JP2006002090A - 熱分解ガスの処理方法および処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱分解器から流出する熱分解ガスに含まれる微細な固形分を捕集し、凝縮器内の冷却管等に固形分が付着することを防止する。
【解決手段】 熱分解器1から流出する熱分解ガスをサイクロン式集塵器7に供給し、そこで熱分解ガスに含まれる微細な固形分を捕集し、サイクロン式集塵器7から流出する熱分解ガスを凝縮器6に供給して凝縮する。サイクロン式集塵器7で捕集した固形分はダストバンカー8を経て沈殿槽9に排出し、そこで固形分を沈殿により分離した後、油分だけを蒸留装置に供給する。沈殿槽9には凝縮器6からの油分も流入する。
【選択図】 図1

Description

本発明はプラスチックの熱分解器で生成した熱分解ガスの処理方法および処理装置に関し、特に熱分解ガスに含まれている微細な固形分を分離して凝縮器内の冷却管等に固形分が付着することを防止した処理方法および処理装置に関する。
工場や家庭からは多量のプラスチック類が排出されるが、この廃プラスチックを資源としてリサイクルするために適した方法として熱分解方法がある。この熱分解方法は廃プラスチックを酸素不存在下に加熱して熱分解し、生成する熱分解ガスを凝縮器で凝縮することにより油分を回収する方法である。回収した油分はそのまま燃料として利用されるか、または更にその油分を蒸留装置に供給して精製し、プラスチック原料となるモノマーとして回収される。
熱分解を行う熱分解器には槽型と管型がある。槽型の熱分解器は底部が円錐形に形成された筒状の槽本体に攪拌および残渣掻き取り用のスクレーパを設けたもので、ある程度の滞留時間をかけて熱分解する方式であり、バッチ処理に適しているが連続運転も可能である。
管型の熱分解器は周囲に加熱部を配置した細長い反応管の内部に溶融プラスチックを通過させながら熱分解を行うものであり、連続運転に適している。これらの熱分解器は常圧運転と減圧運転のどちらも可能であるが、例えばポリスチレンの熱分解を行う場合には、熱分解に際して生成するトルエンやエチルベンゼン等の副生物の割合を抑制できるように減圧状態で運転することが好ましい。
槽型と管型のいずれの熱分解器も、そこから流出する熱分解ガスには原料の廃ポリスチレンに含まれていた無機粉塵や、熱分解に際して生成する炭化物等の微細な固形分が僅かに含まれるが、流出する固形分は管型のほうが一般に大きくなる。管型の熱分解器は細長い反応管の流出部から熱分解ガスとともに固形分および残渣が排出する。
そこでその残渣を一時的に貯留するために、反応管の3〜5倍程度の直径を有する熱分解滞留槽を反応管の出口部分に設けることが多い。熱分解ガスに含まれて流出する固形分の一部はその熱分解滞留槽で残渣とともに捕捉されて分離する。このような熱分解型滞留槽として、例えばサイクロン効果を目的としたものが提案されている(特許文献1)。
特開2000−212571号公報
槽型の熱分解器と管型の熱分解器のいずれであっても、流出する熱分解ガスに微細な固形分が残留することは避けられず、管型の熱分解器に前記のように熱分解滞留槽を設けた場合でも完全に固形分を捕捉することは困難である。そのような微細な固形分は下流側に設置した凝縮器等の内部に付着して伝熱性を低下させるなどの悪影響を及ぼし、さらに固形分は凝縮器より下流側に設置した蒸留装置,ポンプなどの機器や周辺配管等にも付着する。
機器や配管等に付着した固形分を取り除くためには定期的に運転を停止し、内部清掃等のメンテナンスを行う必要があるが、その都度連続運転が中断されるのでシステムの運転効率が低下する。またその問題を回避するために予備の系列を並列して設置することも考えられるが、その場合には設置コスト,運転コストがともに増加するので、解決策として好ましい案ではない。
そこで本発明はこのような従来の固形物付着問題を解決することを課題とし、そのための新しい熱分解ガスの処理方法の提供を目的とする。また本発明は該処理方法を好適に実施できる処理装置の提供も目的とする。
前記課題を解決する本発明に係る熱分解ガスの処理方法は、熱分解器から流出する熱分解ガスをサイクロン式集塵器に供給し、そこで熱分解ガスに含まれる微細な固形分を捕集し、サイクロン式集塵器から流出する熱分解ガスを凝縮器に供給して凝縮することを特徴とする(請求項1)。
