WO2023210682A1 - 表示制御装置、ヘッドアップディスプレイ装置、及び表示制御方法 - Google Patents
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Abstract
異なる離れた表示領域にコンテンツの表示位置を変化させた場合でも、関連する情報として認識されやすくする。 第1表示部110が第1表示領域101に第1表示画像IM10を表示し、第2表示部120が第1表示領域101よりも近傍に配置される第2表示領域102に第2表示画像Im20を表示し、プロセッサは、第1表示領域101と第2表示領域102との間で、所定のコンテンツを移動させる表示位置変更処理を実行し、第1表示部110には、コンテンツを斜めに見下ろした俯瞰画像である第1表示画像IM10を表示させ、第2表示部120には、第1表示画像IM10よりも俯角θが大きい第2表示画像IM20を表示させる。
Description
本開示は、車両で使用され、車両の前景に画像を重畳して視認させる表示制御装置、ヘッドアップディスプレイ装置、及び表示制御方法に関する。
特許文献1には、観察者から遠い遠方表示領域E1に表示していた案内経路映像V1aを非表示にして、観察者から近傍表示領域E2に、案内経路映像V1aに関連した補助虚像V3を表示する表示装置が開示されている。すなわち、関連する情報が、異なる形態のコンテンツとして、異なる離れた表示領域間で切り替えて表示される。このように、関連する情報のコンテンツの表示位置を、異なる離れた表示領域間で切り替えることは、車両の走行環境や運転者の状態に応じて、例えば、煩わしさを軽減するため、逆に誘目させたいため、適切なタイミングで情報を視認させるため、及び/又は運転負荷の軽減などを目的に行われる(例えば、[0014]、[0015]、[0036]、図3、図4)。
特許文献1では、複数の表示領域は、観察者までの距離が異なり離れているため、同じ情報を示すコンテンツが切り替えて表示されても、同じ情報として観察者に認識されづらい。また、特に、特許文献1のように、第1表示領域(遠方表示領域E1)と第2表示領域(近傍表示領域E2)とで、異なる形態のコンテンツとして表示される場合、さらに同じ情報として認識されづらいため、改善の余地があった。
また、特許文献1では、第1表示領域(遠方表示領域E1)に表示されるコンテンツ(案内経路映像V1a)は、前方を向く観察者の視線軸に対して傾斜し、路面に沿っているような表現であるのに対し、第2表示領域(近傍表示領域E2)に表示されるコンテンツ(補助虚像V3)は、前方を向く観察者の視線軸に対して正対するような表現である。したがって、表示領域が変化した際、コンテンツの空間的な傾き表現が変化することになる。しかしながら、特許文献1では、このようなコンテンツの空間的な傾き表現の違いは、観察者に印象付けられることがないため、コンテンツの空間的な傾き表現の変化、表示領域が変化する前のコンテンツの空間的な傾き表現自体、表示領域が変化した後のコンテンツの空間的な傾き表現自体、の印象が低いことが想定され、改善の余地があった。
本明細書に開示される特定の実施形態の要約を以下に示す。これらの態様が、これらの特定の実施形態の概要を読者に提供するためだけに提示され、この開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。実際に、本開示は、以下に記載されない種々の態様を包含し得る。
本開示の概要は、異なる離れた表示領域にコンテンツの表示位置を変化させた場合でも、関連する情報として認識されやすくすることに関する。より具体的には、異なる離れた表示領域に、異なる形態のコンテンツに切り替えて表示位置を変化させた場合でも、関連する情報として認識されやすくすることに関する。また、コンテンツの空間的な配置の違いを観察者に印象づけることにも関する。
したがって、本明細書に記載される表示制御装置、ヘッドアップディスプレイ装置、及び表示制御方法等は、前記課題を解決するため、以下の手段を採用した。本実施形態では、第1表示部が第1表示領域に第1表示画像を表示し、第2表示部が第1表示領域よりも近傍に配置される第2表示領域に第2表示画像を表示し、プロセッサは、第1表示領域と第2表示領域との間で、所定のコンテンツを移動させる表示位置変更処理を実行し、第1表示部には、コンテンツを斜めに見下ろした俯瞰画像である第1表示画像を表示させ、第2表示部には、第1表示画像よりも俯角が大きい第2表示画像を表示させる、ことをその要旨とする。
したがって、本明細書に記載される第1の実施形態の表示制御装置では、第1表示領域に画像を表示する第1表示部と、第1表示領域よりも近傍の第2表示領域に画像を表示する第2表示領域と、を備えた車両用表示システムを制御する表示制御装置において、プロセッサは、前記第1表示領域と第2表示領域との間で、所定のコンテンツを移動させる表示位置変更処理を実行し、第1表示部は、コンテンツを斜めに見下ろした俯瞰画像である第1表示画像を表示し、第2表示部は、第1表示画像よりも俯角が大きい第2表示画像を表示する。これによれば、コンテンツを移動させる表示位置変更処理に伴い、コンテンツの俯角を異ならせるので、コンテンツの空間的な配置の変化を印象づけることができるという利点が想定される。第1の実施形態の表示制御装置では、観察者から遠い第1表示部に、俯角の小さい第1表示画像を表示し、観察者から近い第2表示領域に、第1表示画像と同じコンテンツであり、俯角の大きい第2表示画像を表示する。このような俯角の変化により表示される距離(像距離)の違いを強調して印象づけることができる。また、逆に、このような像距離の変化によっても、コンテンツの俯角の違いを強調して印象づけることができる。
第1の実施形態に従属し得る第2の実施形態の表示制御装置では、プロセッサは、表示位置変更処理において、コンテンツを第1表示領域から第2表示領域へ移動させる際、俯角を徐々に大きくすること、及びコンテンツを第2表示領域から第1表示領域へ移動させる際、俯角を徐々に小さくすること、の少なくとも1つを実行する。第2の実施形態の表示制御装置では、第1表示領域に表示されていたコンテンツは、俯角を徐々に大きくしながら、像距離が短い第2表示領域の所定の第2の表示位置へ向けて移動されるので、コンテンツが近傍側に近づいたように強調して印象づけることができるという利点も想定される。また、第2の実施形態の表示制御装置では、第2表示領域に表示されていたコンテンツは、俯角を徐々に小さくしながら、像距離が長い第1表示領域の所定の第1の表示位置へ向けて移動されるので、コンテンツが遠方側に遠のいたように強調して印象づけることができるという利点も想定される。
第1又は第2の実施形態に従属し得る第3の実施形態の表示制御装置では、プロセッサは、表示位置変更処理において、移動元で、俯角を徐々に変化させる。
第1乃至3の実施形態に従属し得る第4の実施形態の表示制御装置では、プロセッサは、表示位置変更処理において、移動元で、コンテンツを移動先側へ移動させつつ、俯角を徐々に変化させる。第4の実施形態の表示制御装置では、第1表示領域に表示されていたコンテンツは、俯角を徐々に大きくしながら像距離が短い第2表示領域へ向けて移動して、最終的に像距離が短い第2表示領域の所定の第2の表示位置に表示されるので、第1表示領域でコンテンツが移動している最中から、コンテンツが近傍側に近づいたように強調して印象づけることができるという利点も想定される。また、第4の実施形態の表示制御装置では、第2表示領域に表示されていたコンテンツは、俯角を徐々に小さくしながら像距離が長い第1表示領域へ向けて移動して、最終的に像距離が長い第1表示領域の所定の第1の表示位置に表示されるので、第2表示領域でコンテンツが移動している最中から、コンテンツが遠方側に遠のいているように強調して印象づけることができるという利点も想定される。
第3又は第4の実施形態に従属し得る第5の実施形態の表示制御装置では、プロセッサは、表示位置変更処理において、移動先では、コンテンツを移動元側から移動させつつ、俯角を変化させない。第3又は第4の実施形態の表示装置では、移動元におけるコンテンツの俯角の変化と表示位置の移動により、コンテンツの像距離が変化しているように強調して印象づけることができたり、コンテンツの俯角の変化を強調して印象づけることができたりしているため、移動先でのコンテンツの俯角の変化は必ずしも必要ではない。したがって、第5の実施形態の表示制御装置では、移動元での冗長な表現になり得る移動先での俯角の変化を削減し、制御負荷を軽減することができるという利点も想定される。
