WO2023145211A1 - 電機子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

セグメントコイル脚部の端末を曲げる際にセグメントコイルがコアの軸方向に位置ずれすることを効果的に抑制できる。 本製造方法では、ステータコア(14)の径方向に複数層(46A、46B、46C)に重ねられて円環状に整列された複数のセグメントコイル(40)を備えたステータ(10)が製造される。この製造方法では、歯(76A、76B、76C)を有するツール(74)がロボットマニピュレータ(72)で移動され、各層(46A、46B、46C)の脚部(42)の端末間に歯(76A、76B、76C)が挿入される。これにより、歯(76A、76B、76C)と係合する端末が略クランク形状に曲げられる。上記端末間への歯(76A、76B、76C)の挿入前には、各層(46A、46B、46C)のセグメントコイル(40)の曲げ部(44)とステータコア(14)の軸方向一方側の端面(14A)との間に拘束治具(86)が挿入される。

Description

電機子の製造方法
 本開示は、電機子の製造方法に関する。
 特開2019-115139号公報には、ステータのセグメントコイルを曲げるコイル曲げ装置が開示されている。このコイル曲げ装置は、ヨークと複数のティースとを有し周方向に隣接するティース間にスロットが形成されているステータコアにおいて、屈曲部と屈曲部から延びる2本のリード部とを含むU字型の導線であるセグメントコイルの各リード部を2つのスロットに挿入した状態でステータコアの軸方向端面から突出しているリード部の端末をステータコア側に押し曲げる装置である。このコイル曲げ装置は、リード部の端末を押し曲げるコイル曲げ部材と、スロット内のセグメントコイルをステータコアの径方向内側からヨークへ向けて押圧固定するコイル押圧機構とを備える。このコイル押圧機構による押圧固定により、セグメントコイルのリード部を曲げる際に加えられる軸方向荷重がセグメントコイルの屈曲部に伝わることを防止するようにしている。
 上記の先行技術では、コイル押圧機構の押圧で生じる摩擦力によってセグメントコイルを固定する。この摩擦力が不十分な場合、リード部(脚部)の端末がステータコアの径方向に曲げられる際にセグメントコイルがステータコアの軸方向に位置ずれする可能性がある。この位置ずれにより、例えば以下のような問題が生じる。すなわち、(1)次工程以降の寸法形状に影響する。(2)もう一方のセグメントコイル脚部の端末が軸方向移動して、層間へのツールの挿入が困難になる。(3)セグメントコイルの曲げ部側でのセグメントコイル同士の接触によって近くのスロットに挿入されたセグメントコイル脚部の端末がコアの軸方向へ移動して、層間へのツールの挿入が困難になる。
 本開示は上記事実を考慮し、セグメントコイル脚部の端末を曲げる際にセグメントコイルがコアの軸方向に位置ずれすることを効果的に抑制できる電機子の製造方法を得ることを目的とする。
 第1の態様の電機子の製造方法は、複数のスロットが形成されたコアと、前記コアの各スロットに両脚部が挿入され、前記コアの径方向に複数の層状に重ねられて円環状に整列された複数のセグメントコイルとを備えた電機子の製造方法であって、前記複数のセグメントコイルの両脚部を前記コアの各スロットに対して前記コアの軸方向一方側からそれぞれ挿入し、少なくとも一つの歯を有するツールをロボットアームで前記径方向及び前記軸方向に移動させて前記少なくとも一つの歯を各前記層の前記端末間へ挿入すると共に、前記端末間への前記少なくとも一つの歯の挿入前に、各前記層の前記セグメントコイルの曲げ部と前記コアの軸方向一方側の端面との間に拘束治具を挿入する。
