WO2023210305A1

WO2023210305A1 - ペダル装置、ペダル装置の製造方法

Info

Publication number: WO2023210305A1
Application number: PCT/JP2023/014413
Authority: WO
Inventors: 昌志荒尾; 悦豪柳田; 祐樹松永; 淳志西村; 健一郎竹中; 信重松
Original assignee: 株式会社デンソー
Priority date: 2022-04-29
Filing date: 2023-04-07
Publication date: 2023-11-02

Abstract

ペダル装置は、ペダル（４０）と、回転軸（６２）と、カバー（１０Ｂ）と、回転軸の軸芯（ＣＬ）が延びる軸芯方向（ＧＬ）のカバーに対して一方側にあるハウジング本体（１０Ａ）とを有する。回転軸は、ペダルとハウジング本体のうち一方から他方に突出する第１突起部（６３ａ）と、ペダルとカバーのうち一方から他方に突出する第２突起部（６３ｂ）とを有する。第１軸受部（２０）は、ペダルとハウジング本体のうち他方に支持され、第１突起部を回転可能に支持する。第２軸受部（３０）は、ペダルとカバーのうち他方に支持され、第２突起部を回転可能に支持する。ペダルが回転軸によってハウジング（１０）に対して回転可能に支持される。軸芯に関する径方向の第１軸受部の位置と当該径方向の第２軸受部の位置とを一致させるようにカバーの位置とハウジング本体の位置とが調整された状態でカバーとハウジング本体とが固定された状態になっている。

Description

ペダル装置、ペダル装置の製造方法

関連出願への相互参照

　本出願は、２０２２年４月２９日に出願された日本特許出願番号２０２２－０７５５６０号に基づくもので、ここにその記載内容が参照により組み入れられる。

　本開示は、ペダル装置、ペダル装置の製造方法に関するものである。

　従来、ペダルと、このペダルを回転軸を介して回転可能に支持するハウジング、カバーとを備えるペダル装置が提案されている（例えば、特許文献１参照）。ハウジングは、カバーに対して軸芯方向一方側に配置されている。軸芯方向は、回転軸の軸芯が延びる方向である。回転軸は、カバーから軸芯方向一方側に突起する一方側突起部とハウジングから軸芯方向他方側に突起する他方側突起部とを備える。

　ペダルは、回転軸の一方側突起部を回転可能に支持する一方側軸受部と、回転軸の他方側突起部を回転可能に支持する他方側軸受部を有する。

　ハウジングおよびカバーは、スナップフィット部やラビリンス構造によって固定されている。ラビリンス構造は、ハウジングおよびカバーの間の隙間に異物が侵入することを防ぐために、ハウジングの縁部およびカバーの縁部のうち一方を他方に嵌合して固定する構造である。

特開２０１３－６５４４号公報

　上述の特許文献１のペダル装置では、回転軸の一方側突起部は、ペダルの一方側軸受部によって回転可能に支持され、回転軸の他方側突起部は、ペダルの他方側軸受部によって回転可能に支持されている。

　しかし、ハウジングとカバーとは、上述の如く、スナップフィット部やラビリンス構造によって嵌合されている。このため、ハウジングおよびカバーの間の位置関係は、スナップフィット部、ラビリンス構造によって規制される。

　したがって、回転軸の一方側突起部の軸芯と、回転軸の他方側突起部の軸芯とが、径方向に、寸法公差分ずれてしまう場合がある。径方向とは、回転軸の軸芯方向に直交する方向のことである。以下、回転軸の一方側突起部の軸芯と回転軸の他方側突起部の軸芯との間の径方向のずれ量を、回転軸の軸芯のずれ量という。

　ここで、発明者の検討によれば、ペダルを円滑に回転させるためには、回転軸の一方側突起部およびペダルの一方側軸受部の間のクリアランスを、上述の回転軸の軸芯のずれ量よりも、大きくすることが必要である。さらに、ペダルを円滑に回転させるためには、回転軸の他方側突起部およびペダルの他方側軸受部の間のクリアランスを、上述の回転軸の軸芯のずれ量よりも、大きくすることが必要である。

　しかし、回転軸の一方側突起部およびペダルの一方側軸受部の間のクリアランスが大きくなると、ペダルを円滑に回転させることができなくなる懸念がある。また、回転軸の他方側突起部およびペダルの他方側軸受部の間のクリアランスが、大きくなると、ペダルを円滑に回転させることができなくなる懸念がある。

　本開示は、ペダルが円滑に回転できるようにしたペダル装置、ペダル装置の製造方法を提供することを目的とする。

　本開示の１つの観点によれば、ペダル装置は、
　操作者から踏み込み操作されるペダル（４０）と、
　軸芯（ＣＬ）を有する回転軸（６２）と、
　軸芯が延びる方向を軸芯方向（ＧＬ）としたとき、カバー（１０Ｂ）と、カバーに対して軸芯方向の一方側に配置されているハウジング本体（１０Ａ）と、を有するハウジング（１０）と、
　第１軸受部（２０）と、
　第２軸受部（３０）と、を備え、
　回転軸は、ペダルおよびハウジング本体のうち一方から他方に突出する第１突起部（６３ａ）と、ペダルおよびカバーのうち一方から他方に突出する第２突起部（６３ｂ）とを有し、第１突起部と第２突起部とが軸芯方向に延びるように形成されており、
　第１軸受部は、ペダルおよびハウジング本体のうち他方に支持され、回転軸の第１突起部を回転可能に支持し、
　第２軸受部は、ペダルおよびカバーのうち他方に支持され、回転軸の第２突起部を回転可能に支持し、
　ペダルが回転軸によってハウジングに対して回転可能に支持されており、
　軸芯に直交する方向を径方向としたとき、第１軸受部の軸芯の径方向の位置と第２軸受部の軸芯の径方向の位置とを一致させるようにカバーの位置とハウジング本体の位置とが調整された状態でカバーとハウジング本体とが固定された状態になっている。

　したがって、第１軸受部の軸芯の径方向の位置と第２軸受部の軸芯の径方向の位置とを一致させることができる。このため、回転軸の第１突起部の軸芯と第２突起部の軸芯とを適切な位置に配置することができる。したがって、ペダルが円滑に回転できるようにしたペダル装置を提供することができる。

　本開示の他の観点によれば、ペダル装置の製造方法は、
　操作者から踏み込み操作されるペダルと、
　軸芯を有する回転軸と、
　軸芯が延びる方向を軸芯方向としたとき、カバーと、カバーに対して軸芯方向の一方側に配置されているハウジング本体と、を有するハウジングと、
　第１軸受部と、
　第２軸受部と、を備え、
　回転軸は、ペダルおよびハウジング本体のうち一方から他方に突出する第１突起部と、ペダルおよびカバーのうち一方から他方に突出する第２突起部とを有し、第１突起部と第２突起部とが軸芯方向に延びるように形成されており、
　第１軸受部は、ペダルおよびハウジング本体のうち他方に支持され、回転軸の第１突起部を回転可能に支持し、
　第２軸受部は、ペダルおよびカバーのうち他方に支持され、回転軸の第２突起部を回転可能に支持し、
　ペダルが回転軸によってハウジングに対して回転可能に支持されるペダル装置の製造方法であって、
　第１突起部が第１軸受部によって支持された状態になるようにペダルとハウジング本体とを第１軸受部を介して組み付けることと、
　第２突起部が第２軸受部によって支持された状態になるようにペダルとカバーとを第２軸受部を介して組み付けることと、
　軸芯に直交する方向を径方向としたとき、第１軸受部の軸芯の径方向の位置と第２軸受部の軸芯の径方向の位置とを一致させるようにハウジング本体の位置とカバーの位置とを調整することと、
　ハウジング本体の位置とカバーの位置とが調整された状態でハウジング本体とカバーとを固定することと、を含む。

　したがって、第１軸受部の軸芯の径方向の位置と第２軸受部の軸芯の径方向の位置とを一致させることができる。このため、回転軸の第１突起部の軸芯と第２突起部の軸芯とを適切な位置に配置することができる。したがって、ペダルが円滑に回転できるようにしたペダル装置の製造方法を提供することができる。

　なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。

第１実施形態におけるペダル装置が搭載される自動車において、ペダル装置が適用されるブレーキバイワイヤシステムの全体構成を示す模式図である。第１実施形態におけるペダル装置の斜視図であり、ペダル装置を構成するハウジング本体、カバー、およびペダルを示す図である。第１実施形態におけるペダル装置の分解図であり、ペダル装置を構成するハウジング本体、カバー、回転軸、およびペダルを示す図である。図２のペダル装置を車両上下方向に平行で、かつペダル軸芯を含む面で切断した断面図であり、ペダル装置を構成するハウジング本体、カバー、回転軸、およびペダルを示す図である。図２の第１実施形態における２つの軸受部の軸芯の径方向位置を一致させる工程の説明を補助するための部分断面図であり、ボルトおよび貫通孔形成部の間のクリアランスを示す部分断面図である。図２の第１実施形態におけるペダル装置の各製造工程を示すフローチャートである。第２実施形態におけるペダル装置の斜視図であり、ペダル装置を構成するハウジング本体、およびカバーを示す図である。図７中のVIII－VIII断面図であり、ハウジング本体およびカバーの間の溶接の説明を補助するための部分断面図である。第３実施形態におけるペダル装置の斜視図であり、ペダル装置を構成するハウジング本体、および分割カバー部を示す図である。図９のペダル装置を車両上下方向に平行で、かつペダル軸芯を含む面で切断した断面図であり、ペダル装置を構成するハウジング本体、分割カバー部、回転軸、およびペダルを示す図である。図１０の第３実施形態における２つの軸受部の軸芯の径方向位置を一致させる工程の説明を補助するための断面図であり、ボルトおよび貫通孔形成部の間のクリアランスを示す断面図である。第４実施形態におけるハウジング本体、およびカバーを固定する固定部材を示す部分断面図であり、固定部材および貫通孔形成部の間のクリアランスの説明を補助する部分断面である。他の実施形態におけるペダル装置の斜視図であり、ペダル装置を構成するカバー部材、ハウジング本体、およびカバーを示す図である。図１３のペダル装置を車両上下方向に平行で、かつペダル軸芯を含む面で切断した断面図であり、ペダル装置を構成するカバー部材、ハウジング本体、およびカバーを示す図である。他の実施形態におけるペダル装置の断面図であり、ペダル装置を構成するペダルアーム、ハウジング本体、カバー、回転軸、および軸受部を示す図であり、図１４に相当する図である。他の実施形態におけるペダル装置の断面図であり、ペダル装置を構成するペダルアーム、ハウジング本体、およびカバー、回転軸、および軸受部を示す図であり、図１４に相当する図である。他の実施形態におけるペダル装置の断面図であり、ペダル装置を構成するペダルアーム、ハウジング本体、カバー、回転軸、および軸受部を示す図であり、図１４に相当する図である。他の実施形態におけるペダル装置の断面図であり、ペダル装置を構成するペダルアーム、ハウジング本体、カバー、回転軸、および軸受部を示す図であり、図１４に相当する図である。

　以下、本開示の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。

　（第１実施形態）
　図１に示すように、本実施形態のペダル装置１は自動車８０に搭載される装置であり、自動車８０の乗員である運転者（すなわち、操作者）８１の踏力により踏込み操作される。このペダル装置１は、自動車８０を制動する制動操作を行うためのブレーキペダル装置として自動車８０に設けられている。

　詳しく言うと、図１の自動車８０ではブレーキバイワイヤシステム８２が採用されており、ペダル装置１は、そのブレーキバイワイヤシステム８２に用いられるブレーキペダル装置である。ブレーキバイワイヤシステム８２とは、ペダル装置１から出力される電気信号に基づき、自動車８０に搭載される電子制御装置８３の駆動制御によりマスターシリンダで発生させた液圧によりブレーキ回路を介して各車輪のブレーキパッドを駆動するシステムである。

　なお、図１の４つの矢印はそれぞれ、ペダル装置１が搭載される自動車８０の向きを示す。

　車両進行方向Ｄａと自動車８０の上下方向（言い換えると、自動車８０の天地方向）である車両上下方向Ｄｂとが、４つの矢印でそれぞれ示されている。また、本実施形態の説明では、車両進行方向Ｄａにおける前側は車両進行方向前側とも称され、車両進行方向Ｄａにおける後側は車両進行方向後側とも称される。車両上下方向Ｄｂにおける上側は車両上側とも称され、車両上下方向Ｄｂにおける下側は車両下側とも称される。

　図１、図２、図３および図４に示すように、ペダル装置１は、ハウジング１０、軸受部２０、３０、ペダル４０、回転角度センサ５０、および回転軸６２などを備えている。本実施形態のペダル装置１は、ペンダント式ペダル装置である。

　そのペンダント式のペダル装置１とは、ペダル４０のうち運転者８１に踏まれる部位がペダル４０の揺動中心ＣＬに対して車両下方（すなわち、車両搭載時の天地方向における下方）に配置される構成のものをいう。そして、ペンダント式のペダル装置１では、ペダル４０は、そのペダル４０に与えられる運転者８１の踏力が増すほど、ペダル４０のうち揺動中心ＣＬよりも車両下方の部位を車両進行方向前側へ近づける向きに揺動する。

　なお、図４に示すように、ペダル４０の揺動中心ＣＬとは、ペダル４０の揺動における回転中心である。また、本実施形態の説明では、そのペダル４０の揺動中心ＣＬは、ペダル軸芯（すなわち、回転軸６２の軸芯）ＣＬとも称される。

　ハウジング１０は、ハウジング本体１０Ａ、およびカバー１０Ｂを備える。ハウジング本体１０Ａは、カバー１０Ｂに対して軸芯方向ＧＬの一方側に配置されている。軸芯方向ＧＬは、ペダル軸芯ＣＬが延びる方向である。

　ハウジング本体１０Ａは、その内側には、内部空間としてのハウジング空間１０１、１０２を形成する隔離壁１００を形成している。ハウジング本体１０Ａは、ハウジング空間１０１から軸芯方向ＧＬの他方側と車両下側とに向けて開口されている。ハウジング本体１０Ａは、ハウジング空間１０２から軸芯方向ＧＬの一方側に向けて開口されている。

　ハウジング空間１０１は、ハウジング空間１０２に対して軸芯方向ＧＬの他方側に配置されている。隔離壁１００は、ハウジング空間１０１、１０２の間に配置されている。

　ハウジング本体１０Ａは、カバー１０Ｂとともに、車体のうち立直されている壁８０１に取り付けられる。すなわち、ハウジング１０とカバー１０Ｂは、図１に示す車体の壁８０１に固定されて回転しない非回転部材を構成する。

　ハウジング本体１０Ａとカバー１０Ｂは、図２に示すように、固定部品としてのボルト１２０、１２１、１２２によって固定されると共に、車体の壁８０１に対して図示しないボルトによって固定される。ハウジング本体１０Ａには、壁８０１に固定するためのボルトを貫通させる貫通孔１３０、１３１、１３２が設けられている。

　カバー１０Ｂは、例えば板状の部材である。カバー１０Ｂは、ハウジング本体１０Ａのハウジング空間１０１を軸芯方向ＧＬの他方側から塞ぐように配置されている。カバー１０Ｂには、図２、図３、および図５に示すように、ボルト１２０を貫通させる貫通孔１２０ａを形成する貫通孔形成部１２０ｂが設けられている。

　カバー１０Ｂには、ボルト１２１を貫通させる貫通孔１２１ａを形成する貫通孔形成部１２１ｂが設けられている。カバー１０Ｂには、ボルト１２２を貫通させる貫通孔１２２ａを形成する貫通孔形成部１２２ｂが設けられている。

　また、ハウジング本体１０Ａには、図５に示すように、ボルト１２０が締められるねじ穴１５０が設けられている。ハウジング本体１０Ａには、ボルト１２１が締められるねじ穴１５１が設けられている。ハウジング本体１０Ａには、ボルト１２２が締められるねじ穴１５２が設けられている。