第1又は第5の実施形態に従属し得る第6の実施形態の表示制御装置では、プロセッサは、表示位置変更処理において、移動先でのコンテンツのサイズが、移動元でのコンテンツのサイズより小さいとすると、移動元でコンテンツを縮小すること、及び移動先でのコンテンツのサイズが、移動元でのコンテンツのサイズより大きいとすると、移動元でコンテンツを拡大すること、の少なくとも1つを実行する。移動元と移動先とでコンテンツのサイズがとても異なる場合、コンテンツが表示される表示部の切り替わり時、視認されるコンテンツのサイズに大きな差が生じ、同じコンテンツであると認識されづらくなることが想定される。第6の実施形態の表示制御装置では、移動元でコンテンツのサイズを移動先のコンテンツのサイズに近づくように拡縮することで、コンテンツが表示される表示部の切り替わり時に想定される視認されるコンテンツのサイズの差を無くす(又は小さくする)ことが利点として想定される。
第1又は第6の実施形態に従属し得る第7の実施形態の表示制御装置では、プロセッサは、表示位置変更処理において、移動元で、コンテンツの移動先側の端部から漸次視認不能な態様に変化させる。第7の実施形態の表示制御装置では、コンテンツが停止している(移動していない)状態でコンテンツの移動先側の端部から漸次視認不能な態様に変化させることで、コンテンツを移動させなくても移動先へ移動したように観察者に知覚させることができるという利点も想定される。また、第7の実施形態の表示制御装置では、コンテンツが移動先へ動きながら、コンテンツの移動先側の端部から漸次視認不能な態様に変化させることで、コンテンツが移動していることを強調して観察者に知覚させることができるという利点も想定される。
第1又は第7の実施形態に従属し得る第8の実施形態の表示制御装置では、第1表示画像に含まれるコンテンツは、第2表示画像に含まれるコンテンツの一部である。第8の実施形態の表示制御装置は、コンテンツの表示位置が第1表示領域と第2表示領域との間で切り替わる際、コンテンツの情報量を加減することで、情報量や画像の誘目性を調整することができ、利便性を高めることが想定される。
第1又は第8の実施形態に従属し得る第9の実施形態の表示制御装置では、第1表示画像は、3D表現であり、第2表示画像は、2D表現である。第9の実施形態の表示制御装置は、3D表現と、2D表現とで表現方法を切り替えることで、コンテンツに対する俯角の変化がより強調される。このような俯角の変化の強調により表示される距離(像距離)の違いを強調して印象づけることができる。
第1又は第9の実施形態に従属し得る第10の実施形態の表示制御装置では、第1表示画像は、所定の第1の奥行き表現を有し、第2表示画像は、第1の奥行き表現を有さない。第10の実施形態の表示制御装置は、第1の奥行き表現を有する画像と、第1の奥行き表現を有さない画像とで表現方法を切り替えることで、コンテンツに対する俯角の変化がより強調される。このような俯角の変化の強調により表示される距離(像距離)の違いを強調して印象づけることができる。
以下、図1乃至図14では、例示的な車両用表示システムの構成の説明を提供する。なお、本発明は以下の実施形態(図面の内容も含む)によって限定されるものではない。下記の実施形態に変更(構成要素の削除も含む)を加えることができるのはもちろんである。また、以下の説明では、本発明の理解を容易にするために、公知の技術的事項の説明を適宜省略する。
図1は、車両1の運転席から前方を向いた際に、観察者(典型的には車両の運転者)4が視認する第1表示画像IM10、及び第2表示画像IM20の表示態様を示す図である。本実施形態の説明では、車両1の運転席に着座する観察者4が車両1の前方を向いた際の左右方向をX軸(左方向がX軸正方向)、上下方向をY軸(上方向がY軸正方向)、前後方向をZ軸(前方向がZ軸正方向)とする。本実施形態の車両用表示システム10は、車両1の前景300と重なって視認される前景重畳領域600における第1表示領域101に、第1表示画像IM10を表示し、車両1の前景300と重なって視認されない前景非重畳領域700における第2表示領域102に、第2表示画像IM20を表示する。
第1表示部110は、第1表示領域101に第1表示画像IM10を表示する。第1表示領域101は、観察者4から見て、車両1のフロントウインドシールド2と重畳する領域(前景重畳領域600の一例)に設けられる。車両用表示システム10における一実施形態の第1表示部110は、車両1のダッシュボード5内に設けられたヘッドアップディスプレイ(HUD:Head-Up Display)装置110Aである。HUD装置110Aは、表示光11Aをフロントウインドシールド2(被投影部材の一例である)に向けて出射し、フロントウインドシールド2(被投影部材の一例である)よりも前方側(Z軸正方向)の第1表示領域101で第1表示画像IM10を視認させる。これにより、観察者4は、フロントウインドシールド2を介して視認される現実空間である前景300に重なった画像を視認できる。
図2は、第1表示領域101及び第2表示領域102の配置の例を示す図である。第1表示領域101は、HUD装置110Aの内部で生成された画像が、虚像として結像する平面、曲面、又は一部曲面の領域であり、結像面とも呼ばれる。第1表示領域101自体は、実際に観察者4に視認されない、又は視認されにくい程度に視認性が低い。
HUD装置110Aは、画像を表示する表示面を有する表示器12Aと、リレー光学系13Aと、を含む。表示器12Aは、LCDなどのバックライトからの光を透過する透過型ディスプレイであってもよく、スクリーンに画像を投影するプロジェクション型ディスプレイであってもよい。この場合、表示面は、透過型ディスプレイにおけるディスプレイ表面であり、プロジェクション型ディスプレイのスクリーンである。
リレー光学系13Aは、表示器12Aとフロントウインドシールド2との間の表示器12Aからの画像の光の光路上に配置され、表示器12Aからの画像の光を第1表示部110の外側のフロントウインドシールド2に投影する1つ又はそれ以上の光学部材で構成される。リレー光学系13Aは、少なくとも1つの凹面鏡を含むが、これに加え、例えば、1つ又はそれ以上の、レンズなどの屈折光学部材、ホログラムなどの回折光学部材、反射光学部材、又はこれらの組み合わせを含んでいてもよい。
また、第1表示部110は、ヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)装置110Bであってもよい。観察者4は、HMD装置110Bを頭部に装着して車両1の座席に着座することで、表示される画像を、車両1のフロントウインドシールド2を介した前景300に重畳して視認する。車両用表示システム10が所定の画像を表示する第1表示領域101は、車両1の座標系を基準とした特定の位置に固定(調整可能に配置)され、観察者4がその方向を向くと、その特定の位置に固定された第1表示領域101内に表示された画像を視認することができる。
第1表示部110は、表示制御装置30の制御に基づいて、車両1のフロントウインドシールド2を介して視認される現実空間(実景)である前景300に存在する、障害物(歩行者、自転車、自動二輪車、他車両など)、走行レーンの路面6、道路標識、及び地物(建物、橋など)などの実オブジェクトの近傍(画像と実オブジェクトとの特定の位置関係の一例)、実オブジェクトに重なる位置(画像と実オブジェクトとの特定の位置関係の一例)、又は実オブジェクトを基準に設定された位置(画像と実オブジェクトとの特定の位置関係の一例)に画像を表示することで、視覚的な拡張現実(AR:Augmented Reality)を視認者(典型的には、車両1の運転席に着座する観察者4)に知覚させることもできる。第1表示部110は、実オブジェクトの位置に応じて表示位置を変化させるAR画像、又は/及び実オブジェクトの位置に応じて表示位置を変化させない非AR画像、を含む画像を表示することができる。
図2に示すように、第1表示領域101は、車両1の所定の位置(例えば、アイボックスEBの所定の位置)から第1像距離ID1だけ離れた位置に配置される。第2表示領域102は、第1像距離ID1より短い第2像距離ID2だけ離れた位置に配置される。すなわち、第2表示部120が表示する第2表示画像IM20は、第1表示部110が表示する第1表示画像IM10の手前側で観察者4に視認される。第1像距離ID1は、例えば、7[meter]であり、第2像距離ID2は、例えば、2[meter]である。但し、これらは一例であり、変更可能である。
