WO2024057477A1

WO2024057477A1 - 呼び登録装置、呼び登録方法、呼び登録プログラム、およびエレベーターシステム

Info

Publication number: WO2024057477A1
Application number: PCT/JP2022/034549
Authority: WO
Inventors: 平長谷川
Original assignee: 三菱電機ビルソリューションズ株式会社
Priority date: 2022-09-15
Filing date: 2022-09-15
Publication date: 2024-03-21

Abstract

配送物を配送する配送員も呼び登録の操作を行わずに配達先への移動にエレベーターを利用できるエレベーターシステムならびにその呼び登録装置、呼び登録方法、および呼び登録プログラムを提供する。受付部（１８）は、配達先がある階床の情報を含む配達先情報および配送が割り当てられた配送員を判別する割当情報を配送システム（２１）から受け付ける。受付部（１８）は、配送員が配送端末（２５）を所持して建物（３）の玄関階に到着するときに、当該配送員を識別する識別情報を配送端末（２５）から受け付ける。判定部（１９）は、識別情報および割当情報を照合することで、当該識別情報によって識別される配送員が配送が割り当てられた配送員であるかを判定する。要求部（２０）は、到着した配送員は配送が割り当てられた配送員であると判定されるときに、玄関階から配達先のある階床への呼びの登録をエレベーター（２）に要求する。

Description

呼び登録装置、呼び登録方法、呼び登録プログラム、およびエレベーターシステム

　本開示は、呼び登録装置、呼び登録方法、呼び登録プログラム、およびエレベーターシステムに関する。

　特許文献１は、エレベーターシステムの例を開示する。エレベーターの乗客が所持する携帯端末は、乗場に設けられた無線ビーコンが発信する無線信号を受信するときに、乗客による呼び登録の自主的な操作を必要とせずに乗客の行先階をエレベーターの制御装置に送信する。制御装置は、受信した行先階を乗場呼びとして登録し、かごを乗場呼びの登録階に応答させる。

日本特開２０１８－９０４００号公報

　しかしながら、特許文献１のエレベーターシステムにおいて、乗客の行先階は、携帯端末において建物ごとに予め設定されている必要がある。一方、エレベーターは、配送物を配送する配送員に利用されることがある。しかしながら、配送員がエレベーターを利用する建物および配達先のある階床は、配送エリア内で配送の都度変わる。このため、配送員は、所持する配送端末に建物ごとの行先階を予め登録できない。したがって、配送員は、呼び登録の操作を行わなければ配達先への移動にエレベーターを利用できない。

　本開示は、配送物を配送する配送員も呼び登録の操作を行わずに配達先への移動にエレベーターを利用できるエレベーターシステムならびにその呼び登録装置、呼び登録方法、および呼び登録プログラムを提供する。

　本開示に係る呼び登録装置は、建物に設けられたエレベーターに呼びの登録を要求する呼び登録装置であり、前記建物にある配達先への配送物の配送を受け付ける配送システムから、前記エレベーターを特定する物件情報および前記配達先がある第１の階床の情報を含む配達先情報、ならびに前記配送システムが前記配送物の配送を割り当てた配送員を判別する割当情報を、互いに対応付け可能に受け付け、配送員が配送端末を所持して前記建物の出入口に通じる第２の階床に到着するときに、当該配送員を識別する識別情報を前記配送端末から受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた前記識別情報、および前記エレベーターを特定する物件情報を含んだ前記配達先情報に対応する前記割当情報を照合することで、前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であるかを判定する判定部と、前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であると前記判定部が判定するときに、前記第２の階床を出発して前記第１の階床を行先とする呼びの登録を前記エレベーターに要求する要求部と、を備える。

　本開示に係るエレベーターシステムは、建物に設けられるエレベーターと、前記建物にある配達先への配送物の配送を受け付ける配送システムと、配送員が所持し、所持する配送員を識別する識別情報を記憶する配送端末と、前記エレベーターに呼びの登録を要求する呼び登録装置と、を備え、前記呼び登録装置は、前記配送システムから、前記エレベーターを特定する物件情報および前記配達先がある第１の階床の情報を含む配達先情報、ならびに前記配送システムが前記配送物の配送を割り当てた配送員を判別する割当情報を、互いに対応付け可能に受け付け、配送員が前記配送端末を所持して前記建物の出入口に通じる第２の階床に到着するときに、前記配送端末が記憶している前記識別情報を前記配送端末から受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた前記識別情報、および前記エレベーターを特定する物件情報を含んだ前記配達先情報に対応する前記割当情報を照合することで、前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であるかを判定する判定部と、前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であると前記判定部が判定するときに、前記第２の階床を出発して前記第１の階床を行先とする呼びの登録を前記エレベーターに要求する要求部と、を備える。

　本開示に係る呼び登録方法は、建物に設けられたエレベーターに呼びの登録を要求する呼び登録方法であり、前記建物にある配達先への配送物の配送を受け付ける配送システムから、前記エレベーターを特定する物件情報および前記配達先がある第１の階床の情報を含む配達先情報、ならびに前記配送システムが前記配送物の配送を割り当てた配送員を判別する割当情報を、互いに対応付け可能に受け付ける第１受付ステップと、前記第１受付ステップより後において、配送員が配送端末を所持して前記建物の出入口に通じる第２の階床に到着するときに、当該配送員を識別する識別情報を前記配送端末から受け付ける第２受付ステップと、前記第１受付ステップで受け付けた、前記エレベーターを特定する物件情報を含んだ前記配達先情報に対応する前記割当情報、および前記第２受付ステップで受け付けた前記識別情報を照合することで、前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であるかを判定する判定ステップと、前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であると前記判定ステップで判定するときに、前記第２の階床を出発して前記第１の階床を行先とする呼びの登録を前記エレベーターに要求する要求ステップと、を備える。