　ここで、ボルト１２０がカバー１０Ｂの貫通孔１２０ａを貫通した状態でボルト１２０および貫通孔形成部１２０ｂの間に生じる隙間をクリアランスＬ１とする。カバー１０Ｂの貫通孔１２１ａにボルト１２１が貫通された状態でボルト１２１および貫通孔形成部１２１ｂの間の隙間をクリアランスＬ２とする。カバー１０Ｂの貫通孔１２２ａにボルト１２２が貫通された状態でボルト１２２および貫通孔形成部１２２ｂの間の隙間をクリアランスＬ３とする。

　本実施形態では、クリアランスＬ１、Ｌ２、Ｌ３は、後述するように、軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させることが可能になるように設定されている。径方向とは、揺動中心ＣＬ（すなわち、回転軸６２の軸芯）に直交する方向である。

　ハウジング本体１０Ａ、およびカバー１０Ｂは、例えば樹脂材料や金属材料などで構成されている。

　ハウジング本体１０Ａおよびカバー１０Ｂは、図４に示すように、軸受部２０、３０、ペダル４０、回転角度センサ５０、および反力発生機構７０等を支持する支持体として機能する。

　軸受部２０は、ハウジング本体１０Ａによって支持され、ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ａを回転可能に支持する第１軸受部である。

　本実施形態では、軸受部２０としては、例えばペダル軸芯ＣＬを中心とする円筒状に形成されている滑り軸受が用いられている。軸受部２０は、ハウジング本体１０Ａの隔離壁１００の貫通孔１００ａに圧入された状態で固定されている。貫通孔１００ａは、ハウジング本体１０Ａの隔離壁１００のうち軸芯方向ＧＬに貫通するように形成されている。貫通孔１００ａは、ハウジング空間１０１、１０２の間を貫通している。

　軸受部３０は、カバー１０Ｂによって支持されて、ペダル４０の回転軸６２のうち突起部６３ｂを回転可能に支持する第２軸受部である。具体的には、軸受部３０は、ペダル軸芯ＣＬを中心とする円筒状に形成されている滑り軸受である。

　軸受部３０は、カバー１０Ｂの凹部１４０に圧入された状態で固定されている。凹部１４０は、カバー１０Ｂのうち軸芯方向ＧＬ一方側に凹むように形成されている。軸受部３０は、軸受部２０とともに、ペダル４０の回転軸６２を回転可能に支持する。

　図３に示すように、ペダル４０は、ペダルアーム６０、およびペダルパッド６１を備える。ペダルアーム６０は、揺動中心ＣＬ側から揺動中心ＣＬを中心とする径方向外側に延びる角筒状に形成されている。

　回転軸６２は、ペダルアーム６０のうち揺動中心ＣＬ側に配置されている。回転軸６２は、ペダルアーム６０を軸芯方向ＧＬに貫通した状態でペダルアーム６０に固定されている。本実施形態では、回転軸６２およびペダルアーム６０は、例えば、金属材料によって構成されている。

　ここで、回転軸６２およびペダルアーム６０は、例えば、溶接により固定されている。回転軸６２およびペダルアーム６０の間の固定には、溶接以外に、溶着、接着等の接合を用いてもよい。図４に示すように、回転軸６２は、その軸芯がペダル軸芯ＣＬに一致するように配置されている。回転軸６２は、軸芯方向ＧＬに延びるように形成されている。

　具体的には、回転軸６２は、ペダルアーム６０から軸芯方向ＧＬの一方側に突起する第１突起部としての突起部６３ａと、ペダルアーム６０から軸芯方向ＧＬの他方側に突起する第２突起部としての突起部６３ｂとを備える。突起部６３ａは、ペダル４０からハウジング本体１０Ａ側に突起するように形成されている。突起部６３ｂは、ペダル４０からカバー１０Ｂ側に突起するように形成されている。

　ペダルパッド６１は、図２に示すように、ペダルアーム６０のうち揺動中心ＣＬを中心とする径方向外側端部に配置され、運転者８１の踏力による踏込み操作を受ける。

　回転角度センサ５０は、図４に示すように、ハウジング本体１０Ａのハウジング空間１０２内に配置されている。回転角度センサ５０は、ペダル４０の回転軸６２の回転角度を検出し、その回転軸６２の回転角度を示す電気信号を図１の電子制御装置８３へ出力する。

　なお、ペダル４０と回転軸６２は、互いに固定されて一体に回転するので、回転軸６２の回転角度は、ペダル４０の回転角度と同じである。この回転角度センサ５０としては、例えばホール素子または磁気抵抗素子などを用いた磁気式のセンサ回路、或いは、ロータリーエンコーダなどを用いた光学式のセンサ回路を採用することが可能である。

　図２、図３、および図４、図５は、ペダル４０の非踏込み状態、すなわちペダル４０に対して運転者８１の踏力が与えられていない状態でペダル装置１を示している。

　反力発生機構７０は、運転者８１がペダル４０に与える踏力に対する反力を発生させる。反力発生機構は、複数のバネ、機構部品等によって構成され、複数のバネの弾性変形に基づく弾性力（すなわち、反力）をペダル４０に与える反力発生部である。

　反力発生機構７０は、ハウジング１０に支持されている。

　次に、本実施形態のペダル装置１の作動について図１、図２、図３、図４、図５を参照して説明する。

　まず、運転者８１の踏力がペダル４０のペダルパッド６１に加わると、ペダル４０はペダル軸芯ＣＬまわりに揺動する。詳細には、ペダルアーム６０、ペダルパッド６１、および回転軸６２は、車両進行方向前側へ移動するようにペダル軸芯ＣＬまわりに揺動する。言い換えると、ペダル４０は、非踏込み状態から最大踏込み状態へと姿勢変化する揺動を行う。

　このとき、回転角度センサ５０は、回転軸６２の回転角度を示す電気信号を電子制御装置８３へ出力する。電子制御装置８３は、ブレーキバイワイヤシステム８２に含まれるブレーキ回路を駆動制御して自動車８０の制動に必要な液圧（例えば、油圧）を発生させ、その液圧によりブレーキパッドを駆動して自動車８０を減速または停止させる。

　また、ペダル４０が非踏込み状態から最大踏込み状態へと姿勢変化する揺動では、ペダル４０が非踏込み状態から最大踏込み状態に近づくほど、反力発生機構７０を構成するバネは大きく弾性変形する。このため、ペダル４０が非踏込み状態から最大踏込み状態に近づくほど、反力発生機構７０からペダル４０に対して周方向の他方側に与える弾性力が大きくなる。

　その後、ペダル４０が運転者８１の足部から解放されて、ペダル４０に対する運転者８１の踏力の印加が止められると、反力発生機構７０を構成するバネは弾性変形が戻ることなる。

　この際、反力発生機構におけるバネの弾性力がペダル４０に与えられた状態で、ペダルアーム６０、およびペダルパッド６１は、ペダル軸芯ＣＬを中心とする周方向他方側に揺動する。言い換えると、ペダル４０は、最大踏込み状態から非踏込み状態へと姿勢変化する揺動を行う。

　次に、本実施形態のペダル装置１の製造方法について図６を参照して説明する。

　まず、図６のステップＳ１００の準備工程において、ハウジング本体１０Ａ、カバー１０Ｂ、軸受部２０、３０、ペダル４０、および回転角度センサ５０を別々に準備する。この場合、ペダル４０としては、回転軸６２が予め固定されたものを準備する。

　次のステップＳ１１０の組み付け工程において、ハウジング本体１０Ａに対して軸受部２０および回転軸６２の突起部６３ａを介してペダル４０を組み付ける。カバー１０Ｂに対して軸受部３０および回転軸６２の突起部６３ｂを介してペダル４０を組み付ける。

