WO2023145745A1 - ステータ及びモータ - Google Patents

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WO2023145745A1
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和哉 片山
慎一 堤
彰彦 渡辺
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パナソニックIpマネジメント株式会社
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K3/00Details of windings
    • H02K3/32Windings characterised by the shape, form or construction of the insulation
    • H02K3/34Windings characterised by the shape, form or construction of the insulation between conductors or between conductor and core, e.g. slot insulation

Definitions

  • the teeth 4 are made of a magnetic material.
  • the tooth 4 includes a trunk portion 41 , two outer protrusions 42 and two inner protrusions 43 .
  • the tooth 4 has an outer peripheral surface 4a and an inner peripheral surface 4b along the circumferential direction D1. That is, the outer peripheral surface 4 a is the outer surface of the tooth 4 , and the inner peripheral surface 4 b is the inner surface of the tooth 4 .
  • the tooth 4 has an outer side surface 4c and an inner side surface 4d between the outer peripheral surface 4a and the inner peripheral surface 4b. In two adjacent teeth 4, the outer side surfaces 4c are in contact with each other, and a space is formed between the inner side surfaces 4d.
  • the insulator 5 is formed in a box-like shape with both end faces in the radial direction D2 and a lower face opened, and the body portion 41 of the tooth 4 is inserted from the lower face.
  • the insulator 5 includes a first member and a second member. The second member is put on from (bottom) so as to cover the inner side surface 4d of the tooth 4 .
  • the insulator 5 is integrally molded with the teeth 4 .
  • the rotor 2 is arranged inside the stator 3 .
  • the stator 3 may be arranged inside the rotor 2 .
  • the motor 1 is not limited to the inner rotor type, and may be of the outer rotor type.
  • the thin portion 81 and the thin portion 91 may be provided only in the insulating sheet 7 of some of the tooth blocks TB1 among the plurality of tooth blocks TB1. Alternatively, the insulating sheet 7 may be provided with only one of the thin portion 81 and the thin portion 91 .
  • FIG. 5 is a perspective view of the insulating sheet 7A of the stator 3 according to Embodiment 2.
  • FIG. Configurations similar to those of the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and descriptions thereof are omitted.
  • the possibility that the second portion 8 and the third portion 9 are misaligned can be reduced compared to the first embodiment. Specifically, the possibility that the second portion 8 and the third portion 9 are displaced in the radial direction D2 can be reduced. Also, compared to the first embodiment, the creepage distance (insulation distance) between the two windings 6 of the two tooth blocks TB1 adjacent to each other can be extended. That is, in this embodiment, the creepage distance is extended by the length of the folded portion of the second portion 8 and the third portion 9 . Thereby, the electrical insulation between the two windings 6 can be improved.
  • the first fitting portion (811) and the second fitting portion (911) of the insulating sheets (7, 7A to 7F) are The cross-sectional shape is trapezoidal.
  • the possibility of misalignment between the second portion (8) and the third portion (9) can be reduced. Also, the creepage distance (insulation distance) between the two windings (6) of the two tooth blocks (TB1) adjacent to each other can be extended.
  • a motor (1) according to a twelfth aspect includes a stator (3) according to any one of the first to eleventh aspects and a rotor (2).
  • the rotor (2) has a rotor shaft (21). The rotor (2) rotates relative to the stator (3).

