WO2024004238A1 - 加速器及び粒子線治療装置 - Google Patents

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Abstract

円形加速器(30)は、荷電粒子ビームを周回させる静磁場、荷電粒子ビームを加速する周波数変調した高周波加速電場、および荷電粒子ビームを出射させる高周波擾乱電場を印加する装置であって、高周波加速電場の停止後に円形加速器(30)の内部を周回する荷電粒子ビームの周回周波数あるいは荷電粒子ビームの運動エネルギーを求め、高周波擾乱電場を、求めた周回周波数あるいは運動エネルギーに応じて発生させる。これにより、従来に比べてビーム利用効率を向上させることが可能な加速器及び粒子線治療装置を提供する。

Description

加速器及び粒子線治療装置
 本発明は、加速器及び粒子線治療装置に関わる。
 特許文献1には、各種のエネルギーのビームを取り出すためのシンクロサイクロトロンの一例として、シンクロサイクロトロンは、谷セクタと山セクタを含む磁気ユニットを含み、主磁場のz成分を作るように構成され、低及び高エネルギーでの荷電粒子のそれぞれの平均半径方向位置に対応する低半径と高半径との間に含まれる平均半径のすべての値について、1以外且つ1±0.1内に含まれる連続軌道の半径方向のチューンとする、ことが記載されている。
 特許文献2には、主磁場中での高周波を印加することにより、軌道半径を増加させながら荷電粒子ビームを加速する円形加速器において、加速に用いる高周波とは周波数の異なる高周波を荷電粒子ビームに印加することにより、荷電粒子ビームを出射する、ことが記載されている。
 非特許文献1には、小型フットプリント陽子線治療システムの一部として、コンパクトな超電導シンクロサイクロトロンの一例が記載されている。
米国特許登録11160159号 特開2019-133745号公報
W. Kleeven, "The IBA Superconducting Synchrocyclotron Project S2C2", Proceedings of Cyclotrons 2013
 がん治療法の一つである粒子線治療は、陽子や炭素イオンなどの荷電粒子ビームを患部に照射する。粒子線治療に用いる粒子線治療装置では、荷電粒子ビームのエネルギーや空間的な広がりを調整し、患部形状に合わせた線量分布を形成する。粒子線治療装置には加速器とビーム輸送系、照射装置が含まれる。
 加速器は、治療に用いるエネルギーまで荷電粒子ビームを加速する装置であり、粒子線治療に用いられるものとして、シンクロトロンやサイクロトロン、シンクロサイクロトロンなどが挙げられる。
 加速器の小型化によって粒子線治療装置の小型化が実現される。荷電粒子ビームを偏向するための電磁石として超電導磁石を用いることで、加速器を小型化が可能である。
 超電導電磁石を適用した加速器の一例として、非特許文献1に記載のシンクロサイクロトロンがある。シンクロサイクロトロンでは、超電導コイルによって形成された静磁場中を粒子ビームが周回し、粒子ビームの周回に同期した高周波加速電場によって加速される。シンクロサイクロトロンにおいては、ビームの周回周波数が加速に伴って減少していくため、高周波加速電場の周波数を周回周波数に合わせて変調させる。シンクロサイクロトロン中のビームの水平面内軌道はエネルギー毎に同心円状となり、設計の最大エネルギーに達したビームが出射チャネルより取り出される。出射ビームを治療に用いるためには、患部深さに応じたエネルギーになるように散乱体で減速する必要がある。
 これに対し、取り出されるビームのエネルギーが可変である加速器として、特許文献1及び特許文献2に記載の円形加速器がある。
 特許文献1に記載の円形加速器では、従来型のシンクロサイクロトロンにビームに擾乱を与える動的な磁場をコイルで励起することで、同心円状に周回する様々なエネルギーのビームを出射する。
 特許文献2に記載の円形加速器では、エネルギーが異なるビームの周回軌道が円形加速器の中心から径方向一方側に偏心させるように主磁場分布が形成されており、ビーム軌道が集約した領域に発生する高周波電場によりベータトロン振動振幅を増大させ、擾乱磁場を領域を通過させることで特定エネルギーのビームが取出される。
 出射されたビームを患部形状に合わせた線量分布に形成する方法として、スキャニング照射法がある。スキャニング照射法では、患部上流に設置された走査電磁石を用いてビームを走査することで線量分布を形成する。
 円形加速器においてビームを高周波電場を用いてベータトロン振動振幅を増大させる場合、ビームの周回周波数及びビームのベータトロン振動数から決まる周波数の高周波電場を印加する必要があるが、この周波数にずれがある場合、ベータトロン振動振幅の増大が抑制され、最終的なビーム利用効率の低下につながる恐れがあることが明らかとなり、改善することが望まれることが明らかとなった。