 第1の態様の電機子の製造方法では、複数のスロットが形成されたコアと、コアの各スロットに両脚部が挿入され、コアの径方向に複数の層状に重ねられて円環状に整列された複数のセグメントコイルとを備えた電機子が製造される。この製造方法では、複数のセグメントコイルの両脚部がコアの各スロットに対してコアの軸方向一方側からそれぞれ挿入される。コアの軸方向他方側の端面からの脚部の端末の突出量は、上記複数の層の内側の層から外側の層へ向かうほど段階的に長くなるように設定される。そして、少なくとも一つの歯を有するツールがロボットアームでコアの径方向及び軸方向に移動され、各層のセグメントコイル脚部の端末間に上記少なくとも一つの歯が挿入される。これにより、少なくとも一つの歯と係合する端末が所定の形状に曲げられる。上記端末間への少なくとも一つの歯の挿入前には、各層のセグメントコイルの曲げ部とコアの軸方向一方側の端面との間に拘束治具が挿入される。この拘束治具が各層のセグメントコイルの曲げ部に対してコアの軸方向他方側から当接することにより、セグメントコイルがコアの軸方向への移動を規制される。これにより、セグメントコイル脚部の端末が曲げられる際にセグメントコイルがコアの軸方向に位置ずれすることを効果的に抑制できる。
 第2の態様の電機子の製造方法は、第1の態様において、前記拘束治具には、前記コアの周方向に並んだ2つの拘束部を設け、前記2つの拘束部の間に前記周方向の一方側の前記脚部を挿入する前記セグメントコイルの前記曲げ部に対して一方の前記拘束部を前記軸方向他方側から当接させ、前記2つの拘束部の間に前記周方向の他方側の前記脚部を挿入する前記セグメントコイルの前記曲げ部に対して他方の前記拘束部を前記軸方向他方側から当接させる。
 第2の態様の電機子の製造方法によれば、拘束治具には、コアの周方向に並んだ2つの拘束部が設けられる。一方の拘束部は、2つの拘束部の間にコアの周方向一方側の脚部が挿入されるセグメントコイルの曲げ部に対してコアの軸方向他方側から当接する。他方の拘束部は、2つの拘束部の間にコアの周方向他方側の脚部が挿入されるセグメントコイルの曲げ部に対してコアの軸方向他方側から当接する。このように、1つの拘束治具に2つの拘束部が設けられるので、2つの拘束部が別々の拘束治具に設けられる場合と比較して構成を簡素化することができる。
 第3の態様の電機子の製造方法は、第1の態様又は第2の態様において、前記端末間への前記少なくとも一つの歯の挿入前に、各前記層の前記端末における前記軸方向他方側の端面からの突出部分の根元をクランプによって前記径方向に挟持する。
 第3の態様の電機子の製造方法では、各層のセグメントコイル脚部の端末間にツールの少なくとも一つの歯が挿入される前に、各層の端末におけるコアの軸方向他方側の端面からの突出部分の根元がクランプによってコアの径方向に挟持される。これにより、セグメントコイル脚部の端末が曲げられる際にセグメントコイルがコアの軸方向に位置ずれすることを抑制する効果を向上させることができる。
 以上説明したように、本開示に係る電機子の製造方法では、セグメントコイル脚部の端末を曲げる際にセグメントコイルがコアの軸方向に位置ずれすることを効果的に抑制できる。
実施形態に係る電機子の製造方法によるステータの製造途中の状態を示す斜視図である。 セグメントコイルを示す正面図である。 セグメントコイルを示す側面図である。 セグメントコイルを示す上面図である。 ステータコアの各スロットへのセグメントコイル脚部の挿入方法を説明するための平面図である。 セグメントコイルの押込工程について説明するための断面図である。 層間拡大装置の主要部を含む周辺の構成を示す側面図である。 拘束治具を示す平面図である。 拘束治具を示す側面図である。 拘束治具を示す端面図である。 複数層に重なるセグメントコイルの曲げ部とステータコアの端面との間に拘束治具の拘束部が挿入され、且つ複数層に重なるセグメントコイルの脚部がクランプによって挟持された状態を示す側面図である。 図7に示される構成の一部を図7とは異なる方向から見た状態で側面図である。 各層のセグメントコイル脚部の端末間に櫛歯の先端が挿入された状態を示す側面図である。 各層のセグメントコイル脚部の端末間に櫛歯が挿入された状態を示す側面図である。 外側の層のセグメントコイル脚部の端末がプッシャによって曲げられた状態を示す側面図である。 外側の層のセグメントコイル脚部の端末からプッシャが離間された状態を示す側面図である。 各層のセグメントコイル脚部の端末間からツールの櫛歯が引き抜かれた状態を示す拡大側面図である。