上記処理方法において、前記サイクロン式集塵器で固形分の捕集に際して凝縮する油分を、捕集した固形分とともに沈殿槽に排出し、そこで固形分を沈殿させて油分を回収することができる(請求項2)。
上記沈殿槽を有する処理方法において、前記凝縮器で凝縮した油分とそれに残留する固形分を前記沈殿槽に排出し、そこで固形分を沈殿させて油分を回収することができる(請求項3)。
また前記課題を解決する本発明に係る処理装置は、熱分解器から流出する熱分解ガスの流出路にサイクロン式集塵器を設け、サイクロン式集塵器から流出する熱分解ガスの排出路に凝縮器を設けたことを特徴とする(請求項4)。
上記処理装置において、前記サイクロン式集塵器の底部と沈殿槽を連通し、前記サイクロン式集塵器から流出する油分と固形分が沈殿槽に排出するように構成できる(請求項5)。
上記沈殿槽を設けた処理装置において、前記サイクロン式集塵器と沈殿槽の間にダストバンカーを設けることができる(請求項6)。
上記いずれかの処理装置において、前記凝縮器の底部に前記沈殿槽を連通し、凝縮器から流出する油分とそれに残留する固形分を沈殿槽に排出するように構成することができる(請求項7)。
請求項1に記載の本発明の処理方法は、熱分解器から流出する熱分解ガスに含まれる固形分をサイクロン式集塵器で捕集し、固形分を除去した熱分解ガスを凝縮器に供給するので、凝縮器およびその下流側にある機器や配管等に固形分が流出してそれらの内部に固形分が付着することを防止できる。
上記処理方法において、請求項2に記載のように、前記サイクロン式集塵器で固形分の捕集に際して凝縮する油分を、捕集した固形分とともに沈殿槽に排出し、そこで固形分を沈殿させて油分を回収する場合は、サイクロン式集塵器を連続運転できるとともに、そこで凝縮した油分を廃棄することなく回収できる。
上記処理方法において、請求項3に記載のように、前記凝縮器で凝縮した油分とそれに残留する固形分を前記沈殿槽に排出し、そこで固形分を沈殿させて油分を回収する場合は、サイクロン式集塵器で捕集しきれずに凝縮器に流入し、油分に僅かに残存する固形分を沈殿槽で分離できる。しかも沈殿槽はサイクロン式集塵器からの油分回収用の沈殿槽と共用するので、両方から流入する固形分を同時に沈殿して分離できる。
また、請求項4に記載の本発明の処理装置を用いることにより、前記本発明に係る処理方法を好適に実施できる。そして、請求項5に記載のように、前記サイクロン式集塵器の底部と沈殿槽を連通し、サイクロン式集塵器から流出する油分と固形分を沈殿槽に排出するように構成した場合は、サイクロン式集塵器を連続運転できるとともに、その底部に凝縮した油分を回収することができる。
さらに上記処理装置において、請求項6に記載のように、前記サイクロン式集塵器と沈殿槽の間にダストバンカーを設ける場合は、サイクロン集塵器の底部から流下する油分と固形分をそこで一時的に貯留することできる。そのため、それらを沈殿槽へ排出する操作を連続式またはバッチ式等の任意の方式で行うことができ、排出操作の自由度を広げることができる。
さらに上記処理装置において、請求項7に記載のように、前記凝縮器の底部と前記沈殿槽を連通し、凝縮器の底部に滞留する油分とそれに残留する固形分を沈殿槽に排出するように構成した場合は、サイクロン式集塵器で捕集しきれずに凝縮器に流入し、油分に残存する僅かな量の固形分を沈殿槽で分離できる。しかも沈殿槽は、サイクロン式集塵器からの油分回収用の沈殿槽と共用するので、凝縮器用として新たに沈殿槽を設置する必要がない。
次に本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は本発明の熱分解ガスの処理方法を実施するプロセスフロー図である。なお本実施形態では熱分解システムにおける熱分解器として管型の熱分解器を用いた例であるが槽型の熱分解器を用いた場合にも同様に適用できる。また以下の説明ではプラスチックとしてスチレンホモ重合体やAS、ABS等のスチレン共重合体等の廃ポリスチレンを熱分解する例であるが、熱分解に適したポリエチレン等のポリオレフィン系のような他のプラスチックにも同様に適用できる。