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  • Power Engineering (AREA)
  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)

Abstract

インシュレータが損傷する可能性を低減させることを目的とする。ステータ(3)は、複数のティースブロック(TB1)を備える。複数のティースブロック(TB1)の各々は、絶縁シート(7)を有する。絶縁シート(7)は、第1部分(71)と、第2部分(8)と、第3部分(9)と、を含む。少なくとも1つのティースブロック(TB1)において、絶縁シート(7)の第2部分(8)と第3部分(9)とのうち少なくとも一方は、薄肉部(81)(又は薄肉部(91))と、厚肉部(82)(又は厚肉部(92))と、を有する。薄肉部(81)(又は薄肉部(91))の厚さは、厚肉部(82)(又は厚肉部(92))の厚さよりも小さい。少なくとも1つのティースブロック(TB1)において、絶縁シート(7)の第2部分(8)と第3部分(9)とは、薄肉部(81)(又は薄肉部(91))において互いに重なり合っている。

Description

ステータ及びモータ
 本開示は一般にステータ及びモータに関し、より詳細には、ティースと、ティースを覆うインシュレータと、を備えるステータ、及び、このステータを備えるモータに関する。
 特許文献1に記載の固定子(ステータ)は、積層鉄心と、巻線体と、絶縁シートと、絶縁性端板(インシュレータ)と、を備えた極歯単位体を所定数環状に結合して形成される。積層鉄心は、両側に凹部を備えたコイル巻装部を有する。巻線体は、コイル巻装部にコイルを巻いて形成されている。絶縁シートは、コイル巻装部と巻線体との間に介在し、かつ巻線体の外側露出面を覆う。
特開平9-056099号公報
 本開示は、インシュレータが損傷する可能性を低減させることができるステータ及びモータを提供することを目的とする。
 本開示の一態様に係るステータは、環状に並んだ複数のティースブロックを備える。前記複数のティースブロックの各々は、ティースと、インシュレータと、巻線と、絶縁シートと、を有する。前記ティースは、径方向に延びている。前記インシュレータは、電気絶縁性を有する。前記インシュレータは、前記ティースの側面を覆う。前記巻線は、前記インシュレータに巻かれている。前記絶縁シートは、電気絶縁性を有する。前記絶縁シートは、第1部分と、第2部分と、第3部分と、を含む。前記第1部分は、前記ティースと前記巻線との間に介在する。前記第2部分は、前記ティースより離れた位置で、かつ前記ティースの外端部近傍にて前記第1部分につながっている。前記第2部分は、前記巻線の一部を覆う。前記第3部分は、前記ティースより離れた位置で、かつ前記ティースの内端部近傍にて前記第1部分につながっている。前記第3部分は、前記巻線の一部を覆う。前記複数のティースブロックの各々は、隣り合うティースブロックに対して、前記絶縁シートの前記第2部分と前記第3部分とのうち少なくとも一方において対向する。前記複数のティースブロックのうち少なくとも1つのティースブロックにおいて、前記絶縁シートの前記第2部分と前記第3部分とのうち少なくとも一方は、薄肉部と、前記薄肉部に隣接する厚肉部と、を有する。前記薄肉部の厚さは、前記厚肉部の厚さよりも小さい。前記少なくとも1つのティースブロックにおいて、前記絶縁シートの前記第2部分と前記第3部分とは、前記薄肉部において互いに重なり合っている。
 本開示の別の一態様に係るステータは、環状に並んだ複数のティースブロックを備える。前記複数のティースブロックの各々は、ティースと、インシュレータと、巻線と、絶縁シートと、を有する。前記ティースは、径方向に延びている。前記インシュレータは、電気絶縁性を有する。前記インシュレータは、前記ティースを覆う。前記巻線は、前記インシュレータに巻かれている。前記絶縁シートは、電気絶縁性を有する。前記絶縁シートは、第1部分と、第2部分と、第3部分と、を含む。前記第1部分は、前記ティースと前記巻線との間に介在する。前記第2部分は、前記径方向における前記ティースの外側の端において前記第1部分につながっている。前記第2部分は、前記巻線の一部を覆う。前記第3部分は、前記径方向における前記ティースの内側の端において前記第1部分につながっている。前記第3部分は、前記巻線の一部を覆う。前記複数のティースブロックの各々は、隣り合うティースブロックに対して、前記絶縁シートの前記第2部分と前記第3部分とのうち少なくとも一方において対向する。前記複数のティースブロックの各々において、前記絶縁シートの前記第2部分と前記第3部分とはそれぞれ、重なり部を有し、前記絶縁シートの前記第2部分と前記第3部分とは、前記重なり部において互いに重なり合っている。前記複数のティースブロックの各々において、前記絶縁シートの前記重なり部は、隣り合うティースブロックの前記絶縁シートの前記重なり部と重ならない位置に設けられている。
 本開示の一態様に係るモータは、上記のいずれかの態様に係るステータと、ロータと、を備える。前記ロータは、ロータシャフトを有する。前記ロータは、前記ステータに対して回転する。
 本開示は、インシュレータが損傷する可能性を低減させることができるという利点がある。
図1は、実施形態1に係るステータの要部の正断面図(後述)である。 図2は、同上のステータを備えるモータの正面図である。 図3は、比較例に係るステータの要部の正断面図である。 図4は、実施形態1に係るステータの絶縁シートの斜視図である。 図5は、実施形態2に係るステータの絶縁シートの斜視図である。 図6は、実施形態2の第一変形例に係るステータの絶縁シートの斜視図である。 図7は、実施形態2の第二変形例に係るステータの絶縁シートの斜視図である。 図8は、実施形態2の第三変形例に係るステータの絶縁シートの斜視図である。 図9は、実施形態3に係るステータの要部の正断面図である。 図10は、実施形態4に係るステータの要部の正断面図である。 図11は、実施形態5に係るステータの要部の正断面図である。
 下記の各実施形態においては、本開示のステータ及びモータについて、図面を用いて説明する。ただし、下記の各実施形態は、本開示の様々な実施形態の一部に過ぎない。下記の各実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の各実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、下記の各実施形態(変形例を含む)は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
 (実施形態1)
 (概要)
 図1は、実施形態1に係るステータ3の要部の正断面図である。図2は、実施形態1のステータ3を備えるモータの正面図である。なお、正断面図とは、モータを軸方向D3に垂直な平面で切ったときの断面図のことである。なお、ロータシャフト21は、円柱形状を有する。「軸方向」とは、ロータシャフト21の回転軸に平行な方向である。また、以下に示すが、「径方向」とは、ロータシャフト21の中心からロータシャフト21の側面へ向かう方向である。「周方向」とは、ロータシャフトの回転方向である。軸方向、径方向および周方向は、互いに直交する。
 図1、図2に示すように、本実施形態のステータ3は、環状に並んだ複数のティースブロックTB1を備える。複数のティースブロックTB1の各々は、ティース4と、インシュレータ5と、巻線6と、絶縁シート7と、を有する。ただし、図2ではインシュレータ5、巻線6及び絶縁シート7の図示を省略している。
 ティース4は、径方向D2に延びている。インシュレータ5は、電気絶縁性を有する。インシュレータ5は、ティース4を覆う。巻線6は、インシュレータ5に巻かれている。絶縁シート7は、電気絶縁性を有する。絶縁シート7は、第1部分71と、第2部分8と、第3部分9と、を含む。第1部分71は、ティース4と巻線6との間に介在する。第2部分8は、径方向D2に沿ってロータシャフト21から離れた端において第1部分71につながっている。第2部分8は、巻線6の一部を覆う。第3部分9は、径方向D2に沿ってロータシャフト21に近い端において第1部分71につながっている。第3部分9は、巻線6の一部を覆う。複数のティースブロックTB1の各々は、隣り合うティースブロックTB1に対して、絶縁シート7の第2部分8と第3部分9とのうち少なくとも一方において対向する。