 本発明は、従来に比べてビーム利用効率を向上させることが可能な加速器及び粒子線治療装置を提供する。
 本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、荷電粒子ビームを周回させる静磁場、前記荷電粒子ビームを加速する周波数変調した高周波加速電場、および前記荷電粒子ビームを出射させる高周波擾乱電場を印加する円形加速器であって、前記高周波加速電場の停止後に前記円形加速器の内部を周回する前記荷電粒子ビームの周回周波数あるいは前記荷電粒子ビームの運動エネルギーを求め、前記高周波擾乱電場を、求めた前記周回周波数あるいは前記運動エネルギーに応じて発生させる。
 本発明によれば、従来に比べてビーム利用効率を向上させることができる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
実施例1の円形加速器の外観図。 実施例1の円形加速器の断面図。 図2のA-A’矢視図。 図2のB-B’矢視図。 実施例1の円形加速器の制御フローチャート。 実施例1の円形加速器の制御チャート。 実施例1の円形加速器のテーブルデータ1。 実施例1の円形加速器のテーブルデータ2。 実施例1の円形加速器のテーブルデータ3。 実施例2の円形加速器の外観図。 実施例2の円形加速器の断面図。 図11のC-C’矢視図。 実施例2の円形加速器の制御チャート。 実施例2の円形加速器のテーブルデータ1。 実施例2の円形加速器のテーブルデータ2。 実施例2の円形加速器の制御フローチャート。 実施例3の粒子線治療装置の全体構成図。
 以下に本発明の加速器及び粒子線治療装置の実施例を、図面を用いて説明する。なお、本明細書で用いる図面において、同一のまたは対応する構成要素には同一、または類似の符号を付け、これらの構成要素については繰り返しの説明を省略する場合がある。
 <実施例1> 
 本発明の加速器の実施例1について図1乃至図9を用いて説明する。
 最初に、円形加速器30の全体構成について図1を用いて説明する。図1に、円形加速器30の外観図を示す。
 図1に示す本実施例の円形加速器30は、荷電粒子ビームを周回させる静磁場、荷電粒子ビームを加速する周波数変調した高周波加速電場、および荷電粒子ビームを出射させる高周波擾乱電場を印加するものであり、上下方向に分割可能な主電磁石40によってその外殻を形成し、主電磁石40内部のビーム加速領域は真空に保たれている。
 主電磁石40の上部には主電磁石40に入射するためのイオンのビームを生成するイオン源53が設置されている。イオン源53で生成されたビームは、低エネルギービーム輸送系51を経由し、主磁極35の中心付近に設けられたイオン入射部55より主電磁石40内部でビームを加速するビーム加速領域に入射される。
 イオン源53としては、ECRイオン源やレーザーイオン源などを適用できる。外部からイオンを入射する場合、例えば静電インフレクタ56を通じてビーム加速領域へ入射される。イオン源53は、主電磁石40内部の真空引きされたビーム加速領域内部に配置しても良く、その場合はPIG型イオン源などが好適である。
 図2に円形加速器30の中心平面による断面図を、図3に円形加速器30の鉛直方向の断面図(図2のA-A’矢視図)を示す。
 主電磁石40は、主磁極35、ヨーク37、メインコイル38からなる。ヨーク37は、主電磁石40の外観を形成し、内部におよそ円筒状の領域を構成する。メインコイル38は円環状のコイルであり、ヨーク37の内壁に沿って設置される。メインコイル38は超電導コイルであり、メインコイル38周囲にはクライオスタット36を設置して冷却する。
 メインコイル38の内周側には主磁極35が上下対向して設置されている。通電したメインコイル38及び42主磁極35により形成される磁場を主磁場と呼称する。また加速領域は、主磁場中のビームを加速するための領域である。
 ヨーク37には貫通口が複数ある。そのうち加速されたビームを出射するためのビーム用貫通口44、ヨーク37内部の種々のコイル導体を外部に引き出すためのコイル用貫通口48、真空引き用貫通口49、高周波加速空胴10のための高周波系用貫通口50がヨーク37の接続面に設けられている。
 高周波加速空胴10は共振型の空胴であり、ディー電極12、ダミーディー電極13、内導体14、外導体15を有する。
 ディー電極12は、D字型の中空電極であり、内導体14とつながっている。ダミーディー電極13は内導体14を外包する外導体15とつながる電極であり、接地電位となる。ダミーディー電極13は、ディー電極12との間に加速間隙11を形成する。高周波加速電圧制御装置20によって周波数変調された加速電圧が、ディー電極12とダミーディー電極13との間の加速間隙11に発生する。図2に示した加速間隙11は、ハーモニクス数が1の場合、即ち周回周波数と加速周波数とが同じ場合を示している。また加速間隙11の形状は、ビームの軌道形状に応じて形成される。