　本開示に係る呼び登録プログラムは、建物に設けられたエレベーターに呼びの登録を要求する呼び登録装置に、前記建物にある配達先への配送物の配送を受け付ける配送システムから、前記エレベーターを特定する物件情報および前記配達先がある第１の階床の情報を含む配達先情報、ならびに前記配送システムが前記配送物の配送を割り当てた配送員を判別する割当情報を、互いに対応付け可能に受け付ける第１受付ステップと、前記第１受付ステップより後において、配送員が配送端末を所持して前記建物の出入口に通じる第２の階床に到着するときに、当該配送員を識別する識別情報を前記配送端末から受け付ける第２受付ステップと、前記第１受付ステップで受け付けた、前記エレベーターを特定する物件情報を含んだ前記配達先情報に対応する前記割当情報、および前記第２受付ステップで受け付けた前記識別情報を照合することで、前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であるかを判定する判定ステップと、前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であると前記判定ステップで判定するときに、前記第２の階床を出発して前記第１の階床を行先とする呼びの登録を前記エレベーターに要求する要求ステップと、を実行させる。

　本開示に係る呼び登録装置、呼び登録方法、もしくは呼び登録プログラム、またはエレベーターシステムによれば、配送物を配送する配送員も呼び登録の操作を行わずに配達先への移動にエレベーターを利用できるようになる。

実施の形態１に係るエレベーターシステムの構成図である。実施の形態１に係るエレベーターシステムの動作の例を示すシーケンス図である。実施の形態１に係るエレベーターシステムの主要部のハードウェア構成図である。

　本開示の対象を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一または相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化または省略する。なお、本開示の対象は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、実施の形態の任意の構成要素の変形、または実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。

　実施の形態１．
　図１は、実施の形態１に係るエレベーターシステム１の構成図である。

　エレベーターシステム１は、エレベーター２を備える。エレベーター２は、例えば複数の階床を有する建物３に適用される。建物３において、エレベーター２の昇降路４が設けられる。昇降路４は、複数の階床にわたる上下方向に長い空間である。建物３の各々の階床において、昇降路４に隣接する乗場５が設けられる。各々の階床の乗場５において、乗場操作盤６が設けられる。乗場操作盤６は、エレベーター２を利用する乗客による乗場呼びの操作を受け付ける機器である。エレベーター２は、巻上機７と、主ロープ８と、かご９と、釣合い錘１０と、制御盤１１と、を備える。

　巻上機７は、例えば昇降路４の上部または下部などに配置される。例えば昇降路４の上方などにエレベーター２の機械室が設けられる場合に、巻上機７は、機械室に配置されてもよい。巻上機７は、モータおよびシーブを備える。巻上機７のモータは、駆動力を発生させる装置である。巻上機７のシーブは、巻上機７のモータが発生させる駆動力によって回転する機器である。

　主ロープ８は、巻上機７のシーブに巻き掛けられる。主ロープ８は、昇降路４においてかご９の荷重を支持する。主ロープ８は、昇降路４において釣合い錘１０の荷重を支持する。この例において、主ロープ８は、巻上機７のシーブの一方側においてかご９の荷重を支持する。また、主ロープ８は、巻上機７のシーブの他方側において釣合い錘１０の荷重を支持する。主ロープ８は、巻上機７のシーブの回転によって、巻上機７のシーブのいずれかの側が巻き上げられるように移動する。

　かご９は、昇降路４を上下方向に走行することでエレベーター２の乗客などを複数の階床の間で輸送する装置である。釣合い錘１０は、巻上機７のシーブなどの主ロープ８が巻き掛けられる滑車の両側にかかる荷重の釣合いを、かご９との間でとる装置である。かご９および釣合い錘１０は、巻上機７のシーブの回転による主ロープ８の移動に連動して、昇降路４を上下方向の互いに反対側に走行する。かご９は、かご操作盤１２を備える。かご操作盤１２は、エレベーター２を利用する乗客によるかご呼びの操作を受け付ける機器である。

　制御盤１１は、エレベーター２の動作を制御する装置である。制御盤１１は、例えば昇降路４の上部または下部などに配置される。例えば昇降路４の上方などにエレベーター２の機械室が設けられる場合に、制御盤１１は、機械室に配置されてもよい。制御盤１１が制御するエレベーター２の動作は、かご９の走行などを含む。例えば、制御盤１１は、登録された呼びに応答させるように、かご９を複数の階床の間で走行させる。

　エレベーターシステム１は、遠隔監視装置１３を備える。遠隔監視装置１３は、エレベーター２の状態の遠隔監視などに用いられる装置である。遠隔監視装置１３は、エレベーター２の状態の情報を収集しうるように、制御盤１１などに接続される。遠隔監視装置１３は、例えば制御盤１１に入力される情報および制御盤１１から出力される情報などをエレベーター２の状態の情報として収集する。遠隔監視装置１３が収集した情報は、インターネットまたは電話回線網などの通信網１４を通じて、例えば図示されない情報センターのサーバ装置などに出力される。情報センターは、エレベーター２の状態の情報を収集して管理する拠点である。情報センターのサーバ装置は、エレベーター２の状態の情報などの収集、蓄積、または管理などを行う装置である。また、エレベーター２の制御盤１１は、エレベーター２の外部から遠隔制御の制御信号などを受け付ける。遠隔制御の制御信号は、例えば遠隔監視装置１３などを通じて制御盤１１に入力される。制御盤１１に入力される制御信号は、例えば呼びの登録の要求などを含む。