また、観察者4から見た第1表示領域101の上端が下端よりも遠方に配置され、路面310に沿うように配置される場合(図2で点線で示した第1表示領域101)、車両1の所定の位置から第1表示領域101までの距離(像距離)ID1は、3~20[meter]であってもよい。すなわち、第1表示領域101の近傍端(下端)までの像距離ID1が3[meter]であり、第1表示領域101の遠方端(上端)までの像距離ID1が20[meter]であってもよい。
図3は、第2表示部120の配置の一例を示す図である。車両用表示システム10における一実施形態の第2表示部120は、車両1のダッシュボード5内に設けられた近傍ヘッドアップディスプレイ(HUD:Head-Up Display)装置120Aである。近傍HUD装置120Aは、表示光11Aをフロントウインドシールド2(被投影部材の一例である)のW/S遮光部2C(遮光部700の一例)に向けて出射し、フロントウインドシールド2(被投影部材の一例である)よりも前方側(Z軸正方向)の第2表示領域102で第2表示画像IM20を視認させる。これにより、観察者4は、現実空間である前景300に重なっていない画像を視認できる。
近傍HUD装置120Aは、画像を表示する表示面を有する表示器22Aを含む。近傍HUD装置120Aの表示器22Aから被投影部(W/S遮光部2C)までの表示光21Aの光路長は、HUD装置110Aの表示器12Aから被投影部(W/S遮光部2C)までの表示光11Aの光路長よりも短く設定される。すなわち、近傍HUD装置120Aが表示する第2表示画像IM20は、HUD装置110Aが表示する第1表示画像IM10よりも近傍に観察者3に知覚される。換言すると、第2表示領域102は、第1表示領域101よりも車両1の運転席の近くに配置される。なお、近傍HUD装置120Aは、リレー光学系(不図示)を有していてもよい。
図4は、第1表示領域101及び第2表示領域102の配置の一実施形態を示す図である。第1表示領域101は、フロントウインドシールド2における可視光を透過して前景(実景)300が視認可能な領域(前景重畳領域)600であり、例えば、HUD装置110A(第1表示部110)の表示領域内である。一方、第2表示領域102は、フロントウインドシールド2越しの前景(実景)300と重ならない領域(前景非重畳領域)700であり、例えば、フロントウインドシールド2におけるW/S遮光部2C(遮光部700の一例)やダッシュボード5(遮光部700の一例)と重なる領域である。なお、広義的には、第2表示領域102は、大部分がフロントウインドシールド2越しの実景と重ならない領域内であればよく、一部(例えば、第2表示領域102の30%未満)がフロントウインドシールド2越しの実景と重ならない領域外(フロントウインドシールド2越しの実景と重なる領域内)であることも含んでいてもよい。
図5Aは、第1表示領域101に第1表示画像IM10が表示される様子を示す図である。第1表示画像IM10は、コンテンツを斜めに見下ろした俯瞰画像であり、第1表示領域101の所定の第1定位置106に表示される。
図5Bは、第2表示領域102に第2表示画像IM20が表示される様子を示す図である。第2表示画像IM20は、第1表示画像IM10よりも俯角が大きい画像であり、第2表示領域102の所定の第2定位置107に表示される。
本実施形態の車両用表示システム10(表示制御装置130)は、第1表示領域101(第1定位置106)と、第2表示領域102(第2定位置107)との間で、コンテンツを移動させる表示位置変更処理を実行する。
図6は、いくつかの実施形態に係る、車両用表示システム10のブロック図である。表示制御装置130は、1つ又はそれ以上のI/Oインタフェース131、1つ又はそれ以上のプロセッサ133、1つ又はそれ以上の画像処理回路135、及び1つ又はそれ以上のメモリ137を備える。図6に記載される様々な機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれら両方の組み合わせで構成されてもよい。図6は、実施形態の一実施形態に過ぎず、図示された構成要素は、より数の少ない構成要素に組み合わされてもよく、又は追加の構成要素があってもよい。例えば、画像処理回路135(例えば、グラフィック処理ユニット)が、1つ又はそれ以上のプロセッサ133に含まれてもよい。
図示するように、プロセッサ133及び画像処理回路135は、メモリ137と動作可能に連結される。より具体的には、プロセッサ133及び画像処理回路135は、メモリ137に記憶されているプログラムを実行することで、例えば画像データを生成、及び/又は送信するなど、車両用表示システム10の操作を行うことができる。プロセッサ133及び/又は画像処理回路135は、少なくとも1つの汎用マイクロプロセッサ(例えば、中央処理装置(CPU))、少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)、少なくとも1つのフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。メモリ137は、ハードディスクのような任意のタイプの磁気媒体、CD及びDVDのような任意のタイプの光学媒体、揮発性メモリのような任意のタイプの半導体メモリ、及び不揮発性メモリを含む。揮発性メモリは、DRAM及びSRAMを含み、不揮発性メモリは、ROM及びNVROMを含んでもよい。
図示するように、プロセッサ133は、I/Oインタフェース131と動作可能に連結されている。I/Oインタフェース131は、例えば、CAN(Controller Area Network)の規格に応じて、車両に設けられた後述の車両ECUや、他の電子機器(後述する符号401~420)との通信(CAN通信とも称する)を行う。なお、I/Oインタフェース131が採用する通信規格は、CANに限定されず、例えば、CANFD(CAN with Flexible Data Rate)、LIN(Local Interconnect Network)、Ethernet(登録商標)、MOST(Media Oriented Systems Transport:MOSTは登録商標)、UART、あるいはUSBなどの有線通信インタフェース、又は、例えば、Bluetooth(登録商標)ネットワークなどのパーソナルエリアネットワーク(PAN)、802.11x Wi-Fi(登録商標)ネットワークなどのローカルエリアネットワーク(LAN)等の数十メートル内の近距離無線通信インタフェースである車内通信(内部通信)インタフェースを含む。また、I/Oインタフェース131は、無線ワイドエリアネットワーク(WAN0、IEEE802.16-2004(WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access))、IEEE802.16eベース(Mobile WiMAX)、4G、4G-LTE、LTE Advanced、5Gなどのセルラー通信規格により広域通信網(例えば、インターネット通信網)などの車外通信(外部通信)インタフェースを含んでいてもよい。
図示するように、プロセッサ133は、I/Oインタフェース131と相互動作可能に連結されることで、車両用表示システム10(I/Oインタフェース131)に接続される種々の他の電子機器等と情報を授受可能となる。I/Oインタフェース131には、例えば、自車両1に設けられたナビゲーション装置、及び車両ECU、及び車外通信機器などが動作可能に連結される。第1画像生成部12及び第2画像生成部22は、プロセッサ133及び画像処理回路135に動作可能に連結される。したがって、第1表示部110によって表示される第1表示画像IM1及び第2表示部120によって表示される第2表示画像IM2は、プロセッサ133及び/又は画像処理回路135から受信された画像データに基づいてもよい。プロセッサ133及び画像処理回路135は、I/Oインタフェース131から得られる情報に基づき、第1表示部110が表示する第1表示画像IM10及び第2表示部120が表示する第2表示画像IM20を制御する。なお、I/Oインタフェース131は、車両用表示システム10に接続される他の電子機器等から受信する情報を加工(変換、演算、解析)する機能を含んでいてもよい。