 ここで、円形加速器30において入射されてから出射するまでのビーム挙動について説明する。
 イオン源53から入射されたビームは、高周波電場で加速され、エネルギーを増しながら主磁場中を周回する。ビームは加速に伴って軌道の曲率半径を増し、螺旋状の軌道を形成する。
 ここで、ビーム加速領域内において、ビームが加速開始されて最大エネルギーになるまでに通る軌道を周回軌道と呼称する。周回軌道のうち、最小エネルギーのビームが通過する軌道を最小エネルギー軌道80と、最大エネルギーのビームが通過する軌道を最大エネルギー軌道81と呼称し、周回軌道が螺旋を描く面を軌道面と呼称する。加速領域の中心を原点とする軌道面の2次元極座標系としたときの中心からの半径外側方向の軸をr軸とする。主磁場は、下記の式(1)で表されるn値が0より大きく、かつ1未満となるビーム安定化条件を満たす。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 式(1)中、ρは設計軌道の偏向半径、Bzは磁場強度、∂Bz/∂rはr方向の磁場勾配である。このとき設計軌道から径方向に微小にずれたビームは設計軌道に戻すような復元力を受けると同時に、軌道面に対し鉛直な方向にずれたビームも軌道面に戻す方向に主磁場から復元力を受ける。この振動をベータトロン振動、この振動の振動数をベータトロン振動数という。
 ビームは設計軌道の近傍をベータトロン振動し、ビームを安定に周回・加速できるように、主磁場の∂Bz/∂rが設計される。また、周回一周あたりの振動数をチューンといい、周回一周あたりの軌道面外側へのビームのr軸上変位をターンセパレーションという。また、周回するビームは、軌道面内かつビームの軌道と直交する方向のベータトロン振動を水平方向のベータトロン振動、チューンを水平方向チューンという。ベータトロン振動は、適切な高周波電圧を印加すると、共鳴によって振幅が増大する。また、全エネルギーのビームで、軌道面内に平行、かつ軌道と直交する方向のベータトロン振動数(水平方向チューン)νrは1に近い値に設定される。
 上述の主磁場分布は、主磁極35、および主磁極35の表面に設置するトリムコイルや磁極片によって形成する。これら主磁場分布を形成する構成要素は、軌道平面に対し対称に配置するため、主磁場は軌道平面上においては、軌道平面と垂直な方向の磁場成分のみを持つ。高周波加速電圧周波数制御装置23の構成としては図4に示す、可変コンデンサ60と可変コンデンサ制御装置61とを備えたものがある。
 本実施例では、可変コンデンサ60として回転コンデンサを用いたものを示す。このとき可変コンデンサ制御装置61により制御されるのは、回転コンデンサに接続されたモータの回転などである。
 本実施例の円形加速器30は、ビームを出射するための機器として、キッカーコイル85、高周波キッカ83、セプタムコイル41、高エネルギービーム輸送系45とを有する。
 高周波キッカ83は、通過する周回ビームに高周波電圧を印加することで、円形加速器30内を周回する荷電粒子ビームを高周波擾乱電場の発生領域へと蹴りだす動磁場を更に印加するための機器である。
 また、主電磁石40の内部には、二極磁場や多極磁場からなる高周波擾乱磁場であるピーラ磁場領域42およびリジェネレータ磁場領域43が形成される。
 ビーム出射には、高周波キッカ83、ピーラ磁場領域42、リジェネレータ磁場領域43、セプタムコイル41、および高エネルギービーム輸送系45を用いる。周回しているビームに対して、キッカーコイル85を励磁することで、ビームは高周波キッカ83の位置に到達する。
 その後は、高周波出射電源制御装置26からの指令により高周波出射電源25から電圧が供給され、高周波出射電圧周波数制御装置27により指示された周波数を実現する高周波出射電圧制御装置24を通じて高周波キッカ83により高周波電場が発生する。この高周波電場によって、ビームのベータトロン振動振幅が増大する。ベータトロン振動振幅が増大したビームは、やがて、最大エネルギー軌道81の外周側に、最大エネルギー軌道81からある距離を置いて設置されたピーラ磁場領域42およびリジェネレータ磁場領域43に到達する。
 ピーラ磁場領域42に到達したビームは、軌道面の外周側にキックされるのに対し、リジェネレータ磁場領域43に到達したビームは、軌道面内周側にキックされる。ピーラ磁場領域42の四極磁場成分によるキックで、ビームはさらにベータトロン振動振幅を増大させ、ターンセパレーションは増大していく。同時に、リジェネレータ磁場領域43の磁場により、ビームの水平方向チューンが急激に変動しないようにしておき、ビームが出射されるまでの間に、水平方向と90度直交する垂直方向にベータトロン振動が発散してビームが失われるのを防ぐ。
