔵タンクに接続されており、前記貯蔵タンク内に冷却水を供給するための冷却水供給部を有している、〔5〕~〔9〕のいずれか1つに記載の再生システム。
〔11〕 前記残渣貯蔵装置が、前記冷却部、第2の不活性ガス供給部および気体排出部を有している、〔10〕に記載の再生システム。
〔12〕 前記冷却部が、内部に冷媒体を流通させることができるジャケットを含む、〔11〕に記載の再生システム。
〔13〕 前記冷媒体が水である、〔12〕に記載の再生システム。
〔14〕 前記第2の不活性ガス供給部が、前記貯蔵タンクの頂部から不活性ガスを供給することができる機能部であり、
 前記気体排出部が、前記貯蔵タンクの頂部から気体を排出させることができる機能部である、〔10〕に記載の再生システム。
〔15〕 前記不活性ガスが窒素ガスである、〔10〕に記載の再生システム。
〔16〕 前記第1の連結管が、(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを流通させる管部と(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスの温度を調節するための温度調節部とを含む、〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載の再生システム。
〔17〕 前記第1の連結管が、少なくとも2つの温度調節部を有しており、前記ガス抜き出し部の最も近傍に配置される第1の温度調節部が(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを冷却するための温度調節部であり、該第1の温度調節部よりも前記第1の捕捉タンク側に配置される第2の温度調節部を含む該第1の温度調節部以外の温度調節部が(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを加熱するための温度調節部である、〔14〕に記載の再生システム。
〔18〕 前記第1の連結管の内径の平均値が、前記第2の連結管の内径の平均値よりも大きくされている、〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載の再生システム。
〔19〕 〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載の再生システムを用いる、(メタ)アクリル酸メチルの再生方法において、
 前記熱分解装置により前記スクラップを熱分解して(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを生成する熱分解工程と、
 (メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを第1の捕捉タンクに導入して、(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスに含まれる未分解成分を含む残渣を捕捉して、未分解成分を含む残渣として除去する除去工程と、
 前記第1の捕捉タンクにより処理された(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを、第2の連結管により前記第1の捕捉タンクから導出して、精製器および冷却器からなる群から選ばれる前記ガス処理装置に導入して処理する処理工程と
を含む、(メタ)アクリル酸メチルの再生方法。
〔20〕 〔19〕に記載の(メタ)アクリル酸メチルの再生方法において、
 前記再生システムが、前記第1の捕捉タンクに連結されており、該第1の捕捉タンクで捕捉された未分解成分を含む前記残渣であって、該第1の捕捉タンクから導出された未分解成分を含む前記残渣を貯蔵するための貯蔵タンクを含む残渣貯蔵装置をさらに備え、
 前記除去工程により除去された未分解成分を含む前記残渣を、前記第1の捕捉タンクから前記残渣貯蔵装置に導入して貯蔵する貯蔵工程をさらに含む、再生方法。
〔21〕 〔9〕に記載の再生システムを用いる、(メタ)アクリル酸メチルの再生方法において、
 前記熱分解装置により前記スクラップを熱分解して(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを生成する熱分解工程と、
 (メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを、第1の連結管により第1の捕捉タンクに導入して、(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスに含まれる未分解成分を含む前記残渣を捕捉して、未分解成分を含む前記残渣として除去する除去工程と、
 前記第1の捕捉タンクにより処理された(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを、第2の連結管により前記第1の捕捉タンクから導出して、精製器および冷却器からなる群から選ばれる前記ガス処理装置に導入して処理する処理工程と、
 前記第3の残渣用開閉弁を閉じた状態で前記第2の残渣用開閉弁を開け、かつ第1の不活性ガス供給弁を閉じた状態で第2の不活性ガス用開閉弁を開けることにより、前記第1の捕捉タンクから未分解成分を含む前記残渣を第2の残渣導出用連結管により第2の捕捉タンクに導出して、未分解成分を含む前記残渣を第2の捕捉タンクに貯留する仮貯蔵工程と、
 前記第2の残渣用開閉弁および前記第3の残渣用開閉弁を閉じた状態で第1の不活性ガス用開閉弁および第2の不活性ガス用開閉弁を開けることにより、前記第1の不活性ガス供給部より供給された不活性ガスを第2の捕捉タンクから第1の捕捉タンクへ流通させ、第2の捕捉タンクに充満している可燃性ガスを不活性ガスに置換し、第2の捕捉タンク内を無害化して貯蔵するために準備を行う貯蔵準備工程と、
 第2の残渣用開閉弁、第2の不活性ガス用開閉弁を閉じた状態で第3の残渣用開閉弁を開け、第1の不活性ガス用開閉弁を開けることにより、未分解成分を含む液体状の残渣を第3の残渣用開閉弁を有する第3の残渣導出用連結管により第2の捕捉タンクから残渣貯蔵装置に排出して導入する貯蔵工程と
を含む、再生方法。
 本発明によれば、熱分解装置により熱分解されて生成したガスを熱分解装置から導出する場合における配管の閉塞、さらには発火爆発を効果的に防止することができる。
図1は、第1の実施形態の再生システムの構成例を示す概略的な図である。 図2は、第2の実施形態の再生システムの構成例を示す概略的な図である。
 以下、図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明する。なお、各図面は、発明が理解できる程度に、構成要素の形状、大きさ及び配置が概略的に示されているに過ぎない。本発明は以下の記述によって限定されるものではなく、それぞれの構成要素は本発明の要旨から逸脱しない範囲で改変可能である。図面において、同一の符号を付した同一の構成要素については重複する説明を省略する場合がある。
<第1の実施形態>
1.再生システム
 図1を参照して、第1の実施形態の再生システムについて説明する。図1は、第1の実施形態の再生システムの構成例を示す概略的な図である。
 図1に示されるように、第1の実施形態の再生システム1は、
 (メタ)アクリル系重合体を含む(メタ)アクリル樹脂組成物を成形した成形体のスクラップから(メタ)アクリル酸メチルを再生する再生システム1であって、スクラップを投入するための投入部12と、(メタ)アクリル樹脂組成物が熱分解されて生成した(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを抜き出すためのガス抜き出し部14とを有している熱分解装置10と、
 ガス抜き出し部14に第1の連結管40により連結されており、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを導入して、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに含まれる未分解成分を含む残渣を捕捉して、未分解成分を含む液体状の残渣として除去するための第1の捕捉タンク52と、
 第1の捕捉タンク52に第2の連結管60により連結されており、第1の捕捉タンク52により処理された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを精製するための精製器および(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを冷却するための冷却器からなる群から選ばれるガス処理装置70とを備える。
 (用語の説明)
 「(メタ)アクリル」には、アクリル、メタクリルおよびこれらの組み合わせが含まれる。
 「(メタ)アクリル系重合体組成物」は、(メタ)アクリル系重合体を主成分として含み、さらにその他の成分を含みうる組成物である。
 「(メタ)アクリル系重合体」は、(メタ)アクリル基を有するモノマーに由来する単量体単位を有する重合体である。
 ここで、(メタ)アクリル系重合体としては、例えば、炭素原子数1~4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルに由来する単量体単位のみを含む(メタ)アクリル単独重合体;炭素原子数1~4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルに由来する単量体単位を、85質量%以上100質量%未満と、炭素原子数1~4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルに由来する単量体単位と共重合可能な他のビニル単量体に由来する単量体単位を0質量%を超えて15質量%以下とを有する(メタ)アクリル共重合体が挙げられる。
 炭素原子数1~4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル」とは、例えばCH=C(CH)COOR(Rは炭素原子数1~4のアルキル基である。)で表される化合物である。
 炭素原子数1~4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルと共重合可能なビニル単量体とは、炭素原子数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルと共重合可能であり、かつビニル基を有する単量体である。
 炭素原子数1~4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸sec-ブチル、およびメタクリル酸イソブチルが挙げられる。炭素原子数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルは、好ましくはメタクリル酸メチルである。