 複数のティースブロックTB1のうち少なくとも1つのティースブロックTB1において、絶縁シート7の第2部分8と第3部分9とのうち少なくとも一方は、薄肉部81(又は薄肉部91)と、薄肉部81(又は薄肉部91)に隣接する厚肉部82(又は厚肉部92)と、を有する。薄肉部81(又は薄肉部91)の厚さは、厚肉部82(又は厚肉部92)の厚さよりも小さい。少なくとも1つのティースブロックTB1において、絶縁シート7の第2部分8と第3部分9とは、薄肉部81(又は薄肉部91)において互いに重なり合っている。
 また、少なくとも1つのティースブロックTB1において、絶縁シート7の第2部分8と第3部分9との各々が、薄肉部81(又は薄肉部91)と、厚肉部82(又は厚肉部92)と、を有することが好ましい。本実施形態では、全てのティースブロックTB1において、絶縁シート7の第2部分8が薄肉部81と厚肉部82とを有し、第3部分9が薄肉部91と厚肉部92とを有する。
 巻線6(コイル)の磁界を強くするために、巻線6の巻き数を多くすることが好ましい。巻線6の巻き数を多くした結果、複数のティースブロックTB1のうち少なくとも一部のティースブロックTB1が、隣り合うティースブロックTB1に対して、絶縁シート7の第2部分8と第3部分9とのうち少なくとも一方において接触する場合がある。本実施形態では、互いに隣り合う2つのティースブロックTB1は、絶縁シート7の第3部分9の薄肉部91において互いに接触している。
 図3は、比較例に係るステータ3Pの要部の正断面図である。このステータ3Pの絶縁シート7Pは、第2部分8及び第3部分9に代えて、第2部分8P及び第3部分9Pを有する。その他の構成は、実施形態1のステータ3と同様である。
 第2部分8Pは薄肉部81を有しておらず、第3部分9Pは薄肉部91を有していない。より詳細には、第2部分8Pの厚さは第2部分8Pの全体に亘って一定であり、第3部分9Pの厚さは第3部分9Pの全体に亘って一定である。比較例における第2部分8P及び第3部分9Pの厚さは、本実施形態における厚肉部82または厚肉部92の厚さと等しい。
 以下の説明では、第2部分8(又は第2部分8P)と第3部分9(又は第3部分9P)とが互いに重なり合って形成される構造を、積層構造と呼ぶ。積層構造は、第2部分8(又は第2部分8P)の一部と第3部分9(又は第3部分9P)の一部とを含む。
 比較例に係るステータ3Pでは、積層構造が形成されている箇所において、絶縁シート7Pの厚さが局所的に大きくなっている。例えば、第2部分8Pの厚さと第3部分9Pの厚さとが等しいとすると、積層構造の厚さは第2部分8Pの厚さの2倍である。
 比較例に係るステータ3Pでは、互いに隣り合う2つのティースブロックTB1は、第3部分9Pにおいて接触している。これにより、互いに隣り合う2つのティースブロックTB1は、相互に圧力を与える。より詳細には、互いに隣り合う2つのティースブロックTB1の2つの巻線6が、絶縁シート7Pを介して押し合う。
 特に、絶縁シート7Pのうち積層構造が形成された部位では、積層構造が形成されていない部位と比較して厚さが大きいために、圧力が局所的に大きくなりやすい。このように、ティースブロックTB1に不均一な圧力が加わることによって、インシュレータ5が損傷する可能性がある。例えば、インシュレータ5にクラックが生じたり、インシュレータ5の一部が白化したりする可能性がある。インシュレータ5の白化は、インシュレータ5が変形することで生じ、白化した部位はクラックが発生しやすい状態となっている。
 一方で、図1に示すように、本実施形態のステータ3では、絶縁シート7の薄肉部81(又は薄肉部91)の厚さは、厚肉部82(又は厚肉部92)の厚さよりも小さい。また、少なくとも1つのティースブロックTB1において、絶縁シート7の第2部分8と第3部分9とは、薄肉部81、薄肉部91において互いに重なり合っている。これにより、薄肉部81(又は薄肉部91)の厚さが厚肉部82(又は厚肉部92)の厚さと同じである上記比較例と比較して、第2部分8と第3部分9とが互いに重なり合っている部分(薄肉部81、薄肉部91の積層構造)の厚さが小さくなる。そのため、互いに隣り合う2つのティースブロックTB1に相互に圧力が加えられた場合に、積層構造において圧力が局所的に大きくなることを抑制できる。これにより、インシュレータ5が損傷する可能性を低減できる。
 (詳細)
 以下、本実施形態のステータ3について、より詳細に説明する。
 (1)モータ
 図2に示すように、ステータ3は、モータ1に備えられる。モータ1は、ステータ3と、ロータ2と、を備える。ロータ2は、ロータシャフト21を有する。ロータ2は、ステータ3に対して回転する。また、モータ1は、モータハウジングを更に備えていてもよい。モータハウジングは、ステータ3と、ロータ2と、を収容する。
 (2)ロータ
 ロータ2は、例えば、図2に示すように、ロータコア20と、ロータシャフト21と、複数(図2では6つ)の永久磁石22と、を有する。
 ロータコア20は、磁性材料により形成されている。ロータコア20の形状は、円柱状である。ロータコア20は、その中心に、ロータシャフト21が通された第1貫通孔を有する。また、ロータコア20は、第1貫通孔の周りに、複数の永久磁石22が挿入された複数の第2貫通孔を有する。複数の永久磁石22は、例えば、ロータシャフト21の軸方向から見て、ロータシャフト21を中心として放射状に配置される。ステータ3の巻線6(コイル)から発生する磁束と複数の永久磁石22との間の電磁気的相互作用により、ロータ2がステータ3に対して回転する。
 本実施形態および以下に示す実施形態で言う周方向D1は、ロータ2の回転方向と一致している。また、本実施形態および以下に示す実施形態で言う径方向D2は、ロータシャフト21の径方向と一致している。さらに、本実施形態で言う軸方向D3は、ロータシャフト21の軸方向と一致している。周方向D1と径方向D2と軸方向D3とは、互いに直交する。また、本実施形態および以下に示す実施形態では、軸方向D3の一方向を上と規定し、他方向を下と規定する。また、本実施形態および以下に示す実施形態で言う外側とは、ある対象物について径方向D2に沿ってモータ1の中心から遠い側を意味し、内側とは、同じ対象物について径方向D2に沿ってモータ1の中心に近い側を意味する。軸方向D3から見て、モータ1の中心にはロータシャフト21が配置されている。
 (3)ステータ
 図2に示すように、ステータ3は、複数(図2では9つ)のティースブロックTB1を備える。複数のティースブロックTB1は、それぞれ同一の構成を有している。
 複数のティースブロックTB1の各々は、ティース4と、インシュレータ5と、巻線6と、絶縁シート7と、を有する。ティース4の表面がインシュレータ5に覆われ、さらに、インシュレータ5の上から、ティース4に巻線6が巻かれる。その後、複数のティースブロックTB1が互いに結合されることにより、ステータ3が形成される。複数のティースブロックTB1は、ロータ2を囲むように環状に結合されている。
 (4)ティース
 ティース4は、磁性材料により形成されている。ティース4は、胴部41と、2つの外突部42と、2つの内突部43と、を含む。ティース4は、周方向D1に沿って外周面4aと内周面4bとを有する。すなわち、外周面4aは、ティース4の外側の面であり、内周面4bは、ティース4の内側の面である。また、ティース4は、外周面4aと内周面4bとの間に外側面4cと内側面4dとを有する。隣接する2つのティース4において、外側面4cは接し、内側面4dの間には空間が形成される。胴部41の形状は、例えば、直方体状である。胴部41は、径方向D2に延びている。2つの外突部42は、外周面4aを含みかつ胴部41の側部から周方向D1に沿って突出している。すなわち、2つの外突部42は、胴部41の外端部を含む近傍に形成されている。2つの外突部42は、互いに反対向きに突出している。2つの内突部43は、内周面4bを含みかつ胴部41の側部から周方向D1に沿って突出している。すなわち、2つの内突部43は、胴部41の内端部を含む近傍に形成されている。2つの内突部43は、互いに反対向きに突出している。
 ティースブロックTB1の外突部42と、このティースブロックTB1に隣り合うティースブロックTB1の外突部42とは、互いに結合されている。例えば、各外突部42には凹凸が設けられており、凹凸の嵌め合いにより、互いに結合されている。このように、互いに隣り合う2つのティースブロックTB1は、外突部42において互いに結合されている。
 ティースブロックTB1の内突部43と、このティースブロックTB1に隣り合うティースブロックTB1の内突部43とは、互いに対向している。
 互いに隣り合う2つのティース4の間には、スロットST1が形成されている。スロットST1は、空洞である。スロットST1には、インシュレータ5の一部と、巻線6の一部と、絶縁シート7と、が配置される。スロットST1は、2つのティース4の胴部41と、外突部42と、内突部43と、に囲まれている。