図中、1は管型の熱分解器、2は細長い反応管、3は反応管2の周囲に配置した加熱部、4は供給装置、5は加熱ガス発生装置、6は凝縮器、6aは冷却管、7はサイクロン式集塵器、8はダストバンカー、9は沈殿槽、10は減圧装置、11は第1蒸留装置、12は第2蒸留装置、13,14はリボイラ、15,16,17はポンプ、18は逆止弁、19は冷却器、20はホッパー、21は押出部、22は駆動部、23は回転スクリュー、24はバーナ、25,26は開閉弁、a〜lは配管、m,nはダクトである。
反応管2はステンレス管などの伝熱性および耐熱性の良い金属の直管または曲管で作られ、その寸法は処理能力、処理対象物により異なるが、通常、口径は50A〜200A程度、長さは5m〜十数m程度の範囲とされる。反応管2の周囲に配置した加熱部3はセラミックファイバーやキャスタブルで断熱された周壁を有し、その一方に加熱ガス発生装置5に接続したダクトmが連通し、他方に熱交換後の加熱ガスを排出するダクトnが連通する。加熱ガス発生装置5は燃焼室と気体燃料または液体燃料を燃焼するバーナ24を有し、バーナ24には重油などの液体燃料が供給されるが、後述するように低沸点成分を補助燃料として供給することもできる。
供給装置4は細かく粉砕した廃ポリスチレンを加熱溶融し,得られた溶融ポリスチレンを熱分解器1の反応管2に供給するものである。図示の例は一般にプラスチック射出成形機用として用いられている押出機、またはそれに類する構造の押出機を使用しており、ポリスチレンを投入するホッパー20と加熱部を内蔵した押出部21を備えている。押出部21は加熱部とそれから横方向に延長する筒体を備え、筒体の内部に配置した回転スクリュー23がモータ等の駆動部22で回転駆動される。なおホッパー20内には、所望により超音波式等のブリッジブレーカが設けられる。
凝縮器6は複数の冷却管6aを備え、熱分解器1から流出する熱分解ガスをその冷却管6aと熱交換して冷却し、スチレンを含む高沸点成分を油分として回収するものである。凝縮器6には熱分解ガスが流入する配管cと、油分を底部から流出する配管dと、低沸点成分を流出する配管kが接続され、配管kに真空ポンプ等の減圧装置10が設けられる。
冷却器19は必要に応じて設けられ、熱分解器1から流出する熱分解ガスに含まれる微細な固形分の一部を凝縮作用により分離して熱分解器1に戻す機能を有する。冷却器19は反応管2の排出部に連通し垂直上方に延長する冷却筒と、その冷却筒の周囲に配置した冷却水を流通するジャケットを有し、反応管2の排出部から冷却筒に流入した熱分解ガスの一部が冷却されて凝縮し、その凝縮液が固形分の一部を吸着した状態で冷却筒を流下して反応管2に戻る。すなわちこの冷却器19は、次に説明するサイクロン式集塵器7の固形分捕集機能に対して予備的な捕集機能を有する。
本発明の特徴部分であるサイクロン式集塵器7は、前記のように熱分解器1から流出する熱分解ガスに含まれている微細な固形分を捕集して分離するものであり、一般に微細な固形分を捕集するための接線流入式反転形のものを使用することができる。サイクロン式集塵器7の下部はテーパ状に縮小され、その底部に設けた排出口に筒状体のダストバンカー8の上側開口部が連結されている。
ダストバンカー8はサイクロン式集塵器7で捕集された固形分と、その捕集に際して凝縮した油分の混合物を一時的に貯留するために設けられる。ダストバンカー8の底部には逆止弁18を設けた配管fが接続され、配管fの先端は沈殿槽9に連通する。なお逆止弁18は何らかのアクシデントにより沈殿槽9の内圧が上昇したときに、そこに貯留した油分がダストバンカー8側に逆流することを防止するために設けられる。
沈殿槽9はダストバンカー8から流入する固形分を沈殿により分離するもので、その液中に前記配管fの先端部が開口する。このように配管fの先端を液中に挿入すると、ダストバンカー8からの流入物が沈殿槽9の液中に静かに排出されるので、固形分の沈殿作用を乱すおそれがない。沈殿槽9の下部はテーパ状に縮小され、その底部に開閉弁25を設けた配管lが接続される。そして開閉弁25を開けることにより、内部に堆積した固形分をドレンとして図示しない回収容器などに回収することができる。