 炭素原子数1~4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルと共重合可能なビニル単量体としては、例えば、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸モノグリセロールなどのメタクリル酸エステル(ただし、炭素原子数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルを除く。);アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、アクリル酸モノグリセロール等のアクリル酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの不飽和カルボン酸又はこれらの酸無水物;アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等の窒素含有モノマー;アリルグリシジルエーテル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有単量体;スチレン、α-メチルスチレンなどのスチレン系単量体が挙げられる。
 (メタ)アクリル系重合体の製造方法としては、例えば、炭素原子数1~4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルと、必要に応じて、炭素原子数1~4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルと共重合可能なビニル単量体とを、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の方法で重合されていてよい。
 (メタ)アクリル系重合体組成物が含みうる「その他の成分」には、例えば、所定の特性を有する成形体を製造するために添加されうる従来公知の任意好適な、離型剤、重合調節剤、重合開始剤、紫外線吸収剤および着色剤が含まれる。
 「スクラップ」とは、通常、(メタ)アクリル酸メチル系重合体組成物を従来公知の任意好適な射出成形工程などにより種々の形状に成形して製造され、所定の用途に使用された後に廃材として回収された使用済みの成形体であって、本発明にかかる再生システムにおいて原料として用いることができる形状、サイズに調整された成形体である。また、「スクラップ」は、成形時の不良品を回収し、本発明にかかる再生システムにおいて原料として用いることができる形状、サイズに調整された成形体であってもよいし、成形時や研磨加工など後工程で発生する端材を回収し、本発明にかかる再生システムにおいて原料として用いることができる形状、サイズに調整された成形体であってもよい。
 「未分解成分を含む残渣」には、(メタ)アクリル酸メチルなどの熱分解により生成した成分が含まれうる。
 以下、第1の実施形態の再生システム1を構成しうる構成要素について具体的に説明する。
 (1)熱分解装置
 本実施形態の再生システム1は、熱分解装置10を含む。熱分解装置10は、(メタ)アクリル系重合体を含む(メタ)アクリル樹脂組成物を成形した成形体のスクラップを熱分解して、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスおよび未分解成分を含む残渣を生成することができることを条件として、従来公知の任意好適な構成を有する装置を適用することができる。
 本実施形態において、熱分解装置10の例としては、押出機、ニーダー、および流動床加熱器が挙げられる。
 本実施形態において、熱分解装置10は、押出機であることが好ましい。熱分解装置10である押出機の好適な例としては、二軸同方向回転押出機および二軸異方向回転押出機などの二軸押出機が挙げられる。
 本実施形態において、熱分解装置10として好適に適用できるニーダーとしては、例えば、米国特許第10301235号明細書に記載の装置が挙げられる。
 本実施形態において、熱分解装置10として好適に適用できる流動床加熱器としては、例えば、特開2009-112902号公報に記載の装置が挙げられる。
 以下、熱分解装置10の構成例について、二軸押出機の構成を例にとって説明する。
 二軸押出機である熱分解装置10は、原料であるスクラップを加熱処理するための熱分解部11を備えている。熱分解部11は、例えば、二軸押出機における原料を延在方向に移動させつつ内部において加熱処理を行うためのシリンダと、シリンダの内部に配置されたスクリューとに相当する。
 本実施形態において、熱分解装置10である二軸押出機の構成、すなわち熱分解部11を構成する、例えばシリンダ、スクリューといった構成要素は、従来公知の任意好適な構成を採用することができる。
 熱分解部11には、原料であるスクラップを熱分解部11に供給するための投入部12が設けられている。投入部12は二軸押出機におけるホッパー(フィーダー)に相当する構成である。投入部12であるホッパーは、通常、熱分解部11であるシリンダの上流側の端部近傍において、熱分解部11であるシリンダ内に原料を供給できるように設けられている。
 熱分解部11には、熱分解されて生成した(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを抜き出すための1以上のガス抜き出し部(ベント)14が設けられている。1以上のガス抜き出し部14の配置(位置)は特に限定されず、設計に対応した任意好適な配置とすることができる。ガス抜き出し部14は、例えば、生成したガスの抜き出し効率を向上させる観点から、既に説明した投入部12とは反対側の熱分解部11の下流側の端部近傍であって、熱分解部11の上端側に設けられていることが好ましい。ガス抜き出し部14が2以上設けられる場合には、熱分解部11の上端側に所定の間隔(例えば等間隔)で整列するように配置することが好ましい。
 熱分解装置10は、熱分解部11に設けられている残渣排出部16を有している。残渣排出部16は、熱分解部11において生成した未分解成分を含む残渣を排出するための機能部である。残渣排出部16は、熱分解部11の下流側の端部近傍に設けることが好ましい。
 (2)連結管
 本実施形態の再生システム1は、既に説明した熱分解装置10と、詳細については後述する残渣貯蔵装置30とを機能的に連結するための連結管20を備えている。
 連結管20は、未分解成分を含む残渣を熱分解装置10から導出して残渣貯蔵装置30へと導入する(流通させる)管部22を含んでいる。
 本実施形態において、管部22は、熱分解装置10において生成した未分解成分を含む残渣を熱分解装置10から導出して、残渣貯蔵装置30に導入できることを条件として、その形状、サイズ、構成材料等は特に限定されない。管部22としては、従来公知の任意好適なステンレス鋼製の配管等を適用することができる。
 本実施形態において、連結管20は、管部22の外表面に接触するように設けられている温度調節部24をさらに備えている。温度調節部24は、熱分解装置10から導出された未分解成分を含む残渣の温度を調節するための機能部である。
 本実施形態において、温度調節部24は、未分解成分を含む残渣の軟化点以上かつ発火点未満の温度に連結管20、すなわち管部22の温度を調節することができる機能部である。温度調節部22は、より具体的には管部22内を流通する未分解成分を含む残渣を冷却するための機能部である。
 温度調節部24としては、従来公知の任意好適な構成を適用することができる。温度調節部24としては、具体的には、内部に媒体(熱媒体、冷媒体)を流通させることができる、ジャケット、二重管熱交換器、電気ヒーターおよび保温材からなる群から選ばれる少なくとも1つを適用することができる。
 なお、例えば二重管熱交換器および保温材の組み合わせといった2種以上の部材により温度調節部24が構成される場合には、少なくとも1種の部材が管部22の外表面に接触していればよく、換言すると、2種以上の部材は、管部22の外表面に積層するように設けられていてもよい。
 温度調節部24の設置態様は、管部22内を流通する未分解成分の残渣の温度を効果的に調節できることを条件として特に限定されない。温度調節部24は、例えば管部22の外周を一周して途切れなく覆うように設けることができる。
 本実施形態において、温度調節部24としては、二重管熱交換器を用いることが好ましい。当該二重管熱交換器としては、水蒸気を熱媒体として用いる二重管熱交換器であるか、または水を冷媒体として用いる二重管熱交換器であることが好ましい。
 また、温度調節部24が保温材を含む場合には、当該保温材が、ロックウール、グラスウール、珪酸カルシウムおよび撥水性パーライトからなる群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
 本実施形態の再生システム1によれば、連結管20が温度調節部24を備えるので、管部22内を流通する未分解成分を含む残渣の固着による連結管20の閉塞、さらには発火爆発を効果的に防止することができる。
 また、本実施形態の再生システム1は、既に説明した熱分解装置10と、詳細については後述する第1の捕捉タンク52とを機能的に連結するための第1の連結管40とを備えている。
 本実施形態において、第1の連結管40は、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを流通させることができる管部42と、管部42(連結管40)内を流通する(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの温度を調節するための温度調節部44とを含むことが好ましい。
 本実施形態において、第1の連結管40は、図1に示されるとおり、少なくとも2つの温度調節部40を有しており、ガス抜き出し部14の最も近傍に配置される第1の温度調節部44Aが(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを冷却するための温度調節部40であり、第1の温度調節部44Aよりも第1の捕捉タンク52側に配置される第2の温度調節部44Bを含む第1の温度調節部44A以外の温度調節部44が(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを保温または加熱するための温度調節部44であることが好ましい。
 本実施形態において、第1の連結管40に含まれる管部42は、熱分解装置10において生成した(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを熱分解装置10から導出して、第1の捕捉タンク52に導入できることを条件として、その形状、材料等は特に限定されない。管部22としては、従来公知の任意好適なステンレス鋼製の配管等を適用することができる。