 (5)インシュレータ
 図1に示すインシュレータ5は、電気絶縁性を有する。インシュレータ5は、例えば、合成樹脂を材料として形成されている。インシュレータ5は、形の定まった部材であり、例えば、成形品である。インシュレータ5は、ティース4を覆う。
 例えば、インシュレータ5は、径方向D2の両端面と、下面と、が開口した箱状に形成され、下面からティース4の胴部41が挿入される。あるいは、インシュレータ5は、第1部材と、第2部材と、を含み、軸方向D3の一方(上)から第1部材がティース4の内側面4dを覆うように被せられ、軸方向D3の他方(下)から第2部材がティース4の内側面4dを覆うように被せられる。あるいは、インシュレータ5は、ティース4と一体成形される。
 また、インシュレータ5の一部は、スロットST1に挿入されている。これにより、インシュレータ5はティース4の胴部41を囲むように設けられている。
 (6)巻線
 巻線6は、例えば、銅又は銅合金等を材料として形成された線状の導体と、導体を被覆する絶縁体と、を含む。巻線6は、ティース4の胴部41に巻かれている。巻線6とティース4との間には、インシュレータ5が介在している。つまり、巻線6は、インシュレータ5を介して胴部41に巻かれている。
 (7)絶縁シート
 図4は、実施形態1に係るステータ3の絶縁シート7の斜視図である。
 絶縁シート7は、電気絶縁性を有する。絶縁シート7は、例えば、絶縁紙又は樹脂シートである。絶縁シート7は、インシュレータ5よりも変形しやすい。絶縁シート7は、スロットST1に配置されている。絶縁シート7の一部は、ティース4とインシュレータ5との間に挟まれている。
 図1、図4に示すように、絶縁シート7は、第1部分71と、第2部分8と、第3部分9と、を含む。絶縁シート7は、例えば、平面形状に製造されて、絶縁シート7を折り曲げることで、折り目を境界として、第1部分71と、第2部分8と、第3部分9と、の区別が生じる。絶縁シート7の各部位の厚さ方向は、軸方向D3と交差する。
 第1部分71は、ティース4とインシュレータ5との間に挟まれている。より詳細には、第1部分71は、ティース4と巻線6との間に配置されている。さらに、インシュレータ5は、巻線6と第1部分71との間に配置されている。
 第1部分71は、中間部711と、外側部712と、内側部713と、を有する。中間部711の外側の端に、外側部712がつながっており、中間部711の内側の端に、内側部713がつながっている。中間部711は、ティース4の胴部41に接触している。外側部712は、ティース4の外突部42に接触している。内側部713は、ティース4の内突部43に接触している。
 第2部分8は、外側部712につながっている。すなわち、第2部分8は、ティース4の胴部41より離れた位置において第1部分71につながっている。第2部分8は、巻線6の一部を覆う。より詳細には、第2部分8は、巻線6のうち胴部41より離れた領域で、かつ外突部42に近い領域を覆う。巻線6は、第2部分8と中間部711との間に配置されている。言い換えると、巻線6は、第2部分8と胴部41との間に配置されている。
 第2部分8は、薄肉部81と、厚肉部82と、を有する。薄肉部81は、第2部分8の先端部に設けられており、厚肉部82は、第2部分8の基端部に設けられている。言い換えると、厚肉部82の第1端は、薄肉部81につながっており、厚肉部82の第2端は、第1部分71の外側部712につながっている。
 第3部分9は、内側部713につながっている。すなわち、第3部分9は、径方向D2におけるティース4の内突部43において第1部分71につながっている。第3部分9は、巻線6の一部を覆う。より詳細には、第3部分9は、巻線6のうち胴部41より離れた領域で、かつ内突部43に近いの領域を覆う。巻線6は、第3部分9と中間部711との間に配置されている。言い換えると、巻線6は、第3部分9と胴部41との間に配置されている。
 第3部分9は、薄肉部91と、厚肉部92と、を有する。薄肉部91は、第3部分9の先端部に設けられており、厚肉部92は、第3部分9の基端部に設けられている。言い換えると、厚肉部92の第1端は、薄肉部91につながっており、厚肉部92の第2端は、第1部分71の内側部713につながっている。
 薄肉部81の厚さは、厚肉部82の厚さよりも小さい。薄肉部91の厚さは、厚肉部92の厚さよりも小さい。
 第2部分8と第3部分9とのうち少なくとも一方において、薄肉部81(又は薄肉部91)の厚さは、厚肉部82(又は厚肉部92)の厚さの半分以下であることが好ましい。つまり、薄肉部81の厚さが厚肉部82の厚さの半分以下であることが好ましく、薄肉部91の厚さが厚肉部92の厚さの半分以下であることも好ましい。本実施形態では、薄肉部81の厚さは厚肉部82の厚さの半分であり、薄肉部91の厚さは厚肉部92の厚さの半分である。
 また、本実施形態では、薄肉部81の厚さは薄肉部91の厚さと等しい。本開示で言う「等しい」とは、完全に等しい状態に限定されず、実用上問題ない範囲で異なっている場合も含む。例えば、2つの値の差が5%未満の範囲なら「等しい」とみなして本開示を適用してもよい。
 さらに、本実施形態では、厚肉部82の厚さは厚肉部92の厚さと等しい。厚肉部82の厚さは中間部711、外側部712及び内側部713のそれぞれの厚さと等しい。
 絶縁シート7の製造工程では、例えば、プレス加工により薄肉部81および薄肉部91が形成される。すなわち、全体が一定の厚さに形成された絶縁シート7を用意し、絶縁シート7の両端部にプレス加工を施すことにより、絶縁シート7の両端部は、他の領域よりも厚さが小さい薄肉部81および薄肉部91となる。
 互いに隣り合う2つのティースブロックTB1に着目すると、これら2つのティースブロックTB1の各々が、絶縁シート7を有する。これら2つの絶縁シート7は、薄肉部81および薄肉部91のそれぞれにおいて接触している。図1では、隣接するティース4のうち一方のティース4の内側面4dから他方のティース4の内側面4dへ向かって順に、一方のティース4が有する絶縁シート7の薄肉部81、薄肉部91、他方のティース4が有する絶縁シート7の薄肉部91、薄肉部81、と並んで、重なり合っている。
 巻線6がスロットST1を埋めるように巻かれているため、互いに隣り合う2つのティースブロックTB1の巻線6は、短い距離をあけて対向している。より詳細には、これら2つの巻線6は、絶縁シート7の第2部分8及び第3部分9を介して対向している。第2部分8の厚さ及び第3部分9の厚さを合わせた寸法の分だけ、2つの巻線6の間の距離が確保されている。
 そして、薄肉部81および薄肉部91の厚さはいずれも厚肉部82および厚肉部92と比較的して小さいため、薄肉部81と薄肉部91とが互いに重なり合ってなる積層構造の厚さが抑えられている。よって、2つのティースブロックTB1を結合する際に、2つの巻線6が積層構造を介して押し合う可能性を低減させることができる。また、2つの巻線6が積層構造を介して押し合う場合であっても、積層構造の厚さが本実施形態よりも大きい場合と比較して、ティースブロックTB1に加わる圧力が小さくなる。すなわち、インシュレータ5に加わる圧力も小さくなる。そのため、インシュレータ5が損傷する可能性が低減される。
 本実施形態では、スロットST1の中心部では、ティースブロックTB1が備える絶縁シート7の薄肉部81および薄肉部91と、隣のティースブロックTB1が備える絶縁シート7の薄肉部81および薄肉部91とが重なり合って、薄肉部81の4倍の厚さの構造が形成されている。一方で、スロットST1内の空間のうち内側部(モータ1の中心に近い側の部分)及び外側部(モータ1の中心から遠い側の部分)では、2つのティースブロックTB1の絶縁シート7の2つの厚肉部82又は2つの厚肉部92が互いに重なり合って、薄肉部81の4倍の厚さの構造が形成されている。つまり、スロットST1の中心部と内側部と外側部とを比較すると、2つの絶縁シート7が互いに重なり合った各箇所の厚さが等しい。これにより、圧力の集中を抑制することができる。
 (実施形態1の変形例)
 以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
 実施形態1では、ロータ2がステータ3の内側に配置されている。これに対して、ステータ3がロータ2の内側に配置されていてもよい。つまり、モータ1はインナーロータ型に限らず、アウターロータ型であってもよい。
 複数のティースブロックTB1が個別に製造されてから結合されることは必須ではない。例えば、複数のティースブロックTB1が全体としてC字状に並ぶように製造されてから、両端のティースブロックTB1が結合されることで、複数のティースブロックTB1が環状に並ぶように製造されてもよい。
