WO2023233800A1 - 遠隔操作システム - Google Patents

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Abstract

遠隔操作を一旦停止してから再開するまでの時間を短縮することができる遠隔操作システムを提供する。遠隔操作システム1の遠隔制御装置200は、遠隔操作の実行中にオペレータ2により実機停止操作が実行され、遠隔操作の再開又は終了を実行するための指定操作がオペレータ2により手元端末230で実行されたときには、遠隔操作の再開処理又は終了処理を実行し、遠隔制御装置200及び実機制御装置400は、実機停止操作の実行から指定操作が実行されるまでの間、通信接続状態を維持する。

Description

遠隔操作システム
 本発明は、オペレータが作業機械を遠隔操作するための遠隔操作システムに関する。
 従来、作業機械の遠隔操作システムとして、特許文献1に記載されたものが知られている。この遠隔操作システムは、受信装置を備えた作業機械としての建設機械及び送信装置を備えている。この遠隔操作システムでは、オペレータによる送信装置の操作に伴って、作業機械の始動及び停止が遠隔操作される。
特開平10-219748号公報
 近年、遠隔操作システムにおいて、作業機械の遠隔操作を開始する際、通信接続動作を実行することが一般的になっている。そのような遠隔操作システムにおいて、上記特許文献1の遠隔操作システムを適用した場合、作業機械を一旦、停止してから作業機械を再始動する毎に、通信接続動作を実施する必要がある。その結果、遠隔操作を一旦停止してから再開するまでに時間を要するという問題がある。
 本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、遠隔操作を一旦停止してから再開するまでの時間を短縮することができる遠隔操作システムを提供することを目的とする。
 上記目的を達成するために、本発明は、オペレータが遠隔入力部を有する遠隔操作装置を介して作業機械を遠隔操作するための遠隔操作システムであって、遠隔操作の実行中にオペレータにより遠隔操作装置を介して作業機械の実機停止操作が実行された場合において、遠隔入力部において遠隔操作の再開又は終了を実行するための指定操作がオペレータにより実行されたときには、遠隔操作の再開処理又は終了処理を実行する遠隔制御要素と、遠隔操作が開始される際、作業機械の遠隔操作が可能になるように遠隔操作装置と作業機械との通信接続状態を確立するとともに、実機停止操作の実行から指定操作が実行されるまでの間、通信接続状態を維持する通信制御要素と、を備えることを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る遠隔操作システムの構成を示す図である。 遠隔操作システムの電気的な構成を示すブロック図である。 遠隔操作装置の構成を平面的に示す図である。 作業機械の構成を示す図である。 遠隔操作開始時の制御処理を示すシーケンス図である。 始動準備処理を示すフローチャートである。 認証結果確認処理を示すフローチャートである。 実機接続準備処理を示すフローチャートである。 認証確認画面を示す図である。 認証成功画面を示す図である。 作業選択画面の一例を示す図である。 機械選択画面の一例を示す図である。 確認画面の一例を示す図である。 確認指示画面の一例を示す図である。 作業選択処理を示すフローチャートである。 停止後動作選択処理を示すフローチャートである。 エンジン停止信号の出力時の制御処理を示すシーケンス図である。 遠隔操作終了信号の出力時の制御処理を示すシーケンス図である。 作業完了画面を示す図である。 エンジン動作選択画面を示す図である。 キーオフ画面を示す図である。 停止後動作選択画面を示す図である。
 以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る遠隔操作システムについて説明する。図1に示すように、本実施形態の遠隔操作システム1は、遠隔操作支援サーバ10、複数の遠隔操作装置20(1つのみ図示)及び複数の作業機械40(2つのみ図示)などで構成されている。
 この遠隔操作システム1では、複数の遠隔操作装置20のうちのいずれか1つがオペレータ2によって操作されることにより、複数の作業機械40のうちのいずれか1つが遠隔操作される。
 遠隔操作システム1では、遠隔操作支援サーバ10、複数の遠隔操作装置20及び複数の作業機械40は、ネットワークを介して相互に通信可能に構成されている。遠隔操作支援サーバ10及び遠隔操作装置20の通信ネットワークと、遠隔操作支援サーバ10及び作業機械40の通信ネットワークとは同一のものであってもよく、異なるものであってもよい。
 図2に示すように、遠隔操作支援サーバ10は、サーバ演算装置11、記憶装置12及びサーバ無線通信装置13などを備えている。サーバ演算装置11は、CPUなどで構成され、記憶装置12から必要なデータ及びソフトウェアを読み取り、各種演算処理及び各種制御処理などを実行する。
 記憶装置12は、ストレージ及びメモリなどで構成されており、作業機械40の稼働スケジュール及びオペレータ2の作業日誌のデータなどを記憶保持している。
 この遠隔操作支援サーバ10では、サーバ無線通信装置13により、通信ネットワークを介して、遠隔操作装置20の後述する遠隔無線通信装置260及び作業機械40の実機無線通信装置470との間で通信が実行される。なお、本実施形態では、遠隔無線通信装置260が装置側通信装置に相当し、実機無線通信装置470が実機側通信装置に相当する。
 遠隔操作装置20は、図2及び図3に示すように、遠隔制御装置200、遠隔操作機構211、画像出力装置221、オペレータ認識装置223、手元端末230、キースイッチ240、スピーカ250及び遠隔無線通信装置260などを備えている。遠隔制御装置200は、複数のコントローラを組み合わせたものであり、各コントローラは、CPU、記憶装置(ストレージ、RAM、ROM)及び入出力インターフェースなどによって構成されている(いずれも図示せず)。遠隔制御装置200は、記憶装置内から必要なデータおよびソフトウェアプログラムを読み取り、後述するように、各種制御処理を実行する。
 遠隔制御装置200は、図2に示すように、遠隔制御要素201、通信制御要素202、装置側通信制御要素203及び出力制御要素204としての機能を備えており、これらの機能は、遠隔制御装置200によるソフトウェアプログラムの実行によって実現される。
 遠隔操作機構211には、走行用操作装置、旋回用操作装置、ブーム用操作装置、アーム用操作装置及びバケット用操作装置などが含まれている。各操作装置は、回動操作を受ける操作レバーを有している。走行用操作装置の操作レバー(走行レバー)は、作業機械40の下部走行体410を動かすために操作される。
 旋回用操作装置の操作レバー(旋回レバー)は、作業機械40の旋回機構430を動かすために操作される。ブーム用操作装置の操作レバー(ブームレバー)は、作業機械40のブームシリンダ442を動かすために操作される。アーム用操作装置の操作レバー(アームレバー)は作業機械40のアームシリンダ444を動かすために操作される。バケット用操作装置の操作レバー(バケットレバー)は作業機械40のバケットシリンダ446を動かすために操作される。
 遠隔操作機構211を構成する各操作レバーは、例えば、図3に示すように、オペレータが着座するためのシート231の周囲に配置されている。シート231の前方に左右のクローラに応じた左右一対の走行レバー2110が左右横並びに配置されている。一つの操作レバーが複数の操作レバーを兼ねていてもよい。
 例えば、図3に示されているシート231の左側フレームの前方に設けられている左側操作レバー2111が、前後方向に操作された場合アームレバーとして機能し、かつ、左右方向に操作された場合旋回レバーとして機能してもよい。同様に、図3に示されているシート231の右側フレームの前方に設けられている右側操作レバー2112が、前後方向に操作された場合ブームレバーとして機能し、かつ、左右方向に操作された場合バケットレバーとして機能してもよい。レバーパターンは、オペレータの操作指示によって任意に変更されてもよい。
 遮断レバー2113は、シート231の左側フレームの前方において左側操作レバー2111の下方に設けられている。この遮断レバー2113は、上げられた場合に各操作レバー2110、2111、2112が操作されても作業機械40が動かないようにロックする一方、下げられた場合に当該ロックを解除するための操作レバーとして機能するものである。