 以下、図1~図13を参照して本開示の一実施形態に係る電機子の製造方法について説明する。なお各図においては、図面を見易くする関係から一部の符号を省略している場合がある。図1には、本実施形態に係る電機子の製造方法によって製造されるステータ10の製造途中の状態が斜視図にて示されている。このステータ10(固定子;電機子)は、多数のスロット16が形成されたステータコア14と、ステータコア14の各スロット16に両脚部42A、42Bが挿入され、ステータコア14の径方向に複数の層状に重ねられて円環状に整列される多数のセグメントコイル(平角線コイル)40とを備えている。
 ステータコア14は、本開示における「コア」に相当する。このステータコア14は、多数枚の電磁鋼板が積層されて円筒状に形成されている。ステータコア14の内周部には、多数のスロット16が形成されている。多数のスロット16は、ステータコア14の軸方向の両側及び径方向の内側が開放されている。なお、図4、図5及び図7~図13において、矢印Y1、矢印Y2及び矢印Xは、ステータコア14の軸方向一方、軸方向他方及び径方向をそれぞれ示している。以下、ステータコア14の軸方向を単に「軸方向」と称し、ステータコア14の径方向を単に「径方向」と称し、ステータコア14の周方向を単に「周方向」と称する場合がある。
 図2A~図2Cに示されるように、セグメントコイル40は、絶縁被膜によって覆われた銅等からなる平角線がU字状に成形されて製造されたものであり、互いに平行に延びる一対の脚部42A、42Bと、一対の脚部42A、42Bの一端部同士を繋いだ曲げ部(ターン部)44とによって構成されている。周方向の一方側の脚部42Aは、周方向の他方側の脚部42Bよりも軸方向に若干長く形成されている。また、各脚部42A、42Bの先端部においては、絶縁被膜が除去されている。
 曲げ部44の中央部は、図2Cに示されるように、曲げ部44の一端側が曲げ部44の他端側に対して径方向にずれて配置されるようにクランク状に屈曲されている。この曲げ部44が形成されることによって脚部42Aと脚部42Bとの径方向の位置関係が変わるように構成されている。これにより、図2Cに二点鎖線で示されるように、複数のセグメントコイル40が径方向に積層される。
 図1に示されるように、多数のセグメントコイル40は、両脚部42A、42Bがステータコア14の各スロット16に対して軸方向の一方側からそれぞれ挿入され、ステータコア14の径方向に複数層に重ねられて円環状に整列される。図3に示されるように、セグメントコイル40がスロット16を周方向に一つずつずらして順次挿入されて一周することにより一つの層が形成される。本実施形態では、図4に示されるように、セグメントコイル40の3つの層46A、46B、46Cが形成される。なお、本実施形態では一例として、各スロット16における径方向内側の端部に、スロット16からのセグメントコイル40の脱落を防止する抜止部18(図3参照)が形成されている。
 図4に示されるように、本実施形態では、3つの層46A、46B、46Cにおける内側の層46Aから外側の層46Cへ向かうほどセグメントコイル40の脚部42A、42Bにおける軸方向の長さが段階的に長くなるように設定されている。また、図3及び図4に示されるように、各スロット16内においては、各層46A、46B、46C毎に、一のセグメントコイル40の一方側の脚部42Aが、他のセグメントコイル40の他方側の脚部42Bに対して径方向の外側に重ね合わされる。