 十分なターンセパレーションが得られると、セプタムコイル41にビームが入り、軌道面外側にキックされ、高エネルギービーム輸送系45を通り、円形加速器30の外側に出射される。
 ターンセパレーションの増大幅は、高周波キッカ83によるものより、ピーラ磁場領域42およびリジェネレータ磁場領域43によるもののほうがはるかに大きい。そのため、高周波キッカ83により印加する高周波電圧を調整することで、最大エネルギー軌道81上を周回するビームのうち、ピーラ磁場領域42およびリジェネレータ磁場領域43に到達するビームの量を調整することができる。
 結果、高周波キッカ83への高周波印加をビーム出射途中で停止することで、ピーラ磁場領域42およびリジェネレータ磁場領域43にビームが到達しなくなり、円形加速器30からのビーム出射を中断できるようになる。同様に、高周波キッカ83に印加を再開することでビームの出射の再開も可能となる。
 また、高周波キッカ83に印加する電圧の強さや高周波の振幅、位相、周波数のいずれかを制御することで、円形加速器30から出射するビームの強さを制御することができる。
 セプタムコイル41内部に進行したビームは偏向され、高エネルギービーム輸送系45へと輸送される。セプタムコイル41は、ビーム進行方向に2つ以上配置してもよい。主電磁石40のみにより形成される磁場でビームを輸送可能である場合は、セプタムコイル41はなくともよい。
 主電磁石40の内部から外部へ出射ビームを輸送するための高エネルギービーム輸送系45が、セプタムコイル41に続き、ビーム用貫通口44を通って、主電磁石40の外部にかけて配置されている。
 ピーラ磁場領域42およびリジェネレータ磁場領域43は、ビームに作用する多極磁場が存在する領域である。この多極磁場には少なくとも4極磁場成分が含まれ、4極以上の多極磁場、あるいは2極磁場が含まれていてもよい。ピーラ磁場領域42では、径方向外周側に向かって主磁場を弱める方向の磁場勾配となっており、リジェネレータ磁場領域43では逆に径方向外周側に向かって主磁場を強める方向の磁場勾配とする。なお、ピーラ磁場領域42としては、磁極端部の主磁場が減少する領域を利用することもできる。
 ピーラ磁場領域42およびリジェネレータ磁場領域43は、最大エネルギー軌道81の外周側に、ビーム出射経路入口82を挟んである方位角領域にそれぞれ配置される。また、高周波キッカ83によりベータトロン振動振幅が増大される前にピーラ磁場領域42またはリジェネレータ磁場領域43にビームが進行しないよう、ピーラ磁場領域42およびリジェネレータ磁場領域43は、最大エネルギー軌道81からベータトロン振動の共鳴前の振幅分よりも大きい幅を空けて外周側に配置されることが望ましい。
 また、ビーム進行方向に対して上流側にピーラ磁場領域42、下流側にリジェネレータ磁場領域43が配置されることが望ましいが、その逆でもよい。
 ピーラ磁場領域42およびリジェネレータ磁場領域43の近辺には、磁性体製の複数の磁極片かコイル、あるいはその両者が非磁性材にて固定配置され、所望の多極磁場を形成する。たとえば、ピーラ磁場領域42およびリジェネレータ磁場領域43のそれぞれについて、複数の磁極片で多極磁場を、コイルで2極磁場を形成する。複数の磁極片とコイルは、近接配置させることも、空間的に離れた場所に配置することもできる。
 図5に、あるエネルギーのビームの照射を要求した場合の、加速器外部へと照射終了するまでのフローチャートを示す。
 照射要求の後に、ビーム加速(S71)により要求エネルギーまで加速されたビームは、高周波加速電源制御装置22により高周波加速電源21からの電圧供給を停止(S72)することで加速が止まり、加速器内にビームが蓄積される。
 本実施例では、高周波加速電圧停止62の後に、高周波加速電圧制御装置20において、円形加速器30の内部を周回する荷電粒子ビームの周回周波数あるいは荷電粒子ビームの運動エネルギーを求め(S73)、高周波出射電圧制御装置24において、高周波擾乱電場を、求めた周回周波数あるいは運動エネルギーに応じて発生させる。
 ここで、本実施例では、円形加速器30の内部を周回する荷電粒子ビームの周回周波数あるいは荷電粒子ビームの運動エネルギーを求める手法の具体例として、(1)周回周波数あるいは運動エネルギーを計測することで求める、(2)周回周波数あるいは運動エネルギーを高周波加速電場を印加するディー電極12への指令値を基に求める、(3)周回周波数あるいは運動エネルギーを高周波加速電場の測定値を基に求める、(4)周回周波数あるいは運動エネルギーを高周波加速電場の停止時刻を基に求める、のいずれかの手法を採用することができる。