　エレベーターシステム１において、呼び登録システム１５が適用される。呼び登録システム１５は、エレベーターシステム１に含まれる内部システムであってもよいし、エレベーターシステム１に適用される外部システムであってもよい。呼び登録システム１５は、乗場操作盤６またはかご操作盤１２などのエレベーター２の操作盤の操作を介さずに、エレベーター２を利用する乗客の呼びを登録するシステムである。呼び登録システム１５において、乗客は、例えば図示されない携帯端末を介して呼びの登録を行う。呼び登録システム１５は、呼び登録装置１６と、無線ビーコン１７と、を備える。

　呼び登録装置１６は、例えば１つまたは複数のサーバ装置などからなる。呼び登録装置１６は、通信網１４に接続する。呼び登録装置１６は、例えば情報センターなどに配置される。呼び登録装置１６が複数のサーバ装置からなるときに、当該複数のサーバ装置の一部または全部は、互いに異なる場所に配置されていてもよい。このとき、互いに異なる場所に配置されているサーバ装置の各々は、例えば通信網１４を通じて通信を行う。呼び登録装置１６の機能の一部または全部は、クラウドサービス上の記憶または処理のリソースなどによって実装されるものであってもよい。呼び登録システム１５の動作は、呼び登録装置１６などの呼び登録システム１５を構成する装置にインストールされているプログラムなどに基づいて実行される。当該プログラムは、例えばコンピュータによって読取可能な記録媒体に記録される。呼び登録装置１６は、記録媒体から当該プログラムを読み込んでインストールしてもよいし、記録媒体から当該プログラムを都度読み込んで動作してもよい。当該プログラムは、例えば機械語、低級もしくは高級プログラミング言語、または中間言語などのいずれの形式によって記述されていてもよい。

　呼び登録装置１６は、受付部１８と、判定部１９と、要求部２０と、を備える。受付部１８は、登録する乗客の呼びの情報などを受け付ける機能を搭載する。判定部１９は、受付部１８が情報を受け付けた呼びの登録の可否などを判定する機能を搭載する。要求部２０は、判定部１９が登録可能と判定した呼びについて登録をエレベーター２に要求する機能を搭載する。要求部２０は、例えば、通信網１４および遠隔監視装置１３などを通じて、遠隔制御の制御信号として呼びの登録の要求を制御盤１１に入力する。

　無線ビーコン１７は、エレベーター２の乗場５に配置される。無線ビーコン１７は、無線信号を乗場５に発信する機能を搭載する。

　呼び登録システム１５は、配送システム２１と連携する。配送システム２１は、呼び登録システム１５に含まれる内部システムであってもよいし、呼び登録システム１５と連携する外部システムであってもよい。配送システム２１は、配達先への配送物の配送を利用者から受け付けるシステムである。配送物は、例えば、利用者が購入する食品、飲料、衣料品、雑貨、書籍、またはその他の商品などである。配達先は、例えば利用者が配送物を受け取る場所などである。この例において、配達先は、建物３のいずれかの階床にある。配達先がある階床は、第１の階床の例である。配送システム２１は、例えば呼び登録装置１６と同様に、１つまたは複数のサーバ装置などからなる。この例において、配送システム２１は、発送元装置２２と、配送管理装置２３とを備える。

　発送元装置２２は、例えば商品などの配送物を配送システム２１の利用者に提供する発送元などに設けられる。発送元装置２２は、発送元の外部に配置されていてもよい。発送元装置２２は、通信網１４に接続する。配送物の発送元は、当該配送物を販売する実店舗であってもよいし、当該配送物を販売するＥＣサイト（ＥＣ：Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ　Ｃｏｍｍｅｒｃｅ）の倉庫または保管場所などであってもよい。配送物の発送元は、飲食物である配送物を提供する飲食店であってもよい。発送元装置２２は、例えば、利用者に商品を販売するＥＣサイトのサービスを提供するサーバ装置などである。発送元装置２２は、利用者からの配送物の配送の注文を受け付ける。発送元装置２２は、受注装置の例である。利用者は、例えば利用者端末２４を通じて配送の注文を行う。利用者端末２４は、例えばスマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはデスクトップコンピュータなどの汎用の情報端末である。利用者端末２４は、通信網１４に接続する。

　配送管理装置２３は、配送のリソースを管理する装置である。配送のリソースは、例えば、配送物の配送が可能な配送員の数、位置、状態などの情報によって管理される。配送管理装置２３は、配送物の配送を配送員に割り当てる処理などを行う。配送管理装置２３は、例えば配送員が配送の準備または待機などを行う配送拠点などに設けられる。配送管理装置２３は、配送拠点の外部に配置されていてもよい。配送管理装置２３は、通信網１４に接続する。配送システム２１において配送を担う配送員は、配送端末２５を所持して配送物の配送を遂行する。配送端末２５は、例えばスマートフォン、またはタブレットコンピュータなどの可搬な汎用の情報端末である。配送端末２５は、可搬な専用の端末装置であってもよい。配送端末２５は、通信網１４に接続する。配送端末２５は、配送員を一意に識別する識別情報を記憶している。なお、配送端末２５は、当該配送端末２５自体を一意に識別する識別情報を記憶していてもよい。このとき、配送端末２５を所持している配送員は、当該配送端末２５の識別情報によって識別される。