 具体的には、遮断レバー2113は、オペレータによって、上側のロック位置と、これよりも下方の解除位置との間で操作可能に構成されており、遮断レバー2113が解除位置からロック位置まで引き上げられた場合、作業機械40は、各操作レバー2110,2111,2112が操作されても動かないようにロックされる。一方、遮断レバー2113がロック位置から解除位置まで引き下げられた場合には、当該ロックが解除される。
 遠隔操作機構211には、図示しない多数のセンサが設けられており、これらのセンサは、遠隔操作機構211の各操作レバーが操作された際、その操作状態を表す検出信号を遠隔制御装置200に出力する。遠隔制御装置200は、これらのセンサの検出信号に基づいて、オペレータ2による遠隔操作機構211の操作状態を取得する。
 画像出力装置221は、図3に示すように、シート231の前方、左斜め前方及び右斜め前方のそれぞれに配置された略矩形状の画面を有する中央画像出力装置2210、左側画像出力装置2211及び右側画像出力装置2212により構成されている。中央画像出力装置2210、左側画像出力装置2211及び右側画像出力装置2212のそれぞれの画面(画像表示領域)の形状及びサイズは同じであってもよく相違していてもよい。
 図3に示すように、中央画像出力装置2210の画面及び左側画像出力装置2211の画面が傾斜角度θ1(例えば、120°≦θ1≦150°)をなすように、左側画像出力装置2211の右縁が、中央画像出力装置2210の左縁に隣接している。図3に示すように、中央画像出力装置2210の画面及び右側画像出力装置2212の画面が傾斜角度θ2(例えば、120°≦θ2≦150°)をなすように、右側画像出力装置2212の左縁が、中央画像出力装置2210の右縁に隣接している。当該傾斜角度θ1及びθ2は同じであっても相違していてもよい。
 中央画像出力装置2210、左側画像出力装置2211及び右側画像出力装置2212のそれぞれの画面は、鉛直方向に対して平行であってもよく、鉛直方向に対して傾斜していてもよい。中央画像出力装置2210、左側画像出力装置2211及び右側画像出力装置2212のうち少なくとも1つの画像出力装置が、複数に分割された画像出力装置により構成されていてもよい。例えば、中央画像出力装置2210が、略矩形状の画面を有する上下に隣接する一対の画像出力装置により構成されていてもよい。
 遠隔制御装置200は、作業機械40からの撮像データ信号が遠隔無線通信装置260で受信された際、撮像データ信号に含まれる撮像データを画像出力装置221に表示させる。
 手元端末230(遠隔入力部)は、タッチパネル式のものであり、後述するように、遠隔制御装置200からの信号に基づいて各種画面を表示するとともに、オペレータ2によってタッチ操作されることにより、それを表す信号を遠隔制御装置200に出力する。
 オペレータ認識装置223は、オペレータ2の画像、音声、又は個人識別番号等を取得して、オペレータ個人を特定する装置である。オペレータ認識装置223は、遠隔操作機構211の前方部分において、シート231に向かって後ろ向きに設けられている。オペレータ認識装置223は、遠隔制御装置200の起動後、シート231に着座しているオペレータ2を撮像する。後述するように、オペレータ認識装置223によって撮像された画像は、認証データとして取得され、ネットワークを介して遠隔操作支援サーバ10に送信される。それにより、遠隔操作支援サーバ10は、遠隔操作支援サーバ10の記憶装置12に保存されている登録済みのオペレータ2の情報である認証データと照合することで、顔認証によりオペレータ個人を特定する。
 なお、オペレータ認識装置223は、撮像装置に代えて、遠隔制御装置200に設けられ、オペレータ2の個人識別番号等を入力するオペレータ情報入力装置、又は撮像装置とオペレータ情報入力装置の両方であってもよい。オペレータ情報入力装置は、手元端末230を介して情報を入力可能な装置でもよいし、マイクを有し、オペレータ2の声そのもの、又はオペレータごとに決まっているパスワードを認識する音声認識装置でもよい。 
 キースイッチ240は、作業機械40のエンジン460を始動したり、エンジン460の運転を停止したりするためのものであり、遠隔操作機構211の近傍に配置されている。キースイッチ240は、その位置をキーオフ位置、キーオン位置及びキースタート位置の少なくとも3つに変更可能に構成されており、オペレータ2によって操作された際、キースイッチ240の位置を表す信号(キーオフ位置信号、キーオン位置信号及びキースタート位置信号)を遠隔制御装置200に出力する。
 遠隔制御装置200は、キースイッチ240からの操作信号に基づいて、エンジン460の始動及び運転停止を指示する信号を、遠隔無線通信装置260を介して、作業機械40の実機無線通信装置470に送信する。
 スピーカ250は、シート231の近傍に設けられている。遠隔制御装置200は、後述する作業機械40からの音響データ信号が遠隔無線通信装置260で受信された際、音響データ信号に含まれる音響データをスピーカ250から出力する。
 図2に示すように、作業機械40は、実機制御装置400、駆動機構450、エンジン460、撮像装置461、マイク462及び実機無線通信装置470などを備えている。
 実機制御装置400は、複数のコントローラを組み合わせたものであり、各コントローラは、CPU、記憶装置(ストレージ、RAM、ROM)及び入出力インターフェースなどによって構成されている(いずれも図示せず)。実機制御装置400は、記憶装置内から必要なデータおよびソフトウェアプログラムを読み取り、後述するように、各種制御処理を実行する。
 実機制御装置400は、図2に示すように、通信制御要素401及び実機側通信制御要素402としての機能を備えており、これらの機能は、実機制御装置400によるソフトウェアプログラムの実行によって実現される。
 作業機械40は、クローラショベルタイプの建設機械であり、図4に示すように、クローラ式の下部走行体410と、下部走行体410に旋回機構430を介して旋回可能に搭載されている上部旋回体420などを備えている。
 上部旋回体420の前方左側部にはキャブ424(運転室)が設けられている。上部旋回体420の前方中央部には作業アタッチメント440が設けられている。
 作業アタッチメント440は、上部旋回体420に起伏可能に装着されているブーム441と、ブーム441の先端に回動可能に連結されているアーム443と、アーム443の先端に回動可能に連結されているバケット445と、を備えている。作業アタッチメント440には、伸縮可能な油圧シリンダにより構成されているブームシリンダ442、アームシリンダ444及びバケットシリンダ446が装着されている。
 ブームシリンダ442は、作動油の供給を受けることにより伸縮してブーム441を起伏方向に回動させるように当該ブーム441と上部旋回体420との間に介在する。アームシリンダ444は、作動油の供給を受けることにより伸縮してアーム443をブーム441に対して水平軸回りに回動させるように当該アーム443と当該ブーム441との間に介在する。バケットシリンダ446は、作動油の供給を受けることにより伸縮してバケット445をアーム443に対して水平軸回りに回動させるように当該バケット445と当該アーム443との間に介在する。
 キャブ424には、実機操作機構(図示せず)及び駆動機構450が設けられている。この実機操作機構は、キャブ424の内部に配置されたシートの周囲に遠隔操作機構211と同様に配置された複数の実機操作レバーを備えている。これらの複数の実機操作レバーは、駆動機構450によって駆動される。
 実機制御装置400は、遠隔操作機構211の操作状態を表す信号が実機無線通信装置470で受信された際、当該信号に基づいて実機操作機構の複数の実機操作レバーを駆動するように、駆動機構450の動作状態を制御する。
 エンジン460は、内燃機関タイプのものであり、燃料噴射弁などを備えている。実機制御装置400は、燃料噴射弁の動作状態を制御することにより、後述するように、エンジン460の運転状態を制御する。なお、エンジン460としては、内燃機関タイプのものに限らず、電動機を用いてもよく、電動機と内燃機関を組み合わせたものを用いてもよい。
 一般に、遠隔操作を前提としていない通常のクローラショベルタイプの建設機械の場合、キャブのシートに搭乗するオペレータが、当該シートの脇に搭載されているキースイッチの位置をキーオフ位置、キーオン位置及びキースタート位置にそれぞれ変更することで、建設機械の電子機器およびエンジンの操作が行われる。