 (1)の手法では、例えば、図2の計測電極84により、円形加速器30の内部を周回する荷電粒子ビームの周回位置、あるいは周回周波数を測定して、測定した周回位置あるいは周回周波数から高周波加速電圧制御装置20において周回周波数あるいは運動エネルギーを求める。
 (2)の手法では、停止直前の高周波加速電源21に出力していた高周波加速電圧の指令値のから演算することにより求める。例えば、指令値の最小値と最大値とでそれぞれの周回周波数あるいは運動エネルギーとの関係を求めておき、その間は補完することで周回周波数あるいは運動エネルギーを求める。
 (3)の手法では、例えば、高周波加速電圧停止62において、停止直前の高周波加速電源21により発生していた高周波加速電圧から周回周波数を、回転コンデンサに接続されたモータの回転角から運動エネルギーを求める。これら高周波加速電圧あるいはモータの回転角を加速開始時刻に対する関数として表現することで、周回周波数あるいは周回ビームの運動エネルギーとして逆算することで求める。
 (4)の手法では、高周波加速電圧停止62の指令の出力タイミングから周回周波数あるいは運動エネルギーを求める。
 好適にはこれら(1)乃至(4)のいずれかの手法によりS73において求めたパラメータ(周回周波数あるいは運動エネルギー)を参照(S74)して出射周波数を変更(S75)し、変更した出射周波数を実現するためのキッカーコイル電流を印加(S76)して高周波出射電場が印加される(S77)。
 ここで、ベータトロン振動は、チューン又はチューンの小数部のいずれか一方とビームの周回周波数との積が、印加される高周波出射電圧の周波数と略同一であるとき、振幅が共鳴的に増大する性質をもつ。
 そこで、高周波出射電圧の周波数fextは、最大エネルギービームの水平方向チューンνの小数部Δνと、最大エネルギービームの周回周波数frevとの積Δν×frevと略同一となるようにしておく。その結果、水平方向ベータトロン振動の振幅は共鳴的に増大し続け、やがてピーラ磁場領域42とリジェネレータ磁場領域43にビームが到達する。
 なお、周波電圧の周波数fextが、最大エネルギービームの水平方向チューンνと、最大エネルギービームの周回周波数frevとの積ν×frevと等しくなるようにしてもよい。
 ビームは、ピーラ磁場領域42を通過すると外周側にキックされ、リジェネレータ磁場領域43を通過すると逆に内周側にキックされる。ピーラ磁場領域42、リジェネレータ磁場領域43共に径方向に磁場勾配を有するので、複数回ビームが周回するうちに、キック量が次第に増えていき、ターンセパレーションが増大する。つまり、2ν=2のベータトロン振動の共鳴条件を利用することで、ターンセパレーションを増大させることができる。
 やがてセプタムコイル41の内周側に設置されるコイル導体の厚みを大きく超えるターンセパレーションが得られるようになると、ビームは、セプタムコイル41内部へと導かれ、十分な偏向を受け高エネルギービーム輸送系45へ導かれ、出射される。
 図6に本実施例の制御チャートを示す。θrotは回転コンデンサに接続されたモータの回転角である。ここでは回転速度は一定としているが、変調されていてもよい。frfは高周波加速電圧の周波数であり、モータの回転周波数の整数倍の周波数となる。Vaccは高周波加速電圧の振幅であり、要求されたビームエネルギーに応じて印加および停止する。また、このとき高周波バケット面積を調整するために強度変調してもよい。Ikickerは、高周波キッカ83への到達に必要なキッカーコイル電流であり、コイルのインダクタンスのために、ある立ち上がり時間の後に一定となる。
 このとき同時に高周波出射電圧Vrfkを印加することで、水平方向のベータトロン振動振幅が増大し、最終的にビームは加速器外へと取り出され、ビームの出射電流Iextとして計測される。
 図7に本実施例のパラメータ参照に用いるテーブルデータ69の例を示す。
 本実施例では、先に求めた周回周波数あるいは運動エネルギーを基に、高周波擾乱電場の周波数をテーブルデータ69から参照したパラメータに基づいて決定することができる。より具体的には、図7のテーブルデータ69では、ビームの中心エネルギーK、高周波キッカ83への到達に必要なキッカーコイル電流Ikicker、ビームの周回周波数frev、ビームの水平チューンνが紐づいた状態で、例えば高周波出射電圧制御装置24に記憶されている。
 これにより、求めたビームの運動エネルギーに対して、印加すべきここではビームの中心エネルギーKをインデックスとしているが、ビームの周回周波数frevであってもよい。