　例えば、以下の通り、ハウジング本体１０Ａ、およびカバー１０Ｂに対して回転軸６２を組み付ける。

　ハウジング本体１０Ａの隔離壁１００の貫通孔１００ａに軸受部２０を圧入させることにより、ハウジング本体１０Ａの隔離壁１００に軸受部２０を固定させる。ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ａを軸受部２０内に貫通させることにより、ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ａを軸受部２０を介してハウジング本体１０Ａに組み付ける。このことにより、ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ａを軸受部２０を介してハウジング本体１０Ａにより支持させることになる。

　また、カバー１０Ｂの凹部１４０に軸受部３０を圧入させることにより、カバー１０Ｂの凹部１４０に軸受部３０を固定させる。ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ｂを軸受部３０内に貫通させることにより、ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ｂを軸受部３０を介してカバー１０Ｂに組み付ける。このことにより、ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ｂを軸受部３０を介してカバー１０Ｂにより支持させる。

　なお、ハウジング本体１０Ａに軸受部２０を圧入固定してから、ペダル４０の回転軸６２を軸受部２０内に貫通させる場合に限らない。ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ａを軸受部２０内に貫通させた状態で、軸受部２０をハウジング本体１０Ａに圧入固定してもよい。

　また、軸受部３０をカバー１０Ｂに圧入固定してから、軸受部３０にペダル４０の回転軸６２の突起部６３ｂを貫通させる場合に限らず、回転軸６２の突起部６３ｂを軸受部３０内に貫通させた状態で軸受部３０をカバー１０Ｂに圧入固定してもよい。

　さらに、ハウジング本体１０Ａに軸受部２０を固定する手段としては、圧入以外の各種の手段を用いてもよい。カバー１０Ｂに軸受部３０を固定する手段としては、圧入以外の各種の手段を用いてもよい。

　次のステップＳ１２０の位置調整工程において、軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させるようにハウジング本体１０Ａおよびカバー１０Ｂの間の位置関係を調整する。

　具体的には、ボルト１２０がカバー１０Ｂの貫通孔１２０ａを貫通した状態でボルト１２０をハウジング本体１０Ａのねじ穴１５０に途中まで締結する。ボルト１２１がカバー１０Ｂの貫通孔１２１ａを貫通した状態でボルト１２１をハウジング本体１０Ａのねじ穴１５１に途中まで締結する。ボルト１２２がカバー１０Ｂの貫通孔１２２ａを貫通した状態でボルト１２２をハウジング本体１０Ａのねじ穴１５２に途中まで締結する。

　次に、回転軸６２の軸芯とハウジング本体１０Ａとの間の距離が予め決められた距離に一致させるように回転軸６２とハウジング本体１０Ａとの間の位置関係を調整する。これに加えて、回転軸６２の軸芯とカバー１０Ｂとの間の距離が予め決められた距離に一致させるように回転軸６２とカバー１０Ｂとの間の位置関係を調整する。このため、回転軸６２の軸芯を介してハウジング本体１０Ａおよびカバー１０Ｂの位置関係が調整される。

　このとき、ボルト１２０、１２１、１２２のそれぞれの位置がカバー１０Ｂの貫通孔１２０ａ、１２１ａ、１２２ａ内で調整される。

　ここで、軸受部２０はハウジング本体１０Ａに固定されている。軸受部３０はカバー１０Ｂに固定されている。したがって、上述の如く、回転軸６２の軸芯を介してハウジング本体１０Ａおよびカバー１０Ｂの位置関係が調整されることにより、軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させることができる。

　次に、ステップＳ１３０の固定工程において、ボルト１２０がカバー１０Ｂの貫通孔１２０ａを貫通した状態でボルト１２０をハウジング本体１０Ａのねじ穴１５０に最後まで締結する。ボルト１２１がカバー１０Ｂの貫通孔１２１ａを貫通した状態でボルト１２１をハウジング本体１０Ａのねじ穴１５１に最後まで締結する。ボルト１２２がカバー１０Ｂの貫通孔１２２ａを貫通した状態でボルト１２２をハウジング本体１０Ａのねじ穴１５２に最後まで締結する。

　このことにより、軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させた状態でハウジング本体１０Ａおよびカバー１０Ｂをボルト１２０、１２１、１２２によって固定する。これにより、ペダル装置１の製造が終了する。

　以上説明した本実施形態によれば、ペダル装置１は、運転者８１から踏み込み操作されるペダル４０と、ペダル４０に固定されて軸芯方向ＧＬに延びるように形成されている回転軸６２とを備える。

　回転軸６２は、ペダル４０から軸芯方向ＧＬの一方側に突出する突起部６３ａと、ペダル４０から軸芯方向ＧＬの他方側に突出する突起部６３ｂとを有する。突起部６３ａは、ペダル４０からハウジング本体１０Ａ側に突起するように形成されている。突起部６３ｂは、ペダル４０からカバー１０Ｂ側に突起するように形成されている。突起部６３ａおよび突起部６３ｂは、軸芯方向ＧＬに延びるように形成されている。ペダル装置１は、ハウジング本体１０Ａと、ハウジング本体１０Ａに対して軸芯方向ＧＬの他方側に配置されているカバー１０Ｂとを有する。

　ペダル装置１は、ハウジング本体１０Ａに支持され、回転軸６２の突起部６３ａを回転可能に支持する軸受部２０と、カバー１０Ｂに支持され、回転軸６２の突起部６３ｂを回転可能に支持する軸受部３０とを備える。ペダル４０が回転軸６２によってハウジング１０に対して回転可能に支持されている。

　このため、カバー１０Ｂおよびハウジング本体１０Ａの間の位置関係を調整することにより、軸受部２０および軸受部３０の間の相対位置を自由に調整することができる。したがって、軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させるようにカバー１０Ｂとハウジング本体１０Ａとの位置関係を調整して、カバー１０Ｂおよびハウジング本体１０Ａを固定することができる。

　これにより、軸受部２０の軸芯２１と軸受部３０の軸芯３１とを一致させることができる。したがって、回転軸６２の突起部６３ａの軸芯と回転軸６２の突起部６３ｂの軸芯とを適切な位置に配置することができる。このため、ペダル４０が円滑に回転できるようにしたペダル装置１、およびペダル装置１の製造方法を提供することができる。

　これに伴い、本実施形態では、軸受部２０および回転軸６２の間のクリアランス、および軸受部３０および回転軸６２の間のクリアランスが小さくても、回転軸６２およびペダル４０における円滑な回転を確保することができる。これにより、回転角度センサ５０の検出精度の悪化を抑えることができる。

　さらに、上述の如く、軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させるようにカバー１０Ｂとハウジング本体１０Ａとの間の位置関係が調整されている。このため、軸受部２０、３０、回転軸６２、ハウジング本体１０Ａ、およびカバー１０Ｂ等の部品に高精度な寸法精度を必要としなくなる。

　したがって、軸受部２０、３０、回転軸６２、ハウジング本体１０Ａ、およびカバー１０Ｂ等の部品の製造コストを下げることができる。

　本実施形態では、ペダル装置１は、ハウジング本体１０Ａとカバー１０Ｂとを固定するボルト１２０、１２１、１２２を備える。カバー１０Ｂには、軸芯方向ＧＬに貫通する貫通孔１２０ａ、１２１ａ、１２２ａを形成する貫通孔形成部１２０ｂ、１２１ｂ、１２２ｂが設けられている。

　ボルト１２０、１２１、１２２および貫通孔形成部１２０ｂ、１２１ｂ、１２２ｂの間の隙間であるクリアランスＬ１、Ｌ２、Ｌ３は、軸受部２０の軸芯２１位置と軸受部３０の軸芯３１位置と一致させることが可能になるように設定されている。

　したがって、軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置と容易に一致させることができる。

　（第２実施形態）
　上記第１実施形態では、ハウジング本体１０Ａおよびカバー１０Ｂをボルト１２０、１２１、１２２によって固定した例について説明した。しかし、これに代えて、ハウジング本体１０Ａ、およびカバー１０Ｂを溶接によって固定した本第２実施形態について図７、図８を参照して説明する。

