WO2023157789A1 - ポリアミド酸、ポリイミド、非熱可塑性ポリイミドフィルム、複層ポリイミドフィルム及び金属張積層板 - Google Patents

ポリアミド酸、ポリイミド、非熱可塑性ポリイミドフィルム、複層ポリイミドフィルム及び金属張積層板 Download PDF

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Abstract

ポリアミド酸は、テトラカルボン酸二無水物残基及びジアミン残基を有する。テトラカルボン酸二無水物残基は、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基及び4,4'-オキシジフタル酸無水物残基を含む。ジアミン残基は、p-フェニレンジアミン残基及び1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン残基を含む。複層ポリイミドフィルム(10)は、非熱可塑性ポリイミドフィルム(11)と、非熱可塑性ポリイミドフィルム(11)の少なくとも片面に配置された、熱可塑性ポリイミドを含む接着層(12)とを有する。

Description

ポリアミド酸、ポリイミド、非熱可塑性ポリイミドフィルム、複層ポリイミドフィルム及び金属張積層板
 本発明は、ポリアミド酸、ポリイミド、非熱可塑性ポリイミドフィルム、複層ポリイミドフィルム及び金属張積層板に関する。
 近年、スマートフォン、タブレットパソコン、ノートパソコン等を中心としたエレクトロニクス製品の需要拡大に伴い、フレキシブルプリント配線板(以下、「FPC」と記載することがある)の需要が伸びている。中でも、非熱可塑性ポリイミド層(コア層)と熱可塑性ポリイミド層(接着層)とを有する複層ポリイミドフィルムを材料として使用したFPCは、耐熱性及び屈曲性に優れることから需要が更に伸びることが期待される。また、ポリイミドは、高温プロセスに適応できるだけの十分な耐熱性を有しており、線膨張係数も比較的小さいため、内部応力が生じにくく、FPCの材料として好適である。
 また、近年の電子機器の高速信号伝送に伴い、回路を伝播する電気信号の高周波化を実現するために電子基板材料の低誘電率化及び低誘電正接化の要求が高まっている。電気信号の伝送損失を抑制するためには、電子基板材料の誘電率及び誘電正接を低くすることが有効である。IoT社会の黎明期である近年、高周波化の傾向は進んでおり、例えば10GHz以上の領域においても伝送損失を抑制できるような基板材料が求められている。
 ところで、伝送損失は、比例定数(k)、周波数(f)、誘電正接(Df)及び比誘電率(Dk)を用いて下記式で表され、伝送損失への寄与は、誘電正接の方が比誘電率より大きい。従って、伝送損失を少なくするためには、特に誘電正接を低くすることが重要となる。
 伝送損失=k×f×Df×(Dk)1/2
 高周波化に適応可能な回路基板に用いられる材料として、低い誘電正接を発現するポリイミドフィルム(ポリイミド層)が知られている(例えば、特許文献1~4参照)。
特表2014-526399号公報 特開2009-246201号公報 国際公開第2018/079710号 国際公開第2016/159060号
 しかし、特許文献1~4に記載の技術は、誘電正接を低減することについて、改善の余地が残されている。
 本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、誘電正接を低減できるポリイミド及びその前駆体としてのポリアミド酸を提供することを目的とする。また、本発明は、当該ポリイミド及びポリアミド酸を用いて製造された、非熱可塑性ポリイミドフィルム、複層ポリイミドフィルム及び金属張積層板を提供することも目的とする。
<本発明の態様>
 本発明には、以下の態様が含まれる。
[1]テトラカルボン酸二無水物残基及びジアミン残基を有するポリアミド酸であって、
 前記テトラカルボン酸二無水物残基は、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基及び4,4’-オキシジフタル酸無水物残基を含み、
 前記ジアミン残基は、p-フェニレンジアミン残基及び1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン残基を含み、
 前記テトラカルボン酸二無水物残基の全量に対する前記3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基の含有率をAモル%とし、前記テトラカルボン酸二無水物残基の全量に対する前記4,4’-オキシジフタル酸無水物残基の含有率をAモル%とし、前記ジアミン残基の全量に対する前記p-フェニレンジアミン残基の含有率をBモル%とし、前記ジアミン残基の全量に対する前記1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン残基の含有率をBモル%としたとき、A+A≧70、B+B≧80、及び3.50<(A+B)/(A+B)≦6.00の関係を満たす、ポリアミド酸。
[2]前記3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基の含有率が、前記テトラカルボン酸二無水物残基の全量に対して、30モル%以上80モル%以下であり、
 前記4,4’-オキシジフタル酸無水物残基の含有率が、前記テトラカルボン酸二無水物残基の全量に対して、10モル%以上40モル%以下である、前記[1]に記載のポリアミド酸。
[3]前記テトラカルボン酸二無水物残基は、ピロメリット酸二無水物残基を更に含み、
 前記ピロメリット酸二無水物残基の含有率が、前記テトラカルボン酸二無水物残基の全量に対して、1モル%以上20モル%以下である、前記[2]に記載のポリアミド酸。
[4]前記p-フェニレンジアミン残基の含有率が、前記ジアミン残基の全量に対して、75モル%以上95モル%以下である、前記[1]~[3]のいずれか一つに記載のポリアミド酸。
[5]前記テトラカルボン酸二無水物残基は、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物残基を更に含む、前記[1]~[4]のいずれか一つに記載のポリアミド酸。
[6]前記[1]~[5]のいずれか一つに記載のポリアミド酸のイミド化物であるポリイミド。
[7]前記[6]に記載のポリイミドを含む非熱可塑性ポリイミドフィルム。
[8]前記[7]に記載の非熱可塑性ポリイミドフィルムと、前記非熱可塑性ポリイミドフィルムの少なくとも片面に配置された、熱可塑性ポリイミドを含む接着層とを有する複層ポリイミドフィルム。
[9]前記接着層は、前記非熱可塑性ポリイミドフィルムの両面に配置されている、前記[8]に記載の複層ポリイミドフィルム。
[10]前記[8]又は[9]に記載の複層ポリイミドフィルムと、前記複層ポリイミドフィルムの少なくとも一方の前記接着層の主面に配置された金属層とを有する、金属張積層板。
 本発明によれば、誘電正接を低減できるポリイミド及びその前駆体としてのポリアミド酸を提供できる。また、本発明によれば、当該ポリイミド及びポリアミド酸を用いて製造された、非熱可塑性ポリイミドフィルム、複層ポリイミドフィルム及び金属張積層板を提供することもできる。
本発明に係る複層ポリイミドフィルムの一例を示す断面図である。 本発明に係る金属張積層板の一例を示す断面図である。
 以下、本発明の好適な実施形態について詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本明細書中に記載された学術文献及び特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。
 まず、本明細書中で使用される用語について説明する。「構造単位」とは、重合体を構成する繰り返し単位のことをいう。「ポリアミド酸」は、下記一般式(1)で表される構造単位(以下、「構造単位(1)」と記載することがある)を含む重合体である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
 一般式(1)中、Aは、テトラカルボン酸二無水物残基(テトラカルボン酸二無水物由来の4価の有機基)を表し、Aは、ジアミン残基(ジアミン由来の2価の有機基)を表す。
 ポリアミド酸を構成する全構造単位に対する構造単位(1)の含有率は、例えば50モル%以上100モル%以下であり、好ましくは60モル%以上100モル%以下であり、より好ましくは70モル%以上100モル%以下であり、更に好ましくは80モル%以上100モル%以下であり、更により好ましくは90モル%以上100モル%以下であり、100モル%であってもよい。