　続いて、図２を用いて、エレベーターシステム１の動作を説明する。
　図２は、実施の形態１に係るエレベーターシステム１の動作の例を示すシーケンス図である。

　この例において、配送システム２１の利用者は、発送元装置２２が提供する飲食店のウェブサイトを通じて、利用者端末２４を用いて飲食物の配送の注文を行う。発送元である飲食店は、配送物である飲食物の配送を、配送のリソースを有する配送業者に委託している。配送管理装置２３は、当該配送業者が有する配送のリソースを管理する。配送業者の配送を遂行する配送員は、配送業者に雇用されている配送員であってもよいし、配送業者から業務委託を受けた配送員であってもよい。

　ステップＳ１０１において、利用者は、注文する配送物を選択する。利用者が選択した配送物の情報を含む注文情報は、利用者端末２４から発送元装置２２に送信される。注文情報は、例えば、配送物の種類および数量などの情報を含む。注文情報は、例えば配達先情報を含む。配達先情報は、利用者が配送物を受け取る配達先がある建物３のエレベーター２を特定する物件情報を含む。例えば建物３の配達先を特定することで配達先に行くまでのエレベーター２が特定できる場合などに、物件情報は、建物３を特定する情報であってもよい。配達先情報は、建物３において配達先がある階床の情報を含む。配達先がある階床は、第１の階床の例である。

　発送元装置２２が利用者端末２４から注文情報を受信した後、ステップＳ１０２において、発送元は、注文情報に含まれる配送物の情報に基づいて、配送物の準備を行う。配送物が飲食物である場合に、配送物の準備は、飲食物の調理などを含む。配送物が倉庫などに保管されている物品である場合に、配送物の準備は、保管されている物品の取出しなどを含む。発送元装置２２は、受信した注文情報に対応する注文について、注文番号を付与する。注文番号は、注文を一意に識別する番号などである。発送元装置２２は、注文情報に含まれる配達先情報を、注文番号とともに配送管理装置２３に送信することで配送を依頼する。

　配送管理装置２３が発送元装置２２から配達先情報を受信した後、ステップＳ１０３において、配送業者は、注文番号によって識別される配送をいずれかの配送員に割り当てる。配送の割当ては、例えば配送員の位置などに基づいて配送管理装置２３が自動的に行ってもよい。配送管理装置２３は、配送を割り当てた配送員の配送端末２５に、割り当てた配送の情報を通知する。配送管理装置２３は、配達先情報、注文番号、発送元の情報などを配送端末２５に通知する。また、配送管理装置２３は、配達先情報および割当情報を、注文番号とともに呼び登録装置１６に送信する。割当情報は、配送を割り当てた配送員を判別する情報である。割当情報は、例えば、配送を割り当てた配送員の識別情報を含んでもよい。配達先情報および割当情報は、呼び登録装置１６の受付部１８によって受け付けられる。配達先情報および割当情報は、呼び登録装置１６に個別に送信されてもよい。このとき、配達先情報および割当情報は、例えば注文番号によって互いに対応づけられる。

　配送端末２５が配送管理装置２３から通知を受信した後、ステップＳ１０４において、配送員は、通知された発送元の場所に移動する。配送員は、発送元において、準備が済んだ配送物を受け取る。配送員は、配送端末２５に配送物の受取り完了を入力する。この例において、配送物の受取り完了は、配送の開始を表す。配送端末２５は、配送の開始通知を配送管理装置２３および呼び登録装置１６に通知する。なお、配送端末２５は、配送の開始通知を、配送管理装置２３を経由して呼び登録装置１６に通知してもよい。すなわち、配送端末２５は、呼び登録装置１６に通知する配送の開始通知を、配送管理装置２３から通知させてもよい。

　配送物の配送を開始して移動した後、ステップＳ１０５において、配送員は、配達先のある建物３に到着する。配送員は、建物３の出入口から玄関階に到着する。玄関階は、建物３の出入口に通じる第２の階床の例である。配送員は、玄関階においてエレベーター２の乗場５に到着する。このとき、配送員が所持する配送端末２５は、乗場５に配置された無線ビーコン１７が発信する無線信号を受信する。無線ビーコン１７が発信する無線信号は、無線ビーコン１７が乗場５に設けられたエレベーター２の物件情報を含んでいてもよい。配送端末２５は、無線ビーコン１７からの無線信号の受信によって、配達先のある建物３の玄関階への到着を検知する。配送端末２５は、建物３への到着通知を呼び登録装置１６に送信する。到着通知は、配送員の識別情報を含む。到着通知は、無線ビーコン１７が乗場５に設けられたエレベーター２の物件情報を含んでいてもよい。到着通知は、配送員に割り当てられた配送の注文番号を含んでいてもよい。配送端末２５が呼び登録装置１６にアクセスするための情報は、配送端末２５に予め登録されていてもよいし、無線ビーコン１７が発信する無線信号に含まれていてもよい。なお、配送端末２５は、建物３への到着通知を、無線ビーコン１７を経由して呼び登録装置１６に通知してもよい。すなわち、配送端末２５は、呼び登録装置１６に通知する建物３への到着通知を、無線ビーコン１７に通知させてもよい。このとき、配送端末２５は、到着通知に含まれる情報を無線ビーコン１７に送信する。