図6に示すロケータ410は、プロセッサ、RAM、記憶部、入出力インタフェース、及びこれらを接続するバス等を備えたマイクロコンピュータを主体として含む構成である。ロケータ410は、GNSS装置411で受信する測位データ、IMU412の計測結果、及びI/Oインタフェース131に出力された車速情報等を組み合わせ、自車両1の自車位置及び進行方向等を逐次測位する。ロケータ410は、測位結果に基づく自車両1の位置情報及び方角情報を、表示制御装置130等に提供する。
図6に示すGNSS装置411は、人工衛星(測位衛星)から送信された測位信号を受信し、自車両の現在位置を検出し、検出した位置データをロケータ410に出力する。GNSS装置411は、GPS、GLONASS、Galileo、IRNSS、QZSS、Beidou等の衛星測位システムのうちで、少なくとも一つの衛星測位システムの各測位衛星から、測位信号を受信可能である。
IMU412は、Inertial Measurement Unitであり、例えば、ジャイロセンサ及び加速度センサを有し、ヨー、ピッチ、ロールの各方向の角速度を検出し、検出した角速度データをロケータ410に出力する。ロケータ410は、ヨー、ピッチ、ロールの各方向の角速度を検出することにより、車両の姿勢の変化を検出する。
地図情報記憶装置420は、車両の周辺を含む地図データを記憶する記憶媒体であり、ロケータ410が判定した自車両1の位置情報及び方角情報に基づき、自車両の現在位置の周辺の地図データを表示制御装置130に出力する。また、地図情報記憶装置420は、ロケータ410が判定した自車両1の位置情報及び方角情報に基づき、特定対象(建物、道路における分岐点などの特徴点)の相対位置(距離や方角)を表示制御装置130に出力する。図6には、地図情報記憶装置420が表示制御装置130に外付けされた例を示したが、地図情報記憶装置420は、表示制御装置130に内蔵されていてもよい。また、地図情報記憶装置420は、自車両の外部から通信により表示制御装置130へ地図情報を配信するサーバであってもよい。地図情報記憶装置420は、クラウド上に設けられたサーバから、最新の地図データを取得可能である。
ナビゲーション装置430は、運転者等によって設定された目的地までの経路案内を実施する車載装置である。ナビゲーション装置430は、ナビゲーション用の地図データベース(不図示)を備えている。ナビゲーション用の地図データベースは、不揮発性メモリを主体に構成されており、経路案内に使用する地図データ(以下、ナビ地図データ)を記憶している。ナビ地図データには、道路についてのリンクデータ及びノードデータ等が記載されている。ナビゲーション装置430は、経路案内の内容を示すナビ情報を表示制御装置130に提供する。ナビ情報には、例えば交差点又は分岐合流地点についての位置情報及び道路形状情報、並びに交差点又は分岐合流地点にて車両が進むべき方向を示す方向情報が含まれている。
周辺監視センサ440は、車両1の周辺(前方、側方、及び後方)に存在する特定対象を検出する。周辺監視センサ440が検知する特定対象は、例えば、障害物(歩行者、自転車、自動二輪車、他車両など)、後述する走行レーンの路面、区画線、路側物、及び/又は地物(建物など)などを含んでいてもよい。車外センサとしては、例えば、ミリ波レーダ、超音波レーダ、レーザレーダ等のレーダセンサ、カメラ、又はこれらの任意の組み合わせからなる検出ユニットと、当該1つ又は複数の検出ユニットからの検出データを処理する(データフュージョンする)処理装置と、から構成される。これらレーダセンサやカメラセンサによる物体検知については従来の周知の手法を適用する。これらのセンサによる物体検知によって、三次元空間内での特定対象の有無、特定対象が存在する場合には、その特定対象の位置(車両1からの相対的な距離、車両1の進行方向を前後方向とした場合の左右方向の位置、上下方向の位置等)、大きさ(横方向(左右方向)、高さ方向(上下方向)等の大きさ)、移動方向(横方向(左右方向)、奥行き方向(前後方向))、変化速度(横方向(左右方向)、奥行き方向(前後方向))、及び/又は特定対象の種類等を検出してもよい。1つ又は複数の周辺監視センサ440は、各センサの検知周期毎に、車両1の前方の特定対象を検知して、特定対象情報の一例である特定対象情報(特定対象の有無、特定対象が存在する場合には特定対象毎の位置、大きさ、及び/又は種類等の情報)をプロセッサ133に出力することができる。なお、これら特定対象情報は、他の機器(例えば、車両ECU)を経由してプロセッサ133に送信されてもよい。また、夜間等の周辺が暗いときでも特定対象が検知できるように、センサとしてカメラを利用する場合には赤外線カメラや近赤外線カメラが望ましい。また、センサとしてカメラを利用する場合、視差で距離等も取得できるステレオカメラが望ましい。
視認者検出装置450は、車両1の運転席に着座する観察者の目位置を検出する赤外線カメラなどのカメラを含み、撮像した画像を、プロセッサ133に出力してもよい。プロセッサ133は、視認者検出装置450から撮像画像(目位置を推定可能な情報の一例。)を取得し、この撮像画像を、パターンマッチングなどの手法で解析することで、観察者の目位置の座標を検出し、検出した目位置の座標を示す信号を、プロセッサ133へ出力してもよい。
また、視認者検出装置450は、カメラの撮像画像を解析した解析結果(例えば、観察者の目位置が、予め設定された複数の表示パラメータが対応する空間的な領域のどこに属しているかを示す信号。)を、プロセッサ133に出力してもよい。なお、車両1の観察者の目位置、又は観察者の目位置を推定可能な情報を取得する方法は、これらに限定されるものではなく、既知の目位置検出(推定)技術を用いて取得されてもよい。
また、視認者検出装置450は、観察者の目位置の変化速度、及び/又は移動方向を検出し、観察者の目位置の変化速度、及び/又は移動方向を示す信号を、プロセッサ133に出力してもよい。
車外通信接続機器460は、自車両1と情報のやりとりをする通信機器であり、例えば、自車両1と車車間通信(V2V:Vehicle To Vehicle)により接続される他車両、歩車間通信(V2P:Vehicle To Pedestrian)により接続される歩行者(歩行者が携帯する携帯情報端末)、路車間通信(V2I:Vehicle To roadside Infrastructure)により接続されるネットワーク通信機器であり、広義には、自車両1との通信(V2X:Vehicle To Everything)により接続される全てのものを含む。車外通信接続機器460は、例えば、歩行者、自転車、自動二輪車、他車両(先行車等)、路面、区画線、路側物、又は/及び地物(建物など)の位置を取得し、プロセッサ133に送信してもよい。また、車外通信接続機器460は、上述のロケータ410と同様の機能を有し、自車両1の位置情報及び方角情報を、表示制御装置130等に送信してもよく、さらに上述の道路情報データベース403の機能も有し、前記道路情報(周辺車両関連情報の一例)を取得し、プロセッサ133に送信してもよい。なお、車外通信接続機器460から取得される情報は、上述のものに限定されない。
メモリ137に記憶されたソフトウェア構成要素は、ナビ画像生成モジュール512(俯瞰画像生成モジュール510の一例)、周辺監視画像生成モジュール514(俯瞰画像生成モジュール510の一例)、判定モジュール520、及び画像切替モジュール530を含む。
ナビ画像生成モジュール512(俯瞰画像生成モジュール510の一例)は、後述する地図上の自車位置アイコンPPに対する仮想視点MMの位置、この仮想視点MMからの見下ろし角(俯角)θを設定すること、進路案内画像200の縮尺を変更すること、自車位置アイコンPP周辺の地図を切り出す形状を決定する仮想視野Eを設定すること、及び地図データベース401から自車両周辺の地図データを読み出し、仮想視点MMの所定の位置から、所定の俯角、及び所定の仮想視野で観察される画像を、進路案内画像として生成すること、などを実行する。
ナビ画像生成モジュール512は、地図データ、及びナビ情報に基づき、自車両1の周辺の仮想の道路モデル上に、経路案内する仮想オブジェクトを配置し、ロケータ情報(自車両1の位置及び角度)に基づき、自車両1の上空に仮想視点位置を設定する。そして、ナビ画像生成モジュール512は、仮想視点位置から見た仮想オブジェクトを、後述する俯瞰ナビ画像IM31(俯瞰画像IM30の一例)として表示する。なお、ナビ画像生成モジュール512は省略され、表示制御装置130は、I/Oインタフェース131を介してナビゲーション装置430などから俯瞰ナビ画像IM31(俯瞰画像IM30の一例)の画像データを取得するものであってもよい。