 「線膨張係数」は、何ら規定していなければ、温度50℃から250℃における昇温時線膨張係数である。線膨張係数の測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はそれに準ずる方法である。
 「比誘電率」は、周波数10GHz、温度23℃、相対湿度50%における比誘電率である。「誘電正接」は、周波数10GHz、温度23℃、相対湿度50%における誘電正接である。比誘電率及び誘電正接の測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はそれに準ずる方法である。
 「非熱可塑性ポリイミド」とは、フィルムの状態で金属製の固定枠に固定して加熱温度380℃で1分間加熱した際に、フィルム形状(平坦な膜形状)を保持しているポリイミドをいう。「熱可塑性ポリイミド」とは、フィルムの状態で金属製の固定枠に固定して加熱温度380℃で1分間加熱した際に、フィルム形状を保持していないポリイミドをいう。
 層状物(より具体的には、非熱可塑性ポリイミドフィルム、接着層、複層ポリイミドフィルム、金属層等)の「主面」とは、層状物の厚み方向に直交する面をさす。
 以下、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。また、テトラカルボン酸二無水物を「酸二無水物」と記載することがある。また、非熱可塑性ポリイミドフィルムに含まれる非熱可塑性ポリイミドを、単に「非熱可塑性ポリイミド」と記載することがある。また、接着層に含まれる熱可塑性ポリイミドを、単に「熱可塑性ポリイミド」と記載することがある。
 本明細書に例示の成分や官能基等は、特記しない限り、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
 以下の説明において参照する図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の大きさ、個数、形状等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。また、説明の都合上、後に説明する図面において、先に説明した図面と同一構成部分については、同一符号を付して、その説明を省略する場合がある。
<第1実施形態:ポリアミド酸>
 本発明の第1実施形態に係るポリアミド酸(以下、「ポリアミド酸(1)」と記載することがある)は、テトラカルボン酸二無水物残基及びジアミン残基を有する。テトラカルボン酸二無水物残基は、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基及び4,4’-オキシジフタル酸無水物残基を含む。つまり、ポリアミド酸(1)は、テトラカルボン酸二無水物残基として、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基及び4,4’-オキシジフタル酸無水物残基を含む。また、ジアミン残基は、p-フェニレンジアミン残基及び1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン残基を含む。つまり、ポリアミド酸(1)は、ジアミン残基として、p-フェニレンジアミン残基及び1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン残基を含む。
 ポリアミド酸(1)では、テトラカルボン酸二無水物残基の全量に対する3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基の含有率をAモル%とし、テトラカルボン酸二無水物残基の全量に対する4,4’-オキシジフタル酸無水物残基の含有率をAモル%とし、ジアミン残基の全量に対するp-フェニレンジアミン残基の含有率をBモル%とし、ジアミン残基の全量に対する1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン残基の含有率をBモル%としたとき、A+A≧70、B+B≧80、及び3.50<(A+B)/(A+B)≦6.00の関係を満たす。
 以下、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を「BPDA」と記載することがある。また、4,4’-オキシジフタル酸無水物を「ODPA」と記載することがある。また、p-フェニレンジアミンを「PDA」と記載することがある。また、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼンを「TPE-R」と記載することがある。また、ピロメリット酸二無水物を「PMDA」と記載することがある。また、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を、「BTDA」と記載することがある。
 第1実施形態において、「A+A≧70」とは、ポリアミド酸(1)を構成する全テトラカルボン酸二無水物残基に対する、BPDA残基とODPA残基との合計含有率が、70モル%以上であることを意味する。第1実施形態において、「B+B≧80」とは、ポリアミド酸(1)を構成する全ジアミン残基に対する、PDA残基とTPE-R残基との合計含有率が、80モル%以上であることを意味する。
 BPDA残基及びPDA残基は、いずれも剛直構造を有する残基である。一方、ODPA残基及びTPE-R残基は、いずれも屈曲構造を有する残基である。第1実施形態において、「(A+B)/(A+B)」は、屈曲構造を有する残基に対する剛直構造を有する残基の存在比である。以下、「(A+B)/(A+B)」を、「剛直/屈曲比」と記載することがある。
 ポリアミド酸(1)から得られるポリイミドによれば、誘電正接を低減できる。その理由は、以下のように推測される。
 ポリアミド酸(1)は、A+A≧70、B+B≧80、及び3.50<(A+B)/(A+B)≦6.00の関係を満たす。よって、ポリアミド酸(1)では、剛直構造を有する残基と、屈曲構造を有する残基とが、安定した高次構造を得るのに適したバランスで存在している。このため、ポリアミド酸(1)から得られるポリイミドによれば、誘電正接を低減できる。
 第1実施形態において、得られるポリイミドの誘電正接をより低減するためには、剛直/屈曲比が、3.80以上5.20以下であることが好ましく、4.20以上4.90以下であることがより好ましく、4.60以上4.90以下であることが更に好ましい。
 第1実施形態において、得られるポリイミドの線膨張係数を小さくするためには、剛直/屈曲比が、3.60以上であることが好ましく、3.80以上であることがより好ましく、4.00以上であることが更に好ましい。
 ポリアミド酸(1)は、BPDA残基及びODPA残基に加え、他の酸二無水物残基を有してもよい。他の酸二無水物残基(BPDA残基及びODPA残基以外の酸二無水物残基)を形成するための酸二無水物(モノマー)としては、例えば、PMDA、BTDA、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,4’-オキシジフタル酸無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸二無水物、1,1-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、ビスフェノールAビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
 誘電正接をより低減できるポリイミドを得るためには、他の酸二無水物残基としては、PMDA残基及びBTDA残基からなる群より選択される一種以上が好ましい。また、耐熱性を高めつつ、誘電正接をより低減できるポリイミドを得るためには、他の酸二無水物残基としては、PMDA残基が好ましい。
 誘電正接をより低減できるポリイミドを得るためには、ポリアミド酸(1)を構成する全酸二無水物残基に対する、BPDA残基とODPA残基との合計含有率は、75モル%以上であることが好ましく、80モル%以上、85モル%以上、90モル%以上又は92モル%以上であってもよく、100モル%でも構わない。
 他の酸二無水物残基としてPMDA残基を使用する場合、耐熱性を高めつつ、誘電正接をより低減できるポリイミドを得るためには、ポリアミド酸(1)を構成する全酸二無水物残基に対する、BPDA残基とODPA残基とPMDA残基との合計含有率は、85モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましく、100モル%でも構わない。