　呼び登録装置１６の受付部１８が建物３への到着通知を配送端末２５から受信した後、ステップＳ１０６において、呼び登録装置１６の判定部１９は、当該配送端末２５を所持した配送員が配送物を配送する配送員であるかを判定する。判定部１９は、例えば、受付部１８が既に受け付けた配達先情報のうち、配送員が乗場５に到着したエレベーター２の物件情報を含む配達先情報を抽出する。判定部１９は、例えば注文番号に基づいて、受付部１８が既に受け付けた割当情報のうち、当該配達先情報に対応する割当情報を抽出する。判定部１９は、到着通知に含まれる識別情報および抽出した割当情報を照合することで、識別情報で識別される配送員が、割当情報で割り当てられた配送物を配送する配送員であるかを判定する。判定部１９は、例えば、到着通知に含まれる識別情報が抽出した割当情報に含まれるときに、識別情報で識別される配送員が配送物を配送する配送員であると判定する。

　識別情報で識別される配送員が配送物を配送する配送員であると判定部１９が判定する場合に、ステップＳ１０７において、呼び登録装置１６の要求部２０は、玄関階を出発して配達先がある階床を行先とする行きの呼びの登録をエレベーター２に要求する。なお、識別情報で識別される配送員が配送物を配送する配送員であると判定部１９が判定しない場合に、要求部２０は、呼びの登録をエレベーター２に要求しない。

　呼びの登録が呼び登録装置１６から要求された後に、ステップＳ１０８において、エレベーター２の制御盤１１は、要求された呼びの登録の処理を行う。出発階とする玄関階の情報は、例えば制御盤１１に予め登録されていてもよいし、呼びの登録の要求の制御信号などに含まれていてもよい。行先階とする配達先のある階床の情報は、例えば呼びの登録の要求の制御信号などに含まれる。制御盤１１は、登録した呼びに応答するように、かご９を玄関階まで走行させる。配送員は、かご９に乗車して、玄関階から配達先のある階床まで移動する。

　配達先のある階床に到着した後に、ステップＳ１０９において、配送員は、配達先まで移動する。配送員は、配達先において、配送物を利用者に引き渡す。配送員は、配送端末２５に配送完了を入力する。配送端末２５は、配送の完了通知を配送管理装置２３および呼び登録装置１６に通知する。なお、配送端末２５は、配送の完了通知を、配送管理装置２３を経由して呼び登録装置１６に通知してもよい。すなわち、配送端末２５は、呼び登録装置１６に通知する配送の完了通知を、配送管理装置２３から通知させてもよい。

　呼び登録装置１６の受付部１８が配送完了通知を受信した後、ステップＳ１１０において、要求部２０は、配達先がある階床を出発して玄関階を行先とする帰りの呼びの登録をエレベーター２に要求する。なお、要求部２０は、配送完了通知の有無に関わらず、ステップＳ１０７の呼びの登録の要求から予め設定された時間が経過した後に、配達先がある階床を出発して玄関階を行先とする呼びの登録をエレベーター２に要求してもよい。

　呼びの登録が呼び登録装置１６から要求された後に、ステップＳ１１１において、エレベーター２の制御盤１１は、要求された呼びの登録の処理を行う。出発階とする配達先のある階床の情報および行先階とする玄関階の情報は、例えば呼びの登録の要求の制御信号などに含まれる。例えば制御盤１１がステップＳ１０８の呼びの登録の処理において出発階および行先階の情報を一時的に記憶している場合に、ステップＳ１１０で要求された呼びの登録の処理の際に、制御盤１１は、当該一時的に記憶した情報を用いてもよい。制御盤１１は、登録した呼びに応答するように、かご９を配達先のある階床まで走行させる。配送員は、かご９に乗車して、配達先のある階床から玄関階まで移動する。

　なお、例えば発送元自体が配送も行う場合などに、配送システム２１は、発送元装置２２および配送管理装置２３に分かれていなくてもよい。また、呼び登録システム１５は、配送システム２１が利用者からの注文を受け付けて、発送元は配送物の準備のみを行うような形態に対しても適用できる。

　また、呼び登録システム１５は、配送物として商品を配送する他の形態に対しても適用できる。例えば、呼び登録システム１５は、利用者の所有物を保管し、利用者の要求によって当該所有物を配達先に配送する保管サービスに対しても適用できる。また、呼び登録システム１５は、一時的に預かった利用者の所有物を、洗濯、清掃、修理、点検、または加工などの後に、利用者の要求によって当該所有物を配達先に配送するサービスなどに対しても適用できる。また、呼び登録システム１５は、利用者に貸与する図書などを、利用者の要求によって配達先に配送する公共図書館の配本サービスなどに対しても適用できる。