 なお、ステータコア14への多数のセグメントコイル40の挿入は、例えば多数のセグメントコイル40を円環状の整列治具にセットすることで、円環状に整列されたセグメントコイル40の組体を形成し、その組体ごとステータコア14の各スロット16に挿入する方法を採用することができる。また、例えばステータコア14の各スロット16に、セグメントコイル40を一つずつ挿入していく方法を採用してもよい。何れの方法を採用する場合であっても、多数のセグメントコイル40は、ステータコア14の各スロット16に対して途中までしか挿入されない。このため、ステータコア14の各スロット16に多数のセグメントコイル40を挿入した後で、さらにステータコア14に対して多数のセグメントコイル40を押し込む押込工程が実施される。
 本実施形態では、図4に示される第1治具50及び第2治具60を用いて、多数のセグメントコイル40の押込工程が行われる。この押込工程により、多数のセグメントコイル40がステータコア14に対して設定された位置まで押し込まれる。この押込工程が行われると、複数の層46A、46B、46Cの内側の層46Aから外側の層46Cへ向かうほどステータコア14の軸方向他方側の端面14Aからの脚部42A、42Bの端末の突出量が段階的に長くなる。なお、以下の説明では、セグメントコイル40の脚部42A、42Bを、単に「脚部42」と称する場合がある。
 上記の押込工程が完了すると、次の工程である層間拡大工程に移行する。層間拡大工程では、図5に示されるように、押込工程後のステータ10が複数のセグメントコイル40の脚部42の端末を上方に向ける姿勢でターンテーブル71上に載置される。なお、図5では複数のセグメントコイル40の曲げ部44を概略的に図示している。上記のターンテーブル71は、図5に示される層間拡大装置70の一部を構成している。
 層間拡大工程では、上記の層間拡大装置70を用いて各層46A、46B、46Cの脚部42の端末間の径方向の隙間(以下、単に「端末間の隙間」と称する)が拡大される。この隙間拡大は、一例として1つのスロット16毎に順次行われる。この隙間拡大により、同じスロット16に挿入された複数(ここでは6つ)の脚部42が各層46A、46B、46Cのペア42A、42B毎に互いに離間される。これにより、層間拡大工程の後で実施されるツイスト工程において、ツイスト治具に対する脚部42の端末の位置合わせが容易になり、ツイスト工程における作業能率が向上する。なお、図5において48は、セグメントコイル40の脚部42をステータコア14に対して絶縁するための絶縁紙(図1、図3及び図4では図示省略)である。
 上記の層間拡大装置70は、ロボットマニピュレータ72と、ツール74と、クランプ78と、プッシャ84と、拘束治具86とを含んで構成されている。ロボットマニピュレータ72は、例えば6軸の垂直多関節型ロボットの本体部を構成しており、図示しないコントローラによって動作を制御される。なお、図5においてθは、ロボットマニピュレータ72の第5軸回りの回転角を示している。この第5軸は、本開示における「手首曲げ軸」に相当する。
 ツール74は、ロボットマニピュレータ72の先端に取り付けられたエンドエフェクタであり、例えば金属によって構成されている。このツール74は、櫛の歯状に形成された櫛歯76を有している。櫛歯76は、ロボットマニピュレータ72の第6軸の軸方向に間隔をあけて並ぶ複数(ここでは3つ)の歯76A、76B、76Cを有している。3つの歯76A、76B、76Cは、上記第6軸の軸方向を板厚方向とし且つ上記第6軸の径方向を長手方向とする板状に形成されており、先端が片刃状に尖っている。このツール74は、3つの歯76A、76B、76Cが下方へ向けて延び且つ3つの歯76A、76B、76Cの歯並び方向が径方向と同じ方向となる姿勢でステータ10の上方に配置される。この状態では、3つの歯76A、76B、76Cは、片刃状に傾斜した面が径方向外側を向く姿勢となる。なお、ツール74は、少なくとも1つの歯を有していればよい。