　図７は、本実施形態のペダル装置１の斜視図であり、図８は、図７中VIII－VIII断面図である。本実施形態のハウジング本体１０Ａは、軸芯方向ＧＬの他方側に向けて形成されている界面１６０を備える。界面１６０は、ハウジング本体１０Ａのハウジング空間の周囲に形成されている第１界面である。カバー１０Ｂは、軸芯方向ＧＬの一方側に向けて形成されている第２界面としての界面１６１を備える。

　このように構成される本実施形態では、以下の通り、ハウジング本体１０Ａとカバー１０Ｂとが固定される。

　軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させるようにハウジング本体１０Ａの位置とカバー１０Ｂの位置とを調整する。このようにハウジング本体１０Ａの位置とカバー１０Ｂの位置とが調整された状態で、ハウジング本体１０Ａの界面１６０とカバー１０Ｂの界面１６１とを溶接等の接合によって固定する。

　図８中の符号２３０は、界面１６０、１６１を接合する溶接個所を示す。なお、ハウジング本体１０Ａの界面１６０とカバー１０Ｂの界面１６１との間の固定には、溶接以外に、溶着、接着等の接合を用いてもよい。

　以上説明した本実施形態の製造工程では、軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させるようにハウジング本体１０Ａの位置とカバー１０Ｂの位置とを調整する。

　このハウジング本体１０Ａの位置とカバー１０Ｂの位置とを調整した状態で、ハウジング本体１０Ａとカバー１０Ｂとを溶接によって固定する。したがって、回転軸６２の突起部６３ａの軸芯と回転軸６２の突起部６３ｂの軸芯とを適切な位置に配置することができる。このため、ペダル４０が円滑に回転できるようにしたペダル装置１、およびペダル装置１の製造方法を提供することができる。
　（第３実施形態）
　本第３実施形態では、上記第１実施形態において、分割カバー部２００、２１０によってカバー１０Ｂが構成されている例について図９、図１０、図１１を参照して説明する。

　本実施形態のペダル装置１と上記第１実施形態のペダル装置１とは、カバー１０Ｂ以外の構成は、同一である。以下、このため、本実施形態のペダル装置１のカバー１０Ｂについて説明する。

　本実施形態のカバー１０Ｂは、図９、図１０に示すように、分割カバー部２００、２１０を備える。分割カバー部２００は、軸受部２０を支持する第１分割カバー部である。分割カバー部２００は、分割カバー部２１０の貫通孔部４００ａ内に配置されている。貫通孔部４００ａは、分割カバー部２１０を軸芯方向ＧＬに貫通されている。

　分割カバー部２１０のうち貫通孔部４００ａを形成する貫通孔形成部４００と分割カバー部２００との間には、図１０に示すように、隙間であるクリアランスＥ１が設けられている。クリアランスＥ１は、軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させるために分割カバー部２００の位置調整が可能になるように設定されている。

　分割カバー部２００には、軸芯方向ＧＬの一方側に開口されている凹部１４０が設けられている。

　凹部１４０には、軸受部２０が圧入されることにより分割カバー部２００に軸受部２０が固定されている。

　分割カバー部２００には、図１０および図１１に示すように、ボルト３００、３０１を貫通させる貫通孔２２０、２２１が設けられている。ハウジング本体１０Ａには、ボルト３００、３０１が締められるねじ穴３１０、３１１が設けられている。ねじ穴３１０、３１１は、ハウジング本体１０Ａの支持部３２０、３２１に設けられている。

　支持部３２０、３２１は、それぞれ、隔離壁１００から軸芯方向ＧＬの他方側に突出するように形成されている。ねじ穴３１０は、支持部３２０のうち軸芯方向ＧＬの他方側に設けられている。ねじ穴３１１は、支持部３２１のうち軸芯方向ＧＬの他方側に設けられている。

　本実施形態では、ボルト３００、３０１が分割カバー部２００の貫通孔２２０、２２１に貫通された状態でボルト３００、３０１がねじ穴３１０、３１１に締められることにより、分割カバー部２００がハウジング本体１０Ａに固定されている。

　ここで、ボルト３００が分割カバー部２００の貫通孔２２０を貫通した状態で、分割カバー部２００のうち貫通孔２２０を形成する貫通孔形成部２２０ａとボルト３００との間の隙間をクリアランスＲ１とする。

　ボルト３０１が分割カバー部２００の貫通孔２２１を貫通した状態で、分割カバー部２００のうち貫通孔２２１を形成する貫通孔形成部２２１ａとボルト３０１との間の隙間をクリアランスＲ２とする。

　本実施形態では、分割カバー部２１０およびハウジング本体１０Ａには、図示しないラビリンス構造によって嵌合固定されている。ラビリンス構造は、ハウジングおよびカバーの間の隙間に異物が侵入することを防ぐために、ハウジングの縁部およびカバーの縁部のうち一方を他方に嵌合して固定する構造である。

　本実施形態では、クリアランスＲ１、Ｒ２は、後述するように、軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させることが可能になるように設定されている。

　分割カバー部２１０は、分割カバー部２００に対して径方向外側に配置されている第２分割カバー部である。具体的には、分割カバー部２１０は、分割カバー部２００に対して径方向外側から覆うように形成されている。

　分割カバー部２１０は、ハウジング本体１０Ａに対して複数のスナップフィット部４１０によって固定されている。図１０においては、１つのスナップフィット部４１０を示している。分割カバー部２１０は、ハウジング本体１０Ａを軸芯方向ＧＬの他方側から覆うように形成されている。

　まず、図６のステップＳ１００の準備工程において、ハウジング本体１０Ａ、分割カバー部２００、２１０、軸受部２０、３０、ペダル４０、および回転角度センサ５０を別々に準備する。この場合、ペダル４０としては、回転軸６２が予め固定されたものを準備する。

　次のステップＳ１１０の組み付け工程において、ハウジング本体１０Ａ、分割カバー部２００、２１０、軸受部２０、３０、およびペダル４０を組み立てる。

　具体的には、ハウジング本体１０Ａの隔離壁１００の貫通孔１００ａに軸受部２０を圧入させることにより、ハウジング本体１０Ａの隔離壁１００に軸受部２０を固定させる。

　ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ａを軸受部２０内に貫通させることにより、ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ａを、軸受部２０を介してハウジング本体１０Ａに組み付ける。このことにより、ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ａを軸受部２０を介してハウジング本体１０Ａにより支持させる。

　また、分割カバー部２００の凹部１４０に軸受部３０を圧入させることにより、分割カバー部２００の凹部１４０に軸受部３０を固定させる。ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ｂを軸受部３０内に貫通させることにより、ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ｂを軸受部３０を介して分割カバー部２００に組み付ける。このことにより、ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ｂを軸受部３０を介して分割カバー部２００により支持させる。

　なお、ハウジング本体１０Ａに軸受部２０を圧入固定してから、ペダル４０の回転軸６２を軸受部２０内に貫通させる場合に限らず、ペダル４０の回転軸６２の突起部６３ａを軸受部２０内に貫通させた状態で、軸受部２０をハウジング本体１０Ａに固定してもよい。

　また、軸受部３０を分割カバー部２００に圧入固定してから、軸受部３０にペダル４０の回転軸６２の突起部６３ｂを貫通させる場合に限らず、回転軸６２の突起部６３ｂを軸受部３０内に貫通させた状態で軸受部３０を分割カバー部２００に圧入固定してもよい。

　次のステップＳ１２０の位置調整工程において、軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させるように分割カバー部２００を変位させる。

　このことにより、軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させるようにハウジング本体１０Ａおよび分割カバー部２００の間の相対位置を調整する。

　具体的には、ボルト３００が分割カバー部２００の貫通孔２２０を貫通した状態でボルト３００をハウジング本体１０Ａのねじ穴３１０に途中まで締結する。ボルト３０１が分割カバー部２１０の貫通孔２２１を貫通した状態でボルト３０１をハウジング本体１０Ａのねじ穴３１１に途中まで締結する。