 また高周波キッカ83印加時に多極場によって水平チューンνが変動する場合は、図8に示すようにその最小値νrminと最大値νrmaxとをテーブルデータ69Aとしてもち、例えばそれらに基づいたバンドノイズを生成することで、より効率的なビーム出射が期待される。
 さらにバンドノイズに限らずファンクションジェネレータなどを通して任意のパワースペクトルの高周波出射電圧を印加してもよい。このときは各スペクトルを表現するために必要なパラメータをテーブルデータ69として記憶する。
 本実施例のような加速器では、高周波バケット内をビームがシンクロトロン振動することで、中心のビームのエネルギーに対してある幅をもつ。この幅は高周波バケットのエネルギー方向の幅に依存し、さらに高周波加速電圧Vaccによって変化する。従って、各中心エネルギーごとに高周波加速電圧Vaccに対するビームの運動エネルギーの上限と下限を、図9に示すようにテーブルデータ69Bとして記憶しておくことで、これらのエネルギーをカバーするキッカーコイル電流と高周波出射電圧の周波数fextを図7や図8に示すテーブルデータ69,69Aに基づいて決定することで、ビームの出射効率はさらに向上する。
 次に、本実施例の効果について説明する。
 上述した本発明の実施例1の円形加速器30は、荷電粒子ビームを周回させる静磁場、荷電粒子ビームを加速する周波数変調した高周波加速電場、および荷電粒子ビームを出射させる高周波擾乱電場を印加する装置であって、高周波加速電場の停止後に円形加速器30の内部を周回する荷電粒子ビームの周回周波数あるいは荷電粒子ビームの運動エネルギーを求め、高周波擾乱電場を、求めた周回周波数あるいは運動エネルギーに応じて発生させる。
 従来は高周波加速電場に対して高周波擾乱電場が1対1であったのに対し、本発明では加速後の周回する荷電粒子ビームの周回周波数あるいは運動エネルギーを求め、求めた周回周波数あるいは運動エネルギーに応じて高周波擾乱電場を発生させるため、周波数にずれがあっても、より適切な高周波擾乱電場によりベータトロン振動振幅の増大を行うことができるようになる。従って、最終的なビーム利用効率の改善を図ることができる。
 また、円形加速器30内を周回する荷電粒子ビームを高周波擾乱電場の発生領域へと蹴りだす動磁場を更に印加するため、高い精度での荷電粒子ビームの出射を実現することができる。
 更に、周回周波数あるいは運動エネルギーを計測することで求める、周回周波数あるいは運動エネルギーを高周波加速電場を印加するディー電極12、ダミーディー電極13への指令値を基に求める、周回周波数あるいは運動エネルギーを高周波加速電場の測定値を基に求める、あるいは周回周波数あるいは運動エネルギーを高周波加速電場の停止時刻を基に求めることで、より周回する荷電粒子ビームの出射に適した正確な高周波加速電圧を印加することができる。
 また、回周波数あるいは運動エネルギーを基に、高周波擾乱電場の周波数をテーブルデータ69から参照したパラメータに基づいて決定することにより、迅速で正確な荷電粒子ビーム出射を実現することができる。
 <実施例2> 
 本発明の実施例2の加速器について図10乃至図16を用いて説明する。本実施例のうち、実施例1と同じ構成については説明を省略し、異なる構成ついてのみ説明する。
 図10に示す本実施例の円形加速器30Aは、荷電粒子ビームの周回する軌道が、円形加速器30Aの中心からある一方向に偏芯しており、ビーム出射経路入口82の側に偏芯させるように主磁場が形成されている偏芯軌道型加速器である。
 図11および図12に、偏芯軌道型加速器の断面構成を示す。図2からの構造上の変更点として、ディー電極12A、ダミーディー電極13Aの形状、及びその間に形成される加速間隙11Aの形状が挙げられる。ここで加速領域の円の中心を通る線を中心線とする。イオン入射部55Aおよび低エネルギービーム輸送系51Aは中心線上で加速領域の中心よりもビーム出射経路入口82側に配置されている。
 また、図示の都合で省略しているが、後述する磁場を形成するための主磁極35Aの上下対向する面の形状も実施例1と大きく異なる。
 ディー電極12Aと対向するダミーディー電極13Aの間に形成される加速間隙11Aは、等周回位相線に沿って設置される。より具体的には、ディー電極12Aは同心軌道の中心付近を先端とし、半径が等周回位相線に沿う、扇形のような中空の形状をしている。また、ダミーディー電極13Aは、ディー電極12Aに対向する形状をしている。
 ビームのエネルギーが低い領域では、サイクロトロン同様にイオン入射部55A付近を中心とする同心軌道に近くなるが、より大きなエネルギーの軌道はビーム出射経路入口82の付近で密に集約しており、逆に内導体14の付近では各エネルギーの軌道が互いに離れた位置関係にある。この軌道が密に集まっている点を集約領域、離散した領域を離散領域と呼ぶ。このような軌道配置とし、集約領域付近からビームを取出すことで、必要となるビームキック量を小さくでるため、エネルギー可変のビーム出射を容易に実行することができる。