 クランプ78は、内径側コイル押え80と外径側コイル押え82とを有している。内径側コイル押え80及び外径側コイル押え82は、例えば金属によって板状に形成されており、上下方向を板厚方向として配置されている。内径側コイル押え80は、内側の層46Aの脚部42Aの端末におけるステータコア14の軸方向他方側の端面14Bからの突出部分の根元に対してステータコア14の径方向の内側に配置される。この内径側コイル押え80は、図示しないアクチュエータによって径方向に移動される移動体88に取り付けられている。移動体88は、略上下方向を長手方向とする長尺板状に形成されており、下部側がステータコア14の内側に挿入されている。この移動体88の上下方向中間部に取り付けられた内径側コイル押え80は、移動体88と一緒に径方向に移動される(図5の矢印A参照)。外径側コイル押え82は、外側の層46Cの脚部42Bの端末におけるステータコア14の軸方向他方側の端面14Bからの突出部分の根元に対してステータコア14の径方向の外側に配置される。この外径側コイル押え82は、図示しないアクチュエータよって径方向に移動される(図5の矢印B参照)。これらの内径側コイル押え80及び外径側コイル押え82によって、各層46A、46B、46Cの脚部42の端末における端面14Aからの突出部分の根元を径方向に挟持可能とされている。
 プッシャ84は、例えば樹脂によってブロック状に形成されており、外側の層46Cの脚部42Bの端末におけるステータコア14の軸方向他方側の端面14Bからの突出部分の先端部に対してステータコア14の径方向の外側に配置される。このプッシャ84は、図示しないアクチュエータによって径方向に移動される(図5の矢印C参照)。このプッシャ84によって、外側の層46Cの脚部42の端末を径方向の内側へ押圧可能とされている。
 拘束治具86は、内径側コイル押え80よりも下方側で移動体88の下端に取り付けられている。拘束治具86は、例えば金属によって長尺板状に形成されており、上下方向を板厚方向として配置されている。この拘束治具86は、ステータコア14の径方向を長手方向として配置される。図6A~図6Cに示されるように、拘束治具86の長手方向一端部には、複数(ここでは2つ)の拘束部86Aが設けられている。2つの拘束部86Aは、拘束治具86の幅方向に間隔をあけて並んでおり、拘束治具86の長手方向を長手とする長尺状をなしている。2つの拘束部86Aの間隔は、セグメントコイル40の脚部42A、42Bの幅寸法と同等又は当該幅寸法より若干広く設定されている。各拘束部86Aは、上面が平面状に形成されており、下面及び先端面が曲面状に形成されている。この拘束治具86は、ステータコア14の軸方向一方側の端面14Aと同等の高さ又は当該端面14Aより僅かに下方側に各拘束部86Aの上面が位置するように配置される。この拘束治具86は、移動体88と一緒に径方向に移動される(図5の矢印D参照)。
 上記構成の層間拡大装置70は、上述したロボットマニピュレータ72、ターンテーブル71及び各アクチュエータが図示しないコントローラによって動作を制御されることにより、層間拡大工程を実施する。この層間拡大工程では、先ず図7に示されるように、内径側コイル押え80が移動体88と一緒に径方向の外側へ移動されると共に、外径側コイル押え82が径方向の内側へ移動され、各層46A、46B、46Cの脚部42の端末におけるステータコア14の軸方向他方側の端面14Bからの突出部分の根元がクランプ78によって径方向に挟持される(図6の矢印A1及び矢印B1参照)。これにより、各層46A、46B、46Cの脚部42の端末が径方向に位置決めされ、絶縁紙48が保護され、各層46A、46B、46Cの脚部42の曲げ起点が生成され、各層46A、46B、46Cの脚部42の軸方向移動が規制される。