 具体的には、キースイッチがキーオフ位置にあるときには電子機器に電源は供給されない。キーオフ位置にあるキースイッチをキーオン位置とすることで、建設機械の電子機器に電源が供給され電子機器が起動する。エンジンを始動するための電気回路についても電源が供給されエンジンを始動するためのスタンバイ状態となる。さらに、キースイッチをキースタート位置にすることで、エンジンが始動する。キースタート位置になったキースイッチは、エンジンの始動後にはキーオン位置に維持される。
 これに対して、本実施形態の作業機械40は、遠隔操作を前提とした建設機械である。そのため、通常のクローラショベルタイプの建設機械とは異なり、遠隔制御装置200のキースイッチ240の位置がオペレータ2により変更されることで作業機械40の電子機器およびエンジン460の操作が行われる。
 具体的には、キースイッチ240がキーオフ位置にあるときには電子機器に電源は供給されない。ここでの電子機器は、遠隔操作をするために必要な実機制御装置400、駆動機構450、撮像装置461、マイク462を除く電子機器であり、通常のクローラショベルタイプの建設機械にも搭載されている電子機器である。
 キースイッチ240がキーオフ位置からキーオン位置に変更されることで、作業機械40の電子機器に電源が供給され、電子機器が起動する。エンジン460を始動するための電気回路についても電源が供給され、エンジン460を始動するためのスタンバイ状態となる。さらに、キースイッチ240をキースタート位置にすることで、エンジン460が始動される。
 撮像装置461は、キャブ424の内部に設置されたカメラタイプのものであり、フロントウィンドウ及び左右一対のサイドウィンドウ越しにキャブ424の前方を含む環境を撮像して、その撮像データを含む撮像データ信号を実機制御装置400に出力する。実機制御装置400は、この撮像データ信号を、実機無線通信装置470を介して、遠隔無線通信装置260に送信する。
 マイク462は、作業機械40周辺の音を音響データとして含む音響データ信号を実機制御装置400に出力する。実機制御装置400は、この音響データ信号を、実機無線通信装置470を介して、遠隔無線通信装置260に送信する。
 次に、図5を参照しながら、遠隔操作開始時の各種制御処理について説明する。なお、図5に示す各種制御処理は、遠隔操作支援サーバ10におけるサーバ演算装置11、遠隔操作装置20における遠隔制御装置200、及び、作業機械40における実機制御装置400の少なくとも1つによって実行される。この点は後述する各種制御処理においても同様である。
 同図に示すように、まず、遠隔操作装置20において、始動準備処理が実行される(図5/STEP1)。
 この始動準備処理は、具体的には、図6に示すように実行される。まず、遠隔操作装置20が始動される(図6/STEP21)。具体的には、オペレータ2によって、遠隔操作装置20の電源ボタン(図示せず)がオンされることにより、遠隔操作装置20が始動される。
 次いで、図9に示す認証確認画面が手元端末230に表示される(図6/STEP22)。この認証確認画面では、その上側には「認証を行いますか?」のメッセージが表示され、その下側には、認証ボタン500が表示される。
 次に、認証開始動作が実施されたか否かが判定される(図6/STEP23)。この場合、オペレータ2によって認証ボタン500が押されたときには、認証開始動作が実施されたと判定され、それ以外のときには、認証開始動作が実施されていないと判定される。
 この判定が否定(図6/STEP23…NO)のときには、STEP22に戻る。一方、この判定が肯定(図6/STEP23…YES)で、認証開始動作が実施されたときには、認証データの取得処理が実行される(図6/STEP24)。この認証データの取得処理では、前述したオペレータ認識装置223によってオペレータ個人を特定するための認証データが取得される。
 次いで、上記の認証データを含む認証信号が遠隔操作支援サーバ10に対して出力される(図6/STEP25)。その後、本処理が終了する。
 図5に戻り、以上のように、遠隔操作装置20で始動準備処理が実行された後、認証信号が遠隔操作支援サーバ10で受信された場合、遠隔操作支援サーバ10では、ユーザ認証処理が実行される(図5/STEP2)。
 このユーザ認証処理では、認証信号に含まれる認証データと、遠隔操作支援サーバ10内に登録されている認証データとに基づき、ユーザ認証が実行された後、認証結果信号が遠隔操作装置20に対して出力される。
 この場合、認証結果信号は、ユーザ認証が成功したときには、それを表す認証結果データと、ユーザ認証に成功したオペレータ2の作業計画に基づく作業内容データとを含むように構成され、ユーザ認証が失敗した場合には、それを表す認証結果データのみを含むように構成される。
 以上のように、遠隔操作支援サーバ10でユーザ認証処理が実行された後、認証結果信号が遠隔操作装置20で受信された場合、遠隔操作装置20では、認証結果確認処理が実行される(図5/STEP3)。
 この認証結果確認処理は、具体的には、図7に示すように実行される。同図に示すように、まず、認証結果信号における認証結果データに基づき、オペレータ2のユーザ認証が成功したか否かが判定される(図7/STEP30)。
 この判定が否定(図7/STEP30…NO)で、オペレータ2のユーザ認証が失敗したときには、再認証処理が実行される。この再認証処理では、ユーザ認証に失敗したことを表す絵柄と再認証をするための再認証ボタン(いずれも図示せず)が手元端末230に表示される。そして、オペレータ2によって再認証ボタンが押されたときには、前述した図6のSTEP22~25の処理が実行される。以上のように、再認証処理を実行した後、本処理が終了する。
 一方、上記の判定が肯定(図7/STEP30…YES)で、オペレータ2のユーザ認証が成功したときには、図10に示す認証成功画面が手元端末230に表示される(図7/STEP32)。この認証成功画面の場合、その上側には、「顔認証」の文字と顔認証が成功したことを示す顔文字記号502が表示され、その下側には、OKボタン503が表示される。
 次いで、了解動作が実施されたか否かが判定される(図7/STEP33)。この場合、OKボタン503が押されたときには、了解動作が実施されたと判定され、それ以外のときには、了解動作が実施されていないと判定される。
 この判定が否定(図7/STEP33…NO)のときには、STEP32に戻る。一方、この判定が肯定(図7/STEP33…YES)で、OKボタン503が押されたときには、遠隔操作支援サーバ10の記憶装置12に記憶されているオペレータ2の作業計画に基づき、図11に示すような作業選択画面が手元端末230に表示される(図7/STEP34)。
 この作業選択画面の場合、オペレータ2が実施可能な3つの作業内容データを示す作業選択ボタン504~506が表示され、最下位の位置には、前の画面に戻るためのボタン507が表示されている。作業選択ボタン504~506の各枠内には、作業内容データとして、作業を行う作業現場の場所、作業内容及び作業日程などが表示されている。
 なお、図11に示す作業選択画面の例では、3つの作業選択ボタン504~506が表示されているが、オペレータ2の作業計画によっては、2つ以下又は4つ以上の作業内容データの選択ボタンが表示される場合もある。
 次いで、作業選択が実施されたか否かが判定される(図7/STEP35)。この場合、作業選択ボタン504~506のいずれかがオペレータ2によって押されたときには、作業選択が実施されたと判定され、それ以外のときには、作業選択が実施されていないと判定される。なお、図11は、オペレータ2によって作業選択ボタン504が押された場合を示している。
 この判定が否定(図7/STEP35…NO)のときには、STEP34に戻る。一方、この判定が肯定(図7/STEP35…YES)で、作業選択ボタンが押されたときには、図12に示すような機械選択画面が手元端末230に表示される(図7/STEP36)。なお、図示しないが、ボタン507が押された場合には、STEP32に戻る。
 この機械選択画面の場合、オペレータ2が選択した作業で使用する可能性があるとともに遠隔操作可能な3つの作業機械40の内容を示す機械選択ボタン508~510が表示され、最下位の位置には、作業選択に戻るためのボタン511が表示されている。