 誘電正接をより低減できるポリイミドを得るためには、ポリアミド酸(1)を構成する全酸二無水物残基に対するBPDA残基の含有率は、30モル%以上80モル%以下であることが好ましく、40モル%以上80モル%以下であることがより好ましく、50モル%以上78モル%以下であることが更に好ましい。
 誘電正接をより低減できるポリイミドを得るためには、ポリアミド酸(1)を構成する全酸二無水物残基に対するODPA残基の含有率は、10モル%以上40モル%以下であることが好ましく、15モル%以上30モル%以下であることがより好ましい。
 耐熱性を高めつつ、誘電正接をより低減できるポリイミドを得るためには、ポリアミド酸(1)を構成する全酸二無水物残基に対するPMDA残基の含有率は、1モル%以上20モル%以下であることが好ましく、3モル%以上12モル%以下であることがより好ましい。
 誘電正接をより低減できるポリイミドを得るためには、ポリアミド酸(1)を構成する全酸二無水物残基に対するBTDA残基の含有率は、1モル%以上20モル%以下であることが好ましく、5モル%以上15モル%以下であることがより好ましい。
 ポリアミド酸(1)は、PDA残基及びTPE-R残基に加え、他のジアミン残基を有してもよい。他のジアミン残基(PDA残基及びTPE-R残基以外のジアミン残基)を形成するためのジアミン(モノマー)としては、例えば、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’-ジアミノジフェニルプロパン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、1,5-ジアミノナフタレン、4,4’-ジアミノジフェニルジエチルシラン、4,4’-ジアミノジフェニルシラン、4,4’-ジアミノジフェニルエチルホスフィンオキシド、4,4’-ジアミノジフェニルN-メチルアミン、4,4’-ジアミノジフェニルN-フェニルアミン、1,3-ジアミノベンゼン、1,2-ジアミノベンゼン、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
 誘電正接をより低減できるポリイミドを得るためには、ポリアミド酸(1)を構成する全ジアミン残基に対する、PDA残基とTPE-R残基との合計含有率は、85モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましく、95モル%以上であることが更に好ましく、100モル%でも構わない。
 誘電正接をより低減できるポリイミドを得るためには、ポリアミド酸(1)を構成する全ジアミン残基に対するPDA残基の含有率は、75モル%以上95モル%以下であることが好ましく、80モル%以上95モル%以下であることがより好ましく、80モル%以上90モル%以下であることが更に好ましい。
 誘電正接をより低減できるポリイミドを得るためには、ポリアミド酸(1)を構成する全ジアミン残基に対するTPE-R残基の含有率は、2モル%以上20モル%以下であることが好ましく、5モル%以上18モル%以下であることがより好ましく、10モル%以上18モル%以下であることが更に好ましい。
 誘電正接をより低減できるポリイミドを得るためには、ポリアミド酸(1)を構成する酸二無水物残基の総物質量を、ポリアミド酸(1)を構成するジアミン残基の総物質量で除した物質量比が、0.95以上1.05以下であることが好ましく、0.97以上1.03以下であることがより好ましく、0.99以上1.01以下であることが更に好ましい。上記物質量比を0.95以上1.05以下に調整することにより、得られるポリイミドを構成する酸二無水物残基の総物質量を、上記ポリイミドを構成するジアミン残基の総物質量で除した物質量比が、0.95以上1.05以下となる。ポリアミド酸(1)を合成する方法の一例は、後述する。
 誘電正接を更に低減できる上、線膨張係数が小さいポリイミドを得るためには、ポリアミド酸(1)は、下記条件1を満たすことが好ましく、下記条件2を満たすことがより好ましく、下記条件3を満たすことが更に好ましく、下記条件4を満たすことが特に好ましい。
 条件1:ポリアミド酸(1)を構成する全酸二無水物残基に対するBPDA残基の含有率が30モル%以上80モル%以下であり、かつポリアミド酸(1)を構成する全酸二無水物残基に対するODPA残基の含有率が10モル%以上40モル%以下である。
 条件2:上記条件1を満たし、かつポリアミド酸(1)が酸二無水物残基としてPMDA残基を更に有する。
 条件3:上記条件2を満たし、かつポリアミド酸(1)を構成する全酸二無水物残基に対するPMDA残基の含有率が1モル%以上20モル%以下である。
 条件4:上記条件3を満たし、かつポリアミド酸(1)を構成する全ジアミン残基に対するPDA残基の含有率が75モル%以上95モル%以下である。
<第2実施形態:ポリイミド>
 次に、本発明の第2実施形態に係るポリイミドについて説明する。第2実施形態に係るポリイミドは、上述したポリアミド酸(1)のイミド化物である。第2実施形態に係るポリイミドは、公知の方法にて得ることができ、その製造方法は、特に制限されない。ポリアミド酸(1)をイミド化する方法の一例は、後述する。
<第3実施形態:非熱可塑性ポリイミドフィルム>
 次に、本発明の第3実施形態に係る非熱可塑性ポリイミドフィルムについて説明する。第3実施形態に係る非熱可塑性ポリイミドフィルムは、第2実施形態に係るポリイミド(詳しくは、ポリアミド酸(1)のイミド化物である非熱可塑性ポリイミド)を含む非熱可塑性ポリイミドフィルムである。
 第3実施形態に係る非熱可塑性ポリイミドフィルムには、非熱可塑性ポリイミド以外の成分(添加剤)が含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、染料、界面活性剤、レベリング剤、可塑剤、シリコーン、フィラー、増感剤等を用いることができる。非熱可塑性ポリイミドフィルム中の非熱可塑性ポリイミドの含有率は、非熱可塑性ポリイミドフィルムの全量に対して、例えば70重量%以上であり、80重量%以上であることが好ましく、90重量%以上であることがより好ましく、100重量%であってもよい。
[非熱可塑性ポリイミドフィルムの製造方法]
 非熱可塑性ポリイミドフィルムに含まれる非熱可塑性ポリイミドは、その前駆体であるポリアミド酸(1)をイミド化して得られる。
 ポリアミド酸(1)の製造方法(合成方法)としては、あらゆる公知の方法及びそれらを組み合わせた方法を用いることができる。ポリアミド酸(1)を製造する際は、通常、有機溶媒中でジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを反応させる。反応させる際のジアミンの物質量とテトラカルボン酸二無水物の物質量とは、実質的に同量であることが好ましい。ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを用いてポリアミド酸(1)を合成する場合、各ジアミンの物質量と、各テトラカルボン酸二無水物の物質量とを調整することで、所望のポリアミド酸(1)(ジアミンとテトラカルボン酸二無水物との重合体)を得ることができる。ポリアミド酸(1)中の各残基のモル分率は、例えば、ポリアミド酸(1)の合成に使用する各モノマー(ジアミン及びテトラカルボン酸二無水物)のモル分率と一致する。ジアミンとテトラカルボン酸二無水物との反応、即ち、ポリアミド酸(1)の合成反応の温度条件は、特に限定されないが、例えば10℃以上150℃以下の範囲である。ポリアミド酸(1)の合成反応の反応時間は、例えば10分以上30時間以下の範囲である。本実施形態においてポリアミド酸(1)の製造には、いかなるモノマーの添加方法を用いてもよい。代表的なポリアミド酸(1)の製造方法として以下のような方法が挙げられる。
 ポリアミド酸(1)の製造方法として、例えば、下記の工程(A-a)と工程(A-b)とにより重合する方法(以下、「A重合方法」と記載することがある)が挙げられる。
 (A-a):ジアミンと、酸二無水物とを、ジアミンが過剰の状態で有機溶媒中において反応させ、両末端にアミノ基を有するプレポリマーを得る工程
 (A-b):工程(A-a)で用いたものとは構造の異なるジアミンを追加添加し、更に工程(A-a)で用いたものとは構造の異なる酸二無水物を、全工程におけるジアミンと酸二無水物とが実質的に等モルとなるように添加して重合する工程