　回転軸６２の軸芯とハウジング本体１０Ａとの間の距離が予め決められた距離に一致させるように回転軸６２とハウジング本体１０Ａとの間の位置関係を調整する。これに加えて、回転軸６２の軸芯と分割カバー部２００との間の距離が予め決められた距離に一致させるように回転軸６２と分割カバー部２００との間の位置関係を調整する。このため、回転軸６２の軸芯を介してハウジング本体１０Ａおよび分割カバー部２００の間の位置関係が調整される。

　このとき、ボルト３００、３０１のそれぞれの位置が分割カバー部２００の貫通孔２２０、２２１内で調整される。

　ここで、軸受部２０はハウジング本体１０Ａに固定されている。軸受部３０は分割カバー部２００に固定されている。このため、上述の如く、回転軸６２の軸芯を介してハウジング本体１０Ａおよび分割カバー部２００の間の位置関係が調整されることにより、軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させることができる。

　次に、ステップＳ１３０の固定工程において、ボルト３００が分割カバー部２００の貫通孔２２０を貫通した状態でボルト３００をハウジング本体１０Ａのねじ穴３１０に最後まで締結する。ボルト３０１が分割カバー部２００の貫通孔２２１を貫通した状態でボルト３０１をハウジング本体１０Ａのねじ穴３１１に最後まで締結する。

　このことにより、軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させた状態でハウジング本体１０Ａおよび分割カバー部２００をボルト３００、３０１によって固定する。これに加えて、分割カバー部２１０をスナップフィット部４１０、ラビリンス構造によってハウジング本体１０Ａに嵌合固定する。これにより、分割カバー部２００が、分割カバー部２１０のうち貫通孔部４００ａ内に配置されることになる。これにより、ペダル装置１の製造が終了する。

　以上説明した本実施形態によれば、ペダル装置１のカバー１０Ｂは、軸受部３０を支持する分割カバー部２００と、分割カバー部２００に対して径方向外側に配置されている分割カバー部２１０とを備える。分割カバー部２１０は、ハウジング本体１０Ａを軸芯方向ＧＬの他方側から覆うように形成されている。

　軸受部２０の軸芯２１の径方向位置と軸受部３０の軸芯３１の径方向位置とを一致させるようにハウジング本体１０Ａの位置と分割カバー部２００の位置とを調整させる。このハウジング本体１０Ａの位置と分割カバー部２００の位置とを調整させた状態で、ボルト３００、３０１によって、ハウジング本体１０Ａと分割カバー部２００とを固定する。

　本実施形態では、分割カバー部２００がボルト３００、３０１によってハウジング本体１０Ａに固定されている。このため、カバー１０Ｂのうち軸受部３０に近い部位をハウジング本体１０Ａにボルト３００、３０１によって固定することができる。したがって、軸受部３０の回転精度と強度を確保することができる。

　本実施形態では、カバー１０Ｂを分割カバー部２００、２１０によって構成することにより、分割カバー部２１０およびハウジング本体１０Ａを、スナップフィット部４１０といった簡単な固定部材によって固定することができる。また、分割カバー部２１０およびハウジング本体１０Ａの間の嵌合にラビリンス構造を用いることにより、分割カバー部２１０およびハウジング本体１０Ａの間に異物が侵入することを防ぐことができる。

　（第４実施形態）
　上記第１、第２実施形態では、ハウジング本体１０Ａとカバー１０Ｂがボルト１２０、１２１、１２２によってに固定される例について説明した。

　しかし、ハウジング本体１０Ａとカバー１０Ｂを熱カシメによって固定した本第４実施形態について図１２を参照して説明する。

　本実施形態では、ボルト１２０、１２１、１２２に代わる固定部材１２０ｘ、１２１ｘ、１２２ｘが用いられる。固定部材１２０ｘ、１２１ｘ、１２２ｘは、それぞれ、図１２に示すように、ハウジング本体１０Ａと一体化されている一体化構成物である。固定部材１２０ｘ、１２１ｘ、１２２ｘは、カバー１０Ｂの貫通孔１２０ａ、１２１ａ、１２２ａを貫通した状態で、先端部が熱によって加締められた状態でハウジング本体１０Ａとカバー１０Ｂとが固定されている。なお、ハウジング本体１０Ａ、カバー１０Ｂ、および固定部材１２０ｘ、１２１ｘ、１２２ｘは、それぞれ、樹脂材料によって構成されている。

　（他の実施形態）
　（１）上記第１、第２、第３、第４実施形態では、ペダル装置１を車両としての自動車８０に搭載した例について説明した。しかし、これに限らず、列車、電車等の車両にペダル装置１を搭載してもよい。有人ドローン、ヘリコプター、飛行機等の移動体にペダル装置１を搭載してもよく、或いは、ｅスポーツ等に用いられる競技機器、遊戯機器、工作機等の各種の産業機器にペダル装置１を搭載してもよい。

　（２）上記第１、第２、第３、第４実施形態では、ペダル装置１をブレーキペダル装置として自動車８０に設けた例について説明した。しかし、これに限らず、ペダル装置１をアクセルペダル装置として自動車８０に設けてもよく、ペダル装置１をクラッチペダル装置として自動車８０に設けてもよい。

　（３）上記第１、第２、第３、第４実施形態では、車体のうち立直された壁８０１にペダル装置１を配置した例について説明した。しかし、これに限らず、車室内のフロアまたはダッシュパネルにペダル装置１を配置してもよい。

　（４）上記第４実施形態では、ハウジング本体１０Ａと一体化されている固定部材１２０ｘ、１２１ｘ、１２２ｘを用いる熱カシメによって、ハウジング本体１０Ａとカバー１０Ｂとを固定した例について説明した。

　しかし、これに代えて、ハウジング本体１０Ａに対して別々に設けられている固定部材１２０ｘ、１２１ｘ、１２２ｘを用いる熱カシメによって、ハウジング本体１０Ａと分割カバー部２００とを固定してもよい。

　（５）上記第４実施形態では、固定部材１２０ｘ、１２１ｘ、１２２ｘを熱カシメすることによってハウジング本体１０Ａと分割カバー部２００とを固定した例について説明した。

　しかし、固定部材１２０ｘ、１２１ｘ、１２２ｘを機械的にかしめて塑性変形させることによってハウジング本体１０Ａと分割カバー部２００とを固定してもよい。

　（６）上記第１、第２、第３、第４実施形態では、軸受部２０、３０として、滑り軸受を用いた例について説明した。しかし、これに代えて、軸受部２０、３０として、玉軸受、ころ軸受、磁気軸受、流体軸受等を用いてもよい。

　（７）上記第３実施形態では、分割カバー部２００、２１０によってカバー１０Ｂを構成した例について説明した。しかし、これに加えて、図１３、図１４に示すように、分割カバー部２００および分割カバー部２１０の貫通孔部４００ａを、軸芯方向ＧＬの他方側から覆うように形成されているカバー部材５００を追加してもよい。

　図１３は、他の実施形態におけるペダル装置の斜視図である。図１４は、図１３のペダル装置を車両上下方向に平行で、かつペダル軸芯を含む面で切断した断面図である。

　これにより、貫通孔部４００ａ（すなわち、貫通孔形成部４００と分割カバー部２００との間の隙間）を通してハウジング本体１０Ａのハウジング空間１０１に異物が侵入することを防ぐことができる。この場合、カバー部材５００は、分割カバー部２１０と一体化されている一体化構成物を構成してもよい。

　（８）上記第３実施形態では、ボルト３００、３０１によって分割カバー部２００とハウジング本体１０Ａとを固定した例について説明した。しかし、これに代えて、溶接、溶着、接着等の接合を用いて分割カバー部２００とハウジング本体１０Ａとを固定してもよい。

　（９）上記第１、第２、第３、第４実施形態では、回転軸６２の突起部６３ａがペダルアーム６０からハウジング本体１０Ａ側に突起するように形成されている例について説明した。しかし、これに代えて、（ａ）（ｂ）のように、突起部６３ａがハウジング本体１０Ａからペダルアーム６０側に突起するように形成してもよい。この場合、突起部６３ｂがペダルアーム６０からカバー１０Ｂ側に突起するように形成されている。