 例えば、作業選択(図7/STEP35)において作業エリアAで行われる掘削作業が選択された場合には、作業エリアAに存在しており、掘削するためのバケットを備えるとともに遠隔操作可能である作業機械40が機械選択ボタンとして表示される一方、作業エリアAに存在していない作業機械40又はバケットを備えていない作業機械40は表示されない。以上の処理は、作業機械40がGNSS等の位置を検出する手段を有しており、作業機械40の位置情報がネットワークを介して受信されたり、作業機械40の仕様情報に変更がある際にはその変更情報がネットワークを介して記憶装置12にアップロードされたりすることで実現される。
 なお、図12に示す作業選択画面の例では、3つの機械選択ボタン508~510が表示されているが、遠隔操作可能な作業機械の状況によっては、2つ以下又は4つ以上の機械選択ボタンが表示される場合もある。
 次いで、機械選択が実施されたか否かが判定される(図7/STEP37)。この場合、機械選択ボタン508~510のいずれかがオペレータ2によって押されたときには、機械選択が実施されたと判定され、それ以外のときには、機械選択が実施されていないと判定される。なお、図12は、オペレータ2によって機械選択ボタン509が押された場合を示している。
 この判定が否定(図7/STEP37…NO)のときには、STEP36に戻る。一方、この判定が肯定(図7/STEP37…YES)で、機械選択ボタンが押されたときには、図13に示すような確認画面が手元端末230に表示される(図7/STEP38)。
 この確認画面の場合、オペレータ2によって選択された作業内容を示すデータ512が最上位の位置に表示され、その下側には、オペレータ2によって選択された作業機械を示すデータ513が表示される。また、データ513の下側には、オペレータ2によって選択された作業機械40の写真データ526と、オペレータ2によって選択された作業機械40の位置する作業現場の写真データ527が表示される。これらの写真データ526,527は、事前に撮影された写真データであり、記憶装置12に保存されている。
 さらに、写真データ526,527の下側には、気象データ528が表示される。この場合、気象データ528としては、オペレータ2によって選択された作業機械40の位置する作業現場における現在の気象情報(天候、気温、風向き)と天気予報情報とが表示される。気象データ528は、オペレータ2によって選択された作業機械40の位置情報に対応する気象データを入手することで表示される。
 また、確認画面の最下位の左側には、1つ前の画面に戻るための一覧に戻るボタン514が表示され、最下位の右側には、遠隔操作開始ボタン515が表示される。この場合、オペレータ2は、確認画面に表示される作業機械40が正しいものである場合には遠隔操作開始ボタン515を押すことで、遠隔操作の開始作業を継続する。
 一方、オペレータ2は、確認画面に表示される作業機械40が誤ったものである場合には、一覧に戻るボタン514を押すことで、作業機械40を選択しなおすという操作をすることができる。なお、図示しないが、一覧に戻るボタン514がオペレータ2によって押された場合には、STEP36に戻る。
 次いで、遠隔操作開始動作が実施されたか否かが判定される(図7/STEP39)。この場合、遠隔操作開始ボタン515がオペレータ2によって押されたときには、遠隔操作開始動作が実施されたと判定され、それ以外のときには、遠隔操作開始動作が実施されていないと判定される。
 この判定が否定(図7/STEP39…NO)のときには、STEP38に戻る。一方、この判定が肯定(図7/STEP39…YES)で、遠隔操作開始ボタン515が押されたときには、指示信号が遠隔操作支援サーバ10に対して出力される(図7/STEP40)。その後、本処理が終了する。この指示信号は、遠隔操作支援サーバ10に対して各種通信設定情報を要求するものである。
 図5に戻り、以上のように、遠隔操作装置20で認証結果確認処理が実行された後、指示信号が遠隔操作支援サーバ10で受信された場合、遠隔操作支援サーバ10では、通信接続確立処理が実行される(図5/STEP4)。
 通信接続確立処理では、遠隔操作装置20と、オペレータ2によって選択された作業機械40との間での通信接続状態を確立するために、装置側通信設定信号が遠隔操作装置20に対して出力されると同時に、実機側通信設定信号が作業機械40に対して出力される。
 この装置側通信設定信号は、オペレータ2によって選択された作業機械40における実機無線通信装置470のIPアドレスなどの各種通信設定情報を含むように構成されており、実機無線通信装置470は、各種情報の送付先として通信を確立すべき遠隔無線通信装置260の情報を得ることができる。
また、実機側通信設定信号は、オペレータ2が操作する遠隔操作装置20における遠隔無線通信装置260のIPアドレスなどの各種通信設定情報を含むように構成されており、遠隔無線通信装置260は、各種情報の送付先として通信を確立すべき実機無線通信装置470の情報を得ることができる。
この場合、実機無線通信装置470が各種情報の送付先として通信を確立しうる遠隔無線通信装置260は複数存在する可能性があり、また、遠隔無線通信装置260が各種情報の送付先として通信を確立しうる実機無線通信装置470は複数存在する可能性がある。そのため、遠隔無線通信装置260が各種情報の送付先として通信を確立すべきIPアドレスなどの各種通信設定情報を含む装置側通信設定信号を、遠隔操作装置20に対して出力し、実機無線通信装置470が各種情報の送付先として通信を確立すべきIPアドレスなどの各種通信設定情報を含む実機側通信設定信号を、作業機械40に対して出力することで、遠隔無線通信装置260および実機無線通信装置470が各種情報の送付先に関する情報を得ることができるよう構成されている。
 以上のように、遠隔操作支援サーバ10で通信接続確立処理が実行された後、装置側通信設定信号が遠隔操作装置20で受信された場合、遠隔操作装置20では、通信設定処理が実行される(図5/STEP5)。この通信設定処理では、実機無線通信装置470のIPアドレスなどの各種通信設定情報が遠隔制御装置200に適用される。
 一方、実機側通信設定信号が作業機械40で受信された場合、作業機械40では、通信設定処理が実行される(図5/STEP6)。この通信設定処理では、遠隔無線通信装置260のIPアドレスなどの各種通信設定情報が実機制御装置400に適用される。以上のように、遠隔操作装置20及び作業機械40において通信設定処理が実行されることにより、作業機械40との間での通信接続状態が確立され、それにより、両者の間での通信が可能になる。
 以上により、作業機械40では、撮像装置461で撮像された撮像データを含む撮像データ信号等の情報が送付先である遠隔無線通信装置260に送信可能となり、遠隔操作装置20では、遠隔操作機構211において実施されたレバーの操作情報を含む操作情報等の情報が送付先である実機無線通信装置470に送信可能となる。
 すなわち、オペレータ2によって作業機械40が選択された場合、遠隔操作装置20から遠隔操作支援サーバ10に対して各種通信設定情報を要求する指示信号が送信され、当該指示信号に基づいて遠隔操作支援サーバ10の記憶装置12から、実機無線通信装置470および実機無線通信装置470に対してIPアドレスなどの各種通信設定情報が送付され、遠隔操作装置20及び作業機械40において通信設定処理が実行されることにより、作業機械40との間での通信接続状態が確立される。したがって、オペレータ2によって作業機械40が選択されてから通信接続状態が確立されるまでの間には時間を要することになる。 
 遠隔操作装置20では、上記の通信設定処理が実行され、通信接続状態が確立された後、実機接続準備処理が実行される(図5/STEP7)。
 この実機接続準備処理は、具体的には、図8に示すように実行される。同図に示すように、まず、確認指示画面の表示処理が実行される(図8/STEP50)。この確認指示画面の表示処理では、図14に示す確認指示画面が手元端末230に表示される。
 同図に示すように、この確認指示画面の上側には、「メインカメラ画像を確認して下さい」というメッセージが表示され、その下側には、「メインカメラ画像が切り替わります」及び「操縦したい建機のカメラ画像であることを確認して下さい」という2つのメッセージが表示される。さらに、上記メッセージの下側には、上から順に、「この建機に接続する」というメッセージが表示された接続ボタン516と、「建機を変更する」というメッセージが表示された建機変更ボタン517が表示される。