 また、ポリアミド酸(1)の製造方法として、下記の工程(B-a)と工程(B-b)とにより重合する方法(以下、「B重合方法」と記載することがある)も挙げられる。
 (B-a):ジアミンと、酸二無水物とを、酸二無水物が過剰の状態で有機溶媒中において反応させ、両末端に酸無水物基を有するプレポリマーを得る工程
 (B-b):工程(B-a)で用いたものとは構造の異なる酸二無水物を追加添加し、更に工程(B-a)で用いたものとは構造の異なるジアミンを、全工程におけるジアミンと酸二無水物とが実質的に等モルとなるように添加して重合する工程
 任意若しくは特定のジアミン、又は任意若しくは特定の酸二無水物に、特定のジアミン又は特定の酸二無水物が選択的に反応するように添加順序を設定する重合方法(例えば、上述したA重合方法、B重合方法等)を、本明細書ではシーケンス重合と記載する。これに対し、ジアミン及び酸二無水物の添加順序を設定しない重合方法(モノマー同士が任意に反応する重合方法)を、本明細書ではランダム重合と記載する。また、A重合方法やB重合方法のように、2段階の工程でシーケンス重合が行われる場合、本明細書では、前半の工程(工程(A-a)、工程(B-a)等)を、「1stシーケンス重合工程」と記載し、後半の工程(工程(A-b)、工程(B-b)等)を、「2ndシーケンス重合工程」と記載する。
 本実施形態において、誘電正接をより低減できる非熱可塑性ポリイミドフィルムを得るためには、ポリアミド酸(1)の重合方法としては、シーケンス重合が好ましい。
 非熱可塑性ポリイミドを得る際、ポリアミド酸(1)と有機溶媒とを含むポリアミド酸溶液から非熱可塑性ポリイミドを得る方法を採用してもよい。ポリアミド酸溶液に使用可能な有機溶媒としては、例えば、テトラメチル尿素、N,N-ジメチルエチルウレアのようなウレア系溶媒;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド系溶媒;ジフェニルスルホン、テトラメチルスルホンのようなスルホン系溶媒;N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」と記載することがある)、N,N-ジエチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等のアミド系溶媒;γ-ブチロラクトン等のエステル系溶媒;クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン化アルキル系溶媒;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒;フェノール、クレゾール等のフェノール系溶媒;シクロペンタノン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、1,4-ジオキサン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、p-クレゾールメチルエーテル等のエーテル系溶媒が挙げられる。通常これらの溶媒を単独で用いるが、必要に応じて2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。上述した重合方法でポリアミド酸(1)を得た場合、反応溶液(反応後の溶液)自体を、非熱可塑性ポリイミドを得るためのポリアミド酸溶液としてもよい。この場合、ポリアミド酸溶液中の有機溶媒は、上記重合方法において反応に使用した有機溶媒である。また、反応溶液から溶媒を除去して得られた固体のポリアミド酸(1)を、有機溶媒に溶解してポリアミド酸溶液を調製してもよい。
 ポリアミド酸溶液には、染料、界面活性剤、レベリング剤、可塑剤、シリコーン、フィラー、増感剤等の添加剤が添加されていてもよい。ポリアミド酸溶液中のポリアミド酸(1)の濃度は、特に限定されず、ポリアミド酸溶液全量に対して、例えば5重量%以上35重量%以下であり、好ましくは8重量%以上30重量%以下である。ポリアミド酸(1)の濃度が5重量%以上35重量%以下である場合、適当な分子量と溶液粘度が得られる。
 ポリアミド酸溶液を用いて非熱可塑性ポリイミドフィルムを得る方法としては、特に制限されず、種々の公知の方法を適用でき、例えば、以下の工程i)~iii)を経て非熱可塑性ポリイミドフィルムを得る方法が挙げられる。
 工程i):ポリアミド酸溶液を含むドープ液を支持体上に塗布して、塗布膜を形成する工程
 工程ii):上記塗布膜を支持体上で乾燥させて自己支持性を持つポリアミド酸フィルム(以下、「ゲルフィルム」と記載することがある)とした後、支持体からゲルフィルムを引き剥がす工程
 工程iii):上記ゲルフィルムを加熱することによりゲルフィルム中のポリアミド酸(1)をイミド化して、非熱可塑性ポリイミドを含む非熱可塑性ポリイミドフィルムを得る工程
 工程i)~iii)を経て非熱可塑性ポリイミドフィルムを得る方法は、熱イミド化法と化学イミド化法に大別される。熱イミド化法は、脱水閉環剤等を使用せず、ポリアミド酸溶液をドープ液として支持体上に塗布し、加熱してイミド化を進める方法である。一方の化学イミド化法は、ポリアミド酸溶液に、脱水閉環剤及び触媒の少なくとも一方を添加したものをドープ液として使用し、イミド化を促進する方法である。どちらの方法を用いても構わないが、化学イミド化法の方が生産性に優れる。
 脱水閉環剤としては、無水酢酸に代表される酸無水物が好適に用いられる。触媒としては、脂肪族第三級アミン、芳香族第三級アミン、複素環式第三級アミン(より具体的には、イソキノリン等)等の第三級アミンが好適に用いられる。ポリアミド酸溶液に脱水閉環剤及び触媒の少なくとも一方を加える際、有機溶媒に溶かさず直接加えてもよいし、有機溶媒に溶かしたものを加えてもよい。有機溶媒に溶かさず直接加える方法では脱水閉環剤及び触媒の少なくとも一方が拡散する前に反応が急激に進行し、ゲルが生成することがある。よって、脱水閉環剤及び触媒の少なくとも一方を有機溶媒に溶かして得られた溶液(イミド化促進剤)を、ポリアミド酸溶液に添加することが好ましい。
 工程i)において、支持体上にドープ液を塗布する方法については、特に限定されず、ダイコーター、コンマコーター(登録商標)、リバースコーター、ナイフコーター等の従来公知の塗布装置を用いる方法を採用できる。
 工程i)においてドープ液を塗布する支持体としては、ガラス板、アルミ箔、エンドレスステンレスベルト、ステンレスドラム等が好適に用いられる。工程ii)では、最終的に得られるフィルムの厚み、生産速度に応じて、塗布膜の乾燥条件(加熱条件)を設定し、乾燥後のポリアミド酸フィルム(ゲルフィルム)を支持体から剥離する。塗布膜の乾燥温度は、例えば50℃以上200℃以下である。また、塗布膜を乾燥させる際の乾燥時間は、例えば1分以上100分以下である。
 次いで、工程iii)において、例えば、上記ゲルフィルムの端部を固定して硬化時の収縮を回避しつつ加熱処理することにより、ゲルフィルムから、水、残留溶媒、イミド化促進剤等を除去し、残ったポリアミド酸(1)を完全にイミド化して、非熱可塑性ポリイミドを含む非熱可塑性ポリイミドフィルムが得られる。加熱条件については、最終的に得られるフィルムの厚み、生産速度に応じて適宜設定する。工程iii)の加熱条件としては、最高温度が、例えば370℃以上420℃以下であり、最高温度における加熱時間が、例えば10秒以上180秒以下である。また、最高温度に到達するまでに任意の温度で任意の時間保持してもよい。工程iii)は、空気下、減圧下、又は窒素等の不活性ガス中で行うことができる。工程iii)において使用可能な加熱装置としては、特に限定されず、例えば、熱風循環オーブン、遠赤外線オーブン等が挙げられる。
 このようにして得られた非熱可塑性ポリイミドフィルムは、誘電正接を低減できるため、例えば高周波回路基板の材料(より具体的には、複層ポリイミドフィルムのコア層、金属張積層板の絶縁層等)に適している。
[非熱可塑性ポリイミドフィルムの物性]
 伝送損失を低減するためには、非熱可塑性ポリイミドフィルムの比誘電率が3.70以下であることが好ましい。また、伝送損失を低減するためには、非熱可塑性ポリイミドフィルムの誘電正接が、0.0050以下であることが好ましく、0.0040以下であることがより好ましく、0.0030以下であることが更に好ましい。
 FPCに使用した際に内部応力の発生を抑制するためには、非熱可塑性ポリイミドフィルムの線膨張係数が、25ppm/K以下であることが好ましく、18ppm/K以下であることがより好ましく、16ppm/K以下であることが更に好ましい。
 非熱可塑性ポリイミドフィルムの厚みは、特に限定されないが、例えば、5μm以上50μm以下である。非熱可塑性ポリイミドフィルムの厚みは、レーザホロゲージを用いて測定することができる。