 少なくとも2つの温度調節部44のうちの第1の温度調節部44Aは、ガス抜き出し部14のより近傍に配置すれば、熱分解装置10から導出された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの温度を(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの沸点以上かつ発火点未満の温度まで、管部42、すなわち第1の連結管40内を流通する(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの温度を調節、すなわち冷却することができる機能部である。
 少なくとも2つの温度調節部44のうちの第2の温度調節部44Bは、熱分解装置10から導出された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの温度を沸点以上かつ発火点未満の温度まで、管部42、すなわち第1の連結管40内を流通する(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの温度を調節、すなわち保温、または加熱することができる機能部である。
 温度調節部44の設置態様は、管部42内を流通する(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの温度を効果的に調節できることを条件として特に限定されない。温度調節部44は、例えば管部42の外周を一周して途切れなく覆うように設けることができる。また、少なくとも2つの温度調節部44は、所定の間隔をあけて互いに離間するように設けることができる。
 温度調節部44としては、従来公知の任意好適な構成を適用することができる。温度調節部44としては、具体的には、例えば、内部に媒体(冷媒体または熱媒体)を流通させることができる、ジャケットまたは二重管熱交換器を含む。
 本実施形態において、温度調節部44としては、二重管熱交換器を用いることが好ましい。
 温度調節部44である、既に説明したジャケットまたは二重管熱交換器において、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの温度調節に用いられうる媒体は、水、空気、油、溶融塩および水蒸気からなる群から選ばれる少なくとも1種とすることが好ましい。
 温度調節部44において媒体(冷媒体または熱媒体)として好適に用いられうる油の例としては、メチルフェニルシリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイル、流動パラフィンおよびジフェニールとシフェニールオキサイドの混合物が挙げられる。
 温度調節部44において媒体(冷媒体または熱媒体)として好適に用いられうる溶融塩の例としては、アルカリ硝酸塩と亜硝酸塩の混合物が挙げられる。
 本実施形態の再生システム1によれば、第1の連結管40において、少なくとも2つの温度調節部44を上記のとおり配置して構成するので、第1の温度調節部44Aにより(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの冷却を、熱分解装置10から抜き出した直後に実施することができ、結果として(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに起因する発火爆発を効果的に防止することができ、次いで冷却された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを第2の温度調節部44Bにより加熱するので、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに同伴される未分解樹脂(未分解成分)の(気体状の)ミストが第1の連結管40内で冷却されて固化(固着)による閉塞、熱分解ガスが冷却され、重合温度の範囲内に入ることによる重合固化に起因する閉塞、さらには発火爆発を効果的に防止することができる。
 (3)残渣貯蔵装置
 残渣貯蔵装置30は、連結管20(管部22)により、熱分解装置10に連結されている。具体的には、熱分解装置10の残渣排出部16と残渣貯蔵装置30の貯蔵タンク32とが連結管20により連結されている。
 すなわち、残渣貯蔵装置30は、残渣排出部16と連結管20により接続されている貯蔵タンク32と、貯蔵タンク32の外表面に接触するように設けられており、貯蔵されている未分解成分を含む残渣を冷却するための冷却部39と、貯蔵タンク32に接続されており、貯蔵タンク32内に不活性ガスを供給する第2の不活性ガス供給部34と、貯蔵タンク32に接続されており、貯蔵タンク32外に気体を排出するための気体排出部36とを有しているか、または、貯蔵タンク32に接続されており、貯蔵タンク32内に冷却水を供給するための冷却水供給部38を有している。
 残渣貯蔵装置30が備える貯蔵タンク32の構成、材料、サイズ等は、未分解成分を含む残渣を収容して貯蔵できることを条件として特に限定されない。貯蔵タンク32としては、例えば、市場にて入手可能である従来公知の任意好適なドラム缶等の密閉可能である容器状部材によって構成することができる。
 本実施形態において、残渣貯蔵装置30は、冷却部39と第2の不活性ガス供給部34と気体排出部36とを有しているか、または冷却水供給部38を有していることが好ましく、冷却部39と第2の不活性ガス供給部34と気体排出部36とに加えて、さらに冷却水供給部38を有していてもよい。
 本実施形態において、残渣貯蔵装置30は、冷却部39と第2の不活性ガス供給部34と気体排出部36とを有していることが好ましい。
 冷却部32は、貯蔵タンク32の外表面に接触するように設けられており、貯蔵されている未分解成分を含む残渣を冷却するための機能部である。
 冷却部32としては、具体的には、内部に媒体(冷媒体)を流通させることができる、従来公知の任意好適なジャケットを用いることが好ましい。
 第2の不活性ガス供給部34は、未分解成分を含む残渣が収容されて貯蔵されている貯蔵タンク32内に不活性ガスを供給することができる機能部である。
 第2の不活性ガス供給部34は、貯蔵タンク32に不活性ガスを供給できる機能を有することを条件として、ボンベ、ポンプおよび配管などを含む従来公知の任意好適な構成を採用することができる。
 第2の不活性ガス供給部34が設けられる態様は特に限定されない。第2の不活性ガス供給部34は、貯蔵タンク32の頂部、底部、側部等のいずれの領域から不活性ガスを供給することができる態様であってもよい。第2の不活性ガス供給部34は、貯蔵タンク32の頂部から不活性ガスを供給することができる態様とすることが好ましい。
 第2の不活性ガス供給部34によって貯蔵タンク32内に供給される不活性ガスの種類、量等は特に限定されない。本実施形態においては、入手性等の観点から、不活性ガスとして窒素ガスを用いることが好ましい。
 気体排出部36は、未分解成分を含む残渣が収容されて貯蔵されている貯蔵タンク32から貯蔵タンク32外に気体を排出するための機能部である。
 ここで「気体」には、引火性、発火性、爆発性を有するガスが含まれ、具体的には、貯蔵タンク32内に貯蔵された未分解成分を含む残渣に起因するガス、熱分解により生成した(メタ)アクリル酸メチルなどのガスであって、ガス抜き出し部14から取り出すことができなかったガス、第2の不活性ガス供給部34により貯蔵タンク32内に供給された不活性ガスが含まれうる。
 気体排出部36は、貯蔵タンク32から気体を排出できる機能を有することを条件として、ポンプおよび配管などを含む従来公知の任意好適な構成を採用することができる。
 気体排出部36は、貯蔵タンク32の頂部、底部、側部等のいずれの領域から貯蔵タンク32の内部の気体を排出することができる態様であってもよい。本実施形態において、気体排出部36は、貯蔵タンク32の頂部から気体を排出することができる機能部であることが好ましい。
 気体排出部36は、従来公知の任意好適なさらなるガス処理設備(ガス処理装置)と接続されていてもよい。ガス処理設備としては、例えば、焼却炉、フレアスタック、希釈設備などが挙げられる。
 本実施形態において、残渣貯蔵装置30は、冷却水供給部38を備えていてもよい。冷却水供給部38は、貯蔵タンク32内に貯蔵された未分解成分を含む残渣に冷却水(水)を直接的に接触させて冷却するために、貯蔵タンク32内に冷却水を供給することができる機能部である。
 冷却水供給部38は、貯蔵タンク32に冷却水を供給できることを条件として、ポンプおよび配管などを含む従来公知の任意好適な構成を採用することができる。
 本実施形態の再生システム1によれば、上記のとおりの構成を有する冷却部39と第2の不活性ガス供給部34と気体排出部36とを有しているか、または冷却水供給部38を有しているため、残渣貯蔵装置30において、未分解成分を含む残渣をより安全に貯蔵することができ、さらには残渣貯蔵装置30における意図しない発火爆発をより効果的に防止することができる。
 (4)第1の捕捉タンク
 本実施形態において、第1の捕捉タンク52は、熱分解装置10のガス抜き出し部14に、既に説明した第1の連結管40により連結されており、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを導入して、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに含まれる未分解成分を含む残渣を捕捉し、除去するための構成である。
 第1の捕捉タンク52は、第1の温度調節部52Aを備えている。第1の温度調節部52Aは、熱分解装置10から導出された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの温度を(メタ)アクリル樹脂組成物の軟化点以上かつ(メタ)アクリル酸メチルの発火点未満の温度まで保温、または加熱して、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに含まれる未分解成分を含む残渣を、溶融体状の残渣として抽出して貯留することができる機能部である。
 本実施形態において、第1の温度調節部52Aは、第1の捕捉タンク52の外表面に接触するように設けられている。
 第1の温度調節部52Aとしては、具体的には、内部に媒体(熱媒体)を流通させることができるジャケット、電気ヒーターおよび保温材が挙げられる。
 本実施形態において、再生システム1は、第1の捕捉タンク52と既に説明した残渣貯蔵装置30の貯蔵タンク32と連結している第1の残渣導出用連結管82を備えている。
 第1の残渣導出用連結管82は、第1の捕捉タンク52において捕捉され分離された未分解成分を含む溶融体(液体)状の残渣を、貯蔵タンク32に導出するための機能部である。
 第1の残渣導出用連結管82は、その全長のうちの中途に、未分解成分を含む液体状の残渣の流通(流通量)を調節するための第1の残渣用開閉弁82Aを備えている。
 第1の残渣用開閉弁82Aの構成は特に限定されない。第1の残渣用開閉弁82Aは、例えばステンレス鋼製のボールバルブといった従来公知の任意好適な開閉弁(バルブ)を採用することができる。