　以上に説明したように、実施の形態１に係るエレベーターシステム１は、エレベーター２と、配送システム２１と、配送端末２５と、呼び登録装置１６と、を備える。エレベーター２は、建物３に設けられる。配送システム２１は、建物３にある配達先への配送物の配送を受け付ける。配送端末２５は、配送員に所持される。配送端末２５は、所持する配送員を識別する識別情報を記憶する。呼び登録装置１６は、エレベーター２に呼びの登録を要求する。呼び登録装置１６は、受付部１８と、判定部１９と、要求部２０と、を備える。受付部１８は、配送システム２１から、配達先情報および割当情報を互いに対応付け可能に受け付ける。配達先情報は、エレベーター２を特定する物件情報、および建物３において配達先がある階床の情報を含む。割当情報は、配送システム２１が配送物の配送を割り当てた配送員を判別する情報である。受付部１８は、配送員が配送端末２５を所持して建物３の玄関階に到着するときに、当該配送員を識別する識別情報を配送端末２５から受け付ける。判定部１９は、受付部１８が受け付けた識別情報、およびエレベーター２を特定する物件情報を含んだ配達先情報に対応する割当情報を照合することで、当該識別情報によって識別される配送員が当該配達先情報に対応する配送物を配送する配送員であるかを判定する。要求部２０は、当該識別情報によって識別される配送員が当該配送物を配送する配送員であると判定部１９が判定するときに、玄関階を出発して配達先のある階床を行先とする呼びの登録をエレベーター２に要求する。
　また、実施の形態１に係る、エレベーター２に呼びの登録を要求する呼び登録方法は、第１受付ステップと、第２受付ステップと、判定ステップと、要求ステップと、を備える。第１受付ステップは、配送システム２１から、配達先情報および割当情報を互いに対応付け可能に受け付けるステップである。第２受付ステップは、第１受付ステップより後において、配送員が配送端末２５を所持して建物３の玄関階に到着するときに、当該配送員を識別する識別情報を配送端末２５から受け付けるステップである。判定ステップは、エレベーター２を特定する物件情報を含んだ配達先情報に対応する第１受付ステップで受け付けた割当情報と、第２受付ステップで受け付けた識別情報とを照合することで、当該識別情報によって識別される配送員が当該配達先情報に対応する配送物を配送する配送員であるかを判定するステップである。要求ステップは、当該識別情報によって識別される配送員が当該配送物を配送する配送員であると判定ステップで判定するときに、玄関階を出発して配達先のある階床を行先とする呼びの登録をエレベーター２に要求するステップである。
　また、実施の形態１に係る呼び登録プログラムは、呼び登録装置１６に、第１受付ステップと、第２受付ステップと、判定ステップと、要求ステップと、を実行させるプログラムである。

　このような構成により、配送システム２１から配達先情報が送信されるので、配送員が配送端末２５に建物３ごとの行先階を予め登録する必要がない。このため、配送員は、配送端末２５などにおいて呼び登録の操作を行うことなく、配達先への移動にエレベーター２を利用できる。これにより、配送員による配送の効率が高められる。また、配送員が配送物を手で持っている場合においても、配送員は配送物を持ったままエレベーター２を利用できる。

　なお、割当情報は、配送物の配送を割当て可能な複数の配送員の各々の識別情報を含んでもよい。このとき、判定部１９は、例えば受付部１８が受け付けた識別情報が割当情報に含まれるときに、当該識別情報によって識別される配送員が配送物を配送する配送員であると判定する。例えば配送業者が複数の配送員の配送端末２５を管理している場合などに、配送システム２１は、配送が割り当てられる可能性のある配送員の識別情報を複数含んだ割当情報を呼び登録装置１６に送信してもよい。

　また、要求部２０は、配送員による配送の後に、配達先のある階床を出発して玄関階を行先とする呼びの登録をエレベーター２に要求してもよい。要求部２０は、当該呼びの登録を、配送物の配送の完了通知を受付部１８が配送端末２５から受け付けたときに、エレベーター２に要求してもよい。要求部２０は、当該呼びの登録を、配達先のある階床を行先とする呼びの登録をエレベーター２に要求してから予め設定された時間が経過したときに、エレベーター２に要求してもよい。

　このような構成により、配送員による配送が完了した後などに、帰りの呼びの登録が自動的に要求されるようになる。このため、配送員が建物３を効率的に移動できるようになるので、配送員による配送の効率がより高められる。

　また、受付部１８は、配送物の配送の開始通知を配送端末２５から受け付けてもよい。配送の開始通知は、配送物が発送元から運び出されるときに送信される。この場合に、判定部１９は、配送物の配送の開始通知より前に受付部１８が識別情報を受け付けるときに、当該識別情報によって識別される配送員が配送物を配送する配送員であると判定しなくてもよい。このとき、要求部２０は、エレベーター２に配送員の呼びの登録を要求しない。なお、配送の開始通知は、配送システム２１から送信されてもよい。

　このような構成により、配送物を持っていない配送員が建物３の玄関階に到着した場合であっても、呼びの登録が要求されない。このため、無用な呼びの登録が要求されないので、エレベーター２の利用効率が低下しない。

　また、例えばエレベーター２が複数のかご９を有する場合などに、要求部２０は、配送物を配送する配送員の呼びの登録をエレベーター２に要求するときに、配送員専用運転で当該呼びに応答するようにエレベーター２に要求してもよい。このとき、制御盤１１または複数のかご９に呼びを割り当てるエレベーター２の群管理装置などは、要求に応じて配送員専用運転を行う。配送員専用運転において、群管理装置などは、他のエレベーター２の乗客の呼びが割り当てられたかご９に、配送員の呼びを割り当てない。また、群管理装置などは、配送員の呼びが割り当てられたかご９に、他のエレベーター２の乗客の呼びを割り当てない。

　このような構成により、配送員および他の乗客がエレベーター２のかご９に同乗することが抑制される。

　また、配送システム２１は、配達先情報および割当情報をあわせて呼び登録装置１６に送信してもよい。これにより、呼び登録装置１６は、配達先情報および割当情報を容易に対応づけできる。また、配送システム２１は、配達先情報および割当情報を個別に呼び登録装置１６に送信してもよい。このとき、配達先情報および割当情報は、注文番号とあわせてそれぞれ呼び登録装置１６に送信される。注文番号は、配送の注文を識別する情報である。配送システム２１は、配送の注文を受け付ける発送元装置２２と、配送のリソースを管理する配送管理装置２３とを備えてもよい。このとき、配達先情報は、例えば発送元装置２２から呼び登録装置１６に送信される。また、割当情報は、例えば配送管理装置２３から呼び登録装置１６に送信される。