 この接続ボタン516は、遠隔操作支援サーバ10で通信接続確立処理が実行された後に、作業機械40での作業の開始を確定するためのボタンである。また、建機変更ボタン517は、遠隔操作支援サーバ10で通信接続確立処理が実行された後に、作業機械40で作業を開始する直前に作業機械40での作業を取りやめ別の施業機械40を再選択するためのボタンである。
 また、図示しないが、手元端末230への確認画面の表示時と同時に、作業機械40において、撮像装置461で撮像された撮像データを含む撮像データ信号が実機制御装置400から遠隔操作装置20に出力され、撮像装置461で撮像された撮像データが画像出力装置221から出力される。この場合、オペレータ2は、手元端末230に表示される確認画面と、画像出力装置221に表示される撮像データとから選択した作業機械40が遠隔操作を意図したものであるか否かを確認することができる。
オペレータ2は、当該メッセージを受けて画像出力装置221に表示される撮像データが正しいものであるか否かを判断し、作業機械40が正しいものである場合には接続ボタン516を押すことで遠隔操作の開始する一方、作業機械40が誤ったものである場合には建機変更ボタン517を押すことで作業機械40を再選択する。
 次に、オペレータ2によって、実機接続操作が実施されたか否かが判定される(図8/STEP51)。この場合、オペレータ2によって確認指示画面の接続ボタン516が押されたときには、実機接続操作が実施されたと判定され、それ以外のときには、実機接続操作が実施されていないと判定される。
 この判定が否定(STEP51…NO)のときには、STEP50に戻る。一方、この判定が肯定(STEP51…YES)で、接続ボタン516が押されたときには、実機接続信号が作業機械40に対して出力される(図8/STEP52)。その後、本処理が終了する。なお、図示しないが、建機変更ボタン517が押された場合には、図7/STEP36の処理に戻り、図12に示すような機械選択画面が表示される。
 図5に戻り、以上の実機接続準備処理に続けて、キーオン操作処理が実行される(図5/STEP8)。このキーオン操作処理では、オペレータ2によってキースイッチ240がキーオフ位置からキーオン位置に操作されるのに伴い、それを表すキーオン信号が作業機械40に対して出力される。
 以上のように、キーオン操作処理が遠隔操作装置20で実行された後、キーオン信号が作業機械40で受信された場合、作業機械40では、電源キーオン処理が実施される(図5/STEP9)。この電源キーオン処理では、キーオン信号に基づき、作業機械40に搭載されているエンジン460を始動するための電気回路を含む電子機器に対して、電源が供給される。
 さらに、遠隔操作装置20では、上記のキーオン操作処理に続けて、作業日誌記入処理が実行される(図5/STEP10)。この作業日誌記入処理では、オペレータ2が手元端末230を操作することによって、作業日誌のデータが記入され、それにより、記入後の作業日誌のデータを含む作業日誌信号が遠隔操作支援サーバ10に対して出力される。
 この作業日誌信号が遠隔操作支援サーバ10で受信された場合、遠隔操作支援サーバ10では、作業日誌更新処理が実行される(図5/STEP11)。この作業日誌更新処理では、記憶装置12に記憶されているオペレータ2の作業日誌のデータが更新される。
 当該作業日誌は、ユーザ認証処理(図7/STEP30)において、ユーザ認証が成功したオペレータ2が作業選択画面(図7/STEP35)にて選択した作業を、機械選択画面(図7/STEP36)にて選択した作業機械40で行うという情報を含むように構成されている。また、作業日誌更新処理の開始時刻と終了時刻の情報や、作業日誌更新処理の実行中における作業機械40の稼働状況や遠隔操作装置20の操作情報を含むように構成されている。
 さらに、遠隔操作装置20では、上記の作業日誌記入処理に続けて、キースタート操作処理が実行される(図5/STEP12)。このキースタート操作処理では、オペレータ2によってキースイッチ240がキーオン位置からキースタート位置に操作されるのに伴い、それを表すキースタート信号が作業機械40に対して出力される。
 以上のように、キースタート操作処理が遠隔操作装置20で実行された後、キースタート信号が作業機械40で受信された場合、作業機械40では、エンジン始動処理が実行される(図5/STEP12)。このエンジン始動処理では、実機制御装置400によって作業機械40のエンジン460が始動される。そして、エンジン460が始動した際、それを表すエンジン始動信号が遠隔操作装置20に対して出力される。
 以上のように、エンジン始動処理が作業機械40で実行された後、エンジン始動信号が遠隔操作装置20で受信された場合、遠隔操作装置20では、それ以降、遠隔操作処理が実行される(図5/STEP13)。
 この遠隔操作処理では、図示しないが、まず、上記エンジン始動信号が画像出力装置221、手元端末230及びスピーカ250の少なくとも1つから出力される。それにより、オペレータ2はエンジン460が始動したことを確認することができる。
 次いで、レバーロック解除操作が実施されたことを条件として、オペレータ2の遠隔操作装置20の操作に伴って、作業機械40の動作が遠隔操作可能となる。この場合、オペレータ2によって遮断レバー2113がロック位置か解除位置まで下げられたときには、レバーロック解除操作が実施されたと判定され、それ以外のときには、レバーロック解除操作が実施されていないと判定される。
 次に、図15を参照しながら、作業選択処理について説明する。この作業選択処理は、オペレータ2による遠隔操作の実行中、遠隔制御装置200によって実行されるものであり、オペレータ2が実行中の遠隔操作による作業を変更するための処理である。
 同図に示すように、まず、遠隔操作が実施中であるか否かが判定される(図15/STEP60)。この場合、遠隔操作処理(図5/STEP14)が実行中であるときには、この判定が肯定となり、それ以外のときには、この判定が否定となる。この判定が否定(図15/STEP60…NO)のときには、そのまま、本処理が終了する。
 一方、この判定が肯定(図15/STEP60…YES)で、遠隔操作が実施中であるときには、レバーロック操作が実施されたか否かが判定される(図15/STEP61)。この場合、オペレータ2によって遮断レバー2113がロック位置まで引き上げられたときには、レバーロック操作が実施されたと判定され、それ以外のときには、レバーロック操作が実施されていないと判定される。
 この判定が否定(図15/STEP61…NO)のときには、そのまま、本処理が終了する。一方、この判定が肯定(図15/STEP61…YES)で、遮断レバー2113がロック位置まで引き上げられたときには、図19に示す作業完了画面が手元端末230に表示される(図15/STEP62)
 この作業完了画面の場合、上側から中央にかけて、各種の作業機械40に関連するデータが表示され、その下側には、作業完了ボタン600が表示される。
 次いで、レバーロック解除操作が実施されたか否かが判定される(図15/STEP63)。この場合、オペレータ2によって遮断レバー2113がロック位置から解除位置まで下げられたときには、レバーロック解除操作が実施されたと判定され、それ以外のときには、レバーロック解除操作が実施されていないと判定される。
 この判定が肯定(図15/STEP63…YES)のときには、STEP60に戻る。一方、この判定が否定(図15/STEP63…NO)であるときには、作業完了操作が実施されたか否かが判定される(図15/STEP64)。この場合、作業完了ボタン600がオペレータ2によって押されたときには、作業完了操作が実施されたと判定され、それ以外のときには、作業完了操作が実施されていないと判定される。
 この判定が否定(図15/STEP64…NO)のときには、STEP62に戻る。一方、この判定が肯定(図15/STEP64…YES)で、作業完了ボタン600が押されたときには、エンジン動作選択画面が手元端末230に表示される。これと同時に、図示しないが、実行中の作業日誌更新処理が終了する。
 このエンジン動作選択画面の場合、図20に示すように、その下側の部位に、エンジンON継続ボタン601及びエンジンOFFボタン602が上下に並んで表示される。このエンジンON継続ボタン601の中には、「エンジンON継続」及び「この機械で別の作業を行う」の文字が表示される。