 ティースブロックTB1の個数は、9つに限定されない。また、ティース4の形状は、適宜変更が可能である。
 互いに隣り合う2つのティースブロックTB1の、互いに対向する内突部43が、互いに結合されていてもよい。互いに隣り合う2つのティースブロックTB1は、外突部42及び内突部43のうち少なくとも一方において結合されていればよい。あるいは、複数のティースブロックTB1の内周面又は外周面に、複数のティースブロックTB1を保持する保持部材を設けてもよい。
 ティース4は、2つの内突部43を有していなくてもよい。
 ステータ3は、発電機に備えられてもよい。
 絶縁シート7の第1部分71は、巻線6とインシュレータ5との間に挟まれていてもよい。
 実施形態1では、巻線6と薄肉部91との間に薄肉部81が配置されている。これに対して、巻線6と薄肉部81との間に薄肉部91が配置されていてもよい。
 実施形態1では、図1に示すように、隣接するティース4のうち一方のティース4の内側面4dから他方のティース4の内側面4dへ向かって順に、薄肉部81、薄肉部91、薄肉部91、薄肉部81、と並んで、重なり合っている。ただし、一方のティース4が有する絶縁シート7の薄肉部81と薄肉部91との並び順が逆であってもよいし、他方のティース4が有する絶縁シート7の薄肉部81と薄肉部91との並び順が逆であってもよい。
 複数のティースブロックTB1のうち一部のティースブロックTB1の絶縁シート7にのみ、薄肉部81および薄肉部91が設けられていてもよい。また、絶縁シート7には、薄肉部81と薄肉部91とのうち一方のみが設けられていてもよい。
 薄肉部81は、その全体に亘り厚さが一定でなくてもよい。この場合、薄肉部81の厚さとは、薄肉部81の平均の厚さを意味する。薄肉部91についても同様である。
 実施形態1では、第2部分8のうち巻線6に対向する面が窪むようにして、薄肉部81が設けられている。これに対して、第2部分8のうち上記の面とは逆の面(他の絶縁シート7と対向する面)が窪むようにして、薄肉部81が設けられていてもよい。また、第2部分8の両面が窪むようにして薄肉部81が設けられていてもよい。第3部分9についても同様である。
 スロットST1には、巻線6をモールドするモールド部材が設けられていてもよい。モールド部材は、例えば、液状の合成樹脂等のモールド材を固化することで形成される。
 (実施形態2)
 以下、実施形態2に係るステータ3について、図5を用いて説明する。図5は、実施形態2に係るステータ3の絶縁シート7Aの斜視図である。実施形態1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
 本実施形態のステータ3は、実施形態1の絶縁シート7とは異なる形状の絶縁シート7Aを有する。すなわち、少なくとも1つのティースブロックTB1において、絶縁シート7Aの第2部分8は、第1の嵌合部811を有し、絶縁シート7Aの第3部分9は、第2の嵌合部911を有する。第2の嵌合部911は、第1の嵌合部811と嵌合する。なお、本実施形態では、全てのティースブロックTB1の絶縁シート7Aにおいて、第1の嵌合部811及び第2の嵌合部911が設けられている。第1の嵌合部811及び第2の嵌合部911は、例えば、プレス加工により形成されている。
 第2部分8において、第1の嵌合部811は、第2の嵌合部911との対向面に設けられている。
 第1の嵌合部811は凹部であり、第2の嵌合部911は凸部である。第1の嵌合部811は、軸方向D3に延びた溝状に形成されている。第2の嵌合部911は、軸方向D3に延びた柱状に形成されている。このように、第1の嵌合部811及び第2の嵌合部911は、複数のティースブロックTB1が並ぶ方向である周方向D1(図2参照)、及び、径方向D2(図2参照)の両方と直交する軸方向D3に延びている。
 第2部分8は、複数(図5では3つ)の第1の嵌合部811を有する。複数の第1の嵌合部811は、薄肉部81と厚肉部82とが並んでいる方向に沿って並んでいる。
 第3部分9は、複数の第2の嵌合部911(図5では3つ)を有する。複数の第2の嵌合部911は、薄肉部91と厚肉部92とが並んでいる方向に沿って並んでいる。
 本実施形態によれば、第1の嵌合部811と第2の嵌合部911とが嵌合することで、第2部分8と第3部分9とが位置ずれする可能性を低減させることができる。具体的には、第2部分8と第3部分9とが径方向D2に位置ずれする可能性を低減させることができる。
 なお、第1の嵌合部811が凸部であって第2の嵌合部911が凹部であってもよい。あるいは、複数の第1の嵌合部811及び複数の第2の嵌合部911がそれぞれ、凸部と凹部との組み合わせであってもよい。
 また、第2部分8のうち、図5で第1の嵌合部811が設けられている面とは逆の面に、第1の嵌合部811が設けられていてもよい。この場合、第3部分9のうち、図5で第2の嵌合部911が設けられている面とは逆の面に、第2の嵌合部911が設けられていればよい。
 また、第1の嵌合部811は、薄肉部81の両面に設けられていてもよい。第2の嵌合部911は、薄肉部91の両面に設けられていてもよい。
 また、第1の嵌合部811と第2の嵌合部911とが、互いに隙間なく嵌合してもよいし、第1の嵌合部811と第2の嵌合部911とが、互いの間に隙間がある状態で嵌合してもよい。
 (実施形態2の第一変形例)
 以下、実施形態2の第一変形例に係るステータ3について、図6を用いて説明する。図6は、実施形態2の第一変形例に係るステータ3の絶縁シート7Bの斜視図である。実施形態2と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
 本第一変形例のステータ3は、実施形態2の絶縁シート7Aとは異なる形状の絶縁シート7Bを有する。絶縁シート7A、7Bは、第1の嵌合部811及び第2の嵌合部911の形状において互いに相違する。すなわち、絶縁シート7Bにおいて、第1の嵌合部811及び第2の嵌合部911の断面形状は、三角形状である。
 本第一変形例によれば、実施形態2と比較して、第1の嵌合部811と第2の嵌合部911とを嵌合させやすくなる。
 (実施形態2の第二変形例)
 以下、実施形態2の第二変形例に係るステータ3について、図7を用いて説明する。図7は、実施形態2の第二変形例に係るステータ3の絶縁シート7Cの斜視図である。実施形態2と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
 本第二変形例のステータ3は、実施形態2の絶縁シート7Aとは異なる形状の絶縁シート7Cを有する。絶縁シート7A、7Cは、第1の嵌合部811及び第2の嵌合部911の形状において互いに相違する。すなわち、絶縁シート7Cにおいて、第1の嵌合部811及び第2の嵌合部911の断面形状は、台形状である。
 本第二変形例によれば、実施形態2と比較して、第1の嵌合部811と第2の嵌合部911とを嵌合させやすくなる。
 (実施形態2の第三変形例)
 以下、実施形態2の第三変形例に係るステータ3について、図8を用いて説明する。図8は、実施形態2の第三変形例に係るステータ3の絶縁シート7Dの斜視図である。実施形態2と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
 本第三変形例のステータ3は、実施形態2の絶縁シート7Aとは異なる形状の絶縁シート7Dを有する。すなわち、絶縁シート7A、7Dは、第1の嵌合部811及び第2の嵌合部911の形状及び個数において互いに相違する。
 少なくとも1つのティースブロックTB1において、第2部分8は、第1の嵌合部811を複数有し、第3部分9は、第2の嵌合部911を複数有する。複数の第1の嵌合部811及び複数の第2の嵌合部911のそれぞれの平面視において、複数の第1の嵌合部811及び複数の第2の嵌合部911は、点在している。すなわち、平面視において、複数の第1の嵌合部811及び複数の第2の嵌合部911は、縦横に設けられている。より詳細には、平面視において、複数の第1の嵌合部811及び複数の第2の嵌合部911は、ディンプル(dimple)状に設けられている。
 第1の嵌合部811は凹部であり、第2の嵌合部911は凸部である。なお、第1の嵌合部811が凸部であって第2の嵌合部911が凹部であってもよい。また、複数の第1の嵌合部811及び複数の第2の嵌合部911がそれぞれ、凸部と凹部との組み合わせであってもよい。
 第1の嵌合部811は、例えば、円柱状の凹部である。第2の嵌合部911は、例えば、円柱状の凸部である。なお、第1の嵌合部811及び第2の嵌合部911の形状は、円柱状に限定されず、例えば、半球状、楕円柱状、錐台状、立方体状又は直方体状であってもよい。