　また、エレベーターシステム１は、無線ビーコン１７を備えてもよい。無線ビーコン１７は、建物３の玄関階におけるエレベーター２の乗場５に設けられる。無線ビーコン１７は、無線信号を発信する。配送端末２５は、無線ビーコン１７の無線信号を受信するときに、建物３の玄関階への到着を検知して識別情報を呼び登録装置１６に送信する。また、配送端末２５は、識別情報を、無線ビーコン１７を経由して呼び登録装置１６に送信してもよい。
　また、配送端末２５は、現在位置を取得する機能を搭載していてもよい。配送端末２５は、例えばＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ　Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ　Ｓｙｓｔｅｍ）などの衛星航法システム、またはその他の測位システムによって地図上の現在位置を取得する。配送端末２５は、取得する現在位置がエレベーター２の近傍範囲に入ったときに、建物３の玄関階への到着を検知して識別情報を呼び登録装置１６に送信してもよい。エレベーター２の近傍範囲は、エレベーター２の位置を含む予め設定された範囲である。エレベーター２の近傍範囲は、例えば、エレベーター２の位置からの距離が予め設定された距離より短くなる範囲などである。

　このような構成により、配送員は配送端末２５を所持して建物３の玄関階の乗場５に進入するだけで、配送端末２５などの操作を行うことなく到着が検知されるようになる。

　続いて、図３を用いて、エレベーターシステム１のハードウェア構成の例について説明する。
　図３は、実施の形態１に係るエレベーターシステム１の主要部のハードウェア構成図である。

　エレベーターシステム１における処理の各機能は、処理回路により実現し得る。処理回路は、少なくとも１つのプロセッサ１００ａと少なくとも１つのメモリ１００ｂとを備える。処理回路は、プロセッサ１００ａおよびメモリ１００ｂと共に、あるいはそれらの代用として、少なくとも１つの専用ハードウェア２００を備えてもよい。

　処理回路がプロセッサ１００ａとメモリ１００ｂとを備える場合、エレベーターシステム１の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。そのプログラムはメモリ１００ｂに格納される。プロセッサ１００ａは、メモリ１００ｂに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、エレベーターシステム１の各機能を実現する。

　プロセッサ１００ａは、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、ＤＳＰともいう。メモリ１００ｂは、例えば、ＲＡＭ、ＲＯＭ、フラッシュメモリ、ＥＰＲＯＭ、ＥＥＰＲＯＭなどの、不揮発性または揮発性の半導体メモリなどにより構成される。

　処理回路が専用ハードウェア２００を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ＡＳＩＣ、ＦＰＧＡ、またはこれらの組み合わせで実現される。

　エレベーターシステム１における処理の各機能は、それぞれ処理回路で実現することができる。あるいは、エレベーターシステム１の各機能は、まとめて処理回路で実現することもできる。エレベーターシステム１の各機能について、一部を専用ハードウェア２００で実現し、他部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。このように、処理回路は、専用ハードウェア２００、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせでエレベーターシステム１の各機能を実現する。

　本開示に係るエレベーターシステムは、複数の階床を有する建物における配達先に配送物を配送するサービスに適用できる。本開示に係る呼び登録装置、呼び登録方法、および呼び登録プログラムは、当該エレベーターシステムに適用できる。

　１　エレベーターシステム、　２　エレベーター、　３　建物、　４　昇降路、　５　乗場、　６　乗場操作盤、　７　巻上機、　８　主ロープ、　９　かご、　１０　釣合い錘、　１１　制御盤、　１２　かご操作盤、　１３　遠隔監視装置、　１４　通信網、　１５　呼び登録システム、　１６　呼び登録装置、　１７　無線ビーコン、　１８　受付部、　１９　判定部、　２０　要求部、　２１　配送システム、　２２　発送元装置、　２３　配送管理装置、　２４　利用者端末、　２５　配送端末、　１００ａ　プロセッサ、　１００ｂ　メモリ、　２００　専用ハードウェア