<第4実施形態:複層ポリイミドフィルム>
 次に、本発明の第4実施形態に係る複層ポリイミドフィルムについて説明する。第4実施形態に係る複層ポリイミドフィルムは、第3実施形態に係る非熱可塑性ポリイミドフィルムと、熱可塑性ポリイミドを含む接着層とを有する。なお、以下の説明において、第1~第3実施形態と重複する内容については、その説明を省略する場合がある。
 図1は、第4実施形態に係る複層ポリイミドフィルムの一例を示す断面図である。図1に示すように、複層ポリイミドフィルム10は、非熱可塑性ポリイミドフィルム11と、非熱可塑性ポリイミドフィルム11の少なくとも片面(一方の主面)に配置された、熱可塑性ポリイミドを含む接着層12とを有する。
 なお、図1に示す複層ポリイミドフィルム10では、非熱可塑性ポリイミドフィルム11の片面のみに接着層12が設けられているが、非熱可塑性ポリイミドフィルム11の両面(両主面)に接着層12が設けられていてもよい。非熱可塑性ポリイミドフィルム11の両面に接着層12が設けられている場合、2層の接着層12は、同種のポリイミドを含んでいてもよく、互いに異なる種類のポリイミドを含んでいてもよい。また、2層の接着層12の厚みは、同一であっても異なっていてもよい。以下の説明において、「複層ポリイミドフィルム10」には、非熱可塑性ポリイミドフィルム11の片面のみに接着層12が設けられているフィルムと、非熱可塑性ポリイミドフィルム11の両面に接着層12が設けられているフィルムとが含まれる。
 複層ポリイミドフィルム10の厚み(各層の合計厚み)は、例えば6μm以上60μm以下である。複層ポリイミドフィルム10の厚みが薄いほど、得られるFPCの軽量化が容易となり、また得られるFPCの折り曲げ性が向上する。機械的強度を確保しつつFPCの軽量化を容易とし、かつFPCの折り曲げ性を向上させるためには、複層ポリイミドフィルム10の厚みは、7μm以上60μm以下であることが好ましく、10μm以上60μm以下であることがより好ましい。複層ポリイミドフィルム10の厚みは、レーザホロゲージを用いて測定することができる。
 金属箔との密着性を確保しつつFPCの薄型化を容易に実現するためには、接着層12の厚み(接着層12が2層設けられている場合は、それぞれの接着層12の厚み)は、1μm以上15μm以下であることが好ましい。
 また、複層ポリイミドフィルム10の線膨張係数の調整を容易に行うためには、非熱可塑性ポリイミドフィルム11と接着層12の厚み比率(非熱可塑性ポリイミドフィルム11の厚み/接着層12の厚み)は、55/45以上95/5以下であることが好ましい。接着層12が2層設けられている場合、厚み比率を計算する際の上記接着層12の厚みは、接着層12の総厚みである。
 複層ポリイミドフィルム10の反りを抑制するためには、非熱可塑性ポリイミドフィルム11の両面に接着層12が設けられていることが好ましく、非熱可塑性ポリイミドフィルム11の両面に、同種のポリイミドを含む接着層12が設けられていることがより好ましい。非熱可塑性ポリイミドフィルム11の両面に接着層12が設けられている場合、複層ポリイミドフィルム10の反りを抑制するためには、2層の接着層12の厚みは、同一であることが好ましい。なお、2層の接着層12の厚みが互いに異なっていても、より厚い接着層12の厚みを基準とした際、もう一方の接着層12の厚みが40%以上100%未満の範囲であれば、複層ポリイミドフィルム10の反りを抑制できる。
[接着層12]
 接着層12に含まれる熱可塑性ポリイミドは、酸二無水物残基とジアミン残基とを有する。熱可塑性ポリイミド中の酸二無水物残基を形成するための酸二無水物(モノマー)としては、上述した非熱可塑性ポリイミド中の酸二無水物残基を形成するための酸二無水物(モノマー)と同じ化合物が挙げられる。熱可塑性ポリイミドが有する酸二無水物残基と、非熱可塑性ポリイミドが有する酸二無水物残基とは、同種であっても互いに異なる種類であってもよい。
 熱可塑性を確保するためには、熱可塑性ポリイミドが有するジアミン残基としては、屈曲構造を有するジアミン残基が好ましい。熱可塑性をより容易に確保するためには、屈曲構造を有するジアミン残基の含有率は、熱可塑性ポリイミドを構成する全ジアミン残基に対して、50モル%以上であることが好ましく、70モル%以上であることがより好ましく、80モル%以上であることが更に好ましく、100モル%でも構わない。屈曲構造を有するジアミン残基を形成するためのジアミン(モノマー)としては、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、TPE-R、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(以下、「BAPP」と記載することがある)等が挙げられる。熱可塑性をより容易に確保するためには、熱可塑性ポリイミドが有するジアミン残基としては、BAPP残基が好ましい。
 金属箔との密着性に優れる接着層12を得るためには、熱可塑性ポリイミドが、BPDA残基及びPMDA残基からなる群より選ばれる一種以上と、BAPP残基とを有することが好ましい。
 接着層12には、熱可塑性ポリイミド以外の成分(添加剤)が含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、染料、界面活性剤、レベリング剤、可塑剤、シリコーン、フィラー、増感剤等を用いることができる。接着層12中の熱可塑性ポリイミドの含有率は、接着層12の全量に対して、例えば70重量%以上であり、80重量%以上であることが好ましく、90重量%以上であることがより好ましく、100重量%であってもよい。
(接着層12の形成方法)
 接着層12は、例えば、非熱可塑性ポリイミドフィルム11の少なくとも片面に、熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を含むポリアミド酸溶液(以下、「熱可塑性ポリアミド酸溶液」と記載することがある)を塗布した後、加熱(乾燥及びポリアミド酸のイミド化)を行うことにより、形成される。この方法により、非熱可塑性ポリイミドフィルム11と、非熱可塑性ポリイミドフィルム11の少なくとも片面に配置された接着層12とを有する複層ポリイミドフィルム10が得られる。また、熱可塑性ポリアミド酸溶液の代わりに、熱可塑性ポリイミドを含む溶液(熱可塑性ポリイミド溶液)を用いて、非熱可塑性ポリイミドフィルム11の少なくとも片面に熱可塑性ポリイミド溶液からなる塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥して、接着層12を形成してもよい。
 また、例えば、共押出しダイを使用して、支持体上に、非熱可塑性ポリイミドフィルム11中の非熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を含む層と、熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を含む層とを備える積層体を形成した後、得られた積層体を加熱して、非熱可塑性ポリイミドフィルム11と接着層12とを同時に形成してもよい。この方法では、支持体として金属箔を使用することにより、イミド化が完了すると同時に金属張積層板(複層ポリイミドフィルム10と金属箔との積層体)が得られる。
 3層のポリイミド層を含む複層ポリイミドフィルム10を製造する場合、上述した塗布工程及び加熱工程を複数回繰り返すか、共押出しや連続塗布(連続キャスト)により複数の塗布膜を形成して一度に加熱する方法が好適に用いられる。複層ポリイミドフィルム10の最表面に、コロナ処理やプラズマ処理のような種々の表面処理を行うことも可能である。
<第5実施形態:金属張積層板>
 次に、本発明の第5実施形態に係る金属張積層板について説明する。第5実施形態に係る金属張積層板は、第4実施形態に係る複層ポリイミドフィルムと、複層ポリイミドフィルムの少なくとも一方の接着層の主面に配置された金属層とを有する。以下の説明において、第1~第4実施形態と重複する内容については、その説明を省略する場合がある。
 図2は、第5実施形態に係る金属張積層板の一例を示す断面図である。図2に示すように、金属張積層板20は、複層ポリイミドフィルム10と、複層ポリイミドフィルム10の接着層12の主面12aに配置された金属層13(金属箔)とを有する。
[金属張積層板20の製造方法]