 本第三変形例によれば、複数の第1の嵌合部811及び複数の第2の嵌合部911が点在しているために、実施形態2と比較して、第2部分8と第3部分9とが位置ずれする可能性を更に低減できる。
 (実施形態3)
 以下、実施形態3に係るステータ3について、図9を用いて説明する。図9は、実施形態3に係るステータ3の要部の正断面図である。実施形態1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
 本実施形態では、少なくとも1つのティースブロックTB1において、絶縁シート7Eの第2部分8の先端部及び第3部分9の先端部は、折り返されて互いに引っ掛けられている。好ましくは、全てのティースブロックTB1において、第2部分8の先端部及び第3部分9の先端部は、折り返されて互いに引っ掛けられている。
 より詳細には、図9に示すように、第2部分8の先端部は、折り返されることで軸方向D3から見てU字状に形成されている。第3部分9の先端部は、折り返されることで軸方向D3から見てU字状に形成されている。第2部分8の先端部の形状は、第3部分9の先端部に対して逆向きのU字状である。第2部分8の先端部と、第3部分9の先端部とを互いに引っ掛けることで、第2部分8と第3部分9とが互いに保持されている。
 本実施形態によれば、実施形態1と比較して、第2部分8と第3部分9とが位置ずれする可能性を低減できる。具体的には、第2部分8と第3部分9とが径方向D2に位置ずれする可能性を低減させることができる。また、実施形態1と比較して、互いに隣り合う2つのティースブロックTB1の2つの巻線6間の沿面距離(絶縁距離)を延長できる。つまり、本実施形態では、沿面距離は、第2部分8及び第3部分9の折り返された部分の長さだけ延長されている。これにより、2つの巻線6間の電気絶縁性を向上させることができる。
 また、第2部分8及び第3部分9に薄肉部81および薄肉部91が設けられていない場合と比較して、第2部分8と第3部分9とが互いに重なり合っている部分(積層構造)の厚さが小さくなるため、圧力の集中が抑制される。これにより、インシュレータ5が損傷する可能性を低減できる。
 (実施形態4)
 以下、実施形態4に係るステータ3について、図10を用いて説明する。図10は、実施形態4に係るステータ3の要部の正断面図である。実施形態1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
 本実施形態のステータ3は、以下に説明するように、絶縁シート7Fの形状が、実施形態1の絶縁シート7の形状と相違する。その他の構成は、実施形態1と同様である。
 以下では、図10の2つのティースブロックTB1を区別するために、図10において紙面上の上側のティースブロックTB1を第1ティースブロックTB1と呼び、紙面上の下側のティースブロックTB1を第2ティースブロックTB1と呼ぶことがある。
 本実施形態では、複数のティースブロックTB1の各々において、薄肉部81と薄肉部91は、隣り合うティースブロックTB1の薄肉部81と薄肉部91と重ならない位置に設けられている。つまり、第1ティースブロックTB1の薄肉部81と薄肉部91とは、第2ティースブロックTB1の薄肉部81および薄肉部91と(周方向D1において)重ならない位置に設けられている。
 第1ティースブロックTB1では、薄肉部81と薄肉部91とは、スロットST1内の空間のうち内側部(モータ1の中心に近い側の部分)に設けられている。第2ティースブロックTB1では、薄肉部81と薄肉部91とは、スロットST1内の空間のうち外側部(モータ1の中心から遠い側の部分)に設けられている。これにより、第1ティースブロックTB1の薄肉部81および薄肉部91と第2ティースブロックTB1の薄肉部81および薄肉部91とは、互いに重ならない。
 スロットST1内の空間のうち内側部では、第1ティースブロックTB1の薄肉部81、91と第2ティースブロックTB1の厚肉部92とが互いに重なっている。スロットST1内の空間のうち外側部では、第1ティースブロックTB1の厚肉部82と第2ティースブロックTB1の薄肉部81および薄肉部91とが互いに重なっている。
 本実施形態によれば、第1ティースブロックTB1の絶縁シート7と第2ティースブロックTB1の絶縁シート7とが互いに重なり合って厚さが局所的に大きくなっている箇所が、2箇所に分散されるため、圧力の集中が抑制される。これにより、インシュレータ5が損傷する可能性を低減できる。
 なお、本実施形態でも実施形態1と同様に、絶縁シート7Fには、薄肉部81または薄肉部91のうち一方のみが設けられていてもよい。
 (実施形態5)
 以下、実施形態5に係るステータ3について、図11を用いて説明する。図11は、実施形態5に係るステータ3の要部の正断面図である。実施形態4と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。また、実施形態4と同様に、図11において上側のティースブロックTB1を第1ティースブロックTB1と呼び、下側のティースブロックTB1を第2ティースブロックTB1と呼ぶことがある。
 本実施形態のステータ3は、絶縁シート7Gの形状が、実施形態4の絶縁シート7Fの形状と相違する。すなわち、絶縁シート7Gは、薄肉部81と薄肉部91とを有していない。その他の構成は、実施形態4と同様である。
 絶縁シート7Gの第2部分8Gの厚さは第2部分8Gの全体に亘って一定である。第3部分9Gの厚さは第3部分9Gの全体に亘って一定である。
 第1ティースブロックTB1の絶縁シート7Gの第2部分8Gと第3部分9Gとが互いに重なり合っている部分を、重なり部11と呼ぶ。また、第2ティースブロックTB1の絶縁シート7Gの第2部分8Gと第3部分9Gとが互いに重なり合っている部分を、重なり部12と呼ぶ。
 重なり部11は、重なり部12と重ならない位置に設けられている。より詳細には、スロットST1内の空間のうち内側部では、第1ティースブロックTB1の絶縁シート7Gの第2部分8G及び第3部分9G(重なり部11)と第2ティースブロックTB1の絶縁シート7Gの第3部分9Gとが互いに重なっている。スロットST1内の空間のうち外側部では、第1ティースブロックTB1の絶縁シート7Gの第2部分8Gと第2ティースブロックTB1の絶縁シート7Gの第2部分8G及び第3部分9G(重なり部12)とが互いに重なっている。
 本実施形態によれば、重なり部11と重なり部12とが互いに重なり合う場合(図3に示す比較例)と比較して、第1ティースブロックTB1及び第2ティースブロックTB1の絶縁シート7Gが互いに重なり合う部分の厚さが小さくなる。つまり、比較例では、図3に示すように、第1ティースブロックTB1の絶縁シート7Gの第2部分8P及び第3部分9Pと、第2ティースブロックTB1の絶縁シート7Gの第2部分8P及び第3部分9Pとが重なり合って、第2部分8Pの4倍の厚さの構造が形成されている。これに対して、本実施形態では、厚さが低減されている。つまり、図11に示すように、スロットST1内の空間のうち内側部では、第1ティースブロックTB1の絶縁シート7Gの第2部分8G及び第3部分9Gと第2ティースブロックTB1の絶縁シート7Gの第3部分9Gとが互いに重なり、第2部分8Gの3倍の厚さの構造が形成されている。スロットST1内の空間のうち外側部では、第1ティースブロックTB1の絶縁シート7Gの第2部分8Gと第2ティースブロックTB1の絶縁シート7Gの第2部分8G及び第3部分9Gとが互いに重なり、第2部分8Gの3倍の厚さの構造が形成されている。
 本実施形態のステータ3は、次の特徴を有する。ステータ3は、環状に並んだ複数のティースブロックTB1を備える。複数のティースブロックTB1の各々は、ティース4と、インシュレータ5と、巻線6と、絶縁シート7Gと、を有する。ティース4は、径方向D2に延びている。インシュレータ5は、電気絶縁性を有する。インシュレータ5は、ティース4を覆う。巻線6は、インシュレータ5に巻かれている。絶縁シート7Gは、電気絶縁性を有する。絶縁シート7Gは、第1部分71と、第2部分8Gと、第3部分9Gと、を含む。第1部分71は、ティース4と巻線6との間に介在する。第2部分8Gは、ティース4の胴部41より離れた位置で、かつ外突部42に近い位置において第1部分71につながっている。第2部分8Gは、巻線6の一部を覆う。第3部分9Gは、径方向D2におけるティース4の胴部41より離れた位置で、かつ内突部43に近い位置において第1部分71につながっている。第3部分9Gは、巻線6の一部を覆う。複数のティースブロックTB1の各々は、隣り合うティースブロックTB1に対して、第2部分8Gと第3部分9Gとのうち少なくとも一方において対向する。複数のティースブロックTB1の各々において、絶縁シート7Gの第2部分8Gと第3部分9Gとはそれぞれ、重なり部11(又は重なり部12)を有し、第2部分8Gと第3部分9Gとは、重なり部11(又は重なり部12)において互いに重なり合っている。複数のティースブロックTB1の各々において、絶縁シート7Gの重なり部11(又は重なり部12)は、隣り合うティースブロックTB1の絶縁シート7Gの重なり部11(又は重なり部12)と重ならない位置に設けられている。