Claims

　建物に設けられたエレベーターに呼びの登録を要求する呼び登録装置であり、
　前記建物にある配達先への配送物の配送を受け付ける配送システムから、前記エレベーターを特定する物件情報および前記配達先がある第１の階床の情報を含む配達先情報、ならびに前記配送システムが前記配送物の配送を割り当てた配送員を判別する割当情報を、互いに対応付け可能に受け付け、配送員が配送端末を所持して前記建物の出入口に通じる第２の階床に到着するときに、当該配送員を識別する識別情報を前記配送端末から受け付ける受付部と、
　前記受付部が受け付けた前記識別情報、および前記エレベーターを特定する物件情報を含んだ前記配達先情報に対応する前記割当情報を照合することで、前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であるかを判定する判定部と、
　前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であると前記判定部が判定するときに、前記第２の階床を出発して前記第１の階床を行先とする呼びの登録を前記エレベーターに要求する要求部と、
　を備える、呼び登録装置。
　前記割当情報は、前記配送物の配送を割当て可能な複数の配送員の各々の識別情報を含み、
　前記判定部は、前記受付部が受け付けた識別情報が前記割当情報に含まれるときに、当該識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であると判定する、
　請求項１に記載の呼び登録装置。
　前記要求部は、前記第２の階床を出発して前記第１の階床を行先とする呼びの登録を前記エレベーターに要求してから、予め設定された時間が経過したときに、前記第１の階床を出発して前記第２の階床を行先とする呼びの登録を前記エレベーターに要求する、
　請求項１または請求項２に記載の呼び登録装置。
　前記受付部は、前記配送端末から前記配送物の配送の完了通知を受け付け、
　前記要求部は、前記配送物の配送の完了通知を前記受付部が受け付けたときに、前記第１の階床を出発して前記第２の階床を行先とする呼びの登録を前記エレベーターに要求する、
　請求項１または請求項２に記載の呼び登録装置。
　前記受付部は、前記配送物が発送元から運び出されるときに前記配送端末または前記配送システムが送信する前記配送物の配送の開始通知を受け付け、
　前記判定部は、前記配送物の配送の開始通知より前に前記受付部が識別情報を受け付けるときに、当該識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であると判定しない、
　請求項１から請求項４のいずれか一項に記載の呼び登録装置。
　前記要求部は、前記配送物を配送する配送員の呼びの登録を前記エレベーターに要求するときに、配送員専用運転で当該呼びに応答するように前記エレベーターに要求する、
　請求項１から請求項５のいずれか一項に記載の呼び登録装置。
　建物に設けられるエレベーターと、
　前記建物にある配達先への配送物の配送を受け付ける配送システムと、
　配送員が所持し、所持する配送員を識別する識別情報を記憶する配送端末と、
　前記エレベーターに呼びの登録を要求する呼び登録装置と、
　を備え、
　前記呼び登録装置は、
　前記配送システムから、前記エレベーターを特定する物件情報および前記配達先がある第１の階床の情報を含む配達先情報、ならびに前記配送システムが前記配送物の配送を割り当てた配送員を判別する割当情報を、互いに対応付け可能に受け付け、配送員が前記配送端末を所持して前記建物の出入口に通じる第２の階床に到着するときに、前記配送端末が記憶している前記識別情報を前記配送端末から受け付ける受付部と、
　前記受付部が受け付けた前記識別情報、および前記エレベーターを特定する物件情報を含んだ前記配達先情報に対応する前記割当情報を照合することで、前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であるかを判定する判定部と、
　前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であると前記判定部が判定するときに、前記第２の階床を出発して前記第１の階床を行先とする呼びの登録を前記エレベーターに要求する要求部と、
　を備える、
　エレベーターシステム。
　前記配送システムは、前記配達先情報および前記割当情報をあわせて前記呼び登録装置に送信する、
　請求項７に記載のエレベーターシステム。
　前記配送システムは、
　注文番号によって識別される配送の注文を受け付ける受注装置と、
　配送のリソースを管理する配送管理装置と、
　を備え、
　前記配達先情報は、前記注文番号とあわせて前記受注装置から前記呼び登録装置に送信され、
　前記割当情報は、前記注文番号とあわせて前記配送管理装置から前記呼び登録装置に送信される、
　請求項７に記載のエレベーターシステム。
　前記第２の階床の乗場に設けられ、無線信号を発信する無線ビーコン
　を備え、
　前記配送端末は、前記無線ビーコンの前記無線信号を受信するときに、前記建物の前記第２の階床への到着を検知して前記識別情報を前記呼び登録装置に送信する、
　請求項７から請求項９のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
　前記配送端末は、前記識別情報を、前記無線ビーコンを経由して前記呼び登録装置に送信する、
　請求項１０に記載のエレベーターシステム。
　前記配送端末は、現在位置を取得し、取得する現在位置が前記エレベーターの位置を含む予め設定された範囲に入ったときに、前記建物の前記第２の階床への到着を検知して前記識別情報を前記呼び登録装置に送信する、
　請求項７から請求項９のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
　建物に設けられたエレベーターに呼びの登録を要求する呼び登録方法であり、
　前記建物にある配達先への配送物の配送を受け付ける配送システムから、前記エレベーターを特定する物件情報および前記配達先がある第１の階床の情報を含む配達先情報、ならびに前記配送システムが前記配送物の配送を割り当てた配送員を判別する割当情報を、互いに対応付け可能に受け付ける第１受付ステップと、
　前記第１受付ステップより後において、配送員が配送端末を所持して前記建物の出入口に通じる第２の階床に到着するときに、当該配送員を識別する識別情報を前記配送端末から受け付ける第２受付ステップと、
　前記第１受付ステップで受け付けた、前記エレベーターを特定する物件情報を含んだ前記配達先情報に対応する前記割当情報、および前記第２受付ステップで受け付けた前記識別情報を照合することで、前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であるかを判定する判定ステップと、
　前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であると前記判定ステップで判定するときに、前記第２の階床を出発して前記第１の階床を行先とする呼びの登録を前記エレベーターに要求する要求ステップと、
　を備える、呼び登録方法。
　建物に設けられたエレベーターに呼びの登録を要求する呼び登録装置に、
　前記建物にある配達先への配送物の配送を受け付ける配送システムから、前記エレベーターを特定する物件情報および前記配達先がある第１の階床の情報を含む配達先情報、ならびに前記配送システムが前記配送物の配送を割り当てた配送員を判別する割当情報を、互いに対応付け可能に受け付ける第１受付ステップと、
　前記第１受付ステップより後において、配送員が配送端末を所持して前記建物の出入口に通じる第２の階床に到着するときに、当該配送員を識別する識別情報を前記配送端末から受け付ける第２受付ステップと、
　前記第１受付ステップで受け付けた、前記エレベーターを特定する物件情報を含んだ前記配達先情報に対応する前記割当情報、および前記第２受付ステップで受け付けた前記識別情報を照合することで、前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であるかを判定する判定ステップと、
　前記識別情報によって識別される配送員が前記配送物を配送する配送員であると前記判定ステップで判定するときに、前記第２の階床を出発して前記第１の階床を行先とする呼びの登録を前記エレベーターに要求する要求ステップと、
　を実行させる、呼び登録プログラム。