図7は、俯瞰ナビ画像IM31として表示される自車両の周囲の地図画像の領域を示す図である。ここで、地図をαγ平面とし、αγ平面に直交するβ軸上の高さMβの位置、つまり自車位置アイコンPPの後方上空に鳥瞰図表示するための仮想視点位置MMがあるものとする。図7の例では、仮想視点位置MMは、自車位置アイコンPPの後方(γ負方向)にMγ1、且つ、上方(β正方向)にMβ1離れた位置に設定される。図7に示すように、仮想視点位置MMから見下ろし角をθで矩形の仮想視野F1G1H1J1で囲まれる地図の範囲は、符号F2G2H2J2で囲まれ、遠方側(γ正方向)で左右方向(α方向)の範囲が広く、近傍側(γ負方向)で左右方向(α方向)の範囲が狭い台形で表すことができる。本実施形態におけるいくつかの表示態様では、仮想視野Eは、矩形の仮想視野FGHJよりも地図の遠方と重なる領域の左右方向(α方向)の幅が狭くてもよい。つまり、仮想視点位置MMから観察した仮想視野E(F1K1L1J1)で囲まれる地図の領域は、符号F2K2L2J2で囲まれ、符号F2G2H2J2で囲まれる範囲よりも遠方側(γ正方向)で左右方向(α方向)の範囲が狭くなる。
ナビ画像生成モジュール512は、自車位置アイコンPPの後方(γ負方向)にMγ、且つ、上方(β正方向)にMβ離れた位置に、仮想視点位置MMを設定する。従って、自車両が直線の走行路を直進しているときに、仮想視点位置MMから自車位置アイコンPPを見ると、自車位置アイコンPPが前方を向いて走行している俯瞰ナビ画像IM31となる。仮想視点位置MMが可動すると、自車両周辺の地図画像が回転して(角度が変更して)表示される。例えば、自車位置アイコンPPが操舵されることにより、真上から見て反時計回りに90[degree]回転すると、これと連動して仮想視点位置MMも反時計回りに90[degree]回転する。
ナビ画像生成モジュール512は、俯瞰ナビ画像IM31の縮尺を大きくする場合、自車位置アイコンPPと仮想視点位置MMとの間の距離を短くする。具体的には、自車位置アイコンPPと仮想視点位置MMとの間の距離が短くなるように、前後方向(γ方向)の距離Mγ、及び上下方向(β方向)の高さMβのうち少なくとも一方を短くする。ナビ画像生成モジュール512は、経路変更地点(例えば、分岐路)までの距離が近くなると、俯瞰ナビ画像IM31の縮尺を大きくしてもよい(段階的に大きくしてもよい)。
ナビ画像生成モジュール512は、地図画像に対する仮想視点位置MMの位置Mβ(Mγ)、角度θを設定する。ナビ画像生成モジュール512は、仮想視点の位置Mβ(Mγ)、角度θを変化させることで、俯瞰ナビ画像IM31として表示される自車両の周囲の地図画像に対する角度(俯角)を変化させる。ナビ画像生成モジュール512は、典型的には、「仮想視点」の位置を、自車両の周囲(通常は自車両後方の適所)に設定する。また、「仮想視点」の角度θは、仮想視点位置MMから後述する仮想視野E1の縦方向の中点を通る方向と、αγ平面との間の角度であり、以下では俯角とも呼ぶ。
図8は、所定の仮想オブジェクト(コンテンツ)800に対して異なる俯角θを有する仮想視点MMを説明する図である。仮想視点MM1は俯角θ1を有し、俯角θ1は例えば20[degree]である。仮想視点MM2は、俯角θ2(>θ1)を有し、俯角θ2は例えば60[degree]である。仮想視点MM3は、俯角θ3(>θ2)を有し、俯角θ3は90[degree]である。仮想オブジェクト(コンテンツ)800は、ナビ画像IM30や周辺監視画像(不図示)であるが、俯角θの違いをわかりやすくするため、図8などでは仮想オブジェクト(コンテンツ)800を「A」とする。
図9Aは、図8の仮想視点MM1(俯角θ1)から見た仮想オブジェクト(コンテンツ)800(右図)、及びナビ画像IM31(左図)を示す図である。図9Bは、図8の仮想視点MM2(俯角θ2)から見た仮想オブジェクト(コンテンツ)800(右図)、及びナビ画像IM32(左図)を示す図である。図9Cは、図8の仮想視点MM3(俯角θ3)から見た仮想オブジェクト(コンテンツ)800(右図)、及びナビ画像IM33(左図)を示す図である。図9Aのナビ画像IM31が、第1表示画像IM10であるとすると、第1表示画像IM10より俯角θが大きい図9Bのナビ画像IM32、又は図9Cのナビ画像IM33が第2表示画像IM20であると言える。すなわち、第2表示画像IM20は、俯角θが第1表示画像IM10より大きいかつ90[degree]より小さい第2表示画像IM21、及び俯角θが第1表示画像IM10より大きい俯角θが90[degree]である第2表示画像IM22を含み得る。図9Aに示す第1表示画像IM10及び図9Bに示す第2表示画像IM21(IM20)は、俯角θが鋭角であり、コンテンツを斜めに見下ろした画像であり、3D表現であると言える。一方、図9Cに示す第2表示画像IM22(IM20)は、俯角θが90[degree]であり、コンテンツに対して仮想視点MMが正対して配置された画像であり、2D表現であると言える。
表示制御装置130(プロセッサ133)は、表示位置変更処理において、コンテンツ800を第1表示部110(第1表示領域101)から第2表示部120(第2表示領域102)へ移動させる際、俯角θを徐々に大きくすること、及びコンテンツを第2表示部120(第2表示領域102)から第1表示部110(第1表示領域101)へ移動させる際、俯角θを徐々に小さくすること、の少なくとも1つを実行する。本実施形態の表示制御装置130では、第1表示部110に表示されていたコンテンツ800は、俯角θを徐々に大きくしながら、像距離ID0が短い第2表示部120の所定の第2定位置107へ向けて移動されるので、コンテンツ800が近傍側に近づいたように強調して印象づけることができるという利点も想定される。また、本実施形態の表示制御装置130では、第2表示部120に表示されていたコンテンツ800は、俯角θを徐々に小さくしながら、像距離ID0が長い第1表示部110の所定の第1定位置106へ向けて移動されるので、コンテンツ800が遠方側に遠のいたように強調して印象づけることができるという利点も想定される。
図10は、表示制御装置130が実行する表示位置変更処理における表示画像の遷移の一実施形態を示す図である。表示制御装置130は、図10(a)(b)(c)及び(d)の順で、仮想オブジェクト(コンテンツ)800を、俯角θを漸増させながら、第1表示領域101(第1定位置106)から第2表示領域102(第2定位置107)へ移動させる。逆に、表示制御装置130は、図10(d)(c)(b)及び(a)の順で、仮想オブジェクト(コンテンツ)800を、俯角θを漸減させながら、第2表示領域102(第2定位置107)から第1表示領域101(第1定位置106)へ移動させる。図10(a)では、仮想オブジェクト800は、第1定位置106に第1表示画像IM10として表示される。表示位置変更処理を行う条件が成立した場合、表示制御装置130は、第1定位置106に表示していた第1表示画像IM10を、第2表示領域102(第2定位置107)へ向けて移動させる。図10(b)の第1遷移画像IM15(実線部分が表示され、点線部分は表示されない)は、第1定位置106から第2定位置107へ向けて第1表示領域101内を移動中であり、図10(a)の第1表示画像IM10より俯角θが大きく設定されている。図10(c)の第2遷移画像IM25(実線部分が表示され、点線部分は表示されない)は、第1定位置106から第2定位置107へ向けて第2表示領域102内を移動中であり、図10(b)の第1遷移画像IM15より俯角θが大きく設定されている。図10(d)の第2表示画像IM20は、第1定位置106から第2定位置107へ向けた移動が完了し、第2定位置107に定位され、図10(b)の第1遷移画像IM15より俯角θが大きく設定されている。
いくつかの実施形態の表示制御装置130では、プロセッサ133は、表示位置変更処理において、移動元で、俯角θを徐々に変化させる。観察者4は、俯角θの変化により、コンテンツ800の表示位置が変化すること、コンテンツ800の次の表示位置(移動先)を予想することができる。本実形態では、表示位置変更処理が開始されると、移動元の表示領域内で俯角θの変化が早く開始されるので、早いタイミングで、コンテンツ800の次の表示位置(移動先)を予想させることができる。