 (実施形態の組み合わせ)
 最初に述べた通り、各実施形態(変形例を含む)は、適宜他の実施形態(変形例を含む)と組み合わせて実現されてもよい。例えば、図9~図11に示すいずれかの態様において、図5~図8に示すいずれかの態様のように、絶縁シート7に第1の嵌合部811及び第2の嵌合部911が設けられてもよい。また、例えば、図10又は図11に示す態様において、図9に示す態様のように、絶縁シート7の第2部分8の先端部及び第3部分9の先端部が折り返されて互いに引っ掛けられていてもよい。
 (まとめ)
 以上説明した実施形態及び変形例から、以下の態様が開示されている。
 第1の態様に係るステータ(3)は、環状に並んだ複数のティースブロック(TB1)を備える。複数のティースブロック(TB1)の各々は、ティース(4)と、インシュレータ(5)と、巻線(6)と、絶縁シート(7、7A~7F)と、を有する。ティース(4)は、径方向(D2)に延びている。インシュレータ(5)は、電気絶縁性を有する。インシュレータ(5)は、ティース(4)の側面(4d)を覆う。巻線(6)は、インシュレータ(5)に巻かれている。絶縁シート(7、7A~7F)は、電気絶縁性を有する。絶縁シート(7、7A~7F)は、第1部分(71)と、第2部分(8)と、第3部分(9)と、を含む。第1部分(71)は、ティース(4)と巻線(6)との間に介在する。第2部分(8)は、ティース(4)より離れた位置で、かつティース(4)の外端部(42)近傍において第1部分(71)につながっている。第2部分(8)は、巻線(6)の一部を覆う。第3部分(9)は、ティース(4)より離れた位置で、かつティース(4)の内端部(43)近傍において第1部分(71)につながっている。第3部分(9)は、巻線(6)の一部を覆う。複数のティースブロック(TB1)の各々は、隣り合うティースブロック(TB1)に対して、絶縁シート(7、7A~7F)の第2部分(8)と第3部分(9)とのうち少なくとも一方において対向する。複数のティースブロック(TB1)のうち少なくとも1つのティースブロック(TB1)において、絶縁シート(7、7A~7F)の第2部分(8)と第3部分(9)とのうち少なくとも一方は、薄肉部(81、91)と、薄肉部(81、91)に隣接する厚肉部(82、92)と、を有する。薄肉部(81、91)の厚さは、厚肉部(82、92)の厚さよりも小さい。少なくとも1つのティースブロック(TB1)において、絶縁シート(7、7A~7F)の第2部分(8)と第3部分(9)とは、薄肉部(81、91)において互いに重なり合っている。
 上記の構成によれば、絶縁シート(7、7A~7F)の薄肉部(81、91)の厚さは、厚肉部(82、92)の厚さよりも小さい。また、少なくとも1つのティースブロック(TB1)において、絶縁シート(7、7A~7F)の第2部分(8)と第3部分(9)とは、薄肉部(81、91)において互いに重なり合っている。これにより、絶縁シート(7、7A~7F)の薄肉部(81、91)の厚さが厚肉部(82、92)の厚さと同じである場合と比較して、絶縁シート(7、7A~7F)の第2部分(8)と第3部分(9)とが互いに重なり合ってなる積層構造の厚さが小さくなる。そのため、ティースブロック(TB1)が隣り合うティースブロック(TB1)から圧力が加えられた場合に、積層構造において圧力が極大となることを抑制できる。これにより、インシュレータ(5)が損傷する可能性を低減できる。
 また、第2の態様に係るステータ(3)では、第1の態様において、絶縁シート(7、7A~7F)の第2部分(8)と第3部分(9)とのうち少なくとも一方において、薄肉部(81、91)の厚さは、厚肉部(82、92)の厚さの半分以下である。
 上記の構成によれば、薄肉部(81、91)の厚さを小さくできる。
 また、第3の態様に係るステータ(3)では、第1又は2の態様において、少なくとも1つのティースブロック(TB1)において、絶縁シート(7、7A~7F)の第2部分(8)と第3部分(9)との各々が、薄肉部(81、91)と、厚肉部(82、92)と、を有する。
 上記の構成によれば、絶縁シート(7、7A~7F)の第2部分(8)と第3部分(9)とのうち一方のみに薄肉部(81、91)が設けられている場合と比較して、第2部分(8)の薄肉部(81、91)と第3部分(9)の薄肉部(81、91)との積層構造の厚さを小さくできる。
 また、第4の態様に係るステータ(3)では、第1~3の態様のいずれか1つにおいて、少なくとも1つのティースブロック(TB1)において、絶縁シート(7、7A~7F)の第2部分(8)は、第1の嵌合部(811)を有し、第3部分(9)は、第1の嵌合部(811)と嵌合する第2の嵌合部(911)を有する。
 上記の構成によれば、第2部分(8)と第3部分(9)とが位置ずれする可能性を低減できる。
 また、第5の態様に係るステータ(3)では、第4の態様において、絶縁シート(7、7A~7F)の第1の嵌合部(811)及び第2の嵌合部(911)の断面形状は、三角形状である。
 上記の構成によれば、第1の嵌合部(811)と第2の嵌合部(911)とを嵌合させやすい。
 また、第6の態様に係るステータ(3)では、第4の態様において、絶縁シート(7、7A~7F)の第1の嵌合部(811)及び第2の嵌合部(911)の断面形状は、台形状である。
 上記の構成によれば、第1の嵌合部(811)と第2の嵌合部(911)とを嵌合させやすい。
 また、第7の態様に係るステータ(3)では、第4~6の態様のいずれか1つにおいて、少なくとも1つのティースブロック(TB1)において、絶縁シート(7、7A~7F)の第2部分(8)は、第1の嵌合部(811)を複数有し、第3部分(9)は、第2の嵌合部(911)を複数有する。複数の第1の嵌合部(811)及び複数の第2の嵌合部(911)のそれぞれの平面視において、複数の第1の嵌合部(811)及び複数の第2の嵌合部(911)は、点在している。
 上記の構成によれば、第2部分(8)と第3部分(9)とが位置ずれする可能性を更に低減できる。
 また、第8の態様に係るステータ(3)では、第4~6の態様のいずれか1つにおいて、絶縁シート(7、7A~7F)の第1の嵌合部(811)及び第2の嵌合部(911)は、軸方向(D3)に延びている。軸方向(D3)は、複数のティースブロック(TB1)が並ぶ周方向(D1)及び径方向(D2)の両方と直交する。
 上記の構成によれば、第2部分(8)と第3部分(9)との位置合わせが容易である。
 また、第9の態様に係るステータ(3)では、第1~8の態様のいずれか1つにおいて、少なくとも1つのティースブロック(TB1)において、絶縁シート(7、7A~7F)の第2部分(8)の先端部及び第3部分(9)の先端部は、折り返されて互いに引っ掛けられている。
 上記の構成によれば、第2部分(8)と第3部分(9)とが位置ずれする可能性を低減できる。また、互いに隣り合う2つのティースブロック(TB1)の2つの巻線(6)間の沿面距離(絶縁距離)を延長できる。
 また、第10の態様に係るステータ(3)では、第1~9の態様のいずれか1つにおいて、複数のティースブロック(TB1)の各々において、絶縁シート(7、7A~7F)の薄肉部(81、91)は、隣り合うティースブロック(TB1)の絶縁シート(7、7A~7F)の薄肉部(81、91)と重ならない位置に設けられている。
 上記の構成によれば、互いに隣り合う2つのティースブロック(TB1)の2つの絶縁シート(7F)が互いに重なり合って厚さが局所的に大きくなっている箇所が、2箇所に分散されるため、圧力の集中が抑制される。これにより、インシュレータ(5)が損傷する可能性を低減できる。