 このエンジンON継続ボタン601は、作業選択画面(図7/STEP35)にて選択した作業を終了した後、機械選択画面(図7/STEP36)にて選択した作業機械40を引き続き使用しながら、作業選択画面(図7/STEP35)にて選択した作業とは別の作業を選択する場合に押されるボタンである。また、エンジンOFFボタン602の中には、「エンジンOFF」、「・別の機械に乗り換える」及び「・遠隔操作を終了する」の文字が表示される。
 次いで、エンジンON継続操作が実施されたか否かが判定される(図15/STEP66)。この場合、エンジンON継続ボタン601がオペレータ2によって押されたときには、エンジンON継続操作が実施されたと判定され、それ以外のときには、エンジンON継続操作が実施されていないと判定される。
 この判定が肯定(図15/STEP66…YES)で、エンジンON継続ボタン601が押されたときには、別作業処理が実施される(図15/STEP67)。
 この別作業処理では、前述した図7のSTEP34~35の処理が実行され、別の作業が選択された後、前述した図5のSTEP14の遠隔操作処理が実行される。以上のように、別作業処理を実行した後、本処理が終了する。
 一方、前述した判定が否定(図15/STEP66…NO)で、エンジンON継続ボタン601が押されていないときには、エンジンOFF操作が実施されたか否かが判定される(図15/STEP68)。
 この場合、エンジンOFFボタン602がオペレータ2によって押されたときには、エンジンOFF操作が実施されたと判定され、それ以外のときには、エンジンOFF操作が実施されていないと判定される。このエンジンOFFボタン602は、機械選択画面(図7/STEP36)にて選択した作業機械40とは別の作業機械40にて作業をする場合や、遠隔操作装置20での遠隔操作自体を終了する場合に押されるボタンである。
 この判定が否定(図15/STEP68…NO)のときには、前述したSTEP65に戻る。一方、この判定が肯定(図15/STEP68…YES)で、エンジンOFFボタン602が押されたときには、図21に示すキーオフ画面が画像出力装置221の一部に表示される(図15/STEP69)。
 このキーオフ画面の場合、図21に示すように、○で囲まれた「!」のマークが画面の左側に表示され、その下側には「注意」の文字が表示されるとともに、その左側には「キーオフにして下さい」の文字が表示される。これらのマーク及び文字は、通信接続されていた作業機械40が使用されない状態になるので、当該作業機械40のエンジンを停止させるために表示される。
 次いで、キーオフ操作が実施されたか否かが判定される(図15/STEP70)。この場合、キースイッチ240がオペレータ2によってキーオン位置からキーオフ位置に操作されたときには、キーオフ操作が実施されたと判定され、それ以外のときには、キーオフ操作が実施されていないと判定される。
 この判定が否定(図15/STEP70…NO)のときには、STEP68に戻る。一方、この判定が肯定(図15/STEP70…YES)で、キースイッチ240がオフ操作されたときには、エンジン停止信号が作業機械40に対して出力(送信)される(図15/STEP71)。以上のように、この作業選択処理では、遠隔操作装置20におけるキースイッチ240がオペレータ2によってキーオン位置からキーオフ位置に変更操作されたときには、キーオフ信号が作業機械40に送信される一方、それ以外のときには、キーオフ信号は作業機械40に送信されない。
 このキーオフ信号が作業機械40で受信された場合、図17に示すように、作業機械40において、エンジン停止処理が実行される(図17/STEP73)。それにより、エンジン460が停止される。
 図15に戻り、キーオフ信号が作業機械40に対して出力された後、停止後動作選択処理が実行される(図15/STEP72)。この停止後動作選択処理は、具体的には、図16に示すように実行される。
 同図に示すように、この処理では、まず、図22に示す停止後動作選択画面が手元端末230に表示される(図16/STEP80)。この停止後動作選択画面の場合、図22に示すように、その上側には、「コックピットのキースイッチがOFFになっていることを確認して下さい」の文字が表示される。この文字は、オペレータ2がキースイッチ240をキーオン位置又はキースタート位置に操作することを抑制するために表示される。
また、上記の文字表示の下側には、上から順に、再始動ボタン603、機械乗換ボタン604及び遠隔操作終了ボタン605が表示される。
 この再始動ボタン603の中には、「同じ機種で再始動する」の文字が表示され、機械乗換ボタン604の中には、「別の機械に乗り換える」の文字が表示されるとともに、遠隔操作終了ボタン605の中には、「遠隔操作を終了する」の文字が表示される。本実施形態の場合、停止後動作選択画面が手元端末230に表示されることが、確認情報が遠隔入力部によって出力されることに相当する。
 次いで、遠隔操作終了動作が実施されたか否かが判定される(図16/STEP81)。この場合、遠隔操作終了ボタン605がオペレータ2によって押されたときには、遠隔操作終了動作が実施されたと判定され、それ以外のときには、遠隔操作終了動作が実施されていないと判定される。本実施形態の場合、遠隔操作終了ボタン605がオペレータ2によって押されたことが遠隔操作の終了を実行するための指定操作に相当する。
 この判定が肯定(図16/STEP81…YES)で、遠隔操作終了ボタン605が押されたときには、遠隔操作終了信号が遠隔操作支援サーバ10に対して出力される(図16/STEP82)。この遠隔操作終了信号は、遠隔操作装置20から遠隔操作の終了を遠隔操作支援サーバ10に指令するための信号である。その後、本処理が終了する。
 このエンジン停止信号が遠隔操作支援サーバ10で受信された場合、図18に示すように、遠隔操作支援サーバ10において、通信設定破棄処理が実行される(図18/STEP90)。それに伴い、通信設定破棄信号が遠隔操作支援サーバ10から遠隔操作装置20及び作業機械40に出力される。
 この通信設定破棄信号が遠隔操作装置20で受信された場合、通信設定破棄処理が実行される(図18/STEP91)。この通信設定破棄処理では、遠隔制御装置200内に設定されている前述した各種通信設定情報が破棄される。
 また、通信設定破棄信号が作業機械40で受信された場合、通信設定破棄処理が実行される(図18/STEP92)。この通信設定破棄処理では、実機制御装置400内に設定されている前述した各種通信設定情報が破棄される。以上により、遠隔制御装置200と作業機械40の間での無線通信接続が切断された状態になる。
 図16に戻り、前述した判定が否定(図16/STEP81…NO)で、遠隔操作終了ボタン605が押されていないときには、乗換選択動作が実施されたか否かが判定される(図16/STEP83)。この場合、機械乗換ボタン604がオペレータ2によって押されたときには、乗換選択動作が実施されたと判定され、それ以外のときには、乗換選択動作が実施されていないと判定される。本実施形態の場合、機械乗換ボタン604が押されたことが実機切換操作に相当する。
 この判定が肯定(図16/STEP83…YES)で、機械乗換ボタン604が押されたときには、前述した遠隔操作終了信号が遠隔操作支援サーバ10に対して出力される(図16/STEP84)。それにより、前述した図18の通信設定破棄処理が実行される。
 次いで、作業機械乗換処理が実行され(図16/STEP85)、その後、本処理が終了する。この作業機械乗換処理では、遠隔操作装置20において、図5のSTEP1の処理における図6のSTEP22~25の処理が実行されるとともに、STEP3以降の処理が実行される。
 それと同時に、遠隔操作支援サーバ10においても、前述した図5のSTEP2以降の処理が実行されるとともに、作業機械40においても、前述した図5のSTEP6以降の処理が実行される。この作業機械乗換処理は、オペレータ2が遠隔操作する作業機械40を他の作業機械に切り換えるためのものである。
 一方、上記の判定が否定(図16/STEP83…NO)で、機械乗換ボタン604が押されていないときには、再始動動作が実施されたか否かが判定される(図16/STEP86)。この場合、再始動ボタン603がオペレータ2によって押されたときには、再始動動作が実施されたと判定され、それ以外のときには、再始動動作が実施されていないと判定される。