いくつかの実施形態の表示制御装置130では、プロセッサ133は、表示位置変更処理において、移動元で、コンテンツ800を移動先側へ移動させつつ、俯角θを徐々に変化させる。本表示制御装置130では、例えば図10に示すように、第1表示部110に表示されていたコンテンツ800は、俯角θを徐々に大きくしながら像距離ID0が短い第2表示部120へ向けて移動して、最終的に像距離ID0が短い第2表示部120の所定の第2定位置107に表示されるので、第1表示部110でコンテンツ800が移動している最中から、コンテンツ800が近傍側に近づいたように強調して印象づけることができるという利点も想定される。また、本実施形態の表示制御装置130では、第2表示部120に表示されていたコンテンツ800は、俯角θを徐々に小さくしながら像距離ID0が長い第1表示部110へ向けて移動して、最終的に像距離ID0が長い第1表示部110の所定の第1定位置106に表示されるので、第2表示部120でコンテンツ800が移動している最中から、コンテンツ800が遠方側に遠のいているように強調して印象づけることができるという利点も想定される。なお、これに限定されず、いくつかの実施形態のプロセッサ133は、表示位置変更処理において、移動元で、コンテンツ800の俯角θを徐々に変化させた後、移動元でのコンテンツ800の表示を中止(例えば、スライドアウト、フェードアウト、又はこれらの組み合わせ)してもよい。
いくつかの実施形態の表示制御装置130では、プロセッサ133は、表示位置変更処理において、移動先では、コンテンツ800を移動元側から移動させつつ、俯角θを変化させない。本実施形態の表示装置では、移動元におけるコンテンツ800の俯角θの変化と表示位置の移動により、コンテンツ800の像距離ID0が変化しているように強調して印象づけることができたり、コンテンツ800の俯角θの変化を強調して印象づけることができたりしているため、移動先でのコンテンツの俯角の変化は必ずしも必要ではない。したがって、本表示制御装置では、移動元での冗長な表現になり得る移動先での俯角θの変化を削減し、制御負荷を軽減することができるという利点も想定される。なお、これに限定されず、いくつかの実施形態のプロセッサ133は、プロセッサ133は、表示位置変更処理において、移動先でも、コンテンツ800を移動元側から移動させつつ、俯角θを変化させてもよい。
また、いくつかの実施形態の表示制御装置130では、プロセッサ133は、表示位置変更処理において、移動先でのコンテンツ800のサイズが、移動元でのコンテンツ800のサイズより小さいとすると、移動元でコンテンツを縮小する。また、プロセッサ133は、移動先でのコンテンツ800のサイズが、移動元でのコンテンツ800のサイズより大きいとすると、移動元でコンテンツ800を拡大する。移動元と移動先とでコンテンツ800のサイズがとても異なる場合、コンテンツ800が表示される表示部の切り替わり時、視認されるコンテンツ800のサイズに大きな差が生じ、同じコンテンツであると認識されづらくなることが想定される。本実施形態の表示制御装置130では、移動元でコンテンツ800のサイズを移動先のコンテンツのサイズに近づくように拡縮することで、コンテンツ800が表示される表示部の切り替わり時に想定される視認されるコンテンツのサイズの差を無くす(又は小さくする)ことが利点として想定される。
図11は、表示制御装置130が実行する表示位置変更処理における表示画像の遷移の一実施形態を示す図である。表示制御装置130は、図11(a)(b)(c)及び(d)の順で、仮想オブジェクト(コンテンツ)800を拡大しながら、第1表示領域101(第1定位置106)から第2表示領域102(第2定位置107)へ移動させる。逆に、表示制御装置130は、図11(d)(c)(b)及び(a)の順で、仮想オブジェクト(コンテンツ)800を縮小しながら、第2表示領域102(第2定位置107)から第1表示領域101(第1定位置106)へ移動させる。図11(a)では、仮想オブジェクト800は、第1定位置106に第1表示画像IM10として表示される。表示位置変更処理を行う条件が成立した場合、表示制御装置130は、第1定位置106に表示していた第1表示画像IM10を、第2表示領域102(第2定位置107)へ向けて移動させる。図11(b)の第1遷移画像IM15(実線部分が表示され、点線部分は表示されない)は、第1定位置106から第2定位置107へ向けて第1表示領域101内を移動中であり、図11(a)の第1表示画像IM10より俯角θが大きく、かつサイズも大きく設定されている。図11(c)の第2遷移画像IM25(実線部分が表示され、点線部分は表示されない)は、第1定位置106から第2定位置107へ向けて第2表示領域102内を移動中であり、図11(b)の第1遷移画像IM15より俯角θが大きく、かつサイズも大きく設定されている。図11(d)の第2表示画像IM20は、第1定位置106から第2定位置107へ向けた移動が完了し、第2定位置107に定位され、図11(b)の第1遷移画像IM15より俯角θが大きく設定されている(サイズは概ね同じ)。
また、いくつかの実施形態の表示制御装置130では、プロセッサ133は、表示位置変更処理において、移動元で、コンテンツ800の移動先側の端部から漸次視認不能な態様に変化させる。本実施形態の表示制御装置では、コンテンツが停止している(移動していない)状態でコンテンツの移動先側の端部から漸次視認不能な態様に変化させることで、コンテンツを移動させなくても移動先へ移動したように観察者に知覚させることができるという利点も想定される。また、第7の実施形態の表示制御装置では、コンテンツが移動先へ動きながら、コンテンツの移動先側の端部から漸次視認不能な態様に変化させることで、コンテンツが移動していることを強調して観察者に知覚させることができるという利点も想定される。
図12は、コンテンツの表示遷移を説明する図である。図12では、下方が移動先(第2表示領域102)であると仮定すると、第1遷移画像IM15の移動先(第2表示領域102)に近い端部(下端)から反対側の端部(上端)まで視認不能な状態(点線部分が視認不能な状態)に徐々に変化させる。言い換えると、コンテンツ800は、移動先側の端部からフェードアウトさせる。図示しないが、第2遷移画像IM25では、上方が移動先(第1表示領域101)となるので、第2遷移画像IM25の移動先(第1表示領域101)に近い端部(上端)から漸視認不能な領域を増加させていく。
また、いくつかの実施形態の表示制御装置130では、第1表示画像IM10に含まれるコンテンツは、第2表示画像IM20に含まれるコンテンツの一部である。本実施形態の表示制御装置130は、コンテンツ800の表示位置が第1表示領域101と第2表示領域102との間で切り替わる際、コンテンツ800の情報量を加減することで、情報量や画像の誘目性を調整することができ、利便性を高めることが想定される。
図13は、第1表示画像IM10(上図)、及び第2表示画像IM20(下図)の表示態様を説明する図である。第2表示画像IM20に含まれるコンテンツは『A~H』であるとすると、表示制御装置130は、第1表示画像IM10が、第2表示画像IM20に含まれるコンテンツの一部(『B,C,F,G』)を含み、一部(『A,D,E,H』)を含まないように、表示制御してもよい。
また、いくつかの実施形態の表示制御装置130では、第1表示画像IM10は、所定の第1の奥行き表現を有し、第2表示画像IM20は、第1の奥行き表現を有さない。本実施形態の表示制御装置130は、第1の奥行き表現を有する第1表示画像IM10と、第1の奥行き表現を有さない第2表示画像IM20とで表現方法を切り替えることで、コンテンツ800に対する俯角θの変化がより強調される。このような俯角θの変化の強調により表示される距離(像距離)ID0の違いを強調して印象づけることができる。第1の奥行き表現は、コンテンツの奥側の鮮明度を低下させる表現である。
第1の奥行き表現の態様の例としては、以下のようなものを挙げることができる。(1)第1の奥行き表現では、奥側を薄くし、手前側を濃くする。(2)第1の奥行き表現では、奥側が輪郭線又は陰影を細くし、手前側を太くする。(3)第1の奥行き表現では、奥側ほど低彩度に、手前側ほど高彩度にする(但し、背景の色彩等によっては逆の場合もあり得る)。(4)第1の奥行き表現では、奥側の明度(輝度)を低くし、手前側を高くする(但し、背景の輝度や明度によっては、この逆の場合もあり得る)。(5)第1の奥行き表現では、奥側は背景とのコントラスト比を低くし、手前側は高くする(但し、背景の色や色調等によってはこの逆の場合もあり得る)。