 複層ポリイミドフィルム10を用いて金属張積層板20を製造する際は、複層ポリイミドフィルム10の少なくとも片面(例えば図2の場合、接着層12の非熱可塑性ポリイミドフィルム11側とは反対側の主面12a)に、金属層13となる金属箔を貼り合わせる。これにより、図2に示す金属張積層板20が得られる。接着層12の主面12aに金属箔を貼り合わせる方法としては、特に制限されず、種々の公知の方法を採用できる。例えば、一対以上の金属ロールを有する熱ロールラミネート装置又はダブルベルトプレス(DBP)による連続処理方法を採用することができる。熱ロールラミネートを実施する手段の具体的な構成は特に限定されるものではないが、得られる金属張積層板20の外観を良好なものとするために、加圧面と金属箔との間に保護材料を配置することが好ましい。
 非熱可塑性ポリイミドフィルム11の両面に接着層12が設けられている場合は、複層ポリイミドフィルム10の両面(両主面)に金属箔を貼り合わせることにより、両面金属張積層板(図示せず)が得られる。
 金属層13となる金属箔は、特に限定されるものではなく、あらゆる金属箔を用いることができる。例えば、銅、ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、及びこれら金属の合金等を材料とする金属箔が好適に用いられる。また、一般的な金属張積層板では、圧延銅箔、電解銅箔等の銅箔が多用されるが、第5実施形態においても、銅箔が好ましく用いられる。また、金属箔は、目的に応じて表面処理等を施して、表面粗さ等を調整したものを使用できる。更に、金属箔の表面には、防錆層、耐熱層、接着層等が形成されていてもよい。金属箔の厚みについては特に限定されるものではなく、その用途に応じて、十分な機能が発揮できる厚みであればよい。複層ポリイミドフィルム10と貼り合わせる際のシワの発生を抑制しつつ、FPCの薄型化を容易に実現するためには、金属箔の厚みは、5μm以上50μm以下であることが好ましい。
 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
<物性の測定方法>
 まず、ポリイミドフィルムの比誘電率、誘電正接、及び線膨張係数の測定方法について説明する。
[比誘電率及び誘電正接]
 ポリイミドフィルムの比誘電率及び誘電正接は、ネットワークアナライザ(ヒューレット・パッカード社製「8719C」)及び空洞共振器摂動法誘電率測定装置(EMラボ社製「CP531」)により測定した。詳しくは、まず、ポリイミドフィルムを2mm×100mmにカットして、比誘電率及び誘電正接の測定用試料を準備した。次いで、測定用試料を、温度23℃かつ相対湿度50%の雰囲気下で24時間放置した後、上記ネットワークアナライザ及び上記空洞共振器摂動法誘電率測定装置を用いて、温度23℃、相対湿度50%、測定周波数10GHzの条件で比誘電率及び誘電正接を測定した。誘電正接が0.0030以下である場合、「誘電正接を低減できている」と評価した。一方、誘電正接が0.0030を超える場合、「誘電正接を低減できていない」と評価した。
[線膨張係数(CTE)]
 熱分析装置(日立ハイテクサイエンス社製「TMA/SS6100」)を用いて、ポリイミドフィルム(試料)を、-10℃から300℃まで昇温速度10℃/分の条件で昇温させた後、-10℃まで降温速度40℃/分で降温させた。次いで、試料を、再度300℃まで昇温速度10℃/分の条件で昇温させて、2回目の昇温時の50℃から250℃における歪み量から線膨張係数を求めた。測定条件を以下に示す。
 試料(ポリイミドフィルム)のサイズ:幅3mm、長さ10mm
 荷重:1g
 測定雰囲気:空気雰囲気
<ポリイミドフィルムの作製>
 以下、実施例及び比較例のポリイミドフィルムの作製方法について説明する。なお、以下において、化合物及び試薬類を下記の略称で記載している。また、ポリイミドフィルムの作製に使用するポリアミド酸溶液の調製は、いずれも温度20℃の窒素雰囲気下で行った。
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
PDA:p-フェニレンジアミン
TPE-R:1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン
BAPP:2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
BPDA:3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
PMDA:ピロメリット酸二無水物
ODPA:4,4’-オキシジフタル酸無水物
BTDA:3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
AA:無水酢酸
IQ:イソキノリン
[実施例1]
(1stシーケンス重合工程)
 容量2000mLのガラス製フラスコに、314.44gのDMFと、10.16gのPDAとを入れた後、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、16.34gのBPDAと、1.55gのPMDAと、8.39gのODPAとを入れた。次いで、フラスコ内容物を30分間攪拌した。
(2ndシーケンス重合工程)
 次いで、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、予め調製しておいたPDA溶液(溶媒:DMF、PDAの濃度:20重量%)16.94gと、4.99gのTPE-Rとを徐々に添加した。TPE-Rが溶解したことを目視で確認後、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、14.24gのBPDAを添加し、フラスコ内容物を30分間攪拌した。次いで、予め調製しておいたPMDA溶液(溶媒:DMF、PMDAの溶解量:0.93g、PMDAの濃度:7.2重量%)を、フラスコ内容物の粘度が急激に上昇しないような添加速度で所定時間フラスコに添加し続けた。そして、フラスコ内容物の温度23℃での粘度が1500ポイズに達した時点でPMDA溶液の添加を止めて、更にフラスコ内容物を1時間攪拌して、ポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液は、固形分濃度が15重量%であった。また、得られたポリアミド酸溶液は、温度23℃での粘度が1500~2000ポイズであった。
(製膜工程)
 次いで、55gのポリアミド酸溶液(上記調製方法で得られたポリアミド酸溶液)に、AAとIQとDMFとの混合物からなるイミド化促進剤(重量比:AA/IQ/DMF=42/21/37)を27.5g添加して、ドープ液を調製した。次いで、温度0℃以下の雰囲気下、ドープ液を攪拌しながら脱泡した後、コンマコーターを用いてドープ液をアルミ箔上に塗布し、塗布膜を形成した。次いで、塗布膜を、加熱温度110℃で160秒間加熱することにより、自己支持性のゲルフィルムを得た。得られたゲルフィルムを、アルミ箔から引き剥がして、金属製の固定枠に固定し、温度300℃に予熱された熱風循環オーブンに入れて、加熱温度300℃で56秒間加熱した。次いで、加熱後のフィルムを、温度380℃に予熱された遠赤外線(IR)オーブンに入れて、加熱温度380℃で49秒間加熱することにより、ゲルフィルム中のポリアミド酸をイミド化した後、金属製の固定枠から切り離して、実施例1のポリイミドフィルム(厚み:17μm)を得た。
 なお、上記と同じ手順で得られたポリイミドフィルムを金属製の固定枠に固定し、IRオーブンを用いて加熱温度380℃で1分間加熱したところ、ポリイミドフィルムの形状(フィルム形状)が保持されていた。よって、実施例1のポリイミドフィルムに含まれるポリイミドは、非熱可塑性ポリイミドであった。つまり、実施例1のポリイミドフィルムは、非熱可塑性ポリイミドフィルムであった。以下で説明する実施例2~19のポリイミドフィルムについても、以下と同じ手順で得られたポリイミドフィルムを、それぞれ金属製の固定枠に固定し、IRオーブンを用いて加熱温度380℃で1分間加熱したところ、ポリイミドフィルムの形状(フィルム形状)が保持されていた。よって、実施例2~19のポリイミドフィルムに含まれるポリイミドは、いずれも非熱可塑性ポリイミドであった。つまり、実施例2~19のポリイミドフィルムは、いずれも非熱可塑性ポリイミドフィルムであった。
[実施例2~17]
 1stシーケンス重合工程で使用したモノマーの種類及びその比率(仕込み比率)、並びに2ndシーケンス重合工程で使用したモノマーの種類及びその比率(仕込み比率)を、後述する表1及び表2のとおりとしたこと以外は、実施例1と同じ方法により、実施例2~17のポリイミドフィルム(厚み:いずれも17μm)をそれぞれ得た。なお、実施例2~17のいずれについても、酸二無水物及びジアミンの合計物質量は実施例1と同じであった。