 この判定が否定(図16/STEP86…NO)のときには、前述したSTEP80に戻る。一方、この判定が肯定(図16/STEP86…YES)で、再始動ボタン603が押されたときには、作業機械再始動処理が実行され(図16/STEP87)、その後本処理が終了する。
 この作業機械再始動処理では、遠隔操作装置20において、図5のSTEP1の処理における図6のSTEP22~25の処理が実行され、STEP3及びSTEP7以降の処理が実行される。それと同時に、遠隔操作支援サーバ10において、図5のSTEP2及びSTEP11の処理が実行されるとともに、作業機械40においてもSTEP9以降の処理が実行される。
 以上のように、本実施形態の遠隔操作システム1によれば、レバーロック操作が実施されて作業機械40が停止された後、遠隔操作終了動作が実施されたり、乗換選択動作が実施されたりしない限り、再度の通信接続確立処理は実行されない。すなわち、遠隔操作装置20と作業機械40と間の通信接続状態が維持される。それにより、作業機械40の停止後、作業機械40の遠隔操作を再開する際、遠隔操作装置20と作業機械40と間の通信接続状態を再度確立させる場合と比べて、遠隔操作を一旦停止してから再開するまでの時間を短縮することができる。
 また、作業機械40の停止後、遠隔操作終了動作が実施されたり、乗換選択動作が実施されたりした場合には、遠隔制御装置200及び実機制御装置400における通信設定が破棄され、遠隔操作装置20と作業機械40と間の通信接続状態が終了される。それにより、遠隔操作を終了してよいという蓋然性の高い状況において確実に通信接続状態を終了することができる。
 さらに、遠隔制御装置200及び実機制御装置400により、遠隔無線通信装置260と実機無線通信装置470との間での通信を可能にする通信設定が構成されることによって、遠隔操作装置20と作業機械40と間の通信接続状態を確立することができる(図5のSTEP4~6)。それにより、複数の遠隔操作装置20が存在し、これらによって遠隔操作可能な複数の作業機械40が存在する条件下においても、遠隔操作装置20と当該遠隔操作装置20の遠隔操作の対象とすべき作業機械40との通信接続状態を適切に確立することができる。
 また、作業機械40が停止された後、オペレータ2によりエンジン460が停止されてから、遠隔操作の再開又は終了の可否をオペレータ2に確認するために、停止後動作選択画面が手元端末230に表示される(図22)。それにより、オペレータ2は、手元端末230を操作することによって、遠隔操作の再開又は終了の可否を適確に決定することができる。
 さらに、停止後動作選択画面が手元端末230に表示される前に、エンジン460が停止されることにより、エンジン460によって燃料が無駄に消費されるのを回避することができる。
 また、停止後動作選択画面において、機械乗換ボタン604が押された場合、作業機械乗換処理が実行されるので、作業機械40の乗り換え動作を適確に実行することができる。さらに、停止後動作選択画面において、再始動ボタン603が押された場合、作業機械再始動処理が実行される。この作業機械再始動処理及び作業機械乗換処理では、オペレータ2の認証処理が実行される。それにより、遠隔操作を再開するオペレータ2が、記憶装置12に保存されている登録済みのオペレータと一致するか否かを確認することができる。これは、停止後動作選択画面が手元端末230に表示されている状態では、直前の遠隔操作による作業は完了した状態にあり、遠隔操作をしていたオペレータ2が他のオペレータ2に交代する可能性があるため、遠隔操作の再開後にオペレータ2の認証処理を実行する必要があることによる。
 さらに、手元端末230がシート231の近傍に設置されているので、オペレータ2は、シート231に着座した状態で手元端末230への入力操作を実施することができる。
 なお、実施形態は、作業機械として、クローラショベルタイプの作業機械40を用いた例であるが、本発明の作業機械は、これに限らず、遠隔操作装置によって遠隔操作可能なものであればよい。例えば、作業機械として、遠隔操作可能な起重機などを用いてもよい。
 また、実施形態は、遠隔入力部として、手元端末230を用いた例であるが、本発明の遠隔入力部は、これに限らず、オペレータが操作可能なものであればよい。例えば、遠隔入力部として、スマートフォンタイプの携帯端末を用いてもよい。
 さらに、実施形態は、ボタンがオペレータ2によって押されたことを指定操作として用いた例であるが、これに代えて、オペレータ2による発声が手元端末230等の装置に入力されることを指定操作として用いてもよい。
 また、遠隔操作システム1において、遠隔操作支援サーバ10、遠隔操作装置20及び作業機械40のうちのいずれか1つのみが、遠隔制御要素及び通信制御要素としての機能を備えているように構成してもよい。すなわち、遠隔操作支援サーバ10、遠隔操作装置20及び作業機械40のうちのいずれか1つのみが、遠隔操作システム1を構成していてもよい。
 例えば、遠隔操作装置20が遠隔操作システム1を構成している場合、遠隔制御装置200が遠隔制御要素及び通信制御要素のそれぞれの機能を備えていてもよい。同様に、作業機械40が遠隔操作システム1を構成している場合、実機制御装置400が遠隔制御要素及び通信制御要素のそれぞれの機能を備えていてもよい。
 さらに、遠隔操作システム1において、遠隔操作支援サーバ10及び遠隔操作装置20の一方が遠隔制御要素としての機能を備え、遠隔操作支援サーバ10及び遠隔操作装置20の他方が通信制御要素としての機能を備えているように構成してもよい。
 また、遠隔操作システム1において、遠隔操作支援サーバ10及び作業機械40の一方が遠隔制御要素としての機能を備え、遠隔操作支援サーバ10及び作業機械40の他方が通信制御要素としての機能を備えているように構成してもよい。
 さらに、遠隔操作システム1において、遠隔操作装置20及び作業機械40の一方が遠隔制御要素としての機能を備え、遠隔操作装置20及び作業機械40の他方が通信制御要素としての機能を備えているように構成してもよい。
 本発明の遠隔操作システムによれば、作業機械の停止操作が実行された後に遠隔操作を再開する際、指定操作が実行されるまでの間において通信接続状態が維持されているので、通信接続状態を再度確立させる場合と比べて、遠隔操作を一旦停止してから再開するまでの時間を短縮することができる。
 また、本発明において、通信制御要素は、実機停止操作の実行後、遠隔入力部において遠隔操作を終了するための指定操作がオペレータにより実行されたときには、通信接続状態を終了することが好ましい。
 この遠隔操作システムによれば、オペレータによって遠隔操作を終了するための指定操作が実行されることにより、遠隔操作装置により遠隔操作されていた作業機械に対して、当該遠隔操作装置による遠隔操作を終了してよいことが確認できる。それにより遠隔操作を終了してよいという蓋然性の高い状況において確実に通信接続状態を終了することができる。
 また、本発明において、通信制御要素は、遠隔操作装置における装置側通信装置を制御する装置側通信制御要素と、作業機械における実機側通信装置を制御する実機側通信制御要素と、を備え、装置側通信制御要素及び実機側通信制御要素は、装置側通信装置と実機側通信装置との間での通信を可能にする通信設定を構成することにより、通信接続状態を確立することが好ましい。
 この遠隔操作システムによれば、装置側通信制御要素及び実機側通信制御要素が、装置側通信装置と実機側通信装置との間での通信を可能にする通信設定を構成することによって、遠隔操作装置と作業機械との通信接続状態を確立することができる。この場合、例えば、遠隔操作装置が複数存在しかつ遠隔操作可能な作業機械が複数存在するような状況においては、装置側通信装置および実機側通信装置が通信可能な通信装置の候補が複数存在することになるが、上記のように通信を確立すべき通信装置に通信設定を設定することで遠隔操作装置と当該遠隔操作装置の遠隔操作の対象とすべき作業機械との通信接続状態を確実に確立することができる。
 また、本発明において、装置側通信制御要素及び実機側通信制御要素は、実機停止操作の実行後、遠隔入力部において遠隔操作を終了するための指定操作がオペレータにより実行されたときには、通信設定を破棄することで通信接続状態の維持を終了することが好ましい。
 この遠隔操作システムによれば、オペレータによって遠隔操作を終了するための指定操作が実行されることにより、遠隔操作装置により遠隔操作されていた作業機械は当該遠隔操作装置による遠隔操作を終了してよいことが確認できる。それにより遠隔操作の終了をしてよい蓋然性の高い状況において、通信設定を破棄することができる。