表示制御装置130(プロセッサ133)は、判定モジュール520を実行することで、第1表示部110(第1表示領域101)から第2表示部120(第2表示領域102)へコンテンツ800の表示位置を切り替える(表示位置を移動させる)第1条件が成立したか、第2表示部120(第2表示領域102)から第1表示部110(第1表示領域101)へコンテンツ800の表示位置を切り替える(表示位置を移動させる)第2条件が成立したか、を判定する。
前記第1条件の例としては、以下のようなものを挙げることができる。(1)第1表示画像IM10が観察者4の操作により選択されるメニューコンテンツであり、前記メニューコンテンツ上で観察者4により特定の操作が検出されること。(2)第1表示画像IM10の表示優先度の低下が検出されること。(3)観察者4の視線を第2表示領域102へ誘導したい状況が検出されること。(4)第1表示画像IM10の情報が前景300にそぐわないと判定されること。(5)第1表示領域101に他に表示する情報が検出されること。(6)第1表示部110による表示を終了させる条件が成立すること。なお、前記第1条件は、これらに限定されない。
前記第2条件の例としては、以下のようなものを挙げることができる。(1)コンテンツ800の表示優先度の上昇が検出されること。(2)観察者4の視線を第1表示領域101へ誘導したい状況が検出されること。(3)コンテンツ800を前景300に合わせて表示すべき状況であると判定されること。(4)観察者4に注意喚起を行うべき状況であると判定されること。なお、前記第2条件は、これらに限定されない。
図14は、表示制御装置130が実行する表示位置変更処理における表示画像の遷移の一実施形態を示す図である。表示制御装置130は、図14(a)(b)(c)(d)及び(e)の順で、仮想オブジェクト(コンテンツ)800を、第1表示領域101(第1定位置106)から第2表示領域102(第2定位置107)へ移動させる。逆に、表示制御装置130は、図14(e)(d)(c)(b)及び(a)の順で、仮想オブジェクト(コンテンツ)800を、第2表示領域102(第2定位置107)から第1表示領域101(第1定位置106)へ移動させる。図14(a)では、仮想オブジェクト800は、第1定位置106に第1表示画像IM10として表示される。表示位置変更処理を行う条件が成立した場合、表示制御装置130は、第1定位置106に表示していた第1表示画像IM10を、第2表示領域102(第2定位置107)へ向けて移動させる。図14(b)の第1遷移画像IM15(実線部分が表示され、点線部分は表示されない)は、第1定位置106から第2定位置107へ向けて第1表示領域101内を移動中であり、図14(a)の第1表示画像IM10より俯角θが大きく設定されている。図14(c)では、第2表示領域102(第2定位置107)に第2表示画像IM20を表示する。図14(d)の第2遷移画像IM25(実線部分が表示され、点線部分は表示されない)は、第1定位置106から第2定位置107へ向けて第2表示領域102内を移動中であり、図14(b)の第1遷移画像IM15より俯角θが大きく設定されている。図14(d)の第2遷移画像IM25は、徐々に第2表示画像IM20に近づけつつ、フェードアウトする。図14(d)の第2遷移画像IM25は、徐々に第2表示画像IM20に近づけつつ、徐々に第2表示画像IM20の俯角θに近づけつつ、フェードアウトしてもよい。図14(e)の第2表示画像IM20は、図14d)の第2遷移画像IM25がフェードアウトした際に、図14(c)で表示された画像がそのまま表示されたものである。
また、いくつかの車両用表示システム10では、第2表示部120は、ダッシュボード5とフロントウインドシールド2の間に設けられるディスプレイパネルであってもよい。図15の第2表示部120Bは、ヘッドアップディスプレイ装置120Aの光透過部26よりも運転者4側のダッシュボード5の上に設けられ、背面を遮光部125で保持されたディスプレイパネルである。図15の第2表示部120Dが第2表示画像IM20を表示する第2表示領域102は、ヘッドアップディスプレイ装置20AのアイボックスEBの中心から見ると、フロントウインドシールド2越しの実景と重ならない領域(前景非重畳領域)700に配置される。
また、図16に示すように、第2表示部120は、ヘッドアップディスプレイ装置20Aの光透過部26よりも奥側(運転者4から離れた位置)のダッシュボード5に設けられ、背面を遮光部125で保持されたディスプレイパネルである。図16の第2表示部120Cが第2表示画像IM20を表示する第2表示領域102は、ヘッドアップディスプレイ装置20AのアイボックスEBの中心から見ると、フロントウインドシールド2越しの実景と重ならない領域(前景非重畳領域)700に配置される。
上述の処理プロセスの動作は、汎用プロセッサ又は特定用途向けチップなどの情報処理装置の1つ以上の機能モジュールを実行させることにより実施することができる。これらのモジュール、これらのモジュールの組み合わせ、及び/又はそれらの機能を代替えし得る公知のハードウェアとの組み合わせは全て、本発明の保護の範囲内に含まれる。
車両用表示システム10の機能ブロックは、任意選択的に、説明される様々な実施形態の原理を実行するために、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせによって実行される。図2で説明する機能ブロックが、説明される実施形態の原理を実施するために、任意選択的に、組み合わされ、又は1つの機能ブロックを2以上のサブブロックに分離されてもいいことは、当業者に理解されるだろう。したがって、本明細書における説明は、本明細書で説明されている機能ブロックのあらゆる可能な組み合わせ若しくは分割を、任意選択的に支持する。
1 :車両
2 :フロントウインドシールド
2C :W/S遮光部
3 :観察者
4 :観察者
5 :ダッシュボード
6 :路面
10 :車両用表示システム
11A :表示光
12 :第1画像生成部
12A :表示器
13A :リレー光学系
21A :表示光
22 :第2画像生成部
22A :表示器
30 :表示制御装置
101 :第1表示領域
102 :第2表示領域
106 :第1定位置
107 :第2定位置
110A :HUD装置(第1表示部)
110B :HMD装置(第1表示部)
120A :近傍HUD装置(第2表示部)
130 :表示制御装置
131 :I/Oインタフェース
133 :プロセッサ
135 :画像処理回路
137 :メモリ
200 :進路案内画像
300 :前景
310 :路面
401 :地図データベース
403 :道路情報データベース
410 :ロケータ
411 :GNSS装置
420 :地図情報記憶装置
430 :ナビゲーション装置
440 :周辺監視センサ
450 :視認者検出装置
460 :車外通信接続機器
510 :俯瞰画像生成モジュール
512 :ナビ画像生成モジュール
514 :周辺監視画像生成モジュール
520 :判定モジュール
530 :画像切替モジュール
600 :前景重畳領域
700 :前景非重畳領域(遮光部)
800 :仮想オブジェクト(コンテンツ)
E :仮想視野
ID0 :像距離
ID1 :像距離
ID1 :第1像距離
IM10 :第1表示画像
IM15 :第1遷移画像
IM20 :第2表示画像
IM25 :第2遷移画像
IM30 :ナビ画像(俯瞰画像)
MM :仮想視点
MM1 :仮想視点
MM2 :仮想視点
MM3 :仮想視点
Mβ :高さ
Mγ :距離
PP :自車位置アイコン
θ :俯角
θ1 :俯角
θ2 :俯角
θ3 :俯角
2 :フロントウインドシールド
2C :W/S遮光部
3 :観察者
4 :観察者
5 :ダッシュボード
6 :路面
10 :車両用表示システム
11A :表示光
12 :第1画像生成部
12A :表示器
13A :リレー光学系
21A :表示光
22 :第2画像生成部
22A :表示器
30 :表示制御装置
101 :第1表示領域
102 :第2表示領域
106 :第1定位置
107 :第2定位置
110A :HUD装置(第1表示部)
110B :HMD装置(第1表示部)
120A :近傍HUD装置(第2表示部)
130 :表示制御装置
131 :I/Oインタフェース
133 :プロセッサ
135 :画像処理回路
137 :メモリ
200 :進路案内画像
300 :前景
310 :路面