[実施例18]
 1stシーケンス重合工程及び2ndシーケンス重合工程を以下のとおりに変更したこと以外は、実施例1と同じ方法により、実施例18のポリイミドフィルム(厚み:17μm)を得た。
(実施例18の1stシーケンス重合工程)
 容量2000mLのガラス製フラスコに、327.98gのDMFと、13.57gのPDAとを入れた後、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、22.23gのBPDAと、2.18gのPMDAと、11.06gのODPAとを入れた。次いで、フラスコ内容物を30分間攪拌した。
(実施例18の2ndシーケンス重合工程)
 次いで、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、5.00gのTPE-Rを徐々に添加した。TPE-Rが溶解したことを目視で確認後、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、5.03gのBPDAを添加し、フラスコ内容物を30分間攪拌した。次いで、予め調製しておいたPMDA溶液(溶媒:DMF、PMDAの溶解量:0.93g、PMDAの濃度:7.2重量%)を、フラスコ内容物の粘度が急激に上昇しないような添加速度で所定時間フラスコに添加し続けた。そして、フラスコ内容物の温度23℃での粘度が1500ポイズに達した時点でPMDA溶液の添加を止めて、更にフラスコ内容物を1時間攪拌して、ポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液は、固形分濃度が15重量%であった。また、得られたポリアミド酸溶液は、温度23℃での粘度が1500~2000ポイズであった。
[実施例19]
 1stシーケンス重合工程及び2ndシーケンス重合工程を以下のとおりに変更したこと以外は、実施例1と同じ方法により、実施例19のポリイミドフィルム(厚み:17μm)を得た。
(実施例19の1stシーケンス重合工程)
 容量2000mLのガラス製フラスコに、328.07gのDMFと、13.46gのPDAとを入れた後、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、22.06gのBPDAと、2.16gのPMDAと、10.97gのODPAとを入れた。次いで、フラスコ内容物を30分間攪拌した。
(実施例19の2ndシーケンス重合工程)
 次いで、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、4.96gのTPE-Rを徐々に添加した。TPE-Rが溶解したことを目視で確認後、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、5.47gのBTDAを添加し、フラスコ内容物を30分間攪拌した。次いで、予め調製しておいたPMDA溶液(溶媒:DMF、PMDAの溶解量:0.93g、PMDAの濃度:7.2重量%)を、フラスコ内容物の粘度が急激に上昇しないような添加速度で所定時間フラスコに添加し続けた。そして、フラスコ内容物の温度23℃での粘度が1500ポイズに達した時点でPMDA溶液の添加を止めて、更にフラスコ内容物を1時間攪拌して、ポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液は、固形分濃度が15重量%であった。また、得られたポリアミド酸溶液は、温度23℃での粘度が1500~2000ポイズであった。
[比較例1]
 1stシーケンス重合工程及び2ndシーケンス重合工程を以下のとおりに変更したこと以外は、実施例1と同じ方法により、比較例1のポリイミドフィルム(厚み:17μm)を得た。
(比較例1の1stシーケンス重合工程)
 容量2000mLのガラス製フラスコに、315.40gのDMFと、9.78gのPDAとを入れた後、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、15.72gのBPDAと、1.49gのPMDAと、8.39gのBTDAとを入れた。次いで、フラスコ内容物を30分間攪拌した。
(比較例1の2ndシーケンス重合工程)
 次いで、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、予め調製しておいたPDA溶液(溶媒:DMF、PDAの濃度:20重量%)16.30gと、6.75gのBAPPとを徐々に添加した。BAPPが溶解したことを目視で確認後、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、13.71gのBPDAを添加し、フラスコ内容物を30分間攪拌した。次いで、予め調製しておいたPMDA溶液(溶媒:DMF、PMDAの溶解量:0.90g、PMDAの濃度:7.2重量%)を、フラスコ内容物の粘度が急激に上昇しないような添加速度で所定時間フラスコに添加し続けた。そして、フラスコ内容物の温度23℃での粘度が1500ポイズに達した時点でPMDA溶液の添加を止めて、更にフラスコ内容物を1時間攪拌して、ポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液は、固形分濃度が15重量%であった。また、得られたポリアミド酸溶液は、温度23℃での粘度が1500~2000ポイズであった。
[比較例2]
 ポリアミド酸溶液を以下に示す方法(ランダム重合)により調製したこと以外は、実施例1と同じ方法により、比較例2のポリイミドフィルム(厚み:17μm)を得た。
(比較例2のポリアミド酸溶液の調製方法)
 容量500mLのガラス製フラスコに、165.61gのDMFと、2.08gのTPE-Rと、6.71gのPDAとを入れた後、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、20.98gのBPDAを入れた。次いで、フラスコ内容物を60分間攪拌し、ポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液は、固形分濃度が15重量%であった。また、得られたポリアミド酸溶液は、温度23℃での粘度が1500ポイズであった。
[比較例3]
 ポリアミド酸溶液を以下に示す方法(ランダム重合)により調製したこと以外は、実施例1と同じ方法により、比較例3のポリイミドフィルム(厚み:17μm)を得た。
(比較例3のポリアミド酸溶液の調製方法)
 容量500mLのガラス製フラスコに、160.84gのDMFと、7.95gのPDAとを入れた後、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、17.31gのBPDAと、4.03gのBTDAとを入れた。次いで、フラスコ内容物を30分間攪拌した。次いで、予め調製しておいたBTDA溶液(溶媒:DMF、BTDAの溶解量:0.71g、BTDAの濃度:7.2重量%)を、フラスコ内容物の粘度が急激に上昇しないような添加速度で所定時間フラスコに添加し続けた。そして、フラスコ内容物の温度23℃での粘度が1500ポイズに達した時点でBTDA溶液の添加を止めて、更にフラスコ内容物を1時間攪拌して、ポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液は、固形分濃度が15重量%であった。また、得られたポリアミド酸溶液は、温度23℃での粘度が1500~2000ポイズであった。
[比較例4]
 ポリアミド酸溶液を以下に示す方法(ランダム重合)により調製したこと以外は、実施例1と同じ方法により、比較例4のポリイミドフィルム(厚み:17μm)を得た。
(比較例4のポリアミド酸溶液の調製方法)
 容量500mLのガラス製フラスコに、163.95gのDMFと、6.59gのPDAと、3.14gのTPE-Rとを入れた後、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、15.57gのODPAと、4.22gのPMDAとを入れた。次いで、フラスコ内容物を30分間攪拌した。次いで、予め調製しておいたPMDA溶液(溶媒:DMF、PMDAの溶解量:0.47g、PMDAの濃度:7.2重量%)を、フラスコ内容物の粘度が急激に上昇しないような添加速度で所定時間フラスコに添加し続けた。そして、フラスコ内容物の温度23℃での粘度が1500ポイズに達した時点でPMDA溶液の添加を止めて、更にフラスコ内容物を1時間攪拌して、ポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液は、固形分濃度が15重量%であった。また、得られたポリアミド酸溶液は、温度23℃での粘度が1500~2000ポイズであった。