沈殿槽9には凝縮器6から配管dにより排出する油分とそれにわずかに残留する固形分が流入する。そして凝縮器6から流入した固形分も前記ダストバンカー8から流入した固形分とともに沈殿作用で底部に分離される。沈殿槽9の上部には配管eの先端が連通し、配管eに設けたポンプ15を運転することにより、固形分を分離した清浄な油分が第1蒸留装置11に供給される。なお凝縮器6と沈殿槽9は一体化することもできる。
他の実施形態として沈殿槽9を2基設置し、一方をダストバンカー8からの固形分の沈殿用とし、他方を凝縮器6からの固形分の沈殿用として使用することもできる。その場合、ダストバンカー8用の沈殿槽9は比較的大きな量の固形分を沈殿する必要があるので、その容量を比較的大きく設計し、そこで固形分を底部に十分に沈殿させてから、上方に分離した油分を凝縮器6用の沈殿槽9に流入させる2段分離法を採用することもできる。
第1蒸留装置11、第2蒸留装置12は多段の棚またはラッシリングを充填した一般的な蒸留塔を使用することができ、その底部に加熱用のリボイラ13,14が設けられる。第1蒸留装置11、第2蒸留装置12は、その中段に蒸留原料の供給部、頂部に分離した低沸点成分の排出部、底部に分離した高沸点成分の排出部がそれぞれ設けられる。なおリボイラ13,14の熱源として前記熱分解器1の加熱部3からダクトnで排出する排ガスを利用することができる。
次に図1の処理装置によりポリスチレンを熱分解してスチレンモノマーを回収する方法を説明する。最初に熱分解系統と蒸留系統の運転準備を行う。先ず加熱ガス発生装置5を運転して800℃〜1000℃程度の加熱ガスを熱分解器1の加熱部3に供給し、反応管2の内部を熱分解温度である600〜800℃程度になるように昇温する。さらに減圧装置10を運転して溶融ポリスチレン系統および熱分解ガス系統の内部空気を排出して酸素不存在状態とするとともに、系統内の圧力を例えば2kPa〜10kPa程度に減圧する。その際、配管aに設けた開閉弁26を閉じ、外部から窒素等の不活性ガスを供給して系統内を酸素不存在状態にする。
さらに蒸留系統の内部も図示しない減圧装置で2kPa〜10kPa程度に減圧するとともに、リボイラ13,14に外部から熱源を供給し、第1蒸留装置11および第2蒸留装置12の内部を例えば60〜140℃程度の蒸留に適した温度に昇温する。
次に、供給装置4を運転して溶融ポリスチレンを反応管2に供給することにより熱分解運転を開始する。すなわち図示しない粉砕装置などで細かく粉砕した廃ポリスチレンを空気輸送やコンベアでホッパー20に供給し、その廃ポリスチレンを加熱溶融部に供給して溶融ポリスチレンにする。溶融ポリスチレンは駆動部22で駆動される回転スクリュー23により押出され、配管aを経て反応管2の導入部に流入する。なお、発泡ポリスチレンの場合は溶剤で減容処理をしてから供給装置4に供給する。また配管aの外周は断熱層で被覆される。
反応管2に流入した溶融ポリスチレンは、その内部を通過する間に周囲から加熱されて徐々に熱分解し、排出部から生成した熱分解ガスが流出する。熱分解ガスは配管bから冷却器19に流入し、そこを通過する間に含まれている一部の熱分解ガスが凝縮され、その凝縮液に微細な固形分の一部が吸着して流下し反応管2側に戻る。一方、冷却器19から配管bにより流出する熱分解ガスはサイクロン式集塵器7に流入し、そこで残留する微細な固形部の大部分が捕集されて分離し、その分離に際して熱分解ガスの一部が凝縮され、固形分はその凝縮した油分に吸着した状態で下方のダストバンカー8に流入する。
サイクロン式集塵器7から配管cにより流出する熱分解ガスは凝縮器6に流入し、そこで冷却によりスチレン、スチレンのダイマー、スチレンのトリマー等の高沸点成分が凝縮し油分として配管dから沈殿槽9に排出する。一方トルエンやエチルベンゼン等の低沸点成分は低沸点ガスとして配管kから排出し、例えば前記加熱ガス発生装置5に燃料の一部として供給される。
前記ダストバンカー8に滞留した油分と固形分の混合物は配管fに設けた開閉弁(図示せず)を開けることにより沈殿槽9に自然落下により流入する。なお沈殿槽9にレベル計を設け、そのレベルが予め設定した値になるよう制御器で前記開閉弁を制御することもできる。
沈殿槽9ではダストバンカー8から流入した固形分、および凝縮器6から流入した油分に含まれる僅かな固形分を沈殿により底部に分離し、上方の油分だけを配管eから排出する。図1では配管eに設けたポンプ15により油分を第1蒸留装置11の中段に供給しているが、油分を図示しない回収槽に直接排出して燃料油として回収することもできる。