 第1の残渣導出用連結管82は、第1の残渣導出用連結管82の外表面に接触するように設けられている温度調節部83をさらに備えている。温度調節部83は、第1の捕捉タンク52から導出された未分解成分を含む残渣の温度を調節するための機能部である。
 温度調節部83は、未分解成分を含む残渣の軟化点以上かつ発火点未満の温度に第1の残渣導出用連結管82の温度を調節することができる機能部である。温度調節部83は、より具体的には第1の残渣導出用連結管82内を流通する未分解成分を含む残渣を加熱、保温または冷却するための機能部である。
 温度調節部83としては、従来公知の任意好適な構成を適用することができる。温度調節部83としては、具体的には、内部に媒体(熱媒体)を流通させることができる、ジャケット、二重管熱交換器、電気ヒーターおよび保温材からなる群から選ばれる少なくとも1つを適用することができる。
 なお、例えば二重管熱交換器および保温材の組み合わせといった2種以上の部材により温度調節部83が構成される場合には、少なくとも1種の部材が第1の残渣導出用連結管82の外表面に接触していればよく、換言すると、2種以上の部材は、第1の残渣導出用連結管82の外表面に積層するように設けられていてもよい。
 温度調節部83の設置態様は、第1の残渣導出用連結管82内を流通する未分解成分の残渣の温度を効果的に調節できることを条件として特に限定されない。温度調節部83は、例えば第1の残渣導出用連結管82の外周を一周して途切れなく覆うように設けることができる。
 本実施形態において、温度調節部83としては、二重管熱交換器を用いることが好ましい。当該二重管熱交換器としては、水蒸気を熱媒体として用いる二重管熱交換器であることが好ましい。
 また、温度調節部83が保温材を含む場合には、当該保温材が、ロックウール、グラスウール、珪酸カルシウムおよび撥水性パーライトからなる群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
 本実施形態の再生システム1によれば、第1の残渣導出用連結管82が温度調節部83を備えるので、第1の残渣導出用連結管82内を流通する未分解成分を含む残渣の固着による第1の残渣導出用連結管82の閉塞、さらには発火爆発を効果的に防止することができる。
 本実施形態の再生システム1は、連結管20と第1の残渣導出用連結管82とが同一の貯蔵タンク30に接続されているが、連結管20と第1の残渣導出用連結管82とがそれぞれ別々の貯蔵タンク30とに接続されていてもよい(なお。図1には2つ目の貯蔵タンクは図示されていない。)。
 (5)ガス処理装置
 本実施形態において、再生システム1は、第1の捕捉タンク52に第2の連結管60により連結されているガス処理装置70を備えている。ガス処理装置70は、熱分解装置10に投入されたスクラップが熱分解されて生成した(メタ)アクリル酸メチルを含むガスであって、ガス抜き出し部14から第1の捕捉タンク52を経て抜き出された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを処理するための機能部である。
 本実施形態において、ガス処理装置70としては、熱分解装置10による熱分解工程により生成し、第1の捕捉タンク52により処理された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの組成、温度等を勘案して決定される必要な処理に対応して選択された従来公知の任意好適な装置を適用することができる。
 ガス処理装置70としては、例えば、熱分解装置10から抜き出され、第1の捕捉タンク52、さらには後述する第2の捕捉タンク54により処理された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを精製するための精製器、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを冷却するための冷却器が挙げられる。ガス処理装置70としては、精製器および冷却器からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むガス処理装置を適用することが好ましい。
 本実施形態において、既に説明した第1の連結管40の内径の平均値は、未分解成分の流速を落とし、同伴を低減できるので、第2の連結管60の内径の平均値よりも大きくされていることが好ましい。ここで「平均値」とは、例えば、常法に従って、複数箇所について測定された数値を所定の統計的な処理により処理した数値をいう。
2.再生方法
 本実施形態の(メタ)アクリル酸メチルの再生方法は、既に説明した第1の実施形態にかかる再生システム1を用いる(メタ)アクリル酸メチルの再生方法において、熱分解装置10によりスクラップを熱分解して(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを生成する熱分解工程と、
 (メタ)アクリル酸メチルを含むガスを第1の捕捉タンク52に導入して、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに含まれる未分解成分を含む残渣を捕捉して、未分解成分を含む液体状の残渣として除去する除去工程と、
 第1の捕捉タンク52により処理された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを、第2の連結管60により第1の捕捉タンク52から導出して、精製器および冷却器からなる群から選ばれるガス処理装置70に導入して処理する処理工程とを含む。
 想定される「(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの沸点以上かつ発火点未満の温度」に調整する場合においては、「沸点」の温度は100℃程度であるのでこの温度以上の温度となるように、かつ「発火点」の温度は421℃程度であるのでこの温度を下回るように調整すればよい。
「(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの沸点以上かつ発火点未満の温度」に調整された後の(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの温度は、具体的には、例えば、100℃~420℃とすることが好ましく、200℃~410℃とすることがより好ましく、300℃~400℃とすることがさらに好ましい。
 第1の温度調節部44Aにおいては、熱分解装置10から導出され、管部42、すなわち第1の連結管40内を流通する(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの温度が(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの沸点以上かつ発火点未満の温度まで調節、すなわち冷却される。
 第1の温度調節部44Aにおいて「(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの「沸点以上かつ発火点未満の温度」に調整された後の(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの温度は、具体的には、例えば、100℃~420℃とすることが好ましく、200℃~410℃とすることがより好ましく、300℃~400℃とすることがさらに好ましい。
 第2の温度調節部44Bにおいては、熱分解装置10から導出され、管部42、すなわち第1の連結管40内を流通する(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの温度が「沸点以上かつ発火点未満の温度」まで調節、すなわち加熱される。
 第2の温度調節部44Bにおいて「(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの沸点以上かつ発火点未満の温度」に調整された後の(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの温度は、具体的には、例えば、100℃~420℃とすることが好ましく、200℃~410℃とすることがより好ましく、300℃~400℃とすることがさらに好ましい。
 本実施形態の再生方法により再生され回収される(メタ)アクリル酸メチル(再生(メタ)アクリル酸メチルまたは回収(メタ)アクリル酸メチルという場合がある。)には、イソ酪酸メチル、プロピオン酸メチル、アクリル酸メチルといった不純物が不可避的に含まれうる。このような不純物を含みうる(精製工程等の実施前の)再生(メタ)アクリル酸メチルを(メタ)アクリル酸メチル生成物という場合がある。
 以下、本実施形態の(メタ)アクリル酸メチルの再生方法に含まれる工程について具体的に説明する。なお、以下の説明においては、熱分解装置10として押出機を採用した例を想定して説明する。
 (1)熱分解工程
 熱分解工程は、熱分解装置10により、スクラップを熱分解(解重合)して(メタ)アクリル酸メチルを含むガス(および未分解成分を含む残渣)を生成する工程である。
 本実施形態において、熱分解工程の実施条件(例えば、圧力(MPa)、シリンダ温度(℃)、スクリュー回転数(rpm)、スクラップ供給量(原料供給速度)(kg/時間))は特に限定されない。熱分解工程の実施条件は、例えば、処理対象のスクラップの性状、組成等を考慮して、任意好適な実施条件とすることができる。
 本実施形態の熱分解工程における圧力は、空気の系内への漏れ込み防止および分解ガスの系外への漏洩防止の観点から、好ましくは0.005MPa~1.5MPaであり、より好ましくは0.01MPa~0.3MPaである。
 本実施形態の熱分解工程におけるシリンダ温度は、熱分解効率の観点から、通常400℃~500℃とすればよく、例えばスクラップが純粋なポリ(メタ)アクリル酸メチルである場合には、好ましくは450℃~470℃である。
 本実施形態の熱分解工程におけるスクリュー回転数は、押出機の安定運転の観点から、通常500rpm~1500rpmとすればよく、例えばスクラップが純粋なポリ(メタ)アクリル酸メチルである場合には、好ましくは500rpm~1000rpmである。
 本実施形態の熱分解工程におけるスクラップ供給量は、シリンダー径によって異なり、通常10kg/時間~5000kg/時間とすればよく、例えばシリンダー径が47mmである場合には、好ましくは40kg/時間~90kg/時間である。
 (2)除去工程
 除去工程は、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを第1の捕捉タンク52に導入して、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに含まれる未分解成分を含む残渣を捕捉して、未分解成分を含む液体状の残渣として除去する工程である。