（ａ）図１５に示すように、突起部６３ａは、その先端部が回転軸６２の凹部６２ａに入っている。凹部６２ａは、回転軸６２のうち軸芯方向ＧＬの一方側から他方側に凹むように形成されている。この場合、軸受部２０が回転軸６２の凹部６２ａ内に配置されている。軸受部２０が回転軸６２の凹部６２ａの内周面に支持されている。回転角度センサ５０は、カバー１０Ｂに支持されている。

（ｂ）図１６に示すように、突起部６３ａと突起部６３ｂとが分割されている。突起部６３ａは、その先端部がペダルアーム６０の円筒部６０ａ内に入っている。円筒部６０ａは、揺動中心ＣＬを中心とする円筒状に形成されている。円筒部６０ａは、ペダルアーム６０のうち軸芯方向ＧＬの一方側端部から他方側に突起するように形成されている。この場合、軸受部２０がペダルアーム６０の円筒部６０ａの内周面に支持されている。

　（１０）上記第１、第２、第３、第４実施形態では、回転軸６２の突起部６３ｂがペダルアーム６０からカバー１０Ｂ側に突起するように形成されている例について説明した。しかし、これに代えて、図１７に示すように、（ｃ）（ｄ）のように、突起部６３ｂがカバー１０Ｂからペダルアーム６０側に突起するように形成してもよい。この場合、突起部６３ａがペダルアーム６０からハウジング本体１０Ａ側に突起するように形成されている。

（ｃ）図１７に示すように、突起部６３ｂは、その先端部が回転軸６２の凹部６２ｃに入っている。凹部６２ｃは、回転軸６２のうち軸芯方向ＧＬの他方側から一方側に凹むように形成されている。この場合、軸受部３０が回転軸６２の凹部６２ｃ内に配置されている。軸受部３０が回転軸６２の凹部６２ｃの内周面に支持されている。

（ｄ）図１８に示すように、突起部６３ａと突起部６３ｂとが分割されている。突起部６３ｂは、その先端部がペダルアーム６０の円筒部６０ｂ内に入っている。円筒部６０ｂは、揺動中心ＣＬを中心とする円筒状に形成されている。円筒部６０ｂは、ペダルアーム６０のうち軸芯方向ＧＬの他方側端部から一方側に突起するように形成されている。この場合、軸受部３０がペダルアーム６０の円筒部６０ｂの内周面に支持されている。

　（１１）本開示は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。

（本開示の特徴）
［開示１］
　ペダル装置であって、
　操作者から踏み込み操作されるペダル（４０）と、
　軸芯（ＣＬ）を有する回転軸（６２）と、
　前記軸芯が延びる方向を軸芯方向（ＧＬ）としたとき、カバー（１０Ｂ）と、前記カバーに対して前記軸芯方向の一方側に配置されているハウジング本体（１０Ａ）と、を有するハウジング（１０）と、
　第１軸受部（２０）と、
　第２軸受部（３０）と、を備え、
　前記回転軸は、前記ペダルおよび前記ハウジング本体のうち一方から他方に突出する第１突起部（６３ａ）と、前記ペダルおよび前記カバーのうち一方から他方に突出する第２突起部（６３ｂ）とを有し、前記第１突起部と前記第２突起部とが前記軸芯方向に延びるように形成されており、
　前記第１軸受部は、前記ペダルおよび前記ハウジング本体のうち前記他方に支持され、前記回転軸の前記第１突起部を回転可能に支持し、
　前記第２軸受部は、前記ペダルおよび前記カバーのうち前記他方に支持され、前記回転軸の前記第２突起部を回転可能に支持し、
　前記ペダルが前記回転軸によって前記ハウジングに対して回転可能に支持されており、
　前記軸芯に直交する方向を径方向としたとき、前記第１軸受部の軸芯の前記径方向の位置と前記第２軸受部の軸芯の前記径方向の位置とを一致させるように前記カバーの位置と前記ハウジング本体の位置とが調整された状態で前記カバーと前記ハウジング本体とが固定された状態になっているペダル装置。

［開示２］
　前記ハウジング本体と前記カバーとを固定する固定部品（１２０、１２１、１２２、１２０ｘ、１２１ｘ、１２２ｘ、３００、３０１）を備え、
　前記カバーには、前記軸芯方向に貫通する貫通孔（１２０ａ、１２１ａ、１２２ａ、２２０、２２１）を形成する貫通孔形成部（１２０ｂ、１２１ｂ、１２２ｂ、２２０ａ、２２１ａ）が設けられており、
　前記固定部品および前記貫通孔形成部の間の隙間であるクリアランス（Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３、Ｒ１、Ｒ２）は、前記第１軸受部の軸芯の前記径方向の位置と前記第２軸受部の軸芯の前記径方向の位置と一致させることが可能になるように設定されている開示１に記載のペダル装置。

［開示３］
　前記カバーは、前記第２軸受部を支持する第１分割カバー部（２００）と、前記ハウジング本体を前記軸芯方向の他方側から覆うように形成されている第２分割カバー部（２１０）と、を備え、
　前記第１軸受部の軸芯の前記径方向の位置と前記第２軸受部の軸芯の前記径方向の位置とを一致させるように前記第１分割カバー部の位置と前記ハウジング本体の位置とが調整された状態で前記第１分割カバー部と前記ハウジング本体とが固定された状態になっている開示１または２に記載のペダル装置。

［開示４］
　操作者から踏み込み操作されるペダル（４０）と、
　軸芯（ＣＬ）を有する回転軸（６２）と、
　前記軸芯が延びる方向を軸芯方向（ＧＬ）としたとき、カバー（１０Ｂ）と、前記カバーに対して前記軸芯方向の一方側に配置されているハウジング本体（１０Ａ）と、を有するハウジング（１０）と、
　第１軸受部（２０）と、
　第２軸受部（３０）と、を備え、
　前記回転軸は、前記ペダルおよび前記ハウジング本体のうち一方から他方に突出する第１突起部（６３ａ）と、前記ペダルおよび前記カバーのうち一方から他方に突出する第２突起部（６３ｂ）とを有し、前記第１突起部と前記第２突起部とが前記軸芯方向に延びるように形成されており、
　前記第１軸受部は、前記ペダルおよび前記ハウジング本体のうち前記他方に支持され、前記回転軸の前記第１突起部を回転可能に支持し、
　前記第２軸受部は、前記ペダルおよび前記カバーのうち前記他方に支持され、前記回転軸の前記第２突起部を回転可能に支持し、
　前記ペダルが前記回転軸によって前記ハウジングに対して回転可能に支持されるペダル装置の製造方法であって、
　前記第１突起部が前記第１軸受部によって支持された状態になるように前記ペダルと前記ハウジング本体とを前記第１軸受部を介して組み付けることと、
　前記第２突起部が前記第２軸受部によって支持された状態になるように前記ペダルと前記カバーとを前記第２軸受部を介して組み付けることと、
　前記軸芯に直交する方向を径方向としたとき、前記第１軸受部の軸芯の前記径方向の位置と前記第２軸受部の軸芯の前記径方向の位置とを一致させるように前記ハウジング本体の位置と前記カバーの位置とを調整することと、
　前記ハウジング本体の位置と前記カバーの位置とが調整された状態で前記ハウジング本体と前記カバーとを固定することと、
　を含むペダル装置の製造方法。

［開示５］
　前記カバーには、前記軸芯方向に貫通されている貫通孔（１２０ａ、１２１ａ、１２０ｂ、１２１ｂ、１２２ｂ、１２２ａ、２２０、２２１）が形成されており、
　前記ハウジング本体の位置と前記カバーの位置とが調整された状態で前記ハウジング本体と前記カバーとを固定することは、固定部品（３００、３０１、１２０、１２１、１２２、１２０ｘ、１２１ｘ、１２２ｘ）が前記貫通孔に貫通した状態で前記固定部品によって前記ハウジング本体と前記カバーとを固定することを含む開示４に記載のペダル装置の製造方法。

［開示６］
　前記ハウジング本体の位置と前記カバーの位置とを調整することは、前記貫通孔内で前記固定部品を変位させることにより前記ハウジング本体の位置と前記カバーの位置とを調整することを含む開示５に記載のペダル装置の製造方法。