沈殿槽9の底部に固形分がある程度堆積したら、開閉弁25を開けて配管lから図示しない回収容器などに回収する。なお沈殿槽9を連続運転する場合には、開閉弁25を所定の間隔で直列に2つ設け、排出操作において沈殿槽9と回収容器の間が連通しないようにする。
第1蒸留装置11に流入した油分は、そこで蒸留操作により残留するトルエンやエチルベンゼン等の低沸点成分とスチレンとそのダイマーやトリマーを含む高沸点成分に分離される。低沸点成分は塔頂から配管hを経て流出し、例えば前記加熱ガス発生装置5に燃料として供給される。また高沸点成分は塔底から配管gに流出し、ポンプ16により第2蒸留装置12の中段に流入する。
第2蒸留装置12に流入した油分は、そこで蒸留操作によりスチレンからなる低沸点成分とスチレンのダイマーやトリマーを含む高沸点成分に分離される。低沸点成分であるスチレンは配管jを経て図示しないスチレン回収槽に回収され、高沸点成分は配管iから流出し、ポンプ17により図示しない重質油回収槽に回収される。上記の蒸留操作により、廃ポリスチレンの供給量に対し少なくとも55〜65%程度のスチレンを純度99.7%以上で回収できる。なお重質油回収槽に回収した重質油の少なくとも一部を前記加熱ガス発生装置5に液体燃料として供給することもできる。
本発明の熱分解ガスの処理方法および処理装置は、廃ポリスチレン等を熱分解して得られた熱分解ガスに含まれている微細な固形分を捕集して分離するために利用できる。
本発明の熱分解ガスの処理方法を実施するプロセスフロー図。
符号の説明
1 熱分解器
2 反応管
3 加熱部
4 供給装置
5 加熱ガス発生装置
6 凝縮器
6a 冷却管
7 サイクロン式集塵器
8 ダストバンカー
9 沈殿槽
10 減圧装置
11 第1蒸留装置
12 第2蒸留装置
13,14 リボイラ
15〜17 ポンプ
18 逆止弁
19 冷却器
20 ホッパー
21 押出部
22 駆動部
23 回転スクリュー
24 バーナ
25,26 開閉弁
a〜l 配管
m,n ダクト

Claims (7)

  1. 熱分解器1から流出する熱分解ガスの処理方法において、前記流出する熱分解ガスをサイクロン式集塵器7に供給し、そこで熱分解ガスに含まれる微細な固形分を捕集し、サイクロン式集塵器7から流出する熱分解ガスを凝縮器6に供給して凝縮することを特徴とする熱分解ガスの処理方法。
  2. 請求項1において、前記サイクロン式集塵器7で固形分の捕集に際して凝縮する油分を、捕集した固形分とともに沈殿槽9に排出し、そこで固形分を沈殿させて油分を回収することを特徴とする熱分解ガスの処理方法。
  3. 請求項2において、前記凝縮器6で凝縮した油分とそれに残留する固形分を前記沈殿槽9に排出し、そこで固形分を沈殿させて油分を回収することを特徴とする熱分解ガスの処理方法。
  4. 熱分解器1から流出する熱分解ガスの処理装置において、前記熱分解器1から流出する熱分解ガスの流出路にサイクロン式集塵器7を設け、サイクロン式集塵器7から流出する熱分解ガスの排出路に凝縮器6を設けたことを特徴とする熱分解ガスの処理装置。
  5. 請求項4において、前記サイクロン式集塵器7の底部と前記沈殿槽9が連通され、サイクロン式集塵器7から流出する油分と固形分が沈殿槽9に流入するように構成したことを特徴とする熱分解ガスの処理装置。
  6. 請求項5において、前記サイクロン式集塵器7と沈殿槽9の間にダストバンカー8を設けたことを特徴とする熱分解ガスの処理装置。
  7. 請求項5または請求項6において、前記凝縮器6の底部と前記沈殿槽9が連通され、凝縮器6から排出する油分とそれに残留する固形分が沈殿槽9に排出するように構成したことを特徴とする熱分解ガスの処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100773894B1 (ko) * 2006-01-10 2007-11-06 와이더댄 주식회사 발신자로부터 전송된 문자 메시지를 가공하여 착신자에게제공하는 방법 및 상기 방법을 채용한 멀티미디어 메시지제공 시스템 및 교환기 수단

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