 除去工程を実施するにあたり、熱分解装置10において生成した(メタ)アクリル酸メチルを含むガスは、第1の連結管40に導出される。
 本実施形態においては、熱分解装置10から第1の連結管40に導出された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスは、温度調節部44によりその温度が調節される。具体的には、熱分解装置10から導出された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスは、まず第1の温度調節部44Aにより冷却され、次いで第2の温度調節部44Bにより保温または加熱された後に、第1の捕捉タンク52に導入される。
 このように(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを第1の捕捉タンク52に導入すれば、第1の捕捉タンク52に導入される(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに含まれる未分解成分の流速が低下するので、より効果的に未分解成分を捕捉し、未分解成分に起因する固化(固着)による閉塞と(メタ)アクリル酸メチルを含むガスによる発火爆発とを防止することができる。
 第1の捕捉タンク52に導入された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに対する除去工程は、第1の捕捉タンク52が備える第1の温度調節部52Aにより行われる。具体的には第1の捕捉タンク52に導入された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを、第1の温度調節部52Aにより(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの温度を(メタ)アクリル樹脂組成物の軟化点以上かつ(メタ)アクリル酸メチルの発火点未満の温度まで保温、または加熱して、捕捉した残渣を液体状態とすることにより、未分解成分を含む液体状の残渣として分離して、第1の捕捉タンク52内に貯留させることができる。
 結果として、第1の捕捉タンク52に導入された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに含まれうる「未分解成分を含む残渣」の濃度を低減させるか、または除去することができる。
 本実施形態の再生システムによれば、第1の捕捉タンク52により(メタ)アクリル酸メチルを含むガスから、未分解成分を含む残渣をより効果的に除去できるので、熱分解装置から導出する場合における流通経路の閉塞、さらには発火爆発を効果的に防止することができる。
 (3)処理工程
 処理工程は、上記除去工程により第1の捕捉タンク52により処理された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを、第2の連結管60により第1の捕捉タンク52から導出して、精製器および冷却器からなる群から選ばれるガス処理装置70に導入して処理する工程である。
 本実施形態において、ガス処理装置70による処理工程の実施条件は特に限定されない。ガス処理装置70による処理態様(冷却、精製等)および処理工程の実施条件は、第1の捕捉タンク52において処理され、第1の捕捉タンク52から導出されるガスの性状、組成、温度等を考慮して、任意好適な態様および条件とすることができる。
 (4)貯蔵工程
 貯蔵工程は、熱分解装置10の残渣排出部16から熱分解工程により生成した未分解成分を含む残渣を排出して残渣貯蔵装置30に導入する工程であり、既に説明した除去工程により除去された未分解成分を含む液体状の残渣を第1の捕捉タンク52から残渣貯蔵装置30に導入して、残渣貯蔵装置30に導入された未分解成分を含む残渣を冷却部39により冷却しつつ貯蔵する工程である。
 上記のとおり除去工程により除去された未分解成分を含む液体状の残渣を第1の捕捉タンク52から残渣貯蔵装置30に導入する。この導入は、第1の捕捉タンク52と残渣貯蔵装置30の貯蔵タンク32とを連結している第1の残渣導出用連結管82を介して行われる。具体的には、まず、残渣導出用連結管82が備える第1の残渣用開閉弁82Aを閉じた状態として第1の捕捉タンク52において未分解成分を含む液体状の残渣を貯留し、次いで、第1の残渣用開閉弁82Aを開けることで、第1の捕捉タンク52に貯留されていた未分解成分を含む液体状の残渣を、残渣貯蔵タンク32に導出することができる。
 本実施形態の貯蔵工程は、冷却部39による未分解成分を含む残渣((メタ)アクリル酸メチルなどの熱分解により生成した成分を含みうる。)の冷却を、未分解成分を含む残渣の発火点の温度を下回る温度まで冷却できる条件として行われる。具体的には、例えば、本実施形態において想定される「未分解成分を含む残渣の発火点の温度」は421℃程度であるので、この温度を下回るように冷却部32Aによる冷却条件(媒体の温度、流速等)を調整すればよい。
 本実施形態において、貯蔵工程は、貯蔵タンク32に不活性ガス供給部34により不活性ガスを供給し、貯蔵タンク32外に気体排出部36により気体を排出しつつ行われるか、または、残渣貯蔵タンク32内に冷却水供給部38により冷却水を供給して行う工程であることが好ましい。
 不活性ガス供給部34による不活性ガスの供給条件、または冷却水供給部38による冷却水の供給条件は、貯蔵タンク32に導入される「未分解成分を含む残渣」の性状、組成、温度、量、さらには貯蔵タンク32の形状、サイズ等を勘案して決定すればよく、未分解成分を含む残渣の発火点の温度まで冷却できることを条件として、特に限定されない。
 連結管20は、未分解成分を含む残渣を流通させる管部22と熱分解装置10から導出された未分解成分を含む残渣を加熱、保温または冷却するための温度調節部24とを含む。よって、貯蔵工程は、温度調節部24により連結管20を流通する未分解成分を含む残渣の温度を、未分解成分を含む残渣の軟化点以上かつ発火点未満の温度に調節しつつ行われる工程である。
 第1の残渣導出用連結管82は、未分解成分を含む残渣を流通させる第1の残渣導出用連結管82と第1の捕捉タンク52から導出された未分解成分を含む残渣を加熱、保温または冷却するための温度調節部83とを含む。よって、貯蔵工程は、温度調節部83により第1の残渣導出用連結管82を流通する未分解成分を含む残渣の温度を、未分解成分を含む残渣の軟化点以上かつ発火点未満の温度に調節しつつ行われる工程である。
 具体的には、例えば、本実施形態において想定される「未分解成分を含む残渣の軟化点の温度」は110℃程度であるのでこの温度以上の温度となるように、かつ「未分解成分を含む残渣の発火点の温度」は上述のとおり421℃程度であるので、この温度を下回るように冷却部39による冷却条件(媒体の温度、流速等)を調整しつつ未分解成分を含む残渣の熱分解装置10からの導出を行えばよい。
 本実施形態の(メタ)アクリル酸メチルの再生方法によれば、第1の捕捉タンク52により、未分解成分を含む残渣をより効果的に除去できるので、熱分解装置から導出する場合における流通経路の閉塞、さらには発火爆発を効果的に防止することができ、より安全にかつ効率的に(メタ)アクリル酸メチルの再生を行うことができる。
<第2の実施形態>
1.再生システム
 図2を参照して、第2の実施形態の再生システムについて説明する。図2は、第2の実施形態の再生システムの構成例を示す概略的な図である。
 第2の実施形態の再生システム1は、第1の捕捉タンク52の下流側に連結されている第2の捕捉タンク54と、第2の捕捉タンク54に連結されている第1の不活性ガス供給部56とをさらに備えている。
 第2の捕捉タンク54および第1の不活性ガス供給部56、さらにはこれらを接続するための連結管以外の構成要素については、原則として第1の構成要素と同様であるので、差異についてのみ説明し、それらの詳細な説明については省略する場合がある。また、熱分解装置10、連結管20および第1の配管40については、図1に示される熱分解装置10の構成と同様であるので、図示および説明を省略する。
 図2に示されるように、第2の実施形態の再生システム1は、
 第1の捕捉タンク52から未分解成分を含む液体状の残渣を導出するための第2の残渣導出用連結管84であって、未分解成分を含む液体状の残渣の流通を調節するための第2の残渣用開閉弁84Aを備える第2の残渣導出用連結管84により第1の捕捉タンク52に連結されており、第1の捕捉タンク52から導出された未分解成分を含む液体状の残渣を導入して、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスをさらに抽出して、未分解成分を含む液体状の残渣を捕捉するための第2の捕捉タンク54をさらに備えており、
 残渣貯蔵タンク30が、第2の捕捉タンク54に連結されており、第2の捕捉タンク54で捕捉された未分解成分を含む液体状の残渣であって、第2の捕捉タンク54から第3の残渣導出用連結管86により導出された未分解成分を含む液体状の残渣を貯蔵するための貯蔵タンク32であり、第2の捕捉タンク54から未分解成分を含む液体状の残渣を導出するための第3の残渣導出用連結管86であって、未分解成分を含む液体状の残渣の流通を調節するための第3の残渣用開閉弁86Aを有する第3の残渣用連結管86により連結されている再生システムである。
 以下、第2の実施形態の再生システム1を構成しうる構成要素について具体的に説明する。
 (1)第2の捕捉タンク
 本実施形態において、第2の捕捉タンク54は、第1の捕捉タンク52から導出された未分解成分を含む液体状の残渣を導入して、未分解成分を含む液体状の残渣を貯留し安全に残渣貯蔵装置に導入して除去するための構成である。第2の捕捉タンク54は、第1の捕捉タンク52と同様の構成とすることができる。
 すなわち、第2の捕捉タンク54は、第2の温度調節部54Aを備えている。第2の温度調節部54Aは、第1の捕捉タンク52から導出された未分解成分を含む液体状の残渣の温度をの温度を(メタ)アクリル樹脂組成物の軟化点以上かつ(メタ)アクリル酸メチルの発火点未満の温度まで保温、または加熱して、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを抽出し、結果として、残余の未分解成分を含む液体状の残渣を貯留することができる機能部である。
 本実施形態において、第2の温度調節部54Aは、第2の捕捉タンク54の外表面に接触するように設けられている。
 第2の温度調節部54Aとしては、具体的には、内部に媒体(熱媒体)を流通させることができる、従来公知の任意好適なジャケットを用いることが好ましい。
 (2)第1の不活性ガス供給部
 第1の不活性ガス供給部56は、第2の捕捉タンク54内に不活性ガスを供給することができる機能部である。
 第1の不活性ガス供給部56は、第2の捕捉タンク54に不活性ガスを供給できる機能を有することを条件として、ボンベ、ポンプおよび配管などを含む従来公知の任意好適な構成を採用することができる。