 また、第11の態様に係るステータ(3)は、環状に並んだ複数のティースブロック(TB1)を備える。複数のティースブロック(TB1)の各々は、ティース(4)と、インシュレータ(5)と、巻線(6)と、絶縁シート(7G)と、を有する。ティース(4)は、径方向(D2)に延びている。インシュレータ(5)は、電気絶縁性を有する。インシュレータ(5)は、ティース(4)を覆う。巻線(6)は、インシュレータ(5)に巻かれている。絶縁シート(7G)は、電気絶縁性を有する。絶縁シート(7G)は、第1部分(71)と、第2部分(8G)と、第3部分(9G)と、を含む。第1部分(71)は、ティース(4)と巻線(6)との間に介在する。第2部分(8G)は、径方向(D2)におけるティース(4)の外側の端において第1部分(71)につながっている。第2部分(8G)は、巻線(6)の一部を覆う。第3部分(9G)は、径方向(D2)におけるティース(4)の内側の端において第1部分(71)につながっている。第3部分(9G)は、巻線(6)の一部を覆う。複数のティースブロック(TB1)の各々は、隣り合うティースブロック(TB1)に対して、絶縁シート(7G)の第2部分(8G)と第3部分(9G)とのうち少なくとも一方において対向する。複数のティースブロック(TB1)の各々において、絶縁シート(7G)の第2部分(8G)と第3部分(9G)とはそれぞれ、重なり部(11、12)を有し、第2部分(8G)と第3部分(9G)とは、重なり部(11、12)において互いに重なり合っている。複数のティースブロック(TB1)の各々において、絶縁シート(7G)の重なり部(11、12)は、隣り合うティースブロック(TB1)の絶縁シート(7G)の重なり部(11、12)と重ならない位置に設けられている。
 上記の構成によれば、2つのティースブロック(TB1)の絶縁シート(7G)のそれぞれの重なり部(11、12)が互いに重なり合う場合と比較して、2つのティースブロック(TB1)の絶縁シート(7G)が互いに重なり合う部分の厚さが小さくなる。そのため、ティースブロック(TB1)が隣り合うティースブロック(TB1)から圧力が加えられた場合に、絶縁シート(7G)の重なり部(11、12)において圧力が極大となることを抑制できる。これにより、インシュレータ(5)が損傷する可能性を低減できる。
 第1又は11の態様以外の構成については、ステータ(3)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
 また、第12の態様に係るモータ(1)は、第1~11の態様のいずれか1つに係るステータ(3)と、ロータ(2)と、を備える。ロータ(2)は、ロータシャフト(21)を有する。ロータ(2)は、ステータ(3)に対して回転する。
 上記の構成によれば、インシュレータ(5)が損傷する可能性を低減できる。
 本開示のステータ及びモータによれば、ステータが有するインシュレータが損傷する可能性を低減させることができる。このことにより、信頼性の高いステータ及びモータを得ることができる。すなわち、本開示のステータ及びモータは、産業上有用である。
1 モータ
2 ロータ
3、3P ステータ
4 ティース
5 インシュレータ
6 巻線
7、7A~7G 絶縁シート
8、8G、8P 第2部分
9、9G、9P 第3部分
11、12 重なり部
21 ロータシャフト
81、91 薄肉部
82、92 厚肉部
811 第1の嵌合部
911 第2の嵌合部
71 第1部分
D1 周方向
D2 径方向
D3 軸方向
TB1 ティースブロック

Claims (12)

  1.  環状に並んだ複数のティースブロックを備え、
     前記複数のティースブロックの各々は、
      径方向に延びたティースと、
      電気絶縁性を有し前記ティースの側面を覆うインシュレータと、
      前記インシュレータに巻かれた巻線と、
      電気絶縁性を有する絶縁シートと、を有し、
     前記絶縁シートは、
      前記ティースと前記巻線との間に介在する第1部分と、
      前記ティースより離れた位置で、かつ前記ティースの外端部近傍にて前記第1部分につながっており、前記巻線の一部を覆う第2部分と、
      前記ティースより離れた位置で、かつ前記ティースの内端部近傍にて前記第1部分につながっており、前記巻線の一部を覆う第3部分と、を含み、
     前記複数のティースブロックの各々は、隣り合うティースブロックに対して、前記絶縁シートの前記第2部分と前記第3部分とのうち少なくとも一方において対向し、
     前記複数のティースブロックのうち少なくとも1つのティースブロックにおいて、前記絶縁シートの前記第2部分と前記第3部分とのうち少なくとも一方は、薄肉部と、前記薄肉部に隣接する厚肉部と、を有し、
     前記薄肉部の厚さは、前記厚肉部の厚さよりも小さく、
     前記少なくとも1つのティースブロックにおいて、前記絶縁シートの前記第2部分と前記第3部分とは、前記薄肉部において互いに重なり合っている、
     ステータ。
  2.  前記絶縁シートの前記第2部分と前記第3部分とのうち少なくとも一方において、前記薄肉部の厚さは、前記厚肉部の厚さの半分以下である、
     請求項1に記載のステータ。
  3.  前記少なくとも1つのティースブロックにおいて、前記絶縁シートの前記第2部分と前記第3部分との各々が、前記薄肉部と、前記厚肉部と、を有する、
     請求項1又は2に記載のステータ。
  4.  前記少なくとも1つのティースブロックにおいて、
      前記絶縁シートの前記第2部分は、第1の嵌合部を有し、
      前記絶縁シートの前記第3部分は、前記第1の嵌合部と嵌合する第2の嵌合部を有する、
     請求項1~3のいずれか一項に記載のステータ。
  5.  前記絶縁シートの前記第1の嵌合部及び前記第2の嵌合部の断面形状は、三角形状である、
     請求項4に記載のステータ。
  6.  前記絶縁シートの前記第1の嵌合部及び前記第2の嵌合部の断面形状は、台形状である、
     請求項4に記載のステータ。
  7.  前記少なくとも1つのティースブロックにおいて、
      前記絶縁シートの前記第2部分は、前記第1の嵌合部を複数有し、
      前記絶縁シートの前記第3部分は、前記第2の嵌合部を複数有し、
      前記複数の第1の嵌合部及び前記複数の第2の嵌合部のそれぞれの平面視において、前記複数の第1の嵌合部及び前記複数の第2の嵌合部は、点在している、
     請求項4~6のいずれか一項に記載のステータ。
  8.  前記絶縁シートの前記第1の嵌合部及び前記第2の嵌合部は、前記複数のティースブロックが並ぶ周方向及び前記径方向の両方と直交する軸方向に延びている、
     請求項4~6のいずれか一項に記載のステータ。
  9.  前記少なくとも1つのティースブロックにおいて、前記絶縁シートの前記第2部分の先端部及び前記第3部分の先端部は、折り返されて互いに引っ掛けられている、
     請求項1~8のいずれか一項に記載のステータ。
  10.  前記複数のティースブロックの各々において、前記絶縁シートの前記薄肉部は、隣り合うティースブロックの前記絶縁シートの前記薄肉部と重ならない位置に設けられている、
     請求項1~9のいずれか一項に記載のステータ。
  11.  環状に並んだ複数のティースブロックを備え、
     前記複数のティースブロックの各々は、
      径方向に延びたティースと、
      電気絶縁性を有し前記ティースを覆うインシュレータと、
      前記インシュレータに巻かれた巻線と、
      電気絶縁性を有する絶縁シートと、を有し、
     前記絶縁シートは、
      前記ティースと前記巻線との間に介在する第1部分と、
      前記径方向における前記ティースの外側の端において前記第1部分につながっており、前記巻線の一部を覆う第2部分と、
      前記径方向における前記ティースの内側の端において前記第1部分につながっており、前記巻線の一部を覆う第3部分と、を含み、
     前記複数のティースブロックの各々は、隣り合うティースブロックに対して、前記絶縁シートの前記第2部分と前記第3部分とのうち少なくとも一方において対向し、
     前記複数のティースブロックの各々において、前記絶縁シートの前記第2部分と前記第3部分とはそれぞれ、重なり部を有し、前記第2部分と前記第3部分とは、前記重なり部において互いに重なり合っており、
     前記複数のティースブロックの各々において、前記絶縁シートの前記重なり部は、隣り合うティースブロックの前記絶縁シートの前記重なり部と重ならない位置に設けられている、
     ステータ。
  12.  請求項1~11のいずれか一項に記載のステータと、
     ロータシャフトを有し、前記ステータに対して回転するロータと、を備える、
     モータ。
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JP2005184994A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電動機およびその製造方法
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