［開示７］
　前記ハウジング本体のうち前記軸芯方向の他方側には、第１界面（１６０）が形成されており、
　前記カバーのうち前記軸芯方向の一方側には、第２界面（１６１）が形成されており、
　前記ハウジング本体と前記カバーとを固定することは、前記ハウジング本体の前記第１界面と前記カバーの前記第２界面とを接合することによって前記ハウジング本体と前記カバーとを固定することを含む開示４に記載のペダル装置の製造方法。

［開示８］
　前記カバーは、前記第２軸受部を支持する第１分割カバー部（２００）と、前記ハウジング本体を前記軸芯方向の他方側から覆うように形成されている第２分割カバー部（２１０）と、備え、
　前記第１軸受部の軸芯の位置と前記第２軸受部の軸芯の位置とを一致させるように前記ハウジング本体の位置と前記カバーの位置とを調整することとは、前記第１軸受部の軸芯の位置と前記第２軸受部の軸芯の位置とを一致させるように前記ハウジング本体の位置と前記第１分割カバー部の位置とを調整することを含む開示４に記載のペダル装置の製造方法。

Claims

　ペダル装置であって、
　操作者から踏み込み操作されるペダル（４０）と、
　軸芯（ＣＬ）を有する回転軸（６２）と、
　前記軸芯が延びる方向を軸芯方向（ＧＬ）としたとき、カバー（１０Ｂ）と、前記カバーに対して前記軸芯方向の一方側に配置されているハウジング本体（１０Ａ）と、を有するハウジング（１０）と、
　第１軸受部（２０）と、
　第２軸受部（３０）と、を備え、
　前記回転軸は、前記ペダルおよび前記ハウジング本体のうち一方から他方に突出する第１突起部（６３ａ）と、前記ペダルおよび前記カバーのうち一方から他方に突出する第２突起部（６３ｂ）とを有し、前記第１突起部と前記第２突起部とが前記軸芯方向に延びるように形成されており、
　前記第１軸受部は、前記ペダルおよび前記ハウジング本体のうち前記他方に支持され、前記回転軸の前記第１突起部を回転可能に支持し、
　前記第２軸受部は、前記ペダルおよび前記カバーのうち前記他方に支持され、前記回転軸の前記第２突起部を回転可能に支持し、
　前記ペダルが前記回転軸によって前記ハウジングに対して回転可能に支持されており、
　前記軸芯に直交する方向を径方向としたとき、前記第１軸受部の軸芯の前記径方向の位置と前記第２軸受部の軸芯の前記径方向の位置とを一致させるように前記カバーの位置と前記ハウジング本体の位置とが調整された状態で前記カバーと前記ハウジング本体とが固定された状態になっているペダル装置。
　前記ハウジング本体と前記カバーとを固定する固定部品（１２０、１２１、１２２、１２０ｘ、１２１ｘ、１２２ｘ、３００、３０１）を備え、
　前記カバーには、前記軸芯方向に貫通する貫通孔（１２０ａ、１２１ａ、１２２ａ、２２０、２２１）を形成する貫通孔形成部（１２０ｂ、１２１ｂ、１２２ｂ、２２０ａ、２２１ａ）が設けられており、
　前記固定部品および前記貫通孔形成部の間の隙間であるクリアランス（Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３、Ｒ１、Ｒ２）は、前記第１軸受部の軸芯の前記径方向の位置と前記第２軸受部の軸芯の前記径方向の位置と一致させることが可能になるように設定されている請求項１に記載のペダル装置。
　前記カバーは、前記第２軸受部を支持する第１分割カバー部（２００）と、前記ハウジング本体を前記軸芯方向の他方側から覆うように形成されている第２分割カバー部（２１０）と、を備え、
　前記第１軸受部の軸芯の前記径方向の位置と前記第２軸受部の軸芯の前記径方向の位置とを一致させるように前記第１分割カバー部の位置と前記ハウジング本体の位置とが調整された状態で前記第１分割カバー部と前記ハウジング本体とが固定された状態になっている請求項１または２に記載のペダル装置。
　操作者から踏み込み操作されるペダル（４０）と、
　軸芯（ＣＬ）を有する回転軸（６２）と、
　前記軸芯が延びる方向を軸芯方向（ＧＬ）としたとき、カバー（１０Ｂ）と、前記カバーに対して前記軸芯方向の一方側に配置されているハウジング本体（１０Ａ）と、を有するハウジング（１０）と、
　第１軸受部（２０）と、
　第２軸受部（３０）と、を備え、
　前記回転軸は、前記ペダルおよび前記ハウジング本体のうち一方から他方に突出する第１突起部（６３ａ）と、前記ペダルおよび前記カバーのうち一方から他方に突出する第２突起部（６３ｂ）とを有し、前記第１突起部と前記第２突起部とが前記軸芯方向に延びるように形成されており、
　前記第１軸受部は、前記ペダルおよび前記ハウジング本体のうち前記他方に支持され、前記回転軸の前記第１突起部を回転可能に支持し、
　前記第２軸受部は、前記ペダルおよび前記カバーのうち前記他方に支持され、前記回転軸の前記第２突起部を回転可能に支持し、
　前記ペダルが前記回転軸によって前記ハウジングに対して回転可能に支持されるペダル装置の製造方法であって、
　前記第１突起部が前記第１軸受部によって支持された状態になるように前記ペダルと前記ハウジング本体とを前記第１軸受部を介して組み付けることと、
　前記第２突起部が前記第２軸受部によって支持された状態になるように前記ペダルと前記カバーとを前記第２軸受部を介して組み付けることと、
　前記軸芯に直交する方向を径方向としたとき、前記第１軸受部の軸芯の前記径方向の位置と前記第２軸受部の軸芯の前記径方向の位置とを一致させるように前記ハウジング本体の位置と前記カバーの位置とを調整することと、
　前記ハウジング本体の位置と前記カバーの位置とが調整された状態で前記ハウジング本体と前記カバーとを固定することと、
　を含むペダル装置の製造方法。
　前記カバーには、前記軸芯方向に貫通されている貫通孔（１２０ａ、１２１ａ、１２０ｂ、１２１ｂ、１２２ｂ、１２２ａ、２２０、２２１）が形成されており、
　前記ハウジング本体の位置と前記カバーの位置とが調整された状態で前記ハウジング本体と前記カバーとを固定することは、固定部品（３００、３０１、１２０、１２１、１２２、１２０ｘ、１２１ｘ、１２２ｘ）が前記貫通孔に貫通した状態で前記固定部品によって前記ハウジング本体と前記カバーとを固定することを含む請求項４に記載のペダル装置の製造方法。
　前記ハウジング本体の位置と前記カバーの位置とを調整することは、前記貫通孔内で前記固定部品を変位させることにより前記ハウジング本体の位置と前記カバーの位置とを調整することを含む請求項５に記載のペダル装置の製造方法。
　前記ハウジング本体のうち前記軸芯方向の他方側には、第１界面（１６０）が形成されており、
　前記カバーのうち前記軸芯方向の一方側には、第２界面（１６１）が形成されており、
　前記ハウジング本体と前記カバーとを固定することは、前記ハウジング本体の前記第１界面と前記カバーの前記第２界面とを接合することによって前記ハウジング本体と前記カバーとを固定することを含む請求項４に記載のペダル装置の製造方法。
　前記カバーは、前記第２軸受部を支持する第１分割カバー部（２００）と、前記ハウジング本体を前記軸芯方向の他方側から覆うように形成されている第２分割カバー部（２１０）と、を備え、
　前記第１軸受部の軸芯の位置と前記第２軸受部の軸芯の位置とを一致させるように前記ハウジング本体の位置と前記カバーの位置とを調整することとは、前記第１軸受部の軸芯の位置と前記第２軸受部の軸芯の位置とを一致させるように前記ハウジング本体の位置と前記第１分割カバー部の位置とを調整することを含む請求項４に記載のペダル装置の製造方法。