 上記のような軌道構成と軌道周辺での安定な振動を生じさせるために、本実施例の加速器では、径方向外周側に行くにつれ主磁場が小さくなる分布を、主磁極35の形状と、その表面に設置するトリムコイルや磁極片により形成する。また、設計軌道に沿った線上では主磁場は一定値である。よって、設計軌道は円形となる。
 次にビームの出射方法について説明する。ビームの出射には、すべての出射エネルギーのビーム軌道が集約している集約領域付近に設置する高周波キッカ83と、その両脇に配置するピーラ磁場領域42、リジェネレータ磁場領域43、そしてセプタムコイル41と高エネルギービーム輸送系45を用いる。
 本実施例では、出射に用いる上記要素のうち、高周波キッカ83の構成が実施例1と異なる。また、キッカーコイル85はなくともよい。ビームの出射手順は、基本的に実施例1で説明したものと略同一であるが、加速高周波電圧を遮断するタイミングと高周波キッカ83へ高周波電圧の印加開始のタイミングとを前にずらせば、任意のエネルギーのビームが出射できるようになる。高周波電圧を印加開始することで、その所望のエネルギーのビームのベータトロン振動の振幅が高周波キッカ83により増大される。やがて、そのビームがピーラ磁場領域42およびリジェネレータ磁場領域43に到達し、出射される。
 また図13乃至図16は、それぞれ図5乃至図8を、本実施においてキッカーコイル85を用いない場合で置き換えたものである。キッカーコイル85を本実施例にも適用する場合は、図5乃至図8と同様の制御及びテーブルデータを使用する。
 その他の構成・動作は前述した実施例1の加速器と略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
 本発明の実施例2の加速器においても、前述した実施例1の加速器とほぼ同様な効果が得られる。
 また、荷電粒子ビームの周回する軌道が、円形加速器30Aの中心からある一方向に偏芯していることにより、周回するビームの軌道が集約領域で集約されていることから、集約していない軌道に比べて少ない局所磁場で取り出し軌道まで偏向させることができ、取出しが非常に容易となる。特に、集約領域ではビーム周回軌道相互の間隔は従来に比べて狭くなっているため、イオンビームのエネルギーが広範囲にわたっていても、所定のエネルギーのイオンビームを安定、かつ容易に取り出すことができる。
 <実施例3> 
 本発明の実施例3の粒子線治療装置について図17を用いて説明する。図17は、本実施例の粒子線治療装置の全体構成図である。
 図17に示す本実施例の粒子線治療装置150は、実施例1に示した円形加速器30もしくは実施例2に示した円形加速器30A、回転ガントリ90、走査電磁石を含む照射装置92、治療台101およびそれらを制御する制御装置91からなる。
 粒子線治療装置150では、円形加速器30,30Aから出射されたビームは、回転ガントリ90により照射装置92まで輸送される。輸送されたイオンビームは照射装置92、およびビームエネルギーの調整により患部に合わせて形成され、治療台101に横たわる患者100の患部に対して所定量照射される。
 照射装置92は、線量モニタを内包しており、患者100への照射スポット毎に照射された線量を監視している。この線量データを元に、制御装置91は各照射スポットへの要求線量を計算して、加速器制御装置93への入力データとする。加速器制御装置93は、円形加速器30,30Aにおける荷電粒子ビームの、入射、加速、出射を制御し、要求された線量及びエネルギーのビームを供給する。
 円形加速器30,30Aの構成・動作は前述した実施例1あるいは実施例2と略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
 <その他> 
 なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
 また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
 本発明実施形態は以下の態様であってもよい。
 (1)荷電粒子ビームを周回させる静磁場、前記荷電粒子ビームを加速する周波数変調した高周波加速電場、および前記荷電粒子ビームを出射させる高周波擾乱電場を印加する円形加速器であって、前記高周波加速電場の停止後に前記円形加速器の内部を周回する前記荷電粒子ビームの周回周波数あるいは前記荷電粒子ビームの運動エネルギーを求め、前記高周波擾乱電場を、求めた前記周回周波数あるいは前記運動エネルギーに応じて発生させる円形加速器。
 (2)(1)記載の円形加速器において、前記円形加速器内を周回する前記荷電粒子ビームを前記高周波擾乱電場の発生領域へと蹴りだす動磁場を更に印加する。