 また、本発明において、実機停止操作が実行された際、遠隔操作の再開又は終了の可否をオペレータに確認する確認情報を遠隔操作装置の遠隔出力部から出力させる出力制御要素をさらに備えることが好ましい。
 この遠隔操作システムによれば、実機停止操作が実行された際、遠隔操作の再開又は終了の可否をオペレータに確認する確認情報が遠隔出力部から出力される。それにより、オペレータは、遠隔操作の再開又は終了の可否を適確に決定でき、遠隔入力部において遠隔操作の再開又は終了を指定する指定操作を適確に実行することができる。
 また、本発明において、遠隔制御要素は、実機停止操作の実行後、遠隔入力部において作業機械の内燃機関を停止するための機関停止操作がオペレータにより実行された場合、内燃機関を停止させることが好ましい。
 この遠隔操作システムによれば、実機停止操作の実行後においてオペレータにより内燃機関が停止された以降、内燃機関によって燃料が無駄に消費されるのを回避することができる。
 また、本発明において、遠隔制御要素は、実機停止操作の実行後、遠隔入力部において作業終了操作及び作業機械の内燃機関を停止するための機関停止操作がオペレータにより実行された場合、内燃機関を停止させることが好ましい。
 この遠隔操作システムによれば、機関停止操作を含む操作がオペレータにより実行されるという遠隔操作を一旦停止した蓋然性の高い状況において、内燃機関を停止することができ、それ以降、内燃機関によって燃料が無駄に消費されるのを回避することができる。
 また、本発明において、遠隔制御要素は、実機停止操作の実行後、遠隔入力部において作業機械から他の作業機械への切換を実行するための実機切換操作がオペレータにより実行された場合、当該他の作業機械への切換処理を実行することが好ましい。
 この遠隔操作システムによれば、作業機械の停止後、遠隔操作する作業機械を他の作業機械に切り換えるという意図がオペレータによって示された際、その切り換え動作を適確に実行することができる。
 また、本発明において、通信制御要素は、遠隔制御要素によって切換処理が実行される際、遠隔操作装置と作業機械との通信接続状態を終了することが好ましい。
 この遠隔操作システムによれば、切換処理が実行されたことにより、遠隔操作装置によって遠隔操作されていた作業機械において、当該遠隔操作装置による遠隔操作を終了してよいことが確認できる。それにより、遠隔操作の終了をしてよい蓋然性の高い状況において確実に通信接続状態を終了することができる。
 また、本発明において、遠隔制御要素は、オペレータの認証が成功したことを1つの条件として含む所定条件が満たされた場合に、作業機械の遠隔操作が可能になるように遠隔操作装置と作業機械との通信接続状態を確立するとともに、遠隔操作を再開する前に、オペレータの認証を実行することが好ましい。
 この遠隔操作システムによれば、遠隔操作を再開する前に、オペレータの認証が実行されるので、遠隔操作を再開するオペレータが、再開前のオペレータと同一人物であるかどうかを確認することができるとともに、遠隔操作を再開するオペレータが、再開前のオペレータと異なる人物である場合には、そのオペレータが作業機械の遠隔操作を実施する資格を有しているかどうかを確認することができる。
 また、本発明において、遠隔入力部は、オペレータが着座するためのシートの近傍に設置されていることが好ましい。
 この遠隔操作システムによれば、オペレータは、シートに着座した状態で遠隔入力部への入力操作を実施することができる。
  1 遠隔操作システム
  2 オペレータ
 20 遠隔操作装置
200 遠隔制御装置
201 遠隔制御要素
202 通信制御要素
203 装置側通信制御要素
204 出力制御要素
230 手元端末(遠隔入力部)
231 シート
260 遠隔無線通信装置(装置側通信装置)
 40 作業機械
400 実機制御装置(通信制御要素、実機側通信制御要素)
460 エンジン(内燃機関)
470 実機無線通信装置(実機側通信装置)

Claims (11)

  1.  オペレータが遠隔入力部を有する遠隔操作装置を介して作業機械を遠隔操作するための遠隔操作システムであって、
     前記遠隔操作の実行中に前記オペレータにより前記遠隔操作装置を介して前記作業機械の実機停止操作が実行された場合において、前記遠隔入力部において前記遠隔操作の再開又は終了を実行するための指定操作が前記オペレータにより実行されたときには、前記遠隔操作の再開処理又は終了処理を実行する遠隔制御要素と、
     前記遠隔操作が開始される際、前記作業機械の前記遠隔操作が可能になるように前記遠隔操作装置と前記作業機械との通信接続状態を確立するとともに、前記実機停止操作の実行から前記指定操作が実行されるまでの間、前記通信接続状態を維持する通信制御要素と、
     を備えることを特徴とする遠隔操作システム。
  2.  請求項1に記載の遠隔操作システムにおいて、
     前記通信制御要素は、前記実機停止操作の実行後、前記遠隔入力部において前記遠隔操作を終了するための前記指定操作がオペレータにより実行されたときには、前記通信接続状態を終了することを特徴とする遠隔操作システム。
  3.  請求項1又は2に記載の遠隔操作システムにおいて、
     前記通信制御要素は、前記遠隔操作装置における装置側通信装置を制御する装置側通信制御要素と、前記作業機械における実機側通信装置を制御する実機側通信制御要素と、を備え、
     前記装置側通信制御要素及び前記実機側通信制御要素は、前記装置側通信装置と前記実機側通信装置との間での通信を可能にする通信設定を構成することにより、前記通信接続状態を確立することを特徴とする遠隔操作システム。
  4.  請求項3に記載の遠隔操作システムにおいて、
     前記装置側通信制御要素及び前記実機側通信制御要素は、前記実機停止操作の実行後、前記遠隔入力部において前記遠隔操作を終了するための前記指定操作が前記オペレータにより実行されたときには、前記通信設定を破棄することで前記通信接続状態の維持を終了することを特徴とする遠隔操作システム。
  5.  請求項1又は2に記載の遠隔操作システムにおいて、
     前記実機停止操作が実行された際、前記遠隔操作の再開又は終了の可否を前記オペレータに確認する確認情報を前記遠隔操作装置の遠隔出力部から出力させる出力制御要素をさらに備えることを特徴とする遠隔操作システム。
  6.  請求項1又は2に記載の遠隔操作システムにおいて、
     前記遠隔制御要素は、前記実機停止操作の実行後、前記遠隔入力部において前記作業機械の内燃機関を停止するための機関停止操作がオペレータにより実行された場合、前記内燃機関を停止させることを特徴とする遠隔操作システム。
  7.  請求項1又は2に記載の遠隔操作システムにおいて、
     前記遠隔制御要素は、前記実機停止操作の実行後、前記遠隔入力部において作業終了操作及び前記作業機械の内燃機関を停止するための機関停止操作がオペレータにより実行された場合、前記内燃機関を停止させることを特徴とする遠隔操作システム。
  8.  請求項1又は2に記載の遠隔操作システムにおいて、
     前記遠隔制御要素は、前記実機停止操作の実行後、前記遠隔入力部において前記作業機械から他の作業機械への切換を実行するための実機切換操作がオペレータにより実行された場合、当該他の作業機械への切換処理を実行することを特徴とする遠隔操作システム。
  9.  請求項8に記載の遠隔操作システムにおいて、
     前記通信制御要素は、前記遠隔制御要素によって前記切換処理が実行される際、前記遠隔操作装置と前記作業機械との通信接続状態を終了することを特徴とする遠隔操作システム。
  10.  請求項1又は2に記載の遠隔操作システムにおいて、
     前記遠隔制御要素は、オペレータの認証が成功したことを1つの条件として含む所定条件が満たされた場合に、前記作業機械の前記遠隔操作が可能になるように前記遠隔操作装置と前記作業機械との通信接続状態を確立するとともに、前記遠隔操作を再開する前に、前記オペレータの前記認証を実行することを特徴とする遠隔操作システム。
  11.  請求項1又は2に記載の遠隔操作システムにおいて、
     前記遠隔入力部は、前記オペレータが着座するためのシートの近傍に設置されていることを特徴とする遠隔操作システム。
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