[比較例5]
 ポリアミド酸溶液を以下に示す方法(ランダム重合)により調製したこと以外は、実施例1と同じ方法により、比較例5のポリイミドフィルム(厚み:17μm)を得た。
(比較例5のポリアミド酸溶液の調製方法)
 容量500mLのガラス製フラスコに、163.88gのDMFと、7.07gのPDAと、2.12gのTPE-Rとを入れた後、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコに、19.23gのBPDAと、1.11gのPMDAとを入れた。次いで、フラスコ内容物を30分間攪拌した。次いで、予め調製しておいたPMDA溶液(溶媒:DMF、PMDAの溶解量:0.48g、PMDAの濃度:7.2重量%)を、フラスコ内容物の粘度が急激に上昇しないような添加速度で所定時間フラスコに添加し続けた。そして、フラスコ内容物の温度23℃での粘度が1500ポイズに達した時点でPMDA溶液の添加を止めて、更にフラスコ内容物を1時間攪拌して、ポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液は、固形分濃度が15重量%であった。また、得られたポリアミド酸溶液は、温度23℃での粘度が1500~2000ポイズであった。
<結果>
 実施例1~19及び比較例1~5について、1stシーケンス重合工程で使用したモノマーの種類及びその比率(仕込み比率)、2ndシーケンス重合工程で使用したモノマーの種類及びその比率(仕込み比率)、剛直/屈曲比、比誘電率、誘電正接、並びにCTEを、表1及び表2に示す。
 なお、表1及び表2において、「1st」及び「2nd」は、それぞれ、「1stシーケンス重合工程」及び「2ndシーケンス重合工程」を意味する。比較例2~5については、ランダム重合であるため、「1st」の欄に使用したモノマーの種類及びその比率(仕込み比率)を記載した。
 また、表1及び表2において、「ジアミン」の欄の数値は、使用したジアミンの全量(シーケンス重合の場合は、1stシーケンス重合工程で使用したジアミンの全量と2ndシーケンス重合工程で使用したジアミンの全量との合計量)に対する各ジアミンの含有率(単位:モル%)である。表1及び表2において、「酸二無水物」の欄の数値は、使用した酸二無水物の全量(シーケンス重合の場合は、1stシーケンス重合工程で使用した酸二無水物の全量と2ndシーケンス重合工程で使用した酸二無水物の全量との合計量)に対する各酸二無水物の含有率(単位:モル%)である。
 なお、実施例1~19及び比較例1~5のいずれについても、調製したポリアミド酸溶液に含まれるポリアミド酸中の各残基のモル分率は、使用した各モノマー(ジアミン及びテトラカルボン酸二無水物)のモル分率と一致していた。また、実施例1~19及び比較例1~5のいずれについても、得られたポリイミドフィルムに含まれるポリイミドを構成するテトラカルボン酸二無水物残基の総物質量を、上記ポリイミドを構成するジアミン残基の総物質量で除した物質量比が、0.99以上1.01以下であった。また、表2において、CTEの欄の「-」は、測定しなかったことを意味する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 実施例1~19で調製したポリアミド酸溶液に含まれるポリアミド酸は、BPDA残基とODPA残基とPDA残基とTPE-R残基とを有していた。実施例1~19で調製したポリアミド酸溶液に含まれるポリアミド酸では、テトラカルボン酸二無水物残基の全量に対する、BPDA残基とODPA残基との合計含有率が、70モル%以上であった。実施例1~19で調製したポリアミド酸溶液に含まれるポリアミド酸では、ジアミン残基の全量に対する、PDA残基とTPE-R残基との合計含有率が、80モル%以上であった。実施例1~19では、剛直/屈曲比が3.50超かつ6.00以下であった。
 実施例1~19では、誘電正接が0.0030以下であった。よって、実施例1~19のポリイミドフィルムは、誘電正接を低減できていた。
 比較例1及び3で調製したポリアミド酸溶液に含まれるポリアミド酸は、TPE-R残基を有していなかった。比較例1~3及び5で調製したポリアミド酸溶液に含まれるポリアミド酸は、ODPA残基を有していなかった。比較例4で調製したポリアミド酸溶液に含まれるポリアミド酸は、BPDA残基を有していなかった。比較例1、2及び5では、剛直/屈曲比が6.00を超えていた。比較例4では、剛直/屈曲比が3.50以下であった。
 比較例1~5では、誘電正接が0.0030を超えていた。よって、比較例1~5のポリイミドフィルムは、誘電正接を低減できていなかった。
 以上の結果から、本発明によれば、誘電正接を低減できる非熱可塑性ポリイミドフィルムを提供できることが示された。
10   :複層ポリイミドフィルム
11   :非熱可塑性ポリイミドフィルム
12   :接着層
13   :金属層
20   :金属張積層板

 

Claims (10)

  1.  テトラカルボン酸二無水物残基及びジアミン残基を有するポリアミド酸であって、
     前記テトラカルボン酸二無水物残基は、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基及び4,4’-オキシジフタル酸無水物残基を含み、
     前記ジアミン残基は、p-フェニレンジアミン残基及び1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン残基を含み、
     前記テトラカルボン酸二無水物残基の全量に対する前記3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基の含有率をAモル%とし、前記テトラカルボン酸二無水物残基の全量に対する前記4,4’-オキシジフタル酸無水物残基の含有率をAモル%とし、前記ジアミン残基の全量に対する前記p-フェニレンジアミン残基の含有率をBモル%とし、前記ジアミン残基の全量に対する前記1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン残基の含有率をBモル%としたとき、A+A≧70、B+B≧80、及び3.50<(A+B)/(A+B)≦6.00の関係を満たす、ポリアミド酸。
  2.  前記3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基の含有率が、前記テトラカルボン酸二無水物残基の全量に対して、30モル%以上80モル%以下であり、
     前記4,4’-オキシジフタル酸無水物残基の含有率が、前記テトラカルボン酸二無水物残基の全量に対して、10モル%以上40モル%以下である、請求項1に記載のポリアミド酸。
  3.  前記テトラカルボン酸二無水物残基は、ピロメリット酸二無水物残基を更に含み、
     前記ピロメリット酸二無水物残基の含有率が、前記テトラカルボン酸二無水物残基の全量に対して、1モル%以上20モル%以下である、請求項2に記載のポリアミド酸。
  4.  前記p-フェニレンジアミン残基の含有率が、前記ジアミン残基の全量に対して、75モル%以上95モル%以下である、請求項1に記載のポリアミド酸。
  5.  前記テトラカルボン酸二無水物残基は、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物残基を更に含む、請求項1に記載のポリアミド酸。
  6.  請求項1に記載のポリアミド酸のイミド化物であるポリイミド。
  7.  請求項6に記載のポリイミドを含む非熱可塑性ポリイミドフィルム。
  8.  請求項7に記載の非熱可塑性ポリイミドフィルムと、前記非熱可塑性ポリイミドフィルムの少なくとも片面に配置された、熱可塑性ポリイミドを含む接着層とを有する複層ポリイミドフィルム。
  9.  前記接着層は、前記非熱可塑性ポリイミドフィルムの両面に配置されている、請求項8に記載の複層ポリイミドフィルム。
  10.  請求項8に記載の複層ポリイミドフィルムと、前記複層ポリイミドフィルムの少なくとも一方の前記接着層の主面に配置された金属層とを有する、金属張積層板。

     
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