 (3)(1)または(2)記載の円形加速器において、前記周回周波数あるいは前記運動エネルギーを計測することで求める。
 (4)(1)乃至(3)のいずれかに記載の円形加速器において、前記周回周波数あるいは前記運動エネルギーを前記高周波加速電場を印加する加速電極への指令値を基に求める。
 (5)(1)乃至(4)のいずれかに記載の円形加速器において、前記周回周波数あるいは前記運動エネルギーを前記高周波加速電場の測定値を基に求める。
 (6)(1)乃至(5)のいずれかに記載の円形加速器において、前記周回周波数あるいは前記運動エネルギーを前記高周波加速電場の停止時刻を基に求める。
 (7)(1)乃至(6)のいずれかに記載の円形加速器において、前記周回周波数あるいは前記運動エネルギーを基に、前記高周波擾乱電場の周波数をテーブルデータから参照したパラメータに基づいて決定する。
 (8)(1)乃至(7)のいずれかに記載の円形加速器において、前記荷電粒子ビームの周回する軌道が、前記円形加速器の中心からある一方向に偏芯している。
 (9)(1)乃至(8)のいずれかに記載の円形加速器を備える粒子線治療装置。
10…高周波加速空胴
11,11A…加速間隙
12,12A…ディー電極(加速電極)
13,13A…ダミーディー電極(加速電極)
14…内導体
15…外導体
20…高周波加速電圧制御装置
21…高周波加速電源
22…高周波加速電源制御装置
23…高周波加速電圧周波数制御装置
24…高周波出射電圧制御装置
25…高周波出射電源
26…高周波出射電源制御装置
27…高周波出射電圧周波数制御装置
30,30A…円形加速器
35,35A…主磁極
36…クライオスタット
37…ヨーク
38…メインコイル
40…主電磁石
41…セプタムコイル
42…ピーラ磁場領域
43…リジェネレータ磁場領域
44…ビーム用貫通口
45…高エネルギービーム輸送系
46…共鳴抑制磁場領域
48…コイル用貫通口
49…真空引き用貫通口
50…高周波系用貫通口
51,51A…低エネルギービーム輸送系
53…イオン源
55,55A…イオン入射部
56…静電インフレクタ
60…可変コンデンサ
61…可変コンデンサ制御装置
69,69A,69B,69C,69D…テーブルデータ
80…最小エネルギー軌道
81…最大エネルギー軌道
82…ビーム出射経路入口
83…高周波キッカ
84…計測電極
85…キッカーコイル
90…回転ガントリ
91…制御装置
92…照射装置
93…加速器制御装置
100…患者
101…治療台
150…粒子線治療装置

Claims (9)

  1.  荷電粒子ビームを周回させる静磁場、前記荷電粒子ビームを加速する周波数変調した高周波加速電場、および前記荷電粒子ビームを出射させる高周波擾乱電場を印加する円形加速器であって、
     前記高周波加速電場の停止後に前記円形加速器の内部を周回する前記荷電粒子ビームの周回周波数あるいは前記荷電粒子ビームの運動エネルギーを求め、
     前記高周波擾乱電場を、求めた前記周回周波数あるいは前記運動エネルギーに応じて発生させる
     円形加速器。
  2.  請求項1に記載の円形加速器において、
     前記円形加速器内を周回する前記荷電粒子ビームを前記高周波擾乱電場の発生領域へと蹴りだす動磁場を更に印加する
     円形加速器。
  3.  請求項1に記載の円形加速器において、
     前記周回周波数あるいは前記運動エネルギーを計測することで求める
     円形加速器。
  4.  請求項1に記載の円形加速器において、
     前記周回周波数あるいは前記運動エネルギーを前記高周波加速電場を印加する加速電極への指令値を基に求める
     円形加速器。
  5.  請求項1に記載の円形加速器において、
     前記周回周波数あるいは前記運動エネルギーを前記高周波加速電場の測定値を基に求める
     円形加速器。
  6.  請求項1に記載の円形加速器において、
     前記周回周波数あるいは前記運動エネルギーを前記高周波加速電場の停止時刻を基に求める
     円形加速器。
  7.  請求項1に記載の円形加速器において、
     前記周回周波数あるいは前記運動エネルギーを基に、前記高周波擾乱電場の周波数をテーブルデータから参照したパラメータに基づいて決定する
     円形加速器。
  8.  請求項1に記載の円形加速器において、
     前記荷電粒子ビームの周回する軌道が、前記円形加速器の中心からある一方向に偏芯している
     円形加速器。
  9.  請求項1乃至8のいずれか1項に記載の円形加速器を備える
     粒子線治療装置。
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