401 :地図データベース
403 :道路情報データベース
410 :ロケータ
411 :GNSS装置
420 :地図情報記憶装置
430 :ナビゲーション装置
440 :周辺監視センサ
450 :視認者検出装置
460 :車外通信接続機器
510 :俯瞰画像生成モジュール
512 :ナビ画像生成モジュール
514 :周辺監視画像生成モジュール
520 :判定モジュール
530 :画像切替モジュール
600 :前景重畳領域
700 :前景非重畳領域(遮光部)
800 :仮想オブジェクト(コンテンツ)
E :仮想視野
ID0 :像距離
ID1 :像距離
ID1 :第1像距離
IM10 :第1表示画像
IM15 :第1遷移画像
IM20 :第2表示画像
IM25 :第2遷移画像
IM30 :ナビ画像(俯瞰画像)
MM :仮想視点
MM1 :仮想視点
MM2 :仮想視点
MM3 :仮想視点
Mβ :高さ
Mγ :距離
PP :自車位置アイコン
θ :俯角
θ1 :俯角
θ2 :俯角
θ3 :俯角
Claims (12)
- 第1表示領域に画像を表示する第1表示部と、前記第1表示領域よりも近傍に配置される第2表示領域に画像表示する第2表示部と、を備えた車両用表示システムを制御する表示制御装置において、
プロセッサは、
前記第1表示領域と前記第2表示領域との間で、所定のコンテンツを移動させる表示位置変更処理を実行し、
前記第1表示部は、前記コンテンツを斜めに見下ろした俯瞰画像である第1表示画像を表示し、
前記第2表示部は、前記第1表示画像よりも俯角が大きい第2表示画像を表示する、
ことを特徴とする表示制御装置。 - 前記プロセッサは、前記表示位置変更処理において、
前記コンテンツを前記第1表示領域から前記第2表示領域へ移動させる際、前記俯角を徐々に大きくすること、及び
前記コンテンツを前記第2表示領域から前記第1表示領域へ移動させる際、前記俯角を徐々に小さくすること、の少なくとも1つを実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。 - (移動する前にその場で移動せずに俯角変化でもいい)
前記プロセッサは、前記表示位置変更処理において、
移動元で、前記俯角を徐々に変化させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の表示制御装置。 - (移動元で移動しながら俯角変化に限定)
前記プロセッサは、前記表示位置変更処理において、
移動元で、前記コンテンツを移動先側へ移動させつつ、前記俯角を徐々に変化させる、
ことを特徴とする請求項3に記載の表示制御装置。 - (移動元では俯角が変化し、移動先では俯角が変化しない、ことを限定)
前記プロセッサは、前記表示位置変更処理において、
前記移動先では、前記コンテンツを移動元側から移動させつつ、前記俯角を変化させない、
ことを特徴とする請求項3に記載の表示制御装置。 - (各表示器でコンテンツサイズが違った場合に、移動前に拡縮させる)
前記プロセッサは、前記表示位置変更処理において、
移動先での前記コンテンツのサイズが、移動元での前記コンテンツのサイズより小さいとすると、前記移動元で前記コンテンツを縮小すること、及び
前記移動先での前記コンテンツのサイズが、前記移動元での前記コンテンツのサイズより大きいとすると、前記移動元で前記コンテンツを拡大すること、の少なくとも1つを実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。 - (画像の移動を強調させる消し方の限定)
前記プロセッサは、前記表示位置変更処理において、
移動元で、前記コンテンツの移動先側の端部から漸次視認不能な態様に変化させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。 - 前記第1表示画像に含まれる前記コンテンツは、前記第2表示画像に含まれる前記コンテンツの一部である、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。 - 前記第1表示画像は、3D表現であり、
前記第2表示画像は、2D表現である、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。 - 第1表示画像は、所定の第1の奥行き表現を有し、
第2表示画像は、前記第1の奥行き表現を有さない、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。 - 前記第1表示部は、
請求項1に記載の表示制御装置と、
表示光を出射する表示器と、
前記表示器からの前記表示光を被投影部にむけるリレー光学系と、を備え、前記第1表示領域に虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であり、
前記第1表示領域は、観察者から見て上端が下端よりも遠方に配置される、
ヘッドアップディスプレイ装置。 - 第1表示領域に画像を表示する第1表示部と、前記第1表示領域よりも近傍に配置される第2表示領域に画像表示する第2表示部と、を備えた車両用表示システムを制御する表示方法において、
前記第1表示領域と前記第2表示領域との間で、所定のコンテンツを移動させる表示位置変更処理を実行させることと、
前記第1表示部に、前記コンテンツを斜めに見下ろした俯瞰画像である第1表示画像を表示させることと、
前記第2表示部に、前記第1表示画像よりも俯角が大きい第2表示画像を表示させることと、
を含む表示制御方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022-073589 | 2022-04-27 | ||
JP2022073589 | 2022-04-27 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
WO2023210682A1 true WO2023210682A1 (ja) | 2023-11-02 |
Family
ID=88519089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
PCT/JP2023/016429 WO2023210682A1 (ja) | 2022-04-27 | 2023-04-26 | 表示制御装置、ヘッドアップディスプレイ装置、及び表示制御方法 |
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Country | Link |
---|---|
WO (1) | WO2023210682A1 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015037325A1 (ja) * | 2013-09-12 | 2015-03-19 | 株式会社デンソー | 車載表示装置 |
JP2017206251A (ja) * | 2017-07-07 | 2017-11-24 | 日本精機株式会社 | 車両情報投影システム |
JP2018066837A (ja) * | 2016-10-19 | 2018-04-26 | 三菱電機株式会社 | 虚像表示装置 |
-
2023
- 2023-04-26 WO PCT/JP2023/016429 patent/WO2023210682A1/ja unknown
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015037325A1 (ja) * | 2013-09-12 | 2015-03-19 | 株式会社デンソー | 車載表示装置 |
JP2018066837A (ja) * | 2016-10-19 | 2018-04-26 | 三菱電機株式会社 | 虚像表示装置 |
JP2017206251A (ja) * | 2017-07-07 | 2017-11-24 | 日本精機株式会社 | 車両情報投影システム |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
121 | Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application |
Ref document number: 23796422 Country of ref document: EP Kind code of ref document: A1 |