 第1の不活性ガス供給部56が設けられる態様は特に限定されない。第1の不活性ガス供給部56は、第2の捕捉タンク54の頂部、底部、側部等のいずれの領域から不活性ガスを供給することができる態様であってもよい。第1の不活性ガス供給部56は、第2の捕捉タンク54の頂部から不活性ガスを供給することができる態様とすることが好ましい。
 第1の不活性ガス供給部56によって第2の捕捉タンク54内に供給される不活性ガスの種類、量等は特に限定されない。本実施形態においては、入手性等の観点から、不活性ガスとして窒素ガスを用いることが好ましい。
 なお、第1の不活性ガス供給部56は、既に説明した第2の不活性ガス供給部34と共通の単一の機器として構成することもできる。
 第1の不活性ガス供給部56は、第1の不活性ガス用連結管55により第2の捕捉タンク54に連結されている。
 第1の不活性ガス用連結管55は、その全長のうちの中途に、不活性ガスの流通(流通量)を調節するための第1の不活性ガス用開閉弁55Aを備えている。
 第1の不活性ガス用開閉弁55Aの構成は特に限定されない。第2の残渣用開閉弁84Aは、例えばステンレス鋼製のボールバルブといった従来公知の任意好適な開閉弁(バルブ)を採用することができる。
 第2の捕捉タンク54は、第1の捕捉タンク52から未分解成分を含む液体状の残渣を導出するための第2の残渣導出用連結管84により第1の捕捉タンク52に連結されている。
 第2の残渣導出用連結管84は、その全長のうちの中途に、未分解成分を含む液体状の残渣の流通(流通量)を調節するための第2の残渣用開閉弁84Aを備えている。
 第2の残渣用開閉弁84Aの構成は特に限定されない。第2の残渣用開閉弁84Aは、例えばステンレス鋼製のボールバルブといった従来公知の任意好適な開閉弁(バルブ)を採用することができる。
 第2の残渣導出用連結管84は、外表面に接触するように設けられている温度調節部85をさらに備えている。温度調節部85は、第1の捕捉タンク52から導出された未分解成分を含む残渣の温度を調節するための機能部である。
 温度調節部85は、未分解成分を含む残渣の軟化点以上かつ発火点未満の温度に第2の残渣導出用連結管84の温度を調節することができる機能部である。温度調節部85は、より具体的には第2の残渣導出用連結管84内を流通する未分解成分を含む残渣を加熱、保温または冷却するための機能部である。
 温度調節部85としては、従来公知の任意好適な構成を適用することができる。温度調節部85としては、具体的には、内部に媒体(熱媒体)を流通させることができる、ジャケット、二重管熱交換器、電気ヒーターおよび保温材からなる群から選ばれる少なくとも1つを適用することができる。
 なお、例えば二重管熱交換器および保温材の組み合わせといった2種以上の部材により温度調節部85が構成される場合には、少なくとも1種の部材が第2の残渣導出用連結管84の外表面に接触していればよく、換言すると、2種以上の部材は、第2の残渣導出用連結管84の外表面に積層するように設けられていてもよい。
 温度調節部85の設置態様は、第2の残渣導出用連結管84内を流通する未分解成分の残渣の温度を効果的に調節できることを条件として特に限定されない。温度調節部85は、例えば第2の残渣導出用連結管84の外周を一周して途切れなく覆うように設けることができる。
 本実施形態において、温度調節部85としては、二重管熱交換器を用いることが好ましい。当該二重管熱交換器としては、水蒸気を熱媒体として用いる二重管熱交換器であることが好ましい。
 また、温度調節部85が保温材を含む場合には、当該保温材が、ロックウール、グラスウール、珪酸カルシウムおよび撥水性パーライトからなる群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
 第2の捕捉タンク54は、第1の捕捉タンク52から(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを導出するための第2の不活性ガス用連結管58により第1の捕捉タンク52にさらに連結されている。
 第2の不活性ガス用連結管58は、その全長のうちの中途に、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの流通(流通量)を調節するための第2の不活性ガス用開閉弁58Aを備えている。
 第2の不活性ガス用開閉弁58Aの構成は特に限定されない。第2の不活性ガス用開閉弁84Aは、例えばステンレス鋼製のボールバルブといった従来公知の任意好適な開閉弁(バルブ)を採用することができる。
 第2の実施形態において、再生システム1は、第1の実施形態における第1の残渣導出用連結管82の代わりに、第2の捕捉タンク54と既に説明した残渣貯蔵装置30の貯蔵タンク32と連結している第3の残渣導出用連結管86を備えている。
 第3の残渣導出用連結管86は、第2の捕捉タンク54において、第1の捕捉タンク52から導入された未分解成分を含む液体状の残渣と、さらには第2の捕捉タンクにてさらに捕捉され分離された未分解成分を含む液体状の残渣とを、貯蔵タンク32に導出するための機能部である。
 第3の残渣導出用連結管86は、その全長のうちの中途に、未分解成分を含む液体状の残渣の流通(流通量)を調節するための第3の残渣用開閉弁86Aを備えている。
 第3の残渣用開閉弁86Aの構成は特に限定されない。第3の残渣用開閉弁86Aは、例えばステンレス鋼製のボールバルブといった従来公知の任意好適な開閉弁(バルブ)を採用することができる。
 第3の残渣導出用連結管86は、外表面に接触するように設けられている温度調節部87をさらに備えている。温度調節部87は、第2の捕捉タンク54から導出された未分解成分を含む残渣の温度を調節するための機能部である。
 温度調節部87は、未分解成分を含む残渣の軟化点以上かつ発火点未満の温度に第3の残渣導出用連結管86の温度を調節することができる機能部である。温度調節部87は、より具体的には第3の残渣導出用連結管86内を流通する未分解成分を含む残渣を加熱、保温または冷却するための機能部である。
 温度調節部87としては、従来公知の任意好適な構成を適用することができる。温度調節部87としては、具体的には、内部に媒体(熱媒体)を流通させることができる、ジャケット、二重管熱交換器、電気ヒーターおよび保温材からなる群から選ばれる少なくとも1つを適用することができる。
 なお、例えば二重管熱交換器および保温材の組み合わせといった2種以上の部材により温度調節部87が構成される場合には、少なくとも1種の部材が第3の残渣導出用連結管86の外表面に接触していればよく、換言すると、2種以上の部材は、第3の残渣導出用連結管86の外表面に積層するように設けられていてもよい。
 温度調節部87の設置態様は、第3の残渣導出用連結管86内を流通する未分解成分の残渣の温度を効果的に調節できることを条件として特に限定されない。温度調節部87は、例えば第3の残渣導出用連結管86の外周を一周して途切れなく覆うように設けることができる。
 本実施形態において、温度調節部87としては、二重管熱交換器を用いることが好ましい。当該二重管熱交換器としては、水蒸気を熱媒体として用いる二重管熱交換器であることが好ましい。
 また、温度調節部87が保温材を含む場合には、当該保温材が、ロックウール、グラスウール、珪酸カルシウムおよび撥水性パーライトからなる群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
 第2の実施形態の再生システム1は、連結管20と第1の残渣導出用連結管82とが同一の貯蔵タンク30に接続されているが、連結管20と第1の残渣導出用連結管82とがそれぞれ別々の貯蔵タンク30とに接続されていてもよい(図2には2つ目の貯蔵タンク30を図示していない)。
 本実施形態の再生システムによれば、第2の捕捉タンク54をさらに備えることにより、未分解成分を含む残渣を安全に貯留でき、運転中でも安全に除去できるので、熱分解装置から導出する場合における流通経路の閉塞、さらには発火爆発を効果的に防止することができる。
2.再生方法
 本実施形態の(メタ)アクリル酸メチルの再生方法は、既に説明した第2の実施形態にかかる再生システム1を用いる(メタ)アクリル酸メチルの再生方法において、
 熱分解装置10によりスクラップを熱分解して(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを生成する熱分解工程と、
 (メタ)アクリル酸メチルを含むガスを、第1の連結管40により第1の捕捉タンク52に導入して、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに含まれる未分解成分を含む残渣を捕捉して、未分解成分を含む液体状の残渣として除去する除去工程と、
 第1の捕捉タンク52により処理された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを、第2の連結管60により第1の捕捉タンク52から導出して、精製器および冷却器からなる群から選ばれるガス処理装置70に導入して処理する処理工程と、
 第3の残渣用開閉弁87Aを閉じた状態で第2の残渣用開閉弁84Aを開け、かつ第1の不活性ガス供給弁55Aを閉じた状態で第2の不活性ガス用開閉弁58Aを開けることにより、第1の捕捉タンク52から未分解成分を含む(液体状の)残渣を第2の残渣導出用連結管84により第2の捕捉タンク54に導出して、未分解成分を含む残渣を貯留する仮貯蔵工程と、
 第2の残渣用開閉弁84Aおよび第3の残渣用開閉弁86Aを閉じた状態で第1の不活性ガス用開閉弁55Aおよび第2の不活性ガス用開閉弁58Aを開けることにより、第1の不活性ガス供給部56より供給された不活性ガスを第2の捕捉タンク54から第1の捕捉タンク52へ流通させ、第2の捕捉タンクに充満している可燃性ガスを不活性ガスに置換し、第2の捕捉タンク内を無害化して貯蔵するために準備を行う貯蔵準備工程と、
 第2の残渣用開閉弁84A、第2の不活性ガス用開閉弁58Aを閉じた状態で第3の残渣用開閉弁86Aを開け、第1の不活性ガス用開閉弁55Aを開けることにより、未分解成分を含む液体状の残渣を第3の残渣用開閉弁86Aを有する第3の残渣導出用連結管86により第2の捕捉タンク54から残渣貯蔵装置30に排出して導入する貯蔵工程とを含む。
 以下、本実施形態の(メタ)アクリル酸メチルの再生方法に含まれる工程について具体的に説明する。なお、以下の説明においては、既に説明した第1の実施形態と同様に、熱分解装置10として押出機を採用した例を想定して説明する。
 (1)熱分解工程
 熱分解工程は、熱分解装置10により、スクラップを熱分解(解重合)して(メタ)アクリル酸メチルを含むガス(および未分解成分を含む残渣)を生成する工程である。