 また、上記のように移動体88が径方向の外側へ移動されると、図7及び図8に示されるように、移動体88の下端に取り付けられた拘束治具86の2つの拘束部86Aが各層46A、46B、46Cのセグメントコイル40の曲げ部44とステータコア14の軸方向一方側の端面14Aとの間に挿入される。2つの拘束部86Aの間には、各層46A、46B、46Cのセグメントコイル40の脚部42A、42Bが挿入される。拘束治具には、コアの周方向に並んだ2つの拘束部が設けられる。一方の拘束部86Aは、2つの拘束部86Aの間に周方向一方側の脚部42Aが挿入されるセグメントコイル40の曲げ部44に対して軸方向他方側(上方側)から当接する。他方の拘束部86Aは、2つの拘束部86Aの間に周方向他方側の脚部42Bが挿入されるセグメントコイル40の曲げ部44に対して軸方向他方側(上方側)から当接する。
 次いで、図9に示されるように、ツール74がロボットマニピュレータ72によって軸方向及び径方向に移動され(図9の矢印E1、矢印F1及び矢印E1参照)、ツール74の櫛歯76の先端が各層46A、46B、46Cの脚部42の端末間に挿入される。具体的には、櫛歯76の歯76Bの先端が層46Aと層46Bとの間に挿入され、櫛歯76の歯76Cの先端が層46Bと層46Cとの間に挿入される。
 次いで、図10に示されるように、ツール74がロボットマニピュレータ72によって軸方向及び径方向に移動され(図10の矢印E3及び矢印F2参照)、櫛歯76の歯76B、76Cが各層46A、46B、46Cの脚部42の端末間に挿入される。これにより、層46A、46Bの脚部42の端末が所定の形状(略クランク形状)に曲げられる。
 次いで、図11に示されるように、プッシャ84が径方向の内側へ移動される(図11の矢印C1参照)。このプッシャ84によって、外側の層46Cの脚部42の端末が径方向の内側へ押圧され、層46A、46Bの脚部42の端末と同様の形状(略クランク形状)に曲げられる。次いで、図12に示されるように、プッシャ84が径方向の外側へ移動され(図12の矢印C2参照)、外側の層46Cの脚部42の端末から離間される。次いで、図13に示されるように、ツール74がロボットマニピュレータ72によって軸方向の他方側(上方側)へ移動され(図13の矢印E4参照)、櫛歯76が各層46A、46B、46Cの脚部42の端末間から引き抜かれる。これにより、層間拡大工程が完了する。
 なお、本実施形態では、一例として1つのスロット16毎に層間拡大の処理が行われる構成にしたが、これに限るものではない。ロボットマニピュレータ72等の層間拡大装置70の構成部材が複数設けられることにより、複数のスロット16毎に層間拡大の処理が行われるようにしてもよい。この場合、層間拡大の処理が行われるスロット16の数に対応する数の拘束治具86が設けられる。
 (実施形態のまとめ)
 本実施形態に係るステータの製造方法では、複数のスロット16が形成されたステータコア14と、ステータコア14の各スロット16に両脚部42A、42Bが挿入され、ステータコア14の径方向に複数層46A、46B、46Cに重ねられて円環状に整列された複数のセグメントコイル40とを備えたステータ10が製造される。この製造方法では、複数のセグメントコイル40の両脚部42A、42Bがステータコア14の各スロット16に対してステータコア14の軸方向一方側からそれぞれ挿入される。ステータコア14の軸方向他方側の端面14Aからの脚部42の端末の突出量は、上記複数の層46A、46B、46Cの内側の層46Aから外側の層46Cへ向かうほど段階的に長くなるように設定される。各層46A、46B、46Cの脚部42の端末における端面14Aからの突出部分の根元は、クランプ78によってコアの径方向に挟持される。
 そして、櫛歯76を有するツール74がロボットマニピュレータ72で移動され、各層46A、46B、46Cの脚部42の端末間に櫛歯76が挿入される。これにより、櫛歯76と係合する端末が略クランク形状に曲げられる。上記端末間への櫛歯76の挿入前には、各層46A、46B、46Cのセグメントコイル40の曲げ部44とステータコア14の軸方向一方側の端面14Aとの間に拘束治具86が挿入される。この拘束治具86が各層46A、46B、46Cの曲げ部44に対してステータコア14の軸方向他方側から当接することにより、セグメントコイル40がステータコア14の軸方向への移動を規制される。これにより、セグメントコイル40の脚部42の端末が曲げられる際にセグメントコイル40がステータコア14の軸方向に位置ずれすることを効果的に抑制できる。