 本実施形態において、熱分解工程の実施条件(例えば、圧力(MPa)、シリンダ温度(℃)、スクリュー回転数(rpm)、スクラップ供給量(原料供給速度)(kg/時間))は特に限定されない。熱分解工程の実施条件は、例えば、処理対象のスクラップの性状、組成等を考慮して、任意好適な実施条件とすることができる。
 本実施形態の熱分解工程における圧力、シリンダ温度は、スクリュー回転数、スクラップ供給量については、既に説明した第1の実施形態における条件と同様に設定することができる。
 (2)除去工程
 除去工程は、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを、第1の連結管40により第1の捕捉タンク52に導入して、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに含まれる未分解成分を含む残渣を捕捉して、未分解成分を含む(液体状の)残渣として除去する工程である。
 除去工程を実施するにあたり、熱分解装置10において生成した(メタ)アクリル酸メチルを含むガスは、管部42、すなわち第1の連結管40に導出される。
 第2の実施形態においても第1の実施形態と同様に、熱分解装置10から第1の連結管40に導出された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスは、温度調節部44によりその温度が調節される。具体的には、熱分解装置10から導出された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスは、まず第1の温度調節部44Aにより冷却され、次いで第2の温度調節部44Bにより加熱された後に、第1の捕捉タンク52に導入される。
 第1の捕捉タンク52に導入された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに対する未分解成分の除去工程は、第1の捕捉タンク52により行われる。除去工程は、具体的には第1の捕捉タンク52に導入された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを、第1の捕捉タンク52内に導入することにより(ミスト状の)未分解成分を含むガスの流速を低下させて、未分解成分を沈降させ、これにより未分解成分を含む液体状の残渣として分離して、第1の捕捉タンク52内に貯留させる工程である。
 結果として、第1の捕捉タンク52に導入された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスに含まれうる「未分解成分を含む残渣」の濃度を低減させるか、または除去することができる。
 (3)処理工程
 処理工程は、第1の捕捉タンク52により処理された(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを、第2の連結管60により第1の捕捉タンク52から導出して、精製器および冷却器からなる群から選ばれるガス処理装置70に導入して処理する工程である。
 本実施形態において、ガス処理装置70による処理工程の実施条件は特に限定されない。ガス処理装置70による処理態様(濃縮、精製等)および処理工程の実施条件は、第1の捕捉タンク52において処理され、第1の捕捉タンク52から導出されるガスの性状、組成、温度等を考慮して、任意好適な処理態様および実施条件とすることができる。
 (4)仮貯蔵工程
 仮貯蔵工程は、第3の残渣用開閉弁86Aを閉じた状態で第2の残渣用開閉弁84Aを開け、かつ第1の不活性ガス供給弁55Aを閉じた状態で第2の不活性ガス用開閉弁58Aを開けることにより、未分解成分を含む液体状の残渣の流通を可能にすることで、第1の捕捉タンク52から第2の残渣導出用連結管84により未分解成分を含む液体状の残渣を第2の捕捉タンク54に導出して、未分解成分を含む液体状の残渣を第2の捕捉タンクに貯留する工程である。
 仮貯蔵工程は、具体的には、まず第3の残渣用開閉弁86Aを閉じて、第2の捕捉タンク54から貯蔵タンク32への液体状の残渣の流通を停止させた状態とし、さらに第2の残渣用開閉弁84Aを開け、かつ第1の不活性ガス供給弁55Aを閉じた状態で第2の不活性ガス用開閉弁58Aを開けることにより、第1の捕捉タンク52から未分解成分を含む液体状の残渣を第2の残渣導出用連結管84により第2の捕捉タンク54に導出しし、未分解成分を含む液体状の残渣を捕捉して貯留(仮貯蔵)することにより行うことができる。
 仮貯蔵工程は、第1の捕捉タンク52における既に説明した除去工程と同様にして、第2の温度調節部54Aにより行うことができる。
 第2の実施形態の再生方法によれば、第2の捕捉タンク54による工程により、未分解成分を含む残渣を液体状態で安全に貯留できるので、さらに効果的に固着(固化)による閉塞と発火爆発とを防止することができる。
 (5)貯蔵準備工程
 貯蔵準備工程は、第2の残渣用開閉弁84Aおよび第3の残渣用開閉弁86Aを閉じた状態で第1の不活性ガス用開閉弁55Aおよび第2の不活性ガス用開閉弁58Aを開けることにより、第1の不活性ガス供給部56より供給された不活性ガスを第2の捕捉タンク54から第1の捕捉タンク52へ流通させ、第2の捕捉タンクに充満している可燃性ガスを不活性ガスに置換し、第2の捕捉タンク内を無害化して貯蔵するために準備を行う工程である。
 具体的には、まず第2の残渣用開閉弁84Aおよび第3の残渣用開閉弁86Aを閉じた状態とすることにより第1の捕捉タンク52から第2の捕捉タンク54への液体状の残渣の流通と、第2の捕捉タンク54から残渣貯蔵タンク32への液体状の残渣の流通を停止し、次いで第1の不活性ガス用開閉弁55Aおよび第2の不活性ガス用開閉弁58Aを開けることにより、第1の不活性ガス供給部56より供給された不活性ガスを第2の捕捉タンク54からさらに第1の捕捉タンク52へ流通させ、第2の捕捉タンク54に充満している可燃性ガスを不活性ガスに置換し、第2の捕捉タンク内を無害化して排出するために準備を行う。
 次いで、第2の捕捉タンクに充満している可燃性ガスを第1の捕捉タンク52から第2の連結管60によりガス処理装置70に導入し、第2の捕捉タンク54および第1の捕捉タンク52内に滞留していた可燃性ガスを不活性ガスとともにガス処理装置70に導入して処理する。
 ここで「気体」には、供給された不活性ガスに加え、引火性、発火性、爆発性を有するガスが含まれ、具体的には、熱分解により生成した(メタ)アクリル酸メチルなどのガスであって、ガス抜き出し部14から取り出すことができなかったガスも含まれうる。
 第1の不活性ガス供給部56による不活性ガスの供給条件は、第2の捕捉タンク54に滞留していた気体(可燃性ガス)を確実にガス処理装置70に導入し、および第2の補足タンク54内、さらには第1の捕捉タンク52内の雰囲気を不活性ガスに置換できることを条件として、特に限定されない。
 導入された気体のガス処理装置70による処理は、既に説明した処理工程と同様にして行うことができる。
 (6)貯蔵工程
 貯蔵工程は、既に説明した貯蔵準備工程により第2の捕捉タンク54内を不活性ガスにより無害化した後、第2の残渣用開閉弁84A、第2の不活性ガス用開閉弁58Aを閉じた状態で第3の残渣用開閉弁86Aを開け、第1の不活性ガス用開閉弁55Aを開けることにより、未分解成分を含む液体状の残渣を第3の残渣用開閉弁86Aを有する第3の残渣導出用連結管86により第2の捕捉タンク54から残渣貯蔵装置30に排出して導入することにより貯蔵する工程である。
 具体的には、第2の残渣用開閉弁84Aと第2の不活性ガス用開閉弁58Aとを閉じることにより、第1の捕捉タンク52からの液状の残渣の流入を停止し、分離する。その後、第3の残渣用開閉弁86Aを開けることにより第2の捕捉タンク54から貯蔵装置30への液状の残渣の流路を解放する。次いで第1の不活性ガス用開閉弁55Aを開けることにより不活性ガスを第1の不活性ガス供給部56から第2の捕捉タンク54に供給することにより、第2の捕捉タンク54内に導入された不活性ガスの圧力により、第2の捕捉タンク54内に貯留されていた未分解成分を含む液体状の残渣を第3の残渣導出用連結管86に押し出すことにより、未分解成分を含む液状の残渣を安全に残渣貯蔵装置30の貯蔵タンク32に導入する。
 貯蔵工程における残渣貯蔵装置30による導入された未分解成分を含む液状の残渣に体する処理、例えば、冷却部39および不活性ガス供給部34による処理は、既に説明した第1の実施形態における貯蔵工程と同様にして行うことができる。
 なお、第1の除去工程、第1の処理工程、第2の除去工程、第2の処理工程および貯蔵工程は、いずれも熱分解工程の実施と並行して安全に実施することができる。
 第2の実施形態の(メタ)アクリル酸メチルの再生方法によれば、第2の捕捉タンク54により、運転中でも安全に未分解成分を含む残渣を残渣貯蔵装置30に排出、除去することができるので、流通経路の閉塞、さらには発火爆発をさらに効果的に防止することができ、より安全にかつ効率的に(メタ)アクリル酸メチルの再生を行うことができる。また、未分解成分を含む液体状の残渣を、連結管に設けられた開閉弁と不活性ガスにより簡便にかつ安全に行うことができる。
 1 再生システム
 10 熱分解装置
 11 熱分解部
 12 投入部
 14 ガス抜き出し部
 16 残渣排出部
 20 連結管
 22 管部
 24 温度調節部
 30 残渣貯蔵装置
 32 貯蔵タンク
 34 第2の不活性ガス供給部
 36 気体排出部
 38 冷却水供給部
 39 冷却部
 40 第1の連結管
 42 管部
 44 温度調節部
 44A 第1の温度調節部
 44B 第2の温度調節部
 52 第1の捕捉タンク
 52A 第1の温度調節部
 54 第2の捕捉タンク
 54A 第2の温度調節部
 55 第1の不活性ガス用連結管
 55A 第1の不活性ガス用開閉弁
 56 第1の不活性ガス供給部
 58 第2の不活性ガス用連結管
 58A 第2の不活性ガス用開閉弁
 60 第2の連結管
 70 ガス処理装置
 82 第1の残渣導出用連結管
 83 温度調節部
 84 第2の残渣導出用連結管
 84A 第2の残渣用開閉弁
 85 温度調節部
 86 第3の残渣導出用連結管
 86A 第3の残渣用開閉弁
 87 温度調節部

Claims (21)

  1.  (メタ)アクリル系重合体を含む(メタ)アクリル樹脂組成物を成形した成形体のスクラップから(メタ)アクリル酸メチルを再生する再生システムであって、
     前記スクラップを投入するための投入部と、(メタ)アクリル樹脂組成物が熱分解されて生成した(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを抜き出すためのガス抜き出し部とを有している熱分解装置と、