 また、本実施形態では、拘束治具86には、ステータコア14の周方向に並んだ2つの拘束部86Aが設けられる。一方の拘束部86Aは、2つの拘束部86Aの間に周方向一方側の脚部42Aが挿入されるセグメントコイル40の曲げ部44に対してステータコア14の軸方向他方側から当接する。他方の拘束部86Aは、2つの拘束部86Aの間に周方向他方側の脚部42Bが挿入されるセグメントコイル40の曲げ部44に対してステータコア14の軸方向他方側から当接する。このように、1つの拘束治具86に2つの拘束部86Aが設けられるので、2つの拘束部86Aが別々の拘束治具86に設けられる場合と比較して構成を簡素化することができる。
 また、本実施形態では、各層46A、46B、46Cの脚部42の端末間にツール72の櫛歯76が挿入される前に、各層46A、46B、46Cの端末におけるステータコア14の軸方向他方側の端面14Bからの突出部分の根元がクランプ78によってステータコア14の径方向に挟持される。これにより、脚部42の端末が曲げられる際にセグメントコイル40がステータコア14の軸方向に位置ずれすることを抑制する効果を向上させることができる。
 なお、上記実施形態では、1つの拘束治具86に2つの拘束部86Aが設けられた構成にしたが、これに限らず、2つの拘束部86Aが別々の拘束治具86に設けられる構成にしてもよい。
 また、上記実施形態では、固定子であるステータが製造される場合について説明したが、回転子であるロータの製造に対しても本開示を適用可能である。
 その他、本開示は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本開示の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
 また、2022年1月25日に出願された日本国特許出願2022-009726号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個別に記載された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (3)

  1.  複数のスロットが形成されたコアと、前記コアの各スロットに両脚部が挿入され、前記コアの径方向に複数の層状に重ねられて円環状に整列された複数のセグメントコイルとを備えた電機子の製造方法であって、
     前記複数のセグメントコイルの両脚部を前記コアの各スロットに対して前記コアの軸方向一方側からそれぞれ挿入し、
     少なくとも一つの歯を有するツールをロボットアームで前記径方向及び前記軸方向に移動させて前記少なくとも一つの歯を各前記層の前記端末間へ挿入すると共に、
     前記端末間への前記少なくとも一つの歯の挿入前に、各前記層の前記セグメントコイルの曲げ部と前記コアの軸方向一方側の端面との間に拘束治具を挿入する電機子の製造方法。
  2.  前記拘束治具には、前記コアの周方向に並んだ2つの拘束部を設け、前記2つの拘束部の間に前記周方向の一方側の前記脚部を挿入する前記セグメントコイルの前記曲げ部に対して一方の前記拘束部を前記軸方向他方側から当接させ、前記2つの拘束部の間に前記周方向の他方側の前記脚部を挿入する前記セグメントコイルの前記曲げ部に対して他方の前記拘束部を前記軸方向他方側から当接させる請求項1に記載の電機子の製造方法。
  3.  前記端末間への前記少なくとも一つの歯の挿入前に、各前記層の前記端末における前記軸方向他方側の端面からの突出部分の根元をクランプによって前記径方向に挟持する請求項1又は請求項2に記載の電機子の製造方法。
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