     前記ガス抜き出し部に第1の連結管により連結されており、(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを導入して、(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスに含まれる未分解成分を捕捉して、未分解成分を残渣として除去するための第1の捕捉タンクと、
     前記第1の捕捉タンクに第2の連結管により連結されており、該第1の捕捉タンクにより処理された(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを精製するための精製器および(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを冷却するための冷却器からなる群から選ばれるガス処理装置と
    を備える、再生システム。
  2.  前記熱分解装置が、押出機、ニーダーまたは流動床加熱機である、請求項1に記載の再生システム。
  3.  前記熱分解装置が押出機である、請求項2に記載の再生システム。

  4.  前記第1の捕捉タンクが、前記(メタ)アクリル樹脂組成物が熱分解されて生成した(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを、(メタ)アクリル樹脂組成物の軟化点以上かつ(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの発火点未満の温度まで保温、加熱することができる温度調節部を有している、請求項1~3のいずれか一項に記載の再生システム。
  5.  前記第1の捕捉タンクから未分解成分を含む残渣を導出するための第1の残渣導出用連結管であって、残渣の流通を調節するための第1の残渣用開閉弁を備える第1の残渣導出用連結管により連結されており、前記第1の捕捉タンクで捕捉された未分解成分を含む前記残渣であって、前記第1の捕捉タンクから導出された未分解成分を含む残渣を貯蔵するための貯蔵タンクを含む残渣貯蔵装置を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の再生システム。
  6.  前記第1の捕捉タンクから未分解成分を含む前記残渣を導出するための第2の残渣導出用連結管であって、未分解成分を含む前記残渣の流通を調節するための第2の残渣用開閉弁を備える第2の残渣導出用連結管により前記第1の捕捉タンクに連結されており、前記第1の捕捉タンクから導出された未分解成分を含む前記残渣を導入して、貯留するための第2の捕捉タンクをさらに備えており、
     前記残渣貯蔵タンクが、前記第2の捕捉タンクに連結されており、前記第2の捕捉タンクで捕捉された未分解成分を含む前記残渣であって、前記第2の捕捉タンクから第3の残渣導出用連結管により導出された未分解成分を含む前記残渣を貯蔵するための貯蔵タンクであり、前記第2の捕捉タンクから未分解成分を含む前記残渣を導出するための第3の残渣用連結管であって、未分解成分を含む前記残渣の流通を調節するための第3の残渣用開閉弁を有する第3の残渣導出用連結管により連結されている、請求項5に記載の再生システム。
  7.  前記第2の捕捉タンクが、前記(メタ)アクリル樹脂組成物が熱分解されて生成した(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを、(メタ)アクリル樹脂組成物の軟化点以上、かつ、(メタ)アクリル酸メチルを含むガスの発火点未満の温度まで保温または加熱することができる温度調節部を有している、請求項6に記載の再生システム。
  8.  前記第1~第3の残渣導出用連結管の少なくとも1つが、(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを流通させる管部と(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスの温度を調節するための温度調節部とを含む、請求項6に記載の再生システム。
  9.  前記第2の捕捉タンクに連結されており、前記第2の捕捉タンクに不活性ガスを供給する第1の不活性ガス供給部と、
     前記第1の不活性ガス供給部と前記第2の捕捉タンクとを連結する第1の不活性ガス用連結管であって、第1の不活性ガス用開閉弁を有する第1の不活性ガス用連結管と、
     前記第1の捕捉タンクと前記第2の捕捉タンクとを連結している第2の不活性ガス用連結管であって、第2の不活性ガス用開閉弁を有する第2の不活性ガス用連結管と
    をさらに備える、請求項6に記載の再生システム。
  10.  前記残渣貯蔵装置が、前記貯蔵タンクの外表面に接触するように設けられており、貯蔵されている残渣を冷却するための冷却部と、前記貯蔵タンク内に不活性ガスを供給するための第2の不活性ガス供給部と、前記貯蔵タンクに接続されており、前記貯蔵タンク外に不活性ガスを含む気体を排出するための気体排出部とを有しているか、または、前記貯蔵タンクに接続されており、前記貯蔵タンク内に冷却水を供給するための冷却水供給部を有している、請求項5に記載の再生システム。
  11.  前記残渣貯蔵装置が、前記冷却部、第2の不活性ガス供給部および気体排出部を有している、請求項10に記載の再生システム。
  12.  前記冷却部が、内部に冷媒体を流通させることができるジャケットを含む、請求項11に記載の再生システム。
  13.  前記冷媒体が水である、請求項12に記載の再生システム。
  14.  前記第2の不活性ガス供給部が、前記貯蔵タンクの頂部から不活性ガスを供給することができる機能部であり、
     前記気体排出部が、前記貯蔵タンクの頂部から気体を排出させることができる機能部である、請求項10に記載の再生システム。
  15.  前記不活性ガスが窒素ガスである、請求項10に記載の再生システム。
  16.  前記第1の連結管が、(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを流通させる管部と(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスの温度を調節するための温度調節部とを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の再生システム。
  17.  前記第1の連結管が、少なくとも2つの温度調節部を有しており、前記ガス抜き出し部の最も近傍に配置される第1の温度調節部が(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを冷却するための温度調節部であり、該第1の温度調節部よりも前記第1の捕捉タンク側に配置される第2の温度調節部を含む該第1の温度調節部以外の温度調節部が(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを加熱するための温度調節部である、請求項14に記載の再生システム。
  18.  前記第1の連結管の内径の平均値が、前記第2の連結管の内径の平均値よりも大きくされている、請求項1~3のいずれか一項に記載の再生システム。
  19.  請求項1~3のいずれか一項に記載の再生システムを用いる、(メタ)アクリル酸メチルの再生方法において、
     前記熱分解装置により前記スクラップを熱分解して(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを生成する熱分解工程と、
     (メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを第1の捕捉タンクに導入して、(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスに含まれる未分解成分を含む残渣を捕捉して、未分解成分を含む残渣として除去する除去工程と、
     前記第1の捕捉タンクにより処理された(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを、第2の連結管により前記第1の捕捉タンクから導出して、精製器および冷却器からなる群から選ばれる前記ガス処理装置に導入して処理する処理工程と
    を含む、(メタ)アクリル酸メチルの再生方法。
  20.  請求項19に記載の(メタ)アクリル酸メチルの再生方法において、
     前記再生システムが、前記第1の捕捉タンクに連結されており、該第1の捕捉タンクで捕捉された未分解成分を含む前記残渣であって、該第1の捕捉タンクから導出された未分解成分を含む前記残渣を貯蔵するための貯蔵タンクを含む残渣貯蔵装置をさらに備え、
     前記除去工程により除去された未分解成分を含む前記残渣を、前記第1の捕捉タンクから前記残渣貯蔵装置に導入して貯蔵する貯蔵工程をさらに含む、再生方法。
  21.  請求項9に記載の再生システムを用いる、(メタ)アクリル酸メチルの再生方法において、
     前記熱分解装置により前記スクラップを熱分解して(メタ)アクリル酸メチルを含むガスを生成する熱分解工程と、
     (メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを、第1の連結管により第1の捕捉タンクに導入して、(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスに含まれる未分解成分を含む前記残渣を捕捉して、未分解成分を含む前記残渣として除去する除去工程と、
     前記第1の捕捉タンクにより処理された(メタ)アクリル酸メチルを含む前記ガスを、第2の連結管により前記第1の捕捉タンクから導出して、精製器および冷却器からなる群から選ばれる前記ガス処理装置に導入して処理する処理工程と、
     前記第3の残渣用開閉弁を閉じた状態で前記第2の残渣用開閉弁を開け、かつ第1の不活性ガス供給弁を閉じた状態で第2の不活性ガス用開閉弁を開けることにより、前記第1の捕捉タンクから未分解成分を含む前記残渣を第2の残渣導出用連結管により第2の捕捉タンクに導出して、未分解成分を含む前記残渣を第2の捕捉タンクに貯留する仮貯蔵工程と、
     前記第2の残渣用開閉弁および前記第3の残渣用開閉弁を閉じた状態で第1の不活性ガス用開閉弁および第2の不活性ガス用開閉弁を開けることにより、前記第1の不活性ガス供給部より供給された不活性ガスを第2の捕捉タンクから第1の捕捉タンクへ流通させ、第2の捕捉タンクに充満している可燃性ガスを不活性ガスに置換し、第2の捕捉タンク内を無害化して貯蔵するために準備を行う貯蔵準備工程と、
     第2の残渣用開閉弁、第2の不活性ガス用開閉弁を閉じた状態で第3の残渣用開閉弁を開け、第1の不活性ガス用開閉弁を開けることにより、未分解成分を含む液体状の残渣を第3の残渣用開閉弁を有する第3の残渣導出用連結管により第2の捕捉タンクから残渣貯蔵装置に排出して導入する貯蔵工程と
    を含む、再生方法。
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